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幸福に関する国内外の研究動向について [PDFファイル/221KB]

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幸福に関する国内外の研究動向について [PDFファイル/221KB]
幸福に関する国内外の研究動向について
内閣府
参考資料
東京都荒川区
新潟市
幸福についての
2004 年 11 月 西川荒川区長
2007 年4月 新潟市都市政策研究所設置
新成長戦略(2010 年6月)
幸福についての研
についての研 菅内閣 新成長戦略(
荒川区のドメイン(事業領域)を「区政
区政は
新潟市が、政令市移行を機に、自治体としての政策形成能力向上と戦略
最小不幸社会の実現を施策目標とする「新成長戦略~「元気な日本」復
究の契機
区政は区民を
区民を幸せにするシステム
せにするシステム
的都市経営の推進のために設置。
活のシナリオ~」閣議決定。
である」と定める。
である
「政府は幸福度に直結する、経済、環境、社会が相互に高め合う世界の
⇒ 区民一人ひとりが荒川区に住んでいることに幸せを感じる、そ
範となる次世代社会システムを構築する」
⇒ 生活の豊かさや幸福度を測定する様々な指標は、いずれも区民や市民
の実現こそが基礎自治体の役割である。
の生活実感からややかけ離れ、有効な政策ツールではない。
⇒ 区民の幸福実感を定量的に把握(数値化)し、それに基づいて
政策を実施していく必要がある。
⇒ 市民にとっての幸福とは何かを、社会生活を営む生活者の視点から洗
い出し、その達成状況を測定・評価し、都市生活に活かすことが重要。
研究過程・
「幸福度に
(座長:
荒川区民総幸福度の
NPH(Net
研究過程・内容等
福度に関する研究会
する研究会」
研究会」
座長:山内直人教授)
山内直人教授)設置(
設置(2010 年 12 月)
荒川区民総幸福度の導入(
導入(2005 年)
NPH(Net Personal Happiness)
Happiness)による評価手法
による評価手法の
評価手法の提案
区民の幸せの実現をシステマティックに進めていくため「荒川区民総
第1回研究会(
幸福度(GAH:Gross Arakawa Happiness)
」を導入。
人のライフステージにおける
回研究会(2010 年 12 月)
ライフステージにおける5
における5つの評価軸
つの評価軸
・事務局からの説明
Ⅰ~Ⅴの状態が満た
Ⅰ 子どもたちが恵まれている
・意見交換
区政世論調査の
区政世論調査の実施(
実施(2006 年~ 20 歳以上の
歳以上の区民 1300 人対象)
人対象)
されていると感じる
Ⅱ 安心・安全、温かい家庭生活
第2回研究会(
区政世論調査において、GAHに関する質問項目を設定し調査開始。
回研究会(2011 年 12 月)
Ⅲ やりがいのある仕事、経済的ゆとり ⇒ とき、多くの人々が幸
・幸福度に関する指標の大枠案について
暮らし(5項目)
、安心・安全(5項目)
、地域とのつなが
福であると感じる状
Ⅳ 社会とのつながり、連帯、信頼
・意見交換
り(5項目)
、生きがい(5項目)の4分野について、住民の
態である。
Ⅴ 高齢者も恵まれている
第3回研究会(
回研究会(2011 年 15 月)
主観が調査され、
研究所での分析の結果、
「地域とのつながり」
・震災前後の意識変化
評価軸を
評価軸を具体化する
具体化する要素
する要素
や「地域への愛着」が高いほど幸福度が高いという傾向が見
・震災を踏まえた幸福度・社会的進歩の計測
られるものの、幸福度の指標化には至っていない。
〔評価軸Ⅳ
〔評価軸Ⅰ
評価軸Ⅳの要素〕
要素〕
評価軸Ⅰの要素〕
要素〕
1 仕事以外にもつながりを
1 乳幼児死亡率が低い
○分野別設問
幸福度指標(
分野別設問
幸福度指標(案)取りまとめにおける基本方針
りまとめにおける基本方針(
基本方針(論点)
論点)
持つ機会が多い
2 保育所待機児童が少ない
1 上位概念のあり方について
【地域とのつながり
【暮らし】
らし】
地域とのつながり】
とのつながり】
3 不登校の児童・生徒が少ない 2 他人もルールを信頼できる
・幸福度を重視するのか、人生満足度を重視するのか
・近所づきあいの有無
・健康状態
人だと思っている(だから
4 少年非行が少ない
2 大枠(フレームワーク)の柱立てについて
・食生活への満足度
・地域活動・行事への参加
自分もルールを守る)
5 児童虐待が少ない
3 ライフステージ等の勘案
・地域の憩いの場の有無
・住まいへの満足度
6 知識・教養を身につける
・平均値による一本化か、年齢の違いを勘案すべきか
〔評価軸Ⅴ
・地域で頼れる人の有無
・生活の余裕の有無
評価軸Ⅴの要素〕
要素〕
機会が多い
4 指標化に当たっての統計指標の扱い
1 独居老人が少ない
・家族関係の良好さ
・地域への愛着の有無
5 統合化の可否について
2 平均寿命が長い
〔評価軸Ⅱ
評価軸Ⅱの要素〕
要素〕
【生きがい】
【安心・
安心・安全】
安全】
きがい】
3 肉体的に健康な高齢者が多い
1 犯罪や火災が少ない
・地震などの災害への不安
・人から頼りにされているか
4 当事者が望む居宅介護の
2 家庭内の不和が少ない
・治安への不安
・自分が活躍する場の有無
研究会で
研究会で示された方向性
された方向性
割合が高い
3 出生率が高い
・食の安全への不安
・社会への貢献意識の有無
1 上位概念
4 不慮の事故や自殺などで
・子どもの安全への不安
・余暇の充実度
・幸福度を重視しつつ、生活の局面を満足度で補捉
身内を失うリスクが小さい
・生活環境の良好さ
・生きがいの有無
2 大枠(フレームワーク)
〔評価軸Ⅲ
評価軸Ⅲの要素〕
要素〕
・経済状況
経済状況、
心身の健康、
健康、関係性を
関係性を3本柱として
本柱として指標化
経済状況、心身の
として指標化を
指標化を検討
1
失業率が低い
○幸福についての
幸福についての設問
設問
についての
・持続可能性については、3本柱とは別立てで検討
2 女性にも働く場(活躍の場)
・幸福な生活にとって必要なこと
3 指標化に当たっての留意点
が多い
・現在、幸せか
・既存統計に限定せず、最も相応しい指標を想定し検討
3
転職を希望する人が少ない
今後の
今後の課題
・指標の選択においては可能な限り、学術研究の成果を活用
(現在の仕事に満足している)
1 区民の理解、区民と行政との協働
・子ども、若者、成人、高齢者というライフステージの違いを勘案
4 生活保護世帯が少ない
2 職員の資質の向上と意識改革
して指標を選択
3 政策との連動
・国際的な比較可能性を探究
幸福度の指標化は、そのこと自体が目的ではなく、幸
・一
一つの指標
つの指標への
指標への統合化
への統合化は
統合化は実施しない
実施しない
福度の指標化を行い、それを用いて区民の幸せに寄与
Ⅰ~Ⅴの5つの評価軸に対し、達成度を推し測る具体的尺度と
する政策を推進し、区民に幸福を実感してもらうこと
して、待機児童数や刑法犯認知件数など既存統計を用いて 30
であり、このことこそが荒川区の取組の本旨である。
の具体的指標を設定
幸福に関する国内外の研究動向について
ブータン
OECD
2007 年 6 月OECD世界
OECD世界フォーラム
世界フォーラム
《イスタンブール宣言
面積:約 38,394km2(九州とほぼ同じ)
イスタンブール宣言》
宣言》
≫ 社会進歩あるいは幸福度をどういうものと捉えるのか。
≫ それをどう測るのか。
1976 年 12 月 第5回非同盟諸国会議(
回非同盟諸国会議(ジグメ・シンゲ・
シンゲ・ワクチュン
゙・ワクチュン第四代国王
ワクチュン第四代国王)
第四代国王)
≫ それをどう使っていくのか。
Gross National Happiness is more important than Gross National
各国政府あるいは国際機関が連携して考えていくべきである。
Product.(国民総幸福は国民総生産よりも大切)と国際的に発信。
4人に1人近くが貧困である状況ながら、2005 年の国勢調
査では 97%の国民が「幸福」と回答する幸福立国を実現
幸福についての
幸福についての研究
についての研究 ブータン
の契機
人口:68 万人(2008 年)
研究過程・
研究過程・内容等
参考資料
フランス
2008 年 サルコジ大統領
サルコジ大統領
「GDPに代表される現在の統計では経済社会の実態がうまく捉えら
れないのではないか」
「経済パフォーマンス
経済パフォーマンス及
パフォーマンス及び社会進歩の
社会進歩の継続に
継続に
関する委員会
」設置
する委員会(
委員会(CMEPSP)
CMEPSP)
」設置
(スティグリッツコロンビア大教授を委員長とするアメリカ、
イギリス、フランス、インドの専門家 25 名で構成)
「GNH」を
「GNH」を国是とする
国是とする新憲法
とする新憲法を
新憲法を制定し
制定し、立憲議会制民主主義に
立憲議会制民主主義に移行
(2008 年)
GNHの
GNHの4つの戦略分野
つの戦略分野とそれを
とそれを具現化
具現化する
する9
9
つの要素
つの
要素
2011 年 5 月 「より良
より良い暮らし指標
らし指標(
Index:BLI)
BLI)
」公表
」公表
2009
2009 年 9 月 CMEPSP報告
CMEPSP報告
戦略分野とそれを具現化する
指標(Better Life Index:
より良い暮らしに欠かせない物質的生活環境、生活の質、持続可能性
① 時間の使い方とバランス
経済的自立
今日の経済社会の統計的測定に当たって、
「経済的な生産の測
② 良き統治
に関する 11 の要素について幸福度を国際比較。
定から幸福(well-being)の測定」へ重点をシフトさせる必要
③ 人々の健康
がある。
環境保護
G
④ 文化の多様性
①住居
住居(日本:10 点満点中 6.1 点)
しかしながら、経済パフォーマンスの代表的な指標であるG
N
⑤ 地域の活力
一部屋当たりの人数、家に水洗トイレが無い人の割合
DPについても、社会の幸福を測る指標としては適切でないか
H
⑥ 生活水準・所得
文化の推進
②
収入(同
3.7
点)
収入
も知れないが、市場における経済活動の評価指標が不要である
⑦ 精神面の幸福
家計可処分所得、家計金融資産
とは言えない。
⑧ 環境の多様性と活力
良き統治
③雇用(同
7.5 点)
雇用
⑨ 教育
就業率、長期(一年以上)失業率
①測定指標として、生産指標であるGDPよりも、個人や家計の所
GNH調査
GNH調査(
調査(2006 年9月~2007 年 1 月)
④共同体(
(同 5.7 点)
得、消費などの指標の方が望ましい。
ブータンの 20 県のうち9県で 15 歳以上の 350 サンプルを対象に9つの
共同体(社会との
社会との繋
との繋がり)
がり)
困ったときに頼れる親戚、友人がいると回答した人の割合
要素についての 57 の質問を行う予備調査を実施。
②幸福を測る経済指標としては、個々人の幸福を高めることにつな
⑤教育(同
8.8 点)
教育
がらない要素はなるべく含まない指標が望ましい。
高校修了者の割合、15 歳児の読解力
①時間の
時間の使い方とバランス(
バランス(設問数 2問)
③幸福は、個々人に提供されるサービスの質と密接に関わっており、
⑥環境(同
6.7 点)
社会的な友達つきあい、時間にゆとりがあると自覚すること
環境
大気汚染
量的側面に加え、サービスの質や価値を測定する必要がある。
②良き統治(
統治(同 7問)
⑦ガバナンス(同
6.7 点)
貧富格差の政府実績、言論の自由、差別の除去 等
ガバナンス
④家事や余暇活動などのように市場化されていない部分の価値を評
立法過程の透明性、投票率
③人々の健康(
健康(同 6問)
価する必要がある。
⑧健康(同
5.1 点)
健康状態、健康な日数、エイズの知識 等
健康
⑤所得が少なくても、多くの資産を保有していれば幸福を感じるな
平均寿命、自分の健康状態が良い、大変良いと回答した人の割合
④文化の
文化の多様性(
多様性(同 13 問)
ど、GDPや所得などのフロー指標では捉えられない側面がある。
⑨生活の
4.5 点)
社会・文化活動、伝統舞踊の知識、伝統的スポーツ、等
生活の満足度(同
満足度
生活の満足度の自己評価
⑤地域の
地域の活力(
活力(同 10 問)
⑥平均値が上昇しても、経済的不平等や経済格差が拡大すれば、全
⑩安全(同
9.7 点)
近隣の安全、ボランティア活動、寄付 等
安全
体の幸福度は低下する。幸福を一人当たりGDPのように平均指
人口当たりの殺人件数、
⑥生活水準・
生活水準・所得(
所得(同 8問)
標で考えるべきでなく、分配のあり方も併せて考える必要がある。
過去 12 か月に犯罪に巻き込まれた人の割合
家庭の収入、一部屋当たり人数、住宅の保有 等
⑪ワークライフバランス(同
4.1 点)
⑦精神面の
ワークライフバランス
精神面の幸福(
幸福(同 6問)
(参考文献)
長時間(週 50 時間以上)勤務者の割合、
精神的苦痛、自殺の考え、感動、瞑想 等
・内閣府「幸福度に関する研究会」資料
義務教育課程に在学中の子どもを持つ母親の就業率、
⑧環境の
環境の多様性と
多様性と活力(
活力(同 2問)
・荒川区自治総合研究所「あたたかい地域社会を築くための指標-荒川区民総幸
余暇や個人的活動(睡眠、食事)にあてた時間
環境問題、ごみの廃棄
福度-(八千代出版)
⑨教育(
教育(同 3問)
・荒川区自治総合研究所副所長 長田七美「荒川区民総幸福度(GAH)に関す
る研究」
(都市とガバナンスVol.15)
読み書きの能力、教育年数、伝統芸術の知識
OECDは、GDPに代わる国民の豊かさを測る指標とし
・新潟市都市政策研究所「市民の幸福度(NPH:NetPersonalHappiness)評価
て、幸福度の世界共通の指標作りを検討中で、2012 年 11 月の
に基づく、生活者起点の公共経営(研究活動報告書 2010)
→ 調査の
調査の結果、
結果、国民が
国民が充足していないとされる
充足していないとされる分野
していないとされる分野(
分野(伝統的スポーツ
伝統的スポーツ、
スポーツ、
インドでの会議に加盟各国が案を持ち寄り、13 年以降、新指
・OECD「より良い暮らし指標(Better Life Index)
」
(2011.5.24 公表)
瞑想、
瞑想、社会・
社会・文化活動等)
文化活動等)について、
について、改善する
改善する施策
する施策が
施策が講じられる。
じられる。
標に沿って順位などを含めた詳細な結果を公表する予定。
・大橋照枝「ブータンのGNH(国民総幸福)国家経営に学ぶ-日本の小規模自
治体でもとり組める-」
(マネジメント・ジャーナル第3号 2011 年3月)
・小野伸一「幸福度の測定をめぐる国際的な動向について」
(参議院「立法と調査
2010.1 №300」
)
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