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ITS Japanニュース№126(2005年8月号)
◆「第12回ITS世界会議サンフランシスコ2005」 準備状況の概要報告 ◆ITS Japan研修感想 ◆「ITSビジネス交流会」の報告 ◆産学連携特集: 横浜国立大学のITS取り組み ◆ITS Japanシンポジウム(10/28)のお知らせ ◆新交通管理システム協会(UTMS協会)の ITS取り組み ◆第4回ITS シンポジウム2005(12/1∼2)の ご案内 ◆北海道ITS推進フォーラムのITS取り組み ◆幹事会報告 ◆韓国道路公社・ITS韓国ご一行が来訪 ※写真、図等の著作権はITS Japan及び寄稿者に存するので、利用されたい場合は必ず承諾をとるようにしてください。 ◆「第12回ITS世界会議サンフランシスコ2005」準備状況の概要 ・会議名称:12th World Congress on ITS ・開催期間:2005年11月6日(日)-10日(木) ・会場:モスコーニセンター(米国サンフランシスコ) ・会議テーマ: Enabling Choices in Transportation ・公式ホームページ: WWW.ITSWORLDCONGRESS.ORG いよいよ「第12回ITS世界会議サンフランシスコ2005」の開催が近づいて来ました。9月末時点ですで に43カ国・地域より約1,400名の方々が会議登録を済まされるなど、今年の世界会議への期待は日を 追って盛り上がってきています。おもな内容をご紹介します。 AASHTO Sponsored CEO Roundtable (全米州高速道路管理者協会主催) (注:招待者のみのご参加となります。) 11/6(日)8:00から(ヒルトンホテルほか) 各国・地域の管理者間での情報交換と経験による教訓の共有を目的に開催され、「Safety」 「Mobility」「Vehicle Infrastructure Integration」の3テーマについて討議。そのあと引き続 き Innovative Mobility Showcase の見学ツアーが予定されています。 参加者は50∼60名の招待者のみです。(日欧は各10人程度、米国は官以外に組織委員会、ITS Americaも出席。) Welcome Session/Plenary Session (開会式) 11/7(月)(モスコーニセンター) 9:30∼10:00 Welcome Session Senior State Official、Senior City Official, Senior Federal Officialが登壇し、各5∼7分間のスピー チを行います。 10:00∼12:00 Plenary Session 米国政府高官、米国議員、カナダ大臣、さらに欧州関係者が登壇します。AP代表として、ITS Japan 会長、中国交通部副部長、警察庁審議官、日産自動車副社長が登壇の予定です。 開会式に引き続き、展示会場の入り口でリボンカット式典が行なわれます。参列者は5人程度。 参列者全員での展示会場の視察はなく、個々に視察の予定です。 モスコーニセンターの外観 Executive, Special, Scientific, Technical Sessions (セッション) 11/7(月) -11/10(木)(モスコーニセンター) 17のエグゼクティブセッション(ES)、50のスペシャルセッション(SS)、11のサイエンティフィックセッ ション(SC)、138のテクニカルセッション(TS)が予定されており、それぞれのテーマごとに発表・議論 がなされます。 Exhibition (展示会) 11/7(月) -11/10(木)(モスコーニセンター) 会場内「ホールD」での展示会は、現在123の企業・団体が出展を表明しており、その地域別の内 訳は米州87、欧州12、アジア24(うち日本18)です。 Innovative Mobility Showcase(イノベーティブ・モビリティ・ショーケース) 11/6(日) -11/9(水)(SBCパーク) メイン会場から徒歩約20分の海沿いにある野球場、SBCパーク球場の駐車場では、「イノベーテ ィブ・モビリティ・ショーケース」と名づけられたITS技術の大掛かりなデモンストレーションが、約40 社が参加して開催されます。 z 4日間とも、10:00∼17:00。所要時間は1時 間。毎正時出発で7時間帯あり。この単位 をパッケージと称します。 z 各パッケージには、2から4デモが含まれま す。パッケージの種類は9∼10あり。各パッ ケージの定員は通常12人あるいは24人。 z 参加者はパッケージを申し込みます。 (個々のデモの申し込みはできません。)参 加者は、申し込みパッケージの開始30分前 にモスコーンセンターをシャトルバスで出発 する。 z チケットの申し込み 9月の数週間は早割り登録した人が優先 的に参加申し込み可能。早割り登録の人に イノベーティブ・モビリティ・ショーケース(IMS)の計画図 メールで案内が送付されます。1人1チケット のみ。オンライン予約。 z 現地での申し込み モスコーニセンター内に、IMSのブースが できます。ブースには会議登録をしていな い人でも申し込み可能。 12th World Congress Gala 11/9(水) 18:30から(SBCパーク) SBC パーク は大リーグ、サンフランシスコ・ジャ イアンツのホーム球場。球場内の観客席の背後 にカフェテリアフロアがあり、そこを借り切って Gala Dinnerが行われます。なお、野球はシーズ ン終了しており、試合はありません。 SBCパーク球場のスタンドよりフィールドをのぞむ。 Closing Plenary Session (閉会式) 11/10(木)15:30-16:30(モスコーニセンター) 閉会式では下記の内容が予定されています。 z USDOTがホストする、研究開発に関するラウンドテーブル z フォルクスワーゲン社のプレゼンテーション z パッシング・ザ・グローブ Technical Tours (テクニカル・ツアー) 11/7(月) -11/11(金) (サンフランシスコ市内および近郊) スマートカードシステムや交通管理センターなど9コースが計画されています。なお、これらのツア ー料金は会議登録費とは別料金となっており、ぜひお早めにご登録下さい。9月初めにすべて売 切れとなっていましたが、定員を増やし、現在はコースにより申し込み可能。但し、募集人数は少 ないのでご注意下さい。 (担当:国際グループ 花房) ◆産学連携特集:横浜国立大学のITS取り組み 都市交通におけるITS技術ニーズを求めて 横浜国立大学 交通研究室 本研究室は、本学環境情報研究院中村文彦教授と本学工学研究院岡村敏之助教授によって運営さ れている研究グループで、土木工学における交通計画分野を研究課題としている。研究室の歴史は、 初代の井上孝教授と大蔵泉教授(ともに故人)からはじまるるもので、30年近い歴史を有している。中 村は1995年から、岡村は2005年から研究室に所属している。 本学でのITS研究といえば、工学研究院教授の河野隆二教授の研究室がよく知られているが、そちら が情報通信技術に関する研究を主に最先端に位置づけられているのに対し、我々の研究室は、実証 的に都市交通現象を分析する、どちらかというと地道な研究を行っているグループと位置づけられよ う。研究室では、都市交通計画、都市計画に関する分析、調査が主流であり、ITSに直接関連する研究 は必ずしもメインではない。本稿では、決して数多くはない、本研究室での、ITSに遠からず関連してい る研究成果のうちから、バス運行管理システムに関する一連の研究および調査手法工夫に関するさま ざまな試みに関して成果例を簡単に紹介する。研究室の活動全体については http://www.cvg.ynu.ac.jp/を参照されたい。 1.バス運行管理システムに関する一連の研究 バスの位置をリアルタイムに把握する技術が基本となっているこのシステムは、わが国では、昭和 50年代に普及がはじまったものである。現在では、統合化はされていないものの、位置情報の把握 や乗降人数の計測が自動的に行われている。得られた情報は、バス停やインターネット上でのバス 利用者向けの情報提供などに活用されている。研究室ではその通信技術に関する着目は行わず、 関連する技術を含め、これらがどのように活用されるべきか、あるいはされ得るのかについて、バス 事業者および機器メーカー、国土交通省(旧建設省および旧運輸省)の協力の下、いくつかの実証 的な研究を実施してきた。例えば、インターネット上での位置情報提供や、携帯電話での簡便なバ ス到着情報提供は、それぞれ、中村が関与した業務による実証的な導入実験がその普及のきっか けとなっている。 図1:横浜地区でのインターネット上での位置情報提供実証実験(1997) 1.1具体的なデータの活用可能性 遅延による団子運転の解消可能性、乗降人数 データからのOD表推計、そしてまだ試み段階で あるが、運転士への注意喚起による事故抑止効 果の検討などを行っている。団子運転の解消可 能性については、東京都交通局からいただいた バス運行管理システムデータをもとに、団子運転 の状況をコンピュータ上で再現した上で、遅延に よって、バスの運行間隔が縮まって団子になる 過程を予測し、その予測した結果をもとに、前も って予備車両を先回りさせて配備することで、折 り返し時に遅れが蓄積されることのないような配 車方法を提案した。提案手法は、実データ上で のシミュレーションを通して、その有効性を費用 便益分析によって評価し確認した。 図2:香港で発表したスライド 乗降人数データからのOD表推計については、定期的に実施されているOD調査結果の補正 を、OD調査ではなく乗降人数調査データをもとに、最尤推定法を用いて推定する方法を考案し、 類似の他の推計手法との比較を通じて、手法としての有効性を確認した。OD調査結果を全く有 しない中での適用に関しては、同様の最尤推定法を用いることは可能であるが、何らかの背景 要因を加えないままでは、高い安定した精度は期待できない。 最後に事故抑止に関しては、路線バスの事故数の増加問題に着目し、事故発生可能性の高い 地点及び状況をリアルタイムに路側から運転士に通報することの効果について、実際の路線バ スにて、人海戦術によって計測を試みる検討を昨年より開始している。 1.2情報提供の意義 一般的にバス運行管理システムについての関心としては、前記のようなデータ活用よりも情報 提供が知られており、研究例も少なくない。本研究室では、いわゆるバス位置情報の提供とは異 なった情報提供に関して、実証的に研究をすすめてきている。古い例では、金沢市にて実施した ダイナミックパークアンドライド実験がある。これは、観光期の兼六園への高速道路経由で来訪 する自家用車需要に対して、出口インターチェンジ付近に駐車場を用意し、そこから兼六園のあ る都心まではバス専用車線を走行する定時性の高いバスサービスを用意するというもので、毎 年継続的に実施されている、いわゆるパークアンドライドシステムを対象としたものである。同シ ステムがなかばマンネリ化し、利用者数も減少の兆しのある中、慣れていない来訪者がシステム の存在や効果を必ずしも認知していないことが問題であることを事前調査で把握し、駐車場と都 心の間の自家用車の所要時間、バスの所要時間、都心の駐車場の混雑状況、パークアンドライ ド駐車場の空き台数をリアルタイムで表示する大型の案内板を設置し効果を計測した。情報提 供を、人海戦術によって行ったため、実験コストが安価で済んだこととともに、利用者の反応が好 感触であり、情報盤の効果も統計的に検証できた。 図3図4 金沢市でのダイナミックパークアンドライド実験 ごく最近では、まだ論文等にまとめていない が、道路混雑により到着時間が一定しない高速 バスを対象に、車内にて乗客に到着予想時間情 報を提供することの効果の計測を試みた。理想 的にはVICSの情報をバス車内で提供すれば済 むのであるが、著者に言わせれば非常につまら ない理由で実現できないため、首都高速のSAの MEXiロボットの情報を携帯メールにてバス車内 に送信し、それを手書きで利用者に掲示する(写 真)という非常にプリミティブな人海戦術を用いて 実験を行った。利用者の評価は高いが、そもそ 図5 高速バス車内での所要時間情報提供実験風景 も到着時間が一定しないことをわきまえて利用し ている人たちが多く、効果の大きさについては、 必ずしも期待したほどではなく、今後、情報提供 方法を含め課題が残されている。 2.調査手法工夫に関するさまざまな試み 都市交通計画の基本である調査手法の工夫は、どの研究室でも取り組んでいる課題であるが、 本研究室では、そもそもの調査ニーズについて曖昧にすることなく、調査手法の工夫に取り組んで いる。多くの研究室が行っている自動車についてはあまり積極的に行っていないが、他の交通手段 については検討対象としている。 ひとつには、バスプローブに関連する一連の研究がある。高速道路を走行するバス路線のうち、 途中バス停のない区間での高頻度運行に関しては、かなりの精度の位置情報を入手することがで きる。しかしながらリアルタイムでの情報入手を考えるとバス車両からの通信費用が問題となる。在 来の感知器データから得られる情報に匹敵する精度、あるいは情報活用の視点から求められる最 低限必要とされる精度を考えたとき、バスの運行頻度をパラメータに、通信頻度の最小値が求めら れ、それは、必ずしも、多くのバス路線で行われているような1分間隔という高頻度通信ではない。 また渋滞の発生プロセスや解消プロセスにおける誤差の存在などを考慮すると、課題の多いことも わかった。一方で、頻繁に停留所で停車する一般道路の路線バスについては、道路混雑状況、バ ス停付近を含む沿道での路上駐停車状況とともに、運行ダイヤを微調整しながら徐行や加減速を 繰り返す、運転士の行動自体が、さまざまなかたちでプローブデータに誤差を与える様子を実証的 に確認した。 またオートバイプローブについても、オートバイ交通の多いタイのバンコクで試みた。オートバイの 動きに関しては、全くデータのないまま、事故の危険性だけからオートバイを否定する論調の多い同 国にて、オートバイが都市活動全体に貢献している部分とそうではない部分を仕分けていく作業の 一環としての試みである。同地でのオートバイタクシー車両にGPS装置を取り付け、その記録デー タから速度を再現するとともに、あわせてドライバーへのインタビュー調査を行い、その有効性を確 認した。こちらはまだトライアルの段階で、統計的な検証等までは至っていない。 図6 オートバイへのGPS装置装着イメージ 図7 オートバイの走行軌跡と速度イメージ 自転車に関しては、平成12年に、横浜市にてパークアンドサイクル実験を実施した際に、取り組 んだ。同実験は、駐車場にてレンタサイクルを行うもので、都心地区入口の駐車場での実施により、 地区内で駐車場を探す、あるいは都心内部の人気駐車場の入庫行列に並ぶといった車両による道 路混雑の緩和可能性を狙ったもので、研究室の発案により横浜市が実施したものである。実験規模 は数十台の自転車であるので混雑緩和の歴然とした効果は得られていないが、ピーク時にはすべ ての自転車が出払う状況が続き、システムの潜在的な能力は確認できた。貸し出された自転車がど のような走行軌跡を辿ったのかを計測し、さらに三次元加速度計で揺れを測定することで、歩道か 車道のいずれを走行したのかも推定し、加えてアンケート調査での補正を行った。 歩行者については、他大学にていくつかの試みがあるが、本研究室では、歩行者に配慮した都市 交通施策の実施において本当に必要なデータがなんなのか、中心市街地の衰退問題などの文脈 で、さまざまに検討している中で、万歩計を活用することでどこまでのことがいえるのか、ビデオ観測 データ、アンケート調査データで何ができるのか、それらを代替する技術がどこにあるのかを、模索 している。 3.今後の研究展望 本研究室では、以上の他にも、交通工学の観点から、自動車交通事故の発生特性の分析や交通 事故対策の効果分析など、今後の計測技術の高度化を前提とした分析手法や評価手法の構築に かかる基礎的研究などを行っている。 研究室としてのITSへの取り組みは、これまでの路線とかわることはないが、ここでまとめるとすれ ば、次の3つの視点に整理できよう。ひとつには、マルチモーダルな視点である。自動車にばかり着 目がいくが、さまざまな交通手段の組み合わせによって成り立っている都市を対象とし、交通手段 が個人からみれば選択的であり、かつシステムとしては連続性が求められていることに鑑み、研究 の視野を広げていくことであろう。もうひとつは、ニーズの立場を忘れないことであろう。都市交通 は、環境、福祉、そして財源の限界など多くの問題に常に直面し、さらには中心市街地衰退などの まちづくりの問題も交通と密接にかかわっており、調査手法、分析手法、評価手法などでさまざまな 課題がある。これらに応えるような研究アプローチの中で、情報通信技術がどのように活用できるの か、むしろ、されるべきなのか、という視点での研究を継続していくことである。さらに付け加えるとす れば、第3点として、プリミティブな人海戦術も辞さない覚悟で、現場での計測や実験に怯まずに挑 戦するという点であろう。統計的に若干の問題があろうと現場での経験から得るものは、必ず財産 になるという信念の下に、他研究室にはみられない、一歩間違えばかなり間抜けにも見えかねない 実験を、意欲のある学生さんたちと企画立案実施していくという姿勢も、今後とも続いていくだろう。 (寄稿・文責:横浜国立大学大学院環境情報研究院教授 中村文彦) ◆新交通管理システム協会(UTMS協会) 新交通管理システム協会は、1996年に警察庁所管の社団法人として設立され、本年は10周年を 迎え、心を新たに取り組んでいます。 21世紀の初頭の今日、個人生活から社会・経済活動まで広範囲な分野において、情報通信技術の 導入による大規模なIT革命が世界規模で進展しつつあります。 交通管理分野においても、情報通信技術をはじめとした科学技術の導入によって、交通事故、交通 渋滞、環境汚染などの道路交通問題を解決し、安全・快適にして環境に優しい交通社会を実現すること が期待されています。社団法人新交通管理システム協会(UTMS協会;Universal Traffic Management Society of Japan )では、交通安全の確保、交通流の円滑化、大気汚染・騒音などの交 通公害の低減、高齢化社会への対応など、新しい時代にふさわしいシステムの研究・開発と実現に向 けて努力しています。 UTMSの研究分野概要 UTMS協会が目指すITS社会における、 交通管理システムの研究開発分野の概念 図は、右図のとおりです。その中核をなすの が、ITCS(高度交通管制システム)で、その 周辺技術として、AMISをはじめ、DSSS、P ICS、PTPS、FAST、HELP、MOCS、EP MS等のサブシステムが存在します。 { { { { { ITCS 交通管制システムは道路上に設定されているセンサーによって道路の交通状況を感知して、セ ンターのコンピューターによって交通が円滑に流れるように制御します。これらの交通管制システ ムによる環境への効果は、信号機1基13.26t-CO2/年もの二酸化炭素削減効果があるという結 果があり、この結果を集中制御されている信号機約44,000基に換算すると、116万t-CO2/年も の二酸化炭素削減効果があることになります。また、交通管制センターのコンピューターによる信 号機制御による経済便益は、信号機一基あたり、2,380万円/年という試算もあり、全体では、一 兆円/年の経済便益を生んでいることになります。 ITCSは光ビーコンの双方向通信機能を活用し、管制システムが、ドライバー、歩行者等と通信 することにより、より高度な交通管理を行い、より安全・快適にして環境に優しいシステムを実現 しようとするものです。現在AMIS等のサブシステムを中心に逐次実現されつつあります。 AMIS AMIS(交通情報提供システム)では、交通信号の制御のための情報として使用される感知器 の情報をVICSへの交通情報に変換している。VICSの広域の情報(関東一円)はFM多重放送 によってカーナビに送られますが、ドライバーが運転する周辺の詳しい渋滞情報(およそ、5Km 以内)は3メディア対応のカーナビと路上の光ビーコンとの間で通信を行って送られています。 PTPS PTPS(公共車両優先システム)は、バス専用・優先レーンの設置、バス等への優先信号制御 を行い、バスの運行の定時性を確保し、マイカーから大量公共輸送機関等への利用転換を促進 しようとするものです。この際、バスは搭載している光ビーコン用の車載装置から、バスの専用ID を送信します。受信した管制センターでは、専用IDから走行地点や行き先などを判別し、バスが 信号で停止する回数をできるだけ少なくなるように信号の制御を実施します。平成16年に開始し た埼玉県では、3.5Kmの区間で、バスの通行時間が平均2分(13%)、交差点停止回数平均3 回(32%)の減少が得られている。 FAST FAST(現場急行支援システム)は光ビーコンを活用して、消防、救急車、パトカー等の緊急車 両の通行を優先するシステムです。 PICS PICS(歩行者等支援情報通信システム)は高齢者、目が不自由な方たちに、交差点の信号情 報を伝えること及び、必要な青時間の確保を行い、安全な交差点の横断を可能にしております。 光ビーコンによる新しい取り組みについて 交通事故死者の半減等、交通事故の大幅な削減が求められています。いままで、UTMS協会では路 上に設定されている表示装置に、注意情報などを表示する研究開発を行ってきました。例えば、対向 車接近表示装置では設置前の事故の平均は3,26件/装置・年であったのが、設置後には0.86件/装 置・年に減少し、効果が歴然と現れています。しかしながら、今後は、UTMSのサブシステムであるDS SS(運転者安全支援システム)のより一層の研究が求められています。 DSSSは、車及び歩行者等と、交通管制 システムの路側設備とが協調(路車協調)す ることにより、交通の安全に円滑に寄与する のでありますが、とりわけ、光ビーコンが大き な役割を果たすものであります。 少し技術的になりますが、光ビーコンの機 能を説明したいと思います。 光の伝搬特性として、指向性が非常に高 いことがあります。右の図に示すように、一 般的にレーン毎の車両の特定がほぼできる のも光が伝送媒体であるということによるこ とが大きなウエートを占めています。このこと から、左折時において、横断歩道の歩行者、自転車、左側路側を走行している二輪自動車の存在を、 左側を走行している車だけに通知できます。また、右折時にも、対向車線の直進車両の存在、横断歩 行者の存在などを、右折車両だけに通知できます。 当面のキー・インフラは光ビーコンと、自動車に搭載されているVICS対応車載機(光ビーコンとの通 信機能を持った、いわゆる3メディア対応)であります。 これにより、自動車内のセンシング情報と、光ビーコンから送られてくる路側情報(信号機情報、路側 センサーからの、歩行者、対向車、自転車等の存在情報)を車で考えて、車載機のVICS端末の地図 表示機能を活用して、ドライバーに安全運転に関する情報提供を行うことが考えられます。 また、自動車から路側の光ビーコンに情報を送る機能(アップリンク)を利用して、車の状態等を路側 に伝え、安全のために、信号機を制御すること、送られてきた自動車の走行状態にあった情報を、光ビ ーコンを通してドライバーが与えるなどのことが考えられます。 この際、前に述べた光の指向性が高いことから、道路の左側を走行する車両、右折をしようとする車 両にそれぞれに適した情報を、直進する車両には前方の渋滞と、追突注意の情報を出すなど、適切な 情報を与えることができます。無駄な情報をドライバーに示すことで、いらいら、勘違いを起こすこと、情 報過多により情報を無視すること等を、極力少なくすることができます。 本年度より自動車メーカーの協力を得て、車と路側の交通制御設備とが一体となった、安全運転支 援システム(DSSS)の実証実験を開始することとしております。 プローブ情報活用 光ビーコンを利用した実験としては、プローブ情報のシステムがあります。自動車の走行軌跡を自動 車内に蓄えて、光ビーコンを通過したときに車載の光ビーコン端末と光ビーコンとの間で通信を行い、 その情報をセンターに送信し、交通情報の一助にしようとするものです。正確な交通情報がリアルタイ ムで得られる上、交通感知器等の設置されていない道路の旅行時間が計測でき、交通情報の高度化 が図れるほか、その交通情報を交通制御などに活用するなど、その効果が期待されているものです。 このプローブ情報の活用実験は、昨年度より実験を開始しています。 そのほか、歩行者の保護を目的として、歩行者の交差点付近での存在を感知し、歩行者用信号の表 示時間を長くする、歩行者に信号灯器の色を音声などで通知し安全の一助にする等、歩行者の安全を 図る実験も行っており、今年度も引き続き行う予定でおります。 (寄稿:新交通管理システム協会 瀬戸専務理事) ◆北海道ITS推進フォーラムのITS取り組み 1.はじめに 北海道は日本最北に位置して広大な土地を有し、世界遺産に指定された知床を初めとする観光 資源に恵まれた地域です。道路交通としては、全国的にも交通事故が多い地域で、特に冬期は大 雪や吹き溜まりによる通行止め、路面凍結あるいは吹雪による視程障害が要因となる交通事故や 走行速度の低下に伴う渋滞発生等の問題があります。このため、北海道は、積雪寒冷地特有の道 路交通の諸問題の解決や交通事故防止対策のニーズが非常に高い地域であるといえます。 また、一方では、豊富な観光資源を生かした観光産業の活性化への取組みが各地で展開されて おり、道路交通の面からも地域観光の支援が望まれています。 2.北海道ITS推進フォーラムについて (1)設立の経緯及び構成 北海道ITS推進フォーラムは、積雪寒冷地におけるITS関連技術の調査研究,ITSの啓発普 及,協力推進等を目的とした産学官民の連携組織として、平成11年4月27日に設立されました。 山本強北海道大学大学院教授を会長とし、法人57社(平成17年5月現在)をはじめ、個人会員、 特別会員から構成されています。 (2)これまでの主な取り組み ① 啓発・普及事業 ITSの意義や必要性・有用性について 広く啓発・普及を行うことを目的に、ITS に関する最近の研究や施策をテーマに した講演会を年2回程度開催しているほ か、パンフレットなどPR資料の作成・配 布や各種展示会への出展、ホームペー ジによるフォーラム事業や活動内容の 紹介などを行っています。 平成14年1月に札幌で開催された 「2002 PIARC第11回国際冬期道路会 議」では寒地ITS技術について紹介する とともに、ITSのこれからの姿を一般の方 に分かりやすく紹介する冊子「さあ未来 を見に行こう∼ITSで変わる暮らし」を作 成し,配布しました。 ② 会員サービス事業 会員へのITSに係る各種情報提供・交 換交流の円滑化などを図るために、会 報を年2回発行しているほか、電子メー ルによるニュースの発信、ITS技術開発 のプレゼンテーション、国や地方自治体 などにおけるITS関連動向の紹介等の 情報提供を行っています。 ③ 調査研究事業 積雪寒冷地におけるITSの展開方法や地域情報の活用方法を調査研究するために、 「地域ITS推進研究会」を年3回程度開催しています。さらに、平成16年度からは、(独)北 海道開発土木研究所との共催で、ITSに関する技術や研究についての発表及び議論を行 う「寒地ITSワークショップ」を開催しています。 また、平成16∼17年度において、ITSに関する意識調査を目的に、前出の「さあ未来を 見に行こう∼ITSで変わる暮らし」を題材として、インターネットホームページでのアンケー ト調査を実施しました。この結果は、北海道ITS推進フォーラムホームページ (http://www.hokkaido-its.jp/)でご覧いただけます。 ④ 協力推進事業 国や地方自治体が行っているITS推進活動を支援しています。 関連講演会・会議などへの後援・協賛や地域ITS推進団体連絡会への参加及び土木学 会実践的ITS北海道プロジェクトへの協力支援などを行っています。 3.平成17年度寒地ITSワークショップ 平成17年8月30日に、(独)北海道開発土木研究所との共催で、平成17年度寒地ITSワークショッ プを札幌コンベンションセンターにて開催しました。このワークショップでは、「セカンドステージに向 けた地域のITS」をテーマに、積雪寒冷地の視点から見た地域のITSについて幅広い議論を行いま した。 基調講演は室蘭工業大学の田村教授から「北海 道ITSの方向性」と題して、「みちを使いこなすITS」 として社会基盤の視点に立ったITS開発の重点事 項と、「北海道において求められるITS機能」として 人口密度の低い北海道に求められる交流人口増 加を支援するITS、持続的発展を支えるITS、救急 救命医療を支えるITSについてご講演いただきまし た。また、話題提供では、NPO法人青森ITSクラブ 事務局長の葛西氏から、「 NPOが挑戦する地域 ITS コミュニティビジネスに育てられるか 青森ITS クラブの取組」と題して、全国初のITS関連NPO法 人である青森ITSクラブの設立経緯や地域に密着 した情報発信と継続的な事業運営への取組状況、 中立的な立場であるNPOのメリットと課題等につい てご講演いただきました。 さらにワークショップは第1セッション「行政・研究機関からの発表」に4題、第2セッション「民間企業 からの発表」に3題の講演をいただきました。 ワークショップへは事務局の予想を上回る約140名の参加があり、各発表に対して活発な議論が 行われ、ITSへの関心の高さが伺えました。 平成17年度寒地ITSワークショップの詳細については(独)北海道開発土木研究所のホームペー ジ(http://www2.ceri.go.jp/mt_test/archives/000213.html)に掲載されています。 ※ 平成17年度寒地ITSワークショップ 講演プログラム 室蘭工業大学 教授 田村亨氏 基調講演 「北海道ITSの方向性」 話題提供 「"NPOが挑戦する地域ITS コミュニティービジネスに育てられるか 青森ITSクラブの取り組み」 NPO法人青森ITSクラブ 事務局長 葛西章史氏 第1セッション「行政・研究機関からの発表」 「公共交通情報提供実験について」 北海道運輸局交通環境部消費者行政課専門官 城賢次氏 「外国人観光客を対象としたレンタカー・プローブ調査(中間報告)」 北海道開発局建設部道路計画課開発専門官 田村桂一氏 「知床世界遺産登録に伴う情報発信について」 北海道建設部道路計画課道路計画グループ主査 縄田健志氏 「冬期道路の高度情報提供システムのフィールド実験」 (独)北海道開発土木研究所道路部防災雪氷研究室副室長 松沢勝氏 第2セッション「民間企業からの発表」 「交通事故の瞬間を捉える技術とその応用」 (株)シー・イー・サービス企画開発部長 正岡久明氏 「寒地道路における走行環境情報の収集・活用に関する一考察」 富士通(株)ITS事業本部プロジェクト課長 田村寿仁氏 「携帯電話への新しい配信型サービスと気象情報」 (財)日本気象協会北海道支社技術部情報開発課 岡村智明氏 4.今後の取り組みについて 北海道ITS推進フォーラムでは、今後も講演会等の開催によるITSの啓発普及や地域ITS推進研 究会等を通じた調査研究、産学官民の連携・情報交流を進めながら、積雪寒冷地特有の道路交通 の諸問題の解決に向けた支援を行っていきたいと考えています。 (寄稿:北海道ITS推進フォーラム事務局) ◆韓国道路公社・ITS韓国ご一行が来訪 9月1日(木)、韓国道路公社・ITS韓国よりETC調査団のみなさまがITS Japan を訪問され、ITS Japanと 意見交換されました。 調査団のメンバーは、韓国道路公社の Kim Hee Kyung 氏 (Director of Toll Business Division)、Sung Gi Young 氏 (Director of Smart Way Business Division) をはじめとする20名のみなさまで、ITS Japan 寺 島専務理事らとETCについての意見交換会を行ないました。ITS Japan より「日本のITS」を紹介し、ITS 韓国より「韓国のETC」の紹介があり、お互いに実り多い情報交換の場となりました。 寺島専務の挨拶 調査団のみなさま 「日本のITS」を紹介 (担当:国際グループ 花房) 韓国のETC概要は下記報告の通りです。 韓国道路公社 (Korean Highway Corporation) のETC概要 (【報告】ITS Japan 国際グループ 坂本) 1.道路、自動車 2003年現在、供用距離 2,660 Km(⇒3,400 Km, 2006)、料金所223箇所、自動車 1460万台 2.現状と計画 以前からあるTouch-Pass System (タッチ式のスマートカード)と昨年立ち上げたHi-Pass System (DSRC方式)との2方式あり。 方式 (処理台数) Touch-Pass (350台/時間) Hi-Pass (1,800台/時間) 料金所/端末 2004年 料金所 スマートカード 料金所、車線 車載器 2005年 2006年 59ゲート 400,000 1,900,000 3料金所、6車線 10料金所、20車線 50,000 600,000 2,200,000 全料金所 1,200,000 3 .Hi-Passの方式 z カードと本体は別。Hi-Pass-plus z カードは、Touch-PassとHi-Passの両方式に対応可。 z Hi-Pass方式の車載器は、IR(active, 赤外線870nm)とRF(active, 5.8G、1Mbps)の2方式。 z 車種判別センサー、違反取締りカメラ z 暗号鍵 z 違反者用のバーがない。(⇒バー方式に変更するため、バーの選定が今回の日本訪問の目 的。) z カード発行、認証、カード決済処理、車載機販売(当面)、などすべてKHCが独自で行なう。 z 車載器価格は¥15000程度。 4 .ETC以外への応用 z 駐車場 z ガソリンスタンド z その他のマーケットへ カードと車載機 ◆日本研修の感想 8月22日からITS Japanで研修を開始してから、もう1ヶ月ぐらいになりました。北京世界会議組織委員 会国際部会の一員として、日本語の能力を高めると同時に、過去のITS世界会議のセッションや展示な どの運営のノウハウを研修しに来ました。日本訪問は四回目ですが、日本での勤務それに一人の生活 は初めてです。 最初の研修は寺島専務をはじめ多くの方々が熱心にITS Japan及び世界会議を紹介して下さったこと で、大いに勉強になりました。特に、セッションの構成については最初はイメージが湧かなかったのです が、時間も人も必要とする複雑な仕事だと分かりました。 それから研修だけではなく、いろいろな体験もしました。愛知県庁、トヨタ会館、VICSセンターなどの訪 問でも深い印象を受けました。それに、万博の見学でも見聞を広めることができました。毎日15万人以 上の観光客が集まるにも関わらず、会場の秩序が整然としていました。これこそ、ITSの力だと思いま す。 一人暮らしははじめてですが、ITS Japanの同僚のおかげで、早く慣れてきました。平日は仕事の世話 をしてくださるだけではなく、週末もいろいろなところを案内してくださいまして、身内のように親しく感じ ます。 今後、中国がさらに発展するためには、日本をはじめ各国との連携は重要だと思います。これから、 今回のチャンスをもっと大切にして、中日両国のITS関係事業のために、微力をささげたいと思います。 ITS Car 電気自動車 万博の正門 万博会場 VICSセンター ディズニーランド 江戸東京博物館 海ほたる 三渓園 大門祭り (寄稿:北京世界会議組織委員会国際部会 幺亜菲さん) ◆「ITSビジネス交流会」開催報告 1.概要 ITSビジネス交流会を9月14日(水)東京都千代田区九段南「九段会館」で開催しました。 基調講演はITSビジネスの更なる飛躍を目指して「進化する自律移動支援」と題して行なわれまし た。アイデア発表ではアイデア募集に応募頂いた6社が発表しました。第2部の意見交換会では、商 談・技術交流が活発に行なわれ盛況の内に終了しました。 2.内容 (1)日時:9月14日(水) 13:30∼17:45(講演・アイデア発表会) 17:50∼19:00(意見交換会) (2)場所:東京都千代田区九段南「九段会館」 (3)参加者:100名(講演会)、45名(意見交換会) 3.基調講演 瀬戸下 伸介氏/国土交通省国土技術政策総合研究所 道路研究部 道路空間高度化研究室 主任研究官 ・「進化する自律移動支援」∼すべての人が持てる力を発揮できる社会システムを目指して∼ という題名でご講演いただきました。 日本は2015年には4人に1人が65歳以上と言う世界に類を見ない高齢化社会を迎える。また身体 障害者の人数は18歳以上、総数324.5万人(平成13年厚生労働省 身体障害児・者等実態調査よ り)、身体障害者の割合は、高齢者ほど高い。ユニバーサルデザインの考え方に基づく国土交通 政策の構築。自律移動支援プロジェクトの目的は「移動経路」「交通手段」「目的地」などの情報に ついて、「いつでも、どこでも、だれでも」アクセスできるユビキタスな環境を構築し、誰もが持てる力 を発揮し、支えあってつくる「ユニバーサル社会」の実現に向けて産・学・官・市民の知恵の結集を 図り10年後のシステムの定着を見据え活動中。様々な実証実験の情況報告と実機による実演デ モも披露頂き理解が深まった。 4.アイデア発表 ①「人工衛星による自動車走行情報の自動収集および分析ソフトウェア」 秋山 雅弘氏/株式会社アルモニコス 代表取締役 アクセスインフラの効率的な整備により、交通渋滞をなくし「いいまちづくり」推進。 その成果として、「経済活動の活性化」「交通事故減少」「環境負荷軽減」。 ②「802.16によるブロードバンド無線LANを今すぐ、実現!」 小野 令氏/ EXE Technology,Inc. 専務取締役 IEEE802.16(WiMAX)の標準化・市場動向と日本の現状さらには利用シーンイメージ提案。 ③「小型傾斜センサの開発」 増田 誉氏/群馬県立群馬産業技術センター 独立研究員 消費電力が 0 で低価格の傾斜センサの開発経緯と今後のアプリケーション拡大に対する期待 を込めた提案。 ④「ようこそMEMSビジネスの世界へ」 本間 孝治氏/株式会社 メムス・コア 代表取締役 Micro Electro Mechanical Systems(MEMS)の応用範囲とMEMSデバイスの搭載された機器が 拡大傾向に有る。MEMSデバイスとMEMS製造技術で社会に貢献したい。 ⑤「車両情報の効率的な収集 Monitoring vehicles The potential and the challenge」 キニグレンマンスフィールド 氏/株式会社サイバー・ソリューションズ 代表取締役社長 車両へのインターネット接続でユビキタスなネットワーク環境構築、車をインターネットに接続、新 しいモバイルアプリケーションの開拓と提案。特にセキュリティとプライバシ技術には自信が有りそ の提案。 ⑥「自己クローニング・フォトニック結晶とその応用」 青山 勉氏/株式会社フォトニックラティス 代表取締役 東北大学との強い連携、フォトニック結晶製品&技術を外販している、世界でも数少ない企業の 一社。フォトニック結晶を応用した偏向イメージング製品のITSへの応用提案。 5.意見交換会 45名の方々に参加頂き商談・技術交流が活発に行われた。 講演会風景 瀬戸下氏による基調講演(実演デモ) 意見交換会の商談風景1 意見交換会の商談風景2 (担当:普及促進グループ 大関) ◆ITS Japanシンポジウム(10/28)を開催 ITS Japanは、10月28日(金)東京都千代田区丸の内の東京商工会議所ビル4階 東商ホールで、「セ カンドステージを迎えたITS」をテーマとし、日本のITSの状況と将来に向けた課題を紹介する「ITS Japanシンポジウム」を開催します。奮って参加ください。 ・開催日時: 2005年10月28日(金) 10:30∼17:00 ・場 所: 東京商工会議所ビル4階 東商ホール (東京都千代田区丸の内3−2−2 地下鉄三田線「日比谷駅」B7出口から徒歩2分) ・参加対象: 一般市民、会員、学生、招待者、マスコミ ・参 加 費: 一般5,000円、学生1,000円、ITS Japan会員3,000円 団体割引き(20名で30,000円) ※ 意見交換会(17:15∼18:45、東京商工会議所ビル8階 東商スカイルーム)への参加費3,000円/ 人は、シンポジウムとは別会費となります。 ・申し込み: ITS JapanのWeb(http://www.its-jp.org のTopics欄)のITS Japanシンポジウム2005参 加申込から申し込んでください。 ・問い合わせ先: 総務グループ 電話 (03)5777-1012、FAX (03)3434-1755 ・プログラム: 以下の通り 「ITS Japan シンポジウム2005」プログラム ∼セカンドステージを迎えたITS∼ (受付開始10:00∼) ◆開会挨拶 国立情報学研究所 所長 ITS Japan副会長 坂内 正夫 10:30∼10:45 第1部 ◆ 招待講演 ITS EXPOの結果報告と今後の展望 10:45∼11:45 森川 高行 氏 名古屋大学大学院 教授 ―休憩― 第2部 ◆ 特別講演 ITS関係4省庁5局の最新の取り組み 警 察 庁 長官官房参事官(ITS担当) 総 務 省 総合通信基盤局 電波部 移動通信企画官 新世代移動通信システム推進室長 経済産業省 製造産業局 自動車課 企画官(自動車産業担当) ITS推進室長 国土交通省 道路局 道路交通管理課 高度道路交通システム推進室長 国土交通省 自動車交通局 企画室長 ―休憩― 11:45∼13:00 13:00∼14:40 佐々木 真郎 氏 森孝氏 渡邉 誠 氏 長谷川 金二 氏 一見 勝之 氏 14:40∼14:50 第3部 ◆ パネルディスカッション 14:50∼17:00 ・テーマ「ITS最前線‥ここまできたITS」 地域の街づくりについてITSがどの様に貢献しているか、将来展望は・・ 座 長 ・ 千葉工業大学 工学部 教授 赤羽 弘和 氏 登壇者 ・ 豊田市でのトヨタ自動車の取り組み トヨタ自動車(株) IT・ITS企画部 調査渉外室室長 天野 肇 氏 ・ 神奈川県での日産自動車の取り組み 日産自動車(株)先行車両開発本部 IT&ITS開発部 福島 正夫 氏 IT&ITS企画グループ 主管 ・ 地域に溶け込んでいるITSの事例と実用化/事業化のヒ ント 牧村 和彦 氏 (財)計量計画研究所 交通研究室長 ・ 街づくりにおけるユーザーサイドの意見(仮) 東洋大学 経済学部 助教授 白石 真澄 氏 ◆閉会挨拶 ◆意見交換会 (東商スカイルーム) 17:15∼18:45 内容、時間の割振りについては一部変更になることもありますので御了承ください。 (担当:総務グループ イベント/サービス部 大関) ◆第4回ITSシンポジウム2005(12/1∼2)のご案内 ■開催日:2005年12月1日(木) ∼2日(金) ■会 場:東京大学 生産技術研究所 コンベンションホール 東京都目黒区駒場4-6-1 プログラム 12月1日(木) 09:30-09:40 開会式 論文発表セッションⅠ 「事故・安全」 09:40-11:10 座長: 安井一彦(日大)、田久保宣晃(科警研) 11:20-12:40 オーガナイズドセッションⅠ 「安全」 向殿政男(明治大) 「リスクアセスメントとその実際」 鎌田実(東大) 「ヒヤリハットデータ収集・分析による事故防止への取り組み」 山田喜一(JARI) 「自動車の予防安全システムの効果とリスク」 津川定之(名城大) 「車両安全通信」 13:40-15:40 ポスターセッションⅠ 15:50-17:20 論文セッションⅡ 「アーキテクチャ・プローブ」 座長:野崎敬策(交通ジャーナリスト)、森川高行(名大) 17:30-19:00 バンケット(同会場にて) 12月2日(金) 09:00-10:30 論文発表セッションⅢ 「交通管制・交通計画」 座長: 朝倉康夫(神戸大)、上野秀樹(東芝) 10:40-12:10 オーガナイズドセッションⅡ 「プローブ」オーガナイザ: 植原啓介(慶応大) 登壇者: 未定 13:10-15:10 ポスターセッションⅡ 15:10-16:10 招待講演 「環境・エネルギー」 講演者: 未定 16:20-17:30 論文発表セッションⅣ 「地図技術」 座長:関本義秀(国総研)、東重利(トヨタ) 17:30-18:00 論文賞授与式・閉会式 参加申込み ITS Japan ウェブサイト http://www.its-jp.org/ よりお申込みください。 事前登録:一般会員 18,000円 / 一般非会員 23,000円 / 学生: 8,000円 当日登録:一般会員 25,000円 / 一般非会員 30,000円 / 学生: 10,000円 (担当:国際グループ 井出) ◆幹事会報告 NPO法人ITS Japan 平成17年第4回(9月度)幹事会 ■開催日時:9月21日(水)10:30∼12:00 ■場所 :日本女子会館ビル3階 ITS Japan 大会議室 ■出席会社・団体:計31(理事会社20社、理事団体11団体) Ⅰ.議題 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7. 8. 9. 任意団体ITS Japanの清算見込について ITS Japanシンポジウムの開催計画案について 会員拡充について 展示会(ET2005および東京モーターショー)について ITS ビジネス交流会のご報告 新パンフレット完成について 第4回ITSシンポジウム」プログラム委員会報告 「ITS ジャーナル」編集委員会報告 サンフランシスコ世界会議の状況 Ⅱ.ITS関連団体ご報告(各団体からの最近の話題について) 1. 任意団体ITS Japanの清算見込について 事務局から、任意団体ITS Japanの清算手続きについて、任意団体ITS Japanから特定非営利 活動法人ITS Japanへの資産譲渡内容と、清算手続スケジュールについて報告しました。 2. ITS Japanシンポジウムの開催計画案について 事務局から、10/28(金)予定のITS Japanシンポジウムの開催計画案について報告しました。 1.開催主旨 ITSの方向性とITS Japanの取り組みを紹介する内容でITS Japanシンポジウムを開催・企 画。 企画のポイントはITSの戦略的な取り組みと一般市民にもわかりやすい内容で、地域ITS の取り組みやITS EXPOの結果を報告します。 2.日時、場所、参加対象、集客数について ①開催日時 : 2005年10月28日(金) 10:30∼17:00を予定。 ②場 所 : 東京商工会議所4階 東商ホール ③参加対象 : 一般市民、会員、学生、招待者、マスコミ ④参 加 費 : 一般5,000円、学生1,000円、ITS Japan会員3,000円、 団体割引20名で30,000円 ⑤集 客 数 : 4∼5百人を目標 3. 内容(案) 全体のテーマを「セカンドステージを迎えたITS」とする。 ①開会挨拶 ②第1部 ③第2部 坂内 正夫 ITS Japan副会長 10:30∼10:45 招待講演 「ITS EXPOの結果報告と今後の展望」 10:45∼11:45 森川 高行 名古屋大学大学院教授 昼休憩 11:45∼13:00 特別講演 「ITS関係 4省庁5局の最新の取り組み」 (20分×5) 13:00∼14:40 ・警察庁 ・総務省 ・経済産業省 ・国土交通省 道路局 ・国土交通省 自動車交通局 休憩 14:40∼14:50 ④パネルディスカション 「ITS最前線‥ここまできたITS」 14:50∼17:00 座長:赤羽 弘和 千葉工業大学教授 パネリスト:人選中(4名) z 地域の街づくりにITSがどのように貢献しているかを中心に3 例の発表 z 街づくりにおけるユーザーサイドの意見を発表。 ※ シンポジウム終了後に行なわれる意見交換会(17:15∼18:45 東京商工会議所ビル 8階 東商スカイルーム)への参加費3,000円/人は、シンポジウムとは別会計となり ます。 3. 会員拡充について 事務局から、05年度下期の会員拡充推進策について下記2つを中心に報告しました。 ① 05年下期における会員拡充の推進策(・DM5000件送付・個人会員100件募集・訪問企業 50社・HP掲載 など)を提案しました。 ② 05年下期に入会する新会員の初年度年会費を従来の年会費の半額(15万円)とすること で入会増を図りたいが、特定非営利活動法人 ITS Japanの会費規定の中に謳う(05年10 月∼06年3月の入会に限り、正会員の初年度の年会費は半額とする)必要があるため、 理事会の書面審議手続きを取らなければならない。 4. 展示会(ET2005および東京モーターショー)について 事務局から、展示会(11/16∼18のET2005および10/22∼11/6の東京モーターショー)へのITS Japan出展計画について、報告しました。 5. ITS ビジネス交流会のご報告 事務局から、9/14行なわれたITS ビジネス交流会について下記内容の報告がありました。 ① 基調講演と6つのアイデア発表が行なわれた講演会への参加者は100名。 ② 講演会後の意見交換会には45名が参加いただき、商談、技術交流が活発に行なわれた。 6. 新パンフレット完成について 事務局から、完成した特定非営利活動法人ITS Japanの新パンフレット(和文版・英語版)に ついて下記を紹介説明しました。 ① 内容 ・A4版P12カラー、中綴じ型、ポケット付き ② 用途 ・会員獲得のための営業活動で活用 ・セミナー、シンポジウム、展示会などの来場者への配布用 ・その他、ITS Japanの説明用 ③ 英語版は和文版を基に英訳し、同時に制作。第12回ITS世界会議サンフランシスコ2005 で、ITS世界会議参加者へ配布予定。 7. 第4回ITSシンポジウム」プログラム委員会報告 事務局から、12月1日(木)、12月2日(金)に行なわれる予定の「第4回ITSシンポジウム2005」 のプログラム委員会(9月9日)について、下記内容で報告しました。 アクセプト65編、論文発表4セッション(19編)、ポスター2セッション(46編)、オーガナイズド2セ ッション、招待講演、バンケット、および開会式・閉会式。 8. 「ITS Journal」編集委員会報告 事務局から、9月9日行なわれた「ITS Journal」編集委員会について、下記内容の報告があり ました。 z 6月27日の第1回判定で残った15編について、担当編集委員が第2回目の判定を行なっ た結果、採録確定2、条件付き採録7、不登録確定4、保留2だった。条件付き採録論文 は、もう一度修正原稿の提出を見た上で、担当編集委員が採録か否か最終決定する。 z 英語版論文集のITS JournalをITS世界会議サンフランシスコ2005に持ち込み披露するこ とを検討中。 9. サンフランシスコ世界会議の状況 事務局から、サンフランシスコ世界会議の状況について、9月13日∼15日に現地へ出張し組 織委員会およびITS Americaとの打ち合わせや各イベント会場の視察を行なった結果を下記内 容で報告しました。 1.AASHTO Day (AASHTO Sponsored CEO Roundtable) z 主催者:AASHTO (American Association of State Highway and Transportation Officials) z 日時:11月6日(日)8:00 AM∼(夕食含む) z 場所:Hilton SF z 目的:各国・地域の管理者間での情報交換と経験から得られた教訓の共有 z スケジュール 3つのセッション(午前2つ、午後1つ)、IMSツアー、夕食、から成る。参加者は50∼60人。 8:00 Welcome Speech by California DOT, USDOT 8:30∼10;00第1セッション(テーマはSafety) モデレータ(米国)のプレゼン後、3極から各プレゼン。プレゼンは各5分程度。その後、テ ーマについて討議。(以下の第2セッション、第3セッションも同様の進め方) 10:15∼11:45 第2セッション(テーマはMobility) 12:00∼12:45 昼食 13:00∼14:30 第3セッション(テーマはVehicle Infrastructure Integration) 14:45 Hiltonを出発しIMS会場へ移動 15:00∼17:00 IMS会場で IMS Ribbon Cutting(3極から各々2から3名の代表による)。 その後IMSを試乗体験 18:00 夕食(Mandarin Oriental Hotel、) 2.開会式 z 日時:11月7日(月)9:30∼ z 場所:モスコーニセンター z 9:30∼10:00 Welcome Session Senior State Official、Senior City Official, Senior Federal Officialが登壇。各5∼7分間の スピーチ。 *当初予定されていたカリフォルニア州知事と企業役員とのラウンドテーブルは中止。 z 10:00∼12:00 Plenary Session 北米は、米国政府高官、議員、カナダ大臣、 AP代表として、豊田ITSJ会長、翁交通部副部長(中国)、警察庁影山審議官、日産山下 副社長、 その他、欧州関係者、の登壇が予定されている。 3.展示会リボンカット 開会式に引き続き、展示会場の入り口でリボンカット式典。参列者は各極から5人程度。 参列者全員での展示会場の視察の予定はなし。(個々に視察) 4.IMS (Innovative Mobility Showcase) 今回の世界会議の目玉。屋外(SBC球場の駐車場)での車による実演デモ。40社、50デモ。 z 実施期間は11月6日(日)∼11月9日(水)の4日間。4日間とも、10:00∼17:00。所要 時間は1時間。毎正時出発で7時間帯あり。この単位をパッケージと称する。 z 1つのパッケージには、2から4のデモが含まれる。パッケージの種類は9∼10あり。各 パッケージの定員は通常12人あるいは24人。 z 参加者はパッケージを申し込む(個々のデモの申し込みはできない)。参加者は、申 し込みパッケージの開始30分前にモスコーンセンターをシャトルバスで出発する。 z チケットには以下の4種類あり。 ①VIP:政府関係者、政治家、プレス、等 ②パートナーゲスト:IMSパートナー(デモ出展者)のゲスト(顧客/上級役員/ジャーナリスト) ③オンライン登録:今週には公式ホームページに掲載予定 ④空席待ち:当日、現地での申し込み z チケットの申し込み 9月の数週間は早割り登録した人が優先的に参加申し込み可能。早割り登録の人に メールで案内が送付される。1人1チケットのみ。オンライン予約。 z 現地での申し込み モスコーニ会場にIMSのブースができる。ブースには会議登録をしていない人でも申 込み可能。 5.Technical Tour 9月初めに期間中のツアー(8コース)がすべて売切れとなっていたが、定員を増やし、現 在はコースにより申し込み可能。但し、募集人数少ない。 6.World Congress Gala (Gala Dinner) z 日時:11月9日(水)18:30∼ z 場所:SBC Park SBC Park はSF Giants のホーム球場。球場内の観客席の背後にカフェ テリアフロアーがあり、そこを貸切し、Gala Dinnerを行う。なお、野球はシーズン終了して おり、試合はない。 7.閉会式 z 11月10日(木)15:30∼ z モスコーニセンター z 15:30∼16:30 USDOTがホストで研究開発に関するラウンドテーブル VWプレゼンテーション Passing the Globe 他 ITS関連団体ご報告 下記4団体から、最近の話題についてご報告がありました。 z インターネットITS協議会 z 自動車基準認証国際化研究センター z 道路交通情報通信システムセンター z 日本デジタル道路地図協会 【次回NPO法人ITS Japan平成17年第5回(10月度)幹事会日程について】 日 時 : 平成17年10月19日(水) 10:30∼12:00 場 所 : ITS Japan AB会議室(3F) ◆人事異動 10月1日付けで下記の方が異動されました。 <帰任> ・事務局長付部長 横井 健志→ トヨタ自動車(株) ・総務グループ イベント/サービス部長 高橋 清隆 → オムロン(株) <異動> ・総務グループ イベント/サービス部長 大関 仁身(前、普及促進グループ 担当部長) 編集後記 ・ 小泉総理が郵政民営化推進の是非を国民に問うた9月の衆議院議員総選挙の結果は、民主党の惨 敗と自民党の圧勝という形に終わり、改革推進の継続を謳った自民党・公明党連立の第3次小泉内閣 がスタートし特別国会も始まりました。 ・ 文字通り暑い夏が過ぎ、昨今は朝夕、涼しさを感じるようになりました、秋の山登りにも好条件の季節 となりました。甲府盆地の塩山市奥にそびえる乾徳山(写真、2031m)は、奥秩父山系の南方に位置 し、岩場、草原、森林と変化に富み、日帰りで行けるところとして首都圏ハイカーに人気の中級山岳で す。 自然と触れ合い鋭気を養える場所としてお勧め致します。(T.S) 国師ケ原から望む山頂 編集・発行 特定非営利活動法人 ITS Japan 〒105−0011 東京都港区芝公園2−6−8 日本女子会館ビル3階 TEL:03−5777−1012 FAX:03−3434−1755 ホームページhttp://www.its-jp.org/ 反対側から見た岩峰