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日独租税協定改正に関する実質合意

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日独租税協定改正に関する実質合意
Japan Tax Update
日独租税協定改正に関する実質合意
Issue 112, July 2015
In brief
日本国政府とドイツ連邦共和国政府の代表者は、昭和 41 年(1966 年)に署名され、昭和 54 年(1979 年)及
び昭和 58 年(1983 年)に一部改正された「所得に対する租税及びある種の他の租税に関する二重課税の
回避のための日本国とドイツ連邦共和国との間の協定」に代わる新協定について、このたび実質合意に至り
ました。
新協定は、現行協定の内容を全面的に改めるものであり、両国間の投資交流を一層促進するために投資所
得(配当、利子及び使用料)に対する源泉徴収税を軽減し、事業利得に関する条項を改定するとともに、協
定に関する紛争の解決を確保するために相互協議手続に仲裁制度を導入しています。また、新協定は、徴
収共助に関する条項を導入することにより、両国の税務当局間の協力関係を拡大しています。
現時点では合意内容が公表されていないものの、ドイツ政府担当者の見解によると、早ければ 2017 年 1 月
新協定が発効されることとなります。
In detail
1.
新租税協定の概要
2015 年 7 月 3 日に日本とドイツの政府は現行の租税協定に代わる新協定について実質合意に至りました。
日独両当局の発表によれば、新協定の内容には以下のような項目が含まれております。
 配当、利子及び使用料に関する源泉徴収税率の軽減
 恒久的施設(PE)帰属所得に関する Authorized OECD Approach(「AOA」)の採用
 将来の紛争解決のための仲裁手続
 特に徴税共助に関する相互援助に関する両国の税務当局間の協力関係の拡大
現在の租税協定は 1966 年に署名され、1979 年と 1983 年に改正されたものであり、租税協定の正交渉は
2011 年から行われておりました。新協定は両国政府内で必要な手続きを経た上で署名され、その後、両国
における承認手続き(日本の場合には国会の承認)を経た上で発効することとなります。
ドイツ政府担当者の見解によると、最も早い効力発生日は 2017 年 1 月 1 日と考えられますが、新租税協定
が 2017 年 1 月 1 日までに発効するためには、2015 年中に署名が行われ、2016 年中の両国での承認手続
きが必要となるものと考えられます。
www.pwc.com/jp/tax
Japan Tax Update
2.
新租税協定の影響
現在公表されている内容からは、新租税協定は、以下のような企業に特に影響があると考えられます。

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
ドイツ子会社から日本親会社もしくは日本子会社からドイツ親会社に配当を支払う計画している企業
持株ストラクチャーの導入または最適化を検討している企業
ドイツに恒久的施設を保有する日本企業/日本に恒久的施設を保有するドイツ企業
Let’s talk
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