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2008年春号 - 茨城県JICA帰国専門家連絡会

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2008年春号 - 茨城県JICA帰国専門家連絡会
発行所 茨城県mCA帰国専門家連絡会
〒305−0074つくば市高野台3丁目6番
℡:029−836−6801
e−mail:jicaexpt2@intio.or.jp
URL
2008年・馳
http
t胤.
′//ww.jica.go.−ip在bic/
http
//W.intio.or.jp/.jicaexp2/index
.html 衰示二会長大内日出夫年会費:2000円
国土地理院の旧ソ連、東欧との協力
それほど大きぢ課題とはなっていないようですが、極東
∼地震関係を中心、に∼
地域や南アジアと隣接する地域等では、プレート境界
で発生する大規隙だ地震への対応が必要とされてい
ます。特に、極東地域の地震活動に関しては、日本
斉藤隆 元JICA派遣長期専門家
も関心が高く、観測や研究分野での協力が求められ
国土地理院
てきました。
1995年1月17日に発生した兵庫県南部地震や
国土地理院は、測量や地図作製に関する技術協
力を中心に、多くの途上国に技術者を派遣してきまし
同年5月28日に発生した北サハリン地震を契機に、
た。旧ソ連、東欧諸国に対する協力について、地震
同年7月に開催された第3回日露科学技術協力委
等の地球科学技術分野での研究協力を中心に紹介
員会会議に合わせて地震に関する会合が持たれ、地
します。
震やそれに関連する地球科学分野での技術者や研
究者の交流が始められました。その後1996年2
過去に、国土地理院から技術者、研究者が派遣さ
れた国としては、ポーランド(国土情報システム)、ロシ
月に、日本海束縁部における地震発生ポテンシ
ア(地震、地磁気)、ハンがノー(防災地理情報、ジオ
ャル評価に関する日露地震協力ワークショップが
イ円、チェコ・スロバキア(変動地形)、ボスニア“ヘルツ
開かれ、1998年まで地震及び地磁気モデル作
ェゴビナ(国土基盤データ)、モンテネグロ(地理情報シ
製に関する共同研究として国土地理院とロシア
ステム)等があります。これらの国々は、科学技術的
科学アカデミーとの間で人的交流等が行われま
には旧ソ連の流れを汲んで一定のレベルにあると思い
した。
しかし、データの公開や、観測機器の持込など
ますが、マネージメントや経済的な課題を抱えている
の面で、思うように行かなかったこともあり、その後
と感じています。
の協力は情報交換程度のものになっています。
測量や地図作製は、近年デジタル化が進み、その
成果物である地図は地理空間情報として、社会の基
ただ、千島列島、オホーツク海、日本海等で発
盤情報としての整備・利用が進んでいますが、危機管
生する大地震は、地震波ばかりでなく、津波によ
って日本に大きな被害をもたらす可能性も大き
らいことから、これらの地域での地震、地殻変動、
理の面からも非常に重要な情報であることから、国に
よってはその公開や利用が厳しく制限されているもの
でもあります。そのため、最新の国土を正確に表すとと
潮位等の観測データを共有できれば、大変有効
もに、広く活用できる地理空間情報の整備のための
であると思います。
さらに、近年では人工衛星を用いた測位や地
協力が求められています。
一方、地震に関しては、旧ソ連、東欧諸国の多
球観測の分野での進歩が著しく、ロシアが運用
くは比較的安定な大陸に存在していることから、
中で現在次世代型への近代化が進められつつ
1
ある全地球測位システムGLONASS、日本の地
球観測衛星ALOS「だいち」等のデータ流通や利
ルーマニアの暮らしと建築
活用の面で一層の協力が必要となっていくでしょ
上之薗隆志・元JICA派遣長期専門家
う。
(財)ベターリビング
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はじめに
私は、2004年10月から2006年9月までの2年
間、技術協力プロジェクト「ルーマニア地震災害軽減
計画」の長期専門家として、東欧のルーマニアの首
も.
都ブカレストに派遣されていました。
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ここでは、ルーマニアの暮らしと建築および建築に関
地球物理学研究所にて
係したプロジェクトについて紹介します。
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図−1ヨーロッパでのルーマニアの位置
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ルーマニアの紹介
ルーマニアの首都ブカレストは、人口約200万人の
都会で、歴史的な建物が多く、大きな公園や広場も
各所にあり、さすがにヨーロッパという感じです。ただし、
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なんとなく華やかさは少なく、田舎の都会という印象
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です。
水管傾斜計とひずみ計
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2
工クトが実施されました。
それでも、首都ブカレストはさすがに首都です。人も
車も多く、高い建物も多いです。車は国産のDACLA
(ダチア)も多いですが、外国車(主にドイツ、フランス、
イダノア)も多いです。
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写真1ブカレストの住宅建物の被害
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写真2 落葉の公園
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プロジェクトでは「耐震構造」、「強震観測」、「土質
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調査」および「市民啓発」の四分野で活動しています。
耐震設計基準、耐震診断・耐震補強指針の作成、
建物の設計用地震動の作成、地盤調査、市民セミ
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ナーや構造技術者セミナーの開催等を行いました。
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写真3ブカレストの中心街(1900年代の建物)
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写真5構造実験施設とスタッフ
JICA技術協力プロジェクト
言い様造実験加カフレームはJlCAの供与機材
ルーマニアは地震国であり、30年に一度程度、
多くの被害を生じさせる地震が発生しています。
1977年に大地震が発生し、多くの住宅建物が崩壊
甘、
し、死者は1,600人弱に達し、その多くは首都ブカレ
」参 宮・諒幸i ’.ト子年
ヽ
ストに集中しました(写真4)。
ルーマニア政府はブカレスト市内の124棟を最も崩
壊の恐れがある住宅建物と指定し、耐震補強事業
鎌
■ ヽヽ
に取り組んでいます。このルーマニア政府の活動を支
援するため、「ルーマニア地震災害軽減計画」プロジ
図1市民(学校)セミナー用のイラスト
(byMaiKaminosono)
3
あわりに
るとともに、ルーマニア周辺の地震国にもこの成
ルーマニアでは充実した日々が過ごせました。
果が広がることを期待しています。
技術協力プロジェクトは2007年9月に終了
[かみのその たかし]
しましたが、このプロジェクトの成果がルーマニア
に根付き、将来の地震による被害が軽減され
第13回(平成20年度第1回)任国事情報告会
「旧ソ連・東欧との協力」につき、以下のように開催致します。
期日:平成20年7月12日(土) 午後1時30分∼4時30分
場所:(独)国際協力機構筑波国際センター 講堂(研修棟3階)
自然、民族、文化において複雑な構成をもつ旧ソ連・東欧の現状については、情報が
限られています。このたび、お二人にご専門の協力の実情、現地の暮し、地殻変動、
耐震性などの話題を提供していただきます。是非ご参加ください。
講演:「国土地理院の旧ソ連、東欧との協力」
替藤 隆 国土地理院測地観測センター長
「東欧ルーマニアの暮しと建築物の安全性」
上之薗隆志 (財)ベターリビング 構造審査部長
平成20年度定期総会
平成20年度定期総会を5月17日JICA国際センター管理棟N0.1において行い、
その前後に総会準備及び総括の役員会を開きました。総会には、近年では最高
の38名の参加がありました。
基調講演
筑波国際センター鈴木有津子次長から、「JICAの動きと筑波国際センターの協
力」との演題のもとお話しをうかがいました。多年にわたるJICAでのご経験を
ふりかえりつつ、独立行政法人化のあと、JICAを取り巻く情勢が急激に変化し
つつある中、現場主義、選択と集中の撰印の下活動しつつある機関全体の活動、
その中で研究学園都市や地域社会をかかえる筑波国際センターの役割について
お話いただきました。筑波国際センターについては、研修員の研修をとおして
学位を取得し得る道が開けたこともうかがいました。
議事
19年度事業報告、収支決算、20年度事業計画、予算が承認されました。会計監
査結果も異常なしと報告されました。
事業計画:
4
本年度は、報告会を従来の3回から2回とし、昨年同様に研修員の市内機関見
学、霞ヶ浦StudyTour,吟行、どんど焼きなど研修生との交流、支援活動に力
を入れることになります。
会則の改定:
役員に関して、会則の一部を修正し、幹事の数を従来の4−5名から若干名とす
ることを決議しました。
役員人事:
厨)ii道雄氏を幹事として迎えることになりました。役員と事務局の構成は、別
表のとおりです。
、′、20 又/員
氏 名
大内日出夫
新任・留任 留任
会長
白波瀬輝夫 笹野伸治 海津優
担当
専門分野 派遣国
環境・エネルギー ハンガリ
留任 留任 留任 留任
副会長 副会長
岩石学・地球化学
農業土木
総務
中村 亮
会計
測地
公共・公益事業
ネパール
マレーシア
フィリピン パプアニューギニア
古越隆信 本田宏一 野島義照 厨川道雄 辻本寿之 村田伸夫 留任 留任 留任 新任 留任 留任 農林水産
農林水産
メキシコ
都市・公園開発
会員減対策 監事
シンガポール・ペルー
環境・エネルギー
農業機械
事務局長
パキスタン・中国
農林水産
アルゼンチン
モロッコ・ガーナ・中国
パキスタン
事務局:村田伸夫(主任) 塩崎尚郎 新井重光
ヽ−′ノ
霞ケ浦スタディツアー
昨年に引き続き、NPOグロパリスジャパンと共催で、研修員を含む表記ツアーを行いま
す。行事の大要は以下のとおりです・研修員の参加は10名とします。日本人参加者からは、
乗船料、保険料を含め、参加費1500円をいただきます。これには昼食費は含まれません。
参加ご希望の方は、7月11日までに事務局へお申し越し下さい。現地の受け入れ態勢に制
限がありますので、参加多数の場合は、抽選させていただくかも知れません。
行事の趣旨:
・JICA筑波国際センターで研修中の海外研修員に、当地の自然・社会への理解を深めし
・地域社会住民にJICA筑波国際センタで研修中の海外研修員との接触に機会を与え、
同センター及びJICAの活動についての理解を深めしめる。
5
・自然環境の保全について、参加者全員の理解の浸透を図る。
行事予定
7月20日(土)
9時 TBIC出発
9時30分 土浦LACUSMARINA到着
9時30分−10時 ガイダンス
霞ヶ浦の生い立ち、資源、水質浄化について説明、
船上での水質検査について説明 (COD,微生物、透明度、粒子状物質など)、
カヌー、ヨット経験についての注意事項
10時−12時 土浦水域で、経験者の指導のもと、ヨット、ボートの体験
近傍見学 (かもめへの給餌など)
12時 昼食
13時30分 埠頭から遊覧船アイリスに乗船、
船上から湖についての説明 水質検査
14時30分 帰港
15時 土浦I_ACUSMARINAでバス乗車
15時30分 TBICに帰着
茨城県JI CA帰国専門家連絡会会費:
同封の振込用紙にてお払込み下さい。昨年度にすでに納入された方、総会等においてお払
いになった方には用紙をいれていないつもりですが、もし間違いがあればご容赦
ください。
1 号∴∴曇ら 子 、寧;‖遼 ? 1 7:∴ † 確
∴+∴ ●● 哩は牡
」 ●∴:■ ∴‘∴ 亘
∴∴::∴ 」助」」/∵
∴ヽ●
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十
∴∴
・′I l●l”
1ヽ
轟÷
写真中央 鈴木有津子次長 総会後の懇親会席上にて
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