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Microsoft Windows 環境における 1 台からの HP ProLiant サーバの管理
Microsoft Windows 環境における 1 台からの HP ProLiant サーバの管理 概要................................................................................................................................................... 2 1 台からのHP ProLiantサーバの管理 ...................................................................................................... 3 HP ProLiantサーバのハードウェア管理機能 ........................................................................................ 3 System Management Homepageの利点 .......................................................................................... 3 System Management Homepageの設定 .......................................................................................... 3 運用のヒント .............................................................................................................................. 4 HPによるハードウェア監視の代行 .................................................................................................... 7 HP Systems Insight Managerへの拡張 ................................................................................................ 7 HPが提供するユーティリティについて ................................................................................................. 8 まとめ ............................................................................................................................................... 9 関連情報 .......................................................................................................................................... 10 概要 HP では、HP ProLiant サーバの効率的な管理を実現するための様々なソフトウェアを提供していま す。この資料では、1 台から数台程度の小規模な環境において、HP ProLiant サーバのハードウェア 障害監視を行う際に使用するソフトウェアを中心に、それらのソフトウェアの利点、設定方法およ び運用のヒントをご紹介します。 注意 この資料の内容は HP ProLiant サーバ 300 シリーズ以上の機種における Microsoft Windows OS 環境での機能を対象としています。HP が提供す る単体の ProLiant サーバのハードウェア障害監視用ソフトウェアの多くは、 HP ProLiant 100 シリーズでは動作しません。 2 1 台からの HP ProLiant サーバの管理 HP ProLiantサーバのハードウェア管理機能 サーバのハードウェアの稼働状況を何時でも、どこにいても確認したい。サーバ管理者のそんな要 求にお応えするために、HP ProLiant サーバは、Internet Explorer や Firefox といった一般的に利用さ れている Web ブラウザからハードウェアの稼働状況が確認できる「System Management Homepage」機能を用意しています。System Management Homepage は、HP ProLiant サーバのハ ードウェア管理機能へのポータルページとして、何時でも、どこからでも活用できます。 図 1 ハードウェア稼動状況確認機能:System Management Homepage System Management Homepage の利点 • 何時でも、どこからでも HP ProLiant サーバのハードウェア稼動状態を確認できます。 • 表示色とアイコンの変化によって、直感的に現在の稼動状態を把握できます。(正常時は緑色の チェックマーク、障害発生時は黄色の警告マーク) • 各コンポーネントのリンクを辿ることで、統計情報などの、より詳細な稼動状態を確認できます。 • ブラウザに管理画面を提供する Web サーバ機能は独自のものを使用していますので、特別な設 定は必要ありません。 • ブラウザと HP ProLiant サーバ間の通信は暗号化されているため、盗聴の危険はありません。 • System Management Homepage を参照可能なユーザは、OS インストール直後の初期状態におい て、サーバ上(Microsoft Windows Server)のローカル管理者グループに限定されているので、 権限の無いユーザのアクセスを排除できます。 System Management Homepage の設定 HP が提供する OS インストール補助ツール「SmartStart」を使用して Microsoft Windows Server を インストールした場合は、すでに System Management Homepage が正常に動作するように設定済 みとなっています。特別な設定作業は必要ありません。 3 System Management Homepageは、HP ProLiantサーバのローカルコンソールにおいて、デスクトッ プ上のショートカット、またはメニュー(「スタート」−「すべてのプログラム」−「HPマネジメ ントエージェント」−「HP System Management Homepage」)から起動できる他、遠隔の管理者 端末で動作するWebブラウザ上から、TCP/IPネットワークを経由して、http://サーバ名またはIPア ドレス:2301で参照することができます。 運用のヒント HP ProLiant サーバにハードウェア障害が発生した場合、障害情報は OS のイベントログに記録され、 System Management Homepage 上の表示も変化します。したがって、これらの画面を定期的に参 照することで、ハードウェア障害の発生状況を確認することが可能となります。 図 2 障害発生の確認手段(System Management Homepage または OS イベントログ) 定期的な確認を行うことで、サーバのハードウェア障害を監視することはできますが、定期的な確 認だけに頼る運用では、ハードウェア障害が実際に発生していてもそれをタイムリーに把握するこ とが困難となります。HP ProLiant サーバでは、ハードウェア管理機能の一つとして、障害が発生し た際に、それを直ちにサーバ管理者にメールで通知する機能を用意していますので、この機能を利 4 用することで、ハードウェア障害をタイムリーに把握し、運用を効率的に行うことが可能になりま す。このメール通知機能は OS インストール直後の初期状態では無効となっているため、利用する には予め設定を済ませておく必要があります。以下に、ハードウェア監視の効率的な運用に欠かす ことのできない、電子メールによる管理者への通知機能の設定手順を説明します。 Insight マネジメントエージェントの電子メール通知設定方法 1. 「スタート」−「すべてのプログラム」−「HP マネジメントエージェント」−「イベント通知 設定」を選択して、イベント通知ウィザードを起動します。 2. 「次へ」をクリックします。 3. SMTP サーバ情報を入力します。「送信元アドレス」は、障害通知メールにおいて発信元として 識別するためのメールアドレスを入力します。サーバ名@ドメイン名といったアドレスを使用 すると、受信した際の発信元の識別が容易になります。「メールサーバ」には、認証なしで転 送またはメール受信を許可している SMTP サーバの IP アドレスを入力します。「応答アドレ ス」には、障害通知が送信できなかった場合に、送信不能メッセージを受信するためのメール アドレスを入力します。全て入力したら、「次へ」をクリックします。 障害通知の送信に利用できるメールサーバについて メールによる障害通知機能は、送信に認証を必要とするメールサーバに 対応していませんのでご注意ください。SOHO 環境などで、インターネ ットサービスプロバイダ等の外部で運用されているメールサーバを利用 している場合は、そのメールサーバがメール送信時に認証を要求しない 場合に限り、この設定画面でメールサーバとして指定することができま す。 5 4. 「追加」をクリックします。 5. 障害通知メールの受信者のアドレスを入力します。「表示名」は受信者を示す適当な文字列を 入力します。「E メールアドレス」には、受信者のメールアドレスを正しく入力します。この設 定ツールは入力されたメールアドレスの正当性は確認しません。ここで入力された受信者のメ ールアドレスが間違っている場合は、手順 3 で入力された「応答アドレス」へ送信不能メッセ ージが送信されます。「表示名」と「E メールアドレス」を入力したら、「OK」をクリックし ます。 6. 受信者を選択してから「イベント」をクリックすると、その受信者が受信する障害通知イベン トの一覧が表示されます。デフォルトの状態では全てのイベントにチェックが入っていますが、 基本的に、不要なイベントは含まれておりませんので、デフォルトの状態でご利用頂くことを お勧めします。(チェックが多いことで、サーバの動作が遅くなるといった副作用は全くあり ません。)内容を確認後、「OK」をクリックします。 6 7. 「完了」をクリックして設定は終了です。 メール通知設定が適切であることを確認する方法 コントロールパネルから「HP マネジメントエージェント」を起動し、 「SNMP 設定」タブの「テストトラップの送信」ボタンをクリックする ことで、メール通知設定で設定された受信者にテストメールが送信され ます。 以上のように、単体の ProLiant サーバのハードウェア管理は、System Management Homepage とメ ール通知機能を活用することで、効率的に行うことが可能となります。 HPによるハードウェア監視の代行 サーバを管理する人員を割り当てる余裕が無いが、サーバは停止しては困る。そのような状況でも 安心してサーバをご利用頂くために、HP では、ハードウェアに発生した障害を検知し、ご契約の オンサイトサービス時間帯に応じて、HP からお客様に電話連絡をする、HP 通報サービスを提供し ています。HP 通報サービスは、製品の標準保証期間内(オンサイトサービス対象期間内)であれ ば、無償で 1 台からご利用いただくことができます。HP 通報サービスの詳細については、以下の URL の HP サイトをご参照ください。 http://h50146.www5.hp.com/services/cs/availability/hpalert/ HP Systems Insight Managerへの拡張 これまで説明してきたように、単体の HP ProLiant サーバのハードウェア障害監視は System Management Homepage とメール通知機能を活用することで実現できますが、サーバの台数が増え ていった場合、各サーバの状態をまとめて一箇所で確認できれば、管理の効率もより向上します。 HP では、複数の HP ProLiant サーバおよび HP Integrity サーバを一括で管理するためのツールとして、 HP Systems Insight Manager を無償で提供しています。管理するサーバの台数が多くなって、各サ ーバの状態を個別に確認するのが困難に感じられる場合は、是非 HP Systems Insight Manager をお 試しください。 7 HP が提供するユーティリティについて 単体の HP ProLiant サーバの管理に利用する System Management Homepage は、HP ProLiant サーバ の効率的な管理を実現する HP ProLiant Essentials ソフトウェア製品群の一部です。HP は、HP ProLiant Essentials ソフトウェア製品群の内、System Management Homepage 等の単体の HP ProLiant サーバに適用できる多くのソフトウェア群を、ProLiant Support Pack とよぶソフトウェアパ ッケージに纏めて、無償で提供しています。サーバ管理者は、この ProLiant Support Pack に含まれ る各種ユーティリティおよびソフトウェアを適切にインストールして構成することで、HP ProLiant サーバのハードウェアを最大限に活用できるようになります。 ProLiant Support Pack に含まれている主なソフトウェアは以下の通りです。 • 各種デバイスドライバ – HP が HP ProLiant サーバ本体またはオプションとして提供しているハードウェアを動作させる ために必要となる全てのデバイスドライバが含まれています。 • System Management Homepage – 個々の HP ProLiant サーバのハードウェア稼動状態を提供する Web ベースの管理用インタフェ ースです。 • Insight マネジメントエージェント – HP ProLiant サーバのハードウェア障害監視の中核を担う管理ソフトウェアです。Windows 版 ではサービスとして実装されています。 • バージョンコントロールエージェント – ProLiant Support Pack に含まれる各ソフトウェアや、システム ROM、Smart アレイコントロー ラ、iLO のファームウェアの更新を管理するソフトウェアです。動作には、バージョンコント ロールレポジトリマネージャとの連携が必要となります。 • HP ネットワークコンフィギュレーションユーティリティ – 複数のネットワークアダプタを仮想的な 1 つのアダプタとして動作させる、ネットワークチー ミングを構築する際に使用するユーティリティです。ネットワークチーミングを構築すると、 ネットワーク処理帯域や耐障害性が向上します。 • アレイコンフィギュレーションユーティリティ – HP Smart アレイコントローラおよび MSA ストレージアレイシステムのハードウェア RAID を 構築する際に使用するユーティリティです。 • アレイ診断ユーティリティ – HP Smart アレイコントローラおよびその制御下のハードディスク、ハードウェア RAID 情報を 診断するユーティリティです。 • インテグレーテッドマネジメントログビューア – HP ProLiant サーバのハードウェア上に実装されている、ハードウェア障害ログ情報を記録する インテグレーテッドマネジメントログ(IML)を参照する際に使用するユーティリティです。 • HP Insight Diagnostics オンライン版 – HP ProLiant サーバの各ハードウェアコンポーネントの診断を行うユーティリティです。障害診 断機能に加え、ハードウェアインベントリ情報の収集を行う機能もあります。 • HP Lights-Out オンライン設定ユーティリティ – OS 側から iLO を制御する際に使用する、コマンドラインユーティリティです。実行には Administrator 権限が必要となります。 ProLiant Support Pack は HP ProLiant ML および DL サーバに標準添付されている、SmartStart CD か ら OS をインストールした場合に自動的に適用され、適切に構成されますが、HP ProLiant サーバを 最適な状態でご利用頂くためにも、最新の ProLiant Support Pack でソフトウェアを適時に更新して 8 ください。最新の ProLiant Support Pack は、HP のソフトウェアダウンロードサイトから無償で入 手することができます。尚、ProLiant Support Pack に含まれている各ソフトウェアは、HP のソフト ウェアダウンロードサイトから個別に入手してインストールすることも可能ですが、ソフトウェア の適用漏れを防ぐためにも、ProLiant Support Pack を使用してインストールすることを推奨いたし ます。ProLiant Support Pack に含まれている HP リモート展開ユーティリティは、個々のサーバに 必要なソフトウェアだけを自動的に選別してインストールおよびアップデートするため、適用漏れ のリスクを排除できます。 ProLiant Support Pack のさらに詳しい内容とそのインストール方法については、以下の URL から入 手できる「HP ProLiant Support Pack および展開ユーティリティユーザガイド」をご参照ください。 ftp://ftp.jpn.hp.com/products/servers/proliant/manuals/376482-193-j.pdf まとめ この資料では、1 台から数台程度の小規模な環境において、HP ProLiant サーバを管理する際に使用 するソフトウェアとして、System Management Homepage の概要を説明しました。また、ハード ウェア障害の発生を適時に把握するのに必要となる、メール通知機能の設定方法を紹介しました。 ProLiant Support Pack によってインストールされる様々なソフトウェアにより、サーバ管理者は HP ProLiant サーバのハードウェアを効率的に管理し、必要なときに稼働状況を個別に確認することが できるようになります。 9 関連情報 HP System Management Homepage: http://www.hp.com/go/smh(英語) http://www.hp.com/jp/servers/smh HP 通報サービス: http://www.hp.com/jp/hpalert HP Systems Insight Manager: http://www.hp.com/go/hpsim(英語) http://www.hp.com/jp/hpsim HP ProLiant Essentials ソフトウェア: http://www.hp.com/servers/manage(英語) http://www.hp.com/jp/servers/manage HP ProLiant Support Pack: http://www.hp.com/servers/psp(英語) © Hewlett-Packard Company, L.P. 本書の内容は、将来予告なしに変更されることがあります。HP 製品およびサービスに 対する保証については、当該製品およびサービスの保証規定書に記載されています。 本書のいかなる内容も、新たな保証を追加するものではありません。本書の内容につき ましては万全を期しておりますが、本書中の技術的あるいは校正上の誤り、脱落に対し て、責任を負いかねますのでご了承ください。 Microsoft および Windows は、Microsoft Corporation の米国における登録商標です。 2007 年 7 月