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はじめに
困難を有する子ども・若者の相談業務に携わる公的機関職員研修 ジェノグラムを使った家族理解 仕事場D・A・N / 立命館大学 団 士郎 2 はじめに 前提の認識 「困難を抱えている」のは 個人ではなく関係である 両親、家族との関係だったり、 学校、担任、友人との関係だったり。 中でも家族。 2 今年、家族を考えると 「災害と家族」 地震・津波・放射能、 台風・洪水・土砂崩れ 社会の大方が忘れたり、 知らなくなった頃に又起きる、起こす。 3 「3.11の記憶」ではなく、「3.11への記憶」 「への」が示すもの 4 冊子第一話 過去・現在 読んでみてください 4分 それに関わった出来事 物語の力・記憶の力 5 家族理解 家族理解とは、家族それぞれの語る 「家族の物語」を理解することである。 これは家族の「過去」「歴史」ともいえる。 6 その理解に向けた ジェノグラム集中講座 家族理解のテーマを、 ジェノグラムに集中して 体験学習的に実施 描き方 使い方 理解の仕方 7 ジェノグラム 複雑な家族模様を一目で把握できる 症状や問題が、 家族という場でどのような関係にあり、 時の流れにつれて、どのようにつながり、 変化しているかということを 様々な面から推理する 8 ジェノグラムの描き方・基本 男性 女性 IP 死亡 m60 m60 s65 m60 d70 婚姻関係 別居 離婚 m60 d70 m 75 同棲(恋愛) 離婚 再婚 9 20 17 同胞関係 13 養子縁組 双生児 10 実習 11 書き慣れない人も 書き慣れた人も 最初はインタビューを聞きながら それに従ってジェノグラムを作成 12 エクササイズ 耳で聞きながら、 この人のジェノグラムを描く 練習 ワークショップ(体験研修)では 正解を出すことが目的ではなく やってみて慣れる、馴染むことが重要 13 家族 出席者 A 夫婦と娘の三人 14 見せ合ってください 文字化されたものを 見ながら点検 書き方についても 疑問をなくしておく 15 作成の目的&ねらい 正確な情報取得と忘却防止 固有名詞、数字等は覚えられない 聞き漏らしの防止 何を聞き漏らしているのか、 何が話されていないのか、可視化 信頼関係の形成 間違えずに、相手の情報を図化していく。 そこに生まれる、正確さ故の信頼 16 初回家族面接 家族をターゲットにした面接という意味 「ご家族のことを教えて下さい」 ジェノグラムは相手に見えるように書く *不確かな情報をそのままにしない 知らない字は教えてもらう/年齢など正しくメモする *分かりにくかった事情も教えてもらう 正確でフェアなことが伝わる 17 ジェノグラムの 見立てポイント 「一般」「普通」「常識」的対応からのズレには、 その家族なりの「訳」がある。 「訳」 → 「事情」であり、そのことへの理解 18 質問の要点 キー・ワード「決定」(転機) 「決定」とは、転機における家族の行動選択 結婚、出産、居住形態、職業、進路、転居・・・ 今抱えた問題への対応とも重なっている可能性 19 ジェノグラムの理解へ ケースA 20