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横浜は港町 除夜の「汽笛」 元日は誕生パーティー?

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横浜は港町 除夜の「汽笛」 元日は誕生パーティー?
横浜市立帷子小学校
学校だより № 9 1 月号
平成 28 年 1 月 7 日
横浜市保土ケ谷区
川辺町 65-1
℡ 045-335-5896
校長
小松 眞
http://www.edu.city.yokohama.lg.jp/school/es/katabira/
■横浜は港町
先日、4年生は社会科見学で横浜港まで行っ
てきました。
午前中はランドマークタワーの見学、象の鼻
パークでお弁当を食べてから、午後は都市発展
記念館の見学でした。
天気が良い日ですと、東はスカイツリーから
西は宮が瀬ダムまで、展望台からよく見えます。
そして、何と言っても圧巻は眼前に広がる横
浜港です。
日によっては大桟橋から出港していく大型客
船も見ることができ、横浜港には、はるか遠く
まで様々な大きさ、様々な種類の船が浮かんで
います。
ランドマークタワーに登るたびに、つくづく
横浜は港湾都市なんだなあと実感します。
ます。
まさに汽笛のハーモニー。
10分間近く鳴り響きました。
冷たい風を浴びながら、空に向かって奏でら
れる汽笛を聞くと、子どもながらに新しい年へ
の希望や期待が湧いてきました。
当時、今に比べて、正月を迎える準備は大人
にとって大仕事でしたし、子どももその手伝い
をよくさせられました。
大掃除は家族総出でしたし、お節料理を煮た
り餅を焼いたりするための七輪の番や、障子の
張り替えは私の仕事でした。
そんな、大仕事をしての大晦日の夜、遠くか
ら聞こえた汽笛の音はよく記憶に残っています。
■元日は誕生パーティー?
「国民の祝日に関する法律」では「元日」の
趣旨はとてもシンプルです。
年のはじめを祝う。
今、元日の迎え方が昔に比べてどんどん簡素
になっているため、子どもたちにとって、正月
とは単に「お年玉」をもらうイベントと化して
しまう傾向にあるのは大変残念なことです。
先月の朝会でこんな話をしました。
■除夜の「汽笛」
大晦日、そして元旦。新しい年です。
大晦日というと、大掃除や除夜の鐘の音を思
い出す方も多いと思います。
私にとって、大晦日を代表する音はお寺の鐘
の音ではありません。
「汽笛」の音です。
大晦日の夜、午前0時になると同時に横浜港
の空に様々な汽笛の音が吹き渡ります。
除夜の鐘のかわりでしょうか、停泊している
船が、新年を迎えたお祝いの汽笛を一斉に吹き
鳴らすのです。
私が子どもの頃、新しい年になる午前0時に
なった瞬間に、家族の誰かが窓をぱっと開けま
した。
すると、冷たい風と一緒に港からの汽笛の音
が一斉に聞こえてきます。
小さな船の「ピー」という甲高い音から、大
きな客船やタンカーの、「ボォー」というお腹
のなかまで揺るがすような太い音まで、それぞ
れ異なった音色、異なった鳴らし方で鳴り響き
皆さんには誕生日がありますね。誕生日
を迎えると、ひとつ年をとります。ケーキ
に年の数のロウソクを立ててお祝いする人
も多いでしょう。
でも、昔は年の数え方が違っていました。
「数え年」と言います。お母さんのお腹に
いたときも数えて、生まれた日を一歳とし
ます。そして、誕生日ではなくて、元日が
来たら一歳年をとるのです。
「数え年」の例をいくつか示し、特に12月
31日に生まれた子は次の日の元日に二歳にな
るという極端な例も話しました。
かつて、「数え年」の考え方は日本だけでな
く、中国や韓国、ベトナムなど他のアジアの国
々でも使われていました。
元日は、家族みんなが無事に一歳年をと
ることができたお祝いでもあるのです。
だから挨拶も、「明けましておめでとう
ございます」なのです。
全員分の誕生パーティーをまとめてやる
ようなものですね。
正月の行事そのものも大事な伝統ですが、元
日に至るまでの準備を子どもたちに手伝わせる
ことも、子どもの成長にとって実は大事です。
「お祝い」へのプロセスを大事にすることに
よって、「お祝い」そのものが輝いてくるもの
なのです。
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