...

第1章(PDF形式:5406KB)

by user

on
Category: Documents
17

views

Report

Comments

Transcript

第1章(PDF形式:5406KB)
1章 前橋市の緑の特徴と課題
1.前橋らしい緑の特徴と現況
1)前橋市を特徴づける緑
(1)自然条件からみた緑
市街地を取囲む広大な田園部から赤城山につながる緑
前橋市の地形は、赤城山と利根川の活動によりつくられた北部の「赤城火山南麓」の
斜面、中央部の「広瀬川低地」
、南部の「前橋台地」と榛名山東部の「榛名火山東麓」に
より形成されています。
赤城山頂付近には「自然林(ミズナラ群落・シラカバ純林)
」や赤城神社周辺の松並木、
樹齢千年以上のスギ樹林地など貴重な自然が残されています。
また、赤城山につながる緩傾斜地は、小河川、水田、樹林が数多く点在する優れた農
林業地となっています。
赤城神社のたわら杉
赤城神社周辺の松並木
赤城山につながる斜面の緑
神沢の森の紅葉
4
1
章
■緑の特性図
5
「水のまち」を育んできた豊かな水環境
前橋の代表的な河川である利根川・広瀬川、赤城山麓の田畑を潤しながら流れる桃ノ
木川・赤城白川・粕川・荒砥川、歴史的な農業用水である天狗岩用水・五千石用水・大
正用水等、前橋市には豊かな水環境があります。
その中でも、広瀬川は「水と緑と詩のまち」のシンボルで、かつては生糸など農産物
を運ぶ水運にも利用されてきました。この郷土の詩人たちに愛され、市民の生活と密着
した広瀬川は、
「疎水百選」の一つにも選ばれています。
その他市内には、粕川上流に位置する不動大滝等の滝、農業用ため池等数多くの水辺
があります。
また、桃ノ木川・赤城白川は、沿川住民により水辺の環境管理(草刈等)が行われ、
緑と一体となった親水性の高い水辺が形成されています。
さらに利根川沿及び桃ノ木川沿にはサイクリングロードが整備され、市民のレクリエ
ーションに利用されています。
利根川
広瀬川
桃ノ木川取水口付近
ため池
用語解説
※ 疎水百選
→ P83
広瀬川
桃ノ木
川
6
1
章
■水系・河川図
7
(2)歴史的変遷からみた緑
古墳の緑・社寺林・開墾の歴史を伝える農業用水
前橋市には、群馬県下の約1割の古墳があります。古墳は市街地南部、東部、西部に
かけて分布しており、現在そのいくつかは大室公園など公園内に整備されています。ま
しゃそう
た、総社神社の社叢ケヤキ(市指定天然記念物)、城下の守りとして配置された龍海院の
サクラなど、城下町の名残として市内に点在する社寺境内地の緑は、地域固有の風土を
形成する貴重な緑として残されています。同じく、江戸時代の土木遺産として天狗岩用
水、五千石用水などがあります。
大室公園の古墳
赤城神社
写真
写真
用語解説
※ 社寺林
→ P82
天狗岩用水
龍海院の桜
8
1
章
■古墳・社寺等の巨木分布図
9
明治時代から始まる公園整備と戦災復興の一環として整備された街路樹
明治 38 年本市初の公園である前橋公園が、日露戦役記念を兼ねて設置され、大正 11
年には利根川河畔の松林に覆われた敷島公園が設置されました。その後、前橋公園は昭
和 17 年、敷島公園は昭和26年に都市計画公園として決定されました。
また、戦災復興事業の一環として児童公園整備と並行し、前橋駅から県庁をつなぐ「ふ
るさとのケヤキ並木」
、市内中央部を流れる広瀬川沿いの「広瀬川河畔緑地」など、まち
の骨格となる街路樹の植栽も計画され、殺風景な焼け跡にあざやかな緑が添えられまし
た。なお、国道 50 号沿いの並木は、昭和60年~62年の電線地中化に合わせ、ユリ
ノキ、プラタナスからケヤキへ植え替えられました。また、
「ふるさとのケヤキ並木」は
ふるさとしょう
「広瀬川河畔緑地」とともに、手づくり郷土 賞 を受賞しています。
敷島公園
広瀬川河畔緑地
写真
写真
用語解説
※ ふるさとの
ケヤキ並木
→ P84
ふるさとのケヤキ並木
前橋公園
10
1
章
■主な公園・街路樹位置図
11
(3)農の緑
市街地周辺に広がる農の緑
農村部では、古くからの農家に残る屋敷林、冬に吹きつけるからっ風から家を守る「か
しぐね」が見られます。これらは、自然の特性に配慮し形成された農の緑です。
また、赤城山麓斜面の大胡、宮城、粕川、富士見地区等に広がる緩傾斜地は、点在す
る樹林地、畑と小河川に沿って帯状に貫入する水田が入り組む、すぐれた農林業地です。
その他、赤城山南麓国道 353 号沿いには、大胡ぐりーんふらわー牧場、ぐんまフラ
ワーパーク、赤城高原牧場クローネンベルクなど農の緑を活用した施設が集積していま
す。
かしぐね
緩傾斜地の田、樹林
用語解説
大胡ぐりーんふらわー牧場
ぐんまフラワーパーク
※ 屋敷林
→ P86
※ かしぐね
→ P80
12
1
章
(4)市民活動により守り、育まれる緑
長い歴史をもつ市民活動により守り、育まれてきた緑
昭和 29 年、敷島公園に前橋市最初の公園愛護会が「自分達の公園は、自分達で守る」
ことを主旨に結成されました。平成 25 年現在、会数は 345 団体となり、ほぼ全ての
住区基幹公園で清掃や除草、花壇づくり等の日常的な公園管理活動を行っています。
また、みやぎ千本桜の森に約 15 万株の芝桜を市民が植栽する市民活動、赤城白川沿
い細井小学校前の緑地空間を、子供達が水とふれあえる学びの場・遊びの場とするため、
がっこう
行政と市民とが連携して実施された「水辺の楽校」プロジェクト、粕川町室沢地区の棚
田を活用した都市住民との交流と棚田の維持・保全などが行われてきました。
がっこう
「みやぎ千本桜の森」芝桜ひろげたい活動
赤城白川の「水辺の楽校」
用語解説
「前橋市まちを緑にする会」の活動(写真左:記念樹配布、写真右:
「花と緑の講習会」)
13
※ 住区基幹公
園
→ P82
※ 水辺の楽校
プロジェク
ト
→ P85
■
受賞年月日
緑化行政に関する表彰等の一覧
名 称
昭和58.11.18 第1回潤いのあるまちづくり
昭和59.10.18 第4回緑の都市賞
「水と緑の健康都市、その10年」
表 彰 等
受 賞 者
自治大臣表彰
前橋市
建設大臣賞
前橋市
昭和60.05.24 昭和60年度 緑化推進運動功労者表彰
内閣総理大臣表彰
前橋市公園愛護会連合会
昭和60.06.27 群馬県都市計画まちづくり功労者表彰
群馬県知事表彰
前橋市まちを緑にする会
特選
前橋市
昭和60.11.25 '85国際森林年群馬県環境緑化コンクール
市道の緑化部門 「前橋駅南口線」
ふるさと
昭和61.07.10 第1回手づくり郷土賞
「ふれあいの水辺」部門 建設省
前橋市
「広瀬川河畔緑地、緑道」
ふるさと
昭和62.07.14 第2回手づくり郷土賞
「ふれあいの並木道」部門 建設省
前橋市
「ふるさとのケヤキ並木」
昭和63.06.16 群馬県都市計画まちづくり功労者表彰
群馬県知事表彰
前橋市
昭和63.06.28 昭和63年度 緑化推進運動功労者表彰
内閣総理大臣表彰
前橋市
平成01.03.31 第4回経済同友会 美しい都市づくり賞
建設大臣賞
前橋市
「馬場川遊歩道公園」
平成01.07.28 日本の都市公園100選 「敷島公園」
平成02.04.23 第1回「みどりの愛護」功労者表彰
(社)日本公園緑地協会
群馬県・前橋市
建設大臣賞
前橋市まちを緑にする会
緑化大賞
前橋市
平成04.11.13 第2回花のまちづくりコンクール
建設省都市局長賞
前橋市
平成06.11.30 読売新聞創刊百二十周年記念企画
新・日本街路樹百景
前橋市
平成03.12.16 第2回緑のデザイン賞
「平成大橋の詰所緑地」
平成06.12.01 第18回群馬県環境緑化コンクール
前橋市
市町村部門 「道路の緑化」
「みずき通り」
優秀賞
「大友町西通り線」
優良賞
国土庁
前橋市
建設大臣賞
前橋市
国土交通省
前橋市
さと
平成08.03.22 「水の郷百選」認定
平成08.11.21 第6回花のまちづくりコンクール
ふるさと
平成17.12.08 第20回手づくり郷土賞
「大賞」部門
「広瀬川河畔緑地、緑道」
平成18.10.27 都市公園法施行50周年記念事業
(社)日本公園緑地協会
日本の歴史公園100選 「大室公園」
14
前橋市
1
章
2)緑の現況
(1)緑被の現況
都市計画区域全体の緑被面積は 54.83%
平成 25 年 3 月末現在の都市計画区域22,731ha の緑被面積は 12,463.8ha、緑被
率は 54.83%となっています。
種類別にみると、
畑の面積が最も多く 5,547.1ha、緑被率は 24.40%となっており、
以下、水田、その他・山林自然地が続きます。
■緑被現況
市街化区域
面積(ha)
市街化調整区域
緑被率(%)
面積(ha)
用途地域
緑被率(%)
面積(ha)
白地地域
緑被率(%)
自然林
2.54
0.05
66.86
0.68
スギ・ヒノキの人工林
1.84
0.04
207.14
2.11
4.71
0.86
クヌギ・コナラ等の二次林
0.95
0.02
53.86
0.55
4.67
ススキ・ササ等の草地
6.22
0.13
50.13
0.51
その他・山林自然地
116.72
2.37
755.94
7.71
水田
153.40
3.11
2,372.53
畑
面積(ha)
0.00
都市計画区域 計
緑被率(%)
面積(ha)
緑被率(%)
0.00
69.40
0.31
334.70
4.49
548.39
2.41
0.86
87.35
1.17
146.83
0.65
0.00
5.33
0.07
61.68
0.27
39.49
7.23
493.66
6.63
1,405.81
6.18
24.20
39.79
7.29
1,201.64
16.13
3,767.36
16.57
280.00
5.68
2,607.66
26.60
104.48
19.14
2,555.00
34.29
5,547.14
24.40
水面
64.89
1.32
265.13
2.70
13.11
2.40
136.23
1.83
479.36
2.11
都市公園植栽地
67.18
1.36
191.46
1.95
0.00
4.47
0.06
263.11
1.16
公共施設植栽地
10.07
0.20
2.67
0.03
0.07
0.01
29.36
0.39
42.17
0.19
民有地植栽地
32.38
0.66
66.73
0.68
0.51
0.09
32.91
0.44
132.53
0.58
736.19
14.93
6,640.11
67.73
206.83
37.88
4,880.65
65.50
12,463.78
54.83
合 計
■土地利用の区域分類図(都市計画図より抜粋)
定義
※緑被(率)
→ P 3
用語解説
※ 市街化区域
→ P82
※ 市街化調整
区域
→ P82
※ 白地地域
→ P82
※ 都市計画区
域
→ P83
※ 用途地域
→ P86
15
■緑の現況図
16
1
章
(2)緑地の現況
①市街地面積に占める緑地(率)は 9.35%
②都市計画区域の住民一人あたりの都市公園等の面積は 19.29 ㎡
①概況
平成 25 年 3 月末現在の都市計画区域(22,731ha)の緑地面積は 9,408.30ha で、
都市計画区域全体の 41.4%を占めています。
また、市街地面積(市街化区域+用途地域, 5,476ha)の緑地面積は 512.12ha で、
市街地面積の 9.35%を占めます。
②都市公園・公共施設緑地・民間施設緑地の整備状況
施設緑地に位置づけられる、都市公園(都市公園法で規定するもの)
、公共施設緑地 (サ
イクリングロード、児童遊園、運動場、学校、公共公益施設、その他)、民間施設緑地の
合計は、都市計画区域全体で 989 箇所、面積で 705.89ha となっています。
住民1人あたりの都市公園等の面積は、都市計画区域で 19.29 ㎡/人となっていま
す。
③地域制緑地の現況
地域制緑地は、風致地区、農振農用地区域、河川区域、保安林、国指定の史跡など法
の指定を受けているものや、緑化協定など協定により指定されるもの、県・市指定史跡
や緑地条例など条例により指定されるものがあり、これらの合計は都市計画区域全体で
8,947.81ha となっています。
定義
※緑地(率)
→ P 3
用語解説
※ 公共公益施
設
→ P81
※ 公共施設緑
地
→ P81
※ 施設緑地
→ P82
※ 児童遊園
→ P82
※ 地域制緑地
→ P83
※ 都市公園
→ P83
※ 都市公園等
→ P84
※ 農振農用地
区域
→ P84
※ 風致地区
→ P84
※ 保安林
→ P84
※ 民間施設緑
地
→ P86
17
■緑地総括表
平成24年度
区 域
市街化区域
緑 地 種 別
街区公園
市街化調整区域
都市計画区域 計
白地地域
整備量
整備量
整備量
整備量
整備量
面積
面積
面積
面積
箇所数
箇所数
箇所数
箇所数
箇所数
(ha)
(ha)
(ha)
(ha)
243
47.83
21
4.95
8
1.51
17
5.62
289
近隣公園
22
34.60
地区公園
2
6.30
4
17.40
267
88.73
25
22.35
住区基幹公園 計
用途地域
4
8
1.51
4.30
市街地(市街化+用途)
面積
箇所数
(ha)
59.91
251
整備量
面積
(ha)
49.34
26
38.90
22
6
23.70
2
6.30
90.24
21
9.92
321
122.51
275
34.60
総合公園
1
7.19
3
54.31
1
15.40
5
76.90
1
7.19
運動公園
1
36.60
3
52.70
1
9.40
5
98.70
1
36.60
都市基幹公園 計
2
43.79
6
107.01
0
0.00
2
24.80
10
175.60
2
43.79
269
132.52
31
129.36
8
1.51
23
34.72
331
298.11
277
134.03
風致公園
0
0.00
0
0.00
動植物公園
0
0.00
0
0.00
2
0.50
1
0.25
1
55.30
0
0.00
0
0.00
0
0.00
3
55.80
1
0.25
広場公園
0
0.00
0
0.00
広域公園
0
0.00
0
0.00
緩衝緑地
0
0.00
0
0.00
56
13.58
40
9.17
2
1.50
2
1.50
都 市 林
0
0.00
0
0.00
国の設置によるもの
0
0.00
0
0.00
①基幹公園 計
歴史公園
1
0.25
墓園
1
1
0.25
55.30
その他
②特殊公園 計
1
0.25
都市緑地
39
8.91
緑 道
2
1.50
③広域公園等 計
1
13
55.30
3.43
0
1
0.00
0.26
1
3
0.25
0.98
41
10.41
13
3.43
1
0.26
3
0.98
58
15.08
42
10.67
■都市公園 計
311
143.18
45
188.09
9
1.77
27
35.95
392
368.99
320
144.95
公共施設緑地
96
54.84
63
113.27
5
2.02
63
110.27
227
280.40
101
56.86
■都市公園等 計
407
198.02
108
301.36
14
3.79
90
146.22
619
649.39
421
201.81
民間施設緑地
129
14.26
172
30.48
11
1.25
58
10.51
370
56.50
140
15.51
0
0.00
0
0.00
989
705.89
561
217.32
0
0.00
0
0.00
5
321.25
2
152.18
※条例による施設緑地
■施設緑地 計
536
212.28
280
331.84
25
5.04
148
156.73
緑地保全地区
風致地区
2
152.18
3
農振農用地区域
4,792.20
河川区域
地域森林計画対象民有林
史跡指定
法によるもの 計
2,077.88
6,870.08
0
0.00
12.17
146.97
906.86
0
113.56
71.00
1.63
239.18
311.81
0
1.63
258.19
10.09
280.21
549.30
0
10.90
101.39
646.33
0.81
保安林区域
その他法によるもの 計
169.07
5
2.65
9
10.83
1
0.02
15
13.50
5
2.65
5
104.85
9
5,778.55
23.89
1
2,744.26
15
8,651.55
5
128.74
23.89
1
2,744.26
20
8,972.80
7
280.92
13
99.40
10
84.89
7
257.03
12
5,947.62
協定によるもの
10
84.89
3
14.51
条例等によるもの
11
1.82
12
3.80
3
1.96
13
3.00
39
10.58
14
3.78
小 計
28
343.74
27
5,965.93
3
25.85
14
2,747.26
72
9,082.78
31
369.59
■地域制緑地間の重複
■地域制緑地 計
■施設・地域制緑地間の重複
□緑地合計
人 口(人)
面 積(ha)
緑地の割合(%)
都市公園の1人当たり面積(㎡/人)
都市公園等の1人当たり面積(㎡/人)
3.14
130.26
0.01
1.56
134.97
3.15
340.60
5,835.67
25.84
2,745.70
8,947.81
366.44
71.59
165.26
0.05
8.50
245.40
71.64
481.29
6,002.25
30.83
2,893.93
9,408.30
512.12
200,296
4,930
9.8
7.15
9.89
80,562
9,804
61.2
23.35
37.41
11,127
546
5.6
1.59
3.41
44,606
7,451
38.8
8.06
32.78
336,591
22,731
41.4
10.96
19.29
211,423
5,476
9.4
6.86
9.55
18
1
章
■地域制緑地現況図
19
④農地・樹林地の現況
農地(経営耕地)面積及び林野面積の推移(平成 21 年の富士見村との合併以前の面
積は旧前橋市、旧富士見村の合計)を見ると、農地については減少傾向にあり、特に樹
園地の減少が目立ちます。
一方、国有林、民有林の面積はほぼ横ばいとなっています。
■農地(経営耕地)面積の推移
(ha)
10,000
樹園地
9,000
畑
8,000
田
7,000
6,000
5,000
4,000
3,000
2,000
1,000
0
H2(1990)
H7(1995)
H12(2000) H17(2005) H22(2010)
(年)
出典:世界農林業センサス(平成 2 年、平成 7 年、平成 12 年、平成 17 年、平成 22 年版)
前橋市統計書 5 農林業(平成 24 年版)
■林野面積の推移
(ha)
8,000
民有林(私有)
民有林(公有)
7,000
民有林(緑資源公団)
6,000
国有林
5,000
4,000
3,000
2,000
1,000
0
H12(2000)
H17(2005)
用語解説
※ 経営耕地
→ P81
H22(2010)
(年)
出典:世界農林業センサス(平成 12 年、平成 17 年、平成 22 年版)
20
1
章
(3)緑化の現況
①主な公共施設の緑化現況
緑化(率)の高い浄水場・受水施設
公共施設における緑化状況は、浄水場・受水施設の緑化率が 55.1%で最も高く、逆
に中学校の緑化率は 7.7%と最も低くなっています。
■公共施設の緑化状況
小学校
52
敷地面積
(㎡)
973,864.7
中学校
25
718,844.2
55,181.3
7.7
高等学校
15
621,445.5
146,263.8
23.5
幼稚園
5
26,475.4
4,116.3
15.5
盲・聾・養護学校
8
101,332.4
22,466.8
22.2
短期大学
6
432,596.4
152,669.0
35.3
大学
6
561,070.2
167,584.3
29.9
市立保育所
23
89,447.5
11,410.6
12.8
浄水場・受水施設
11
123,633.6
68,177.7
55.1
142
2,653,224.5
940,298.0
35.4
区 分
その他の公共公益施設
箇 所
緑地面積
(㎡)
111,297.1
緑化率
(%)
11.4
定義
※緑化(率)
→ P3
用語解説
※ 受水施設
→ P82
21
②道路の緑化現況
市内の道路は、国道で 907 本、一般県道で 971 本、主要地方道で 2,099 本、市道
で 12,008 本、合計 15,985 本の街路樹が沿道に植栽されています。
樹種別にみると、ハナミズキが 3,351 本で最も多く、次いでイチョウ 2,855 本、サ
クラ 951 本の順となっています。
■道路緑化現況図
22
1
章
③民有地の緑化現況
緑化協定は 13 地区・99.40ha
緑化協定は、協定地区内における建築物の敷地、構造、用途、形態、意匠、または建
築設備などに関する基準を定め、住宅地として良好な環境を維持、増進することを目的
とするものです。
平成 25 年 3 月現在、下川淵住宅団地、下大島団地等の 13 地区、面積 99.40ha、
戸数 2,909 戸の住宅地と協定が締結されています。
■緑化協定締結状況
番
協定名
号
1 芳賀北部団地建築並びに緑化協定
事業主体
前橋工業団地造成組合
S58.11.30
面積
(ha)
15.42
戸数
(戸)
537
許可年月日
2 細井住宅地区建築協定
民間
S50.6.11
3.18
95
3 上毛開発天川台第18次分譲地建築協定
民間
S50.6.11
3.46
125
4 下川淵住宅団地緑化協定
群馬県企業局
S54.12.26
26.00
616
5 下川第二住宅団地緑化協定
群馬県企業局
S57.9.17
4.00
111
6 下大島団地緑化協定
群馬県住宅供給公社
S58.7.27
9.79
269
7 芳賀東部団地建築並びに緑化協定
前橋工業団地造成組合
S61.1.30
7.52
156
8 城南住宅団地緑化協定
前橋工業団地造成組合
S62.2.2
13.22
510
9 上細井団地建築協定
群馬県住宅供給公社
S62.2.2
4.18
115
10 前橋萱野住宅団地建築並びに緑化協定
群馬県企業局
S62.8.26
9.36
263
11 下大島第二団地緑化協定
群馬県住宅供給公社
S63.9.26
1.98
62
12 清里前原住宅団地建築並びに緑化協定
前橋工業団地造成組合
H2.5.24
1.14
44
13 清里前原住宅団地(第2地区)建築並びに緑化協定 前橋工業団地造成組合
H7.12.31
0.15
6
合計
99.40
2,909
用語解説
※ 緑化協定
→ P86
23
2.前橋市の緑の課題
1)緑を取り巻く社会状況
近年、地球温暖化対策、都市化によるヒートアイランド現象の顕在化や生物多様性の
保全、生態系の維持、生活環境の向上といった観点から、緑を国民生活を支える社会資
本として位置づけ、保全、創出する社会的認識が高まっています。
これに伴い、自然環境や水辺空間の保全、景観形成など水と緑の多面的な機能に着目
した法制度の整備が進められています。
さらに、平成 23 年に発生した東日本大震災は、津波災害による多くの生命・財産が
失われた未曾有の災害でした。さらに、近い将来に首都直下型地震や南海トラフ地震な
ど大きな地震の発生が危惧されています。これまで各震災に対し、公園緑地が防災・減
災機能を発揮しており、公園緑地の役割は拡大してきています。
また、前橋市にも多く見られる市街地に接するまとまりのある農地も、多面的機能を
もつ貴重な社会資本としてとらえ、これら社会的背景や法制度の整備の進展を踏まえた
緑環境の整備が求められています。
■法制度の動向
平
成
平
成
平
成
平
成
平
成
平 平 平
成 成 成
24
20
18
17
16
9
6 3 2 年
年
年
年
年
年
年
年 年 年
公
園
施
設
長
寿
命
化
計
画
策
定
指
針
生
物
多
様
性
基
本
法
等の
の整
一備
部等
をに
改関
正す
する
る法
法律
律、
都
市
緑
地
保
全
景
観
法
、
景
観
法
の
施
行
に
伴
う
関
係
法
律
害
の
防
止
に
関
す
る
法
律
特
定
外
来
生
物
に
よ
る
生
態
系
等
に
係
る
被
ヒ
ー
ト
ア
イ
ラ
ン
ド
対
策
大
綱
自
然
再
生
推
進
法
河
川
法
改
正
緑
の
政
策
大
綱
都
市
緑
地
保
全
法
緑改
サ正
ン
サ緑
ンの
・基
グ本
リ計
ー 画
ン
プ
ラ
ン
)
)
(
景
観
緑
三
法
)
※
都
市
緑
地
保
全
法
→
都
市
緑
地
法
(
高
齢
者
、
障
害
者
等
の
移
動
円
滑
化
の
促
進
(
案
)
※ 生態系
→ P82
※ 景観法
→ P81
※ 景観緑三法
→ P81
※ ヒートアイランド
現象
→ P84
(
バ
リ
ア
フ
リ
ー
新
法
)
用語解説
に
関
す
る
法
律
(
都
市
の
低
炭
素
化
の
促
進
に
関
す
る
法
律
平
成
24
樹
木
医
制
度
発
足
市
民
農
園
整
備
促
進 法
法 令
等
1
章
2)市民の緑に対する意識(市民アンケート調査結果)
本市では、多様化する市民の意識や要望などを的確に把握し、市民ニーズを市政に反映
させるためにおおむね 2 年に 1 度、市民アンケートを実施しています。
前回の緑の基本計画改訂(平成 20 年 8 月)以降では、第 15 回(平成 23 年度)
、第
16 回(平成 25 年度)の 2 回おこなわれています。
アンケート調査結果から、緑に関係する項目を選択し、緑に対する市民の意識について
整理すると、
「良好な自然や環境を保全し、安全で快適に緑とふれあうまちづくり」が維持
する政策になります。
(1)市民アンケート概要
項目
第 15 回
第 16 回
調査期間
平成 23 年 10 月 1 日~21 日(21 日間)
平成 25 年 10 月 1 日~20 日(20 日間)
調査対象
者
15 歳以上の市民 5,000 人
15 歳以上の市民 5,000 人
調査地域
前橋市全域
前橋市全域
抽出方法
住民基本台帳から無作為に抽出
住民基本台帳から地区別、性別、年齢別
人口比率を考慮し無作為に抽出
調査方法
調査項目
返信用封筒を同封した質問票送付による
アンケート調査方式
①防災、安全対策について
②水道水について
③身体と心の健康について
④高齢福祉・介護について
⑤環境・ごみ問題について
⑥公共交通機関・自転車の利用状況につ
いて
⑦農産物について
⑧観光について
⑨市政情報について
⑩前橋市の政策について
⑪暮らしやすさについて
メール便による配布、郵送による回収
①快適で暮らしやすいまちづくり(暮ら
しの基盤・安全安心)について
②恵み豊かな自然と共生するまちづくり
(環境との共生)について
③個々が光り輝くまちづくり(健康・福
祉)について
④地域資源を活かした活力あるまちづく
り(産業活力)について
⑤豊かな心を育むまちづくり(教育・文
化)について
⑥市民協働のまちづくり(協働・行政運
営)について
⑦暮らしやすさについて
回 収 数
3,137 人
3,093 人
回 収 率
62.7%
61.9%
25
①第 15 回市民アンケートの緑に関係する調査結果
26
1
章
27
緑に関係する調査結果を、市政への期待度、市政への満足度から【重点改善】~【維持】
に分析すると、下記のとおりです。
【重点維持】とは、市政への期待度、市政への満足度ともに高い、重点的に現状維持を図
る項目です。
設問1の①「良好な都市基盤の整備」
(快適なくらし、魅力的住環境)が期待度、満足度と
もに高い、重点維持の政策になります。
【維持】とは、市政への期待度は低いが市政への満足度が高い、現状を維持する項目です。
設問1の④「安全で安心して暮らせるまちづくり」
(災害がなく、安全に安心に暮らせるま
ち)と、設問3の①「良好な環境の保全、創造」が満足度が高い、維持していく政策になり
ます。
28
1
章
②第 16 回市民アンケートの緑に関係する調査結果
29
緑に関係する調査結果を、市政への期待度、市政への満足度から【重点改善】~【維持】
に分析すると、下記のとおりです。
【重点維持】とは、市政への期待度、市政への満足度ともに高い、重点的に現状維持を図る
項目です。
設問1の⑤「都市基盤の整備」
(快適な住環境での暮らし)が前回と同様に期待度、満足度
ともに高い、重点維持の政策になります。
【維持】とは、市政への期待度は低いが市政への満足度が高い、現状を維持する項目です。
設問1の②「安全・安心のまちづくり」(災害がなく安心な生活)と、設問6の①「環境の
保全、創造」が前回と同様に満足度が高い、引き続き維持する政策になります。
30
1
章
3)緑に関する施策の進捗状況
緑地の保全、緑化の推進、市民参加を推進するための施策の進捗状況は次のようにな
っています。
【緑地の保全】
施策(案)
実施施策
(類似含む)
実施状況
達
成
社
寺
林
の
保
全
みどりの戸籍調査
社寺林保全
保存樹として指定す
る台帳を作成
進
行
中
検
討
中
保存樹木の指定状況(平
成 24 年度)
独立樹 84 本、
生垣 23 ヶ所 3,641
㎡ 、 樹 林 地 10 箇 所
17,089 ㎡、はん登性樹
木 3件 3本
○
保存樹(樹林地)とし
て指定
○
緑地管理機構の設立
備考
(実施状況の理由、
数値目標・実績等)
○
みどりの保存調査
保
存
樹
の
保
全
○
保存樹木
交付実績(平成 24 年度)
697,800 円
独立樹 3,000 円/本、
生垣 70 円/㎡、
樹林地 10 円/㎡、
はん登性樹木 3,000 円/
本
保存樹木等指定奨励
事業
○
民
有
推地
進緑
化
の
市民緑地制度
①公開緑地面積(24 箇
所 44,178.06 ㎡)
①公開緑地制度
○
用語解説
※ 公開緑地制
度
→ P81
※ 市民緑地制
度
→ P82
※ 保存樹木
→ P84
※ みどりの保
存調査
→ P85
※ 緑地管理機
構
→ P86
31
【緑化の推進】
施策(案)
実施施策
(類似含む)
実施状況
達
成
都市公園の整備
緑化重点地区整備
進
行
中
備考
(実施状況の理由、
数値目標・実績等)
○
既存公園の再整備等
○
都
市
公
園
等
の
整
備
検
討
中
○
①県庁・前橋公園・市役
所地区内 整備済公園等
2 箇所
②前橋駅前周辺地区
整備済公園等 6 箇所
③検討中 1 箇所
(広瀬川河畔緑地)
公園施設長寿命化計画
○
広域防災
避難地
防災公園の整備
○
公園シンボル樹木
公園整備計画で配慮
○
道路緑化
河
川
、
道
路
緑
化
の
推
進
花緑の植栽、清掃等の美
化活動をしているボラン
ティア団体に対する奨励
金交付
都市緑化フェアにあわせ
てプランター等を植栽
○
ふるさとケヤキ並木
○
ため池の緑化
都市公園、農村公園の
整備
大室公園(都市公園)
、江
木新沼親水公園、今井沼
親水公園、中堤沼親水公
園、東堤沼親水公園、
(以
上4箇所の農村公園)で
実施
○
公 共 施 設 緑 化 条 例 の制
定
「学校の森」
公
共
施
設
緑
化
の
推
進
花と緑のクリーン
作戦(県事業)
ビ オ ト ー プ ネ ッ ト ワー
ク
○
どんぐりによる里山整
備(どんぐりの森交流
事業)
①小学校の校内へビオ
トープの設置
②水辺の楽校プロジェ
クト
緑化マニュアルの策定
宮城小学校(宮城)で実
施
○
①朝倉小学校、大室小学
校、月田小学校(粕川)
、
大胡東小学校において、
校内にビオトープを設置
し、環境教育等を実施
②牛池川水辺の楽校、赤
城白川水辺の楽校
○
○
32
1
章
施策(案)
実施施策
(類似含む)
実施状況
達
成
花のあるまちづくり
花
の
あ
る
ま
ち
づ
く
り
進
行
中
検
討
中
花のあるまちづくり奨
励事業
花のあるまちづくり協定
団体数 83 団体
(平成 24
年度)
。
助成金交付 798,969 円
(28 団体)
、
資材提供費用 542,808
円(まちを緑にする会)
花 の ラ イ ン 30 団 体
12,983m
○
花のみちづくり
生垣づくり
花のあるまちづくり奨
励事業
○
生垣づくり奨励制度
平成 24 年より生垣の植
栽手間、支柱設置も助成
の対象とした
平成 24 年度実績
16 件、258.3m
○
民
有
地
の
緑
化
推
進
都 市 緑 化 基 金 制 度 の制
定
民 有 地 緑 化 推 進 要 綱等
の制定
かしぐね保存
備考
(実施状況の理由、
数値目標・実績等)
○
○
○
民 有 地 の 緑 化 マ ニ ュア
ル、パンフレット作成
○
「景観計画」において、
施策を検討中
市販のパンフレットを活
用
用語解説
※ 民有地緑化
推進要綱
→ P86
33
【市民参加】
施策(案)
実施施策
(類似含む)
実施状況
達
成
緑
化
、
飾
花
啓
発
みどりの褒賞制度
愛護功労者表彰事業
水 と 緑 と 詩 の コン ク ー
ル
①ハンギングバスケッ
トコンテスト、コンテ
ナガーデンコンテスト
②南橘地区花いっぱい
運動コンクール③生垣
づくりコンクール④花
のあるまちづくりコン
クール
①緑と花の講習会
②「それいけ!まえばし
出前講座」
緑花講習会の開催
情報機関誌等の発刊
情
報
発
信
、
情
報
交
換
み ど り の ボ ラ ンテ ィ ア
制度
緑化フェア
用語解説
※ 公園緑地愛護
会
→ P81
※ オープンガー
デン
→ P80
※ みどりのイン
ストラクター
制度
→ P85
※ みどりのガイ
ド制度
→ P85
市
民
活
動
の
推
進
○
みどりのガイド制度
○
○
○
○
○
○
○
市の花「バラ」について
学び、ばら園等でのガイ
ド(ボランティア実施)
○
○
34
①平成 19 年開催、平成
26 年検討中
②毎年開催
③昭和 59 年、平成 1 年、
平成 9 年開催
④平成 9 年~平成 14 年
6 年連続
○
第 25 回全国都市緑化
ぐんまフェア 平成
20 年3月 29 日(土)
○
~6月8日(日)72
日間(総合会場開催期
間)
ばらガイド
み ど り の イ ン スト ラ ク
ター制度
備考
(実施状況の理由、
数値目標・実績 等)
①年 10 回程度開催(ま
ちを緑にする会)
②緑豊かな環境づくり
(3 講座開催 平成23
年)
公園緑地愛護会連合会
「みどりのひろば」
(昭
和 51 年から年 1 回程
度)
。
オープンガーデンマップ
(H20 から)
名称については検討の必
要あり。
○
公園緑地愛護会連合会
会報やオープンガーデ
ンマップ(前橋市まち
を緑にする会)を発行
敷島公園で緑の相談所
の業務を継続
公園愛護会活動の推進
検
討
中
○
緑化PRビデオ(仮称) 市民ボランティア活動
や講習会、イベントが
「前橋のみどり」制作
あった場合、マスコミ
へ情報を提供。
インターネット「グリー 前橋市のインターネッ
トのHPを活用し、
ン前橋」
「水と緑と詩のまち前
橋」の広報を実施(名
称については要検討)
緑化相談所
進
行
中
1
章
4)緑の課題
前橋市の緑の課題を次のように整理します。
【課題1:赤城山に広がる広大な緑地や、利根川をはじめとする水辺の保全】
市町村合併により生まれた赤城山麓域に広がる豊かな樹林帯は、本市の骨格を形成する緑
地であることから、保安林等の指定の維持も含め、今後とも積極的に緑地保全に関わる対策
を行っていく必要があります。
また、利根川、桃ノ木川、赤城白川、荒砥川、粕川等の河川、用水、ため池等からなる水
辺は、市街地に潤いをもたらす空間として、また身近な動植物の生息域として、赤城山麓の
広大な緑地とともに将来にわたり維持・保全していくことが必要です。
【課題2:農地の保全と活用】
赤城山南麓や市の南部に広がる農地は、都市化や農業者の後継不足、高齢化に伴い、近年
減少や耕作放棄地がみられます。農地は市の緑地を支える重要な構成要素であり、生産資源、
農体験や教育の場、景観、防災、生物生息空間等、多面的な機能の発揮が期待される場であ
ることから、農政部局とも連携を図りつつ、農地の保全、活用に向けた方策を検討していく
必要があります。
【課題3:郷土を感じさせる社寺林、屋敷林(かしぐね等)の保全】
しゃそう
市街地南部、東部、西部にかけて分布する古墳群の緑、総社神社の社叢ケヤキなど城下町
の名残として市内に点在する寺社境内地の緑、集落に古くからある民家に残る屋敷林(かし
ぐね等)は、地域固有の風土を形作る貴重な緑です。また、利根川、広瀬川、天狗岩用水等
の河川・水路もまた、人々の生活に結びついた歴史ある水辺です。
このような市のなりたちを感じさせる社寺林、屋敷林(かしぐね等)、水辺を、今後も継続
的に保全していくことは、前橋市の個性や風格の形成にもつながり重要です。
【課題4:安心・安全なまちづくりへ向けた緑の育成】
震災等における緑地の役割が重要視されるなか、公園の一次避難所や仮集積場としての機能
を高める必要があります。また、延焼遮断帯や家屋倒壊緩衝機能及び避難路としての機能向上
に役立つ街路樹の整備が課題といえます。
また、山地災害の防止に向け、保安林等の指定を維持していく必要があります。
【課題5:市街地の緑の育成とネットワークの形成】
市街地の貴重な緑地空間である前橋公園や敷島公園をはじめ、市内には様々な用途の公園
が整備されており、地域の自然環境と相まって市民の憩いの場として利用されています。こ
れら市街地の公園・緑地は、さらなる利用促進に向け機能の充実を図る必要があります。ま
た、市街地の民有地の緑化も今後促進することが必要です。
さらに、社寺や古墳を含む公園・緑地、民有地の緑等の広大な市域に点在する緑と河川・
水路や街路樹で構成される緑の軸を有機的に連携させた緑のネットワークづくりを検討して
いく必要があります。
【課題6:市民参加の促進】
前橋市は緑化に関する市民組織「前橋市まちを緑にする会」や「前橋市公園緑地愛護会連
合会」など歴史ある市民活動があります。今後、これらの市民組織を中心に市民参加をさら
に進め、市民、事業者、行政が協働で活動を展開できるような状況にしていく必要がありま
す。
35
Fly UP