...

資料4 H23・24・25取組結果.

by user

on
Category: Documents
15

views

Report

Comments

Transcript

資料4 H23・24・25取組結果.
資 料 4
「徳島県西部圏域振興計画(第2期)」の平成23・24・25年度の取組結果について
重点項目1 地域資源を活かした交流の推進
(1)観光交流の推進
評価シートP1~6 №1~12
平成20年度に四国で唯一、全国初の認定となる「にし阿波観光圏」として取組みを
進め、外国人延べ宿泊者数や、体験型教育旅行の受入が大幅に増加するなどの成果を上
げてきた。
その後、認定期間満了と同時に、新たな整備計画を策定し、観光圏の名称を「にし阿
波~剣山・吉野川観光圏」と改め、平成25年4月には、新観光圏制度に基づく、全国
で6か所、中四国では唯一の新観光圏の認定を受けた。
新観光圏では、「天涯のしずく 久遠の大河へ」のキャッチコピーのもと、他地域と
の差別化を図り、国内はもとより国外からも、多くの観光客から旅行先として選んでも
らえる「日本の顔」となる「ブランド観光地域」を目指している。
このため、滞在プログラムの開発やモニターツアーの実施、誘客活動としての国内大
都市圏での観光キャンペーンや、香港、シンガポールでの観光PR及び現地旅行会社へ
の営業活動等、官民が協働し、観光入り込み客数や宿泊客数の増加に向け、地域での受
け入れ体制の充実を図る取組みを行っている。
また、剣山国定公園指定50周年を契機に、圏域の2市2町と県南部の関係団体が一
体となり「ぐるっと剣山!交流促進会議」を設立し、地域資源を活かした様々なイベン
トを実施することで、観光誘客や県内外の交流を促進する取組を行った。
さらに、「住んでよし、訪れてよし」の観光まちづくりを推進するため、住民が地域
資源の魅力を再発見して、商品化・発信・販売する、にし阿波体感プログラムイベント
「あわこい」を実施した。
加えて、西部総合県民局独自の取組として、にし阿波の風景・景観を新たな地域資源
として発掘・情報発信するため、「にし阿波お勧めビューポイント」を選定し、パネル
展の開催や周遊モデルコースの設定など、積極的な取組を行った。
また、豊かな自然や食材、伝統文化等を活用した「とくしま農林漁家民宿」制度の普
及を促し、農山村への入り込み客数の増加を図った。
-1 -
(2)地域のスポーツ・文化を通した交流の推進
評価シートP7~8 №13~17
にし阿波の地域資源を活用した全国規模のアウトドアイベントとして、ラフティング
の「大歩危リバーフェスティバル」や、サイクルスポーツの「ツール・ド・にし阿波」
の開催に連携・協力を行った。また、お勧めサイクリングコースと観光地を載せた「ぐ
るぐるっとサイクリングナビ」のパンフレットを作成し、交流推進のための情報発信を
行い、サイクリストの誘客を図った。
(3)にぎわい交流のための道路網の整備
評価シートP9~10 №18~24
主要幹線道路である国道32号猪ノ鼻道路において、県が行った工事用道路の設置が
概ね完了するとともに、24年度末には、計画区間で1本目となる箸蔵第2トンネル(仮
称)の工事が着工された。翌25年には掘削が完了し、トンネルの完成を目指すととも
に、2本目となる西山トンネル(仮称)の着手に向け工事発注された。
また、改築防災大歩危工区において、調査・設計が実施され、一部の区間で用地交渉
が行われた。
国道438号をはじめとする剣山アクセスルートにおいて、道路拡幅工事や落石対策
工事等の整備を行ったほか、つるぎ町一宇の国道438号で「対向車接近表示システム」
を設置するなど、安全性と利便性の向上を図った。
道路情報案内板による観光情報やイベント情報の提供を行うとともに、災害などによ
る通行規制時に迂回路情報をより迅速に提供するための道路ネットワークマップを作成
し、関係市町と情報の共有を図った。
また、美馬市のデマンドバスをはじめ、管内市町の生活交通確保のため「地域公共交
通会議」や「地域公共交通活性化協議会」に参加し、生活交通の確保のための取組みに
対して支援を行った。
-2 -
重点項目2 農林業資源や地域特性を活かした産業の振興
(1)地域の特色を活かした農業振興
評価シートP11~14 №25~37
消費者が求める安全・安心で高品質な農産物を適正なコストで生産するため、地域ブ
ランドづくりの推進として、普及指導計画や産地改造計画に基づき、ブロッコリーなど
ブランド品目の栽培支援を行うとともに、にし阿波ならではの柑橘類である「はれひめ」
の産地育成支援等を行った。
また、6次産業化への取組みとして、生産者や加工者、教育機関との連携により、に
し阿波ならではの品目である「みまから(青唐辛子)」や「キクイモ」等を活かした新商
品の開発やロゴマークの作成、県外での商品売り込みによる販路開拓などの支援ととも
に、
「そらのそば」の商標や協力店を登録し、PR活動に努めた。
さらに、化学肥料・農薬の使用量の低減による環境に配慮した農業に取り組む「エコ
ファーマー」の育成支援や、有機農業に取り組む生産者に対し、化学薬品に頼らない病
害虫対策の検討や直接支払交付金の活用促進といった支援を行うとともに、地域で排出
された家畜排せつ物の共同処理、堆肥化及びその活用促進により、環境と調和した持続
可能な農業生産を推進した。
ブランド産地を支える農業基盤の整備推進については、効果の早期発現を目指して、
農道、用排水路、ため池等の農業生産基盤や、営農飲雑用水など農村生活環境基盤の整
備を行った。
また、過疎・高齢化の進行する中で、運搬が困難な小規模農家のための「集出荷シス
テム」づくりや、農作業受託組織「ファームサービス事業体」や集落で効率的な農地の
利用や営農活動を共同で行う、途中参加が容易なにし阿波独自方式の「集落営農組織」
の育成・支援のほか、山間部でのみつまた新規作付など立地条件に適した作物等の導入
による「耕作放棄地の解消」の推進に取り組んだ。
特に、明治大学と連携し、中山間地域において集落が持続可能となる新たな集落営農
システム創出活動に取り組んだ。
(2)森林資源を活かした林業振興
評価シートP15~16 №38~42
県産材の生産拡大のため、「高能率団地」を設定し、林道・作業道など林内路網の整
備とともに、先進林業機械の導入を推進することにより、森林施業の集約化や生産性の
向上を図った。
また、機械オペレータをはじめ、必要な技術を習得した林業プロフェッショナルの育
成を行うとともに、搬出間伐を推進し、製材・合板・チップ用などに間伐材を余すとこ
ろなく利用することにより、搬出間伐を推進し、素材生産量の増大を図った。
あわせて、地域産材の消費拡大を推進するため、公共施設の木造化や、公共土木事業
での利用促進を図るとともに、林地残材などの木質バイオマスをチップ化し、木質ボー
ドなどの原材料への活用を促進した。
さらには、持続的な循環型林業を推進するため、伐採跡地の造林を促進することとし、
林業・木材産業関係者等が連携した、四国初の取組である「造林支援機構」の設立と運
営を支援した。
-3 -
(3)地産地消の推進
評価シートP17~18 №43~48
産直市の活性化と魅力向上のため、栽培技術指導や新たな品目の導入をはじめ、「商
品作りアドバイザー研修」等による商品づくりの支援を行うとともに、
「にし阿波産直
市まつり」や「産直市めぐりバスツアー」など、産直市間の連携による多彩な共同イベ
ントの開催を推進した。
また、宿泊施設や飲食店等を対象にした地元食材の料理試食会の開催や、地産地消協
力店への登録拡大により、地域食材の利用を促進するとともに、関係機関との連携によ
り、学校やとくしま農林漁家民宿等での食育の取組みを支援した。
さらに、安全で安心な農産物の供給に向け、本県独自の「とくしま安 2農産物(安2 GAP
(あんあんギャップ))認証制度」の取得を推進するとともに、有機農業に取り組む生
産者の支援や、農薬の適正使用について啓発を行った。
地域木造住宅建築奨励制度による奨励金について周知を図るとともに、公共木造施設
や公共工事での地域産材の利用を促進した。
(4)地域特性を活かす商工業の振興
評価シートP19~21 №49~54
市町や商工団体などと連携し、特産品のマッチング商談会の開催や、経営診断やパッ
ケージデザインの工夫を通じたブランドの活用や既存商品の魅力向上に取り組み、新規
の商談成立や販売機会の拡大につなげた。
ビジネスセミナーの開催や情報提供による農林業や建設業等との異業種・異分野の交
流や、
農商工連携による新商品の開発や販路の開拓など6次産業化への取組みを推進し、
商工業の活性化を促進した。
また、全国でも有数の高速ブロードバンド環境を有効活用できるサテライトオフィス
の誘致促進に、市町と連携して取り組み、平成25年3月に三好市に西部圏域初のサテ
ライトオフィスが開設され、現在6名の地元雇用を創出しており、また、2社目となる
サテライトオフイスの進出が決定した。
-4 -
重点項目3 安心して暮らせる地域づくり
(1)危機管理対策
評価シートP22~28 №55~74
豪雨災害や地震災害等の大規模災害に備えるため、関係機関と構成する「西部防災対
策連絡会議」の開催や防災訓練の実施により、連携強化及び連絡体制など即応できる体
制整備を推進した。
また、圏域内市町と構成する「西部圏域広域防災連絡会議」において、圏域内の防災
力の強化を行うとともに、県や市町が実施する災害対策について、平時から取り組む各
種対策や民間を含む防災活動事例を収集し、大規模災害に対する防災・減災対策を具体
的に示した「にし阿波防災行動計画」を県下に先駆けて策定した。
また、大規模災害時に、被災者に対して、迅速かつ的確に医療・薬務・保健衛生・介
護福祉サービスを提供するため、「災害時コーディネーター全体会議」等を開催し、市
町や医療機関等との情報共有や連携体制の構築を図った。
災害により集落が弧立した場合に備えるため、関係機関と連携して緊急ヘリポートの
整備を促進するとともに、情報通信網の確保のため、2市2町全ての避難所において、
衛星携帯電話機やアマチュア無線機及びデジタル簡易無線機の利用可能調査を実施し、
市町に情報共有を図るとともに通信設備の整備支援を行った。
また、小・中学校では、「まなぼうさい教室」、高校では「防災訓練」を実施すること
により、未来を担う防災リーダーの育成に努めた。
さらに、高齢者や障がい者等の災害時要援護者の支援体制を整備するため、市町や関
係機関とともに研修会や避難訓練を実施するなど、地域防災力の向上を図った。
土砂災害に対する警戒避難体制の整備を推進するため、土砂災害の発生が多いとされ
る6月に関係機関と危険箇所の点検を実施し、また、市町と調整しながら土砂災害警戒
区域等の指定を進めるとともに、砂防指定地、地すべり防止区域、急傾斜地崩壊危険区
域等の土砂災害の危険性が高い箇所において対策工事を実施した。
また、洪水被害の防止のため、県管理河川の護岸工事を実施するとともに、国や関係
市町との連携により、吉野川無堤区間の解消を図るため堤防等の整備を促進し、今年3
月には東みよし町加茂において、吉野川加茂第一箇所が完成した。
一方、道路では異常気象による事前通行規制区間の解消等を目的とした国道32号の
整備を促進するとともに、県管理道路においては孤立化防止のための道路整備を行った。
また、災害時におけるペット動物の救護体制を構築するため、ペット動物の飼育状況
調査を実施するとともに、啓発パネル展や動物愛護推進員による啓発活動を通じて、飼
育者等の適切な飼育管理や動物救護に関する意識の向上を図った。
新型インフルエンザをはじめとする感染症等による健康危機事象の予防と対応のた
め、関係機関を対象とした研修会を開催し、健康危機管理体制の強化を図った。
さらには、高病原性鳥インフルエンザ等の発生時に備え、全養鶏施設及び周辺道路の
地図情報等をデータ化し、初動防疫に必要な情報の収集・整理を行うとともに、関係機
関との連携による実践的な防疫演習を行い、体制の強化を図った。
-5 -
(2)健康づくり
評価シートP29~31 №75~79
西部圏域の様々な健康課題に地域全体で取り組んでいくため、事業者、地域ボラン
ティア、行政などで構成する「にし阿波・こころとからだの健康づくり推進会議」を創
設した。
また、平成25年度に実施した「西部圏域住民の食の実態調査」の結果を踏まえ、野
菜摂取1日100グラムアップに向けて、地域が一体となって推進すべき取組方策など
を定めた「にし阿波・野菜摂取アクションプラン」を策定するとともに、
「にし阿波・野
菜フェスタ」や「野菜たっぷりヘルシーメニューコンテスト」の開催、
「野菜たっぷりレ
シピ」の作成、「健康づくり推奨店」の登録拡大などに取り組んだ。
特に、西部圏域では糖尿病標準化死亡比が高く、効果的な糖尿病対策を推進する必要
があるため、糖尿病予防や重症化予防等について、関係機関との協議や研修を行うとと
もに、糖尿病フォーラムの開催など官民一体となった取組みを行った。
また、効果的な喫煙対策を推進するため、禁煙キャンペーンの実施や、たばこ対策取
組事業所の登録拡大、小中高校での健康教育などの取組みを行った。
自殺予防対策を推進するため、自殺対策連絡協議会において、関係機関との連携を図
るとともに、自殺予防講演会の開催や相談窓口の周知、高齢者の自殺予防のためのDV
Dの作成、こどもの生きる力を育てるための教材を活用した健康教育などを実施し、相
談支援体制の充実や自殺予防に向けた普及啓発を行った。
(3)地域医療の充実
評価シートP32
№80~82
救急医療対策連絡協議会において、関係機関との情報共有や連携強化を図るとともに、
地域医療を支援する体制づくりを推進するため、地域住民に向けた地域医療支援リー
ダー養成講習会を開催した。
救命救急医療やがん医療機能などの充実を図るため、平成26年8月の三好病院新高
層棟の開院を目指し、県内の公的病院としては初となる「緩和ケア病棟」の開設を行う
など、救急医療・がん医療等の充実に向けて、高層棟の改築工事を実施した。
(4)暮らしを守る地域づくり
評価シートP33~34 №83~87
消費者に役立つ情報を届ける「くらしのサポーター」を育成するための研修会を開催
するとともに、高校における消費者問題啓発講座や、地域や施設の高齢者等を対象にし
た出前講座を開催し、啓発と知識の普及に努めた。
また、ますます巧妙になる悪質商法等による消費者被害情報を広く周知し、被害の防
止を図るために、メールマガジンへの登録を促進した。
さらに、安全で安心な農産物の供給に向け、本県独自の「とくしま安 2農産物(安2 GAP
(あんあんギャップ))認証制度」の取得を推進するとともに、有機農業に取り組む生
産者やエコファーマーに対する支援や、農薬の適正使用について啓発を行った。
-6 -
重点項目4 暮らしを支える地域力の向上
(1)子育て支援
評価シートP35~36 №88~92
ファミリー・サポート・センターや放課後児童クラブの設置の促進、子育て家庭に優
しいサービスを提供する「GO!GO!くっつき隊応援し隊」協賛事業所の登録拡大に
取り組むとともに、子育て支援の情報をまとめた子育て支援マップ「そらっこ」の作
成・配布や親子参加型子育て支援イベントの開催などを通じて、地域全体で子育てを支
援する環境づくりを推進した。
子育ての不安や悩みについての相談を実施するとともに、児童発達支援センター等と
の連携により、障がい児やその家族への支援を行うなど、関係機関との連携を強化し、
相談支援体制の充実を図った。
ひとり親家庭の自立を促進するために、ハローワークと連携した就労支援や、母子自
立支援員による自立支援プログラムを活用した就労支援を行った。
(2)子ども・女性へのセーフティネットの構築
評価シートP37~38 №93~96
西部こども女性相談センターにおいて、児童相談担当職員を増員し、相談機能の充実
を図るとともに、ワンストップの相談対応を行うなど、子どもや女性に対する一体的な
相談支援を推進した。
市町による要保護児童対策地域協議会において専門的な助言を行うとともに、児童虐
待防止セミナーを開催して普及啓発を行うなど、関係機関との連携による児童虐待防止
に向けた環境づくりに努めた。
また、地域住民等を対象にドメスティック・バイオレンスの現状や対応の仕方などを
学ぶ講座を開催し、地域での女性支援や啓発活動を行う女性サポートリーダーを養成し
た。
-7 -
(3)地域で支える環境づくり
評価シートP39~44 №97~108
ひとり暮らしの高齢者が安心して暮らせる環境づくりを推進するため、県民局と市町
等で構成する「にし阿波福祉連携推進会議」を立ち上げ、ひとり暮らし高齢者の見守り
対策や災害時の要援護者対策について、情報共有や連携強化を図った。
さらに、高齢者の生活を支える社会資源を広く周知するため、西部圏域の相談窓口や
介護保険事業所、避難所の情報などを取りまとめた「にし阿波・高齢者の暮らしガイド
ブック」を作成し、高齢者等に配布した。
障がい者が地域において安心して暮らせる環境づくりを推進するため、関係機関と連
携し、障がい者への相談支援体制の充実を図るとともに、新たな就労支援事業所の開設
やグループホームの増設支援を行うなど、障がい者に対するサービス体制の充実を図っ
た。
誰もが安全・快適に暮らせるまちづくりを推進するため、県が管理する施設のユニ
バ-サルデザイン点検を実施し、改善を行うなど良好な空間形成を図った。
また、パーキングパーミット制度の利用促進を図るとともに、駐車スペース協力事業
所の拡大を図った。
交通弱者の移動手段の確保や利用促進を図るため、市町とともに「コミュニティの交
通向上」について共同研究の実施、担当者会の開催や公共交通利用促進キャンペーンを
実施した。
また、生活バス路線について、より地域の実情に応じた効果的・効率的な運行や路線
維持に対して運行費支援を行った。
-8 -
重点項目5 環境資源の保全と共生
(1)環境保全
評価シートP45~47 №109~114
きれいな水環境づくりを推進するため、
河川環境学習やイベントにおける啓発を通じ、
生活排水処理施設の整備や普及の促進を図るとともに、工場・事業場に対し、計画的な
立入調査・水質検査を実施した。
また、住民の自主的な活動を支援するとともに、浄化槽教室の開催等を通じて、浄化
槽の適正管理について住民の理解を高めた。
剣山国定公園の自然環境を保全するため、三嶺のコメツツジ群落等への防護柵の管理
や、ニホンジカ対策のための樹木ガードの設置を行うとともに、剣山国定公園等の適正
利用を図るため、関係機関と連携し、自然公園内の巡回指導等を実施した。
剣山周辺地域におけるニホンジカの食害被害対策を推進するため、国、関係市町及び
学識経験者等で構成する「剣山地域ニホンジカ被害対策協議会」を開催するとともに、
囲いワナや銃器による捕獲の実施や、個体数密度推定の把握のためのモニタリング、新
たな捕獲方法の検証等を行ったほか、平成26年3月には、
「剣山国定公園50周年記
念フォーラム」を開催し、県民の自然環境意識の高揚を図った。
(2)里山保全
評価シートP48~50 №115~122
中山間地域等直接支払制度を活用して地域ぐるみの共同活動を行う集落に対する指
導、支援を実施し、農地保全・耕作放棄の防止、水路・農道の管理など、農山村の環境
保全に努めた。
また、農作業を受託する「ファームサービス事業体」、集落内で効率的な農地利用や
営農活動を共同化する「集落営農」の取組みへの支援や、山間部でのみつまた新規作付
など、立地条件に適した作物等の導入による耕作放棄地の発生防止と解消の推進に取り
組んだ。
棚田の保全については、「ふるさと応援し隊事業」による協働パートナーや地域住民
と共に耕作放棄地の再生や景観保全活動を実施した。
農作物等へ被害を及ぼしているイノシシ、ニホンジカ、サルなどの有害鳥獣対策とし
て、防護柵、捕獲檻や囲いワナの設置、モンキードッグ導入等の支援を行うとともに、
被害防止対策技術の研修等を実施した。
また、捕獲したニホンジカやイノシシを地域食材としての有効活用を推進するため、
猟友会会員とともにシカ肉のジビエ料理研修会を実施したほか、宿泊施設や飲食店等を
対象にしたシカ肉料理の普及試食会を開催し、新たに「阿波地美栄(ジビエ)料理店」
の認定を行った。
保育間伐、搬出間伐等の適正な森林施業を推進し、森林の持つ諸機能を高めることで、
森林の保全を推進した。
また、関係団体との協働により、森づくりイベントの開催を支援し、植樹や間伐体験
を通した里山保全への意識啓発を推進した。
-9 -
(3)環境配慮の地域づくり
評価シートP51~53 №123~132
地球温暖化の防止に向け、節電をはじめとする省エネ対策等、率先的な取組みを推進
するとともに、環境学習等を通じて環境意識の向上に向けた啓発活動に努めた。
また、夏子ダムにおいて、河川維持用水を利用した小水力発電に取り組むとともに、
農業法人等に対し太陽光発電のPRを行うなど、再生可能な自然エネルギーへの取組み
を推進した。
県の公共工事においては、特定建設資材廃棄物のリサイクル率100パーセントを維持
するとともに、民間工事に対しては建設リサイクル法に基づく届出により、遵守状況を
確認・指導した。
また、産業廃棄物の不法投棄や野外焼却(野焼き)等を防止するため、環境監視員に
よる河川・山間部地域等の監視や、産業廃棄物処理許可業者への立入調査を行うととも
に、不法投棄等撲滅啓発リーダーを養成した。
地域で排出された家畜排せつ物の堆肥化及びその活用促進を行うとともに、園芸施設
の暖房燃料として木質ペレットの使用を推進するなど、バイオマスの利用を促進した。
アドプトプログラムによる道路や河川の清掃、官民協働型維持管理システムによる草
刈りなど、地域住民や団体等の自主的な活動を推進・支援するとともに、自然環境に配
慮した公共事業を実施した。
- 10 -
重点項目6 産業、文化、地域を支える人づくり
(1)担い手育成
評価シートP54
№133~135
経営感覚に優れた「認定農業者」の育成支援をはじめ、農家の家族間で就労条件等
の取り決めを行う「家族経営協定」の締結を推進するとともに、農作業を受託する
「ファームサービス事業体」、集落内で効率的な農地利用や営農活動を共同化する「集
落営農」の取組みへの支援を行った。
また、新規就農者が先進農家での実践的な研修を行える「地域あぐりシステム」の体
制を整備し、就農を希望する研修生の受入を行った。
木材生産の増大に向けた取組みを進めるため、林業の新規雇用者の確保と林業プロフ
ェッショナルの育成を支援し、当初の計画人数以上の担い手の育成確保が図られた。
(2)地域文化の継承
評価シートP55~56 №136~140
県立総合大学校西部校において、指定50周年を迎えた剣山国定公園や、地域の歴史
などをテーマに「地域づくり実践講座」を開催するなど、地域文化の魅力や価値を再認
識する機会を設け、地域文化の継承を図った。
また、にし阿波の歴史・文化を継承し、文化の力で地域を活性化させるため、圏域に
おいて国民文化祭関連事業を開催した。
シルバー大学校・大学院において、ICT講座など、高齢者のニーズに応じた講座を
開催するとともに、受講を通じて、高齢者の持つ知識や技術等を継承する取組みに意欲
のある「生きがいづくり推進員」を養成するなど、地域文化の継承への高齢者パワーの
活用を図った。
(3)コミュニティの活性化と集落機能の維持
評価シートP57~58 №141~145
過疎高齢化が進むにし阿波の過疎集落アンケートの結果を踏まえ、にし阿波協働セン
ターに、「にし阿波集落再生・活性化プロジェクト」を立ち上げ、市町と連携して地域
の課題解決に向けた調査・研究を行った。
市町での「集落支援員」の配置による集落巡回や空き家調査等の状況把握といった、
集落対策の実施を促進した。
また、小学生による農業体験を始め、企業や大学生との農村舞台の運営、桜の植樹・
管理や、そばの播種・収穫、芝桜園の景観整備、農作物の収穫体験など、都市住民等に
よる「サポーター」と農山村の住民による協働活動を推進した。
- 11 -
(4)移住の促進
評価シートP59~60 №146~149
「移住交流支援センター」が、2市2町全てで設置された。また、管内市町と空き家
の状況など、移住・交流に役立つ情報を共有し、都市部住民等からの移住に関する相談
に対応した。
都市と地方の様々な人材交流支援制度を活用し、都市住民など地域外の人材を市町が
「地域おこし協力隊」として受け入れ、地域の新たな担い手として活動してもらうこと
で、地域力の維持・強化を図る取組みを促進した。
- 12 -
重点項目7 多様な主体の連携と協働による地域づくり活動の推進
(1)住民・NPO等との協働
評価シートP61~62 №150~155
NPO法人の設立・運営に関する相談支援や情報提供、スキルアップのための各種講
座等の開催のほか、NPO法人やボランティア団体等の活動資金調達のための助成金情
報をデータベース化し、情報提供を行った。
また、こうした団体が活動に関する情報交換や交流等を行う「西部サテライトオフィ
ス」を開催し、地域づくり活動を支援した。
社会貢献等に前向きな企業・大学等によるサポーターと農山村の住民による協働活動
を推進し、地域振興の気運の醸成を図った。
また、アドプトプログラムや官民協働型維持管理システムを支援し、地域住民や団体
等との協働による道路や河川の清掃、草刈りなどの環境保全活動を推進した。
地域住民との連携により、県立総合大学校西部校において、県民自らが企画した講座
の講師となって開催する「県民参加型自主講座」を実施した。
西部総合県民局の事業実施に当たって、「とくしま“トクトク”事業」として、県民
が持つノウハウやネットワークによる協力を仰ぐことにより、
県民との協働を推進した。
また、徳島文理大学など高等教育機関と連携し、地域再生や活性化に向けて取り組む
市町、住民やNPO等の取組みを支援した。
特に、県と明治大学との連携・協力に関する包括協定の締結により、明治大学と連携
し、中山間地域において集落が持続可能となる新たな集落営農システム創出活動に取り
組んだ。
(2)住民・事業者・団体等の相互連携の推進
評価シートP63
№156~157
様々な事業者や団体等が参加するセミナーやイベントの開催等を通じて、参加者同士
の情報共有や交流を促進することにより、地域資源の活用や地域の課題解決に向けた、
多様な主体による相互連携を進めるための機会づくりを図った。
(3)市町との協働
評価シートP64~65 №158~160
合併後の市町に対して、特別交付金、補助金などの財政支援をはじめ、新たなまちづ
くりに向けて相談・助言を行うとともに、市町への権限移譲を推進するなど、市町の行
財政運営を支援した。
管内市町、民間団体等と、役割と責任を分担しながら積極的に連携し、活力あるにし
阿波を目指して、
「にし阿波協働センター」において、協働による地域づくりを推進した。
センターでは、広域的で重要な課題に対するプロジェクトチームを設置しており、平
成23年度は、「コミュニティの交通向上」や「子育て支援」を、平成24年度、25年
度は、
「にし阿波集落再生・活性化」、「福祉施策の検討」などをテーマに、検討や研究を
行った。
- 13 -
Fly UP