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愛の手 映像サークル - ITボランティアiの手
Photoshop Elements V6 (Ver 愛の手 編 11.3.1) 映像サークル Yutaka Takanohashi 第一章 露出コントロール基礎編 1.画像全体を補正する「明るさ・コントラスト調整」 「明るさ・コントラスト」は、画像全体が明る すぎたり暗すぎたりした画像の調整に使う。 (1)「画質調整」メニュー ⇒ ⇒ 「ライティング」 「明るさ・コントラスト」で調整ウィンド ウをひらく。 (2)「明るさ・コントラスト」調整ウィンドウの 「明るさ」のスライドバーを左に動かすと暗 くなり、右に動かすと明るくなる。 (3)「コントラスト」のスライドバーは左に動か すとコントラストが弱まり柔らかい雰囲気に なる、右に動かすとコントラストが強くなり メリハリが効いた画像になる。 原板 明るさ調整後 明るさ調整・コントラス ハイライト側のデーター ハイライト側のデーター ト調整後 が不足している。 が増えている。 1 Yutaka Takanohashi 2.ヒストグラムの成分を補間する「レベル補正」 (1)「画質調整」メニュー ⇒ 「ライティング」⇒ 「レベル補正」で調整ウィン ドウをひらく。 (2)ヒストグラムの山が立ち上がるところまで「シャドウ側の黒三角」、 「ハイライト 側の白三角」を移動する。この例(2 月 13 日佐野植物園での花のマクロ写真)で はハイライト側の成分がほとんどないので「白三角」を大きく左にスライドした。 また、中間の「灰色三角」を移動すると、画像全体の明度を調整できる。 最大の黒、中間色(灰色)、最大の白 を写真をクリックして指定する。 白色点を移動 原版 黒色点を移動 中間調を暗く レベル補正後 中間調を明るく 2 Yutaka Takanohashi 前ページのレベル補正終了後の花のマクロ写真 シャープネス処理はしていない 3 Yutaka Takanohashi 3.暗部または明部だけを補正する「シャドウ・ハイライト」 「シャドウ・ハイライト」はシャドウとハイラ イトの諧調を補正する機能で、逆光で暗くなっ てしまった部分を明るくするといった使い方 をする。 (1)「画質調整」メニュー ⇒ ⇒ 「ライティング」 シャドウ・ハイライトで調整ウィンドウを 開く。 この調整ウィンドウの初期設定は「シャドウ を明るく」が「25%」になっているので画像 を見て調整しなおすこと。 (2) 「シャドウを明るく」のスライダーを「40%」 にしてシャドウを起こし、また「ハイライト を 暗く」のスライダーを「17%」にして ハイライトのディテールを出した。 (3)「シャドウを明るく」や「ハイライトを暗く」 の補正を強くかけすぎると写真が軟調になる ので、「中間調のコン トラスト」をプラス 側に操作することで カバーすることがで きる。 (4)ヒストグラムが飽和 して「黒つぶれ」「白 とび」を起こした部 分は修正できない。 Befor After ヒストグラムがシャドウ ヒストグラムの山がハイ 側に寄っている ライト側に移動した 4 Yutaka Takanohashi 4.特定諧調を補正する「カラーカーブ」 カラーカーブは明るさやコントラストを細か く調整したい画像の修正に使用する。前述の 「明るさ・コントラスト」や「シャドウ・ハイ ライト」に似ているが、調整したい範囲を狙っ て、より細かい補正が可能。 (1)「画質調整」メニュー ⇒ 「カラー」 ⇒「カラーカーブ」ウィンドウを表 示する。 (2)ハイライトを暗くする操作を紹介する。 ①「スタイルを選択」で「ハイライトを 暗く」を選択し。 ②より暗くするために「スライダを調整」 で「ハイライト補正」のスライダをマ イナス側に調整した。 結果、カラーカーブの中央から右側の 線が下向き弓型で表示され、画像のハ イライト部が暗くな り、きついコントラス トが柔らかくなった。 ③「スライダを調整」の 「ハイライト補正」 「中間調の明るさ」 「中間調のコントラ スト」 「シャドウ補正」 の各スライダを操作 することでより細か い諧調補正ができる。 Befor After ハイライト側の山が小さ くなった 5 Yutaka Takanohashi 第二章 露出コントロール応用編 1.調整レイヤーの使い方 (1)調整レイヤーを作る ①調整したい画像を開いた「写真編集モード」画面で 「レイヤー」メニュー ⇒ 「新規調整レヤー」 ⇒ サブメニューから「レベル補正」など、目的の調整 レイヤーを選択する。 または、 「レイヤーパネル」の「調整レイヤーを作成」 ボタンから、目的の調整レイヤー(ここではレベル 補正)を選択する ②開いた「レベル補正」パネルで中間調のスライダー を右に動かして画像全体を暗く調整する。 ③レイヤーパネルに白いアイコンが表示された「レベ Befor ル補正1」という名前の調整レイヤーが作成された。 ④「調整レイヤー」という のは、明るさや色味の調 整機能をレイヤーとし て配置するもの。 「調整レイヤー」は何度 でも再調整できるのと、 元画像に調整を加えないため 画質劣化を最低限に抑えることができる。 (2)レイヤーマスクを操作する 調整レイヤーを作成すると白いアイコンが表示される が、これが「レイヤーマスク」といわれる部分補正機 After 能でこの「レイヤーマスク」に対し、描画色を黒に指 定して「ブラシツール」などで描画するとその部分が「マスク」される。 画像調整の効果が隠されるため、部分的は明るさ調整が可能になる。 「レイヤマスク」 6 Yutaka Takanohashi では、調整効果に対し、「黒の描画色で隠す」「白の描画色で表す」「グレーの描画色 で隠す程度を調整する」ことができる。 ①グラデーションツールでマスクする場合の操作 ア.レイヤーマスクを選択する。 イ.描画色を黒に、背景色を白に設定する。 ウ.グラデーションツールを選択 ⇒ オ プションバーで「線形グラデーション」 を選択する。 エ.グラデーションツールで画像を下から 上にドラッグする ⇒ 画像の下が明る くなった。 レイヤーパネルを見るとレイヤーマスク の上が白く、下が黒く表示されているが、 これは下の黒い部分がレベル補正の効果 をマスク(隠す)していることを表している ⇒ 下の黒い範囲がレベル補正前の明るさ、上の白い 部分がレベル補正後の明るさで、中間は明るさ の変化のグラデーションを表している。 ②ブラシツールでマスクする場合の操作 ア.レイヤーマスクを選択する。 イ.描画色を黒に、背景色を白に設定する。 ウ.ブラシツールを選択 ⇒ オプションバーでブラシのサ イズと種類を選択する。 エ.ブラシツールでマスクする部分をなぞる。 レイヤーパネルを見るとブラシツールでなぞった部分が レイヤーマスクで黒く表示されているが、これはブラシ 7 Yutaka Takanohashi ツールでなぞった部分がレベル補正の効果をマス クしていることを表している ⇒ 黒い範囲が レベル補正前の明るさ、白い部分がレベル補正後 の明るさを表している。 2.調整レイヤーを使った部分補正 (1)グラデーションツールを使った部分補正 Before After 右側が日陰になり全体のバランスが悪い写真の、右側 だけを明るくして明るさのバランスをとる補正をする。 ①調整レイヤーを作る レイヤーパレットの「調整レイヤーを作成」ボタンか ら「レベル補正」を選択する。 ②レイヤーウィンドウの「背景レイヤー」の上に「レベ ル補正」の調整レイヤーが表示される。 ③新規に開く「レベル補正」ダイヤグラムで「中間調」 のスライダーを左に動かして画像右側を目的の明る さになるように調整する(左側は明るすぎるようになるが無視する)。 8 Yutaka Takanohashi ④レベル補正レイヤーマスクを選択する。 ⑤グラデーションツールを選択する。 描画色は「黒」、背景色は「白」として、オプション 設定で「線形グラデーション」が選択されているこ とを確認する。 ⑥画像上で「グラデーションツール」を左から右へド ラッグすると画像の左側がレベル補正前の状態に変 化する。 レイヤーマスクは左側が黒に右側が白で表示され中 間はグラデーションで表示される。 黒い部分はレベル補正で明るくした効果がマスクさ れて補正前の状態が表示されている。 白い部分は補正後の状態が表示されているため明る くなっている。 9 Yutaka Takanohashi (2)ブラシツールを使った部分補正の仕方 Before After 中央とその手前の葉を明るくすることで、奥行きのある印象的な写真に加工する。 そのために二枚の葉以外の背景を暗くする。 ①調整レイヤーを作る レイヤーパレットの「調整レイヤーを作成」ボタンか ら 「明るさ・コントラスト」を選択する。 ②レイヤーウィンドウの「背景レイヤー」の上に「レベ ル補正」の調整レイヤーが表示される。 ③新規に開く「明るさ・コントラスト」ダイヤグラムで 「明るさ」のスライダーを左に動かして画像を目的の 明るさ(暗く)になるように調整する。 10 Yutaka Takanohashi ④ブラシツールを選択する。 描画色を黒、背景色を白として、オプション設定でサイズや不 透明度を設定する。 種類は描画後の境界をぼかして自然に見えるようにするため 「ソフト」を選択、サイズは描画する被写体に合わせて適宜変 更する、不透明度は 30 から 50%程度が使いやすい。 ⑤ブラシツールでマスク処理をする。 ブラシツールで中央と手前の葉をなぞって いくと「明るさ・コントラスト」によっ て暗くした効果がマスクされ、元の明る さに戻る。 レイヤーマスクで黒く表示されている部 分が、暗く調整した効果がマスクされた (元の明るさに戻った)部分。 11 Yutaka Takanohashi 第三章 色の全体補正と部分補正 1.色相・彩度の基本的な使い方 (1)色乗りの悪い写真の色合いを調整する機能が 「色相・彩度」で「画質調整」メニュー 「カラー」 ⇒ ⇒ 「色相・彩度」で調整ウィン ドウを開く。 「編集」で「マスター」が選択されているのを 確認して「彩度」のスライダーを右に移動する。 ここでは「+40」にした。 さらに朝焼けの印象を出すために「色相」スライダーを「+20」にしてマゼンタを 加えた。 Befor After 全体に色乗りが悪く眠い 全体の色彩が鮮やかにな 感じ りハッキリした マゼンタを加えて朝焼けの印象を出した 12 Yutaka Takanohashi 2.低彩度・モノトーン画像に応用する (1)モノクローム調に仕上げる 彩度スライダーを左に移 動し(-85)、彩度を落とし てモノクローム調にした。 (2)モノクローム調に調色効果を加える 彩度を調節してモノクローム調にした後 ⇒ 「色彩の統一」にチェックを入れるとモノトーンに なるので、その後「彩度」と「色相」のスライダー を調節して好みの色調にする。 これはブルー調に仕上げたもので、色相の値の設定 次第でセピア調や、イエロー調などの多彩な表現が できる。 13 Yutaka Takanohashi 3.特定の色を補正する (1)色を指定して彩度を補正する 右の画像を「色相・彩度」で単に彩度をあげただ けでは、濃紺の花が色飽和してしまうので、「グリ ーン系」を選択して緑だけに補正がかかる設定をし て補正をかける。 ①「色相・彩度」 ⇒ 補正したい色を選ぶ(この例 ではグリーン系) ⇒ 「+スポイト」を選択 ⇒ 画像内の補正したい部分数か所をクリックすると カラーバーのスライダーが移動し、補正がかかる色 の範囲が表示される。このスライダーは手動で動か して補正する色の範囲を調整することができる。 Befor 背景の緑だけ彩度を上げる ②補正範囲の微調整は ア.+スポイトで調整範囲を拡大する。 イ.-スポイトで調整範囲を縮小する。 ウ.手動でスライダーを動かして拡大・縮小する 暫減範囲 100%調整範囲 After 14 Yutaka Takanohashi (2)色別に細かく補正を行う 右の画像は紅葉がややくすんで見えるので、鮮やかに補正する。 ①全体の彩度を一括補正する Befor くすんだ感じの色合いを After1 鮮やかにする ②レッド系、イエロー系、シアン系をそれぞれ調整する シアン系補正 レッド系補正 After2 イエロー系補正 15 Yutaka Takanohashi (3)レイヤーマスクを使った部分色補正 前記の方法では目的の部分以外の領域まで影響を受 けてしまい、特定の範囲に絞った補正ができない場 合は、調整レイヤーとレイヤーマスクを使って補正 するのが良い。 右の画像の花から下の緑を鮮やかにする。 ①レイヤーメニュー ⇒ 「新規調整レイヤー」 ⇒ 「色相・彩度」で「色相・彩度 1」の調整レイヤー を作る。 ②「色相/彩度」で補正したい部分を目的の彩度になる ように調整する。奥の山の色合いも一緒に変化する が無視する。 ③色相・彩度 1 レイヤーが選択された状態で、ブラシ ツールを使って花から上の山の部分を黒で塗りつぶ す。 Befor 色相・彩度調整レイヤー レイヤーマスク After 16 Yutaka Takanohashi