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住宅の冬期における節電、省エネ対策 ① 冬期のエネルギー消費の特徴

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住宅の冬期における節電、省エネ対策 ① 冬期のエネルギー消費の特徴
住宅の冬期における節電、省エネ対策
①冬期のエネルギー消費構成の理解
②効率的な暖房
冬期のエネルギー消費量は夏期より大きいこと
が一般的です。電力消費量についても同様に冬期
が大きく、また、一日のうち朝と夕方の2回ピークが
あります。
室温設定は許容できる範囲で低めに設定しましょう。
窓からの太陽熱も積極的に利用しましょう。
④効率的な給湯
冬期には給湯のエネルギー消費量も大幅に増加する
ので注意が必要です。
節湯の工夫などにより、効率的な給湯を行いましょう。
③設備機器、建物の工夫
窓の断熱強化、カーテンやスクリーン・雨
戸の利用は、暖房の削減に有効です。
東日本大震災調査支援本部 節電支援部会 住宅グループ
2011.12.19 ver1.2
1
① 冬期のエネルギー消費の特徴
• 冬期のエネルギー消費量は夏期より大きいことが一般的です。
– 冬期には暖房に加え、給湯のエネルギー消費量も大幅に増加するので注意しましょう。
• 暖房・給湯・家電ごとに効果的な省エネを行いましょう。
– 夏期と同様に照明・テレビなどきめ細かな節電に努めましょう。
• 電力消費のピークは、朝と夕方の2回あることに注意しましょう。
– 家庭の冬の電力消費量は夏より大きく、夏以上に節電が重要です。
冬期
出典:節電.go.jp( http://setsuden.go.jp/ )
出典:総務省家計調査の2人世帯を抽出
2
② 効率的な暖房
②−1 ガス・石油を使って暖房する場合の注意
• できるだけ室内空気を汚染しないFF式など密閉式を使用しましょう。
• 開放式は室内空気を汚染するので十分な注意が必要です。
– 新規の採用はできるだけ避け、使用する場合には不完全燃焼防止装置の付いた器具
にしましょう。
– 使用する場合は、換気を30分に1回、忘れずに行いましょう。
• 換気が不十分な状態で使用すると、一酸化炭素中毒を起こす可能性があります。
– 就寝時の運転は絶対に避けてください。
– 気密の高い建物の狭い室内では特に注意が必要です。
– 燃えやすいものを暖房器具のそばに置かないようにしましょう。
参考URL:http://www.kitanihon-gas.co.jp/pdf/pdf_20070315.pdf
http://www.jgka.or.jp/consumer/sekiyu-riyou/anzen-sekiyu/pdf/kero-stove_gas-konro_201110.pdf
開放式は室内空気を汚染し
結露の原因にもなるので要注意
密閉式は給排気を
屋外空気で行うので問題ない
※密閉式:給排気筒を外気に接する壁などを貫通し
て屋外に出し、給排気を行う方式
3
②−2 電気を使って暖房する場合の注意
• エアコンを優先しましょう
– エアコンは高いエネルギー効率を有し、電気ヒータと同等の電力で3∼6倍もの熱を供給でき
ます。
– ただし、寒冷地や厳冬の日など、外気温度が低い場合はエネルギー効率が落ちるため注意
が必要です。
• エアコンの正しい使い方
–
–
–
–
室温設定は許容できる範囲で低めにしましょう。相対湿度を高めに保つためにも有効です。
風量・風向の設定は「自動」で使用しましょう。
風量を絞るとエネルギー効率が落ち、温度分布も大きくなりがちに。
空気清浄機能などの付加機能は必要が無い時にOFFにしておきましょう。
• その他の注意点
– エアコンの風が不快な場合などは、他の暖房機器(コタツ、電気カーペット等)との併用、使い
分けが有効です。
②−3 太陽熱の利用
– 天気の良い日はできるだけ窓から日射を取り込むことで暖房のエネルギー消費を
抑えることができます。
– 日射があまり入ってこない窓や夜間は、カーテンやブラインドを用いて窓からの熱
損失を防ぎましょう。
4
③ 機器の買換えをする場合、建物の工夫を行う場合
• エアコンの正しい選び方
– エネルギー効率(APF)の高い機種を選びましょう
– 部屋の大きさにあった暖房能力のエアコンを選びましょう。
9 暖房能力が大きすぎる場合は低負荷運転となり効率が悪くなります。
– 多くの場合、大きな部屋では大容量エアコン1台よりも小容量2台の方が効率的で
す。
• 既設住宅での建物の工夫
– 窓の断熱強化が効果的です。
9 空気温度だけでなく放射環境も改善するため、室内温度を低めに設定しやすくなります。
また、窓の結露防止にも有効です。
9 LOW-E複層ガラス、複層ガラス、二重窓、断熱シートなどが有効です。
– カーテンやスクリーン・雨戸の利用も有効です。
9 日射のない夜間はこまめに閉めましょう。
– 床にカーペット等を敷くことも有効です。
– 室内の空気質確保を優先させ、24時間換気装置は止めないようにしましょう。
9 熱交換型換気扇も効果的です。
• 住宅を新たに建設する際には、断熱・気密を徹底しましょう。
– 平成11年度基準(等級4)を達成しましょう。
– 断熱・気密を後から修正することは手間とコストがかかるので、新築時に十分な配
慮が重要です。
5
④ 効率的な給湯
④−1 効率的な使い方
•
•
冬期は水温が低下し、湯はり回数も増えるため、給湯のエネルギー消費量が
夏より多くなります。
節湯に関する対策
– 手元等で容易に止水操作ができる給湯量節約器具が有効です。
– 浴室では、通常のシャワーの流量より抑えてくれる節湯型シャワーヘッドの採用が有効です。
•
入浴方法の工夫
–
–
–
–
お風呂の自動保温や沸かし直しはできるだけ控えましょう(高温差し湯の方が省エネ)。
家族が続けて入浴することも重要です。
浴槽内の湯温を下げないために、こまめに蓋をして浴槽の保温に努めましょう。
湯はりを行った後は、できるだけ早く入浴しましょう。
出典:住宅建築事業主の判断基準における規定
図.節湯型機器の例
6
④−2 電気式給湯機の注意点
• CO2冷媒ヒートポンプ式給湯機(エコキュート)はエネルギー効率が高く、
ヒータ式電気温水器の1/4∼1/2程度の電力消費量に抑えることができま
す。
• 制御モードは「省エネモード」が有効です。
– リモコンで変更できるので、「省エネモード」の確認・変更を検討してみましょう。
– 「深夜のみモード」は特に増エネなのでできるだけ避けましょう。
– 「省エネモード」で湯切れする場合、まずは消費量を控える努力をしましょう。
• 新たに購入する場合の注意点
– 効率(APF・JIS)の高い機種を選びましょう
– 大きすぎるタンク容量は避けましょう(大きすぎると放熱ロスにより増エネとなります)。
年あたり1次消費エネルギー[GJ/年]
0
エコキュート
省エネモード
5
10
15
20
25
30
35
14.8
「省エネモード」なら
省エネ
余裕モード
深夜のみモード
19.3
「深夜のみモード」では
消費電力が大幅に増加
30.8
図.制御モード別エネルギー消費量
出典:自立循環型住宅への設計ガイドライン
7
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