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(平成26年7月16日)(PDF:309KB)

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(平成26年7月16日)(PDF:309KB)
平成26年度埼玉県産業人材育成推進会議議事録
1 日時
平成26年7月16日(水)10:00~11:30
2 場所
本庁舎庁議室
3 出席委員(敬称略)
岩﨑 康夫 (座長・埼玉県副知事)
菊池 勇
(副座長・ポーライト株式会社代表取締役会長)
福島 亨
(一般社団法人埼玉県商工会議所連合会専務理事)
渡部 貞一 (埼玉県中小企業団体中央会専務理事)
根岸 茂文 (一般社団法人埼玉県経営者協会専務理事)
久賀 きよ江(埼玉中小企業家同友会代表理事)
小川 良和 (公益財団法人埼玉県産業振興公社専務理事)
岡本 比呂志(株式会社イーシティ埼玉代表取締役)
宮地 勘司 (株式会社教育と探求社代表取締役社長)
小菅 一憲 (東洋パーツ株式会社会長)
佐藤 道明 (日本労働組合総連合会埼玉県連合会事務局長)
堀口 雅彦 (埼玉県職業能力開発協会専務理事)
齊藤 享治 (埼玉大学理事・副学長)
赤松 明
(ものつくり大学技能工芸学部長)
荒川 正夫 (公益財団法人本庄早稲田国際リサーチパーク専務理事)
田中 和茂 (関東経済産業局産業人材政策課長)
齋藤 明男 (埼玉労働局職業安定部長)
横田 昭
(独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構 埼玉職業訓練支援センタ
ー所長)
粟生田 邦夫(埼玉県教育委員会副教育長)
正田 知久 (代理・埼玉県都市教育長協議会事務局担当課長)
小林 仁
(代理・埼玉県町村教育長会伊奈町教育委員会教育総務課長)
村瀬 修一 (代理・さいたま市教育委員会学校教育部長)
細田 宏
(埼玉県高等学校長協会会長)
山本 安夫 (埼玉県専門高校長会会長)
山中 融
(埼玉県産業労働部長)
1
4 議事
(報告事項1)企業ニーズに対応した産業人材育成について
資料1により、事務局が企業ニーズに対応した産業人材育成について説明した。
(報告事項2)ものづくり人材育成連携事業について
資料2により、事務局がものづくり人材育成連携事業について説明した。各委員からの
意見等は次のとおり。
○座長
この会議の目的は、人材育成に関わる、産業界、教育界、行政が連携基盤を構築して、
一本となって産業人材の育成を図ることが目的である。資料1については、産業人材育成
における中小企業をめぐる状況と、対象別の取組について説明があった。資料2には、連
携事業について説明があった。
資料等についてご質問、ご意見をお願いしたい。
○宮地委員
一つ欠けていると感じたのはイノベーションだと思う。全体の産業はこういうもので、
そこに人材不足があって、そこにはまる人材を育成し訓練してはめていく。これは自治体
として現状維持していくには重要な視点だと思うが、グローバル競争になって激しい時代
の中に、埼玉県そして日本だけでなく世界と戦っていかなくてはいけないとなると、去年
と同じものづくり先月と同じものづくりでは競争力は自動的に落ちていくと思う。イノベ
ーションできる人材をどうやって育てていくのかという視点について語られていなかった。
現状を超えていく力やこのままで本当にいいのかという問題提起、21 世紀スキルと呼ばれ
ている現状を批判的に見て、その課題解決ができる人材が、次の産業、ものづくりを作っ
ていくと思う。イノベーションができる人材をどう育てていくのかという点をもっと考え
たい。もう一つは、職業訓練はもちろん大事だが、同時に心の問題というのか、働くこと
の意義、意欲、地元の中小企業で働くことが自分にとってどんな意味があるのか、どんな
価値があるのか、そこが打点だと思う。働かなければ食えない時代は終り、日本の若者達
は働く意味を見失いつつある。技能と同時にハートの継承も伝わっていく仕組みが必要で
ある。
○座長
一点目のイノベーションができる人材を視点の中に入れるべきでは、という意見につい
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て事務局はいかがか。
○事務局
まず県が実施している職業訓練現場の視点から、2点目に関し、漠然と進路選択してい
る若者が多いと感じる。そこで、関連の国家資格などに挑戦して合格するなどの成功体験
を積み重ねることによって、働くことの面白さ、意義、楽しさというものを見つけさせて
いく取組をしている。それが、イノベーションに繋がるには飛躍が必要だと感じる。自ら
問題を発見し、提言して解決の糸口を見つけていく、そのような人材育成していく視点を
今回の連携事業の中で、一歩上のレベルに繋げていけるような取組をしていきたいと考え
ている。
○座長
イノベーションができる人材という視点が必要ではないかということと、学びの意欲が
あまりないという現状で 、働くことの意味を身に付けていくことが必要ではないかと言う
意見であった。その他の意見はどうか。
○齋藤委員(埼玉労働局)
イノベーションができる人材が必要というのは大事であるが、現状で不足している介護、
建設等の人材をどうするのかという問題がある。教育とセットで築き上げるイノベーショ
ンができる人材育成という長期的な問題と、今すぐ取り組まなければならない人材不足と、
どちらもセットでやらなければならないと考える。
○宮地委員
今日配ったクエストという新聞に、私の会社が全国の学校でやっている取組で、企業と
連携して課題解決するというものがある。埼玉県内の高校でも6、7校が実施している。
昨年は私立女子高で大和ハウスに提案して採用され、7人の内4人が建築に進んだ生徒が
出たように、10代に火をつけるとギアが大きく効くということがわかる。介護の会社で
はなかなかマッチングができないので、高校生の時から介護はどういう仕事設備があれば
いいかなど授業で考えさせることで就職も増やそうという計画もある。今日明日のことと、
教育10年の計ではあるが、色んなやり方があるのではないか。
○座長
イノベーションができる人材、働く意味を見い出すというベーシックな部分について、
3
長期的な戦略として今後検討していってはどうかという意見があった。今回の資料につい
ては景気回復等に従って、労働力不足、人材不足をどう対応していくかが主に書かれてい
る。若年の頃に目を見開いて、今後何をするのかという動機付けが必要だと思う。
○根岸委員
ものつくり大学やポリテクセンターで研修した結果、どういう採用、就職につながった
かという実績は把握しているか。建設学科 150 人いて建設関係に進まなかったのはなぜか
という分析を行い、次年度以降に活かすべきである。建設の 3.28 倍という数字も鳶などで
は6、7倍になっているはずである。今まで県の施策で取り組んでいる対策が本当に採用
に繋っているのかどうか、もっと繋るためにはどうしたらいいのか、今は結果が出る途中
だと思うので、平行して考えてやってほしい。
また、高校の教育現場の視察をすると、専門高校で目を輝かせてロボットを作っている
生徒の姿に接する。普通高校を経て大学で専門教育を受けるというのが一般的であるが、
こうした専門高校での専門知識・専門技能の習得実績をベースにさらに大学で高度な教育
を施すことにより、高度かつ専門的な人材の育成に繋がるのではないかと考えている。こ
うした考えから、私が委員を務めている埼玉県地方産業教育審議会の場で、審議会の会長
である埼玉大学の学長に、埼玉大学やその他の一流の大学で専門高校生の AO の枠をもっと
増やしてくれと申し上げたこともある。
専門高校の偏差値は浦和高校、大宮高校等の進学校より当然低いが、こうした専門高校
、例えば越谷総合技術や新座総合技術の生徒が高校時代の専門キャリアを踏まえ、埼玉大
学や東大など一流大学の専門学科でさらに高度な教育受けられるようになれば、産業人材
のレベルや裾野の広がりが期待できるように考える。キャリアははしごでなくジャングル
ジムの時代になっている。高度な産業人材育成も一流高校、一流大学というキャリアパス
だけではなく、専門高校、一流大学を経由したキャリアパスなど、多様なキャリアパスを
構築すべき時期に来ていると思う。
この多様なキャリアパスによる高度な産業人材育成と現在県で推進している起業支援な
どを総合的に組み合わせれば、埼玉県全体でのイノベーション並びに開業支援に大きな成
果をもたらすのではないかと思う。県、大学、関係機関等で是非とも早期に取り組んで頂
きたい。本日は埼玉大学の副学長が出席されていられるので、是非とも、来年、再来年か
らは、県内のいわゆる専門高校から、理学部、工学部への入学枠を設ける方向で検討して
頂きたい。
それから企業のグローバル化支援のため、グローバル人材育成センター埼玉を中心に、
県内大学の外国人留学生と県内企業とのマッチングをさらに推進してほしい。
4
○座長
イノベーション人材も長期的に育てる仕組みを今から始めたらどうかということと、外
国人の人材の活用についての意見を頂いた。
埼玉大学としては、どう考えるか。
○齊藤委員(埼玉大学)
貴重な意見として賜って、案件として持ち帰り検討したい。
○赤松委員
資料2の中に定員 150 人とあるが、昨年度建設分野での就職については98%の就職率
が達成できた。時流に乗っているのかもしれないが、一昨年は 100%になっている。ご指摘
のあったイノベーションについて、一つの方法として、40 日間のインターンシップを実施
しているが、昨年度から文科省の指導の下、課題解決型のインターンシップを行っている。
インターンシップが学生の就業意識に刺激を与える。高い就職率には、インターンシップ
が大きな意味合いを与えていて、4年生でも自分が行きたい会社でインターンシップを行
い相思相愛になって就職している。受け入れてくれている民間会社のお陰と思っている。
活発化させるには若い 18、9 歳の学生からやるべきで卒業間際でやるのでは遅い。厚労省
委託訓練については、一般の方々の就業支援ということで当大学でも協力しているが、学
生とはちょっと違う。現在、タイと連携協定を結んでおり、インドネシアとの協定が進む
かもしれない中で、グローバルといってあまり広げすぎると、単科大学ではなかなかフォ
ローしきれない。これからは、ベトナム、タイ、インドネシアなど絞り込んで、埼玉県で
も連携するといいと思う。
○宮地委員
配布した新聞に、インターンシップがどのくらい役に立つかという文科省の記事が載っ
ている。課題解決型のインターンシップがとても有効であるということと、事前事後指導
をどれだけ丁寧にやるかで効果が飛躍的に違うとある。インターンシップも長時間やれば
やるほど学習効果は下がり、事前指導を丁寧にやればやるほどモチベーションが上がる。
何校何人やりましたという数字に終始しがちだが、どれだけ丁寧にやるかで効果が違う。
○座長
ものつくり大学からご説明頂いた。グローバル化についてはタイ、インドネシアとの連
携について報告があった。
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○久賀委員
人材育成がテーマなのは明確だが、大きな視点で見ると、合同会社説明会を開催した処、
去年の半分しか学生がこなかった。この時期だからというのでなく確実に埼玉県の合同説
明会に参加する学生が少なくなっている。人材を育成するにしても学生が集まらなければ
どうにもならない。まずは、どのようにすれば埼玉県に学生が集まるかというところに視
点を持ってこなければならない。埼玉における魅力というのは何かを作らなければいけな
い。例えば、
「人を育てる埼玉企業」とか大きな看板があって、そこに実績があって、そう
すると大学も、学生も、親も、育ててくれる企業に、という目線がいく。一つ一つの技術
とかカキュラムよりも、むしろ大枠で「埼玉」と掲げる立ち位置をまずはたてるのも一つの
方法である。内々定率が 50%というが埼玉においてはどうなのか、全体の内々定率が良く
なっているのは大企業の採用意欲が高いだけで、合同説明会に人が来ないのでは今までよ
り低くなる。埼玉を差別化し、就職の環境自体を地に足をつけて整えていかないと、大企
業のおこぼれのような人材しかこない。中小企業全体が衰退してしまう。視点を企業の規
模ではなくて、埼玉の企業はどういう姿勢で受け入れるのか、どういう育て方をしてくれ
るのかを説明し、誇りを持てるようにしていくことである。インターンシップに関わるそ
の後の学生の意識の変化とかの分析データがほしい。進捗を見ながら、今だからやらなけ
ればいけないことに目を向けることが大切である。
○事務局
学生を対象にしたインターンシップ、海外インターンシップ、高校生を対象にしたジョ
ブシャドウイングに取り組んでいる。
○宮地委員
インターンシップの意味が大切で、県全体の方針が必要である。情報の時代なので、情
報を積極的に提供することである。学生は理念がわかればやると思うので、会社の読み解
きが必要である。
○事務局
企業の魅力発信については「彩の国はたらく情報館」サイトがある。今後もより情報発
信を行っていきたい。
○山中委員
埼玉の中小企業を知ってもらうための県の取組として、一つ目に、まず基金を使って中
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学生向けの DVD を作った。8 業種 11 社を取り上げて、具体的に県内の中小企業でどう働い
ているか、技術者や従業員を紹介している。小さい頃から県内中小企業に目を向けてもら
おうと、県内中学校452校に配布した。また、就業支援課に非常勤職員を8人雇って、
中小企業の求人を確保するための支援も始めている。先端産業プロジェクトとして、県内
に企業が集まってもらうために 100 億円の基金を使って実施する。県としてのフラッグシ
ップがありこの産業がある、ということに着手することが大切と考えている。
○座長
産業労働部では、次世代産業創出事業と通商政策に取り組んでいるところである。人材
育成の施策については、さらに充実強化を図っていきたい。
○久賀委員
子ども、学生だけへの発信だけでは問題解決はしない。親への埼玉魅力発信をお願いし
たい。
○齋藤委員(埼玉労働局)
保護者に対する発信をしている。教育局と協力して配布物を通して、親への情報発信、
大学に入る 1 年生と保護者、それと卒業時に保護者だけ、と取り組んでいる。
○久賀委員
取組が行われているのはわかるが、情報として表に流れてこないから保護者の理解も進
んでいかない。我々がわかるよう取り組んでほしい。
○齋藤委員(埼玉労働局)
県と連携して提供していく。
○座長
情報を共有するというのが基にある。人材育成の充実強化、新たな取組に繋がるものに
していきたいと思う。
○菊池委員
これからの子どもは英語、英会話ができるようになって欲しい。オリンピックの時に英
語ができないと困る。埼玉県人は英語が素晴らしいとなれば、仕事の幅もふえる。それを
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県の教育でやってほしい。韓国、台湾に負けている。
○粟生田委員
問題意識として出てきたイノベーションの話では、課題を自ら発見して、自ら解決する
ことの大切さは認識として持っている。意欲、意義の指摘では、働く意欲だけではなく、
上位層から下位層まで通じてなぜ勉強するのか、ということについても考えさせる必要性
は認識している。県内企業に目を向けてということだが、経営者協会等にも協力を頂き、
県内専門高校生が商品開発を企画立案し、弁当・菓子などの中身やパッケージの開発、発
売する事業も行っている。海外だと、台湾の高校生と日本の専門高校生が協力して、商品
開発し、企業の協力を得て商品として発売する事業も計画している。英語の問題について
は、オリンピックの前に 2019 年にワールドカップのラグビー招致もあるので、英語教育を
考えたい。
○菊池委員
県の職員も英語ができなければだめだ。英語ができない人は採用しない程度の厳しさが
欲しい。ぜひ検討をお願いしたい。
○座長
英語が重要だというお話であった。今までの会議を通じて情報がいきわたっていない部
分もあり、お互いの理解が進むともう一歩先に進めるのかなという感じを受けた。うまく
メンバー同士の資料交換の仕組みがあったらいいと思う。
○菊池委員
今日は女性が1人であるが、3分の1位まではいってほしい。女性の活用、国もそうし
ている。女性の意見を聞きたい。
○座長
県でも審議会における女性割合は 40%を目指して取り組んでいる。
○宮地委員
段階的に増やしていく努力が必要である。
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○小菅委員
就職する人だけでなく、経営者側も肝心である。零細中小いずれも大変な状況だが、い
かに会社の中で教育していくか、ものづくりでいうと、技能士の資格を取ることがある。
技能士の資格もただ取るのではなく、取れば取るほど収入が増えるというようにしないと
意欲はわかない。当社では従業員の 60%が1級、2級、特級を持っていて、それ以外も含
めれば8割になる。先輩から後輩に教える習慣化など経営者が従業員にいかに教えるか、
ということが大事で、この状態になるのに40年はかかっている。経営者の教育があって、
その上に訓練校があるということでないとだめではないか。入間基地航空自衛隊の雇用協
議会で役員を務めているが、退職者が 300 人いて、私は、自衛隊にいる間に資格を取得す
るように勧めている。資格があれば採用に繋がることがある。
○岡本委員
人材の流動化の観点から、埼玉県の人材の東京等への流出を把握し、どういう状況にあ
るのかを分析して頂きたい。意識の問題で、職業教育・キャリア教育の重要性が最近強調
されているが、大人も含めて職業に対する意識が非常に弱い。日本は普通教育が単線型で、
ヨーロッパのようにアカデミックラインとプロフェッショナルラインが並立していない。
国の教育再生実行会議に関する情報提供をしていきたいが、国の政策が少しずつ変わって
きている。職業教育に特化した第三の高等教育機関創設の方向が示され、また産学連携の
職業実践専門課程を文部科学大臣が認定する制度が始まった。国の動向の中で、埼玉の職
業教育、人材育成を推進してほしい。
○田中委員
配布資料に基づき資料の概要説明を行う。
○横田委員
連携事業について、ポリテク施設は規模は小さいがしっかり頑張っていきたい。
○座長
人材育成等にかかる行政側の施策の情報と企業側の情報を、相互に交換できる仕組みが
必要と感じた。会議に拘わらず、意見、提案、提言も随時言える仕組みづくりが大事だ。
これは事務局へ検討をお願いしたい。ものづくり人材育成事業は、本日の意見を踏まえ具
体的に進めてほしい。
御意見なければ、以上で終了する。
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