Comments
Description
Transcript
夫婦2人(PDF)
1人目 (Kさん 30歳の女性、専業主婦) ■プロフィール 家族構成は、夫32歳と本人30歳の夫婦2人暮らし。 夫とは職場結婚で、結婚3年目になる。 夫は国立大卒で、大手電機メーカーに入社し営業の仕事をしている。職業柄毎晩帰りが遅いが夫 はお酒を飲まないので、接待の席などではストレスもたまるのでは無いかと思っている。そんな夫 の趣味が競馬であり、お酒を飲まない代わりと理解し容認しているが、土日に競馬場に出かける ことがあり、ちょっと寂しい週末を送っている。 これについて、私がウェブで馬券などを購入できることを教えて、土日にも家にいるようになった。 最近は週末の買い物も一緒に行くようになった。 私はあらゆることに対して損得勘定を徹底する癖が身についており、おそらく結婚前に自動車部 品メーカーで経理を 8 年間やっていたことも、その性格に拍車をかけた。 そのため夫の不合理な賭け事は真剣に考えるとフラストレーションがたまるが、一般的な飲み代 に換算できる額までに自分が調整することで納得するようにしている。 家計の財布はがっちり自分が握っており、その部分では心配がない。バランスは取れていると思 っており、夫婦仲はよい。 最近の趣味は陶芸で、週に一回スクールに通っている。 また、ボランティアで目の不自由な人を介添するグループに属してお手伝いをしている。 旅行は好きで、お得にお得に旅ができるよう、頻繁に国内旅行に出かけていた。 新婚旅行ではヨーロッパで、スペインとフランスを周遊した。 ■インターネット利用 インターネットについては、18歳に就職し8年勤めた会社で使い始めてから、その後結婚して4年、 夢中になって知識を深めている。 検索を極めたいと思っている。 現状でも and 検索や or 検索など基本的な検索手法から、検索結果を1ページ目下段や2ページ 目から口コミを探すなど、自分なりのコツを創出しているが、なにぶん素人なので実生活において 自分以上にウェブに詳しい人と接する機会が少なく、抜け落ちている情報が多くあることに驚く時 がある。 interview_2.doc 最近では、東京の友人の結婚式に出席する機会があったのだが、路線検索をいつものように「駅 すぱあと」で行っていた際、地図情報が古くなっていることに気付き、バージョンアップを検討した ところ、価格が高かったので購入しなかった。 同じく結婚式に出席する友人に相談したところ、最近ではブラウザ上で路線をもちろん無料で検索 するのが主流になっていることを知り、私のウェブ知識はダメだとカルチャーショックを受けた。 ミクシィに登録しているには登録しているが、はじめのうちは新しい友達ができて面白かったけど、 だんだんと億劫になってきて最近は遠ざかっている。 比較サイトは頻繁に利用する。色んな比較サイトを確認してからでないと判断しない程、ウェブ上 の価格比較についてはシビアに行っている。やっぱり経理出身なので損か得かについては目ざと い。 ■旅行のきっかけは 恋愛時代から二人とも海が好きで山はあまり好きじゃない。旅行に行くのは海の近くが多い。沖縄 には良く旅行したが、安価なツアーに参加することが多い。 今回の旅行はシルバーウィークと言うことで、私の両親を旅行に連れて行こうと企画した。夫は快 く賛同してくれた。 私たち夫婦が暮らしているマンションと、私の父と母が暮らす私の実家は近所なのだが、結婚して からあまりどこも連れて行ってあげていない。 7月ごろ、私が「9月に一緒に旅行しよう」と父と母に持ちかけると、一週間後には旅行会社のパン フをたくさん取り寄せていた。しかしどのパンフにもたくさんの折り目がつけられており、目的地は 絞られていないようだった。 interview_2.doc 主人に相談してみると、主人の友人が最近、私と同じように両親を旅行に連れて行ったらしく、そ の旅行先がとてもよかった、というのだそうだ。場所を聞くと、「ラグーナ蒲郡」だという。 さっそくヤフーで、「ラグーナ蒲郡」を検索してみた。 まずラグーナ蒲郡の公式ウェブサイトを見て、予算内で楽しめるのかどうかを調べた。 宿泊施設は併設されていないようで、入場料はそれ程高くない。生鮮食品を販売している「おさか な市場」や天然温泉「ラグーナの湯」などもあり、両親も喜んでくれそうだ。雰囲気が若いのも、逆 に老け込む旅行よりいいと思った。 周辺の旅館を調べようと思ったら、公式サイトの中には宿泊施設の紹介ページがなかったので、 一度ヤフーに戻り、「ラグーナ 宿泊」で検索した。 検索結果の一位をクリックすると、ラグーナ蒲郡の公式サイトと同じ定型の中にオススメの旅館の リンク集があるページだった。上のナビゲーションバーをクリックすると、やはりラグーナの公式サ イトに飛んだ。 しかし、ラグーナの公式サイトからこの旅館ページに行く方法はやはりなかった。不自然に思った がページ戻るボタンで旅館リンクページに戻り、検討を続けた。 interview_2.doc まず、上から順番に「ひがきホテル」を閲覧した。 やはりラグーナが若い雰囲気の分、宿泊施設は和風の落ち着いた旅館がいいかな、と、ここで和 風の旅館で予約を取ることを決意した。「ひがきホテル」は 1 名 6,000 円~と、価格帯は安かったが、 希望の日時が軒並み埋まっていた。次に2段目、「平野屋」 一見して高級そうだな、と思って料金を見ると、1 名 15,000 円~と、やはり高級だった。 15,000 円で 4 人が二泊すると 100,000 円を越えていく。旅行では他にもお金を使いたいし、そこま では出せない。「平野屋」の料金を見たことで、宿泊予算を 1 名 10,000 円に抑えたい、という基準 を思いついた。 ラグーナ蒲郡の推薦旅館以外も見たくなり、一度ヤフーに戻って「ラグーナ 宿泊」で再度検索し た。検索結果から、先ほど敬遠した広告枠にある、じゃらんのページをクリックした。 今までの選択肢の多い料金ページから、拍子抜けするようなページだったが、逆にプルダウンに も選択肢が一つしかないシンプルさからクリックしてみた。そして一段目の旅館の写真がとてもい いな、と思い、続けてクリックした。 interview_2.doc 読み込むほどに施設を気に入ったので、プランを見た。1 名 12,000 円~と少々割高だが、一番気 に入ったので、この宿に決めよう、と思った。 最終決定の前に、この宿の名前で検索して相場を確認しようと思い、旅館名をヤフーにコピペし、 検索した。JTB のサイトはじゃらんよりも高かった。公式サイトのプランは、やはり 1,000 円程度安 かったが、希望の日時は全て埋まっていた。 もう一度じゃらんにもどり、この旅館を予約した。 宿が決定したので、今度は道程を決めようと思い、公式ウェブサイトにあったアクセスマップをクリ ックした。とても分かりやすい地図と数多くの周辺施設へのリンク紹介があり、便利だった。 宿とラグーナが少し離れているので、ちゃんと予定を立てないと効率的に観光できないと感じ、エ クセルで簡単なスケジュールシートを作って、皆に配ろうと思った。 道順については、両親を乗せて車で行くことが決まっていた。夫と相談しながら高速道路の計画を 立てようとしたが、この部分については夫が全て引き受けてくれた。調整済みの道順を後日教え てもらい、エクセルのスケジュールシートを作った。 ■旅行中のウェブ利用 準備万端で望んだシルバーウィークの旅行であったが、当日台風が来ているという天気予報があ った。ギリギリまで夫婦で悩んだが、台風の進行状態を見て、何とかなりそうだ、と決心し予定通り 出発した。ただし、出発時に雨が降っていたので、テーマパークの多くが利用できないだろうと予 測し、予定よりも遅い時間に出発した。 到着すると嘘のように雨が上がっており、テーマパークも利用できるものが多くなっていたが、時 間が遅くなったので、ラグナシアで遊ぶ予定は、出発時の変更どおり明日に繰り越して、急遽、名 古屋城を観光して味噌カツをたべよう!と言うことになった。 わたしは何事も計算づくで動く性格であり、このような予定変更が発生したとたん、軽くストレスを 感じていた。 しかしながら、何とか最小限のプレに抑えようと、携帯電話で味噌カツ屋さんを検索し、今後に備 えた。 検索は au 携帯電話の「EZナビウォーク」を利用している。 このアプリに、周辺の飲食店情報を出してくれる機能があり、これを利用して味噌カツ屋さんを決 定した。 もちろん口コミ情報の検索になれた私としては、 interview_2.doc ①通信料がかかること ②純粋なレコメンドではなく広告要素が入っていること が不満ではあるものの、このような場面では役に立つものとして、効率的に利用できた。 つつがなく名古屋城観光、味噌カツ賞味を終え、ホテルに泊まった。 宿はやはり両親に好評で、皆で足湯につかりながら久しぶりに長話できたことは、とてもいい思い 出になった。今回の旅行の発端でもある、両親との疎遠も解消され、来てよかったと思った。 翌日は雨も降らず良い天気で、ラグーナ蒲郡ラグナシアを満喫することが出来た。生鮮食品を販 売している「おさかな市場」では、とても楽しそうに母が買い物をしていた。天然温泉「ラグーナの 湯」については、旅館の温泉がすばらしかったので利用しなかった。テーマパークを散策すること で楽しいひと時をすごした。 翌朝、車で出発し、帰路に着いた。 行きの車内に比べて、明らかに夫と両親の距離が縮まったように思えた。夫を含めた家族の結束 が強まったように思い嬉しかった。それが今回の旅行で私が望んでいたことだと、初めて気付いた そうだ。 interview_2.doc