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平成 26 年度 消防局実施プラン

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平成 26 年度 消防局実施プラン
平成 26 年度 消防局実施プラン
期末報告
最重点取組項目の実施結果の概要
①市民の
市民の安全・
安全・安心の
安心の確保及び
確保及び防火・
防火・防災意識の
防災意識の高揚
●ホテル・旅館等の安全情報を市民等に提供する制度により、火災予防上安全と判定し
たホテル・旅館に表示マークを交付し、ホームページなどで公表しました。
●消防法令違反がある建物に対しては、法令に基づく命令・警告等の厳格な措置を行い、
不備・欠陥を是正しました。
また、消防法令違反がある危険物施設に対しても警告等の措置を行い、不備・欠陥を
是正しました。
●地域特性を踏まえた防火対策を推進するため、過去 5 年間における火災の傾向につい
て、まちづくりセンターの管轄区域ごとに分析を行いました。今後は、分析結果とその
対策について、まちづくりセンターや消防署で行う会議や防火講話等の機会を捉えて情
報発信を行います。
●「教えて!ファイヤーマン」授業や「ジュニア防火防災スクール」を実施し、防火・
防災教育の充実を図りました。
また、幼稚園児や保育園児に対し、災害の怖さと身を守ることの大切さを教える視聴
覚教材(DVD「おしえて!りすきゅー」)を作成し、市内の幼稚園・保育園・児童会館
等に配布しました。
②各種災害から
各種災害から市民
から市民を
市民を守るための消防組織体制
るための消防組織体制の
消防組織体制の強化
●平成 27 年 3 月 20 日、有識者らにより構成された「札幌市救急業務計画策定委員会」
から、市民の救急要請に迅速に対応できる組織体制を描いた提言書が、消防局長に手交
されました。この提言を受け、「札幌市救急業務計画」の策定を進めています。
●道内消防本部や関係機関と合同で各種災害を想定した教育訓練等を行い、相互の連携
活動の強化を図りました。
また、本市と北海道との消防に係る連携強化を目的とした「北海道・札幌市消防連携
強化連絡会議」が設置され、諸課題の検討協議を開始しました。
平成 27 年 3 月 31 日
札幌市消防局長
佐藤
有
重点取組項目の期末報告書
重点項目1:市民の安全・安心の確保及び防火・防災意識の高揚
重点項目1:市民の安全・安心の確保及び防火・防災意識の高揚
充実した市民生活と次世代にわたる安全・安心を確保するため、市民の防火・防災意識を高め
るとともに、事業所における火災等の抑止に努めます。
【子どもに対する取組】
■子どもに対する防火・防災教育の充実
【予防課】
【成果指標】
・「教えて!ファイヤーマン」授業の内容を踏まえ、火災時の
対処方法、地震時の連絡手段や家族との集合場所などといった
災害への備えに関することについて、家族と話し合った家庭が
昨年度を上回ったか。(7 割以上)
◆今年度の取組結果◆
教えて!ファイヤーマンの様子
小学 4 年生を対象とした「教えて!ファイヤーマン」授
業の内容を家族に話した児童は、12,321 人中 9,945 人(約 8 割)でした。
◆翌年度に向けた方向性◆
児童が火災予防等に係る興味・関心を持つとともに、学んだことを家族に話してもらうこ
とにより、火災発生時の対処方法や災害への備えについて、家族と話し合うきっかけづくり
に向けた取組を進めます。
【成果指標】
・「ジュニア防火防災スクール」(地域住民を交えた取組を含
む。)を受講した学校数及び生徒数は増加したか。
◆今年度の取組結果◆
市内の中学校67校、生徒25,946人(目標値:59校、20,000
人)に対して実施しました。実施にあたっては、町内会の
ジュニア防火防災スクールの様子
住民と中学生とが一緒に体験型の活動支援教育を受けて
いる中学校もありました。
◆翌年度に向けた方向性◆
市内のより多くの中学生が防火・防災教育を受けるよう、引き続き教育委員会が主催する
研修会等において働きかけるなど、調整を図ります。
【成果指標】
・幼稚園児等に対して災害の怖さと身を守ることの大切さ等を教える教材の配布と活用方法
を説明できたか。
◆今年度の取組結果◆
1
「幼年期における防火・防災教育検討会」を開催し、大
学教授等の有識者の意見を参考として、効果的な防火・防
災教育の手法について検討した結果を踏まえて視聴覚教材
を制作し、幼稚園等へ配布するとともに、教材の活用方法
を説明しました。
◆翌年度に向けた方向性◆
視聴覚教材:DVD
映像の
視聴覚教材:
配布した視聴覚教材の積極的な活用を促し、幼年期におけ
場面とマニュアルの画像
る防火防災教育の充実を図ります。
【高齢社会への取組】
■住宅防火対策の充実
【予防課】
【成果指標】
・消防職員・消防団員による個別世帯への防火指導及び町内会などでの出前講座等を何回実
施したか。
◆今年度の取組結果◆
地域住民に対する出前講座等を 1,106 回、59,579 人を対象に実施したほか、いまだ住宅用
火災警報器が設置されていないと把握した世帯等延べ 6,929 件に対して住宅防火訪問を実施
し、設置率向上に努めました。
◆翌年度に向けた方向性◆
高齢者福祉関係機関、団体が行う高齢者対象講座やイベント等の機会を捉え、出前講座等
を実施し、高齢者に対する住宅用火災警報器の設置促進等の情報提供や、防火防災に関する
知識の普及啓発を図ります。
【成果指標】
・民生委員・児童委員をはじめ、関係機関等のネットワークとの連携体制の強化が図られた
か。
◆今年度の取組結果◆
民生委員・児童委員協議会に加えて、各区保健福祉課、地域包括支援センター(市内 27
か所)及び介護予防センター(同 53 か所)の高齢福祉関係機関並びに札幌市消費者センタ
ー、利用者に高齢者の多い札幌公衆浴場商業協同組合及び札幌市女性団体連絡協議会と連携
し、高齢者からの火災予防等の相談や防火啓発に関する出前講座等を行う「高齢者防火対策
連携事業」を構築しました。
◆翌年度に向けた方向性◆
連携事業の円滑な実施に向けて、各機関、団体と情報交換や情報提供を行うとともに、出
前講座等の実施のための調整を行うなど、ネットワークにおける連携体制の充実に向けた働
きかけを行います。
2
■社会福祉施設に対する安全対策の推進
【指導課】
【成果指標】
・該当する全ての施設に対し周知及び指導したか。
◆今年度の取組結果◆
消防法令改正に伴い、自力避難困難な方が入居する小規模な社会福祉施設に対して調査を
行い、新たにスプリンクラー設備の設置が必要となる61施設すべてに指導を行いました。
また、社会福祉施設の関係団体へのリーフレット配布や、施設関係者への研修会等におい
ても併せて周知を行いました。
◆翌年度に向けた方向性◆
スプリンクラー設備の設置が必要となる 61 施設に対して、経過措置期限である平成 30 年
3 月 31 日までに設置するよう、継続した実態把握と指導を行います。
【多くの市民が利用する施設の安全性向上への対策】
■事業所等における消防法令違反の是正
【指導課】
【成果指標】
・法令違反を何件是正したか。
◆今年度の取組結果◆
・重大な消防法令違反がある建物154件を是正し、他の消防法令違反がある建物は7,349件を
是正しました。また、法令違反がある危険物製造所等については147件を是正しました。
・事業所等の安全性向上のため、歳末期におけるススキノ地区飲食店の関係機関合同立入検
査等、違反建物等への指導を行いました。
◆翌年度に向けた方向性◆
事業所等の安全性向上に向け、違反建物等への継続した指導を行うとともに、警告・命令
を視野に入れた消防法令違反への是正取組を推進します。
【成果指標】
・重大違反がある建物等に対し、厳格な措置を行ったか。
◆今年度の取組結果◆
重大な消防法令違反がある建物76件の関係者に対し、消防法に基づく警告・命令を行いま
した。
また、重大違反がある危険物製造所等6件に対して警告を行いました。
◆翌年度に向けた方向性◆
消防法令違反の是正を推進するため、重大違反がある建物や危険物施設の関係者に対し、
消防法に基づく警告・命令の厳格な措置を行い、早期是正を図っていきます。
■さっぽろ救急サポーター事業の推進
【救急課】
3
【成果指標】
・事業概要や参画施設状況を市民に周知できたか。
◆今年度の取組結果◆
・各種救命講習受講者 36,950 人に対し、事業概要について
周知しました。
・現状の認知度を把握するために、5 月 12 日から
7 月 4 日までの間、救命講習受講者約 5,000 人に対
救急サポーターステッカーの貼付状況
しアンケートを実施しました。
~アンケート結果~
「あなたの家や職場などの近くに『さっぽろ救急サポーター』に参画している施設を知っ
ていますか?」との問いに対し、54.2%が「知っている」との回答でした。
・さっぽろ救急サポーターの事業概要や参画施設内での救命事例を記載したリーフレットを
20,000 部作成し配布しました。
・札幌市公式ホームページに公開している「さっぽろ救急サポーター」の事業概要や参画施
設を随時最新の情報に更新し、平成 26 年度は 16,533 件(平成 27 年 1 月まで)アクセスが
ありました。
◆翌年度に向けた方向性◆
引き続き、札幌市公式ホームページでの情報発信を行うとともに、各種救命講習の際に事
業概要を周知します。
【市民生活全般への対策】
■放火防止対策の充実
【予防課】
【成果指標】
・放火防止対策の取組を何回実施したか。
◆今年度の取組結果◆
札幌市放火防止対策推進会議の開催をはじめ、放火防止対
策戦略プランを 19 町内会で実施したほか、放火防止講話等
11 回、空き家の調査 889 件、放火防止パトロール 11 回、連
放火防止対策推進会議の様子
続放火発生時等における緊急ちらしの配布 12 回を行いました。
◆翌年度に向けた方向性◆
地域住民に対し、平常時はもとより、連続放火発生等の緊急時における円滑な情報連絡体
制の構築に向け、町内会やまちづくりセンター等と連携強化を図るための取組を実施します。
■効果的な広報・情報発信の充実
【総務課・教務課・予防課・指導課】
【成果指標】
・火災予防広報に係る取組を何回実施したか。
◆今年度の取組結果◆
4
市民自治の観点から、火災予防のために市民が主体的に行動するための基本的事項につい
て、札幌市火災予防条例を改正し、その周知をはじめ、火災による死者の増加や特異な火災
の発生に伴い、連合町内会、関係機関、団体に対し、積極的に情報提供を行いました。
また、地域特性を踏まえた防火対策を推進するために、消防局の保有するデータをもとに、
札幌市の過去5年間における火災の傾向について、まちづくりセンターの管轄エリアごとに
分析を行いました。
事業者や地域住民を対象とした出前講座等については1,106回実施し、59,579人の参加があ
りました。また、「春の火災予防運動」及び「秋の火災予防運動」では、広報ちらし170,000
枚を作成、配布するとともに、札幌市公式ホームページによる広報を行ったほか、期間中に
633回の火災予防行事を行い、市民63,697人が参加しました。さらに、製品火災などの火災
調査結果に基づき、生活に直結した火災情報を市民に対して速やかに情報提供しました。
消防音楽隊による火災予防広報については、「札幌国際芸術祭2014」関連行事及び「119
ニューイヤーコンサート2015」など、17回のコンサート、2回のパレードを通じて約16,000
人の市民に火災予防広報を実施しました。
◆翌年度に向けた方向性◆
火災予防条例で規定した火災予防のために市民が主体的に行動するための基本的事項を継
続して周知するとともに、火災に関する情報を積極的に情報発信します。また、地域ごとの
火災の傾向等の分析結果とその対策について、情報発信を行います。さらに、他の機関、団
体が行うイベント等と協賛するほか、火災調査結果による危険情報を速やかに情報提供する
など効果的な火災予防広報を展開します。
【成果指標】
・ホテル・旅館等の安全情報を市民等に提供する制度の対象となるホテル・旅館等に制度の
内容を周知したか。
◆今年度の取組結果◆
制度の対象となるホテル・旅館等に対し、制度の内容を記載した案内を送付したほか、立
入検査等の機会を捉えてホテル・旅館等の関係者へ周知し、55施設に対し表示マークを交付
しました。
また、札幌市公式ホームページ、観光協会や表示マーク交付施設のホームページへの掲載
などにより周知を図るとともに、報道機関を通じた広報を行ったほか、旅行関係団体に対し
て周知に向けた協力の依頼を行いました。
さらに、外国人の観光客等に対応するため、表示マークに英語表記を加えたほか、表示マ
ークに関するパンフレット等にも外国語表記を加え、表示マーク交付施設の関係者に配布し
ました。
◆翌年度に向けた方向性◆
表示マークの交付がされていないホテル・旅館等に対し、あらためて制度について広報す
るなど、より多くのホテル・旅館等へ表示マークを交付するための取組を進めていきます。
【成果指標】
・利用者に建物の危険情報を提供する制度の内容を市民等に周知したか。
5
◆今年度の取組結果◆
平成26年10月に札幌市火災予防条例を改正し、スプリンクラー設備など重要な消防用設備
が設置されていない不特定多数の者が利用する建物を、札幌市公式ホームページに公表する
制度を創設しました。
また、この制度内容について、町内会への説明を行うとともに、札幌市公式ホームページ、
広報さっぽろ、関係団体を通じた広報等により周知しました。
◆翌年度に向けた方向性◆
平成 27 年 4 月 1 日より制度運用が開始されることから、公表の対象となる建物について
は、条例の規定に基づき適宜迅速に公表するとともに、札幌市公式ホームページでの情報掲
載や消防署での電話回答についても引き続き周知し、建物利用者の安全の確保を図っていき
ます。
【成果指標】
・タイアップポスター等、効果的な広報を実施したか。
◆今年度の取組結果◆
話題性のある映画6本とのタイアップにより各種啓発ポスターを作成
し、大型商業施設等多くの市民が集まる場所に掲示し、広報活動を行い
ました。
また、報道機関への積極的な働きかけにより、他市町村と連携した訓
練や初任教育学生の大規模災害対応訓練等をテレビ放映したほか、各種
火災予防啓発の
イベントを新聞イベント欄に掲載することで、各種災害から市民の安全
タイアップポスター
と安心を守る当局の活動をPRしました。
◆翌年度に向けた方向性◆
効果的なタイアップポスターの制作等各種広報媒体の活用に努めるとともに、報道機関の
協力を得て市民の安全を守るための広報活動を展開していきます。
■消防学校市民公開の推進
【教務課】
【成果指標】
・消防学校市民公開により、市民の消防に対する理解が深ま
り、防火・防災意識が高まったか。
◆今年度の取組結果◆
8 月 1 日に消防学校市民公開を開催しました。広報誌や市
公式ホームページ、前日のテレビ放映などの積極的な広報活
動により、夏休み中の親子連れなど、昨年より 500 人増の
2,300 人の市民が来場されました。アンケートでは、97%の
方から「理解が深まり、また来たい。」との回答があり、中でも
「火の怖さ、消火の方法がわかった。」「人を助ける大切さを知
った。」「地下浸水時の危険性を知った。」「消防の仕事の大変さ、
消防学校市民公開
過酷さを知った。」「安全・安心が守られていることを実感して
6
安心した。」など、消防への理解と防火・防災意識への関心の高さがうかがえる感想が多く寄
せられました。
◆翌年度に向けた方向性◆
市民の皆様に楽しみながら消防を理解していただけるよう、より良い運営方法を検討しな
がら引き続き実施してまいります。
■救急車適正利用の普及啓発
【救急課】
【成果指標】
・救急車の適正利用について理解されているか。
◆今年度の取組結果◆
適正利用ポスターについて、札幌バス協会の協力により
市内 4 社の路線バスに掲出、札幌市医師会の協力により医
療機関(約 1,300 施設)に掲出しました。
救急車適正利用ステッカーについて、すぐに 119 番通報
が必要な症状の例示と救急安心センターさっぽろを掲載し
救急車適正利用リーフレット
たステッカーを保健所とともに新たに作成し、市有施設(約
100 施設)やさっぽろまちづくりパートナー協定企業(6 社)などの協力により、各事業所
のトイレ等へ掲出しました。
なお、平成 26 年度第 1 回市民アンケートの結果によると、救急車を利用する理由として
「緊急に病院に行かなければ生命にかかわると思ったから」が約 9 割であり、多くの市民に
理解されていると考えられます。
◆翌年度に向けた方向性◆
応急手当普及講習受講者に対するアンケートでは、広報広告を見たことがある方と見たこ
とがない方を比較すると、広報広告を見たことがある方が「すぐに 119 番通報が必要な症状」
の全項目を選択した割合が多かったことから、ポスター・リーフレットによる広報は一定の
効果があると考えられ、引き続きポスター・ステッカーの掲出広報を実施します。
■救急予防の普及啓発
【救急課】
【成果指標】
・救急予防の普及啓発ができたか。
◆今年度の取組結果◆
事故や疾病等のうち、特に発生頻度が多く事前に予防可能な「熱中症」、「雪の自己転倒」、
「急性アルコール中毒」について、発生状況、予防策などを市公式ホームページに掲載しま
した。また、報道機関への投げ込みのほか、テレビ局 5 社、新聞社 5 社などの取材を受け、
注意喚起を行いました。
◆翌年度に向けた方向性◆
季節の特性や発生頻度の多い事故などについて、発生状況、予防策、応急手当方法や緊急
を要する症状など、市民にわかりやすい広報を行い、普及啓発を図ります。
7
【救命率の向上】
■救急需要対策の推進
【消防救助課・救急課】
【成果指標】
・消防隊が救急隊よりも早く応急手当に着手したか。
◆今年度の取組結果◆
緊急性の高い救急事案(AED 活動支援、異物除去)に対
して、255 件(昨年度比+17 件)に消防隊が出動し、その
うち 134 件(昨年度比+13 件)が救急隊より先に現場到着
PA 連携の様子
し、応急手当に着手しました。
◆翌年度に向けた方向性◆
今後も緊急性の高い事案に対し消防隊を出動させ、いち早く応急手当に着手できる体制を
維持します。
【成果指標】
・PA 連携が拡大できたか。
◆今年度の取組結果◆
緊急性の高い救急事案(AED 活動支援、異物除去)以外にも、搬送支援(体重過多、車両
までの長距離搬送、高層階、縊頚等)や現場の安全確保(加害等)のために、1,048 件(昨
年度比+124 件)に消防隊が出動し、連携活動を行いました。
◆翌年度に向けた方向性◆
早期救命処置の着手及び救急活動上の安全管理を目的として、早い段階から消防力を投入
するための新たな要請基準を策定します。
■応急手当講習の普及啓発
【職員課・救急課】
【成果指標】
・救命講習の受講者が増加したか。
◆今年度の取組結果◆
・応急手当講習受講者は、平成 26 年度 36,950 人であり、
平成 25 年度の 36,287 人と比較して 663 人増加しました。
・各種応急手当講習の開催日や申込先などを記載したリー
フレットを 20,000 部作成し配布しました。
応急手当講習の様子
◆翌年度に向けた方向性◆
応急手当講習受講済みの市民を対象として、短時間で気軽に復習できる再講習体制を構築
し、より多くの受講機会を作ります。
【成果指標】
8
・市民による応急手当が増加したか。
◆今年度の取組結果◆
平成 26 年度のバイスタンダーによる心肺蘇生法等の実施率(救急隊が確認したもの)は
39.6%であり、平成 25 年度の 34.5%と比較して 5.1 ポイント増加しました。
◆翌年度に向けた方向性◆
引き続き救命講習や各種行事等の際に応急手当の重要性を周知します。
【成果指標】
・学校での救命講習が実施できたか。
◆今年度の取組結果◆
平成 26 年度は、各学校の教職員に対し 204 回(4,728 人)、保護者に対し 152 回(3,383
人)、生徒に対し 140 回(7,428 人)に救命講習を実施しました。
◆翌年度に向けた方向性◆
少年期から「命の大切さ」や「応急手当の重要性と必要性」を根付かせるため、
「教えて!
ファイヤーマン」や「ジュニア防火防災スクール」等の機会を捉え、児童・生徒への応急手
当の普及を積極的に推進します。
【成果指標】
・消防団による応急手当指導件数が増加したか。
◆今年度の取組結果◆
町内会や企業・団体等において、AED を使用した応急手当指導を 838 回実施し、昨年同期
と比較して 167 回増加しています。
◆翌年度に向けた方向性◆
消防団の特長である地域密着性を活かし、町内会や企業・団体等に対する応急手当指導を
実施します。
■119番通報者に対して指令管制員が行う口頭指導の実施
【指令課】
【成果指標】
・口頭指導の実施率は昨年度を上回ったか。(8 割以上)
◆今年度の取組結果◆
平成 25 年度における口頭指導該当件数は 3,143 件(うち
拒否件数 524 件、実施率 83.3%)であるのに対し、平成 26
年度における口頭指導該当件数は 3,718 件(うち拒否件数
119 番通報を受付ける
691 件、実施率 81.4%)でした。
各種救命講習等において口頭指導の PR を行い、平成 26 年
度で 1,532 回実施、延べ人数は 36,950 人でした。
9
消防指令管制センター
◆翌年度に向けた方向性◆
各種救命講習等の機会を捉え、市民に指令管制員が行う口頭指導について広く周知し、実
施率の向上に努めるとともに、指令管制員が通報内容から口頭指導の必要性を認知できるよ
う研修・検証を行います。
【成果指標】
・指令管制員に対し口頭指導レベルアップ研修を行ったか、また、適正な口頭指導を行った
かについて検証を実施したか。
◆今年度の取組結果◆
口頭指導レベルアップ研修は、通報を受けた指令管制員と救急救命士が通報内容を振り返
る日常研修として行いました。
また、口頭指導を検証した結果、二次検証に該当する事案はなく、適正な口頭指導を行っ
ていたという結論に至りました。
◆翌年度に向けた方向性◆
引き続き、口頭指導レベルアップ研修及び口頭指導に関する検証を実施します。
10
重点項目2:各種災害から市民を守るための消防組織体制の強化
より高度で効率的な活動により各種災害から市民を守るため、組織体制、車両及び消防施設の
整備、職員の育成を進めます。
【消火・救助・救急活動の充実】
■迅速的確な火災調査技術の向上
【予防課】
【成果指標】
・火災調査技術の向上を図るための研修等を行うことができたか。
◆今年度の取組結果◆
6月に新任署調査員を対象とした基本的知識を習得するための座学研修を実施(職員83人
が受講)し、また、10月には署調査員を対象とした見分要領を習得するための実技研修を実
施(職員88人が受講)しました。さらに、12月からは調査技術の向上のための鑑識研修を実
施しており、6人の職員が受講しました。
火災調査係が行う署調査支援については、平成26年中に各消防署が担当した火災調査件数
506件のうち、135件に対して実施するとともに、新たに火災調査係に異動した職員に対し、
OJTを実施しました。
なお、今年度から市民が撮影した火災映像の提供を受け、火災原因調査に役立てる取組を
開始し、2事案の提供を受けました。
◆翌年度に向けた方向性◆
署調査員をはじめ、職員を対象とした研修として、基本的事項を取得する座学研修、見分
要領等の実技を習得する実技研修及び製品火災の調査要領を習得する鑑識研修を実施すると
ともに、火災調査係による各消防署への支援を継続します。
また、火災原因調査に係る市民からの映像提供について、継続実施します。
■災害現場における指揮能力の向上
【教務課】
【成果指標】
・災害現場における指揮能力の向上につながる研修を行えたか。
◆今年度の取組結果◆
10 月に一般職を対象とした「指揮隊員養成課程」を、11 月に現場指揮にあたる係長職を
対象とした「現場指揮課程」をそれぞれ実施して、災害時の指揮能力が向上しました。
◆翌年度に向けた方向性◆
現場最高指揮者となる課長職を対象とした「現場最高指揮者課程」を新設して、災害時の
更なる指揮能力の向上を図ります。
■火災原因物質等の分析・鑑定や特殊災害等での現場活動支援
11
【教務課】
【成果指標】
・火災原因物質等の分析・鑑定や特殊災害等における現場活
動支援を行えたか。
◆今年度の取組結果◆
火災原因調査現場等から採取した不明物質の分析・鑑定試
験等を 44 件実施しました。
また、全国で発生した特殊な災害事象などを解析し、8 件
の情報を文書や実験映像により、全職員へ周知しました。
分析・鑑定及び燃焼実験の様子
(「金属火災の危険性について」、「危険物実験映像」など)
さらに、特異な火災事案において火災原因の究明のため、再現実験を行いました。
◆翌年度に向けた方向性◆
今後も積極的に分析・鑑定、再現実験及び現場活動支援を行い、その結果を火災原因調査
や警防活動に反映させていきます。
■実火災に近い環境下での訓練及び研究
【教務課】
【成果指標】
・消火技術と安全管理能力の向上を図るための効果的
な訓練及び研究を行えたか。
◆今年度の取組結果◆
消防科学研究所において研究開発した実践的な火災
防ぎょ訓練が可能な高温訓練施設(300℃まで昇温可
能)とバックドラフト再現装置を活用し、各消防署で
消火活動に従事する職員や初任教育研修性等約 370 人
に対し、熱気室内の進入要領や注水による吹き返しの
改修後の訓練施設
体験など、消火技術と安全管理能力の向上を図るため
の効果的な訓練を実施しました。
また、従前の施設は高温及び蒸気の体験が可能な一室のみの施設でしたが、今年度二室に
増加し、この室内にスモークマシンの疑似煙を充満させることにより、濃煙内の検索活動や
高温環境下での放水訓練など、より実火災に近い訓練を行うことが可能になりました。
◆翌年度に向けた方向性◆
改修した施設を活用した効果的な訓練手法について検証を行い、各署の所属訓練において
効果的に施設を活用してまいります。
■高度な処置が可能な救急救命士の養成
【教務課・救急課】
【成果指標】
・高度な処置が可能な救急救命士の養成
◆今年度の取組結果◆
12
救急救命士の処置範囲の拡大 ※13 に伴い処置拡大救急救命
士を 103 人養成しました。(運用職員:284 人)
また、ビデオ喉頭鏡 ※14 での気管挿管可能な救急救命士を
13 名養成しました。(運用職員:92 人)
◆翌年度に向けた方向性◆
処置拡大救急救命士及びビデオ喉頭鏡での気管挿管可能
な救急救命士を継続して養成します。
ビデオ喉頭鏡訓練
■大規模災害発生時における関係機関との連携強化
【消防救助課】
【成果指標】
・訓練や研修において、関係機関と連携が図られたか。
◆今年度の取組結果◆
・各関係機関との連携訓練等を実施しました。(延べ 21 機
関 11 回)
4 月:北海道警察との水難救助訓練(豊平川での流水救助)
5 月:特殊災害救助支援アドバイザーとの情報連絡会
特殊災害を想定した関係機関
との合同訓練
6 月:北海道警察との地震災害対応訓練(都市型捜索救助、
CSR/M)
7 月:海上保安庁・北海道警察・近隣消防本部との水難救助訓練(平岸プールでの潜水救助)
:近隣 7 消防本部との地震災害対応訓練
8 月:近隣消防本部との水難救助訓練(石狩湾新港での潜水救助)
10 月:北海道警察・手稲渓仁会病院との多数傷病者対応訓練
11 月:特殊災害救助支援アドバイザーとの特殊災害救助訓練(中央署隊訓練の視察)
1 月:北海道警察との地震災害対応訓練(旧国立南札幌病院解体訓練、都市型捜索救助)
2 月:サッポロテイネスキー場との冬山救助訓練(ゴンドラ救出)
:北海道警察・特殊災害救助支援アドバイザーとの特殊災害救助訓練(地下鉄東豊線豊
水すすきの駅での化学災害訓練)
・震災等災害時における協定を締結した民間企業等と、コンクリートミキサー車による消火
用水の搬送や、民間施設からの消火用水取水要領確認等、大規模災害発生時を想定した連携
訓練を実施しました。(4 機関 1 回)
◆翌年度に向けた方向性◆
民間企業等との協定拡大や関係機関との合同訓練など、更なる連携強化を図ります。
■多数の人が集まるイベント等における防火対策及び警戒体制の強化
【予防課・消防救助課】
【成果指標】
・屋外イベント会場等における防火指導を何回実施したか。
◆今年度の取組結果◆
札幌市火災予防条例の改正によって、催しで火気器具等を使用する場合、消火器が必要に
なること等について、関係機関や団体にちらし33,000枚を作成し、配布するなどの広報を行
13
いました。また、608件の露店等の開設届出があり、届出に基づき防火指導を行いました。
◆翌年度に向けた方向性◆
条例改正の趣旨について引き続き広報を行うとともに、関係機関や団体における職員の入
れ替え等の交代時期を捉え、再周知を図ります。
【成果指標】
・パトロールや警戒体制の強化が図られたか。
◆今年度の取組結果◆
多数の観客が集まったYOSAKOIソーラン祭り、北海
道神宮例祭、札幌航空ページェント、すすきの祭り及び
さっぽろ雪まつりにおいて消防特別警戒を実施し、消防
局及び管轄する消防署に警戒本部を設置するとともに、
消防隊延べ116隊(500人)がパトロールを実施し、警
関係機関合同による警戒の様子
戒体制の強化を図りました。
◆翌年度に向けた方向性◆
引き続き、多数の人が集まるイベント等における警戒体制の強化を図ります。
■救急体制の新たな将来計画の策定
【救急課】
【成果指標】
・救急業務計画が策定できたか。
◆今年度の取組結果◆
・外部の有識者を含めた「札幌市救急業務計画策定委員会」を設置し、救急需要の将来推計
を予測した上で、救急行政を取り巻く諸課題への今後の対応について検討を行いました。
・平成 27 年 3 月 20 日に、委員長(今 眞人氏)から消防局長に「札幌市の救急業務に関す
る提言書」が手交され、今後の救急行政が向かうべき方向性について提言を受けました。
◆翌年度に向けた方向性◆
委員会による提言を受け「札幌市救急業務計画」を策定し、新たな救急組織体制を具現化
します。
【災害活動基盤整備及び体制の充実強化】
■消防通信基盤整備の推進
【施設管理課】
【成果指標】
・消防指令業務の共同運用について調査研究を行ったか。
◆今年度の取組結果◆
指令業務の共同運用における人員、経費、運用等の課題を洗い出し、実施することによる
メリット、財政的な面や人員的な効率性などの具体的な効果について調査研究を行い、石狩
14
振興局管内の各消防本部への情報提供及び実現化に向けた
検討を 始め るか 否か の 判断の ため の調 整協 議 を行い ま し
た。
◆翌年度に向けた方向性◆
石狩振興局管内 6 消防本部において、指令業務の共同運
用について具体的な調査検討を行うための検討会を設置し
消防指令管制センター
ます。
■消防施設の機能強化
【施設管理課】
【成果指標】
・耐震化など消防施設の強化が図られたか。
◆今年度の取組結果◆
東消防署北栄出張所及び豊平消防署美園出張所の改築が 3 月 20 日にしゅん功し、全消防
署所が耐震化され、災害時の機能が強化されました。
◆翌年度に向けた方向性◆
防災拠点施設として必要な設備等の維持を図るため、設備等の保全改修を計画的に行うと
ともに、老朽化した施設の改築等について検討を行っていきます。
【北栄出張所】
【美園出張所】
■消防車両、装備の機能強化
【施設管理課】
【成果指標】
・消防車両の計画的な更新及び車両・装備を機能強化する
ことができたか。
◆今年度の取組結果◆
消防車両の更新計画に基づいて、指揮車 1 台、水槽車 4
台、ポンプ車 1 台、救急車 4 台、救助車 1 台、山岳救助車
2 台及び支援工作車 1 台の計 14 台を最新型車両に更新し
多機能な装備を有する水槽車
ました。
これら消防車両には、軽量で耐久性に優れた素材等を導入したほか、最新型資機材を搭載
し、車両、装備の機能強化を図りました。
◆翌年度に向けた方向性◆
15
更新計画に基づき、計 10 台の消防車両を最新型車両に更新します。更新車両には、引き
続き、軽量で耐久性に優れた素材の導入や腐食防止塗装を施すほか、最新型資機材を搭載す
るなど、継続して車両、装備の機能強化を図ります。
■消防署における研修の充実
【教務課】
【成果指標】
・研修指導者の指導力の維持、向上に向けた取組を行えたか。
◆今年度の取組結果◆
研修指導者の指導力の維持、向上のため、初級幹部科「教育指導者養成課程」(受講者 28
人)並びに専科教育「査察指導者養成課程」(受講者 16 人)及び「高度救助課程」(受講者
35 人)を実施しました。また、各研修指導者に研修資料を提供し、所属研修の支援を行いま
した。
◆翌年度に向けた方向性◆
現研修指導者のレベルアップを図るための更新研修の実施や指導技法習得に重点を置いた
カリキュラムの導入など研修指導者の更なる指導力の向上に努めます。
■大都市機能を活用した道内の消防職員に対する教育
【教務課】
【成果指標】
・道内消防職員が連携して災害対応できるスキルアップ研修を行えたか。
◆今年度の取組結果◆
7 月に札幌市消防学校初任研修性 76 人と北海道消防学校初任研修性 143 人が、合同で大
規模災害に伴う災害派遣を想定した訓練を実施したほか、10 月に実施した「指揮隊員養成課
程」に 11 名、11 月に実施した「現場指揮課程」に 30 人の道内消防職員を受け入れて、災
害対応能力や連携活動能力を向上させるための研修を実施して連携能力が向上しました。
◆翌年度に向けた方向性◆
引き続き今年度と同様に道内消防職員との連携を推進するとともに、研修内容を充実させ
るなど、更なる連携能力の向上に努めます。
■創造的な取組に向けた意見・提案募集の取組
【総務課・教務課】
【成果指標】
・職員から多くの意見・提案が応募される取組を行えたか。
◆今年度の取組結果◆
・リーフレット作成、通知及び庁内用ホームページ Web 北の鐘への掲載を実施し、応募を
推進したところ、次の成果となりました。
①全国消防協会の「消防機器の改良及び開発並びに消防に関する論文」へ当市から 3 件の
作品を応募し、うち 1 件が最優秀賞を受賞しました。
②「札幌市消防職員提案制度」は 25 件の応募があり、審査を実施した結果、優秀賞 4 件、
秀賞 6 件、努力賞 15 件となりました。
16
③「消防研究センター
消防防災科学技術賞」へ本市から 2 件応募しました。
・発想の転換から生み出される提案力を事務の改善につなげることを目的に、パラダイムシ
フトの専門講師を招き、局内職員向けに「消防的パラダイムシフト研修」を開催しました。
◆翌年度に向けた方向性◆
職員のアイディアを具現化し業務の効率化を図るため、今後も職員提案等の応募を推進す
るとともに、創造力の向上を目指した職場づくりに資する研修を実施します。
■119番通報の適正化等
【指令課】
【成果指標】
・正しい 119 番及び FAX・メール 119 番通報の利用方法
について広報したか。
◆今年度の取組結果◆
・各聴覚・言語障がい者団体等 13 か所へリーフレット等
を配布し、うち 2 か所の主催行事へ出向き、FAX・メー
ル 119 番通報の利用を PR しました。
「いきいき福祉フェア 2014」
」
・10 月 17~19 日に開催した「いきいき福祉・健康フェ
の様子
ア 2014」及び 11 月 9 日の「119 番の日」におけるイベ
ントにおいて、正しい 119 番通報及び FAX・メール 119 番通報の利用方法、GPS 対応携帯
電話による 119 番通報の位置情報測位の有効性について PR しました。
【成果指標】
・119 番通報に占める「問い合わせ・間違い」の割合が減
少したか。
◆今年度の取組結果◆
119 番通報に占める「問い合わせ・間違い」の割合は、平
成 25 年度が 13.0%(14,706 件)に対して、平成 26 年度
は 10.3%(12,456 件)で、2.7 ポイント減少しました。
「 119 番の日」の様子
◆翌年度に向けた方向性◆
各種行事や広報等の機会を捉え、正しい 119 番通報の仕方や通報手段による有効性につい
て PR します。
【消防団の充実強化】
■組織体制の充実
【職員課】
17
【成果指標】
・若年層が興味を持つ入団促進活動を実施したか。
◆今年度の取組結果◆
入団促進キャンペーン(10 月 15 日~12 月 13 日)では、各
種広報媒体の活用で若 年層に重点を置いた広 報を行いまし
た。
また、各地域では消防団員が直接市民に入団促進 PR を行い
消防団員募集キャンペーン
ました。その結果、4 月・7 月・10 月・1 月採用者 114 人中、35 歳以下の新入団員 49 人が
入団しました。
◆翌年度に向けた方向性◆
入団促進キャンペーンでは、多くの市民に消防団活動を知ってもらえるよう、広報媒体を
活用し効果的な PR を行います。
また、消防団員自ら地域で積極的な勧誘を行い、入団促進を図ります。
■活動環境の向上
【職員課】
【成果指標】
・検討結果を踏まえた活動環境の向上が図られたか。
◆今年度の取組結果◆
5 月、8 月及び 2 月に「札幌市消防団の充実強化に関する検
討委員会」を開催し、次の項目について検討を行いました。
・車両配置の方針について
・大規模災害時における他市町村との相互応援について
検討会議の様子
・貸与被服の見直しについて
・双方向情報伝達手段の構築について
また、消防団員から要望のあった「新たな装備の取扱いマニュアル」を作成するなど、活
動環境の向上を図っています。
◆翌年度に向けた方向性◆
時代に即した消防団活動が展開できるよう、組織制度、装備、処遇を含めた活動全般にわ
たる事柄について検討を行い、消防団の充実強化を図ります。
【成果指標】
・消防団協力事業所表示制度の交付数は増加したか。
◆今年度の取組結果◆
新たに 9 事業所を消防団協力事業所として認定し、交付事業
所は計 27 事業所に増加しました。
消防団協力事業所
表示証交付の様子
◆翌年度に向けた方向性◆
消防団員が活動しやすい環境整備を進めるため、制度の周知を
18
行い、消防団協力事業所の増加を図ります。
■消防団員の災害対応力の強化
【職員課】
【成果指標】
・知識や技術が向上する効果的な訓練や研修を実施したか。
◆今年度の取組結果◆
大規模災害対応訓練や消防署と連携した訓練を 1,584 回実施し、延
べ 13,416 人の消防団員が参加しています。
また、防火防災に関する研修や新入団員に対する研修を 609 回実施
し、延べ 1,573 人の消防団員が参加しています。
◆翌年度に向けた方向性◆
各種災害に的確に対応できる知識と技術が身に付く訓練や研修を
実災害対応訓練
定期的に行い、災害対応力の向上に努めます。
【成果指標】
・道内近隣市町村の消防団と研修や訓練を実施したか。
◆今年度の取組結果◆
近隣市町村と合同で林野火災対応訓練や火災予防啓発活動
を実施したほか、1 月には合同で各消防団の活動事例研究を行
い、連携強化を図りました。
道内近隣市町村と
連携した合同訓練
◆翌年度に向けた方向性◆
近隣市町村と定期的に訓練や研修を行うことで連携強化を
図り、地域防災力の向上を図ります。
19
再
掲
国際芸術祭に関する取組やそれ以外の創造的な工夫を働かせた取組について
■効果的な広報・情報発信の充実
◆取組結果◆
・「札幌国際芸術祭 2014」のイベント等を含め、札幌市を訪れる観光客等に対する安全情報
の提供という観点から、ホテル・旅館等の安全情報を市民等に提供する制度についてホテル・
旅館等の関係者へ周知し、55 施設に対し表示マークを交付するとともに、札幌市公式ホーム
ページや観光協会、表示マーク交付施設のホームページへの掲載などにより周知を図りまし
た。また、外国人の観光客等に対応するため、表示マークに英語表記を加えたほか、表示マ
ークに関するパンフレット等にも外国語表記を加え、表示マーク交付施設の関係者に配布し
ました。
・「札幌国際芸術祭 2014」関連行事における消防音楽隊のコンサートを通じて、火災予防広
報を実施しました。
■創造的な取組に向けた意見・提案募集の取組
◆取組結果◆
・職員に対し、リーフレットや庁内用ホームページを通じて意見・提案の応募について推進
したところ、次の成果となりました。
①全国消防協会の「消防機器の改良及び開発並びに消防に関する論文」へ当市から 3 件の
作品を応募し、うち 1 件が最優秀賞を受賞しました。
②「札幌市消防職員提案制度」は 25 件の応募があり、審査を実施した結果、優秀賞 4 件、
秀賞 6 件、努力賞 15 件となりました。
③「消防研究センター
消防防災科学技術賞」へ当市から 2 件応募しました。
・発想の転換から生み出される提案力を事務の改善につなげることを目的に、パラダイムシ
フトの専門講師を招き、局内職員向けに「消防的パラダイムシフト研修」を開催しました。
道内連携に関する取組について
■迅速的確な火災調査技術の向上
◆取組結果◆
道内消防本部と火災調査技術に係る情報交換を行い、相互の技術向上を図りました。
■大都市機能を活用した道内の消防職員に対する教育
◆取組結果◆
7 月に札幌市消防学校初任研修性 76 人と北海道消防学校初任研修性 143 人が、合同で大規
模災害に伴う災害派遣を想定した訓練を実施したほか、10 月に実施した「指揮隊員養成課程」
20
に 11 人、11 月に実施した「現場指揮課程」に 30 人の道内消防職員を受け入れて、災害対応
能力や連携活動能力を向上させるための研修を実施して連携能力が向上しました。
■消防団員の災害対応能力の強化
◆取組結果◆
近隣市町村と合同で林野火災対応訓練や火災予防啓発活動を実施したほか、1 月には合同
で各消防団の活動事例研究を行い、連携強化を図りました。
21
用語説明集
1
「教えて!ファイヤーマン」授業
消防職員が講師となり、小学校 4 年生に対して通報・避難・初期消火などの災害
発生時の基礎的行動のほか、家族と火災発生時の対処方法や地震発生時のお互いの
連絡手段、集合場所等について話し合うことを通じて、万が一の備えの必要性を意
識付け、災害時における家族との信頼関係を構築するための礎とする。札幌市まち
づくり戦略ビジョンに掲げる「防火・防災教育の推進」を進めるための事業である。
2
「ジュニア防火防災スクール」
東日本大震災の教訓を踏まえ、心身ともに発達した中学生等が体験を通じ自助・
共助の精神を学び、災害に直面した時に自らの身の安全を確保する能力「自らの生
きる力」と、災害時の初期消火、負傷者の搬送や救命処置など、大人と同等の対応
能力「大人を支援できる力」を高めるため、より「実践」を意識した体験型の活動
支援教育を実施し、地域における防火・防災の担い手を育成する。また、地域住民
と一緒になって実施することで、地域での顔の見える関係の構築、災害時における
高齢者支援という効果も期待することができる。第 3 次札幌新まちづくり計画事業
であり、札幌市まちづくり戦略ビジョンに掲げる「防火・防災教育の推進」を進め
るための事業である。
3
中学生向け防火・防災DVD
東日本大震災での「防災教育は人の命を救う」という教訓を踏まえ、「危険を察
知する」、
「主体的に行動する」、
「自分の命に責任を持つ」能力を身に付け、災害映
像や実技等を通じて、災害に向き合う姿勢を育むもの。札幌市ホームページや You
Tube 上でも動画配信を行っている(それぞれの検索キーワードについては以下の
とおり。)。また、音楽・映像ソフトレンタル店であるツタヤの協力により、無料レ
ンタルを実施している。
【検索キーワード】
札幌市ホームページ:「札幌消防」・「防災教室」
You Tube:「防災教育」・「生と死のボーダーライン」
4
幼年期の子どもに対する災害活動支援教育
札幌市まちづくり戦略ビジョンに掲げる「防火・防災教育の推進」の一環として、
幼稚園の子どもたちに対して災害の怖さを知り、災害から身を守る行動をとるとい
う自覚を促すために、幼稚園児向け映像媒体及び幼稚園の先生向け教育マニュアル
を製作する。
5
さっぽろ救急サポーター事業
AEDを設置し、応急手当のできる従業員が勤務している施設等において、AE
Dの設置が一目でわかるステッカーを掲示することにより、付近を通りかかった市
民が、救急車が到着するまでの間にAEDを使用して速やかな応急手当を行えるよ
22
うにした事業である。
6
火災分析を踏まえた情報発信の充実
火災や地震などの災害時に市民が的確に対応できるようにするため、地域ごとの
火災事象の分析を行い、実態を踏まえた効果的な情報発信の充実を図るもので、札
幌市まちづくり戦略ビジョンに掲げる項目の一つとなっている。平成26年度は、
消防局の保有するデータをもとに、札幌市の過去数年間における火災傾向について、
市内に所在するまちづくりセンターや連合町内会等の区域を対象にして、統計的分
析等を実施する。
7
ホテル・旅館等の安全情報を市民等に提供する制度
平成 26 年度から実施する制度で、ホテル・旅館等の宿泊施
設からの申請に基づき、各消防署において当該宿泊施設の消防
法令、建築基準法令等に関する基準への適合状況を審査し、当
該基準に適合しているものに対して「表示マーク」を交付する
とともに、当該宿泊施設の情報を札幌市消防局ホームページに
おいて公表し、市民等に安全情報を提供するもの。
適
年
月
表示基準
消防本
表示マークの例
8
救命率
心臓が原因で倒れた場面に、市民が居合わせた場合の傷病者が 1 ヵ月後に生存し
ている率のことをいう。
9
10
PA連携
救急出動に伴い消防ポンプ車(消防車両等)と救急車を同時出動させ、救急現場
で消防隊が救急活動を支援する体制
PAは消防車(Pumper)と救急車(Ambulance)の頭文字。
バイスタンダー
傷病者の側に居合わせた市民の方のことをいう。
11
口頭指導
119番通報を受けた時に、通報した方に対して、電話により応急手当の協力を
要請し、口頭で行う応急手当の指導。
12
火災調査
消防法第 7 章に基づき、火災の原因並びに火災及び消火のために受けた損害を調
査することである。火災現場等への消防職員の立入検査はもとより、必要に応じて
関係のある者に対する質問、製造事業者等に対する関係資料の提出を求めたりしな
がら原因の究明を行っていく。火災調査で得た結果については、ホームページをは
じめ出前講座や火災予防運動の場で市民に紹介することにより、市民に対し「どう
したら火災を防ぐことができるのか」、「火災発生の気が付かない落とし穴は何か」
といった火災予防の普及啓発の一翼を担っている。
13
救急救命士の処置範囲の拡大
23
心肺機能停止前の傷病者に行う、下記の 2 つの処置のことをいう。
① 血糖測定とブドウ糖溶液の投与
② 静脈路確保と輸液の実施
14
ビデオ喉頭鏡
喉頭鏡の先端に付いているCCDカメラで、口腔内の様子をモニターで見ながら
操作できることにより、より安全に気管挿管が可能となる。
15
16
特殊災害
核・生物・化学物質や毒劇物、地震などによる特異な災害をいう。
研修指導者
所属研修の企画立案、研修事務全般の進行管理、講義指導及び研修効果の検証を
行うことができる職員として消防学校長が認定した者をいう。
17
メール119番通報システム
聴覚に障がいのある方などが、携帯電話のメール機能を使用して119番通報を
行うことができるシステムをいう。
18
消防団協力事業所表示制度
下記の項目のいずれかを満たしている事業所に表示証を交付する制度のことを
いう。
① 従業員が消防団員として、3 人以上入団していること。
② 従業員の就業時間中における消防団活動について積極的に配慮しているこ
と。
③ 災害時における資機材の提供、訓練場所又は施設用地の提供など、消防団活
動を支援していること。
24
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