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若年女性の骨密度に及ぼす食習慣を中心とする生活習慣の探索 - J-milk

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若年女性の骨密度に及ぼす食習慣を中心とする生活習慣の探索 - J-milk
若年女性の骨密度に及ぼす食習慣を中心とする生活習慣の探索研究
-母子相聞を含めてー
東京女子医科大学産婦人科学教室太田
博明
Keywords:bonem
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n
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r
a
ld
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s
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y
,町田t
y
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,nu
凶t
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x
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,h
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r
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a
b
i
l
i
t
y
要約
骨密度は思春期から若年期に増加し,一定期間一定値を保った後,閉経を起点として急速な減
少を示すことが知られており,その結果,骨粗繋症が発症する。骨粗繋症の擢患後に発生する骨
折には年齢や既存骨折とともに骨密度が強く影響するため,薬物治療による介入が行なわれてい
る。骨粗緊症そのものを発症予防するためには,若年期に高い骨密度を獲得しておくことが重要
である。特に,若年期における骨密度はライフスタイルに影響されるため,適切な栄養素を摂取
することや,適度な身体活動量を維持することが重要であり,近年それらの介入効果も検証され
ている。一方で骨密度の家族間の相関は 4
6
6
2%あるといわれ,その大部分が遺伝的に規定され
ているとの報告もあるが,わが国ではそれらの影響度を評価した報告はない。
我々は,骨量の獲得期にある思春期の日本人の女子生徒とその母親 (
3
8
7ペア)を対象とする
コホートを構築し横断調査を実施した。対象の年齢,腰椎骨密度 (BMD),出生時・初経の情報,
身長,体重およびライフスタイルを調査した。 BMD,身長,体重は年齢を調整するため, SD値
を用いた。女子生徒の平均年齢は 1
4
.
6:
1
:1
.8歳,母の平均年齢は 4
6
.
1:
1
:4
.
0歳であり,女子生徒の
うち,初経の未発来者は 49例 0
2.7%)であった。母子聞の相関解析において,初経前の対象で
は BMD-SD,身長ーSD,ピタミン D,K の摂取量が有意に相関した (
p
<0
.
0
5
)。一方で初経後の対
象では BMD-SD,出生時体重,初経年齢,身長-SD,体重-SD. およびライフスタイルのうち食習
慣および運動習慣のすべての項目が母子間で有意に相関した (
p
<0
.
0
5
)。女子生徒の BMD-SDは
,
初経前の対象では自身の身長-SD,体重-SDと有意に相関した。しかし,初経後の対象では,自身
の初経年齢,身長-SD,体重-SDおよび運動習慣のすべての項目が有意な相闘を示した (
p
<0
.
0
5
)。
有意な相闘が認められた因子を用いて女子生徒の BMD-SDに対する影響因子を探索するために,
ステップワイズ法による多変量解析を実施した。その結果,初経前の女子生徒の BMD-SDには母
2
2
親の BMD-SD (R
=0
.
0
6
9,p=0
.
0
3
3
) と自身の身長-SD (R
=0
.
1
9
9,P<0
.
0
01)が独立して影響し
2
た(モテ、ル R2=0.341)。初経後の BMD-SDには,母の BMD-SD (R
=0
.
0
7
4,p<0
.
0
01),自身の初
2
2
2
経年齢 (R
=0
.
0
1
8,p=0
.
0
0
2
),身長-SD (R
=0
.
0
2
3,p<0
.
0
01),体重-SD (R
=0
.
0
8
2,p<0
.
0
01
)
,
2
運動の強さ (R
=0
.
0
1
1,p<0
.
0
1
5
) が独立して影響することが確認された。上記モデル全体での R2
は0
.
3
6
8であった。
-142-
今回の検討で,初経前後で腰椎 BMDへの関与因子が異なる可能性が確認された。また母親の
腰椎 BMDは子どもの腰椎 BMDと遺伝的に相関性があり,初経後ではこれらに加え,自身の初経
年齢,体重や運動が影響する可能性が示唆された。以上より,本研究では対象者の栄養環境は充
足下にあったので,初経後においては母親の腰椎 BMD と本人の初経年齢を指標とし,体重とラ
イフスタイルでは食習慣の管理よりも運動の強さを管理することでより高い腰椎 BMDが獲得で
きる可能性があると考えられた。
緒言
N田の報告によれば骨粗懸症は骨強度の低下を特徴とし,骨折リスクが増大しやすくなる疾患
1
]。骨粗繋症の進行にともなって骨折が発生すると, QOL,ADLが著しく損
と定義されている [
なわれるため,その予防が重要となる [
2
4
]。骨折に影響を及ぼす骨の強度は骨密度 (Bonem
i
n
e
r
a
l
d
e
n
s
i
t
y
:BMD) と骨質の 2つの要因からなっている。骨強度は 2つの要因のうち BMDで 70%が
説明されるという
[
1
]。そのため,骨粗繋症と診断された場合には、薬物を用いて BMD を高め
ることで骨折を予防することが必要になる。 BMDは閉経周辺期から急速に低下することが知られ
ており、骨粗繋症の予防には、それ以前でより高い BMDを獲得しておくことが重要である [
5
旬
。
BMDは 1"'4歳と 12'"1
7歳の 2つの時期に増加し,思春期にスパートが見られることが報告
9,
10
],若年期の BMDに対する、栄養素の摂取量や身体活動の介入の成果はすで
されているが [
e
v
i
e
wとして報告されており
にr
[
1
1
],栄養素ではカルシウムが [
1
2
1
5
],身体活動では荷重的な
運動の励行がより高い BMDの獲得に重要とされている [
1
6
1
8
]。またこれらの栄養と運動の相乗
]。一方で BMDは遺伝的な影響も受け、家族間の相同性は高いとされ
効果も報告されている日9
ている [
2
0,
2
1
]。そのため BMD の遺伝と環境の両者をあわせた管理が必要である。このように,
若年期における生活習慣への介入や家庭内における生活習慣の改善による高骨密度獲得効果が今
後期待されるところであるが,そのような研究報告は国内外には殆どなく,その上,母子聞にお
ける影響を見たものはさらに少ない。我々は以前に閉経後骨粗繋症の家族歴を調査し,母親が骨
粗繋症と診断された若年成人女性の骨密度が有意に低いこと見出している。がしかし少なくとも
わが国においては,遺伝的要因とライフスタイルとして食習慣と運動習慣の両者を併せた評価は
行なわれていないため,横断研究による日本人を対象として検討を行なった。
対象および方法
1
)被験者
本研究は 2006年 7"'9月に実施した。研究に参加した被験者は東京にある私立女子中学・高等
学校に通学する 1
2歳'"1
8歳までの女子生徒およびその母親 (
3
8
7ベア)であり,骨代謝に影響
する疾患を有しているもの,そのため治療中のものは除外した。なお,本研究の計画書は東京女
子医大の倫理委員会にて承認を得ており,すべての被験者(および被験者が未成年の場合は保護
-143-
者も含む)には調査開始前にインフォームドコンセントを取得している。
2
)骨格指標
被験者の BMDは,第 2
4腰椎部位について H
o
l
o
g
i
c社製 QDR-4500を用いて計測した。また,
身長および体重を計測した。さらに同時期に採血を行い,得られたサンプノレを用いて,血中カル
シウム, リンを測定した。
3
)出生時および初経の情報
被験者の出生時週数,出生時体重,初経の有無および初経年齢を問診により確認した。
4
) ライフスタイルの調査
食習慣として栄養素摂取量の調査には佐々木らの開発した自己記入式の D
i
e
tH
i
s
t
o
r
yQu
e
s
t
i
o
n
n
a
i
r
e
(DHQ) [
2
2,
2
3
J を用い. 1日あたりの摂取カロリー量,各種栄養素別の摂取量,朝食の欠食回数
を算出した。運動習慣については問診による簡便な検出を目指して,現在の運動の有無および種
1:のんびり. 2
: 息が弾む程度. 3
: 激し
目別の月あたりの回数,時間および強度カテゴリー (
く)を調査した。複数の運動種目を実施している対象者の強さについては,最大値を用いた。
5
)統計解析
女子生徒は初経前と初経後に区分して評価した。 BMDおよび身長,体重は年齢や初経からの女
t
a
n
d
a
r
dd
e
v
i
a
t
i
o
n
性ホノレモンの暴露期間の影響を受ける可能性があるため,被験者の各年齢における s
(
S
D
) 値に置き換えて評価した。第ーに BMD-SD. 身長 S
D
. 体重S
D
. 出生時情報および初経年
齢およびライフスタイルに関する母子聞の相闘を Speannanの順位和相関で評価した。次に,女子
S
D
. 出生時情報および初経年齢およびライフスタイル
生徒の BMD-SDと母・子の身長-SD・体重の相関性を Speannanの相関で評価した。女子生徒の BMD-SDに対して有意な相闘があった項目
を候補因子として,ステップワイズ法による多変量解析にて独立した影響因子を評価した。後天
.
0
5を有意とした。
的に介入可能な影響因子は ANOVAを用いて有意差の検定を行った。差は p<0
e
r
s
i
o
n5
.1
.2
. を用いて行なった。
上記のすべての統計作業は SAS社製 JMP. V
成績
1
)母子聞の相関状況
調査を実施した被験者の測定結果を T
a
b
l
e1に示す。女子生徒の年齢は 1
4
.
6土1.8歳(12
"
"
'1
8
歳)であり,初経前の女子生徒は 1
2
.
8士
1
.0歳 (
n
=4
9
)
. 初経後のそれは 1
4
.
8士
1
.7歳 (
n
=3
3
8
)で
6
.
1土 4
.
0歳 (
3
6
"
"
'56歳)であった。初経前後では BMD. 身長・体
あった。また母親の年齢は 4
重,運動習慣の回数,最大の強さに有意差が認められた (
p
<0
.
0
5
)。母子の出生時体重には有意差
p
=0
.
7
1
1
)
. 出生時週数および初経年齢の平均値は生徒の値が母親に比較
は認められなかったが (
して有意に小さかった (
p
<0
.
0
01)。血清のカルシウム, リンに異常値はなかった。
a
b
l
e2に示す。 BMDは初経前後のいずれも母子間で
母子間での各パラメーターの聞の相関を T
p
=0
.
0
4
8
, p<0
.
0
01)。初経前の対象では身長. BMD. 総エネノレギー摂
有意な相闘が認められた (
-144-
取量,ピタミン D,K摂取量が母子聞で有意な相闘を示した (
p
<0
.
0
5
)。一方,初経後の対象とそ
の母では出生時週数を除くすべての項目で有意な相闘が確認された (
p
<0
.
0
5
)。
2
) 女子生徒の BMD-SDとの相関因子
女子生徒の BMD-SDに対する関連因子を見出すために,他のパラメーターとの単回帰を行なっ
た。その結果を Table3に示す。初経前の対象では自身の身長 -SD,体重-SDが BMD-SDと有意な
相聞を示した (
p
<0
.
0
01)。一方で初経後の対象では,自身の初経年齢,身長ーSD,体重ーSD,運動
の回数,時間,運動の強さが BMD-SDと有意な相闘を示した (
p
<0
.
0
5
)。出生時の体重,週数お
よび食習慣における栄養素摂取量は BMD-SDと相闘を示さなかった。
3
) 多変量解析
以上の結果から,初経前の女子生徒の BMD-SDに対する説明候補因子として,母親の BMD-SD,
自身の身長 -SD,体重-SDを,初経後の女子生徒の BMD-SDに対する説明候補因子として,母親
の BMD-SD,自身の初経年齢,身長-SD,体重-SD,運動回数,運動時間,運動の強さを選出し,
ステップワイズ法による多変量解析を実施した。初経前の女子生徒の BMD-SDには母親の BMD-
2
2
.
0
3
3
),自身の身長-SD (R
=0
.
1
9
9,P<0
.
0
01)が独立して影響した (modelR2=
SD (R
=0
.
0
6
9,p=0
臥3
4
1,T
a
b
l
e4
-1)。初経後の
2
BMD-SDには母の BMD-SD (R
=0
.
0
7
4
,p
<0
.
0
01),自身の初経年齢
2
2
2
(R
=0
.
0
1
8,p=0
.
0
0
2
),身長 (R
=0
.
0
2
3,p<0
.
0
01),体重ーSD (R
=0
.
0
8
2,p<0
.
0
01),運動の強さ
2
(R
=0
.
0
1
1,p<0
.
0
1
5
) が独立して影響することが確認された (
T
a
b
l
e4
2
)。上記モテ、ル全体での R2
は0
.
3
6
8であった。
4
) 初経後の女子生徒における体重ーSDおよび運動の強さと BMD-SDとの関係
4分位解析を用いた体重の 4カテゴリー区分による BMD-SDの平均値を f
i
g
u
r
e1に示した。 BMDe
3,4が正の値を示し, q
u
a
r
t
i
l
e
4が最も大きかった。運動強度の最大値のカ
SDの平均値は q回 出l
i
g
u
r
e
2に示した。レベル 2:息が弾む程度およびレベル 3:激
テゴリー区分と BMD-SDの平均を f
しく,の回答が得られたグループの骨密度が正であり,レベル 4が最も高い BMD-SDを示した。
考察
更年期以降の急速な BMD低下とそれに伴う骨折リスクの増加を避けるため,最大骨量 (
p
田k
bonemass:PBM) を増しておくことは有効とされている
[
2
4
]
0 PBMに対しては,遺伝的な先天
的要因と後天的な要因の両者が影響するとされ [
9,
10
],この 2つの要因に関する管理の方法を明
確化することは有用と考えられる。 BMDの遺伝率は 4
0
8
0%とする報告があり一定していないが,
いずれにしろ影響度は大きい [
2
5,
2
司とされている。他のいくつかの研究では,子供と母親の骨
量に有意な正相闘が報告されているが白7
2
9
] ,BoundsW ら [
3
0
] の研究では,僅かに有意な
正相闘を認めるにすぎ、なかった。さらに,母親のトータノレ BMCや BMDは,身長,体重,年齢,
性を含めた他の変数を考慮すると,子供のトータノレ BMCや BMDを予測する多変量モデ〉レにおい
て有意ではなかったという。しかしながら,身長・体重を含めたこれら他の変数のいくつかもま
-145-
た,瀦依的構成要粛を有する
ロ
1
]
とされている。一方で BJv1Dの増加ぜ…クは患春期に認めら
れるが,この時期に後天的な栄義棄の摂取量や運動に対する介入を行うことでさらに高い協のが
得られる可能性がある
[
1
9
2
1
]。今回の研究では、思春期の女子生徒とその母親の説話払
初純情報,骨格指標,ライフスタイルの相関性を確認するととも
ι 女子生徒の BJv1Dに対する
よび影響度を調査した。
初経前後とも母親の BJ
v
1
D
-SDは女子生徒の BMD-SD と有意に相関した。初経前の廷は 0
.
2
8
4
で,初経後の R は 0
.
3
0
1であり,初経前後での影響度はほぼ等しいものと想定された。相経前の
女子生徒と関経離の母親のベア (n=7
2
)を対象とする横断研究において大腿骨頼部と腰椎の BJ
v
1
D
の頼関性が評{題されており,遺伝率は各々 0
.
5
6および 0
.
7
0と報告されている問]。灘伝都は R吃
に近叡するといわれてお~,今自の結果から腰椎 BJv1Dの遺倍率を計算すると,初経前で 0.56,初
経後で 0
.
6
0となる。本軒究の対象者においても既存の報告とほぼ娯似した影響皮があるものと考
えられた。
女子生徒の初経年齢の平場穫は母子爵で存意な相関があったが,母親の慌に比較して有意に小
さかったことから,担軽年斡辻先天的な要望ミが大きいが,後天的な環境の影響も受けている可能
性が示唆される。初経年齢は女子生誌の BJv1Dに独立して影響するという結果を蕗めたが,通常
初経は 10'"1
5識といわれているが,その中でも最も若い 1
0裁は初経を追えた群が最も高い B
J
v
1
D
A p<0
.
0
5、データ来提訴〉。このことから初経部齢が濃いこと拭低 PB
立のリス
を示した (ANOV
クファクターとして用いることができるかもしれない。そしてこのこと誌ヱストロゲンの暴露期
聞に影響するので,上記との矛麗はない。
自身の身長は初経の有無に関わらず母子関で有意な報開があち,
BJv1D記対する猿立した説嬰冨
子として抽出された。一方で自身の体藍は初経後の女子生識のみで抽出された。身長と捧重は良
く相関するが,年齢別の身長の蓮を比較すると, 14識以降で身長の増加が認められず{データ未
提示),それ以上の年齢では身長の伸長が止まり, BJv1Dに対する関与慶が低下するものと誰演さ
れた。
ライフスタイルに関しては,初経前においては栄韓棄におけるピタミン D,K の摂敦最だけが
母子関で相関し,運動習横は相関しなかった。また,これらはいずれも BJ
v
1
D
S
D とは相関しな
かった。ところが初経後では,
灘動習慣の全ての項目が母子間での相関を罷めた。しか
D と頼関したもの
し
, BMD-S
あり,栄養の充足下においてはより良い食習 横よ
ち運動習墳の方がお,JV1Dにより
A
えうるものと推定された。カルシウム摂取量は BJ
v
1
D
.
削SD
i
こ彰響しなかった。女子生議のカルシウムの平均摂取撃は 593.7mg/日であったが,カルシウム
摂敦の宥用性を恭唆する報告 [
1
2
1
5
] と比較し抵寵であった。 K
e
l
l
yらの報告では,“カノレシウム
の効用とは,骨惑が違法および身体活動のような環境双方による影響に対する反応を許容する役
割なのかもしれない野良おとしておち,翠動議の多いと想定される今回の対象では影響が少ない
のかもしれない。そし
よび翠動警護は協のに対して相互に影響を及ぼし合っている
1
4
6
“
ことから,本研究対象の栄養環境からいうと,ほぽ充足下にあると考えられるため,さらなる充
足よりも運動習慣の方がより Bl¥1Dに強い影響を及ぼした可能性が考えられる。
¥
1
D
-SDに独立して有
また本研究においては運動習慣の 3つの構成要素のうちで,運動強度が Bl
意に影響した。若年期における運動の Bl¥1Dへの影響に関しては多くの報告があり,特に荷重負
担のある運動が BMDに影響することが報告されており [
1
6
1
8
],このことはコンセンサスを得て
いるようである,しかし今回は簡単な管理指標として 3カテゴリーの自己評価での調査から 3
:激
しい,に対する回答があった対象で B
l
¥
1
D
-SDへの影響がもっとも強く確認されたことから,従来
の考え方から矛盾はなく,学校や家庭などの問診における簡単かつしかも有用な質問となる可能
性が示唆された。
以上の結果より,遺伝的な要因から女子生徒の PBMを予測する方法として,母親の Bl¥1Dを測
定することが有用と考えられた。また初経発来年齢の遅れは,エストロゲン暴露期間の短縮につ
ながり将来的な Bl¥1D獲得に対してリスクとなることが示唆された。加えて後天的に, PBMを増
す目的でライフスタイルに対する介入を考える場合,標準体重を目標とした体重の管理が有用な
指標となるとともに,運動習慣の構成要素の中では,強度を意識して運動の励行を図ることの重
要性が示唆された。
結論
本研究結果から,母子聞においては,特に初経後における食習慣および運動習慣のライフスタ
イルに相関性が確認された。本研究対象は栄養環境は充足下にあったが,初経後の女子生徒の
Bl¥1Dには母親の Bl¥1Dおよび,自身の初経年齢,体重や運動が食習慣よりもより影響する可能性
が示唆された。これらの中で体重および運動強度の管理は介入可能であるため,栄養環境の充足
下においてはこれらのライフルタイルの管理を通じ,さらに高い Bl¥1Dが獲得できる可能性があ
ると考えられた。
謝辞
本研究に対しまして平成 20年度牛乳栄養学術事業による助成を賜りましたことを感謝申し上げ
ます。また本研究の施行にあたり,共同研究者の東京大学医学系研究科疫学保健学佐々木敏
先生,原田 E紀子先生,および東京女子医科大学看護学部久米美代子先生のご協力に感謝いたし
ます。
文献
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