Comments
Description
Transcript
a3a 私の愛するダイビングとの出会い 日本中の人々が東北を想い胸を
㈱シーマ 堤 裕成 私の愛するダイビングとの出会い 日本中の人々が東北を想い胸を痛めた東北大震災の日、私は同業者の会合で千葉にいました。停電で真っ暗な千葉の 道路を11時間かけて東京の事務所に戻りました。途中、 すぐそばで、 コンビナートが大爆発し、熱風が道路を隔てた私たちの 車にまで届きました。幸い、社員は皆無事が確認され、別件で東京に出張中の家内と合流しホテルに戻ったのは朝の4時ご ろでした。 当時、私の会社は5年越しで取り組んでいた大変大きなイベントを4月に控えていましたが、 もちろん、 その件はキャン セルとなりました。真っ白な東京支店のホワイ トボードを眺め、 この先日本はどうなるのかと、 さすがに落ち込んだ日々でした。 そんな時、家内が突然「気分を変える家族旅行をしよう」 と言い出しました。 震災後の自粛で春休みにもかかわらず沖縄の予約もガラガラとの事で、急 遽、2泊3日の家族旅行で沖縄に向かいました。家内がまたしても唐突に「せっ かく沖縄まで来たのだから記念に体験ダイビングをしよう」 と言い出しました。 ホテルにダイビングショップが有り、気軽な気持ちで参加しました。たった30 分の体験ダイビングでしたが、私は今までに感じたことがない高揚感を覚えま した。 「 楽しい! !」落ち込んでいた私の心を果てしない海の中の景色が癒し てくれました。 そういえば、学生時代になんとなくあこがれていたことを思い出し、 いつか、 また潜ってみたいと強く思いながら沖縄を後にしました。 その年のODAの会合の席で、 たまたま、体験ダイビングのことを話したら、思いがけず「僕もダイビングをしてみたいのでぜ ひ免許を取りましょうよ」 との返事でした。 すると、他にも 「ダイビングしてみたかった」 と声が次々にあがり、総勢8人で、 串本で ダイビングの講習を受けました。結果は無事合格。 さっそく、 ダイビング道具を買いそろえました (私の場合は、 とにかく、 まずは 道具から…) 。道具も揃ったし、 さあダイビング! !待てよ、 いったいどこで潜るの? ?D社のWさんにアドバイスを受け、白浜で免許 取得後、一人でダイビングに挑戦しました。 そのときの記憶は、怖くて、体中に力が入って、翌日は大変な筋肉痛だったことし か覚えていません。 けれど、数日たつと、 やっぱり、 もっと潜りたい気持ちでいっぱいになりました。 「スキルを上げて、水中をもっ ともっと楽しめるようになりたい! !」、 そんな想いで回数を重ねました。 そういえば、私は高校時代、山岳部に所属していて、勝 ち負けのないスポーツが嫌いでない事を思い出しました (これは、一向に上手にならないゴルフの自分への言い訳) 。 スキューバーの最大の魅力は、素晴しい海の中を3次元に自由に散歩できることだ と私は思います。私のような重量級の体型でも、海の中では自由に動き回れます。 ふんわりと空を飛ぶような感覚です。 そして、 たくさんの魚たちが、時には、大群でくる くると私を囲み、時には、猛スピードで横切ります。潜っている間は、私も海の住人な のです。大きな海ガメにも出会いました。 目の前の魚だけに集中して、余分な思考は 消え去ります。無心でありながら高揚する不思議な感覚です。私は、体質でお酒が 飲めませんが、酔ったときの開放感はこんな感じなのかもしれませんね。 もしかすると、本当に打ちのめされたときにスキューバーダイビングに出会っていなかったら、 ここまで思い入れが強くならなかっ たかもしれませんし、 その後も、 M社のFさんに話をしなければ、 そのまま、 ただの体験ダイビングの思い出だけだったかもしれま せん。 だから、 よき出会いに心より感謝しています。 Fさん、私に愛するものに出会うチャンスをくれて本当にありがとう。 その後、 ダイビングショップのいろいろなツアーに参加していますが、私のような年齢になって始めた方が多いことに驚かさ れています。若いころ、憧れていたけれどなかなかチャンスが無くて…やっと、 チャレンジできましたと皆さんおっしゃいます。 また、 ご主人が最初に始められ、 今は、夫婦ではまっていますとおっしゃって、 ご夫婦で参加されている方も 多数いらっしゃいます。意外と年齢や体力を問わずに始められるスポーツな のです。安全管理を怠らなければ、 とても、安全なスポーツでもあります。家 内は、実は海が怖いらしく、誘っても、 「あの沖縄の体験ダイビングは子どもと の思い出のために頑張っただけ。大きい魚と一緒に泳ぐなんて怖い! !」 と冷 たい反応ですが、 もし、 ご興味がある方は、 ぜひお声をかけてください。 -3-