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新電子自治体推進計画(宜野湾市) (PDF:1.33MB)

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新電子自治体推進計画(宜野湾市) (PDF:1.33MB)
平成21年7月
宜
野
湾
1
市
目
第1章
1.
2.
3.
次
計画策定にあたって
計画策定の趣旨と位置づけ
IT社会の進展
国・県・市町村の情報化に関する動向
第2章 宜野湾市の情報化について
1. これまでの取り組みについて
2. 進捗状況について
第3章 共通的な推進事項
1. 電子自治体推進体制の強化について
1.1 電子自治体推進体制の強化について
1.2 IT人材の育成
2. 平成24年度以降の基本方針の検討について
3. 情報セキュリティ対策、危機管理対策について
3.1 情報セキュリティの強化
3.2 業務継続計画の策定
第4章 今後の具体的な取り組み
1.市民サービスのIT化・オンライン化の推進
1.1 証明書自動交付機・市民カードの利用促進
1.2 行政手続のオンライン化の促進
1.3 市税電子申告サービスへの取り組み
1.4 電子入札への取り組み
1.5 市ホームページの充実
2.行政情報化の推進
2.1 行政情報化の取り組みについて
2.2 情報通信基盤整備について
2.3 職員IT研修
2.4 教育情報化および教育委員会のIT環境について
<
参考 >
資料1.
資料2.
電子自治体の歩み
用語解説
2
第1章 計画策定にあたって
1.計画策定の趣旨と位置づけ
1.1 策定の趣旨
本市では、平成17年1月に全庁的な情報化計画として「行政情報化整備事業実施計画」
を策定し、平成17年度∼平成20年度の4年間において、電子自治体の実現に向けた IT
基盤の整備に取り組んできました。この結果、市のあらゆる職場でITが利活用される様
になり、今や業務とITとの結びつきは強力かつ不可欠なものとなってきています。
この間の主な成果としては、
「証明書自動交付機サービスの開始」
「インターネット図書
検索サービスの開始」などの市民の利便性向上と、
「基幹系システム再構築」
「内部事務(財
務会計、電子決裁、庶務管理等)のIT化」等の行政事務の効率化があげられます。
しかし、平成19年度に実施した職員アンケートの結果によると、IT化による市民サ
ービスの向上や業務の効率化が進んだという実感が得られないという声や、新たなIT化
の要望、情報漏えいに対する不安の声なども多くありました。
行政情報化整備事業実施計画の策定から4年が経過し、この間にIT環境は更なる変化
と普及を遂げ、ITをめぐる市民の意識や社会情勢も大きく変化してきました。また、情
報セキュリティ対策の強化や予期せぬ災害等に備えた業務継続計画(BCP)の整備など、
安全性確保のための全庁的な取り組みの必要性も高まっています。さらに、いわゆる
Web2.0 といわれる新しい潮流や検索サイト(google や yahoo など)の飛躍的な発達など、
ITをめぐる新技術について、有効性を十分に見極めた上で積極的に採り入れていくこと
も重要な課題です。
こうした状況をふまえ、行政情報化整備事業実施計画で整備してきたIT基盤の活用を
一層推進し、新たな課題の解決を目指し、時代に対応しつつ市民ニーズを踏まえた市民の
利便性の向上や業務の効率化を推進するための取組方針として「新電子自治体推進計画」
を策定します。
1.2 計画の期間
本計画は、平成21年度から平成23年度までの3年間を計画期間とします。
○計画の見直し
情報処理技術・情報通信技術は急速に進歩しており、最先端の技術も数年で陳腐化する
状況です。また、今後、市民のIT利用は生活のあらゆる場面に及んでくると予想され、
ITを活用した新しいサービス事業も登場してくると考えられます。こうした環境の変化
に柔軟に対応していく必要があるため、本計画は、必要に応じて内容の見直しを行います。
1
1.3 計画の位置づけ
平成18年度に策定した第三次宜野湾市総合計画(以下、
「総合計画」という。
)では、
本市の将来都市像を『市民が主役の「ねたて」の都市・ぎのわん』として掲げ、その具現
化に向け5つの基本目標を設定しています。これらの実現を目指し、
「序章 計画推進の
ために」では、市民と行政が協働のまちづくりを推進していく施策として、電子自治体の
推進、効果的・効率的な行財政の確立、広域行政の推進を柱にした行政内部の体力の強化
を図ること、などがあげられています。
本計画は、情報化の推進に関する手続、制度、体制及び情報システムの新規整備・見直
しの方向性を明らかにし、上位計画である総合計画と第四次宜野湾市行財政改革大綱の実
現に向けた電子自治体を推進するための指針として位置づけます。
また、本計画に挙げる事業を具体的に実施するにあたっては、国や県の情報化施策との
整合性を図るとともに、本計画の下位に年次毎の情報化推進実施計画(アクションプラン)
を策定し、電子自治体の推進を計画的に行っていくこととします。
2
2.IT社会の進展
2.1 情報化社会の進展
日本におけるインターネットの利用者数は増加の一途をたどっており、平成19年末で
8,811 万人、人口普及率は 69.0%となり、国民の 7 割近くがインターネットを利用するま
でに至っています。
図表 2.1.1 インターネット利用者数及び人口普及率の推移 【出典:総務省 平成19年通信利用動向調査】
9,000
8, 529
7, 730
利用者数(万人)
人口普及率(%)
8,000
7,000
68. 5
69
62. 3
40
44. 0
4,000
37. 1
2,000
30
2, 706
3,000
20
1, 694
21. 4
1, 155
1,000
10
13. 4
9. 2
0
60
50
54. 5
4, 708
80
70
60. 6
5, 593
5,000
8, 811
6, 942
66. 8
6,000
8, 754
7, 948
0
平成9年末 平成10年末 平成11年末平成12年末平成13年末 平成14年末平成15年末平成16年末平成17年末 平成18年末平成19年末
また、平成19年末における携帯電話の保有率は 95.0%、パソコンの所有率は 85.0%と
なっており、情報端末機器の普及が進んでいることがわかります。
図表 2.1.2 携帯電話・パソコンの普及状況
100
【出典:総務省 平成19年通信利用動向調査】
9 5 .0
9 3 .9
9 1 .1
8 9 .6
8 6 .8
8 6 .1
90
8 5 .0
70
60
7 5 .6
7 5 .4
80
7 8 .2
8 0 .5
7 7 .5
7 4 .1
7 1 .7
6 4 .2
5 7 .7
5 8 .0
5 0 .5
50
40
3 7 .7
3 2 .6
30
2 6 .5
20
9 .0
1 1 .0
1 5 .2
1 2 .0
1 1 .1
1 1 .1
10
3 .2
0
10
11
12
13
14
15
16
1 1 .7
8 .8
7 .5
5 .4
3 .2
1 0 .7
6 .0
17
18
19
これらの指標が示すように、社会のネット化の進展は、この数年間で大きく変化してき
ました。住民サービスを提供する自治体として、このような社会環境の変化に対応し、イ
ンターネットや携帯電話を積極的に活用する人々に向けた情報発信やサービス提供を充
実させていくことが重要となってきています。
3
2.2 情報化社会に対応するための法整備
情報化社会の進展に対応すべく、平成13年1月に、高度情報化社会の進展に向けた社
会的な基盤整備のための法律「高度情報通信ネットワーク社会形成基本法」
(通称「IT
基本法」
)が制定され、さらに、平成15年2月には、これまでの書面による行政手続を、
原則としてすべてオンライン化できるとする、いわゆる「行政手続オンライン化関係三法」
(通称「行政手続オンライン化法」
「整備法」
「公的個人認証法」
)が整備されたことによ
り、法律面でもIT化を促進する環境が整えられました。
加えて、政府が2008年6月に発表した「IT 政策ロードマップ」の中では、
「次世代
のワンストップ電子政府の実現に資する基盤を整備するため、行政手続オンライン化法を
全面改正することにより、電子政府を強力に推進するための新たな通則法を整備する。ま
た、我が国全体として電子政府を総合的に推進する「司令塔」機能も併せて強化する。こ
のため、内閣官房と総務省が協力して必要な法案(電子行政推進法(仮称)
)を準備し、
2009年の通常国会に提出することを目指す。
」ことが記されています。
○主要なIT関連の法律
施 行
法
H12.2
不正アクセス行為の禁止等に関する法律
(不正アクセス禁止法)
(2000)
H13.1
(2001)
H14.2
(2002)
律
概
要
不正アクセス行為とそれを助長する行為を禁止する為の法
律。不正アクセス行為に対しては1年以下の懲役または5
0万円以下の罰金の罰則も設けられている。
高度情報通信ネットワーク社会の形成に関する基本方針を
定めた法律。国としての方針や理念を提示した、いわば情
報政策における「憲法」のような位置付けにある。
高度情報通信ネットワーク社会形成基本法
(IT基本法)
地方公共団体の議会の議員及び長の選挙に係る電磁的記録式投票機を用いて行う投票方法等の特例に関する
法律
H14.5
特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律
(プロバイダ責任制限法)
H14.7
特定電子メールの送信の適正化等に関する法律(迷惑メール防止法)
H15.2
(2003)
〃
〃
H17.4
国民等と行政機関との間の申請・届出等の行政手続につい
て、書面によることに加え、オンラインでも可能とするた
めの法。いわゆる通則法という形式。
行政手続等における情報通信の技術の利用に
関する法律(行政手続オンライン化法)
行政手続オンライン化法の規定のみでは手当てが完全では
ないもの、例外を定める必要があるものについて個別法律
の改正を束ね一つの法律としてとりまとめたもの。
行政手続のオンライン化に資するため、第三者による情報
の改ざんの防止・通信相手の確認を行う、高度な個人認証
サービスを提供する制度を整備するもの。
行政手続等における情報通信の技術の利用に
関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に
関する法律 <整備法>
電子署名に係る地方公共団体の認証業務に関
する法律(公的個人認証法)
民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する法律(e−文書法)
(2005)
〃
〃
H19.8
個人情報の保護に関する法律(個人情報保護
法)
行政機関の保有する個人情報の保護に関する
法律
個人の権利利益を保護することを目的とする法。民間事業
者における個人情報取扱いに関するルールを定めている。
国の行政機関・独立行政法人等が個人情報の取扱いに当た
って守るべきルールを定めた法律。
地理空間情報活用推進基本法(NSDI法)
地理空間情報高度活用社会の実現のための基本法。
4
3.国・県・市町村の情報化に関する動向
3.1 国の情報化の動向
国は社会全体の情報化に向けて平成12年7月、情報通信技術戦略本部を内閣に設置し
ました。平成13年1月には「高度情報通信ネットワーク社会形成基本法(IT基本法)
」
を施行すると伴に、高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部(IT戦略本部)を設置
し、5年以内に世界最先端のIT国家となることを目標にした「e−Japan戦略」を
決定しました。e−Japan戦略では、インフラ整備が重点的に進められ、ブロードバ
ンドネットワーク環境が整備され、ITを活用するための基盤が整えられました。
また電子政府・電子自治体の実現を掲げ、平成14年2月に「行政手続オンライン化関
係三法」を施行。それに沿って多くの自治体は、総合行政ネットワークの整備、住民基本
台帳ネットワークシステムの稼動など、電子自治体の基盤整備に取り組んできました。
さらに、IT戦略本部はIT戦略の第2期として、平成15年7月に「e−Japan
戦略Ⅱ」を決定し、e−Japan戦略で整備したインフラを利活用し、国民が利便性を
実感できる仕組みづくりをすることを重点政策としました。
人口減少・高齢化社会や経済のグローバル化の進展など、社会の劇的な変化の中、我が
国が引き続き持続発展するための新たな社会に対応した基盤の構築に向け、平成18年1
月には「世界で一番便利で効率的な電子行政」を実現することを目標とした「IT新改革
戦略」を決定しました。これに基づき、平成19年3月に総務省は、
「新電子自治体推進
指針」を策定し、
「2010年度(平成22年度)までに利便・効率・活力を実感できる
電子自治体を実現すること」を目標としています。
直近の情勢として、世界的な金融危機に伴う我が国経済の失速、クラウドコンピューテ
ィングといった革命的新技術の登場など、3年前の「IT新改革戦略」策定時には想定し
ていなかった状況が現出したことをうけて、2015年に向けた新たな中長期戦略を20
09年6月末までに策定することが決定されました。また、現下の経済危機を克服するた
めの「デジタル新時代に向けた新たな戦略∼三ヵ年緊急プラン∼」が先行して平成21年
4月9日にIT戦略本部より示されました。その中では、現在の日本の電子自治体の現状
は、デジタル技術の活用が諸外国に比べて遅れが目立つ状況となっており、これらの反省
にたち、取組を加速化すべき重点分野として、
「電子政府・電子自治体」
、
「医療」
、
「教育・
人財」の三分野を重点に、関係府省が連携して推進することとされています。具体的な施
策としては、
「電子私書箱構想(仮称)
」
、
「日本健康情報コミニュティ(仮称)構想の実現」
「デジタル教育の推進、デジタル活用人材の育成・活用」などとなっています。
[参考] 世界における日本のIT競争力
順位
1
2
3
国 名
デンマーク
スウェーデン
米国
順位
・・・
11
12
【出典:世界経済フォーラム 2009 世界IT報告】
国 名
韓国
香港
順位
・・・
16
17
国 名
オーストラリア
日本
(注)日本の評価においては「教育分野」96 位が全体評価を押し下げている。
5
[参考] 国民電子私書箱(仮称)構想とは
【 出典:IT戦略本部「デジタル新時代に向けた新たな戦略 ∼三か年緊急プラン ∼」
】
1.仕組み
(1)国民電子私書箱(仮称)は、希望する個人又は企業に提供される高度なセキュリティ機能を持った電子空
間上のアカウントであり、従来の「電子私書箱(仮称)構想」及び「社会保障カード(仮称)構想」を
発展させ、
社会保障分野のみならず、
広い分野でのワンストップの行政サービスを提供するためのもの。
(2)本人の意思に基づいて、行政手続等に必要な添付書類を直接行政機関間でやりとりすることができる。
(3)個人又は企業は、IC カードなどにより、情報セキュリティを確保した上で、いつでも、国又は地方公
共団体が保有する自らの情報を、国民電子私書箱(仮称)を用いて、閲覧でき、また、安心して保管する
ことができる。
2.メリット
(1) 個人の利便性
① 個人が、行政機関・病院・学校などから、いつでも簡単に、必要な情報を入手でき、自分の情報(年金
記録など)が正しいかを、いつでも確認できる。
② 引越、退職、出産等のライフイベントにおいて、何度も役所や公共機関に足を運び、同じ事柄(住所
変更など)を手続きしなくて済む。行政手続に必要な行政機関発行の各種証明書が不要になる。
③ 各種の給付などの情報を役所側から連絡し、
給付もれを防ぐことができる
(プッシュ型の行政サービス)
。
(2)企業の利便性
① 国と地方公共団体の手続のワンストップ化が可能となるなど、
企業の事務処理が大幅にスピードアップ
し、事務コストも削減できる。
② 従業員ごと又は事業所ごとに分けて行っていた手続が、まとめて一回で完了する。
(3)行政コストの削減
① サービスがワンストップ化され各種証明書の発行が不要となるため、
窓口事務を大幅にスリム化できる。
② 外部からデジタル情報を入手することで、入力作業が不要になる。
③ 通知文書の郵送など、紙ベースの各種通知が不要になる。
6
3.2 沖縄県の情報化の動向
国の計画や指針を受けて、沖縄県においても電子自治体の実現を目指し、平成13年
3月に「沖縄県行政情報化推進計画」を策定しました。そして、同年7月には「沖縄e−
island宣言」をし、ITを活用した県民生活の向上と自立に向けた持続的発展を目
指し、県民が一体となって取り組んでいくという決意を示しました。さらに、沖縄e−i
slandの理念の実現に向けた基本的な考え方及び、具体的な方向性を示す指針として
「沖縄県e−islandチャレンジプラン」を決定しました。
また、県と市町村で構成される沖縄県電子自治体推進連絡協議会を平成14年に設立し、
電子自治体についての情報交換をする場を設け連携を強めつつ、県全体の電子自治体の実
現を目指しています。
そして、
「行政手続オンライン化関係三法」に基づき、沖縄県でも電子申請システムの
整備を始めました。平成16年度から県で構築したシステムを、県・市町村で共同運用し、
申請・届出に必要な文書の様式のダウンロードや電子申請ができるようになりました。
ブロードバンドの急速な普及などの情報通信インフラの整備、情報通信技術の急速な進
展に伴い、沖縄県行政情報化推進計画も平成18年に改訂しました。ITの活用を前提と
して、これまでの行政のあり方を見直し、より簡素・効率的な行政事務の処理と、より効
果的な行政サービスの提供及び、県民の利便性の向上を実現する、新世紀にふさわしい電
子県庁「Okinawa e−県庁」づくりを計画の目標としています。
【e おきなわポータルサイト∼沖縄県庁の電子手続き(例) http://www.e.pref.okinawa.jp/ 】
7
【 国・県・本市の動向 】
H12
H13
H14
H15
H16
H17
H18
H19
H20
H21
H22
H23
H24
2000
2001
2002
2003
2004
2005
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
社会全体
電子政府
国
●IT基本法[ H13.1]
●e−Japan戦略[H13.1] ●e−Japan戦略Ⅱ[H17.7]
●IT新改革戦略[H18.1]
●u−Japan政策[H16.12]
●IT 政策ロードマップ[H20.6]
電子政府推進計画
[H18.8]
電子政府構築計画
[H15.7]
電子自治体
●電子行政推進法
[H21 策定予定]
●行政手続オンライン化法
[H15.2]
●電子自治体推進指針 →
[H15.8]
● 新電子自治体推進指針
[H19.3]
●地方公共団体における情報セキュリティポリシーに関するガイドライン
[H13.3]初版策定
→[H18.9]全改定
●沖縄e−island宣言[H13.7]
沖縄e−islandチャレンジプラン H14−23
県
●沖縄県行政情報化推進計画
[H13.3]策定
→[H18.3 改定]
●沖縄県教育情報化基本計画
[H14.11]
宜野湾市新総合計画
第2次行財政改革大
綱(H10-H14)
宜
野
●第3次沖縄県教育情報化推進計画
[H21.2]]
第3次宜野湾市総合計画 H18−27
第3次行財政改革大
綱(H15-H17)
第4次行財政改革大綱
(H18-21)
●行政情報化整備事業
実施計画
湾
新電子自治体
推進計画
市
包括的アウトソーシング(H17-H23)
●電子計算組織の管理運営に
関する規程[H15.7(H20 廃止)]
8
●行政情報化推進体制に関する規程
[H20.8]
3.3 市町村の情報化の動向
(1)沖縄県内の動向
国・県の示す方向性をふまえ、沖縄県内においても多くの市町村において、基幹系シ
ステムの再構築やアウトソーシングへの取り組みなど、業務の簡素化や市民サービスの
向上を目指した電子自治体の実現に向け、取り組みが進んでいます。
那覇市
浦添市
沖縄市
うるま市
IT 部門の
概要
職員数
26 名 平成 20 年度において基幹系システムの再構築に取り組み、脱レガシー
(ホストコンピュータからオープンシステムへの移行)
・脱自前開発を
進めている。データセンターの利用、保守・運用のアウトソーシング
等にも同時に取り組んでいる。
8 名 第五次となる基幹系システムの再構築を進めている。韓国サムスン社
とゼロから基幹システムを開発。市はソフトの改変権を持ち、将来的
には市内企業に保守・運用を委託することを目指している。メーカー
依存からの脱却を目指した取り組みを進めている
10 名 平成 19 年度において基幹系システムの再構築に取り組み、脱レガシー
を進めている。
13 名 基幹系システムの再構築に取り組んでおり、次年度から随時稼動予定。
地域イントラネット基盤整備は昨年度完了。
(2)ITアウトソーシングに取り組む自治体の動向
また、本市が進める「包括的アウトソーシング」に類似した取り組みを行っている代
表的な自治体として以下に代表される自治体がありあます。
新潟県柏崎市
岐阜県各務原市
山梨県甲府市
北海道北見市
期間
H15
-H19
H17
-H23
H19
-H30
H19
-H25
概 要
第3セクターを利用した情報システムの保守・運用のアウトソーシング
を行っている。
情報システムの開発・保守・運用の「包括的アウトソーシング」に取り
組んでいる。
12 年間の長期間契約にて、情報システムの開発・保守・運用の包括的
アウトソーシングに取り組んでいる。
情報システムの開発・保守・運用の「包括的アウトソーシング」に取り
組んでいる。
(3)全国の電子自治体先進自治体について
電子自治体に関する各種調査において上位に位置する代表的な自治体は下表の通り
です。
千葉県市川市
神奈川県藤沢市
神奈川県横須賀市
人口
約 45 万人
約 40 万人
約 42 万人
調査A
2位
4位
7位
調査B
2位
1位
9位
調査C
1位
5位
60位
備 考
平成 17 年度に視察
平成 17 年度に視察
調査A:日経 BP ガバメントテクノロジー社「e 都市ランキング 2008」
(2008 年 8 月)
調査B:摂南大学「電子自治体進展度調査」
(2009 年 2 月)
調査C:日経 BP ガバメントテクノロジー社「自治体 IT ガバナンスランキング」
(2008 年 2 月)
9
第2章 宜野湾市の情報化について
1.これまでの取り組みについて
本市では、昭和55年から平成 17年度末まで、職員の自主開発による、基幹システム
(住記、税務、福祉から学校教育系の約20システム)の運用を行っていました。その一
方で、役所全体では100を超えるシステムが動いており、その多くは所管部署毎の事業
計画によって導入されてきました。部署毎のIT化は『部分最適化』として進んできたと
は言えますが、反面、昨今における急激なIT環境の変化により、①システム間の連携不
足による業務負荷、②IT知識の乏しい職員による保守作業や契約事務の負荷、③セキュ
リティリスクの増大への懸念、④情報政策課職員によるシステム開発・保守の限界などの
課題が生じてきていました。
このままの状況では、行政の統一性や効率性が確保できず、今後の電子自治体への対応
も難しいと判断したことから、これらに対応する取り組みとして、平成16年度にIT推
進室を設置し、全庁的なIT化の見直しについて検討を進め、平成17年 1 月に「行政情
報化整備事業実施計画」を策定しました
この計画では、
『包括的アウトソーシング』
、
『システム全面刷新・パッケージソフトの
採用』
『地元企業を核としたコンソーシアムの採用』を本市の電子自治体推進の基本戦略
として位置づけました。計画に基づき、平成16年度から平成23年度までの「情報シス
テム関連業務・包括的アウトソーシング事業」
(以下、
「包括的アウトソーシング」という。
)
を中心に、行政情報化整備事業を推進しています。
10
【主な成果】
包括的アウトソーシングにより、50以上の
業務システムが、COKAS−X、PLANE
TSという大きく分けて二つのパッケージに
集約されたことで、統一されたシステム環境が
実現されつつあります。また、パソコンを必要
とする職員の全てにパソコンを配置し、1台の
パソコンで基幹系業務・インターネットやメー
ル・内部情報系業務(財務会計、電子決裁等)
などに対応したセキュアかつ効率的な環境を
実現できました。
加えて、情報政策担当部門の業務が、従来のプログラムの保守やシステム運用といった
業務から、IT施策の企画・管理へと変化する過程で、平成16年度に16名が在籍して
いた組織も、平成20年度には7名の在籍へと、9名の減員を進めてきました。
他にも、市民宛の通知書の製本作業やデータ入力作業もアウトソーシングすることによ
り、業務主管課の負荷が軽減されたこと、ヘルプデスクの設置や定期的なIT研修などを
通し、職員のITの活用促進を進めていけるようになったことがあげられます。
【課題について】
行政情報化整備事業実施計画の進捗状況は、別表に記しているように多くの情報シス
テムの整備を図り、本市のIT化を推進してきましたが、これまでの取り組みの過程に
おいては反省すべき点や、新たな課題も多く生じてきました。
(1) 推進体制に関する課題
全庁的な情報化推進体制、IT推進に関する手続の確立が不十分であること、I
T人材の育成に関する課題などがあります。
(2) 情報システムの利活用や制度改正への対応
整備した情報システムが充分に利活用できていないことや、情報システムの
機能改善、制度改正に対するシステム改修費の課題などがあります。
(3) さらなる電子自治体への取り組み
行政手続のオンライン化への取り組み、市ホームページの充実など、今後さ
らなる重点的な取り組みが必要な課題が残っています。
3章、4章において、上記の課題や反省点をふまえて、個別の対策を検討し改善を図
ってまいります。
2.進捗状況について
行政情報化整備事業実施計画における取り組みの具体的進捗については、主に次の表
のとおりとなっています。
11
別表1.行政情報化整備事業実施計画 進捗状況
項
番
1
2
3
4
5
6
7
8
9
取り組みの名称
基幹系システムの
再構築
財務会計システムの
刷新
電子決裁・文書管理シ
ステムの整備
人事給与・庶務管理シ
ステムの整備
証明書自動交付機の
整備
図書館システムの整
備
GIS システムの整備
ホームページ管理シ
ステムの整備
グループウェア
整備・認証基盤の整備
10
IT研修の実施
11
情報システム部門の
スリム化
12
ヘルプデスクの設置
13
14
大量印刷業務の外部
委託
データ入力業務の外
部委託
15
セキュリティ対策
16
パソコン環境の整備
17
ネットワーク整備及
び統合
18
データセンター
19
IP 電話の整備
概
要
進捗状況
H18.2 全システム稼動
老朽化した税・住民記録系、および、 H18.2 国保被険者証個人証への切替
福祉系のシステムの再構築によるシス H18.2 住民税申告会場オンライン入力開始
H20 長寿医療制度対応
テムの全体最適化
旧財務会計システムを刷新し、全職員
が利用可能な環境を整備する。
文書事務の迅速化を目指す電子決裁に
よる文書管理システムの整備
旧システムの刷新と、申請(時間外勤
務・休暇等)事務のシステム整備
証明書自動交付機を整備し、住基カー
ド・市民カードでの利用を実現する。
老朽化したシステムの再構築と、イン
ターネットへの対応を図る
全庁的に利用可能な GIS システムの整
備
全職員がホームページを更新できるシ
ステムを整備する
メール・掲示板等、業務効率化に必要
な情報ツールを整備する。
職員の IT 利活用力の向上を目指し、定
期的に IT 研修を実施する
情報システム部門の業務を効率化する
とともにスリム化を図る。
職員の IT 利活用力の向上を目指し、庁
内にIT専門のヘルプデスクを設置する
納付書等の封入封緘、製本等の作業を
外部委託する
市申告、納付書等のデータ入力業務を
外部委託する。
セキュリティポリシーを策定し、情報
セキュリティ対策の向上を図る。
職員一人 1 台のパソコン環境を整備す
る
複数に分かれているネットワークを統
合しセキュリティの高い環境を実現す
る。
セキュリティ・安全対策の整った施設
にサーバーを設置し、安全・安定運用
を確保する
H18.10 予算システム稼動
H19.4 全システム稼動
H19.3 文書取扱規程改正
H19.4 システム稼動
H19.4 システム稼動
H20.1 給与明細の電子化開始(紙廃止)
H19.11 関連条例改正
H19.11 交付機稼動
H19.7 システム稼動
H19.9 インターネット検索運用開始
H19.11 システム稼動
H18.4 新システム運用開始
H18.1 新グループウェア(職員ポータル)
運用開始
H18.1 職員 IT 研修開始
H16 年 16 名から H20 年 7 名へ 9 名減員
H18.1 ヘルプデスク開設
H18.2 外部委託開始
H18.3 外部委託開始
H18.1 セキュリティポリシー策定
H18.3 行政職一人 1 台整備完了
H18.1 ネットワーク統合化完了
H19 幼稚園・保育所の NW 敷設
H18.1 データセンター利用開始
費用対効果について検討を行った結果、
課題が多く、見送ることとする。
IP 電話の整備
12
別表2.行政情報化整備事業において整備した主要システム一覧
13
第3章 共通的な推進事項
1.電子自治体推進体制の強化について
1.1 電子自治体推進体制の強化
【現状と課題】
行政情報化整備事業実施計画では、それまで各課個別に導入していた業務システムを、
全体最適化の観点からある程度一元的に再構築し、電子自治体に向けた基盤づくりを実
現してきましたが、推進体制については反省すべき点も多くありました。
(1)IT化案件対応のルール化および全庁的な合意形成過程の確立
新たなシステム導入、既存のシステム改修等のIT化において、全庁的に確
立された手順を定めていく必要があります。
平成16年度頃より、IT化に関する予算要求について、業務主管課と情報
政策担当部門が事前協議を行う手順は確立されてきました。しかし、その案件
の実施の可否の判断、優先度の決定、費用の妥当性等について全庁的な共通認
識を形成し、職員が共有する仕組みを確立する必要があります。
(2)IT化案件を推進できる人材育成についての課題
ITを有効活用することや、定期的なシステムの見直しを見据えた場合に、
業務とシステムの両面に精通した職員を組織的・計画的に育成・配置していく
必要があります。
【課題解決に向けて】
これらの課題に対する第一歩として、平成20年度において以下の対策をとりました。
(1) 市長をCIOと位置づけた新規程の策定
平成20年8月18日付で「宜野湾市行政情報化推進体制に関する規程」を策定
しました。規程の骨格は、以下のとおりです。
① 市の最高情報統括責任者(CIO)を市長とします。
② 情報化推進委員会をIT化案件の庁内における意思決定部門とします。
③ 委員長を副市長、副委員長を総務部長とし、委員を部長クラスとします。
④ 実務的な下部組織としてIT推進リーダー会議を設置します。
⑤ IT推進リーダーは、各課から指名されたIT推進員の中からそれぞれの部を
代表したメンバーで構成します。
⑥ IT推進員は、各課におけるITの利用促進や、情報システムの新規導入及び
改修時の企画・調整・推進の中心的な役割を担います。
(2) 各課にIT推進員を配置
規程に基づき、各職場における取り組みの中心となるよう、各課にIT推進員を
配置しました。
14
(3) 「システム化企画ニーズ調査票(試行版)
」による各課ニーズの把握
本計画策定にあたって、IT推進員を通じて各課のIT化案件を集約し、計画の
基礎資料としました。
【今後の取り組み内容】
次の点に留意して推進を目指します。
(1) 調達ガイドラインの策定と情報化に関するPDCAサイクルの実現
①システム調達における一定の手続・様式を定めた「
(仮称)調達ガイドライン」を
策定し、それに基づき、業務主管課が効果の高いシステム化企画立案∼調達∼導入
∼評価を主体的に行える仕組みづくりを目指します。
②情報化推進委員会等の新体制の中で、IT化案件への取り組みについて審査・評
価する仕組みづくりを目指します。今後、以下の例のような手順について検討の
うえ、整理を図り、PDCAサイクルの実現を目指していきます。
・年度前半に各課のIT化の要望について整理・調整を行う
・それらをもとに次年度の情報化推進実施計画(アクションプラン)を策定する
・情報化推進委員会において、案件毎の実施可否を審査・決定する
・実施済みのIT化案件においては、情報化推進委員会において、当初の目的の
達成度・効果についての評価を行う。
(2)全体最適化の更なる推進
情報政策担当部門において、新たに整備する情報システム、IT 資産、情報化関係
予算についての一元的把握および統制を推進し、重複投資の排除や情報システムの
全体最適化をより一層進めます。
15
1.2 IT人材の育成
【これまでの取り組みと現状】
行政機関におけるITの活用は、単に業務処理の手段として利用するだけではなく、住
民サービスの向上や効率化といった政策目標達成に向け、ITを活用して業務を改革して
いく段階に差し掛かってきたといえます。過去、情報政策担当部門の主たる業務は電算シ
ステムの管理であったため、プログラミングなどのITに関する知識・スキルを有する職
員が育成されてきましたが、今後は業務主管課が達成しようとする政策目標に資するシス
テム化企画を支援し、全庁的な全体最適化を推進していくことのできる人材が求められて
きています。本市においても包括的アウトソーシングによりプログラミングやパソコン・
サーバ保守等の技術的領域は外部委託を進め、情報政策担当部門の業務領域の転換を図っ
ている段階です。
また、システム化については委託先事業者等に過度に依存せず、主体的にITを活用す
ることができる人材の育成が必要です。こうした能力は情報政策担当部門の職員のみなら
ず、業務主管課で情報システムの活用に取り組む職員にも求められるものです。また、組
織全体としてITを利活用していくためには、職員一人一人の情報リテラシーの向上に加
え、ITを活用して業務改善やサービス改善に結びつくアイデアを提案できる能力が必要
となってきます。 職員のキャリア形成にも配慮しつつ計画的かつ継続的に職員の能力開
発を行うことが必要です。
一方、電子自治体の推進を図る上で、即戦力となる人材が必要な場合には、中途採用等
により専門的知識や経験を有する職員を採用することも検討していく必要があります。
【今後の取り組み】
(1)IT人材育成計画の策定とスキルアップへの取り組み
中長期的な取り組みとして、先進自治体の事例などを調査・研究し、宜野湾市とし
てのIT人材育成計画を策定し、職員のITスキルを向上させる研修等を検討・実
施していきます。あわせて、職員のITスキルレベルの向上が定量的・定性的に把
握できる手法等についても調査・研究を図ってまいります。
(2) IT研修への派遣
体系的な知識を習得した職員を一定数確保していくために、外部機関で実施される
IT研修(電子自治体推進スキルの習得につながる研修)に、一定数の職員を継続
的に派遣し、職員のスキルアップを目指します。
例:
(財)全国地域情報化推進協会が実施する「自治体CIO研修」
(財)全国市町村研修財団が実施する「電子自治体構築の情報技術研修」
16
2.平成24年度以降の基本方針の検討について
【現状と課題】
行政情報化整備事業実施計画の中心事業である「情報システム・包括的アウトソーシン
グ事業」の契約期間は平成17年度から平成23年度までとなっています。下図に示すよ
うに、平成24年度以降の本市の情報化の基本方針について、
「切替型」
「継続型」
「混在
型」等の選択肢が考えられます。
「切替型」は再度アウトソーシング事業者を選定するケ
ース、
「継続型」は延長期間を定め、現在のアウトソーシング事業者と継続契約を行うケ
ース、
「混在型」については「切替型」
「継続型」について、システム毎・サービス毎に方
針を選択するケースとなります。
「切替型」
「混在型」については、システムの入換えを伴
うことから、平成23年度末の契約期間満了から逆算した場合、平成22年度からは事業
に着手する必要性があります。以上のことから、それぞれの選択肢について比較検討を進
め、平成21年度において、基本方針を定めていく必要性があります。
【今後の取り組み内容】
①平成21年度において、IT推進リーダーを中心に検討を進め、情報化推進委員
会において方針を定めてまいります。
17
3.情報セキュリティ対策、危機管理対策について
3.1 情報セキュリティの強化
【これまでの取り組みと現状】
地方自治体は、住民や企業に関わる重要な情報を多数保有しています。昨今はパソコン
などITの普及に伴い、これらの情報を用いた業務も、ITにより短時間で大量処理され
るようになりました。
その一方で、個人情報の漏えいなどのトラブルが後を絶たない状況にあります。業務に
ITが活用されるにつれ、こうしたトラブルが一度発生すると、その影響は多数の住民等
に及びます。またインターネットの発達は、トラブルの収拾を限りなく不可能にする危険
性をはらんでいます。トラブルは、地方自治体に対する信頼を大きく揺るがしかねないも
のとなっています。
そこで、ITに関連したトラブルを未然に防ぎ、万が一それが発生した際には、迅速に
対応することが重要になっています。そのために、各自治体で情報セキュリティポリシー
を策定し、社会環境の変化や技術の進化に応じてこれを改善することが求められています。
国においては、総務省が平成13年に、各自治体の情報セキュリティポリシーを定める
際に参考するものとして「地方公共団体における情報セキュリティポリシーに関するガイ
ドライン」を策定しています。これについてはその後、IT技術の発展に伴い、平成15
年に(1)外部委託に関する管理、
(2)情報セキュリティ監査、
(3)無線LANなどの
項目が追加されています。
さらには平成18年に、新たなIT技術の変化や脅威に対抗するため、上記ガイドライ
ンの改訂版が策定されました。これの大きな特徴としては、
(1)ファイル交換ソフトに
よる情報漏えいの防止策や、民間委託の拡大を背景にした、セキュリティ対策における民
間との連携など、社会環境や技術の進化に対応(2)政府が進める情報セキュリティ対策
の中に本ガイドラインが位置づけられていること(3)ガイドラインの表現を分かりやす
くし、地方自治体がセキュリティポリシーを策定あるいは改定しやすくしたこと、が挙げ
られます。
宜野湾市では、平成17年1月に、宜野湾市情報セキュリティポリシーを定め、これに
基づいた機器のセキュリティ対策や職員研修等を実施してきました。また、情報セキュリ
ティポリシーへの取り組みとは別に、本市では平成13年から個人情報保護条例が施行さ
れ、平成18年には罰則が設けられるなど、個人情報の保護に努めるための取り組みも進
められています。
【課題】
(1)コンピュータウイルスの検知数の増加など、情報セキュリティに関する職員の意識
が、まだ十分でない状況にあります。
(2)情報セキュリティ対策の状況を評価する仕組みが、まだ整備されていません。
18
【今後の取り組み内容】
(1)現行のセキュリティポリシーの制定から約4年が経過したことや、新たなIT技術
の変化や脅威に対抗するという観点から、セキュリティポリシーの内容を精査し、平
成21年度をめどとして見直しに取り組みます。
(2)情報セキュリティ対策の水準を一定レベルに保つため情報セキュリティ監査への取
り組みを進める必要があります。平成22年度には職員による内部監査、また平成2
3年度には外部の監査人による外部監査ができるよう取り組みます。
(3)これまでの取り組みを継続するとともに、上記の取り組みを加え推進することで、
ITを活用した本市のサービスを、市民などがより安心して利用できるように努めま
す。
3.2 業務継続計画の策定
【これまでの取り組みと現状】
地方自治体では、もはやITを抜きにした業務の実施は考えられないほど、業務とIT
との結びつきは強力かつ不可欠となっています。一方で、日本は災害の多発国であり、沖
縄県においても台風に代表されるような風水害が後を絶ちません。
これら災害を初めとして、事故やテロなど、業務を中断に至らしめる脅威には様々なも
のがあり、これらへ迅速かつ的確に対応できるよう備えておく必要があります。
ましてや地方自治体では、住民や企業に関わる重要な情報を多数保有することにより、
住民や企業の生活、生命および財産などに関わるサービスを行っていますから、長期の業
務停止は許されません。
そこで、業務の中断に至るようなリスクをあらかじめ分析、想定し、サービスの継続に
必要となる最低限の業務や、それらをなるべく中断させない方法、あるいは中断が発生し
てもそれらを早急(または、許容される中断時間内)に復旧させるための対応策などを定
めた、戦略的な計画(業務継続計画:BCP)が必要となっています。
国においては、総務省が平成20年に「地方公共団体におけるICT部門の業務継続計
画(BCP)策定に関するガイドライン」を公表し、地方自治体における業務継続計画の
策定を求めています。その中では、
(1)情報システム部門が主管するシステムを優先的
な対象とする(2)大地震を主たる原因事象とする(3)あらゆる規模の地方公共団体を
対象とする事、が基本的な考え方とされています。
現在本市においては、主たるサーバ等、重要機器の設置場所としてデータセンターを活
用するなど、情報システムに関するリスクを減らすための取り組みを実施しています。
【今後の取り組み内容】
(1)業務継続部会(仮称)設置の検討
業務継続計画の策定に必要な情報の収集やリスク分析など、業務継続計画に関する
研究、検討を組織的に行っていきます。
(2)業務継続計画の策定
上記の経過等を踏まえ、本市の実情に合った業務継続計画の策定を検討します。
19
第4章 今後の具体的な取り組み
1.市民サービスのIT化・オンライン化の推進
1.1 証明書自動交付機・市民カードの利用促進
【導入までの取り組み】
平成17年 1 月に策定した「行政情報化整備事業実施計画」の中で、市民の利便性
の向上、職員の生産性の向上を実現できるシステムのひとつとして、証明書自動交付
機(以下、自動交付機という)の導入を決定しました。
平成18年度には、
「市民サービスステーション導入検討部会」において、住民票、
印鑑証明、税関係証明書を自動交付機のサービス対象とすること、設置場所を本庁ロ
ビー、市民図書館、市立博物館の3ヶ所とし、平日夜間や休日でも利用できること等
を決定しました。あわせて、自動交付機では、住民基本台帳カード(以下、住基カー
ドという)と市民カードのいずれにも対応できること、現在の印鑑登録証を廃止し、
市民カードとの兼用にすること等を決定しました。
平成19年4月から導入作業に着手し、関連条例の整備、日直の体制整備等を経て、
平成19年11月からサービスを開始いたしました。
利用開始にあたっては、市内全戸に毎月配布している市報への掲載、市ホームペー
ジやコミュニティFM局での広報で周知を図りました。
なお、事業費用の二分の一は、
(財)地方自治情報センター(LASDEC)が実
施する「平成19年度住民基本台帳カードを活用した自動交付機導入推進事業」によ
る補助を受けています。
自動交付機
自動交付機 市内設置マップ
【現状】
自動交付機導入以前は、住基カードに関する多目的利用は実施していませんでした。
そのため、住基カード交付枚数は、平成19年7月末時点(住基ネット開始から約5
年)で701枚(人口比率0.8%)と低迷していましたが、交付機導入後4ヶ月
で300枚を交付、増加しています。
20
また、平成20年6月から住基カードの交付手数料の無料化を実施しました。
平成21年2月末現在、自動交付機の利用が可能な市民カードおよび住基カードの交付
枚数は、12、066枚(うち住基カード1,722枚)となっています。15歳以上
の人口に対する普及率は、16.26%と、市民に着実に浸透してきています。自動交
付機による証明書の交付の割合も下図にあるように、印鑑証明においては2割、住民票
においては1割と、それぞれ1年間で倍増するペースで順調に増えています。
自動交付機の導入により、市民が申請書を書かなくても証明書の交付が可能と
なり、交付手続のわずらわしさからの開放、待ち時間の短縮につながり、市民サ
ービスも向上しました。
【 自動交付機発行割合の推移(平成 20 年度)
】
25.0%
【市民カードおよび住基カードの交付枚数の推移 】
市民カード
住基カード
平成19年
7月末現在
0枚
701枚
平成21年
2月末現在
10,344枚
1,722枚
20.0%
15.0%
10.0%
5.0%
0.0%
4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月
【今後の取り組み内容】
住民票
印鑑証明書
(1)設置場所および設置台数の追加
平成19年度に本庁ロビー、市民図書館、市立博物館の3ヶ所を設置場所とし、
地理的な利便性の向上を図ってきましたが、例えば西海岸地域、市民の利用の多
い施設への増設等を検討していきます。
(2)取り扱う証明書の種類の追加
現在は、住民票、印鑑証明、税関係証明書が発行できますが、例えば納税証明
書や資産証明書を追加すること等を検討していきます。
(3)証明書自動交付機の広域利用(近隣市町村との共同利用)
現在、市内のみを設置場所としていますが、例えば現在那覇市と南風原町が提
携して行っている「広域交付サービス」のように、市外の施設でも証明書の交付
を可能とすること等を検討していきます。
(4)補助事業の活用
上記のような機能拡充を図る際、国の補助金等を活用できるよう情報を収集し
ます。例えば、平成20年度において(財)地方自治情報センターが公募した補
助事業には以下のようなものがあります。
① 住民基本台帳カードを活用した自動交付機導入推進事業
② 住民基本台帳カードの広域での多目的利用促進事業
③ 共同アウトソーシング 住民サービス向上及び業務改革推進事業
(5)その他なおいっそうの普及、利用促進をはかるため、市民への広報を図ります。
21
1.2 行政手続のオンライン化の促進
国は平成20年6月にIT戦略本部にて決定された「IT政策ロードマップ」に盛り込
まれた行政続きのオンライン利用促進に関する取組方針に従い、電子申請の実現に向け取
り組みを強化しています。
【これまでの取り組み・課題】
平成16年に沖縄県が構築した電子申請システム(e おきなわポータル)の共同利用が
開始され、申請・届出に必要な様式のダウンロードや電子申請を行うことができる情報シ
ステム環境が整備されました。しかし、本市のこれまでの取り組みは一部の申請様式の公
開に留まっており、行政手続のオンライン化への取り組みは充分な進展を図ってくること
ができませんでした。
今後、行政手続のオンライン化の推進にあたっては、以下の各事項に留意し、積極的な
対応を図っていくことを目指します。
(1) 各課で行われている手続の調査、電子申請が可能な手続の検討
(2) 行政手続の簡素化・合理化
オンライン化に当たり、業務プロセス・必要書類の見直し等事務の徹底した
簡素化・合理化を図ることが求められます。特に、条例または規則に基づく手
続について、社会経済環境の変化により必要性が失われたと判断される手続の
原則廃止、申請・届出等の頻度の軽減、添付書類の省略・廃止、事務処理期間
の短縮等の取り組みを進める必要があります。
(3) 条例の改正・制定、利用促進策の展開等
【推進部署】 申請手続のある部署、IT推進室
【今後の取り組み】
(1) オンライン手続検討部会(仮称)の設置
年間申請件数の多い手続、ニーズの高い手続、費用対効果等を調査し取りまと
め、オンライン手続の開始に向けた計画の策定を目指します。
(2)
「e おきなわポータル」のシステム見直しについて
沖縄県からは平成21年度において、現在の共同利用型電子申請システムの見直
しについて検討を進める予定が示されています。沖縄県電子自治体推進協議会へ
の参加を通して情報の収集や、本市の要望を伝えるなどの活動を図っていきます。
22
1.3 市税電子申告サービスへの取り組み
【これまでの取り組み・課題】
平成21年度から、個人住民税において公的年金からの特別徴収制度が導入され、65
歳以上の公的年金などの受給者を対象として、公的年金支給のつど住民税を特別徴収する
制度が始まります。同制度の開始に伴い、従来、使用されてきた社会保険庁からの「公的
年金支払報告書」が電子化されることになり、市区町村と社会保険庁等の間で交換される
「対象者情報」 「特別徴収対象者情報」 についても電子データで伝達されることになり
ます。
これらのデータの授受における経由機関は(社)地方税電子化協議会とされています。
経由機関とのデータ伝達に用いる仕組みについては、市区町村が単独でシステムを構築・
運用すると高額な調達費用が必要となるため、本市では、民間事業者の構築したASPサ
ービスを活用することにより、調達費用及び運用費用の軽減を図りました。今後は、平成
20年6月にIT戦略本部にて決定された「IT政策ロードマップ」に盛り込まれた行政
手続きのオンライン利用促進に関する取組方針に従い電子申請の実現に向け取り組みを
強化しています。
【目的】
インターネット等を利用し、自宅やオフィスなどから地方税にかかる申告、申請・届出
及び納税等の各種手続を行うことを可能とすることにより、納税者の利便性向上と税業務
の効率化を図ります。
〔参考:那覇市が平成19年に行った市民アンケートの結果では、将来実現して欲しいイ
ンターネットを活用したサービスに、
「税などの申告」と回答した方が28.6%と多く
ありました。
〕
【今後の取り組み】
(1)住民税の年金天引きについて、平成20年12月からの準備期間を経て、平成21
年10月から本稼動となります。
(2)地方税の電子申告に向けた検討を、平成22年度以降の実現に向けて行っていきま
す。
住民税年金特徴・電子申告等ASPサービスの概略図
23
1.4 電子入札への取り組み
【これまでの取り組みと現状】
電子入札は、主にインターネットを活用して実施する競争入札の部分、成果物の納品等
に用いられるCALS、及び、予算管理(契約状況管理)の部分により構成されます。国
においては、平成15年に国土交通省の公共事業から本格実施され、その後は各省庁でも
電子入札が実施されるようになりました。国土交通省アクションプログラムの中では、都
道府県、政令指定都市では平成19年、主要地方都市は平成20年、その他の市町村は平
成22年が電子入札実施の目安とされています。
沖縄県内では、
「沖縄県CALS/EC市町村連絡会」が設置され、県内の地方自治体
における電子入札の導入について調査研究が行われています。県内において、現在電子入
札を本格導入している地方公共団体は、沖縄県(県庁、平成17年から順次拡大)と那覇
市(平成19年開始)の2団体です。
宜野湾市では、沖縄県CALS/EC市町村連絡会や先進事例の収集を通して、電子入
札の導入について調査研究を行っているところです。
【課題】
(1)応札者の利便性の向上及び事務効率化を図るため、電子入札を導入した場合のメリ
ットや課題について整理を進め、導入に向けて検討をしていく必要があります。
(a)メリット
(ア)談合等不正行為の防止につながります。
(イ)入札等の場所が限定されないため、業者の受注機会が増えます。この考えには、
業者を一市民ととらえ、市民サービスの一つとして電子入札を位置づけているこ
とが根本にあります。また、参加業者が増えることで競争の促進が見込まれます。
(b)課題
(ア)システム化には、年間で200万円から500万円程度の費用が見込まれてお
り、本市における入札の件数(建設工事で年間約60件)を踏まえて、費用対効
果について検討していく必要があります。
(イ)電子入札への参加に必要なIT環境が整っていない業者への対応として、従来
の紙による入札を併用する期間が一定程度は必要なことが想定されます。
(ウ)入札担当部署は、事務量の増加を考慮する必要があります。これには、電子入
札に関する問い合わせの増加や、紙による入札を併用した場合の、開札に要する
手間等が考えられます。
(エ)会計検査等へ対応するため、入札関係書類、成果物等を印刷していることから、
結果として電子データと紙の二重管理になっている面があります。
【推進部署】
契約検査課、建設部各課、IT推進室、その他関係各課
【今後の取り組み内容】
(1)引き続き情報収集をとおして、電子入札の導入に向けた調査研究を行っていきます。
24
1.5 市ホームページの充実
<宜野湾市ホームページ>
<ライブカメラ映像>
<過去のホームページ>
【これまでの取り組みと現状】
本市の公式ホームページは平成12年に開設され、平成15年に大幅なリニューアルを
実施し、現在に至っています。
インターネットの利用者の増加に応え、タイムリーな情報発信を行っていくとこを目的
とし、平成18年に新しいホームページ管理システムの運用が開始され、全職員によるホ
ームページの作成・更新が可能となりました。また、平成18年1月には、すべての人に
とって利用しやすいホームページづくりを目指し、
「宜野湾市アクセシビリティガイドラ
イン第1版」を策定し、職員の意識向上・啓蒙に取り組んでいます。
平成12年の公開当初から、ホームページ上に市政に関する意見や要望を寄せることが
できる「ご意見・ご要望ページ」を開設し、市民からの提言に対する市の回答を公開して
います。その他、これまでの主な取り組みとして、以下のものがあります。
平成16年 市内景観を観覧できる画像配信サービス(ライブカメラ)の開始
平成18年 ホームページ内検索機能の追加
平成19年 図書館の蔵書検索、携帯電話サイトの開設
ホームページ公開当初のトップページのアクセス数は、5,245件(平成13年)で
したが、平成20年においては49,190件(平成20年10月実績)と、公開当初の
約10倍へと増加しています。また、ホームページ全体のアクセス数は160,759件
(平成20年10月実績)となっています。
【課題】
(1) 職員全員がホームページを簡単に扱えるようになり、多くのページが公開されるよ
うになった反面、古い情報が公開されたままとなっている課題があります。
(2)職員の知識や技量の差によってページのデザインや見易さに差が生じていることや、
ホームページ全体の統一性が充分に確保できていない課題があります。
(3)情報量の増加とともに、知りたい情報がどこにあるのかわかりづらくなってきてお
り、利用者が使いやすいと感じるホームページとするための改善・工夫が必要とな
ってきています。
【推進部署】 秘書広報課、IT推進室、関係各課
25
【今後の取り組み内容】
(1)
「ホームページ向上部会(仮称)
」の設置
(ア)全庁的なホームページ運営体制の整備を行い、役割や責任を明確化して、ホーム
ページの内容をより充実させる取り組みを強化する必要があります。
(イ)ホームページ作成の基準を策定し、アクセシビリティやバリアフリーに充分配慮
した、分かりやすいホームページづくりを目指していきます。また、ホームペー
ジのバリアフリー化に対応したツール等の採用の検討を進めていきます。
(2)携帯サイトの開設、動画配信などの検討
(ア)携帯電話の保有率はパソコンの保有率85%を上回る95%となっており、情報
端末として確立された携帯電話向けの情報発信を検討していきます。
(イ)無料で手軽に動画が掲載できる動画配信サイト等を活用することによる、議会情
報や、記者会見、地域行事等の紹介など動画情報の拡充を検討していきます。
(3)バナー広告等への取り組み
ホームページへの広告掲載に取り組み、新たな財源確保を目指します。
(4)市政50周年(平成24年)に向けたホームページの大幅リニューアルの検討
(5)アクセス数の向上への取り組み
コンテンツの充実とともに、多くの利用者にアクセスしてもらえるようにSEO対
策など、アクセス数を向上させる方策に取り組みます。
【宜野湾市ホームページのアクセス数 (平成 19 年度,20 年度)
】
宜野湾市ホームページ アクセス数
単位(件)
190,000
170,000
150,000
130,000
110,000
90,000
70,000
50,000
4月
6月
8月
10月
平成19年度
12月
2月
4月
26
6月
8月
10月
平成20年度
12月
2月
参考資料 平成20年度アクセス数上位30ページ
(集計期間:平成20年4月1日∼平成21年3月31日)
ページタイトル
順位
担当部
アク
セス数
1
ご意見・ご要望
−
47,217
2
関連リンク
−
42,888
3
市民図書館 トップページ
教育部
24,014
4
各課業務内容
−
24,000
5
市役所案内
−
17,619
6
宜野湾海浜公園屋外劇場
建設部
16,157
7
平成 20 年度採用試験
総務部
14,944
8
収入と所得の違いについて
市民経済部
12,852
9
ライブカメラについて
−
12,052
10
建設部 施設管理課 トップページ
11
市内施設所在地・電話番号一覧
12
児童家庭課トップページ
13
申請書ダウンロード
14
宜野湾市 消防本部 トップページ
15
新しいごみの分け方出し方 メニュー 市民経済部
9,078
16
平成 18 年市報 3 月号
企画部
8,838
17
総務部 人事課 : トップページ
総務部
8,750
18
平成20年度公立・認可保育園について 福祉保健部
8,188
19
宜野湾市の概要
8,047
20
マリン支援センター
21
手続き・届出(窓口編)
22
児童虐待について
福祉保健部
6,964
23
宜野湾市議会案内
議会事務局
6,704
24
米軍基地について(その他)
基地政策部
6,509
25
成年後見人制度
福祉保健部
6,247
26
教育・文化・スポーツ(すこやかライフ)
−
6,154
27
宜野湾市水道局ホームページ
水道局
5,930
28
入札情報(その他)
総務部
5,898
29
瑞慶覧地区 トップページ
基地政策部
5,724
30
老齢基礎年金
市民経済部
5,636
建設部
12,002 【 市民図書館トップページ 】
−
11,175
福祉保健部
10,587
−
10,584
消防本部
10,182
−
市民経済部
−
27
【 ご意見・ご要望 】
7,699 【 申請書ダウンロードページ 】
7,312
2.行政情報化の推進
2.1 行政情報化の取り組みについて
【今後の取り組み】
平成20年11月に第1回IT推進員説明会を実施し、
「システム化企画ニーズ調査票
(試行版)
」により、各課に対して今後のIT化に関する調査を行いました。その結果、
既存の情報システムの改善要望や更改予定に加えて、以下のような新規の情報システム整
備のニーズがあがってきています。平成21年度において、これらの案件について整理・
調整を図り、計画化していくことを目指します。
部 名
総務部
企画部
課 名
契約検査課
行政改革室
IT推進室
税務課
財政課
市民経済部
環境対策課
市民課
福祉保健部
児童家庭課
建設部
介護長寿課
建築課
土木課
基地政策部
教育委員会
消防本部
共通
用地課
都市計画課
区画整理課
基地跡地対策課
文化課
学務課
指導課
はごろも
学習センター
システムの名称等
電子入札システムの整備
業務マネジメントシステムと財務会計システムと
の連動
ホームページのバリアフリー化対応
台帳(土地台帳、家屋台帳等)の電子データ化
新地方公会計制度に伴う財務書類 4 表作成に向け
たシステム整備
粗大ごみ受付業務のシステム化
自動車臨時運行許可システムの整備
福岡戸籍の電子データ化
児童福祉業務及び児童虐待防止ネットワークに関
するシステム化(相談記録の蓄積、支援状況の進行
管理等)
介護給付費適正化分析システムの整備
建築基準法に係る指定道路図管理システムの整備
道路台帳情報、法定外公共物(里道)情報のシステ
ム化
収用証明書等発行業務
都市計画情報のシステム化
仮換地証明書発行業務
GIS を利用した台帳(基地関連情報)の整備
廃棄文書の収集・管理システムの整備
学校管理備品・教材備品購入事業
就学援助費管理システムの整備
校務支援・教育支援・保健室管理・学校図書室シス
テムの整備
救急統計システムの整備
既存システムに対する改善要望
財務会計(契約)・住民記録・印鑑登録・自動交
付機・戸籍・児童手当・児童扶養手当・母子父子医
療費助成等
28
備 考
2.2 情報通信基盤整備について
【これまでの取り組みと現状】
平成14年度に実施された次の事業は、本市の情報通信基盤整備の中で、大きな節目と
なりました。
(1)宜野湾市地域イントラネット基盤施設整備事業
宜野湾市役所及び市の出先施設との間を、ネットワーク(高速の光ファイバー網)で
結び、各施設間における情報のやりとりを実現しました。また、ここで整備されたネッ
トワークは、市の小中学校へも接続され、学校教育の中でも、情報の共有やインターネ
ット教育等に活用されています。
(2)LGWANへの接続
LGWANは、国が推進している電子政府、電子自治体の基盤となるものであると共
に、全国の各行政機関(行政機関内のネットワークも含む)を結ぶ、国内最大のネット
ワークです。すなわち、行政機関専用の通信回線と言え、セキュリティの高い、安全な
通信を行うことができます。
(3)庁内LANの改修
市役所内のネットワークを見直し、それまで業務システムごとに通信回線を構築して
いたのを、業務の性質から、大きく分けて3系統の回線に整理しました。
これらの実施により、宜野湾市の情報化に向けた基盤が整ったわけですが、その後の情
報通信技術の変化等を踏まえ、平成17年度に行政情報化整備事業の中で、それをさらに
見直しました。その中では、行政サービスの幅を広げるためのネットワーク活用を目指し、
既存のネットワークを最大限に活用しつつ、以下の基盤整備が行われました。
(1)ネットワークの統合
セキュリティ上の理由から、大きく3系統に分かれていたネットワークを、セキュリ
ティのレベルを保ちつつ一元化しました。これにより、各ネットワークを利用する業務
ごとに専用のパソコンを用意する必要がなくなり、1台のパソコンでこれらを処理でき
るようになるなど、効率的なパソコンの配置を実現しました。また、出先施設において
も、市役所本庁と同じIT環境が利用できるようになりました。
(2)情報共有のための環境構築
例えば庁内メールについて、それまで2通りのシステムが混在していたのを統合し、
メールを利用した連絡を効率的に行えるようにしました。また、職員認証基盤を導入し、
それぞれの職員の業務に合った情報や業務システムにアクセスできるようにしました。
【課題】
(1)現在のネットワークを構成している機器には、平成14年度に整備されたものが多
く存在しています。整備から6年近くが経過しているため、これら機器が老朽化し、故
障が発生する事が考えられます。機器の交換等、対策方法の調査検討や予算調整等を行
い、これを計画的に実施する必要があります。
29
【推進部署】
IT推進室
【今後の取り組み内容】
(1)平成21年度中に対策方法の調査検討を行い、平成22年度からの実施に向けた計
画の具体化・予算措置を目標とします。その主な対象として以下があります。
① 地域イントラネット整備事業で整備したネットワーク機器、設備等
② 同事業で光ファイバー網を敷設した拠点の整理
③ 嘉数高台設置のライブカメラ(ウェブカメラ)
30
2.3 職員IT研修
【これまでの取り組みと現状】
平成17年度より職員のIT利活用力の向上を目指して各種のIT研修の実施に取り
組んできました。これまで実施してきた研修は、エクセル、ワードなどの基礎知識および
技能研修、文書・庶務・財務システムなどの内部情報系システムの操作研修、新採用職員
や人事異動者を対象者とした研修、セキュリティ研修、ホームページ作成研修などとなっ
ています。
【今後の取り組み内容】
年々情報システムを取り巻く環境は変わっており、講習形式の研修に加えeラーニング
による研修を取り入れるなど、研修の方法そのものにも工夫をし、時代に適した研修を計
画する必要性があります。また、職員の IT スキル向上だけでなく人材育成計画と歩調を
図りながら、IT時代に対応した研修の充実を図ります
■研修実施状況
月日
平成20年10月現在
研修内容
平成17年度
8・3 月 OA研修【WORD・EXCEL
・パワーポイント】
12 月
グループウェアリーダー研修
1・2 月 セキュリティ・ホームページ研修
2月
ホームページ研修
3月
セキュリティ・ホームページ研修
平成18年度
4月
セキュリティ・ホームページ研修
4・9・
ホームページ研修
11 月
4・9 月 セキュリティ・グループウェア研修
9・10
OA研修【WORD・EXCEL
・11 月 ・パワーポイント】
10 月
財務会計システム予算編成研修
2月
財務・文書・庶務システム研修
参加
人数
月日
175 名
14 名
369 名
59 名
研修内容
平成19年度
4・5 月
セキュリティ・グループウェア研修
参加
人数
113 名
123 名
99 名
221 名
28 名
152 名
4・6 月
財務会計・文書・庶務システム
6・7 月
文書・庶務システム研修
6・8・9・ OA研修【WORD・EXCEL
2月
・パワーポイント】
10 月
GIS研修
11 月
財務会計システム予算編成研修
11・12 月 庶務管理システム
平成20年度
135 名
239 名
4月
4月
セキュリティ・グループウェア研修
文書・庶務システム研修
52 名
102 名
161 名
499 名
7・9 月
7・8 月
ホームページ研修
OA研修【WORD・EXCEL
・パワーポイント】
163 名
78 名
152 名
31
40 名
39 名
139 名
2.4 教育情報化および教育委員会のIT環境について
【これまでの取り組みと現状】
本市の教育現場におけるIT環境の整備については、国(特に文部科学省)の施策に沿
って実施されてきた経緯があります。
平成12年に、小渕内閣のバーチャルエージェンシーから「教育の情報化プロジェクト」
が報告され、コンピュータの整備計画が打ち出されました。その整備方針では、小学校の
パソコン設置数を、パソコン教室ではそれまでの22台から42台へ拡大する、また普通
教室へ2台ずつ、特別教室に6台配置し、さらに校内LANを整備することで、すべての
教科、すべての授業で、すべての教師がインターネット等の高度通信技術やコンピュータ
を使えるようにすることが示されました。平成14年度には、各教科においてコンピュー
タ等を活用することが位置付けられた、新学習指導要領、新教育課程が完全実施され、平
成16年度には文部科学省から出された、
「公立学校における教育用コンピュータの整備、
校内LANの整備及びイントラネットの接続について」により、新しい整備方針が示され
ました。これらの施策に合わせて、宜野湾市では小中学校のIT化に取り組み、教育用コ
ンピュータ、校内LAN、および学校間やインターネットへの接続を可能にする高速ネッ
トワークの整備を進めてきました。現在は各小中学校において、コンピュータ教室で42
台、普通教室で2台ずつ、特別教室で6台、そして学校長等の事務用に5台のパソコンが
配置され、学校教育の様々な場面で活用されています。
【 平成20年現在 】
小学校8校
中学校4校
生徒数
6,355人
2,961人
教員数
298人
173人
パソコン設置台数
918台
411台
【課題】
(1) 文部科学省は、IT新改革戦略における教育情報化の主な目標として、平成22年
度までに、教員用コンピュータを教員1人に1台整備する目標を掲げています。
本市においても、教員のコンピュータ活用状況を考慮しながら、国の示す水準の達
成に向けた整備を目指す必要があります。
(2) 教育現場におけるIT環境を整備するための、企画や推進を行う仕組みや組織が一
元化されていない課題や、学校におけるIT化の「目指す姿」が描かれていないな
どの課題があります。
【推進部署】
宜野湾市教育委員会(はごろも学習センター)
、各学校、IT推進室
【今後の取り組み内容】
(1)
「
(仮称)宜野湾市教育情報化計画」策定に向けた調査検討
学校における情報化計画を策定し、学校がこれから向かっていくIT活用の姿や情報
化の推進体制、関係部署の役割を明確にし、より質の高いIT環境の整備を目指します。
(2)情報化推進体制の強化
行政のみではなく、各学校を情報化推進体制の中に位置づけ、IT環境の整備を一体
となって進めていくことを目指します。上記計画策定と並行して検討していきます。
32
資料1.電子自治体の歩み
国
年
S42
(1967)
S54
(1979)
S55
(1980)
H9
(1997)
H12
(2000)
H13
(2001)
月
自前の電算システムの運用開始
財務会計システム運用開始
7
情報通信技術戦略本部 設置
1
高度情報通信ネットワーク社会形成基本法(IT基
本法) 施行
→IT戦略本部設置
→e−Japan戦略 決定
地方公共団体における情報セキュリティポリシー
に関するガイドライン策定
住民基本台帳ネットワークシステム稼動(第一次) 総合行政ネットワーク(LGWAN)稼動
8
2
7
8
H16
(2004)
H17
(2005)
H18
(2006)
事項
民間計算センターへ電算処理委託開始
電子計算担当職員(9 名)を配置
3
H14
(2002)
H15
(2003)
宜野湾市
事項
宜野湾市ホームページの開設
介護保険システム運用開始
地域インターネット基盤整備事業
行政手続オンライン化関係三法 施行
e−JapanⅡ戦略 決定
電子政府構築計画 策定
住民基本台帳カードの交付開始
電子自治体推進指針 策定
市ホームページの大幅リニューアル実施
住民基本台帳ネットワークシステム稼動
6
12
公的個人認証サービス 開始
全地方公共団体が総合行政ネットワーク(LGWA
N)に接続
電子政府構築計画 策定
u−Japan 策定
1
地方税電子申告システム(eLTAX)運用開始
5
1
2
9
情報セキュリティ政策会議 設置
IT新改革戦略 決定
第一次情報セキュリティ基本計画
電子自治体オンライン利用促進指針 策定
地方公共団体における情報セキュリティポリシー
に関するガイドライン(全部改定)
新電子自治体推進指針 策定
1
3
H19
(2007)
3
H20
(2008)
8
地方公共団体におけるICT部門の業務継続計画
(BCP)策定に関するガイドライン
33
住民基本台帳カードの交付開始
戸籍システム稼動
地域イントラネット整備事業
グループウェア(WebMajic)運用開始
行政情報化整備事業の取り組み開始
沖縄県電子自治体推進協議会へ参加
総合行政ネットワーク(LGWAN)に接続
滞納管理システム運用開始
介護保険システム運用開始(第二次)
ライブカメラ運用開始(ホームページ)
行政情報化整備事業 実施計画策定
包括的アウトソーシング契約締結
情報セキュリティ基本方針 策定
新基幹系システム運用開始
新職員ポータル・グループウェア運用開始
新ホームページ管理システム運用開始
市民サービスステーション(市民課)整備
人事・給与、庶務、財務、文書システム運用開始
証明書自動交付機運用開始
図書館インターネット蔵書検索運用開始
LGPKI登録分局設置、e―TAX対応
宜野湾市行政情報化推進体制に関する規程 策定(宜野
湾市電子計算組織の管理運用に関する規程 廃止)
資料2.用語解説
【あ行】
用 語
アウトソーシング
アクセシビリティ
アクセス権
インターネットバンキング
インフラ
ウェブアクセシビリティ
オープンソース
オンライン
ページ
(主なページ)
情報通信システムの設計・運用・保守などを専門の外部組織に 6.7.8.12.13.
委託すること。
17.28
情報サービス・情報処理機器が多くの人に利用可能であること。
特に、高齢者や障がい者なども含め誰もが容易に利用できるこ 21.22
と。
コンピュータの利用者に与えられた、ハードディスクなどに保
存されたファイルや接続された周辺機器などを利用する権限の
こと。
インターネットを通じて、銀行口座の残高照会・入出金照会・
振り込み・各種決済などの金融機関のサービスを利用すること。
インフラストラクチャーの略。社会や産業の発展の基盤となる
交通・通信・電力といった公共施設のこと。
Webページに対するアクセスと利用のしやすさ。特に、高齢
者や障がい者なども含め誰もが容易に利用できること。200
4 年6 月には、情報のアクセシビリティの規格を定めたJI
S 規格「高齢者・障害者等配慮設計指針−情報通信における機
器、ソフトウェア及びサービス−第3部:ウェブコンテンツ」
(JIS X8341-3)が公示された。
コンピュータ-プログラムのソース-コード(設計図)をインタ
ーネット等を通じて無償で公開し、複製・修正・再配布が誰で
も自由に行えること。
コンピュータがネットワークに接続されており、ネットワーク 4.5.6.8.9.
を通じてサービスを受けられる状態。
16.18.19.28
解 説
【か行】
用 語
ページ
(主なペー
ジ)
解 説
カスタマイズ
アプリケーション-ソフトの操作方法や様々な設定値をユーザ
ー(利用者)が使いやすいように作り変えること。
基幹系業務システム
住民情報、税、福祉などを取り扱うシステム。
キオスク端末
公共施設に置かれている行政手続や公共的な案内を行うための
端末。
共同アウトソーシング
複数の自治体が共同して業務の外部委託を行うこと。
業務継続計画
自然災害、大火災、テロ攻撃などの緊急事態に遭遇した場合に
(BCP)
おいて、損害を最小限にとどめつつ事業の継続・早期復旧を可
能とするために作られる、平常時・緊急時に行うべき活動の計
画。例として、平成20年8月に「地方公共団体におけるIC
T部門の業務継続計画(BCP)策定に関するガイドライン」
が定められている。
緊急時対応計画
情報資産に障害が発生した場合に備えて、あらかじめ実施すべ
き具体的な対応を定めた計画のこと。
グループウェア
組織内でスケジュールなどの情報共有やメールなどによりコミ
ュニケーションの円滑化をはかるためのソフトウェア。
クラウドコンピューティン インターネットの先にあるサーバーに処理をしてもらうシステ
グ
ムの形態。ユーザーが何らかの作業を行うときに,自分の目の
前にあるパソコンや会社のネットワーク上にあるサーバーでは
なく,インターネット上のサーバーを利用して処理してもらう。
クラウド(cloud)とは雲を意味する英単語であり、インターネ
ットを図で表すときに,雲のイメージを使うことがよくある。
ケーブルテレビ
映像を電波は用いずに、同軸ケーブル・光ファイバー-ケーブル
34
17
1.15.28
9.24.26.28
5
(CATV)
公的個人認証
コールセンター
コンソーシアム
コンテンツ
コンピュータウィルス
を用いて伝送するテレビの有線放送サービス。回線は電話・イ
ンターネットにも用いられる。
インターネット上での行政手続における本人確認サービスのこ
と。電子申請などを行う際の電子署名に利用する電子証明書を
都道府県知事が発行するサービス。
住民からの様々な電話による問い合わせに対応するための専任
設備や施設のこと。
特定の目的のために複数の企業が共同で事業を行うこと。本市
の包括的アウトソーシングはOCCを幹事企業として市内外の
企業15社から構成された「OCC−NEC−沖縄県内IT事
業者コンソーシアム」に委託している。
文字・画像・音楽等の情報のこと。具体的には、ニュース、映
画、ゲームなど。
他人のコンピュータに入り込んで、データの破棄や、パスワー
ドなどのデータを盗み取るなどの悪さをするプログラム。電子
メールやホームページの閲覧、USBメモリなどを介して感染
する。
5.28
7
22
14
【さ行】
用 語
解 説
他のコンピュータに対し、自身の持っている機能やデータを提
供するコンピュータのこと。ネットワーク上のプリンタを管理
するプリンタサーバ、ホームページの配信を行う WWWサーバ
など、提供するサービスによって様々なサーバが使われている。
最高情報統括責任者(CI 組織における情報資産の管理・運営を統括する最高責任者のこ
O)
と。
サイバーテロ
政治的・軍事的な目的によって国民生活に重大な影響を及ぼす
可能性のある重要インフラ(情報システム)に対してコンピュ
ータウィルスの配布や、データの書き換え・破壊などを行い、
国民生活を混乱させようとする行為。
住民基本台帳カード
住基ネットを活用したサービスを利用するためのICカード
で、希望する住民一人ひとりに対して市町村が交付する。
住民基本台帳ネットワーク 住民基本台帳をネットワーク化した地方公共団体共同のシステ
システム
ム。4情報(氏名・生年月日・性別・住所)と住民コード等に
より全国共通の本人確認を行うことが出来る。本市では平成2
0年6月1日から平成23年3月31日まで交付無料化を実施
中。
情報家電
インターネットなどネットワークに接続できる通信機能を備
えたテレビや冷蔵庫、エアコンなどの家電製品のこと。
情報セキュリティ
情報システムの機密性、完全性、可用性を維持すること。
機密性:認可されたものだけが情報にアクセスできる
完全性:情報の正確さおよび完全である状態を保証すること
可用性:認可されたユーザーが、必要な時に情報にアクセスで
きること
情報セキュリティ監査
情報セキュリティ対策やその運用状況を客観的に専門知識を持
った第三者が客観的に評価を行い、安全性の保証や助言を与え
ること。
情報セキュリティポリシー 組織の保有する情報資産を守るための方針・指針を明文化した
もの。
情報リテラシー
コンピュータやネットワークなどを活用して情報やデータを扱
う知識や能力のこと。
スパイウェア
コンピュータ内部からインターネットに対して情報を送り出す
ソフトウェア。一般的には、ユーザーが気づかないように侵入
し、何らかの悪影響を及ぼすソフトウェアのことを言う。
ページ
(主なペー
ジ)
サーバ
35
9.12.15
10.12
9.16.17.28
5.16.28
1.9.14.15.28
14.15
14.28
12
脆弱性
コンピュータやネットワークにおいて、第三者が保安上の脅威
となる行為に利用できる可能性のあるシステム上の欠陥や仕様
上の問題点が存在していること。
総合行政ネットワーク(L 全国の地方公共団体のネットワークを相互に接続した行政専用
5.24.28
GWAN)
のネットワーク。
総合窓口
これまで複数の課に点在していた窓口(届出等)をできる限り
一ヶ所の窓口で各種届出や申請を行えるようにした窓口。
ソフトウェア
コンピュータプログラムとほぼ同じ意味。コンピュータを動作
させる手順・命令をコンピュータが理解できる形式で記述した
もの。
【た行】
用 語
ダウンロード
地域イントラネット
地域情報プラットフォーム
地上デジタル放送
地方組織認証基盤
(LGPKI)
データセンター
(IDC)
デジタルディバイド
電子交付
電子商取引
電子証明書
電子署名
電子入札
電子マネー
統合型 GIS
解 説
ネットワークを通じて地のコンピュータにあるデータを手元の
コンピュータに送信すること。逆をアップロードという。
地域の行政や福祉などの高度化を目的に、市役所、学校、図書
館などを接続する地域内の公共ネットワーク。
情報システムの柔軟差し替え替えを実現するためのシステム連
携基盤。特定のシステムを指すのではなく、多様なシステムが
連携可能な状況になっていることを指す。
地上波を利用したデジタル放送。従来のアナログ放送に比べて、
多チャンネルや高画質を実現できる。平成23年7月24日に
地上アナログ放送を終了し、地上デジタル放送へ完全移行する。
厳密な本人認証を実現するための仕組み。地方公共団体が住民
からの申請や届け出などの電子的手続を行ううえで送受信され
た電子文書の真正性(本人が作成した文書に相違ないこと)を
担保するための仕組み。
顧客のサーバを預かり、インターネットへの接続回線や運用・
保守サービスなどを提供するセキュリティの高い施設。
デジタル化により、インターネットやコンピュータを利用でき
る人とそうでない人の間に知識や機会、貧富などに格差が生ま
れること。
証明書類などを電子化して交付すること。
インターネット上で、個人や企業が契約や決済までの商取引を
行うこと。
電子的な印鑑である電子署名を確認するための電子的な印鑑証
明書。電子認証局が発行する証明書であり、公開鍵の持ち主で
あることを証明する。
電子文書などの信頼性を保証するための電子的な署名。その電
子文書などが本当に正しい相手から送られてきたか、通信途中
で改ざんされていないかを保証するための仕組み。
公共工事の受注といった入札行為をインターネット上で行う仕
組み。
貨幣価値をデジタルデータに置き換えた仮想通貨。インターネ
ット上の電子商取引や支払い時に、通過代わりに利用される。
従来、各部署が日常業務で保有する地理情報(道路・河川・建
物)などを庁内全体で共有できる形に整備して、利用していく
庁内横断的なシステムのこと。
ページ
(主なページ)
6.18
6.24.25.28
28
6.9.15
4
20.23
【は行】
用 語
バックアップ
バックオフィス
解 説
破損や紛失に備えて、コンピュータに保存されているプログラ
ムやデータを別の記録媒体に保存すること。
行政内部の業務(財務会計、人事給与、文書管理)
。
36
ページ
(主なページ)
ハードウェア
パブリックコメント
バリアフリー
光ファイバー
ブロードバンド
フロントオフィス
ペイジー
ベンダ
ホストコンピュータ
ポータルサイト
ホームページ
コンピュータを構成している電子回路や周辺機器などの物理的
実体のこと。
行政機関が実施しようとする政策について、これらの案を公表
して住民から意見を募り、寄せられた意見を考慮して意思決定
する制度。
障害者や高齢者が社会生活に参加する上で生活の支障となる物
理的な障害を取り除くための施策や、取り除いた状態のこと。
光を通す通信ケーブルで、高速かつ高品質なデータの通信が可
能となる。
高速・超高速通信を可能とする回線。速度に関する定義はない
が、ADSLやCATVインターネット、光ファイバーなどを
ブロードバンド回線と呼ぶことが多い。
住民サービスに関わる窓口業務。
マルチペイントシステムの一つ。公共料金やインターネットシ
ョッピングなどの支払いがインターネットバイキングやATM
を通じて行えるサービス。
メーカーあるいは販売会社。
システム全体の中で中核となるコンピュータのこと。メインフ
レームと呼ばれる大型コンピュータを指す場合が多い。
インターネットの入り口となる巨大なWebサイト。検索エン
ジンやリンク集を核として、ユーザーがインターネットで必要
とする機能をすべて無料で提供して利用者数を増やし、広告や
電子商取引仲介サービスなどで収入を得る総合サイトのこと。
当初はブラウザ起動時に最初に表示される画面の意味だった
が、転じてWebサイトのトップページのことを意味するよう
になった。さらにWebサイト・Webページの同義語として
も用いられるようになった。
22.23
24.25
5.6
6
8.9.16.21.
22.23.26.28
【ま行】
用 語
解 説
マルチペイメントシステム
市役所と金融機関をネットワークで結ぶことにより、ATMや
パソコン、携帯電話などからの公共料金や税金の支払いを可能
とするシステム。
電子メールを利用して発行される雑誌。発行者が購読者に定期
的にメールで情報を届けるシステムのこと。
オフィスや自宅以外の場所から、ノートパソコンや携帯電話な
どを使い、ネットワークを通じて情報をやりとりすること。ま
たは、その機器のこと。
メールマガジン
モバイル
ページ
(主なペー
ジ)
【や行】
用 語
ユニバーサルデザイン
ユビキタス
解 説
ページ
(主なペー
ジ)
障がい者・高齢者・健常者の区別なしに、すべての人が使いや
すいように製品・建物・環境などをデザインすること。
パソコンや携帯電話だけでなく、家電製品などあらゆるモノに
コンピュータが内蔵され、いつでもどこでもコンピュータの支
援が得られるような社会。
【ら行】
用 語
解 説
37
ページ
(主なペー
ジ)
リスクマネジメント
リンク
レガシーシステム
各種の危険による不測の損害を最小の費用で効果的に処理する
ための経営管理手法である。
インターネットで、あるWebページからほかのWebページ
へジャンプさせるための関連付けのこと。ハイパーリンクとも
いう。
以前から利用している既存システム資産のこと。主に大型コン
6
ピュータ上で稼働するシステムを指す。
【わ行】
用 語
ワンストップサービス
ページ
(主なペー
ジ)
解 説
一度の手続で必要となる複数の関連手続もすべて完了すること
が出来るようなサービスのこと。
【英:アルファベット順】
用 語
ADSL
ASP
BCP
BPR
CALS
CALS/EC
CIO
CMS
CRM
EA
e−Japan戦略
e−Japan戦略Ⅱ
e−TAX
eLTAX
GIS
ページ
(主なペー
ジ)
解 説
一般の電話回線を用いた、送信速度と受信速度が異なる高速デ
ータ通信技術。(Asymmetric Digital Subscriber Line)
インターネット等のネットワークを通じて、アプリケーション
ソフトウェアや付随するサービスを顧客にレンタルする事業
者。もしくはそういったサービスのこと。
(Application service provider)
⇔業務継続計画
(business continuity plan)
組織の経営効率化の観点から、業務を抜本的に見直して業務プ
ロセスを再構築すること。
Business Process Reengineering
受発注、製造、流通などの各業務をコンピュータ・ネットワー
クを利用して一元管理する情報システムの総称。
(Commerce at Light Speed)
⇔公共事業支援統合情報システム
国土交通省が公共事業に導入を進める電子入札システム。情報
の電子化と共有によりライフサイクルの色々な局面でコスト削
減・生産性の向上を図ることを目的とする。
(Commerce at Light Speed/Electronic Commerce)
⇔最高情報統括責任者 (Chief Information Officer)
テキストや画像などのデジタルコンテンツを統合的に管理し、
配信など必要な処理を行う仕組み、またはそれを実現するソフ
トウェアのこと。(Content Management System)
企業が顧客との間に、長期的に親密な信頼関係を構築し、顧客
の満足度を高め向上することを目指す総合的な経営手法。
(Customer Relationship Management)
全体最適の観点から組織の業務手順や情報システムの標準化
し、効率よい組織の運営を図るための方法論。
(Enterprise Architecture)
2001年1月、IT戦略本部によって策定された国家戦略。
2005年に世界最先端のIT国家となることを目標とした。
2003年7月、e−Japan戦略に続き2006年以降も
世界最先端であり続けることを目指して策定された国家戦略。
国税をインターネットを通じて申告し、ネットバンキングやA
TMなどで納税できるシステム。
地方税ポータルシステム。地方税における手続を、インターネ
ットを介して電子的に行うシステム。
コンピュータ上に地図情報とその他の付加情報を持たせ、作
成・保存・利用・管理し、地理情報を参照できるように表示機
38
19
1
20
20
5.28
5.28
28
28
9.26
ICカード
ICカードリーダ
ICT
ID
IDC
ITガバナンス
LAN
LGPKI
LGWAN
OECD
SEO
SLA
SNS
u−Japan
Webサイト
Webページ
Web2.0
能をもったシステム。都市インフラ(電気、水道、ガス、道路、
通信など)の施設管理・都市計画・測量などに利用される。
(Geographic Information System)
IC(集積回路)チップを埋め込んだカードのことで、記録で
きる情報量が多くセキュリティ面でも高い。
ICカードに記録された情報を読み込むための機械。
情報通信技術。従来使われてきたITの「情報」に加えて「コ
ミュニケーション」が具体的に表現されている点に特徴がある。
(Information and Communication Technology)
複数のユーザーが利用するコンピュータ・システムで、ユーザ
ーを特定するために使われる名称や文字列のこと。ネットワー
クにログインするときやプロバイダーに接続するときなどに利
用する。 (Identification number)
⇔データセンター
(Internet Data Center)
情報システムを適切に構築・運用する為の組織的な意思決定の
仕組みのこと。
組織内などの比較的狭い範囲のコンピュータや周辺機器を相互
に接続するネットワーク。(Local Area Network)
⇔地方組織認証基盤
⇔総合行政ネットワーク(Local Government Wide Area Network)
経済協力開発機構。本部はフランスのパリ。第二次世界大戦後
のヨーロッパの復興を目的としたマーシャルプランを受けて発
足したOEEC(欧州経済協力機構)が発展し、アメリカ・カ
ナダなども参加して1961年に発足した西側の経済協力機
構。貿易・資本の自由化、発展途上国援助、経済政策の調整な
どを目的とする。日本は64年(昭和 39)加盟。EU加盟国を
中心に30カ国が加盟している。
検索エンジン最適化。検索エンジンにおいて、検索結果の上位
に入るようにホームページを改善すること。
(Search Engine Optimization)
事業者が、利用者にサービスの品質を保証する制度。提供する
サービスの内容と範囲、品質に対する達成水準を明確にして、
それが達成できなかった場合のルールを含めて、あらかじめ合
意しておくこと。或いは明文化した文書・契約書のこと。
参加者が互いに友人を紹介し合って、新たな友人関係を広げる
ことを目的に開設された会員制のコミュニティ型のWebサイ
ト。国内では、MixiやGREEなどが有名。
(Social Networking Service)
2004年7月、e−Japan 戦略の後継戦略として、総務省
がユビキタスネット社会実現に向けて発表した政策。ユビキタ
スネットワーク整備、ICT 利活用の高度化、安心·安全な利
用環境の整備の3点を2010年までに達成すべき目標として
いる。
1冊の本のように、
ひとまとまりに公開されているWebページ群。
Web上で公開されている、文書や画像といった情報(コンテ
ンツ)が表示される文書の単位こと。
従来(Web1.0)とは一線を画する新しい発想によって捉えら
れた、技術、サービス、Webのあり方などの総称。双方向の
情報提供、ユーザー参加方サービスなどの特徴が挙げられる。
39
5.15.28
14.24.27
22
5.28
1
宜野湾市新電子自治体推進計画
平成21年7月 発行
発行 沖縄県宜野湾市 総務部 IT推進室
〒901-2710
宜野湾市野嵩1丁目1番1号
電話 098(893)4411
http://www.city.ginowan.okinawa.jp/
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