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5月(PDF形式:228KB)
<日本経済の基調判断> 景気は、一部に弱い動きが続くものの、 景気は、一部に弱い動きが続くものの、 緩やかに回復している。 緩やかに回復している。 企業収益は改善。 企業収益は改善。 設備投資は緩やか 設備投資は緩やか に増加。 に増加。 ((先行き) 先行き) 個人消費は、持ち 個人消費は、持ち 直しの動きがみら 直しの動きがみら れる。 れる。 雇用情勢は、厳し 雇用情勢は、厳し さが残るものの、 さが残るものの、 改善。 改善。 輸出、生産は 輸出、生産は 横ばい。 横ばい。 ・企業部門の好調さが持続しており、世界経済の着実な回復に伴って、景気回復 ・企業部門の好調さが持続しており、世界経済の着実な回復に伴って、景気回復 は底堅く推移すると見込まれる。 は底堅く推移すると見込まれる。 ・一方、情報化関連分野でみられる在庫調整の動きや原油価格の動向等には留意 ・一方、情報化関連分野でみられる在庫調整の動きや原油価格の動向等には留意 する必要がある。 する必要がある。 <政策の基本的態度> 政府は、「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2004」の早期具体化 政府は、「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2004」の早期具体化 により、構造改革の取組を加速・拡大する。 により、構造改革の取組を加速・拡大する。 政府は、日本銀行と一体となって、重点強化期間におけるデフレからの脱却 政府は、日本銀行と一体となって、重点強化期間におけるデフレからの脱却 を確実なものとするため、政策努力を更に強化する。 を確実なものとするため、政策努力を更に強化する。 今月の説明の主な内容 (1)踊り場脱却に向けた動き 輸出は横ばいに 消費は持ち直しの動き IT関連部品は調整が進捗 雇用情勢は改善 (2)留意点 在庫の増加傾向( IT関連以外) 物価の動向 アメリカ・中国経済の動向 (3)中小企業の状況 景気は、一部に弱い動きが続くものの、緩やかに回復している。 2004年度は経済見通し(実質2.1%成長)をほぼ達成 (%) (2002年 第1四半期=100) 3.0 2.5 日米欧の実質GDPの推移 2.0% 114 前年度比 1.9% 112 110 2.0 前期比 1.3% 1.4% 1.5 民需 アメリカ 108 日本 106 1.0 104 -0.2% -0.3% 102 0.0% 0.5 民需 100 外需 ユーロ圏 外需 0.0 98 公需 公需 -0.5 96 四半期の成長 94 Ⅰ -1.0 03年度 04年度 04年 1-3月期 4-6月期 (備考) 内閣府「国民経済計算」より。 7-9月期 10-12月期 05年 1-3月期 Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ 2002 (備考)各国統計、EUROSTATより。 Ⅱ Ⅲ 03 Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ 04 Ⅳ Ⅰ 05 踊り場脱却に向けた動き① 輸出 : 弱含みから横ばいに IT関連部品 : 在庫調整が進捗 (2000年平均=100) 150 (2000=100) 300 130 250 125 生産 アジア 140 情報関連生産財の生産・在庫の推移 130 120 200 中国 (右軸) 120 全世界 115 110 150 110 EU 100 在庫 100 105 90 50 アメリカ 80 70 0 1 4 7 2002 10 1 4 7 2003 (備考)1.財務省「貿易統計」により作成。 (備考)2.数量指数の季節調整値。 10 1 4 7 2004 10 1 2005 (月) (年) 100 95 1 3 5 7 9 11 2004 (備考)経済産業省「鉱工業指数」により作成。季節調整値。 1 3 2005 (月) (年) 踊り場脱却に向けた動き② ボーナスに支えられる選択的支出(旅行・外食など) 個人消費:持ち直しの動きが続く 110 (2000年=100) 100.0 (前年比、%) 6.0 4.0 選択的支出 2.0 90.0 消費総合指数 (太線は後方3ヵ月移動平均) 0.0 -2.0 -4.0 80.0 -6.0 ボーナス -8.0 105 -10.0 70.0 60.0 100 50.0 景気ウォッチャー(家計関連) (目盛右) 95 40.0 30.0 1 2 3 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 5 6 7 8 91011121 2 3 4(月) (年) 03 04 05 (備考) 1.消費総合指数は、内閣府(経済財政分析担当)で作成。季節調整値。 2.内閣府「景気ウォッチャー調査」(現状判断)による。 96年度 97 98 99 00 01 02 03 04 (備考) 1.総務省「家計調査(勤労者世帯)」、厚生労働省「毎月勤労統計」による。 2.ボーナスは毎月勤労統計の特別給与を用いた。 3.選択的支出と、ボーナスは名目値。 花粉症対策関連の医薬品等が大幅増 (前年同月比、%) 40.0 35.0 花粉症関連商品を含む項目 29.5 30.0 25.0 消費支出(全体) 20.0 13.3 15.0 10.0 5.0 0.0 -0.1 -5.0 -4.0 -10.0 2月 3月 (備考) 1.総務省「家計調査」による。名目値。 2.花粉症関連商品を含む項目とは、「他の外用薬」(目薬等)、「保健用消耗品」(マスク等)、 「他の冷暖房用器具」(空気清浄機等)。 踊り場脱却に向けた動き③ 雇用情勢は改善 〔失業率 4.5% 有効求人倍率 0.91倍〕 有効求人数は過去最高の水準に (万人) 250 雇用者数の見通しは92年以来のプラス(全産業) (倍) 1.60 1.40 (年度平均、%) 今後3年間の雇用者数の見通し(05年1月時点) 3.0 非製造業 2.0 全産業 1.4 有効求人倍率 (目盛右) 1.20 1.0 0.8 200 0.4 有効求人数 1.00 0.0 0.80 -1.0 0.60 -2.0 0.40 -3.0 150 製造業 100 0.20 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 -4.0 1992 93 94 95 96 97 98 99 2000 01 02 03 04 (年) (年度) (備考)1.厚生労働省「職業安定業務統計」により作成。 (備考)内閣府「平成16年度企業行動に関するアンケート調査」により作成。 2.季調値。新規学卒を除き、パートを含む。 踊り場脱却に向けた動き③ 賃金は持ち直しの動き 求人時の平均賃金は、2年連続で増加 定期給与(実質)の過去の局面との比較 (万円) 22.5 (前年度比、%) 2.0 (景気の谷=100) 106 105 93年10-12月∼ 104 22.0 伸び率 1.0 103 102 平均賃金額 (右目盛) 101 99年1-3月∼ 21.5 0.0 100 21.0 99 98 -1.0 02年1-3月∼ 20.5 97 96 -2.0 95 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 (経過四半期) (備考) 1.総務省「労働力調査」、厚生労働省「毎月勤労統計調査」により作成。 2.季節調整値。 3.景気の谷(1993年10∼12月、99年1∼3月、2002年1∼3月)の数値を基準に 増減をみたもの。 20.0 2001 02 03 (備考) 1.厚生労働省「職業安定業務統計」により作成。 2.賃金は、常用求人の所定内給与のこと。 04 (年度) 留意点①:在庫の増加傾向(IT以外) IT部品を除くと在庫は増加の傾向 (2000=100) 在庫増加の要因 情報関連生産財以外の生産・在庫の推移 ①自動車 : 船待ちの影響による在庫増か 105 輸送機械 (2000=100) 135 太線:3ヶ月移動平均値 生産 125 115 105 100 生産 95 在庫 85 1 3 5 7 9 11 1 2004 3 2005 (月) (年) 95 ②一般機械 : 5ヶ月連続の在庫増 115 生産 105 90 在庫 95 85 在庫 75 85 1 3 5 7 9 2004 (備考)経済産業省「鉱工業指数」により作成。季節調整値。 11 1 3 2005 (月) (年) 1 3 5 7 9 11 2004 (備考)経済産業省「鉱工業指数」により作成。季節調整値。 1 3 2005 (月) (年) 留意点②:物価面での収益圧迫要因 原油、鉄鉱石など素材価格の高騰 180 「仕入値・売値要因」の悪化は企業収益圧迫要因 (2000年=100) 170 150 160 (前年比寄与度、%) 原油 鉄鉱石 その他 売上要因 150 140 100 130 人件費要因 120 110 素原材料 50 100 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2004 2 3 4 2005 (月) (年) 0 最終財価格の動き (2004年1月=100) 最終財 100.0 -50 95.0 仕入値・売値要因 経常利益伸び率 90.0 -100 Ⅰ Ⅱ 2001 Ⅲ Ⅳ Ⅰ 02 Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ 03 Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ 04 Ⅱ Ⅲ Ⅳ (期) (年) 85.0 テレビ・DVD・デジタルカメラ等(国内) 80.0 1 2 3 4 5 6 7 2004 8 9 10 11 12 1 2 3 2005 4 (月) (年) (備考)上段・下段ともに、日本銀行「企業物価指数」により作成。 (備考) 財務省「法人企業統計季報」。全規模製造業。 日本銀行「製造業部門別投入・産出物価」により作成 留意点③:アメリカ経済の動向 消費者マインド : このところやや低下 物価 : 緩やかに上昇 (1985年=100) 現状指数 110 (セント/ガロン) (前年同月比、%) 4.0 120 2.16ドル 220 ガソリン小売価格(右目盛) 100 200 3.0 90 180 将来指数 80 160 消費者物価指数 140 2.0 70 120 2.3% 60 1.0 50 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 04 12 1 2 3 80 4 (月) (年) 05 03 消費 : 緩やかに増加 7,900 (億ドル) 3,500 7,800 7,600 3,400 個人消費(実質、左目盛) 7,100 FFレート誘導目標水準 市場見通し 5 3.00% 6/30 利上げ開始 3 3,200 小売売上高(右目盛) 2 3,100 1 3,000 7,000 6,900 (%) 4 7,400 7,200 05 金融政策 : 慎重なペースでの利上げ続く 6 3,300 7,500 7,300 04 (備考)アメリカ労働省、アメリカエネルギー省より作成。 消費者物価指数は、変動の大きい食料とエネルギーを除いて算 出されるコアCPI (年率、10億ドル) 100 1 2 3 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3 4 5 6 7 8 9 1011 12 1 2 3 4 5 (備考)コンファレンスボードより作成。 7,700 240 0 2,900 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 (月) (年) 03 04 05 (備考)アメリカ商務省より作成。 1 3 5 7 9 11 1 3 5 7 9 11 1 3 5 7 9 11 1 3 5 7 9 11 1 3 5 7 9 11 1 3 5 2001 2002 2003 (備考)FRB、ブルームバーグより作成。 2004 2005 2006 留意点④:中国の輸入の鈍化 中国の輸出・輸入 品目別輸入(実質) (前年同期比、%) (前年同期比、%) 60 11 輸出(名目) 鉄鉱石 200 実質GDP(右目盛) 輸入(名目) (前年同期比、%) 原油 鋼材 160 50 10 自動車部品 120 9.5 40 ICマイクロ部品 80 9 40 30 0 8 20 -40 Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ 03 7 10 0 6 Ⅰ Ⅱ Ⅲ 03 Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ 04 Ⅳ Ⅰ 05 (四半期) (年) 04 輸入鈍化について考えられる要素 ●投資過熱の抑制措置 ●素原料の価格高騰 ●現地生産の本格化 (出所)中国国家統計局、中国海関統計により作成。右図実質ベースについては内閣府推計値。 Ⅲ Ⅳ Ⅰ (四半期) 05 (年) 中小企業の状況① 中小企業の景況感 業種別利益の状況 (「良い」−「悪い」の割合) 経常利益DI (「好転」−「悪化」の割合、%ポイント) (%ポイント) -20 10 -25 0 卸売業 製造業 -10 サービス業 -30 中規模 (参考)全規模 -35 -20 -40 -30 -45 -40 -50 小規模 小売業 建設業 -55 -50 -60 -60 I I II III IV 99 I II III IV I II 00 III IV 01 I II III IV 02 I II III IV 03 小規模企業 企業数に占めるシェア 87.2% 雇用者数に占めるシェア 18.9% ※小規模企業の範囲 商業・サービス業 製造業、その他 従業員5人以下 従業員20人以下 I II III IV 04 I II III 02 IV I II III IV I II 03 III IV 04 05 (備考) 中小企業基盤整備機構「中小企業景況調査」より作成。中小企業全体の値。 (左図備考) 1.日本銀行「全国企業経済観測調査」、 中小企業基盤整備機構「中小企業景況調査」より作成。 2.全規模は、日本銀行「全国企業経済観測調査」より。 3. 中小企業基盤整備機構「中小企業景況調査」における中小企業とは、 卸売業では従業員100人以下、又は、資本金1億円以下、 小売業では、従業員50人以下、又は、資本金5千万円以下、 サービス業では、従業員100人以下、又は、資本金5千万円以下、 製造業その他では、従業員300人以下、又は、資本金3億円以下の企業。 中規模企業とは、このうち小規模企業を除く企業。 I 05 中小企業の状況② 商店街等の景況感は弱いが、持ち直しの兆し 個人企業(自営業)も厳しい状況が続く 景気ウォッチャー調査 (「良い」−「悪い」の割合) (%ポイント) 20 60 10 見通し 家計関連動向DI 0 -10 50 中小企業 -20 -30 -40 40 個人企業 -50 うち一般小売店・商店街 -60 -70 30 -80 Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ 03 (備考) Ⅱ Ⅲ 04 Ⅳ Ⅰ 1 Ⅱ 中小企業基盤整備機構「中小企業景況調査」、 「個人企業経済調査」は、全国の個人企業(約313万事業所)のうち,日本標準産業分類の 大分類 「F−製造業」 ,「J−卸売・小売業」,「M−飲食店, 宿泊業」及び 「Q−サービス業」 を営むものの中から,無作為に抽出した約3,700事業所を調査対象としている。 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 2004 05 総務省「個人企業経済調査」により作成。 2 (備考) 内閣府「景気ウォッチャー調査」より。現状判断DI。 1 2 3 05 4 旅行は好調に推移 海外旅行は好調、国内旅行も11ヶ月ぶりの増加 (前年比、%) 160 140 120 30.0 ※SARSによる 落ち込みの反動 ・海外旅行は、米国、欧州では前年比で約3割増 ・成田空港では、出入国者数が過去最高の85万6千人 ・国内旅行は、東北方面と東海方面で好調 (新聞報道などにより作成) 20.0 100 80 ゴールデンウィークの旅行も好調 連休中の行楽地等の人出 海外旅行 60 10.0 40 20 0.0 0 -20 弘前さくらまつり 212 博多どんたく港まつり 210 162 ひろしまフラワーフェスティバル 角館の桜まつり 111 有田陶器市 109 -40 -10.0 -60 -80 -100 国内旅行 (右目盛) -20.0 -120 -140 -160 100 みなとみらい地区 -30.0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3 4 5 6 7 8 9 101112 1 2 3(月) 2003 2004 2005(年) 98 愛知万博 上野公園 80 東京ディズニーランド ディズニーシー 78 67 浜松まつり 0 50 100 150 200 250 (万人) (備考) 鉄道旅客協会「大手旅行13社取扱額」による。 (備考) 1.警察庁「春の連休中における行楽地等・主要山岳への人出等について」による。 2.4月29日∼5月8日の期間。ただし、博多どんたく港まつりは5月3ー4日、ひろしまフラワー フェスティバル、浜松まつりは5月3−5日、有田陶器市は4月29日∼5月5日 の期間を対象。