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中毒<1回~13回> (PDF)
中毒既出問題集(1回∼13回) 中毒とは 中毒情報センターは各都道府県に存在する 中毒の種類と原因 中毒の種類 中毒物質 シアンガスはビル火災で発生する パラコートは除草剤として使用される 不完全燃焼で一酸化炭素中毒が起こる(2) プロパンガスは空気よりも軽い メタンガスは地下の工事現場で発生する ビニール製品の不完全燃焼で塩素ガスが発生する 中毒の観察と判断 アニリン中毒では黄疸が出る(2) ニコチン中毒では流涎がある クレゾール中毒では特有の臭気がある 有機リンを誤飲した場合洋ナシ臭がある 有機燐中毒ではにんにく臭がする 砒素を誤飲した場合アセトン臭がある 抱水クロラールを誤飲した場合ニンニク臭がある アセトンを誤飲した場合甘い臭気がある シアン化合物を誤飲した場合アーモンド臭がある パラコート中毒では口唇が鮮紅色になる パラコート中毒で青緑色の吐物がみられる パラコートは十円玉試験で検知できる(2) 青酸化化合物はハイドロサルファイトナトリウム試験で検知できる 一酸化炭素中毒では血中メトヘモグロビン濃度が上昇する(2) クマリン系薬物中毒ではプロトロンビン時間が延長する(2) 有機燐中毒では縮瞳する(4) モルヒネ中毒では散瞳する(3) アトロピン中毒で散瞳する 1/XII 睡眠薬中毒では縮瞳する 中毒の原因薬物が残っているときは危険であるのですべて破棄する 中毒の場合、一般的に初診時に元気であれば予後はいい 中毒の応急処置と治療 応急処置 急性中毒は呼吸停止を来しやすいので口対口の人工呼吸が第一選択である(2) 体温計の水銀には処置を必要としない(2) 灯油には牛乳を飲ませてはいけない パラジクロルベンゼン誤飲には牛乳を飲ませる フェノール誤飲では牛乳を飲ませる アルカリには酸を飲ませて中和する 酸を誤飲したときには牛乳を飲ませる 強酸を誤飲したときにはアルカリを飲ませて中和する(2) 強アルカリを誤飲したときには牛乳を飲ませる シュウ酸の皮膚接触は水による洗浄を行う 苛性ソーダの皮膚接触はレモンジュースで洗浄する 救急治療 薬物・毒物の機械的・化学的除去 催吐法 薬物中毒で昏睡になっているときは直ちに催吐させる必要がある(3) 一般的には経口摂取後8-10時間くらいまでが催吐の適応である(2) 揮発性毒物を摂取した場合は催吐させない 石油を誤飲したときには催吐は禁忌である(4) 苛性ソーダを服用した場合には催吐させない(2) 腐食性化学薬品は直ちに催吐させる 催吐法には舌根部の刺激がある(2) 食器用洗剤は吐かせる パラコートを誤飲したときには催吐させる 小児のタバコ誤飲は催吐の絶対適応である(2) 硫酸の誤飲では直ちに吐かせる マニキュア液は直ちに催吐させる 電気蚊取りマットは直ちに催吐させる シリカゲルは直ちに催吐させる 2/XII ナフタレンは直ちに催吐させる 胃洗浄 薬物服用後24時間以内は効果がある 意識障害時は気管内挿管をして行う 腐食性毒物服用後は禁忌である 胃洗浄後の活性炭注入は有用である 右側臥位で行う 効果を上げるため、一回ごとになるべく多くの水を用いる ガソリン誤飲で胃洗滌を行う クレゾール誤飲には活性炭注入を行う 下剤投与・浣腸 ヒマシ油は下剤としてよく用いられる 吸収物質の排泄促進 強制利尿 乳酸加リンゲルを毎時1000ml以上点滴する 老人に好んで用いられる 肺水腫を起こすことがある 腹膜透析 手技が難しく救命救急センターでしか行えない 血液透析 器械を必要とせず簡便である 救急車内で透析を継続しながら他院へ転送できる 効率は悪い 活性炭血液潅流 パラコート中毒で用いられる 血小板が増加する副作用がある 解毒・拮抗薬投与 最近、睡眠薬に対する拮抗薬が発売された 各論 パラコート パラコート中毒では呼吸機能の低下を来す パラコート中毒で低酸素血症になる パラコート中毒では肺線維症が見られる パラコート中毒でメトヘモグロビン血症になる 3/XII パラコート中毒でコリンエステラーゼ値が低下する パラコート中毒で排尿障害がおこる パラコート中毒による急性呼吸不全には純酸素を投与する(2) 有機燐 有機リン中毒で血清コリンエステラーゼ値が低下する(4) 有機リン中毒には高濃度酸素吸入は禁忌である 一酸化炭素 一酸化炭素は気道刺激性がある 一酸化炭素は天然ガス中に高濃度に含まれる 一酸化炭素は自動車の排気ガス中に高濃度に含まれる(2) 一酸化炭素は空気より重い(3) 一酸化炭素中毒は最も頻度の高いガス中毒である 一酸化炭素中毒の初期症状は頭痛やめまいである 一酸化炭素中毒では高度のチアノ−ゼが見られる(3) 一酸化炭素中毒で高濃度酸素の吸入は禁忌である(3) 一酸化炭素中毒では血液中の酸素含量が低下する(2) 一酸化炭素中毒ではパルスオキシメーターの値はあてにならない COHb 70%は致死的である(2) 有毒ガス中毒では高濃度酸素投与を行う 睡眠薬・麻薬 睡眠薬の大量服用により呼吸不全が発症する 睡眠薬中毒では脳波異常が見られる 睡眠薬中毒で代謝性アルカローシスになる バルビタール中毒ではエアウエイを挿入する バルビタール中毒で筋緊張が亢進する タバコ タバコ誤飲による中毒はニコチンが原因である タバコの誤飲は3-4 歳に多い シンナー 経皮的には吸収されない 神経組織との親和性が高い 主に尿中に排泄される 覚醒剤の一種である 中毒では幻覚が見られる(2) 4/XII 急性中毒では躁状態になる 中毒では運動麻痺がみられる 中毒では血液透析が有効である 急性中毒には利尿薬を用いる 覚醒剤 経口摂取では約6時間後から効果が出現する 警察に届け出る義務がある 血圧上昇が見られる 大量の中毒では痙攀が見られる 覚醒剤中毒でみられるのは 頻脈 血圧上昇 発汗 縮瞳 多幸感 覚醒剤は 末梢神経興奮作用がある 活動性が高まる 排泄が速い 中毒になると幻覚が出る 内臓障害はない 俗称シャブとはアンフェタミンのことである サリン 有機リン系の神経毒である 無色・無臭である 殺虫薬である 常温では気体である 致死量は体重1kgに対し1mgである シアン中毒 青酸化合物はメッキに用いられる シアン中毒には高濃度酸素吸入は禁忌である 急速に意識が消失する(2) ニンニク臭がする 甘い匂いがある けいれんは見られない 迅速な拮抗薬の投与が著効を示す(2) 10円玉試験はシアンの検出に有用である(2) 重症急性アルコール中毒 5/XII 運動麻痺が見られる 顔面紅潮が見られる 呼吸抑制が見られる 血圧低下が見られる 体温低下が見られる その他 プロパンガス中毒の主な症状は低酸素血症による 急性アルコール中毒で代謝性アシドーシスになる サリチル酸中毒は出血傾向がおこる ジギタリス中毒は頻脈になる アトロピン中毒で顔面が紅潮する テオフィリン中毒で不整脈になる 縮瞳するのは コカイン ニコチン アトロピン モルヒネ アンフェタミン 誤っている組合せはどれか。 マムシ毒・・血液凝固障害 フグ毒・・中枢性呼吸障害 キノコ毒・・肝細胞壊死 ハチ毒・・アナフィラキシーショック トリカブト・・心臓の刺激伝導障害 6/XII 中毒既出問題正文集(1回∼13回) 中毒とは 中毒情報センターは筑波と大阪に存在し、中毒情報の収集と提供を行っている 中毒の種類と原因 中毒の種類 中毒物質 シアンガスはビル火災で発生する パラコートは除草剤として使用される 不完全燃焼で一酸化炭素中毒が起こる(2) プロパンガスは空気よりも重い メタンガスは地下の工事現場で発生する ビニール製品の不完全燃焼で塩素ガスが発生する 中毒の観察と判断 アニリン中毒では黄疸が出る(2) ニコチン中毒では流涎がある クレゾール中毒では特有の臭気がある 有機リンを誤飲した場合ニンニク臭がある 砒素を誤飲した場合ニンニク臭がある 抱水クロラールを誤飲した場合アセトン臭がある アセトンを誤飲した場合甘い臭気がある シアン化合物を誤飲した場合アーモンド臭がある パラコート中毒では口唇が青緑になる パラコート中毒で青緑色の吐物がみられる 青酸化化合物は十円玉試験で検知できる パラコートはハイドロサルファイトナトリウム試験で検知できる(2) 一酸化炭素中毒では血中一酸化炭素ヘモグロビン濃度が上昇する(2) クマリン系薬物中毒ではプロトロンビン時間が延長する(2) 有機燐中毒では縮瞳する(4) モルヒネ中毒では縮瞳する(3) アトロピン中毒で散瞳する 睡眠薬中毒では縮瞳する 7/XII 中毒の原因薬物が残っているときは安全な場所に保管する 中毒の場合、一般的に初診時に元気であっても予断を許さないので経過観察が重 要である 中毒の応急処置と治療 応急処置 急性中毒では口対口の人工呼吸には十分気を付ける(2) 体温計の水銀には処置を必要としない(2) 灯油には牛乳を飲ませてはいけない パラジクロルベンゼン誤飲には牛乳を飲ませない フェノール誤飲では牛乳を飲ませない アルカリには酸を飲ませてはいけない中和する 酸を誤飲したときには牛乳を飲ませる 強酸を誤飲したときにはアルカリを飲ませてはいけない(2) 強アルカリを誤飲したときには牛乳を飲ませる シュウ酸の皮膚接触は水による洗浄を行う 苛性ソーダの皮膚接触はレモンジュースで洗浄する 救急治療 薬物・毒物の機械的・化学的除去 催吐法 薬物中毒で昏睡になっているときは催吐は危険である(3) 一般的には経口摂取後2-3時間くらいまでが催吐の適応である(2) 揮発性毒物を摂取した場合は催吐させない 石油を誤飲したときには催吐は禁忌である(4) 苛性ソーダを服用した場合には催吐させない(2) 腐食性化学薬品は催吐させない 催吐法には舌根部の刺激がある(2) 食器用洗剤は吐かせてもいい パラコートを誤飲したときには催吐させる 小児のタバコ誤飲は催吐させなくても良い場合が多い(2) 硫酸の誤飲では吐かせない マニキュア液は直ちに催吐させない 電気蚊取りマットはほとんど無害である シリカゲルは無害である 8/XII ナフタレンは催吐させないほうがいい 胃洗浄 薬物服用後2-3時間以内は効果がある 意識障害時は気管内挿管をして行う 腐食性毒物服用後は禁忌である 胃洗浄後の活性炭注入は有用である 左側臥位で行う なるべく少量の水を用いる ガソリン誤飲では胃洗滌は禁忌である クレゾール誤飲には活性炭注入を行う 下剤投与・浣腸 ヒマシ油は下剤として用いない(特に脂溶性薬剤の場合) 吸収物質の排泄促進 強制利尿 乳酸加リンゲルを毎時200-300ml以上点滴する 老人には危険である 肺水腫を起こすことがある 腹膜透析 比較的簡便に行える 血液透析 器械を必要とする 救急車内で透析を継続しながら他院へ転送することは不可能である 効率はいい 活性炭血液潅流 パラコート中毒で用いられる 血小板が減少する副作用がある 解毒・拮抗薬投与 最近、睡眠薬に対する拮抗薬が発売された 各論 パラコート パラコート中毒では呼吸機能の低下を来す パラコート中毒で低酸素血症になる パラコート中毒では肺線維症が見られる パラコート中毒でメトヘモグロビン血症にはならない 9/XII パラコート中毒でコリンエステラーゼ値は変化しない パラコート中毒で排尿障害はおこらない パラコート中毒による急性呼吸不全には純酸素は禁忌である(2) 有機燐 有機リン中毒で血清コリンエステラーゼ値が低下する(4) 有機リン中毒には高濃度酸素吸入してもよい 一酸化炭素 一酸化炭素は気道刺激性がない 一酸化炭素は天然ガス中には含まれない 一酸化炭素は自動車の排気ガス中に高濃度に含まれる(2) 一酸化炭素は空気よりわずかに軽い(3) 一酸化炭素中毒の初期症状は頭痛やめまいである 一酸化炭素中毒ではチアノ−ゼはみられない(紅潮)(3) 一酸化炭素中毒では高濃度酸素の吸入を行う(3) 一酸化炭素中毒では血液中の酸素含量が低下する(2) COHb 70%は致死的である(2)(30%でも危険との報告もあり) 一酸化炭素中毒ではパルスオキシメーターの値はあてにならない 有毒ガス中毒では高濃度酸素投与を行うのが普通である 睡眠薬・麻薬 睡眠薬の大量服用により呼吸不全が発症する 睡眠薬中毒では脳波異常が見られる 睡眠薬中毒で呼吸性アシドーシスになる バルビタール中毒ではエアウエイを挿入する バルビタール中毒で筋緊張が亢進する タバコ タバコ誤飲による中毒はニコチンが原因である タバコの誤飲は2歳前後に多い シンナー 経皮的にも吸収されない 神経組織との親和性が高い 主に尿中に排泄される 覚醒剤ではない 中毒では幻覚が見られる(2) 急性中毒には利尿薬を用いる 10/XII 覚醒剤 経口摂取では早期から効果が出現する 警察に届け出る義務がある 血圧上昇が見られる 大量の中毒では痙攀が見られる 覚醒剤中毒でみられるのは 頻脈 血圧上昇 発汗 多幸感 覚醒剤は 中枢神経・末梢神経(交感神経)興奮作用がある 活動性が高まる 排泄が速い(48時間でほとんど尿中に排泄) 中毒になると幻覚が出る 内臓障害(腎不全など)がおこりうる 俗称シャブとはメトアンフェタミンのことである (アンフェタミンはヒロポン) サリン 有機リン系の神経毒である 無色・無臭である 常温では液体である ごく少量吸入しても致死的である シアン中毒 青酸化合物はメッキに用いられる シアン中毒には高濃度酸素吸入を行う 急速に意識が消失する(2) アーモンド臭がする(成人の40%はこの臭いを感知できない) けいれんがみられる 迅速な拮抗薬の投与が著効を示す(2) 10円玉試験はシアンの検出に有用である(2) 重症急性アルコール中毒 運動麻痺が見られる 顔面紅潮は軽症の時には見られるが、重症では顔面蒼白となる 呼吸抑制が見られる 血圧低下が見られる 体温低下が見られる 11/XII その他 プロパンガス中毒の主な症状は低酸素血症による 急性アルコール中毒で代謝性アシドーシスになる シアン中毒には高濃度酸素吸入を行う サリチル酸中毒は出血傾向がおこる ジギタリス中毒は徐脈になる アトロピン中毒で顔面が紅潮する テオフィリン中毒で不整脈になる 縮瞳するのは モルヒネ マムシ毒は血液凝固障害をおこす フグ毒は末梢性呼吸障害(呼吸筋麻痺)をおこす 一部のキノコ毒は肝細胞壊死をおこす ハチ毒はアナフィラキシーショックをおこす トリカブトは心臓の刺激伝導障害をおこす 12/XII