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第22号 - 板橋区教育ネットワーク
平成28年11月22日 第22号 日 校長 荒 井 秀 樹 人間の究極の幸せとは 働くことを通じて考える 今月末には2年生の職場体験が始まります。貴重な体験の場ですから、 「働く」とはどういうことなのかしっか り考えてから職場体験に出かけてほしいと思います。皆さんの中の多くの人は、近い将来、職業人として社会に 巣立っていきます。 どういう考えをもって仕事に取り組むかによって、 働く価値が変わってくるかもしれません。 また、12月になると人権週間が毎年設定されています。1948年(昭和23年)12月10日の国際連合 の総会において世界人権宣言が採択されました。その日を記念して、日本でも12月10日を最終日とする1週 間を、 「人権週間」と定めています。 「思いやりの心」や「かけがえのない命」について考える1週間として設け られているのです。 今日は、働くということを通じて、人間としての価値、あるいは働く意味というようなことについて考えてほ しいと思います。 工場を経営する一人の社長がいました。 その社長の工場で、 障害のある2人の少女を雇うことになったのです。 仕事初日、2人の少女はたどたどしいながらも元気よく挨拶をしました。初々しい2人の姿を社員たちは温か いまなざしで見守り、そして歓迎の拍手で迎えました。社員の多くは子育てを終えた女性たちで、 「私たちがめん どうをみますから」と言い、社員みんなで我が子のように2人の少女をかわいがり、本当によくめんどうをみた そうです。社長は、そんな社員たちに甘え、2人の少女を気にしつつも、ずっと社員に 任せきりだったそうです。彼女たちは雨の日も風の日も満員電車に乗って通勤してきま す。そして仕事に真剣に打ち込んでいたそうです。 でも、時にどうしても言うとおりにできない時は、社長も困り果てて「施設に帰すよ」 と思わず言ってしまったそうです。そんな時に少女達は、泣いて嫌がったそうです。社 長には、それが不思議に思えたのです。なぜなら、施設にいれば、無理をして働かなく とも楽に過ごせるからです。ましてやつらい思いをしなくてもすむのです。 ある日のこと、社長は知人の法要のために禅寺を訪れました。ご祈祷(きとう)が済み、参集者のために用意さ れた食事の席で待っていると、 たまたま空いていた隣の席にご住職が座ったのです。 何か話をしなければと思い、 社長は思わず、2 人の少女について質問したのです。 「うちの工場には障害のある2人の少女が働いています。 施設にいれば楽ができるのに、なぜ工場で働きたがるのでしょうか?」 一瞬の間があり、そしてご住職は社長の目をまっすぐに見つめながら、 「人間の幸せは、物やお金ではありませ ん。人間の究極の幸せは、人に愛されること、人にほめられること、人の役に立つこと、そして人から必要とさ れることの 4 つです。そして愛されること以外の3つの幸せは、働くことによって得られます。その少女たちが 働こうとするのは本当の幸せを求める人間の証なのです」と応えたのです。 社長は、言葉をなくしたそうです。そして深く考えさせられ、そして気づいたのです。 「確かにそうだ。人は働 くことによって人にほめられ、人の役に立ち、人から必要とされる。だからこそ生きる喜びを感じることができ るのだ。家や施設で保護されているだけではこの喜びを感じることはできない。だから彼女たちはつらくてもし んどくても必死になって働こうとするのだ。 」 今まで当然のことのように働いてきた社長は、この幸せを意識したこともなかったのです。意識せずともその 幸せはずっと私の心を満たしてくれていたのです。それがいかにかけがえのないものか、改めて考えたのです。 一心に仕事に取り組む少女達の姿。そして「ありがとう、助かったよ」と声をかけたときの輝かんばかりの笑 顔。社長は、ご住職の言葉によってその笑顔の意味をはじめて理解できたのです。 仕事を通じて、自分自身の価値を高める。自分の存在意義を見直す。そうすればただの作業も必要な作業と思 い直し、苦しい仕事だからこそ貢献できているということに気づくかもしれません。それらは、自分を鍛え、磨 く大切なプロセスと捉えることができるかもしれないのです。そういう気持ちをもって仕事に臨めば、人として の生きる道を学んでいけるのかもしれません。 この話に出てくる社長は、仕事への意識を変えたそうです。 「人のせいにしないから、自分が磨かれる」 「本気 で相手のためを思えば、それが強い絆を生む」 「迷ったときこそ、人のために動く」 「他への利益につながる取組 の積み重ねが、幸せな自分をつくる」 、この4つを仕事の基本にするようになったのです。 (この話は朝礼で話しました) 三者面談のお知らせ 2年生職場体験のお知らせ 地域清掃のお知らせ 期間 12 月 2 日(金)~12 日(月) 15:00 より各教室にて 対象 全学年 後日、学級ごとに面談予定 表を配布します 期間 11 月 28 日(月)~30 日(水) 事前打合せ 25 日(金) ※期間中は直接職場に伺います。 実施日 12 月 3 日(金) 9 時から 1 時間程度 ※ 近隣の清掃を行います。ボラ ンティア参加の生徒をお待ち しております。 持ち物、服装は職場の指示によります 板橋平和のつどい 板橋の中学生の平和への願いを伝える 2日(火) 、板橋文化会館で、 「板橋平和のつどい」が開催されました。キャンドルに 灯した「平和の灯」をかかげてパレードをした後、大ホールで参加者全員による「板橋 区平和都市宣言」の朗読、平和の旅に参加した中学生たちの発表を行いました。 本校からは広島平和の旅に参加した星有綾さんと長崎平和の旅に参加した岡村美喜さ んが発表しました。平和の使者である中学生たちは、現地で の平和式典の参加、原爆被害者との交流などから学んだ戦争 の悲惨さ、平和の大切さについて、区民の皆様に向けての平 和のメッセージを送りました。 世界で唯一の被爆国である日本、しかし戦争の体験者、原爆の体験者の方々は年々 減りつつあります。皆が忘れてはいけない事実について、もう一度真剣に考える機会 を与えてくれた日になりました。 板橋音楽祭 2016 会場いっぱいの感動をありがとう 5日(土)に、板橋区の中学生が合唱や演奏を披露する「第 13 回板橋音楽祭ジュ ニア 2016」が板橋文化会館大ホールで開催されました。本校の生徒も午後の部のト ップを切って、区内 7 校の生徒で構成された連合合唱に参加し、 「ぼくらの世界」 「時 を越えて」 「愛するふるさと」の3曲を歌いました。区内の中学生の力を結集して、見 事な合唱がホールに響き渡りました。また吹奏楽で参加し たウインドアンサンブル部は「アラジンメドレー(ディズ ニー映画より) 」 「コパカパーナ」等を演奏し、迫力ある演 奏を披露し、観客を魅了しました。 また文化会館のエントランスでは、茶道部の生徒たちが、 訪れる区民の皆様に対して、お茶を立て、和菓子を添えて おもてなししました。心和む和の雰囲気がお客さんを喜ば せていました。 連合学芸会 演劇の世界の魅力いっぱい、真剣な演技に拍手 4日(金)5日(土)の両日にわたり、板橋文化会館小ホールで、区内中学校の演 劇部が参加する連合学芸会が開催されました。本校の演劇部は 5 日の部に出演し、文 化発表会で披露してくれた「電脳リサイクル帝国 2266」を熱演しました。 この劇は、かつて西台中の先輩方が演じた劇をリニューアルして現在の演劇部の生 徒がリバイバルで演じます。環境問題や高度に進んだ電子機器に支配される近未来社 会、現在と未来が交錯する中、少年少女と電子頭脳との戦いに挑みます。かつての先 輩方に負けぬくらいの立派な演技で、近未来社会を見事に描き出してくれました。 英語のつどい 板橋区の良さを世界の人に知ってもらおう THE ANNUAL ENGLISH ENTERTAINMENT ITABASHI-KU (板橋区立中学校「英語のつどい」 ) 8 日(火)に成増アクトホールで英語のつどいが開催されました。区内 17 校の生徒 により、英語のスピーチ、劇、プレゼンテーション、中には英語版漫才を披露するなど、 趣向を凝らした様々な英語の発表を披露してくれました。本校からは英語部の生徒が参 加し、「Do you know about Itabashi?」という表題で、板橋区の紹介をしました。 2020 年には東京でオリンピック・パラリンピックが開催されます。訪れる外国の 方々に板橋区や東京都の魅力を英語で伝えられたら、 素晴らしいおもてなしになります。 皆さんも自分たちが暮らす板橋の魅力を英語で伝えることにチャレンジしてください。 バスケットボール部 男子 板橋区新人大会 第 3 位 身近な環境に関する標語 最優秀賞 1 年 小笠原大翔(都のコンクールに推薦) 板橋区読書感想文コンクール 特 選 2 年 西沢琳 2 年 平野暖佳 入 選 1 年 中田愛理 3 年 福井友香 税についての作文 東京都納税貯蓄組合総連合会会長賞 3 年 小杉由香里 板橋区教育委員会教育長賞 3 年 入江利彦 板橋納税貯蓄組合連合会入選 3 年 浅木保乃歌 連合学芸会に参加した演劇部、英語のつどいに参加した英語部の皆さんに表彰状が授与されました