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平成27年度 京都市基本計画実施状況 (報 告) 総 合 企 画 局
平成27年度 京都市基本計画実施状況 (報 総 合 告) 企 画 局 目 1 はじめに 2 平成 27 年度の概況 3 重点戦略の実施状況 次 ···················································· 1 ········································ 3 ······································· 21 市民ぐるみで,くらしやまちの変化を実現する 「低炭素・循環型まちづくり戦略」 ···························· 23 重点戦略2 ひとと公共交通を優先する「歩いて楽しいまち・京都戦略」 ······ 26 重点戦略3 歴史都市の品格と魅力が国内外のひとびとを魅了する 「歴史・文化都市創生戦略」 ·································· 29 重点戦略4 魅力ある地域資源と既存の都市インフラを生かす 「個性と活力あふれるまちづくり戦略」 ························ 32 重点戦略5 世界が共感する「旅の本質を追求する観光戦略」 ················ 34 ·············· 38 ···················· 41 重点戦略1 重点戦略6 京都の知恵や価値観を生かした「新産業創造戦略」 重点戦略7 夢と希望がもてる「未来の担い手育成戦略」 重点戦略8 子どもと親と地域の笑顔があふれる「子どもを共に育む戦略」 ···· 43 重点戦略9 仕事と家庭,社会貢献が調和できる 「真のワーク・ライフ・バランス戦略」 ························ 重点戦略10 だれもが参加したくなる「地域コミュニティ活性化戦略」 4 47 ········ 50 重点戦略11 安心・安全と生きがいを実感できる 「いのちとくらしを守る戦略」 ································ 52 政策の体系の実施状況 59 ···································· 政策分野1 環境 ············································ 61 政策分野2 人権・男女共同参画 ······························ 66 政策分野3 青少年の成長と参加 ······························ 70 政策分野4 市民生活とコミュニティ 政策分野5 市民生活の安全 政策分野6 文化 政策分野7 スポーツ 政策分野8 産業・商業 政策分野9 観光 政策分野 10 農林業 政策分野 11 大学 政策分野 12 国際化 ·························· 72 ·································· 75 ············································ 78 ········································ 83 ······································ 86 ············································ 93 ·········································· 97 ············································ 99 ········································· 102 5 政策分野 13 子育て支援 ···································· 105 政策分野 14 障害者福祉 ······································ 109 政策分野 15 地域福祉 政策分野 16 高齢者福祉 政策分野 17 保健衛生・医療 政策分野 18 ········································ 112 ···································· 114 ································ 117 学校教育 ······································· 122 政策分野 19 生涯学習 ······································· 128 政策分野 20 歩くまち ······································· 131 政策分野 21 土地利用と都市機能配置 政策分野 22 景観 政策分野 23 建築物 政策分野 24 住宅 政策分野 25 道と緑 政策分野 26 消防・防災 ···································· 156 政策分野 27 くらしの水 ···································· 160 ························ 138 ··········································· 141 ········································· 144 ··········································· 148 ········································· 152 行政経営の大綱の実施状況 ······························· 163 1 はじめに (1)平成 27 年度 京都市基本計画実施状況(報告)について 京都市では,平成 11 年 12 月に策定した「京都市基本構想(平成 13 年~平成 37 年)」 を具体化する第 2 期の基本計画として,平成 22 年 12 月に市会の議決を得て,平成 23 年 度から 10 年間の都市経営の基本となる「はばたけ未来へ! 京(みやこ)プラン(京都 市基本計画) 」 (以下「京プラン」といいます。)を策定しました。 京プランは, 「生活者を基点に,参加と協働で地域主権時代を切り拓く」という「都市 経営の理念」の下,10 年後にめざすべき 6 つの「京都の未来像」を実現するために,特 に優先的に取り組むべき 11 の「重点戦略」と,市全体の総合的な政策体系を示す 27 分 野の「政策の体系」 ,政策推進の基盤となる行政経営の方針である「行政経営の大綱」を 掲げたものです。 京プランの推進に当たっては, 「「はばたけ未来へ! 京プラン」実施計画(第1ステ ージ) (平成 24 年度~27 年度) 」 (以下「実施計画」といいます。 )や各分野別の計画等 において,政策の実効性を確保するための個別具体的な事業等を掲げて取組を進めてき ました。 この報告書は, 「京都市会基本条例」に基づき,毎年度の京プランの実施状況を報告・ 公表するために,「京都の未来像」,「重点戦略」,「政策の体系」及び「行政経営の大綱」 について,特に重要な事業等の進捗等をまとめたものです。 今後も,京プランの「都市経営の理念」の下,政策の進化を図りながら, 「京都の未来 像」の実現をめざして取り組んでまいります。 <参考> 京都市会基本条例(抄) (市会の議決に付すべき事件等) 第 18 条 2 市長は,毎年度,前項第 1 号に規定する基本計画の実施状況を市会に報告しなけ ればならない。 -1- (2)京プランの構成 はばたけ未来へ! 京プラン(京都市基本計画) 政策推進の基盤 -2- 2 平成 27 年度の概況 -3- ・この章では,京プランに掲げた京都の未来像及び行政経営の大綱ごとの「進捗状況と今後 の取組」について,平成 27 年度の主な取組や,政策評価制度における市民生活実感評価等を 基に,総括的な概況を記載しています。 地球環境にくらしが豊かに調和する 「環境共生と低炭素のまち・京都」 めざすべき京都の姿(未来像) ものづくりの伝統に裏打ちされた匠のわざや最先端の技術を用いた環境産業が新たな雇用 を生み,公共交通を優先するまちづくりがくらしやすさや訪れやすさを高め,三山の森とま ちなかの緑がすべての市民に潤いと癒しを与えるといった,低炭素のまちづくりにひとびと のくらしの豊かさが調和したまちをめざしています。 進捗状況と今後の取組 未来像の実現を目指し, 「地球温暖化対策計画」や「エネルギー政策推進のための戦略」に 基づく省エネ・創エネの普及拡大,人と公共交通優先の「歩くまち・京都」の推進,緑と自 然環境の保全,ごみ減量など,環境にやさしい低炭素・循環型のまちづくりとライフスタイ ルの転換の取組を,市民ぐるみで進めています。また,今後の成長分野として期待されるグ リーン(環境・エネルギー)産業の振興に取り組んでいます。 (平成 27 年度の主な取組) ・ 地域ぐるみでエコ活動を推進する「エコ学区」の市内全 222 学区への展開を達成 ・ 市民協働発電制度の普及拡大に向け,コーディネーター派遣や調査費助成を開始 ・ 「人と公共交通優先の歩いて楽しい四条通」の歩道拡幅工事の完了 ・ 「京都駅八条口駅前広場」の拠点広場(みやこ夢てらす)及び送迎ゾーン整備完了(プ レオープン) ・ 岡崎地域の賑わい創出に向けた神宮道と岡崎公園の再整備(岡崎プロムナード)の完成 ・ 金曜日の地下鉄深夜便「コトキン・ライナー」の運行開始 ・ 公園・緑地の整備や街路樹の植樹などの実施による緑豊かな都市環境づくりの推進 ・ ごみ半減をめざす「しまつのこころ条例」(「京都市廃棄物の減量及び適正処理等に関 する条例」 )の施行 ・ 駅周辺にふさわしい都市機能の集積に向けた都市計画の見直し ・ 全市立小学校において,環境教育プログラムを実施し,子どもの視点からライフスタ イルを見直し ・ 「京都スマートシティエキスポ 2015」を開催し,京都企業の海外展開等を支援 -4- ごみ減量については,市民,事業者の皆様と共に「しまつのこころ条例」を推進してきた 結果,これまでを大幅に上回るペースで減量が進み, 「京プラン 実施計画(第1ステージ) 」 の目標値を1万トン上回る減量を達成するとともに,市民実感でも,「大変良い状況にある」 との評価を維持しています。また,再生可能エネルギーの普及拡大など, 「環境共生と低炭素 のまち・京都」の実現に向けて着実に前進しています。 引き続き,ピーク時からのごみ量半減以下に向け,市民・事業者の主体的な取組を一層促 進するとともに,原子力発電に依存しない持続可能なエネルギー社会の構築を目指して,水 素エネルギーの普及促進などの先駆的な取組を推進してまいります。 一方で, 「歩くまち・京都」の実現に向けては,市内全体における更なる自動車利用の抑制 や流入抑制など中長期的な取組が必要です。安心・安全で魅力的な歩行空間の創出や,公共 交通の利便性向上などの取組を推進し,環境にも健康にも良い, 「歩く」ことを重視したまち とくらしへの更なる転換を目指してまいります。 (主な市民生活実感評価) ※a(大変良い状況にある)~e(大変悪い状況にある)の 5 段階評価 設 問 前年度 過度な自動車利用を控え,歩くことを中心としたライフ 今年度 c c 歩いてこそ魅力を満喫できるまちとなっている。 b b 京都での移動には公共交通が便利である。 b b まちなかや観光地において,自動車による渋滞が減っている。 d d 京都は緑が豊かである。 a a ごみを 出さな いよ うな く らしと 事業活 動が 広が っ ている 。 a a ごみのリサイクルが進んでいる。 a a 環境にやさしい技術やエネルギーの活用が進んでいる。 c c スタイル(くらし方,生き方)が大切にされている。 (主な客観指標の動き) 指 標 名 太陽光発電設備の発電出力 家庭 1 世帯あたりの電気と都市ガスの 当初値 直近値 13,600 キロワット 91,170 キロワット (22 年度) (27 年度) 2.99 万メガジュール 2.63 万メガジュール 使用によるエネルギー消費量 (21 年度) (27 年度) ごみの市受入量 49.7 万トン 44.0 万トン (22 年度) (27 年度) 28.3% 22.1% (12 年度) (27 年度) 自動車分担率(すべての交通手段の中 で自動車交通が利用される比率) -5- 歴史・文化を創造的に活用し,継承する 「日本の心が感じられる国際都市・京都」 めざすべき京都の姿(未来像) 千年の悠久の歴史に培われた豊かな文化と奥深い伝統に彩られたまち・京都に対する一層 の愛着と誇りをもち,「住んでよし訪ねてよし」の国際文化観光都市であり続けることを めざしています。 進捗状況と今後の取組 未来像の実現を目指し,京都らしく美しい景観や永年の歴史に育まれてきた文化を守り, いかし,継承する取組,「世界があこがれる観光都市」の実現に向けた取組,住む人にも, 訪れる人にも魅力的な国際都市であり続けるための取組など,京都ならではの歴史・文化を 創造的に活用し,次世代に継承する施策を展開しています。 (平成 27 年度の主な取組) ・ 文化庁の京都への移転誘致 (京都府,経済界などとともにオール京都で要望。平成 28 年 3 月に全面的な移転決定) ・ 屋外広告物対策の更なる推進(違反広告物のうち約9割を適正表示へ是正) ・ 「まち・ひと・こころが織り成す京都遺産」制度の創設 ・ 京都をつなぐ無形文化遺産に, 「京のきもの文化-伝統の継承と新たなきもの文化の創 出」を選定 ・ ロームシアター京都の開館及び記念式典・公演及びオープニング事業の開催 ・ 京都市美術館再整備における基本設計の推進 ・ 京都市動物園の整備工事完了,グランドオープン ・ 京都市美術館等を主会場とした「PARASOPHIA:京都国際現代芸術祭 2015」の開催 ・ 京都伝統産業ふれあい館において,工房訪問事業を試行実施 ・ 特区制度を活用した「京都市認定通訳ガイド」制度の創設 ・ 「民泊」対策プロジェクトチームを設置し,民泊施設実態調査を実施 (27 年 12 月~28 年 3 月) ・ 京都・フィレンツェ姉妹都市提携 50 周年を記念して,市代表団を相互派遣 この間, 「日本の心が感じられる国際都市・京都」の実現に向け,市民,事業者,関係団 体など,オール京都で取組を進めた結果,文化庁の全面的な京都移転の決定,観光客数, 宿泊客数,外国人宿泊客数,観光消費額が過去最高を更新,観光都市として世界でも高い 評価を受けるなど,大きな成果が生まれています。 -6- とりわけ文化庁の京都移転は,文化首都・京都の更なる発展につながるとともに,我が 国の文化力向上の大きな契機になるものとして期待されています。京都市では,文化財を 保存・修復しながら活用することにより,これらを生きた形で未来に引き継ぐ取組を積極 的に推進しており,こうした先進的な取組を全国に普及していくことで,伝統産業の振興 をはじめ,文化を基軸とした社会・経済の活性化に貢献することが求められています。 市民実感も良好な状況にあり,今後も東京オリンピック・パラリンピックや関西ワール ドマスターズゲームズ2021をはじめとする国際イベントの開催を見据え,「スポーツ・ 文化・ワールド・フォーラム」,「京都文化力プロジェクト2016-2020」や「東ア ジア文化都市」等の文化事業を通じて,京都が誇る歴史・文化の魅力をさらに磨き上げ, 国内外に発信するとともに,文化的交流を一層深めてまいります。 一方,外国人宿泊客数が300万人を突破するなど国際観光が好調な中,無許可営業の 民泊施設が増加し,周辺住民の生活環境に悪影響を及ぼす等の問題も発生していることか ら,実態調査の結果を踏まえ,安心・安全で多様な宿泊環境の充実に向けた取組を展開し, 「住んでよし訪ねてよし」の世界があこがれる観光都市の実現に取り組んでまいります。 (主な市民生活実感評価) ※a(大変良い状況にある)~e(大変悪い状況にある)の 5 段階評価 設 問 前年度 今年度 市民の生活に文化芸術がとけ込んでいる。 c b 文化・芸術活動によって,京都のまち全体が活気づいている。 b b 京都は,市民にとってくらしやすい観光都市である。 b b 京都の個性的な町並み景観が守られている。 b b 身近に誇りや愛着を持てる町並みや風景がある。 b b 京都は,文化資産の継承,環境にやさしい取組などを通して, b a b b 平和都市として国際社会に貢献している。 京都では,市民,民間レベルでのさまざまな国際交流が盛んで ある。 (主な客観指標の動き) 指 標 名 当初値 文化施設の年間入場者数 “京都を彩る建物や庭園”選定件数 京都で感動した観光客 -7- 直近値 3,047,441 人 4,401,916 人 (22 年度) (27 年度) 77 件 278 件 (23 年度) (27 年度) 日本人 78.6% 日本人 70.0% 外国人 - 外国人 59.4% (22 年) (27 年) 伝統と知恵を生かし,豊かな生活を支える 「環境と社会に貢献する産業を育てるまち・京都」 めざすべき京都の姿(未来像) 環境問題をはじめ現代社会が抱える課題から需要を掘り起こし,これまで培ってきた価値 観や知恵などをいかして,世界市場をも視野に入れた新たな産業を育成することで地場産業 や農林業も活性化し,雇用を創出するとともに課題解決に貢献する好循環をつくり出します。 これにより,豊かな生活や社会を支える経済基盤が確立したまちをめざしています。 進捗状況と今後の取組 未来像の実現を目指し,地域経済を支える中小・ベンチャー企業支援,新産業の創造や社 会的課題の解決に取り組む企業への支援,企業立地支援,農林業振興など,京都の強みを最 大限に生かした成長戦略を展開しています。また,国や京都府とも連携した雇用・就業対策 に取り組んでいます。 (平成 27 年度の主な取組) ・ 市内中小企業の受注機会の増大や適正な労働環境の確保など,公契約に関する本市の 基本方針を定めた「公契約基本条例」を公布 ・ 中小企業融資制度を再編し,融資利率の引下げ等によりセーフティネット機能を強化 ・ 民間金融機関等と,創業初期のベンチャー企業の成長促進を目的に設立する「京都市 スタートアップ支援ファンド」を核とした創業支援に係る事業連携のための協定を締結 ・ 初のオール京都体制での実施となる,首都圏における販路開拓支援プロジェクト「京 都知恵産業フェア 2015」を開催 ・ 京都商工会議所と連携し,伝統産業をはじめとする「京もの」の海外市場開拓を支援 ・ グリーン・ライフ・コンテンツ分野における産学公連携による事業化の推進 ・ ソーシャルビジネスへの支援を展開するため,京都市ソーシャルイノベーション研究 所(SILK)を設立,ソーシャル・イノベーション・サミットを開催 ・ 企業立地促進制度において,過去最高となる年間 20 件の事業を補助指定 ・ 市民へより安全・安心・良質な食肉を提供するとともに,京都肉をはじめとする牛肉 の海外輸出を推進するため,中央卸売市場第二市場施設改築を実施 ・ 地域産材の利用促進を図るため,京北地域において製材加工施設の整備を支援 ・ 中小企業と若年求職者とのマッチングを図る日本最大規模の合同企業説明会を開催 ・ 京都労働局,京都府と共に「京都ブラックバイト対策協議会」を設置し,対策を推進 -8- 「環境と社会に貢献する産業を育てるまち・京都」の実現に向け,グリーン,ライフ,コ ンテンツ分野における新産業の創出,伝統産業をはじめとする京都ブランドの首都圏や海外 における販路開拓支援,社会的課題の解決に取り組むソーシャルビジネスの活性化など,京 都の知恵や価値観を生かした産業振興が進んでいます。 平成 27 年度の京都市の景気は, 府内有効求人倍率が 9 月に約 42 年振りの高水準となる 1.2 倍を超え,雇用情勢が大幅に改善するなど,全体として回復基調が続いています。一方で業 種,規模によっては回復にばらつきがあり,中小企業が景気回復を十分に実感できるまでに は至っておりません。また,経済雇用情勢の変化に伴い,人手不足が中小企業の新たな経営 課題となっています。 このため,この景気回復を確かなものとし,その効果を地域の隅々に行き渡らせるため, 中小企業の新たな事業展開や担い手の確保などをより一層支援し,企業の成長や持続的発展 を促進していくことが必要です。また,文化庁移転を契機に,創造的な産業の創出に取り組 み,京都ブランドを更に高めていく必要があります。 引き続き,京都の強みを生かした経済活性化の取組により,雇用の質や市民所得の向上, 市税収入の増加を図り,それを更に地域の賑わいと魅力づくりにつなげる地域経済の好循環 を生み出し,市民が経済的にも精神的にも豊かさを実感できるまちの実現を目指してまいり ます。 (主な市民生活実感評価) ※a(大変良い状況にある)~e(大変悪い状況にある)の 5 段階評価 設 問 前年度 京都では,産業界・大学・行政などが連携して,企業の 今年度 b b 京都の特色を生かした産業活動が行われている。 b b 京都の農林業は,環境に負荷をかけない栽培の取組や c c ソーシャルビジネス(社会的企業)が育ってきている。 c c 働くことを希望するひとがいきいきと働ける場を得る c c 誘致や事業環境の整備を進めている。 森林の整備を通して,地域社会に役立っている。 機会がある。 (主な客観指標の動き) 指 標 名 当初値 製造業における市内総生産 京都府の完全失業率 1 兆 1,575 億円 1 兆 1,530 億円 (22 年度) (25 年度) 5.2% (21 年) -9- 直近値 3.2% (27 年) だれもがともに学び成長し,未来を担う若者が育つ 「学びのまち・京都」 めざすべき京都の姿(未来像) ともに学び成長する喜びを分かち合いながら,京都,日本,世界の未来を担う若者を, みんなで育て合う,学びのまちをめざしています。 進捗状況と今後の取組 未来像の実現を目指し, 「大学のまち・学生のまち」の強みを生かした学びの環境の充実, 地域活動や文化芸術,伝統産業等の未来の担い手となる青少年の成長支援,市民ぐるみで「生 きる力」を育む学校教育や生涯学習の充実等に取り組んでいます。 (平成 27 年度の主な取組) ・ 京都大学との間で,国際学術都市としての魅力向上に関する連携協定を締結 ・ 旧左京区役所跡地において,京都大学東一条館が開館 ・ オール京都で留学生の誘致及び受入体制の整備などに取り組む「留学生スタディ京都 ネットワーク」を創設 ・ 大学・学生と地域が共同して地域の課題解決や活性化に取り組む「学まちコラボ事業」 の推進により,京都のまちづくりへの貢献を通じた,学生の学びと成長を支援 ・ 「ようこそアーティスト 文化芸術とくべつ授業」に加えて,市立小中学校への伝統 文化に係る専門家派遣などにより,子どもたちが優れた文化芸術を体感する機会を創出 ・ 伝統産業を担う技術者・後継者を育成するため,京都市産業技術研究所で開発した材 料や技術を取り入れた研修やセミナーを実施 ・ 全市立小・中・総合支援学校(全 239 校)に,学校司書を配置 ・ 全市立小・中・高・総合支援学校に,スクールカウンセラーを配置 ・ 保護者・地域が学校運営に参画・行動する「学校運営協議会」の設置校を,233 校園 (全国最多)に拡大 ・ 学び直しを求める生徒などへの,きめ細かい指導と専門性のある支援体制を確立する ため,「京都市立定時制単独高校の創設に係る基本構想」を策定 ・ 東山総合支援学校の独立・開校(平成 28 年 4 月)に向けた事業を推進 ・ 京都市図書館において,郵送・宅配による返却やデジタル録音図書「DAISY(デイジー) 図書」の貸出を開始する等,利便性を向上し,生涯学習の機会を充実 -10- 多くの市民が「学びの環境が充実し,伝統文化芸術などに触れる機会に恵まれている」と 実感されており,市有地の活用等による大学施設の展開・立地支援や,産官学連携での留学 生の誘致・受入環境整備により留学生が着実に増加するなど, 「学びのまち・京都」の実現に 向けた取組の成果が現れています。 また,学生が地域住民と連携してまちづくりに取り組む「学まちコラボ事業」の展開や, 教職員や保護者,地域住民が一体となって子どもたちの学びと育ちについて考え,貴重な学 びの場にもなっている「学校運営協議会」の設置校の拡大など,誰もが共に学び成長すると ともに,その学びが地域社会に還元される仕組みの構築が進んでおり, 「京都ならではの伝統 文化や教育が,社会を担える人材の育成に役立っている」と評価する市民が増加しています。 一方で,京都で学んだ多くの学生が,卒業と同時に市外に転出する傾向が見られます。京 都には優れた中小企業が存在することから,若者と中小企業の出会いの場を創出し,京都で の就職を望む若者の期待に応えるとともに,中小企業が抱える人手不足などの経営課題に対 応し,京都で学び住み続ける若者を増やしてまいります。 加えて,市外に転出し,ふるさとに戻り地域に貢献する若者や,世界で活躍する若者など にも,京都への愛着を深め,応援団として京都のまちづくりに貢献いただくこと,さらには, いずれ京都に戻り,京都の未来の担い手になってもらうことを目指します。 (主な市民生活実感評価) ※a(大変良い状況にある)~e(大変悪い状況にある)の 5 段階評価 設 問 前年度 今年度 a a c c c c 青少年が自分の生き方や将来像を思い描けている。 d c 京都ならではの伝統文化や環境の教育が,社会を担える c b 京都は, 「大学のまち」として学びの環境が充実し,多様 な伝統文化芸術等に触れる機会に恵まれている。 生涯にわたって自ら学習したことが,仕事や社会活動に 役立っている。 子どもを社会の宝として社会全体で育む意識と行動が 広がっている。 人材の育成に役立っている。 (主な客観指標の動き) 指 標 名 当初値 市内学生数が全国の学生数に占める割合 留学生数 -11- 直近値 4.6% 4.9% (22 年度) (27 年度) 5,592 名 6,998 名 (22 年度) (27 年度) いのちとくらしを守り,安心・安全で幸福を実感できる 「支え合い自治が息づくまち・京都」 めざすべき京都の姿(未来像) 子どもからお年寄りまで,すべてのひとびとのいのちとくらしが守られ,互いに尊厳を 認め合い,支え合うとともに,だれにも居場所があり,ひとのつながりが豊かで,心安らか に幸福を実感できるまちをめざしています。 進捗状況と今後の取組 未来像の実現を目指し,地域コミュニティの活性化に向けた取組,市民生活の安心・安全 を守るしくみの充実,高齢者や障害のあるひとなどへの福祉の充実,保健衛生・医療の充実, 防災対策の充実など,市民,事業者との協働による安心・安全なまちづくりを進めて います。 (平成 27 年度の主な取組) ・ 地域活動への支援を強化するため,「京都市地域コミュニティ活性化推進計画」を改定 ・ 京都府警察と協定を締結した「世界一安心安全・おもてなしのまち京都 市民ぐるみ推 進運動」において,地域の現状・課題等に応じた行政区ごとの犯罪防止等の取組を,右京 区と伏見区で先行的に実施するとともに,全行政区において推進組織を立ち上げ ・ 生活保護受給者等の早期自立を支援するため,福祉事務所とハローワークの一体的運営 (福祉・就労支援コーナー)の実施箇所の拡大及び自立支援施策の拡充 ・ 障害のある子どもを早期の支援につなげるため,専門機関による保育所・幼稚園等への 訪問支援を開始 ・ 京都動物愛護センター(動物愛ランド・京都)の開設 ・ 市民の健康づくりを推進するため, 「健康長寿のまち・京都」のキックオフイベントを開 催し,「健康長寿のまち・京都市民会議(準備会)」を設置 ・ 大規模災害時の拠点施設となる新庁舎の整備に係る基本設計を公表し,分庁舎敷地の埋 蔵文化財調査及び西庁舎等の解体撤去工事を実施 ・ 東日本大震災を踏まえた防災対策総点検委員会からの提言に基づく,ハード・ソフト両 面にわたる防災対策の強化(橋りょう 32 橋の耐震補強,老朽化修繕を完了,嵯峨・嵐山地 域において帰宅困難観光客避難誘導訓練を実施など) ・ 合流式下水道におけるすべての雨水吐の改善対策完了,三栖排水機場の耐震化工事完了 など雨に強いまちづくりの推進 「世界一安心安全 笑顔でやさしさあふれる おもてなしのまち京都」を目指し,市民, 京都市,京都府警察等との連携の下,京都ならではの地域力・人間力を活かした市民ぐるみ -12- の運動により,市内における刑法犯認知件数が,前年を大きく下回るなど,安心・安全なま ちづくりが進んでいます。また,地域と行政が連携した防災まちづくりや河川の護岸改修, 排水機場の整備等が進んだことにより,「災害対応力」「浸水の被害」に関する市民実感評価 も概ね良好な状況となっています。平成 28 年熊本地震への災害支援の経験も踏まえて,引き 続き,防災対策の充実を図ってまいります。加えて,医療サービスの充実を図るとともに, 市民ぐるみでの健康づくりの取組の展開により,健康寿命を延伸し,誰もが年齢を重ねても 活躍できる活力ある地域社会「健康長寿のまち・京都」の実現を目指してまいります。 一方,地域コミュニティの中核となる自治会・町内会への加入世帯数が増加しているもの の,総世帯数も増えているため,加入率は伸び悩んでおり,地域活動の担い手不足,地域の つながりの希薄化などによる「地域力」の低下が懸念されています。地域住民が支え合い, 安心して快適に暮らすことができる地域コミュニティの実現に向け,地域活動への支援を強 化し,市民一人ひとりが安心・安全で幸福を実感できるまちづくりを進めます。 (主な市民生活実感評価) ※a(大変良い状況にある)~e(大変悪い状況にある)の 5 段階評価 設 問 前年度 今年度 互いの人権を尊重し合う習慣と行動が広がっている。 c c 犯罪や事故など万が一のことがあっても,お互いに助け c c 地域の組織の活動が盛んである。 c b 社会的に弱い立場にある高齢者や障害のあるひとが,地 c c 利用しやすく頼れる医療や検診の機関がある。 b b 防災意識の向上とともに,地域ぐるみの災害対応力が高 b b b b c c 合えるまちである。 域ぐるみで見守られている。 まっている。 大雨が降っても,身近な地域で浸水の被害は起こってい ない。 地域のひとが,環境や子育て,青少年の育成などの地域 の課題に,自分たちで取り組んでいる。 (主な客観指標の動き) 指 標 名 当初値 自治会等加入率 70% 69.8% (22 年度) (26 年度) 741 件 884 件 (22 年度) (27 年度) 男性 78.5 歳 男性 79.3 歳 女性 82.9 歳 女性 83.0 歳 (22 年度) (26 年度) NPO 法人数 京都市民の健康寿命 直近値 -13- 人間らしくいきいきと働き,家庭・地域で心豊かに生活できる 「真のワーク・ライフ・バランスを実現するまち・京都」 めざすべき京都の姿(未来像) 人間らしくいきいきと働き,豊かな家庭生活を築き,地域社会に積極的に参加・貢献する とともに,健康で文化的に学び憩うときと空間を確保することを理想とする「真のワーク・ ライフ・バランス」が実現できる,ひとびとをひきつけるまちをめざしています。 進捗状況と今後の取組 未来像の実現を目指し,誰もが働きやすい職場づくりを推進する企業・事業者への支援, 保育所や介護サービス基盤の整備などの子育てや介護の負担軽減の取組,地域活動や社会貢 献活動に参加できる機会の充実のほか,普及啓発や情報発信による社会全体の機運づくりな どを展開しています。 (平成 27 年度の主な取組) ・ 「真のワーク・ライフ・バランス」を推進するため,中小企業の活動への支援補助金 や特に優れた企業への表彰などにより,職場環境の整備を支援 ・ 保育所等の新設や分園の設置,増改築などにより児童受入枠を拡大し,3 年連続の「待 機児童ゼロ」を実現 ・ 病児・病後児保育,一時預かりや時間外保育など,多様な保育サービスの充実 ・ 学童クラブ事業の対象児童を,従来の小学校1年生から3年生(障害のある児童は4 年生)までから,小学校1年生から6年生までに拡大するとともに,5年連続の「待機 児童ゼロ」を実現 ・ 「すくすく子育て応援事業」の全区・支所での実施,全ての児童館,保育園(所)及 び認定こども園の「地域子育て支援ステーション」指定,市営保育所の保育士の家庭訪 問による子育て相談の本格実施により,地域ぐるみの子育て家庭への支援を充実 ・ 多子世帯の負担軽減を図るため,第 3 子以降の保育所,幼稚園等の保育料を免除 ・ 子どもの医療費の入院及び通院医療費の支給対象について,0歳から小学6年生まで としていたものを0歳から中学校3年生までに拡大 ・ 市バス・地下鉄等における保護者同伴の幼児運賃全員無料化を開始 ・ 介護サービス基盤の整備(特別養護老人ホーム 2 箇所新規開設,介護老人保健施設 1 箇所新規開設,認知症高齢者グループホーム 6 箇所新規開設) ・ 地域活動や市民活動の新たな担い手を育成するため,地域団体と市民活動団体の連携 を促進する助成プログラムを実施 ・ 第4次京都市男女共同参画計画「きょうと男女共同参画推進プラン」を改定 -14- 真のワーク・ライフ・バランスを推進する企業の増加,保育所や学童クラブでの待機児童 ゼロの実現,介護サービス基盤の整備など,子育てや介護の負担を軽減し,誰もがいきいき と働ける社会の実現に向けた取組が着実に前進しています。 一方, 「真のワーク・ライフ・バランス」を希望どおり実現している市民は少ない状況にあ り,また, 「仕事と生活(家庭や地域活動など)をバランスよく充実できる社会になっている」 と実感されている市民が減少していることから,更なる環境整備,普及啓発,情報発信等の 取組の強化を図ってまいります。 また,市民の保育ニーズは依然として高い状況にあることから,引き続き,保育所等にお ける受入枠の拡大を行うとともに,病児保育等の多様な保育サービスの更なる充実や,介護 サービス基盤整備を推進するなど, 「真のワーク・ライフ・バランスを実現するまち・京都」 の実現を目指して,社会全体で種々の条件整備,環境整備を行う施策をより一層推進してま いります。 (主な市民生活実感評価)※a(大変良い状況にある)~e(大変悪い状況にある)の 5 段階評価 設 問 前年度 働き方の見直しや男性の育児参加など,仕事と子育ての 今年度 c c b b c c c d c c 両立に取り組むひとや企業が増えている。 身近な地域で子どもとの交流や子育て支援の取組が進ん でいる。 介護サービスや住環境整備などが充実し,高齢者が住み 慣れた地域でそのひとらしいくらしを送れている。 女性も男性も,仕事と生活(家庭や地域活動など)を バランスよく充実できる社会になっている。 いきいきと活動して自分の能力を発揮する場所や自分に 合った働き方を見つける機会がある。 (主な客観指標の動き) 指 標 名 当初値 保育所等待機児童数(新定義) 真のワーク・ライフ・バランスを推進して いる企業の認定数 「真のワーク・ライフ・バランス」という 直近値 118 人 0人 (23 年度) (28 年 4 月 1 日) 68 社 1,618 社 (23 年度) (27 年度) - 6.6% 言葉を知っているひとの割合 (27 年度) 市民アンケートによる自分の「真の ワーク・ライフ・バランス」の実現度 -15- 14% 10.7% (23 年度) (27 年度) 行政経営の大綱 基本方針1 参加と協働による市政とまちづくりの推進 市民の知恵と力を生かした市政を実現するため,市民の積極的な市政への参加と, 市民と行政との協働を進めるとともに,「自分たちのまちは自分たちでつくっていく」 という市民主体のまちづくりを進めることとしています。 (平成 27 年度の主な取組) ・ 「まち・ひと・しごと・こころ京都創生」の推進に向けた市民の主体的取組提案 を募集し,市民と行政が共に実現を目指す「京都創生・お宝バンク」の仕組みの構 築や,スマートフォンアプリを活用し,市民参加により道路や公園などの管理を推 進する「みっけ隊」アプリケーションの構築に取り組むなど,市民が行政との協働 によるまちづくりや市政に参加する機会を拡充 ・ 右京区と伏見区を先行実施区とした「世界一安心安全・おもてなしのまち京都 市 民ぐるみ推進運動」の取組や, 「京都駅西部エリア」におけるエリアマネジメント組 織「 京都駅西部エリアまちづくり協議会」 の設立など,市民主体のまちづくりを 一層推進 ・ これまでの区政改革の成果を踏まえながら,区政・区役所が一層飛躍するための 役割・方向性を示す「共汗で進める 新たな区政創生~京都市における区政の在り 方について~」を策定 ・ 全国で初めて府市共同で「京都動物愛護センター」(動物愛ランド・京都)を開 設,さらには,市衛生環境研究所・府保健環境研究所の共同整備,消防学校の共同 化に向けて具体的な協議を進めるなど,府市協調を一層推進 ・ 指定都市市長会と共に,東京とは異なる京都の価値を共有し,京都ならではの「こ ころの創生」についての市民理解を深めることを目的としたシンポジウムを開催 参加と協働による市政とまちづくりを今後更に推進していくためには,市民と本市が, 未来像と課題意識を共有し,共に行動する関係をより一層強化することが不可欠です。 このため,「京都創生・お宝バンク」の仕組みを発展させ,様々な課題を「ひとごと」 ではなく,共に「自分ごと」,「みんなごと」ととらえて協働する仕組みを構築し,推進 します。また,より多くの市民がまちづくりに参加できるよう,地域活動や市民活動 団体への幅広い世代や主体の参加・連携による担い手の創出・育成に取り組みます。 さらに,区民提案・共汗型まちづくり支援事業の充実やマイナンバー制度の導入を 契機とした市民サービス向上のための窓口改革など,新たな区政創生に掲げる取組を着 実に推進していきます。 -16- 基本方針2 情報の公開・共有と行政評価の推進 情報の公開,提供を推進し,市民と情報を共有するとともに,政策,施策,事務事業 等の評価を行う行政評価をさらに充実させることにより,市民への説明責任を果たし, 市民に身近で一層開かれ,効果的かつ効率的な市政を推進することとしています。 (平成 27 年度の主な取組) ・ 近年急速な発展をしている Facebook や Twitter などの SNS を各局区等において積 極的に活用し,市民が必要とする情報を的確に届けられるよう取り組むとともに, 平成 27 年 5 月からは,京都市の様々な情報を発信し,市民をはじめ,国内外の多く の京都ファンを結ぶ本市公式アプリ“Hello KYOTO”を配信 ・ 市民に本市の厳しい財政状況について更なる共通認識を深めていただくため, 市民しんぶんに本市の財政状況についての記事を掲載 ・ 行政評価について,政策評価制度におけるより適切な客観指標の追加・見直しや, 事務事業評価制度における記載内容の点検・見直しを実施したうえで,市民との コミュニケーションツールや事業見直しのツールとして活用 今後も,引き続き市民への説明責任を果たすとともに,市政への理解と信頼を深め, 開かれた市政の推進に資するため,徹底した市民目線に立ち,的確でわかりやすく,積 極的な情報公開・提供を行います。 また,ICTや多種多量なデータ(ビッグデータ)の積極的かつ戦略的な活用を推進する とともに,安全で安定的な情報システム環境を継続的に確保するため,更なる情報セキ ュリティ対策に取り組みます。 政策評価,事務事業評価をはじめとする行政評価についても,引き続き,その充実に 取り組んでいきます。 -17- 基本方針3 持続可能な行財政の確立 時代の変化等をつねにとらえながら,公民の役割分担を絶えず見直し,最適な市民 サービスを提供し,低成長・少子高齢化時代にあっても,市民の安心・安全な生活を しっかりと支え,将来にわたり必要な施策,事業を実施していくため,これまでの財政 構造のあり方を根本的に見直すこととしています。 そのために,歴史都市である京都の都市特性を踏まえつつ,京都の未来に責任をもち, 将来の世代に負担を先送りしないという観点から市債残高を減少させ,コンパクトで 機動的であるとともに,景気変動等にも耐えうる足腰の強い財政の確立を図ります。 また,持続可能な行財政を確立することは,都市の成長のための戦略と財政構造の 改革が一体となって初めて可能となるものであり,本計画に掲げる政策の推進と財政 構造改革を車の両輪のごとく取り組んでいます。 (平成 27 年度の主な取組) ・ 税務事務集約化に伴う市税事務所への固定資産税室及び納税室の設置,公営保育 所の民間移管,戸籍事務の電算化,岩倉出張所の廃止,技能労務職員の退職不補充 等により効率的・効果的な人員配置を全庁的に行い職員数の適正化を推進し,総人 件費を削減 ・ 「京都市公共施設マネジメント基本計画」に基づき,施設の効率的かつ効果的な 維持修繕の実施による長寿命化や施設保有量の最適化など,保有する公共施設を資 産として最適に維持管理し,有効活用を図る取組(公共施設マネジメント)を推進 ・ 「市営保育所の今後のあり方に関する基本方針」に基づき,九条保育所及び吉祥 院保育所を民間移管 ・ 市税の軽減措置について,減免の対象を明確にするために条例を改正 ・ 個別通達で実施していた固定資産税の課税免除を規則化するとともに,固定資産 税の減免措置を受けていた家屋等の一部について減免措置を廃止 ・ 元弥栄中学校跡地,元貞教小学校跡地,元清水小学校跡地などにおいて,学校跡 地の有効活用を積極的に推進 ・ 「資産有効活用市民等提案制度」に基づき,旧京都市電の事務所であった「河原 町七条用地」をカフェとして活用する提案や, 「旧右京区役所跡地」を特別養護老人 ホーム等として活用する提案を選定 ・ 「ネーミングライツ市民等提案制度」に基づく提案により,京都動物愛護センタ ードッグランにおいて,ネーミングライツを実施 ・ 外郭団体について,引き続き, 「外郭団体のあり方の抜本的な見直し」を行うとと もに,補助金及び派遣職員数を削減 ・ 急速に進む人口減少やその大きな要因となる東京一極集中の是正に向け,45 年後 (2060 年)を見据えた人口の将来展望と,今後 5 年間の具体的戦略からなる「まち・ ひと・しごと・こころ京都創生」総合戦略を策定し,推進 -18- 基本方針では,時代の変化等を常にとらえながら,公民の役割分担を絶えず見直し, 最適な市民サービスを提供し,市民の安心・安全な生活をしっかりと支え,将来にわた り必要な施策,事業を実施していくため,これまでの財政構造の在り方を根本的に見直 すこととしています。 その実現に向け,歳入歳出の主要な構成要素である「公共投資」,「人件費」,「社会福 祉」,「市税をはじめとする歳入の確保」の 4 つの分野を対象として,財政運営に当たっ ての目標を設定し,改革の取組を進めています。 平成 27 年度当初予算編成においても,人件費について,一般会計で職員数を 150 人削 減し,12 億円の財源を確保するなど,各分野の取組を着実に推進しました。 平成27年度決算においては,国が返済に責任を持つ臨時財政対策債を除く実質市債残 高を前年度から,全会計では359億円減の1兆7,611億円,一般会計では132億円減の8,949 億円としたほか,自主財源の拡充強化に取り組み,市税,介護保険料,保育所保育料及 び市営住宅家賃の徴収率について,過去最高の徴収率を達成したほか,ネーミングライ ツの広告料収入の充実など,歳入確保の取組を幅広く積極的に進めました。 特別の財源対策 ※ については,毎年度概ね100億円とする目標に対して,平成27年度当 初予算では74億円とし,全庁挙げた効率的・効果的な予算執行に努めた結果,決算では 41億円まで圧縮しています。 今後も,市民の安心・安全な生活をしっかりと支え,将来にわたり必要な施策・事業 を実施することができるよう,特別の財源対策に依存しない足腰の強い財政の確立を 図ります。 このため,これまで進めてきた改革の取組を一層加速させることはもとより,決して 縮み志向になることなく, 「経済の活性化により,市民所得の向上や中小企業の活性化に つなげ,ひいては税収増にもつなげていく」という視点をより重視した政策・改革の取 組を一体的に推進することにより,財政基盤をより強固なものにしていきます。 ※ 特別の財源対策 市税や地方交付税,国庫支出金などの通常の歳入だけでは必要な歳出を賄えない場合に活用する財 源。本市では,当面の間,行政改革推進債と公債償還基金の2つを活用する。 -19- 基本方針4 一層信頼される市役所づくりに向けた組織の改革と人材の育成,市役所庁 舎の整備 時代や市民のニーズ,新たな課題に的確かつ迅速に対応し,最少の経費で最大の効果 を発揮することができる組織改革を進めることとしています。 あわせて,すべての職員が,創造的かつ主体的に職務を遂行し,仕事に対する意欲を 高め,さらには「みずからが市政を改革・創造する」という意識をもつなど,新たな組 織文化を根付かせ,市民に一層信頼される市役所づくりに努めています。 (平成 27 年度の主な取組) ・ 区役所・支所の税務組織及び行財政局税務部の在り方を抜本的に見直し,平成 27 年 4 月に「市税事務所」に固定資産税室及び納税室を設置するとともに,市税事務 所の支所として,徴収業務及び税証明発行業務等を行う税務センターを各区役所・ 支所の庁舎内に設置 ・ 複数分野にまたがる行政課題に対し効率的・効果的に対応するため,庁内横断組 織として,京都駅東南部エリア活性化推進プロジェクトチーム,京都の食文化推進 プロジェクトチーム,及び「民泊」対策プロジェクトチーム等を設置 ・ 「真のワーク・ライフ・バランス」に資する活動の表彰制度の創設など, 「京都市 職員力・組織力向上プラン」を着実に推進 ・ 京都市特定事業主行動計画「仕事と子育ていきいき活躍プラン」を平成 28 年 3 月に改定し,「男女が共に,仕事でも家庭でも活躍できる職場づくり」を更に推進 ・ 「市庁舎整備基本計画」に基づき,平成 27 年 7 月に新庁舎整備に係る基本設計を 公表し,同年 8 月から埋蔵文化財調査,平成 28 年 2 月から西庁舎の解体撤去工事に 着手 今後も,簡素で効率的な組織体制の整備を進め,多様な市民のニーズや新たな課題等 に的確かつ迅速に対応する組織改革を進めるとともに, 「 真のワーク・ライフ・バランス」 の実現に向けて,生産性の高い働き方を目指し仕事の進め方の改革に取り組みます。 また,「京都市職員力・組織力向上プラン」,「全庁“きょうかん”実践運動」,コンプ ライアンスの推進など,あらゆる人材育成の取組により「信頼される市役所づくり」を 更に進めます。とりわけ,職員全体の「伝える力」,「聴く力」の一層の向上に取り組ん でまいります。 大規模災害時の拠点施設となる市役所庁舎についても,引き続き,計画的な整備を進 めます。 -20- 3 重点戦略の実施状況 -21- この章では,京プランに掲げた 11 の「重点戦略」ごとに,以下のとおり,実施計画政 策編に掲げた「リーディング・プロジェクト」 (重点戦略を先導する象徴的な事業)と「主 な共汗指標」 (各重点戦略においてめざすべき目標像を示す数値目標)の進捗等を記載し ています。 <本章の見方> 重点戦略の番号と名称 京プランから転載して います。 重点戦略の基本的な考え方 京プランから転載して います。 実施状況 実施計画 政策編に 掲げ た「リーディング・プロジ ェクト」の事業概要,平成 27 年度の主な動きを記載 しています。 主な共汗指標の推移 実施計画政策編に掲げ た「主な共汗指標」の推移 をグラフと共に記載して います。 なお,グラフ内の横軸の 太線は,目標値(27 年度) を示しています。 ・ 実施計画に掲載されている事業については,事業名の後に実施計画の掲載箇所を表す 番号を記載しています。 (例)№ 1 1 100 事業番号(「リーディング・プロジェクト」 :100,200~, 「その他の事業」 :001,002~) 戦略内での事業掲載箇所(「リーディング・プロジェクト」:1,「柱 1」:2 ~ 「柱 6」:7) 重点戦略番号(「低炭素 ・循環型 まちづくり戦略」:1 ~ 「いのちとくらしを守る戦略」 :11) ・ 公益財団法人,一般社団法人,特定非営利活動法人及び国立大学法人等については, 名称に応じて(公財),(一社),(特活),(国)等と略記しています。 -22- 重点戦略1 市民ぐるみで,くらしやまちの変化を実現する 「低炭素・循環型まちづくり戦略」 基本的な考え方 資源・エネルギー多消費型から,低炭素・循環型の都市のあり方とくらし方へ転換し, 温室効果ガスの大幅な排出削減を図る。 そのために,既存ストック ※ の有効活用と低炭素と整合する望ましいストックの形成, 公共交通を有効利用した歩いてくらせるコンパクトな都市づくり,緑と自然の育成と活 用,再生可能エネルギーの拡大やリデュース(ごみの発生抑制)とリユース(資源の再 使用)の推進によるごみの減量,伝統技術と先端の科学技術,歴史と文化を融合させた 低炭素時代のものづくり産業の創出など,世界を牽引する取組を進める。 ※ ストック:道路・港湾・住宅・公園・緑地・病院など,市民生活の基盤を表す。 実施状況 1 環境未来都市の推進(№11100)環境政策局,産業観光局 ・ 再生可能エネルギーの地産地消,交通の最適化,省エネ活動の促進といった「京 都ならではのスマートコミュニティ」の構築等に向けて取り組み,環境,超高齢化 対応を先導する「環境未来都市」の選定を受けることをめざす。 ・ 平成 27 年度は,「環境未来都市」の選定に向けて,環境対応等の先駆的な取組に 挑戦する自治体等で構成する「環境未来都市」構想推進協議会に参画し,情報交換 等を行った。 ・ 岡崎地域全体でエネルギー需給の最適化を実現するエネルギーネットワークの構 築を目指し,27 年度は,みやこめっせへBEMS(建物エネルギー管理システム) を導入し,動物園,国際交流会館,武道センター,みやこめっせのBEMSをネッ トワークで結ぶCEMS(地域エネルギー管理システム)を構築するとともに,自 己託送実現可能性調査を行った。また,本市においてみやこめっせへ蓄電池を導入 した。 ・ 京都企業のグリーン(環境・エネルギー)技術・製品の実証設置により,企業の 製品開発を支援するとともに,市民・来訪者に向けて先進的なグリーン技術・製品 のアピールを支援するため,京都岡崎グリーン技術・製品実証支援事業を実施し,1 件の提案を採択した。 ・ 京都市,京都府,経済界等からなる「京都スマートシティエキスポ運営協議会」 が開催する「京都スマートシティエキスポ 2015」において,本市におけるスマート シティ構築の取組に関する情報発信や,京都企業の環境・エネルギーをはじめとす るスマートシティ分野における海外企業との連携やグローバル展開等を支援した。 2 太陽エネルギー利用の拡大と小水力発電設備の設置等再生可能エネルギー普及の取 組の推進(№11200)環境政策局,産業観光局 ・ 原子力発電に依存しない持続可能なエネルギー社会の早期実現をめざし,再生可能 エネルギーの更なる普及を図る。 ・ 平成 27 年度は,「京都市エネルギー政策推進のための戦略」(25 年 12 月策定)に 掲げる取組を進めるとともに,「指定都市自然エネルギー協議会」において,再生可 能エネルギーの普及拡大等に向けた国への政策提言を行った。 -23- ・ 太陽光発電屋根貸し制度は,新たに 1 施設が稼働した。市民協働発電制度は,地 域コミュニティ版支援コーディネーター派遣制度により,コーディネーターを 5 団 体に派遣した。また,市民協働発電制度地域コミュニティ版再生可能エネルギー発 電導入可能性調査費助成制度を 9 月から開始した。 ・ 地元事業者,メーカーと行政が連携し,情報共有,意見交換などを行うことを目 的とした「京都市くらしのエコエネルギー普及促進懇談会」を計 4 回開催し,省エ ネの推進と再生可能エネルギーの普及拡大について協議した。 ・ 太陽光発電システム,蓄電システム,太陽熱利用システム,家庭用燃料電池シス テム(エネファーム)及び HEMS(家庭用エネルギーマネジメントシステム)の助成 を行った。(助成件数:太陽光発電システム 974 件,蓄電システム 252 件,太陽熱 利用システム 7 件,家庭用燃料電池システム 665 件,HEMS148 件)。 ・ 京北第二小学校敷地内用水路において,木製水車による小水力発電を 12 月から開 始した(発電量見込:約 120kWh/年)。 ・ 京都府・京都市・産業界が一体となって,オール京都体制で環境・エネルギー分 野の産業創出を目指すことを目的として設立された(一社)京都産業エコ・エネル ギー推進機構において,環境・エネルギー分野の支援策を展開することで,グリー ン(環境・エネルギー)産業の創出・育成を図った。 3 エコ学区など環境にやさしいライフスタイルを実践するエコ・コミュニティの形成 (№11300)環境政策局 ・ 地域住民が主体的に環境にやさしい取組を実践する「エコ学区」の市内全学区拡 大に向けて,地域のエコ活動を支援する。 ・ 平成25年度から27年度までの3年間で, 「エコ学区」の市内全222学区への拡大を目 標として取り組み,28年1月に目標を達成した。 ・ また,26年度に引き続き,「エコ学区」に対して,支援物品の提供,学習会等の開 催を行うことで,地域ぐるみの主体的なエコ活動を支援した。 「主な共汗指標」の推移 1 太陽光発電設備の発電出力 実施計画策定時の値 13,600キロワット (22年度) 直近値 91,170キロワット (27年度) 目標値 60,000キロワット (27年度) (キロワット) 100,000 91,170 90,000 80,000 77,380 70,000 60,000 51,000 50,000 40,000 32,000 30,000 20,000 10,000 13,600 実施計画策定時の値 (22年度) (24年度) (25年度) -24- (26年度) 直近値 (27年度) 2 家庭1世帯あたりの電気と都市ガスの使用によるエネルギー消費量を3%削減 実施計画策定時の値 2.99万メガジュール 実施計画に掲載している 現況値※:5.25万メガジュール 直近値 2.63万メガジュール (27年度) 目標値 2.90万メガジュール 実施計画に掲載している 目標値※:5.10万メガジュール (21年度) ※ (27年度) 家庭への電力供給量について,より実態に即したデータ及び換算方法に変更したことに伴い,実施計 画に掲載している現況値,目標値の算定方法を遡って修正している。 (万メガジュール) 3.20 3.10 2.99 3.00 2.98 2.89 2.90 2.80 2.78 2.70 2.63 2.60 2.50 実施計画策定時の値 (21年度) 3 (24年度) ごみの市受入量 実施計画策定時の値 49.7万トン (22年度) (25年度) (26年度) 直近値 44万トン (27年度) 直近値 (27年度) 目標値 45万トン (27年度) (万トン) 55 50 49.7 48.1 47.2 46.1 45 44.0 40 実施計画策定時の値 (22年度) (24年度) (25年度) (26年度) -25- 直近値 (27年度) 重点戦略2 ひとと公共交通を優先する 「歩いて楽しいまち・京都戦略」 基本的な考え方 観光地や都心の交通渋滞を解消するとともに,市民や観光客による公共交通の利用増 がさらなる利便性の向上を実現する好循環をつくり出すことで,過度なクルマ中心社会 からの脱却を図り,低炭素型で,ひとと公共交通を優先する歩いて楽しいまち・京都を つくり上げる。 そのために,四条通や東大路通などにおける快適な歩行空間の確保や公共交通の優先 化,モビリティ・マネジメント ※ を通じた歩いて楽しいくらしを大切にするライフスタイ ル(くらし方,生き方)への転換,既存公共交通の再編強化などを推進する。 ※ モビリティ・マネジメント:「かしこいクルマの使い方」を考え,実践できるよう,交通機関の CO2 排出量比較などを盛り込んだ動機付け情報や公共交通利用促進マップ,交通行動に関するアンケートな どを活用したコミュニケーションを図り,自発的な交通行動の変化を促すこと。 実施状況 1「歩くまち・京都総合交通戦略」のシンボルプロジェクトの着実な推進(№21100) 平成22年1月策定の「歩くまち・京都総合交通戦略」を着実に推進し,ひとと公共交 通優先の「歩くまち・京都」の実現を図る。 (1)京都駅八条口駅前広場の整備(№21110)都市計画局,建設局 ・ 京都市最大のターミナルである京都駅において,国内外の来訪者をよりよくもて なせるよう,八条口の駅前広場を整備する。 ・ 平成27年度は,26年度に引き続き駅前広場本体工事を実施し,28年3月に拠点広場 デッキ(みやこ夢てらす),送迎ゾーン及びタクシー乗降場等が完成した(プレオー プン)。 ・ また,エリアマネジメントの推進として,各交通施設の管理運用方法を検討し, タクシーについては,28年4月の運用開始に向け,ショットガンシステムの構築を行 った。 (2)パークアンドライドの通年実施,観光地等交通対策(「歩いてこそ京都」魅力満喫 大作戦(プロジェクト)」(№21120)都市計画局 ・ 市内中心部と観光地等における広域的なパークアンドライドや観光地における交 通の円滑化と歩行者空間の創出を,関係機関と連携して実施する。 ・ 平成 27 年度は,引き続きパークアンドライドを通年実施するとともに,パークア ンドライド駐車場を増設し,6,757 台分の駐車スペースを確保した。 ・ また,紅葉シーズンの 11 月下旬には,嵐山及び東山地区において,地元住民・商 業者,京都府警等と連携して,臨時交通規制その他の観光地交通対策を実施し,802 台分の臨時のパークアンドライド駐車スペースを確保した。 -26- (3)東大路通の自動車抑制と歩道拡幅(「歩いて楽しい東大路」歩行空間創出事業) (№21130)都市計画局 ・ 市民・観光客が多く訪れる東大路通において,環境・景観・地域コミュニティ・ 観光振興等の観点から,道路空間を再構成し,良好な歩行空間を創出する。 ・ 平成27年度は,26年度に引き続き交通解析及び歩行環境改善の検討を実施すると ともに, 「東大路通歩行空間創出推進会議」を開催し「2車線化については交通影響 が大きいため現状では実施せず,歩道勾配の改善等個別の課題について検討を進め ていく」ことを確認した。 (4)四条通の歩道拡幅と公共交通優先化(歩いて楽しいまちなか戦略)(№ 21140) 都市計画局,建設局 ・ 四条通,河原町通,御池通及び烏丸通に囲まれた歴史的都心地区を中心に,四条 通の歩道拡幅と公共交通優先化をはじめ,歩行空間の確保やにぎわいの創出を進め る。 ・ 平成27年10月末に,四条通歩道拡幅事業が完了した。完了後も,引き続き,う回 誘導看板の設置等,四条通へのマイカー流入抑制や,バス運行の円滑化に取り組ん だ。 ・ また,平成27年度は,四条通エリアマネジメント会議を開催し,整備完成後のエ リアマネジメントについて議論した。 ・ 四条通歩道拡幅事業に伴う効果検証・影響検証のための自動車交通量等の調査を 実施した。 ・ タクシー利用者啓発及びタクシー駐停車マナー向上に向けたアンケートを実施し た。 (5)「らくなん進都」における新しいバスシステムの導入(№21150)都市計画局 ・ 南部創造のまちづくりの先導地区「らくなん進都」において,企業,住民,大学, 事業者等と連携して,京都駅直通バスその他の公共交通の利便性向上と利用促進を 図る。 ・ 民間事業者が京都駅と同地区を直通するバス「京都らくなんエクスプレス」を継 続して運行している。 ・ また,平成27年度は,バス利用者向け仮設駐輪スペースを設置し,公共交通の利 用環境の向上に取り組んだほか,各交通事業者の時刻表や路線図などの情報をまと めた「らくなん進都公共交通マップ らくらくMAP」を発行した。 (6)「京都スローライフ・ウィーク(モビリティ・ウィーク)」の実施(№ 21160) 都市計画局 ・ 一定エリアにおいてクルマを使わない都市環境を創出し,市民がそれを体験する 取組を実施することで,ライフスタイルの転換を促す。 ・ 平成 27 年度は,京都カーフリーデー実行委員会が主催する「京都モビリティウィ ーク&カーフリーデー2015」を後援するとともに,ブースを出展して「歩くまち・京 都」の普及活動を実施した。 -27- 2 都心細街路における安全でゆとりのある歩行空間の創出(歩いて楽しいまちなか ゾーン)(№21200)都市計画局,建設局 ・ 道路拡幅や歩道の築造が困難な都心の細街路について,幹線道路に囲まれた地域 をゾーンとして指定・明示し,自動車の速度抑制対策や路側帯の拡幅等を行う。 ・ 平成27年度は,歴史的都心地区で唯一30km/hの速度規制であった三条通に,速度 抑制対策を行ったうえで,速度規制を20km/hに見直し,同地区内にあった4箇所の信 号を撤去した。 ・ 三条通の6箇所の交差点に着色舗装を施工した。 ・ 歴史的都心地区の南側エリアにおいて,自動車の速度抑制対策を9kmに渡り実施し た。 ・ また,幹線道路から細街路への出入口部においてゾーンを明示するための着色舗装 を36箇所実施した。 3 「歩くまち・京都」公共交通センターの設置(№21300)都市計画局 ・ 公共交通ネットワークの拠点として「歩くまち・京都」公共交通センターを設置 し,利用者目線で路線,ダイヤ,運賃等の情報を発信するとともに,市民・観光客 に公共交通利用への転換を促す。 ・ 平成27年度は,引き続き,京都駅北口に所在する公共交通センターを運営したほ か,歩くまち京都アプリ「バス・鉄道の達人」の運用等の「公共交通の利便性向上 のための情報発信事業」,大学と連携したモビリティ・マネジメント等の「公共交通 の利用を促進するための事業」,さらには,「京のアジェンダ21フォーラム」と連携 した小学校での課外授業等に取り組んだ。 「主な共汗指標」の推移 1 自動車分担率(すべての交通手段の中で自動車交通が利用される比率)を毎年減少 実施計画策定時の値 ※1 直近値 ※2 目標値 28.3% 22.1% 毎年減少 (12年度) (27年度) (%) 35.0 30.0 28.3 24.3 25.0 23.0 23.3 21.3 22.1 20.0 15.0 実施計画策定時の値 ※1 (12年度) ※1 ※2 ※3 ※3 (22年度) ※2 (24年度) ※2 (25年度) 第4回京阪神都市圏パーソントリップ調査 本市独自のサンプル調査 第5回近畿圏パーソンリップ調査 -28- ※2 (26年度) 直近値 ※2 (27年度) ・ 重点戦略3 歴史都市の品格と魅力が国内外のひとびとを魅了する 「歴史・文化都市創生戦略」 基本的な考え方 都市の品格と魅力を高め,世界中のひとびとを魅了し,愛されるまちであり続ける。 そのために,歴史の重層性を実感できる建造物や庭園などの多様な景観資産,自然景 観と文化的資産が一体となった歴史的風土,日本を代表する伝統文化・芸術・すまいや 生活の文化,高い感性と匠のわざを備えた伝統産業など,有形無形の京都の特性を守り, 育てることはもちろん,創造的に活用する。さらに,広く国内外のひとびとに発信し, 体感していただく。 実施状況 1 世界遺産をはじめとする歴史・文化資産の未来への継承・活用(№31100) 世界遺産の登録拡充や,市民が残したいと思う歴史・文化資産,未指定文化財を継 承・活用する。 (1)京都における新たな世界遺産の登録に向けた取組(№31110) 文化市民局,産業観光局 ・ 伝統文化等のユネスコ世界遺産への登録をめざし,京都市独自の制度を設置する とともに,世界遺産条約採択40周年記念行事等様々な機会をとらえて,京都の歴史 的資産を力強く発信する。 ・ 「京都をつなぐ無形文化遺産制度」を創設し,平成25年度の「京の食文化」「京・ 花街の文化」,26年度の「京の地蔵盆」に続き,27年度は「京のきもの文化」を選定 した。 ・ また,京都の文化遺産をテーマごとにまとめ,地域性,歴史性,物語性を持った 集合体として認定する「まち・ひと・こころが織り成す京都遺産」制度を創設した。 (2)歴史的資産の保存・活用制度の運用(№31120)文化市民局 ・ 市民が残したいと思う,京都の歴史や文化を象徴する建物や庭園を選定し,その うち特に価値が高いものを認定する。また,選定及び認定されたものに対する支援 策を検討,実施する。 ・ 平成27年度は,42件を選定し,特に価値が高いとされた11件を認定した。 ・ 26年度に創設した「ランクアップ助成」制度により,文化財指定登録等に向けた 改修への助成を実施した(3件)。 (3)未指定文化財の調査及び保存・活用(№31130)文化市民局 ・ 失われつつある未指定文化財の実態を調査し,保存の必要のあるものを指定・登 録するとともに,文化財の公開事業等の支援を行う「みやこ文化財愛護委員」,専門 的な知識を活かして地域文化財の保存・活用を行う「文化財マネージャー」の育成 を行う。 ・ 平成 27 年度は,26 年度に引き続き未指定文化財の実態調査を実施したほか,文化 財マネージャー,みやこ文化財愛護委員の育成講座を実施した。 -29- 2 京都らしく美しい森林と豊かな自然環境の保全・再生と未来への継承(№31200) 平成23年5月に策定した「三山森林景観保全・再生ガイドライン」に基づき,マツ枯 れ・ナラ枯れ等を防ぎ,森林景観を保全・形成するための継続的な森づくりを行う。 (1)市街地周辺三山における森林の保全整備(№31201)産業観光局 ・ 市街地周辺三山において,寄附金付き商品の販売利益等を原資に森を再生する「京 都みどりプロジェクト」などを活用し,「三山森林景観保全・再生ガイドライン」に 沿った森林施業の実施,専門知識を持った担い手の育成,企業や市民ボランティア 等との協働による保全活動を推進する。 ・ 平成27年度は,ナラ枯れ被害跡地の復旧対策を1.2haで実施するとともに,景観施 業路 ※ の法面保護工や舗装工を実施した。 ・ 企業や市民ボランティアとの協働による森づくりイベント等を実施し,事業目的 及び被害木利用の普及啓発に取り組んだ。 ・ 森林再生の技術者を育成するために,専門家を講師に招いた講座開設等を行った。 ※ 景観施業路:被害木処理や植林等の景観施業を実施するための作業道 (2)「三山森林景観保全・再生ガイドライン」に基づく森林整備(№31202) 都市計画局 ・ ガイドラインに基づき,地域組織等との協働による森林施業を実施する。また, 急な斜面地において,傾斜度等の状況を調査するとともに,必要に応じて,斜面地 防災工事等を行う。 ・ 平成 27 年度は,「小倉山再生プロジェクト支援協定」に基づく植樹活動,上賀茂 本山における森づくりワークショップを開催した。 ・ ガイドラインや「森づくりアドバイザー制度」の普及啓発,森の再生や景観づく りに関するイベントを実施した。 ・ また,斜面地対策について 20 箇所の実施設計及び工事(7 箇所)が完了した。 3 京都の文化芸術を結び付けるネットワークの整備と活用(№31300)文化市民局 官民連携の中核となる京都文化芸術コア・ネットワークを整備するとともに,こ のネットワークの活用により,文化芸術の発信イベント等を実施する。さらに,文 化芸術に関する多種多様な情報を体系的に整理し,多言語で国内外へ発信する。 ・ 平成27年度は7月に総会を開催し,年2回の例会の開催,12件のプロジェクトを実 施した。 ・ 京都文化芸術オフィシャルサイト「Kyoto Art Box」を引き続き運営し,文化芸術 情報を多言語で発信・提供した。 ・ 「アートエキシビション・京都」事業として文化芸術の拠点,事業の情報を発信 する取組を実施した。 ・ -30- 「主な共汗指標」の推移 “京都を彩る建物や庭園 ※ ”選定件数 1 ※ 京都を彩る建物や庭園:市民が残したいと思う京都の歴史や文化を象徴する資産。 実施計画策定時の値 77件 (23年度) (件) 直近値 278件 (27年度) 目標値 470件 (27年度) 600 500 400 300 199 140 200 278 220 77 100 0 実施計画策定時の値 (23年度) 2 (24年度) (25年度) (26年度) 直近値 (27年度) 歴史的風土特別保存地区等における森林整備面積 実施計画策定時の値 - (22年度) 直近値 目標値 17.5ha (27年度) 24.26ha (27年度) (ha) 25 20 15 10 5 0 12.69 7.60 実施計画策定時の値 (22年度) (24年度) 3 24.26 18.45 (25年度) 文化施設の年間入場者数 実施計画策定時の値 3,047,441人 (22年度) (26年度) 直近値 4,401,916人 (27年度) 直近値 (27年度) 目標値 3,200,000人 (27年度) (人) 4,600,000 4,400,000 4,200,000 4,000,000 3,800,000 3,600,000 3,400,000 3,200,000 3,000,000 2,800,000 2,600,000 4,401,916 3,352,733 3,158,827 3,047,441 2,931,984 実施計画策定時の値 (22年度) (24年度) (25年度) -31- (26年度) 直近値 (27年度) 重点戦略4 魅力ある地域資源と既存の都市インフラを生かす 「個性と活力あふれるまちづくり戦略」 基本的な考え方 京都のアイデンティティ ※ である歴史や文化の蓄積によって育まれてきた,地域ごとの 資源を創造的に活用するとともに,既存の都市インフラを生かした,個性と活力にあふ れたまちづくりを進める。 そのために,市内それぞれの地域が培ってきた歴史的建造物や庭園,伝統行事,景観 といった個性ある資源を生かして,公民協働による特色と輝きのある地域づくりを行う。 同時に,地下鉄沿線の岡崎地域や山ノ内浄水場跡地などといった大きな潜在力を有する エリアを活性化し,既存の公共交通を生かすコンパクトで活力あふれる都市づくりを進 める。 ※ アイデンティティ:都市を特徴付ける個性や独自性。 実施状況 1 官民地域連携による岡崎地域の魅力づくりの推進(№41100)総合企画局 官民地域連携のエリアマネジメント組織「京都岡崎魅力づくり推進協議会」を中 心に,岡崎地域の活性化に取り組む。 ・ 平成27年度は,岡崎のコアゾーンの中心となる岡崎公園内に,市電の車両を活用 した岡崎の地域ガイド拠点「岡崎・市電コンシェルジュ」を12月に開設した。 ・ 9月に運行を開始した市バス「京都岡崎ループ」(「京都岡崎・都心循環バス」)の 車体外観について,岡崎の魅力を描いたラッピングデザインを制作し,車内では, 市バス初設置となるデジタルサイネージを活用し,岡崎地域内の施設等の映像を配 信した。 ・ 岡崎の総合情報パンフレット「岡崎手帖」(秋・春)の発行により情報発信の通年 化を図り,岡崎の総合情報サイト「京都岡崎コンシェルジュ」の運営により,岡崎 地域の総合的な案内・情報発信に努めた。 ・ また,9月19日・20日に「京都岡崎レッドカーペット」,「岡崎ときあかり」と「京 都国際マンガ・アニメフェア」を「京都岡崎ハレ舞台」と称して同日開催したほか, 28年3月から4月にかけて「岡崎桜回廊ライトアップ&十石舟めぐり」を開催するな ど,地域連携により魅力を創出する取組を実施した。 ・ 2 崇仁地域とその周辺地域のまちづくりの推進(№41200)都市計画局 ・ 土地区画整理事業との合併施行により,住宅地区改良事業の早期完了をめざすと ともに,多様な主体によるエリアマネジメント体制を構築し,個性豊かで魅力的な まちづくりを進める。 ・ 平成27年度は,3戸の不良住宅を除却したほか,「崇仁市営住宅53棟」が27年9月に しゅん工し,28年2月から入居を開始した。 ・ 下之町西部団地(崇仁市営住宅21~27棟)については,建替基本計画を策定した。 ・ 崇仁南部については,崇仁市営住宅5・6棟解体撤去工事を完了した。 ・ 土地区画整理事業については,崇仁北部第一地区区画道路3号線が完成した。 ・ また,京都市立芸術大学を核とした崇仁地域のエリアマネジメント構築に向け, 先進事例を学ぶシンポジウムを開催した。 -32- 3 京都水族館・鉄道博物館の建設を契機とした梅小路公園の魅力向上と下京区西部エ リアの活性化(№41300)総合企画局,建設局 ・ 京都水族館の開業と京都鉄道博物館の建設計画を契機に,梅小路公園の再整備を 進める。あわせて,多彩な地域資源が集積する京都駅西部エリアの更なる活性化に 向け,民間活力をいかした将来構想を推進する。 ・ なお,本事業は,従前,「下京区西部エリア」を対象としていたが,平成26年度か ら,その周辺にある東寺や壬生寺等までを含めた「京都駅西部エリア」を対象エリ アとしている。 ・ 27年度は,京都駅西部エリア内で開催されるイベントなど様々な機会を通じて, 27年3月に策定した「京都駅西部エリア活性化将来構想」の周知に取り組んだ。 ・ 「京都・梅小路みんながつながるプロジェクト」等によるエリアの活性化に資す る取組との連携,情報共有,活動支援のほか,ホームページの運営やエリアマップ 作成等による,エリア全体の魅力情報の収集・発信などに取り組むとともに,28年3 月には,エリア内の多様な地域主体が連携してまちづくりに取り組むため,地元や 商店街,市場,企業,大学等で構成するエリアマネジメント組織「京都駅西部エリ アまちづくり協議会」を立ち上げた。 ・ 七条通自転車通行環境整備工事(歩道,自転車道及び車道(千本通~大宮通)), 小坂公園のバリアフリー化工事を完了した。 4 大学を核とした山ノ内浄水場跡地活用の推進(№41400)総合企画局 ・ 山ノ内浄水場の跡地に,大学を中核とした複合的な用途の施設を誘導し,本市西 部地域はもとより,市全体の活性化を図る。 ・ 御池通から南側の用地では,京都学園大学京都太秦キャンパスが平成27年4月に開 設された。(約1,200名の学生・教職員等が通勤・通学) ・ 御池通から北側の用地では,30年度に予定している第Ⅰ期施設の開設に向け,27 年度は,事業者との協議・調整を進め,地区計画を変更するとともに既存施設の解 体撤去工事をスタートした。 5 高瀬川周辺一帯の魅力ある水辺づくり(№41500)建設局 ・ 沿川地域と連携し,高瀬川周辺一帯の魅力ある水辺づくりを推進する。 ・ 高瀬川の水がれ対策として改修を行い,実施に際しては沿川地域と連携し,周辺 一帯の魅力ある水辺づくりを目指している。 ・ 平成27年度は,車屋橋から備前島橋までの改修工事を実施したほか,地域と連携 し,七之舟入の面影を創出する護岸整備を行った。 「主な共汗指標」の推移 1 地区計画,建築協定及び景観協定の締結数 実施計画策定時の値 直近値 126件 134件 (22年度) (27年度) (件) 145 140 135 130 125 120 目標値 140件 (27年度) 132 127 131 134 126 実施計画策定時の値 (22年度) (24年度) (25年度) -33- (26年度) 直近値 (27年度) 重点戦略5 世界が共感する 「旅の本質 ※ を追求する観光戦略」 ※ 旅の本質:ひとに出会い,風景に出会い,心打たれる出来事に出会い,そして新たな自分自身に出会 う。旅を通して,気付き,学び,癒され,元気をもらい,成長し,人生が深く,豊かになること。 基本的な考え方 国内はもとより世界のひとびとが,旅の本質に触れ,思う存分堪能できる観光都市を 実現するとともに,世界に冠たる国際MICE※ 都市へと飛躍する。 そのために,滞在・宿泊型観光,歩く観光,ほんものとふれあう観光の充実や,新た な京都ファンづくり,観光客の安全確保などにより,観光客の満足度をより一層高める。 また,市民自身が京都の奥深い魅力を知り,学び,楽しむことで,おもてなしの心を醸 成し,京都観光の新たな主体として存在感を発揮する。これらにより観光スタイルの質 と観光都市としての質を高める。また,積極的なMICEの誘致活動とともに,会議施設の 拡充や世界的な知名度のあるホテル誘致などの受入環境の充実をオール京都で推進する。 ※ MICE(マイス):企業のミーティング,企業研修旅行,国際会議,イベントなどの総称。 実施状況 1 京都市地域活性化総合特区の推進による国際観光拠点の形成(№51100)総合企画局 総合特区制度による国の規制緩和等を最大限に活用し,国際観光拠点の形成及び 文化自由都市の創造を推進する。 ・ 平成27年度は,全国で唯一,京都市内に限って認められている「外国人が日本料 理を働きながら学ぶことを可能とする特例措置」を活用して,新たに3名の外国人料 理人を,菊乃井本店及び木乃婦に受け入れた。 ・ 金融上の支援措置(総合特区支援利子補給金制度)により,産業観光施設の整備 が引き続き促進された。 ・ また,規制緩和等の特例措置について,関係省庁と協議を進めるとともに,国家 予算等に関する要望・提案を引き続き実施した。 ・ 2 MICE推進のための組織の統合・強化と岡崎地域の活用(№51200)産業観光局 ・ 既存観光関連組織の統合や人材育成等により MICE 推進体制の強化を図る。また, 京都市勧業館「みやこめっせ」と京都会館(ロームシアター京都)におけるワンス トップ予約の実現や施設整備など,岡崎地域の MICE 推進拠点としての機能を強化す る。 ・ 平成 27 年度は,これまでに引き続きコンベンションビューローと連携した MICE 推進策や,今後の京都市の MICE 推進の方向性についての検討等を行った。 3 多様なニーズに対応する宿泊施設の充実(№51300)産業観光局 ・ 旅館等の利用促進や多様なホテルの誘致により,宿泊施設を充実する。 ・ 平成27年度は,これまでに引き続き,京都市宇多野ユースホステルにおいて,生 八つ橋づくりなど,毎日の夕食後に何か一つの楽しみを提供する「エブリデイワン イベント」を実施したほか,京都から観光立国・日本の未来を担う人材を育成する ことを目的とした「京都観光経営学講座」を開講し,和風旅館関係者を含む17名が 受講した。 ・ 27年6月には,宿泊施設に関する情報共有,宿泊施設の誘致策・誘致方法の検討を 行うため,京都市観光振興推進会議宿泊施設部会を設置するとともに, 「宿泊施設拡 充・誘致方針(仮称)」の策定に向けた検討を開始した。 -34- 4 京都よくばり自転車観光の推進(№51400)産業観光局 ・ レンタサイクル事業者等と連携し,自転車を使った観光を促進する。 ・ 平成27年度は,24年度に開設したウェブサイト「京都よくばり自転車観光ナビ」 を通じて,自転車観光を安全に楽しむための基本情報(マナー,駐輪場等)やおす すめ観光スポット等の情報発信を行った。 5 外国人観光客への伝統産業製品プロモーション活動の推進(№51500)産業観光局 海外メディアへの紹介やウェブサイト等による情報発信とともに,マーケティン グ体制の構築と外国人観光客誘致施策との連携による伝統産業製品の販路拡大に取 り組む。 ・ 平成27年度は「アラビアン・トラベル・マーケット」 (ドバイ), 「JAPAN EXPO 2015」 (パリ)等に出展し,伝統産業製品の紹介,配布を行った。 ・ 6 「京都どこでもインターネット」・「安心救急ステーション」の整備による観光客受 入環境整備(№51600)産業観光局,消防局 ・ 無線LANアンテナの設置により観光客のインターネット利用環境を整備する。また, 救急事案が発生した際の応急手当や119番通報などを行う「安心救急ステーション」 を整備する。 ・ 平成27年度は,利便性を向上させた新たなKYOTO Wi-Fiの設置展開を行い,累計で 1,700箇所以上に設置した。 ・ また,商店街やコンビニ,土産物店などの1,761事業所を「安心救急ステーション」 として認定している。 -35- 「主な共汗指標」の推移 1 京都で感動した観光客 実施計画策定時の値 78.6%(日本人) (22年) ※ 直近値 ※ 日本人70.0% 外国人 59.4% (27年) 目標値 100%に近付ける (27年度) 実施計画策定時には対象としていなかった外国人についても,策定後に実施した調査で把握が可能とな ったことから本指標に追加している。 (%) 100.0 90.0 日本人78.6 83.3 80.0 70.0 66.4 外国人76.4 70.0 外国人63.7 60.0 日本人55.0 実施計画策定時の値 (22年) (24年) 2 59.4 56.9 50.0 (25年) 直近値 (27年) (26年) 観光客の総合満足度の 7 段階評価の 7 の評価を毎年向上 実施計画策定時の値 日本人18.5% 外国人33.4% (22年) 直近値 日本人21.3% 外国人44.6% (27年) 目標値 毎年向上 (%) 50.0 45.0 42.8 40.0 36.7 35.0 30.0 外国人33.4 34.9 25.0 日本人18.5 20.0 44.6 22.0 17.6 21.3 22.7 15.0 実施計画策定時の値 (22年) (24年) (25年) -36- (26年) 直近値 (27年) 3 ※ 京都で残念なことがあった観光客の割合を毎年減少 実施計画策定時の値 直近値 ※ 日本人47.6% 39.0%(日本人) 外国人17.4% (22年) (27年) 目標値 毎年減少 実施計画策定時には対象としていなかった外国人についても,策定後に実施した調査で把握が可能とな ったことから本指標に追加している。 (%) 60.0 55.0 50.0 43.1 45.0 40.0 35.0 日本人39.0 30.0 25.0 20.0 15.0 外国人15.7 10.0 5.0 0.0 実施計画策定時の値 (22年) (24年) 51.4 47.6 41.6 17.4 11.7 10.9 (25年) -37- (26年) 直近値 (27年) 重点戦略6 京都の知恵や価値観を生かした 「新産業創造戦略」 基本的な考え方 加速する国際化のなかで新たな市場や顧客を開拓し,産業の競争力を高め,市民に多 様な雇用の機会を提供し,やりがいをもって安心して働ける環境を整えることで,豊か な生活や社会を支える経済基盤を確立する。 そのために,伝統産業から先端産業までの幅広い業種と,大企業から中小企業までの 多様な規模の企業が立地する重層的な産業構造が有する高い技術力や匠のわざ,産学公 のネットワークなどこれまで京都が築き上げてきたさまざまな知恵を融合し,広く国内 外から人材や資金などを呼び込みながら,環境,健康,コンテンツ,観光,農林などの 分野で,付加価値の高い新産業を創造する。 実施状況 1 中小企業の国際化への支援(№61100)産業観光局 ・ 伝統工芸の技術を活用した新商品等の情報を発信するほか,ニーズ発掘や,需要 開拓を行う機能を備えた海外拠点の設置と国際マーケティング体制を構築する。 ・ 平成27年9月には,上海の見本市「インテリアライフスタイルチャイナ」に出展し, 28年1月にはパリにおいて展示商談会を実施するとともに,見本市「メゾン・エ・オ ブジェ2016」に出展した。 ・ また,中小企業の海外展開をオール京都で支援するため,豊富な海外ネットワー クや支援メニューを持つ(独)日本貿易振興機構(ジェトロ)京都貿易情報センタ ーと連携し,農水産品や日本酒の輸出セミナーや商談会を開催したほか,(公財)京 都高度技術研究所に海外展開コーディネータを配置し,中小企業の事業熟度に応じ た経営相談やジェトロなど海外展開支援機関の施策活用コンサルティングを行い, 支援体制の拡充に取り組んだ。 2 産業支援機関の連携をはじめとするベンチャー・中小企業の成長・下支え支援策, 体制の強化(№61200)産業観光局 ・ ベンチャー・中小企業の発掘,育成,支援制度の充実を図る。また,京都商工会 議所及び京北商工会の経営相談窓口において,ワンストップの経営支援体制を確立 する。あわせて制度融資では,経済情勢に対応した新規融資枠を確保する。 ・ 平成24年度に,本市の相談窓口と統合して支援員10名を新規配置するなどの体制 強化を行った市内5箇所の相談窓口において,27年度についても,総勢57名の支援員 による経営相談や市・府・京都商工会議所・京北商工会等のあらゆる支援策の紹介 等を実施した。 ・ また,27年度からは,中小企業融資制度を大幅に刷新し,制度の簡素化や融資利 率の引き下げによって「より分かりやすく・利用しやすい」制度に再編して中小企 業の金融支援を強化した。 -38- 3 京都の新たな活力を担う「らくなん進都」をはじめとする市南部地域を中心とした 企業誘致の推進(№61300)産業観光局 ・ 市内企業の市外流出の防止,市外,さらには海外企業の誘致などを一体的に進め る。 ・ 現在の社会経済情勢に応じた細やかな支援制度とするため,平成27年度は,企業 立地促進助成制度について,補助対象期間を,中小企業を5年,大企業を2年にする などの制度拡充を実施した。(27年度指定実績20件) ・ 京都市企業誘致セミナーin東京(28年2月)を開催したほか, 「フランス・京都(関 西)経済フォーラム2015」(27年6月。主催:在日フランス商工会議所)の開催の協 力や,外国企業の視察対応等の実施により,京都の魅力の発信を積極的に行った。 4 マンガ・アニメをはじめとするコンテンツ産業の拠点整備,市場創出(№61400) 産業観光局 ・ 京都国際マンガミュージアム,京町家等を活用し,人材の育成・交流を促進する。 また,見本市の開催,海外市場展開などにより,京都市内のコンテンツビジネス市 場の創出を図る。 ・ 平成27年度は, 「京都版トキワ荘事業」として,マンガ家志望者を支援するための シェアハウス5箇所(25年度からの累計)において入居者のデビューに向けた支援を 行うとともに,デジタルコミックに関するセミナー等を開催した。 ・ また,マンガ・アニメ等活用商品化セミナーを開催し,28件の商談を行ったほか, 9月に京都国際マンガ・アニメフェアを開催し,348種類の商品開発等を行った。 5 京都型農林業プロジェクトによる提案に基づく事業の推進(№61500)産業観光局 産業関係者や若手農林家,市民公募委員などで構成する「京都型農林業プロジェ クト委員会」を設置し,大豆や新京野菜の新商品開発や農林業の6次産業 ※ 化,農林 業の担い手育成を推進する。 ・ 平成27年度は,有識者会議の提案に基づき,未利用の林産資源(クロモジ)を京 都市への寄付金付商品(ティーバッグ,飴,入浴剤)として,道の駅「ウッディー 京北」等で販売した。水産資源(小魚「鷺知らず」)については,川魚文化再興のた めの冊子を作成するとともに,商品化に向けて検討する等,地域を核とした6次産業 化の取組を支援した。 ・ ※ 6次産業:1次産業である「生産」,2次産業である「加工」,3次産業である「流通・販売」の3つの要 素それぞれに総合的に取り組む事業形態を指す造語。1×2×3で「6」次産業となる。 -39- 「主な共汗指標」の推移 1 製造業における市内総生産 実施計画策定時の値 1兆1,575億円 ※2※3 実施計画に掲載している現況値: 1兆3,112億円(推計値) ※3 直近値 ※1 1兆1,530億円 (25年度) 目標値 1兆2,780億円 ※2※3 実施計画に掲載している 目標値:1兆4,477億円 ※3 (22年度) (27年度) ※1 指標の根拠となる公的統計(市民経済計算)が,国の集計,公表に伴い,2年遅れでの公表とな るため,直近値は平成25年度となる。 ※2 国の算定方法の改定に伴い,実施計画に掲載している現況値,目標値の算定方法についても遡っ て修正している。 ※3 実施計画策定時は,当時最新の公表数値であった19年度の数値を基に22年度の推計値を算定して いたが,今回,25年度の数値が公表されたことを受け,策定時の値を遡って修正している。 (億円) 14,000 13,719 13,000 12,759 12,000 11,000 11,530 11,575 10,000 実施計画策定時の値 (22年度) 2 (23年度) 京都府の完全失業率 実施計画策定時の値 5.2% (21年) 直近値 (25年度) (24年度) 直近値 3.2% (27年) 目標値 4.5% (27年) (%) 6.0 5.5 5.0 5.2 4.9 4.5 4.0 3.8 3.5 3.5 3.2 3.0 実施計画策定時の値 (21年) (24年) (25年) -40- (26年) 直近値 (27年) 重点戦略7 夢と希望がもてる 「未来の担い手育成戦略」 基本的な考え方 若者が夢と希望をもち続け,いきいきと成長しながら京都への愛着を育める社会を築 き,京都や国内外の社会に貢献できるよう,地域の担い手を育むとともに,国際的なビ ジネスリーダーやクリエイター(制作者,創造者),さまざまな分野のオピニオンリーダ ー(世論形成者)といった次代を担うひとを育て,世界に輩出する。 そのために,世界有数の大学のまちであるという京都の強みを生かして学びの環境を 充実するとともに,若者が住民自治の伝統が息づく地域の活動にかかわったり,京都の 奥深い歴史に裏打ちされたほんものの文化に触れ,学び,身につけたり,新しいことに チャレンジする行動力や国際感覚を養うことができる機会を拡充する。 実施状況 1 伝統産業技術者育成事業の充実(№71100)産業観光局 ・ 京都の伝統産業や伝統産業から派生した新産業を担う若手の人材育成を図る。 ・ 平成27年度は,伝統産業技術後継者育成研修8コース(西陣織,京友禅,陶磁器, 漆工等)を開講した。 ・ また,技術開発・プロセス管理研修では,ORT事業 ※ や機器活用セミナーを行った ほか,26年度に引き続き「世に出る伝統産業技術セミナー」を開催した。 ※ ORT事業:中小企業の企業技術者の能力開発のため企業から技術者を受け入れて研修を行う事業 2 若手芸術家等の居住・制作・発表の場づくり(№71200)文化市民局 ・ 展覧会の企画・運営等を担う専門家や学識者等で構成する実行委員会(東山 アー ティスツ・プレイスメント・サービス)を主体に,総合サポート窓口の開設や芸術 家に適した空き家の紹介,制作場所の提供,発表活動の支援等により,若手芸術家 等を支援する。 ・ 平成27年度は,引き続き総合サポート窓口「東山 アーティスツ・プレイスメント・ サービス(HAPS)」を通じ,若手芸術家等に対し,居住,制作の場として空き家を紹 介したほか(27年度空き家マッチング件数:12件),元新道小学校の空き教室を利用 して制作スタジオを提供した。 3 地域活動や市民活動団体の担い手の育成(№71300)文化市民局 各種講座等の実施や地縁団体と市民活動団体との連携を促進することで,地域活 動や市民活動の新たな担い手を育成する。 ・ 平成27年度は引き続きNPO初歩講座やNPO設立講座を実施するとともに,「自治会・ 町内会&NPOおうえんポータルサイト」及び「地域活動ハンドブック」において地縁 団体と市民活動団体のマッチング事例を紹介した。 ・ 地域団体とNPO法人が連携した取組に対して助成する「地域団体とNPO法人の連携 促進事業」助成プログラムを実施し,4事業を採択した。 ・ 27年11月に地域活動やNPO活動を楽しく・分かりやすく紹介する「きょうと地域力 アップおうえんフェア」を開催した。 ・ -41- 「主な共汗指標」の推移 1 青少年(13~30歳)が参画している審議会等の割合 実施計画策定時の値 直近値 10.5% 11.7% (22年度) (27年度) 目標値 19% (27年度) (%) 25.0 20.0 15.0 11.9 10.5 8.4 11.7 12.2 10.0 5.0 実施計画策定時の値 (22年度) 2 (24年度) (25年度) (26年度) 直近値 (27年度) 留学生数 実施計画策定時の値 5,592名 (22年度) 直近値 6,998名 (27年度) 目標値 8,767名 (27年度) (名) 10,000 9,000 8,000 6,711 7,000 6,822 6,998 6,445 6,000 5,000 5,592 実施計画策定時の値 (22年度) (24年度) (25年度) -42- (26年度) 直近値 (27年度) 重点戦略8 子どもと親と地域の笑顔があふれる 「子どもを共に育む戦略」 基本的な考え方 子どもと親と地域に笑顔があふれ,安心して子どもを生み,楽しく育てることができ, 子どもたちがすくすくと成長するまちづくりを進める。 そのために,社会全体で子どもを育むという「子どもを共に育む京都市民憲章」に基 づく行動の輪を広げ,地域力を生かした子育て支援サービスや小児医療体制の充実,仕 事と生活が調和し男女がともに子どもを育てる社会に向けた条件整備,健全な育成環境 づくりに取り組み,企業も参画して市民ぐるみ・地域ぐるみの子育てと教育を充実する。 実施状況 1 保育士による家庭訪問等,安心子育て環境づくりの推進(№81100)保健福祉局 地域の各種団体や保育士等による家庭訪問,育児相談等により子育て不安を解消 し,地域ぐるみで子育て家庭をサポートする。 ・ 平成27年度は,地域の各種団体等による家庭訪問,育児相談等を行う「すくすく 子育て応援事業」を本格実施し,26年度の9区から拡大させ,全区・支所で実施した。 ・ また,地域子育て支援ステーション事業については,より身近な地域における子 育て支援ネットワークの拠点として,市内すべての児童館,保育園(所)及び認定 こども園を「地域子育て支援ステーション」に指定し,「小学校通学区域の子育てネ ットワークづくり」と「ネットワークを活用した子育て支援の地域展開」を新たな 役割に加えた。 ・ さらに,27年8月から子育てや妊娠中のお困りごとについて,市営保育所の保育士 が家庭訪問し相談等に関わる「保育士の子育てサポート訪問 おうちにほいくしさ ん」を本格実施した。 ・ 2 放課後の子どもたちの安心・安全な居場所の充実(№81200)保健福祉局 小学校敷地内又は隣接地の児童館において,当該小学校の放課後まなび教室の登 録児童が直接児童館に来館できるようにする。また,児童館などのない地域では, 放課後まなび教室と学童クラブ事業を融合した放課後ほっと広場などの事業を拡大 する。 ・ 平成27年度は,学童クラブ事業の対象児童を,従来の小学校1年生から3年生(障 害のある児童は4年生)までから,小学校1年生から6年生までに拡大し,より多くの 児童を受け入れるため,職員配置や実施場所の確保に努めたほか,地域学童クラブ 事業を新たに1箇所で実施した(12箇所→13箇所)。 ・ 3 障害のある子どもなどへの切れ目のない支援体制の構築(№81300)保健福祉局 発達障害等のある子どもへの支援や配慮を保育所・幼稚園から小学校へ適切に引 き継ぐための「就学支援シート」の全市展開を平成27年度までにめざす。また,障 害のある小学校5・6年生の昼間留守家庭児童の居場所を提供するサマーステイ事業 の実施期間を拡大する。 ・ 平成27年度は, 「就学支援シート」の全市展開を実施したほか,学童クラブ事業の 対象児童を従来の小学校1年生から3年生(障害のある児童は4年生)までから,小学 校1年生から6年生までに拡大し,児童の受入体制を充実した。 ・また,専門機関による保育所・幼稚園等への訪問支援を開始した。 ・ -43- 4 防災と環境に配慮した学校施設・設備整備事業の推進(№81400)教育委員会 ・ 地域における防災・コミュニティの拠点としての機能や環境にも配慮した学校施 設・設備の整備を推進する。 ・ 平成27年度は,3校で整備手法・改修計画の立案・検討,12校で次年度の施工に向 けた設計を行った。また,6校で改修・改築等工事に着手,10校で改修・改築等工事 を完了した。 【内訳】 ・校舎の環境に配慮した大規模リニューアル:計画立案3校,設計3校,工事完了3校 ・体育館の改築:設計2校,工事着手2校,工事完了1校 ・体育館の全面リニューアル:設計4校,工事着手4校,工事完了3校 ・プールのリニューアル:設計3校,工事完了3校 -44- 「主な共汗指標」の推移 1 保育所等待機児童数(新定義) 実施計画策定時の値 118人 (23年度) ※ 直近値 ※ 0人 (28年4月1日) 目標値 0人 (27年度) 本指標は,毎年4月1日現在の数値を公表しており,27年度に行った取組が反映された結果として,平 成28年4月1日現在の数値を記載している。 (人) 150 120 118 94 90 60 30 0 0 0 0 実施計画策定時の値 (23年度) 2 直近値 (25年4月1日) (26年4月1日) (27年4月1日) (28年4月1日) ファミリーサポートの登録者数 実施計画策定時の値 5,145人 (22年度) 直近値 7,136人 (27年度) 目標値 7,000人 (27年度) (人) 8,000 7,500 7,136 7,000 6,784 6,500 6,511 6,125 6,000 5,500 5,145 5,000 実施計画策定時の値 (22年度) (24年度) (25年度) -45- (26年度) 直近値 (27年度) 3 周産期死亡率(出産数千対) 実施計画策定時の値 4.6 (22年度) 直近値 4.3 (27年度) 目標値 3.4 (27年度) (人(出産数千人当たり)) 5.0 4.6 4.5 4.3 4.1 4.0 3.7 3.5 3.3 3.0 実施計画策定時の値 (22年度) (24年度) 4 (25年度) (26年度) 親支援プログラムを活用した講座の参加人数 実施計画策定時の値 直近値 3,382人 16,129人 (22年度) (27年度) 直近値 (27年度) 目標値 6,000人 (27年度) (人) 18,000 15,624 15,000 16,129 15,392 12,000 10,606 9,000 6,000 3,382 3,000 実施計画策定時の値 (22年度) (24年度) (25年度) -46- (26年度) 直近値 (27年度) 重点戦略9 仕事と家庭,社会貢献が調和できる 「真のワーク・ライフ・バランス戦略」 基本的な考え方 若者をはじめ,市民ひとりひとりが仕事や家庭生活,社会貢献などにおいて,生きが いと充実感を得て人生が送れる真のワーク・ライフ・バランスを定着させる。 そのために,だれもがともに能力を発揮できる労働環境の整備,子育てや介護などの 負担軽減のための支援強化や男性の積極的な参加の促進,地域社会における活動に参加 しやすい条件の整備,生涯を通じて学び続けられ,その学びを社会に還元することがで きる環境の整備などを行う。 実施状況 1 積極的に取り組む市民を発掘する「真のワーク・ライフ・バランス」応援・発信プ ロジェクト(№91100)文化市民局 ・ 「真のワーク・ライフ・バランス」の実現に取り組む市民を発掘・表彰するとと もに,その活動を広く社会に発信する。 ・ 平成27年度は,「真のワーク・ライフ・バランス」実践エピソードを募集し,46点 の応募があった。その内容を発信するとともに,より詳しく市民に紹介したい事例 を3点選定し,表彰した。 2 「真のワーク・ライフ・バランス」に目覚める企業を増やすプロジェクト(№91200) 文化市民局,産業観光局 ・ 企業が「真のワーク・ライフ・バランス」推進に積極的に取り組むことを推奨す るとともに,中小企業も無理なく取り組めるきっかけづくりを検討・発信する。 ・ 平成27年度は,企業対象の研修会を実施したほか,企業における職場環境整備の 促進のため,京都市「真のワーク・ライフ・バランス」推進企業支援補助金を18社 に交付した。 ・ 特に優れた取組を行っている企業2社を京都市「真のワーク・ライフ・バランス」 推進企業表彰受賞企業として表彰した。 3 ・ ・ 4 結婚を望むひとを応援する「婚活支援事業」の推進(№91300)文化市民局 京都商工会議所青年部との協働による婚活イベントを開催する。 平成27年度は,11月に岡崎地域で散策等の婚活イベントを実施したほか,27年10 月~28年3月に,調理を共同で作業していただくことによる「クッキングde京都婚活」 を実施した。 「真のワーク・ライフ・バランス」コーディネート窓口の設置(№91400) 文化市民局 ・ 「真のワーク・ライフ・バランス」の実現をめざす市民への情報発信・相談事業 を行う窓口を設置する。 ・ 平成27年度は,相談コーナーや情報掲示板,関係機関のホームページとのリンク 等によりWEB版コーディネート窓口としての 機能を有する京都style「真のワー ク・ライフ・バランス」応援WEBを運用した。 ・ その他,企業等や市民の「真のワーク・ライフ・バランス」の実践事例の発掘・ 発信や,親子で参加できるイベント情報など,関連情報の提供を行い, 「真のワーク・ ライフ・バランス」推進を目指す企業等や市民のための総合的な応援サイトとして 機能させている。 -47- 「主な共汗指標」の推移 1 「真のワーク・ライフ・バランス」を推進している企業の認定数(平成23年度のみ 「きょうと男女共同参画推進宣言」事業者登録制度等登録企業数) 実施計画策定時の値 直近値 目標値 68社 1,618社 280社 (23年度) (27年度) (27年度) (社) 1,800 1,600 1,618 1,400 1,408 1,200 1,132 1,000 800 769 600 400 200 0 68 実施計画策定時の値 (23年度) (24年度) 2 (25年度) (26年度) 直近値 (27年度) 「真のワーク・ライフ・バランス」という言葉を知っているひとの割合 実施計画策定時の値 直近値 目標値 - 6.6% 50% (23年度) (27年度) (27年度) (%) 60 50 40 30 32.0 20 9.0 10 11.0 6.6 0 実施計画策定時の値 (23年度) (24年度) (25年度) -48- (26年度) 直近値 (27年度) 3 市民アンケートによる自分の「真のワーク・ライフ・バランス」の実現度(希望ど おり実現でき,満足しているひとの割合) 実施計画策定時の値 直近値 目標値 14% 10.7% 25% (23年度) (27年度) (27年度) (%) 30 25 20 14.0 15 10.7 10 4.0 4.0 5 3.0 0 実施計画策定時の値 (23年度) 4 (24年度) (25年度) (26年度) 直近値 (27年度) スポーツイベント・大会等にボランティアとして参加した市民の割合 実施計画策定時の値 直近値 目標値 3.1% 4.4% 7% (22年度) (27年度) (27年度) (%) 20.0 18.0 16.0 14.0 12.0 10.1 10.0 8.5 8.0 6.0 4.0 2.0 4.4 5.5 3.1 0.0 実施計画策定時の値 (22年度) (24年度) (25年度) -49- (26年度) 直近値 (27年度) 重点戦略 10 だれもが参加したくなる 「地域コミュニティ活性化戦略」 基本的な考え方 市民のくらしの基盤であり,長年にわたり培われた住民自治の伝統や支え合いの精神 が息づく町内会や自治会,学区,商店街など地域のコミュニティを活性化し,ひととひ と,ひとと地域との絆や信頼を強め,自治力を高める。 そのために,だれもが地域活動に参加したくなるきっかけづくり,町内会・自治会等 の地域コミュニティや市民活動団体と行政の連携のしくみづくり,地域における市民の さまざまな居場所や活躍の場づくりなどを進め,地域の自主的,自律的な地域運営を充 実させる。こうした取組を行政が側面から支援し,地域の主体的なまちづくりを推進す る。 実施状況 1 京都ならではの地域力を活かした協働型まちづくり「区民提案・共汗型まちづくり 支援事業予算」の創設(№101100)文化市民局 ・ 地域の主体的なまちづくりを区役所・支所が支えるための新たな予算システムを 平成24年度に創設した。また,区民まちづくり会議を設置し,各区基本計画の実現 等に取り組む。 ・ 平成27年度は, 「区民提案・共汗型まちづくり支援事業予算」により,市全体で529 の事業を展開した。 2 共汗による地域におけるまちづくりや防災機能の強化(№101200)文化市民局 各区役所・支所におけるまちづくり支援機能を強化するとともに,専任の防災担 当職員を配置する。 ・ 平成27年度は1箇所の避難所が指定解除され,新たに3箇所が指定された。新たに 指定された避難所のうち1箇所は避難所運営マニュアルの策定が完了し,残り2箇所 は現在作成中である。そのため,全体では423箇所の避難所のうち,421箇所の避難 所運営マニュアルの策定が完了した。 ・ 3 地域コミュニティ活性化に向けた計画の策定と総合的かつ計画的な取組の推進 (№101300)文化市民局 ・ 地域コミュニティ活性化推進条例に基づき,地域コミュニティの活性化を総合的 かつ計画的に推進するための計画を策定し,地域活動を支援する。 ・ 平成27年度は,自治会・町内会加入啓発リーフレットやポスター,啓発冊子「京・ きずな・まち」を発行するなど,地域コミュニティ活性化に係る啓発を行った。ま た,地域活動の支援を強化するため,「京都市地域コミュニティ活性化推進計画」を 改定した。 4 地域コミュニティにかかわる相談窓口「地域コミュニティサポートセンター(仮称)」 の設置(№101400)文化市民局 ・ 地域コミュニティ活性化に必要な情報提供や助言等を行う総合的な相談窓口を設 置し,運営する。 ・ 平成 27 年度は,24 年度に開設した「地域コミュニティサポートセンター」にお いて,地域コミュニティ活性化のための様々な相談に対応した(相談件数 588 件)。 -50- 5 地域コミュニティ活性化支援助成制度(仮称)の創設(№101500)文化市民局 ・ 地域コミュニティの活性化に向けた市民による自主的な取組に対し,必要な経費 の一部を助成する制度を創設し,運用する。 ・ 平成27年度は,引き続き自治会・町内会の加入促進や情報発信に関する経費の一 部を助成する「地域コミュニティ活性化に向けた地域活動支援制度」を運用した(助 成件数42件)。 6 地域活動・市民活動を支援するポータルサイトの構築・運用(№101600) 文化市民局 ・ 自治会・町内会等やNPO法人に関する情報をデータベース化し,一元的に発信する ポータルサイトを構築・運用する。 ・ 平成27年度は,24年度に開設した,自治会・町内会等やNPO法人に関する情報を発 信する「自治会・町内会&NPOおうえんポータルサイト」を引き続き運用した(アク セス数80,497件)。 「主な共汗指標」の推移 1 自治会等加入率 実施計画策定時の値 70% (22年度) ※ 直近値 69.8% (26年度) 目標値 77% (27年度) 調査方法変更により,平成27年度の調査は実施していないため,平成26年度の数値を記載している。 (%) 80.0 75.0 70.0 70.0 69.8 69.6 69.8 65.0 60.0 実施計画策定時の値 (22年度) 2 (24年度) NPO法人数 実施計画策定時の値 741件 (22年度) (件) 直近値 (26年度) (25年度) 直近値 884件 (27年度) 目標値 960件 (27年度) 1,000 950 900 884 850 856 800 862 877 750 700 741 実施計画策定時の値 (22年度) (24年度) (25年度) -51- (26年度) 直近値 (27年度) 重点戦略11 安心・安全と生きがいを実感できる 「いのちとくらしを守る戦略」 基本的な考え方 子ども,高齢者,障害のあるひと,外国籍市民をはじめ市民ひとりひとりが,社会の なかで尊重され,役割を果たし,生きがいを実感できるとともに,都市部や郊外・山間 部を問わず,いきいきとした生活を送れる社会を実現する。 そのために,世代を越えた日常の交流の場,安定した就労や社会参加の機会を広げる とともに,健康なくらしを実現するための支援,福祉,医療,生活衛生,児童虐待やDV※ 対策の充実などを進める。また,ユニバーサルデザイン ※ による住みよい生活環境の整備 や,消防・防災,防犯等の分野で市民のいのちとくらしを守るしくみと都市基盤を充実 するなど,市民,事業者,行政の協働による安心・安全なまちづくりを進める。 ※ ※ DV(ドメスティック・バイオレンス):配偶者・交際相手等からの暴力。 ユニバーサルデザイン:製品や施設等を,すべてのひとが利用しやすいデザインにすることをめざす 考え方。 実施状況 1 東日本大震災を踏まえた防災対策の推進(№111000) 東日本大震災の教訓を踏まえ,防災対策総点検委員会の最終報告に基づき, 「ひと」, 「情報・手段」,「もの」,「原子力発電所事故等に関する対応」の観点を中心に,京都 の防災力向上の取組を推進する。 (1)避難所マニュアルの策定や住民主体で避難所を運営するための体制の構築 (№111110)行財政局,文化市民局,保健福祉局 ・ 避難所運営マニュアルの策定等により,住民主体で迅速に避難所を設営する体制 の構築をめざすとともに,区災害ボランティアセンターの運営体制の強化など,災 害への備えを計画的に進める。 ・ 平成27年度は1箇所の避難所を指定解除し,新たに3箇所を指定した。新たに指定 した3箇所の避難所のうち,1箇所については避難所運営マニュアルの策定が完了し た。(28年3月31日現在423箇所中421箇所策定) ・ 避難所運営マニュアル策定済みの避難所(421箇所)について,運営マニュアルに 基づく避難所運営訓練の実施と,訓練結果を踏まえた運営マニュアルの適宜見直し に取り組んだ。 ・ 山科区で実施した総合防災訓練において避難所運営訓練を実施した。 ・ 「区災害ボランティアセンター設置・運営マニュアル」に基づき,区社協,区役 所及び関係団体等との連携のもと,センターの設置・運営訓練の充実強化や運営体 制の整備を図るため,運営に係る経費の助成や資器材の貸出を実施した。 ・ 京都市総合防災訓練において,市・区災害ボランティアセンター設置・運営訓練 を実施した。 -52- (2)福祉避難所の設置など災害時における要援護者の避難支援体制の確立(№111120) 保健福祉局 ・ 福祉避難所の指定及び運営支援とともに,個人情報を提供することについての同 意が得られた要援護者の名簿を地域福祉団体に提供することによって,日頃の見守 り活動の充実を図り,もって緊急時における支援体制を構築する。 ・ 平成27年度は,26年度の福祉避難所236箇所の指定に加え,新たに13箇所の施設と 協定を締結し,福祉避難所の事前指定先の拡充を行った。 ・ 「京都市福祉避難所備蓄計画」を新たに策定し,災害時に必要となる物資の確保 と施設への分散備蓄を推進した。 (3)災害時等におけるより効果的な情報収集体制の構築及び市民,観光客等への情報 伝達手段の拡充(№111130)行財政局 ・ 災害時の情報収集体制の充実とともに,災害時にさまざまな属性の市民・観光客 に迅速に情報を伝えられるよう,幅広い事業者とも連携して,多種多様な伝達手段 を確保する。 ・ 災害時における京都市との通信手段として,緊急避難広場及び一時滞在施設等に 災害対応通信機器(PHS)を配備するとともに,緊急避難広場における既存の電話番 号について,災害時優先電話の指定を行った。 ・ 平成27年度は,平成28年3月に京都市一斉防災行動訓練を実施した。 ・ 観光客等帰宅困難者対策における「緊急避難広場」及び「一時滞在施設」の指定 拡大を行った(27年度末時点累計:緊急避難広場51箇所,一時滞在施設142箇所,避 難誘導協力24団体)。 (4)民間建築物の耐震対策の推進(№111140)都市計画局 ・ 民間建築物の耐震改修に関する助成制度の拡充,建築関係団体等とのネットワー ク体制の構築等により,公民一体で耐震化を促進する。 ・ 平成19年度~27年度を計画期間とする旧計画「京都市建築物耐震改修促進計画」 の最終年度である27年度は,木造住宅耐震診断士派遣事業の利用者負担を時限的に 無料化したほか,まちの匠の知恵を活かした京都型耐震リフォーム支援事業につい て一部工事メニューの補助限度額の引上げ等の充実を行った。 ・ 修学旅行生が利用し,災害時に一時滞在施設となるホテル,旅館の耐震診断,耐 震改修計画作成及び耐震改修に対する助成制度を創設した。 ・ これらの取組により,耐震診断士派遣事業その他の耐震支援事業の利用件数は469 件,耐震改修助成事業の利用件数は827件となった。 ・ また,28年度~37年度を計画期間とする新計画「京都市建築物耐震改修促進計画 ~京都に息づく「ひと」と「まち」の“いのち”を守る~」を策定した。 -53- (5)歴史都市京都における密集市街地等に関する災害に強いまちづくりの推進 (№111150)都市計画局 ・ 袋路等の細街路における緊急避難経路の整備や,袋路始端部建物の耐震・防火改修 等を,地域住民と協働で進めるとともに,建物の建替え等を可能にする施策の充実 を図る。 ・ 平成27年度は,24年7月に策定した「歴史都市京都における密集市街地対策等の取 組方針」に基づき,地域と行政の連携の下,防災上の課題をまとめた細街路マップ の作成や課題解決のための計画づくり,補助事業を活用した袋路の避難経路整備や 老朽木造建築物の除却などの防災まちづくりを進めるとともに,補助事業や支援策 の充実を図りながら密集市街地・細街路の改善を進めた。 ・ 「優先的に防災まちづくりを進める地区(11地区)」のうち,仁和学区,六原学区, 翔鸞学区,朱雀第二学区,紫野学区,朱雀第一学区,正親学区及び柏野学区におい ては,防災まちづくりを推進するとともに,新たに,聚楽学区,出水学区及び御室 学区において,防災まちづくりに着手した。 ・ 地域主体の防災まちづくりを推進するため,「密集市街地・細街路における防災ま ちづくり推進制度」を創設し,仁和学区及び六原学区の地域組織及び計画を認定し た。また,同制度に基づき,優先地区以外の密集市街地において,優先地区同様の 防災まちづくりの取組を進めるための専門家を派遣し,成逸学区において防災まち づくりの取組を進めた。 ・ 防災まちづくりの取組を全市的に展開するため,取組の流れや地域での取組状況を 紹介する「防災まちづくりのすすめ」や「ろじマチ通信」(季刊)を発行し,普及啓 発に努めた。 (6)橋りょうの耐震補強・老朽化修繕の推進による安心・安全な市民生活の確保と災 害時における都市機能の確保(№111160)建設局 ・ 平成 23 年 12 月に策定した「いのちを守る 橋りょう健全化プログラム」に基づき, 橋りょうの耐震補強と老朽化修繕を計画的に進める。 ・ 27 年度は,12 橋(徳成橋,花園橋,射庭の上橋,御池大橋,伏見街道跨線橋,大 鷺3号橋,川岸橋,椥辻3号橋,師団橋,砂川橋,丹波橋,南真幡木五号橋)の対 策が完了し,第 1 期プログラムで対策を完了させる 51 橋のうち,32 橋の対策が完了 した。 (7)地震等の災害に強い上下水道施設の整備(№111170)上下水道局 ・ 上下水道施設の耐震性の向上とともに,管路のネットワーク化等によるリスクの 分散や危機管理対策の強化を進める。 ・ 平成27年度は,水道においては,耐震管路による連絡幹線配水管布設工事や配水 管等の布設替え及び新設工事を実施した。また,浄水場の耐震補強工事や新山科導 水トンネル築造のための準備工事を実施した。 ・ 下水道においては,布設後50年を経過した管路の老朽化対策及び緊急輸送路下や 避難所等からの排水を受ける重要な管路の地震対策を実施した。また,水環境保全 センター・ポンプ場においても,施設や設備の改築更新を実施した。 -54- (8)放射線モニタリング体制の強化及び京都市地域防災計画(原子力災害対策編)の 策定(№111180)環境政策局,行財政局 ・ 原子力災害対策特別措置法に基づく地域防災計画を策定し,総合的な対策を図ると ともに,環境放射線につき,平常時と緊急時のモニタリング体制を整備し,実施する。 ・ 平成27年度は,26年度に引き続き,平常時のモニタリング体制として,農作物及び 水道水・水道原水の定期的な放射能検査を実施したほか,大気については,市内5箇所 で空間放射線を測定し,河川水・底質土については,市内6河川7地点で放射性物質の 測定を実施した。また,各測定結果については,ホームページで公開した。 ・ 右京区の UPZ に指定する地域で原子力災害を想定した訓練及び安定ヨウ素剤に関 する講習会を実施した。 2 高齢者が住み慣れた地域で,医療や介護等のサービスを切れ目なく提供するしくみ である「京都市版地域包括ケアシステム」の構築(№111200)保健福祉局 ・ 市内61箇所で高齢者を総合的に支える地域の身近な相談窓口「地域包括支援セン ター」について,体制強化,職員の質の向上,本市との情報共有ネットワークの構 築等の機能強化を図る。 ・ ひとり暮らし高齢者全戸訪問事業については,引き続き,面談まで至らなかった 人に重点を置いて実施するなど,地域福祉組織,居宅介護支援事業所等との更なる 連携・協力のもと,より効果的・効率的な訪問活動を実施した。 ・ 平成27年度からは,医療・介護・福祉の更なる連携を図るとともに,地域課題の 把握及び対応に向けた検討ができるよう,日常生活圏域を標準とする地域ケア会議 を設置し,これまでからの学区別,区・支所別の会議等に加え,地域ケア会議の全 体構成を機能別,エリア別に再構築した。 3 障害のあるひとへの理解を促進し,将来の雇用機会の創出を図るはあと・フレンズ・ プロジェクトの推進(№111300)保健福祉局 ・ 障害のあるひとが生産等に携わる製品の開発から販売までの事業モデルづくり, 製品開発や販路拡大における企業との連携機会の創出により,理解の促進と将来の 雇用機会の創出を図る。 ・ 平成27年度も,引き続き,「はあと・フレンズ・ストア」の運営を通じて,ほっと はあと(授産)製品の普及・販売を支援した。 ・ 企業,大学と障害福祉施設との連携により,新商品(第2弾オリジナルスイーツ) 「カカオバー」の販売を開始した。 ・ また,はあと・フレンズ・ストアが発行する「はあと・フレンズ・ギフトカード」 を京都市が購入し,イベント記念品等として市民に広く配布する取組を実施した。 -55- 「主な共汗指標」の推移 1 京都市民の健康寿命 実施計画策定時の値 男性78.5歳 ※2 女性82.9歳 ※2 実施計画に掲載している 現況値 ※2:男性76.9歳 女性79.9歳 直近値 ※1 男性79.3歳 女性83.0歳 (26年度) (22年度) 目標値 男性80.3歳 ※2 女性86.7歳 ※2 実施計画に掲載している 目標値 ※2:男性78.4歳 女性81.4歳 (27年度) ※1 健康寿命の算出に必要な国における平成27年度人口動態等のデータが公表されていないため,直近 値は平成26年度となる。 ※2 平成24年9月に,国における「平成24年度厚生労働科学研究費補助金(循環器疾患・糖尿病等生活習 慣病対策総合研究事業による健康寿命における将来予測と生活習慣病対策の費用対効果に関する研 究班)」により健康寿命の算定方法の指針が策定されたため,実施計画に掲載している現況値,目標 値についても遡って修正している。 (歳) 87.0 86.0 85.0 84.0 83.0 82.0 81.0 80.0 79.0 78.0 目標値 (女性) 女性82.9 82.6 82.6 82.8 83.0 目標値 男性78.5 78.6 78.8 79.3 79.0 実施計画策定時の値 (22年度) (23年度) (24年度) 直近値 (26年度) (25年度) 2 新たに障害者福祉施設等での就労から一般企業等での就労に移行する人数 実施計画策定時の値 直近値 目標値 - 476人 延べ200人増 (22年度) (27年度) (24~27年度) (人) 500 476 400 329 300 219 200 100 98 0 実施計画策定時の値 (22年度) (24年度) (25年度) -56- (26年度) 直近値 (27年度) (男性) 3 火災による死者(放火自殺者等を除く)の数 実施計画策定時の値 直近値 14人 5人 (12~21年の平均) (27年) 目標値 7人以下 (27年) (人) 20 14 15 10 13 14 10 5 5 0 実施計画策定時の値 (12~21 年の平均) 直近値 (24 年) (25 年) -57- (26 年) (27 年) -58- 4 政策の体系の実施状況 -59- この章では,京プランに掲げた 27 分野の「政策の体系」ごとに,以下のとおり,実施 計画政策編に掲げた事業など,当該政策分野に関連する主な事業の進捗等を記載してい ます。 政策分野の番号と名称 京プランから転載して います。 <本章の見方> 政策分野の基本方針 京プランから転載して います。 政策の評価結果 平成 28 年度政策評価 (評価票)から転載して います。 実施状況 ・ 京プランに掲げた当 該分野の推進施策ごと に,主な事業の概要, 27 年度の主な動き,28 年度政策評価における 総合評価結果を記載し ています。 ・ 「重点戦略の実施状 況」に掲載した事業な ど複数箇所に掲載して いる事業については, 事業名のみを掲載箇所 (重点戦略番号等)と 共に再掲しています。 ・ 実施計画に掲載されている事業については,事業名の後に実施計画の掲載箇所を表す 番号を記載しています。 (例)№ 1 1 100 事業番号(「リーディング・プロジェクト」:100,200~,「その他の事業」:001,002~) 戦略内での事業掲載箇所(「リーディング・プロジェクト」:1,「柱 1」:2 ~ 「柱 6」:7) 重点戦略番号(「低炭素・循環型まちづくり戦略」: 1 ~ 「いのちとくらしを守る戦略」 :11) ・ 公益財団法人,一般社団法人,特定非営利活動法人及び国立大学法人等については, 名称に応じて(公財),(一社),(特活),(国)等と略記しています。 -60- 政策分野1 環境 ~DO YOU KYOTO?(環境にいいことしていますか?)を合言葉に, 自然環境を気遣う「環境にやさしいまち」をめざす~ 基本方針 豊かな森林資源,伝統文化,進取の気性と創造の力など,京都のまちの特性をさらに 高め,京都のまちがもつ「市民力」や「地域力」を総結集し,自然環境を気遣う「環境 にやさしいまち」の実現をめざす。 政策の評価結果 <総合評価結果> B 政策の目的がかなり達成されている <市民実感>この政策が重要との回答 重要と回答した割合 ※ 順位 87.6% 4/27 ※「重要である」又は「どちらかといえば重要 である」を選択した割合の合計 <今後の方向性> ● エコカーへの転換や生物多様性の保全,大気・水質等の環境調査,公害発生源に対する調 査・指導を行うとともに,家庭,学校,職場,地域その他のあらゆる場において,環境との つながりや,環境保全についての理解を深めるための教育及び学習といった環境教育をライ フステージに応じて系統的かつ統合的に推進する。 ● エネルギー政策推進のための戦略(平成25年12月策定)に掲げる「原子力発電に依存しない持続 可能なエネルギー社会」や京都市地球温暖化対策計画(平成26年3月改定)に掲げる「持続可能な 発展が可能となる低炭素社会」の実現に向け,徹底的な省エネルギーの推進と再生可能エネルギー の飛躍的普及拡大を図るとともに,環境にやさしいライフスタイルへの転換に向け,地域ぐるみで取り 組む。 ● 「2R」と「分別・リサイクル」の促進の2つを柱とするごみ減量施策を推進し,資源・エ ネルギーの有効利用と環境負荷の低減,さらには「もったいない」や「しまつ」といった京 都らしいライフスタイルなどの定着を図り,市民,事業者とともに,全国のモデルとなる持 続可能な循環型社会の構築に取り組む。 ● 以上の取組を通じ,京都の市民力・地域力を結集し,京都議定書誕生の地として,「 DO YOU KYOTO?(環境にいいことしていますか?)」を合言葉に,自然環境を気遣う「環境にやさし いまち」を目指す。 -61- 実施状況 推進施策1 事業名 小学校にお ける地球温 暖化に関す る環境教育 の推進 推進施策2 事業名 自然環境とくらしを気遣う環境の保全<総合評価結果 A> № 実施状況 ・ 市内の小学生を対象とした環境教育を通じてエコライフの実 践を図る。また,各家庭でも子ども版環境家計簿を活用した「エ コライフチャレンジ」に取り組む。 ・ 平成 27 年度は,引き続き,全市立小学校(166 校)におい 12002 て,環境教育プログラムを実施し,子どもたちの継続的な取組 を支援するフォローアッププログラムを 4 校で実施した。 ・ 夏休み期間には,親子で参加する体験型学習会「親子エコラ イフチャレンジ」を 5 回開催し,計 100 人が参加した。 所管 環 境 政策局 低炭素型のくらしやまちづくりの実現<総合評価結果 C> № 実施状況 所管 再生可能エ ネルギーの 導入や地域 産木材利用 の義務化な ど建築物に 係る温室効 果ガス削減 対策の推進 地球温暖化対策条例に基づき,床面積の合計が 2000 ㎡以上 の新築・増築を行う建築物(特定建築物)における温室効果ガ スの削減対策を進める。また,条例の見直しを契機として,再 生可能エネルギーのさらなる普及を図る。 環 境 12001 ・ 平成 27 年度も引き続き,再生可能エネルギー利用設備の設 政策局 置,地域産木材の利用及び建築物環境配慮性能の表示の義務規 定も含め,特定建築物に係る制度を運用した(建築物排出量削 減計画書届出件数:74 件,建築物工事完了届出件数:41 件)。 自動車の共 同利用やエ コドライブ の促進等に よるクルマ のかしこい 利用と環境 負荷の小さ いエコカー への転換 ・ カーシェアリング等のクルマの共同利用,エコカーへの転換, エコドライブの普及を進める。 ・ 平成 27 年度は,イベント等における電気自動車(EV)の展 示などによる普及啓発や,タクシー・レンタカー事業者に対す 環 境 12003 る車両購入補助(21 年度からの累計で EV22 台,PHV25 台)及 政策局 び電気自動車の充電設備への設置補助(6 件)などを行った。 ・ 市民・事業者向けのエコドライブ教室の実施や自動車教習所 との連携により,京エコドライバーズ宣言の登録者数を 14,948 人増加させた。 省エネ活動 等による CO2 削減量 を認証・取 引する「DO YOU KYOTO? クレジッ ト」を活用 した地域や 中小事業者 の温室効果 ガス排出量 の削減促進 ・ ・ 地域団体や中小事業者に環境配慮行動を促し,その結果実現 した温室効果ガス削減量を経済的価値のあるクレジットとし て取引・循環させる「DO YOU KYOTO?クレジット制度」を運用 するとともに,活用事例を発掘・発信する。 ・ 平成27年度は,新規・継続を含め,同制度を活用した排出削 減プロジェクトとして,30件が実施された。 ・ 併せて,東寺五重塔ライトアップにおけるカーボン・オフセ ット ※ や京都サンガF.C.カーボン・オフセットマッチの実施な ど,引き続き同制度の活用事例の発掘・発信を行った。 ※ カーボン・オフセット:イベントの開催などに伴うCO2排出量を他 の排出削減等で埋め合わせること。 14001 -62- 環 境 政策局 事業名 京都の環境 産業のブラ ンド化に向 けた情報発 信の推進 № 実施状況 ・ 温室効果ガスの排出抑制に資する製品や技術・サービスを「見 える化」し,それらを生み出す本市の環境産業を国内外へ発信 する。 ・ 平成 27 年度は,京都府・京都市・産業界が一体となって, オール京都体制で環境・エネルギー分野の産業創出を目指すこ とを目的として設立された(一社)京都産業エコ・エネルギー 推進機構において,京都企業のエコ製品の認定を行い普及を目 指す「京都エコスタイル認定製品」の募集・審査(認定:8 件) 14002 などに取り組んだ。 ・ また,化学技術領域における産学公連携による研究開発を強 化し,環境及びエネルギー問題の解決に資するグリーン技術を 確立するとともに,その成果をもとに新事業創出を図るため設 立した京都グリーンケミカル・ネットワークにおいて,産学公 連携によるプロジェクトの形成に向けて,研究会の開催や積極 的なグリーン(環境・エネルギー分野)企業の販路開拓に伴う 情報の発信などの支援を行った。 所管 環 境 政策局 産 業 観光局 ・ 大規模事業 者の温室効 果ガス排出 削減を促進 する「事業 者排出量削 減計画書制 度」の推進 温室効果ガスを大量に排出する事業者(特定事業者)に,排 出量削減に向けた計画作成・取組実績の報告を義務付ける「事 業者排出量削減計画書制度」を運用する。また,提出された計 画書等は評価結果と併せて公表し,低評価の事業者には指導・ 助言を行うとともに,特別に優れた取組を行った事業者を表彰 する。 ・ 平成 27 年度は,26 年度の実績報告書 141 者分の取りまとめ 環 境 14003 結果を公表するとともに,低評価事業者 20 者に対して訪問調 政策局 査を実施し,指導・助言を行った。さらに,省エネ対策の余地 がある中小事業者 3 者に対して,重点対策実施フォロー調査 ※ を実施した。 ※ 重点対策実施フォロー調査:事業所等のエネルギー使用状況を調査 し,省エネ効果及びコストパフォーマンスの高い対策について,実施 方法や補助金申請のアドバイスを行う。 事業者等の 経営に当た ・ 京都版環境マネジメント規格である KES の認証取得事業所数 り環境への の拡大を図るとともに,取得事業所に対してさらなる取組を促 負荷を管 進するための啓発を行う。 理・低減す ・ 平成 27 年度は,引き続き KES の仕組みや取組手順を解説す 環 境 14004 るための環 る「KES 導入講座」を開催するとともに,KES 取得のメリット 政策局 境マネジメ や KES 取得事業者の先進的な取組事例を紹介する「環境マネジ ント規格 メントセミナー」を(特活)KES 環境機構及び京都商工会議所 「KES」認証 との共催で開催した。 取得の推進 ・ 環境未来都市の推進(№11100) 環境政策局,産業観光局 <再掲:重点戦略 1-1> ・ 太陽エネルギー利用の拡大と小水力発電設備の設置等再生可能エネルギー普及の取組の 推進(№11200) 環境政策局,産業観光局,上下水道局 <再掲:重点戦略 1-2> ・ エコ学区など環境にやさしいライフスタイルを実践するエコ・コミュニティの形成 (№11300) 環境政策局 <再掲:重点戦略 1-3> -63- 推進施策3 事業名 ごみを出さない循環型社会の構築<総合評価結果 A> № 実施状況 所管 ・ 容器包装材 の削減に関 する条例の 制定及び取 組の推進 容器包装材の削減に関する条例を制定する。また,容器包装 材の削減方法等を定めたガイドラインを作成するほか,削減に 貢献する者に対してインセンティブを与える制度を創設する。 ・ 平成 27 年度は,26 年度に,容器包装材の削減にとどまらず, 2R(発生抑制・再使用)と分別・リサイクルの促進の 2 つを 柱とした全国をリードする改正を行った「京都市廃棄物の減量 環 境 13002 及び適正処理等に関する条例(愛称:ごみ半減をめざす「しま 政策局 つのこころ条例」)」を施行(27 年 10 月)し,新たなごみ減量 の取組を推進した。 ・ 食品スーパーでのレジ袋有料化を政令市で初めて,市内全店 舗へ拡大した。 ・ また,同条例に基づく事業者の取組状況を把握・報告してい ただく「市民モニター制度」を開始した。 ごみの減 量・資源化 促進に向け た多様な回 収のしくみ づくり ・ 資源物の分別・リサイクル機会を拡大するとともに,有害・ 危険物の回収機会を新たに設ける。また,事業者等を対象に, 資源ごみ分別の普及啓発等を実施する。 ・ 平成 27 年度は,コミュニティ回収等の地域での集団回収の 拡大,小型家電の回収サイズの拡大等の資源物回収の推進を図 った。 ・ また,本市職員が地域に出向いて資源物及び有害・危険ごみ を回収する移動式拠点回収については,資源物と有害・危険ご みの回収を 106 回,資源物のみの回収を 347 回実施した。 ・ 京都ならではの「雑がみの分別・リサイクル」を全市で着実 環 境 13003 に推進するとともに,ごみ半減をめざす「しまつのこころ条例」 政策局 の施行による「リサイクルできる紙類の分別義務化」について, 積極的な周知・啓発を行った。 ・ 排出事業者や業者収集マンションに対し,ごみ減量・リサイ クルに関する啓発・指導を行った。その一環として,事業ごみ の排出ルール等を紹介するニュースレターを 4 回発行したほ か,ごみ減量・3R 活動優良事業所として 58 事業所(累計)を 認定した。また,中小事業所における雑がみ等の分別・リサイ クルを促すための分別状況調査と支援ツール(ポスター等)の 作成を行った。 -64- 事業名 生ごみ・紙 ごみ等のバ イオマス活 用の推進 № 実施状況 所管 ・ 生ごみ・紙ごみ等のバイオマスの活用に向け,生ごみの減量・ 資源化対策,紙ごみの新たな回収制度の構築,生ごみと紙ごみ 等からエタノールを製造する「都市油田」発掘プロジェクトの 実証研究等を進める。 ・ 平成 27 年度は,バイオエタノール実証プラントにおいて, 生ごみと紙ごみの混合物からエタノールを製造し,酵素や酵母 の再利用等,更なる製造コストの削減や効率的な技術開発に取 り組んだ。 ・ 「第二世代バイオディーゼル燃料化技術」について,これま での検討結果を踏まえ,コストや品質等の課題の整理を進め た。 ・ 地域におけるコミュニティ単位での生ごみの堆肥化を 8 地域 で実施し,小学校 5 校における給食の生ごみ堆肥化モデル事業 環 境 13004 も実施した。 政策局 ・ 京都ならではの「雑がみの分別・リサイクル」を全市で着実 に推進するとともに,ごみ半減をめざす「しまつのこころ条例」 の施行による「リサイクルできる紙類の分別義務化」について, 積極的な周知・啓発を行った。(再掲) ・ コミュニティ回収等の地域での集団回収の積極的な拡大を図 った。 ・ 民間の保育所等における,生ごみ・落ち葉処理機の購入に対 して 3 件の助成を行った。 ・ 使用済てんぷら油について,26 年度に引き続き,ポリタン ク及びペットボトルによる回収を行うとともに,回収量を増加 させるため,回収拠点の拡大(26 年度末:1,806 拠点→27 年 度末:1,871 拠点)を図った。 ・ リユース食 器助成金制 度の運用等 によるイベ ント等のエ コ化の推進 バイオガス 化施設を併 設した南部 クリーンセ ンター第二 工場の建て 替え整備 クリーンセ ンターの 4 工場から 3 工場体制へ の移行 ごみの発生抑制やリサイクルの推進に向け,民間主催のイベ ントを含めたエコ化を進める。 ・ 平成 27 年度は,新たにイベント等の催事でのごみの分別を 推進するため,分別リユースごみ箱貸出制度を創設し,29 件 の貸し出しを行った。 ・ また,26 年度に引き続き,祇園祭前祭において,露店への リユース食器の導入やエコステーションにおけるごみの分別 環 境 13005 回収を行うなど, 「祇園祭ごみゼロ大作戦」を展開した。また, 政策局 後祭では,京都芸術センター及び新風館において,「祇園祭エ コ屋台村」を実施し,リユース食器を使用した屋台を 12 店舗 出店した。 ・ 150 件の認定エコイベント登録を行うとともに,リユース食 器利用促進助成制度により,46 件のイベントに対して助成を 行った。 ・ 平成 18 年度末に休止した南部クリーンセンター第二工場に ついて,高効率なごみ発電やバイオガス化施設の併設等の建て 替え整備を行う。 13006 ・ 平成 27 年度は,設計及び既存施設の解体を進め,8 月から は建物新築工事に着手し,敷地造成工事,地盤を補強する工事 及び杭工事等を実施した。 ・ ごみ減量の取組の成果を踏まえ,老朽化が進む東部クリーン センターの稼働を休止し,平成 25 年度から現状の 4 工場体制 13007 を 3 工場体制に縮小するとともに,跡地活用の検討を進める。 ・ 平成 27 年度は,東部クリーンセンターの跡地の活用方法に ついて,引き続き検討を行った。 -65- 環 境 政策局 環 境 政策局 総 合 企画局 ・ 政策分野2 人権・男女共同参画 ~ひとりひとりが尊重される社会をめざす~ 基本方針 少子高齢化,経済・雇用環境の変化が進むなか,多様な考え方や生き方が迎え入れら れ,個性と能力を十分に発揮でき,日々の交流のなかからひとりひとりが尊重され,よ り豊かな人間関係が育まれる社会をめざす。 政策の評価結果 <総合評価結果> B 政策の目的がかなり達成されている <市民実感>この政策が重要との回答 重要と回答した割合 順位 79.4% 17/27 <今後の方向性> ● くらしの中で互いの人権を尊重し合う習慣と行動の広がりが課題となっていることから, 引き続き「人権文化の構築に関わる取組」を実施し,人権尊重に関する意識の向上を図る。 ● 人権文化推進計画の基本理念「ひとがつながり みんなでつくる やさしさあふれる 人 権文化の息づくまち・京都」の実現に向け,人権上の様々な重要課題に対応して,関係機関 と連携しながら取組を進めていく。 ● 市民の間に人権を尊重し合う習慣と行動が広がるよう,街頭啓発,啓発講座,啓発パネル 展,人権文化推進課フェイスブックページによる情報発信等の取組を引き続き進めていく。 ● 市民がいきいきと活動できる取組の推進に向け,自分の能力の発揮や自分に合った働き方 を見つける機会の増加を図るため,引き続き,働く意欲を持つ方々に有益な情報の発信や能 力向上の支援を行う。 ● 仕事と家庭,社会貢献が調和できる「真のワーク・ライフ・バランス」の推進のため,職 場環境の整備など企業等の取組に対する支援,取組を行う企業の表彰,市民の実践事例の紹 介等を行い,市民ひとりひとりが仕事や家庭生活,地域活動において人間らしくいきいきと 働き,生きがいと充実感を得て,人生が送れる「真のワーク・ライフ・バランス」が実現し た社会を目指す。 ● 平成28年3月に改定した第4次京都市男女共同参画計画(きょうと男女共同参画推進プラン) における京都市DV対策基本計画に基づき,配偶者等からの暴力の根絶に向けた取組を総合 的かつ計画的に推進し,若年層を対象とした啓発に重点的に取り組む。 -66- 実施状況 推進施策1 すべてのひとの人権を尊重する人権文化の構築<総合評価結果 B> 事業名 № 実施状況 所管 ・ 人権文化推 進計画の着 実な推進と 次期計画の 策定 推進施策2 人権文化の息づくまちづくりをさらに推進していくために, 京都市人権文化推進懇話会から御意見をいただきながら,平成 27 年度から 10 年間を計画期間とする新たな人権文化推進計画 を 27 年 2 月に策定した。 ・ 新たな計画でも重点的に取り組むこととしている「広報」の 取組として,引き続きフェイスブックページ「きょう COLOR」 を活用した若年層を対象とした情報発信に取り組んだほか,啓 文 化 112001 発イベント「ヒューマンステージ・イン・キョウト 2016」(28 市民局 年 1 月)や,企業向け人権啓発講座(年 10 回)を開催した。 ・ さらに,市民や国内外の観光客に,人権の視点から京都の歴 史を再発見し,人権への関心を高めてもらうことを目的とし て,京都市内に数多くある名所・旧跡等のうち 23 箇所を「人権 ゆかりの地」として紹介する案内マップを 4 箇国語で作成し た。 人権尊重の理念を自主的な行動につなげる取組の推進 <総合評価結果 B> 事業名 № 実施状況 所管 「四字熟語 人 権 マ ン ガ」 - ・ 日常生活の中で見過ごされがちな人権を,四字熟語とマンガ で表現した作品を募集し,人権について考える機会を提供する とともに,人から人への身近なメッセージとして広く発信す る。 ・ 平成 27 年度は 196 点の応募があり,入賞作品を啓発イベント 「ヒューマンステージ・イン・キョウト」 (28 年 1 月開催)で 紹介した。 文 化 市民局 京都市人権 啓発活動補 助金 - ・ 市内の市民団体や NPO 法人等が行う自主的な人権啓発活動に 対し,補助金を交付する。 ・ 平成 27 年度は 16 件の補助金交付を行った。 文 化 市民局 - ・ 市民,企業等が行う自主的な人権研修等を支援する。 ・ 平成 27 年度は,企業内の研修に手軽に活用できる教材「人権 クイズ」を作成したほか,講師派遣 13 回,啓発ビデオ(DVD 等)貸出し 106 本,資料提供 5,733 部などを通じて,研修(延 べ参加者数 5,592 人)への支援を行った。 文 化 市民局 人権啓発サ ポート制度 -67- 推進施策3 すべての市民がいきいきと活動できる取組の推進<総合評価結果 B> 事業名 № 京都労働学 校における 勤労者教育 事業の実施 推進施策4 - 実施状況 所管 ・ (公社)京都勤労者学園の設置する常設の夜間学校(京都労 働学校)において,専門家による実務科目や教養科目などの勤 労者教育を提供する。 文 化 ・ 平成 27 年度は, (公社)京都勤労者学園の設置する常設の夜 市民局 間学校(京都労働学校)において, 「社会保険の実務」, 「経理・ 経営の実務」講座など,勤労者教育に関する事業を実施した(京 都労働学校入学者数:1,756 人)。 ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)の推進 <総合評価結果 C> 事業名 企業におけ る「真のワ ーク・ライ フ・バラン ス」の実現 を支援する アドバイザ ー派遣制度 の運用 事業者対象 セミナー, 情報交換会 の開催 № 実施状況 所管 ・ 京都市内の事業者を対象に,中小企業診断士等の専門家を派 遣し,「真のワーク・ライフ・バランス」に関する具体的な助 言を行う。 文 化 92001 ・ 平成 27 年度は,中小企業 4 社に対しアドバイザーを派遣し, 市民局 男女が共に働きやすい職場づくりに向けた研修の実施や,女性 の活躍促進の取組についての助言等を行った。 ・ 事業者を対象に,「真のワーク・ライフ・バランス」に関す る取組事例等を紹介するセミナーや情報交換会を開催する。 9 2 0 0 2 ・ 平成 27 年度は,京都府と連携し,経営者や管理職を対象に 女性の活躍推進,マネジメントスタイル及びリーダーシップ力 をテーマにした事業者対象セミナーを開催した。 文 化 市民局 家 事 ・ 育 児・介護等 への男性の 参加を促進 するための 講座などの 実施 男性が,家事,育児,介護等の家庭生活に参画できるための 講座等を実施する。 93001 ・ 平成 27 年度は,父と子のパンづくりや家事・育児をテーマ に男性向け講座等を実施した。 文 化 市民局 子育て家庭 の学びや憩 いの機会へ の親子参加 促進支援 ・ 大規模イベントなどへの乳幼児等の一時預かりサービス等の 導入を推進する。また,小学生以下の子どもを連れて参加でき る本市事業の情報発信を行う。 93002 ・ 平成 27 年度は,親子参加促進事業の実施,親子で参加可能 な事業のタブロイド判周知チラシの配布,京都 style「真のワ ーク・ライフ・バランス」応援 WEB による情報提供を実施した。 文 化 市民局 保 健 福祉局 ・ ・ 積極的に取り組む市民を発掘する「真のワーク・ライフ・バランス」応援・発信プロジェク ト(№91100)文化市民局 <再掲:重点戦略 9-1> ・ 「真のワーク・ライフ・バランス」に目覚める企業を増やすプロジェクト(№91200) 文化市民局 <再掲:重点戦略 9-2> ・ 結婚を望むひとを応援する「婚活支援事業」の推進(№91300)文化市民局 <再掲:重点戦略 9-3> ・ 「真のワーク・ライフ・バランス」コーディネート窓口の設置(№91400) 文化市民局 <再掲:重点戦略 9-4> -68- 推進施策5 事業名 女性に対するあらゆる暴力の根絶<総合評価結果 B> № 実施状況 ・ ドメスティ ック・バイ オ レ ン ス (DV)対策 事業の充実 平成 23 年度に開設した「京都市ドメスティック・バイオレ ンス(DV)相談支援センター」の運営をはじめ,DV 被害者に 対する継続的支援を実施するほか,被害者の自立支援に重点を 置いた取組を行う。 112002 ・ 平成 27 年度は,引き続き民間シェルター家賃補助(交付:1 団体),DV 被害者支援シンポジウムの開催等を行った。 ・ 京都市 DV 対策基本計画を盛り込んだ第4次京都市男女共同 参画計画「きょうと男女共同参画推進プラン」(改定版)を策 定し,今後 5 年間に取り組む施策を取りまとめた。 所管 -69- 文 化 市民局 政策分野3 青少年の成長と参加 ~若き市民とともに未来の京都を築く~ 基本方針 青少年が社会を構成する担い手として,みずから考え,行動する大人へと成長,自立 することを支援するため,多様な体験,社会参加の機会を提供し,自主的な活動を促進 するとともに,社会全体で青少年の育成を支援する体制づくりを推進する。 政策の評価結果 <総合評価結果> C <市民実感>この政策が重要との回答 重要と回答した割合 順位 82.1% 12/27 政策の目的がそこそこ達成されている <今後の方向性> ● 青少年が「生きる力」を身につけ,自らの生き方・将来像を設計できるよう,青少年の成 長に欠かせない多様な体験の機会の提供や市政への参加をはじめとした社会参加の促進な ど,青少年の自主的な活動を促進するとともに,その力を社会の幅広い分野で活用していく。 ● 課題に直面する青少年を支援するため,子ども・若者の社会的自立に資する団体に対する 支援など,関係機関・支援団体等と連携し,制度や窓口の周知・啓発を行うとともに,ピア サポーター(ひきこもり経験者など,より支援対象者に身近な者)養成・派遣事業をはじめ とした支援事業を実施するなど,「子ども・若者育成支援推進法」に基づいた取組を進める。 ● 青少年が良き市民として社会参画していけるよう,青少年活動センターを拠点とした活動 の場づくりや,人的支援とネットワークづくりを推進する。 実施状況 推進施策1 事業名 アンケート やワークシ ョップなど により市政 に提案・提 言 を 行 う 「青少年モ ニ タ ー 制 度」の運用 青少年の自主的な活動の促進<総合評価結果 B> № 実施状況 13 歳から 30 歳までの市内在住,通学通勤の青少年を回答者 として登録する「青少年モニター」制度を運用し,市政への意 見募集を行うとともに,モニターの中から有志を募り,市への 73002 提言・提案を行う。 ・ 平成 27 年度は,モニターに対するアンケートを実施したほ か,大学の授業においてワークショップを開催し,市政に対す る意見を取りまとめた。 所管 ・ -70- 文 化 市民局 推進施策2 事業名 若者の就業 に向けた自 立を支援す る「京都若 者サポート ステーショ ン」の運営 課題に直面する青少年の総合的支援の推進<総合評価結果 C> № 実施状況 所管 ・ 一定期間無業の状態にある原則 15 歳から 39 歳までの若者の 職業的自立支援を行う「京都若者サポートステーション」を運 営する。また,支援対象者の課題に応じた支援を実施するため, 国・府をはじめとした関係機関との連携強化を図る。 文 化 7 4 0 0 3 ・ 平成 27 年度は, 「京都若者サポートステーション」において 市民局 相談(2,550 件)や職業ふれあい事業(280 回)等を実施した ほか,「子ども・若者支援地域協議会」を通じ,国・府をはじ めとした関係機関との連携を図った(平成 27 年度就職者数: 130 人)。 ・ ニート,ひ きこもり, 不登校など の社会生活 を円滑に営 むうえでの 困難を有す る子ども・ 若者への支 援の推進 推進施策3 事業名 平成 22 年度に開設した「子ども・若者総合相談窓口」の運 営等により,ニート・ひきこもり・不登校などの困難を有する 子ども・若者の相談に対応するとともに,教育,福祉,保健, 医療,雇用等の関係機関や民間団体との連携により,子ども・ 若者の社会的自立に向けた総合的な支援を行う。 ・ 平成 27 年度は,相談窓口において 470 件の相談を受け付け るとともに,支援コーディネーターにより 108 件の継続支援を 文 化 112004 行った。 市民局 ・ また,指定支援機関である(公財)京都市ユースサービス協 会が,NPO 等民間団体の事業へ助成するとともに,講演会及び NPO 等活動紹介を開催することにより,支援活動の充実と連携 強化を促進した。 ・ 困難を有する青少年への支援を引き続き重要な施策として位 置付けた「京都ユースアクションプラン」行動計画改定版を策 定した(28 年 2 月)。 青少年の成長を支援する環境づくり<総合評価結果D> № 実施状況 ・ 青少年活動 センターに おける居場 所づくりや 交流促進に よる自己成 長の支援 青少年活動センターにおいて,同年代・異年齢間の交流促進 や各種団体との協働による地域交流事業を充実する。また,青 少年の自主的な活動を支援するとともに,青少年の居場所づく りを充実させる。 ・ 平成 27 年度は,地域交流事業(46 事業)のほか,青少年活 73003 動センターや地域若者サポーター(個人サポーター)による居 場所づくり(21 事業)などにより青少年の自己成長を支援し た。 ・ また,青少年活動支援の担い手育成に係る事業にも取り組ん だ。 所管 -71- 文 化 市民局 政策分野4 市民生活とコミュニティ ~住民同士がつながり,おもいやり,地域のみんなで築くくらしやすいまちをめざす~ 基本方針 市民生活におけるさまざまな課題を地域で解決するため,京都最大の社会資本である 地域コミュニティの活性化を図り,住民が主体的に課題に取り組むとともに,行政がパ ートナーシップの関係に基づいて支援を行い,地域のみんなで築くくらしやすいまちづ くりを進める。 政策の評価結果 <総合評価結果> B 政策の目的がかなり達成されている <市民実感>この政策が重要との回答 重要と回答した割合 順位 79.5% 16/27 <今後の方向性> ● 自治会・町内会の加入率を向上させ,多くの地域住民が地域の活動に参加できる環境づく りが重要である。このため,学校・PTAをはじめ,企業,NPO等との連携強化や,地域 力アップ学区活動連携支援事業の実施,住宅関連事業者等と連携した自治会等加入促進など, 地域活動を支援する取組を強化するとともに市民・事業者への効果的なPRや啓発を更に積 極的に行っていく。 ● 市民活動総合センターを中心として,情報収集・提供,相談などの取組を一層充実すると ともに,NPO法人の条例指定制度の運用等の寄附促進に向けた取組や寄附文化の醸成に向けた 普及啓発を行い,寄附を通じた市民の社会参加と寄附を財源とするNPO法人の活動を促進する など,NPO法人の活動基盤の強化に向けた支援を行う。 ● 平成25年度に創設した「地域団体とNPO法人の連携促進事業」助成プログラムを引き続き実 施し,地域団体とNPO法人の連携により,地域団体が持つ「地域内のネットワークや課題把握 の力」とNPO法人が持つ「専門性や機動性」等の,互いのノウハウや強みを活かして地域課題 の解決に取り組む活動を促進することで,地域コミュニティの活性化及び NPO法人の活動基盤 の強化を図る。 ● 「地域コミュニティ活性化推進条例」(平成24年4月施行)や「京都市地域コミュニティ活 性化推進計画」(平成24年5月策定,平成28年3月改定)に基づき,市民に最も身近な区役所・ 支所における協働型のまちづくりを一層進めるとともに,地域自治を担う住民組織や事業者 等との連携の下,地域活動を支援し,地域コミュニティの活性化を推進することにより,将 来にわたって,住民同士が支え合い,安心して快適に暮らすことができる地域の実現に取り 組む。 -72- 実施状況 推進施策1 事業名 地域コミュ ニティの大 切さを共有 するための リーフレッ トの作成・ 発行 いきいきと活動する地域コミュニティづくり<総合評価結果 B> № 実施状況 所管 ・ 地域活動を紹介するリーフレットを作成し,転入者への配布 等により,広く周知する。また,地域コミュニティが活性化し た事例をマンガにして,小学生に配布する。 ・ 平成 27 年度は,各区・支所ごとの地域活動を紹介するリー 文 化 102001 フレット(配布数約 91,000 部)及び地域コミュニティを取り 市民局 上げたマンガ冊子「「地域」って・・・?」(配布数約 12,000 部 ),未 加入者 や地域活動 に関心の 低い層 に向けた 啓発冊 子 「京・きずな・まち」 (作成数 20,000 部)を作成し,配布した。 地域コミュ ニティの活 性化に有効 な先行事例 を共有する シンポジウ ムの開催 地域コミュニティの重要性を周知し,取組を共有するための シンポジウム等を開催する。 102002 ・ 平成 27 年度は,27 年 11月に地域の絆の大切さや NPO 活動 の取組を楽しく・分かりやすく紹介して,その魅力を発信する 「きょうと地域力アップおうえんフェア」を開催した。 文 化 市民局 地域コミュ ニティ活性 化に功績が あった事業 者への顕彰 制度の創設 ・ 地域コミュニティの活性化に功績があったと認められる事業 者を顕彰する制度を創設し,運用する。 102003 ・ 平成 27 年度は, 「きょうと地域力アップ貢献事業者等表彰制 度」の対象者を募集し,功績のあった 21 団体を表彰した。 文 化 市民局 ・ ・ 地域コミュニティにかかわる相談窓口「地域コミュニティサポートセンター(仮称)」の設 置(№101400)文化市民局 <再掲:重点戦略 10-4> ・ 地域コミュニティ活性化支援助成制度(仮称)の創設(№101500) 文化市民局 <再掲:重点戦略 10-5> ・ 地域活動・市民活動を支援するポータルサイトの構築・運用(№101600) 文化市民局 <再掲:重点戦略 10-6> 推進施策2 事業名 税制上の優 遇が受けら れる「認定 NPO 法人」 への移行を 支援するた めの講座の 開設や個別 相談の実施 ・ すべての市民活動団体の活性化<総合評価結果 B> № 実施状況 ・ 寄附を通した市民の社会参加と寄附を財源とする NPO 法人の 活動を促進する。 103002 ・ 平成 27 年度は,引き続き認定 NPO 法人への移行に向けた個 別相談・講座を実施した(個別相談参加数:14 団体,講座参 加数:326 人)。 所管 文 化 市民局 地域活動や市民活動団体の担い手の育成(№71300)文化市民局 <再掲:重点戦略 7-3> -73- 推進施策3 地域コミュニティと京都市との新しいパートナーシップ <総合評価結果 C> ・ 京都ならではの地域力を活かした協働型まちづくり「区民提案・共汗型まちづくり支援事業 予算」の創設(№101100) 文化市民局 <再掲:重点戦略 10-1> ・ 共汗による地域におけるまちづくりや防災機能の強化(№101200) 文化市民局 <再掲:重点戦略 10-2> ・ 地域コミュニティ活性化に向けた計画の策定と総合的かつ計画的な取組の推進(№101300) 文化市民局 <再掲:重点戦略 10-3> -74- 政策分野5 市民生活の安全 ~地域が支え合う,だれもが安心してくらせるまちをめざす~ 基本方針 地域コミュニティを活性化するとともに,関係機関が連携し,犯罪,事故,消費者被 害などを未然に防ぎ,必要な情報提供,支援を行うことで,市民が自立し,だれもが安 心してくらせるまちづくりを進める。 政策の評価結果 <総合評価結果> B <市民実感>この政策が重要との回答 重要と回答した割合 順位 88.4% 3/27 政策の目的がかなり達成されている <今後の方向性> ● 互いに助け合う,犯罪や事故が少ないまちを目指し,第2次生活安全(防犯・事故防止)基 本計画に基づき,各種生活安全施策の取組を進めるとともに,市民生活の一層の安心安全を 実現し,2020年の東京オリンピック・パラリンピック等の開催を見据えた観光旅行者等の安 心安全の向上を目指し,京都市と京都府警察が協定を締結した「世界一安心安全・おもてな しのまち京都 市民ぐるみ推進運動」に基づき,「誰もが安心安全に,笑顔で楽しく暮らし, 観光できる,やさしさあふれるおもてなしのまちづくり」の取組を進める。 ● 京都市消費生活基本計画に基づき,消費者被害の未然防止,拡大防止を図るため,潜在化 している消費者被害の掘り起こし,新たな手口の悪質商法等への対策を一層強化するととも に,「京都市消費者教育推進計画」に基づき,自立した消費者の育成に向けて,消費者のラ イフステージに応じた消費者教育を充実させることなどにより,消費生活の安心・安全を推 進する。 実施状況 推進施策1 事業名 生活安全(防犯・事故防止)の推進<総合評価結果 B> № 実施状況 ・ 生 活 安 全 (防犯・事 故防止)基 本計画に基 づく生活安 全施策の推 進 生活安全(防犯・事故防止)基本計画に掲げる将来像「互い に助けあう,犯罪や事故が少ないまち」の実現をめざし,生活 安全施策を推進する。 ・ 平成 27 年度は,引き続き「学区の安心安全ネット継続応援 事業」を実施したほか,パンフレットやリーフレットを学区に 配布して事業の周知を図った。 ・ 人材確保のため,引き続き,学生の防犯活動への補助等を実 施した。 113001 ・ 防犯カメラの設置促進のため,「世界一安心安全・おもてな しのまち京都 市民ぐるみ推進運動」において,従前実施して いた地域団体向けの防犯カメラの設置支援に加え事業者 等に も拡充して実施した。(地域団体向け 27 年度実績:75 団体 216 台,事業者等向け 27 年度実績 45 団体 82 台) ・ 暴力団排除条例に基づき,本市の事務事業からの暴力団の排 除,市民や事業者に対する広報・啓発を行った。 所管 -75- 文 化 市民局 事業名 № 実施状況 所管 - ・ 平成 26 年 7 月に京都府警察と協定を締結し,市民生活の一 層の安心安全の実現とともに,2020 年の東京オリンピック・ パラリンピック等の開催を見据えた「世界一安心安全 笑顔で やさしさあふれる おもてなしのまち京都」を目指す。 ・ 27 年度は,他の区の取組のモデルともなる先行実施行政区 として右京区と伏見区が,区版運動プログラムに基づき,地域 の現状や課題に応じた取組を進めた。 ・ 全市事業として従前実施していた地域団体向けの防犯カメ ラの設置支援に加え事業者等にも拡充し対応している。(地域 団体向け 27 年度実績:75 団体 216 台,事業者等向け 27 年度 実績 45 団体 82 台) 文 化 市民局 犯罪被害者 支援策の推 進 ・ 「京都市犯罪被害者等支援条例」に基づき,犯罪被害者等が 受けた被害の回復及び軽減に向けた取組の推進並びに犯罪被 害者等を支える地域社会の形成を図る。 ・ 平成 27 年度は,総合相談窓口(「(公社)京都犯罪被害者支 援センター」に委託)を運営するとともに,「京都市こころの 113002 健康増進センター」の専門外来において診察及び相談を行っ た。 ・ 啓発事業としては,16 回目となる「犯罪被害者支援京都フ ォーラム」を 28 年 2 月に開催するとともに,パネル展,映画 上映等を実施したほか,リーフレットによる条例の周知を行っ た。 文 化 市民局 京都市路上 喫煙等の禁 止等に関す る条例の推 進 ・ 「京都市路上喫煙等の禁止等に関する条例」に基づき,路上 喫煙等による身体等への被害を防止するとともに,「路上喫煙 はいけない」との認識が浸透するよう,周知啓発や禁止区域(過 料徴収区域)における巡回,指導等を行う。 ・ 平成 27 年度は,引き続き,禁止区域(過料徴収区域)であ る市内中心部,京都駅地域及び清水・祇園地域での巡回及び指 導を実施した。 ・ 市民をはじめとする多くの方に広く条例を周知するため,市 営バス停留所への啓発ステッカーの貼付や,地下鉄各駅へのポ スターの掲示を実施した。 ・ 近年急激に増加している外国人観光旅行者への周知啓発のた 113003 め,観光雑誌等への啓発広告の掲載や,外国人観光案内所等へ のチラシの配架,清水坂観光駐車場を利用する団体観光バスへ のチラシ配布等を実施した。 ・ また,外国人観光旅行者への過料徴収区域の周知のため,新 たにデザインした4箇国語のステッカーの貼付や,歩道を拡幅 した四条通への4箇国語の路面標示の設置等を実施した。 ・ 喫煙マナーの向上を図るため,高台寺公園内,京都駅八条西 洞院,JR桂川駅前及び京阪中書島駅前の 4 箇所に喫煙場所を 設置した。 ・ 「たばこマナー向上活動団体」制度により,平成 27 年度末 までに合計 12 団体を認証し,目標を達成した。 文 化 市民局 世界一安 心安全・お もてなし のまち京 都市民ぐ るみ推進 運動 ・ 高齢者の事 故対策,自 転車マナー の向上をは じめとした 交通対策の 推進 京都市交通安全計画に基づき,市民,事業者,警察等と連携 して,高齢者や自転車の事故防止に関する啓発をはじめ,交通 安全意識の普及,高揚を図る。 ・ 平成 27 年度は,引き続き全国交通安全運動や交通事故防止 113004 市民運動,市域一斉交通安全街頭啓発日等において,高齢者の 事故防止や自転車のルールの周知及びマナー向上のため,街頭 啓発を実施した。 ・ また,運転免許の自主返納支援制度の運営や,各世代を対象 とする自転車安全利用教室等を実施した。 -76- 文 化 市民局 推進施策2 事業名 相談時間の 延長等,相 談機会の拡 充や相談員 の資質向上 等による消 費者相談事 業の充実 消費生活の安心・安全の推進及び消費者の自立支援<総合評価結果 B> № 実施状況 消費者相談事業の充実をはじめ,消費者被害の未然防止及び 迅速かつ的確な救済に向けた取組を進める。 ・ 平成 27 年度は,相談時間の延長,土・日・祝日電話相談や 113006 インターネット相談等を引き続き実施した。 ・ 事業者に対し,弁護士が講師となって消費者関連法令の遵守 や社会的責任に関する啓発を行う事業者向け出前講座を実施 した。 所管 ・ ・ あらゆる年 齢階層に応 じた消費者 教育の推進 ライフステージに応じた効果的な消費者教育により,消費者 被害の防止と自立的な消費者の育成を図る。 ・ 平成 27 年度は,消費生活に関する情報発信,学習機会提供 等を行う参加型イベント「消費生活フェスタ 2015」,消費者市 民社会を考えるイベント「MAKING OUR KYOTO 2016 みんな 113007 のマーケットを考える 2 週間」の開催,高齢者・大学生など特 定の年齢階層を対象とした出前講座,落語を採り入れた消費生 活イベントの開催,小学生向け消費者教育教材「買い物シミュ レーション学習キット」の作成,若者向け消費者教育冊子「知 っ得!消費者トラブル 京都買い物語」の作成などを実施し た。 文 化 市民局 -77- 文 化 市民局 政策分野6 文化 ~世界的な文化芸術都市として創生することをめざす~ 基本方針 くらしのなかに文化芸術がいきいきと息づき,ひとびとの豊かな感性が育まれるとと もに,そこで生まれる活力やにぎわいが,まちの活性化につながることをめざして,文 化芸術とまちづくりを一体化させた取組を促進する。このような取組を通じて,京都を 魅力に満ちあふれた世界的な文化芸術都市として創生する。 政策の評価結果 <総合評価結果> A 政策の目的が十分に達成されている <市民実感>この政策が重要との回答 重要と回答した割合 順位 78.9% 19/27 <今後の方向性> ● 文化庁の全面的な移転の決定を踏まえ,文化を基軸としたまちづくりをこれまで以上に推 進し,世界的な文化芸術都市・京都の創生を目指すため,継承と創造に関する人材の育成等, 創造環境の整備,文化芸術と社会の出会いの促進の3点を重視し,文化芸術によるまちづく りを進める。 ● 継承と創造に関する人材の育成においては,伝統芸能文化のさらなる創生に向けた取組や, 芸術家の育成・活動支援,文化芸術に親しみ,その楽しさを知る子どもたちの育成に取り組 む。 ● ロームシアター京都を拠点に,新たな文化創造の場として世界文化自由都市・京都を発信 する「文化の殿堂」として取組を進める。 ● かけがえのない文化財の保護,活用と伝承に向け,引き続き,指定・登録の対象物件調査 に取り組む。 -78- 実施状況 推進施策1 すべ ての 市民が京都のまち を支 え,かつ誇りにで きる 文化芸術創造の まちづくり<総合評価結果 B> 事業名 № 実施状況 ・ 日 本 の 財 産,世界の 宝である歴 史都市・京 都を,国を 挙げて守り 生かす「国 家戦略とし ての京都創 生」の推進 国に対し,国家的見地に立った制度的・財政的な特別措置を 提案・要望するとともに,京都の団体,企業,市民により設立 された「京都創生推進フォーラム」を中心に取組を進める。ま た, 「京あるき in 東京」など,海外や首都圏における京都創生 の発信にも取り組む。 ・ 平成 27 年度は,引き続き,国家予算等に関する要望・提案 や「日本の京都」研究会を行ったほか,ホームページやシンポ 32001 ジウム,連続セミナーを通じて情報発信を行うとともに,大学 生などの若い世代への働きかけを実施した。 ・ 27 年 10 月には大使館関係者等を対象とした京都見学会を実 施し,京都創生の取組を国内だけでなく,海外に向けて発信し た。 ・ 28 年 2 月には,「京あるき in 東京 2016」を開催し,首都圏 在住の方々や,各国駐日大使等を対象に奥深い京都の魅力を発 信した。 所管 総 合 企画局 ・ 文化芸術に 親しみ,そ の楽しさを 知る子ども たちの育成 子どもたちが優れた文化芸術に触れる機会をつくる「ようこ そアーティスト 文化芸術とくべつ授業」を実施する。 ・ 平成 27 年度は「ようこそアーティスト 文化芸術とくべつ 文 化 33005 授業」に加え,「学校教育をはじめ,あらゆる機会を通じた伝 市民局 統的な文化芸術に触れる取組」として,大幅に伝統芸能分野を 増やし,講義やワークショップを行った。 (平成 27 年度 41 校, 65 回) ・ 文化芸術と くらしを改 めて結び付 けるための 取組 文化芸術の鑑賞者を育成するための初心者向け,上級者向け のレクチャーや劇場,作家の制作場所等を訪ねるツアーを実施 する。また,公共施設等における美術作品の展示,ダンスのワ ークショップ等を行うほか,市職員を対象とした文化芸術に関 する研修を実施する。 3 3 0 0 7 ・ 平成 27 年度は,引き続き本市の新規採用職員研修で,茶道 の体験研修を実施した。 ・ また,京都国際現代芸術祭 2015 の開催に合わせて,より多 くの市民や観光客の皆様に文化芸術に触れていただくための イベントや劇場,作家の制作場所等拠点や事業を案内するツア ーを開催した。 ・ 文化芸術に よる地域の まちづくり 活動の支援 文 化 市民局 地域住民主体の文化芸術活動への支援のほか,ひとや場所が 相互に結び付くための契機をもたらす関係団体,人材への支援 にも取り組む。 ・ また,関係団体,人材への支援として,「区民提案・共汗型 まちづくり支援事業」のうち文化芸術に関するものを認定し, 文 化 33008 認定された事業はロゴマークを使用できる取組を開始し,平成 市民局 27 年度は 68 件の事業を認定した。これにより地域住民主体の 活動の情報を収集し,それをフィードバックすることで幅広い 市民の方に知っていただき,新たな取組や取組の強化を促進す る。 -79- 事業名 № 実施状況 ・ 市内各所で多彩な文化イベントを展開している京都文化祭典 を継続開催する。 3 3 0 0 9 ・ 平成 27 年度は,秋季に音楽祭や市民ふれあいステージ,円 山コンサートなどで構成する「京都文化祭典 2015」を開催し た。 京都文化 祭典の開 催 若手製作者を中心とした製作活動のための環境整備と,これ まで実施してきた京都映画祭の見直しを進める。 ・ 平成 24 年度まで実施してきた京都映画祭を見直し,若手製 作者を中心とした製作活動のための環境整備に注力して支援 33010 を行っている。 ・ 平成 27 年度は,民間業者が主体となって,映画文化の振興 とともに,観光振興,産業振興などに寄与することを目的とし て実施された「京都国際映画祭 2015」の支援を行った。 所管 文 化 市民局 ・ 若手製作 者の支援 等による 映 画 都 市・京都の 推進 推進施策2 文 化 市民局 歴史に培われた和の文化の継承と新たな創造活動の支援 <総合評価結果 B> 事業名 № 実施状況 ・ 「京都創生 座」など伝 統芸能文化 のさらなる 創生に向け た取組 古典を学び 親しむ「古 典の日」の 制定に向け た取組 京都に集積している日本の伝統芸能を発信,継承,創造する ための拠点である「国立京都伝統芸能文化センター(仮称)」 の整備に向けた国への要望を実施するとともに,同センターの 機能として想定する事業を試行する「京都創生座」をモデル事 業として実施する。 3 3 0 0 1 ・ 平成 27 年度は,同センターの誘致について国に提案したほ か,「京都創生座」に代わる「創生劇場」を 28 年 2 月及び 3 月に実施した。 ・ なお,24 年度に実施した伝統芸能の若手出演者の競演によ る「京都創生座」は,現在,自主的な組織として活動を継続し ている。 所管 古典を学び,親しむ日として,11 月 1 日が「古典の日」に 制定されたことを受け,古典を通じて伝統文化に親しみ,日本 33002 の心を次世代に継承していくための取組を進める。 ・ 平成 27 年度は, 「琳派 400 年記念事業」の一つとして「古典 の日フォーラム」を開催した。 ・ ・ 京都芸術セ ンター等に よる芸術家 の育成・活 動支援 文 化 市民局 文 化 市民局 京都市の文化芸術振興の拠点施設として,多くの若い芸術家 の成長を支えてきた京都芸術センターを運営する。また,京都 の若手芸術家等を対象に,将来の飛躍を促すための活動資金を 支給する「京都市芸術文化特別奨励制度」を引き続き実施する。 文 化 33004 ・ 平成 27 年度は,引き続き,制作室の提供など京都芸術セン 市民局 ターによる芸術家の育成・活動支援,「京都市芸術文化特別奨 励制度」による若手芸術家等への支援を行った。 (応募件数 53 件) -80- 事業名 芸術家等 の育成や 文化芸術 振興のた めの京都 市立芸術 大学の法 人化によ る改革と 移転整備 構想の策 定 № 実施状況 所管 ・ 京都市立芸術大学について,京都の文化芸術の振興を図る役 割を担うため,公立大学法人制度を導入し,さまざまな大学改 革の取組を推進するとともに,大学の市内中心部への移転整備 構想を策定する。 ・ 平成 27 年度は,京都市立芸術大学移転プレ事業として,元 崇仁小学校や周辺地域において,京都国際現代芸術祭特別連携 74001 プログラム「still moving」の継続開催(4 月,5 月),芸術大 行財政局 学の授業(4 月~),「親子ふれあいアート教室」(28 年1月), 卒業生等による展覧会「OpenDiagram」 (同年 2 月)を実施した。 ・ 芸術大学移転を見据え,「西京区・洛西地域の新たな活性化 懇談会」を開催し,同地域の新たな活性化について検討を行っ た。 ※26 年度に「移転整備基本構想」策定済み。 ・ 若手芸術家等の居住・制作・発表の場づくり(№71200) 文化市民局 <再掲:重点戦略 7-2> ・ 日本の財産,世界の宝である歴史都市・京都を,国を挙げて守り生かす「国家戦略としての 京都創生」の推進(№32001) 総合企画局 <再掲:政策分野 6-1> 推進施策3 事業名 世界的な交流を視野に入れた文化芸術環境の向上<総合評価結果 A> № 実施状況 ・ 文化庁の誘 致に向けた 取組の推進 日本を代表する歴史的・文化的資源を生かすための拠点とし て京都市へ文化庁を誘致する機運を高める。そのために,専門 家による文化芸術の審査・評価のしくみの導入に向けた協力 や,アーティスト・イン・レジデンス(AIR)の施設間連携の 推進等を行う。 ・ 平成 27 年度は,国が政府関係機関の地方移転に係る提案を 募集したことを受けて京都府,京都商工会議所とともに,文化 庁の京都移転の提案を行うとともに,27 年7月に設立した「文 化庁等移転推進に関する協議会」 (28 年 1 月に「文化庁京都誘 致協議会」へ改名)を中心に,経済界,文化関係団体等も含め, 33003 京都を挙げての要望行動を実施したほか,あらゆる場面で国へ の働きかけを行った。 ・ また,国内外の文化芸術政策の担当者やアーティスト等を招 き,地域やアーティストにとってのレジデンスの効果や,今後 の創造環境の整備について考えるシンポジウムを開催したり, 各種メディア等での広報を行う等,文化庁移転に向けた機運醸 成に努めた。 ・ こうした中,国の政府関係機関移転基本方針(28 年 3 月 22 日まち・ひと・しごと創生本部決定)において文化庁の京都へ の全面的な移転が明記された。 所管 ・ 京都・文化 芸術国際発 信プロジェ クト 文化芸術に関する国際的な人材交流を促進するとともに,若 手の活動の年間の精華を集めたバイリンガル冊子の作成・配布 を行う。 ・ 平成 27 年度は,京都・日本・世界の舞台芸術を紹介する「京 都国際舞台芸術祭」及び若手芸術家等を支援する「若手芸術家 33006 等の居住・制作・発表の場づくり事業」において,国内外の専 門家(ディレクター,批評家,キュレーター(展覧会の企画を 行う専門家))を派遣,招聘した。 ・ 国内外の現代美術作家 40 組 45 名が参加する大規模国際展 「PARASOPHIA:京都国際現代芸術祭 2015」を京都市美術館等を 主会場に開催した。 総 合 企画局 文 化 市民局 -81- 文 化 市民局 事業名 建物価値の 継承とより 魅 力 的 な 「文化の殿 堂」をめざ した京都会 館の再整備 № 実施状況 京都会館について,建物価値をしっかりと継承しながら,舞 台機能の向上とにぎわい空間の創出を図り,世界に冠たる文 33011 化・交流拠点,MICE 拠点として再整備を行う。 ・ 平成 27 年度は,9 月に竣工式,1月に開会記念式典・公演 を実施するとともに,オープニング事業を開始した。 所管 ・ 文 化 市民局 京都市美術 館の将来構 想策定と再 整備 ・ 市民や芸術家が集い,交流できる空間の創出に向け,京都市 美術館の将来構想を策定し,再整備に取り組む。 33012 ・ 平成 27 年度は,基本設計を取りまとめるとともに,第Ⅱ期 埋蔵文化財調査を行った。 近くて楽し い動物園を め ざ し た 「新「京都 市動物園構 想」」の推進 ・ 平成 21 年 11 月に策定した新「京都市動物園構想」に基づき, 「心の教育」と「環境学習」を柱に再整備を行う。 文 化 3 3 0 1 3 ・ 平成 27 年度は「京都の森」,「ゾウの森」, 「学習・利便施設」 市民局 がオープンし,新「京都市動物園構想」に基づく整備工事を完 了した。 文 化 市民局 ・ 京都の文化芸術を結び付けるネットワークの整備と活用(№31300)文化市民局 <再掲:重点戦略 3-3> ・ 日本の財産,世界の宝である歴史都市・京都を,国を挙げて守り生かす「国家戦略としての 京都創生」の推進(№32001) 総合企画局 <再掲:政策分野 6-1> 推進施策4 事業名 世界遺産・ 二条城の国 宝・二の丸 御殿をはじ めとする文 化財建造物 等の本格修 理 かけがえのない文化財の保護,活用と伝承<総合評価結果 A> № 実施状況 所管 ・ 世界遺産・二条城について,二階廊下・溜蔵の復原のほか, 国宝二の丸御殿 6 棟と,本丸御殿 4 棟をはじめとする重要文化 財 22 棟など計 30 棟の本格的な保存修理工事を行う。 文 化 3 2 0 0 9 ・ 平成 27 年度は,東大手門の修復工事の 2 年目で,基礎工事 市民局 (石垣の間詰め),木工事,屋根(瓦)工事,左官工事等を行 った。併せて,番所工事の修理工事に着手し,仮設工事(素屋 根の建設)等を行った。 ・ 京都における新たな世界遺産の登録に向けた取組(№31110) 文化市民局,産業観光局 <再掲:重点戦略 3-1(1)> ・ 歴史的資産の保存・活用制度の運用(№31120) 文化市民局 <再掲:重点戦略 3-1(2)> ・ 未指定文化財の調査及び保存・活用(№31130) 文化市民局 <再掲:重点戦略 3-1(3)> ・ 日本の財産,世界の宝である歴史都市・京都を,国を挙げて守り生かす「国家戦略としての 京都創生」の推進(№32001) 総合企画局 <再掲:政策分野 6-1> -82- 政策分野7 スポーツ ~スポーツやレクリエーションに親しむ機会に恵まれたまちをめざす~ 基本方針 「だれもが,いつでも,どこでも,いろんなかたちでスポーツやレクリエーションに 親しめる環境を,みんなで支え合うまちづくり」を関係団体(地域のスポーツボランテ ィア団体,競技団体,学校,企業など)や指定管理者と行政が一体となって進める。そ のことにより,市民ひとりひとりがスポーツやレクリエーションそのものを楽しむこと はもちろん,健康や感動など市民生活に豊かさをもたらすとともに,環境,教育,観光, 経済などさまざまな分野の京都のまちづくりをより魅力あるものにする。 政策の評価結果 <総合評価結果> C <市民実感>この政策が重要との回答 重要と回答した割合 順位 63.5% 27/27 政策の目的がそこそこ達成されている <今後の方向性> ● それぞれの年齢や個性,環境に応じて,スポーツやレクリエーションを楽しむための施設 の効果的・効率的な整備・運営に引き続き取り組むとともに,誰もがスポーツやレクリエー ションを楽しむための機会の充実を図る。 ● プロスポーツはもとより様々なスポーツに身近に触れるための環境整備や,国際的又は全 国規模のスポーツイベントの開催及び誘致促進,競技スポーツの支援などに取り組む。 ● 相互に多様なスポーツ活動を支え合う仕組みづくりを促進するため,誰もが相互に利用し やすい施設の提供,市民スポーツを支える支援やボランティア活動の促進などに取り組む。 実施状況 推進施策1 それぞれの年齢や個性,環境に応じてスポーツやレクリエーションを 楽しんでいるまちづくり(「するスポーツ」)<総合評価結果 C> 事業名 地域体育館 や水垂運動 公園など身 近にスポー ツに親しめ る環境の整 備 № 実施状況 所管 ・ 市民に身近な生活圏におけるスポーツ環境の充実を図る。 ま た,水垂埋立処分地跡地の緑豊かな運動公園としての整備を推 進する。 ・ 平成 27 年度は,府市協調で進めるスポーツ施設整備「横大 路運動公園の再整備・防災機能強化」に向けて関係機関協議・ 文 化 94005 調整を実施した。 市民局 ・ 宝が池公園体育館(仮称)の整備に向けて建築及び設備の実 施設計を実施した。 ・ 水垂運動公園(仮称)の整備に向けての検討を進め,整備基 本計画の見直しに着手した。 -83- 推進施策2 トップレベルのスポーツに身近に触れられているまちづくり (「みるスポーツ」)<総合評価結果 C> 事業名 № 実施状況 所管 ・ 京都マラソ ンの開催と ランニング 環境の充実 市民ランナーが都大路を駆け抜ける「京都マラソン」を開催 する。また,走路,照明などのランニング環境の充実を進める。 ・ 平成 27 年度は第5回大会として,ボランティア枠の新設や 仙台国際ハーフマラソンへのランナー派遣など,様々な取組を 行った。 ・ 北山通(下鴨中通東~松ヶ崎区間)の南北全4車線を走路化 し,走路環境が改善したほか,規制時間の短縮,応援人数増に 文 化 94003 も寄与した。 市民局 ・ 「京都マラソン 2016」の開催に当たり,引き続きランナー向 けのお風呂屋さんマップを作成したほか, 「グルメ de 盛り上げ 隊」を組織した。 ・ 京都市情報館内のランニングコース紹介等のランナー向け情 報を掲載したページ「きょう・走ろう!~京都のランナーズ情 報~」の情報を更新した。 ・ プロスポー ツ・スポー ツビッグイ ベントの誘 致促進,支 援強化 国際的・全国的規模のスポーツイベントを誘致するための取 組を行う。 ・ 平成 27 年度は,府市協調で進めるスポーツ施設整備「西京 極総合運動公園陸上競技場兼球技場の計画的改修」として大型 94004 映像装置の更新,新メインゲートの設置を実施した。 ・ 関西ワールドマスターズゲームズ 2021 の開催に向けた取組 を行った。 ・ わかさスタジアム京都において,7 月にプロ野球公式戦を開 催し,28 年 3 月にはプロ野球オープン戦を開催した。 文 化 市民局 スポーツの 素晴らしさ を広く伝え る「京都ス ポーツの殿 堂」事業の 推進 京都ゆかりのトップアスリートの功績を讃え,殿堂入り受賞 者を選定するとともに,スポーツの素晴らしさを伝える「伝道 事業」を実施する。 94006 ・ 平成 27 年度は,新たに 3 名の「殿堂入り受賞者」の選定・ 表彰を行ったほか,これまでに殿堂入りされた方々によるスポ ーツ教室,講演会などの「伝道事業」を実施した。 市域のスポ ーツ関係団 体等の実践 者で構成す る「京都市 スポーツの 絆が生きる まち推進会 議(スポー ツリエゾン 京都)」によ る市民との 協働型事業 の推進 ・ 「京都市スポーツの絆が生きるまち推進会議」において, 「京 都市市民スポーツ振興計画」の進ちょくについて評価・助言を 頂くとともに,市民との協働型事業を推進する。 ・ 平成 27 年度は上記計画の中間年に当たることから,同会議 を 3 回実施し,中間見直しについて意見聴取を行った。また, 文 化 102004 市民アンケート及びパブリックコメント等を実施し,計画の改 市民局 定版を策定した。 ・ 市民との協働事業として,プロスポーツチームの試合会場に おいて大学生や環境団体と協力して,ごみ分別の取組とごみの 減量の啓発を行った。 ・ -84- 文 化 市民局 推進施策3 多様なスポーツ活動を支え合っているまちづくり(「支えるスポーツ」) <総合評価結果 B> 事業名 № 実施状況 ・ スポーツボ ランティア 活動の支援 地域住民の健康増進,体力向上等のために活動するボランテ ィア組織である京都市体育振興会連合会に対し事業助成等の 支援を行う。また,京都市体育協会等が実施するスポーツ指導 94007 者やスポーツ関係者を対象とした講習会等に助成する。 ・ 平成 27 年度は,京都市体育振興会連合会への支援を引き続 き行ったほか,京都市体育協会等が実施するスポーツ指導者や スポーツ関係者を対象とした講習会等に助成した。 所管 -85- 文 化 市民局 政策分野8 産業・商業 ~新たな価値をつくる都市をめざす~ 基本方針 京都のまちに脈々と受け継がれてきた匠のわざ,企業のもつ優れた技術力,知の集積 拠点である大学など,これまで築き上げてきた「京都力」を生かし, 「ものづくり」, 「こ とづくり」,「ひとづくり」により,京都ならではの産業・商業振興を進める。また,市 民の健康と豊かな食生活を維持するため,流通体制の整備を進める。 政策の評価結果 <総合評価結果> B 政策の目的がかなり達成されている <市民実感>この政策が重要との回答 重要と回答した割合 順位 71.0% 24/27 <今後の方向性> ● 未来の京都を担う有望な中小・ベンチャー企業等の発掘から育成までの一貫した伴走型の 支援策等を展開するとともに,中小・ベンチャー企業の新事業創出を促進するため,ビジネ スプランのブラッシュアップや資金調達,魅力ある新商品・新サービス等の販路開拓支援等 の総合的な支援策を展開する。 ● 新産業の創出や京都の強みを生かした人材育成のための環境整備などにより,京都の有す る地域資源・産業集積を生かし,伝統産業と先端産業の融合や, 「環境・エネルギー」, 「ライ フサイエンス」など社会課題解決型の成長分野に焦点を当て,付加価値の高いものづくり産 業を育成・振興するとともに,産学公の連携による新産業・新事業の創出を目指す。 ● 京都の有する地域資源・産業集積といった強みを生かし,市内企業の流出防止,さらには 市外,海外からの企業誘致に取り組み,事業環境の整備や研究開発型企業の集積を目指す。 また,産業技術研究所においては,これまで培った技術的強みをいかし,多様な技術課題に 対して具体的な提案ができる「技術支援機関」及び「技術プロデューサー」としての役割を 果たしていく。 ● 今後も第2期京都市伝統産業活性化推進計画に基づいた積極的な事業の推進を図ること で,市民生活実感の更なる向上を目指す。 ● 地域や商店街の魅力の向上・活性化につながる各種施策を引き続き実施するとともに,有 識者や商業関係者で構成する「商業振興アドバイザリー会議(仮称)」を設置し,本市の商業 振興施策の進捗を確認するとともに,新たな商業活性化のアイデア等について,助言を得て, 商業振興施策を推進する。 ● これからの1000年を紡ぐ企業認定制度の認定企業を中心にソーシャルビジネスに取り組む 事業者に対する多面的な支援を行うことで,京都市内へ社会起業家を呼び込むことを目指す。 ● (中央卸売市場第一市場)施設整備に係る基本設計を行うなど,市場の活性化や市場機能 の強化に取り組む。 (中央卸売市場第二市場)施設改築を行うなど,市場の活性化や市場機能の強化に取り組 む。 (計量検査所)京都府への事務委託により一元化を図り,合理的な検査指導業務により適 正計量の確保に努める。 ● 幅広い層の安定した雇用の維持・確保に向けて,国・京都府との連携を図りながら,引き 続き,各々の施策の効果的な推進に努める。 -86- 実施状況 推進施策1 多様で活力ある中小・ベンチャー企業の育成と発展支援 <総合評価結果 B> 事業名 № 実施状況 所管 ・ 産業技術研究所・ASTEM を中心に実施している技術支援や販 「知恵産業 路開拓支援に加え,知恵産業創出の担い手である市内中小企業 創造ファン 者の事業活動への支援(事業補助)を行う。また,支援を継続的 ド(仮称)」 に実施していくため,基金(ファンド)の設立に向けて取り組 の活用など む。 産 業 による,知 6 3 0 0 1 ・ 平成 27 年度も,引き続き産業技術研究所,京都高度技術研 観光局 恵産業の創 究所(ASTEM)において技術支援や販路開拓支援を実施した。 出に取り組 ・ また,府市協調により「京都知恵産業支援共同事業」として, む中小企業 本市の「知恵産業創造支援事業」と京都府の「きょうと元気な の支援 地域づくり応援ファンド」の一部を共同で実施し,12 件の事 業を採択した。 次代の京都 経済を担う ベンチャー 企業を発掘 する「未来 創造型企業 支援プロジ ェクト」の 推進 ・ 次代の京都経済をリードするベンチャー企業を発掘する「京 都市ベンチャー企業目利き委員会」を柱に創業から事業展開に 至るまで一貫したベンチャー企業支援を展開する。 ・ 平成 27 年度は,引き続き有望なベンチャー企業の発掘を行 63002 い,年間目標を上回る 7 社を A ランクに認定した。また,創業 初期ベンチャー企業の成長促進を目的に設立する「京都市スタ ートアップ支援ファンド」を核とした創業・第二創業,ベンチ ャー企業支援に係る業務連携・協力に関する事業連携のための 協定を,金融機関等と締結した。 中小企業を対象に,企業パワーアップコーディネータ ※1によ る総合的な支援を継続的に実施する。また,優れた事業発展計 画により積極的に経営革新に取り組む中小企業をオスカー認 定 ※2し,支援策の充実を図る。 ・ 平成27年度は,引き続きパワーアップコーディネータによる 企業訪問を実施したほか,年間目標を上回る11社をオスカー認 定した。 63003 産 業 観光局 ・ 経営革新に 取り組む中 小企業を支 援する「中 小企業パワ ーアッププ ロ ジ ェ ク ト」の推進 クラウドコ ンピューテ ィングなど の ICT の活 用による産 業競争力の 強化 ・ ・ ※1 企業パワーアップコーディネータ:豊富な企業支援の経験を有す る専門家。 ※2 オスカー認定:優れた技術や製品,サービスをもつ中小企業から, 新商品の開発や経営管理の効率化,積極的な販路拡大を通じて経営革 新を図るための事業計画「事業発展計画(パワーアッププラン)」を 募集,審査し,企業価値の向上により持続的に成長することが期待さ れる中小企業を認定する。 空洞化が懸念される ICT 産業において,地元中小 ICT 企業の クラウドコンピューティングにおける最新技術による新たな ビジネス開発費用を助成するとともに,新しく創出されたクラ 63007 ウド・サービスの市内中小企業への導入を図る。 ・ 平成 27 年度は,市内ICT企業に対する技術力向上及び海 外展開の支援を実施した。 産 業 観光局 ・ 産 業 観光局 中小企業の国際化への支援(№61100)産業観光局 <再掲:重点戦略 6-1> 産業支援機関の連携をはじめとするベンチャー・中小企業の成長・下支え支援策,体制の強 化(№61200)産業観光局 <再掲:重点戦略 6-2> -87- 推進施策2 産学公の連携による新産業の育成・振興と新事業の創出 <総合評価結果 A> 事業名 関西イノベ ーション国 際戦略総合 特区を活用 した産学公 連携による 産業の国際 競争力の強 化 № 実施状況 総合特区制度による国の規制緩和等を最大限に活用し,主に バイオ・ライフサイエンス,環境・エネルギーの分野において, 関西全体で産業の国際競争力の強化に取り組む。 ・ 平成 27 年度は,国際戦略総合特別区域計画に基づく事業を 62001 推進したほか,規制緩和等の特例措置の追加認定に向けて,関 係省庁と協議を行い,財政上の支援措置 2 件について,認定を 受けた(累計認定件数:規制の特例措置 2 件,税制の支援措置 44 件,財政上の支援措置 34 件,金融上の支援措置 12 件)。 所管 ・ 総 合 企画局 産 業 観光局 環境・エネ ルギー分野 における産 学公連携に よる事業化 推進や研究 機関・企業 の集積形成 への支援に よる産業の 振興 ・ 環境・エネルギー分野の新技術に係る研究成果を踏まえ,新 たな産学公連携による事業化推進や研究機関・企業の集積形成 のあり方を検討し,実践する。 ・ 平成 27 年度は,文部科学省公募事業「地域イノベーション 戦略支援プログラム」に 25 年度採択された「京都次世代エネ ルギーシステム創造戦略」において,人材育成及びコーディネ 産 業 62002 ーターによる産学連携に取り組むとともに,「京都次世代エネ 観光局 ルギーシステム創造戦略第二回成果発表会」を行った。 ・ (国研)科学技術振興機構公募事業「スーパークラスタープ ログラム」に 25 年度採択された「クリーン・低環境負荷社会 を実現する高効率エネルギー利用システムの構築」において, 産産連携により SiC(炭化ケイ素)パワー半導体デバイスを搭 載した製品が開発された。 バイオ・ラ イフサイエ ンス関連産 業の振興策 としての医 療技術に係 る事業化の 推進や予防 医療,介護 分野での研 究開発の支 援 ・ 京都大学内に設置した京都市ライフイノベーション創出支援 センターを中心に,人材育成講座の実施や共同研究プロジェク トのコーディネートなどを実施する。さらに,大学研究者及び 中小・ベンチャー企業を対象に,革新的な医療技術に関する研 究開発活動への助成等を行う。 62003 ・ 平成 27 年度は,引き続き,コーディネーター等によるコー ディネート活動のほか,シンポジウム,セミナー,バイオ入門 講座等を実施した。 ・ また,京都発革新的医療技術研究開発助成として,27 件を 採択した。 産業技術研 究所の研究 機能・技術 力を生かし た「京都技 術フロンテ ィア」事業 の推進 パイロット研究(商品化・技術の実用化につなげる研究), カルティヴェイション研究(若手研究員の中小企業支援・技術 指導力に資する研究),研究会及び大学等との連携強化等を実 施する。 6 3 0 0 4 ・ 平成 27 年度は,年間目標テーマ数を上回る 9 テーマ(パイ ロット研究 4 テーマ,カルティヴェイション研究 5 テーマ)を 26 年度に引き続き実施したほか,京都工芸繊維大学,京都府 立大学,京都市立芸術大学との連携協定に基づく事業交流を実 施した。 産 業 観光局 ・ -88- 産 業 観光局 事業名 京都産学公 共同研究拠 点「知恵の 輪」におけ る研究プロ ジェクトや 人材育成の 推進 技術・デザ イン・情報 等の支援に より,伝統 産業と先端 産業を融合 し た 新 技 術・新製品 の開発を促 進する「知 恵産業融合 センター事 業」の拡充 と推進 ・ 実施状況 所管 ・ (国研)科学技術振興機構から譲り受けた高度研究機器を活 用し,科学技術を駆動力とした地域経済の活性化を図る。また, 産学公共同研究プロジェクトや人材育成に取り組み,生産性の 向上,新製品の開発を促進する。 産 業 6 3 0 0 5 ・ 平成 27 年度は,26 年度に引き続き高度研究機器を活用した 観光局 共同プロジェクトを推進したほか,「京都バイオ計測センター シンポジウム『健康のためのバイオ計測の展開』」,「先端光加 工プロジェクト『金属光造形複合加工装置 機器利用講習会』」 等を開催した。 ・ 企業情報分析システムを活用した企業間マッチング,海外で の販路開拓支援を行う。また,伝統工芸や中小企業に従事する 中堅技術者,起業家等を対象とした人材育成事業を行う。 ・ 平成 27 年度は,26 年度に引き続き,研究開発支援や販路開 拓・企業間マッチング支援,京都ものづくり協力会における試 産 業 63006 作事業等を通して,新技術・新製品の開発を支援・促進した。 観光局 ・ (地独)京都市産業技術研究所が技術支援等を行い,新技術 開発や製品化・事業化に結びついた企業を認定し,その取組を 発表する「知恵創出“目の輝き”」成果発表会や,各種ビジネ スフェアへの出展等を通じて,情報発信にも注力した。 マンガ・アニメをはじめとするコンテンツ産業の拠点整備,市場創出(№61400) 産業観光局 <再掲:重点戦略 6-4> 推進施策3 ・ № 京都の強みを生かした事業環境の整備<総合評価結果 B> 京都の新たな活力を担う「らくなん進都」をはじめとする市南部地域を中心とした企業誘致 の推進(№61300)産業観光局 <再掲:重点戦略 6-3> -89- 推進施策4 事業名 伝統産業の活性化と新たな展開の推進<総合評価結果 A> № 実施状況 所管 ・ 国に対し,国家的見地に立った制度的・財政的な特別措置を 提案・要望するとともに,京都の団体,企業,市民により設立 日本の財産, された「京都創生推進フォーラム」を中心に取組を進める。ま 世界の宝で た,「京あるき in 東京」など,海外や首都圏における京都創生 ある歴史都 の発信にも取り組む。 市・京都を, ・ 平成 27 年度は,引き続き,国家予算等に関する要望・提案や 国を挙げて 「日本の京都」研究会を行ったほか,ホームページやシンポジ 総 合 32001 守り生かす ウム,連続セミナーを通じて情報発信を行うとともに,大学生 企画局 「国家戦略 などの若い世代への働きかけを実施した。 としての京 ・ 27 年 10 月には大使館関係者等を対象とした京都見学会を実施 都創生」の し,京都創生の取組を国内だけでなく,海外に向けて発信した。 推進 ・ 28 年 2 月には,「京あるき in 東京 2016」を開催し,首都圏在 住の方々や,各国駐日大使等を対象に奥深い京都の魅力を発信 した。 京もの海外 ・国内市場 開拓事業の 推進 ・ ・ 京都の伝統産業製品について,首都圏における展示の実施や, 海外市場における新商品開発及び展示商談会の開催,見本市へ の出展を支援する。 ・ 京都商工会議所と連携し,海外ニーズにマッチした新商品の 開発と,ブランディング等の支援を行い,経済界と一丸となっ て伝統産業をはじめとする市内中小企業の海外市場開拓を強 力に推進した。 ・ 平成 27 年 9 月に上海,28 年 1 月にパリにおいて国際見本市 産 業 33014 へ出展するとともに,現地セレクトショップ内で展示商談会を 観光局 開催した。とりわけパリにおいては,パリ市と交わしたビジネ ス交流を促進する共同宣言をもとに,パリ市のデザイナーとコ ラボした商品を開発し出展した。 ・ 27 年 11 月に東京丸の内 KITTE 等において,京都の総力を挙 げた販路開拓支援として「京都知恵産業フェア2015~琳派 400年記念~」を開催し,京都ならではの知恵を活用した商 品やサービスを,バイヤーや消費者に提供した。 伝統産業技術者育成事業の充実(№71100)産業観光局 <再掲:重点戦略 7-1> 推進施策5 事業名 商店街との 共汗で取り 組む商店街 街路灯の光 源の LED 化 地域の特性に応じた商業振興<総合評価結果 A> № 実施状況 ・ 12014 ・ 所管 市内商店街の街路灯を LED に交換する際に補助を行う。 平成 27 年度は,補助制度の継続運用により,新たに 625 個 の光源を LED へ交換した。 産 業 観光局 商店街の環境整備や地域の児童・学生等の社会体験・学習の 場としての商店街の活用などを推進する。 ・ 平成 27 年度は,引き続き,商店街が実施する共同施設(ア ーケード,街路灯等)の整備を補助したほか,本市や市民活動 団体その他団体と連携した事業を支援した。 103001 ・ 具体的な例としては,伏見桃山・中書島地域において,同地 域の 7 商店街が京都造形芸術大学と連携し,学生が作品制作等 で参加するアートフェスティバルを開催した。 ・ また,商店街を応援する女子たちによるパネルディスカッシ ョンと女性消費者アンケート結果を京都市情報 館で情報発信 した。 産 業 観光局 ・ 地域コミュ ニティの活 性化に寄与 する商店街 づくりの推 進 -90- 推進施策6 ※ ソーシャルビジネス(社会的企業) ※ への支援<総合評価結果 B> ソーシャルビジネス(社会的企業):社会問題の解決を目的として収益事業に取り組む事業体 。 事業名 福 祉 ・ 環 境・地域活 性化などの 社会的課題 を解決する ソーシャル ビジネスの 起業・成長 の支援 推進施策7 事業名 中央卸売市 場第一市場 の施設整備 による品質 管理・物流 機能の強化 とにぎわい の 施 設 棟 (すし棟) 等を活用し た魚食普及 の推進 № 実施状況 ソーシャルビジネスについて,フォーラム開催等による普及 啓発,人材育成セミナーによる担い手の育成,認定等による企 業支援体制の構築を図る。 ・ 平成 27 年度は,ソーシャルビジネスに取り組む企業を支援 62004 するための認定制度として「これからの 1000 年を紡ぐ企業認 定」を創設し,認定を希望する企業の募集を開始した。 ・ 12 月には,ソーシャルビジネスに取り組む企業やそれらを 応援する人々が集まり,全国の実践事例の共有等を行う「ソー シャル・イノベーション・サミット」を開催した。 所管 ・ 産 業 観光局 市民に安心していただける流通体制の強化<総合評価結果 A> № 実施状況 流通構造や市民のニーズの変化に対応した機能強化,施設整 備,安全・安心な食品供給体制の確保とともに,「京の食文化 及び食育の拠点」としての機能の充実を図り,消費拡大や周辺 地域の活性化につなげる。 ・ 平成 27 年度は,市場の会員制度である「食の海援隊・陸援 隊」の活動,小学校出前板さん教室等の市場の活性化の取組や 115009 食育活動をあじわい館中心に展開した。 ・ また,市場関係者と協力し,魚さばき方教室やすし教室等の 様々な魚食普及の取組を実施した。 ・ 27 年 3 月に策定した「京都市中央市場施設整備基本計画」 に基づき市場施設整備を推進し,28 年 3 月から水産棟の基本 設計に着手した。 所管 ・ ・ 中央卸売市 場第二市場 における経 営改革・施 設整備の推 進と消費拡 大・食育推 進事業の充 実 第二市場のさらなる公設民営化と運営会社の経営改革,受益 者負担を原則とした効率的かつ衛生的な施設の改築のほか,消 費拡大・食育推進事業,食肉の安定供給拠点としての役割を担 う。 ・ 平成 27 年度は, 「京ミートマーケット」マスタープランに基 づくこれまでの取組状況について総括し,今後,実施すべき取 組を明確にした。 115010 ・ 卸売会社の経営改革に向け,目標頭数に基づいた集荷販売戦 略を策定し,集荷,販売力の強化に向けた支援を行った。 ・ 守衛所・受水槽等一部付帯施設の建設,既存管理事務所棟の 解体等を行った。 ・ また,引き続き,生産者による牧場紹介や調理実習等を行う 「食肉講座」を 8 月と 28 年 3 月に開催し,11 月には,市民と 市場関係団体との交流を通して和牛の良さや美味しさを伝え る「ミートフェア」を開催した。 産 業 観光局 -91- 産 業 観光局 推進施策8 雇用の維持・確保と新たな雇用創出に向けた取組の推進 <総合評価結果 B> 事業名 市内中小企 業の受注機 会の拡大や 適正な労働 条件の確保 などを総合 的にめざす 「公契約基 本条例」の 制定 国や府との 連携,さら には WEB サ イト「京の まち企業訪 問」の活用 をはじめと した雇用・ 就業対策の 実施 № 実施状況 所管 ・ 公共工事・サービスでの市内中小企業の受注機会の拡大や, 適正な労働条件の確保,地元雇用の創出などを総合的にめざ す,公契約に関する基本条例を制定する。また,入札制度の抜 本的改革・運用改善を行う。 ・ 平成 27 年度は,公契約基本条例に関する検討結果報告を公 63008 行財政局 表するとともに,条例案の概要に関する市民意見募集を実施し た。この結果を踏まえ,27 年 9 月市会に条例案を提出し,全 会一致で可決された(同年 11 月に公布)。 ・ また,工事の最低制限価格の全面事後公表化など,引き続き 入札制度の抜本的改革・運用改善を行った。 ・ 雇用行政,労働行政を担う国及び京都府との連携や国への働 き掛けにより,正規雇用につながる雇用創出事業を推進する。 また,市内中小企業の魅力を発信する WEB サイト「京のまち企 業訪問」の充実等により,市民の就労を積極的に支援する。 ・ 平成 27 年度は,「京のまち企業訪問」掲載企業数を 3,607 産 業 92003 社(26 年度末比+337 社)に伸ばすなど,掲載内容の充実を図 観光局 った。 ・ また,求職者と中小企業等とのマッチングを支援するため, 「京のまち企業訪問」掲載企業による合同企業説明会,業界研 究会や企業と学生の交流会を実施した。 -92- 政策分野9 観光 ~いよいよ旅の本質 ※ へ ※ 世界が共感する観光都市をめざす~ 旅の本質:ひとに出会い,風景に出会い,心打たれる出来事に出会い,そして新たな自分自身に出会 う。旅を通して,気付き,学び,癒され,元気をもらい,成長し,人生が深く,豊かになること。 基本方針 「5000 万人観光都市」を実現した京都観光は,「量の確保」とあわせて,「質の向上」 を図り,「旅の本質」を堪能できる世界で一番のまちをめざす。そのため,「観光スタイ ルの質」と「観光都市としての質」の向上に取り組む。 また,京都の都市特性を生かした世界に冠たる国際 MICE※ 都市~国際会議,企業研修 旅行,イベント等による国際集客都市~への飛躍をめざす。 ※ MICE(マイス):企業のミーティング,企業研修旅行,国際会議,イベントなどの総称 。 政策の評価結果 <総合評価結果> A 政策の目的が十分に達成されている <市民実感>この政策が重要との回答 重要と回答した割合 順位 76.0% 20/27 <今後の方向性> ● 平成26年10月に策定した「京都観光振興計画2020」に基づき,観光地の魅力を掘り起し, 丁寧な発信を行うとともに,市内全域に宿泊施設を誘致して新たな人の流れを呼び込むこと などにより,観光客の分散化や滞在期間の長期化,人と公共交通を優先する歩いて楽しいま ちづくりを進める。 ● 平成26年10月に策定した「京都観光振興計画2020」に基づき,世界中の人に京都に行きた いという「あこがれ」を持っていただくよう,観光客の受入環境整備や観光事業者への支援, 観光客を魅了する安心・安全でやさしさあふれるまちづくりを進めていく。 ● 平成26年10月に策定した「京都市MICE戦略2020」に基づき,京都文化交流コンベンション ビューローと連携のうえ,京都の多様な魅力を活用しながら,開催支援メニューの充実,産 学公連携の強化など,主催者が京都を選択しやすい環境を整えることで,京都にふさわしい MICE誘致の強化を図る。 -93- 実施状況 推進施策1 事業名 観光スタイルの質の向上<総合評価結果 B> № 実施状況 ・ 日本の財 産,世界の 宝である歴 史都市・京 都を,国を 挙げて守り 生かす「国 家戦略とし ての京都創 生」の推進 国に対し,国家的見地に立った制度的・財政的な特別措置を 提案・要望するとともに,京都の団体,企業,市民により設立 された「京都創生推進フォーラム」を中心に取組を進める。ま た, 「京あるき in 東京」など,海外や首都圏における京都創生 の発信にも取り組む。 ・ 平成 27 年度は,引き続き,国家予算等に関する要望・提案 や「日本の京都」研究会を行ったほか,ホームページやシンポ 32001 ジウム,連続セミナーを通じて情報発信を行うとともに,大学 生などの若い世代への働きかけを実施した。 ・ 27 年 10 月には大使館関係者等を対象とした京都見学会を実 施し,京都創生の取組を国内だけでなく,海外に向けて発信し た。 ・ 28 年 2 月には,「京あるき in 東京 2016」を開催し,首都圏 在住の方々や,各国駐日大使等を対象に奥深い京都の魅力を発 信した。 所管 総 合 企画局 ・ 「京の朝」 の魅力を堪 能できる観 光の推進 踏破証発行 のしくみ構 築や外国人 受入環境の 整備などに よる「京都 一周トレイ ル」の充実 寺院・神社の散策や京の朝ごはんなど,朝にしか味わえない 魅力の紹介などにより朝の観光を推進する。 ・ 平成 27 年度は,「京の夏の旅」や「京の冬の旅」において, 産 業 52001 「京の朝」の魅力を堪能できる観光メニューを実施した。 観光局 ・ また,京都の朝の魅力を伝えるウェブサイト「京都朝観光」 において,新コーナー「京都人が勧めるとっておきの朝」を開 設した。 ・ 多くの観光客に利用されている「京都一周トレイル」につい て,道標の英文併記化,外国人観光客が気軽に楽しめるダイジ 52002 ェストコースの設定・紹介等に取り組む。 ・ 平成 27 年度は,各コースの整備及びマップの増刷等を行っ た。 産 業 観光局 ・ 京都の新たな夏の風物詩として,堀川や鴨川などを会場に「京 京都の精神 の七夕」事業を実施する。 文化・伝統文 ・ 平成 27 年度は,これまでに引き続き, 8 月に天の川を再現し 化にふれる, たライトアップなど「願い」をテーマに「京の七夕」を開催し, 産 業 よ り 魅 力 的 52003 76 万 2 千人に来場いただいた。 観光局 な「京の七 ・ また,市内全域で七夕を盛り上げ,8 月の京都は「京の七夕」 夕」事業の実 という機運を高められるよう事業の枠組みを拡大する「京の七 施 夕補助制度」により,計 38 件のイベントについて補助を実施し た。 -94- 事業名 № 実施状況 ・ ・ 観光庁の誘 致に向けた 取組の推進 ・ ・ 観光庁等の京都誘致の実現に向け,国に働き掛ける。 平成 27 年 6 月に国に対し,観光庁等の京都市への移転及び 東京オリンピック・パラリンピック等の開催を見据えた「観光 立国・日本京都拠点」の更なる充実について要望活動を実施し 53006 た。 ・ また 8 月には,国の「政府関係機関の地方移転に係る提案募 集」に対し,国際観光振興機構(JNTO)の京都移転を提案したが, 11 月に開催された国の有識者会議において,具体的に検討を 進める「更なる精査を要する提案」の対象外とされた。 所管 総 合 企画局 産 業 観光局 多様なニーズに対応する宿泊施設の充実(№51300)産業観光局 <再掲:重点戦略 5-3> 京都よくばり自転車観光の推進(№51400)産業観光局 <再掲:重点戦略 5-4> 推進施策2 事業名 「歩いて楽 しいまち・ 京都」観光 案内標識ア ップグレー ド事業の推 進 観光都市としての質の向上<総合評価結果 A> № 実施状況 所管 ・ より分かりやすい観光案内標識のあり方について平成 23 年 9 月に策定した「観光案内標識アップグレード指針」に基づき, 産 業 53001 観光エリアに,京都の町並みに調和した新たな観光案内標識を 観光局 整備する。 ・ 平成 27 年度末までに,計 629 箇所の案内標識を整備した。 ・ 京都観光を 支える未来 の担い手育 成 大学と連携し,幅広い分野の京都観光に携わる人材を対象と した観光に関する専門的な講座を開講する。 ・ 平成 27 年度は,国内外の観光客に対する京都ならではのお もてなしを更に向上させるため,「京都観光経営学講座」を更 に進化・発展させ,経営分野に限らない多岐に渡る講座内容の 充実や履修証明書の発行,講座の有料化を行うなど,経営者層 を対象とした,より質の高い講座を高等教育機関において実施 53002 し,17 名が受講した。 ・ また,「京都市と京都大学との国際学術都市としての魅力向 上に関する連携協定」を締結し,(1)国際学会・国際会議の 誘致及び開催促進(2)海外での留学生誘致の連携プロモーシ ョン(3)観光分野の人材育成(4)卒業生の京都観光支援に 関すること,について,連携して取り組むこととした。 ・ ボランティ アとの共汗 等 に よ る 「京都観光 サポーター 制度」の運 営 海外において京都ブランドを発信していただく「京都国際観 光大使」,京都ならではのおもてなしを実践し,京都の魅力発 信に貢献していただく「京都観光おもてなし大使」,京都ゆか りの著名人による「京都名誉観光大使」を任命し,観光振興に 御尽力いただくとともに,観光ボランティア団体の交流・連携 を図る。 5 3 0 0 3 ・ 平成 27 年度は,京都国際観光大使 10 名,京都観光おもてな し大使 5 名を新たに選任するとともに,大使の交流会を実施す ることで,活動の促進を図ったほか,市内の宿泊施設,観光施 設,飲食店,土産物店,タクシー事業者,観光案内所等におい て観光客と直接する業務に従事する方のおもてなし力の向上 を目的とした「京都観光おもてなしコンシェルジュ制度」にお いて,新たに 85 名を任命した。 産 業 観光局 -95- 産 業 観光局 事業名 № 実施状況 所管 外国人観光 客がひとり でも安心し て観光でき る受入環境 の整備 ・ バス停における案内表示等の多言語化を進めるとともに,外 国人が利用できるまちなか案内やニーズに応じた多様な観光 ガイドの充実,医療機関に関する情報や観光客の体験情報の発 信を行う。また,緊急時等における意思疎通を図るため,多言 語によるコールセンターを設置する。 ・ 平成 27 年度は,内閣府から特区の認定を受け,京都市独自 の「京都市認定通訳ガイド」制度を開始し,第 1 期生の研修受 53004 講生を決定し,基礎研修を実施した。 ・ また,宿泊施設や免税店を対象とする多言語コールセンター や観光関連事業者向けの語学研修をはじめ,外国人観光客の受 入環境の充実を図った。 ・ 119 番通報等の受信にあたり,多言語通訳体制(英語,中国 語,韓国・朝鮮語,スペイン語及びポルトガル語)をとってお り,平成 27 年度は 80 件の利用があった。 海外への情 報発信・マ ーケティン グの強化 ・ 海外情報拠点の設置等により,より現地ニーズに即した効果 的なプロモーションを実施するとともに,海外向けウェブサイ トの充実を行う。 ・ 平成 27 年度は,海外情報拠点 10 箇所(ニューヨーク,シド ニー,台北,ソウル,上海,パリ,フランクフルト,ロンドン, 産 業 53005 香港,ドバイ)において,引き続き京都観光の情報発信及び現 観光局 地の観光動向等の情報収集・分析を行った。 ・ また,京都市オフィシャル多言語ウェブサイトにおいて,13 言語(英,仏,中(簡・繁),韓,独,西,伊,露,マレー, アラビア,トルコ,タイ)対応による発信を行った。 産 業 観光局 消防局 ・ 京都市地域活性化総合特区の推進による国際観光拠点の形成(№51100) 総合企画局 <再掲:重点戦略 5-1> ・ 外国人観光客への伝統産業製品プロモーション活動の推進(№51500)産業観光局 <再掲:重点戦略 5-5> ・ 「京都どこでもインターネット」 ・ 「安心救急ステーション」の整備による観光客受入環境整 備(№51600)産業観光局,消防局 <再掲:重点戦略 5-6> ・ 日本の財産,世界の宝である歴史都市・京都を,国を挙げて守り生かす「国家戦略としての 京都創生」の推進(№32001) 総合企画局 <再掲:政策分野 9-1> 推進施策3 国際 MICE 都市~国際会議,企業研修旅行,イベント等による 国際集客都市~への飛躍<総合評価結果 B> 事業名 № 実施状況 ILTM Asia (インター ・ 世界有数のラグジュアリー層向けの商談会,旅行博覧会であ ナショナル る ILTM Asia の京都招致に取り組む。 ラグジュア ・ 平成 27 年度は,5 月に開催された ILTM Asia,12 月に開催 54002 リートラベ された ILTM(カンヌ)において京都ラウンジを設置し,参加 ルマーケッ 者への PR を実施したほか,28 年 3 月の ILTM Japan の開催時 ト アジア) に京都へのエクスカーション(観光資源視察)を実施した。 等の誘致 ・ 所管 産 業 観光局 MICE 推進のための組織の統合・強化と岡崎地域の活用(№51200) 産業観光局 <再掲:重点戦略 5-2> ・ 日本の財産,世界の宝である歴史都市・京都を,国を挙げて守り生かす「国家戦略としての 京都創生」の推進(№32001) 総合企画局 <再掲:政策分野 9-1> -96- 政策分野10 農林業 ~ひとと生命(いのち)と環境を育む京の農林業をめざす~ 基本方針 高齢化や後継者不足,農地や森林の荒廃進行に対処するため,職業として魅力ある農 林業を再構築し,その魅力を発信することによりさまざまな担い手を確保する。 また,農林業のもつ多面的機能の維持と発揮により,資源循環型産業として社会や環 境に貢献するとともに,市民の農林業に対する期待にこたえるため,市民の農林業への 参画や農林業を通じた自然とのふれあいの機会を創出していく。 政策の評価結果 <総合評価結果> B <市民実感>この政策が重要との回答 重要と回答した割合 順位 70.0% 25/27 政策の目的がかなり達成されている <今後の方向性> ● 担い手による農林業経営の安定化を図るとともに,生産者と消費者との顔の見える関係の 強化や市内産農林産物の市民への情報提供,農林業と他産業との連携や6次産業化等により, 生産・流通・消費を通した対策を講じることで,更なる農林業の振興を進める。 ● 農林業の環境や社会に対する貢献度が高まり,市民にも実感されるよう,水源涵養機能や 二酸化炭素吸収源としての森林の公益的機能, 「京の旬野菜」の魅力,消費による環境負荷抑 制効果を更に発信するなど,農林業の持つ多面的機能について市民啓発を積極的に行うとと もに,農業用水路に治水機能を付加し,雨に強いまちづくりを推進するなど,市民生活の安 心・安全の確保を図る。 ● 市民・学童が農業と触れ合うことができる機会の提供やモデルフォレスト運動の推進を通 じて,農林業に市民の力を活かす取組を継続していくとともに,市民への農林業情報の提供 を充実させることにより,市民生活においても施策の達成度が実感できるよう取り組む。 実施状況 推進施策1 事業名 産業として魅力ある農林業の構築と担い手の育成<総合評価結果 B> № 実施状況 ・ 有害鳥獣に よ る 農 林 業,市民生 活への被害 対策の推進 ・ 有害鳥獣対策を実施するとともに,地域ぐるみの被害対策を 支援し,農林業や市民生活の被害軽減を図る。 ・ 平成 27 年度は,引き続き地域ぐるみの防除対策の推進及び 有害鳥獣捕獲の実施,外来生物法に基づく特定外来生物(アラ 113005 イグマ)の捕獲対策を実施した。 ・ また,引き続き,総合獣害対策モデル事業として,ニホンジ カ等の捕獲推進と防除対策,及び左京区においてニホンザルの 追い上げ等,捕獲と防除による総合的な取組を実施した。 所管 京都型農林業プロジェクトによる提案に基づく事業の推進(№61500)産業観光局 <再掲:重点戦略 6-5> -97- 文 化 市民局 産 業 観光局 推進施策2 事業名 環境や社会に貢献できる農林業の育成<総合評価結果 B> № 実施状況 ・ 木材やペレ ットなどの 森林資源の 活用と持続 可能な森づ くりの推進 京都の山林の地理的特性に対応した林内路網の整備,効率的 な利用間伐 ※ を促進するための高性能機械の導入を進める。ま た,市内産木材の利用促進,木質ペレットストーブなどの需要 拡大を進める。 ・ 平成 27 年度は,403ha の間伐,12,367m の作業道整備を実施 した。 ・ また,地域産材の利用に係る住宅・店舗等の新築・増改築に 13001 対する補助を 31 件,鴨川目隠し柵に対する補助を 1 件,木質 ペレットストーブ 30 台,ペレットボイラー1 台の設置に対す る補助を行ったほか,木質ペレットを使用する意義や本市の助 成制度などを広く周知するため,地域生活情報紙に広報記事を 掲載し,市民等に対してPRを行った。 所管 ※ 産 業 観光局 利用間伐:間伐材を林外に運搬し,様々な用途に利用する間伐のこ と。 ・ 京の旬野菜 の生産振興 と消費拡大 活動の実施 推進施策3 事業名 市内の野菜生産農家に減農薬・減化学肥料栽培を指導すると ともに,条件を満たした野菜を「京の旬野菜」として認定する。 また,身近に購入できる「京の旬野菜直売所」を活用し,市内 産野菜の安全性を消費者に伝達する。さらに,京都大学や生産 者と連携した新京野菜の開発・ブランド化を推進する。 産 業 1 4 0 0 5 ・ 平成 27 年度は,引き続き,夏季・冬季に京の旬野菜販売促 観光局 進キャンペーンを開催した。 ・ また,8 品目の残留農薬調査の分析,旬野菜直売所の運営支 援,京の伝統野菜の生産拡大に向けたモデルほ場の設置を行っ たほか,新京野菜 3 品目を活用した新商品開発による 6 次産業 化の推進に取り組んだ。 市民との共汗で築く農林業<総合評価結果 B> № 実施状況 所管 ・ 農家と都市住民との交流活動及び農作業体験の機会提供を通 じて,農業への理解を深める。 市民と耕す 農業支援事 業の実施 ・ ・ 平成27年度は,農業ボランティア育成のため,たけのこ栽培 研修を実施し,86名が参加した。 ・ また,ふれあい農業体験事業においては,野菜の栽培体験に 131名が参加したほか,小学生に農作業の機会を提供する未来 の農業サポーター育成事業では,632名が参加した。 - 産 業 観光局 市街地周辺三山における森林の保全整備(№31201)産業観光局 <再掲:重点戦略 3-2(1)> -98- 政策分野11 大学 ~大学の集積が都市の活力を支え高めるまちをめざす~ 基本方針 悠久の歴史,伝統的な文化芸術,最先端技術等の京都の魅力とともに, 「大学のまち京 都」を発信し,国内外の学生をより多く受け入れ,先見性や創造性,卓越した指導力を もつ人材を育成する。また,集積された大学の知を新産業の創出や文化芸術の創造に生 かすことにより,魅力と個性にあふれる「大学のまち・学生のまち」をめざす。 政策の評価結果 <総合評価結果> A 政策の目的が十分に達成されている <市民実感>この政策が重要との回答 重要と回答した割合 順位 71.3% 23/27 <今後の方向性> ● 大学間連携による「学びの環境」の充実を図るため, 「単位互換制度」未参加の大学コンソ ーシアム京都加盟大学・短期大学に対し「単位互換制度」への科目提供を働きかける。 また,社会人を対象とした生涯学習事業「京カレッジ」について,毎年好評いただいてい る京都力養成コース「京都学講座」をはじめとした京都ならではの科目など,受講者に特色 ある科目の提供を図り,個性あふれる大学が集積している利点を生かした「学びの環境」の 充実に取り組んでいく。 ● グローバル化の進展に伴い世界的に留学生の獲得競争が激しくなる中,平成27年5月に,大 学をはじめ,経済界,公的機関等と設立した「留学生スタディ京都ネットワーク」において, 留学生向け有給インターンシップや留学生向け住宅物件情報の発信に取り組むほか,総合ポ ータルサイトの更なる多言語化を図るなど,留学生誘致のための情報発信を強化する。 ● 学生の力による京都のまちの活性化に向け, 「輝く学生応援プロジェクト」をはじめとした 学生の社会貢献・地域活動に対する支援の拡充などにより,活気あふれる「学生のまち」の 実現に取り組む。 今後も活動の発表機会を作るとともに,広報を通して発信していく。 ● これまで連携事例の少ない行政区や大学に積極的に働きかけ,大学と地域が連携して,地 域の課題解決やまちの活性化につながる取組の推進を支援することで,京都のまち全体を教 育・研究の実践,体験の場とし,大学教育の充実と地域の発展を目指す。 -99- 実施状況 推進施策1 京都で学び,住み続けたくなる「大学のまち」の実現 <総合評価結果 A> 事業名 № 大学との協 働で,未来 を創造する 調査・研究 と若手研究 者 等 の 育 成・ネット ワーク化を 行う「未来 の京都創造 研究事業」 の推進 実施状況 所管 ・ 未来の京都づくりに向けた政策を立案するための調査・研究, 若手をはじめとした市政を支える研究者等の発掘・育成とネッ トワーク形成を推進する。 ・ 平成 27 年度は,引き続き調査・研究に関する研究者を公募 総 合 72003 し,障がい者雇用を実現する持続可能な「食の経営」などの調 企画局 査研究を行うとともに,中間報告会や成果報告会・交流会の開 催を通じてネットワークの形成を図った。 ・ 大学の学び の環境向上 に向けた施 設整備の支 援と誘導 推進施策2 大学が行う,キャンパスや研究施設,留学生寮等の施設拡充 の支援策として,現行の大学施設整備支援・誘導制度の充実を 図るとともに,新たに用地を求める大学に対する,市有地の優 72005 先的譲渡を検討する。 ・ 平成 27 年度も,引き続き,施設整備に関する技術的な助言 や各種手続が円滑に進むように関係者と調整するなど,大学施 設整備支援を実施した。 総 合 企画局 大学の国際化に向けた人材育成と留学生等の受入拡大 <総合評価結果 A> 事業名 № 実施状況 所管 ・ 大学コンソ ーシアム京 都との協働 による大学 の国際化の 推進 推進施策3 事業名 京都の未来 を創造する 学生の主体 的な活動支 援の充実 大学コンソーシアム京都と協働して,京都の大学の国際連携 の推進と京都で学ぶ大学生の海外留学を促進する。 ・ 平成 27 年度は,海外留学派遣プログラム開発支援事業とし て 10 プログラムを採択した。 総 合 72001 ・ 大学コンソーシアム京都を事務局として,大学,日本語学校, 企画局 専修学校,経済界,京都府と共に「留学生スタディ京都ネット ワーク」を設立し,オール京都体制での留学生誘致・支援をス タートした。 学生のパワーで活気あふれる「学生のまち」の実現<総合評価結果 B> № 実施状況 ・ 京都のまちの活性化や社会貢献に繋がる学生の活動に対して 助成を行う。また,「学生 Place+(がくせいプラス)」を拠点 として,学生団体の活動に対して相談や助言など総合的な支援 を行う。 7 4 0 0 2 ・ 平成 27 年度は,26 年度から開始した学生個人単位でも社会 貢献活動に取り組むことができる「学生ボランティアチャレン ジ」を年 1 回から年 2 回の募集に増やして実施した。 ・ 28 年 3 月に輝く学生応援プロジェクトで活動した学生によ る成果発表会を開催した。 -100- 所管 総 合 企画局 推進施策4 産業の振興と大学教育の充実に向けた産学公地域連携の推進 <総合評価結果 B> 事業名 大学・学生 と地域との 連携事業の 充実 № 実施状況 所管 ・ 大学と地域が連携して行う地域の活性化や課題解決に資する 取組を支援する「学まちコラボ事業」について,大学・地域へ の周知や働き掛けを強化するとともに,区を含めたマッチング 機能を充実させるなど事業の拡充を図る。 ・ 平成 27 年度は,公募の結果 18 件の応募があり,未就学児と 総 合 73001 その親を対象とした音楽会・音楽ワークショップを行い,親子 企画局 が音楽を通じ,くつろぎつながり合える場所を作る事業など 14 事業を認定し,大学と地域の連携を促進した。 ・ 加えて,事業報告会において,最優秀事業を1団体選出し, 学生の活動を表彰・奨励したほか,意見交換会を開催した。 -101- 政策分野12 国際化 ~住むひとにも,訪れるひとにも魅力的な国際都市をめざす~ 基本方針 1200 年を超える歴史のなかで京都が蓄積してきた日本の文化を広く発信し,世界の 国々からの訪問者を積極的に受け入れ,多彩な交流機会を通して新しい文化を創造し続 ける国際都市をめざす。また,市民の外国文化に対する関心や理解を高め,多文化が息 づくまちづくりを推進する。 政策の評価結果 <総合評価結果> A 政策の目的が十分に達成されている <市民実感>この政策が重要との回答 重要と回答した割合 順位 74.8% 21/27 <今後の方向性> ● 世界の人々を引き寄せるまちの実現に向け,文化,産業,大学,環境等,京都が持つ魅力 を世界に発信するとともに,安全情報をはじめとした各種の行政情報などの多言語化,MI CE推進体制の強化,国際交流の拠点・コンベンション機能の充実や受入環境の整備を推進 する。 ● 歴史都市・京都が積み重ねてきた先進的取組の発信や友好交流都市(姉妹都市・パートナー シティ)をはじめとした各都市等との国際交流・国際協力を推進し,国際社会に大きく貢献 するとともに,市民,民間レベルでの国際交流の定着を進める。 ● 多文化が息づくまちの実現に向け,地域での多文化交流,外国籍市民等へ向けた情報提供 はもとより,外国籍市民等が地域社会で活躍できる機会の拡充を図る。具体的には,生活支 援やコミュニケーション支援の取組の一層の充実を図り,誰もがくらしやすいまちづくりを 進める。また,多文化共生に対する市民の実感を高めるため,市民が外国の文化や言語に触 れ合う機会を提供する「京都市国際文化市民交流促進サポート事業」や京都市内の大学に在 籍する留学生を市内の小学校や中学校に派遣し,国際理解につなげるプログラム「PICN IK」の取組を充実させる。 -102- 実施状況 推進施策1 世界中のひとびとを引き寄せる京都の魅力の向上と発信 <総合評価結果 A> 事業名 № 実施状況 所管 ・ 日 本 の 財 産,世界の 宝である歴 史都市・京 都を,国を 挙げて守り 生かす「国 家戦略とし ての京都創 生」の推進 国に対し,国家的見地に立った制度的・財政的な特別措置を 提案・要望するとともに,京都の団体,企業,市民により設立 された「京都創生推進フォーラム」を中心に取組を進める。ま た, 「京あるき in 東京」など,海外や首都圏における京都創生 の発信にも取り組む。 ・ 平成 27 年度は,引き続き,国家予算等に関する要望・提案 や「日本の京都」研究会を行ったほか,ホームページやシンポ 32001 ジウム,連続セミナーを通じて情報発信を行うとともに,大学 生などの若い世代への働きかけを実施した。 ・ 27 年 10 月には大使館関係者等を対象とした京都見学会を実 施し,京都創生の取組を国内だけでなく,海外に向けて発信し た。 ・ 28 年 2 月には,「京あるき in 東京 2016」を開催し,首都圏 在住の方々や,各国駐日大使等を対象に奥深い京都の魅力を発 信した。 総 合 企画局 国立京都国 際会館の拡 充整備に向 けた取組 ・ 国立京都国際会館への 5,000 人規模の多目的ホールの早期整 備を実現し,大規模国際会議をはじめとする MICE の推進を図 る。 54001 ・ 平成 27 年度は,国において施設整備に向けた工事費等の予 算が計上され,2,500 人規模の多目的ホールの工事に着手され た。 総 合 企画局 推進施策2 事業名 市民主体の国際交流・国際協力の推進<総合評価結果 A> № 実施状況 ・ 姉妹都市を はじめとす る世界の都 市との国際 交流・国際 協力の推進 所管 姉妹都市やパートナーシティとの交流,世界歴史都市連盟の 活動などを通じて,京都の文化を世界に向けて力強く発信す る。また,市民,民間レベルでの国際交流を定着させるととも に,京都の都市特性をいかして,国際社会に積極的に貢献する。 ・ 平成 27 年度は,京都・フィレンツェ姉妹都市提携 50 周年を 記念して,4 月にフィレンツェ市代表団を受け入れ,サルヴァ トーレ・フェラガモによるファッションイベント,記念式典, 総 合 33015 再確認書の調印等を行った。また,6 月に京都市代表団を派遣 企画局 するとともに,10 月には京都市内において音楽の生演奏を楽 しむ催し「フィレンツェの夕べ」を行った。 ・ 6 月にオーストリアのバート・イシュル市で開催された 2015 年度世界歴史都市連盟理事会に京都市代表団が出席した。 ・ ラオスのビエンチャン特別市とアジアゾウの繁殖をはじめと する学術研究分野において民間レベルでの交流・協力を一層促 進するため,パートナーシティ提携を行った(27 年 11 月)。 -103- 推進施策3 外国籍市民等がくらしやすく,活躍できる多文化が息づく まちづくりの推進<総合評価結果 C> 事業名 № 実施状況 所管 ・ 生 活 や 住 居,交流, 就職等の支 援による留 学生を倍増 させる取組 の推進 市内の大学に在学する留学生等に対し,生活や住居,交流, 就職等を総合的に支援する取組の充実等を図るほか,市内の留 学生を,平成 29 年度に 1 万人に倍増させる目標の達成に向け た取組を推進する。 ・ 平成 27 年度は,短期留学受入事業を夏季・冬季の 2 回実施 した。 (夏季プログラム:7 箇国 11 名が参加,冬季プログラム: 総 合 72004 7 箇国 15 名が参加) 企画局 ・ 大学コンソーシアム京都を事務局として,大学,日本語学校, 専修学校,経済界,京都府と共に「留学生スタディ京都ネット ワーク」を設立し,オール京都体制での留学生誘致・支援をス タートした。 ・ 多文化が息 づくまちづ くりの推進 多言語による行政情報の提供・相談等のコミュニケーション 支援や生活支援の充実とともに,外国籍市民の地域や各種団体 等との交流活動をサポートする。 ・ 平成 27 年度は,引き続き,医療通訳派遣及び行政通訳相談 112003 のほか,地域のイベントや団体研修に外国籍等の登録者を派遣 する「国際文化市民交流促進サポート事業」を実施するととも に,ボランティアによる日本語教室の開設支援や,避難所訓 練・多言語支援センター設置訓練を実施した。 -104- 総 合 企画局 政策分野13 子育て支援 ~市民ぐるみ・地域ぐるみで子どもを共に育むまちづくりを進める~ 基本方針 子どもは,社会のかけがえのない存在である。このため, 「子どもを共に育む京都市民 憲章」の理念を市民生活の隅々まで浸透させ,社会のあらゆる場で子どもたちを共に育 む実践行動の輪を広げていく。市民ぐるみ・地域ぐるみで子育てを支え合うしくみづく りを行い,子どもを生み育てる喜びを実感できるまち,子どもたちが「京都で育ってよ かったね」といえるまちづくりを進める。 政策の評価結果 <総合評価結果> B 政策の目的がかなり達成されている <市民実感>この政策が重要との回答 重要と回答した割合 順位 87.1% 6/27 <今後の方向性> ● 地域全体で子どもや子育て親子を見守り,支えるまちの実現に向け,「子どもを共に育む 京都市民憲章」の理念が,市民生活の隅々にまで浸透し,社会のあらゆる場で実践行動が広 がるよう,スマートフォンアプリ「京都はぐくみアプリ」等による情報発信や,地域子育て 支援ステーション事業,ファミリーサポート事業の実施などにより,子育て家庭を地域で支 える取組を進めていく。 また,一人ひとりの子どもたちの学び・育ちを保障するとともに,子どもが安らぎ・育つ 「家庭の子育て力」を高めるため,新たに,子どもの貧困対策の視点による計画を策定し, 社会全体で,子どもや青少年の貧困問題を解決する仕組みづくりに取り組んでいく。 ● 子どものいのちと人権が大切にされるまちの実現に向け,子育て家庭を地域ぐるみでサポ ートする体制の整備や安心して子育てできる環境づくりを推進することで,子育て不安の解 消や児童虐待の未然防止につなげる。また,障害のある子どもに対し,関係機関での支援情 報の共有や,専門機関による対応により,子どもの成長に応じた切れ目のない支援を行う。 ● 仕事と家庭を両立しやすいまちの実現に向け,待機児童ゼロ継続の取組や各種の保育サー ビス等の充実,放課後の子どもたちの居場所づくりなど,次世代を育むすべての家庭を支援 し支え合えるまちづくりを推進する。 また,京都市未来こどもはぐくみプランに基づき,地域のバランスや保育ニーズを勘案し ながら,時間外保育事業,一時預かり事業,病児・病後児保育事業等の多様な保育サービス の提供体制の確保に取り組み,子育てしやすい環境を市民が実感できることを目指す。 ● 妊婦に安心して妊娠・出産の時期を過ごしていただくためには,妊娠期から出産・育児期 まで切れ目のない支援を行うことが大切であり,引き続き,受診率,訪問率の向上を含め現 行の各種母子保健事業を推進するとともに,妊娠期における支援強化を行っていく。 ● 放課後の子どもたちの安心・安全な居場所を確保するため,児童館・学童保育所における 取組の充実を図るとともに,児童館と地域との連携の強化を進める。また,市民生活におい ても実感として反映されるよう,市民への広報・周知を含め,積極的に取り組む。 -105- 実施状況 推進施策1 市民ぐるみ・地域ぐるみで子育てを支え合う子育て支援の風土づくり <総合評価結果 A> 事業名 № 実施状況 ・ 「子どもを 共に育む京 都 市 民 憲 章」の実践 推進 推進施策2 事業名 子どもを健やかで心豊かに育む社会をめざす,市民共通の行 動規範である「子どもを共に育む京都市民憲章」の理念が浸透 し,実践行動の輪が広がっていくよう,「憲章の実践の推進に 関する条例」に基づく取組を展開する。 ・ 平成 27 年度は,引き続き,当該年度の具体的取組を示す「行 84001 動指針」の策定,実践推進者の市長表彰を実施したほか,条例 及び行動指針を紹介するリーフレットを配布した。 ・ また,子育てと子どもとの関わりの写真・メッセージを募集 し,憲章実践の意識付け,行動の拡がりを図る「京都はぐくみ 憲章実践してます!宣言」を実施した。 所管 子どものいのちと人権が大切にされるまちづくり<総合評価結果 C> № 実施状況 ・ 第二児童福 祉センター の整備と運 営 ・ 保 健 福祉局 教 育 委員会 所管 児童相談所及び診療所等の機能を備えた,市南部地域(南区 及び伏見区(深草,醍醐支所管内を含む。))を所管する児童福 祉の拠点となる「第二児童福祉センター」を伏見区に整備し, 保 健 82002 運営する。 福祉局 ・ 平成 27 年度は,児童心理司を増員し,児童虐待対応の体制 を充実した。 障害のある子どもなどへの切れ目のない支援体制の構築(№81300)保健福祉局 <再掲:重点戦略 8-3> -106- 推進施策3 次世代を育むすべての家庭を支援し支え合えるまちづくり <総合評価結果 B> 事業名 子育てにか かる経済的 支援策とし ての子ども の医療費の 負担軽減の 拡充 № 実施状況 子どもの通院又は入院にかかる医療費の一部を助成する子ど も医療費助成制度について,通院にかかる対象年齢を小学校卒 業までに拡充する。 82001 ・ 平成 27 年度は,府とも連携しながら検討を進め,府市協調 により,27 年 9 月から,支給対象を従来の 0 歳から小学校 6 年 生までから,0 歳から中学校 3 年生までに拡大した。 所管 ・ ・ 子育て支援 活動いきい きセンター (つどいの 広場)事業 の拡大 多様な保育 サービスの 提供 ~ 一 時 保 育,延長保 育,休日保 育などの拡 大~ 乳幼児等の親子が気軽に集い,交流できる場所である「つど いの広場」については,児童館等が整備されていない地域で設 置を進め,実施箇所の拡大を図る。 ・ 平成 27 年度は,26 年度に目標としていた市内 35 箇所での 82004 実施が完了したことから,身近な地域における子育て支援拠点 の機能強化として,拠点施設外で親子が集える場所を提供する 「出張ひろば」及び関係機関や子育て支援活動を実施する団体 等と連携を図る「地域支援」の取組を市内 5 箇所でモデル的に 実施した。 保 健 福祉局 保 健 福祉局 ・ 一時保育,延長保育,休日保育及び病児・病後児保育につい て,地域的なバランスを考慮したうえで実施箇所の拡大を図る とともに,保育時間の拡大について検討する。 ・ 平成 27 年度は,一時預かり(一時保育)事業については, 保 健 83001 新たに市内 2 箇所で実施し(合計 52 箇所),病児・病後児保育 福祉局 事業については,新たに 1 箇所で実施した(計 7 箇所,うち 2 箇所は病後児保育事業のみ実施)。 ・ また,時間外(延長)保育事業については,京都市子ども・ 子育て支援事業計画に基づき,提供体制の確保に努めた。 ・ 保育所待機 児童の解消 ~増設,定 員拡大,昼 間里親制度 の拡充~ 保育所の新設及び分園の設置,既存保育所の増改築による保 育所定員の拡大,並びに「昼間里親」制度の拡充など「待機児 童ゼロ」に向けた取組を継続する。 ・ 平成 27 年度は,保育所等の新設 4 箇所,増改築 12 箇所,分 83002 園設置 1 箇所,小規模保育事業等の整備 21 箇所により,児童 受入枠を 901 人分拡大し,28 年度当初には,待機児童ゼロを 3 年連続で実現した。 保 健 福祉局 ※昼間里親制度については,平成 27 年度から小規模保育事業に移行 育児の援助 等で相互に 子育てを助 け合うファ ミリーサポ ート事業の 充実 ・ 市民相互で子育てを支え合うファミリーサポート事業につい て,会員数を増加させるとともに,会員相互の交流会などによ る充実を図る。 84002 ・ 平成 27 年度は,引き続き利用者拡大に向けた周知,広報啓 発のほか,会員向け講習会及び会員相互の交流会を実施し,会 員登録数を 352 名増加させた。 -107- 保 健 福祉局 推進施策4 子どもを安心して生み健やかに育てることのできるまちづくり <総合評価結果 A> 事業名 № 実施状況 ・ 児童相談所 業務評価シ ステムの構 築 児童虐待に対する迅速かつ的確な対応等,児童相談所の適切 な運営の確保に向け,定期的に業務の評価及び点検を行うため のシステムを構築する。 82003 ・ 平成 27 年度は,26 年度に行った評価制度の試行実施につい て検証し,28 年度からの本格実施に向けて,評価項目の見直 しなど評価制度の見直しを行った。 所管 ・ 妊娠期から の子育て支 援 ・ 保育士による家庭訪問等,安心子育て環境づくりの推進(№81100)保健福祉局 <再掲:重点戦略 8-1> 推進施策5 ・ すべての妊婦に面接を実施し,初妊婦等については家庭訪問 等を行うほか,連携医療機関の拡大,相談機関の周知及び保健 指導を行う職員等の研修体制の充実を図る。また,不妊治療費 助成制度に加え,不育症に対する支援の充実を図る。 ・ 平成 27 年度は,引き続き,母子健康手帳交付時の全ての妊 婦の面接や家庭訪問事業の実施によって,妊産婦への情報提供 や保健指導を行うとともに,持続的支援が必要な方の早期把握 に努めた。 8 2 0 0 5 ・ 出産直後の母親が,身近な地域で安心して育児を開始し,子 どもを健やかに育むことができるよう,引き続き,スマイルマ マ・ホッと事業(産後ケア事業)を実施し,心身が最も不安定 な状況にある産後 1 箇月までの母子への支援を行った。 ・ 不妊治療費助成制度においては,不育症助成制度,男性不妊 治療費の助成を継続するとともに,「不妊に悩む方への特定治 療支援事業」における 1 回当たりの助成額の上限を,初回に限 り,15 万円から 30 万円に拡充した。(特定不妊治療による初 回の治療(28 年 1 月 20 日以降に終了した夫婦が対象)) 保 健 福祉局 子どもの健全育成のための環境づくり,放課後の子どもたちの 居場所づくり<総合評価結果 B> 放課後の子どもたちの安心・安全な居場所の充実(№81200) 保健福祉局 <再掲:重点戦略 8-2> -108- 保 健 福祉局 政策分野14 障害者福祉 ~障害のあるひともないひとも,すべてのひとが違いを認め合い, 支え合うまちづくりを推進する~ 基本方針 障害のあるひとが,自立した生活を営み,また社会のさまざまな分野の活動に参加で きるよう,施策の着実な展開を図る。これらの取組を通じて,障害のあるひともないひ とも,すべての市民が個人として厚く尊重され,地域社会のなかで,いきいきと活動し ながら,相互に認め合い,支え合い,安心してくらせるまちづくりを推進していく。 政策の評価結果 <総合評価結果> B 政策の目的がかなり達成されている <市民実感>この政策が重要との回答 重要と回答した割合 順位 85.6% 10/27 <今後の方向性> ● お互いに認め合い支え合って共に地域で暮らすまちの実現に向け,平成25年3月に策定した 「支えあうまち・京都ほほえみプラン」及び平成28年4月1日施行の障害者差別解消法に基づ き,支援体制の構築や障害のあるひとへの関心と理解が広がるよう,市民等への啓発,障害 のあるなしに関わらず,積極的に社会参加できる社会環境づくりを推進するとともに,地域 における相談支援の強化を行う。 ● 障害のあるひとが自立した地域生活を送ることができるよう,安心して地域で暮らすため の障害福祉サービスの充実や,サービス利用に伴う負担の軽減,在宅生活を支援するサービ スの拡充など,自立した地域生活への移行を促進する。 ● 働く意欲を持った障害のあるひとが生きがいをもって働くことができるよう,企業等への 一般就労だけでなく,福祉的就労や在宅就労など,すべての「働き方」を支援する。 一人ひとりの「働く力」を向上させるため,それぞれの適性を踏まえた適切な能力開発が 可能となる支援環境を整える。 総合支援学校において,国や京都府,経済団体等との協働により,企業等での就労から福 祉的な就労まで切れ目のない支援体制は着実に進んでいる状況にあり,今後とも,就労機会 の拡大に向けた各種の取組や普及・啓発活動を地道に続けていくことによって,一人ひとり の市民にも障害のあるひとの就労の広がりが実感されるよう取り組んでいく。 ● 庁内の各事務事業におけるユニバーサルデザインの取組を一層推進し,市民向け印刷物の 情報保障配慮をはじめとした生活しやすい社会環境を整備していくとともに,ユニバーサル デザインの様々な取組や積極的な情報発信を通じて,広く市民にユニバーサルデザインが普 及するよう取り組む。 -109- 実施状況 推進施策1 事業名 お互いに認め合い支え合ってくらすまちづくり<総合評価結果 B> № 実施状況 所管 ・ 障害者虐待 防止対策の 推進 障害者に対する虐待の予防,早期発見,保護,関係機関の連 携強化等の体制整備とともに,市民向けの広報,啓発活動を行 う。 ・ 平成 27 年度も,引き続き「京都市障害者自立支援協議会」 の「障害者虐待防止検討部会」を開催し,虐待防止に向けた環 114002 境づくりや虐待発生時の対応等の課題について協議した。 ・ また,区役所・支所の支援(保護)課,健康づくり推進課及 び障害保健福祉推進室に設置して いる通報・相談窓口におい て,個別の支援を実施した。 ・ 併せて,新規事業所説明会等での周知啓発を行ったほか,市 民,障害者福祉施設従業者等に向けた研修会を開催した。 保 健 福祉局 「ほほえみ 広場」開催 による市民 交流と障害 のあるひと への理解の ための啓発 の促進 ・ 障害のあるひともないひともともに交流できる催しとして平 成 23 年度に開始した「ほほえみ広場」を開催し,共生社会の 実現を促進する。 114004 ・ 平成 27 年 10 月に梅小路公園内で,ステージ企画,誰でも参 加できるレクリエーション,ほっとはあと製品(授産製品)の 販売や,飲食模擬店など様々な催しを行い,7,600 名が参加し た。 保 健 福祉局 推進施策2 事業名 障害者グル ープホーム をはじめ障 害のあるひ とが身近に 利用できる 施設の設置 促進 推進施策3 ・ 自立した地域生活への移行促進<総合評価結果 B> № 実施状況 ・ 障害のあるひとの地域生活を支える障害者グループホームの 整備や,障害のあるひとが身近に利用できる施設の設置を促進 する。 ・ 平成 27 年度は,障害者グループホーム 1 件の整備に対し助 114003 成を行った。 ・ さらに,公設公営施設である京都市若杉学園の民設民営化に 向け,多機能型事業所(生活介護,就労継続支援 A 型)の整備 に対し助成を行った。 所管 保 健 福祉局 生きがいをもって働くことができる社会づくり<総合評価結果 B> 障害のあるひとへの理解を促進し,将来の雇用機会の創出を図るはあと・フレンズ・プロジ ェクトの推進(№111300) 保健福祉局 <再掲:重点戦略 11-3> -110- 推進施策4 事業名 ユニバーサ ルデザイン の考え方を 京都の生活 文化に採り 入れた「み やこユニバ ーサルデザ イン」の推 進 生活しやすい社会環境の整備<総合評価結果 C> № 実施状況 ・ 所管 さまざまな事業の展開を通してユニバーサルデザイン(UD) の考え方の普及を図るとともに,本市・事業者・市民・滞在者 それぞれの主体的な取組へのきっかけづくりを進める。 ・ 平成 27 年度は, 「 ユニバーサルデザイン京都フォーラム 2016」 保 健 112005 を 28 年 3 月に開催し,観光の UD に関する講演,映画上映を通 福祉局 して,UD の考え方の普及を図った。 ・ また,UD の優れたアイデアや実践活動を顕彰する「みやこ ユニバーサルデザイン賞」を実施し,27 年度は大賞2件,優 秀賞4件,アイデア賞3件を表彰した。 -111- 政策分野15 地域福祉 ~自治・協働により自立を実現し,地域の福祉力をつむぎ,高める~ 基本方針 住民が主体的に地域福祉活動に取り組むことを通して,住民自治の機能をさらに高め るとともに,公的な福祉制度・施策を提供する行政や公共的団体が密接に連携しともに 実践する協働の取組の展開を図ることにより,地域のなかでひとりひとりが自己決定に 基づいて自立した生活を実現する。これらの取組を原動力として「地域の福祉力」をつ むぎ,すべての住民の基本的人権が尊重され,だれもがくらしやすい地域の実現をめざ す。 政策の評価結果 <総合評価結果> B <市民実感>この政策が重要との回答 重要と回答した割合 順位 80.2% 15/27 政策の目的がかなり達成されている <今後の方向性> ● 今後も区地域福祉推進委員会などの取組を推進し,区地域福祉推進委員会が基盤となり, 地域の実情や特性に応じて課題の共有や地域資源の気付きを増やすとともに,地域福祉活動 の普及・啓発に取り組む。 ● ボランティア活動がしやすい風土を形成していくとともに,社会福祉協議会の活動や民生 委員の活動等,地域福祉活動の担い手を育成していく。 ● 福祉を必要としている方のニーズに合わせた福祉サービスの提供ができるよう,地域福祉 の推進に取り組んでいく。 ● 住民の安心・安全なくらしを実現し,防犯・防災・教育など福祉分野以外の安心・安全の 取組についても推進が図れるよう,民生委員活動など地域の自主的な活動を支援していくと ともに,ボランティア活動がしやすい風土づくりを進めていく。 実施状況 推進施策1 事業名 地域福祉推 進指針事業 の実施 地域の福祉ニーズの把握<総合評価結果 B> № 実施状況 所管 - ・ 「京・地域福祉推進指針 2014」に掲げる各種取組を進め,地 域福祉の更なる推進を図る。 ・ 各区地域福祉推進委員会が基盤となり,区におけるネットワ ークを強化し,地域の実情に応じた福祉のコミュニティづくり を進める。 ・ 平成 27 年度は,区地域福祉推進委員会において,シンポジ ウムを開催するなど,39 件の活動を行った。 保 健 福祉局 -112- 推進施策2 事業名 地域におけるつながりの構築<総合評価結果 C> № 実施状況 所管 区域におけるボランティア活動の一層の充実及び発展を図 るため,行政区域におけるボランティア活動の中核施設とし て,社会福祉協議会が設置する区ボランティアセンターの運営 に対し補助を行う。 ・ 平成 27 年度は,ボランティア活動に関する相談受付や情報 発信などの区ボランティアセンター運営に対し,支援を行っ た。 保 健 福祉局 ・ 区ボランテ ィアセンタ ー運営事業 の実施 推進施策3 事業名 高齢や障害 のために, 地域での生 活に不安の あるひとの 権 利 を 守 り,日常生 活の自立を 支える日常 生活自立支 援事業(地 域福祉権利 擁護事業) の充実 推進施策4 事業名 - 関係者の連携・協働の推進<総合評価結果 B> № 実施状況 ・ 高齢や障害により判断能力が不十分な方々の地域生活を支援 する各区社会福祉協議会の運営体制強化に向け,国基準に基づ き人員を増員し,日常生活自立支援事業(地域福祉権利擁護事 保 健 114005 業)の推進を図る。 福祉局 ・ 平成 27 年度は,専門員を 26 人へと拡充(26 年度比 2 人増) し,延べ利用者数は 1,852 件(26 年度比 201 件増),実働件数 は 752 件(26 年度比 34 件増)となった。 地域福祉を通じた安心・安全のまちづくり<総合評価結果 C> № 実施状況 ・ 生活保護受 給者等に対 する自立支 援の推進 所管 所管 生活保護受給者を就労につなげる取組と,ホームレスが居宅 生活へ移行するための支援を充実し,自立を支援する。 ・ 平成 27 年度は,26 年度に引き続き,福祉事務所とハローワ 保 健 114012 ークの一体的運営(福祉・就労支援コーナー)を,これまでの 福祉局 10 箇所に加え,7 月に 1 箇所,11 月に 2 箇所,新たに開設し, 合計 13 箇所での実施に至った。 -113- 政策分野16 高齢者福祉 ~「健康長寿のまち・京都」をみんなでつくる~ 基本方針 いわゆる「団塊の世代」が高齢期を迎え,今後,介護給付費をはじめとした財政需要 の増大が想定されるなか,高齢者自身が就労や社会参加を通じた生きがいづくり,健康 づくりを進めることにより,活力あるまちづくりを推進する。また,介護を必要とする 高齢者が住み慣れた地域で生活できるよう,介護・医療施設等の整備に取り組むととも に,地域住民参加型の見守りネットワークを構築し,地域全体で高齢者を支えるしくみ づくりを推進する。 政策の評価結果 <総合評価結果> B 政策の目的がかなり達成されている <市民実感>この政策が重要との回答 重要と回答した割合 順位 80.6% 13/27 <今後の方向性> ● 今後とも成年後見制度の普及・啓発に努めるとともに,関係機関・団体と連携しながら, 申立支援や市民後見人の養成,法人後見に対する支援など,権利擁護対策を積極的に推進し, 高齢者一人ひとりが,自らの意思に基づき,住み慣れた地域で,いきいきと健やかに暮らせ る社会の実現に向け,取り組んでいく。 ● 活力ある長寿社会の実現に向け,高齢者の技能等の活用や,地域で支える仕組みづくりを 推進する。 ● 高齢化率の上昇や単身世帯の増加を踏まえて,高齢者が地域において安心していつまでも 生活できるよう,老人福祉員活動の推進や地域包括支援センターの機能の充実及び運営の質 の維持・向上,地域の様々な社会資源の連携により,今後とも高齢者を支えるネットワーク を推進していくとともに,これらの取組に対する認知や理解の広がりを図る。 ● 引き続き,長寿すこやかプランに定められた整備目標の達成に向けて,介護を必要とする 状況になっても住み慣れた地域で生活し続けることができるよう,地域密着型サービスの推 進など,介護サービス基盤の整備に取り組むとともに,一層の周知を図る。 ● 今後とも多くの福祉関係従事者や市民の方に福祉に関する知識や技術を高めるとともに, 介護職場の魅力が向上するよう,京・福祉の研修情報ネットに搭載する研修・講座数の充実 を図り,介護職員等のスキル向上に向けた支援を行う。 -114- 実施状況 推進施策1 事業名 成年後見制 度(判断能 力が不十分 な認知症高 齢者や知的 障害や精神 障害のある ひとなどの 権利や利益 を法的に保 護 す る 制 度 ) の 普 及・啓発及 び促進 高齢者の尊厳を保つ社会の構築<総合評価結果 B> № 実施状況 関係団体の協力の下,成年後見制度の普及啓発や市民後見人 の養成ととともに,制度の利用と相談に関するワンストップサ ービスとして「成年後見支援センター」を開設し,制度の利用 促進を支援する。 ・ 平成 27 年度は,引き続き, 「成年後見支援センター」におい て,センター職員が常時対応する「一般相談」と弁護士等の専 114001 門家が対応する「専門相談」を実施した。 ・ 成年後見制度利用支援事業について,引き続き,申請に基づ いて申立費用・後見人報酬の支給を行った。 ・ 京都市成年後見支援センターにて養成を開始した市民後見人 について,27 年度は新たに 9 名が京都家庭裁判所から後見人 として選任された。 所管 ・ 保 健 福祉局 ・ 医 療 ・ 介 護・福祉の 連携による 認知症対策 の充実 推進施策2 事業名 お年寄りが 気軽に集え る 居 場 所 (「 ま ち の 縁側」等) の設置促進 推進施策3 医療・介護・福祉の関係機関と連携して,今後一層増加が見 込まれる認知症高齢者への支援体制を構築する。 ・ 認知症地域支援推進員が,医療機関,介護サービス事業所, 保 健 114010 地域の支援機関をつなぐコーディネーター役として地域連携 福祉局 に関わる取組を,引き続き実施した。 ・ 認知症サポート医フォローアップ研修を引き続き実施し,27 年度までに 130 名(延べ)の医師が研修を受講した。 活力ある長寿社会の実現<総合評価結果 B> № 実施状況 地域と連携し,空き家や空き店舗などを活用し,お年寄りが 気軽に集えてさまざまな世代と交流できる居場所づくり(「ま ちの縁側」等)を推進する。 114006 ・ 「高齢者の居場所づくりに対する助成制度」として,バリア フリー整備費や運営経費等の助成を引き続き行った結果,高齢 者の居場所箇所数は,平成 27 年度までに 257 箇所となった。 所管 ・ 保 健 福祉局 高齢者を支えるネットワークの推進<総合評価結果 B> ・ 高齢者が住み慣れた地域で,医療や介護等のサービスを切れ目なく提供する しくみである「京 都市版地域包括ケアシステム」の構築(№111200) 保健福祉局 <再掲:重点戦略 11-2> -115- 推進施策4 事業名 盲養護老人 ホーム船岡 寮の整備支 援 介護サービスの充実による豊かな生活の実現<総合評価結果 B> № 実施状況 所管 ・ 京都府下で唯一の盲養護老人ホーム「船岡寮」の狭あい・老 保 健 114007 朽化対策として,運営法人と連携して必要な整備支援を行う。 福祉局 ・ 平成 27 年度は,施設建築工事を着工した。 ・ 介護保険施 設や地域密 着型サービ スなどの介 護サービス 基盤の充実 推進施策5 事業名 平成 27 年 3 月策定の「第 6 期京都市民長寿すこやかプラン」 に基づき,介護を必要とする高齢者が地域で安心して生活でき るよう,特別養護老人ホーム等の介護保険施設や地域密着型サ ービスの介護サービス基盤整備を進める。 ・ 平成 27 年度は,特別養護老人ホームを 2 箇所(139 人分) 新設して累計 5,667 人分,介護老人保健施設を 1 箇所(120 人 保 健 114008 分)新設して累計 4,292 人分,認知症高齢者グループホームを 福祉局 6 箇所(99 人分)新設して累計 1,804 人分(既存施設の廃止 9 人分を含む)を確保した。「第 6 期京都市民長寿すこやかプラ ン」における介護保険施設等の整備計画に対する進捗は,特別 養護老人ホームは 92.8%,介護老人保健施設は 97.0%,認知症 高齢者グループホームは 78.5%となった。 魅力ある介護現場の実現<総合評価結果 B> № 実施状況 ・ 介護福祉人 材の育成支 援 所管 本格的な超高齢社会を迎えるなか,医療・介護・福祉分野の 連携により,介護サービス事業所をはじめとする社会福祉施設 職員等の質的向上を図る。 ・ 平成 27 年度は,引き続き「京・福祉の研修情報ネット」を 運用して,研修情報等の収集・提供,申込手続の支援等を実施 保 健 114009 した。 福祉局 ・ また,福祉職場の採用担当者等を対象にした職場の PR 力や 人材採用に関する研修を 4 回実施した(28 年1月,2 月(2 回), 3 月)。 ・ 福祉職場の職員を対象とした「キャリアパス生涯研修課程」 を 8 回実施した。 -116- 政策分野17 保健衛生・医療 ~いきいきと健やかな「笑顔・健康都市」京都を実現する~ 基本方針 すべての市民が健やかにくらせるように,市民ひとりひとりが主体的に心身の健康づ くりに取り組めるような環境を整えるとともに,健康意識の向上を図る。また,市民の 健康を守り支えるため,適切な保健医療サービスが受けられる体制を構築するとともに, 健康づくり活動の育成を促す生活環境の整備を行う。さらに感染症等の市民の健康を脅 かす危機が生じた際に迅速・的確に対応できる体制を確立する。 政策の評価結果 <総合評価結果> A 政策の目的が十分に達成されている <市民実感>この政策が重要との回答 重要と回答した割合 順位 87.4% 5/27 <今後の方向性> ● 市民の健康寿命の更なる延伸を図るため,平成28年5月に幅広い市民団体,関係機関等の参 画により発足した「健康長寿のまち・京都市民会議」と連携し,市民が健康づくり活動の達 成感を得つつ,習慣化していくための仕組みづくりとして,活動の「見える化」を図る「健 康ポイント事業」を実施するなど,市民が主体となる健康づくりの取組を推進していく。 ● 地方独立行政法人京都市立病院機構では,市民のいのちと健康を守る自治体病院として, 以下の役割を果たしていく。 ・市立病院では,第1期中期目標期間で達成した医療機能の充実を活用し,政策医療を中 心に高度な急性期医療を提供する。 ・京北病院では,市立病院との一体的運営を進めるとともに,訪問診療・訪問看護の展開 による在宅医療機能の強化等,引き続き,地域に根差した医療・介護を提供する。 ● 生食肉や食品等の放射能汚染や,社会問題化した冷凍食品の農薬混入事案や廃棄食品の不 正流通事案等の事件・事故の発生により,食の安全安心に対する市民の関心は一層高まって いるため,食品事業者はもとより,参加型リスクコミュニケーション事業を実施するなど, 市民一人一人の食の安全安心に対する意識向上,正しい知識の普及啓発に努め,安心できる 食生活の実現を目指す。 また,学校における喫煙防止教育の実施など,教育委員会と連携した取組や,禁煙推進に 取り組む民間団体との連携,共汗・融合の観点から総合的な施策の推進による,生活環境の 向上を目指す。 ● 腸管出血性大腸菌などの感染症や食中毒等が実際に生じた際には,市内の医療機関等との 連携により迅速・的確な予防とまん延防止の取組を進める。また,予防接種の勧奨,手洗い 及びうがいの励行等の予防方法についてネット配信,啓発チラシを通して広く市民や関係団 体へ周知し,インフルエンザの感染拡大防止に努めていく。 -117- 実施状況 推進施策1 事業名 市民の健康づくり活動の推進<総合評価結果 B> № 実施状況 ・ 市民ぐるみ で進める自 殺総合対策 の推進 平成 22 年 3 月に策定した「京都市自殺総合対策推進計画」 に基づき,自殺者数の減少を社会全体の取組と位置付け,普及 啓発,相談体制の充実,地域における人材育成等の総合的な対 策を地域と連携して推進する。 ・ 平成 27 年度も継続して経済・雇用・家庭・健康等の様々な 問題に対応する多種の専門相談員を配置した「くらしとこころ 115002 の総合相談会」を 15 回実施した。 ・ また,地域で気づきと見守りの中心的役割を担うゲートキー パーの育成支援活動について,27 年度は,一般市民や若年者 支援者を対象に研修を実施した。また災害時こころのケアに関 する研修も実施した。 ・ その他,自殺予防週間及び自殺対策強化月間における重点的 な普及啓発活動や,電話相談事業等を引き続き実施した。 所管 ・ 市民の健康 づくりの推 進と新たな 行動指針の 策定 「京都市民健康づくりプラン(第 2 次)」に基づき,保健・ 医療・福祉施策の融合による市民の主体的な健康づくり活動を 推進する。 ・ 平成 27 年度は,引き続き,地域において健康づくりに関す る普及啓発を行う「健康づくりサポーター」を養成し,活動支 援を行った。 ・ 11 月には,「健康長寿のまち・京都 キックオフイベント」 を開催するとともに,「健康長寿のまち・京都市民会議(準備 115003 会)」を設置した。 ・ 12 月には,健康づくりサポーター及び筋トレボランティア にロコモティブシンドローム ※ 予防普及研修会を実施した。 ・ 「京都マラソン 2016 おこしやす広場」で,ロコモティブシ ンドローム予防の必要性や方法を啓発するため,ブースを出店 した。 保 健 福祉局 ※ ロコモティブシンドローム:運動器の障害による要介護の状態や要 介護のリスクの高い状態のこと。 ・ 生涯を通じ た口腔ケア (歯と口の 病気等の予 防)による ひとりひと りの健康づ くりの推進 保 健 福祉局 幼少期から高齢期まで年齢層に応じた口腔ケアを推進し,口 腔の健康状態に起因する全身性の疾患を予防するとともに,要 介護高齢者の誤嚥性肺炎等の予防や介護を通じた口腔ケアの 充実を図る。 ・ 平成 27 年度は,各区保育園長会等におけるフッ化物洗口説 明会を実施し,新たに 4 箇所の保育園がフッ化物洗口を開始し 保 健 115005 た。また,フッ化物洗口実施保育園等への状況調査を行った。 福祉局 ・ 要介護者等施設 20 箇所への口腔ケア実施について技術的支 援を行うとともに,市内 277 施設への状況調査(アンケート調 査)を実施した。 ・ 家族介護者向け講習会は,6 月から 11 月までの間に 10 回開 催した。 -118- 事業名 № 実施状況 ・ 地域での食 育推進活動 の担い手と なる食育指 導員の養成 及び活動支 援 推進施策2 事業名 115007 地域に密着した食育推進の担い手となる「食育指導員」につ いて,計画的な養成,活動人数の確保,活動の充実等を図ると ともに,食文化の継承,食を通じた健康づくり,環境負荷の軽 減等の普及促進を行う。 ・ 平成 27 年度は,「食育指導員」7 期生 54 人を養成し,累計 養成人数は 308 人となった。 ・ 1~6 期生は,保健センター,小学校,保育所(園)等で延 べ 1,467 回食育活動を実施した。 ・ 食育指導員の更なる活動拡充を図るため,27 年度は 3 回の 交流会を開催し,延べ 138 名の食育指導員が参加した。(5 つ の活動分野ごとのグループを結成) 所管 健 福祉局 保健医療サービスの充実<総合評価結果 B> № 実施状況 ・ 京都市立病 院機構にお け る 「 心 臓・脳・血 管病センタ ー」の設置 や感染症医 療,救急医 療等の医療 サービスの 充実 保 政策医療 をはじめとする市民にとって不可欠な医療が提供 され,本市の医療政策にかなうよう,「心臓・脳・血管病セン ター」など,京都市立病院機構におけるサービスや機能の充実 を図った。 ・ 政策医療等を年度計画に従って着実に実施した。 ・ また,平成 27 年度から 30 年度までの第 2 期中期目標及び中 期計画に基づき取組を推進した。 ・ 京北病院において,「在宅療養支援病院」の施設認定を取得 115006 した。 ・ 京都市立病院の手術支援ロボット「ダ・ヴィンチ」を用いた 胃がんの胃切除手術が先進医療認定を受けた。 ・ 災害医療強化のため,府内の病院と連携した大規模災害対応 訓練を実施した。 ※ 所管 ※ 政策医療:国がその医療政策を担うべきであると厚生労働省が定め ているもの(例:感染症医療,救急医療,周産期医療,高度専門医療 等) -119- 保 健 福祉局 推進施策3 事業名 食や生活環境の安全・安心の確保<総合評価結果 B> № 実施状況 所管 ・ 未成年者へ のたばこ対 策をはじめ とした「た ばこの煙完 全ガード社 会」構築プ ロジェクト 食の安全・ 安心確保の ための検査 の徹底と食 中毒予防な どの健康危 機対策の推 進 中央斎場の 施設拡充と 全体再整備 計画の策定 より実効的な受動喫煙防止をめざして,「京都市たばこ対策 行動指針(第 2 次)」に基づき,胎児及び子どもを守る対策や, 公共的な場所での対策の一層の推進を図る。 ・ 旅館・ホテル,飲食店等の組合で構成される事業者連絡協議 会と京都市・京都府の 3 者による「受動喫煙防止対策を推進す るための連携に関する協定」に基づき,店舗のたばこの取扱い を示す「店頭表示ステッカー」を普及する取組を平成 26 年度 に引き続き進めた。 ・ 27 年 11 月には,京都駅周辺賛同団体の管理店舗全店で店頭 表示ステッカーの表示が完了し,12 月には,事業者連絡協議 保 健 115004 会との協定を締結し,京都市域全ての飲食店等を対象にステッ 福祉局 カー表示の普及を図る取組を推進した。 ・ 未成年者のたばこ対策として,中学校・高校 50 校(6,680 人)でセミナー方式の防煙教室を引き続き実施した。 ・ 世界禁煙デーイベントとして,ライトアップされた高台寺を 無料拝観にし,たばこの煙の漂わない空気の中で受動喫煙防止 の普及啓発を実施するとともに,同イベントの一環として市役 所のライトアップを行った。 ・ 成人式会場で防煙,適正飲酒のパンフレットをお祝袋に入れ て配布した。 ・ 「食」を取り巻く状況の変化に応じた食品検査の強化,関係 団体等と連携した食中毒予防等の健康危機対策のほか,市民自 ら安全な食品を選択するよう啓発を行う。 ・ 平成 27 年度は,食品の放射能検査,アレルギー検査及び BSE 検査を引き続き実施した。 ・ また,食品衛生法の一部改正により,豚の食肉の生食用とし て販売・提供が新たに禁止されたことを受け,市内飲食店等に 115008 緊急立入調査等を行い,食の安全安心の確保に努めた。 ・ 市民への啓発として保健センターが主体となって行う地域密 着型のリスクコミュニケーション ※ や,食品工場見学会及び食 品表示体験学習会などの市民参加型事業を推進した。 ※ 保 健 福祉局 リスクコミュニケーション:食品の安全性についての理解を深める ため,消費者,事業者及び行政担当者などの関係者の間で情報・意見 交換を行うこと。 ・ 中央斎場について,老朽化と今後の火葬件数の増加予測を踏 まえ,施設の拡充と,来場者が利用しやすい施設環境の整備を 保 健 115011 進める。 福祉局 ・ 平成 27 年度は,収骨室及び待合棟の増設,バリアフリー化 並びに建物の耐震化工事,レストランの新設工事を完了した。 ・ 「京都市動 物愛護セン ター」の設 置 動物愛護行政の基幹施設として「京都動物愛護センター」を 設置し,機能の充実を図るとともに,関係団体等との協働によ り,動物愛護精神の普及啓発と犬猫の殺処分数の減少等を図 る。 ・ 平成 27 年度についても, 「京都市動物愛護事業推進基金」 (通 115012 称:「京都市人と動物が共生できるまちづくり基金」)を 26 年 度に引き続き募集した。 ・ 4 月には京都動物愛護センター(動物愛ランド・京都)を開 設し,5 月のオープニングイベントを皮切りに,多彩なマンス リーイベントを開催し,センターの周知と動物愛護や適正飼養 等に係る普及啓発を行った。 -120- 保 健 福祉局 推進施策4 事業名 「前立腺が ん検診」及 び「成人用 肺炎球菌ワ ク チ ン 接 種」の新た な公費負担 制度の創設 などがんや 感染症予防 対策の拡充 健康危機に対する安全・安心の確保<総合評価結果 B> № 実施状況 所管 ・ 前立腺がん検診や成人用肺炎球菌ワクチン接種を促進するな ど,がんや感染症の予防対策を拡充し,市民の健康づくりを推 進する。 ・ 平成 27 年度は,引き続き,受診機会の拡大のため,がんセ ット検診を京都予防医学センター,市役所前広場,西陣織会館, パルスプラザ及び京都エミナースの 5 つの会場で実施すると 保 健 115001 ともに,実施日数を拡大するなど,利便性の向上に努めた。 福祉局 ・ 21~25 年度に送付したがん検診無料クーポン券の未使用者 に対して,がん検診無料クーポン券を再送付し受診勧奨を行っ た。 ・ 26 年 10 月から開始した高齢者(成人用)肺炎球菌ワクチン接 種の定期接種を実施した。 -121- 政策分野18 学校教育 ~市民ぐるみで子どもたちに「生きる力」を育むまちをつくる~ 基本方針 いかなる社会情勢にあっても, 「ひとりひとりの子どもを徹底的に大切にする」という 京都市教育の理念の下,京都で学んだ子どもたちがいのちを大切にし,夢と希望をもっ て未来を切り拓いていけるよう,家庭・地域・大学・産業界・NPO などの積極的な参画 を得て,市民ぐるみで子どもたちの「生きる力」を育む学校教育を推進する。 政策の評価結果 <総合評価結果> A 政策の目的が十分に達成されている <市民実感>この政策が重要との回答 重要と回答した割合 順位 86.2% 9/27 <今後の方向性> ● 学校運営協議会については,今後も中学校及び小中合同の学校運営協議会の設置を拡大し, 学校・家庭・地域の協働体制のもとで,学校運営の改善・充実を推進していく。 また,総合支援学校については,引き続き高等部職場実習受入先企業・団体の更なる開拓・ 啓発に取り組み,その増加を図る。さらに,平成28年4月に本校化した東山総合支援学校の運 営とともに,他の総合支援学校についても教育環境の整備充実を図る。 京都はぐくみ憲章の理念が浸透し,実践行動の輪が広がることをめざし,市民ぐるみの教 育を推進する。 ● 子どもたちに「生きる力」を育むため,創造的で個性豊かな子どもの育成に向けた取組, 豊かな人間性を育む取組,心身ともに健全でたくましい子どもの育成に向けた取組を推進す るとともに,教職員の資質・指導力向上や教育環境の整備に取り組む。 さらに,LD等の支援の必要な児童生徒への指導・支援の充実を進める。 ● 教職キャリアステージに応じた研修等を実施するとともに,研修ニーズの把握に努め,充 実を図る。 平成28年度内に「京都市OJT実践ガイドライン(試案)」の改定を予定しており,各校 園におけるOJTのさらなる推進が図れるよう,事業の充実に努める。 教材や研修動画をイントラネット上で配信する「総合教材ポータルサイト」を運用するな ど,教職員の研修機会の充実に努める。また,優れた授業映像の配信など,同サイトを活用 することでの研修の在り方もさらに工夫していく。 育児休業中教職員の円滑な職場復帰に向けた支援策を推進していく。 ● 環境やバリアフリーの観点,更には施設の長寿命化の視点を踏まえながら,子どもたちが 安心して快適に過ごせる学習環境の整備を引き続き進める。 地域の防災拠点として機能できるよう,防災機能や耐震性能の向上の観点から整備を行う。 -122- 実施状況 推進施策1 事業名 市民ぐるみの教育の推進<総合評価結果 A> № 実施状況 所管 ・ 「大学のま ち・京都」 の強みを生 かした学校 教育の充実 保護者・地 域が学校運 営に参画す る学校運営 協議会の設 置校拡大 小・中学校 における伝 統・文化体 験活動等の 推進 教職をめざす学生を中心としたボランティアを募集し,京都 市立小・中・高等学校・総合支援学校・幼稚園に派遣すること により,授業やクラブ活動の指導補助などのさまざまな支援を 教 育 72002 行う。 委員会 ・ 平成 27 年度は,新たに 2 大学等と協定を締結(全 111 大学・ 短期大学)したほか,ボランティアの参加を呼び掛けるチラシ を配布するなどして,延べ活動回数は 26,720 回となった。 ・ 保護者・地域が積極的に学校運営に参画・行動する京都方式 による「学校運営協議会」の設置校の拡大を図る。 8 4 0 0 3 ・ 平成 27 年度は,市立学校 4 校に学校運営協議会を新たに設 置し,全体で 233 校園(全国最多)に拡大したほか,14 ブロ ックで小中学校合同による学校運営協議会を設置した。 全小・中学校において,次代を担う子どもたちが,京都のま ちが有する日本の伝統や優れた文化を学び,体験するための取 組を進める。 84006 ・ 平成 27 年度は,引き続き関係機関が連携し,希望する学校 に専門家を派遣(47 校)するなど,茶道,華道,和装等の伝 統文化体験を全小・中学校で実施した。 教 育 委員会 ・ ・ 私学教育の 助成 私立学校・幼稚園及び各種関係団体への財政支援を実施する とともに,私立幼稚園に通園する園児の保護者の保育料の負担 軽減を図る。 ・ 平成 27 年度は,引き続き,私立学校・幼稚園及び各種関係 84014 団体への財政支援を行った。 ・ また,対象となる保護者に対して私立幼稚園就園奨励費・教 材費に加え,27 年度から新たに,府市協調の下,第 3 子以降 無償化補助金を交付した。 教 育 委員会 ・ 地域住民・ 保護者が主 導する学校 統合の推進 教 育 委員会 小規模校(11 学級以下)のうち,特に全学年単級となって いる学校を中心に,小規模校問題の解消に向けた地元主導の学 校統合を推進する。 ・ 平成 27 年度は,伏見区向島小中一貫教育校の 31 年 4 月の創 設に向けて,新校舎の設計など開校準備を進めた。 ・ 4 月には,下京区の醒泉小と淳風小の PTA と地元 4 学区から 「平成 29 年 4 月を目途に,醒泉小と淳風小を統合する」こと を求める要望書が提出され,醒泉・淳風統合校開校準備協議会 教 育 84019 と連携しながら開校準備を進めた。 委員会 ・ 7 月には,右京区の京北自治振興会から「平成 32 年 4 月を 目途に,京北第一・京北第二・京北第三小の 3 小学校を統合し, 周山中とあわせた小中一貫教育校の創設」を求める要望書が提 出され,創設に向けて地元説明会を開催するなど,合意形成を 図る取組を進めた。 ・ その他の地域においても小規模校問題に関する情報提供など 統合に向けた地元協議の促進を図った。 -123- 推進施策2 事業名 子どもたちに「生きる力」を育む教育の推進<総合評価結果 A> № 実施状況 所管 ・ 職業観・勤 労観を育む 生き方探究 教育の充実 小中学生が職業体験や生活設計体験を行う「スチューデント シティ・ファイナンスパーク事業」や,中学生が就業体験等を 行う「生き方探究・チャレンジ体験」推進事業の充実に加え, モノづくりの重要性や魅力を学ぶ「モノづくり学習」の充実, さまざまな工作体験を行う「モノづくり倶楽部」の実施などを 行う。 教 育 74004 ・ 平成 27 年度は,「スチューデントシティ学習」(小学校 165 委員会 校)及び「生き方探究・チャレンジ体験」推進事業(中学校 77 校)で実施した。 ・ 「京都モノづくりの殿堂・工房学習」については,144 校か ら 154 校に, 「ファイナンスパーク学習」については,55 校か ら 59 校に実施校が拡大した。 ・ 将来自然科 学分野で活 躍する子ど も を 育 む 「未来のサ イエンティ スト養成事 業」の推進 大学や企業・研究所等との連携により,全国的な科学コンテ ストへの出展をめざした研究活動の支援や,大学・企業等によ る最先端の実験教室・実習・見学会を行う。 ・ 平成 27 年度は,児童生徒作品(5 作品)が科学コンテストで 入賞し,うち 1 作品が日本学生科学賞内閣総理大臣賞を受賞し た。 ・ また,キックオフイベント(162 人参加)や研究のすすめ方 74005 等の各種講座(580 人参加),理科相談コーナーや,まとめ方 相談会(74 人参加),探究コース研究発表会(50 人参加)を通 じて,子どもたちの自然科学分野への関心を高めた。 ・ 加えて,京都の先進科学企業であるオムロン(株)の協力を 得て,最新の科学製品に関する特別展を開催し,科学原理が実 社会でどのように活用されているのかについての展示を行っ た。 教 育 委員会 ・ 学 力 の 定 着・充実に 向けた京ま なびプロジ ェクトの推 進 子どもたちの自学自習の定着を促進する「京都市小中一貫学 習支援プログラム」の効果的な運用を柱に,全小中学生の学力 状況を各中学校ブロックで把握するとともに,全国調査の結果 を踏まえた分析が可能なシステムを開発・運用し,各学校の取 組や関連施策を継続的に分析・検証する。 84004 ・ 平成 27 年度は,引き続き,学習内容の復習や補充のための教 材等を全校で活用したほか,全国学力・学習状況調査や京都市 小中一貫学習支援プログラムの結果を踏まえ,市全体及び各学 校の状況を一目で把握できる学力分析システムを運用し,児 童・生徒の学力向上に向けた取組の充実を図った。 教 育 委員会 小中一貫教 育の推進 ・ 「開かれた学校づくり」の視点で,全市で小中一貫教育を推 進する。 ・ 平成 27 年度は,引き続き,全ての中学校ブロックごとに「小 中一貫教育推進事業」として,小中一貫教育目標(目指す子ど も像)の設定や,子どもたちの教育活動の連続性を高めるため の取組,教職員間の連携を高めるための小中合同会議や研修 会,家庭や地域との連携・協働を高めるための交流行事等を実 84005 施したほか,小中学校合同による学校運営協議会を 14 ブロッ クに拡大した。 ・ また,各小中学校が改めて小中学校間での取組を点検し,更 なる連携・協働に向けた協議・研修等を行うことで,小中一貫 教育についての教育構想等を明らかにし,具体的な実践を進め ていくための京都市小中一貫教育ガイドライン(試案)を 28 年 3 月に策定した。 教 育 委員会 -124- 事業名 № 実施状況 所管 ・ 「家庭読書の定着・習慣化」, 「人生を豊かにする本との出会 いの機会の創出」, 「学校図書館・京都市図書館等の整備・充実」 の 3 つの視点の下,読書ノートを活用した「めざせ 100 冊!読 書マラソン」運動等を進める。 ・ 平成 27 年度は,「めざせ 100 冊!読書マラソン」運動を幼 稚園,小学校及び総合支援学校で推進し,28,719 人の児童が達 成したほか,学校司書の全小・中・総合支援学校への配置など 「新・京都市 を盛り込んだ,26 年度から 5 年間の新たな「第 3 次京都市子ど 子ども読書 教 育 も読書活動推進計画」に基づき,学校司書の配置が必要な全小 84007 活動推進計 委員会 中総合支援学校への配置(全 239 校)を完了した。 画」の推進 ・ また,京都市図書館による学校団体貸出の実施(42,988 冊) や,京都市地域産木材「みやこ杣木」による机・椅子等の整備 (70 校)など,学校図書館の充実を図った。 ・ 京都市子どもの読書活動優秀実践団体(者)表彰の実施及び 取組の幅広い発信を行った。 ・ 青い鳥号による学校への出前事業を継続実施した。 ・ 乳幼児保護者向け読書ノートを配布した。 ・ 市立高校の 発展をめざ した取組の 推進 世界で活躍する人材や「ものづくり」, 「文化芸術」の担い手 等の育成をめざし,市立高校において京都ならではの教育実践 を推進する。 ・ 普通科系学科設置 5 校で 4 年制大学進学率 63.2%,職業専 門学科設置 2 校で学校斡旋による就職内定率 100%を達成し た。 ・ 洛陽・伏見工業高校の再編・統合については,将来の日本の 「ものづくり」「まちづくり」をリードする人材育成を目指す 「京都工学院高校」の平成 28 年 4 月開校に向けた準備を進め た。 ・ 定時制高校については,27 年 8 月に「京都市立定時制単独 84008 高校の創設に係る基本構想」を策定した。西京夜間定時制及び 伏見工業夜間定時制を再編・統合し,伏見工業高校敷地にこれ までの取組の成果を結集・発展させる新たな定時制単独高校の 早期開校を目指している。 ・ 新普通科系高校については,京都市立洛陽工業の跡地に塔南 高校を移転・再編し,新設するべく,27 年 6 月に基本方針を 策定。以降,基本方針の具体化に向けた検討を進めている。 ・ また,特色ある学校づくりを推進する市立高校「かがやきプ ラン」のもと,市立高校の特色や魅力を発信する「市立高校グ ローバルフェスタ 2015」を開催した。 ・ さらに,28 年 3 月には,日吉ケ丘高校に公立高校では初と なる英語村を開村した。 ・ LD(学習障 害)等通級 指導教室の 拡充 普通学級に在籍する LD(学習障害)等の発達障害のある児 童生徒が学習する LD 等通級指導教室を拡充するとともに,指 導者の専門性向上を図る。 8 4 0 0 9 ・ 平成 27 年度は,LD 等通級指導教室を小学校 14 校,中学校 3 校で増設し,67 校の通級指導教室で 590 名が指導を受けた。 ・ また,指導者を対象に,ケース・スタディ等の実践的な研修 を 21 回実施した。 教 育 委員会 -125- 教 育 委員会 事業名 障害のある 子どもたち に生きる力 を育む総合 支援学校教 育の充実 № 実施状況 ・ 職業学科分校の設置をはじめとする新しい学習拠点の整備を 行うとともに,学校での学習と企業での長期実習を組み合わせ た「デュアルシステム」の充実を図る。 8 4 0 1 0 ・ 東山総合支援学校開校(平成 28 年 4 月)に向けた事業を推 進した。 ・ 企業等就労に向けた取組として,総合支援学校高等部生徒が 合計 905 回の企業等実習を行った。 所管 教 育 委員会 ・ 子どもの規 範意識を育 むための取 組の推進 家庭でのしつけの実践,学校での道徳教育の充実や児童生徒 のあいさつに関する取組,非行防止教室,生徒会活動の活性化 等を重点的に実施するなど,子どもの「規範意識」を育むため の取組を展開する。 ・ 平成 27 年度は,「しなやかな道徳教育指定校」に小学校 13 校,中学校 10 校を指定するとともに,文部科学省の「道徳教 育の抜本的改善・充実に係る支援事業」に 7 校指定した。 ・ 8 月には,中学校各支部の代表生徒による「京都市中学校生 教 育 840111 徒会サミット」を開催し,全中学校共通の活動方針を決議した。 委員会 ・ すべての市立小・中・高等学校において非行防止教室を実施 した。 ・ 「京都市いじめの防止等に関する条例」 ・ 「京都市いじめの防 止等取組指針」に基づき,いじめの未然防止及び早期発見と迅 速かつ適切な対応,いじめの再発防止の施策を推進した。 ・ 「京都市子どもの豊かな心と規範意識を育む会議」を年 3 回実施した。 全小学校, 総合支援学 校へのスク ールカウン セラーの設 置など,不 登校児童生 徒の自立・ 登校に向け た指導支援 の充実 不登校児童生徒の自立・登校に向け,子どもたちの居場所づ くりや学習支援,保護者も含めた支援体制を充実させるととも に,全小学校,総合支援学校へスクールカウンセラーを配置し, 学校での教育相談機能を更に充実させる。 ・ 平成 27 年度は,全市立小・中・高・総合支援学校にスクー 教 育 84012 ルカウンセラーを配置し,学校での教育相談機能の充実を図っ 委員会 た。 ・ 学校現場における個々の子どもやクラス全体の状況把握のた めに本市が独自に開発した「クラスマネジメントシート」を活 用した。 ケータイ・ インターネ ット等を通 じた有害環 境から子ど もたちを守 る取組の推 進 ・ 「小中学生の健やかな育ちには,原則としてケータイは必要 ない。」との基本姿勢の下,ケータイ・インターネットを巡る 諸課題から子どもたちを守る取組を社会全体で展開する。 ・ 平成 27 年度は,学校非公式サイト等のネット監視や携帯電 話市民インストラクターによる啓発講座(75 校実施),事業者 84013 と連携したケータイ教室(143 校実施)等を実施したほか,新 たに教員と携帯電話市民インストラクターが協働で授業を行 う,携帯電話通信機器に関する学習・啓発プログラム「みんな で考えよう!スマートフォン・ゲーム機とのつきあい方」を作 成した。 ・ -126- 教 育 委員会 推進施策3 事業名 教職員の資 質向上に向 けた取組の 推進 推進施策4 事業名 教育機関の 耐震補強・ リニューア ル(アセッ ト・マネジ メント)の 実施 ・ 教職員の資質・指導力の向上<総合評価結果 B> № 実施状況 ・ 経験年数等に対応した教職員研修の充実や校内研修の活性化 に努めるとともに,総合教育センターにおける自主的研修環境 の整備を進める。 ・ 平成 27 年度は,これまでに引き続き,若手教員の資質向上 や授業改善に向けた教職員研修や,学校の核として教育実践に 取り組むミドルリーダー層を養成するための研修等を実施し たほか,授業づくりや研修に関する情報を集約した総合教材ポ 84015 ー タ ル サ イ ト ( コ ン テ ン ツ 数 23,325 点 , ア ク セ ス 数 年 間 100,787 件)について,授業・研修映像,学習指導案の配信等 内容の充実を図った。 ・ また,27 年 3 月に発行した「京都市 OJT 実践ガイドライン (試案)」を各校園において活用し,OJT の活性化を図った。 ・ さらに,管理職評価の給与反映及び教職員評価の給与への反 映を実施した。 所管 教 育 委員会 新しい学習環境づくり<総合評価結果 A> № 実施状況 耐震診断の結果,耐震補強工事が必要と判断された教育機関 等の耐震化などの施設整備を進める。 84020 ・ 平成 27 年度は,閉校・休校 3 施設について,耐震補強工事 を完了した。 所管 ・ 防災と環境に配慮した学校施設・設備整備事業の推進(№81400) 教育委員会 <再掲:重点戦略 8-4> -127- 教 育 委員会 政策分野19 生涯学習 ~まち全体をまなびやに 大人も子どもも学び育つまちをつくる~ 基本方針 「豊かな人生は学びとともにある」という観点から,京都ならではの「地域力」,「文 化力」,「人間力」を結集し,まち全体を学びの場とすることで,子ども・若者から高齢 者まであらゆる世代の市民だれもが学ぶ喜びを実感し,みずからを磨き高めて,社会を 創造していけるまちづくりを進める。 また,次代を担う子どもたちを市民ぐるみで健やかに育むために, 「子どもを共に育む 京都市民憲章」の実践に向けた取組を市民ぐるみで推進する。 政策の評価結果 <総合評価結果> B 政策の目的がかなり達成されている <市民実感>この政策が重要との回答 重要と回答した割合 順位 79.1% 18/27 <今後の方向性> ● 生涯学習の情報検索サイトのコンテンツの充実やSNSサービスの活用を図る。 博物館や大学等と連携した多様な学習機会の提供,充実を図る。 図書館の環境整備やサービスの充実などについて検討を重ね,より一層の利便性の向上を 図る。 学校と子ども・保護者・地域住民が協力し合い,開かれた学校づくりを進める取組を通し て,地域に根差した生涯学習活動の活性化を図る。 ● ボランティア活動の機会拡充を図り,京都市内博物館施設連絡協議会加盟施設に対してボ ランティアの活用依頼に努める。 豊かな学びの場,機会,人材のネットワークづくりを進め,生涯学習活動の活性化を図る。 学びの成果をまちづくり等に活かすことができる生涯学習のまちづくりを推進する。 ● 市民実感評価において,「どちらとも言えない」が約半数を占めているため,子どもを社 会全体で育むことを目的とした「子どもを共に育む京都市民憲章の実践の推進に関する条例」 (23年4月施行)に基づく取組を一層推進し,市民憲章の周知を更に徹底するとともに,行動 指針の策定・実践など,各分野で実践行動を一層広げ,市民・地域ぐるみで子育てを支え合 い,子どもたちを健やかで心豊かに育むまちづくりを進める。 子どもを共に育む京都市民憲章実践推進者表彰応募件数の増加に向け,各行政区等で憲章 の実践につながる取組を行っている個人又は団体に周知を図り,本表彰への応募を積極的に 働きかける。 -128- 実施状況 推進施策1 市民だれもが参加できる「学びのネットワーク」の拡充 <総合評価結果 A> 事業名 学校・地域 が協働して 進める新た な学びの場 の創出「学 校ふれあい 手づくり事 業」の推進 № 実施状況 学校と保護者・地域住民が協力しながら,小・中・総合支援 学校・幼稚園内に,開かれた学校づくりを促進する環境を手づ 84017 くりで製作・整備する取組を支援する。 ・ 平成 27 年度は,地域住民の交流の場となる木製テーブル・ ベンチの製作やビオトープの改修など 24 校・園で実施した。 所管 ・ 教 育 委員会 学校休業日 に市民ぐる みで伝統文 化・自然体 験やボラン ティア活動 などの豊か な学びと育 ちの場を子 どもたちに 提 供 す る 「みやこ子 ど も 土 曜 塾」の充実 情報誌「GoGo 土曜塾」の誌面充実や,情報誌及び土曜塾ホ ームページの情報発信方法の工夫による利便性の向上などを 行う。 8 4 0 1 8 ・ 平成 27 年度は,総合支援学校を含む小学生,中学生のいる 各家庭等に「GoGo 土曜塾」を年 8 回各 13 万部配布し,年間 4,077 事業(193,000 人参加)が「みやこ子ども土曜塾」として実施 された。 教 育 委員会 生涯学習の 機会のさら なる提供と 利便性の向 上 ・ 生涯学習総合センター等における各種講座などの多様な取組 の充実に努める。さらに,本市の生涯学習情報発信サイトをリ ニューアルし,生涯学習情報を一元的に案内・発信する。 ・ 平成 27 年度は,平安京創生館に関する子ども向けリーフレ ットの配布及び体験コーナーの充実や,館内に設置した小学生 94001 親子向けの平安貴族体験イベントを実施するほか,小学校の音 楽・ダンス系部活動の発表の場を設けるなど,学校教育と連携 した取組を更に推進した。 ・ 生涯学習情報検索サイトでは PC 版・モバイル版あわせて年 間約 24 万 3 千件のアクセスを記録した。 教 育 委員会 ・ -129- 事業名 図書館 利便性 上によ 一層身 な図書 づくり の 向 る 近 館 推進施策2 事業名 博物館ふれ あいボラン ティア事業 の実施 推進施策3 事業名 「親」とし ての心構え や必要な知 識・技術等 を少人数グ ループで語 り合って学 ぶ親支援プ ログラムの 推進と将来 親になる世 代である青 少年に対す る親として の学習機会 等の充実 № 実施状況 所管 ・ 京都市図書館の利用促進に向けて地下鉄返却ポストなどの運 用を継続するとともに,インターネットサービスによる電子図 書館機能の一層の利便性向上を図る。 ・ 平成 27 年度は,地下鉄返却ポスト及び「E メールレファレン ス(文献さがし)」サービスの継続運用のほか,児童コーナー の改修やトイレ整備,全館での「中学校読書活動モデル図書館」 の実施による中高生の読書活動推進,地域館の第 2・第 4 水曜 教 育 日開館や全館での午前 9 時 30 分開館を引き続き実施した。 94002 ・ さらに,27 年 7 月から, 「郵送・宅配による返却」の実施や, 委員会 視覚に障害のある方や普通の印刷物を読むことが困難な人々 のためのデジタル録音図書である「DAISY(デイジー)図書」 の貸出を個人及び市立総合支援学校向けに開始するとともに, 10 月と 28 年 1 月には,古くなった本や資料的価値が少なくな った本,保存期限が過ぎた雑誌などを,利用者へ無償で譲渡す る「ブックリサイクル」を実施した。 ・ 27 年度は年間 426 万人の入館者,765 万冊の貸出があった。 学びが社会に還元されるしくみづくり<総合評価結果 B> № 実施状況 所管 - ・ 生涯学習の一環として,博物館ボランティアの養成講座を実 施し,その修了生が主に京都市博物館施設連絡協議会加盟館に おいて,来館者の案内や体験教室の補助等のボランティア活動 を行っている。 ・ 平成 27 年度は,245 人のボランティアが,延べ 8,310 回の活 動を行った。 教 育 委員会 子どもを共に育む気運づくり<総合評価結果 B> № 実施状況 ・ 所管 妊娠中の方から思春期までの子どもをもつ保護者を対象に, 「親」としての心構えや知識・技術等を子どもの発達段階に応 じて学べる「親支援プログラム」を活用した講座を実施する。 加えて,これから親になる世代を対象に,乳幼児とのふれあい を通して親としての心構えや必要な知識等を学べる「青少年の 教 育 84016 ための親学習プログラム」を策定・活用する。 委員会 ・ 平成 27 年度は,親支援プログラムを活用した「ほっこり子育 てひろば」を実施(1,552 回 16,129 人参加)するとともに, 「子 どもを共に育む『親支援』プログラム」プロジェクト会議の下, 「青少年のための親学習プログラム」を活用した,乳幼児との ふれあい体験等を市立中学校 66 校で実施した。 -130- 政策分野20 歩くまち ~ひとと公共交通優先の「歩くまち・京都」の実現を図る~ 基本方針 市民,事業者,行政が一体となって「歩いて楽しいまちづくり」を推進することによ り,クルマを重視したまちとくらしを,京都にふさわしい「歩く」ことを中心としたま ちとくらしに力強く転換していく。 政策の評価結果 <総合評価結果> B 政策の目的がかなり達成されている <市民実感>この政策が重要との回答 重要と回答した割合 順位 71.9% 22/27 <今後の方向性> ● バリアフリー化を推進し,公共交通の利用を進めるため,平成28年度は新たに嵯峨嵐山駅 (JR西日本)及び向島駅(近鉄)の内方線付き点状ブロック整備工事に着手するとともに, 西大路地区において移動等円滑化基本構想を策定する。 また,交通事業者等との連携による公共交通利便性向上施策,ネットワークの構築等を実 施し,京都に住まい,また京都を訪れる全ての人が,安心,安全,かつ,快適,便利に利用 できる公共交通を構築する。 ● まちなかや観光地における自動車渋滞の解消を目指し,パークアンドライドの更なる拡充, 定着化をはじめ,自動車利用の抑制策を推進するなど,人と公共交通優先の「歩くまち・京 都」の実現に向けて,都市計画をはじめ,環境,福祉,教育,景観,産業などの幅広い分野 の政策と融合した取組を進める。 ● ライフスタイルの転換をひとりひとりに促すため,「スローライフ京都」大作戦(プロジ ェクト)を継続して推進し,自らの行動を振り返り,行動をどのように変えるかを考えるき っかけとなる機会や情報を,様々な媒体を活用しながら,家庭,学校,職場や観光客などに 提供することにより,市民,観光客と一体となって過度な自動車利用を抑制する。 ● 引き続き,公共交通優先の「歩くまち・京都」の実現を目指して,全庁一丸となって,観 光客や市民への地下鉄の利用促進に向けた取組,積極的な駅ナカビジネスの展開,ICカー ドの普及促進など利便性の向上図る取組,駅出入口への止水版の設置による浸水対策などの 安全対策の強化等により,地下鉄の魅力を高め,公共交通優先の社会への転換と地下鉄を基 軸としたまちづくりを推進する。 ● 歩行者と共存可能な自転車利用の促進に向けて,駐輪場や自転車走行環境の整備を推進す るとともに,自転車安全教室の開催や自転車放置防止啓発など,自転車利用者のルール・マ ナーの周知を徹底することで,危険な自転車利用や放置自転車の減少に取り組む。 -131- 実施状況 推進施策1 世界トップレベルの使いやすさをめざした公共交通の再編強化 <総合評価結果 B> 事業名 № 実施状況 ・ リニア中央 新幹線の誘 致 促 進 や JR 奈 良 線 の複線化を はじめとし た広域交通 網の充実 将来にわたり京都の都市格を維持するため,リニア中央新幹 線及び北陸新幹線の京都駅への誘致促進,民間事業者と協働し た JR 奈良線の複線化,関西国際空港へのアクセス改善等の広 域交通網の充実を図る。 ・ 平成 27 年度は,リニア中央新幹線及び北陸新幹線の京都駅 22002 への誘致等の実現に向け,国家予算要望活動等を引き続き実施 した。 ・ また,JR 奈良線複線化第 2 期事業について,改良工事を行 った京都駅奈良線ホームの暫定供用を開始するとともに,環境 影響評価法に基づく,評価手続を進めた。 所管 総 合 企画局 都 市 計画局 建設局 ・ 「 歩 く ま ち・京都」 公共交通ネ ットワーク の連携強化 市内で運行する鉄道・バス事業者等との連携によりネットワ ークを構築し,公共交通の利便性向上策を推進する。 ・ 平成 27 年度は,市内中心部において,四条通歩道拡幅事業 の完成に伴う公共交通利用促進キャンペーンを実施したほか, 四条通地下通路に公共交通案内板を設置し,公共交通の更なる 都 市 22003 利用促進を図った。 計画局 ・ 洛西地域においては,地域イベントでのバス車両乗車体験の 実施など,公共交通の利用促進策を展開した。 ・ 京北地域における公共交通ネットワークの再構築の方針に基 づき,域内外での社会実験を行い,バスの利用促進や利便性向 上,さらには,運行に係る効率化を図った。 ・ 駅等のバリ アフリー化 の推進 平成 24 年 3 月に策定した「「歩くまち・京都」交通バリアフ リー全体構想」において選定した重点整備地区について,移動 等円滑化基本構想を重点整備地区ごとに順次策定する。 ・ 平成 27 年度は,26 年度までに策定した「バリアフリー移動 都 市 22004 等円滑化基本構想」に基づき,JR藤森駅(JR西日本),深 計画局 草駅(京阪),西院駅(京福),西院駅,嵐山駅,松尾大社駅, 上桂駅(阪急)におけるバリアフリー化整備や京都駅(JR東 海),稲荷駅(JR西日本)におけるホーム上の転落防止対策 を推進した。 ・ ・ 京都駅南口駅前広場の整備(№21110)都市計画局 <再掲:重点戦略 2-1(1)> 「らくなん進都」における新しいバスシステムの導入(№21150) 都市計画局 <再掲:重点戦略 2-1(5)> ・ 「歩くまち・京都」公共交通センター(仮称)の設置(№21300) 都市計画局 <再掲:重点戦略 2-3> -132- 推進施策2 歩く魅力を最大限に味わえるような歩行者優先のまちづくり <総合評価結果 B> 事業名 駅周辺道路 のバリアフ リー化によ る安全で快 適な歩行空 間ネットワ ークの確保 № 実施状況 所管 バリアフリー移動等円滑化基本構想に基づき,駅周辺の歩道 拡幅や段差・勾配の改良等を行い,歩行空間ネットワークのバ リアフリー化を図る。 2 2 0 0 5 ・ 平成 27 年度は,京阪藤森地区(本町通他)の工事を完了し た。 ・ また,市道深草緯 39 号線(深草自由通路)については,28 年 3 月末に工事を完了した。 建設局 環境にやさ ・ 新型路面電車 LRT や BRT の導入に向け,これまでの検討経過 しく京都の を基に,市内全体の交通体系のあり方や財源の確保等について まちのシン 研究し,整備計画を策定する。 ボルとなる ・ 平成 27 年度は,26 年度から引き続き,学識者等で構成する 公共交通シ 2 3 0 0 1 「京都のまちの活力を高める公共交通検討会議」を開催し,ま ス テ ム ちの活性化,少子高齢化の克服,環境負荷の低減,自動車交通 (LRT,BRT) からの転換促進等の視点から,10 年後の京都の公共交通のあ の導入に向 るべき姿について検討した。 けた研究 都 市 計画局 クルマの市 内への流入 を抑制する ため,混雑 する道路へ の課金制度 (ロードプ ラ イ シ ン グ)の導入 に向けた社 会実験の実 施 都 市 計画局 神宮道の歩 行者空間の 創出による 歩いて楽し い岡崎地域 の推進 ・ ・ 道路混雑の激しい地域や周辺の自動車交通量を抑制し,特定 の地域に進入又は通行するクルマから料金を徴収するロード プライシングの導入に向けた社会実験を実施する。 23002 ・ 平成 27 年度は, 「課金技術とロードプライシングの試み」を テーマにロードプライシングをはじめとした自動車流入抑制 策に関する勉強会を実施した。 ・ 神宮道に歩行者空間を創出し,歩いて楽しい岡崎地域のシン ボルとする取組を,官民地域連携のエリアマネジメント組織 「京都岡崎魅力づくり推進協議会」と連携して推進する。 23003 ・ 平成 27 年度は,神宮道の一部(冷泉通~二条通間)を廃止 し,公園とする工事を行い,歩行者専用空間として再整備(岡 崎プロムナード)した(27 年 8 月末完成)。 -133- 総 合 企画局 事業名 № 道路空間を 活用した花 灯路などに ぎわいのあ る「まちづ くり」 「 商店 街づくり」 実施状況 路上を活用したイベントや施設整備ができるよう,道路占用 許可基準や取扱いを整備・運用する。 ・ 平成 27 年度は, 「京都・梅小路みんながつながるプロジェク ト」による京都駅-梅小路公園間のモニュメント・バナーの設 23005 置について道路占用許可を行ったほか,岡崎・祇園地域他のラ イトアップ事業について 8 件,花灯路等の路上イベントについ て 10 件の許可を行うなど, 「歩いて楽しいまち」の実現に向け た取組を継続して実施した。 所管 ・ 建設局 ・ パークアンドライドの通年実施,観光地等交通対策(「歩いてこそ京都」魅力満喫大作戦(プ ロジェクト)」(№21120)都市計画局 <再掲:重点戦略 2-1(2)> ・ 東大路通の自動車抑制と歩道拡幅(「歩いて楽しい東大路」歩行空間創出事業)(№21130) 都市計画局 <再掲:重点戦略 2-1(3)> ・ 四条通の歩道拡幅と公共交通優先化(歩いて楽しいまちなか戦略)(№21140) 都市計画局,建設局 <再掲:重点戦略 2-1(4)> ・ 都心細街路における安全でゆとりのある歩行空間の創出(歩いて楽しいまちなかゾーン(仮 称))(№21200) 都市計画局,建設局 <再掲:重点戦略 2-2> 推進施策3 歩いて楽しいくらしを大切にするライフスタイルへの転換(「スローライフ 京都」大作戦(プロジェクト))<総合評価結果 B> 事業名 № 実施状況 所管 ・ 「 歩 く ま ち・京都」 憲 章 の 普 及・啓発 交通行動ス タイルの見 直しを促す 「スローラ イフ京都」 大作戦(プ ロ ジ ェ ク ト) ( モビリ ティ・マネ ジメントの 推進)の実 施 ・ 市民・観光客・事業者と一体となって,ひとと公共交通優先 の「歩いて楽しいまち」を実現するための行動規範を示した 「『歩くまち・京都』憲章」の普及・啓発を推進する。 ・ 平成 27 年度は,京都まなびの街生き方探求館及び地下鉄の 都 市 24001 各駅において,小学生を対象に「歩くまち・京都」についての 計画局 標語募集及びポスター掲出を行った。 ・ また,エコサマーチラシに公共交通の利用に関する情報を記 載し,全小学校へ配布するなど,各所で普及・啓発を行った。 ・ 自動車の利用抑制と公共交通の利用を促進するため,市民・ 観光客・企業等を対象にライフスタイル転換の機会と情報の提 供を行う,モビリティ・マネジメントを実施する。 都 市 2 4 0 0 2 ・ 平成 27 年度は,市民に対し,コミュニケーション・アンケ 計画局 ートによるモビリティ・マネジメントを実施したほか,学校・ 企業向けの情報提供や,ラジオ等を活用した情報発信など, 様々なモビリティ・マネジメントを実施した。 「京都スローライフ・ウィーク(モビリティ・ウィーク)」の実施(№21160) 都市計画局 <再掲:重点戦略 2-1(6)> -134- 推進施策4 事業名 地下鉄の魅力向上とまちづくりへのさらなる活用<総合評価結果 A> № 実施状況 所管 ・ 地下鉄・市 バスの増客 に向けた全 市的取組の 推進 京都市地下鉄 5 万人増客推進本部の下,地下鉄・市バス事業 の経営健全化の大きな柱である旅客数の増加,特に地下鉄の 1 日 5 万人増客に向けた全庁的な取組を推進する。 ・ 平成 27 年度は, 「地下鉄を核としたまちづくりの推進」, 「地 下鉄駅及び駅周辺での観光・集客イベントの開催」, 「地域や事 業者との協働による公共交通優先の歩くまち・京都の取組推 進」の 3 点を重点方針として掲げて策定した,経営健全化計画 下半期(26~30 年度)のアクションプログラムに基づき,地 下鉄・市バスの増客に寄与する,駅周辺における施設整備や観 光・集客イベントの積極的な開催などの取組を推進した。 ・ 若手職員増客チームの活動では, 「「地下鉄・市バスに乗って 四条通へおでかけ」スタンプラリー」や「あってよかったコト 22001 交通局 キン・ライナー」など,増客に向けた活動を企画・実施した。 ・ 全国の公営交通で初となる,市バス・地下鉄における保護者 同伴の幼児運賃全員無料化を開始した。 ・ こうした取組のほか,地域・大学・企業との協働による利用 促進の取組等により,地下鉄の 1 日当たりのお客様数は,東西 線開業以来,過去最高の伸びとなる対前年比 1 万 3 千人増の 37 万 2 千人となり,経営健全化計画に基づき増客に取り組ん できたこの 7 年間で,4 万 5 千人の増加となった。 ・ また市バスについては,車両の増車やお客様の利用状況に即 応した路線・ダイヤ編成が奏功し,1 日当たりのお客様数が, 対前年度比 1 万 2 千人増の 35 万 3 千人となり,26 年度に引き 続き,大幅な増加となった。 ・ 市バスの安 全運行の徹 底とさらな る利便性の 向上 市バスの安全運行の徹底,利便性と走行環境の向上に取り組 む。 ・ 走行環境の改善に向けては,中心市街地の重点路線等におい て,京都府警及び関係機関と合同で,違法駐車指導啓発活動等 を毎月 1~2 回程度実施した。併せて,事故防止の観点から, 違法駐停車が多く存在し,市バスの走行環境への影響が目立つ 停留所において,継続的かつ重点的に違法駐停車指導啓発活動 を実施した。 ・ 平成 27 年 9 月のダイヤ改正では,岡崎エリア内を回遊し,鉄 22006 道駅やまちなかとを結ぶ「京都岡崎ループ」を新設した。また, 交通局 28 年 3 月のダイヤ改正では「地域主体のモビリティ・マネジ メントと一体となった路線・ダイヤの拡充」, 「京都鉄道博物館 が開業する梅小路公園へのアクセス強化」, 「京都駅南口の駅前 広場整備にあわせた路線・ダイヤの充実」の3つの観点を中心 に利便性の向上を図った。 ・ 「岩倉・修学院地域」における利便性向上を図るため,同地 域へ均一運賃区間を拡大した。 ・ 29 年 4 月のIC定期及びICカードによる乗継割引導入に 向け,プログラム開発及びシステム改修等に着手した。 -135- 事業名 市バスのバ ス待ち環境 の改善 № 実施状況 所管 ・ 広告付きバス停留所上屋やベンチの設置を積極的に進めると ともに,バスロケーションシステムの増設など,バス待ち環境 の改善に取り組む。 ・ 平成 27 年度は,広告付きバス停留所上屋を 21 箇所(27 年度 末累計:171 箇所)に整備するとともに,バスロケーションシ 22007 交通局 ステムを 84 箇所(27 年度末累計:448 箇所)と大幅に増設し たほか,ベンチを 33 箇所(27 年度末累計:779 箇所),簡易ソ ーラー式照明器具を 30 箇所に設置した。 ・ 地域や事業者の協力のもと,歩道等に隣接する場所に,快適 なバス待ち空間を創出する「バスの駅」を 20 箇所に設置した。 ・ 可動式ホー ム柵の整備 等による地 下鉄のさら なる安全性 と利便性の 向上 地下鉄利用環境の安全性を高めるため,烏丸線において可動 式ホーム柵の設置等を進めるほか,輸送サービスの向上や駅の 利用環境の改善を図る。 ・ 平成 27 年度は,烏丸線四条駅及び京都駅に可動式ホーム柵 を設置し,10 月及び 12 月にそれぞれ供用を開始した。 2 2 0 0 8 ・ 北大路駅及び今出川駅のトイレの段差を解消するとともに, 交通局 洋式便器やパウダーコーナーを備えたトイレに改修した。 ・ 27 年 10 月に,毎週金曜日に烏丸・東西両線において終電を 30 分延長する「コトキン・ライナー」を開始した。 ・ 29 年 4 月のIC定期及びICカードによる乗継割引導入に 向け,プログラム開発及びシステム改修等に着手した。 地下鉄の駅 ナカビジネ ス等の積極 的な展開に よる駅の魅 力向上と賑 わいの創出 ・ 地下鉄最大のターミナルである地下鉄京都駅に商業スペース 「Kotochika(コトチカ)京都」を整備するとともに,他の駅 においても駅ナカビジネスや駅の有効活用を展開する。 ・ 平成 27 年度は,「Kotochika(コトチカ)京都」の増床に向 22009 け,出店者の公募を行った。 ・ また, 「Kotochika(コトチカ)御池」の増床及び地下鉄今出 川駅構内店舗をオープンしたほか,駅構内に ATM の増設などを 行った。 -136- 交通局 推進施策5 事業名 歩行者と共存可能な自転車利用の促進<総合評価結果 C> № 実施状況 ・ 自転車レー ンや地域特 性に応じた 駐輪場の整 備など,自 転車が利用 しやすい環 境の整備と ルール・マ ナーの確立 所管 平成 22 年 3 月に策定した「改訂京都市自転車総合計画」に 基づき,自転車の利用について,環境の整備やマナーとルール の確立に向けた取組を,市民・事業者と連携して進める。 ・ 31 年度までを計画期間とする「改訂京都市自転車総合計画」 について,前半の総括を行うとともに,この間の環境の変化や 新たに生じた要因を鑑み,27 年 3 月に「京都・新自転車計画」 を策定した。 ・ 27 年度は京都駅南口に続き 2 箇所目となる機械式地下駐輪 場を市役所前広場に整備したほか,民間活力により京都駅八条 口においてまちかど駐輪場を整備した。 ・ 放置自転車について,放置箇所の分散化に対応するため,ほ ぼ全ての市街地の公共の場所を撤去強化区域に拡大するとと もに,鉄道事業者が所有する駅前広場など,公共性の高い私有 地を撤去強化区域に指定し,対策の強化を図った。また,短時 23004 建設局 間の自転車の放置に対しても,機動性を重視し,軽トラックを 用いて積極的に撤去を行った。 ・ 京都市内で統一した自転車の走行環境整備を行うためのマニ ュアルである「京都市自転車走行環境整備ガイドライン」の策 定に当たり,河原町丸太町交差点付近で,矢羽根や自転車マー ク等の路面表示を設置し,自転車等の通行状態を検証する自転 車走行空間実証実験を実施した。 ・ 七条通(千本通~西大路通)において,自転車走行環境整備 に係る測量,交通量調査等を実施した。 ・ 自転車の交通安全教室やルール・マナーの普及啓発活動等を 行うとともに,京都市自転車政策審議会の下部組織として「ル ール・マナーのみえる化検討部会」を設置し,自転車の安全教 育や自転車向け保険について検討を行った。 -137- 政策分野21 土地利用と都市機能配置 ~地域ごとに魅力があり,持続的な都市活動を支える エコ・コンパクトな都市 ※ をつくる~ ※ エコ・コンパクトな都市:地球環境への負荷が小さい,まとまりのある土地利用を図ることにより実 現される,にぎわいのある,くらしやすい都市。 基本方針 人口減少や少子高齢化,低炭素社会実現への対応などの社会動向を見通し,都市を効 率的に経営する視点をもちながら, 「保全・再生・創造」の都市づくりを基調として,地 域ごとの特性を生かすための多彩で個性的,かつ秩序ある土地利用の展開や,地球環境 への負荷の少ない集約的な都市機能の配置を図ることにより,さまざまな都市活動を持 続的に展開することのできる都市を実現する。 政策の評価結果 <総合評価結果> B 政策の目的がかなり達成されている <市民実感>この政策が重要との回答 重要と回答した割合 順位 67.5% 26/27 <今後の方向性> ● 都市計画手法を活用し,駅周辺における商業・業務等の集客施設の割合を高めることによ り,便利で暮らしやすい生活圏や,にぎわいのある魅力的な商業・業務地域を形成し,引き 続き,市民の方々に「買物などの日常生活には,徒歩や自転車,公共交通が便利である」と 実感していただけるよう,まちづくりを推進する。 ● 地区計画等の都市計画手法を活用した取組や事業者によるにぎわい創出の取組を支援し, 商業振興施策や観光振興施策とも連携を図りながら,にぎわいのある魅力的なまちの実現を 目指す。 ● 桂川駅周辺における商業施設等の新たな都市機能の誘導などにより,更に活気溢れるまち づくりを展開するとともに,広域交通結節点としての特性を生かした更なる企業集積の促進 により,京都の新たな活力を担う創造のまちづくりを展開する。 先導地区として位置付けるらくなん進都においては,企業立地の促進が課題となっている が,企業立地促進助成制度や企業立地の用地提供に協力する土地所有者に対する奨励金制度 等の活用,また,油小路通沿道及び企業敷地における緑化の推進や公共交通の利便性の向上 に向けた取組等を進め,更なる企業の集積を図る。 ● 今後も,より「身近な地域が魅力的になっている」との市民実感が得られるよう,魅力的 なまちの実現に向けて,都市計画手法の活用を含む多様な施策を総合的に推進するとともに, 地域住民に身近な区役所とも連携しながら,市民のニーズを的確に把握し,各地域特性を活 かした個性豊かで魅力的なまちづくりを地域住民と共に進める。 京都市景観まちづくりセンターと連携しながら,職住共存地区に限らず市域全体を対象に, まちづくりビジョンの作成や,都市計画手法の活用を念頭に置いた地域まちづくり支援を行 う。 ● 自主的なまちづくり活動をこれまで以上に進めるため,京都市都市計画マスタープランに 基づき,魅力的なまちの実現に向けて,様々な地域でそれぞれの地域の特性に応じた自主的 -138- なまちづくりのルール化やマネジメントが展開されるよう,引き続き,京都市景観・まちづ くりセンターや各区役所と連携して,まちづくりに関する情報提供,まちづくり活動の支援 や仕組みづくりを推進していく。 京都市景観まちづくりセンターと連携しながら,職住共存地区に限らず市域全体を対象に, まちづくりビジョンの作成や,都市計画手法の活用を念頭に置いた地域まちづくり支援を行 う。 実施状況 推進施策1 便利でくらしやすい生活圏づくり<総合評価結果 A> 事業名 № 公共交通拠 点周辺への 都市機能の 集積に向け た土地利用 の誘導 推進施策2 実施状況 都市計画手法を積極的に活用し,公共交通拠点周辺への都市 機能の集積に向けた土地利用を誘導する。 ・ 平成 27 年度は, 「京都市駅周辺等にふさわしい都市機能検討 43001 委員会」における検討など,これまでの検討結果を踏まえ,駅 周辺における用途地域や容積率等を見直す都市計画の変更を 行った。 所管 ・ 都 市 計画局 商業・業務機能が集積したにぎわいのある魅力的なまちづくり <総合評価結果 A> 事業名 № 実施状況 所管 都心部において,幹線道路沿道等の土地利用を,都市計画手 法などを活用して誘導するとともに,商業・観光振興施策と連 携し,事業者等による主体的なにぎわい創出の取組を支援す る。 ・ 平成 27 年度は,26 年度に引き続き,先斗町,烏丸通沿道地 区において,にぎわい創出に向けた意見交換会やイベント等を 行った。 都 市 計画局 ・ まちづくり に 係 る 調 査・企画・ 支援事業の 実施 推進施策3 事業名 「らくなん 進都」にお ける企業集 積の促進や 交通利便性 の向上,快 適な都市環 境の実現等 をめざした 総合的なま ちづくりの 推進 - 創造を続ける南部地域のまちづくり<総合評価結果 B> № 実施状況 「らくなん進都」において,企業誘致や交通利便性の向上, 快適な都市環境の創出,住民・企業・行政等が協働した交流活 動を促進し,新しい京都を発信するものづくり拠点を目指した まちづくりを展開する。 42003 ・ 平成 27 年度は,企業立地促進のための土地所有者奨励金制 度の活用等による企業集積の促進(指定件数 3 件)や緑化助成 事業の実施による快適な都市環境の創出等(助成件数 3 件)を 行った。 所管 ・ -139- 都 市 計画局 推進施策4 事業名 府市協調に よる京都コ ンサートホ ールや植物 園などの魅 力を生かし た地下鉄北 山駅周辺地 域の活性化 市内各地における個性豊かで魅力的なまちづくり<総合評価結果 C> № 実施状況 さまざまな文化施設が集積する北山地域(北山文化環境ゾー ン)の整備を行う京都府と協調し,地下鉄北山駅周辺地域の活 性化に取り組む。 ・ 平成 27 年度は,本市が参画する「北山文化環境ゾーン交流 43002 連携会議」による, 「北山月間~10 月は北山が面白い!~」イ ベントスタンプラリーの開催等に取り組んだ。 ・ また,地元商店街や文化施設,周辺大学等との連携により北 山地域の賑わい創出を図るイベント「北山あおいフェスティバ ル」の開催を支援した。 所管 ・ 総 合 企画局 ・ 官民地域連携による岡崎地域の魅力づくりの推進(№41100) 総合企画局 <再掲:重点戦略 4-1> ・ 崇仁地域とその周辺地域のまちづくりの推進(№41200) 都市計画局 <再掲:重点戦略 4-2> ・ 京都水族館・鉄道博物館の建設を契機とした梅小路公園の魅力向上と下京区西部エリアの活 性化(№41300) 総合企画局,建設局 <再掲:重点戦略 4-3> ・ 大学を核とした山ノ内浄水場跡地活用の推進(№41400) 総合企画局 <再掲:重点戦略 4-4> 推進施策5 事業名 京 都 市 景 観・まちづ くりセンタ ー等との連 携による自 主的なまち づくり活動 の機運醸成 とまちづく り相談・専 門家派遣等 の支援 まちづくりを支えるしくみづくり<総合評価結果 C> № 実施状況 地域特性に応じた自主的なまちづくりが展開されるよう,ま ちづくり活動の機運醸成と支援に取り組む。 ・ 平成 27 年度は,景観・まちづくりセンターにおいて,434 件のまちづくり相談・支援を実施した。 4 2 0 0 1 ・ また,東山区古門前通元町地区,弥栄学区元吉町,左京区松 ヶ崎学区,その他 6 地区において専門家派遣を実施するととも に,下京区永松学区における自主ルール及び地区計画を周知す るパンフレットの作成や,その他 2 地区に対する活動助成を行 った。 ・ ・ 地籍調査の 推進 所管 - 都 市 計画局 一筆ごとの土地の所有者,地番及び地目を調査並びに境界の 確認と面積の測量を実施し,土地取引の円滑化や固定資産税算 出等のための基礎情報の整備を図る。 ・ 平成 27 年度は,上京区出水学区(0.48 k ㎡)の丸太町通以 行財政局 南の区域(0.16 k ㎡)と丸太町通以北の一部区域(0.13 k ㎡) において,一筆地調査に伴う地籍細部図根測量及び民有地の一 筆地測量を実施した。 -140- 政策分野22 景観 ~1200年の歴史・文化を実感でき,世界のひとびとを魅了し続けるまちとなる~ 基本方針 京都の個性や魅力の源は,歴史や文化であり,そしてそれらを表象する美しい景観で ある。この優れた京都の景観を守り,育て,つくり,そしてこれらを生かしていくこと により,日本を代表する歴史都市・京都の魅力や価値を高め,50 年後,100 年後も京都 が京都であり続けるため,市民と行政との協働により,時を超え光り輝く京都の景観づ くりを推進していく。 政策の評価結果 <総合評価結果> B 政策の目的がかなり達成されている <市民実感>この政策が重要との回答 重要と回答した割合 順位 85.5% 11/27 <今後の方向性> ● 緑や水辺の整備による四季を楽しめるまちの実現に向け,平成23年5月に策定した「三山森 林景観保全・再生ガイドライン」に基づき,市民や事業者との協働により,マツ枯れ・ナラ 枯れ対策等,森林景観の保全・形成や良好な森林環境の維持に向けた取組を進める。 ● 「景観に関する適合証の交付率」の更なる向上に向け,建築関係団体を通じての周知,建 築確認との連携等に加え,直接事業者に対し,工作物も含めた完了検査受検について周知啓 発を行う。 都市景観を形作る重要な要素である屋外広告物が適正に表示されるよう,特に景観支障の 大きな案件については,法的措置も視野に入れながら,引き続き是正指導に取り組んでいく とともに,許可済案件の確実な更新に取り組むことで,屋外広告物等の許可件数の向上に努 める。 ● 今後,京都のまちの歴史,文化の象徴ともいえる京町家や大規模邸宅等の景観資産につい て,景観重要建造物等への指定をより積極的に行い,それらを通じ,京都のくらしや文化を 次の世代に引き継いでいく。 そのため,景観重要建造物や歴史的風致形成建造物への指定に向けて,関係部署・機関と情 報共有を行い,指定建造物候補の所有者に対して,積極的かつ丁寧な説明を行う。 ● 景観に配慮すべき地域での無電柱化事業には,1km当たり約9億円という非常に多額の費用 を要することから,今後も予算確保に向けて取組を進める。 また,道路整備に係る補助率の引上げや景観に配慮すべき地区における補助制度の拡充な どについても,国に働き掛けていく。 ● 市内の景観政策を進化させるためには,景観規制による手法だけでなく,市街地景観整備 条例に基づく「地域景観づくり協議会」を活用した住民主体の景観・まちづくりが重要であ るが,平成23年の制度創設後,現在制度を活用している地域は平成26年度末時点で7地域に限 られており,制度を運営するうえでは,地域協議会の負担が多い。 そのため,「地域景観づくり協議会」制度の周知を図るとともに,運用する各地域協議会 の活動を支援し,さらには,今後制度の活用を検討する地域に対しても,効果的な支援を実 施する。 -141- 実施状況 推進施策1 事業名 山紫水明の自然景観の保全<総合評価結果 A> № 実施状況 ・ 日本の財 産,世界の 宝である歴 史都市・京 都を,国を 挙げて守り 生かす「国 家戦略とし ての京都創 生」の推進 ・ 国に対し,国家的見地に立った制度的・財政的な特別措置を 提案・要望するとともに,京都の団体,企業,市民により設立 された「京都創生推進フォーラム」を中心に取組を進める。ま た, 「京あるき in 東京」など,海外や首都圏における京都創生 の発信にも取り組む。 ・ 平成 27 年度は,引き続き,国家予算等に関する要望・提案 や「日本の京都」研究会を行ったほか,ホームページやシンポ 32001 ジウム,連続セミナーを通じて情報発信を行うとともに,大学 生などの若い世代への働きかけを実施した。 ・ 27 年 10 月には大使館関係者等を対象とした京都見学会を実 施し,京都創生の取組を国内だけでなく,海外に向けて発信し た。 ・ 28 年 2 月には,「京あるき in 東京 2016」を開催し,首都圏 在住の方々や,各国駐日大使等を対象に奥深い京都の魅力を発 信した。 所管 総 合 企画局 「三山森林景観保全・再生ガイドライン」に基づく森林整備(№31202) 都市計画局 <再掲:重点戦略 3-2(2)> 推進施策2 事業名 きめ細やか な建築デザ イ ン の 規 制・誘導に よる良好な 市街地景観 の形成 品格のある市街地景観の形成<総合評価結果 B> № 実施状況 所管 ・ 景観法及び市街地景観整備条例に基づく景観規制区域におい て,建築物の新築等の際に,町並みと調和したデザインとなる 都 市 32007 よう,基準に基づく規制と誘導を行う。 計画局 ・ 平成 27 年度は,景観に関する適合証を 1,233 件に交付した。 ・ 京都の町並 みにふさわ しい屋外広 告物の誘導 と違反広告 物対策の推 進 ・ 平成 19 年の「京都市屋外広告物等に関する条例」の改正か ら 7 年間の経過措置期間が終了する平成 26 年 8 月までに,市 内すべての屋外広告物が適正に表示されることを目標に,屋外 広告物制度の定着促進,市内全域を対象としたローラー作戦に よる是正のための指導の強化と支援策の充実など,対策の強化 に取り組む。 ・ 平成 27 年度は,屋外広告物適正表示宣言事業所認証制度(認 証事業者数 180 件)や,「京のサイン 増補版」の発行など, 都 市 32008 各種広報媒体の活用などにより,制度の更なる定着を図った。 計画局 ・ また,京都景観賞「屋外広告物部門」の表彰や,表彰作品パ ネル展の開催,優良屋外広告物デザイン助成(8 件)など,京 都にふさわしい広告物の普及促進を図った。 ・ さらに,残る違反広告物のうち,景観支障の大きな案件から 優先的に是正指導を行うことで,市内全域を対象とした屋外広 告物の詳細調査により判明した 45,648 箇所の違反広告物のう ち,9 割超が適正表示となった。 日本の財産,世界の宝である歴史都市・京都を,国を挙げて守り生かす「国家戦略としての 京都創生」の推進(№32001) 総合企画局 <再掲:政策分野 22-1> -142- 推進施策3 事業名 景観上重要 な地区及び 個別建造物 の指定と外 観修景等へ の助成を通 じた歴史的 町並み景観 の再生 歴史的な町並みや京町家等の保全<総合評価結果 B> № 実施状況 ・ 重要伝統的建造物群保存地区や界わい景観整備地区等の地区 指定制度や,景観重要建造物や歴史的風致形成建造物などの個 別指定制度により,それらの建造物の外観修景等への経費の一 部を補助する。 3 2 0 0 2 ・ 平成 27 年度は,歴史的建造物等の修理・修景助成制度によ り 60 件を助成したほか,指定候補建造物の所有者への制度説 明を実施した。 ・ また,26 年度に指定対象を寺社や近代建築物等にも拡大し た景観重要建造物について,13 件の個別指定を行った。 所管 都 市 計画局 ・ 民間の活力 を生かした 京町家の保 全・再生 ・ 日本の財産,世界の宝である歴史都市・京都を,国を挙げて守り生かす「国家戦略としての 京都創生」の推進(№32001) 総合企画局 <再掲:政策分野 22-1> 推進施策4 事業名 無電柱化の 推進による 都市災害の 防止と歴史 的景観の向 上 ・ 京町家まちづくりファンドを利用した改修助成,不動産管理 信託,改修工事費用調達のしくみなどの活用や京町家再生プラ ンの充実により,京都ならではの伝統的な木造建築物の保全, 活用を推進する。 ・ 平成 27 年度は,京町家に関わる各分野の施策を融合し,京 町家の保全・活用を効果的・戦略的に推進するため,都市計画 都 市 32003 局まち再生・創造推進室に,専任の課長及び係長を設置した。 計画局 ・ 京町家まちづくりファンド改修助成事業により 3 件を助成し た。 ・ 京町家の保全・活用の機運を高めるため京町家魅力発信コン テスト~ムービーからムーブメントへ~を開催した。 ・ 京町家再生プランの課題抽出及び対策検討を行った。 無電柱化等による魅力あふれる道路空間の創出<総合評価結果 D> № 実施状況 観光地及び歴史的建造物などが立地する景観地区内の道路 や,災害時には物資輸送や避難経路となる市内の幹線道路を対 32005 象に,電柱・電線類の無電柱化等を推進する。 ・ 平成 27 年度は,長辻通及び先斗町通の詳細設計,小川通及 び銀閣寺道の工事に取り組んだ。 所管 ・ 建設局 日本の財産,世界の宝である歴史都市・京都を,国を挙げて守り生かす「国家戦略としての 京都創生」の推進(№32001) 総合企画局 <再掲:政策分野 22-1> 推進施策5 事業名 市民とともに推進する景観まちづくり<総合評価結果 C> № 実施状況 ・ 地域の特性 に応じた住 民主体の景 観づくりの 推進 ・ 地域特性に応じた景観づくりに向け,市民的議論の場の設置 や人材育成,コンピュータグラフィックスを用いたシミュレー ションシステムの活用を推進する。また,景観づくりに寄与す る取組などを顕彰する制度を創設する。 4 2 0 0 2 ・ 平成 27 年度は, 「京都市景観白書」の発行や景観市民会議の 開催,地域景観づくり講座の実施,景観シミュレーションシス テムの貸出しを行った。 ・ また,24 年度に創設した「京都景観賞」について,27 年度 は屋外広告物部門の募集・表彰を行った。 所管 都 市 計画局 日本の財産,世界の宝である歴史都市・京都を,国を挙げて守り生かす「国家戦略としての 京都創生」の推進(№32001) 総合企画局 <再掲:政策分野 22-1> -143- 政策分野23 建築物 ~建築物の安全の確保と質の向上で,ひとにやさしく,安心なまちをつくる~ 基本方針 建築物にかかわる災害や事故から市民を守り,だれもが日々安心し,いきいきとくら すことができ,充実した社会活動を展開できるひとにやさしいまちの実現をめざし,市 民と行政の役割分担と協働の下で,新築建築物及び既存建築物の両方について,安全で, 環境に配慮され,だれもが使いやすい建築物にしていく。また,建築物の先導的な役割 を果たすべき公共建築物においても,適切で計画的な維持管理や有効活用を図る。 政策の評価結果 <総合評価結果> B 政策の目的がかなり達成されている <市民実感>この政策が重要との回答 重要と回答した割合 順位 86.6% 7/27 <今後の方向性> ● 検査済証交付率100%を目指し,関係機関と連携しながら,建築主や事業者向けの普及啓発 強化,各種申請・手続きにおける検査済証の要件化の徹底を行い,検査済証の交付率の向上 に取り組む。 ● 定期報告制度を着実に実施するとともに,事前予防の観点から防災査察の強化を行う。 建築物の耐震化が急務となる中,建築物の安全かつ快適な活用や,地震や火災,事故によ る被害の減少に向け,民間建築物の耐震化の促進などにより,新築・既存にかかわらず,誰 もが使いやすい建築物にしていく。 ● 道路後退杭の設置をより確実に行うための条例は認知されてきており,今後も普及啓発に 取り組む。 また,狭あい道路等整備事業の助成制度の活用については,引き続き啓発を強化し,助成 件数の増加につなげ,2項道路等の安全性の向上を推進していく。 ● 平成23年度から運用を開始したCASBEE京都や,従前から実施しているバリアフリー整備の 誘導について,その考え方や必要性が市民に理解され,社会的に定着したものとなるよう, 「京(みやこ)環境配慮建築物」顕彰制度や,みやこユニバーサルデザイン優良建築物顕彰 制度の取組などについて,パンフレット,ホームページ等を通じて,普及啓発を図る。 京都市建築物等のバリアフリーの促進に関する条例に基づく協議が適正に行われるよう普 及啓発を図る。 ● 市有建築物の耐震化が課題となっていることから,平成32年度末までに京都市建築物耐震 改修促進計画の対象施設の耐震化率95%を達成するために,施設所管局に対する情報提供及 び技術支援を継続的に実施する。 公共建築物の整備に当たっては,今後ともCASBEE京都の高評価取得を目指し,京都らしい 環境配慮型建築物となるように取り組んでいく。 -144- 実施状況 推進施策1 事業名 安全な新築建築物の供給<総合評価結果 A> № 実施状況 所管 ・ 新築建築物 の 検 査 向 上・違反指 導の徹底 推進施策2 事業名 - 新築建築物の安全性確保と違反防止のために,警察,消防, 金融機関,指定確認検査機関,建築関係団体などの多様な関係 機関と連携し,工事監理及び完了検査の更なる徹底を図る。 ・ 平成 27 年度は,学識経験者,関係団体,行政機関からなる 都 市 「京都市建築物安心安全実施計画推進会議」を継続して開催 計画局 し,施策の進捗状況の把握や今後充実する取組について議論を 行った。 ・ また,具体的な課題と取組については,分科会を開催し,そ の中で協議・検討を行った。 既存建築物の安全性の向上<総合評価結果 B> № 実施状況 所管 ・ 定期的な点 検,査察の 強化による 既存建築物 の安全指導 の推進 ・ 既存建築物の防火,防災等の安全性を高めるため,所有者か ら行政への定期報告制度の対象建築物の拡大と査察の強化と ともに,既存建築物のデータベースを整備し,定期報告制度の 運用や査察を効率化する。 ・ 平成 27 年度は,引き続き所有者や調査者などを対象に,25 年度に拡大した定期報告の対象となる建築物及び制度の普及 都 市 116006 啓発のための説明会を開催するとともに,督促を行い,提出の 計画局 促進を図った。 ・ また,26 年度に取組を拡充した防災査察を継続し,目的別 の査察や,定期報告未提出の建築物等を対象とした査察を実施 した。 ・ さらに,27 年度は全国で火災などの事故等が相次いだため, 本市内における類似施設の査察を実施した。 民間建築物の耐震対策の推進(№111140) 都市計画局 <再掲:重点戦略 11-1(4)> 推進施策3 事業名 細街路対策による災害に強いまちづくり<総合評価結果 B> № 実施状況 ・ 「京都市狭 あい道路整 備事業」の 推進 所管 都市防災上の課題である狭あい道路(建築基準法第 42 条第 2 項に規定される幅員 4 メートル未満の道路)の拡幅整備を推 進するため,後退後の狭あい道路の範囲を明示する道路後退杭 都 市 116005 等の支給と,後退部分の拡幅整備費用の一部補助を行う。 計画局 ・ 平成 27 年度は,750 件について道路後退杭等の支給を行い, 19 件について拡幅整備費の補助を行った。 -145- 推進施策4 事業名 環境に配慮され,だれもが使いやすい建築物の誘導<総合評価結果 B> № 実施状況 所管 京都にふさ わしい環境 配慮建築物 の普及・促 進 ・ 建築物の環境性能を評価する全国共通の基準である CASBEE に,京都ならではの考え方を評価できる独自基準を組み込んだ 「CASBEE 京都」を平成 23 年に策定し,運用を行っている。 都 市 12010 ・ 平成 27 年度は,引き続き CASBEE 京都を運用するとともに, 計画局 高評価を受けた建築物に対する高評価表示プレートを新たに 9 件交付した。 京町家等の 伝統的な構 法を用いた 建築物の新 築・建替等 を容易にす る法制度等 の見直しや 創設に向け た研究・取 組 ・ 京町家等の伝統的な木造建築物の保全・再生を促進するため, 建築基準法の適用除外規定を活用した条例の運用を進めると ともに,国に対して伝統的な木造建築物の新築・建替等を容易 にする建築基準法等の整備を要望する。 ・ 平成 27 年度は,26 年度に引き続き,「歴史的建築物の保存 及び活用に係る普及啓発及び調査業務」として,各種団体や歴 史的建築物の所有者に対し,条例活用に向けた働き掛け等を行 都 市 32004 った。 計画局 ・ 26 年 7 月に創設した保存活用計画作成支援事業に基づき, 「保 存活用計画」の作成に必要な費用の一部を助成した。また,26 年 9 月に創設した歴史的建築物保存活用アドバイザー制度に 基づき,「保存活用計画」に,地震,火災,景観,文化財の各 分野の専門家の意見を反映させた。 ・ さらに,条例の活用促進に向け,安全基準等の具体的手法の 検討を行った。 バリアフリ ーに対応し た機能性や 仕様をもつ 建築物の顕 彰制度の実 施 ・ バリアフリーの一定基準を満たした建築物にプレート等を交 付し,出入口付近に掲示していただく制度として開始した「み やこユニバーサルデザイン(UD)優良建築物顕彰制度」により, UD の考え方の普及を図る。 都 市 112006 ・ 平成 27 年度は,23 年度に開始したこの制度を引き続き実施 計画局 するとともに,パンフレットの配布等により制度の普及を図っ た。 ・ その結果,27 年度の顕彰件数は,年間目標を上回る 45 件と なった。 -146- 推進施策5 事業名 公共建築物 への再生可 能エネルギ ーの率先導 入 公共建築物の先導的整備<総合評価結果 A> № 実施状況 所管 ・ 本市が整備する公共建築物において,率先して再生可能エネ ルギーを導入する。 都 市 1 2 0 0 8 ・ 平成 27 年度は,ロームシアター京都に太陽熱パネル(53 ㎡) 計画局 を設置した。また,京都市動物園等 17 施設に太陽光発電設備 (合計 237.5kw)を導入した。 環境への配 慮や安全性 の確保をめ ざした公共 建築物の適 切な維持修 繕,長寿命 化の推進 市有建築物を,安全性を確保した環境配慮建築物へと計画的 に修繕整備する。 12009 ・ 平成 27 年度は,26 年度に引き続き市有建築物の耐震化と併 せて,長寿命化や効果的な維持修繕を推進した。 都 市 計画局 市営住宅ス トック総合 活用計画の 推進による 住宅セーフ ティネット 機能の充実 ・ 「市営住宅ストック総合活用計画」に基づき,維持管理と改 善事業によるセーフティネット機能の充実を図る。建替え等の 際は団地再生計画を策定し,コミュニティ活性化等にも資する 116007 よう機能の充実を図る。 ・ 平成 27 年度は,西野山団地,山ノ本団地の耐震改修・エレ ベーター設置工事等を行った。 都 市 計画局 ・ -147- 政策分野24 住宅 ~ひとがつながる 未来につなぐ 継承・発展させる~ 京都らしいすまい・まちづくりを 基本方針 京都の財産である環境,景観,コミュニティを継承・発展させ,京都のアイデンティ ティ ※ の確立による京都のすまいの将来像とあり方を示すとともに,防災・減災,住宅 セーフティネット(安全網)の構築を効果的に進めるため,市場の機能を生かした住宅 政策を展開する。 ※ アイデンティティ:都市を特徴付ける個性や独自性。 政策の評価結果 <総合評価結果> C 政策の目的がそこそこ達成されている <市民実感>この政策が重要との回答 重要と回答した割合 順位 80.6% 14/27 <今後の方向性> ● 平成の京町家については,市民に十分浸透していないことが課題の一つと考えられるため, 新たに作成したPRパンフレットを市民及び事業者に配布するとともに,平成の京町家モデ ル住宅展示場を活用した普及啓発セミナー・シンポジウムを開催する。 ● 今後も引き続き,京(みやこ)安心すまいセンターの耐震・エコ助成ホットラインを窓口 に,様々な住宅改修助成制度に関する普及・啓発に取り組んでいく。 ● 依然として,空き家の増加が課題となっているため,「空家等対策の推進に関する特別措 置法」及び「京都市空き家等の活用,適正管理等に関する条例」に基づき,より総合的かつ 計画的に空き家対策を推進するために空き家等対策計画を策定するとともに,引き続き,事 業者と連携した相談体制の構築,空き家の改修費用の補助,所有者の意識啓発や地域が主体 となって行う空き家対策の支援などを実施することにより,空き家の活用・流通を図る。 ● 地域が主体的に行う防災活動への支援や,事業者等との連携の下に,住宅の耐震化をはじ めとした,防災・減災への取組を通して,コミュニティの重要性についての再認識を促す。 ● 京都市居住支援協議会において提供している高齢者向けの賃貸住宅情報を充実するととも に,低所得高齢者等を対象とした住まいの確保,生活支援などにも取り組んでいく。 ● 平成27年2月に実施した市営住宅の自治会を対象にしたアンケートでは,自治会活動を支え るための要望として,「若者世帯や子育て世代の入居促進」を挙げている自治会が多く,こ のことは高齢化等による自治会運営の担い手が不足していることや幅広い世代の交流に関す る関心の高さが伺える。これらのアンケート調査の結果を踏まえ,団地内の既存施設を広く 有効活用しながら,団地住民と周辺地域との幅広い交流を進めていく。 -148- 実施状況 推進施策1 京都らしいすまい方の継承<総合評価結果 B> 事業名 № 実施状況 所管 講座等を開講し,すまいについて学び考える機会を提供する とともに,すまいに関する相談業務や住情報の発信を行う。 ・ 平成 27 年度は,すまいに関する総合的な相談において,計 2,022 件の相談に応じた。 ・ また,一般市民や子ども等の対象に応じた内容の講座「すま いスクール」を開講した(参加者:940 名)。 都 市 計画局 ・ 「安心すま いまちづく り事業」の 実施 推進施策2 - 住宅ストックの良質化のための適正な維持管理や更新の支援 <総合評価結果 B> 事業名 良好な景観 を創出し, 低炭素社会 を実現する 京都型環境 配 慮 住 宅 「平成の京 町家」の普 及促進 № 実施状況 ・ 伝統的な京町家の知恵と現代的な技術を融合した京都型の環 境配慮住宅「平成の京町家」の普及を促進する。 ・ 平成 27 年度は,新たに 13 件を平成の京町家として認定した (累積認定数 59 件)。 ・ モデル住宅展示場を運営し,普及啓発を行った(年間来場者 10,402 名)。 12011 ・ 平成の京町家コンソーシアムと連携して,体験講座や体験ツ アー等の普及啓発イベントを 11 回実施した(延べ参加者 529 名)。 ・ 平成の京町家の特徴,環境面やコスト面でのメリットを写真 やイラストを用いてわかりやすく説明するパンフレットを発 行した。 都 市 計画局 ・ 専門家派遣 や改修助成 など,分譲 マンション を適切に維 持管理する ための支援 の推進 分譲マンションの管理組合を対象に,共用部分のバリアフリ ー改修助成,建替えや大規模修繕等に伴う支援を行い,分譲マ ンションの適切な維持管理と良質な住宅ストックの形成を図 る。 ・ 平成 27 年度は,共用部分のバリアフリー改修工事を行う 8 棟のマンション管理組合に対し,その工事費用の一部を助成し 116008 た。 ・ 建替えや大規模修繕を行おうとする 11 マンションの管理組 合に対して,専門家を派遣した(派遣回数:28 回)。 ・ 専門家がマンション管理に活かせる情報を分かりやすく説明 する「京都市マンション管理セミナー」を 2 回開催した(参加 者:167 名)。 所管 -149- 都 市 計画局 推進施策3 事業名 既存住宅の流通活性化のための条件整備<総合評価結果 C> № 実施状況 所管 ・ 地域と連携 した京都な らではの空 き家活用の 推進 住宅市場における空き家の流通を促進するとともに,安心し て空き家を活用できる環境を整備する。また,条例の制定等に より空き家の再整備・活用を総合的に推進する。 ・ 平成 27 年度は,「京都市空き家等の活用,適正管理等に関す る条例」 (26 年 4 月施行)及び「空家等対策の推進に関する特 別措置法」(27 年 5 月全面施行)に基づき,「空き家の発生の 予防」, 「活用・流通の促進」, 「適正管理」, 「跡地の活用」とい った総合的な空き家対策を推進した。 ・ 「空家等対策の推進に関する特別措置法」との適用関係を整 理するため,条例を一部改正した(27 年 12 月施行)。 ・ 普及・啓発用情報冊子及びリーフレットの作成,空き家相談 都 市 103003 員の登録(27 年度末 304 名),専門家派遣制度(27 年度実績 計画局 63 件)を実施した。 ・ 地域連携型空き家流通促進事業について,新たに 5 地域(3 地域団体)で取組に着手した(累計 33 地域(24 地域団体))。 ・ 空き家活用・流通支援等補助金として,空き家を活用・流 通する場合に改修費等の補助を行った(27 年度実績 91 件)。 ・ 「空き家活用×まちづくり」モデル・プロジェクトとして, 空き家の新しい活用方法を公募し,その活用に必要な費用の補 助を行った(27 年度実績 3 件)。 ・ おしかけ講座として,司法書士と市職員が出向き,空き家の 発生の予防につながる講座を開催した(27 年度実績 25 回)。 ・ 既存住宅の 流通やリフ ォームの促 進 推進施策4 ・ 既存住宅の取得やリフォームを安心して行えるよう,情報の 整備と公表,検査と評価の制度周知等の環境整備を進めるとと もに,リフォームに安心して取り組んでもらうための住まいの 情報提供やアドバイスを行う。 ・ 平成 27 年度は,京安心すまいセンターが実施する,すまい に関する総合的な相談業務において,182 件のリフォームに関 116009 する相談に応じた。 ・ 京安心すまいセンター内の情報コーナーにおいて,「登録住 宅いえかるて」や「住宅リフォームガイドブック」等を配架す るなど,流通やリフォームの促進に関する様々な情報を発信し た。 ・ 既存住宅省エネリフォーム支援事業において,438 件の助成 を行った。 都 市 計画局 住宅・住環境の安全性の向上<総合評価結果 B> 歴史都市京都における密集市街地等に関する災害に強いまちづくりの推進(№ 111150) 都市計画局 <再掲:重点戦略 11-1(5)> -150- 推進施策5 事業名 重層的な住宅セーフティネット(安全網)の構築<総合評価結果 C> № 実施状況 ・ 高齢者に配 慮した住宅 の普及促進 や高齢者が 賃貸住宅へ 円滑に入居 するための 支援の充実 福祉や民間不動産関係の団体と連携して,高齢者の入居を拒 まず,生活をハード・ソフトの両面から支援する民間の賃貸住 宅の普及を促進するとともに,高齢者向けの住宅情報の提供を 行う。 ・ 平成 27 年度は,サービス付き高齢者向け住宅の登録制度に基 づき,7 棟 212 戸の登録を行った。 ・ 高齢者であることを理由に入居を拒まない民間賃貸住宅「す 114011 こやか賃貸住宅」に,181 戸を登録し,その情報を発信した(累 積登録 4,485 戸)。 ・ 「高齢期の住まいの相談会」を 4 回開催した。 ・ 住み替えが必要な高齢者を対象に,低廉な「住まい」と,社 会福祉法人が無料又は低額な利用料で「見守り」等のサービス を一体的に提供する「京都市高齢者住まい・生活支援モデル事 業」を実施した(成約 28 件)。 所管 ・ 被災者向け 住宅の無償 提供 推進施策6 事業名 - 東日本大震災による被災者に対して,市営住宅及び民間の住 宅を一定期間無償で提供する事業を実施する。 ・ 27 年 7 月に市営住宅の一時使用期間を最長 5 年から最長 6 年に延長した。 ・ 28 年 3 月末時点の被災者の入居世帯数は,市営住宅で 54 世 帯 137 名,民間住宅で 2 世帯 3 名となった。 都 市 計画局 中・大規模の市営住宅団地のマネジメント<総合評価結果 C> № 実施状況 ・ 市営住宅の 住戸等を活 用した地域 コミュニテ ィを活性化 するための 場づくり 都 市 計画局 所管 福祉施設等の併設・転用や住戸・店舗の転用による機能の導 入(子育て施設等)も視野に,市営住宅の機能の充実を図る。 ・ 平成 27 年度は,楽只団地において空き店舗及び住戸を活用 して賑わい創出の取組を実験的に行うとともに,醍醐中山団地 都 市 104001 において地域と大学の力を融合した取組を進めていくため,京 計画局 都橘大学「地域連携センター分室」及び「国際シェアルーム」 を開所し,居住する学生が住民として活動に参加したほか,学 生団体の団地事業への派遣や,看護学科の教員・学生による健 康相談事業などを実施した。 -151- 政策分野25 道と緑 ~風土や歴史と調和した道と緑を創造する~ 基本方針 市民の視点に立った道路,橋りょう,公園等の社会資本の整備及び市民や行政が一体 となった維持管理,補修を行うことにより,山紫水明の地の風土や千年の都としての歴 史と調和した道と緑を創造する。 政策の評価結果 <総合評価結果> B 政策の目的がかなり達成されている <市民実感>この政策が重要との回答 重要と回答した割合 順位 86.4% 8/27 <今後の方向性> ● 災害時における避難ルートや道路ネットワークの確保を図るとともに,平常時においても 安心・安全な市民生活を守るため,「いのちを守る 橋りょう健全化プログラム」に基づき, 橋りょうの計画的な耐震補強,老朽化修繕を実施していく。同時に,防災カルテの見直し, 道路における落石や斜面崩壊を未然に防止する災害防除対策に取り組む。また,財政状況が 厳しい中でも,安全な道づくりを進めるため,選択と集中による精査を行ったうえで,着実 に取組を推進する。 ● きめ細やかな緑のネットワークの形成に向け,「花と緑あふれるまちづくり~緑視環境向 上プロジェクト~」による緑視環境の充実や,公園・緑地の計画的整備など健やかな生活が 実感できる緑化を推進する。 ● 社会資本を良好に維持するため,各年度の予算の平準化や長寿命化を目指した最適維持管 理手法(アセットマネジメント)の導入により,計画的かつ効率的に都市基盤施設を維持補 修・更新する。また,市民生活を守るため,関係機関と連携しながら,引き続き,通学路を 含む生活道路の安全対策等に取り組む。 ● 魅力ある都市空間の形成に向け,土地区画整理事業などの面的整備手法により,市街地の 公共施設と宅地を一体的,総合的に整備する。また,現在施行中の土地区画整理事業の中で, 完了まで相当量の事業が残る地区については,早期完了に向けた取組を推進する。 -152- 実施状況 推進施策1 事業名 幹線道路ネ ットワーク 整備による 緊急時の輸 送ルートの 確保と地域 の活性化 鉄道事業者 と協働で進 める踏切道 の改良によ る交通渋滞 や踏切事故 の解消及び 地域の活性 化 道路におけ る土砂崩れ 等の災害危 険箇所の点 検・対策に よる緊急輸 送道路等の 安全性の確 保 幹線道路ネットワークの充実<総合評価結果 B> № 実施状況 国と協調しながら,幹線道路ネットワークの充実と,緊急輸 送道路をはじめとする避難路・輸送路の確保により,防災機能 の強化と地域や京都経済の活性化を図る。 116001 ・ 平成 27 年度は,28 年 3 月に大山崎大枝線(大原野 IC 以南 約 150m から小塩山大原野線までの区間)の供用を開始した。 ・ その他,国道 162 号(高雄改良,栗尾バイパス),鴨川東岸 線,本町下高松通の工事を進めた。 所管 ・ 交通渋滞や踏切事故の解消,鉄道で分断された地域の活性化 等のため,鉄道事業者と協働して鉄道の立体交差化を推進す 116002 る。 ・ 平成 27 年度は,28 年 3 月に阪急京都線洛西口駅付近の高架 化が完了した。 建設局 ・ ・ 建設局 平成 8,9 年度に実施した「道路防災総点検」で作成した防災 カルテを活用して,道路に面した斜面の変状を継続的に観察, 分析し,緊急輸送道路や集落の孤立を防ぐ道路について防災対 116003 建設局 策工事を進める。 ・ 27 年度も引き続き,道路防災点検パトロールを実施し,国 道 162 号等の防災対策工事を行った。 -153- 推進施策2 事業名 公園・緑地 の計画的整 備による環 境保全,景 観形成,防 災,レクリ エーション 機能の向上 健やかな生活が実感できる緑化の推進<総合評価結果 A> № 実施状況 ・ 12004 ・ 市民との共汗により公園・緑地を計画的に整備する。 平成 27 年度は,幡枝石清水公園を新規開園したほか,向島 東公園の拡張整備を行った。 所管 建設局 ・ 緑 視 環 境 (ひとの目 に 見 え る 緑)の充実 による緑の 満足度の向 上 市民の記念 植樹奨励制 度による花 の名所づく りの推進 「緑視率(ひとの目に見える緑の割合)」を維持・向上する 取組を進める。 ・ 平成 27 年度は,琵琶湖疏水沿い(岡崎),川端通,華頂道, 白川疏水通,加茂街道で老朽化したサクラ 92 本の植替えを行 った。 ・ 北大路通(西大路通~加茂街道),九条通(油小路通~河原 12005 建設局 町通),今出川通(川端通~志賀越道),東大路通(北大路通~ 今出川通)におけるケヤキ等の植栽,三条通(四ノ宮~JR 東 海道本線),外環状線(醍醐高畑~石田森東),桂川街道(山陰 街道~桂高北通),国道 162 号(京北井崎町付近),十条通(近 鉄京都線~竹田街道),堀川通(堀川高等学校前)における花 木の新規植栽及び植替えを行った。 ・ 慶事を迎えた市民等に,費用の一部を負担して花木を記念植 樹していただくことにより,「花の名所」を創出する。 12006 ・ 平成 27 年度は,東山自然緑地においてヤマザクラ 17 本の植 樹を行った。 建設局 ・ ニホンミツ バチとの共 生によるま ちなか緑化 の推進 ニホンミツバチを通して,都心における環境と生態系を学び ながら,環境保全とまちなか緑化を進める「京都みつばちガー デン推進プロジェクト」を展開する。 ・ 平成 27 年度は,引き続き中京区役所屋上庭園においてニホ ンミツバチを飼育した。 ・ 屋上庭園を活用し,お茶会などの地域交流を実施したほか, 小学生等を対象にミツバチの見学やはちみつを使った調理実 習を実施する「みつばち冒険隊」,採蜜見学会や都市養蜂に関 中京区 12007 する市民講座,本プロジェクトの主旨に賛同する団体等と連携 建設局 しゼスト御池にて緑化啓発イベント「みつばちガーデンフェ ア」等を開催した。 ・ 引き続き,まちなかで蜜を集めるミツバチのために花や緑を 育てる「みつばちガーデンパートナーズ」の募集を行った。 ・ 高倉小学校,京都市都市緑化協会と連携し,中京区に縁のあ る植物の育成を通じ,地域文化の理解や継承に繋げるため,祇 園祭に縁のある「ヒオウギ」の講習会を春と秋に実施した。 ・ ケヤキ並木 保全・創造 プロジェク ト - ケヤキ約 3,700 本のうち,主要 5 路線(白川通,堀川通,葛 野大路通,新林本通,御池通)の 927 本の現況ケヤキの樹勢診 断調査を行い,その結果に基づき育成管理計画を策定し,更新 や樹勢回復等を行う。 ・ 平成 25 年度のケヤキの樹勢診断調査結果に基づき,主要 5 路線(白川通,堀川通,葛野大路通,新林本通,御池通)にお いて,植替え及び樹勢回復を 362 本実施した。また,新たに加 茂街道,釡座通,奥海印寺納所線において 338 本のケヤキの樹 勢診断調査を実施した。 -154- 建設局 事業名 № 実施状況 所管 老朽危険木対策,害虫対策,景観対策の観点から既存のスズ カケノキを紅葉の美しい他の樹種への転換を図る。 ・ 平成 27 年度は西大路通(丸太町通~中堂寺南通付近)の 186 本をトウカエデに,十条通(西大路通~鍋取川遊歩道付近)の 26 本をユリノキに樹種転換を行った。 建設局 ・ 紅葉景観創 造事業 推進施策3 事業名 - 都市活動を支える社会資本の維持管理<総合評価結果 B> № 実施状況 間伐材を活 用した防護 柵等の整備 による美し い道路景観 の形成 ・ 車両との接触防止や堀への転落防止のための防護柵等に市内 産の間伐材を活用する。 12012 ・ 平成 27 年度は,京都御苑(今出川通(烏丸通以東)L=390m) において転落防止柵を設置した。 環境にやさ しい LED 道 路照明灯の 導入 12013 石畳舗装整 備事業によ る京都らし い景観の保 全 ・ 伝統的建造物群保存地区等の石畳舗装を耐久性の高い工法に より順次修繕する。 32006 ・ 平成 27 年度は,引き続き六原経 16 号線及び辰巳通の修繕を 実施した。 計画的な補 修による舗 装の長寿命 化の推進 116004 ・ ・ ・ 道路照明灯に LED を導入する。 平成 27 年度は,7,038 基の LED 道路照明灯を設置した。 所管 建設局 建設局 建設局 ・ 生活関連道路等の舗装について,舗装の長寿命化や予防保全 的な観点を踏まえ,計画的かつ効率的な維持管理を実施する。 建設局 ・ 平成 27 年度は,国道 367 号線等の修繕を実施した。 橋りょうの耐震補強・老朽化修繕の推進による安心・安全な市民生活の確保と災害時におけ る都市機能の確保(№111160)建設局 <再掲:重点戦略 11-1(6)> 推進施策4 事業名 土地区画整 理事業によ る魅力ある 都市空間の 形成 まちのにぎわいと潤いを創出する市街地環境の整備<総合評価結果 C> № 実施状況 所管 土地区画整理事業の面的整備手法により,道路や公園などの 公共施設を計画的,一体的に整備し,安心・安全で快適なまち づくりを進める。 ・ 平成 27 年度は,施行中の伏見西部第三~第五地区及び上鳥 羽南部地区において,引き続き,事業完了に向けて,道路,公 園及び水路等の整備に取り組んだ。 建設局 ・ - -155- 政策分野26 消防・防災 ~災害に強く安心して住み続けられる「安心都市・京都」をめざす~ 基本方針 京都に息づいている「人間力」に支えられた「地域力」を結集し,行政と一体となっ た防火・防災活動を推進する。また,あらゆる災害に迅速的確に対応する消防,防災, 救急体制を確保し,だれもが安心して住み続けられる「安心都市・京都」をめざす。 政策の評価結果 <総合評価結果> B 政策の目的がかなり達成されている <市民実感>この政策が重要との回答 重要と回答した割合 順位 93.2% 1/27 <今後の方向性> ● 火災が発生した際に,迅速な避難や通報が困難な高齢者宅での火災が全住宅火災の約半数 を占めていることから,多くの高齢者が集まる場所での防火啓発等,効果的な指導を推進す る。ホームページやSNSを活用することで,若い世代をターゲットにした防火啓発に取り 組む。 火災予防条例を実効性あるものとするため,放火火災予防デーを創設し,市民,地域,事 業所及び関係機関が一体となった放火防止対策の推進を図る。 飲食店及び工場等の事業所からの出火防止を図るため,効果的な査察及び広報の実施等に 取り組む。 たばこやこんろなど火災の原因と防火対策を記した広報媒体を作製し,防火運動等の機会 に市民に配布し,火災予防の啓発を行う。 ● 住宅火災の焼損面積を縮小させるために,住宅用火災警報器の設置指導や高齢者宅への緊 急通報システム連動の住宅用火災警報器の設置の促進等,火災の早期発見,早期通報に効果 のある取組を継続して実施する。 水槽車を活用した消防活動戦術の更なる強化により,火災の早期消火の徹底を図る。 現場指揮支援システムの更なる活用により,現場指揮体制の強化を図る。 ● 小学5・6年生に救命入門コースを,また中学生・高校生に対して普通救命講習の受講を 促進するため,学校長会等を通じ,継続して受講勧奨を行う。 救命講習を受講されたことのない市民や事業所の方々にも受講していただけるように,救 命講習の受講機会を積極的に提供するとともに,定員をこれまでより増加させた講習会を一 部で実施していく。 ● 「防災行動マニュアル策定のためのガイドライン」を有効に活用しながら,地域事情に応 じた発災時の避難行動,防災行動を具体的に明記した実効性の高い防災行動マニュアルの策 定を推進し,平成29年度末までに各自主防災会で策定対象となっている災害事象の防災行 動マニュアルを策定する。 市民防災センターにおいては,今後更に各種イベントの充実を図るとともに,社会情勢に 合わせたタイムリーな防火・防災情報をリアルタイムで発信することを検討する。 -156- 実施状況 推進施策1 火災を未然に防止して市民のいのちとくらしと財産を守る予防消防の推進 <総合評価結果 C> 事業名 № 社寺等での 災害発生時 に初期消火 や応急手当 等を迅速に 行う「文化 財防災マイ スター」の 養成 放火防止対 策の推進 推進施策2 実施状況 所管 ・ 仕事や活動を通して文化財に接する機会の多いバスガイド, ボランティア観光ガイド等に対して防火講習及び普通救命講 習を行い,初期消火や応急手当などができる「文化財防災マイ スター」を養成し,初期活動体制を構築する。 117001 ・ 平成 27 年度は, 「文化財防災マイスター」養成研修を 3 回実 消防局 施し,年間目標を上回る 56 人のマイスターを養成し,これま でに合計 366 人を養成した。 ・ 受講後 3 年以上経過者を対象にフォローアップ研修を実施 し,14 名が参加した。 ・ - 放火火災を予防するため,京都市火災予防条例に市民が放火 防止対策に主体的に取り組むことと具体的な実施事項を定め, 消防局 条例に基づく市民の主体的な取組を推進した。 あらゆる災害による被害を最小限に抑える消防活動体制の充実強化 <総合評価結果 B> 事業名 細街路にも 進入可能な 新型消防車 両の開発と 新しい消防 戦術の導入 消防ヘリコ プ タ ー の 24 時 間 運 航体制を支 える飛行場 外離着陸場 の整備 № 実施状況 火災発生時に,より迅速に放水を開始し,人命救助活動を実 施するため,細街路にも進入可能なコンパクトタイプの新型消 防車両を開発し,当該車両を生かした京都方式の消防戦術を導 117002 入する。 ・ 平成 27 年度は,これまでに導入してきた新型消防車両 5 台 を運用した。 所管 ・ 消防ヘリコプターの夜間離着陸が可能となるよう,京北地域 に照明設備を有する飛行場外離着陸場を整備し,昼夜を問わな 117003 い消防救急活動体制の充実を図る。 ・ 平成 26 年 4 月に運用を開始し,27 年度は 49 回活用した。 消防局 ・ ・ 消防指令シ ステムの整 備 平成 10 年度から運用を開始した消防指令システムを更新整 備し,119 番通報の受信から災害地点の早期確定を図るととも に,より迅速・的確な災害現場活動の支援を行い,被害を最小 117004 限にとどめる。 ・ 平成 26 年 12 月から仮運用を開始し,27 年 6 月から本運用 を開始した。 消防局 ・ 消防救急無 線のデジタ ル化整備 消防局 平成 28 年 5 月末が移行期限となっている消防救急無線のデ ジタル化を進め,通信秘匿性の向上による個人情報の保護,デ 117005 ータ伝送及び音声明瞭化による消防救急活動の円滑化を図る。 消防局 ・ 平成 27 年度にすべての整備を完了し,10 月から本運用を開 始した。 -157- 推進施策3 市民への応急手当の普及啓発と救急体制の充実による救命効果の向上 <総合評価結果 B> 事業名 № 救急隊到着 時間を短縮 する救急隊 専従の出張 所の開設 実施状況 救急要請が集中する繁華街などにおいて,救急隊の到着時間 を短縮し,市民の命を救うため,救急隊専従の出張所を開設す 117006 る。 ・ 平成 27 年度は,四条消防出張所を京都市立病院敷地内に移 転するための新庁舎建設工事に着手した。 所管 ・ ・ 市民等に対 する救命講 習等の実施 推進施策4 AED(自動体外式除細動器)の設置促進と応急手当の普及啓 発のため,安心救急ネット京都や応急救護分団と連携して,事 業所,自主防災組織,学校関係者をはじめ,多様な対象に救命 117007 講習を実施し,いざという時に応急手当のできるひとづくりを 推進する。 ・ 平成 27 年度は,26 年度を上回る 40,186 人が受講した。 消防局 消防局 地域の災害対応力の向上をはじめとする防災危機管理体制の充実 <総合評価結果 B> 事業名 消防団 ICT 利 活 用の 推進 自 主 防災 会 役 員等 の方々に, こ れ まで 以 上 に防 災 に 関す る 専 門的 な 知 識と 技 能 を修 得 し てい ただく「自 主 防 災ス ー パ ーリ ーダー(仮 称 )」 の 養 成 市民の防災 意識の啓発 や防災能力 の向上に寄 与する市民 防災センタ ーの機能強 化 № 実施状況 所管 ・ 消防団にパソコン端末を配備し,ネットワークを形成するこ とにより,消防団の ICT 利活用を推進し,災害情報の収集のほ 117008 消防局 か,各消防分団間の情報共有,事務の簡素化・効率化を図る。 ・ 平成 27 年度は,配備したパソコン端末を引き続き運用した。 ・ 防災に関する専門的な知識と技能を修得して,消防署,消防 団等と緊密に連携し,地域の先頭に立ち,自主防災活動を積極 117009 的に推進するリーダーを養成する。 ・ 平成 27 年度は,8 月に自主防災上級研修を実施した結果, 138 人が受講した。 東日本大震災や平成 23 年の台風第 12 号の教訓を踏まえ,体 験者の年齢や団体等対象に応じた市民防災センターの体験プ ログラムを作成するとともに,大規模災害を疑似体験できる施 117010 設の機能強化を図る。 ・ 平成 27 年度はリニューアル施設を活用した体験プログラム を実施するなど,101,331 人が来館した。 消防局 ・ -158- 消防局 事業名 大規模災害 発生時に行 政区を超え て市民相互 が被災者を 支援する体 制の構築 高い耐震性 能や災害対 策活動の中 枢機能等を 備えた災害 対策の拠点 となる市庁 舎整備の推 進 № 実施状況 所管 ・ 京都市域で直下型地震が発生した場合に,被害の大きい地域 を比較的被害の小さい地域の住民が支援する体制を構築する とともに,市民の意識の向上を図る。 117011 ・ 平成 27 年度は,8 月に山科区で実施した総合防災訓練にお 行財政局 いて,市民相互の被災者支援訓練を実施した。 ・ 新規で指定された避難所については,運営マニュアルの早期 策定完了に取り組んだ。 ・ 現在の市庁舎が抱えている耐震性能の不足や施設・設備の老 朽化等の多くの課題を解決し,大規模災害時の拠点施設として の機能を確保するなど市民のための市役所づくりを実現する ことをめざす。 117012 ・ 平成 27 年度は,新庁舎整備に係る基本設計を策定し,公表 行財政局 した。 ・ 分庁舎建設予定地の解体撤去工事を行うとともに,埋蔵文化 財調査に着手した。 ・ 西庁舎の解体撤去工事に着手した。 ・ 総合的な帰 宅困難者対 策の実施 - 大規模災害時において,公共交通機関の停止や自動車の通行 止め等により,帰宅が困難となる観光客等への総合的な対策と して,京都モデルの帰宅困難者対策の検討を進める。 ・ 平成 27 年度は, 「緊急避難広場」, 「一時滞在施設」及び「避 行財政局 難誘導団体」の指定拡大を行うとともに,避難誘導用資機材の 産 業 配備を行った。 観光局 ・ 嵯峨・嵐山地域や京都駅等において帰宅困難者対策訓練等を 都 市 実施した。 計画局 ・ 「ターミナル対策(京都駅周辺)協議会」においては,「京 消防局 都駅周辺地域都市再生安全確保計画」を策定した。 ・ 市内 97 の大規模事業所のすべてにおいて,事業所帰宅困難 者対応計画の策定作業に着手又は策定を完了した。 ・ ・ 消防団の加 入促進と活 動体制の充 実 - 消防団の加入促進と活動体制の充実を図る。 平成 27 年度は,消防団員の加入促進を図るため,任用資格 に「当該消防団の区域内に通学する者」を追加した。 ・ 消防団員の処遇を改善するため,消防団員報酬制度を導入し た。 ・ 大学生消防団員の就職活動を支援する「京都市学生消防団活 動認証制度」を創設し,10 人を認証した。 ・ 消防団員が高等学校で防災教育を実施する「消防団防災ハイ スクール」を創設し,16 校 3,399 名に実施した。 ・ 消防団協力事業所表示制度により,19 事業所を認定した。 (累 計 76 事業所) ・ 有志の消防団員による「消防団充実強化実行チーム」の活動 をサポートした。 ・ 消防局 避難所マニュアルの策定や住民主体で避難所を運営するための体制の構築(№ 111110) 行財政局,文化市民局 <再掲:重点戦略 11-1(1)> ・ 福祉避難所の設置など災害時における要援護者の避難支援体制の確立(№ 111120) 保健福祉局 <再掲:重点戦略 11-1(2)> ・ 災害時等におけるより効果的な情報収集体制の構築及び市民,観光客等への情報伝達手段の 拡充(№111130) 行財政局 <再掲:重点戦略 11-1(3)> ・ 放射線モニタリング体制の強化及び京都市地域防災計画(原子力災害対策編)の策定 (№111180) 環境政策局,行財政局 <再掲:重点戦略 11-1(8)> -159- 政策分野27 くらしの水 ~ひと まち くらしを支える京の水をあすへつなぐ~ 基本方針 市民のライフライン(生活線)として重要な水道・下水道は,河川とともに,都市の 基盤施設であると同時に琵琶湖・淀川水系における水循環の一翼を担い,流域全体の水 環境の保全に大きな役割を果たしている。安全・安心で良質な水道水を安定的に供給す る水道,大雨による浸水被害からまちを守るとともに快適で衛生的な都市生活を支える 下水道,治水対策を推進し,あわせて都市に親水空間を生み出す河川について, “くらし の水”に関する機能の充実・向上を図りながら,未来の京都に引き継いでいく。 政策の評価結果 <総合評価結果> A 政策の目的が十分に達成されている <市民実感>この政策が重要との回答 重要と回答した割合 順位 92.6% 2/27 <今後の方向性> ● 京都市上下水道事業中期経営プラン(2013-2017)(以下「プラン」という。)に基づき, 引き続き老朽化した水道・下水道施設の改築更新や耐震化を計画的・効率的に推進する。 ● プランに基づき,引き続き下水高度処理施設の整備,合流式下水道の改善,施設規模適正 化による効率化や改築修繕時の省エネルギー機器の導入等を進める。 ● プランに基づき,引き続き老朽化した水道・下水道施設の改築更新や耐震化を計画的・効 率的に推進する。 ● プランに基づき,引き続き「他都市と比べ安価な上下水道料金水準を実現」するとともに, お客さまのニーズに合わせたサービスを提供できるよう営業所を再編する。 ● プランに基づき,将来にわたって安定した経営が行えるよう,各種業務における民間委託 化の推進や企業債残高の縮減等に努め,より一層効率的・効果的な事業運営を行うことで, 経営基盤の強化に努める。 ● 平成26年度に策定した,整備プログラムに基づき,引き続き河川改修等の浸水対策を実施 すると共に,市民に身近な水辺環境の創出をより一層推進していく。 ● 「京都市水共生プラン」及び「京都市河川整備方針」に基づき,高瀬川再生プロジェクト をはじめとした河川改修や親水性のある水辺空間の整備,水共生学習会の実施,雨水浸透施 設及び貯留施設の設置など,市民の水に関する意識が高まるよう,取組を引き続き推進する。 -160- 実施状況 推進施策1 事業名 安全・安心な水道・下水道の構築<総合評価結果 A> № 実施状況 所管 ・ 雨水幹線の 整備や雨水 貯留・浸透 施設の普及 による浸水 対策の推進 ・ 大雨に対する安全度を高めるため,京都駅及び山科駅の周辺 等における雨水幹線の整備や雨水貯留・浸透施設の普及等を図 る。 ・ 平成 27 年度は,引き続き,京都駅,山科駅の周辺及び阪急 桂駅東側地域において,雨水幹線の整備を実施した。 上 下 116012 ・ また,祇園地域,山科北部地域及び伏見大手筋地域において, 水道局 新たに雨水幹線の整備に着手した。 ・ 雨水貯留施設設置助成金制度においては,助成金額及び基数 を拡大し,雨水浸透ます設置助成金制度においては,複数回の 申請を認める等,より利用しやすい制度へ改正し,制度周知や 市民への PR を実施した。 地震等の災害に強い上下水道施設の整備(№111170) 上下水道局 <再掲:重点戦略 11-1(7)> 推進施策2 事業名 市内河川と 下流水域の 水環境を守 る下水の高 度処理の推 進 雨の日も水 環境を守る 合流式下水 道の改善 推進施策3 事業名 老朽化した 水道管の更 新等による 上下水道施 設の計画的 な改築更新 と施設の再 編成の推進 環境負荷の少ない水道・下水道の構築<総合評価結果 A> № 実施状況 所管 ・ 処理施設の改築更新時期にあわせて,窒素除去に重点をおい た下水の高度処理施設を整備する。 ・ 平成 27 年度は,鳥羽水環境保全センターの一部(B 系水処 上 下 12015 理施設)において,高度処理施設の整備を完了させるとともに, 水道局 伏見水環境保全センターの一部(分流系水処理施設)において, 高度処理施設の整備に着手した。 ・ ・ 12016 貯留幹線の整備や雨水吐の改善等を進める。 平成 27 年度は,引き続き,朱雀地域における幹線等の整備 を実施するとともに,七条幹線,砂川雨水滞水池等の整備を完 了させた。また,合流式下水道におけるすべての雨水吐の改善 を完了させた。 上 下 水道局 水道・下水道の機能維持・向上<総合評価結果 A> № 実施状況 水道施設の老朽化が進むなか,地震対策の観点も取り入れた 改築更新を計画的・効率的に進めるとともに,山ノ内浄水場の 廃止と給水区域の再編成による施設規模の適正化を図る。 ・ 平成 27 年度は,水道においては,老朽化した配水管の更新 116011 を行うとともに,浄水場等において施設や設備の改築更新を実 施した。 ・ 下水道においては,布設後 50 年を経過した老朽管路の改築 更新を実施するとともに,水環境保全センター・ポンプ場にお いて施設や設備の改築更新を実施した。 所管 ・ -161- 上 下 水道局 推進施策4 市民ニーズに対応した上下水道サービスの推進<総合評価結果 B> 事業名 № 多様なニー ズに対応し たお客さま サービスの 充実 - 推進施策5 実施状況 所管 高齢のお客さま等への応対研修を実施することで職員の応 対能力の向上を図った。 ・ 区役所・支所の日曜臨時開所日に上下水道相談窓口を設置す ることで,お客さま窓口サービスの更なる向上を図った。 上 下 水道局 ・ 上下水道事業の経営基盤の強化・安定<総合評価結果 A> 事業名 № 民間活力の 導入の推進 - 実施状況 ・ 所管 加圧施設運転管理業務の委託を拡大するとともに,下水道管 路巡視・点検業務の一部を委託化した。 上 下 水道局 自己資金の活用を踏まえた起債計画書を作成,これに基づく 借入れを実施した。 ・ 平成 27 年度末企業債残高 484,626 百万円 水道事業 159,407 百万円 公共下水道事業 325,219 百万円 上 下 水道局 ・ 企業債残高 の削減 推進施策6 事業名 河川整備や 排水機場の 耐震化等に よる都市型 水害対策の 推進 推進施策7 ・ - 水辺環境の整備<総合評価結果 A> № 実施状況 平常時も災害時も都市のライフライン機能が確保できるよ う,都市型水害に備えて河川の拡幅や雨水貯留施設の設置等に よる治水対策を進めるほか,排水機場の耐震化等を計画的に進 116010 める。 ・ 平成 27 年度は,河川の護岸等の整備として,旧安祥寺川, 有栖川,新川の工事を引き続き行った。 ・ また,三栖排水機場の耐震施工を完了した。 所管 ・ 水共生の取組の推進<総合評価結果 B> 高瀬川周辺一帯の魅力ある水辺づくり(№41500) 建設局<再掲:重点戦略 4-5> -162- 建設局 5 行政経営の大綱の実施状況 -163- この章では,京プランに掲げた「行政経営の大綱」の 4 つの基本方針ごとに,以下の とおり,実施計画改革編に掲げた主な取組の進捗等を記載しています。 <本章の見方> 大綱の基本方針 京プランから転載して います。 実施状況 実施計画改革編に掲げた 主な取組の平成 27 年度の主 な動きを記載しています。 -164- 基本方針1 参加と協働による市政とまちづくりの推進 市民の知恵と力を生かした市政を実現するため,市民の積極的な市政への参加と,市 民と行政との協働を進めるとともに,「自分たちのまちは自分たちでつくっていく」と いう市民主体のまちづくりを進める。 ⑴ 市民が主役の市政を進めるため,政策の企画,実行,評価の各段階において,市民 が参加する機会を一層拡充する。また,市民と行政が,お互いの特性をもちより,協 働して新しい価値を生み出す,協働による市政運営をさらに進める。 ⑵ 市民主体のまちづくりを進めるため,市民の自治意識の向上と,市民・地域団体・ NPO・民間事業者等によるまちづくり活動への支援,相互連携の仕組みづくりを推進 する。 ⑶ 地域のことは地域で決めることのできる自治の確立に向け,国からの事務権限と財 源の移譲とともに,抜本的な大都市制度の改革を国に対し積極的に提案・要望する。 ⑷ 市民と行政の最も身近な接点となる区役所において,個性と魅力ある地域づくりの 拠点として,地域の主体的なまちづくり活動を支援する。また,市民の知恵と力を生 かすことができるよう,情報の受発信機能を強化するとともに,さまざまな活動主体 と協働した取組を進める。 実施状況 1 市民の市政への参加の推進 ・ 価値観やライフスタイルの多様化などに伴う市民ニーズの複雑化・多様化に加 え,人口減少社会の進展などの課題に対応するため,また,市民の市政への参加を 広げるとともに,社会全体で市民のまちづくり活動の継続・発展を支えるため,平 成23年3月に策定した「第2期京都市市民参加推進計画」を全面的に見直し,平成28 年3月に第2期計画改定版を策定した。 ・ 市民自ら取り組むテーマを設定し,多様な観点から議論し,自ら発信・実践を行 う「未来まちづくり 100 人委員会」や各区のまちづくりに関心のある市民の交流の 場である「まちづくりカフェ事業」において,参加と協働の仕組みの充実を図り, 「自分たちのまちは自分たちでつくっていく」という市民主体のまちづくりを進め た。 ・ 人口減少社会の克服と東京一極集中の是正に向けた取組提案を市民から募集して, 市民と行政が共に実現を目指す「京都創生・お宝バンク」の仕組みを構築・推進し た。 また,平成 27 年 9 月に策定した「まち・ひと・しごと・こころ京都創生」総合戦 略には,実現性や本市事業との相乗効果等が見込まれる取組提案を選定し,地方創 生を先導する事業として,本市事業と同じ位置付けで掲載した。 -165- ・ スマートフォンアプリを活用し,市民参加により道路や公園などの管理を推進す るため,市民参加のワークショップを開催し,市民通報システム(みっけ隊アプリ ケーション)の構築を進めるとともに,3区(右京区(京北除く),中京区,伏見区) において実証実験を行った。 ・ 「京都観光おもてなしコンシェルジュ制度」など,本市の様々な政策分野におい て事業実施等に協力する市政ボランティア制度を運用し,市民との協働を推進した。 さらに市民生活の一層の安心安全の実現と,2020 年の東京オリンピック・パラリ ンピック等の開催を見据えた観光旅行者等の安心安全の向上により, 「 世界一安心安 全 笑顔でやさしさあふれるおもてなしのまち京都」を目指し,平成 27 年度は,先 行実施区の右京区や伏見区などで,地域の特性や課題に応じた犯罪防止等の取組を 行った。 ・ 平成 27 年 3 月策定の「京都駅西部エリア活性化将来構想」に基づき, 京都駅西 部エリアの地元学区等の団体や商店街,施設,寺社,大学,企業,行政等の 18 団体によって構成し,新たな賑わいの創出や回遊性向上等,京都駅西部エリアの活 性化に資する取組を推進するエリアマネジメント組織「 京都駅西部エリアまちづ くり協議会」を平成 28 年 3 月に設立した。 ・ 地域との協働による学校運営を目指す学校運営協議会の設置校は,前年度から 4 校増え 233 校園となった。 2 まちづくり活動への支援,相互連携のしくみづくり ・ 「やましな GO GO カフェ」のほか「北区つながるワークショップ」,「まちづくり カフェ@東山」など,各区において地域の活動主体が交流する「まちづくりカフェ 事業」に取り組んだほか,自治会・町内会などの地域活動や NPO 活動を市民に分か りやすく紹介する「きょうと地域力アップおうえんフェア」を平成 27 年 11 月に開 催するなど,地域社会を支える多様な主体の交流・連携を支援する取組を推進した。 ・ 「京都みつばちガーデン推進プロジェクト」など,各局区等で多様な市民活動と の連携・協働により事業を推進したほか,多様な主体間の協働を促進するため,京 都市自治会・町内会&NPO おうえんポータルサイト等の運用により,NPO・市民活動 団体と行政との協働推進のための情報発信等に取り組んでいる。 -166- 3 各区の個性を生かした市民主体のまちづくり支援と区役所の機能強化 ・ 人口減少や少子高齢化の進行等,区政を取り巻く環境の変化に加え,区の役割拡 充,住民自治の強化を趣旨とする地方自治法の改正を契機として,区政・区役所が 今後,一層飛躍するための役割・方向性を示すため,市民意見を検討の早い段階か ら募集したうえで, 「 共汗で進める 新たな区政創生~京都市における区政の在り方 について~」を平成 28 年 3 月に策定した。 ・ 各区基本計画の推進に当たり,中京区における「災害に負けない地域づくりプロ ジェクト」や,西京区における「ふらっと・西京,大原野「地域ブランド」戦略の 推進」など,各区において, 「区民提案・共汗型まちづくり支援事業予算」による区 民主体のまちづくりの支援に取り組むなど,地域のまちづくりを推進した。平成 28 年 3 月末時点での区民提案型支援事業実施数は 297 件,共汗型事業実施数は 145 件 となっている。 ・ 徹底的な「現場重視」の観点から,区役所をはじめ,市民・事業者と直接触れ合 う機会の多い職場に,意欲・能力の高い職員や,若手の新進気鋭の職員を重点的に 配置するとともに,「庁内公募制度」を活用した意欲の高い職員を配置した。 また,技術職・専門職・技能労務職が持つ高度な技術力や専門知識を市民サービ スの第一線で活かすため,これらの職員を,積極的に区役所へ配置した。特に,平 成 27 年度については,保健福祉局と区役所・支所が連携を深め,ごみ屋敷等の対策 を更に推進するため,新たに保健師 5 名を配置した。 ・ 平成 24 年度から 5 箇年計画で進めている戸籍事務の電算化について,右京区,左 京区,伏見区の 3 区に続き,平成 27 年度は北区,山科区,南区,西京区の 4 区にお いて導入が完了し,各区内の本所・支所・出張所間での広域交付サービスを開始し たほか,証明書発行コーナーでも戸籍関係証明書の取扱いを開始した。まだ電算化 が完了していない残りの 4 区(上京区,中京区,東山区,下京区)についても,順 次導入をしていく。 4 地域主権の時代にふさわしい地方自治の確立 ・ 平成 27 年 4 月に,市会と車の両輪となって進めてきた全国初となる「京都動物愛 護センター」(動物愛ランド・京都)を府市共同で開設した。 ・ また,平成 27 年 9 月に,市長と知事との懇談会を開催し,市衛生環境研究所と府 保健環境研究所の共同整備をはじめ,計量検査所や消防学校の共同化,女性幹部職 員の相互派遣等について合意し,具体的な協議を進めるなど,府市協調を一層推進 した。 -167- ・ 大都市の魅力と活力を高める真の分権型社会の実現に向けて,道州制を見据えた 新たな大都市制度「特別自治市」の創設等について,国の予算編成時期に合わせて 要望を行うとともに,関西広域連合の構成団体として,他の団体と共に,防災,観 光・文化・スポーツ振興など 7 分野の広域事務の推進や,地方創生の観点から広域 課題の解決に向けた取組を推進した。 ・ 平成 27 年 9 月に指定都市市長会と共に,東京とは異なる京都の価値を共有し,京 都ならではの「こころの創生」についての市民理解を深めることを目的としたシン ポジウムを開催した。 ・ 平成 27 年 3 月に国が政府関係機関の地方移転に係る提案を募集したことを受け て,京都市会や経済界,宗教界,文化芸術関係者等と連携し,オール京都はもちろ ん,関西が一体となって国に対し,文化庁の京都移転の要望を行った。この結果, 平成 28 年 3 月,国の政府関係機関移転基本方針が発表され,文化庁の京都への全面 的な移転が決定した。 -168- 基本方針2 情報の公開・共有と行政評価の推進 情報の公開,提供を推進し,市民と情報を共有するとともに,政策,施策,事務事業 等の評価を行う行政評価をさらに充実させることにより,市民への説明責任を果たし, 市民に身近で一層開かれ,効果的かつ効率的な市政を推進する。 ⑴ 徹底した市民目線に立って,市民の求める情報を公開するとともに,市政に関する 情報を政策検討のできるだけ早い段階から的確に提供することにより,市政の一層の 「可視化」を図る。 ⑵ 市民との情報の共有を図るため,情報の公開,提供を推進するとともに,市民の求 める情報がより得やすくなるよう,ICT(情報通信技術)の戦略的かつ計画的な活用 を促進する。 ⑶ 時代の変化等をつねにとらえ,政策評価,事務事業評価をはじめとする各評価制度 間での連携など,市役所がみずからの仕事を絶えず点検・評価する行政評価の取組を さらに充実させることにより,本計画の推進をはじめとした効果的かつ効率的な市政 を実現する。 実施状況 1 情報の公開と提供 ・ 近年急速な発展をしている Facebook や Twitter などの SNS を各局区等において積 極的に活用し,市民が必要とする情報を的確に届けられるよう取り組むとともに, 平成 27 年 5 月からは,京都市の様々な情報を発信し,市民をはじめ,国内外の多く の京都ファンを結ぶ本市公式アプリ“Hello KYOTO”を配信した。 ・ 市民に本市の厳しい財政状況について更なる共通認識を深めていただくため,市 民しんぶんに本市の財政状況についての記事(平成 27 年 4 月号: 「平成 27 年度予算」, 平成 27 年 9 月号:「平成 26 年度決算概況」)を掲載した。 ・ 予算編成過程の透明化を一層図る視点から,予算編成の途中段階,具体的には予 算の大まかなフレームと主要な事業が固まった段階で,予算編成に当たって重視し た視点や主な重点政策事業の概要等について公表した。 -169- 2 ICTの活用 ・ 住民基本台帳,税,福祉等の基幹業務の処理を行う大型汎用コンピュータを,一 般に広く利用されている最新技術に基づいた機器及びシステムに刷新するオープン 化に向けて,平成 26 年度に実施した新システムを構築するために必要となる現行の 業務及びシステムの分析に引き続き,平成 27 年には,国民健康保険・介護保険,福 祉等の新システムの設計を開始した。今後,全業務の新システムの設計・製造・テ ストを順次実施していく。 ・ 情報システムの更新時・導入時における最適な機器構成やシステムの効率的な構 築による経費の削減を図るため,計画の精査による工数の縮減,機器構成の最適化, 調達方法の見直しなどの実施により, 「はばたけ未来へ ! 京プラン」実施計画(第 1 ステージ)で定めた「平成 24 年度から平成 27 年度までに合計 4 億円の経費削減」 という目標を 1 年前倒しで達成し,平成 27 年度までに目標を大きく上回る約 7 億 9 千万円の経費を節減した。 ・ 平成 24 年度から 5 箇年計画で進めている戸籍事務の電算化について,右京区,左 京区,伏見区の 3 区に続き,平成 27 年度は北区,山科区,南区,西京区の 4 区にお いて導入が完了し,各区内の本所・支所・出張所間での広域交付サービスを開始し たほか,証明書発行コーナーでも戸籍関係証明書の取扱いを開始した。まだ電算化 が完了していない 4 区(上京区,中京区,東山区,下京区)についても,順次導入 をしていく。【再掲】 ・ 情報セキュリティ対策や障害・災害対策のため,民間施設内に整備した本市デー タセンターへ情報システム機器を計画的に移設するとともに,定期的な情報セキュ リティ研修の開催や情報セキュリティ対策強化月間の取組を通じ,情報セキュリテ ィに対する職員の意識の向上を図った。また,マイナンバー制度の運用開始に向け て,マイナンバーの利用事務等を所管する所属長等を対象として,個人情報の適正 な取扱いを確保するための研修等を実施した。今後もマイナンバーをはじめとする 個人情報など本市の情報資産を確実に保護するため,引き続き情報セキュリティの 確保に万全を期する。 3 行政評価 ・ 政策評価制度については,より良い制度となるよう毎年度制度の充実,改善を図 っており,平成 27 年度も客観指標の追加や見直しに引き続き取り組むなど,制度の 充実,改善を行った。 ・ 事務事業評価制度についても評価指標や目標値の適正化に取り組むとともに,市 民にとってわかりやすい記載になっているかなど,点検・見直しを実施し,市民と のコミュニケーションツールや事業見直しのツールとして活用した。 -170- 基本方針3 持続可能な行財政の確立 時代の変化等をつねにとらえながら,公民の役割分担を絶えず見直し,最適な市民サ ービスを提供する。また,低成長・少子高齢化時代にあっても,市民の安心・安全な生 活をしっかりと支え,将来にわたり必要な施策,事業を実施していくため,これまでの 財政構造のあり方を根本的に見直す。 そのために,歴史都市である京都の都市特性を踏まえつつ,京都の未来に責任をもち, 将来の世代に負担を先送りしないという観点から市債残高を減少させ,コンパクトで機 動的であるとともに,景気変動等にも耐えうる足腰の強い財政の確立を図る。 また,持続可能な行財政を確立することは,都市の成長のための戦略と財政構造の改 革が一体となって初めて可能となるものであり,本計画に掲げる政策の推進と財政構造 改革を車の両輪のごとく取り組んでいく。 ⑴ 市政の隅々まで市民感覚を徹底するとともに,民間の経営感覚・コスト意識を積極 的に取り込み,効果的かつ効率的な市政を構築する。 ⑵ 財政構造の改革の推進に当たっては,歳入歳出の主要な構成要素である「公共投資」, 「人件費」, 「社会福祉」, 「市税をはじめとする歳入の確保」の 4 つの分野を対象とし て,財政運営に当たっての目標を設定し,その目標を達成するための計画を策定して, 改革の取組を進める。 ⑶ 財政を安定させるため,大都市特有の財政需要を踏まえた地方交付税の確保や税源 移譲等を国に対して,また,府市間の役割分担に応じた適正な財源の確保を府に対し て働きかける。 ⑷ 京都市の財政の実情,改革の進ちょく状況等についての財政情報を,分かりやすく 発信し,市民と共有したうえで,財政構造の着実な改革を成し遂げる。 実施状況 1 人件費分野における取組 ・ <給与費> 税務事務集約化に伴う市税事務所への固定資産税室及び納税室の設置,公営保育 所の民間移管,戸籍事務の電算化,岩倉出張所の廃止,技能労務職員の退職不補充 等により効率的・効果的な人員配置を全庁的に行い職員数の適正化を推進し,総人 件費の削減に努め,一般会計で職員数を 150 人削減し,12 億円の財源を確保した。 -171- 2 公共投資分野における取組 ・ <投資的経費> 予算編成において,財政運営の目標に基づく予算配分の目安額を設定し,その範 囲で,全市的な観点から,本市にとって真に必要で効果の高い事業を厳選し,重点 的に予算配分することにより,投資的経費を的確にコントロールしている。 市債残高については,国が返済に責任を持つ臨時財政対策債を除く実質的な市債 残高を前年度から,全会計では 359 億円減の 1 兆 7,611 億円,一般会計では 132 億 円減の 8,949 億円へと縮減した。 ・ 平成 27 年 3 月に策定した「京都市公共施設マネジメント基本計画」に基づき,本 市が保有する公共施設に係る現状と課題を分析し,そのうえで,効率的かつ効果的 な維持修繕の実施による長寿命化や施設保有量の最適化など,保有する公共施設を 資産として最適に維持管理し,有効活用を図る取組(公共施設マネジメント)を推 進した。今後も本計画に基づく取組を推進することで,安心・安全で上質な価値の 高い施設の構築と公共施設に係るコスト及び保有量の最適化を図っていく。 3 その他の歳出分野における取組 <消費的経費> ・ 平成 27 年 4 月に,中小企業融資制度の再編,融資利率の大幅引下げ等によるセー フティネット機能の強化,さらに経営支援との連携による保証料優遇などを実施し た。 ・ 平成 24 年 5 月に策定した「市営保育所の今後のあり方に関する基本方針」に基づ き,平成 27 年度に九条保育所及び吉祥院保育所を民間移管した。 ・ 公の施設における指定管理者制度について,平成 27 年度は 4 件の新規指定(市役 所前広場自転車駐車場,無鄰菴,岩倉具視幽棲旧宅,旧三井家下鴨別邸)を含む 63 件の指定を行った。 4 市税をはじめとする歳入分野における取組 <歳入> ・ 市税徴収率は,市税収入確保推進本部の下,職員が一丸となって取り組んだ結果, 過去最高を更新した昨年度(97.9%)を更に上回る 98.3%となった。 介護保険料,保育所保育料については, 「はばたけ未来へ ! ・ 京プラン」実施計画 (第 1 ステージ)で定めた目標を達成した。(介護保険料:98.5%,保育所保育料: 99.3%)。 また,国民健康保険料の徴収率 ※ については,昨年度を僅かに下回り 93.3%となっ た。 ※ 国民健康保険料は,滞納繰越分については徴収率が大幅に上昇。また,全体分の徴収率について も平成 20 年度の後期高齢者医療制度の創設以降,過去最高を更新 -172- ・ 市営住宅家賃の徴収率は,早期の滞納指導や法的措置の強化により,過去最高の 99.02%となった。 ・ 市税の軽減措置については,平成 25 年度包括外部監査の指摘を踏まえ,平成 27 年 9 月市会の議決を経て,減免の対象を明確にするために条例を改正した。また, 個別通達で実施していた固定資産税の課税免除を規則化するとともに,固定資産税 の減免措置を受けていた家屋等の一部について減免措置を廃止した。 ・ 元弥栄中学校跡地について,平成 28 年 6 月の「漢検 漢字博物館・図書館(漢字 ミュージアム)」のオープンに向けて,施設整備を行った。また,元貞教小学校跡地 については,(学)二本松学院と一般定期借地権設定契約を締結し,平成 29 年 4 月 の京都美術工芸大学東山キャンパスのオープンに向けて,施設整備を行っている。 加えて,元清水小学校跡地については,ホテル又はブライダルを主たる計画とする 事業として,活用する事業者を公募し,選定委員会にて審議を重ねた。さらに,元 立誠小学校跡地活用について,地元と協議をしながら,プロポーザル実施に向けた 募集要項の作成に着手することで合意するなど,学校跡地の有効活用を積極的に推 進した。 ・ 「資産有効活用市民等提案制度」に基づき,旧京都市電の事務所であった「河原 町七条用地」をカフェとして活用する提案や, 「旧右京区役所跡地」を特別養護老人 ホーム等として活用する提案を,外部の有識者等により構成された選定委員会での 審査を経て選定した。 ・ 新たなネーミングライツ施設の開拓を行い,平成 27 年度は「ネーミングライツ市 民等提案制度」に基づく提案により,京都動物愛護センタードッグランにおいて, ネーミングライツを実施した。 ・ 急速に進む人口減少やその大きな要因となる東京一極集中の是正に向け,45 年後 (2060 年)を見据えた人口の将来展望と,今後 5 年間の具体的戦略からなる「まち・ ひと・しごと・こころ京都創生」総合戦略を平成 27 年 9 月に策定し,人口減少に歯 止めをかける様々な取組を開始した。 5 連結会計の視点を踏まえた取組 ・ 公営企業において経営健全化に係る取組を着実に推進した。また,外郭団体につ いて,引き続き, 「外郭団体のあり方の抜本的な見直し」を行うとともに,補助金及 び派遣職員数の削減を行った。 -173- 6 特別の財源対策の抑制 ・ 平成 27 年度予算については,予算編成前段階における財源不足見込み 198 億円に 対して,職員数削減等による人件費の 13 億円や,事務事業見直し等による 33 億円 の財源確保など, 「はばたけ未来へ ! 京プラン」実施計画(第 1 ステージ)で定めた 財政運営の目標を遵守し,目標の 70 億円を上回る 81 億円の財源を確保したことに 加え,国の経済政策と本市の成長戦略があいまって市税収入が増加したことにより, 「特別の財源対策」は,毎年度予算で概ね 100 億円に抑制する目標に対して 74 億円 にまで圧縮した。さらに,決算における最終的な活用額は 41 億円に留めた。 今後も成長戦略と歳入歳出両面に渡る行財政改革を一体的に推進し,平成 32 年度 の特別の財源対策からの脱却をめざす。 ※ 特別の財源対策 市税や地方交付税,国庫支出金などの通常の歳入だけでは必要な歳出を賄えない場合に活用す る財源。本市では,当面の間,行政改革推進債と公債償還基金の2つを活用する。 ○ 特別の財源対策の状況(決算ベースでは目標の半分以下に抑制) 平成24年度 当初予算 96億円 決 27億円 ※ 算 平成25年度 平成26年度 平成27年度 平成28年度 ※ 47億円 74億円 93億円 38億円 43億円 41億円 131億円 予算編成の最終段階で国の地方公務員給与削減を目的とした地方交付税等の減額という異例の措 置に対応するため 131 億円となったが,職員の給与減額措置に伴って捻出された財源を活用して 6 月補正予算で 110 億円に減額した。 -174- 基本方針4 一層信頼される市役所づくりに向けた組織の改革と人材の育成, 市役所庁舎の整備 時代や市民のニーズ,新たな課題に的確かつ迅速に対応し,最少の経費で最大の効果 を発揮することができる組織改革を進める。 あわせて,すべての職員が,創造的かつ主体的に職務を遂行し,仕事に対する意欲を 高め,さらには「みずからが市政を改革・創造する」という意識をもつなど,新たな組 織文化を根付かせ,市民に一層信頼される市役所づくりに努める。 ⑴ 多様な市民のニーズや新たな課題等に対応し,最適な市民サービスを提供するため, 縦割り組織の弊害の解消など,簡素で効率的な組織体制の整備を進める。 ⑵ すべての職員がその責務を全うできるよう,高い専門性と広い視野をもち,仕事に 対する意欲と主体性を高めるしくみづくりを行い,これからの市政を担う人材を育成 する。また,市民との信頼関係の基礎となるコンプライアンスを徹底する。 ⑶ 市民の安心・安全を守る災害対策の拠点となり,市民の市政参加と市民主体のまち づくりを進めるのにふさわしい機能等を備えた市役所庁舎の整備を図る。 実施状況 1 組織・仕事の進め方の改革 ・ 平成 27 年 4 月の組織改正により, ⑴ 京都の強みを最大限生かした成長戦略の推進により,京都経済の更なる活性化 と安定した雇用の創出を実現し, 「地方創生」を京都から牽引するための体制の構 築 ⑵ 世界的スポーツイベントの開催を好機と捉え,文化・芸術や景観など,京都の 誇る魅力に更に磨きをかけることにより, 「精神文化の拠点都市」として,京都な らではの「こころの創生」を実現する体制の構築 ⑶ 「世界一安心安全で,やさしさあふれるおもてなしのまち」,「子育て環境日本 一」の実現に向けた施策の推進,防災・老朽化対策の加速により,市民のいのち と暮らしを守る体制の構築 などの整備を行った。 ・ また,区役所・支所の税務組織及び行財政局税務部の在り方を抜本的に見直し, 「市税事務所」に固定資産税室及び納税室を設置するとともに,市税事務所の支所 として,徴収業務及び税証明発行業務等を行う税務センターを各区役所・支所の庁 舎内に設置し,税務事務の集約化等さらなる効率的な執行体制を整備した。 ・ さらに,複数分野にまたがる行政課題に対し効率的・効果的に対応するため,庁 内横断組織として,京都駅東南部エリア活性化推進プロジェクトチーム,京都の食 文化推進プロジェクトチーム及び「民泊」対策プロジェクトチーム等を設置した。 -175- 2 人材育成 ・ 将来にわたって本市を支える「職員力」と,自律的に新時代を切り拓く「組織力」 の向上を図るため, 「京都市職員力・組織力向上プラン」 (平成 25 年 3 月策定)の着 実な推進に取り組んだ。具体的には,キャリアプランについて主体的に考えること ができるよう,職務及び異動等申告制度の見直し, 「真のワーク・ライフ・バランス」 に資する活動の表彰制度の創設などを行った。また,平成 27 年 3 月策定の京都市特 定事業主行動計画「仕事と子育ていきいき活躍プラン」を「女性の職業生活におけ る活躍の推進に関する法律」に基づき,平成 28 年 3 月に改定し,「男女が共に,仕 事でも家庭でも活躍できる職場づくり」を更に推し進めていくこととした。 ・ 市政に対する市民からの信頼を確立するため,平成 26 年 9 月に完了した庁内全職 場を対象とした服務監察・業務監察の継続実施,毎年度の「コンプライアンス推進 月間」における業務の点検や研修等の実施等,服務規律の徹底や適正な業務執行の 確保に向けた取組を進めた。 また,本市の外郭団体に対して, 「外郭団体におけるコンプライアンス推進対策会 議」を開催するとともに,監察体制の整備やコンプライアンス推進に係る指針の策 定等に取り組むよう指導し,全団体で整備,策定済みとなった。 ・ 「市民応対アドバイザー」による助言・指導や市バス・地下鉄事業における「全国 一お客様サービス実践プロジェクトチーム」の取組を通じて,丁寧で分かりやすい 説明と親切で真心のこもった市民応対を実践した。 3 市役所庁舎の整備 ・ 平成 26 年 3 月に策定した「市庁舎整備基本計画」に基づき,平成 27 年 7 月に新 庁舎整備に係る基本設計を公表し,同年 9 月から埋蔵文化財調査,平成 28 年 2 月か ら西庁舎の解体撤去工事に着手した。 -176-