Comments
Description
Transcript
(11月30日)天然ガス自動車普及戦略シンポジウム(主催:早稲田大学)
天 然 ガ ス自 動 車 の 可 能 性 を 追 求 する 開会挨拶 早稲田大学総長 鎌田 薫 ガス自動車普及戦略シンポジウムが 開催されることは誠にタイムリーで あ り 、大 変 有 意 義 で あ る と 考 え ま す 。 今回のシンポジウムのテーマとなっ て お り ま す﹁ 強 靭 化 ﹂の﹁ 強 靭 ﹂と い う 言葉は、﹁強くて、しなやか﹂、あるいは ﹁ 丈夫 で強 くあ りながら、柔軟である﹂ といったことを意味しております。 日 本 を 強 靭 化 す る た め に は 、ハ ー ド 面を整備することはもちろんでありま す が 、究 極 的 に は 人 を 強 靭 化 す る こ と が 求 め ら れ る と 考 え ら れ ま す 。早 稲 田 大 学 で は 、創 立 百 五 十 周 年 を 迎 え る 動車メーカーによる新型車発売な り、米国シェールガスの輸出解禁、自 の普及に対する期待は高まってお 携 に よ っ て 実 現 し た も の で あ り 、よ り 大 き な 成 本 日 の シ ン ポ ジ ウ ム は 、文 字 通 り 産 学 官 の 連 携の 強 化 を 大 き な 柱 の 一 つ と し て お り ま す 。 化に向けた歩みが確実に前進することを期待 果 が 得 ら れ 、天 然 ガ ス 自 動 車 の 普 及 と 国 土 強 靭 しています。 ど 、天 然 ガ ス 自 動 車 に 関 わ る 話 題 が いて昨年に続き二度目となる天然 注 目 を 集 め る 今 日 、早 稲 田 大 学 に お 基調講演 Ⅰ 日の早朝か する大きな被害を受けましたが、 佐 川 急 便 で は 、3 月 なトラックの燃料不足など問題 よ り 再 開 。道 路 網 の 寸 断 や 慢 性 的 の輸入により価格低下が見込める たび起きれば大変なリスクを生じること ルムズ海峡が封鎖するような問題がひと 以 上 を 中 東 か ら 輸 入 し て い る 日 本 は 、ホ 台 市 の 例 で ご 説 明 し ま す 。仙 台 市 ストラックが果たした役割を仙 燃料不足時においてに天然ガ 開しました。 再 開 後 、天 然 ガ ス ト ラ ッ ク の 稼 働 率 は 8 割 こ の よ う な 流 れ の 中 で 昨 年 、日 本 再 興 都 会 議︵ C O P 3 ︶の 開 催 を 契 機 に 、C O 2、 車 両 が デ ィ ー ゼ ル 車 で あ れ ば 、燃 料 不 足 に 弊社は1997年の地球温暖化防止京 よ っ て 稼 働 率 は 3 割 ま で 落 ち 、宅 配 便 サ ー り い い 絵 が 描 け た と 思 い ま す 。こ て 重 責 を 与 え ら れ ま し た が 、か な 国土強靭化担当初代大臣とし け る な ど 、2 0 1 4 年 9 月 現 在 で 4 0 0 2 車保有台数調査において世界一の認定を受 実施した1企業団体における天然ガス自動 2011年には国際天然ガス自動車協会が ると極めて大きな社会的責任があります。 の 活 動 の 他 、有 事 の 救 援 物 資 輸 送 等 も 含 め 様 々 な 物 資 輸 送 に 関 わ っ て い ま す が 、平 時 物 流 分 野 は 、食 品 や ガ ソ リ ン を 筆 頭 に 、 スク分散の効果が顕著に現れたケースです。 秡川 直也 氏 よ り 多 くの 事 業 者 様 に 天 然 ガス ト ラック を 普及させていくためにすべきこと 国土交通省 自動車局貨物課長 現 在 全 国 で 1 1 0 万 台 の ト ラ ッ ク が 走 っ 車両以下 て い て 、約 7 万 社 が 運 輸 物 流 を 担 っ て い ま す が 、そ の 内 約 6 割 は 保 有 車 両 数 が の 事 業 者 様 で す 。全 体 で 天 然 ガ ス ト ラ ッ ク は 約 2 万 台 で あ り 、導 入 し て い る 事 業 者 様 は 2 % に 過 ぎ ま せ ん 。天 然 ガ ス ト ラ ッ ク の メ リ ッ ト は 、強 靭 化 の 観 点 か ら 見 た エ ネ ル ギ ー セ キ ュ リ テ ィ へ の 対 応 力 、優 れ た 環 境 対 応 性 、 そして長い目で見た経済的優位性です。 地域の物流を支えている中小の事業者様が、 魅力 なポイントになってきま を感じる経済合理性を追求することが普及の大き す。 国土交通省でも、 導入実 績、導入効果を高め後押し ができるよう、取り組んで いきたいと考えています。 伊吹 英明 氏 エ ネルギ ー セ キュリ ティ 天 然 ガスの さ ら な る 利 用 拡 大へ 製造産業局自動車課長 経済産業省 次世 代 自 動 車 の 普 及 し て く た め の 一 つ の 課 題 は 、経 済 性 で す が 、普 通 車 に 比 べ て 値 段 が 高 い と ころを補助金的なもので応援していくことが一 つ の ポ イ ン ト 。さ ら に 税 で 保 有 コ ス ト を 下 げ る ことも普及を促すための方向性と捉えています。 ま た 、乗 用 車 に 比 べ 、限 ら れ た イ ン フ ラ を 効 率 的 に 使 え る 中・長 距 離 輸 送 や バ ス な ど ル ー ト が 決 ま っ て い る 部 分 で 、使 い 方 を 全 国 に 広 め て い く ことを応援する方向性がポイントになると考え ています。 全 体 の 中 で は 、エ ネ ル ギ ー セ キ ュ リ テ ィ 、燃 料 の多様化、強靱性の視点から天然ガスを捉え直す 利用拡大に向けて、研究会 ことが大きな方向性になっています。天然ガスの や委託調査等で検討を進 めながら、自動車との関係 氏 も捉え直していきたいと 考えています。 小野 洋 関 係 者 が 連 携し な が ら そ れ ぞ れの 役 割 を 果 たしていく 環境省 水・大気環境局 自動車環境対策課長 依然として全体から見てもトラックから出る C O 2の 割 合 と い う も の は 相 当 な 量 で す 。デ ィ ー ゼ ル 車 と 比 べ た 場 合 、天 然 ガ ス ト ラ ッ ク の 環 境 面 の 優 位 性 は 高 く 、酸 性 雨 の 原 因 に な る 窒 素 酸 %削減、喘息や呼吸器疾患の原 %削減可 因 に な る 黒 煙 や 粒 子 状 物 質︵ P M ︶の 排 出 は ほ ぼ 化物︵No x︶を 100%削減、二酸化炭素︵CO 2︶は 能となっています。 低炭素化に向けた天然ガストラックへの期待 と し て 、自 動 車 メ ー カ ー 様 に は 性 能 に 優 れ た 技 術 開 発 を 、荷 主・運 送 事 業 者 様 に は 環 境 負 荷 の 小 さい都市間輸送分野での天然ガストラックの積 極 的 利 用 を 、ガ ス・燃 料 事 業 者 様 に は 天 然 ガ ス 充 填設備の効率的な配置を、 そして国は積極的な導入 パネルディス カッション・テ ーマ 天然ガス自動車に期待すること、 普及における課題は何か。 自動車メーカー、 万 台 の天然ガス自動車が普及して をはじめ、より具体的な方向性が発信されました。 に む け た 課 題 が 提 示 さ れ 、関 係 者 の 連 携 の 重 要 性 れ ぞ れ の 立 場 か ら 、天 然 ガ ス ト ラ ッ ク の 普 及 促 進 長 、経 済 産 業 省 伊 吹 課 長 、環 境 省 小 野 課 長 よ り 、そ ました。また佐川急便の竹村氏、国土交通省秡川課 域レジリエンスステーションのあり方が提言され 活 用・有 事 機 能 の 視 点 を 踏 ま え た 事 業 継 続 性 と 地 能性について、東京工業大学の金谷教授から、平時 体 制 の 強 靭 化 、シ ェ ー ル ガ ス と 燃 料 価 格 低 減 の 可 東京ガスの救仁郷副社長より、燃料調達・国内供給 ラ ッ ク の 性 能 、経 済 性 に 対 す る 今 後 の 取 り 組 み 、 ま し た 。い す ゞ 自 動 車 大 平 氏 よ り 、天 然 ガ ス ト 方自治体の天然ガス自動車への対応が発表され れ ま し た 。さ い た ま 市 環 境 局 高 橋 課 長 か ら は 、地 導入等で先行しているフランスの事例が紹介さ いるイタリアと、連接天然ガスバス交通システム いて、すで に スに結びつける世界での先進的な取り組みにつ スのアドバンテージを積極的にビジネスチャン ました。コ ーディネ ータ ーの恩藏教授より、天然ガ 促進に向けたパネルディスカッションが行われ 庁の代表者が参加して、天然ガストラックの普及 自 治 体 、関 係 省 学術関係者、 地方 市ガス事業者、 運 送 事 業 者 、都 コーディネーター 早稲田大学 商学学術院 教授 恩藏 直人 安全で、 安定的に、 そして経済的な燃料を 尾崎 裕 提 供 す る 使 命 を 果 た していく 一般社団法人 日本ガス協会 会長 東日本大震災以降、エネルギー供給の強靭化の ために、 多様なエネルギーを組合せ、 効率的に使っ ていくことが重要となり、天然ガスへの期待が膨 らんでいます。 本日、 早稲田大学に初代国土強靭化 担当大臣をはじめ、国土交通省、経済産業省、環境 省の関係者の皆様を迎えて、国土強靭化に向けて の輸送用燃料の多様化、 物流のさらなるグリーン化 をテーマに、 天然ガス自動車の可能性を提唱して頂 いたことは、 大いに意義のあることと考えています。 都市ガス事業者として輸送部門のさらなる天然 ガス自動車の利用促進を つとめ、これを通じまして 環境問題、そして国土強靭 化に向けて引き続き貢献 してまいります。 後援 : 経済産業省・国土交通省・環境省・埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県・さいたま市・千葉市・横浜市・川崎市・相模原市・公益社団法人全日本トラック協会・一般財団法人環境優良車普及機構・天然ガス自動車アカデミー 2 0 3 2 年 に 向 け て﹁ 早 稲 田 ビ ジ ョ ン しうる強靭な人材の育成に取り組んでいます。同 150﹂を策定し、グローバルリーダーとして活躍 の 中 で 、エ ネ ル ギ ー セ キ ュ リ テ ィ や 環 境 面 、 時にこの﹁ビジョン150﹂では、大学と社会の連 国土強靭化を実現するという政策の流れ さ ら に は 経 済 面 に お い て も 、天 然 ガ ス 自 動 車 国 土 強 靭 化 は 、単 な る 税 金 の バ ラ マ キ で て 徹 底 的 に 使 い な が ら 平 時 に 活 用 し 、有 早 稲 田 大 学 井 深 大 記 念ホールにて 開 催 来賓挨拶 る 強 靭 化 に お い て も 、有 事 に お け 事にその機能を発揮できるものを目指 は な く 、民 間 の 力 、P P P・P F I も 含 め る 事 業 継 続 性 に 加 え て 、平 時 の 経 佐川急便株式会社 取締役 ら被災地への毛布などの救援物 す 、こ う い う こ と を 基 本 的 な 方 針 と し て 氏 います。 竹村 章 済 性 、そ し て 環 境 性 が あ わ せ て 求 日のテーマと関係があるエネルギー基本 が 山 積 し て お り ま し た が 、通 常 の という経済性の観点から重要な取 に な り ま す 。新 た な エ ネ ル ギ ー 資 源 を 自 に佐川急便は221台の配送ト 氏 資 輸 送 を 開 始 。宅 配 便 サ ー ビ ス の 天 然 ガ ス 自 動 車 の 普 及 は 、日 本 計画がありますがそこにはエネルギー資 組みであると認識しております。 前 で 確 保 す る こ と や 、天 然 ガ ス 等 を 積 極 西村 明宏 営業所受取サービスを 3 月 の極端な石油依存の構造から脱却 源の多様化を積極的に推進することが明 国土強靭化アクションプラン 2014 的に導入し石油に依存しているエネル 国土交通副大臣 兼 内閣府副大臣 兼 復興副大臣 国 土 強 靭 化 計 画 を 受 け て 、そ の 下 に 本 してエネルギーの強靱性を高める 日 められます。 観 点 、排 出 ガ ス が ク リ ー ン で あ る に 、天 然 ガ ス 自 動 車 の 普 及 促 進 が ラ ッ ク を 保 有 し て お り 、そ の 内 1 1 1 台 が 日に再 明 記 さ れ て い ま す 。国 土 交 通 省 と し ま し て も ギ ー の 多 様 化 を 進 め る こ と は 、エ ネ ル 宅配便サービスは3月 記 さ れ て い ま す 。エ ネ ル ギ ー 資 源 の 国 土 強 靭 化 は 、単 に 公 共 工 事 を 行 う の み で 関係者の皆様と力を合わせてさらなる普及 ギ ー セ キ ュ リ テ ィ 上 、極 め て 重 要 な 取 り 天 然 ガ ス ト ラ ッ ク で し た 。宅 配 便 サ ー ビ ス は な く て 、民 間 の 投 資 や 活 力 を 促 し て 、非 常 促 進 に 取 り 組 み 、国 の リ ス ク マ ネ ジ メ ン ト を % 環 境 性 の 観 点 、ま た シ ェ ー ル ガ ス 強靭なロジスティクス構築 一 翼になう天然ガストラック 時 に も 、平 常 時 に も 、強 く 、そ し て し な や か な 会議において天然ガス自動車をはじめと N o x、P M を 削 減 で き る 3 拍 子 が そ ろ っ た ビスに支障をきたしていた可能性がありま ∼ 9 割 、そ れ に 対 し て デ ィ ー ゼ ル 車 は 燃 料 する次世代自動車のシェアを5割∼7割 天 然 ガ ス ト ラ ッ ク の 導 入 を 開 始 。東 京 都 の す 。事 業 継 続 に お け る エ ネ ル ギ ー セ キ ュ リ 不 足 に よ り 6 割 程 度 に 落 ち ま し た 。も し 全 に 高 め て い く こ と が 議 論 さ れ ま し た 。天 ディーゼル車No作戦など環境保全に関す 然 ガ ス の 果 た す 役 割 は 、今 後 さ ら に 大 き の絵を続く方々がブラッシュ 台の導入を果たしています。 BCPの実行性いかんによって国内外のサ る 社 会 的 な 関 心 の 高 ま り に も 後 押 し さ れ 、 ティの重要性とエネルギー多様化によるリ ア ッ プ し て い け ば 、世 界 に 誇 れ る 平 時 は 、環 境 面 に 貢 献 す る 天 然 ガ ス ト プライチェーン全体に多大な影響を与える なものになっていきます。 レ ジ リ エ ン ス 、国 土 強 靭 化 を 実 現 ラ ッ ク で す が 、東 日 本 大 震 災 に お い て は 、エ こ と と な り ま す 。そ の 社 会 的 責 任 を 果 た す 経済産業省 製造産業局自動車課長 伊吹 英明氏・環境省 水・大気環境局 自動車環境対策課長 小野 洋氏 を発信するシンポジウムが開催されました。 組みです。 古屋 圭司 氏 で き る と 確 信 し て い ま す 。皆 様 に ネルギー多様化によるリスク分散に大きな 佐川急便株式会社 取締役 竹村章氏・国土交通省 自動車局貨物課長 秡川 直也氏 産学官が連携して天然ガス自動車の可能性 成長に結びつけてまいります。 特別講演 初代国土強靭化・ 前防災担当大臣 衆議院議員 強靭化モビリティシステムの構築 リスクマネージメントは 成長戦略である 国 土 強 靭 化 の 基 本 目 標 は 、人 の 命 を 守 る 、致 命 傷 を 負 わ せ な い 、す み や か に は 、そ う し た 視 点 に た っ て 成 長 戦 効 果 を 発 揮 し ま し た 。こ の 震 災 に よ っ て 岩 支援の役割を果たすこと 東京ガス株式会社 代表取締役副社長 救仁郷 豊氏・東京工業大学 特任教授 金谷 年展氏 一般社団法人 日本ガス協会 主催 : 早稲田大学 共催 : 一般社団法人レジリエンスジャパン推進協議会 ・一般社団法人日本ガス協会・東京ガス株式会社・天然ガス自動車フォーラム 88 10 が重要であると考えてい さいたま市環境局未来都市推進課課長 高橋 伸一郎氏・いすゞ自動車株式会社 執行役員 大平 隆氏 引き続き、10月23日、早稲田大学において、 復 旧 を さ せ る 、被 害 を 最 小 限 に す る 。そ 略をそれぞれの立場で実行して た め 、B C P 計 画 の 不 断 の 見 直 し を 行 い 、引 ます。 (パネリスト:席順左から) の期待と注目が集まりつつある中で、昨年に の た め に ソ フ ト・ハ ー ド 両 面 の 対 策 を き続き強靭なロジスティクス構築に向けた 手 、宮 城 、福 島 で 展 開 し て い る 取り組みを進めていきたいと考えています。 つの営業 いただくことをお願いします。 台の車両が損傷 国土強靭化に向けて、天然ガス自動車の普及の課題は何か。 基 調 講 演Ⅱ すシェールガス革命など、天然ガス自動車へ 日 本 を 作 っ て い く も の で す 。物 流 分 野 に お け 90 産学官の連携、それぞれの立場から、天然ガス自動車の果たすべき役割。可能性を探る。 パネルディスカッション 閉会挨拶 17 に向けた物流のグリーン化。いよいよ動き出 し 、有 事 だ け で な く 、平 時 に も 活 用 で き 拠 点 の 内 、4 つ が 全 壊 し 27 20 22 ルギーの多様化、そして低炭素社会の実現 仕組みを作り上げるものです。 66 90 12 なっているエネ 国土強靭化 のために急務と 天然 ガス自動車 普及戦略シンポジウム 国土強靭化に向けての輸送用燃料の多様化と物流のさらなるグリーン化