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平成27年度 第2回 新潟市立中央図書館協議会 日 時

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平成27年度 第2回 新潟市立中央図書館協議会 日 時
平成27年度
第2回
新潟市立中央図書館協議会
日
時:平成28年3月18日(金)
午後2時から
会
次
場:中央図書館3階
ビーンズホール
第
1
開
会
2
館長あいさつ
3
会長あいさつ
4
報
告
(1)平成28年度新潟市立図書館の事業計画及び予算について
(2)平成28年度予算内訳について
(3)その他
5
議
事
(1)開館10周年を迎える中央図書館など市立図書館の今後の方向性に
ついて
6
その他(退任委員のご挨拶ほか)
7
閉
出席者
会
委
員
:
足立委員,荒川委員,石川委員,稲垣委員,大西委員,
大場委員,神林委員,佐藤(妙)委員
(欠席:岩田委員,齋藤委員,佐藤(明)委員,山田委員)
事務局
:
山川館長,松田サービス課長,小林企画管理課長補佐,
真柄サービス課長補佐,持田主任,村山主任,清水係長,
伊藤係長,祖父江係長,川崎係長,石井主査,吉田主査
傍聴者
:
1名
- 1 -
1
開会
(司
会)
ただいまより,平成27度第2回新潟市立中央図書館協議会を始めさせていただきます。
私は,本日の司会を務めます企画管理課の小林と申します。本日は岩田委員,齋藤委員,
佐藤明子委員,山田委員から,都合により欠席という連絡をいただいております。また,
稲垣副会長と佐藤妙子委員は出席のご予定ということですが,少し遅れてこられるとのこ
とです。新潟市立図書館協議会運営規則第4条の規定によりまして,委員定数の半数以上
が現在出席ということですので,会議を開催いたします。
なお,図書館協議会は市民の皆様に公開しておりまして,本日は現在お一方から傍聴に
参加をしていただいています。
それでは,開会にあたりまして,中央図書館長の山川よりあいさつを申し上げます。
2
館長あいさつ
(館長)
本日は年度末の大変お忙しい中ご出席いただきまして,誠にありがとうございます。
今日の議題は,次第にもございますが,新年度の事業や,さらにその先のことなどを話
題にしていくということになっております。
その前に,年度末でもございますので,この1年を振り返ってみました。そうしますと,
意外とほんぽーとへの視察ということが多かったという気がします。どのようなことで来
られたのかと考えてみますと,ほんぽーとの姿が少し見えてくるような気がします。ほん
ぽーとには二つの顔があるという気がします。一つは,当然のことですが,公共図書館と
して,中央区と東区を所管しておりますが,市民への図書館サービスを行うという面と,
さらに全市の中枢的,統括的な役割という二つの面で,公共図書館としての仕事をしてい
ます。もう一つの顔は,学校図書館の支援というところです。これも中央区と東区の小学
校,中学校などを担当しておりますが,そのほかに全市の学校図書館支援の調整,統括と
いったこともやっています。
公共図書館としましては,前にもお話したと思うのですけれども,昨年9月に日本経済
新聞の図書館ランキングというものがありまして,その中で東日本の第7位という評価を
いただきました。これは,主に建築物が優れているという観点があったようなのですけれ
ども,それだけではなくて,運営面,サービス面での充実というところも評価されたとい
うように関係者の方からは伺っております。学校図書館の関係では,学校司書が法律で定
められたということもありますし,併せて,文部科学省が学校図書館の活用についてさら
- 2 -
に本腰を入れて取り組み始めたという中で,新潟市の場合は公共図書館に学校図書館の支
援の拠点を置いて司書が中心になってやっているという点がユニークであるということで,
全国から注目を集めていると思っています。図書館関係者だけではなく,行政や議会,さ
らには大学の研究者の方などから視察,調査ということで,かなり来ていただきました。
最初に直接的なサービスの機能と統括,調整と申しましたけれども,ほんぽーとの組織
として分れているわけではありません。一人の職員が直接サービスも行いながら併せて全
市のことも考えるというようなことで,両方をこなしています。場合によってはこのこと
が混乱を招くこともあるのですけれども,その両者を一体としてやっているというところ
のよさを,これからも生かしていくことが大切であると考えております。
私たちはもちろん,外から評価をいただくために仕事をしているわけではありません,
市民の図書館サービスの向上ということを目指してやっております。その結果として評価
をいただいたことをしっかりと受け止めまして,社会経済状況が大変厳しい中ではありま
すけれども,さらに引き続き市民サービスの向上に努めてまいりたいと考えております。
委員の皆様からの,よりよい図書館運営のために忌憚のないご意見をいただければありが
たいと思います。
(司
会)
続きまして,荒川会長からごあいさつをお願いいたします。
3
会長あいさつ
(荒川会長)
今日は年末の本当に皆様方お忙し中,今年度最後の中央図書館協議会に出席いただきま
して,ありがとうございます。
先ほど館長からお話がありましたが,今日は来年度の計画,もう一つはその先を見据え
た図書館のあり方といったことについて皆さん方からお話をいただきたいという,ある意
味では大事な会でもありますし,また締めの会としてふさわしい内容だと思っています。
ぜひ皆さん方お一人おひとりのご意見をたまわりたいと思っています。次第に沿いまして,
最後まで活発なご議論をお願いいたします。
(司
会)
ありがとうございました。資料の確認と本日の会議の進め方を簡単に説明させていただ
きます。事前にお送りしました資料として,本日の次第,協議会委員名簿,資料1「平成
28 年度新潟市立図書館の事業計画及び予算について」,資料2「平成28年度予算内訳」,
資料3「新潟市立図書館の沿革」というものす。それから,本日机の上にお配りしました
- 3 -
ものが,座席表,ほんぽーとの事業に関するチラシをクリップで留めたもの,新潟市立図
書館ビジョンの概要版と第二次新潟市子ども読書活動推進計画の概要版,中央図書館が図
書館だよりとして発行しております「Bメール」の最新号です。
次に本日の進め方ですが,はじめに28年度の事業や予算に関連する二つの項目につい
て一括して報告をし,それについてご質問などをお受けします。その後,議事としまして,
来年開館10周年を迎える中央図書館など新潟市立図書館が今後どのように進んでいくべ
きかということについて,皆様からご意見をちょうだいしたいと思っています。
それでは,進行につきましては,荒川会長からお願いをいたします。
(荒川会長)
これから議事を始める。お手元の次第に従い進めていきたい。
4
報告
(1)平成28年度新潟市立図書館の事業計画及び予算について
(2)平成28年度予算内訳について
(3)その他
(荒川会長)
最初は,報告事項(1)と(2)について,事務局から説明をお願いする。
(事務局)
報告の(1)と(2),一括して説明をさせていただく。
資料1と資料2を見ながらお聞きいただきたい。資料1は図書館ビジョンの枠組みに沿
った形で新年度の事業計画を並べたもので,資料2は,予算組上の事業名ごとに,それを
図書館ごとに予算金額を割り振った表だ。
資料1をご覧いただく。平成28年度も引き続き新潟市立図書館ビジョンに沿って事業
を進めていく。図書館ビジョンの理念,目指す図書館像は,資料1の上のほうに四角囲み
で記載してある。その項目ごとに新年度の事業を記載したものが,その下から裏のページ
に書いてある。順に説明する。
1番目の「ネットワークを活かした「課題解決型図書館」」。図書館情報システムによ
るオンライネットワークと配本車の運行により,市内のどの図書館でも全市の図書館の本
の貸出,返却ができる体制を継続していく。学校向けの貸出セット「オレンジBOX」,
高齢者施設向けの貸出セット「いきいきBOX」の利用拡大に努めていく。それから,足
や目の不自由な方などへのハンディキャップサービスを継続していく。仕事や日常生活の
課題解決のため,レファレンスの充実,オンライデータベースの提供,ビジネス関連資料
- 4 -
の充実などに努めるほか,起業・経営相談会や行政書士無料相談会,ビジネス支援セミナ
ー,くらしの情報講座など,関係機関,団体と連携して実施していく。新津図書館が保有
する古地図などの歴史的資料をデジタル化してホームページで公開したり,さらに将来に
向けて図書館用の電子書籍の研究を進めていきたいと考えている。
2番目の「特色ある地域づくりに寄与する「分権型図書館」」。各図書館ごとに図書館
の周辺地域に関する資料を収集し,それらを活用しながら,地域の団体などと連携した事
業を実施していく。中央図書館においては,中央区,東区の中心図書館としての役割も意
識して取り組んでいく。特に公民館や自治協議会,コミュニティ協議会などとの連携に取
り組みたいと考えている。
3番目の「子どもの読書活動を推進する「学・社・民融合型図書館」」では,ブックス
タートや「おはなしのじかん」など,子ども向けの事業を継続する。「赤ちゃんタイム」
については実施館を拡大し,中央図書館では今週1回だが,もう1回実施日を増やす方向
で準備をしている。それから「うちどく(家読)」推進の取組みをさらに充実させていき
たいと思っている。学校などでは以前からかなりのところでやられているが,それらとの
連携,あるいは新たなところと連携,図書館だけではなかなか進めにくい事柄なので,い
ろいろな方々,団体と協力しながらやっていきたいと思っている。さらに,ボランティア
の方々のさらなる養成とか,団体の交流機会を設定したいと考えている。また職場体験や
施設見学,インターンシップなどの受入も積極的に対応していきたいと思っている。それ
から学校図書館支援センター,市内4つの図書館に拠点を置いているが,これをさらに充
実していきたいと思っている。教育委員会の学校支援課では,「学校図書館活用推進校事
業」というものを今年度からやっており,5年間ですべての小中学校が必ずこの推進校事
業を行うという計画で進めている。それがうまく進むように,図書館としても連携を深め
ていきたいと考えている。
4番目の「市民参画と協働を推進する「パートナーシップ型図書館」」。図書館協議会
を各中心図書館に設置しているが,それを開催し,意見をいただいていきたいと思ってい
る。そのほか,ボランティアグループとの協働事業や教育機関や民間団体,場合によって
は営利企業などとも協力関係を持って事業の展開を考えていきたいと思っている。
各種講演会,講座などの開催や,中央図書館ではエントランスなどのスペースを活用し
た企画展示,図書館が所蔵する視聴覚資料を活用した映写会など,図書館を身近に感じて
いただけるような取組みをしていきたいと思っている。
最後に,図書館の効率的・効果的な運営ということでは,まず施設整備と管理運営とい
うところで,図書館と地区図書室の施設設備の維持管理,それから清掃や警備,光熱費な
- 5 -
どの管理を適切に行っていく。ここには,4つの図書館と1つの図書室の窓口業務委託の
経費も含んでいる。
2番目の資料の収集では,利用者の幅広いニーズに応えられるような資料の購入に努め
ていきたい。選書会議のあり方なども見直しをして,適切な選書が行われるようにしてい
きたい。
図書館広報の充実では,これまではありませんでした子ども用のホームページ,「キッ
ズページ」を作り,より子どもたちにも身近に図書館のことを知ってもらいたい,あるい
は自ら図書館のことを調べる,本を探すといったことができるようにしていきたい。広報
活動をさらに充実して,図書館を利用されていない方にも図書館を利用していただけるよ
うな取組みを進める必要があると考えている。
最後に職員研修だが,利用者のさまざまなニーズに的確に答えられるような図書館員を
目指して,さまざまな機会をとらえて積極的に研修を行っていきたいと考えている。
以上,項目だけざっと説明してきたが,予算額は,今の資料の大項目ごとにまとめた金
額を書いておいた。この中で1番大きいのは,実は施設の整備と管理運営,裏面の真ん中
辺りです,その経費が約4億円で,維持管理費とか窓口業務委託の経費だ。
資料2の左側の事業名の隣に「計」という欄がある。その一番下が図書館の管理する予
算の総額は6億8,000万円で,そのうち施設管理費,委託経費などの経費が今ほど申
し上げた4億円ということで,約 59 パーセントを占めている。2番目が資料収集費で,1
億 2,000 万円ほどでございます。3番目が課題解決型図書館にあげた情報システムの経費
や配本車の運行委託の経費などで,1億1,000万円となっている。実はこの1番目と
3番目は非常に固定的な経費で,この固定的な経費で全体の4分3が占められているとい
った状況だ。なお,資料収集のための予算は 19 パーセントほどとなっている。
この中には人件費は含まれていない。図書館職員の人件費は,生涯学習部門全体をまと
めて,生涯学習センターが管理をしており,図書館分の人件費は約6億円である。つまり,
今ほど申し上げた6億8,000万円にかなり近い金額が人件費として別にあるというこ
とでだ。いわばこれも固定的な経費ということで,実際,自由になる予算というのは非常
に少ないという構造になっている。
今,職員の人件費のことを申し上げましたので,職員数はということだが,実は今日,
職員の異動の内示の日で,まだ確定はしていないのだが,現段階のことで申し上げると,
正職員と再任用,非常勤嘱託の職員,全部合わせて,図書館では150人強という人数に
なっている。このうち,図書館司書の資格を持つ者の割合は 85 パーセントだ。司書の新規
採用は,実は平成26年度まで約10年間途絶えていたのだが,27年4月に採用を再開
- 6 -
することができ,昨年4月に2人の採用をした。28年4月には4人を採用することにな
っており,さらに29年4月にも採用計画がある。ということで,しばらく途絶えていた
のだが,また再開することができたというのはよかったと思っている。ただ,定年退職者
も非常に多い状況が続いており,実はここしばらくは,採用してもトータルではなかなか
人が増えないという厳しい配置状況は続く。採用については人事当局が担当しているが,
少人数でも継続して続けていくという,途絶えることがないように続けていってもらいた
いと考えている。
以上,資料にないことにも若干触れたが,新年度の事業計画と予算の概略を説明した。
(荒川会長)
ただいまの報告(1)(2)について,ご意見,ご質問があったらお願いしたい。
(足立委員)
資料1と資料2を見比べていて,もう一つお金のことが把握できなかった。
最初の館長からのコメントにもあった学校図書館をサポートしていく市の図書館という
位置づけに関連してだが,例えば,
『1番のネットワークを活かした「課題解決型図書館」』
の中の(3)に学校貸出図書搬送事業というものがあって,この辺でオレンジBOXの話
などされた。オレンジBOXができてから数年経っていると思うが,これの更新ですね,
資料をどのように新しいものにしていくかというようなことを疑問に思ったとしたら,そ
れがどのくらいお金が配置されているのかとか,どういうことをやっていくのかというこ
とを知りたいとしたら,資料をどのように見たらいいのか。資料2を見てもどの枠を見た
らいいか分からないし,学校に支援していく具体的な姿として,例えば,私が関心あるの
はオレンジBOXがどのように更新していくのかというようなことだが,その辺について,
少し資料の説明を補足していただければと思う。
(事務局)
この資料は非常に大まかなもので,たしかに,言われるようにこれでは全然分らないか
と思う。
オレンジBOXについては,始めてもう数年経つわけだが,内容の見直しについては,
図書館だけではなかなか難しい面もある。学校支援課の指導主事と連携しながら,もちろ
ん現場の先生方のご意見も伺いながら,使用状況と学校の授業などでの展開,新たな展開
などに合わせて,必要に応じて同じセットを増やしたり,あるいは内容を改めたり,新た
なセットを作ったりということをしている。ただ,そんなに大規模にはなかなかできない
ので,年度で平均すると1つか2つか3つかというようなことになるか。
(事務局)
- 7 -
平成27年度内で見直しをして,平成28年度に向けて準備中だ。学校の要望などを聞
きながら,例えば,授業で百科事典を学習するために同じ本が何セットかほしいというよ
うなことにも対応できるように,4月から提供できるように,今,準備しているところだ。
そのほかの本についても,こどもとしょかんとかティーンズのところにある本などを,要
望があった場合には普通に貸出しており,特にこの金額というようには出ていないが,反
映していくつもりだ。
(事務局)
購入の経費については,資料購入費の中でオレンジBOXのための図書の購入をしてい
る。財布は大きいので,必要であればかなり買えたりするということになる。
(足立委員)
資料購入費というのは,資料2の上から4つ目の「読書普及事業費」ということか。
(事務局)
そうだ。
(足立委員)
分かった。教科書が平成 27 年度に小学校が変わって,28 年度に中学校が変わる。それ
に伴って教育過程もかなり変わっていくのが現実だと思うし,それから今年度から始まっ
た学校図書館活用推進校の活動をぜひこちらの図書の購入に反映させるようなことをして
いただけるといいかなと思い,計画,予算について質問した。事業計画への要望というこ
とで,その辺,有機的につながってくるようにお願いしたい。
(大西委員)
昨年度と比べて見させていただいたのだが,全体的に毎年5パーセントシーリングとい
うことで予算が減っていっているが,「ほんぽーとまちなかサテライト事業」が,ほんの
わずかだが,これだけ増えているのは,何かあるのか。ほかのところはずっと減っている
ような気がした。
それからもう一つ。昨年も言ったと思うが,「子どもの読書環境整備事業費」を見てい
ると,あまりにも各図書館に分配される金額が少ないという感じがする。例えば西川図書
館は1万 3,000 円とか,坂井輪図書館が2万5,000円とかになっていて,これは,こ
のお金でどういうことができるのか,予算だからこんなことをするということで出されて
いると思うが,その辺のところを少し,どのように割り振りしているのかお聞きしたい。
もう一つは,司書が,昨年は2名,今年は4名ということで新しい方が入るわけだが,
その方たちは新卒の方か,それともそうではなくて,もう少し経験を積んでる方が入った
のか。今,正規の司書がどんどん退職をしていて,10年間ブランクがあったということ
- 8 -
は,中間の年代が,いないのではないか,その辺のところの穴が埋められるものなのかど
うなのかということが少し気になった。
(事務局)
まず「ほんぽーとまちなかサテライト事業」は,西堀ローサの中に,まちなか活性化の
ために,賑わいづくりのために図書館が協力してほしいという話でやっているもので,実
は別枠の予算になっている。ほとんどは賃料というか場所を借りているお金,あとは業務
の委託料ということで,やむを得ず増えたお金だ。積極的に増やしたというものではない。
司書の採用の仕方だが,平成27年4月に実施した試験では,年齢制限を 30 歳までとし
て行った。通常の一般行政職員などよりは少し高めの設定だった。28年4月に4名を採
用した試験では,年齢を35歳に引き上げて行った。条件はそれだけで,あとは司書資格
ということですので,経験は問うていない。新卒者もいれば業務経験者もいれば,まった
く図書館業務の経験はないけれども司書資格は持っているという人もいるが,競争試験に
よって採用した。
なお,平成29年4月の試験は,現在,ホームページで人事課で出しているが,今現在
の予定では,29歳までの一般枠と,30 歳以上の経験者枠ということで2つに分けて実施
する予定だ。その趣旨は,図書館業務をある程度経験された方について,新潟市として正
規職員として採用できる方がいればぜひお願いしたいということだ。ただしそれを新卒者
あるいはそれに近い方と一緒の試験をするとなかなか難しい面もあるということで,あえ
て分けて実施するということだ。なお,何人採用するかということはまだ今現在でははっ
きり申し上げられないし,試験をした結果,適当な方がいないと採用なしということも,
場合によっては有り得る。ほかの職種でもそういう例があるので,その辺は,実際にまだ
募集を始めているわけではない。試験を進める段階でどのようになるかというようなこと
だ。
(事務局)
子どもの読書環境整備事業の金額が少ないというご指摘だが,この部分は,例えばブッ
クリストを作成するとか,ボランティア養成講座の講師謝礼とか,割とそういった細かい
部分になっており,その下の「子ども読書活動推進計画実施関連」というところにブック
スタート事業の予算が入っており,例えば,少し大きな講座で外部から講師を呼んで,絵
本作家を呼んで講演会をするとか,そういった場合には,実際には「読書普及事業費(事
業費)」というところから予算を出している。
(稲垣副会長)
私がここで尋ねられることは,ハンディキャップサービスの予算についてだ。もう10
- 9 -
年近くハンディキャップサービスが続いているが,一向に変わらない,現状は変わってい
ないということで,しびれを切らしている。録音室と対面の読書室にいたっては,冷暖房
が効かないということで,扇風機を探したり,こんなことは恥ずかしくて本当は言えない
が,でもここで言っておかないとどうも改善が成されていない。それでいて先日,館長の
お話だが,ここの図書館はとてもいいデザインでいい建物なのだということ,おほめに預
かったということを聞いた。ハンディキャップサービスというのは,実際そこに携わって
いる者しか分からないということで,我々はそんなに難しいCD録音を作っているわけで
はないが,作るならばいいものを作って差し上げようという気持ちは十分にある。館内に
走っている電気の何かが聞こえたりということで,そういうことはもうすでに係の職員の
ほうから聞いていると思うが,この予算で今年はどのようなことを考えて,どのようなと
ころに使うのか,少しお尋ねしたい。
(事務局)
ここに掲げてあるハンディキャップサービス事業費は,例年どおりのサービスのための
経費で,施設の改善などの経費はこの中には含まれてなく,施設関係の項目の中に入って
いる。
できる改善はやっていきたいと考えているので,個々,具体的に,後ほど教えていただ
ければありがたい。構造などの問題もあるので,全部できるかどうかは分らないが,でき
るだけ対応していきたい。
(稲垣副会長)
よろしくお願いします。
(事務局)
補足して説明する。ハンディキャップサービス事業のおもな使途は在宅図書サービスで,
ご自宅に図書を宅配するという事業の予算になっている。
それから施設だが,大変ご不便をおかけして申し訳ないが,どうしても冷暖房を入れる
とかなり音がするということで,おそらく設計時にそういう事情で入れなかったのかなと
いうのが,今の推測でしかないが違う。
(稲垣副会長)
調べましょう。
(事務局)
次回までに,宿題にさせていただく。
(稲垣副会長)
お願いする。
- 10 -
(大西委員)
子ども読書環境整備事業のところで,私が西川図書館や坂井輪図書館は少ないのではな
いかと言ったのだが,説明では,ブックリストとか講演会の講師の謝礼というように言わ
れたが,それにしても,あまりにも豊栄図書館と西川図書館というのは差があり過ぎるよ
うな気がする。ブックリストはどこもみんな作ると思うが,豊栄図書館は14万円で西川
図書館が1万3,000円,西川図書館は4つあるわけですよね,西川,潟東とかあるわ
けで,それで1万3,000円というのは,もう少し公平にならないものかなという意見
を申し上げておきたい。
(事務局)
館ごとの細かな予算の組み方というのは,それぞれの中心図書館ごとに決めているので,
中央図書館のほうで配分をしているというものではない。それをどのように使うのか,ど
のように予算を組むのかということは,それぞれの中心図書館ごとに考えている。
例えば施設設備の面でのことになると,こどもとしょかん的なコーナーとか子育て支援
のコーナーを作るとか,そういったことになると,別のところで予算を組んで,そちらの
ほうから支出するというようなこともあり,子どもの関連はすべてこの「子ども」とつい
たところからしか出せないというわけではない。それぞれ必要に応じて予算組をしている。
(荒川会長)
いろいろと意見があったが,その辺の意図を酌んで運営をお願いしたい。
次の報告(3)その他について,事務局にお願いする。
(館長)
ここでご報告させていただくのが,図書館,図書室の改善の取組みということだ。
昨年度に市の総務部に設置された政策改革本部というものがあり,そこの主導のもとで,
市全体でさまざまな公共施設のサービスの改善という取組みを進めており,その一環で図
書館,図書室の改善ということに取り組んでいる。
この政策改革本部の前身である都市政策研究所というのがあったが,平成 25 年度に,そ
こで図書館のサービスについてチェックし改善をするという取組みをした。それを引き継
いだ政策改革本部が,図書館の事例を踏まえて市全体のさまざまな施設にその取組みを広
げた。さらに図書館についてももう一歩ということで,少しずつではあるが取り組んでい
る。
ただ,財政状況が大変厳しい中なので,大きなお金を掛けずにやるということが基本に
なっている。今年度,具体的にどういうことをしたか,あるいはどういうことをしようと
しているかということだが,まず一つ,図書館の返却ポストがある。これは,原則として
- 11 -
図書館が開いていない夜間や休館日に返却をしてもらうための返却口だが,すべての図書
館に設置されているわけではなく,ない図書館もあった。なぜないかというと,複合施設
のため設置する場所がなかなかないというようなことがあった。あるいは非常に古い図書
館で,当時は必要性があまり感じられなかったというようなことがあるかと思う。それを
原則としてすべてどの図書館に設置する,さらに図書館が開いている時間にも返却ポスト
を使えるようにしたらどうかというような提案を受けて,モデル的に2つの館で実験をし
て,特に大きなトラブルがないということが分りったので,ただし利用も非常に少なかっ
たのだが,開館中はたしか1パーセントくらいしか利用がされなかったようだが,トラブ
ルがなかったということなので,原則として 24 時間返却ポストを運用すると,できるとこ
ろはということ。施設の構造上できないところはやむを得ないが,そういう方向で,今,
進んでいる。
2番目は,新聞閲覧コーナーのことだ。新聞も貴重な図書館資料ということで,どの図
書館も入れているが,閲覧場所がけっこう場所を取る。広げてやるということで。それで,
小さな図書館では,新聞閲覧と図書館の本を閲覧したい方との間で,場所取りの問題とか,
新聞をめくる音がうるさいとか,そういう小さなトラブルがけっこう起きがちだ。その辺
を改善するために,新聞の閲覧コーナーを閲覧室の外に出して,複合施設の場合は,例え
ば公民館のフリースペースのようなところに新聞コーナーを置いてはどうかというような
提案があった。これも可能なところとそうでないところがあるが,今いくつかの館でそれ
を実験しているところで,よかったという意見もあれば,やはり不便だという意見もあれ
ば,両方あるが,今のところその方向でやってみようということだ。すべての図書館でで
きるということではなく,小さな図書館で,新聞以外の利用者に非常に不便があるところ
で閲覧コーナーを外に出せるところでやってみようということで進んでいる。
もう一つ。図書館のほかに地区図書室が新潟市はたくさんあるが,その多くは開室の時
間が非常に短く,例えば週3回半日というような形でやっている。なおかつ,地域の人口
が少ないところにあるというものも多くて,利用が非常に少ないという状況だ。これが,
ある意味もったいないのではないかということで,もう少し利用されるような努力をして
みようということだ。
具体的には,すべて,何がしか市の施設に併設されているわけなので,併設の施設に職
員が居る時間帯は図書室を開けることができないか。例えば出張所や連絡所,公民館,コ
ミュニティセンターなどが空いている時間,連絡所だと午前8時半から午後5時半だし,
公民館だと午前9時から午後9時とか9時半という形になるが,その間できるだけ開けよ
うと。ただ,開けるためには,多くの場合,図書館が配置する臨時職員が事務をするとい
- 12 -
うことになっている。一部の合併地域の図書室では,併設の公民館の臨時職員などが,図
書室内にはいないが,図書室の事務をするといったところもある。その辺さまざまではあ
るが,できるだけ図書室を開けるために,例えば貸出をセルフ方式にして,職員がいなく
ても貸出返却を利用者だけでやる。貸出の事務処理は,個人情報などがほかの人の目に触
れることがないようなやり方に変えて,例えば登録番号だけで借りられるようにするとか,
なおかつ併設施設の職員に負担がないような形を,今,検討しているところだ。
最初に申し上げた,大きなお金をかけないということなので,開室時間すべてに臨時職
員を配置するということは到底できないから,そこの部分は変えずにやる方法を検討して
いる。これもすべてのところで一律にということはなかなか難しい状況ではあるが,でき
るだけやる方向で,今,準備をしている。早ければ新年度早々にも実現できるところもあ
ると考えているが,できないところは少し時間をかけてやっていきたいと考えている。
(荒川会長)
これに対して質問はあるか。よろしいか。
またいろいろな形で,随時そういう意見を図書館に言っていただければということだ。
もちろん,できるできないはあるが。
(大西委員)
地区図書室だが,私もこの頃行っていないのでよく分らないのだが。
地区図書室というのは,昔からずっと同じような本が置かれているだけなのか,それと
も少し変わるとか新しいものが入るとか,そういうところはどうなのか。
(事務局)
地区図書室も図書館と同じように資料購入費を配当しており,管理はそれぞれ区の中心
館がやっており,利用状況を見ながら少しずつ毎年新しい本や雑誌を入れている。
(神林委員)
いまさらだが,学校図書館支援は,豊栄図書館の学校支援センターであれば,担当地域
に亀田も入っている。そのエリアを教えいただきたい。
(事務局)
豊栄図書館の支援センターの担当区は北区と江南区,白根図書館の支援センターは南区
と秋葉区,西川図書館の支援センターは西蒲区と西区です。中央図書館は中央区と東区と
なっている。
(神林委員)
分かった。前から少し言われていたが,東区だけが中心図書館に入っていないとよく言
われるのだが,これは何か理由があって分けられないのか。
- 13 -
(事務局)
中心図書館を区ごとに置くということは,大方針としては図書館ビジョンにも書いてあ
るとおりなのだが,実状として,ある程度の図書館の大きさがないと,中心図書館にふさ
わしいような施設の整備や蔵書の構成ができないということが一つ。今,それにふさわし
い図書館が東区にはないということで,なおかつ建設計画も今現在まだ新たに作るという
状況にはないということがある。
もう一つは,中央区と東区はほかの区に比べて面積が非常に狭いということと,ほんぽ
ーとは中央区だが,東区に近い場所にあり,利便性もそれほど悪くないというようなこと
を総合して考えて,今のところ,東区には中心図書館が置けていないというか置いていな
いというか,そういう状況だ。
(荒川会長)
ほかに,いかがか。
それでは,またいつでも,こういう意見があったら伝えていただき,また市のほうもで
きるできないもあると思うが,意見としてはうけてほしいと思う。
それでは,これで報告を終わりたい。
5
議事
(1)開館10周年を迎える中央図書館など市立図書館の今後の方向性について
(荒川会長)
次に議事に入る。議事(1),「開館 10 周年を迎える中央図書館など市立図書館の今後
の方向性について」事務局から説明願う。
(事務局)
ほんぽーと中央図書館が平成29年10月1日で創立 10 周年の節目を迎える。それから
昨年度,平成 26 年度に,新潟市立図書館ビジョンの後期計画の施策事業計画や,第二次新
潟市子ども読書活動推進計画について,委員の皆様からもご意見をいただき,新しい計画
を策定した。これらの計画を基に,中央図書館あるいは新潟市立図書館の事業や運営を進
めていくということが基本だが,その上で,委員の皆様から,ほんぽーと10周年を節目
にして,もっとこういうところをさらに頑張ってもらいたいとか,こういったところも取
り組んでみたらどうかというような,今後のあり方について,意見をいただきたい。
なお,今ほど申し上げました平成29年の10周年については,何がしかの記念事業も
やりたいと考えている。ただ,今の時点で具体的にこれをやりたい,あれをやりたいとい
うところまではまだ着手をしていないので,こういったことも,せっかくの機会なので,
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意見があればいただければありがたい。各委員の皆様から,それぞれお話いただければあ
りがたいと思っている。
(荒川会長)
これは大変夢のある話であるし,皆さんの思いもあると思うので,皆さんからお一言い
ただきたい。
資料3には,大正年間から始まった図書館の歩みがずっと出ており,平成 19 年に新しい
図書館ができたと書いてあるが,そこからもう早くも 10 年経つということだ。この建物の
10年も大事だが,中身の10年がやはり大事なわけで,これを見ながらでもけっこうだ
が,意見あるいは希望でもけっこうだが,いただきたいと思う。どなたか皮きりにいかが
か。
委員の方々で10年前のこの時に関係したという方はいるのか。
(稲垣副会長)
中央図書館をここに建てるということで,沼垂図書館にいるときから準備をしたという
こと。私はここの校区に住まいを持っている。なにしろここは住宅街なので,やはりこう
いう公共の大きなものが建つと,人の出入りが,どんな人が入って来るのかということで,
大変,地域住民は心配した。それで,これが建つ3,4年前くらいから図書館周辺整備検
討委員会というものを作りまして,そこで喧々諤々話をした。そして結果的には,そんな
に心配したことではなかった。地域がかえって活性化したのではないかということで,図
書館ができて図書館の周りがきれいになったし,図書館の前にも花が植えられたしという
ことで,何かあるたびに褒められる。だから,地域の方は喜んでいると思う。
10 周年を迎えるにあたってということだが,図書館協議会合同情報交換会をやっている
ときに,ほかの図書館で協議会委員の方も一緒になって館を盛り上げる行事に参加してい
るという報告を受けたことがあったが,覚えていないか。せっかくたくさんの知識をお持
ちになっている協議会委員の方が全部で十何人いるので,そういう方も一緒に,5周年の
ときはくす玉を割ってお祝いをした。
そのほかにということで,私は中央図書館友の会にも,今は会長を辞めているが,籍を
置いている。今年が本当は古本市の実施年だ。隔年でやっているので本当は今年が実施年
なのだが,10周年が来年だということで,これを来年に移してもやぶさかではないなと
いうことを考えているが,そこには紆余曲折,今いろいろなことが起こっており,今まで
のようには簡単にいかないのではないかということだ。しかし,10周年記念と一緒に抱
き合わせにすることで我々が今困っているようなことが打開できるならば,今年は止めて
来年に持ち越したほうがいいのではないかなとか,そこはこれからまた折り合いを付けな
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がらやっていきたい。
ぜひ,協議会委員の方がそういう 10 周年という節目のところで大活躍されることを望み
たい。
(荒川会長)
ほかにいかがか。どうでしょうか。では足立委員から順番にお話しいただきたい。
(足立委員)
考えがまとまらない。
(荒川委員)
では思いつくまで,その次,2巡目で回るが,気楽にいきましょう。
(足立委員)
10周年という記念をやるなら,こんなことをやってきたというものを市民の皆さんに
お知らせするような会があるということになるのかなとぼんやりと考えていた。
第一次新潟市子ども読書活動推進計画を立てたときに,私たち,登壇して何かやりまし
たよね,柳田邦男先生がいらして。そういうようなシンポジウムみたいなものがあるとい
いのかもしれないと一方で思いながら,今,考えがまとまらないで話をしているが,でも
やはり,先ほどの地区図書館の話が頭に残っていて,そういうシンポジウムみたいなもの
をポンとやって,関心のある方が来ても,本当に届けたい市民の方々には,なかなかそう
いうところに来られないのではないかというようにも思ったりして,地区図書室を拠点に
して何か,広報になるのか,活動を増やしていくようなことが必要なのかなというような
ことも,ぼんやりと考えていた。
何か思いつく手がかりにならないかなと,この第二次新潟市子ども読書活動推進計画を
見ていて,私は学校のことに関心があるので学校からいきがちだが,家庭のところで,10
年前というとまだ私は子どもがいなかったのだが,子どもが今8歳で,第一次の計画を立
てるこの会議をするときに,子ども用の部屋(親子室)があって,うちの息子はそこにい
たりそこから覗いたりしていたのだが,その部屋を使おうと思っても見てくれる人がいな
いので,結局,見てくれる人も一緒に連れてこないとできないということを私は学んだ。
実際に子どもを連れて図書館に来るというのであれば,そういう部屋にいるよりもむしろ
1階の児童サービスのところに子どもを連れて行ったほうがいいのかなと思ったり,でも
若いお母さんがやはり少し,いい言葉ではないかもしれませんが,子育てから解放されて
いる時間として数時間図書館にいて,子どもを見てくれる人がいるというようなことがあ
ったりしたらいいのかなというように思った。考えがまとまらないが,思いつくこととい
えばお金がかかることばかりを思いついてしまうので。これからの図書館というのは,サ
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ービスが過剰に要求されるけれども,お金を掛けないでやっていかなくてはいけないとい
うこともすごく強い要望としてあると思うので,サービスの質を下げずに,やはりお金を
掛けないで回していく工夫というものも,現実的には本当に求められるところだろうなと
思っている。
もう一つ気になったのが,先ほど言えばよかったと思ったのだが,電子書籍の導入の検
討という言葉だけ入ってくるのだが,どのように検討されているのか。その情報を私たち
は得ることができないので,やはりこういう時代だから,電子書籍もそうだし,いろいろ
なデータベースも,市民の人たちが調べたり考えたり,何か事業をやったりするために,
やはり電子媒体のものを充実させて,それが市民生活に食い込んでくるということになる
と思う。10周年記念という話ではないかもしれないが,やはり今後この辺の検討を充実
させていく,そして充実させていくために,今ここまで検討できているのですとか,これ
からどういうふうにやっていきたいですということを,市民の人たちに広報していく必要
があるかなと思う。
(荒川会長)
これはあとでまた,電子書籍として,皆さんに伺わせていただく。
(大西委員)
なかなか難しいなと思った。
10周年ということをきっかけに,いろいろな人にまた改めて図書館というものを知っ
てもらうということが大事なのだろうなと思ったのだが,マスコミも大いに利用して,例
えば,新潟日報で新潟市の図書館の歴史みたいなことをシリーズで取り上げてもらうとか。
それからもう一つ思ったのは,この図書館運営の理念のところに「心豊かな都市(まち)
づくりを支える
市民の身近な学びと情報の拠点」と書いてあるのだが,どうもやはりこ
れだと固い感じがして。市民にぱっと印象づけるような何か,図書館を紹介するキャッチ
フレーズでもないが,何かあったらいいのではないかなというように,少し思った。以前,
静岡図書館友の会の人の講演会で,静岡図書館友の会の紹介があったときに,「図書館は
困ったときの助け,疲れたときのベンチ。新しい出会いの場。だれもが可能性を探せる広
大な海。」という言葉があって,すごくいい言葉だなと思った。こういう,すっと入って
くれるような,そういうものが何かできないかなと。例えば市民に募集してもいいし,何
かそういうものもいいのではないかなと思います。アメリカの図書館の方から前お話を少
しお聞きしたときに,図書館は冷蔵庫だという話をして,「図書館は冷蔵庫なのです,そ
の扉を開けて中の材料をどうあなたが料理して人生を豊かにするか,おおいにそれを活か
してください」という話を聞いたことがある。何かそういうような分りやすい言葉という
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か,そういうものを考えるということもいいかなと思う。
(神林委員)
ほかの図書館ではやっていることだが,コンサートをやったらどうかと思う。新しい,
図書館にあまり関心がない人も,音楽に興味のある人が図書館に足を運んでくれるきっか
けになったらいいかなと。子ども向けとか何かバージョンを変えて,それで家族で来ると
か,そういうように変えてやってみたらいいかなと。長岡で勉強してきたときにそういう
話が出ていたり,そういう図書館だったらいいなと,西川の巻で,図書館を閉めてからコ
ンサートをやられたことがあって好評だった。西川図書館では今度,開館時間内にやって
よかったと聞いたので,いいのではないかなと思った。
(佐藤(妙)委員)
10周年という節目の年になりますし,やはりメディアに宣伝してもらって,ほんぽー
とというものがもう少しみんなに注目されるような存在といいますか,普段,本にあまり
関心のない人たちにも,ここぞという何か魅力のある,例えばイベントを用意して,少し
興味を引いてくれるようなことをするといいと思う。例えば,式典に本にたずさわる方,
作家とかジャーナリストの方の講演会を設けるとか,視聴覚室を利用して懐かしい昭和の
映画とか名作を流すとか,そういうものであれば,若いママさんが子どもさんを連れて楽
しく一日過ごせるような,ちょっとしたお祭りのようなスペースを作ってもいいのではな
いかなと思う。
それから,図書館が新潟市民の市民の憩いの場だということをもっとアピールするのに
いいチャンスだと思うのです。
(大場委員)
学校の立場のからだが,冒頭,山川館長から2つの側面があるということの後半のほう,
学校図書館支援関係のところからだ。
今,学校の図書館の図書委員会というのはどこの学校もあると思うが,やはりけっこう
本好きな子どもたちが集まって,図書の貸出業務だとか整理の仕方だとか,そういうもの
を習いながら自分たちで運営していく。そういうような様子を見ながら,これは本物の図
書館だったらどのようにやっていくのだろうなとか,その裏側の話だとか,そういうよう
なことを,例えばここであれば2区あるわけだから,その中の図書委員長だとか,少し興
味のある子も一緒に混ざって,夏休みあたりに半日くらいでもそういう研修をやって,図
書館好きみたいな,図書館の裏側もちょっと見ましたというような子どもたちが育ってい
ったらいいだろうなと。これはまた,将来というような意味で,図書館の活用,利用とい
うようなことでも大きな部分が占められるのではないかなと。そういうような企画を少し
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投げかけたらどうかと。
いきなりばっと大人数でやるとなると難しい部分もあるので,しかるべき組織に,例え
ば始めは各学校の委員長で,そしてだんだん規模を膨らませてというような,こういうよ
うな企画も面白いのではないかと,今ふと,本当に思いつきなので申し訳ないが,そんな
ことも感じた。
(石川委員)
10周年を迎えるということで,大きく,ほんぽーとに限らないが,引き込む方法と,
それから打って出るというか,その2つの方法が考えられると思う。引き込む,図書館に
来てもらうということと,打って出るというのは,こちらから出て行ったり仕かけていっ
たりするということだ。
例えば,来てもらうためには,先ほど出ていたが,例えばオーサー・ビジットみたいな
企画で,有名な,絵本作家であれば子ども対象だとか,あるいは大人向けの作品を書いて
いる方であれば大人向けのそういう会というものもまた設定できるかなと思う。
昨年,全国の小学校の国語教育の大会を新潟で行ったときに童話作家の方をお呼びした
のだが,その童話作家の方が来てくれるか来てくれないかで参加者が全然違う。教員でも,
やはりそういう童話作家ファンの方だとか,あるいはそういうものが好きだという方がい
て,参加率が全然違った。文部科学省のお話と童話作家の方のお話という2つをしたこと
で,大きく人数が増えたということで,そういうこともなかなか大きいのかなという気が
している。
それから,来てもらうほうで,私は今,東青山小学校なのだが,前,今は閉校した湊小
学校に勤めていた。そこは高齢化率がとても高くて,私などもそうだが,高齢化してくる
となかなかお金もなくて本も買えないだろうと。そうすると,頼るところはやはり図書館
で,図書館に行ったときには本を読むこともそうだが,おそらく,私もそのうち目が見に
くくなったり耳が遠くなったりする。そうすると,例えば先ほどのバリアフリー的なもの,
目が見えなくなったら大きく拡大するようなものがあって,そこに行くとそういうものが
使えるとか,あるいは少し耳が遠くなったなと思ったらヘッドフォンで録音したものを聞
くとか,そういうことも何か,今あるものの使い方を少し変えていくことで,そういう活
用もできるのではないかなと思う。
また,学校支援課のほうで学校図書館活用推進事業をやっているということなのだが,
それを学校支援課で担当するということであれば,例えば,その向こうを張って公共図書
館活用推進事業というものを立ち上げて,それで図書館に近い学校と連携しながら,こう
やって公共の図書館を使うということを,逆手に取るというか向こうを張るというか,そ
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ういう感じでもないが,でも学校と連携してやるためには,何かそういうことも考えられ
るのかなと思う。
(荒川会長)
ここで勉強させていただいて,いろいろと思うことはたくさんある。今日の話の中で,
私が興味を持ったのは,おふたりの小中学校の先生がおられるが,学校教育,学校図書館
との関連で,おそらく大きな柱であると思っている。新潟市ではブックスタートが始まっ
ているが,図書館利用率,子ども読書率が中学校,高校になればガクッと下がることは事
実だ。それは仕方がないと思うが,そういう子どもたちが高校を終わって大学に入るとま
た上昇してくる。やはり,ブックスタートから始まって,幼児,小学校くらいまでは非常
に大事な時期だと思うし,その時期に図書館で読書するという感覚は,多分ずっと残って
いるはずで,必ずまた復活する。私としては,学校との協力を進めてほしい。これは学校
側にも後押しをお願いしたい。
これは自分の経験からなのだが,今,大学入試では進学コースとか,予備校のプラス面
が言われているが,基本的に見ますと,やはり学力は,実はイコール気力だと思う。気力
のある人は学力があるというのは間違いない事実だ。私が大学入試センターで仕事をやっ
ていた時の実感である。入試センター試験がまた変わるということで,困惑しているが,
変わるという中には,どのように変わっても,気力はもっと必要とされるという気がする。
受験に関することは,親御さんはみんな必死になっているので,図書館が受験に関係すべ
きであるとは言わないけれども,幼児,小学校のところはぜひ学校と協力してやっていた
だきたいと思っている。
しばしば,広く市民に知られるために努力するべきであるとというが,この壁を超える
ことはなかなか大変だと思うし,ビックスワンのセンターでずっと健康づくりをやってい
るが,市民に浸透させるということは,なかなか大変である。浸透するということが,も
う一歩出てこない。市民の方々が一歩踏み出してビッグスワンに来るということはなかな
か難しい。サッカーがあって来ても,サッカーがあって来て,センター内は見ずに,トイ
レを使うだけで困っている。ここで,図書館を好きな方はたくさんいるのだが,もう一歩
踏み出して,利用するに至っていない。
それからもう一つお聞きしたいのだが,図書の寄付はどうなっているのか。例えば,自
分が読んだ本を,捨てるのであれば図書館に持っていこうか考えた場合,寄付ということ
が,現実にどうなっているのか一度聞きたいと思っていた。
(事務局)
現在,本の寄贈もありがたくいただいている。窓口に持って来ていただくことが基本だ
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が,いただいた本を図書館の蔵書にするかしないかということはこちらにお任せいただく
ということで,寄贈を受けている。
実際には,市民の方に非常に人気がある本とか文庫本とか,そういったものが受入れの
中心になっている。それから貴重資料,郷土の資料といったものは特にちょうだいしてい
るが,例えば2,30年前の百科事典とか,かなり古くて傷んだものをお持ちいただくこ
ともあり,今どの図書館も満杯に近い状態なので,受入ができない場合もある。そういっ
た場合は,紙のリサイクルというようにさせていただいている。特にベストセラーの本な
どは,図書館の予算が限られていますので,ぜひ寄贈していただければありがたい。平成
26 年度で寄贈本を8,760冊くらい受入れた。
(荒川会長)
先ほど電子図書というご質問あったが。
(事務局)
電子書籍は,導入に向けて研究をする,というようなあいまいな表現だ。実は今年度は,
図書館向けの電子書籍事業をやっている民間事業者2社から,デモンストレーションを図
書館に来てもらった。私たちも図書館向けの電子書籍はどのようなシステムなのかという
ことは,なかなか現物を見ないと分らないので,大変よかったと思う。
課題は,ちまたで言われているとおり,図書館向けの電子書籍,コンテンツが,なかな
か,新しいものとか一般に人気があると思われるものが用意されていない。個人向けには
本当にたくさんいろいろなものが流通しているのだが,図書館向けとなると,作家さんと
か出版社と電子書籍を事業としている会社との間でなかなか調整がついていない状況のよ
うだ。ただ,場合によっては一気に進むという可能性もあるので,その辺の状況をしっか
りと見ていく必要があると思う。
コンテンツが少ないということと,値段がやはりそれなりに高い。紙の本よりも安いか
というと安くもないし,契約の形態もいくつかあるようなのだが,一定期間のリースのよ
うな形で,完全に図書館のものになってしまうのではなく,データはサービスを提供する
会社のほうにあるので,そちらのほうでデータを消してしまえばもう見られなくなってし
まうという形だ。図書館でデータを管理するのではなく,そこへアクセスする権利を買う
というか,例えば10人が同時に見られるだけの権利を買うというようなやり方が主なよ
うだ。
電子書籍のよいところは,軽いということだ。電子書籍の最たるものは電子辞書かと思
うが,随分前に普及して,子どもたちは辞書といえば電子辞書で,この前,高校へ行って
初めて知ったのだが,「紙辞書」と言うのですね,紙の辞書。辞書というと電子辞書のイ
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メージなので,紙の辞書を持ってこいというときは紙辞書という。高校でそういうことを
やっているということに愕然としたのだが,いずれそうなるかもしれない。文庫本で,軽
くて,しかも,ものによるが拡大が自由にできるので,目が少し弱ってきた方でもそれが
簡単にできるとか,音声読み上げ機能がついていれば耳でも聞くことができるとか,便利
な点もある。万能とは言わないけれども。それでもやはり紙がいいという方もいるし,先
ほど言ったように消えてなくなるかもしれないので,そういう心配はある。その辺の研究
をしていきたいと思っている。
10周年に関連して,例えばそういう図書館向けの電子書籍のモデル的な,実験的なこ
とを,期間を区切ってやってみるとかができたらいいなと思う。相当予算を取りそうなの
で,やるのであれば今からもう準備しないと到底できないが,ひょっとしてできないかな
とは思っている。
先ほどの寄付の話,現状の話がありましたけれども,これも又聞きレベルの話だが,大
学の図書館などでは,資金を確保するために古本の寄付を受けていると。直接,大学が寄
付を受けるのではなくて,古本業者が窓口になり,例えば東京大学の図書館への寄付を募
る。具体的には,この古本業者のところへ連絡してもらうとその業者が取りに来ます。無
料だ。いい本は大学の蔵書,資料にもなり,基本はそれを売りさばいて上がったお金を大
学に,その古本業者から納入されると。市民が間接的に大学に寄付をしたというような形
で,けっこう多くの大学がこのシステムを入れているのだ。どうして公共図書館はできな
いのかなと,やるかどうかはまた別の話なのだが,資金に困ったらそういう道もひょっと
したらあるのかもしれないなと。手作りの古本市でなくても,そういうシステムを作って
しまうということなのか。古本屋への手数料は,大学が払うのかどうか分らないが,おそ
らく払わずに,売上の収入の中から一定の経費と収益を引いて,残りを大学に収めてくれ
るという形なのかなと思う。大規模に全国展開を,ある会社一社がやっている。
(荒川会長)
先ほどコンサートというような話がでた。この頃お寺でも落語会をやるというようなこ
とがあるが,これは定期的にやっているかどうか分らない。
(事務局)
先ほど,巻とか西川図書館の話を紹介していただいたが,コンサートはけっこう各地で,
県立図書館などでも,県内でも何か所かやっているようだ。十分に検討する価値があるの
ではないかと思うし,ほんぽーとでも,5周年の時にジャズストリートをカーブドッチの
カフェと連携したりしてやったりしたという経緯もあるので,あり得る企画かなと思う。
バリアフリーという話は,子ども向け,母親向けのバリアフリーか。保育室などがある
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ので,これも最近どこかの図書館で一時預かりサービスを始めたということがあった。積
極的に図書館側で保育者を置いて,毎日は無理なので,多分,日時を限ってなのだろうが,
「この時間に来ていただければ預かります」ということでやっている,始めたところもあ
る。
(荒川会長)
私もビッグスワンで指定管理を受けていて,来月から新しくなるのだが,あそこは,県
の教育機関,国の機関,あるいは診療所があるから病院だと思っているのだが,入口のホ
ールで飲み食いをさせろとか,そういうアイデアを出せとか言われてる。病院の前で飲み
食いもないと思うけれども,どうも大勢押し切られそうだ。いろいろとそういうアイデア
出てくるが,同じそういう催し物でも,図書館なら図書館なりのあり方があるのだろうと
思うが,難しい。
ほかに何か,言い残したことがあればどうぞ。
(稲垣副会長)
今、館長が紙辞書の話をしたので、2,3日前に行った音楽会でのことを話す。
ピアノとバイオリンとビオラという三重奏だった。ピアノとバイオリンの譜面台には、
紙の譜面が置かれ、ビオラの所には係員が、四角いA4くらいの白いものをちょこちょこ
と置いて行った。もう1つ持っていた。何だろうと周りはざわめいた。それを聞きつけ「実
は、これ iPad です」と。頁めくりは、ドレスの中のマウスを足で操作する。あのもう1つ
のがマウスだ。その後の演奏時は、紙の譜面が用意された。「紙の譜面は、かなりかさば
り重いので電子がいいのですが、まだ使いこなせていない」と残念がる。音楽の世界でも
紙の譜面がいいようだ。
(足立委員)
皆さんの話を聞いて,いろいろと触発されて,またいろいろなことを思ったので,少し
補足したい。
やはりコンサートとか映画とか,そういうイベントがあるといいなと私も思った。新潟
大学の附属図書館が数年前に新しくなって,ライブラリーホールというものが中にできた。
そこでコンサートもできるし,私たちであれば学会をやったりするというようなこともで
きる。せっかくここはビーンズホールがあるので,何かそういうイベントを,映画でも音
楽でもやればいいなということを思った。
それで,音楽ということでまた思いだしたのだが,他県の市の図書館で,電子書籍では
ないけれども,音楽を配信するサービスというものをやっていた。新潟市もやっているか。
(事務局)
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新潟市ではやっていません。県立図書館がやっています。
(足立委員)
県立はやっているのか。電子書籍というものは,流れとしては音楽のほうが先にきたの
か。将来的にそういう道も開けるのかなと思った。
それから,外国の図書館などを調べていると,外国の公民館ですね,いろいろな学習の
取組みをやっている。学校教育がしっかりしていない発展途上国などが特に発達している
のだが,割と電子的なというかいろいろなマルチメディアのようなものを駆使して,子ど
もたちも大人も学べるような学習リソースセンターというものが,公民館の中にあるよう
だ。発表者が日本に留学したことがある人だったので,日本語だと公民館にあたると言っ
ていた。そういうことを思うと,先ほどから出ている新潟市の小さな図書室というのは,
公民館に併設されているようなイメージで私はとらえている。そうすると,公民館でやっ
ているいろいろな文化的なイベントとかの中に,その図書館,図書室がうまく作用するよ
うな道はないのだろうか。そこに電子的なものも組み込まれるのか組み込まれないのか,
将来的には組み込んでいけばいいのかなというようなことも思いましたけれども。そうい
う例があるので,公民館でやっている事業について目配りをしたり連携したりというよう
なことが,将来的には,10周年イベントとは関係ないのですけれども,あればいいかな
ということを思った。
それから,先ほどiPadの話が出てまた思い出したのだが,やはりこれも外国の学校
図書館を見て回っていると,コンピューターがどこに置いてあるかというのはいろいろな
パターンがあるが,一番いいのは,やはり持ち運びができるスタイルのもので,無線LA
Nが引いてある状態で子どもたちが使えると一番学習効率が上がるらしいということが,
いろいろな図書館を見て感じていたことだ。これは中央図書館なり,それなりのある程度
の大きさのあるところでないと難しいかもしれないが,やはり持って動けるようなタイプ
のコンピューターが置いてあると,将来的には学習図書館としての公共図書館という道が
開けていくのかなというようなことも,少し思ったりした。管理はどうなるのか,非常に
難しい問題だと思うが。
それから,またいろいろなことを思い出した。昔話したことがあるかもしれないが,茨
城県の学校では,学校の図書館と市の図書館が同じ施設というところがある。小さな図書
室に人を呼ぶことが難しいのだとしたら,新潟市は学校と公共図書館との関係が非常にう
まくいっているので,自分の出身の学校に図書室があるとか,学校図書館を市民に解放す
るとか,例えば学校図書館を土曜日に開放しますとかいって,それで地域の人に来てもら
えるというようなことがあるといいのかなと思う。私はそういう図書館に見学に行ったこ
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とがあるが,大人の本もけっこう置いてあった。子どもたちも学校図書館として大人の本
を借りてもいいという話で,市の図書室よりも手が届くところに図書館が展開されている
のかなということを思った。
お金のこととか人の配置のこととかを無視して,触発されて思い出した例などを述べて
みた。
(荒川会長)
ほかにいかがか。いろいろな考えが出された。事務局の方は全体をとおして何かあるか。
(館長)
いろいろとお話を伺って,なるほど,やはりそうかと感じることがたくさんある。私た
ちも考えていないようでいろいろ考えてはいるが,やはり現実のことも目の前にあるので,
なかなか手が出せない,足が出せないという状況ではあるのだが。どうやっていくのがい
いかということを考えると,やはり,図書館の中からだけではなくて,市民の皆様からい
ろいろ声を上げていただくことによって,やはりそういうものが必要なのだなと思えるし
動き出せる,端的に言うとお金を握っているところの人たちも,やはり必要だねというよ
うに思ってくれるというようになることが必要なのだなと思う。
そうはいってもやはりなかなか大変なので,できるところからやるということもまた必
要だ。本格的にやると相当お金も人も必要なのだが,今ある範囲を少し膨らませたくらい
で何とかやってみて,それを成功させることで次のステップにつながると思う。何とか,
今いただいたご意見を踏まえて,次にできること,やれることを探していきたいなと。何
か一歩二歩踏み出したいと思っている。本当にありがとうございます。
(荒川会長)
それでは,この辺で,だいたいお話が尽きた,まとめができたと思うので,これで今日
の議事を終わりたいと思うが,よろしいか。どうもありがとうございました。事務局にお
返しする。
6
その他(退任委員のご挨拶ほか)
(司
会)
ありがとうございました。
それでは,最後に,この3月末をもちまして2年間の中央図書館協議会が一旦終了する
ことになります。在任期間が6年の委員の皆様につきましては,新潟市の付属機関の任命
によりまして,これでこの委員会についてはご退任ということになります。ご紹介します
と荒川会長,稲垣副会長,大西委員,山田委員です。それから,公募委員の佐藤(妙)委
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員につきましても2年間で区切りということになりますので,公募委員もご退任となりま
す。本日がその皆さん一堂に会されるのが最後ということでございますので,お一人ずつ
最後のごあいさつをちょうだいしたいと思います。
(荒川会長)
6年間,どうもありがとうございました。図書館という仕事はまったくの素人がいきな
りこういう機会を得まして,戸惑いましたけれども,自分の勉強と思って参加しておりま
した。本当にいろいろなことを教えてもらいましたし,またいろいろな方々とお会いでき
たことは大変よかったなと,改めてお礼を申し上げます。
新潟市の教育のことについて直接関与したのは,政令指定都市になることが決まった前
のときに,新しい政令都市の教育ビジョンを作ろうということがありまして,そのときた
またま声をかけていただきまして,そこに参加したのが最初なのです。その後,特に直接
の仕事はしていなかったのですが,今回ここの仕事を仰せつかりました。いろいろなこと
がありましたけれども,特にブックスタートというのは私にとっても非常に貴重な体験だ
と思いますし,また学校図書館のことを知ったこともよかったと思いますし,まだまだい
ろいろとございますが,本当にお礼を申し上げます。
私自身は「にいがた市民大学」の学長を仰せつかっていまして,これはもう少しやれと
いうことで,新潟市との関係は今度は夜のほうで,クロスパルでまた今月に会があります
が,そこでもう少しお世話になるのですが,またよろしくお願いしたいと思っています。
今日のお話をお聞きしまして,また自分を振り返ってみましても,やりたいことはたし
かにたくさんあるのですが,お金の問題がかかりますとできることがなくて,10 思ったら
それの一つもできればいいなという気がしています。
皆さんが今,新幹線に乗って東京へ行きますと,浦佐の左側に新しい病院ができました
けれども,あれは魚沼基幹病院というので,今,日本中で騒がれて少し戸惑っております
が,あの病院は県がつくった病院で,私は一応裏方といいますか理事長をやっているので
すけれども,構想からできるまで15年かかっております。もちろん,前の知事あるいは
今の知事に頑張っていただいたおかげでいいものができましたけれども,そうは言っても,
一つことをやるにしても 10 年あるいは 15 年かかるなと自分でも振り返っています。しか
し,できてよかったなということは感じているところです。
図書館も,多分やりたいことがたくさんあると思いますけれども,一つ一つ頑張ってい
ただきまして,少しでもいい図書館になってもらいたいと思っています。これから先は何
もできませんけれども,陰ながら応援団として図書館に協力することが増えるように努力
したいと思います。よろしくお願いします。どうもありがとうございました。
- 26 -
(稲垣副会長)
長い間ありがとうございました。協議会の委員ということで6年間お勉強させていただ
いたおかげで,いろいろなことを学ぶことができました。ただ図書館に来ているだけでは,
ここの数字とか細かいところ,意図していることがまるで見えません。ここに座ったから
こそこういうデータを見させていただいたということで,本当に感謝しております。ここ
にいたからこそ新潟日報にエッセイを書いたり,NHKラジオでもやはり中央図書館の話
をして,宣伝にまい進してまいりました。私のできる限りの中央図書館の宣伝には力を注
いてきたつもりです。最後に,今度は全国的にまだもっと宣伝していいよということでお
声がかかりまして,こんなふうに「更生保護」という何千冊も作っているところで私のペ
ージを割いてもらっていますが,「活動のパワーは記憶のタンスから」ということで,半
分くらい中央図書館の宣伝をしていいよという依頼がきたのです。うれしくて書かせても
らいました。もうこれ以上書くことはないだろうと思いますけれども,3社で3冊作りま
したので,これで中央図書館を宣伝できたと。でもまだ中央図書館はどこにあるのとかと
言われる方がいると,やはり宣伝の仕方がまずいのかな,ラジオでも駅から5分だよ,7
分だよ,蒲原町から5分だよと言って説明はしてまいりましたけれども,まだまだ皆さん
のお耳には届いていないようです。
協議会委員は退けますけれども,友の会の会員としてはまだ在籍しております。どこか
でお会いするかもしれません。どうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございまし
た。会長には足手まといを,ありがとうございました。お世話になりました。
(大西委員)
長い間ありがとうございました,巻図書館の建設のときにかかわって,それから中央図
書館の協議会委員をさせていただきました。ついつい西蒲区のほうに目がいってしまって,
今日も質問させていただいてしまいましたけれども。
6年間を振り返ってみると本当にいろいろなことがあったなと思って,私が入った頃,
その前でしょうか,全館オンライン化が完成して,それからブックスタートが始まって,
それから巻,亀田,新津というように新しい図書館がいろいろできていって,本当にこの
6年の間ですごく大きく変わったなと思います。
やはり,一つのことをやるにしても 10 年とか,年月をかけないとできない。ほんぽーと
も平成29年で10年になるということでして,また次々と,市民が利用しやすいように
新しいことを考えて,前進していっていただきたいなと思っております。
電子書籍のことで,前も少しお話したかもしれないのですが,私は腰を悪くしましてず
っと仰向けに寝ていなければならないときがあったのですが,本当に,だまされた積もり
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で電子書籍をやってみたらものすごく楽で,寝たまま本を読むというのはすごく大変なの
です,ここを持たなければいけないし,これはやはり,これからの時代に,ハンディキャ
ップサービスのようなものでも使えるし,それから本当に体の不自由な方でも仰向けにな
ったままでも使える,軽くて,画面も明るくて字の大きさも変えられるということで,私
は本当に目からうろこでびっくりした覚えがあるのですけれども。
そういうことも含めて,また新しいサービスを充実させていただきたいと思います。あ
りがとうございました。
(佐藤(妙)委員)
2年間,縁がありまして委員を務めることになりましたけれども,本当に私はまるっき
り知識も何もない本当の主婦で,ただ本が好きでほんぽーとによく通っているというだけ
の主婦だったのです。それがこの委員になってから本に関する考え方というものが少し変
わってきまして,やはりいろいろな本に接するようになりました。
市内に点在する図書館は数あるのですけれども,所蔵する本は,本当に大切にされてい
るのだという,皆さんの支えがあってこそ成り立っているのだと思いました。
これからまた私はほんぽーとに,今度は小学校1年生になる孫と通いながら,読み聞か
せをしながら,私もいろいろな作家さんの本を読みながら見聞を広げたいと思っておりま
す。ほんぽーとのこれからのご発展を期待しておりますので,またよろしくお願いいたし
ます。ありがとうございました。
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閉会
(司
会)
ご退任される皆様,どうも長い間ありがとうございました。
なお,まだ6年に達していない委員の皆様におかれましては,ぜひとも次の4月以降も
委員をお願いしたいと考えておりまして,新しい委員の方も含めまして改めて4月1日付
けで委嘱をさせていただきたいと思いますので,よろしくお願いいたします。
なお,公募委員の今回の募集につきましては,7名の方が応募されまして,選考委員会
によって2名の方を選ばせていただきました。
平成28年度の第1回の協議会につきましては6月ごろの開催を予定しておりますので,
年度が明けましたら,遅くならないうちに皆様の日程調整をさせていただきたいと思いま
す。
本日は,長時間にわたりまして皆様から大変貴重なご意見をちょうだいいたしました。
これをもちまして,平成27年度第2回新潟市立中央図書館協議会を閉会いたします。本
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日はどうもありがとうございました。
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