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空調機用熱交換器の高性能化における研究開発
No.07-5 日本機械学会熱工学コンファレンス 2007 講演論文集〔2007.11.23-24, 京都〕 Copyright©2007 社団法人 日本機械学会 空調機用熱交換器の高性能化における研究開発 Research and Development on Improvement in Performance of Heat Exchangers for Air-conditioners ○正 柴田 豊(ダイキン工業) Yutaka Shibata, Daikin Industries, Ltd., 1304 Kanaoka-cho, Kita-ku, Sakai, Osaka Heat exchangers for air-conditioners generally consist of aluminum fins and copper tubes. The performance of the heat exchangers had been improved by heat transfer enhancement on the fins and on the tubes for several decades. In recent years, however, the conventional methods of heat transfer enhancement are coming close to the limit due to some problems in practical use. And the heat exchangers have various factors that can deteriorate the performance. This paper shows some techniques that have been developed to improve the performance of the heat exchangers and, additionally, new trials by which more remarkable heat transfer enhancement is intended. Key Words: Heat Exchanger, Heat Transfer, Air Conditioning, Refrigerant, Energy Saving 1.はじめに 地球環境保護の観点から CO2 排出量削減が求められる中, 一般家庭のエネルギー消費量の約 25%を占める空調機にお いても,省エネルギー化が大きな課題となっている.その 中で,熱交換器は重要な構成要素のひとつであり,高性能 化の要求は非常に高い.空調機用熱交換器の高性能化とし ては,数十年にわたって,空気側や冷媒側の伝熱促進を中 心に研究開発が行われてきた.しかしながら近年では,実 用上の制限事項もあって,従来の伝熱促進技術が限界に近 づいているため,種々の工夫による高性能化が試みられる ようにもなっている.本稿では,従来の伝熱促進技術を振 り返るとともに,近年の高性能化への取り組み例を紹介し, さらに今後の展望について述べることとする. 2.高性能化の概要 一般に空調機用熱交換器は,Fig.1 に示すようにアルミニ ウム製のフィンと銅製の伝熱管とで構成され,一般家庭用 のルームエアコンや,ビル,店舗,オフィス用のパッケー ジエアコンなどに広く用いられている.この形式の熱交換 器は,クロスフィン型またはフィンアンドチューブ型など と呼ばれており,フィン間を流れる空気と伝熱管内を流れ る冷媒との間で熱交換が行われる. Fig.1 Heat exchanger for air-conditioners. 熱交換器の能力すなわち熱交換量 Q[W]は,熱通過率 K [W/m2K],伝熱面積 A [m2],および空気と冷媒との対数平 均温度差 ∆T [K]を用いて,簡易的に Q = F・K・A・∆T と表 される.ここで F は,熱交換器における各流体の流れ形式 によって定められる修正係数であり,単純な対向流形式の 場合には 1 となる.空調機において,省エネルギーの観点 から ∆T は年々縮小されており,熱交換器には K・A を大き くすることが求められる.これがすなわち熱交換器の高性 能化である.このうち,A を大きくするためには,限られ たスペースにフィンを高集積化することが必要である. Table 1 に,1990 年代までのルームエアコン室内機の内部 レイアウトの変遷例 (1)を示す.熱交換器は年々大型化して いるが,通風抵抗を抑えるため,フィン幅(奥行き)を広 げず,前面面積を大きくするように工夫されている.ただ し近年では,1999 年のレイアウトに見られるように,部分 的に小さい熱交換器を付設してフィン幅を広げることも行 われるようになり,2000 年以降はこのような形式が主流と なっている. 一方,K を大きくする取り組みは,空気側および冷媒側 の伝熱促進である.Table 1 に記したように,空気側のフィ ンはプレートフィンからスリットフィンやルーバーフィン へ,冷媒側の伝熱管は平滑管から内面溝付管へと変化し, さらに伝熱管の管径はφ9.52 からφ7 へと細径化されるな ど,種々の技術により伝熱促進が実現されてきた. これらの効果により,この約 30 年間でルームエアコン室 内熱交換器の K・A は 4 倍以上に向上した.以下では,この ような高性能化への取り組みについて詳しく述べる. Table 1 Inside layout of the indoor units of residential air-conditioners(1). 3.空気側の高性能化 空調機用熱交換器においては,空気側熱伝達率は冷媒側 熱伝達率の 1/100 程度であり,フィンにより伝熱面積を拡 大しているものの,空気側熱抵抗は冷媒側熱抵抗の 5 倍前 後の値になる.このため,熱交換器の性能に対しては空気 側性能が支配的であり,フィンの高性能化が極めて重要で ある.Fig.2 に,室内熱交換器用フィンの性能の推移例 (1) を示す.フィンパターンがプレート(平板)フィンやワッ フル(波型)フィンから,スリットフィンやルーバーフィ ンへと変化することにより,前縁効果を利用でき,熱伝達 率は大きく向上した. Fig.2 Fins of heat exchangers for indoor units(1). スリットフィンやルーバーフィンについては,数多くの 解析や可視化実験が行われている (2)-(8).例えば平松ら (4) は, Fig.3 に示すようなルーバーフィンおよびオフセット(スリ ット)フィンについて数値解析を行い,フィンの配列状態 を示すパラメータ l2/l1 を用いてヌセルト数 Nu および抵抗 係数 Cf を整理した.その結果,Fig.4 に示すように,ルー バーフィンでは二つ,オフセットフィンでは一つの Nu 極 大点が存在することが明らかになり,さらに,熱伝達と圧 力損失の比である jh/Cf を用いて各フィンの性能を評価する と,Fig.5 に示すように,ルーバーフィンでは l2/l1=0.3 付近, オフセットフィンでは l2/l1=0.5 で最適配列となることがわ かった.また Webb(9)は,オフセットフィンやルーバーフィ ンなどについて,熱伝達率および圧力損失のデータをまと め,整理式を示している.以上のことから,これらのフィ ンの仕様について,現在ではほぼ最適な設計が可能になっ ていると言える. 近年では,フィンと伝熱管を組み合わせた流路に対する 三次元数値解析も多く行われており (10)-(19) ,より現実的な 性能予測や最適化が可能となっている.例えば喜ら (10) は, 伝熱管の細径化により管背面の死水域が減少し,熱伝達率 が低下せずに圧力損失が低減することを明らかにした.こ のことは,フィンピッチの縮小による伝熱面積の拡大が可 能であることを示唆している.事実,室内熱交換器におい ては,伝熱管の細径化と共にフィンピッチが縮小されてお り,このことが空気側熱抵抗低減に大きく寄与してきた. 空気側の高性能化においてフィンピッチの縮小は効果的 であり,また前縁効果の利用という点では,スリットやル ーバーの微細化も有効な手段である.しかしながら現実に は,室内熱交換器の場合,冷房運転時にフィン表面に生じ る凝縮水による通風抵抗の増大や水飛び,ホコリやゴミな どによる目詰まり,および製造技術などの問題があるため, スリットやルーバーの幅は 1mm 前後,フィンピッチは 1.0 ~1.3mm 程度が現在の主流となっている.また室外熱交換 器においては,暖房運転時の着霜の問題から,より広いフ ィンピッチで使用されたり,あるいはワッフルフィンやプ レートフィンが採用されたりしているのが現状である. このように,実用上の制限により,従来の伝熱促進技術 が限界に近づきつつある中で,種々の工夫による高性能化 が図られている.例えば谷口ら (11)は,スリット本数を減じ ることにより圧力損失が低減するため,フィンピッチの縮 小または風量の増大が可能となり,結果として能力が向上 することを示している. Multi bended heat exchanger. Bow shaped heat exchanger. (21) Fig.6 Cross sections of heat exchangers . (a) Basic louvered fin. (b) Parallel louvered fin. (c) Inclined louvered fin. (d) Offset fin. Fig.3 Analytical models and computational domains of fins(4). (a) (b) (c) (d) Heating mode. Cooling mode. (21) Fig.7 Air flow rate and heat capacity . Fig. 4 Nu and Cf for each fin(4). Fig.5 Optimum Condition for each fin(4). ルームエアコンの室内熱交換器は,Table 1 に示したよう に折り曲げて室内機に組み込まれるのが一般的であるが, この折り曲げをなくし,弓形や円弧形と呼ばれる形状に一 体成形したフィンも開発されている(20) - (22).蛭子ら(21)は, Fig.6 に示すような一体成形型の,多段曲げ型に対するメリ ットとして,フィンに折り曲げ用の切り欠きがないことに よる伝熱面積増大とフィン効率向上,および折り曲げに伴 うスリットの変形がないことによる熱伝達率向上を挙げて いる.また Fig.7 に示すように,同一ファン入力において, 暖房運転や送風のみの場合は,多段曲げ型と一体成形型と で風量に大差がないのに対し,冷房運転の場合は,一体成 形型の方が高風量となり,結果として多段折り型に対する 能力向上がより顕著になっている.これは,多段曲げ型に おいては,冷房運転時の凝縮水が切り欠き部に滞留し,通 風抵抗を増大させ風量が低下するのに対し,一体成形型で は,凝縮水が滞留せず速やかに排出されるため,通風抵抗 の上昇が小さく,風量低下も少なくなることによる. 4.冷媒側の高性能化 冷媒側においては,冷媒の蒸発または凝縮による潜熱移 動を伴うため,空気側よりも高い熱伝達率が得られるが, さらに熱伝達率を向上させるため,種々の取り組みが行わ れてきた.Fig.8 に冷媒側伝熱管の推移例 (1)を示す.古くは 平滑管が用いられていたが,その後,管内面に微細な溝を 螺旋状に形成した内面溝付管が開発され,また溝形状が三 角形から台形,さらに台形スリム溝に変化することにより, 熱伝達率が約 2.5 から 3 倍となる一方で,圧力損失は 50% 程度しか上昇せず,極めて有効な高性能化が達成された(23). Herringbone tube. Inner grooved tube. Fig.9 Photos and illustrations of tubes. Ratio of heat transfer coefficient or pressure drop 7.0 Heat transfer coefficient (Evaporation) Heat transfer coefficient (Condensation) Pressure drop 6.0 Fig.10 Heat transfer coefficient of R22 and R407C(24). Asymmetrical Grooved 〈Inductively Welded〉 5.0 Grooved (Trapezoid / Slim) Grooved (Trapezoid) 4.0 3.0 Grooved (Triangular) Cross-Grooved Grooved ( Trapezoid / Slim / High- fin) Fig.11 2.0 Circumferential distribution of liquid layer thickness(25). Plane 1.0 1980 Fig.8 1990 1995 2000 Tubes of heat exchangers(1). そのような状況下,モントリオール議定書により HCFC の全廃が決定され,それまで空調機用の冷媒として広く用 いられてきた R22 に代わり,代替冷媒として HFC 系の三 成分非共沸混合冷媒 R407C,および二成分疑似共沸混合冷 媒 R410A が提案された.R22 と比較した場合,R407C は動 作圧力がほぼ同等であるが伝熱性能が大幅に劣り,R410A は伝熱性能がほぼ同等であるが動作圧力が約 1.6 倍高いこ とが知られている.そして 2000 年頃に,まずパッケージエ アコンには R407C,ルームエアコンには R410A が主に用い られるようになり,特にパッケージエアコンに対しては, 伝熱管のさらなる高性能化が急務となった.この頃,注目 を集めたのが,平板上に溝加工を施して円管状に成形する, 電縫管と呼ばれる伝熱管であり,従来の引き抜き管では不 可能な溝形状の加工が実現された.Fig.9 に,当時注目され た,W 溝付管またはヘリンボーン溝付管と呼ばれる管の内 面形状を,従来の螺旋溝付管と併せて示す.W 溝付管につ いては,今日に至るまで多くの研究が行われており (24) - (28), データの蓄積も豊富である.例えば Fig.10(24)は,冷媒 R22, R407C について,W 溝付管,螺旋溝付管における蒸発およ び凝縮熱伝達率を示す.ここで横軸の x は冷媒の乾き度で ある.図より,螺旋溝付管における R22 から R407C への熱 伝達率の低下を,R407C で W 溝付管を用いることにより, ほぼ補うことが可能となっている. Evaporation. Fig.12 Condensation. Tube wall temperature and heat transfer coefficient(25). この伝熱促進のメカニズムとして,蛭子ら (25)は,Fig.11 のように,液膜厚さが周方向に不均一となり,局所的に薄 膜化した部分で高い熱伝達率が得られることが要因と推察 した.そこで,R407C の流れ方向を変化させ,それぞれ管 の上下左右位置において外壁温度を測定し,局所熱伝達率 を求めた.その結果を Fig.12 に示す.縦軸は,外壁温度の, 周方向平均値に対する温度差,および局所熱伝達率である. 図より,液膜が薄くなると考えられる部分で熱伝達率が高 くなっており,定性的に推察が正しいことが明らかになっ た.その後,管出口での流れの観察・撮影(26)-(28)や,管断面 における周方向の液流量分布測定 (29)などにより,液膜厚さ の周方向の不均一性が確認されている. Fig.13(24)は,R407C の W 溝付管,螺旋溝付管における熱 伝達率および圧力損失を示す.図より,W 溝付管には,螺 旋溝付管に比べて圧力損失が大きいことや,熱伝達率の流 速依存性が大きく,低流速域での熱伝達率低下が顕著であ るなどの欠点が存在することがわかる.そこで,このよう な欠点を補うことなどを目的として,W 溝付管と形状の異 なる電縫管も開発されている.例えば Fig.14 には,溝を非 対称に配置したものを示す(30).これは,W 溝付管に螺旋溝 付管の特性を加えることを狙ったものである.結果として, ある程度の改善効果は得られており,溝仕様の工夫によっ て,電縫管をさらに高性能化できる可能性を示唆している. 他に内田ら (31)は,Fig.15 のように螺旋溝の頂部に三次元 的な切り欠きを付与したクロス溝付管を開発し,Fig.16 に 示すように,W 溝付管に対して圧力損失同等以下で,特に 低流速域で高い熱伝達率が得られることを明らかにした. 従来の螺旋溝付管も,加工技術の高度化により,溝のね じれ角,および溝間のフィンの高さや頂角などの最適化が 進展し(32),圧力損失を抑えつつ,W 溝付管に近い熱伝達率 が得られるものも開発されるようになった.また,パッケ ージエアコンにおいても,R22 と同等性能を持つ R410A が 主として使用されるようになり,伝熱管としては,電縫管 よりも低コストで生産される螺旋溝付管が主流となった. なお,螺旋溝付管の溝仕様の最適化においては,試作と 性能評価を繰り返すのが一般的であるが,鹿園ら (33)(34)は, 溝内の液の重力と表面張力のバランスによる物理モデルに 基づいて,単一冷媒の凝縮熱伝達率の予測式を提案し,冷 媒物性や溝仕様の影響を良好に予測している. Heat transfer coefficient. Pressure drop. Fig.13 Heat transfer characteristics of tubes(24). Fig.14 Asymmetrical inner grooved tube(30). Fig.15 Cross-grooved tube (Micro-notched tube) (31). Heat transfer coefficient. Pressure drop. Fig.16 Heat transfer characteristics of tubes(31). 5.熱交換器の有効利用 上述の通り,フィンおよび伝熱管の性能は飛躍的に向上 してきた.しかしながら,実際にこれらを組み合わせて熱 交換器として使用する際には,種々の性能低下要因が存在 し,フィンおよび伝熱管の性能が十分に発揮されない場合 がある.以下では,そのような性能低下要因の影響を低減 して,熱交換器を有効に利用する取り組みを紹介する. 5.1 冷媒分流 熱交換器の高性能化の過程において,伝熱管が細径化さ れてきたことは,既に述べた通りである.このため,パッ ケージエアコン用の大型熱交換器のみならず,ルームエア コン用の熱交換器においても,その性能を十分に引き出す には,冷媒流路を複数のパスに分割し,冷媒の圧力損失を 低減することが必要であり,この場合,各パスへ冷媒を適 切に分配することが重要となる.特に蒸発器では,熱交換 器入口において冷媒が気液二相流の状態にあり,これを適 切に各パスに分配できる高性能な分流器が求められる. 従来,分流器としては,Fig.17 に示すような単純な形状 のものが多く用いられており,適切に冷媒を分配するため には,分流器の設置角度や,分流器出口から熱交換器へ至 る各配管の管径や長さなどを,それぞれ試行錯誤的に調整 することが行われてきた.これは,分流器内部の冷媒の流 動状態が不明であることが一因である.そこで Shibata ら (35) は,中性子ラジオグラフィー (36)により,2 パス分流器内部 の冷媒の気液二相流を可視化した.その瞬間画像とイラス トの例を Fig.18 に示す.可視化により,分流器底部に液溜 まりが存在し,その中央部から気相が上部へ噴出する様子 や,液相が内壁に沿って薄膜の状態で上昇しつつ,時折気 相に伴われて中央部で吹き上がる現象などが確認された. また吉岡ら (37)は,ポリカーボネイド製の透明な 4 パス分流 器を作成して内部の冷媒流れを観察し,2 パスの場合 (35)と ほぼ同様の挙動を確認した.さらに,実験計画法に基づい て,分流器の各形状パラメータが分流性能に及ぼす影響を 評価して,Fig.19 に示すような分流器の最適設計を行い, これにより,分流器入口への冷媒流入条件(流量や乾き度) および分流器の設置角度が分流性能に及ぼす影響を,大幅 に低減できることを明らかにした.すなわち,現在主流と なっているインバーター機における冷媒流動条件の変動や, 製造上の誤差や空調機の据え付け状態などによる分流器設 置角度の変化によらず,良好な分流性能を発揮する分流器 が設計可能であることを示した. Fig.17 Photos of conventional distributors. (a) Conventional branch pipe. Fig.21 Conventional type 18 Upper pass Lower pass 14 12 10 2 4 6 Length Fig.22 Refrigerant Fig.19 Optimization of a distributor(37). 一方,分流器形状の工夫により分流性能を向上する試み も行われている.例えば中山ら (38)は,Fig.20 に示すように, 分流器内部にオリフィスを設けたタイプ,およびその改良 型として,細管による混合部を設けたタイプを製作し,そ れぞれルームエアコン室内機に組み込んで冷房運転を行っ た結果,後者を用いる方が,前者に対して冷房能力が向上 することや,分流器を傾けた場合でも能力の低下が小さい ことを確認した.また藤野ら(39)は,分流器内部の冷媒挙動 の可視化結果 (35)を参考に,液溜まりを防止するために内容 積を低減し,分流器設置角度の影響を受けないよう分流器 入口に絞り機構を設け,この絞りを冷媒が通過する際に気 液が混合されることを狙った分流器を製作した.このタイ プの 2 パス分流器と,従来から用いられている分岐管を Fig.21 に示す.これらについて,特に設置方向の影響を評 価するため,それぞれ,冷媒の流れ方向を水平とし,さら に分流直後の各パスが鉛直方向上下に配置されるようにル ームエアコン室内機に設置し,冷房運転を行った.Fig.22 は,管外壁温度の冷媒流れ方向の変化(冷媒温度の変化に 対応する)を示す.分岐管の場合には,上側パスに液冷媒 が十分供給されず,パスの半分以上で冷媒が過熱状態にな り,下側パスでは熱交出口においても冷媒の蒸発が終了し ないのに対し,分流器の場合には,上下パスともほぼ同様 の冷媒温度変化を示し,良好な分流性能が得られた. Previous type. New type. Fig.20 Cross sections of distributors(38). 14 12 8 0 Instantaneous visualized images and illustrations(35). Upper pass Lower pass 10 8 Fig.18 New type 18 16 Twall , ℃ 16 Twall , ℃ (b) New type distributor (cross section). Photos of distributors(39). 8 10 0 2 4 6 8 10 Length Temperature distribution(39). これらの分流器は,分流性能が良好である反面,従来の ものに比べて,Fig.19 のタイプは寸法が大きく,Fig.20,21(b) のタイプは冷媒の圧力損失が大きいという欠点を有してい る.現実には,分流性能のみならず,低圧力損失,コンパ クト,さらには低コストが分流器に求められており,また, 伝熱管の細径化に伴い,多パスへの対応も必要となるなど, 分流器は未だ多くの課題を抱えている. 5.2 パス設計 冷媒流路の分割において,分割数(パス数)および流路 パターン(パス取り)の設定はきわめて重要である.これ らが適切に行われないと,たとえ分流器の性能が優れてい ても,熱交換器の能力が大きく低下することになる.パス 数については,少ない場合には冷媒の圧力損失が大きくな り,多い場合には熱伝達率が低くなる.さらに,熱交換器 が蒸発器として用いられる場合と凝縮器として用いられる 場合とで,圧力損失および熱伝達率の特性が異なるので, パス数の選定においては,これらを総合的に考慮する必要 がある.また,パス取りについては,単純なパターンの場 合でも,冷媒を流す方向,例えば空気に対して対向流とす るか並行流とするかで能力が大きく変化することや,出口 における冷媒過熱度または過冷却度が大きい場合にその傾 向が顕著であることなどが知られている (40). パス設計においては,これらのことを考慮し,ある程度 の試行錯誤的プロセスを伴うが,解析による効率化も図ら れている (41)-(45) .パス設計を目的とした解析においては, Fig.23(44)に示すように,熱交換器を,伝熱管の列,段,長 さ方向に分割した微小エレメントの連結体として扱い,各 エレメントにおける熱移動や圧力損失について,冷媒の経 路に沿って計算を進めて行く手法が一般的である.また, 熱交換器前面における風速分布を与えることにより,実機 組込み状態を想定した解析も可能である.風速分布につい ては,別途流体解析を行って得られた値または実測値が用 いられる.さらに,各パスにおける冷媒の圧力損失が等し くなるように,冷媒流量の分配を定めることもできる.近 年では,パス数の増大やパス取りの複雑化により,解析の 重要性がますます大きくなっており,これに対応するよう に,Fig.24(44) に示すような,パス途中での分岐や合流に対 応した解析も行われている.しかしながら,特に蒸発器の 場合においては,各パスの出口状態(冷媒の乾き度または 過熱度)を必ずしも正確に予測できないのが現状である. これは,解析において冷媒流量の分配を定める際,各パス へ分配される冷媒の乾き度が等しいと仮定されているのに 対し,現実には異なる乾き度で分配されることが主要因と 考えられる.気液二相流の,乾き度も含めた分配状態を予 測するのは,現状では極めて困難であるため,当面はこの 誤差を認識した上で解析を用いざるを得ない. Fig.23 Fig.24 Simulation model for a heat exchanger(44). 一方,補助熱交換器を用いずに,冷媒流路を工夫するこ とにより,熱交換器の性能を維持しつつコンパクト化を狙 った例もある.横山 (22)は,Fig.27 に示すように,ルームエ アコン室内熱交換器に,管径の異なるφ5,φ6.35,φ7,φ7.94 の伝熱管を採用し,過冷却域にφ6.35 管を 1 パスで配置し て冷媒流速を上げることで,熱伝達率を向上させている. また,過熱ガス域ではφ7.94 管を 2 パスで配置しており, 熱交換器を蒸発器として用いる場合の冷媒圧力損失を低減 している.さらに,ファンに最も近くなる部分にφ7.94 管 を配置して抵抗を大きくするなどの工夫により,風速分布 の改善も図っている.これらの結果,従来の補助熱交換器 を付設したタイプに対して,同等の性能を維持しつつ,熱 交換器全体の奥行きを約 18%低減することに成功している. Indoor heat exchanger for a residential air-conditioner(44). Fig.27 近年,空調機の高 COP 化の要求から,熱交換器における 冷媒のエンタルピー変化を大きく取る必要があり,このた め,特に凝縮器出口において,冷媒の過冷却度を大きくす ることが求められている.しかしながら,過冷却域におい ては,気液二相域に比べて冷媒の熱伝達率が低く,しかも 冷媒と空気の温度差が小さくなるため,過冷却度を大きく することにより,熱交換器の能力が大幅に低下することが 懸念される.しかも既述の通り,過冷却度が大きい場合に は,パス取りによる性能差が大きくなる可能性があるため, 適切なパス設計がますます重要となっている.ルームエア コンの室内熱交換器において,2000 年以降,部分的に小さ な熱交換器を付設するのが主流となっていることは既に述 べたが,この熱交換器は過冷却用の補助熱交換器として用 いられることが多い.補助熱交換器においては,メイン熱 交換器よりもパス数を減じて冷媒流速を上げることで熱伝 達率を向上させ,さらに冷媒が低温の空気と熱交換可能と なる風上側に配置することで,効率的に過冷却度を大きく することが行われている.補助熱交換器による過冷却度増 大について,Fig.25 にモリエル線図上でのイメージ図を, Fig.26 にその効果を表す (1).Fig.26 の横軸は凝縮器出口にお ける冷媒の過冷却度を示す.図より,小さな補助熱交換器 を付設することにより,同一能力で過冷却度が約 9 度増大 しており,単純に熱交換器全体を大型化するよりも,補助 熱交換器の付設が COP の向上には効果的であると言える. Fig.25 Auxiliary heat exchanger(1). Fig.26 Effect of auxiliary heat exchanger(1). Array of different diameter tubes(22). 5.3 接触熱抵抗 一般に,フィンと伝熱管は,管を機械的に拡管すること により圧接されており,ここに接触熱抵抗が存在する.近 年では,フィンや伝熱管の高性能化により空気側および冷 媒側の熱抵抗が低減され,熱交換器の全熱抵抗に対する接 触熱抵抗の割合が増大している.接触熱抵抗は,拡管率の 増大により低減できるが,通常,拡管は管内にダイスを通 すことにより行われるため,拡管率の増大は伝熱管の溝形 状の変形につながり,冷媒の熱伝達率を低下させる可能性 がある.また,さらに拡管率が増大すると,フィンのカラ ー部の割れが生じ,かえって接触熱抵抗を増大させる場合 もある.拡管率と接触熱抵抗の関係については,実験デー タ (46)に基づいた整理式(47)もあるが,上記のような理由から, 実際には試行錯誤的に最適な拡管率を定める必要がある. 5.4 水はけ性 熱交換器を蒸発器として用いる場合,フィン面で空気が 露点以下に冷却されると,凝縮水が生じてフィン面を覆い, これが熱抵抗となって熱交換器の性能を低下させる.特に ルーバーやスリットの部分に凝縮水が滞留すると,空気側 の熱伝達率が大幅に低下する.また凝縮水がさらに滞留す ると,フィン間に凝縮水がブリッジして,性能の低下とと もに通風抵抗を大きく増大させ,やがて水飛びなどの問題 が生じる場合もある.このため,フィン面上の水はけ性を 向上させる必要があり,特に室内熱交換器においては,凝 縮水が薄膜の状態で重力によりスムーズに排出されるよう に,フィン表面に親水処理皮膜がコーティングされている. ところが室内環境によっては,空気中に浮遊する汚染物質 の影響により,親水処理皮膜が劣化し,水はけ性が低下す る可能性がある(48).そのため,耐汚染性に優れた皮膜の開 発が行われているが,多種多様な環境の全てに対応するこ とは困難なのが現状である.超親水性およびセルフクリー ニング効果のある光触媒(酸化チタン)を用いることも試 みられているが(49),紫外線照射の必要性や耐久性およびコ ストなどの課題が多く,実用化には至っていない. 水はけ性に関わる問題として,暖房運転時における室外 熱交換器の着霜・除霜も挙げられる.暖房運転時,室外熱交 換器は蒸発器として使用されるため,外気および冷媒の条 件によってはフィン表面に着霜現象が生じ,さらに霜層が 成長すると,風量の低下や熱抵抗の増大をもたらし,大幅 に性能が低下することがある.この場合,暖房を一時中断 して,圧縮機から吐出される高温の冷媒を室外熱交換器に 供給するなどの方法で除霜を行う必要があり,エネルギー のロスおよび室内快適性の低下といった問題が生じるため, 着霜速度を抑え,除霜速度を高めることが重要となってい る.これまでに,熱交換器における着霜特性についての解 析が行われ (50)(51),フィン形状や表面処理による着霜・除霜 対策も検討されている (52) が,依然,着霜・除霜は大きな問 題となっている.実機においてはシステム制御等の工夫も 必要であるが,水はけ性は大きな影響を及ぼしており,新 たな技術の開発が必要である. 6.今後の展望 フィンや伝熱管に対する従来の伝熱促進技術が,種々の 制限により限界に近づいていることは既に述べた通りであ る.解析等を駆使した最適化や,地道な積み重ねによる少 しずつの性能向上は今後も続けられるべきではあるが,そ れとは別に,クロスフィン型熱交換器の性能を,従来のト レンドを超えて向上させるための,新たな着眼点による伝 熱促進技術が必要となっている.例えば,フィン面に Fig.28(53),Fig.29(54)に示すような渦発生体を付与することに より,圧力損失の増大を抑えつつ熱伝達率を向上させるこ とが提案されている.この技術は,空調機の使用条件であ る低レイノルズ数域では十分な効果が得られないなどの理 由で実用化には至っていないが,このような,ルーバーや スリットの最適化とは異なる手法に関しての,さらなる技 術開発が望まれる. Fig.28 Fin with vortex generators(53). Fig.29 Finned-tube bundles with winglets(54). 一方,クロスフィン型とは異なる形式の熱交換器を空調 機に適用することにより,クロスフィン型熱交換器ではな し得ない性能向上が得られる可能性も考えられる.例えば 伊藤ら(55)は,カーエアコンの凝縮器に用いられるアルミニ ウム製のパラレルフロー型熱交換器の評価を行った.この 熱交換器は,Fig.30 に示すように,ルーバー加工を施した コルゲートフィン,内部流路を分割した扁平管,およびヘ ッダをロウ付けすることにより構成され,通常,ヘッダを 鉛直,扁平管を水平に配置して使用される.パラレルフロ ー型熱交換器は,凝縮器として用いられる場合においては, クロスフィン型熱交換器よりも熱通過率が高く,通風抵抗 が低いことが知られており,過去に冷房専用空調機の室外 熱交換器に適用された実績もある.ただし,冷暖房機に適 用する場合には,蒸発器としても使用されることになり, この場合,Fig.30 のような配置では,扁平管上に凝縮水が 滞留し,水はけ性が極めて悪くなる.そこで,ヘッダを水 平,扁平管を鉛直に配置することにより,水はけ性をかな り改善することが可能である.ところが,これを室外熱交 換器として使用した場合には耐着霜性能が非常に悪く,実 用には適さないことが明らかにされている.これは,扁平 管を鉛直に配置した場合でも,Fig.31(a)のように凝縮水が コルゲートフィンに沿って蛇行しながら流下するため,水 はけ性でクロスフィン型熱交換器より劣ることが主要因と 考えられる.ただし長田ら (56)は,管表面への凝縮水排水路 の付与,フィンのルーバー開口部の拡大,フィン表面の親 水処理などにより,Fig.31(b)のように凝縮水が管に沿って 鉛直に流下し得ることを示唆しており,今後の技術開発に よっては耐着霜性の向上の可能性も考えられる. Fig.30 Parallel flow type heat exchanger(55). (a) Draining along tubes. (b) Draining along corrugated fins. Fig.31 Illustrations of draining pattern(56). また,Kim ら (57)は,パラレルフロー型熱交換器のコルゲ ートフィンの部分を,Fig.32 に示すような発泡金属に置き 換えた熱交換器を提案した.発泡金属は,単位体積あたり の表面積が大きく,また,細い線によって構成される複雑 な流路を持つため,前縁効果による高い熱伝達率と,乱れ による伝熱促進が期待できる.この熱交換器を用いて伝熱 実験を行った結果,発泡密度や管ピッチの最適化により, 凝縮器,蒸発器いずれにおいても,同一ポンプ動力あたり の伝熱性能(空気側の熱伝達率と表面積との積)を,コル ゲートフィンの場合よりも 20%以上向上できることが明ら かになった.ただし,通風抵抗の値自体はコルゲートフィ ンの場合よりもかなり大きく,そのままでは空調機に適用 することは困難である. Fig.32 Aluminum form metal(57). このように,現時点では,従来のトレンドを超え,かつ 空調機で実用可能な高性能化技術は得られていないが,ク ロスフィン型およびそれ以外の形式の熱交換器に関する研 究開発が継続されており,新たなブレークスルー技術の実 現が待ち望まれる. 7.おわりに 空調機用熱交換器の研究開発について,過去から現在ま でを振り返り,また,今後の展望として,新たな着眼点に よる技術の例を紹介した. 空調機用熱交換器の課題として,伝熱性能の他に,低コ ストやコンパクト性なども挙げられるが,さらに今後,環 境問題の深刻化に伴い,省資源やリサイクル性などの要求 も高まると思われる.これに対応するには,従来の伝熱技 術の枠を超えた新しい技術が必要であり,より広い見地か らの研究開発が望まれる. 参考文献 (1) 笠井,冷凍,75-878 (2000), 1052-1057. (2) 平松,石丸,松崎,機論(B 編),55-519 (1989), 3449-3456. (3) 平松,石丸,松崎,機論(B 編),55-519 (1989), 3457-3461. (4) 平松,石丸,松崎,機論(B 編),55-519 (1989), 3462-3466. (5) 横野,機論(B 編),57-544 (1991), 4223-4228. 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