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品質マニュアル - 飛州コンサルタント

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品質マニュアル - 飛州コンサルタント
文 書 番 号
M-25
作
成
日
H26.10.21
公
開
日
H26.10.22
品質マニュアル
承
株式会社
認
作
成
岩本
谷口
H26.10.21
H26.10.21
飛州コンサルタント
〒506-0035 岐阜県高山市新宮町 1868 番地 5
TEL〈0577〉35-2611
FAX〈0577〉35-2625
URL;http://www.hisyu.co.jp
改訂履歴
改訂 No.
改訂日
改訂内容
承認
作成
00-00
H12.04.12
初版発行・制定
坂下
釜部
00-01
H12.05.10
内容変更による部分改訂
坂下
釜部
00-02
H12.08.22
内容変更による部分改訂
坂下
釜部
00-03
H12.09.15
内容変更による部分改訂
坂下
釜部
00-04
H12.11.15
内容変更による部分改訂
坂下
釜部
00-05
H13.06.01
内容変更による部分改訂
坂下
釜部
00-06
H14.06.01
内容変更による部分改訂
坂下
釜部
00-07
H14.12.10
内容変更による部分改訂
坂下
釜部
01-00
H15.06.01
2000 年版対応による全面改訂
坂下
釜部
01-01
H15.09.12
内容変更による部分改訂
坂下
釜部
01-02
H15.10.17
内容変更による部分改訂
坂下
釜部
01-03
H16.1.12
内容変更による部分改訂
坂下
小椋
01-04
H16.6.01
内容変更による部分改訂
坂下
小椋
01-05
H16.9.29
内容変更による部分改訂
坂下
小椋
01-06
H16.12.27
内容変更による部分改訂
坂下
小椋
01-07
H17.09.15
内容変更による部分改訂
坂下
小椋
01-08
H18.06.05
内容変更による部分改訂
坂下
小椋
01-09
H18.08.11
内容変更による部分改訂
坂下
小椋
01-10
H19.7.2
内容変更による部分改訂
坂下
岩本
01-11
H19.8.21
内部監査による部分改訂、詳細はシステムシステ
ム改善提案書 H19-No.1 による
坂下
岩本
01-12
H19.9.10
予防処置による軽微な文書追加
坂下
岩本
01-13
H19.9.21
定期サーベイランスにおける是正処置
品質マニュアルの更新
坂下
岩本
改訂 No.
改訂日
01-14
H20.4.18
01-15
H20.6.5
01-15-1
H20.8.1
01-16
H21.5.22
01-17
H21.6.3
01-18
改訂内容
承認
作成
坂下
岩本
坂下
岩本
坂下
岩本
坂下
岩本
JISQ9001-2008 対応版への改訂
坂下
岩本
H21.8.17
更新審査指摘による改訂
・5.6.2 マネジメントレビューインプット資料 g)
・8.5.2 是正処置報告書処置必要性評価
・4.2.3 本改訂履歴欠落内容の校正
・5.5.1 組織図、関連マトリクス表校正
・4.2.3 電子成果作成上の管理追加
・7.2.3 契約フローに積算プロセス追加
坂下
岩本
H22.5.18
内部監査による改定(手直し)
・5.2 基準改定時の社員周知役 品管→部門長
・5.5.1(8.2.1) マトリックスの主管部門
・6.4 安全管理責任者追記
・7.2.3 情報共有システム削除
・7.5.1 f)行改行、誤植修正
・8.2.1 部門長→各部
・8.5.2 QM全般部長→部門長に統一(20 箇所)
坂下
岩本
01-19
H22.6.11
秘密保持に関する規定の更新に伴う更新
文書体裁(ゴシック→明朝)の変更
ネット上のしおりに替え目次削除
内部監査及びマネジメントレビューに伴う更新
・7.2.1 文書表現の明瞭化
・4.2.4 誤字の修正、内容更新
・5.6 内容更新
・8.2.2 内容更新
・8.5.2 内容更新
・7.2.3 フロー図修正
・7.5.1 落丁の修正
・7.5.4 7.5.5 是正処置と併せて内容更新
定期サーベイランス指摘による改訂
・8.5.2 是正処置報告書及び運用に関する改訂
内部監査及びマネジメントレビューに伴う更新
・4.2.3 文書の体裁、版場号、データ保管周期
・5.5.3 調整会議の管理者(品管→支店長)
・7.1 b)「文書確立の必要性」の説明文()書き
・7.4.3 「受入検査記録簿」使用義務の廃止
※必要な場合に使用
・5.2 一般的な顧客要求事項の周知方法を明記
・品質方針の更新
改訂 No.
M-20
M-21
M-22
M-23
改訂日
H23.6.3
H23.11.7
H25.5.6
H25.6.3
改訂内容
・5.3 マネジメントレビューにおける実施回数、
周期、タイミングを 5.5.1 と整合を図る。
・5.5.2 品質管理責任者が実施する教育訓練内容
(具体例)追記
・8.2.2 年1度の定期内部監査具体時期を追記
・4.2.4 システムマトリクスにシステム管理責任
者を追記
・契約内容確認フロー図を修正
・8.4 データ情報源にCS調査結果、評定結果を
追加(責任者に各部門長追記)
定期審査指摘による改訂
・7.2.1 実施手順表への追記・文章内容修正
・7.6 文章内容修正
経営者交代による見直し
・7.3 設計開発を設計部の照査管理に変更
・品質方針を全社事業計画に変更
・教育訓練の責任者を飛騨支店長から各部門長に
変更
・安全管理責任者を安全衛生推進者に変更
・顧客からのフィードバックの責任を営業部から
各部に変更
・関連マトリクスから支店長を削除、設計部と調
査事業部を分割
・監視機器にウイルスソフト(ウイルス監視とし
て)追加
・測定機器の細かな管理基準を別冊で管理
・自社様式による顧客満足度調査を廃止
内部監査及びマネジメントレビューに伴う更新
・5.5.1 安全衛生推進者の権限を追加。組織図に
明記。
・5.6.2 顧客満足調査表を廃止。
・6.3 測定機器管理規定を追加。
・6.4 システム管理責任者、作業班長の追加。
・7.4.1 社長の承認を追加。
・7.6 測定機器管理規定を追加。
・8.2.3 半年→年に 1 度。支店長→部門長。
・8.4 顧客満足調査表を廃止。
・プロセスフローチャートの修正。
承認
作成
坂下
岩本
坂下
岩本
岩本
谷口
岩本
谷口
改訂 No.
M-24
改訂日
H26.6.24
改訂内容
内部監査及びマネジメントレビューに伴う更新
・3 車両管理者追加
・4.2.3 変更の識別を表記
・5.5.1 組織図修正 マトリックス表修正
・5.5.2 文章の修正
・6.2.1 文章の修正
・6.3 車両管理者追加
・7.4 文章の修正
・7.5.1 文章の作業手順書の削除
・8.3 文章の削除
承認
作成
岩本
谷口
岩本
谷口
内部監査及びマネジメントレビューに伴う更新
・7.2.1 特定労働者派遣事業追加
・契約内容確認フロー図(特定労働者派遣業務)
追加 26 ページ
M-25
H26.10.21
<会社概要>
名
称:株式会社飛州コンサルタント
住
所:岐阜県 高山市 新宮町 1868 番地 5
電話番号:0577-35-2611
FAX 番号:0577-35-2625
名
称:株式会社飛州コンサルタント 飛騨支店
住
所:岐阜県 飛騨市 古川町
大野町 125 番地の 1
電話番号:0577-73-6611(代)
FAX 番号:0577-73-5943
名
称:株式会社飛州コンサルタント 富山支店
住
所:富山県 富山市 黒瀬 246-1,2-B 号
電話番号:076-461-5061
FAX 番号:076-461-5062
名
称:株式会社飛州コンサルタント 下呂営業所
住
所:岐阜県 下呂市 野尻 1612 番地
電話番号:0576-26-2055
FAX 番号:0577-73-5943
事業許可; 建設コンサルタント 国土交通大臣登録 建 26 第 6431 号
測量業
国土交通大臣登録 第(7)-13884 号
補償コンサルタント 国土交通大臣登録 補-23 第 1059 号
<沿
革>
昭和 58 年 06 月 有限会社 飛州コンサルタント設立
昭和 58 年 06 月 測量業登録 資本金 200 万円
昭和 60 年 07 月 補償コンサルタント登録
昭和 60 年 08 月 増資 資本金 500 万円
昭和 62 年 09 月 増資 資本金 900 万円
平成 元年 08 月 組織変更 株式会社 飛州コンサルタント
平成 元年 09 月 増資 資本金 1,800 万円
平成 元年 09 月 設計部新設
平成 04 年 06 月 補償部新設
高山営業所開設
平成 09 年 09 月 益田営業所開設
平成 11 年 01 月 建設コンサルタント登録
平成 11 年 06 月 岐阜営業所開設
平成 12 年 11 月 増資 資本金 3,000 万円
平成 14 年 11 月 益田営業所閉鎖
平成 15 年 01 月 高山営業所を本社、本社を古川支店に組織変更
平成 16 年 03 月 古川支店を飛騨支店に登録変更
平成 17 年 06 月 本社を新宮町に移転
平成 18 年 06 月 岐阜営業所閉鎖
平成 19 年 06 月 下呂営業所を開設
平成 20 年 06 月 下呂営業所を金山町から萩原町に移設
平成 24 年 11 月 組織変更 代表取締役
平成 25 年 04 月 下呂営業所を萩原町から下呂市野尻に移設
平成 25 年 06 月 富山支店を開設
平成 26 年 05 月 富山支店を西中野本町から黒瀬に移設
現在に至る
目次
1.適用範囲 ·························································· (
1)page
1.1
一般 ·························································· (
1)
1.2
適用 ·························································· (
1)
2.規格 ······························································ (
1)
3.定義 ······························································ (
2)
4.品質マネジメントシステム ·········································· (
3)
4.1
一般要求事項 ·················································· (
3)
4.2
文書化に関する要求事項 ········································ (
3)
4.2.1
一般 ······················································ ( 3)
4.2.2
品質マニュアル ············································ (
4)
4.2.3
文書管理 ·················································· (
5)
4.2.4
記録の管理 ················································ (
7)
5.経営者の責任 ······················································ ( 8)
5.1
経営者のコミットメント ········································ (
8)
5.2
顧客重視 ······················································ ( 8)
5.3
品質方針 ······················································ ( 9)
5.4
計画 ·························································· ( 10)
5.4.1
品質目標 ·················································· ( 10)
5.4.2
品質マネジメントシステムの計画 ···························· ( 10)
5.5
責任、権限及びコミュニケーション ······························ ( 10)
5.5.1
責任及び権限 ·············································· ( 10)
5.5.2
品質管理責任者 ············································ ( 13)
5.5.3
内部コミュニケーション ···································· ( 13)
5.6
マネジメントレビュー ·········································· ( 14)
5.6.1
一般 ······················································ ( 14)
5.6.2
マネジメントレビューへのインプット ························ ( 15)
5.6.3
マネジメントレビューからのアウトプット ···················· ( 16)
6.資源の運用管理 ···················································· ( 17)
6.1 資源の提供 ····················································· ( 17)
6.2
人的資源 ······················································ ( 17)
6.2.1
一般 ······················································ ( 17)
6.2.2
力量、認識及び教育・訓練 ·································· ( 17)
6.3
インフラストラクチャー ········································ ( 18)
6.4
作業環境 ······················································ ( 19)
7.製品実現 ·························································· ( 20)
7.1
製品実現の計画(業務の計画) ·································· ( 20)
目次
7.2
顧客関連のプロセス ············································ ( 21)
7.2.1
成果品に関連する要求事項の明確化 ·························· ( 21)
7. 2.2
製品に関連する要求事項のレビュー ·························· ( 22)
7.2.3
顧客とのコミュニケーション ································ ( 23)
7.3
設計・開発(業務計画書の作成) ································ ( 27)
7.3.1
設計・開発の計画(業務の計画) ···························· ( 27)
7.3.2
設計・開発へのインプット ·································· ( 27)
7.3.3
設計・開発からのアウトプット ······························ ( 28)
7.3.4
設計・開発のレビュー(業務計画書の見直し) ················ ( 28)
7.3.5
設計・開発の検証(業務計画書の照査) ······················ ( 28)
7.3.6
設計・開発の妥当性確認(業務計画書の妥当性確認) ·········· ( 29)
7.3.7
設計・開発の変更管理(業務計画書の変更管理) ·············· ( 29)
7.4
購買 ·························································· ( 30)
7.4.1
購買プロセス ·············································· ( 30)
7.4.2
購買情報 ·················································· ( 31)
7.4.3
購買製品の検証 ············································ ( 31)
7.5
製造及びサービス提供 ·········································· ( 32)
7.5.1
製造及びサービス提供の管理 ································ ( 32)
7.5.2
製造及びサービス提供に関するプロセスの妥当性確認 ·········· ( 33)
7.5.3
識別及びトレーサビリティ ·································· ( 34)
7.5.4
顧客の所有物 ·············································· ( 35)
7.5.5
製品の保存 ················································ ( 36)
7.6
監視機器及び測定機器の管理 ···································· ( 37)
8.測定、分析及び改善 ················································ ( 38)
8.1
一般 ·························································· ( 38)
8.2
監視及び測定 ·················································· ( 38)
8.2.1
顧客満足 ·················································· ( 38)
8.2.2
内部監査 ·················································· ( 39)
8.2.3
プロセスの監視及び測定 ···································· ( 40)
8.2.4
製品の監視及び測定 ········································ ( 41)
8.3
不適合の管理 ·················································· ( 42)
8.4
データの分析 ·················································· ( 44)
8.5
改善 ·························································· ( 45)
8.5.1
継続的改善 ················································ ( 45)
8.5.2
是正処置 ·················································· ( 45)
8.5.3
予防処置 ·················································· ( 46)
品質マニュアル (第 25 版)
1. 適用範囲
1.1
一般
株式会社飛州コンサルタント(以下、当社という)品質マニュアルは、品質方針を含む品
質マネジメントシステムについて規定する。
この品質マニュアルは、JISQ9001:2008(ISO9001:2008)「品質マネジメントシステム-要求
事項」を適用し、品質管理に関する規定、実施事項、実施部門及び責任者を明確に定めるも
のである。また、明確な目標を定め、これを実施することにより、法令遵守を強化し、顧客
満足を得ることで、地域社会の発展に寄与することを目的とする。
1.2
適用
本品質マニュアルは、当社が受注した建設コンサルタント(以下、設計業務)、測量(以下、
測量業務)、補償コンサルタント(以下、補償業務)について適用する。
また、当社における品質マネジメントシステム活動とは、これらの業務における受注から
引渡しに至るまでの成果作成やコミュニケーション、サービスを含めた一連の活動をいう。
2. 規格
この品質マニュアルは、JISQ9001:2008(ISO9001:2008)「品質マネジメントシステム-要求
事項」を引用することにより、本品質マネジメントシステムを構成する。
なお、引用規格は記載年の版のみを有効とする。
㈱飛州コンサルタント QM
― 1 ―
品質マニュアル (第 25 版)
3. 定義
この品質マニュアルは、ISO9001 に準拠する。 ただし、当社における特有の用語に関して
は、以下の「用語の定義」に示すものとする。
用
用
語
の
定
語
義
定
義
成果
顧客との契約事項を果たすべく、製品からサービスまでの1式
成果品
成果のうち、測量、設計、補償業務より作成した顧客への提出製品
入札業務
入札方式により受注契約した業務を指す
随意契約業務
顧客と相対的に交わされる契約形態で、契約先行型と業務先行型がある
遡及調査
過去のデータの他、関連、連動する情報に遡って行う内容確認
業務記録
業務の仕様や数量、客先から支給された各種文書等、現場や打ち合わせに持参して使
用する目的の情報ファイル。基本的にLANサーバ内の元情報から必要に応じて印刷
してファイリングする
社内文書
品質マネジメントに必要なマニュアルや各種規定、手順書、様式集等社内で発行され
た文書類や品質記録(現状、手順書の現行版なし)
品質マネジメントシステム
社内文書の他、品質記録も含めた品質管理活動に関連する文書類全般
関連文書
社外文書
社外で著作、発行された文書類
管理版
品質マネジメントにおいて公式に使用が認められる最適版の文書
非管理版
最新版の管理を必要としないもの
仕様書
顧客との契約内容のうち、業務内容に関する仕様が定められた文書(通常、社外文書)
システム管理責任者
システム管理責任者は、成果品作成に使用する主要設備(ハードウェア、ソフトウェ
ア)の保全管理を職務とし、
「ハードウェア、ソフトウェア管理規定」の発行責任者で
ある。特に資格認定要件は定めないが、社長が辞令によりシステム管理責任者を1名
任命する。
支店長
飛騨支店における全部門の統括責任者を指す
部門長
調査事業部、設計部、営業部においての各部門の統括責任者である部門長を指す
管理技術者(業務担当者)
測量・補償業務における技術上の統括責任者で、各段階における業務内容の管理、検
査をするもの
主任技術者(業務担当者)
測量・補償業務における作業上の統括責任者で、業務全般の事項を処理する者
照査技術者(照査担当者)
設計業務における技術管理全般の照査を行うもので設計部門長を指す
安全衛生推進者
現場作業、車両運転等、安全作業の徹底を図る上での、安全推進管理統括責任者
車両管理者
車両の維持管理等するもの
㈱飛州コンサルタント QM
― 2 ―
品質マニュアル (第 25 版)
4. 品質マネジメントシステム
4.1 一般要求事項
当社は、ISO9001 規格の要求事項に従って、品質マネジメントシステムを確立し、文書化し、
実施し、かつ維持する。また、品質マネジメントシステムの有効性を継続的に改善するため
に、次の事項を実施する。
a) 品質マネジメントシステムに必要なプロセスを「プロセスフローチャート」
(巻末)に、
それらの組織への適用を 1.2 に明確にする。
b) これらのプロセスの順序及び相互関係を「マネジメントサイクル」(巻末)、「組織図」
(5.5.1 参照)「組織、職務分掌及び権限規定」に明確にする。
c) これらのプロセスの運用及び管理のいずれもが、効果的であることを確実にするために
必要な判断基準及び方法を 8.測定、分析及び改善の章に明確にする。
d) これらのプロセスの運用及び監視の支援をするために必要な資源及び情報を利用でき
ることを確実にするため 6.資源の運用管理の章に明確にする。
e) これらのプロセスの監視、測定及び分析を、8.測定、分析及び改善の章に明確にする。
f) これらのプロセスについて、計画どおりの結果が得られるように、かつ、継続的改善を
達成するために必要な処置をとることを、5.6 マネジメントレビュー、8.5 改善の章に
明確にする。
当社は、これらのプロセスを ISO9001 規格の要求事項に従って運営管理する。要求事項に
対する成果の適合性に影響を与えるプロセスの一部を外注する場合は、その管理について 7.4
購買の章に明確にする。
関連規定:「組織、職務分掌及び権限規定」
4.2 文書化に関する要求事項
4.2.1
一般
品質マネジメントシステムの文書には次の事項を含める。
a) 表明した品質方針および、品質目標。
b) 品質マニュアル本書。
c) 規格が要求する“文書化された手順”。
d) 組織内のプロセスの効果的な計画、運用及び管理を確実に実施するために、当社が必
要と判断した文書は、「社内文書管理台帳」、「社外文書登録台帳」に示す。
e) 規格が要求する記録は 4.2.4 記録の管理に示す。
関連文書:「社内文書管理台帳」「社外文書登録台帳」
㈱飛州コンサルタント QM
― 3 ―
品質マニュアル (第 25 版)
4.2.2 品質マニュアル
(1) 責任と権限
品質マニュアルの作成に関する責任、権限は、品質管理責任者にあり、またその内容の
審査は部門長会、承認は社長が権限を有する。
(2) 品質マニュアルに含まれる事項
組織は、次の事項を含む品質マニュアルを作成し維持する。
a)
品質マネジメントシステムの適用範囲(本マニュアル第1項による)。
b)
品質マネジメントシステムについて確立した“文書化された手順”は、本書の
4.2.3
c)
4.2.4
8.2.2
8.3
8.5.2
8.5.3 の各項に定める。
品質マネジメントシステムのプロセス間の相互関係に関する記述は、「プロセス
フローチャート」「マネジメントサイクル」(巻末)に明確にする。
㈱飛州コンサルタント QM
― 4 ―
品質マニュアル (第 25 版)
4.2.3
文書管理
(1) 目的
品質マネジメントシステムで必要とされる文書を正しく管理し、社内・社外文書の発行、
登録、変更、廃棄及び記録における管理方法を明確にするとともに、手順を文書化し維持す
ることを目的とする。
(2) 責任と権限
品質マネジメントシステムに関連する社内文書における責任と権限は、品質管理責任者に
ある。それらの確認及び承認における責任と権限は 4.2.1「社内文書管理台帳」による。また、
品質マネジメントシステムに関連する社外文書の管理の責任と権限は、各担当部門長にある。
文書体系の概要当社の文書体系を右図に示す。
M
:品質マニュアル
M
P
:各種規定
P
I
:作業手順書、社外文書(各種基準書、共通仕様書等)
I
R
:各種様式、品質管理活動の記録
R
文書体
(3) 文書の運用管理
1) 社内文書は、権限者の内容審査を得たものを全社員が一元共有することを目的と
し、記録様式以外の文書は原則紙等へ打ち出しはおこなわず、電子閲覧を基本と
する。
2) 社内文書(品質マニュアル、各種規定、作業手順書、社内文書管理台帳)は、社
員全員が確実に最新版を一元共有できるようにインターネット上専用サーバ(以
下、ネットサーバ)やイントラネットサーバ(以下、LANサーバ)に格納した
データを閲覧する。
3) 同様に各種様式も社員全員が確実に最新版を共有するようにネットサーバより
ダウンロードして活用する。ただし、様式については客先が指定する場合が多い
ことなどから、外部からの指定のない場合に限り社内標準として活用する。(統
一性には拘らない)
4) 承認、審査を得た社内文書をネットサーバへアップロードする場合は、システム
管理責任者の指導のもと品質管理責任者自らがおこなう。
5) 現状ネット公開する社内文書には、特に社外漏洩上問題となる情報が含まれない
ため、閲覧制限はおこなわない。※ネットサーバを活用する目的は、営業所間を
またいだ完全な一元共有と更新に関する制限を徹底するためである。
6) 社内文書の、更新履歴および版番号の識別、トレーサビリティは、文書表紙また
は様式右下に記載した以下の文書番号によっておこなう。
㈱飛州コンサルタント QM
― 5 ―
品質マニュアル (第 25 版)
< 品質マニュアル、各種規定、作業手順書の版番号>
①はアルファベット大文字で文書記号を示す。
M-○○-○○
①
②
③
マニュアルは M、規定は P、作業手順書は I。
②は数字で全面改訂番号を示す。
③は数字で部分改訂番号を示す。
<各種様式の版番号>
R○.○.○-○○
①
②
③
①はアルファベット大文字で「R」。
②は数字で規格要求の章・項番号を示す。
③は数字で様式番号を示す。
7) 社内文書の更新、廃止に関する情報は、会議やEメール等を通じて社員全員に通
達する。
8) 社内文書の旧版は、品質マニュアルのみ過去1年分の旧版データを品質管理責任
者が責任保管し、過去1年間の内容について対応を図る。
9) 社外文書の運用管理は、各部門長の権限により「社外文書登録台帳」にておこな
う。また、最新版と旧版が同じ場所に格納されている場合の識別は、旧版文書に
「旧版」と明示する。<品質マニュアル及び各種規定の内容変更、更新手続き>
内部監査、マネジメントレビュー(毎年5月)、受付表等にて品質マネジメント
システム文書の内容変更を要求する者は、事前に品質管理責任者と協議し部門長
会またはマネジメントレビューの審査、承認を受ける。品質管理責任者は、同書
の内容を把握した場合、或いは自らが内容更新を提案した場合に部門長会または
マネジメントレビューにて改善点を協議する。改善提案が承認審査された場合、
品質管理責任者が「社内文書管理台帳」にて即時更新する。また変更の識別を行
う為に、赤書きにて行う。更新された内容は、会議やEメール等を通じて即時に
社員全員に通達する。
10)成果品の作成に関する文書管理上の事項
現状取引が交わされる顧客の大半が、最終成果を電子媒体(CD 等)にて要求され
る。また、これらの成果作成上の具体的手順については、各所毎(国土交通省各
整備局/県基盤整備部等)に規定されているため、最新版をインターネット上か
ら確認して適用する。
関連文書:「社内文書管理台帳」「社外文書登録台帳」
㈱飛州コンサルタント QM
― 6 ―
品質マニュアル (第 25 版)
4.2.4
記録の管理
(1) 目的当社の品質マネジメントシステムが顧客要求事項を満たすべく効果的運用を図
るため、品質記録を維持する。また、それらの記録は、読み易く、識別、保管、検索
が容易であり、その内容が効力を有する期限を明確にすることを目的とする。
(2) 運用管理
1)品質記録の管理に関する責任と権限は、「社内文書管理台帳」に示す。
2)各品質記録の有効期限は、現場データ(電子データ):10年、その他現場単位のファ
イリング資料:1年とする。ただし、現場データ(プロジェクトデータ)に関しては、
LANサーバ内に5年分、それ以前のデータは DVD(CD-R)メディア等に保存する。
3)品質記録の管理は、文書と同様に電子データ管理を基本とするが、現場毎に業務担当
者が作成する「品質計画書(業務計画書)」、「協議記録」等、発注者への提出を義務づけ
られている書類や「業務カルテ」や仕様書など、持ち出し先での利用が有効な書類は、
「業
務記録」としてファイリングも行う。
※「業務記録」(ファイリング)の中身は、現場
や打ち合わせに持参する目的の、あくまでもコピーであることを前提に活用する。
(電子
データ:管理データ、ファイリングデータ:複)
4)品質記録は、原則電子データ保管とし、保存(格納)先はデータ管理者が品質管理責
任者と協議して「社内文書管理台帳」に示す。 ※基本運用として紙ベースの情報でも、
スキャニングするなどして電子データに変換し所定の場所に保管する。
5)それらの電子データ(以下、品質記録)は、サーバ機のバックアップ(周期1回/1
日)によって確実に保護する。
6)「品質記録」と「その他の記録」の識別は、社内文書管理台帳に掲載される範囲の当社
社員作成の記録を前者として管理する。
7)サーバ上に保管された品質記録(電子データ)は、全社員が合理的に一元共有できる
ように、フォルダ構成、ファイル名等、部門単位で統一を図り、識別、検索を容易にす
る。
8)承認された記録の改ざん防止については、その危険性のある記録について、紙ベース
の記録をスキャニングしてラスターベースの電子データに変換処理することで対応する。
また、特定の社員のみが閲覧できる秘密情報の取り扱いについては、
「秘密保持に関する
規定」による。
<現状マネジメントシステムにおいて、改ざん防止処理を義務付けている品質記録>
マネジメントレビューインプット資料/マネジメントレビュー指示書/全社的事業方針
(社長方針)/事業評価報告書/内部監査チェックリスト(不適合摘出書)
㈱飛州コンサルタント QM
― 7 ―
品質マニュアル (第 25 版)
5. 経営者の責任
5.1
経営者のコミットメント
社長は、次に示す事項により、品質マネジメントシステムの構築及び実施、並びにその有
効性を継続的に改善することに対するコミットメント(方針宣言)を果たす。
a) 法令・規制要求事項の遵守、並びに顧客要求事項を満たすことの重要性の組織内への周知。
b) 品質方針および事業計画の設定。(5.3 参照)
c) 品質目標の確実な設定。(5.4.1 参照)
d) マネジメントレビューの実施。(5.6 参照)
e) 経営資源の有効かつ確実な使用。(6.1 参照)
※上記 a)に関しては、5、6月のマネジメントレビュー直後に実施する「全社員会議」に
て「全社的事業方針(社長方針)」として社長から宣言される。
5.2
顧客重視
社長は、顧客満足を向上するために顧客要求事項を明確にし、それらが満たされているこ
とを確実にする責務がある。また、顧客要求事項の範囲は、単に成果品(物品)の質のみを
追求するのではなく、最終成果を導くまでの説明、確認、協議、調整を含む一連のプロセス
(以下、サービス)を含むものとする。
一般的な顧客要求事項は、主となる発注者の共通仕様書、技術基準等が改訂された場合、
各部門長の管理により社員に周知(勉強会、説明会)を図る。その他、顧客要求事項を明確
にする手段は、顧客との直接的なコミュニケーションから得る他、その時々の課題や成果品
についての反応(評価・要望)を営業部員等から収集する。これらの活動は、顧客重視の視
点から製品実現を果たす体制づくりを継続的に改善していくものである。
㈱飛州コンサルタント QM
― 8 ―
品質マニュアル (第 25 版)
5.3
品質方針
社長は、次の事項を確実にする品質方針を定め維持する。
a) 組織の目的に対し適切である。
b) 等規格の要求事項や品質マネジメントシステムの継続的改善に対する宣言を含める。
c) 品質目標の設定及び見直しのための枠組みを維持する。
d) 組織全体に伝達し、理解を得る。
e) 適切性を維持するため、年1回マネジメントレビュー(経営者による見直し)を行う。
飛州コンサルタント
3大行動指針
一
社会の要求に目を向け、関連技術の向上を図るとともに自らの技術に責任を持つ
一
与えられた課題をこなすのは当たり前、先手行動の繰り返しからゲームに打ち勝ち、
自らの満足を加速せよ
一
リアルな実務が何よりの教材、経験を重ねた蓄積の応用から新たな展開を開拓せよ
飛州コンサルタント
品質方針
「全社事業計画」による。
㈱飛州コンサルタント QM
― 9 ―
品質マニュアル (第 25 版)
5.4
計画
5.4.1 品質目標
社長は、組織内のそれぞれの部門及び階層で品質目標が設定されることを確実にする。
各部門長は、年度末に社長より提示される「全社事業計画」(品質方針)を受け、年度初め
に各部の品質目標となる事業計画を策定する。
各部門長は、品質目標の達成度を「品質目標評価表」にとりまとめ、マネジメントレビュ
ーに提示し審議を得る。
関連文書:「品質目標評価表」「全社事業計画」
5.4.2
品質マネジメントシステムの計画
社長は、次の事項を確実にする。
a) 各部門長は、年間計画として「事業計画書」を作成し、社長の承認を得る。
b) 品質マネジメントシステムの変更が計画され、実施される場合には、品質マネジメントシ
ステムが、“完全に整っている状態”を維持する。
5.5
5.5.1
責任、権限及びコミュニケーション
責任及び権限
社長は、品質方針の確立及び、それに関わる活動の執行に対する全責任をもつ。また、責
任及び権限を「組織・職務分掌権限規定」により定め、明確にする。
社長は、品質方針に関わる全ての管理、業務の実行及び内部監査を含む検証活動に対して
必要な経営資源を明確にし、それを提供する。
社長は、品質マネジメントシステムに影響を与える活動を行う者の責任を明確にし権限を
与える。
各部門長は、教育訓練プログラムの有効性確認の権限を有する。
システム管理責任者は、コンピュータ関連施設の管理とシステム構築設計に関する提案の
権限を有する。
安全衛生推進者は、現場作業・車両運転等安全作業を図る権限を有する。
以下に当社の組織図を示す。
㈱飛州コンサルタント QM
― 10 ―
品質マニュアル (第 25 版)
組
本社
(会長)
織
社
図
長
品質管理責任者
飛騨支店
富山支店
調査事業部
設計部
営業部
部門長
部門長
部門長
<業務内容>
<業務内容>
<業務内容>
測量全般
建設コンサルタント
契約関連管理
購買管理
補償コンサルタント
顧客情報管理
システム管理責任者 :コンピュータ関連システムの維持、管理
安全衛生推進者:現場作業、安全運転等安全の徹底を図る
下呂営業所
東濃営業所
㈱飛州コンサルタント QM
― 11 ―
品質マニュアル (第 25 版)
品質マネジメントシステム 関連マトリクス表
要求項目の責任及び権限の関係
◎;主幹部門○;関連部門
4
1
2
5
6
7
一般要求事項(品質マネジメントシステム)
◎
品質管理
責任者
設計部
調査
事業部
システム
営業部
管理責任
者
○
1
文書化に関する要求事項,一般
◎
2
品質マニュアル
◎
3
文書管理
◎
○
○
○
○
4
記録の管理
◎
○
○
○
○
○
○
○
1
経営者のコミットメント
◎
2
顧客重視
◎
3
品質方針
◎
4
計画
◎
◎
◎
◎
◎
5
責任,権限及びコミュニケーション
◎
◎
○
○
○
6
マネジメントレビュー
◎
◎
○
○
○
1
資源の提供
◎
○
2
人的資源
◎
○
○
○
○
3
インフラストラクチャー
◎
○
○
○
○
◎
4
作業環境
◎
○
○
○
○
○
1
製品実現の計画
◎
◎
○
◎
◎
◎
2
1
製品に関する要求事項の明確化
2
製品に関する要求事項のレビュー
◎
◎
◎
3
顧客とのコミュニケーション
◎
◎
◎
設計.開発
◎
○
○
◎
3
4
8
社 長
◎
1
購買プロセス
2
購買情報
○
○
○
3
購買製品の検証
◎
◎
◎
5
製造及びサービスの管理
◎
◎
○
6
監視機器及び測定機器の管理
○
◎
○
2
◎
1
顧客満足
○
○
○
○
◎
2
内部監査
○
◎
○
○
○
3
プロセスの監視及び測定
◎
◎
◎
4
製品の監視及び測定
◎
◎
○
3
不適合品の管理
◎
○
○
○
4
データの分析
◎
○
○
○
◎
○
○
○
5
1
継続的改善
◎
2
是正処置
◎
○
○
○
3
予防処置
◎
○
○
○
㈱飛州コンサルタント QM
― 12 ―
○
○
品質マニュアル (第 25 版)
5.5.2
品質管理責任者
社長は、品質管理責任者を管理層の中から辞令によって品質管理責任者を任命する。
また、品質管理責任者は、与えられている他の責任とかかわりなく次に示す責任及び権限
をもつ。
a) 品質マネジメントシステムに必要なプロセスの確立、実施及び維持を確実にする。
b) 品質マネジメントシステムの実施状況及び改善の必要性の有無について社長に報告
する。
c) 組織全体にわたって、顧客要求事項に対する認識を高めることを確実にする。
(1) 品質管理責任者の責任と権限
1)内部品質監査を計画、実施し、マネジメントレビューにインプットする。
2)マネジメントレビューインプット会議を実施する。
3)マネジメントレビューにインプットする情報の整理(データ分析含む)。
4)外部審査機関との審査スケジュール、窓口業務1式。
5)品質マネジメントシステムに関する教育訓練
6)是正・予防処置、システム改善提案の管理責任。
7)品質マネジメントシステムに関する識別、トレーサビリティー。
8)内部監査員の社内認定。
5.5.3
内部コミュニケーション
(1) 目的
組織内にコミュニケーションのための適切なプロセスが確立されることを確実にし、品質
マネジメントシステムの有効性に関しての情報交換が行われることを確実にすることを目的
とする。
(2) 責任と権限
内部コミュニケーションに関する責任と権限は社長にある。
(3) 実施手順
当社における内部コミュニケーションは下表のとおりとする。
㈱飛州コンサルタント QM
― 13 ―
品質マニュアル (第 25 版)
内部コミュニケーションの種類
実施手順・内容
責任者
実施記録
マネジメントレビューインプッ
ト会議
年1回(5月:年度末)
社長
品質管理責任者
マネジメントレビューイ
ンプット資料
全社事業計画会議
年1回(5月:年度末)
品質管理責任者
全社事業方針
各部事業計画会議
年1回(6月:年度始め)
部門長会議
会社の運営に関する役員会議、適宜
招集
各部門長
社長
全社員を対象とした意見交換、報
全社員会議(調整会議 週1回)
社長
告、業務工程、進捗調整他
部内会議
部内会議、適宜招集、TBM
各部門長
事業計画書
議事録または配
布資料
業務予定表
※記録や資料が
不要な場合もあ
る。
毎月1回開催、営業報告・計画、業
議事録または配
務進捗状況
営業会議
営業部門長
その他営業戦略等に関する検討会
布資料
議
教育訓練プログラムに沿った実践
品質管理責任者
社内教育訓練
実施記録、資料
教育、OJT
各部門長
事務連絡や業務連絡、回覧等を含む
社内Eメール(回覧等)
全社員
送受信記録
1式
5.6
5.6.1
マネジメントレビュー
一般
(1) 目的
社長は、組織の品質マネジメントシステムが、継続的に改善され、有効であることを確実
にするために品質マネジメントシステムを定期的に審査する。この審査では、各部からの事
業活動評価や、経済分析データ等もインプットし、新年度の事業方針や品質方針及び品質目
標を含む品質マネジメントシステムの改善等の必要性を評価することを目的とする。
(2)責任と権限
マネジメントレビュ-の責任と権限は社長とする。結果の記録及びその保管の責任者は、
品質管理責任者とする。(4.2.4 参照)
(3)実施手順
社長は、年度末(通常 5 月)にマネジメントレビューインプット会議を実施する。
また、そのインプットを活用して、全社事業計画や品質方針及び品質目標を含む品質マネ
㈱飛州コンサルタント QM
― 14 ―
品質マニュアル (第 25 版)
ジメントシステムの方針を決定する。(全社事業計画会議の実施)
また、社長の判断により臨時のマネジメントレビューを必要とした場合、臨時マネジメン
トレビュー開催する。
5.6.2
マネジメントレビューへのインプット
(1)目的
マネジメントレビューを確実に実施することを目的とする。
(2)責任と権限
マネジメントレビュ-へインプット情報の管理責任は品質管理責任者にある。
(3)実施手順(インプット情報の収集)
品質管理責任者は、社長の命を受け、年度末マネジメントレビューインプット会議までに
以下のインプット情報を収集、整理する。
要求項目
情報管理責任者
a) 品質システムの改善点と提案(内部監査結果・外部審査結果)
品質管理責任者
b) 顧客からのフィードバック(顧客満足度調査内容、評定)
各部門長
c) プロセスの実施状況及び計画の達成度(各部の事業評価)
各部門長
d) 予防処置及び是正処置の状況(予防・是正処置結果等)
e) 前回までのマネジメントレビュー結果に対するフォローアッ
プ(前回のマネジメントレビュー指示に対する社長見解)
f) データ分析資料(経済状況、動向データその他)
g) 品質マネジメントシステムに影響を及ぼす可能性のある変更
事項(協力会社一覧表)
㈱飛州コンサルタント QM
― 15 ―
各部門長
品質管理責任者
社長
品質管理責任者
営業部門長
品質マニュアル (第 25 版)
5.6.3 マネジメントレビューからのアウトプット
(1)目的
社長は、年度末に実施したマネジメントレビューインプット会議より得た情報を総合的に
勘案して新年度の改善につなげる事項を策定することを目的とする。
(2)責任と権限
マネジメントレビュ-からのアウトプット「以下、全社事業計画」に関する責任と権限は
社長にある。
(3)実施手順
社長は、年度末(5月中)に全社事業計画として、システム改善のための更新事項の指示
や新年度の全社事業計画を策定する。
これらは、品質管理責任者、各部門長に開示説明し、全社員に周知する。
また、これらには次の事項を含むものとする。
a) 品質マネジメントシステム及びそのプロセスの有効性の改善。
b) 顧客要求事項関わる成品の改善。
c) 資源の必要性。
関連文書:「全社事業計画」
㈱飛州コンサルタント QM
― 16 ―
品質マニュアル (第 25 版)
6. 資源の運用管理
6.1
資源の提供
社長は、次の事項に必要な資源を明確にし、提供する。
対象とする資源は、人的資源を含む固有設備、建物、敷地、権利等の経営資源とする。
a)品質マネジメントシステムを実施、維持する。また、その有効性を継続的に改善する。
b)顧客満足は、要求事項を明確にし、それらを満たすことによって向上する。
6.2 人的資源
6.2.1
一般
業務を担当する要員が、顧客が要求する力量であることを確実にする。顧客が要求する業
務担当者の力量評価の1つに有資格者がある。よって、当社では公的資格を保有する有資格
者に加え、経験や判断力などの総合評価に加えた有資格者を認定する。社長は、各部門長と
審査し業務担当者としての定められた技量を評価する判定基準として「資格認定規定」を定め
る。業務担当者になりうる有資格者の認定は、各部門長で行う。営業部は認定有資格者を「資
格認定表」に登録、更新する。また、物件毎の業務担当者任命は、その都度各部門長がおこな
う。
6.2.2
力量、認識及び教育・訓練
組織は、品質向上および組織力向上を第一義とした社員の教育訓練を計画的かつ継続に実
施する。
各部門長は「年間教育訓練計画表」を計画し、社長の承認を得る。
教育訓練を通じた力量向上を確実にするため、次の事項を実施する。
a)社長は、要員に必要な力量を「資格認定規定」に明確にする。
b)各部門長は、その年度の状況に応じた必要な力量向上が果たせるものとして年間教育訓
練を計画する。
c)各部門長は、教育訓練の実施記録を管理し、訓練の有効性を評価する。
d)各部門長は、要員が自らの活動のもつ意味と重要性を認識し、品質目標の達成に向けて
どのように貢献できるかを認識することを確実にする。
e)各部門長は、教育・訓練の実施記録や、要員の経歴等について、記録を維持・管理する。
関連文書:
「年間教育訓練計画表」「資格認定規定」「教育訓練実施記録表」「資格認定表」
㈱飛州コンサルタント QM
― 17 ―
品質マニュアル (第 25 版)
6.3
インフラストラクチャー(人的資源以外の経営資源)
(1) 目的
成果品が要求事項を確実に満たすために、必要な施設、設備、事務所、権利を確保し維
持することを目的とする。
(2)責任と権限
インフラストラクチャーの責任と権限は社長にある。
(3)実施手順
当社は、成果品要求事項への適合を達成するうえで必要とされるインフラストラクチャ
ーを明確にし、提供し、かつ、維持する。インフラストラクチャーは次の事項を含める。
インフラストラクチャー
a
維持・管理方法
管理の責任者
社屋、付帯設備、車両
日常点検、定期点検、外部点検記録
社長 車両管理者
設備(通信設備含む)
ハードウェア・ソフトウェア管理規定
システム管理責任者、各部門長
測定機器
測定機器管理台帳・測定機器管理規定
調査事業部
営業権、事業資格
部長会議、営業会議による審議
社長
b
c
関連文書:「測定機器管理台帳」「測定機器管理規定」
「ハードウェア・ソフトウェア管理規定」
㈱飛州コンサルタント QM
― 18 ―
品質マニュアル (第 25 版)
6.4
作業環境
(1) 目的
成果品要求事項への適合を達成するために必要な作業環境を明確にし、維持管理する
ことを目的とする。
(2) 責任と権限
作業環境に関する責任と権限は下表による。
(3) 実施手順
適切な作業環境を維持及び運営管理する為、次の事項を実施する。
作業環境
社屋等就業事務所
実施事項
実行権者
5S等清潔、安全な就業環境
維持責任:社長
を維持
管理責任:全社員
安全教育訓練
現場における安全作業環境
安全衛生推進者
業務計画(安全管理等)、
作業前点検(KY活動等)
社内 PC 関連の作業環境
社内 PC 関連の運用管理
セキュリティーの管理
作業班長
システム管理責任者
関連規定:「ハードウェア・ソフトウェア管理規定」
「秘密保持に関する規定」
㈱飛州コンサルタント QM
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品質マニュアル (第 25 版)
7. 製品実現
7.1
製品実現の計画(業務の計画)
当社における製品実現計画とは、業務が発生した時点で顧客(発注者)に提出する業務(作
業)計画書を通じた計画立案内容である。その計画プロセスが顧客要求事項および当社品質
マネジメントシステム(本文)と整合性がとれていることを確実にするため、業務(作業)
計画書には、以下の事項を含むものとする。
a) 業務に対する目的および要求事項。(業務数量等)
品質目標は、物件毎に設定するものではなく年間目標として 5.4.1 に定める。
b) 業務の特有なプロセス(特記仕様書による特記事項等)及び文書確立の必要性(業務
固有の安全管理の方法等)、並びに資源提供の必要性。
※危険箇所の調査等が発生した場合、発注者に対し、安全衛生推進者の指導のもと、
安全管理の方法(業務計画書内)を確立し提出する。
c) 製品実現のための打合せ計画、照査計画、及び合否判定基準。(適用法令含む)
d) 製品実現のプロセス(実施フロー)及びその結果としての成果品が要求事項を満たす
ことを証明する記録は、業務計画書の他、7.3 に示す設計照査記録、8.2.4 に示す製
品の監視及び測定により維持管理する。
㈱飛州コンサルタント QM
― 20 ―
品質マニュアル (第 25 版)
7.2 顧客関連のプロセス
7.2.1
成果品に関連する要求事項の明確化
(1)目的
契約前または契約変更前に、成果品に関連する要求事項を明確にする事を目的とする。
(2)責任と権限
成果品に関する要求事項を明確にする責任と権限は、部門長とする。
(3)実施手順
各部門は成果品への要求事項を明確にするために、契約内容確認フロー図の手順を実施す
る。又、確認する要求事項には次の事項を含める。
a) 顧客が要求した事項、これには引渡し及び引渡し後の活動に関する要求事項も含む。
b) 顧客が明示していないが、通常の使用等から予想される要求事項。
c) 関連する法令、規制要求事項。
d) 当社が必要と判断する品質要求事項下表に各依頼形態で使用する確認文書と実施・確
認・承認者を示す。
業務受注形態
確認文書
担当者
確認者
承認者
営業部
部門長
社長
部門長
社長
「閲覧・入札結果報告書」
指名競争入札方式
「業務仕様書」
簡易公募型入札方式
「閲覧・入札結果報告書」
営業部
(価格競争型・総合評価型)
「業務仕様書」「入札説明書」
各部門
随意契約
「作業台帳」
各部門
部門長
社長
特定労働者派遣事業
「契約図書関係乃綴り」
営業部
部門長
社長
「事業所別派遣管理台帳」
「月報関係乃綴り」
「請求管理関係の綴り」
「派遣就労/出向報告書の
計算基礎資料」
契約変更
「変更契約書」顧客発行
(4)入札(申請)前の意思確認・申請書類の作成
営業部は予定入札(申請)業務又は依頼業務について、社長及び担当部門長に業務内容を
説明し、受注(申請)ついてのレビュー、意思確認を行う。なお参加表明書類に技術提案
書の提出が要求されている案件については、現業部門と調整して申請書を作成する。
㈱飛州コンサルタント QM
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品質マニュアル (第 25 版)
(5)契約変更の手順契約変更は次の手順によって行う。
1) 業務担当者は、顧客の要求事項の変更が生じた場合、「打合せ協議記録簿」または、
「指示・承諾・協議・提出・報告簿」にその変更事項を記録する。
2) 各部門の作業責任者は、実施内容が契約内容の変更を生じさせる場合、
「指示・承諾・
協議・提出・報告簿」にその変更事項を明記し、顧客へ提出する。
3) 営業担当者は、顧客と変更契約に至る調整を行い、「変更契約書」等を通じ、正式な
変更内容を確認し、営業部に伝達する。また、顧客が同契約書等の発行に予想以上に
時間を有している場合、営業担当者の責任において顧客に確認する。
(6)記録の管理
記録の管理については、4.2.4 記録の管理に基づく。
7.2.2
製品に関連する要求事項のレビュー
(1) 目的
当社が顧客との契約(変更契約含む)を取り交わす前に、要求事項をレビューし、確認す
ることを目的とする。
(2) 責任と権限
要求事項をレビューする責任と権限は、各部門長にある。
(3) 実施手順
要求事項のレビューには、次の事項を含める。
a)「閲覧・入札結果報告書」、「作業台帳」に定められた内容、成果品への要求事項を確
認する。
b)契約または業務内容が変更する場合「変更契約書」「打合せ協議記録簿」「指示・承
諾・協議・提出・報告簿」等にてその内容を確認する。
c)顧客要求事項を満たす能力を有することを「閲覧・入札結果報告書」、「作業台帳」
によって明確にする。このレビュ-の結果及びそのレビューを受けてとられた処置
の記録は、4.2.4 記録の管理に定め維持する。
関連文書:「閲覧・入札結果報告書」「作業台帳」
「業務カルテ」
㈱飛州コンサルタント QM
― 22 ―
品質マニュアル (第 25 版)
7.2.3
顧客とのコミュニケーション
組織は、顧客とのコミュニケーションを有効に図るために次の事項を実施する。
a)業務を遂行するための情報交換他コミュニケーションには、以下のものがある。
・ 面会式会議による直接的打ち合わせ。
・ 電話による打ち合わせ。
・ Eメールによる情報交換(双方向)。
b)基本的に引き合い、契約若しくは注文、またはそれらの変更については、顧客との直
接面会で実施する。
c)苦情を含む顧客からのフィードバックは「受付表」等により収集する。
※各種情報交換とは、指示、承諾、報告、連絡、確認を含めたコミュニケーションを指
す。
関連文書:「打合せ協議記録簿」「変更契約書」「受付表」
㈱飛州コンサルタント QM
― 23 ―
品質マニュアル (第 25 版)
契約内容確認フロー図
顧 客
公募型方式
公告
入札説明書
業務仕様書
審査
指名方式
指名選定
※
調査事業部
設計部
営業部
社 長
公示文書の閲覧
参加資格条件の確認、及び参加意志の協議・決定
参加表明書類(技術提案書)作成・提出
指名通知書の受理
閲覧・入札報告書作成
業務価格の積算・見積
確 認
開 札
業務内容の確認、顧客要求事項のレビュー
質問事項の確認
遂行能力の確認、担当部門との協議・意思決定
応札価格決定
積算内訳書の作成
入札書作成・応札
閲覧・入札報告書
入札結果記入
入札結果の報告及び確認
落札業務
結果データ入力
閲覧・入札報告書保管
各担当技術者の選任
業務請負契約書類作成
「業務カルテ」作成
「業務記録」ファイル作成
契約締結
各部へ引継ぎ受渡し
業務請負契約書
着手書類作成・提出
「業務請負契約書」
の保管
※
公 募型方式では参加表明書の申請後、発注者の審査を経て指名・非指名が通知される。
※
公募型方式(総合評価落札方式)では、応札後にヒアリング調査を実施する場合がある。
※
入札案件によって、入札書に積算内訳書を添付して応札する
㈱飛州コンサルタント QM
― 24 ―
品質マニュアル (第 25 版)
契約内容確認フロー図(随意契約)
顧
客
調査事業部
営業部
設計部
業務依頼
業務内容の確認
「作業台帳」へのエントリー
遂行能力の確認
主幹部門の決定
必要
業務計画の要否判定
不要
業務計画書の作成
業務の遂行
依頼内容の確認、「作業台帳」更新
業務記録の記入
㈱飛州コンサルタント QM
― 25 ―
社
長
品質マニュアル (第 25 版)
契約内容確認フロー図(特定労働者派遣業務)
顧
客
営業部
調査事業部
社
長
設計部
技術推進課
労働者派遣依頼
派遣業務内容の確認
派遣業務内容への遂行能力、要人の的確性確認
派遣可能な技術者の選任及び手配
適任者不在の通知
技術者派遣の要否判定
不可
可能
派遣条件(見積)書類の作成・仮契約
労働者派遣基本契約書の作成・契約
(法人基本契約)
可能
労働者派遣個別契約書等の作成・契約
派遣就業条件明示書の作成・同意
派遣
派遣先業務の履行
派遣前教育の実施
㈱飛州コンサルタント QM
― 26 ―
品質マニュアル (第 25 版)
7.3 設計・開発(主に設計業務における業務計画書の作成)
7.3.1
設計・開発の計画(業務の計画)
前項 7.1 製品実現の計画による業務(作業)計画書のうち、設計業務を含む建設コンサル
タント業務を対象とした業務計画書を対象とする。
業務計画の策定には、前項 7.1 製品実現の計画で示した事項の他、以下の事項を明確にす
る。
a)業務の工程、スケジュール計画。
b)業務の照査(レビュー、検証、妥当性確認)計画。
c)組織構成および担当職員の役割。
7.3.2
設計・開発へのインプット(発注者から指定される仕様等)
前項 7.1 製品実現の計画による業務(作業)計画書のうち、設計業務を含む建設コンサル
タント業務を対象とした業務計画書を対象とする。
対象とする設計・開発へのインプットとは、顧客(発注者)が業務着手前に示す具体の仕
様(共通仕様書/特記仕様書等)を指す。また、これらインプットは、業務担当者が発注者
との初回打合せにより確実にする。顧客(発注者)が業務着手前に示す具体の仕様には、一
般に以下の事項が含まれる。
a)性能、機能に関する要求事項。
b)適用される法令、規制に関する要求事項。
c)類似業務および既済成果における踏襲すべき情報。
d)その他、管理上不可欠な情報。(例えば、指定材料、指定機器、指定ソフトウェア等)
※これらのインプットは、曖昧でなく確実なものとするため、アウトプットとの整合をレ
ビューする。
㈱飛州コンサルタント QM
― 27 ―
品質マニュアル (第 25 版)
7.3.3
設計・開発からのアウトプット
設計業務を含む建設コンサルタント業務をとする。
設計成果が工事に反映される前に、照査技術者は、7.3.4 設計・開発のレビュー
計・開発の検証
7.3.5 設
7.3.6 設計・開発の妥当性確認により、次項を確実にするための承認を受け、
「進捗管理表」「照査報告書」として記録を維持する。
a)インプットで与えられた要求事項を満たしている。
b)購買等、一連の関連プロセスを明確にする。
c)合否判定基準を含む法令、基準類関係を明確にする。
d)安全性、適正な製品仕様等、製品、仕様特性を明確にする。
7.3.4
設計・開発のレビュー (設計照査:照査①、②)
設計業務を含む建設コンサルタント業務を対象とする。
照査技術者は、次項を目的とした設計照査を体系的に実施する。
設計照査は、業務の節目となる適切な時期に管理技術者の要請により照査技術者が実施する
もので、第3者的視点から、業務計画書、業務内容を俯瞰する形式で実施する。
これらの照査結果は、「進捗管理表」および「照査報告書」として記録を維持する。
a)業務計画書の計画内容が顧客要求事項を満たす。
b)問題を明確にし、適切な処置を助言する。
7.3.5
設計・開発の検証 (設計検証:照査①、②)
設計業務を含む建設コンサルタント業務を対象とする。
照査技術者は、業務の節目となる適切な時期に業務計画書、業務内容、設計内容に対し、
前項 7.3.4 に加え、以下の事項を満たすべく設計検証を行う。
これらの照査結果は、「進捗管理表」および「照査報告書」として記録を維持する。
a)設計インプットで与えられた製品要求事項が確実に満たされている。
b)関係官庁との中間協議事項や法的制限事項を明確にしている。
c)対象施設の設計条件や合否判定基準が明確にされている。
d)対象施設の標準仕様や特記仕様、要求性能を明確にしている。
e)秘密情報や特許技術等を確認している。
f)土地の立ち入り制限や、開発制限を確認している。
関連文書:「進捗管理表」「照査報告書」
㈱飛州コンサルタント QM
― 28 ―
品質マニュアル (第 25 版)
7.3.6
設計・開発の妥当性確認 (設計の妥当性確認:照査③)
設計業務を含む建設コンサルタント業務を対象とする。
照査技術者は、最終設計成果が、意図された用途の品質、機能満たしていることを確実に
するため、照査③として最終成果の妥当性確認を行う。
これらの照査結果は、「進捗管理表」および「照査報告書」として記録を維持する。
7.3.7
設計・開発の変更管理(設計業務内容の変更管理)
設計業務を含む建設コンサルタント業務を対象とする。
管理技術者は、業務内容の変更を察知した場合、遅延なくその内容を明確にし、照査技術
者の照査を得た後、発注者に協議する。
これらの変更が発注者の合意のもと実施された場合、管理技術者は、変更に関わる記録を
維持する。
㈱飛州コンサルタント QM
― 29 ―
品質マニュアル (第 25 版)
7.4 購買
7.4.1
購買プロセス
(1) 目的
購買品(1部の業務内容の再委託、以下、再委託)が規定された要求事項に適合すること
を確実にするために、協力会社の評価・選定の手順及び購買品の検証方法について明確にす
ることを目的とする。
(2) 責任と権限
再委託における責任と権限は社長にある。
(3) 実施手順
協力会社の評価・選定の手順及び供給品質の検証方法について次の事項を実施する。
1) 協力会社の評価・選定
営業部は、供給品質が顧客要求を満たし得る協力会社を次の通り評価し選定する。
①
協力会社の評価及び再評価は年1回(5月)に行い、技術力・品質等について評価
し、「協力会社一覧表」を更新する。
※ただし、前年度において再委託の実績がない場合は、この評価が不可能なため、前
年度評価を横滑りで登録することができる。経営状況、技術者登録状況等、公開デー
タがある場合は更新する。
②
評価の基準は、過去の外注実績より担当部門長の総合的な判断による。
③
協力会社の選定は、「外注業務伺書」により業務の内容程度等に応じて決定し、
社長の承認を得る。
2) 管理の方式と程度
営業部及び依頼部門は、協力会社の区分(協力会社一覧表)に応じて次の事項を実施
する。
基本的に業務の一部を外注する場合は、取引先協力会社に当社品質システムの管理を
遵守させる。ただし、顧客が禁ずる再委託範囲の業務は、再委託しない。
(発注者共通
仕様書を遵守)
関連文書:「協力会社一覧表」「外注業務伺書」「注文書」
㈱飛州コンサルタント QM
― 30 ―
品質マニュアル (第 25 版)
7.4.2
購買情報
(1) 目的
当社が発注する再委託に関して、要求情報を明確にすることを目的とする。
(2)責任と権限
購買情報に関する責任と権限は各部門長にある。
(3)実施手順
1)業務担当部門は、次の事項の必要性を明確にし、他の購買情報と合わせて「外注業務
伺書」に記入し、社長の決済を得る。
a)成果品・手順・プロセス及び設備の承認に関する要求事項。
b)要員の適格性確認に関する要求事項。
c)品質マネジメントシステムに関する要求事項。
2)上記項目が必要な場合、その他必要に応じて、業務担当者は特記仕様書を作成する。
営業部は、「注文書」を作成し、特記仕様書と併せて協力会社に依頼する。
7.4.3
購買製品の検証
(1) 目的
再委託先からの供給製品が、規定した要求事項を満たしているかの検査を確実に行うこと
を目的とする。
(2) 責任と権限
再委託先からの供給製品の検査の責任と権限は各部門長にある。
(3) 実施手順
各業務の検査員は、供給製品が要求事項を満たしていることを確実にするために、次の事
項を実施する。
1) 業務内容に応じて再委託の工程内検査及び受入検査を行う。
2) 検査結果は「外注業務管理シート」に記録する。
3) 顧客が、再委託先で検証を実施する場合には、その検証方法及び供給製品の受け渡
し方法を事前に通知する。
※ 検査項目が定型的なものについては、「受入検査記録表」を使用する。
※「外注業務管理シート」とは、「業務進捗表」に含まれる専用様式である。
㈱飛州コンサルタント QM
― 31 ―
品質マニュアル (第 25 版)
7.5 製造及びサービス提供
7.5.1
製造及びサービス提供の管理
(1) 目的
成果品及びサービス提供の管理徹底により、品質向上を確実にすることを目的とする。
(2) 責任と権限
成果品の作成及びサービス提供の管理に関する責任と権限は、業務担当者にある。
(3) 実施手順
成果品の作成及びサービス提供を実行する場合、以下の状態であることを確実にして、計
画し、管理する。
a) 成果品の特性を述べた情報が利用できる。(仕様書,参考図面等)
b) 必要に応じ、作業手順が利用できる。(作業手順書)
c) 適切な設備を使用している。(適切な設備、装置)
d) 監視器機及び測定機器が利用でき,使用している。(測定機器)
e) 規定された監視及び測定が実施されている。(各種検査、照査)
f) 次工程への引渡し、顧客への引渡し及び引渡し後の活動が規定されたとおり実施され
ている。
(8.2.4 に示す検査工程を完了してから次工程へ引渡す)
㈱飛州コンサルタント QM
― 32 ―
品質マニュアル (第 25 版)
7.5.2 製造及びサービス提供に関するプロセスの妥当性確認
(1) 目的
業務の結果として生じるアウトプットが、それ以降の監視または測定で検証することが不
可能な場合、プロセスの妥当性を確認、検証することによって予め計画した所定の結果を実
証することを目的とする。
想定する業務としては、頂上事象に対する未然防止対策のような業務内容であり、その効
果を予測して計画する業務を対象とする。
(落石・なだれ対策計画や橋梁落橋防止対策、洪水
氾濫域等の危険度評価等)
(2)責任と権限
成果品の作成及びサービス提供に関するプロセスの妥当性を確認する責任と権限は各部門
長にある。
(3) 実施手順
各部門長は、成果品がその直後の監視や測定では検証できない場合や、成果品の不具合が
使用開始後やサービス提供後にしか現れない場合は、プロセスの妥当性確認を実施する。プ
ロセスの妥当性確認は、次の事項のうち適用できるものを含んだ手続きが確立され、プロセ
スが計画どおりの結果を出せることを実証することとする。
a)プロセスのレビュー及び承認のための明確な基準。
b)設備の承認及び要員の適格性確認。
c)所定の方法及び手順の適用。
d)記録に関する要求事項。
e)妥当性の再確認。
㈱飛州コンサルタント QM
― 33 ―
品質マニュアル (第 25 版)
7.5.3
識別及びトレーサビリティ
(1) 目的
製品実現プロセスにおいて、関連文書が合理的に識別または遡及調査ができる環境構築を
目的とする。
(2) 責任と権限
識別及びトレーサビリティの責任は、各部門長、品質管理責任者にある。
(3) 実施手順
関連文書や成果アウトプット、記録等を容易に検索、抽出するために、電子データやファ
イリング書類の保存、保管先を「社内文書管理台帳」に明確にする。また、電子データの完
全一元共有を実現するための注意事項として、データは原則として「コピー」しない。同一
データを複数発生させない。(一元管理の徹底)
※一時的であればやむを得ない場合もある。
過去のデータの検索や遡及調査を容易にするため、年度別にフォルダが構成し業務番号と
物件略称を業務フォルダ名称とする。また、主要な識別情報は「業務カルテ」に記す。また、
照査済みか否かの状態識別は、
「進捗管理表」にて管理する。設計業務等で使用する多量の社
外文書(蔵書)においても、本棚を対策毎の属性に分類し識別を容易にする。
㈱飛州コンサルタント QM
― 34 ―
品質マニュアル (第 25 版)
7.5.4 顧客の所有物
(1) 目的
顧客の所有物を適切に管理することを目的とする。
(2) 責任と権限
顧客所有物に関する責任は、業務担当者にある。
(3) 実施手順
1)
客所有物の検証
業務担当者は、顧客所有物を使用する前に、顧客所有物を点検・確認し、使用に適さ
ないと判断した場合には、顧客に報告し事後の対応を協議する。また、業務担当者は、
支給または借用した情報や技術に秘密事項や特許等が含まれていないかを、予め打ち合
わせ等で確認する。秘密事項が含まれる場合は、業務関係者全員に周知し、秘密事項が
社外へ漏洩しないように万全の対策を講じる。※コンサルタント業務の場合、秘密事項
の有無に関わらず、守秘義務として顧客との業務情報を外部に漏らさない活動が義務づ
けられている。詳細運用については「秘密保持に関する規定」による。
2)
顧客所有物の保管及び識別管理
顧客所有物のうち、データに関しては、支給日及び支給者を明確にして適切に管理す
る。図書、既存成果品等を借用した場合、必要に応じて「借用書」を取り交わす。業務
担当者は、その責務において借用中の顧客所有物が紛失、損傷が生じない保管管理を徹
底する。業務担当者は、秘密事項が含まれる支給品、借用品に対しては、保管管理の際、
セキュリティー管理を実施するなど万全を施す。詳細運用については「秘密保持に関す
る規定」による。
3)
顧客への報告及び記録の維持
万が一顧客所有物を紛失したり、損傷させた場合には、速やかに業務担当者が顧客に
報告、謝罪し、事後の対応を協議する。
関連文書:「借用書」、「秘密保持に関する規定」
㈱飛州コンサルタント QM
― 35 ―
品質マニュアル (第 25 版)
7.5.5
製品の保存
(1) 目的
成果品が顧客へ引渡しされるまで、適合状態のまま確実に保存することを目的とする。
(2) 責任と権限
成果品の保存に関する責任は、業務担当者にある。
(3) 実施手順
各種成果品の保存は、業務担当者が「社内文書管理台帳」に定められた所定の場所に管理
する。成果品の識別については 7.5.3 識別及びトレーサビリティによる。個人情報を含む情
報または成果を作成する場合、その取り扱いについて注意を図る。例えば、データであれば
セキュリティー管理、物品であれば鍵付きの保管場所に保管する等。
詳細運用については「秘密保持に関する規定」による。
㈱飛州コンサルタント QM
― 36 ―
品質マニュアル (第 25 版)
7.6 監視機器及び測定機器の管理
(1) 目的
当社が対象とする測定機器は、主に公共事業の測量及び調査に使用する機器類である。
監視機器は、当社の社内ネットワークシステムのウイルス対策管理である。
(2) 責任と権限
測量、調査機器の管理に関する責任と権限は、調査事業部にある。
ウイルス対策管理に関する責任と権限は、システム管理責任者にある。
(3) 管理基準
a)測量、調査機器は、顧客が要求する校正および検証基準を満たすものとする。
b)また、必要に応じて社内による調整、校正もおこなう。
c)測量、調査機器は、別冊「測定機器管理規定」により、状態識別管理をおこなう。
d)測定結果が無効とならないよう、測定記録は照査し、保管管理する。
e)測量、調査機器は、調査事業部の責任において安全な場所で保管する。
f)ウイルス対策の適切性は、常時システム管理責任者が監視し、更新の必要性に関する
提案は、社長の承認を得る。
関連文書:「測定機器管理規定」
㈱飛州コンサルタント QM
― 37 ―
品質マニュアル (第 25 版)
8. 測定、分析及び改善
8.1 一般
当社は、次の事項に必要な監視、測定、分析及び改善のプロセスを計画し実施する。この
計画には統計的手法を含め適用可能な方法及び、その使用の程度を決定することを含める。
a) 成果品の適合性を実証する。(8.2.3,8.2.4 参照)
b) 品質マネジメントシステムの適合性を確実にする。(8.2.2 参照)
c) 品質マネジメントシステムの有効性を継続的に改善する。
(5.6,8.2.2,8.3,8.4,8.5 参照)
8.2 監視及び測定
8.2.1 顧客満足
(1) 目的
顧客の満足度を定量的に確認することを目的とする。
(2) 責任と権限
顧客満足度の監視、整理に関する管理責任は、調査事業部、設計部にある。
<顧客満足度を評価する情報源>
情
報
入
手
方
法
責
任
者
記
録
顧客クレーム
随時
各部門長
クレーム受付記録
成績評定結果
業務完了時
各部門長
成績評定結果
成果品検査
検査官の意見
受験者
検査メモ等記録
指名件数
年 度 末 (5 月 )
営業部門長
指名件数集計表
㈱飛州コンサルタント QM
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品質マニュアル (第 25 版)
8.2.2
内部監査
(1) 目的
当社の品質マネジメントシステムが、規格要求事項に適合し、効果的に実施され維持され
ているかを明確にするため実施する内部監査について定めることを目的とする。
(2) 責任と権限
内部監査についての責任と権限は品質管理責任者にある。
(3) 実施手順
内部監査は、原則として年1回(原則4月中)実施する。ただし、社長や品質管理責任者
が状況判断により必要と認めた場合は、特別内部監査を行う。
1)
内部監査の年間計画
品質管理責任者は、年度始めに内部監査の実施計画を立案し「年間内部監査計画書」
を通じて、社長の承認を得る。また、品質管理責任者は、監査の対象となるプロセス
及び領域の状態と重要性、並びにこれまでの監査の結果を考慮して、監査プログラム
を策定する。
2)
内部監査直前の計画、準備
品質管理責任者は、内部監査の実施にあたり、
「資格認定表」の内部監査員有資格者
リストの中から、自らの部門を監査しない事を考慮し、監査チームを選任する。
品質管理責任者は、内部監査が効果的に実施されるためプログラムとして、
「内部監
査マトリックス」を作成する。品質管理責任者は、監査チームとある程度の調整を図
り、内部監査の具体実施スケジュールを組み、監査チームや被監査部門に通知する。
監査チームは、監査方針に応じた「チェックリスト(不適合摘出書)」を作成し、監
査日前日までに品質管理責任者の承認を得る。
(品質管理責任者や品質管理責任者が部
門長となる被監査部門の「チェックリスト」は社長の承認を得る)
3)
内部監査の実施
監査チームは、「チェックリスト」により監査を実施し、「内部監査報告書」を作成
する。監査結果に不適合が発見されたときには、
「内部監査報告書」にその内容と是正
処置の必要性を明記し、被監査部門長の確認を得た後、品質管理責任者に提出する。
不適合の定義は 8.3 不適合の管理による。また、是正処置については、8.5.2 是正
処置による。
㈱飛州コンサルタント QM
― 39 ―
品質マニュアル (第 25 版)
4)
記録の維持
内部監査で発行する一連の記録は、電子データにて確実に保管する。
関連文書:「年間内部監査計画書」「内部監査計画及び通知書」
「内部監査報告書」「内部監査マトリックス」
「資格認定表」
「チェックリスト(不適合摘出書)」「システム改善報告書」
8.2.3
プロセスの監視及び測定
(1) 目的
品質マネジメントシステムの各工程において計画どおりの結果が出ているかを適切な方法
で監視・測定する手順を定めることを目的とする。
(2) 実施手順
当社の品質マネジメントシステムのプロセスを監視・測定する手段には、以下のものがあ
る。
a)品質目標の達成度
各部門長は年に一度、品質目標の達成度を監視する。
b)年間教育訓練計画の実施状況
部門長は適宜、教育訓練計画の実施状況を「年間教育訓練計画」との整合によっ
て監視する。
c)業務進捗状況
各部門長は週に一度の調整会議(全社員出席)において、業務の進捗状況を監視
し、切迫度調整または綿密な方向修正を図る。これらのプロセスの監視測定結果、
計画通り実施されていないことが判明した場合、見直しをおこなう。
㈱飛州コンサルタント QM
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品質マニュアル (第 25 版)
8.2.4
製品の監視及び測定
(1) 目的
成果品が顧客要求事項を満たしている事を照査するために、成果品の特性を監視し、測定
することを目的とする。
(2) 責任と権限および実施手順
各業務の成果アウトプットは、下記に示す項目の監視、測定によって照査管理する。
監視測定項目
監視測定内容および観点
初回打合せ内容
全体的業務内容(概要)の把握
中間協議時点業務内容
業務の方向性(計画時とのズレ)
プロセスの妥当性確認
7.5.2 に示す特殊業務のプロセスの妥当性
変更協議等の必要性
変更の予兆察知と発議遅延の確認、助言
業務計画書との整合
成果アウトプットと計画書確認仕様の整合
成果作成時の中間検査
成果アウトプットのチェック等検査状態確認
再委託供給成果の内容
協力会社供給成果のチェック等検査状態確認
類似業務との比較検証
類似業務との比較における成果品質の検証
最終成果の妥当性検査
完了成果品に関する総合的品質の妥当性確認
電子媒体最終チェック
電子成果のエラー、ウイルス感染、XML 定義情報
照査担当者
照査時期
業務の序盤
設計業務
:照査技術者
業務の中盤
測量・補償業務
:管理技術者
:照査技術者
業務の終盤
1)照査担当者は「業務計画書」の照査計画に基づいて、上記項目について適切な段階
に照査する。
2)各照査項目における結果や照査記事は、照査担当者が「進捗管理表」に記録する。
3)成果品は、照査担当者が「進捗管理表」に記される全ての項目が完了していること
を確認し納品する。
4)その他、業務完了時提出書類も同様に照査担当者が「進捗管理表」に記される全て
の項目が完了していることを確認し提出する。
5) 成果アウトプットの照査やチェックは、その難易度を確認した上で業務担当者が力
量の満足していると思われる要員を選任し依頼する。(部門長の許可を得る)
※単純なチェックも含まれるため、必ずしも照査担当者が担当する必要はない
6)また、成果アウトプットの照査やチェックに使用した書面資料は、照査担当者に確
認を得た任意様式とする。また、これらの書面資料(電子データ以外の紙資料)は、
業務が完了し顧客へ納品完了するまで照査担当者が保管すること。(設計業務など確認
項目が不定型な場合、定型様式を使用しない)
7)成果アウトプットの検査やチェックに使用するチェックシートは、必要に応じて照
査担当者が作成し保管する。
関連記録:「進捗管理表」
㈱飛州コンサルタント QM
― 41 ―
品質マニュアル (第 25 版)
8.3
不適合の管理
当社のようなサービス業は、成果品自体の不適合(以下、不適合品)とサービスや組織マ
ネジメント活動における不適合(以下、活動の不適合)に識別して管理方法を定める必要が
ある。
(1) 不適合品の管理
不適合品は、誤りのある成果品、或いは、顧客満足度満たしていない成果品を指すが、そ
の両者は業務遂行過程で発見される場合と顧客の手に渡った後に発見される場合の2通りに
分けられる。前者は照査や検査によって不適合品を発見した場合を想定し、後者は一般にク
レーム勧告によって告げられる。
ア)業務遂行過程で発見できた不適合品の管理
a)照査担当者は、発見した不適合品を業務担当者に確認し、同意を得た後、速やかに
修正処理を行う。不適合を含む使用不可能なデータの場合、そのものの末梢が製品
実現上合理性を欠く場合は、データ保存フォルダと同一レベルに「ボツ」というフ
ォルダを作成し、関係者に解りやすく配慮したファイル名を付して保存する。
b)発見された不適合品をそのまま次工程等に引き渡す場合、照査担当者は管理技術者
にその影響度を確認する。
c)b)を採用した場合、意図された措置を確実に実施し、状態の悪化や拡散を防止す
る。※意図された措置とは、予防処置などの未然防止策を表す。
イ)顧客の手に渡った後に発見された不適合品の管理
d)基本的に顧客が要求する処置に従い、適切かつ迅速に修正、見直しを行う。
その際に過去に遡る成果品や、連動業務に波及してしまっている場合は、その対応
方法について、速やかに発注者(顧客)と協議し、7.5.3 の実施手順により必要な遡
及調査をおこなう。
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品質マニュアル (第 25 版)
(2)不適合(活動の不適合)及び類似状態の定義とその管理
システム上の呼称
状
態
処置方法
重さ
同一箇所に頻発する不具合、又は人的過誤
同一箇所における取り決めたシステム運用上の不履行
是正処置
不適合
顧客満足度における欠点
(必ず実施)
重
その他、原因が顕在化した問題点
内部監査で監査チームが指摘した事項に対し、被監査部門がそ
改善点
システム改善報告書
軽
の場で同意し解決した軽微なシステム改善点
偶発的かつ軽微なエラーでその場の手直しで後に問題を残さ
内部監査:記録維持
手直し
ないもの(監査チーム又は照査担当者の判断、ただし、納品後
照査検査:記録不要
の顧客クレームに関しては担当部門長判断)
関連記録:「是正処置報告書」「システム改善報告書」
㈱飛州コンサルタント QM
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品質マニュアル (第 25 版)
8.4
データの分析
(1) 目的
当社は、品質マネジメントシステムの適切性及び有効性を継続するため、必要な情報を明
確にし、それらを収集・分析する。これらの分析結果は、マネジメントレビューへインプッ
トするためのもので、品質マネジメントシステム全体の有効性を実証する手段にすることを
目的とする。
(2) 責任と権限
データの収集及び分析された情報に関する責任と権限は下表に示す。
収集・分析責任
データ項目
データ・情報源
分析内容(必須)
者
a)
b)
c)
内部監査報告書
不適合、改善点の発生件数
外部審査の結果、不適合報告書
不適合の特色と傾向
クレーム受付記録(受付表)
顧客クレームの状況・特性
評定結果
自社の能力診断
製 品 実 現 プロセスと 要 求 事
品質目標評価表
目標達成結果
項への適合性
照査および検査の記録
検査の結果、不適合発生状況
是正処置報告書
是正、予防処置の実施件数
予防処置報告書
処置内容の特色と傾向
監査・審査結果
品質管理責任者
営業部門長
顧客からの情報
各部門長
各部門長
d)
e)
前回までのマネジメントレビュー
マネジメントレビュー記録
結果
マネジメントレビュー指示書
品 質 マネジメントシステムに 影 響
是正処置報告書
する変更事項
システム改善報告書
協力会社の評価
協力会社一覧表
前回マネジメントレビューのフォローアップ
f)
品質管理責任者
是正・予防処置
システム改善の実施結果
各部門長
社長
品質管理責任者
外注件数及び外注実績に基づ
g)
営業部門長
く協力会社の総合評価
h)
当該年度の当社及び競合
官庁発注業務実績公示データ
発注業務の傾向、当社と競合
他社の業務受注実績
(web 上データ)
他社の特性比較分析
営業部門長
品質管理責任者
※上記 a)~g)は 5.6.2 マネジメントレビューへのインプット情報とリンクする。
(3) 実施手順
上表に示す収集・分析責任者は、年度末に実施されるマネジメントレビューに先立ち、そ
の1年間に実施されたデータを収集及び分析し、マネジメントレビューにインプットする。
また、収集・分析責任者は、マネジメントレビューの結果を通じて、システムの有効的な改
善計画を立案し、実施する。
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品質マニュアル (第 25 版)
8.5
改善
8.5.1
継続的改善
当社は、品質方針、品質目標、監査結果、データの分析、是正処置、予防処置及びマネジ
メントレビューを通じて、品質マネジメントシステムを継続的に改善する。
(概念図:マネジ
メントサイクル(巻末資料))
8.5.2
是正処置
(1) 目的
顕在化した不適合を原因除去によって再発防止することを目的とする。
(2) 実施手順
是正処置に関する状態と管理責任を下表に示す。
是正処置の各実施者
不適合の状態
不適合特定者
原因の特定、対策案立案
システム
マネジメントレビュー
マネジメントレビュー 指示
社長
内部監査
内部監査より発見
監査チーム
品質管理責任者
各部門長
全社員
日常運用
日常運用から発見
対策案評価、効果確認
品質管理責任者
各部門長
全社員
業務プロセス
測量業務
業務プロセスから顕在
照査担当者
設計業務
(照査・検査等)
補償業務
全社員
営業活動
成果品
顧客クレーム
営業活動過程で発見
全社員
顧客より指摘
受付者
各部門長
上記に定める原因の特定および対策案立案権者は、不適合に重要性や影響度を見積もり、
リスクに見合った再発防止処置を策定する。また、その対策案は、上記に定める対策案評価、
効果確認権者によって評価及び効果確認する。
また、顕在化した問題は原因究明の後に他事項への影響、波及度を遡及調査、確認する。
それらの結果は、処置実行者または効果確認者が関係者に対して説明する。
是正処置の内容は、品質管理責任者が記録として維持し、整理された年間結果をマネジメ
ントレビューへインプットする。
関連記録:「是正処置報告書」「システム改善報告書」
㈱飛州コンサルタント QM
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品質マニュアル (第 25 版)
8.5.3
予防処置
(1) 目的
起こり得る不適合を未然に察知し、その発生を予防することを目的とする。
(2) 実施手順
予防処置に関する状態と管理責任を下表に示す。
予防処置の各実施者
察知される状態
潜在する問題の察知
対策案評価、効果確認
対策案立案
システム
品質管理責任者
日常運用
日常運用から 察知
各部門長
業務プロセス
測量業務
設計業務
全社員
各業務過程から 察知
各部門長
補償業務
営業活動
営業活動過程から 察知
日常のシステム運用や業務遂行より、潜在的な問題点を察知した者は、その内容および対
策案を立案し、上記の評価、効果確認権者に書面を通じて報告する。
報告を受けた評価、効果確認権者は、遅延なくその立案内容を評価し、予防処置実施後に
効果確認を行う。
それらの結果は、その都度効果確認者が関係者に確認内容を説明する。
予防処置の内容は、品質管理責任者が記録として維持し、整理された年間結果をマネジメ
ントレビューへインプットする。
関連文書:「予防処置報告書」
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品質マニュアル (第 25 版)
<巻末資料>
プロセスフローチャート
(業務の標準的な流れ)
入札案内
閲覧、業務内容の確認
遂行能力の確認
入札額の決定
組織としての意志決定
落札後の展開
着手時の書類提出
初回打ち合わせ(業務内容の確認)
製品実現の計画
業務(作業)計画書の作成→発注者に提出
担当要員の決定
測量・設計・補償業務着手
業務規模により
繰返すプロセス
照査→中間協議・報告(必要に応じ変更協議)
照査→業務完了
納品・完了時書類提出
発注者による成果品検査
速やかに修補
不合格
合格
継続改善材料と
顧客満足度の確認
㈱飛州コンサルタント QM
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して集積、分析
品質マニュアル (第 25 版)
<巻末資料>
<マネジメントサイクル1> (年間組織マネジメントの相互関係)
<plan>
全社事業計画宣言
各部事業計画策定
<do>
事業活動
<act>
各部の業務遂行
マネジメントレビュー
営業活動
(原則、年1回)
教育訓練
顧客とのコミュニケーション
<check>
業務の照査活動
顧客満足度確認
事業評価
外部審査(審査機関委託)
内部監査(社内)
データ分析
㈱飛州コンサルタント QM
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品質マニュアル (第 25 版)
<巻末資料>
<マネジメントサイクル2> (是正・予防処置)
<plan>
各部の事業計画
業務計画(業務計画書)
<do>
事業活動
<act>
各部の業務遂行
是正処置・予防処置
営業活動
(必要に応じて)
教育訓練
顧客とのコミュニケーション
<check>
業務の照査活動
顧客満足度確認
事業評価
内部監査(社内)
外部審査(審査機関委託)
データ分析
↓
不適合の検出
或いは、潜在的問題の察知
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