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電子納品のワンポイント講座
Japan Construction Information Center 電子納品のワンポイント講座 <電子成果品の作成(実演)> 2005年2月14∼16日 財団法人 日本建設情報総合センター 電子納品とは 調査、設計、工事などの各業務段階の 最終成果を電子データで納品すること 各電子納品要領(案)に示された ファイルフォーマットに基づいて 電子化された資料・情報 電子納品されたデータ形式がバラバラだと有効に 活用できないため電子納品要領(案)で統一している。 2 電子納品に関する主な要領・基準(案) 名 称 最 新 版 ① 土木設計業務等の電子納品要領(案) 平成16年6月 ② 工事完成図書の電子納品要領(案) 平成16年6月 ③ CAD製図基準(案) 平成16年6月 ④ 地質・土質調査成果電子納品要領(案) 平成16年6月 ⑤ デジタル写真管理情報基準(案) 平成16年6月 ⑥ 測量成果電子納品要領(案) 平成16年6月 ⑦ 電子納品運用ガイドライン(案) 平成16年10月 ⑧ 電子納品に関する手引き(案) 平成16年4月 ⑨ CAD製図基準に関する運用ガイドライン(案) 平成16年10月 ⑩ 現場における電子納品に関する事前協議ガイドライン(案) 平成14年2月 注)各要領・基準には、工事編、業務編、電気通信設備編、機械設備編等に分かれているものもあります。 3 実例表示 ステップ 発注手続 発注者 受注者 特記仕様書の作成 発注図書の準備 標準的な 電子納品 の流れ 電子データの 受け渡し 電子データの受け渡し 着手時の 打合せ 事前協議 実施 要領(案)、基準(案) に沿ったデータ作成 日々の業務遂行・打合せ・情報交換 (電子的に文書を作成) 成果品電子媒体の 作成と事前チェック 成果品作成 検査事前協議 納品・検査 電子成果品の提出 成果品電子媒体の チェック 書類検査 保管・管理 電子納品・保管管理 システムへの登録 電子化されなかった 成果品の保管管理 4 5 はじめに • 電子成果品の作成解説を行い、各段階での 要点と具体的な作成方法を検証しながら説 明します 6 電子成果品作成の流れ オリジナルファイルの整理 電子成果品の作成 電子納品チェックシステムを用いたチェック 電子納品成果品の作成 1. 2. 3. 4. • ※ウイルスチェックを忘れないように注意! 7 電子成果品作成の流れ オリジナルファイルの整理 p 各フォルダに格納するファイルを整理 p 複数のファイルで構成される書類は、なるべく1 つのファイルにまとめると効果的 p 受発注者の協議により、電子化することになっ た紙の書類をスキャニング 2. 3. 4. 電子成果品の作成 電子納品チェックシステムを用いたチェック 電子納品媒体書の作成 8 オリジナルファイルの整理 日常業務で蓄積する 日常業務で蓄積する 電子書類は整理して 電子書類は整理して フォルダに格納する フォルダに格納する 日常業務で格納する 日常業務で格納する フォルダは基本的に フォルダは基本的に は登録者の経験より は登録者の経験より 命名する。 命名する。 9 オリジナルファイルの整理 パターン1 パターン1 パターン2 パターン2 パターン3 パターン3 10 オリジナルファイルの整理 パターン1 パターン1 長所: 日常の書類保管が容 易で慣れやすい 短所: 電子納品作成に多少 の書類分類が必要 作成したフォルダ形式 を雛形として利用 11 オリジナルファイルの整理 パターン2 パターン2 長所: 電子納品作成時に書類分類を考え なくてよい 短所: 作成したフォルダ形式 を雛形として利用 保管ルール等を明確にする必要が ある 12 オリジナルファイルの整理 パターン3 パターン3 長所: 日常の書類保管が容 易で慣れやすい 電子納品イメージの ため電子納品時に抵 抗感がなくなる 作成したフォルダ形式 を雛形として利用 短所: 電子納品作成に多少 の書類分類が必要 13 実例表示 オリジナルファイルの整理 電子ファイルを保管 電子ファイルを保管 する際、書類種類に する際、書類種類に 応じた箇所に保存 応じた箇所に保存 14 電子成果品作成の流れ 1. オリジナルファイルの整理 電子成果品の作成 p 電子納品支援ツールを用いると効率的 3. 電子納品チェックシステムを用いたチェック 4. 電子納品媒体書の作成 15 「管理ファイル」(XML形式のデータ)の例 手動でXMLを作成 する場合、これらの 項目を正確に作成 する必要がある。 16 電子成果品のホルダー構成 • • • • • • • 工事管理ファイル 発注図フォルダ(DRAWINGS) 打合せ簿フォルダ(MEET) 施工計画書フォルダ(PLAN) 完成図フォルダ(DRAWINGF) 写真フォルダ(PHOTO) その他フォルダ(OTHRS) 手動で電子納品 を作成する場合、 このフォルダを 十分理解する必 要がある 17 各種「管理ファイル」(XML形式のデータ) 作成における留意点 ●電子納品媒体作成支援ソフトを使用して作成する場合 各種電子 データ ファイル 電子納品媒体作成支援ソフ ト (簡易にXML形式のデー タを作成) 管理 ファイル (XML 形式) 各種電子 データ ファイル ●ワープロ エディタを使用して手作業で作成する 場合 各種電子 データ ファイル 管理 ファイル (XML 形式) 各種電子 データ ファイル 18 電子成果品の作成 • 工事管理ファイル – 工事管理ファイルは、電子納品支援ツールを用いて作成 – CORINSのマニュアルを入手しておく – 境界座標情報は、国土地理院の業務・工事管理項目の 境界座標に関する入力支援サービスを利用 http://psgsv.gsi.go.jp/koukyou/rect/index.html • • • • • • 発注図フォルダ(DRAWINGS) 打合せ簿フォルダ(MEET) 施工計画書フォルダ(PLAN) 完成図フォルダ(DRAWINGF) 写真フォルダ(PHOTO) その他フォルダ(OTHRS) 19 電子成果品の作成 • 工事管理ファイル • 発注図フォルダ(DRAWINGS) – 発注者から受け取った図面管理ファイル、発注図の電子 データファイルを格納 – 発注者から受け取った特記仕様書の電子データファイル はSPECサブフォルダを格納 – 請負者側で新たな電子データファイルの作業は不要 • • • • • 打合せ簿フォルダ(MEET) 施工計画書フォルダ(PLAN) 完成図フォルダ(DRAWINGF) 写真フォルダ(PHOTO) その他フォルダ(OTHRS) 20 電子成果品の作成 • • 工事管理ファイル 発注図フォルダ(DRAWINGS) • 打合せ簿フォルダ(MEET) – 打合せ簿管理ファイルは、電子納品支援ツールを用いて作成 – 格納形式1:工事打合せ簿(鑑) • 受発注者の協議結果によっては、工事打合せ簿(鑑)は押印した書類をスキャ ニングして電子化(例:PDF形式)する場合がある – 格納形式2:工事打合せ簿(鑑)と添付資料 – 格納形式3:工事打合せ簿(鑑)と品質管理資料 – 格納形式4:工事打合せ簿(鑑)と出来形管理資料 • なるべく1つのファイルにまとめるように工夫する • • • • 施工計画書フォルダ(PLAN) 完成図フォルダ(DRAWINGF) 写真フォルダ(PHOTO) その他フォルダ(OTHRS) M0001_01.XXX M0001_02.XXX M0001_03.XXX M0001_04.JPG M0001_05.JPG M0001_06.JPG 1つの打合せ簿 21 M0001_07.XXX M0001_08.XXX M0001_09.XXX 電子成果品の作成 • • • 工事管理ファイル 発注図フォルダ(DRAWINGS) 打合せ簿フォルダ(MEET) • 施工計画書フォルダ(PLAN) – 施工計画書管理ファイルは、電子納品支援ツールを用い て作成 – 受発注者協議により、ファイル形式がPDFとなった場合 は、1つのファイルとしてまとめる • • • 完成図フォルダ(DRAWINGF) 写真フォルダ(PHOTO) その他フォルダ(OTHRS) 22 電子成果品の作成 • • • • 工事管理ファイル 発注図フォルダ(DRAWINGS) 打合せ簿フォルダ(MEET) 施工計画書フォルダ(PLAN) • 完成図フォルダ(DRAWINGF) – 図面管理ファイルは、発注者から受け取った発注段階の 図面管理ファイルを活用して作成 – ファイル名、レイヤ名に誤りがないか注意 • • 写真フォルダ(PHOTO) その他フォルダ(OTHRS) 23 電子成果品の作成 • • • • • 工事管理ファイル 発注図フォルダ(DRAWINGS) 打合せ簿フォルダ(MEET) 施工計画書フォルダ(PLAN) 完成図フォルダ(DRAWINGF) • 写真フォルダ(PHOTO) – 写真管理ファイルは、電子納品支援ツールを用いて作成 – 撮影した全ての写真を格納するのではなく、写真管理基 準(案)の提出頻度と撮影頻度に準拠した写真を格納 – 代表的な写真は写真管理ファイルの[代表写真]の項目に 「1」を記入 • その他フォルダ(OTHRS) 24 電子成果品の作成 • 工事管理ファイル • • • • • 発注図フォルダ(DRAWINGS) 打合せ簿フォルダ(MEET) 施工計画書フォルダ(PLAN) 完成図フォルダ(DRAWINGF) 写真フォルダ(PHOTO) • その他フォルダ(OTHRS) – 監督職員の承諾を得てから作成 – 格納する書類およびファイル名は受発注者の協議で決定 25 実例表示 打ち合わせ簿 作成方法 日常管理ファイル 日常整理、格納し た電子ファイルを 電子納品形式に する ファイル管理ツール 管理項目の入力 電子納品支援ツールに ファイルをドラックアンド ドロップし、管理項目を 入力する 26 実例表示 写真ファイル(PHOTO)作成方法 基本的な操作方法は、打ち合わせ簿と同様 ドラッグアンドドロップで日常 やり取りしている写真ファイ ルを電子的にファイリング ファイル管理ツール 管理項目の入力 27 電子成果品の作成 ∼電子媒体が複数枚になる場合∼ 工事管理ファイル (INDEX_C.XML) 電子媒体ルート INDE_C03.DTD 発注図フォルダ (DRAWINGS) 完成図フォルダ (DRAWINGF) 打合せ簿フォルダ (MEET) 写真フォルダ (PHOTO) 施工計画書フォルダ (PLAN) 【1枚目】 【2枚目】 工事管理ファイル (INDEX_C.XML) 電子媒体ルート INDE_C03.DTD <基礎情報> <メディア番号>1</メディア番号> <メディア総枚数>2</メディア総枚数> : 工事管理ファイル (INDEX_C.XML) 電子媒体ルート INDE_C03.DTD 格納するデータがなければフォルダを作成しなく てもよい※ 全データを格納 発注図フォルダ (DRAWINGS) 打合せ簿フォルダ (MEET) データ容量の制約から1枚目に全データ (成果品)が格納できない 全ての打合せ簿オリジナルファイルの内容 を記入したMEET.XMLを格納 発注図フォルダ (DRAWINGS) 打合せ簿フォルダ (MEET) 格納するデータがなければフォルダを作成しなく てもよい※ 施工計画書フォルダ (PLAN) 1枚目に格納できなかった残りのデータ (成果品)を格納 1枚目に格納したMEET.XMLと同一の ファイルを格納 全データを格納 施工計画書フォルダ (PLAN) 格納するデータがなければフォルダを作成しなく てもよい※ 完成図フォルダ (DRAWINGF) 全データを格納 完成図フォルダ (DRAWINGF) 格納するデータがなければフォルダを作成しなく てもよい※ 写真フォルダ (PHOTO) <基礎情報> <メディア番号>2</メディア番号> <メディア総枚数>2</メディア総枚数> : 全データを格納 写真フォルダ (PHOTO) ※ 工事管理ファイルの基礎情報の各管理項目にフォルダが存在 することを記入しているが、データを格納する電子媒体に該当 フォルダを作成すればよい。 28 電子成果品の作成イメージ 電子納品する箇所(DISKn)以下のものを お手持ちのCDライター*1を使ってCDに書き込む ラベル等を貼る 29 3.電子納品チェックシステム • 電子成果品が電子納品要領(案)、基準(案)どおり に作成されているかを確認できる。 • CD-R等に納められた電子納品データのチェックを 行う ファイルの中身についてはチェックできない • 国土交通省国土技術政策総合研究所のホームペー ジより無償で入手することができる。 • (http://www.nilim-ed.jp/calsec/checksystem.htm) 30 チェックシステムのチェック項目は • フォルダ名、ファイル名 • 管理項目の必須記入項目の有無、使用文字数、 使用禁止文字 • BORING/DATAフォルダ以下のボーリング交換 用データの必須記入項目の有無、使用文字数、 使用禁止文字 • DRAWINGフォルダ以下のCADファイル(SXF(P21) 形式)のレイヤ名 • DRAWINGSとDRAWINGFフォルダ以下のCADファ イル(SXF(P21)形式)のレイヤ名 31 電子納品チェックシステム(土木)のバージョン と対応要領/基準(案) 平成16年10月現在 バージ ョン 公開日 要領(案) ・ 基準(案) 名称 H1 3 . 8 土木設計業務等の電子納品要領(案) H1 6 . 6 H1 3 . 8 工事完成図書の電子納品要領(案) H1 6 . 6 H1 3 . 8 H1 4 . 7 C AD製図基準(案) H1 5 . 7 H1 6 . 6 H1 3 . 8 H1 4 . 7 地質調査資料整理要領(案) H1 5 . 7 H1 6 . 6 H1 1 . 8 デジタル写真管理情報基準(案) H1 4 . 7 H1 6 . 6 H1 5 . 3 測量成果電子納品要領( 案) H1 6 . 6 Ve r 3.0 H1 5 . 3 ○ Ve r 3.5 H1 5 . 4 ○ Ve r 4.0 H1 6 . 2 ○ Ve r 4.5 H1 6 . 6 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ◎ ○ ○ ○ ○ ◎ ○ ○ ○ ○ ○ ◎ ○ ○ ○ ○ ◎ ○ ◎ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ◎ ○ ○ Ve r 5.0 H1 6 . 1 0 ○ ◎ ○ ◎ ○ ○ ○ ◎ ○ ○ ○ ○ ○ ◎ ○ ◎ ○:対応、◎:新規対応 32 チェックシステムによる 電子成果品の検証 33 何をチェックする かを指示 34 35 使用されている要領 基準類についての チェック結果が明示。 36 実例表示 チェック結果として各エラー の内容を出力。 37 4.電子納品成果品の作成 38 電子成果品の作成イメージ ケースにいれ、 背面等にラベル を貼るとよい 39 最後に 電子納品についての疑問質問は まずはこちらを参照→Q&A集 http://www.nilimed.jp/qa_sys/admin/q_a_index.htm (PDF版Q&A集が追加されました) 40 国土交通省 国土技術政策総合研究所HP 国土交通省 国土技術政策総合研究所 http://www.nilim-ed.jp/ 41 国土交通省 電子納品に関する要領・基準 42 国土交通省 電子納品Q&A 43 44 実例表示 オリジナルファイルの具体的な整理事例 業務にあったファイリング イメージを選択することで ファイルタイトル等を作ら なくても良い 現行の紙ファイリングと同じ イメージで書類の整理を行う 45 ご静聴ありがとうございました。 財団法人 日本建設情報総合センター 46