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認知神経科学(2005 夏岡田隆)試験対策プリント 作成: 理1、22組シケ対、 元ネタ理1 7組様 §:Ghostscript使ってpdf化したので、不安はありますがたぶん大丈夫でしょう。 理1-7組のシケ対プリントを改善いたしました。元URLは http://www.ac.cyberhome.ne.jp/%7Es1c7/からです。13講までの構成になっています。 ちなみに配布プリントは7/19に削除します。100枚以上あるので印刷して渡せというの は枚数が多いため、ご遠慮願います。 ちなみに、合計サイズは13回分で25MBです。 序章 試験について 今年は大問が4問になるとのことです。By Okada 試験は、過去問を見る限りはオール記述式。従って単語の丸暗記ではどうにもなら ないでしょう。過去問は下記。今年の講義プリントは去年の講義プリントを改訂し て作っているようなのでこの過去問がそのまま今年も使われるとは言い切れません。 解答はこのシケプリの最後につけるかも、余力があれば。(7 月1日現在)。 2004 年度夏学期 認知神経科学(岡田隆) 2004 年7 月21 日(水)1 限施行 試験時間:90分 解答用紙:両面2枚 持ち込み不可 【問題】以下の7問中5問を選択し答えなさい。6問以上答えてはいけません。(解答 の順番は問いません) A.神経細胞の静止膜電位が約-60mV となるメカニズムについて述べなさい。 B.興奮性シナプス後電位(EPSP)と活動電位とについて、違いがよく分かるよう にそれぞれ説明しなさい。 C.海馬CA1 野におけるシナプス応答の長期増強誘導メカニズムについて論じなさ い。 D.第一次視覚皮質(V1)におけるコラム構造について述べなさい。 E.レム(REM)睡眠の特徴と神経機構について述べなさい。 F.うつ病のモノアミン欠乏仮説を説明し、この仮説に矛盾する所見を列挙しなさい。 G.機能的磁気共鳴画像(fMRI)の測定原理を説明し、fMRI の長所と短所について 論じなさい。 第一章 シケプリ 第1 講 認知神経とは・脳の構造 2~3 言葉も心も脳が司っていることの例。 12 中枢神経…脳+脊髄。 他…抹消神経。 15 グリア細胞…数千億の脳細胞の数倍ある。 グリア細胞の役割…・神経細胞を支える。 ・グルコースを与える。 ・老廃物を取り出す。 ・神経細胞との間に信号伝達をしている?(研究中) 18 脳室…脳内の空間。脳髄液が詰まっている。 19 大脳皮質…神経細胞の細胞体の集合で図の脳の外側らへん。 灰白質…大脳皮質も含めた図の灰色のところ。 白室…図の白っぽいところ。軸索の集合。 20 大脳皮質は6 層構造。その構造は6 層であることを除いて場所によって違う。 21 ブロードマンの脳地図 …20で示した違いによって場所わけしたもの。1~52野まである。人間に は48~51野は無い。 …と、こんなものがありますよ。という紹介。 第2講 神経細胞のなりたち 2 膜電位…細胞外を0としたときの細胞内の電位。図の丸は細胞。 3 神経細胞の興奮…膜電位が+へ動くこと(脱分極という)。細胞内に陽イオンが 入ると起きる。(逆に-が過ぎることも…過分極) 神経細胞の抑制…膜電位がーへ動くこと(過分極という)。 *シナプス後電位と活動電位は違う。第3 講参照 12―A の左の2 図 膜電位依存性…膜電位を感知して開閉される。 12-A の右の2 図…物理的な力が加わり開閉される。 12-B…特定の化学物質(リガンド)がくっつくと開閉される。 13 関連事項…24 16 覚える必要なし、このような例示的列挙は覚えなくていい 18 (a)…一次構造。(b)…二次構造。(c)…三次構造。(d)…四次構造。 19 チャンネルはこんな長い蛋白が埋まってるもの。 23 この例では19のアミノ酸配列の586 番のアルギニンがグルタミンに置き換わ っている。性質が変わります。 26~29 イオンの流れる方向について、細胞内外で電位差があるので、濃度勾配 のほかに電位勾配も考えないといけない。 30 第2 講のメイン。覚えないといけない。 32 これも覚えたほうがよい。ちなみに20℃のときの式である。 34 どんなときに流入が起きたりするのかの例 第3 講 神経細胞のはたらき 用語注:チャネルとチャンネルは同じこと。 2 1つの神経細胞にたくさんの他の細胞から連絡されている。(シナプス結合) 4 この三角フラスコのような軸索終末部の中の点々をシナプス小胞といい、そのな かにアセチルコリン分子が入っている。 6 イオンチャネル共役型受容体…・反応が速い。 ・ひとつのトランスミッターにひとつのチャネル しか対応しないので効率が悪い。 代謝調節型受容体…・反応が遅い。 ・効率がよく、調節が効く。(1つのチャネルが反応したら大量のメッセンジャーが放出され るため) 7 A…脱分極。B…過分極 興奮:脱分極、 抑制:過分極 過分極になるかはイオンがシナプス後膜を介しての流れ方による 9 PSP とはシナプス後電位の頭文字である。 EPSPは興奮性、IPSPは抑制性 13 ここでの用語は覚えろとのこと。 14 遠距離通信では減衰がおきるー別の通信方法が必要(15) 15 軸索小丘で活動電位を発生させ、減衰しながら伝導するシナプス後電位にカツ を入れる。 16 ここでいう後電位はシナプス後電位とは別物。 17 閾値(いきち)…活動電位を発生させる最低値。 18 正のフィードバック構造をしたNaチャネル 21 ふぐ毒はナトリウムチャネルをブロックする。 24 グラフの活動電位による膜電位変化について。 ・ ナトリウムチャネルが開きナトリウムイオンが入って活動電位が上がるが すぐにチャネルが閉じる(不活性化)のでピークはすぐに越える。 ・ カリウムチャネルがゆっくり開き、カリウムイオン(平衡電位がー80mV 位で他より低い)が流出して、これが抑制に働き、後電位(16参照)が 起きる。 25 ボールアンドチェーンモデル Naが通るようになると、ボールが通路をふさぎ、そのままチャネルがしまる 26 絶対不応期にはたとえどんなに膜電位あがっても活動電位出ない 28 一旦活動電位が起きるとそこは不活性化する(不応期)ので逆向きに伝導する ことは無い。 29 髄鞘がないと、通信遅い 33 余談:前頭葉は髄鞘の形成遅い 40 量子的=整数倍の量の、41がグラフ 第4講 初期視覚系 1 脳を下から見た図。視神経は目のすぐ後ろで一部交差している(30あたり) 3 中心部…直視しているときにここで像を結ぶ。とても視力がよい。 視神経乳頭…ここだけ網膜が無い。(盲点) 4 錐体…特定の波長の光を感じる。 桿体…特定の波長の光を感じるわけではないが感度がよい。 6 名前を出来れば覚えよう。(主にグルタミンで伝達。) 錯体…人なら青、緑、赤錯体。 8 上部の皿っぽいので感知 25 余談:天体を見るときは、ずらしてみるのが良い 26 双極細胞によっては過分極(OFF)脱分極(ON)がある 34 領域によってつながる脳の領域がかわる 46-48 最近の仮説。 第5講 高次視覚系・聴覚系 この回はじっくりプリント読んでください 3 ⊿D…遠近の差。これで両目で見ると遠近の差がわかる。 4 V1 で見られる。 7 V2 で見られる。 8 図の点々は一つ一つ、活動電位が記録できた点である。 12― いろんな障害について 23 盲視は意識には上らないが、光があるのは感じている状態 第6 講 脳の側性化・言語 * 側性とは左右の脳の機能差である。 3 前頭葉後部をブローカー野という。8参照 4 ブローカー失語…人の話は理解できても話せないこと。 6 側頭葉を損傷すると、聴いていることが理解できなくなるのでは、と予測できる。 7 ウェルニケ失語…話せても人の話は理解できない。(速射砲) 10 図をよく見ると外側溝の切れ込みの深さが左右で違う。 11 目の認知神経回路のモデル 19 右頭頂葉の障害 35 何の顔かと問うと、被験者は眉の濃いひげ男と答えるが、何の顔か指差せと問 われると、女の人の顔を指差す。 36~44 空間的認知までは左脳右脳に差は無いが、空間的構成能力では右脳優位。 第7 講 脳と記憶 1 健忘症…能力は普通だが記憶に問題があること。 3 ウェルニケ・コルサコフ症候群 …アルコール依存症患者に多い。 7 用語は覚えよう。 逆向健忘…脳損傷より前のことを思い出せない。 前向健忘…脳損傷より後のことを覚えられない。 8 HM さん。てんかん患者。1953 年に海馬切除。 10~11…HM さんは昔のことは覚えてるが、新しいことは覚えられない。 12 海馬は空間記憶にも重要。 13~15 HM さんについて …実験結果から、情報が記憶されても思い出せないだけということがわ かる。実際課題の成績は上がっているが、課題をしたという事実は忘れて いる。言語的に再生できる宣言記憶はだめだが言語によらない手続き記憶 は大丈夫。海馬は記憶の貯蔵庫ではないとわかる。 20 NA さんは脳幹性健忘。 21~23 NA さんは新しいことを覚えられない。特に左脳をやられたので単語に ついてはあまり覚えられないが、図形については結構覚えられる。 30 よく理解すること。 低頻度の刺激をしている途中で、高頻度で刺激する(テヌタス刺激)と、低頻 度でもシナプス応答が長期にわたりよくなる (LTP)。 35 NMDA はテストパルスなどの弱い低頻度刺激では開かない。 高頻度刺激ではAMPA が開き、グルタミン酸が入る。これで大きく脱分極し、 マグネシウムブロックが外れて(34)開く。33よりCa イオンが流入して Kinases(たんぱく質リン酸化酵素)ができ、①AMPA がリン酸化されて感度 上昇②シナプス後膜におけるでのAMPA 受容体の数が増加。 37 水は、本当は白く濁っているので台は鼠には見えない。 38 意地悪して訓練後に台を撤去してある。 41 40でのNMDA 受容体過剰発現マウスの作り方 42 長期増強は学習に関与していると考えられる。 44 高頻度刺激のときリン酸化酵素が活性化して長期増強。 低頻度刺激のとき脱リン酸化酵素が活性化して長期抑圧。 45 シナプスの回路そのものが記憶なのだろうかと考えられる。 第8 講 脳の報酬系と学習 1 走性…具体的な刺激に体全体で応じること。例…微生物が光に向かって走る。 反射…生得的で脳での処理が少ない。 本能…学習は必要ないし複雑だが中枢での処理が反射より多い。 2 無条件反射…学習のいらない反射。 4 挨拶に学習が必要なのかを文化交流の無い人同士で比較して調べる。 結果文化間で差は無かった。 5 この絵を4 歳未満の子供に見せると、その子自身が、箱にビー玉があるとわかっ ているので、「サリーはビー玉を見つけようと箱の中を探す」と答える。 心の理論が発達してこの問いを正しく答えられるようになるのは4歳くらい。 自閉症の子は発達が遅い。 6 古典的条件づけ…外界からの刺激同士の関連付け。 道具的条件づけ…自ら働きかけたときに生じる結果の学習。 7 と8 馴化…外界から刺激を加えると無条件反応するが、刺激が無害とわかり反応 が減少すること。 般化…馴化した後で今まで加えた刺激と似た刺激ならあまり反応しないこと。 9 音の刺激に馴化した後で音と違う光の刺激を加えると音の刺激に対する驚愕反応 が復活する(脱馴化)。このことから驚愕反応は馴化で消えたのでなく押さえつ けられていただけだと考えられる。 10 9における音と光が赤丸とオレンジに置き換わっている。 11 a の図を赤ちゃんに見せ馴化させた後では、赤ちゃんはb をよく見るがc は順 化したa と同じとみなして興味を示さない。 12~15 例えば犬に餌をやる時に肉を出すと同時にベルを鳴らす。肉を見ると犬はよだれ を出す。このときの肉はUS でよだれはUR。ベルの音は本来よだれと無関係の 刺激(中性刺激)。しかし、実験を続けるとベルの音だけでもよだれが出る。こ のときのベルの音がCS で、ベルで出たよだれがCR である。 16 犬の例ではこのCS について 同時条件づけ…ベルと肉同時。 延滞条件づけ…肉の少し前にベル。 痕跡条件づけ…ベルを前からずっと鳴らしてから肉。 逆向条件づけ…肉の跡でベル。 17 学習や動物によって条件づけのされやすさが異なる。 18 オペラント条件づけ=道具的条件づけ 例…閉じ込められた猫は自分であれこれやって扉の開け方がわかり出られるよ うになる。 23 嫌な電気刺激を避ける学習。 26 サングラスは冗談でついている。 24 実験前にかわいいかわいいしてラットを慣らす。 25 スキナー箱が安全なことをラットに確認させる。 30 馴化する時活動電位は生じるがEPSP が下がっている。感覚ニューロンから運動 ニューロンの間で伝達物質の量が減って馴化すると考えられる。 31 ここでいう鋭敏化は、十分に馴化した後で別の刺激を与えるとえら引っ込め反 応が復活すること。 36 Ca イオンとG タンパクでは、G タンパクだけのときよりもcAMP が活性化され る。 41 レバーを押すと自分の中隔野を自己刺激しつづける。(かといって快感とは限ら ない) 43 罰部位…1 回電気刺激すると2 度と電気刺激したくないところ。 44 内側前脳束と側坐核が重要らしい。 45 なぜ自己刺激するかはわからない。 第9 講 睡眠と覚醒 12 上が寝てるとき。下が起きてるとき。 13 注:α波が出ているといっても他の波も出ている 14 それぞれ上の波が脳波、下の波が眼球運動。 (b)浅い眠り。 (c)左らへんの14Hz くらいの波をスピンドル波という。 K 複合波は大きい振幅のスピンドル波である。 (d)ぐっすり。 (e)深い眠り。 (f)レム睡眠。覚醒脳波に近い。 17 別に覚えなくてもいい。 19 徐派睡眠…ノンレム睡眠。 逆説睡眠…レム睡眠。寝てるのに脳波が起きてる 時っぽいのでそういう。 21 自宅夢…実験室ではなくておうちで見る夢。 26 朝方のすすめ。 27 団眠時…別に変な脳波は出ない。起きているときにα波が出るとかはある。 27 睡眠学習は嘘だ。 B フリッカーテスト…赤い光をちかちかさせるときにそれに被験者が気づくか を調べる。 30 恒温動物はエネルギー代謝を保つためにノンレム睡眠が必要と考えられる。 31 酸素消費量が多いほどノンレム睡眠が多く必要と見えなくもない。 32 A,C,E…目は開いているけど寝っぱなし。B,F,G…寝たり起きたり。 35―43 睡眠に関係しそうなところ 50 言葉だけ覚えればよい。ちなみに人間は暗闇で寝起きすると1 日25 時間周期 になるらしい。 第10 講 情動とストレス 2 内臓や筋肉の動きで情動が生じるとする。(末梢起源説) 5 大脳皮質が常に視床を抑制していて、感覚受容器に刺激が来たときよくせいがと れ情動発生。情動は視床パターンの変化であり、内臓によらない。(中枢起源説) 6 間脳(視床、視床下部)を邪魔すると情動行動が減る。 8 中枢起源説が正しいとは言い切れない。 9 怒りと恐れは区別されているといえる。 10 それぞれの状況を想像してそれにあった顔をつくらせる。すると末梢神経 か変化し、情動に関与する、と考えられる。 11 早い話、自分自身で怒っているとか、楽しいとか、認識していることが、情動 を作る要因のひとつである。 12 つり橋にビビッてどきどきしてるとき、きれいな女性に会うと、そのどきどき を胸のときめきと混同してしまう。(こんなの実践して彼、彼女捕まえるのはち ょっと…趣味悪い) 14 細かく覚えなくてよい。(覚えらんない) 16 交感神経…だいたい興奮系。 副交感神経…だいたい抑制系。(反例は消化器) 17 大脳辺縁系…情動に重要なところ。 18 Papez の情動回路…図の太線の器官のどれを破壊しても情動に影響することか ら考えられた。 21 新哺乳類脳…大脳皮質に代表される高次なことを受け持つ。 旧哺乳類脳…情動的なことを受け持つ。 原始派虫類脳…生きていくために必要。 23 情動が抑制されて、なくなっている。 25と26 扁桃体は色々なところに入出力していることだけわかればよい。 27 扁桃体がやられて情動が抑制できなくなったと考えられる。 28 あるサルの扁桃体を破壊したらそのサルの森での順位はどうなるか調べる。順 位は2 匹の間にえさを投げて先にとったサルのほうを上の順位とする。 結果…同じように扁桃体を壊したのに、おとなしくなるサルとより凶暴になる サルとがいる。 29 扁桃体の中にも機能分化があり、どこが中心に壊れるかによって28のような 結果になる。 30 ホルモン…血流を介して別の細胞に行く伝達物質のことを言う。 31~35 学術的にいうストレスについて。 33 ストレッサー…ストレスを与えるもの。 34 極端な快もストレスである。 36 どんなストレッサーが来ても共通の身体反応が考えられる。 39 コルチコイド…別名ストレスホルモン。 41 縦に生体の抵抗力をとる。 44 ストレスが続いてコルチコイドがずっとで続けると免疫力が弱まる。 46 今から1 年以内にあった出来事について表をもとに点数をつけて総計を求める。 47 眉毛は冗談。 これから1 年以内に重病しうる確率は統計的に、300 点以上なら80%、300~150 点なら53%、~150 点なら30%くらいとされる。 49 A のねずみにショックを与えるとそれはB のねずみにも伝わるようになってい るが、それを止められるのはA のねずみのみである。 50 最初は学習するのに時間がかかってA のねずみのほうがストレスがたまるが、 学習がすむと、同じショックなのにB は対処法がわからないからA よりストレ スを感じる。対処法がわかればストレスは軽減できる。 51 年をとるとストレスに弱くなる。親をいびるなんてことは絶対してはいけませ ん。 第11 講 前頭葉・意識 2 意識…自分がやっていること、考えていることがわかっていること。 3 前頭連合野…中心溝より前で、運動野を除いたところ。 5 数、色、形、の3 次元のカードをある規則に沿って並べる。被験者はその規則を 知らされてないが、あてずっぽうで並べて、間違うたびに偉そうな実験者が「違 う」と言うのでそのうち規則が見えてくる。ここまでは被験者が健常者でも前頭 葉損傷者でも同じ。しかし後者は、途中で規則を変えられても、それに対応でき ない。最初にやり始めた行動をいつまでも続ける。 6 質問カードに出てきた2 種類の単語について、それが前に一度出てきたか(再認) またどっちが先に出てきたか(親近性)をみる。 7 指差す順番をらんだむに指示され、これを覚えるテスト。前頭葉損傷者はやはり 成績が悪い。 9 はじめ真ん中にいるラットは移動チャンスが8 回のみ。A~H の各部屋にはえさが ある。全てのえさを食べるためには一度行った部屋を覚えないといけない。 これは昨日の記憶は役に立たない。直前の短い記憶(ワーキングメモリ)が肝要。 10 スクリーンで隠されたとき、サルはどっちにピーナッツが入れられたかを覚え てないといけない。 13 図は11の実験でスクリーンに映し出される光。サルが正しく右を選べばおい しいジュースをもらえる。 15 上のグラフを足し合わせたのが下のグラフ。各部位で神経の応答が違う 23 縦…指差し反応。横…実際の光点の位置。 24 幅を指で示す(意識してやる)は出来ないが、つまむときの幅(意識してない) は正確。 27 意識してカードの傾きを作ることはできないが、意識せずに差し込むことは出 来る。 29 右頭頂葉損傷で起こる。(6講19参照) 32 絵の左側は意識の上では見えてないはずなのに、あえて選ばせると順に上上下 で選ぶ。 34 患者は、左は意識のうえでは見えてないから、左の絵が何だろうと反応時間に 差は無いはず。しかし実際には、左右のカテゴリーが違うと時間がかかる。 36~37 8 割の確率で正しい手がかりが表示される。 38 左半球は右側のみ、右半球は全方向を処理 39 この結果から主に右半球が注視に関っているといえる。 42 GSR…手の汗。 第12 講 分子生物学的アプローチ *木曜日1 限の分子生命科学のシケプリも役立つでしょう 4 セントラルドグマ…ここでは遺伝情報の流れに関する原理。 転写…DNA の全てではなく一部分のみ写し取る。 7―(b) DNA はヒストンというたんぱく質のまわりに絡まっている。 10 糖、リン酸、塩基の3 つがあるものをヌクレオチドと言う。糖がデオキシリボ ースのものをDNA、リボースのものをRNA(19参照)という。 12 DNA の塩基はアデニン(A)、グアニン(G)、チミン(T)、シトシン(C)の4 種類。 13 (5’側には、PO3、3’側には、OHがついてる) 15 片方に遺伝情報があり、もう片方はA-T、G-C で水素結合をつくってふたをし ている(2 本の鎖の相補的な塩基対)。そとからの化学的攻撃に強いし、片方が壊 れてももう片方から修復できる。 20 RNA ポリメラーゼ…実際に転写を行う。 21 プロモーター…開始信号となるところ。覚えましょう。 22 RNA は一本鎖で被コーディング鎖である。塩基のTがU(ウラシル)に変わる 24と25 DNA は情報が入っていない領域(イントロン)が多々ある。この領域を含 むmRNA をmRNA 前駆体といい、mRNA ではこの領域はカット(スプライシ ング)される。 26 キャップ構造…mRNA を安定化させる。 30 表の終止は翻訳終了点を意味する。 42 ヒトの遺伝子は量で言えばマウス以下だが、どのエクソンが組み合わさるかで 異なるたんぱく質が出来るので、マウス以下の量でも複雑な構造をつくれると考え られる。 43 これにより、先天的に特定のたんぱく質を多くつくったり、欠乏したりするマ ウスを作れるようになった。が、マウスが生まれてくるまでDNA が組み込まれ たかも、組み込まれたとしても、それがどこなのかわからない。45 相同組 み換えの説明。改変遺伝子と標識遺伝子(図の灰色のやつ)をもつDNA をES 細胞 に注入すれば、置き換えが生じる確率が高まる。 48 キメラマウス…ES 細胞という、或る程度分裂した段階でDNA 鎖を置き換えたマ ウス。(免疫での自爆が気になるけれど、産まれる前の段階で自 己を攻撃する免疫細胞は) 48-B まだ染色体の半分しかノックアウトされていないマウス同士を交尾させて 染色体の両方がノックアウトされたマウスを作る。 50 胎生致死…生まれないで死ぬ。 代償機構…或るたんぱく質をノックアウトしても他のたんぱく質がその代わり を果たす。 コンディショナルノックアウト …或る部分だけとか、或る時期になったときだけとかノックアウト。 51と52 特定の部位の遺伝子を欠損させる。 53と54 テトラサイクリンの投与で特定の遺伝子A を抑制でき、コンディショナ ル遺伝子A 欠損を好きなときに実現できる。 55 ウィルスが自分のDNA を動物細胞に入れて増殖することを逆手に取る。遺伝子 導入において部位、時期特異性に優れるが、細胞ひとつひとつに我慢強く投入しな いといけない上、ものがウィルスなので、細胞自体が死ぬことも或る。 第13講 脳機能測定法 6 パッチクランプ法模式図、膜電位を一定にして、イオンの流れで起こる電流を測定するもの 7 実験中…らしい 8 ギガシールがないとこまる。というか吸引しておかないと膜表面から電流がもれ、正確 に測定できない 9 目的は、Ⅰ(電流)を測ってイオンの流入量をはかる。注射針の中は等張液が入っている。 目的は、Ⅰ(電流)を測ってイオンの流入量をはかる。注射針の中は等張液が入っている。細 胞全体で流れる電流を測るwhole-cell法や、1 つのチャネルを調べるinside-out法、 outside-out法がある。区別は 10 の絵を良く見ればわかる。 11 1つの種類のチャンネルを観測するときは目的のチャンネルが働かないようにすればいい 15以降は脳の測定法。 1. 脳波…電極、ではかる 2. 脳磁波 血流のイオンの流れるときの磁気をはかる 3. PET 放射性同位体からでる放射線によってはかる。自前で同位体がすぐ必要 4. fMRI どの部分が動いているか、がわかる。ふつうのMRIは単なる輪切り。空間分解 能よい 5. 頭部磁気刺激 …これはあったっけ? 6. 近赤外光脳内血流計測 血流を測る。まだ技術開発中。 16と17 脳波は神経細胞に流れる電流を頭部から直接測定。安めでリアルタイム性は高いが 脳表面しか測定できず、導電性の差によるひずみも考えられる 18 電流は磁場を生み出すの図 19 脳からの磁界は弱いの図。磁気シールド中での測定が必要。 20と21 脳からの磁束測定 22 お母さんのパーマ(ちびまるこの母のあれ)、みたいな形でOKになってきた 24~26 MRIとfMRI。脳が沸騰しない程度に磁束密度を強くすればより精密に。 27 MRIは、磁場かけて水素のスピンそろえて、特定波長の電磁波かけて、電磁波やめると水 素が電磁波放出するからそれを捉えて元に戻るのにかかる時間を測定することで、濃淡画 像を得る。 28~31 fMRIの原理。ややこしい。酸化ヘモグロビンは反磁性だが、脱酸化ヘモグロビンは常 磁性で周囲の磁場を乱し、水素原子もその影響ですぐ元に戻るようになる。つまり、かかる時 間が短くなる。脳が活動するとdeoxy-Hbが増えるが、するとoxy-Hbが流入してきて、結局 oxy-Hbが増えて、かかる時間は長くなる。これを調べる。空間分解能が高く脳の深いところ も調べられるが、数秒の遅れがでるので時間分解能は低く、また高い。 32~36 PETの原理。陽電子を放出する放射性同位体を投与すると、その陽電子はその辺の 電子と結びついて放射線を両方向に出すので、それを検出。置換する原子によって色々で きる。患者に投与する必要があるのは欠点といえば欠点 37~40 利用例 41と42 PET用の試薬はすぐ崩壊して業者から買えないので自前で作るので大変の図 43~45 SPECTは半減期の長い元素を業者から買う 46~48 CTの図 49~52 NIRSの原理。近赤外線のヘモグロビンによる吸収を利用し濃度を調べる。何か作業 させて、その間にも測定できる。ただまだチャンネル数が少なく空間分解能が低いので、開 発段階といえる。 53 しめ。結局この日は何をしたかったのだろう こんなところで終わりです。 第3 章 過去問の略解(?)。7組のを移してきただけです。 A 静止膜状態ではカリウムイオンの透過性が他のイオンに比べて高い。しかし、実際に はナトリウムイオンや塩化物イオンの透過性も少しは存在する。それを考慮して、静 止膜電位を計算すると、講義プリント第2 講36番より、-62.5mV になる。 B 興奮性シナプス後電位とは、脱分極がわの膜電位変化のことで、グルタミンによって チャネルが開き、ナトリウムイオンが流入することで、化学的に生じるものである。 活動電位は、そのままでは減衰してしまう膜電位変化にカツを入れるもので、閾値(限 界ラインのこと)以上の刺激(脱分極)がきたとき、はじめてもう一度脱分極に向か う(全か無の法則)かたちで、いわば電気的生じる。この脱分極のとき、シナプス後 電位と違いナトリウムチャネルは開いた後すぐ閉じ、カリウムイオンが遅れて開く。 このため一度活動電位が生じたところは不活性化されるので、逆走せず一方向に活動 電位が伝わり、興奮を伝達できる。 C 海馬のAMPA 受容体はナトリウムイオンとカリウムイオンのみ通すが、NMDA 受容 体はカルシウムイオンも通す。或る程度分極しているときにのみ、NMDA 受容体は グルタミン酸存在下でひらく。高頻度刺激ではグルタミン酸が入り、AMPA 受容体が 開く。これで大きく脱分極し、マグネシウムブロックが外れて(第7 講34番)開く。 第7 講33番よりCa イオンが流入してKinases(たんぱく質リン酸化酵素)ができ、 ①AMPA がリン酸化されて感度上昇②シナプス後膜におけるAMPA 受容体の数が増 加、などが起きると考えられ、以後シナプス伝導効率が上がる。これによってシナプ スの長期増強が起こると考えられる。 D コラム構造とは視覚野における、方位円柱と眼優位円柱の3 次元配列を示すモデルの ことである。方位円柱に沿った方向には、大脳皮質の1 層から6 層まで同じ方位選択 性をもったコラムがあらわれる。同様に眼優位円柱に沿った方向にも1 層から6 層ま で同じ眼優位性をもったコラムがあらわれる。また、色にのみ反応するコラムも存在 し、これをブロッグという。方位選択性のコラム眼優位性のコラムが直行するとする 仮説もある。 E レム睡眠時は、脳波は低電位で不規則な波形で覚醒時に近く、まぶたの中で眼球が動 いており(レム睡眠の語源たる急速眼球運動)、姿勢を維持する筋肉の弛緩、血圧、 脈拍、呼吸の乱れ、脳温上昇、体温調節機能低下、成長ホルモン分泌量の低下が見ら れる。レム睡眠時にはPGO 波が発生し、それぞれが眼球運動に同調している。PGO とは、それぞれ橋、外側膝状態、後頭皮質の頭文字である。また、このときによく夢 を見ていると言われる。以上の特徴は橋の破壊により消失する。筋弛緩は延髄Mc 野、 脳波脱同期化は視床、PGO スパイクは外側膝状体、急速眼球運動は動眼神経核がそれ ぞれ司っている。 F G 本講義の内容に含まれません。 第13 講参照。