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校内研修 - さいたま市立木崎中学校

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校内研修 - さいたま市立木崎中学校
平成21.22年度
さいたま市教育委員会研究指定
「我が国の伝統や文化を尊重する教育」研究発表会
さいたま市
叩
研鬮|雪|題
我が国の伝統や文化を尊重し、
国際社会に生きる生徒の育成を目指して
』
議震
GDUOOOPOIUOOD
卜、。ゴー戸
!
1
、14歯:翌型二Kq凸-8陣頭‐」
きれい大好き木崎中
〕さし露二帛霊茉信鍵校
<目次〉
学習指導案綴り
○各教科等学習指導案………………………………………P1~P42
国語、社会、数学、理科、音楽、美術、技術・家庭、
英語、道徳、総合的な学習の時間、特別活動
参考資料集
I研究の概要
研究の視点………..……………………・………………
研究組織…・………・……………・………………………
研究の経過………………………………………………
45678
44444
研究の目標……………..………・………………………
PPPPP
12345
研究主題及び主題設定の理由..…………………・……
Ⅱ全体計画等
1「我が国の伝統や文化を尊重する教育」全体計画……P52
2各教科の目標・指導の重点・努力事項………………P53
3「我が国の伝統や文化を尊重する教育」の内容と各教科
の内容との関連を示した指導計画………………………P55
Ⅲ研究の内容(各教科等の取組)
1
各教科の取組……………………………………………
P59
国語、社会、数学、理科、音楽、美術、保健体育
技術・家庭、英語
234
道徳、「総合的な学習の時間」、特別活動の取組………
P103
日韓中学生交流会・…………………………・………・…
P115
地域との連携……………………………………………
P118
学習指導案綴り
【公開授業】第5校時13:45~14:35
単元・題材
学年・組
教科等
授業者
会場
国語
1年6組
故事成語
村松まり子
1年6組教室
社会
2年8組
二度の世界大戦と日本
加藤博
2年8組教室
数学
2年4組
図形の性質
榎澤康彦
2年4組教室
理科
1年5組
身のまわりの物質
吉田久美
第1理科室
音楽
1年8組
日本の響きに親しもう
関根朱美
第1音楽室
美術
2年6組
芸術は爆発だ!~岡本太郎の世界~
小川直生
第2美術室
技術・家庭
2年7組
行事食や郷土料理をつくってみよう
橘尚子
調理室
英語
2年2組
Unit7MyFavoriteMovie
塚脇将典
2年2組教室
道徳
3年2組
悠久の時を超えて
井町洋美
3年2組教室
総合的な学習
3年8組
浅草の街にビルが建つ
蔵本仁美
3年8組教室
特別活動
2年3組
日本の伝統に学ぶ
森井真弓
武道場
【全体会】14:45~15:10
①あいさつ②来賓・指導者紹介③研究の概要説明
④研究協議⑤指導講評
【記念講演】
15:20~16:30
●●●●の●
場師題
会講演
本校武道場「澗心館」
國學院大學人間開発部教授安野功先生
「我が国の伝統と文化を尊重する教育の意義と実践のポイント」
-1-
第1学年6組国語科学習指導案
平成2 3年I)]25日(火)第5校時
場所 さいたま市立木崎中学校
在儒
授業者
男子17名女子21名
村松まり子
1.育成する言語能力
(1)故IIP成藷の意味や成り立ちについて関心をもち、調べた内容を分かりやすく説明しようとする。
(国語への関心・意欲・態度)
(2)故事成語について調べた内容を、話す速度や音逓、言葉の調子や間の取り方等に気を付けなが
ら、発表することができる。また、紹介を聞いて分かったことを整理したり、質問したりするこ
とができる。(話すこと・聞くこと)
(3)文語のきまりに従って漢文(書き下し文)を音読し、漢文特有のリズムに気づくことができる。
(伝統的な言語文化と言語の特質に関する事項)
2単元名・教材名故事成語の意味や成り立ちを紹介しよう
3.生徒の思いや願いと本単元の意図
(1)生徒の実態
本年度の本校の学校研究課題「我が国の伝統や文化を尊重する教育」に即して、国語科として
は古典の指導を重視することとした。従って、1学年では、古典学習の導入は1学期に実施した。
古典を身近なものとしてとらえさせるために、まずは「いろは歌」と百人一首から入っていった。
本年度の1年生は、百人一首をやったことがあるという生徒は少数であった。この時点で歴史的
仮名遣いにも触れたのであるが、生徒たちの多くは、日本語であるのに、聞きなれない言葉や普
段の読み方と違う仮名遣いに戸惑っているようであった。そこで、本校の校歌の歌詞にある「今
日ぞ殿(きと)う。明日を誓(ちこ)う。」は歴史的仮名遣いであると説明すると、古典がはる
か遠い昔のことではないことを感じてくれたようだった。しかし、「古典は難しい」という印象
を抱いた生徒は多かった。
2学期になって、「竹取物語」で初めて古文を読むことになるのであるが、指導するに当たっ
て一稀心掛けたことは古典に対する抵抗感を取り除くことであった。しかしながら、「竹取物語」
は「かぐや姫」の絵本等でストーリーはほとんどの生徒が知っていたこともあり、理解しやすか
ったようだ。また、その後の川柳の学習では、IiL戸時代の人々の生活や心情が現代にも通じると
ころが多く、親しみをもったようであった。しかし、川柳の創作にいたっては『標語」の域を出
ないものが多く、指導の難しさを感じた。
そして3学期、この「故事成語」の学習となり、新たに漢文という世界に触れることになるわ
けである。
ところで本学年の生徒たちであるが、全体的に真面目な生徒が多く、学習に対しても日頃から
非常に良く取り組んでいる。ただ、間違えたり、失敗することを恐れる気持ちも強く、分かって
いてもなかなか手が挙げられないというのが現状である。
(2)教材観
中国の故41Fから生まれた言葉は、現代の日本人の生活の中に生きている。それらの簡潔な表現
には、人生の辨遍的な心理や人の心の機微が含まれていて奥深いものがある。知的好奇心に目覚
め始めた111学1年生の終盤に学習させたいと考え、この時期に本iii元を,没定した。
-2-
その成譜や腿になっている故事を調べることは、その成語に対する理解を深めるだけでなく、
身近な言葉に対する興味・関心を促すことにもつながると考える。また、11本人が!'丁来より中国
の進んだ文化から多くを学び、日本の文化に取り入れてきたことにも気づかせたい。
(3)指導観
前述した通り、本学年の生徒はこれまでに古典の学習を積んでおり、歴史的仮名遣いについて
は、ある程度読めるようになってきている。教科書に掲救されている「矛盾」の苔き下し文は、
訳文と照らし合わせたり、資料集の絵や写真を見たりしながら読んでいけば、文章の大意をつか
むことはそれほど困難ではないと思われる。文意をつかませてから、背読(朗読)を繰り返し、
漢文独特の口調やリズムを味わわせたい。
次に、発展学習として、「矛盾」以外の成語についても調べさせる。故嚇を知ることによって、
故事成語に興味をもつことを期待している。今回はグループで-つの言葉を担当して調べ、それ
ぞれ工夫して発表させる形態を取ることにした。生徒にとっては、授業では受け身になりがちな
ので、自分で調べたり発表したりと主体的に活動できるよう仕組んでいく必要があると考えたか
らである。
本年度、「故事成語」はいわば、古典学習の総仕上げである。学習後も故事成語に関心をもち、
日常生活において使っていくことが、語彙を増やし、言語生活を豊かにすることにもなるのだと
いうことを強調したい。
4.単元の評価基準と学習活動における具体の評価基準
イ話す・聞く能力
ア国錨への関心・意欲・態度
オ伝統的な言語文化と国語の
特質に関する事項
恥元の評価基準
・故MIF成語の意味や成り立ちに
・故事成語について、調べた内
・文語の決まりに従って漢文
ついて'1M心をもち、調べた内
容を、話す速度や音fit、言葉
(禅き下し文)を音読し、漢文
容を分かりやすく説明しよう
の調子や間の取り方等に気を
としている
付けながら、発表している。
。
特有のリズムに女(づいている。
・紹介を聞いて分かったことを
整理したり、質問したりして
いる
0
学習活動における具体の評価基準
①発表の場面では、話す速度や
①歴史的仮名遣いや漢文特有の
参考に調べた内存を理解して、
音姓等に気を付けながら説W1
i;iい[回Iしに注意しながら、正
ワークシートにまとめている。
し、自分の役割を果たしてい
確にilFき下し文を音読してい
る
る
①調べ学習において、資料集を
②グループ内での話し合いの中
●
で、よりよい発表方法を考え、 ②紹介の内容を聞き取り、盤
提案している。
してワークシートに苫き{Wめ
たり、的確な質問を出したり
している。
※一線部はA評価とう-る。
-3-
○
5.学習指導計画(5時間扱い)
学習活動
O「故事成語」について説明を
聞く
学習内容
.「故事成語」とは「中国の故
事から生まれた言葉」である
。
こと
I
・評価基準〔★評価方法〕
○「矛盾」の書き下し文・現代
譜訳文を読む
。
・歴史的仮名遣いの読み方。
・漢文独特の言い方、リズム。
・故事の大意。
・オの①
〔★一斉読、指名音読に
よる確認〕
。「矛盾」の意味、用例。
.書き下し文の音読
○調べ学習と発表について説明
・ワークシート①.②で確認。
を聞き、見通しをもつ。
○担当する成語の決定。
※副教材の資料集の中から選
択する
・班で相談して決定。
※学級内では重ならないよう
にする
。
203
○担当した成語について調べ、
ワークシート①に記入する。
〔個人学習〕
※参考文献用意
。
・記入事項
・アの①
故事成語の意味
〔★ワークシート①〕
基になった故事
用例(短文作り)
故事に該当する書き下し文
等
○発表の箪備をする。
ワークシート②に沿って
〔班で話し合い〕
.分かりやすく伝えるための発
表方法等の工夫。
○練習(リハーサル)の観点を
知る
〔★取り組み状況の観察〕
〔班〕役割分担・構成・質問対策
↓
[個人学習]
・アの②
↓
[個〕台本作り・資料作り
・ワークシート②で確認。
・観点
①話す速度や音ft、間の取り方
4
○班ごとに練習(リハーサル)
をする
。
②語りかける口調
③発表内容の正確さ
④構成の的確さ
⑤資料の提示の仕方
○各班で調べた故事成語を紹介
5Ⅱ本時
し合う
◎
・発表内容はワークシート③に
記録。
・イの①〔★観察〕
・イの②〔★観察及びワー
○質疑応瀞
クシート③〕
○教師のまとめを聞く。
・発表についての補足、評価。
○これまでの振り返り。
・学習全体の感想を襟き、提出。
-4-
5本時の学習指導(5/5)
(1)本時のねらい
①故事成語について調べた内容を、話す速度や音1k蝉に気を付け、分かりやすくiijtl)Iすること
ができる。
②故事成語に関心をもち、紹介を聞いて分かったことを楚理したり、質問したりすることがで
きる。
前時の学習内容
○班ごとに発衣の準備(リハーサル)
C
・発表原稿のチェック。・リハーサルは全班立ち会って個別に指導する。
学習活動
1.本時の流れを
確認する。
学習内容
指導・援助(・)と評価(○)j(iⅢ意工夫
・ワークシート②で発表時に留意する
観点の再認識。
・ワークシート③で学習課題の確認。
2.グループごと
・班内での岐終確認。
・用具や機器の確認をする。
・6つの故事成語の紹介
・発表順は事前に決めておく。
に打ち合わせ。
3.調べたことを
紹介し合う。
発表内容
成語・故幣・意味・使い方
(1)前に出て発表
する
その他(原文の音読等)
。
(2)質疑応答
・ワークシート③の記入内容
成語の意味・故事の大意
(3)ワークシート
③の記入
使い方等
○発表についてイの①〔★観察〕
・質問を出すように促す。
○質疑応答についてイの②
〔★観察〕
・ワークシートの記入には時間を
とって、落ち溝いてilドかせる。
4教師のまとめ
を聞く。
・各班への評価、補足。
・教師の補足については、総介し
・言語生活を豊かにしてほしいという
願い。
5これまでの学
習を振り返る。
た生徒の発衣を訂11ミするような
ことがないよう十分配Ni(する。
・学習全体を通しての感想をワークシ
-卜③に苔いて提出。
・提出させて理解状況を把握する。
○イの②〔★ワークシート③〕
今回の学習が今後
○2学年における「A話すこと・'111くこと」の①指導glpI〔のウ「1J的や状
どのように生かせ
況に応じて、資料や機器などを効果的に活用して話すこと。」の学習で、
るか。
発表活1Iihをする際には今回の経験が参琴になるのではないか。
○3学年における「伝統的なR「IMi文化と'1J語の特質に関する,IijI1」のアの
(イ)「11「典の一節を引用するなどして、i1丁'111に関する節liiな文i;Tを,!}:くこ
し
 ̄。
」の学習で、成語の雑になっている故4F(書き下し文、あるいはijIl読
文)をi流ませ、当時の人々の弩えノノや生きノノについて意兇文を11ドかせるな
どの’14稗活動が可能ではないか_
-5-
第2学年8組社会科(歴史的分野)学習指導案
平成23年1几25日(火)第5校時
場所2年8組教霊
在籍男子20粕女子20名
指導者加藤博
1単元名世界恐慌と日本の中国侵略
2
単元について
(1)教材観
この単元は世界恐慌を出発点として、恐慌が'1上界の経済や政治に与えた影響と、日本の経済・
政治・社会への影瀞を扱う。特に日本については経済の混乱により、政党政治が行きづまり、軍
部が政治や外交を蛾搬し、戦争へと向かっていく過程を学習する。
学習指導要領では「近現代の日本と世界」のねらいのなかで、「昭和初期から第二次世界大戦
の終結までの我が国の政治・外交の動き、中国などアジア諸国との関係、欧米諸国の動きに着目
させて、経済の混乱と社会問題の発生、軍部の台顕から戦争までの経過を理解させるとともに、
戦時下の国民生活に桁目させる。また、大戦が人煎全体に惨禍を及ぼしたことを理解させる。」
と述べられている。
具体的には「我が国の政治・外交の動き」については、政党政治の行き詰まり、国際連盟から
の脱退などを、「lIi囚などアジア諸国との関係」については、大陸への勢力拡張、中国との戦争
と大戦への経過のあらましを、「欧米諸国のmljき」については、111:界恐慌に対する各国の対策と
対立の深刻化、大戦への経過を取り上げる。
その際、世界の動きと我が国との関連に着目して取り扱うとともに、この学習を通して、国際
協調と国際平和の実現に努めることが大切であることに気付かせようにすることに留意する必要
がある。
(2)生徒観
本学級の生徒は、全体的に明るく素直である。授業では集中して話を聞く券'11気がある。自分
の好む分野について蝿廠な知識を有している生徒もいるが、反面、筋道立ててじっくりと考えた
り、考えたことをわかりやすく発表することにIRIしては個人差がやや大きい。。
(3)指導観
この単元では世界に大打幣を与えた1M:界恐慌をスタートとして、それが世界やロ本にあたえた
影響を学習していく。その際、年表を使い、世界恐慌後の歴史の流れを大まかにつかんだあとで、
具体的な事例について,Jサベ学習や話し合いを行うことによって歴史認識を深めたい。また、世界
の動きと日本の1mjきをuM連づけてとらえやすいようにイF表や地図を効果的に活川したい。
3単元の目標
(1)世界恐慌に対する各国の対策の相違、対立の深刻化が第二次世界大戦へつながっていったこ
とを理解させる。
(2)日本では、世界恐慌などによる経済混乱と社会不安の広がりを背景に軍部が台頭して大陸で
の勢力を拡張し、111国との戦争が長期化したことを理解させる。
-6-
(3)戦時体制下で国民''1活をj、して平和な生活を築くことの大切さに気付かせる。
4指導計画(5時間扱い)
指導上の留意点と評価
学習活動・学習内容
時
世界恐慌と世界
12
・世界恐慌とその影騨について理解する。
○地図や写真、統計資料を活)i}し、’1t界
・世界恐慌に対する各国の対策について調べる。
的な影響の大きさに気付かせる。
・世界恐慌後の国際関係の変化について話し合う。
◎世界恐慌が各国の経済や政治に与えた
彫響を説明できる。(知)
34本時1/2
日本経済の行き詰まりと軍部の台頭
・第一次世界大戦、世界恐慌後の日本の動きについ
◎教科書や資料集等を適切に活用し、調
くることができる。(資)
て調べ、年表に記入する。
・日本の動きを国内と国際関係に分けてまとめ、発
◎世界恐慌から軍部の台頭への流れを筒
潔に説明することができる。(知)
表する。
・日本が戦争へ向かっていった転機について話し合
○戦争を防ぐという立場から考えさせる。
フ。
日中戦争と戦時下の体制
5
・日中戦争の経過について調べる。
。I]中戦争の拡大を年表と地図をl1jいて
・戦時体制下での国民生活の統制について調べ、発
説明することができる。(資)
表する。
◎戦時体制下での国民の生活の実態や社
会の様子から平和な生活を築くことの大
切さに気付くことができる。(恩)
○日本国民だけでなく、中国や朝鮮国民
の視点からも考えさせる。
5「伝統と文化を尊重する教育」の視点から
社会科部会ではここ数年、「雄礎・基本の定着を図る指導の工夫と改善」「資料活川の技能や表
現力を高める指導の工夫」に1K点を置き、研究を進めてきた.これを土台にしながら、次のような
視点で授業を構成することが歴史的分野の学習において伝統と文化を尊重することになると考えた。
(1)歴史についての正しい理解に導ける(学校教育法の義務教育の目標)ように学習活動を組織
する。本授業では戦争を絶対悪としてとらえ、その戦争に日本が向かっていった転機を考えさ
せることで、どんな状況であってもテロは絶対にいけないことや議会政治の意義、国民の期待
に応えられる議会政治を追求していくことの大切さを認識させる。
(2)当時の日本人が何を考えていたかという視点を大切にし、日本国民が何をどのように見て、
どんな価値観をもち、願いをもっていたのかを此感的にとらえさせる。
(3)日本だけでなく他国の立場に立っても考えさせることにより、歴史的21F象を多iii的にとらえ
させる。
(4)生徒の感受性を大切にし、伝聞ではなく、できるだけ原点に近い資料を)Ⅱ怠し、興味・関心
を高める。
-7-
6本時の学習指導
(1)本時の目標
①日本では、第一次世界大戦後の不況や世界恐慌などによる経済混乱と社会不安の広がり
を背景に軍部が台頭していったことを当時の国際情勢と関連させながらとらえられるように
する。
②具体的な事例を調べることによって当時の社会の様子に気付けるようにする。
(2)本時の展開
学習活動・内容
○復習テストに取り組ませる
指導上の留意点と評価。、エ夫・改善点☆
☆短い時間で実施し、自分で答え合わせをさせる。
写典や文章からどんなことがわかるだろう?
導入
○写真資料や文章資料から感じ
たことを発表する。
・日本の不職気の様子
○本時の学習の中心となる写真資料、文蔵資料を提示する。
☆当時の不安な世相を感じられるようにして課題につなげる。
☆次時まで含めた導入にあたるので印象的なものになるように工夫
・満州国建国(写真)
する。
・五・一五事件(新聞)
☆本時の課題『世界恐慌後、日本はどのようにして戦争に向かって
・二・二六J1F件(写真・文章)
.p中戦争(写真)など
いたのだろう?』を黒板に明示する。
◎積極的に発言しようとしているか。本時からの学習に意欲がもて
たか・(関)
世界恐慌後、日本はどのようにして戦争に向かっていったのだろう?
○世界恐慌後の日本のおもな動
きを調べワークシートに記入す
る
。
○国内での箙部の台頭や国際関
係の変化を知る。
国内の11m】きと対外関係の動きについて班で分担して調べよう。
Oワークシートに記入した項
目について班の中で分担して
調べる。
終末
今日の学習を自分の言葉でまとめよう。
○今I]の学習でわかったこと
☆自分の言葉で学習内容をまとめさせる。
をノートにまとめ、発表する
◎学習内容をしっかりとまとめる二とができたか。(知)
-8-
数学科学習指導案
平成23lI2lノ12511(火)第5佼時
場所さいた主「h立木崎中学校
第2学年4組〃r・20名女子20名
授業者榎深川(膠
1題材名課題学習図形の性質「しきつめ可能な図形」
2題材について
(1)単一の合|同1な図形や2種類以上の合同な図形をならべて平IniをjkなりやjI1め尽くしたものに
ついては、建物の壁や床などの模様によく見られる。そのため、水題材は、21:徒にとっても身
近であり、興味を持って取り組むことができると考える。
第1学イドの空間図形の学習では、正多面体について、1つの111点に集まるlli多角形の数や角
の大きさに満目して考察している。第2学年の図形の学習では、これまで、平面図形の性質を
見いだし、平行線や角の性質を基にしてそれらを確かめてきている。
本時では、合同な図形による平面のしきつめを、既習の内容や学習経験を濫にして数学的に
考察していくことで、生徒が数学的な見方や考え方のよさを実感できるようにするとともに、
生徒の事象を数理的に考察し表現する能力を高めていきたい。
(2)本時では、導入で日本の伝統的な幾何学的文様を提示し、生徒に幾何学的文様の美しさを実
感させたい。また、最初に正多角形による平面のしきつめを確認し、殿的な多角形による平
面のしきつめへと展開し、「特殊から一般へ」という思考の流れを大切にし、生徒の思考力、
判断力、表現力を高めていきたい。
3「我が国の伝統や文化を尊重する教育」の視点
幾何学的な文様の代表的なものとして、麻の葉、格子、随目、イイllL網代、鱗がある。これらの
文様は三/71形、l1L1角形、六角形などを利用して構成されている。格7.の文様は江)三「時代には誕生し
たといわれる。太い格十は威勢の良さ、細かい格子は上品さを表したものとされている。麻の葉は
麻のように丈夫ですくすくと成長してほしいとの願いを込めて、子供の雌イゲなどに多く)Ⅱいられて
いる。木崎の学習を通して、生徒に我が国の伝統や文化と、数学とのつながりを意識付けたい。
4指導目標
合同な図形による平面のしきつめについて考え、表現し伝え合う活1lUlをj堕して、生徒の思考力、
判断力、表現力を養う。
-9-
5指導計画
節
学習内容
項
1多角形の内角と外角
平行線と角
(7時IMI)
時数
○多角形の表し方
○多角形の内角・外角の意味
3
O多角形の内角と外角の和の性衝
O多角形の内角・外角の大きさを求めること
2平行線と角
○対頂角の意味とその性質
○対頂角の性質を用いて角の大きさを求めること
○同位角と錯角の意味
O平行線の性質と平行線になるための条件
3
O平行線の性質と平行線になるための条件を利用して角の
大きさを求めること
O三角形の内角の和が180.であることの証明
O証明の意味
雅本の問題
2
1合同な図形
合同な図形
1
○図形の合同の意味
○合同な図形の対応する線分と対応する角
○合同な図形の性質
(7時1111)
1
O合同な図形を記号を使って表すこと
2三角形の合同条件
○三角形が1通りに決まる条l2l:
○三角形の合同条(!':
3
○三角形の合同条件から判断すること
○図形の性質の証明に三角形の合同条件をノドlいること
3証明の寸一すめ方
○仮定と結論の意味
○根拠となることがらをMIIらかにして図形の性質を証明す
2
ること
iMll題学習
Oしきつめ可能な図形
1(本時)
6本時の計画
(1)ねらい
①平面図形の性質を濫にしてしきつめ可能な多角形の特徴を見いだそうとしている。
〔関心・意欲・態度〕
②平而図形の性質を基にしてしきつめ可能な多角形の特徴を見いだし、説!’Iすることができる。
〔見方や考え方〕
-10-
(2)学習過程
学習活動
指導上の留意点(評価)
予想される生徒の反応
L導入問題を提示する。
・図のかかれたプリントを配布する。
・模様について説Iリ1する。
これは、日本に昔から
伝わる文様の1つです。
この模様の中にどんな
図形が見えますか。
・正多角形に着目
・左の図形の保証はないが認めてい
く
。
・正方形をしきつめて見せる。
・正五角形や正七角形、正八角形につ
いてしきつめて見せる。
・平面図形の性質を基にして、三角形
一般的な多角形でしきつめを考えてみよう。
や四角形のしきつめについて考察
し、説明することができる。
・三角形で考える。
(しきつめ可能な理由)
・三角形の3つの内角の和が
180.になるので、1つ
の点に角の和を集めれぱよ
い。
圏三’
一’’一
【見方・考え方】
・生徒にワークシートを配布する。
・配布された三角形、四角形の型紙を
利用してしきつめを行っていく。
学習活動
予想される生徒の反応
JLJ
どんな三角形や四角形でも合|司な三角形や[lLM)形であ
れぱ、平面全体をしきつめることができる。
-12-
指導上の留意点(評価)
・四角形は三角形の考察をもとに解挟
を図る。
【関心・意欲・態度】
(発表・挙手)
・4人のグループをつくり、各グルー
プに五角形、六角形の型紙を配布し
操作活動を行う。
・特別な五角形を提示し、しきつめ可
能な場合があることを確認する。
・平面図形の性質を基にしてしきつめ
可能な多角形の特徴を見いだそうと
している
。
【関心・意欲・態度】
(観察・ノート観察)
・平面図形の性質を基にして、しきつ
め可能な多角形の特徴を見いだし、
説明することができる。
【見方・考え方】
(発表・挙手・観察)
・他のしきつめの図を提示する。
理科学習指導案
平成23年1月251L1(火)第5校時
場所さいたま市立木崎中学校第1理科室
住籍1年5組男子17名女子22名
授業者吉田久美
1.単元名身のまわりの物質
2.単元について
この単元では、身のまわりにある身近な物質の観察・実験を通してさまざまな物質の性質に対し
て関心を持たせ、それぞれの物質には特有の性質があることを理解させたい。また、物質の性質や
変化のようすを調べる方法として、実験器具の基本的な扱い方、安全な化学実験についての基礎知
識を身に付けさせたい。
a生徒の実態と指導観
本校生徒は、大変元気がよく、生き生きと学校生活を送っている。また、学習意欲も高く、とり
わけ観察・実験に対しては、積極的に学ぼうとする姿が多く見られる。観察・実験は、少人数で行
わせ、生徒一人ひとりが観察・実験に関われる機会を増やし、実験操作の習熟を|到れるようにして
いる。また、考察は、自らで考え、自らの言葉で表現する力の育成を目指し、観察結果や実験結果
を詳細に記録するだけでなく、観察・実験を通して気が付いたこと、結果から導き出せたことをし
っかりど分析して解釈し、自分の言葉で表現できるための指導を行っている。さらに、生徒同士が
共に学びあえるよう挙手・発言を積極的に行わせ、自分の考えを意欲に発表する場を設けている。
4.「わが国の伝統と文化を尊重する教育」の視点
日本古来の道具や技術を知り、日本の伝統や文化を尊重する態度を養えるよう、日本の伝統や文
化を理科の授業に取り入れるよう]皇夫した。本時では、固体の物質を溶かした水溶液から、溶質を
結晶として取り出す実験を通して、温度のちがいにより溶解度が大きく異なる物質と、差がない物
質があることに気づかせる。また、日々の食事に欠かせない「塩」は、温度のちがいにより溶解度
が変わらないため、古より多くの時間と労力を使って、作っていたことに気づかせたい。
「塩」の歴史は古く、「万葉集」が書かれた時代から「塩」は作られていたといわれている。その
製法は「藻塩焼き」と呼ばれ、海水のついた藻を天日に干し、表面に折l+|した塩を海水に溶かして濃
い塩水を作ったとされる。その後、111世になると海水を汲み上げ、太陽熱と風で水分を蒸発させて
作った「塩田」が主な製法となる。科学技術が発達した現在では、「塩」の多くは、「イオン膜法
・立釜法」と「溶解・立釜法」により作られているが、「塩」の製法を含む科学技術のすべてが、
伝統の上に成り立っているという視点でとらえられるよう指導する。
5.指導目標
水溶液から水を蒸発させたり、水溶液の温度を下げたりすることによって水溶液から溶質をとり
出せることを気付かせる。また、食塩と硝酸カリウムを扱うことで、溶解度が異なることをflIj1lし
て物質をとり出せるものとそうでないものがあることが理解させることがねらいである。その際、
再結晶が純粋な物質をとり出す方法の一つであること、温度による溶解度の違いをまとめたグラフ
が溶解度曲線であることも理解させる。
-13-
6.指導計画
身のまわりの物質
筋1竜身のまわりの物質とその性質
筋2章水溶液の性衝
第3章物質の姿と状態変化
10時IlII
6時''11(本時5/6)
7時間
7本時の学習
(1)目標
食塩や硝酸カリウムを水にとかし、結縮としてとり出す実験を通して、水にとけている物質を
とり出せることを知る。また、物質によって温度差で溶解する量が変わることから、食塩を結晶
として取り出す二との難しさに気づき、「塩田」や「藻塩」といった古くからの製塩法の苦労を知る
ことにより、理科における伝統・文化の関連性を意繊し、それをはぐくんできた我が国の郷土を
愛する心を養う。
(2)本時の評価基準
【関心・意欲・態度】再結晶に関心をもち、積極的に実験に取り組むことができる。
【科学的な思考】科学的根拠をもとに結果を説明することができる。
【技能・表現】正しい操作で、安全に実験できる。
【知識・理解】再結晶のしくみについて、説明することができる。
(3)本時の展開
過程
学習活動・学習内容
・指導上の留意点◆評価
①水溶液を準備し、なめさせる。
→塩辛いことから食塩水であることがわかる
。
②なぜ、海水は塩辛いのか。
・日本昔話の塩ふきうすを大型テレビで視聴
_塩ふきうすが海の底に沈んでいるので塩辛いこ
とを知る。
し、海水が塩辛いといわれている言い伝え
を紹介する。
導入7分
③藻塩焼きや塩、などの写真や資料を見せ、昔から
水溶液から物蘭を取り出していたことを紹介する。
・藻塩作りや塩田の写真・資料を見せ、水溶
液からとけている物質をとり出すことが、
百人一首が読まれた時代から生活の手法と
して実際に取り入れられていたことに結び
④水溶液(海水)にとけている物質(塩)をとり川
付けられるようにする
◎
す方法には、どのような方法があるだろうか。
-予想される生徒の反応
・水溶液の水を然発させる。
.水溶液の温度を下げる。
⑤本時の目標を確認する。
・ワークシートを配布し、全員に、本時の目
標を確認させる。
「水にとけた物質をとり出そ
-14-
 ̄
つ」
⑥食塩と硝酸カリウムを配布し、見た目は似ている
が、水に対するとけ方が同じかどうか発問する。
⑦実験方法を確認する。
◆正しいliM三で、安全に実験できる。【技能】
実験の手順、注懲り『項を聞き、実験を開始する。
◆再結,l/Iに関心をもち、微極的に実験に取り
組むことができる。【関心】
・実験手llUriの確認と安全脂導の徹底をする。
・全員立って、椅子を机の下にしまっている
一レ
ー ̄
つ
・準備開始iiIiに安全メガネを着用している二
方法I(冷やして物質をとり出す)
と
⑧2本の試験管に食塩3.09、硝酸カリウム3.09を人
れ、それぞれ5cm3の水に入れ、よく振り混ぜる』
。
・机の」乱が片付けられ、実験を安全に1丁える
状態に盤っていること。
・手分けをして、一人ひとりが実験・観察.
展開犯分
⑨それぞれの試験符のようすを観察し、マジックで
印をつけた後、水溶液を60℃まで'二鼎させ、瀞解
する量に変化があるか調べる。
記録に取り組むよう支援する
。
・机間指尊をし、机上の艘頓、マッチの扱い、
ガスバーナーの操作など、正しく安全に文
験が行えるよう指導する。
⑩60℃まであたためたあと、火から試験管を下ろし、
冷水を入れたビーカーの中で冷やして中のようす
を観察する。
.この実験は、瞬間的な変化があらわれるも
のではないので、徐々に変化するようす-を
しっかりと観察するよう指導する。
方法Ⅱ(蒸縄させて物質をとり出す)
⑪冷却前の2本の試験管から、それぞれの水溶液を
一滴ずつスライドガラスにとり、乾かして観察する。
・加熱終「後、すぐにガスバーナーを消火で
きていることを確認する。
・熟し方を指示し、スライドガラスの破}11、
やけどに注意する
。
⑫実験結果をワークシートに記入する。
食塩
水にとかし
60℃にあた
ノノ法1
方法[I
たとき
ためたとき
冷やした
蒸発させた
のようす
のようす
とき
I
とき
水のようにIとえ
た部分に、物質
1全とけていた`ウ、
水のようにIとえ
た部分に、物蘭
硝樅
I土とけていノーか
カリ
)
)
)
⑬班全員で協力をして、後片付けをする。
・使用した物質の処理について指示をする”
・使用した器具等は、きオLいに洗浄し、ノヒ(ノ)
場所に辰させる。
-15-
⑭実験結果をそれぞれのワークシートに記入し、11W
酸カリウムのほうが冷やしたときに結晶が取り川
◆科学的根拠をもとに結来を説|リ1することが
できる。【思考】
しやすい理由を、班内で考える。
⑮考察を発表する。
⑯発表を聞いて気が付いたことをまとめる。
まとめ5分
⑰再結晶についてまとめをする。
◆再結晶のしくみについて、説明することが
再結品:固体の物質をあたためてとかし、冷やし
て物質を再び結晶としてとり出す傑作の
こと
できる。【知織】
.あらかじめ作っておいた食塩とミョウバン
の結晶を見せる。
。
・次時は、本時の実験を整理し、まとめをす
⑬ワークシートを回収し、次時の予告をする。
-16-
ることを確認する。
第1学年8組音楽科学習指導案
平成23年lH2511(火)
場所さいたま'|、:水Illjli1Iルァ:校
在籍男子18緒女f21佑
授業者関根朱災
1題材名日本の響きに親しもう~私たちの「さくらさぐら」を創ろう~
2題材設定の意図
我が国の伝統音楽は時代に即した変化・発展を遂げ、現イ}:に受け継がれているものの、生徒が普
段の生活の中で、我が国の伝統lif楽とlhlき合い鑑償や滅挺をする機会は少ない。水越材では、我が
国の伝統音楽の鑑賞や演奏を通して私たちl]本人がもつ「和」の心に迫るようにしたい。そして、
生徒に我が国の伝統音楽のよさや美しさを感じ取らせ、愛称をもたせたい。
本題材では、箏曲の鑑徹から竿の音色の美しさや禅きを感じ取らせるとともに濡のAli礎的な奏法
や特性を理解させ、それを生かした創作に取り組ませる。11本を代表する古謡である「さくらさぐ
ら」を教材に、旋律を味わわせ、幕の特性や平調子のifIMiを'|Rかした創作表現に4人lグループで
2画の箏を使って取り組ませ、n分たちの作品を互いに聴き合うことにより、伝統荷楽のよさや美
しさを感じ取らせることができると考える。
生徒は小学校の時に、山lH排搾や滝廉太郎の歌111の歌唱や鑑賞、宮城道雄作1111「イドの海」の鑑賞
などで、我が国の伝統や文化に関わる学習を行っている。竿については、1/3の/|{徒が'1,学校の
時に「さくらさぐら」を減奏しているが、2/3の生徒は竿の音色を直に聴くことも櫛炎すること
も初めてである。指導に当たっては、互いの学習意欲をil1iめながら箏による表現のよさや美しさを
感じ取らせ、我が国の伝統音楽に対する愛着をもたせたい。
3「我が国の伝統や文化を尊重する教育」の視点
国際社会に生きる生徒を育てるためには、我が国や郷二tの伝統や文化を受け止め、そのよさを継
承・発展させるための教育が求められる。世界に貢献するものとして自らの国や郷12の伝統や文化
についての理解を深め、尊〔Rする態度を身に付けてこそグローバル化社会の中で、「1分とは異なる
文化や歴史に敬意を払うとともに、それらの人々とjWrすることができる。また、仏統や文化につ
いての深い理解は、他者や社会、自己と対話しながら自分を深めていく上でもilI要である.
改訂された中学校学習指導要領音楽では、音楽文化についてのHM解を深める内容の允戈が図られ
ている。具体的には、「和楽器の指導については3学〈rllllを通じて1種類以上の表現i円1Iiljを迪して、
生徒が我が国や郷土の伝統汗楽のよさを味わうことができるように12夫すること」と'1tされ、器楽
脂導において和楽器を用いることの趣旨が明らかにされた。
本校音楽科では、研究テーマ「自ら学ぶ生徒のfjfljR~我が国の伝統や文化を蝋「[し、同際社会
に生きる生徒の育成を'三1桁して~」に基づき、教科のイリト死テーマを以トリ)ようにi没定した』
・歌唱指導を通して、我が114の自然や四季、文化、11本I譜のもつ美しさを味わオ)せる
・幕などの和楽器でIWiliiなllllを演奏させ、我がllilの伝統背楽のよさを味わわせろ(
本題材では、箏による「さくらさぐら」の演奏からl11Il次的な旗iltの創作に取り組復せ、我がluの
伝統音楽のよさを味わわせ、本校の研究テーマに迫ろうとするものであるェ
-17-
4題材の目標
箏の音色の美しさや箏の特性をとらえ、それを生かした表現を工夫し、我が国の伝統音楽のよさ
や美しさを味わうようにする。
5本題材と学習指導要領とのかかわり
学習指導要領の内容
「A表現」(2)器楽イ(3)創作ア
[共通事項]ア音色、旋律
イ音階
6
教材について
「一面の箏を三人で演奏するためのさくらさくら」日本古謡山内雅子編曲(器楽・創作)
箏曲「六段の調」
人橋検校作曲(鑑賞)
7題材の評価規準及び学習活動における具体の評価規準
ア音楽への関心・意欲・態度
イ音楽的な感受や表現の工夫
ウ表現の技能
題材の評価基準
箏の特徴に関心をもち、基礎
音色、旋律を知覚し、それら
箏の特徴をとらえた音楽表現
的な奏法で演奏する学習や、
の働きが生み出す特質や雰囲
をするために必要な、基礎的
音階の構成音によって生み出
気を感受しながら、箏の特徴
な奏法を身に付けて演奏した
される独特の雰囲気などに関
をとらえた音楽表現を工夫し、
り、課題に沿った音の組み合
心をもち、音楽表現を工夫し
どのように演奏するかについ
わせ方を身に付けて副次的な
て副次的な旋律をつくる学習
て思いや意図をもったり、ど
旋律をつくったりしている
に主体的に取り組もうとして
のように旋律をつくるかにつ
いる
いて思いや意図をもったりし
。
ている
◎
◎
学習活動における具体の評価基準
①楽器の特徴を生かし、基礎
①音色、旋律を知覚し、それ
①箏の特徴をとらえた音楽表
的な奏法で演奏する学習に
らの働きが生み出す特質や
現をするために必要な、基
意欲的である。
雰囲気を感受しながら、箏
礎的な奏法を身に付けてい
の特徴をとらえた音楽表現
る
○
を工夫し、どのように演奏
するかについて思いや意図
をもっている。
②「さくらさぐら」に合う剛
②箏の特徴をとらえた音楽表
②箏の特徴をとらえ、課題に
次的な旋律をつくる学習に
現を工夫し、どのように旋
沿った音の組み合わせ方を
意欲的である。
律をつくるかについて思い
身に付けて副次的な旋律を
や意図をもっている。
つくっている。
-18-
8題材の指導と評価の計画(4時間扱い)
○指導上の留意点◆具体の評Iili規準【評価方法】
○学習内容・学習活動
第1次等の音色や特性をとらえ、箏の基礎的な奏法を身に付け表現する。
○箏の基礎的な奏法を学ぶ。
○学習課題に結びつけるために、どこの国の音楽
・箏曲「六段の調」を鑑賞する。
なのか考えさせる。
○楽器の構造や各部の名称など楽器に関わるエビ
・箏について知る。
I
ソードなどを取り入れ、説明する。
○視聴覚教材を利用し、姿勢などにも留意して理
・箏曲「六段の鯛」を鑑賞する。
解できるように工夫して提示する。
○箏の取り扱いについてルールを徹底し、準備か
・箏の取り扱いについて知る。
ら片付けまでの手||頂を説明する。
◆ア①【観察、発言】
.「さくらさぐら」の冒頭を演奏する
○竿の基礎的な奏法を学ぶ。
・楽譜の読み方と絃について知る。
○楽譜と絃、音階との関連に気付かせるように、
板書や提示方法を工夫する。
・平調子について知る。
2
.「さくらさくら」を絃の名前で唱歌する。
○範唱に続いて唱歌するようにする。
.「さくらさくら」を演奏する。
○生徒が箏に多く触れることができるよう、グル
.「さくらさぐら」を歌いながら演奏する。
-プ編成を工夫する。
.「さくらさくら」の第3箏の練習をする。
.「さくらさくら」を第3箏とアンサンブ
ルする。
◆イ①【演奏聴取、発言】
◆ウ①【演奏聴取】
第2次事の音色や特性を感じ取り、箏の特性を生かした表現を工夫して旋律をつくる。
○「さくらさぐら」に合う副次的な旋律を
つくる
。
.第2事(途中まで)を入れて演奏する。
○創作が進めやすいよう、楽譜を工夫する。
・グループで話し合い、第2竿の後半を創
○生徒用とグループ用の楽譜を用意する。
作する
○文字、数字、絵、記号など生徒が考えたことを
。
F1由に書けるように楽譜を工夫する。
3
◆ア②【観察、楽譜】
・3グループに分け、中間発表する。
○互いの作品を認め合うことにより、風I|次的な旗
律を深め.広げるよう助言する。
○「さくらさくら」に合う厨'|次的な旋律を
工夫する。
・グループで創作した旋律を見直し、練
○事の音色や特性を生かした旋律になるよう助言
-19-
り直す。
する
・グループで「さくらさぐら」のアンサン
ブルを工夫する。
。
○楽IMIの構成や全体の響きなどに注意しながらア
ンサンプルを工夫させる。
◆イ②【表現内容】
○2~3グループに発表させる_
○グループが工夫した点を取り上げ、称賛する_
○学習をまとめる。
・前時の学習を生かして作品を仕上げる。
・グループごとに減奏発表を行い、互いに
○グループで工夫した点を説明してから発表させ
聴き合う。
4
る
◎
◆ウ②【演奏聴取】
・感想をワークシートに記入する。
○他のグループの発表から感じたことをまとめ、
学習の振り返りができるよう、ワークシートを
二'二夫する。
9本時の学習指導(第2次s/4時)
(1)目標
「さくらさくら」に合う副次的な旋律をつくるようにする。
(2)展開
学習内容・学習活動
○指導上の留意点◆具体の評価規準【評価方法】
題をつかむ。
.「さくらさぐら」を絃の名前で唱歌す届 ○竿はあらかじめ平調子に調弦しておく。
.「さくらさぐら」を演奏する。
○学習内容の習得状況を把握する。
.「さくらさぐら」を歌いながら演奏す盾
つくる
1
2「さくらさくら」に合う1Fill次的な旋律を
05
1
1前時の学習内容を振り返り、本時の課
。
.第2箏(前半)の練習をする。
○創作が進めやすいよう、楽譜を工夫する。
.第2箏(前半)を入れてアンサンブルす ○生徒)1]とグループ用の楽譜を用意する。
る
。
・グループで話し合い、第2篭の続きを
創作する。
○楽譜は、縦譜を基本とする。
○文字、数字、絵、記号など生徒が考えたことを自
由に書けるように楽譜を工夫する。
・グループでオリジナルの譜面を作成す
る
。
を深め.広げるよう助言する。
4「さくらさぐら」に合う価I次的な旋律
を工夫する。
-20-
5応
33グループに分け、中'111発表する。
◆「さくらさくら」に合う畠'1次的な旋律をつくる学
習に意欲的である。ア②【観察、楽譜】
○互いの作品を認め合うことにより、、11次的な旋律
・グループで創作した旋律を見直し、純
りIl9l:寸
0
・グループで「さくらさぐら」のアンサ
ンブルを工夫する。
○箏の汗色や特性を生かした旋律になるよう助高・す
る
つ
○楽libの榊成や全体の禅きなどに注感しながらアン
サンプルを工夫させる。
’0
◆篭の特徴をとらえた汗楽表現を工夫し、どのよう
に旋律をつくるかについて思いや意lxlをもってい
る。イ①【表現|ノリ容】
5学習をまとめる
・2~3グループに発表させる。
.感想をワークシートに記入する。
○グループが工夫した点を取り上げ、称儲すること
で次111Fの学習につなげる,
[授業用ワークシート]
目標:「さくらさくら」に合う第2箏の旋律をつくろう!
「さくらさくら」に合う第2箏の旋律づくりに、積極的に取り組んだ
箏の特徴をとらえ、「さくらさくら」に合う第2箏の旋律をどのように工夫
するか自分の考えを発表した。
j今日の授業の感想を書こう!
1年組番・氏名
-21.-
A・B・C
A・B・C
[餌弦】I平圏子
、
座って構えら
一つ
Q’一。
Ⅱ
認:識 宣擢Iii騨紅;[鰯
日本1百蘭
恒Iにこい亡直I-GEPE佃
。|’(□
。||Q」・一」|圏一団一百一’’一一QIl0-庁割而二Q-I-‐可「祠
曰』』■旧・二帛戸円
l塒画I
②一一s一○二一二一○二・一0
四一一石]’一,二|〔]
夏三m
’
A+△l自巾
==四五一宅
へ………輔
鍵二綴
。L斜め'二
第2学年6組美術科学習指導案
平成23年1月25日(火)第5校時
授業場所第2美術室
生徒数男子20名女子19名
指導者小川直生
1題材名「芸術は爆発だ!~岡本太郎の世界~」B鑑賞
2題材について
(1)生徒の実態
本学級の生徒は、明るく元気があり体育祭や合唱コンクールなどの行事では生き生きと活動し
ていた。時にマイペースな-面が出てしまうこともあるので、けじめをつけて指導したい。美術
の授業では、意欲的に取り組む生徒が多いが、発想や技能面で苦手意繊を持つ生徒も少なくない。
また、話し合い活動になると、自分の思いや意見をなかなか言葉にすることができない生徒もい
る。鑑賞題材への関心は高いとはいえないので、本題材の特質である楽しみながら美術作品に触
れることで、生涯美術鑑賞を楽しむことのできる態度を育てたい。
(2)題材設定の理由
岡本太郎は、日本を代表する芸術家である。絵画や彫刻、版画やインダストリアルなど幅広く
活動しており、原色を用いた鮮やかで力強い色と独創的で自由なかたち、そのエネルギッシュな
作品は、生徒の今後の制作意欲を強く掻き立てると考え取り上げた。また、アートカードを使っ
て作品に触れることができるので、楽しみながら岡本太郎や日本美術への関心を高めてもらいた
いと考えた。
(3)「我が国の伝統や文化を尊重する教育」の視点
岡本太郎は、現代日本の代表的な芸術家のひとりであり、その作品の根源には、日本古来の縄
文土器のかたちに大きく影響を受けたことは有名である。岡本太郎を通して、日本を代表する芸
術家を知ると共に、そのエネルギッシュで自由なかたちや色のおもしさや奥深さ、縄文土器に魅
せられた岡本太郎の心情に迫りたい。
3題材の目標
(1)アートカードの活動を楽しみながら、意欲的に鑑賞へ取り組む。(美術への関心・意欲・態度)
(2)細部までよく観察し、イメージを膨らませながら、作者の表現意図や作品の良さを感じ取り、
友人の意見や感想から自分の考えを深める。(鑑賞の能力)
4評価規準
題材の評価規準
美術への関心・意欲・態度図
鑑f(の能力圏
・作者の経歴や生い立ち、制作の表現意図を知り、作
品の良さを感じ取ろうとアートカードで楽しみなが
・イメージを膨らませながら作品の良さを感じ取る
ら意欲的に取り組んでいる。
うとする。
.感じ取った二とを苑炎したり、友人の意見や感想
を聞き、自分の増えを深める二とができる。
学習活動における具体の評価規準
①アートカードの活動を主体的、意欲的に取り組もう ①細部までよく観察し、I÷l他の考えを自分の学習に
生かそうとしている。
としている。
②友人と楽しみながらアートカードの活動に取り組ん ②作者の表現意図や作品の良さを感じ取ろうとして
でいる
いる
。
-23-
。
5-①指導計画(3時間扱い)
・第1次「アートカードを楽しもう!」………………………………………1時間
.第2次「お気に入りの1枚に出会おう!」…………………………………1時間
・第3次「芸術は爆発だ!~岡本太郎の世界~」……………………………1時間
【本時1/1】
5-②題材の指導計画及び評価計画(3時間扱い)
過程
o学習活動・予想される生徒の姿言語活動園
〔共通躯項〕との関連アイ
☆指導上の翻意点★評価▲Cの状況の生徒への手だて
〔共j、事項〕との関連アイ
----
1
次
50分
’瀝采Zお気'二入りの1枚に出会おう!
○イメージ連想ゲームでアートカード鑑賞を楽しむ ☆色や形、感じたことなどプレーヤーに伝える内
同
容をまとめやすくさせるために、ヒントカード
2
次
50分
を用意する。
○お気に入りの1枚を選び、グループ内で選んだ理 ☆感想には、色や形などの造形的な根拠を考えさ
由を伝え合い、ワークシートに作品の感想を書く
せる
。
☆感じ方の違いや、見方の違いに気付かせる。
o他の人が選んだ作品についての簡単な感想や印象 ★お気に入りの1枚を選び、作品への見方を深め
を書いた付菱を手渡す。
ることができる。Ⅲi面面]|霞面面](活動観察
・プリント)
捉渠3世界でも有名な日本の芸術家に出会おう!
_)IMI本太HlHを知る。
3
次
50分
☆映像で岡本太郎の人間性や作品に簡単に触れさ
。心に残った作11lbを1つ選び、色や形から、なぜ心
に残ったのか自分なりに分析する。
)グループ鑑徴を通して、他の意見や考えを知り、
自分の思いを深める。圓
せる
。
☆色や形などの造形的な根拠を考えさせる
★心に残った1枚を避び、作品への見方を深める
二とができる。[Fii面面]F藍⑦てり(活動観察.
プリント)
6準備
【教師】参考作品、アートカード(川崎市岡本太郎美術館から借用)、実物投影機、モニター、iPod
【生徒】筆記用具、ファイル、色鉛筆
【場の設定】4人1組の1o班に編成し、グループワーク形式で行う。
7本時の計画
(1)目標細部までよく観察し、作者の表現意図や作品の良さを感じ取り、友人の意見や感想を共有し
ながら自分の考えを深める。(美術への関心・意欲・態度)(鑑賞の能力)
(2)準備【教師】参考作品、アートカード0Ⅱ崎市岡本太郎美術館から借用)、実物投影機、モニター、iPod
【生徒】韮記用具、ファイル
-24-
(3)展開
時IMI
○学習活動・予想される生徒の姿言語活動園
☆指導上の留意点★il\価▲cの状況の生徒への手だて
〔共通事項〕とのIMl迎アイ
〔共通耶項〕との関迦アイ
○知っている日本人の渋術家を発表する,
提案1世界でも有名な日本の芸術家の映像を見てみよう。
導入鋤
○映像から本時の学習内容が岡本太郎であることを ☆見えやすく1111こえやすいはIPIを確認しておく。
知る。
.「知ってる」「知らない」「太陽の塔を作った人」
○参考作Ilf,から作者へのイメージを広げ、教師や友 ☆黒板に参考作Mjをいくつか禍'J:して、色やかた
ち、作者の表現感lx1を考えさせ、それぞれが日
人と対蹄する。回
由に感じたことを苑jrできるようにする
。
★教師のililiをよく|H1き、今後の活動を理解しよう
としている。囮(授業態度・対ii8)
|提案2アートカードを楽しみながら作品を鑑賞してみよう!
☆4人のグループ班にさせ、カードが落ちないよう
○「イメージ述想ゲーム」(15分)
に机が離れないようにさせる。
ノレーノレ
①机の上にカードを表にしてばらばらに置く。
②全日でカードを黙ってじっくり見る。(3分)
③親はヒントカードを用意する。
④親が1枚カードを心の中で決め、ヒントカー
ド見ながらイメージや特徴を他に伝える。
⑤他のプレーヤーは、机上のカードから親のイ
展
ヒントカードは、色やかたち、感じたことなど
プレーヤーに伝える内容をまとめやすくさせる。
☆間違えた生徒に対しては、感じ方の違いや、新
しい考え方に気づく二とのできる大切な経験だ
と伝える。
メージしたカードを「せ-の」で指差す。
★カードをじつくI)みつめ、イメージを広げようと意
-m…
▲悩んでいる生徒には、色やかたちなどの外見的
開
37分
☆親がお気に入りの1枚を決める時間を確保する。
顯
淫
欲的に取り組んでいるか。miiぴつ11霞石](対話)
なものからイメージさせる。
いうF7雨、
提案3心'二残った作品をみんなに紹介しよう!
○心に残った作illjをひとつ選び、付菱に感想やみん ☆心に残ったBI1IIlを、色や形の具体的な根拠を考
えさせる。
なに女(付いてほしいポイントを記入して、教室に
展示してある作。nMこIMiる。
☆一人ひとりが選んだ作11「11が述う二とに気付かせる:
○付菱のついた展示作品を鑑賞する。
★印象に残ったHI1Iilを、具体的な根拠をもとに肴
えることができているか。「l震でうあ1(付菱)
▲個別に助誌し、感想をリ|き出す。
○それぞれの作di6についての感想を発表する。圓
☆大型モニターに映しながら、それぞれの感じ方
の迎いに麺づか・せ、鑑.肘における、由な見方や
感じ方の大切さを弩えさせろ,
☆発表を聞く態度、姿勢を愈識させる,
★作品の良さや作者の心↑10人友人の懲兇から鑑賞
した感想をもつことができる。囮(ワークシ
j
まとめ鋤
○他の意見や感想をUIlいて何を感じたか発表する。
_卜)
-25-
技術・家庭科学習指導案
平成23年1月25日(火)第5校時
場所調理室・被服室
2年7組:男子20名女子20名
授業者橘尚子
棚田由起子
1題材名行事食や郷土料理をつくってみよう
-ひな祭り(桜餅)-
2題材について
今日の日本の食を取り巻く状況をみると、ファストフードやコンビニエンス・ストアの利用によ
って、いつでもどこでも簡単に食物が入手でき、食欲にまかせて食べる若者が増えている。そのた
め、食に対する季節感を失わせ、家庭の味、地方の味を失わせるおそれがある。さらに、グローバ
ル化が進み、インターネットやテレビ等の情報から多くの国の食文化を知ることができ、食卓には
スーパーなどで簡単に世界中の食材や料理が手に入るようになってきた。そのため、日本の行事食
や郷土料理のよさを知り、手作りの味や日本の文化を大切にする家庭は少なくなってきている。
このような問題から、「食育」がクローズアップされ、学校、地域での取り組みが盛んとなって
きている現状がある。また、中学校学習指導要領においても、「地域の食文化などに関する学習活
動の充実」が述べられている。学校給食でも郷土料理や行事食が取り入れられ、触れる機会が多く
なっている。そこで、栄獲士と授業を行うことで食への関心を深めるとともにiWilliな行事食を自分
で作ることで、行蛎の意味や大切さに気づき豊かな食生活を送る力を育成できると考え、本題材を
設定した。
3生徒の実態と指導観
「行事食を調べよう」という課題を冬休みに実施した。冬休みはクリスマスやお正月など家族で
過ごす時間が多くなるので、家庭で行事について関心を持つ機会が増える。家族と一緒におせち料
理を作ったり雑煮を食べたり、七草粥を食べたりと「1本の伝統に触れる生徒が多かった。指導にあ
たっては、興味・関心をもたせながら、行事にこめられた意味を考え、先人の知恵や伝統、自分で
作る喜びを学ばせたい。
4
指導計画(5時間扱い)
地域の食材とその調理
1地域の食文化を知ろう
1時'''1
2行事食や郷二I料flMを作ってみよう
4Ⅱ券|H1(木崎4/4)時間
5「我が国の伝統と文化を尊重する教育」の視点
日本の郷土料理や地域の食文化、伝統的な行,11侵食に触れることで、行事食・郷土料理には文化を
伝える、楽しみであるという役割があることに気付かせ、11々の生活にとり入れていかせたい。
-26-
6単元の評価規準
関心・意欲・態度
創造する能力
技能
知識・理解
'三1常食の調理と地域の
日常食の調理と地域の
日常食や地域の食材を
地域の食文化の意義に
食文化に関心をもって
食文化について課題を
生かした調理に関する
ついて理解を深めると
学習活動に取り組み、
見つけ、その解決を目
基礎的・基本的な技術
ともに、H常食や地域
食生活をよりよくする
指して自分なりに工夫
を身に付けている。
の食材を生かした調理
ために実践しようとし
し創造している。
ている
に関する基礎的・基本
的な知識を身に付けて
C
いる
C
7指導目標及び指導過程
(1)目標行事食の実習を通して、伝統的な行事に関心を持ち、日本の食文化を継承していこうと
する。
(2)使用教具教科書、プリント、テレビ、
材料・・・小麦粉白玉粉水砂糖食紅こしあん桜の葉
用具・・・フライパンポール泡だて器フライ返しお玉皿
(3)指導過程
教師の働きかけ
生徒の活動
学習内容
準備
○身支度をする。
○教科係に点検させる。
前時の学習
○前時までの内容を思い出
○栄養士の先生を紹介する。
内容の確認
本時の学習
内容の確認
>J竜
範
す
評価と指導の工夫
。
行事食を作ってみよう
-ひな祭り(桜餅)-
○手11頂を確認する。
○桜餅のビデオを視聴させ
る
調理
○実習をすすめる。
手を洗う
↓
生地を作る
C
□作り方が理解で
きたか。
○ポイントを理解させる。
<関・意・態>
○机間支援を行い、実習がス
<知識・理解>
ムーズにいくように助言す
る
。
○やけどに注意させる。
□各自が作業に取
↓
り組んでいるか。
各自で焼く
□安全に留意し、
正しく進められて
↓
いるか。
あんを包む
<関・意・態>
↓
<技能>
桜の葉を巻く
-27-
↓
もりつけ
行事食につ
O栄養士の先生の話を聞く
いて
○行事と行事食について、給
食と関連づけて話す。
試食
O出来上がりを観察し、味
Oマナーに気をつけさせる。
わって食べる。
まとめ
○反省・感想を発表する。
○給食、行事、日本の伝統文
化に関心をもたせる。
後片付け
O後片付けをする。
○後片付けさせる
□実習を基に自分
の意見をもち、ま
とめることができ
たか・
<知識・理解>
8評価
(1)行事食を作ることができたか。
(2)
日本の伝統的な行事への関心を持ち、食文化を継承していこうとしているか。
-28-
英語科学習指導案
平成23年1月25日(火)第5校時
さいたま市立木崎中学校
2年2組男子19名女子20名
授業者教諭塚脇将典
教論アムジット・アラム
1題材名
Unit7MyFavoriteMovie,NEWHORIZONEnglishCourseBook2
2題材観
この単元では、ゴジラ・キングコング・BT.などかつて流行した映画を題材にしており、生徒の
興味・関心を惹きやすいものになっている。また、日本の映画である「ゴジラ」とアメリカの映画
である「キングコング」を比較しながら、l」本が世界に誇れる文化とも言える「ゴジラ」を扱って
いる。
文法事項としては、比較表現の-or/the-esl/more/themostなどを取り扱い、コミュニケーシ
ョンにおいて欠かすことのできない文型を学習していく。本単元を学ぶことによりぃ様々なものを
比較した上で自分の意見「賛成・反対」を言えるようにしたい。言語活動を工夫し、理解の定着を
図っていきたい。
3生徒の実態と指導観
明るく素直な生徒が多い。また、男女間の仲も良い。英語が苦手な子、英語が好きだけれども発
言できない子が多かったので、2学期よりペアを組ませ、座席の工夫をしている。その成果もあり、
発言が多くなり授業への意欲が徐々に高まってきたことが感じ取れる。しかし文法がより複雑にな
るにつれ、英語を苦手と感じる生徒が増えてきていることも事実である。また理解の遅い生徒には、
より細やかなサポートが必要である。3学期では、1学期、2学期で学んだものを、さらには3学
期で学ぶ文法事項を合わせ、仲間同士で自分たちの考えを英語で表現することに喜びを感じ取れる
指導の工夫ができるよう努力していきたい。
4「わが国の伝統と文化を尊重する教育」の視点から
私は、日本人の国民性は「相手のことをまず理解すること」「相手を受け入れること」に重きを
置いていると考える。それは尊重されるべき点ではあるが、逆に日本人の弱点でもある。それは、
相手を尊重するがゆえに、相手に自国のことや、自分の考え.意見を発信していくことが不得意と
いう形で表れている。その要因の一つとしては、そもそも自国のことを「よく知らない」ことがあ
げられる。本校の生徒も同様である。仲の良い者同士では発言はできるが、大勢の前での発表、ま
してやALTに対しての発表の際には、尻込みしてしまいがちである。自国のことを発表するとなる
と容易なことではない。そのために私は、GuessWorkという活動(相手を日本語の分からない外国
人と見立て、お題となったものを英語を用いて伝える)をWarm-up時に取り入れ、既習事項をおさえ
ながら、自国の伝統や文化について自分から英語で表現させることを目標に取り組んでいる。本時
では、比較.最上級の表現を取り扱う。自国と他国の文化を比較し、自国のことを深く知り、同国
・自分のことを考え、それを伝え表現するかコミュニケーション力を高めていき、その結果とし
て自国の伝統や文化を尊重する態度を養いたい。
-29-
5指導計画(5時間扱い)及び本時の指導目標・本時までの流れ
(1)指導iil・画及び指導目標
時
題材の指導目標
言語材料の指導目標
第111キ
ゴジラとキングコングではどちらが強いと考えて
(本時)
比較災現(-er,tbe-cst)の形・意味・用法を
いるのかを理解させる。
理解し、炎現できる。
対話を読み、仲とジュディがどんな映画がすきな
比較炎現(more,tbemost)の形・意味・用法
のかを理解させる.
を理解し、それを用いて簡単な対話ができ
第2時
る
第3時
第4時
第5時
◎
グリーン先生の大好きな映画「ET」の紹介文を説
better,bOstをⅢいた文の形・意味・用法を
み、あらすじを理解させる。
理解し、表現できる。
E・Tは般後にどうなったのかを理解させる。
ns…as~を用いた文の形・意味・用法を理
解し、表現できる
峡IIlIi「11.T」の内容を理解し、まとめさせる。
比較炎現の形・)Ⅱ法を理解・整理し、表現
させる。
(2)本時までの流れ
本時に至るまでに次のことを行ってきた。1時間前の授業の際に本時につながる授業を行った。
内容としては、比較表現の導入・本文の確認・比較表現を用いた言語活動を行った。言語活動は
本時に活かすことができるように四人一組のグループとなり、グループ間で比較表現を用いた
「Whalaml?」をし、比較表現に慣れ親しんできた。本時では、対生徒ではなく、対外国人(ALT)
となるので前回の授業を生かし活気ある授業にしていきたいと思う。
6本時の学習目標
(1)評価規準
評価の観点
評価規準
評価場面
Speaking
①比較表現(-e「,the-est)を用いて英文を話すことができる。
Activity
Wriling
②比較表現(-e「,Ihe-est)を用いて英文を作ることができる。
Activity
ListCning
③相手の言っている比較表現(-cr,(hc-cst)を'1Mき、J111解する二
とができる。
(2)指導過懸
時間
1
I.(]rcOtings
I11
過程
学習活動
教師の活動及び指導上の留意点
.元気よく挨拶する。
You.
Jザ
3.GuossWork
85
導入
・規律ある授業の雰閉気を作る。
2.Song ̄lJuslCaⅡtoSavlLove
・全員が歌詞のプリントを持ってい
るか確認する。
.p本譜を使わずに英語を使うよう
に促す。
展開
4.Oralinlroduclion
(Demonstra【ioninfonto「the
5
・今後の活動につながるように繰り
返して行う。(x2)
-30-
○評価
Activity
Tl:Ihaveaquestion・Canyouanswer
class)
、
T2:0K.Comeon1
Tl:Thisisafbotballteam..
T2:Morehints?
Tl:ThisisinEngland.
T2:1t,sChelsea!
Tl:Toobad,ItisKhestrongestfbotball
teaminEngland・Wecallit
円P
Red
Devils
T2:0h,1sec.I[,sManchesterUnited.
Tl:That,sright.
5.Activities
βP
10
1)came"WhatamI?
・比較表現を用い「Whataml?」のゲ
_ムを四人一組のグループにわけ
て,各班で問題を作成する。
必ず--度は比較表現を用いるよう
に指示をする。
○活動に積極的に参加
しているか。
②比較表現(‐er,
[he-est)を用いて英
文を作ることができ
る
・ALTに対し、比較表現を用いて、
2)Announcement
日本の何について説明をしている
のかを当てさせる。
.-人一回は発表するように指示を
する
。
○相手に伝えようとし
ているか。
①比較表現(~er
the-est)を用いて英
文を話すことができ
。
る
。
・聞いている生徒には、良かった表
○相手が言っている二
現を聞き取らせ、プリントにメモ
とを聞こうとしてい
をするよう指示をする。
るか。
②比較表現(-er
the-est)を用いて英
文を作ることができ
る
。
③相手の言っている比
鮫表現(-er,the-est)
を聞き、理解すること
ができる。
P、
まとめ
6.Consolidation
・プリントを用いて本時のまとめを
し、家庭学習での復習等を促す。
-31-
l/W7afScj『fソ℃rent?
外国のものと日本のものを比較表現を使って比較してみよう
Howtoplay
LAIは日本のものが何なのかは知りません。
2.A」に日本のものが何なのかわかるように説明しよう。
3.最低1回は比較表現を使うこと。
4.必ず1回は発表しよう。
Example
ltisamonster、
ItIookslikeamouse・
ItiscuterthanMickeyMouse、
Itisyellowandblack
Let'swrite1
1.
2.
3.
4.
5.
6.
発表している友達の比較の表現を聞いて、良いなと思った表現を書いてみよう!
今日のまとめ
加藤先生は、管家先生より背が高い。
【
】
沖縄は日本で1番暖かい。
【
】
-32-
第3学年2組道徳学習指導案
平成23年1月25日
(火)
(男子19名、女子18名計3 7名)
授業者教諭井町 洋美
1主題名優れた文化の伝承と新しい文化の創造4-(9)
2資料名「悠久の時を超えて」
(出典「さいたま市道徳郷士資料集1」)
3主題設定の理由
(1)ねらいについて
今日の社会は、まさに「変化に富んだ社会」であるということができるであろう。
世界情勢も刻一刻と変化し、私たち日本人の考え方や進むべき道、立場なども世界の変化に伴っ
て大きく変わっている。特に文化の面ではその影響が色濃く表れている。衣食住の欧米化は避け
られない流れではあるが、我々日本人が昔から大切に伝承してきた文化を易々と忘れ去るわけに
はいかない。時代の流れに乗ることも大切だが、一方では私たち日本人の「心」である文化を大
事に育みながら、さらに発展させ、国内のみならず世界からも一目を置かれるような文化を創り
上げていくことも大切なことである。
(2)生徒の実態について
社会科やその他の教科の学習によって、日本の伝統や文化については学んできているが、それ
を実生活の中で実感したり、考えたりという機会は乏しい。生徒に「伝統文化」と聞いてイメー
ジすることを尋ねたところ、「京都・奈良」という意見が大半であった。修学旅行やその前後の
取組が印象に残っているようである。伝統や文化については「大切なもの」と感じながらも、自
分の生活には関係ない、遠い存在と考えている生徒も少なくない。しかし、実際には我々の暮ら
しそのものは、伝統や文化によってもたらされている部分が大きいということを知ることが重要
である。このことを踏まえて、生徒の興味・関心を導きだし、自分と伝統や文化との関連性、重
要さが分かるようにしたい。
(3)資料について
主人公はさいたま市盆栽村に住み、百五十年続いた総裁職人の四代F1の一人娘として生まれる。
経済学部に進み、ある会社の内定通知まで受け取るものの、ある日盆栽の美しさに心を捉えられ、
盆栽に携わっていこうと決心をする。また、女性としてできること、現代に受け入れられる盆栽
を作り出そうと努力する。
進むべき進路について葛藤する主人公の気持ちを考えながら、主人公が日指した盆絞の蒋及に
努力する姿に共感させたい。
-33-
4
本時の目標
・資料を通して伝統や文化とは何かを考え、継承することの意義と受け継ぎながらさらに発展さ
せていくことの大切さに気付き、自らも継承していこうという心情を育む。
5展開
学習活動
導入
I11I
○盆枚を見て、本時
の内容を知る。
予想される生徒の反応
・盆栽だ。小さいのに木になっている。
.かわいい。きれい。
指導上の留意点
○本物にふれ、生徒の
興味を91きH」す。
・初めて間近で見た。
○情況やi
把握し、
む。
|万
1内定が決まっているのに主人公が悩んでいるのはどう
してだろう。
○丁寧に範読し、主人
公の情況を掴めるよ
うにする。
○主人公のゆれる心情
を押さえるとともに、
そこまで思わせる盆
絞の素晴らしさにつ
いて考えさせる。
2女性がやっていくには厳しい総裁の世界で、主人公が
頑張れたのはなぜだろう。
○盆栽の普及のために
自分に厳しく仕事に
励む主人公の気持ち
を押さえる。
○ねらいからそれない
ように心がける。
3伝統や文化を守り続けるとはどういうことだろう。
-34-
.まずは、そのものの良さをよく知ると
いうこと
C
・伝統文化を広くみんなに知ってもらい、
受け継いでいくこと。
・伝統文化に誇りをもつということ。
○ゲストティーチャ
終末
-の話を聞く。
・自分たちも身近な伝統文化から、守っ
ていくことが大切だと知った。
・伝統文化の素lIi1iらしさについて、改め
て考えられてよかった。
○話の中で終わらず自
分にも関わりがある
こととして捉えさせ
る
。
・将来のことを考えることが重要だと思
った゜
5
評価
・主人公の生き方を通して、伝統文化の意義や人々に与える膨響について考えることができたか。
・伝統文化を守るだけではなく、これからも受け継がれるように発展させることの意義を考える
ことができたか。
・自分たちにとって伝統文化とは何かを考えることができたか。
-35-
第3学年木崎中タイム(「総合的な学習の時間」)学習指導案
平成25年1月25日(火)第5校時
場所3年8組教室
授業者蔵本仁美
1単元名日本の伝統や文化を守ろう
2単元について
(1)生徒の実態
授業に真剣に取り組む生徒が多く、学級活動や学校行事にも積極的に取り組んでいる。しかし、
指示された事柄については一生懸命に取り組むことができるが、自分の考えを表現したり、自らの
意志で主体的に行動することが苦手な生徒も見られる。
また、第2学年での鎌倉学習、第3学年での京都・奈良学習の経験を通して、日本の伝統や文化
に対して興味・関心をもっているが、身近な伝統や文化に対する知識・理解の深まりには課題が多
くあると考えている。
(2)単元のねらい
本校の総合的な学習の時間の目標と照らし合わせ、第3学年では、班活動を中心としたディスカ
ッション、共有化に当たってみんなの前で発表するプレゼンテーション、これから世界に飛び出す
日本人に求められるとされる論理的な思考と発言を求めるデイベートなどの学習活動を取り入れ、、
これからの社会に必要であろう様々なことを身に付けさせたいと考えている。また、教員の指導力
の向上を図るため3人でチームを組んで教材研究をしている。チームごとに教材を割り振り、時に
はティームティーチングも取り入れながら、1つの教材(テーマ)についてこの3人が8クラスで
取り扱うように工夫している。
本単元ではこれまでの鎌倉学習での取組や修学旅行などでの体験活動を発展させ、現在話題とな
っているスカイツリー周辺(浅草)で起きている日本の伝統や文化にかかわる課題をテーマに探究
的な学習を行い、日本の伝統や文化のよさについての理解を深め、伝統の継承や新しい文化の創造
をしていこうという態度を育成していく。そして、日本人としての自覚を高めながら、最後は身近
な地域、そして日本人として日本のよさを発信していけるようにしたい。
3単元目標
(1)問題の解決や探究活動に主体的、創造的、協同的に解決できるような態度を育てること
(2)横断的・総合的な学習や採種的な学習を通して、自ら課題を見付け、自ら学び、自ら考え、主
体的に判断し、よりよく問題を解決する資質や能力を育成すること
(3)学習活動を通して、学び方やものの考え方を身に付けること
(4)自己の生き方を社会とのかかわりの中で考える機会とすること
(5)日本の伝統や文化に興味・関心をもち、そのよさを理解すること
-36-
4単元計画(フ時間)
時間
○オリエンテーション
1
学習活動
過程
・テーマや目標について単元のねらいと内容を把握する。
・簡単なテーマでのミニデイベートを行う
○ディベートテーマ理解・計画
・クラス6班で肯定派、反対派を分担し、リサーチ計画を
立てる。
2
○リサーチ活動・役割分担
廓團55設詞
3
4
5
7
って取材したり、アンケートをとってたりして、根拠な
る資料を集める。
・班内の役割分担を行う。
○根拠資料作り
府miiU両i蕊1
・根拠となる資料をまとめる。
○立論・最終弁論つくり
・根拠を入れた立論、立論を補強する最終弁論をつくる。
○作戦を立てる
・相手からの質問を予想する(自分たちの立場の加点を分
歴璽T;『W、
折する)、また答えも用意しておく。相手への質問も考
○リハーサル
厩;雨]
6
・書物やインターネットで、情報の収集をする。計画に治
えておく。
○ディベート実践
・ディベート実施を行う。(司会・計時の運営のもと行う。)
○自己評価
・自己評価をして振り、論題に対しての考えを深める。
露嘉
・自分の生き方を考え、生かせるようにする。
5単元の評価規準
・これからの社会で生きていく際に自分もかかわる問題として、課題に意欲をもって取り組もうと
している。(学習に主体的に取り組む態度)
・課題にかかわる情報を自ら収集・整理して自らの言葉でまとめ・表現している。
(学習をまとめ、表現する能力)
・他者の立場・意見を尊重してコミュニケーションを図り、自分の意見を論理的に述べながら討論
を行ったり、考えを共有化することを通して考えを深めている。(他と共に学ぶ態度)
・日本の伝統や文化についての学習を深め、自分の生活や生き方に生かそうとしている。
(自己の生き方)
6本時の学習指導
(1)本時の目標
・自分たちの主張を根拠を基に説得力をもって訴えることができる。
・他の班の主張や意見をしっかり聞き、その主張に対しての反論や質問ができる。
・日本の伝統や文化に興味・関心をもち、そのよさを理解できる。
-37-
(2)木崎の位悩付け
前時では発表に向けて、原稿内容の読み合わせや資料の蜷理、予想される質問の準備をする。
木崎は、伝統文化をテーマとし、調べ学習をしてきたことをデイベート討論で発表する。論題
について考えを深める。
(3)本Ⅱ#の腱'1N
滕剛
学習活動
導入5分
①iWl題のIiiii認
・生徒は教niliの説明をllilき、二
れからの活、Iの目的と注意点
教師の支援・指導上の留意点.◎評価(観察)
・聞く態度や発表する態度も含めてこの学習の目的と各自が
意欲的に参加する意識を税Ⅲlする。
・ルールの再確認(特に注意す‐る点)
を理解する。
②ディベート実践
・司会、iil・時は生徒が行う。
・司会、計時の指示のもと、スムーズに上手く進行ができて
いるか、留意する。不具合が生じたら支援する。
・審判をする生徒の'111<態度に注意する。
◎聞き手を意識した話し方をしている力
。
。
導入如分
◎資料を利用しているか、根拠となる資料を利用して、分か
りやすく述べられているか。
・班で協力して質疑応答に臨むようにさせる。
・司会がルールを守らせながら、公IEに進められるように支
援する。
・質問が揚げ足取りになっていたり、質疑応答が水掛け論の
ようになってしまったら司会を支援し、軌道修正する。
・審判は公正にしっかりと判定するように支援する。
・お互いを認め合う雰囲気づくりに心がける。(拍手など)
まとめ5分
③本時のまとめと吹||艀説明
,教lMliの評llliと吹時説明を聞く。
・デイベート全体の評Iilliをする。
・司会をねぎらう。
・次時には感想シートの記入をすることを伝える。
○日本の伝統や文化に興味・ljll心をもち、そのよさを理解し
ようとしているか。(感想シー|、から)
-38-
第2学年3組学級活動指導案
平成23年1月25日(火)第5校時武道場
指導者森井真弓
1題材学級の課題に取り組もう-日本の伝統文化に学ぶ
(活動内容(1)ア・ウとの関連を図る)
2題材設定の理由(日本の伝統・文化理解教育の視点を含む)
学級は、生徒にとって各教科等の学習をする場であるとともに、学校における集団生活をおくる
上での基礎的な生活の場である。学級や学校での生活の充実と向上をはかるためには、生徒一人ひ
とりが学級や学校の一員であることを自覚し、協力して課題を解決していこうとする自主的、実践
的な活動を進めていくことが必要である。また、近年では生徒の人間関係を築こうとする力が不充
分であることが指摘されている。学校におけるそれぞれの所属集団での人間関係、生徒同士の多様
な人間関係、教師と生徒の人間関係、また地域の異年齢の人たちとの人間関係などをふりかえらせ、
そのような集団の中で自己表現することをはじめ、円滑で望ましい人間関係づくりをしていくこと
が必要であると考える。
本学級の生徒は、明るく元気な生徒が多い。男女ともに仲がよく、明朗である。6月に実施した
鎌倉校外学習では、男女で協力してグループ活動が行われた。9月の体育祭では学級のリーダーを
中心に学年種目等の練習に励み、学年入賞するなどの結果をもたらすこともできた。学級での行事
に対しての姿勢は前向きであり、一生懸命に取り組もうとする態度が一人ひとりから感じられる。
しかしふだんの授業では、話を静かに聞く姿勢に欠けるときがあり、私語が多くなることで指導さ
れる場面も見られる。学級は一人ひとりの生徒にとって居心地の良い場ではあるのだが、その反面
落ち着きのなさや集中力に欠ける点が学級の課題であると考える生徒も少なくない。
日本には「茶道」という世界に誇るすばらしい伝統文化がある。現代の生活様式からは、ほど遠
い世界のように感じられる文化であるが、茶道からは現代生活において実は学ぶべきことが大変多
くあると考えられる。一服のお茶が「もてなし」のこころと「しつらい」の美学を生んでいる。ま
た、茶道における「和敬静寂」、『一期一会」などのことばからもわかるようにその精神性も高く
評価されている。生徒へのアンケートでは4割は茶道について関心を示しており、茶道における精
神文化の一端を学習することで、学級の落ち着いたふるまいや行動につなげていくことができれば
よいのではないかと考えた。また、生徒の今後の生活の中で文化や芸術に親しんでいこうとする態
度(豊かな心)を育てる一助になると考え、本題材を設定した。授業では、地域の方を講師として
招き、経験豊かな方々とふれ合うこと(豊かなかかわりあい)を通して学習の深化を図りたい。
3指導のねらい
(1)茶道を通して学んだことを学級の集団生活に生かせるようにする。
(2)ゲストテイーチヤーとの関わりやペアでの学習でおもいやりのある活動ができる。
(3)茶道の世界にふれることで日本の伝統文化に親しんでいく態度を育てる。
-39-
4展開の過程
(1)事前の指導
月日
活動の場
11月17日
放課後
活動の主体
活動の内容
指導上の留意点
学級活動委員会
学級生活を充実
仲間への中傷や
させるための課
悪口だけになら
題を出し合う
ないように考え
させる
11月26日
帰りの会
学級全体
日本の伝統文化
趣旨を理解させ
に関するアンケ
て回答させる
-卜をとる
学活
12月10日
1月14日
茶道について知
関心をもって参
る①
加させる
学級全体
茶道について知
体験活動が円滑
る②
にできるように
学級活動委員会
役割分担と当日
させる
学級全体
学活
放課後
の打ち合わせ
(2)本時の活動テーマ
「お茶の世界を味わってみよう」
(3)本時のねらい
①茶道での所作を体験することで、落ち着きのある生活を実践していこうとするi
落ち着きのある生活を実践していこうとする態度を育成する。
②ゲストティーチャーと関わることやペア学習でおもいやりをもって活動できる。
(4)本題材における具体的な評価規準
関心・意欲・態度
体験活動を通して、
思考・判断
支能・表現
知識・理解
今後の生活をどうふ
主体的に茶道の所作
茶道の歴史やふるま
落ち着きのある所作
るまうべきかを考え、 などの手'1頂を模倣し、
などを積極的に身に
いなどを学び、理解
次に何をするかを判
自分なりの表現をし
しようとしている
つけようとしている
断しながら学習しよ
ようとしている
うとしている
(5)本時の展開
(GT:ゲストティーチャーの略)
活動の内容
活動の開始
1学級活動委員会
の言葉
2先生の話
(本時のテーマを知
る)
3GTを紹介
指導上の留意点
・礼法を意識して着席する。
.落ち着いた雰囲気でのぞ
ませる。
道具等
・本時の体験活動
で所作を身につ
けようと意識が
・前時の授業で学んだこと
を思い出させるようにす
る
評価の観点
高まっている
◎
【関心・意欲・態
度/観察法】
0
|’|’
-40-
I
4GTによる示範
・集中した態度で見学させ
る
。
・立ち居振る舞いを意識さ
せる
。
各自の茶
5体験活IIill
活動の辰開
①お茶を点てよう
・ペアの相手に心をこめて
お茶を点てるようにする。
.GTから助言をうけなが
フ
碗、水筒
体的に取り組ん
でいる。【技能
・表現/観衆法】
ら活動させる。
②お茶をいただこ
・自分の活!、jにj:
・所作の模倣だけにならな
いよう感謝の気持ちをも
たせる。
③役捌を交響しよ
,
.|司じことをペアで交替し
て行わせる。
.1回目に活動した生徒で
わかったことは相手に肋
言させる。
6今後の努力事項
の決定
・生徒一人ひとりが集団生
.-人ひとりが今
活において自分で取り組
後の生活でどう
めることについて決定さ
ふるまうかを考
せるようにする。
えようとしてい
る。【思考・判
断/観察法・日
己評価法】
7体験活勘の感想
・自己評価カードに記入し
た内容を発表させるよう
にする。
活動のまとめ
8お礼の言葉
・代表生徒だけでなく各自
に感謝の気持ちをもたせ
るようにする。
・担任の思いを伝えるとと
9先生の話
もにこれからの生活につ
いての意識をもたせる。
-41-
ワークシ
-卜
(6)本時の評価
①体験活動を通して感じ取ったことを、今後の学校生活に生かすことができる。
②茶道の世界を味わうことができる。
*本時例における指導効来を高める工夫
aゲストティーチャーの活用
複数のGTに、小人数ごとにみていただくことでより適切な体験活動ができる。
bMy道具を使用することで、茶道が身近に感じられる。
c武道場で行うことにより所作、作法に効果がある。
(7)事後の指導と生徒の活動.
①今後の学校生活を落ち瀞いた態度でのぞめるように指導していく。
②体験活動を通して学んだことを日常生活で生かすとともに、協力していただいた地域の力に感謝
の気持ちを伝える。
③今年度2月実施予定の宿泊学習(舘岩少年自然の教室)では集団生活の向上を催1指した活動を実
践していく。
①将来にわたり伝統文化に親しむ態度を育てるために、来年度6月実施予定の修学旅行(京都、奈
良方面)に意識をつなげていく。
-42-
参考資料集
I研究の概要
12345
研究主題及び主題設定の理由
研究の目標
研究の視点
研究組織
研究の経過
-43-
I研究の概要
1研究主題及び主題設定の理由
(1)研究主題
我が国の伝統や文化を尊重し、国際社会に生きる生徒の育成を目指して
(2)
研究主題設定の理由
ア.国の動向
平成20年3月に告示された学習指導要領の‐般総1111に、「伝統と文化を尊皿し、それらをはぐ
くんできた我が国と郷士を愛し、個性豊かな文化のjill造を図るとともに、公共の糀神を尊び、民
主的な社会及び国家の発展に努め、他国を蝋iliし、国際社会の平和と発展や環境の保全に貢献し
未来を拓く主体性のある日本人を育成する」と,lくされた。
イ.さいたま市の中学校教育課程編成要領
さいたま市の中学校教育課程編成要領も改訂され、その中の「『確かな学力』をはぐくむため
に」の項に次の事項が記救された。
「我が国や郷土の伝統や文化を受け止め、そのよさを継承・発展させるための教育を充実させ
ることが必要である。各学校においては、伝統や文化にかかわるこれまでの教育実践を生かし、
それらを各教科等の指導計画に適切に位置付けて計画的に取り組むことが重要である。また、地
域の伝統産業や文化財、年中行事等と、各教科等を関連させて効果的に学習を進める必要がある。」
(Ⅱ教育課程の編成、第一章総則Ⅱ教育課程の編成、3教育課程の編成・実施に当たっ
て特に留意すべきTIF項、(1)基本的な事項のア)
ウ.学校の実態
本校は創立63年を迎え、旧制浦和中学校の校章を受け継ぐ歴史のある学校であり、多くの地域
の方々に支えられて今日に至っている。その歴史こそが本校の伝統である。その一つに、開校当
時大紫ツツジが群生し、校舎の建つこの一帯は「つつじヶ丘」と呼ばれていた。「ここぞつつ
じヶ丘我らが学び舎」と校歌に歌われ、まさに本校のシンボルとなっている。
近年の都市化の進行に伴い、地域住民の価値観が多様化している。本校の保護者の学校教育に
対する関心は高く、PTA活動等にも協力的である。しかしながら、この地域には、夏のお祭り
や地区文化祭などはあるものの、地域に残る伝統行事がさほど多いわけではなく、地域との連携
が今後の課題である。
エ学校教育目標
本校の学校教育目標は「よく考えて行動する生徒思いやりのある生徒はつらつとした生徒」
である。この目標を受けたく願う生徒像・学校像〉は「明るく活力のある生徒・規律ある美しい
学校」である。それらを受けて『きれい大好き木崎中」をスローガンに、今年度はさらに『本
気本物木崎中』を加え、日々の教育活動が行われている。
オ.生徒の様子
明るく素直な生徒が多く、各教科の授業や、体育祭や合唱コンクールなどの学校行事に真剣に
取り組んでいる。また、生徒数約1,000人という大規模佼にもかかわらず、部活動にも積極的に
参加し好成績を収めている。その反面、自分の考えや意見を主張したり、自らの意思で主体的に
行動することが替手な化徒も見受けられる。また、本校の生徒の中にも、親と子の2世代家庭が
-44-
多く、l」本の伝統や文化を日常生liFの中で学び継承していくような機会が少ない状況が)し
られる。
以上、国の動Ihlやさいた主市の教育理念、本校の学校教育目標や生徒の実態を踏指え、急激な
国際化の進展に対応できる化徒の育成を、指して、本研究主題を,没定した。
2
研究の目標
(1) 研究の目標
ア.今、なぜ「伝統・文化」なのか
核家族、少子化が進むに伴い、若祈たちをめぐる社会環境が大きく変化し、いじめ、不益校、
中高生の自殺、家庭崩壊、…とさまざまな問題が顕在化している,インターネットや桃帯電話を
駆使する一方、「内向き」と評される今の荷帝たち。現代は若者たちにとって生きにくい時代と
も言える。
現柾を生きる若者たちをめぐる搬題としては、次の4点が挙げられる。
・自国の伝統・文化の価値や愈義についての理解が不足している。
・他国の伝統・文化に対する輿Uk・関心が極めて低い。
・郷士や自国に対する愛着や誇りがもてない。
・地域社会や組織への帰属意繊が低下している。
・規範意識や公共心等社会の形成者としての基ノMウ資質が未発達である。
今後の教育には、これらの課題に対する取組が必要である。
イ.伝統・文化とは何か
国語辞典をひもとくと、次の定義が救っている。(広辞苑第六版から)
「伝統」…ある民族や社会・団体が長い歴史を通じて培い、伝えて来た信仰・風習・制度・
思想・学問・芸術など。特にそれらの中心をなす精神的在り方。
「文化」…人間が自然に手を加えて形成してきた物心両面の成果。衣食住をはじめ科学・技
術・学問・芸術・道徳・宗教・政治など生活形成の様式と内容を含む.
「我が国の伝統や文化」と言ったとき、我々の国・日本のみならず我々が住んでいる地域をも
含んでいることは晋然であり、地域がその基盤となっていると捉えることができる。
ウ.目標
2の(1)のア.のく現在を生きる若荷たちをめぐる課題〉に対して、次の11標を設定した。
(2)研究推進の方針
研究主題及び目標に迫るための具体的な取組を考え、研究を推進するための方針として、以下の
3点を確認した。
①体験的な学習を積極的に取り入れた学習指導のI夫・改葬を行う。
②外部の人
③実生活と
rZノ〕Iu-7不H、独
-15-
3研究の視点
(1)研究の視点
各教科等で「我が国の伝統・文化」の研究を進めるに当たり、次の5つの視点を設定した。
視点1日本の伝統・文化の背景を理解させるとともに、実生活との関わりについて考えさせ、
活かすことができるように指導する。
◎キーワードー規範興味や関心着想や発想日本の自然・気候
生活体験国際理解
視点2体験的な学習を積極的に取り入れ、実感の伴った日本の伝統・文化の理解を深めさせる。
◎キーワード=体験的な活動伝統・文化の良さしぐさ納得
視点3外部の人材.や地域の施設等を活用し、「本物」にふれることで学習意欲を喚起させる。
◎キーワード‐技職人実演感動公民館外部講師
視点4授業の中に発表や討論を取り入れ、生徒が学んだことを自分の言葉で表現できるよう指
導する。
◎キーワード=系統性や関連性デイベートプレゼンテーション
視点5身近な地域の文化理解を重視し、異文化理解や文化比較を取り入れて指導する。
◎キーワード-小学校や地区のお祭り地区文化祭|日家名所1日跡
(2)研究推進のための内容
①「我が国の伝統や文化を尊重する教育」の全体計画の作成
ア.教職員の共通理解を図り、研究を推進するための指針とする。
イ.保護者や地域の住民に説明するために活用する。
②各教科等のカリキュラムの作成
ア.各教科の目標や指導の重点に「日本の伝統・文化」との関連事項を取り入れる。
イ.各教科と「日本の伝統・文化」との関連を重視したカリキュラムを作成する。
③指導体制の確立
ア.学校全体で組織的に取り組むため、研究組織を整える。
イ.体験型、参加型の授業を実践するため、地域、関係機関や施設等との連携を深める。
④教材開発と指導方法の工夫改善
ア.各教科等において、「日本の伝統・文化」に関わる資料を収集し、指導に活かす。
イ.木崎地区(木崎'|」学校の校区)などの身近な地域にある教材について研究し、授業に活かす。
⑤評価の観点や評価方法の検討
ア.評価の観点、評価力法や評価結果の活用について検討していく。
イ.保護者や地域の住民にどのように伝えていくかを検討していく。
(3)小・中学校学習指導要領における「伝統・文化関連」内容例
小・中学校の新学習指導要領においては、伝統や文化に関する教育に関して、例えば次のような
内容をあげている。
【総則】
道徳教育の目標において、「伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛し、
個性豊かな文化の創造を図る」ことを新たに規定した。
【国語科】
ことわざ、故事成語、神話・伝承、古文・漢文の音読など、小学校段階から伝統的な言語文化に
関する指導を位置付けるとともに、物語や詩、伝記などを読む言語活動を例示した。
【社会科】
小学校で文化遺産や縄文時代の学習、中学校でかな文字の成立などの歴史学習を充実させる。
-46-
【音楽科】
我が国で親しまれてきた「赤とんぼ」「荒城の月」などのIMIを具体的に規定(中学校)、和楽器
音楽に関する鑑賞指導(小学校)や民謡、長唄など我が国の伝統的な歌唱の指導(中学校)など邦
楽の指導を充実させる。
【美術科】
我が国の美術文化に関する鑑賞指導を充実させる(中学校)。
【保健体育科】
中学校1.2学年で武道の指導を必修化した。
【技術・家庭科】
米飯やみそ汁が我が国の伝統的なロ常食であることの理解(小学校)、地域の食文化の理解、和
服の基本的な着方(中学校)などに関する指導を充実させる。
【道徳】
先人の伝記、伝統と文化などを題材.とした児童生徒が懸動を覚える魅力的な教材活Niを推進する。
【総合的な学習の時間】
学校の実態に応じて、地域の人々の暮らし、伝統と文化など、地域や学校の特色に応じた課題に
ついての学習活動を行うことを規定した。
【特別活動】
学校行事(文化的行事)において、文化や芸術に親しむ活uMjを行うことを規定した。
4研究組織
校内の指導体制の充実を目指して、以下のように研究組織と仕事内容を設定した。
ア.「ロ本の伝統・文化」研究推進委員会
①構成メンバー(7名)…研究推進委員会(教務、各学年1名)、道徳・総合学習・特別活動
の各主任
②仕事内容…・各教科等、各学年での具体的な取組を提案していく。
イ.各教科等主任会
①研究推進委員会の提案を受けて話し合い、各教科間の連携を深め、授業実践を行う。
②計画訪問や校内研究授業(プレ授業)について共通理解を図る゜
ウ.各教科等会
①「日本の伝統・文化」と各教科等との関連を洗い出し、それらを年間指導計画に組み入れ、
授業を実践する。
②計画訪問や校内研究授業(プレ授業)の学習指導案を検討し、研究授業を実践する。
<研究組織図>
企画委員会
職員会議
「日本の伝統・文化」研究推進委員会
3部韮任会
教科主任会
各教科会
道徳部会
-47-
総合学習部会
特別活動部会
5研究の経過
(1)「我が国の伝統や文化を尊重する教育」研究を進めていく上での留意事項
①「我が国の伝統や文化を尊重する教育」の研究を推進していく。
・各教科等と「我が国の伝統や文化を尊inする教育」の関連を意識した授推を展開する。
②「わかる(できる)授業」の実現に向けた学習指導の工夫と改善を進める。
・各教科嫌のI=1棟、指導の電点及び努ノノ1「項の達成を目指した授業を展|H1する。
(2)平成21年度の取組
○第1回校内研修会4ノ123日(木)
全体会:.平成21年度の研究主題、研究の頑点、研究の内容等の決定
部会:.道徳、特活、総合の3部会
○第2回校内研修会・教科会5月11日(Ⅱ)
全体会:.評価・評定について
教科会:.平成20年度のまとめ・反省をもとに平成21年度の研究内容の確認
・各教科ごとに「我が国の伝統や文化を蝉愈する教育」との関わりの洗い出し
○第3回校内研修会5月25日(月)
全体会:.校内研修会の年間計画の見直しと確定
3部会:・道徳、特活、総合の3部会ごとに学習指導案の検討
□さいたま市教育委員会計画訪問26月221」(月)
指導者:さいたま市教育委員会指導主11ド
○第4回校内研修会(夏季研修会)8月211](金)
全体会:.教育課程伝達研修(総則、道徳、特別活動、教育相談)
教科会:.教育諜程伝達研修(各教科)
.「我が国の伝統や文化を尊重する教育」の研究
○第5回校内研修会(奥季研修会)8月2811(金)
全体会:.生徒指導伝達研修
.「総合的な学習の時間」伝達研修
教科会:・各教科と「我が国の伝統や文化を蝋菰する教育」との関連研究
○第6回校内研修会10月26日(月)
全体会:・各教科努力目標等の確認
・各教科と「我が国の伝統や文化を1M〔iiiする教育」との関連研究
・平成21年腱校内授業研究会について
○第7回校内研修会12月3IEI(木)
全体会:.平成21年度研究のまとめについて
・学習アンケート(生徒対象)の実施について
・校内授業研究会について
教科会:.校内授業川究会の指導案検討
□第8回校内研修会(校内授業研究会)2jl811()I)
実施教科:美術、技術・家庭、英語の3教科
指導者:さいた主市教育委員会指導」iYlF
○第9回校内研修会3月18日(水)
全体会:.平成21年度校内研修会のまとめ
・平成22年度校内研修に向けて
-`18--
(3)平成22年度の取組
○第11戸l校内研修会4)122日(水)
全体会:.平成22年度の研究主題、研究の重点、研究のIノリ容惇の決定
・日韓中学生交流会について
.「我が国の伝統や文化を尊'Eする教育」の研究推進について
・講義「新しい学習指導要領から研究主題を捉える」
方行
<講師>さいたま市教育委員会指導l裸主任指導≦iFliF玉崎Xf
o第2回校内研修会・教科会5月281-1(金)
全体会:・さいたま市教育委員会計画訪'1Mについて…ねらい、ノノ針等の確認
.「我が国の伝統や文化を尊重する教育」研究発表会について
の決定
ア基本的方針「各教科等(全教科・領域)で研究授業を行う」の決折
イ研究発表会での、各教科等の課題について
○第3回校内研修会5月2511(月)
全体会:・さいたま市教育委員会計画訪問について
教科会;・計画訪問での研究授業の学習指導案検討
□さいたま「'7教育委員会計画訪問17月8日(木)
指導者:さいたま市教育委員会指導主事
○第4回校内研修会(夏季研修会)8月20ロ(金)
全体会:.教育課程伝達研修(総則、道徳、特別活動、「総合的な学習の時間」)
.「我が国の伝統や文化を尊重する教育」研究について
講義:「日本の伝統・文化を継承し、創造・発展させる教育」
<講師>國學院大學人間開発学部教授安野功先生
教科会:.教育課程伝達研修(各教科)
.「我が国の伝統や文化を尊重する教育」と各教科との関連研究
○第5回校内研修会(夏季研修会)8月2611(木)
全体会;・教育課程伝達研修(生徒指導)、生徒指導情報交換
・教育課程伝達研修(人権教育)、人権教育ビデオ視聴
教科会:・各教科と「我が国の伝統や文化を尊重する教育」の関連研究
○第6回校内研修会(夏季研修会)8月271」(金)
全体会:.教育課程伝達研修(潤いの時間([英会話」、「人間関係プログラム」)
・教育課程伝達研修(教育相談)、子どもを支援する委員会情報交換
教科会:・各教科と「我が国の伝統や文化を尊重する教育」の関連研究
○第7回校内研修会9月9日(木)
全体会:.「我が国の伝統や文化を尊重する教育」プレ授業研究会について
教科会:.プレ授業の学習指導案の検討
○第8回校内研修会10月25日(月)
全体会:.「我が国の伝統や文化を尊重する教育」プレ授業研究会について
・道徳、特活、「総合」3部会(10/22実施)の報告
教科会:.プレ授業の学習指導案の検討
□プレ授業研究会(第9回校内研修会)11月2日(火)
指導者:さいたま市教育委員会指導主事
○第10回校内研修会12月2日(木)
全体会:.「我が国の伝統や文化を尊重する教育」研究発表会について
アイリト究発表会準備(事前、前11)、当日および後日片付け鰊の役割
アイリト究発表会準備(事前、前11)、当日および後日片付け鰊の役割分担
イ第2学年総合学習「地域を知る」授業の報告
教科.会及び3部会:.研究紀要原稿の検討および学習指導案の検討
-49-
先生
(4)2年間の取組の概要
ア平成21年度の取組
ご蕊iii:iii瀞r…
乞二・ドーェー。、鷺
、---,ぞ
本研究の1年次(平成21年度)は、教職員の共通理解を図る
ために「我が国の伝統や文化を尊重する教育」の全体計画を作
成し、さらに各教科等の年間指導計画と本研究主題との関連を
図つた゜平成21年2月の校内授業研究会では、美術、技術・家
庭科(家庭分野)、英語の3教科において「我が国の伝統や文
化」に関連した単元をテーマとした研究授業を行った。美
術では、浮世絵の鑑賞を通して、そのよさや美しさ、匠の技を
感じ取らせながら、世界の著名な画家たちに大きな影響を与え
た日本の美に誇りをもたせようとした。
イ平成22年度の取組
2年次(平成22年度)は、5月に日韓中学生文化交流会をも
つ機会を得た。韓国の中学生50人を迎え、10クラスに分かれ、
折り紙や習字、けん玉などの日本文化紹介やゲームを楽しんだ
り、一緒に音楽や国語、英語の授業などを受けた。全体会の交
流会では、民族衣装をまとった韓国中学生のカヤグム(日本の
琴に似た楽器)の演奏を聴いたり、韓国語クイズをしたりして、
お互いの文化交流を通して相互理解を深めることができた。
7月のさいたま市教委計画訪問では、各教科で「我が国の伝
統や文化」との関連を重視した授業を実践し研究を深めた。例
えば、数学科では日本古来の数学として「和算」を取り上げた
り、技術・家庭科(家庭分野)では、様々な地域の食文化をも
とに、郷土料理のよさや働きについて考えさせる授業を行った。
夏季研修会では、國學院大学教授の安野功氏を迎え、「日本の
伝統・文化を継承し、創造・発展させる教育」と題した講義を弓
伝統.文化を継承し、創造・発展させる教育」と題した講義を受けた。
11月には、第8回校内研修会を「研究発表会プレ授業」と位置付けて研究授業を実践した。特
に数学では、「比例と反比例」の学習の中で、扇を例にして白銀比(大和比とも呼ばれる)を取
り上げ、さらに西洋の黄金比との比較も交えながら、日本人の心に潜在する美意識について理解
させた。さらに11月下旬には、地域からゲストティーチヤーを招き、地域についての話を聞いた
り、お嚇子の太鼓の打ち方を指導してもらうなどの授業を行った。生徒の感想は、mの4「地域
との連携(3)授業のまとめ」に掲載した。
-50-
Ⅱ全体計画等
1
「我が国の伝統や文化を尊重する教育」全体計画
23
各教科の目標・指導の重点・努力事項
「我が国の伝統や文化を尊重する教育」の内容と
の内容と各教科の内容との
関連を示した指導計画
.図録霞
-51-
1「我が国の伝統や文化を尊重する教育」全体計画
関連法令等
I因匡密TU寺「~~ ̄~ ̄
学校教育目標
○ロ本図迩法
○敬育基本法
伝統と文化を節重し、それらを
はぐくんできた我が国と郷士を
'ワ競校教育法
狼が国と郷土の現状と歴史につ
いて、正しい理解に導き、伝統
と之化を尊重し、それらをはぐ
くんできた我が国と郷土を愛す
る態度を鍵うとともに、進んで
外口の文化の理解を通じて、他
[Llを趣iiiし、国際社会の平和と
槌鵬に寄与する態度を養う二と“
○学腎備導要領
【さいたま市教育行政施策】
・さいた主市教育課程箱成要緬
・さいた主市の学校教育推進
の指針、指導の努力点
・学校教育ビジョン
.fども潤いプラン
・学びの向上さいた主プラン
・生命0)鰍1k
.豊か/自人1111性の存ルビ
・現代祉会(ノ)唾化への対応
・多様化1-るドl:会にと(19酌に間わる力
磯-1-るとともに、他国を鰍Ⅸし、
側際祉会の平和と発展に寄ノj、す
る態度を養う,
社会の課題・要請
ITL=vタェ型一垂調「 ̄ ̄ ̄
○よく吟えて行Hih-lろ生徒
○思いやりのある'1《徒
○はつらつとした化徒
.いじめ、mji佼、自投
【願う生徒像・学校像】
・{#報リテラシー、椚報モラル
Iリlるく活力のある生徒・硯11tある美しい学校
【地域の実態】
【学校教育方針】
・都iii化‘)進i丁に伴い、地域住民(/)価
子どもを大切に、授業を大切にする
値観が多搬化している
・保漁行の学校教育に対する119心l土商
○きれい大好き木崎中Q水菰,Ih:物木崎中
い、
・ljTAili勅津に協力的である
「生きる力」の育成=確かな学力、畷か/E心、
健やか左体、「l江できるノノ
【生徒の実態】
1.人ひとl)の生徒を大切にした職TWiFnlIを実践する。
2職員一人ひとりの創意工夫を他かし、適切左計画の
.'リ1るく素nYな性絡で、真剣に授業に
取りjillひ生徒が多い。
下、組織的に推進する
・体汀祭ノパどり)各行事に欄極的に取り
3趨告・連絡・相談.見届けを緊密に行い、常に学び
組む生徒が多い。
あい、磨きあい左がら.桁導の允典を回る
・自分の瀞えを喪現したり、自らの意
4家庭や地域社会との-噛り)迎挽を深け)ろ
思でオミ体的に行肋することや友だち
と(ノ)人IIlI1W係づくりに課題がある二
【研究主題】
戎か'五Iの伝統や文化を尊重し、国際社会に生きる生徒の育成を目指して
【目標】
【研究の方針】
(1)身近左地域や日本の伝統や文化を尊皿(し、祷りに思う心情を
打てる。
(2)地域や日本の伝統や文化に主体的に関わろうとする態度を行
てる。
(3)他国d)伝統や文化を理解し、尊爪しようとする態度を育てる。
・体験的/'2学習を積極的に取り入れた学習指導の工夫・改弄を行う
・外部の人材や施設等を活用し、「本物」にふれる機会を多く設定し、
学粁感欲を高める。
・共生活とのlllIわりの中で理解させ、地域や[1本のよさを実感できるよ
うなT二夫をする、
【各教科等の指型方針】
IKJ語
社会
・我が国の伝統と文化を帥、iし、それらを育んできた我が[可と郷土を愛十る態度を養う。
・国語を郭函するとともに、我が国の言語文化を享受し、継承・艶展させる態度を育てる>
、歴史的分毘fの字習をj、して、我が国の伝統と文化の特色を広いWd野に立って考えさせるとともに、我が国の歴史に対十ろ愛情
を深め、国民としての自覚を育てる。
・現在に伝わる文化通産を、その時代や地域との関連において理解させ、蝉砿する態度を育てる。
牧羊
奴子則『古馴とェ11Iして、枚か囚の文化や伝統に関わる課H1を設定し生徒の興味・関心を高める`、
JMI科
ロ平面米の辿跳や反附を和り、日本の伝統や文化をEI【血する態度を養う。
蒔楽
軟掴碕導をj、して、狐が国の自然や四季、文化、日本脳のもつ災しさを味わわせる。
災術
日本の気候風上に根ざした文化、日本の自然現境とそこに生きる人寺の生活を理解させる。
第などの和楽器で筋lMな曲を演奏させ、我が国の伝統音楽の良さを味わわせる。
・日本の文化遺産やiXf術品の炎しさを味わうことのできる蛭賞の能力を高める。
・地域の美術iM7にある作品のよさを味わうことのできる匿賞の能力を商める,
.感じとったことを自分の茜蕊で友だちに伝える能力をiiiHめる。
保fiE体育
我が国の伝統文化である武iii(柔道.剣道、相撲)の礼についての考え方を理解させる。
浦和踊りや秩父商噸などの日本の舞踊に対する理解を深め、自分たちの&il作ダンスへの関心をin『めさせる
の二ざりやかんななど11本で独自に発展し、工夫がこめられているiii[具を知り、正しい使い方を実IllHさせる
彼附・家庭
日本の伝統的な(ゆづくし)について理解させる。
地域の食材を生かしたilHI理をj、して、地域の食文化について理1Wさせる.
日本の伝統的な衣生活、地域の住まい方の工夫について剛lWさ・廿ろ〆
外1列語
・外国語(英ヨハ)の 『:iI7を地して、薄え方や発想のi堅いに虹づか(t、異なる文化を理解させる‘
.日本の伝統的プム文 ヒペ'117個を外国語(英語)で表現させ、そ』lらを汀んできた本質的なもり)に気づかせる
iii徳
地域社会に目を向け、地域の一口としての自覚を持って郷l(ノ)伝統と文化を愛す-る心情を深める
特別活動
体験的な活動をjlbして
総合的プ虞学
iUfU)時間
日本の伝統文化(ノ〕よさについて理解を深め、倍オLた伝徒吏化`ノ)ilt承と所しい文化の61造にI;(iiM・ろ態IQiをfif心
【1本の伝統文化を理解さ{t、生さノノについての考えを深めさせる
.p卒のにs税.文化'二111「rろ蠅楓会や様々雄体験iiF動をinして、先ノ、d)生さ〃や精神(ノ)在りノノ左どをjEl1ルポさせる
.地域の人材や施I授箙をitWlHし、地域の自然や伝統・YZ化1-ついてFWWさせ、地域や日〉仁(ノ)よきに虹づ,ウ‘せろ
-52-
2各教科の目標及び指導の重点、努力事項
◎は教科の11標、○は指導の頑点、△は努ノノ事項、_は「伝統・文化」における1,点・努ノノ」nllを,]〈す二
教科名
01A成22年度行教科の11標、指導の1,点及び努力`1Ijri
。
○
「樅きて働く同調能ノノの育成」
①lIiIm に聞きとるノノを身につけさせる指導のI:夫
②IW を意識した0活しノノ.善きノノを身につけさせる指導のエノ§
③伝;け や文化に文えられた確かなlI1l;パノJを身につけさせる。
国語科
△
①放送問題やスピーチ等、話す.|Al<活動を光災させる
②グループ活動やベアワークやIWI:IiIi価惇を効果的に取り入れ、}Ⅱ下を意縦して,i1liしたり
lIいたりさせる指導を'二天する』
③iIi此の指導の允災を因る)
◎
「生徒が社会(的),l 象に関心を持てるようにする」
「進んで授業に参ノⅡ1て きる指導法のI:ノミI
○
①ノハ礎jM;本の定諦をはかる指導のI夫と改善
②貸料活用の技能や炎現ノ」を商める指導のエノと
社会科
。
○
①②③④
△
鵬礎基本の定諦をII指し、指騨法をⅡ天する。
資料の読み取りや活用、表現のための指導時'111を雌保する。
新`款習指導要領尖施に向けた折禅j1画を作成する。
伝統や文化を蝉iliする姿勢のf了成をil指した授災を行う。
「学ぶ喜びが味わえるわかる授業」
①ノハ礎基本の定絲を図る。
②数学的活動を通して解釈するブル思考ノノの育成を図鼠
③少人数指導のエノとを行う。
数学科
△
①′l、iii元ごとの'1,テスト(市教委腿礎学力定着プログラムワークシートを活用)
定期テスト前の蘭'111コーナー、テスト後等補充桁尊を計画的に行い、基礎蕊本の定符を
lX1る
◎
②2k徒が「表現する」「読み取る」「説明する」」珊面を、意識的に授業の''1に取り入れ
る
③`illdli的に少人数指導(習熟度別授捲)を実施する(1年)
習熟度に応じたワークシートを)||いた授業を行う(2
3年)
④伝統や文化に6Mわる裸題を設定し、興味・関心をもたせる。
。
理科
△
◎
①②③①
○
「意欲的に自ら学ぶ生徒の育成」
船木事項の定簡
笈験・観察の技能・査現力の育成
科学的思考力を縫う指導
1二1本の伝統技術をjHIり、尊'lIする態度の育成
①災験の基本操作とiW(要語句の確鑓
②災験操作の習熟とレポート作成の指導
③科学的思考力をリ|き出すレポートや発問の兀火
「音楽の美しさとWM、さを感じ取り、lli涯にわたって汗楽を楽しむことのできる化徒の
育成」
○
①’k徒が授業にi;体的に取り組むたy)の指導のTIノミ
②統I勝力を身につけ、表現活動に'1〈かすための桁蝉のl:ノミ
③ 狭が|劃の伝統や文化・郷上の斤楽に興味・関心をもたせるたy)(ノ)指導のエノと
音楽科
△
・欄極的に合唱コンクールに取り組み、感動的な合lVIをつくり上げるⅦ(歌【'H)
・楽器の特徴を'1ミかし、楽曲にふさわしい支現7円lmlに111り組む)(器楽)
・汗楽をその背紫と/直る文化・歴史ノビどと1割わらせて穂÷(鑑11)
-53-
○は教科の目標、○は指導の重点、△は努力事項、-は「伝統・文化」における繭点・努力項目を示す。
教科名
平成22年度各教科の目標、指導のIE点及び努力事項
「美術を楽しみながら自分を表現できる生徒の育成」
。
美術科
△
①②③①
○
美術に対する興味・関心をもたせる授業の工夫
自分の思いを色や形で表現できる題材の工夫
作品展示を活用し、お互いのよさを認め合う学習環境づくり
日本の文化や他国の文化に興味・関心をもたせる。
①導入や鑑賞の時間で視聴覚機器を利用し、ワークシートを活用して興味・関心を維持さ
せる。
②思いを探るワークシートの活用や言蕊がけをする。また、幅広い表現ができる題材を設
定する。
③多様な材料や、効果的な表現方法をⅢいた作`Ihを鵬示1‐る。また、思いを伝え合う場を
設定する。
①夏休みの美術館レポートをi、して本物に出会う。(l(F)
鑑fI(の授業や校タト学習を通して、日本や他国の美術作,Ihについて知る。(2.3年)
「心と身体の向上をはかり、生徒一人一人を生かす授業」
○
①述勤の特性にふれ、楽しさや喜びを味わわせる授業の工夫
②生徒の発達段階や能力に応じた学習指導の二I昌夫
③l当Iら学び、自ら考えて行miljできる生徒の育成
△
①②③④⑤
保健体育科
。
よりよい学習集団を形成するための授業蜆iltのlWi1立
生徒の学習意欲をひきだす学習カードの工夫
互いに生徒が学び合うためのグループ活1,1
生徒が互いに技能を伸ばしあえるグループ活!li1jの工夫
武道・_ダンスの授業を通して、1]本の伝統や文化を1M[ilkする態唆を養う。
。
「指導と評価の一体化をめざし、掴をlIilぱ寸一授業づくり」
○
①評価風illi・評価方法の工夫と改灘し、個に応じた授雛の工夫
②IEI己評価を高める工夫
③生活に根付くI]本の伝統文化についての学習
技術・家庭科
△
①('三徒一人ひとりの到達度に応じた脂導法の工夫
②述成感を味わえる授業の腱I)11
③衣・食・住の学習を通して、実生活の「11のⅡ本文化や伝統について学習
。
「英諦によるコミュニケーション能ノ」の脊成」
コミュニケーションの基礎となる雌かな学ノノをつける。
職種的に自己表現できる力をつける。
ⅡM人差を考慮した指導をする
ロ
o
う
護
を
度
る
態
す
亜
し
噂
解
理
を
化
の
文
国
と
自
化
文
異
△
①②③①⑤
外国語科
(英語)
①②③①
○
コミュニケーションの基礎となる班本文やIli謡の定鞠をlZlる。
償極的に授業に参加できる指導をめざし、教材・教典を工夫する。
授業の中でペアワーク、グループワークなど学習形態をコニ失する。
(1,2年)少人数指導で個々の生徒にきめ細かな指導を行う。
異文化を紹介しながら、自国の文化との比較をj、して、柑互理解を図る゜
-54-
3「我が国の伝統や文化を尊重する教育」の内容と各教科の内容との関連を示した指導計画
【第1学年】
具体的な単元名と実施時期
各教科における指導の目標
1学期
2学期
国語
国語を尊重するとともに、 5月「硬筆」
我が国の言語文化を享受 字形を整え、文字の大きさ、
し、継承・発展させる態 配列などについて理解して、
槽齊で書く。
度を育てる。
3学期
11」[】「古典のとびら」
1月「百人一首」
文語のきまりや訓読の仕方を 我が国の優れた伝統文化が現
知り、古文や漢文を音読して、 代に受け継がれていることを
古典の世界に触れる。
知り、楽しむ。
地理》歴史
社会
身近な地域
身近な地域の調査を通して地
「日本の地域区分」や「都道 域の伝統や文化についての理
府県」を通して地域による文 解を深める。
化の違いを理解する。
世界と日本の生活や
文化について理解さ
せ、世界と我が国の
文化を尊重する態度
を育てる。
日本のすがたとさまざまな地
域
我が国の歴史の大き
我が国の歴史の大きな流れを理解し、我が国の伝統と文化の特色を広い視野に立って考え
る。現在に残る文化遺産を尊重する態度を身につける。
な流れを理解し、我
が国の歴史に対する
愛情を深め、国民と
しての自覚を育てる
数学一
数学
11月「比例と反比例」
日本古来からの伝統的な
数学について、数学的活
動を通してふれる。
日本古来から利用されている
白銀比を知り、身のまわりに
あるこの比率を探す。
理科
・日本古来の道具や技術
・日本の気候風土に根ざ
した文化
・日本の自然環境とそこ
に生きる人々の生活
9月「音の世界」
伝統的な楽器を紹介する
11月「身の回りの物質」
炭焼きや塩田・鋳造の技術や
原理を知る
一音学
音学
我が国で良く歌われ親し
まれている楽曲を味わわ
せる
美術
一美術
日本の文化や他国の文化
に興味をもたせる。
保健体育
1月「六段の調べ」(鑑賞)
ロ本の音楽に親しもう。
「さくらさぐら」(和楽器)
和楽器に触れる。
7月「美術館へ行こう」
ビデオとパワーボイントで地
域の美術館を紹介する。
9月「アートカードで楽しも
う」アートカードゲームから
地域で使えるカルタを作る。
1~2月「水つくんとバトル」
木を材料にした作品のよさ、
道具の使い方、漆工芸につい
て知る。
篭
家庭
理解させる。
驍‐‐‐‐‐11.
外国語
習慣や文化を学ばせ、日
本との違いに気付かせ、
|技術
技術
英語の学習を通して、英
語のあいさつやその他の
11月「粘土で遊ぼう」
土粘土で、陶芸を知る。
10月柔道・剣道・ダンス
柔道・剣道では、立礼・座礼、
ダンスでは地域の踊りを知る。
、--。
技術・家庭
を育成する。
。「分かる(できる)授
業」の展開を図る゜
る
11月「赤とんぼ」(歌Ⅲ畠)
日本の歌曲を味わう.
武道やダンスを学習する
ことで、その特性にふれ、
運動を楽しむ⑤
々の生活に生かす生徒
2月「大地の変化」
日木古来の耐震建築を紹介す
7月「良の思い出」(歌唱)
情景を想像して歌う。
。
.n本の伝統にふれ、日
都道府県の調査
「埼玉県の調査jを通して、
埼玉県の伝統産業や文化など
についての理解を深め、それ
らを継承していこうとする態
度を身につける。
「技術とものづくり」
かんなや両刃のこぎりなどH本の伝統工具を使い製作に取り組む。
「わたしたちの衣生活」
衣服のはたらきや手入れ
の方法について理解する。
4月アルファベット
英語の文字や垈木的な音を学
習する。
5月あいさつ
英語のあいさつを学ぶ。
6月「自己紹介」
自己紹介の仕方を理解する。
7月「日本大好き」
好きな教科や日本の朝食を英
語で対話する。
「自分で衣服を作る」
「わたしたちの生活と住まい」
材料や用具の使い方を理解す 地域や生活による多様な住ま
る
い方を理解する。
9月「グリーン家の人々」歌
舞伎や仮名文字などの日本文
化をめぐる対話を読む。
10月「カナダの学校」
カナダの中学校の学校生活に
ついて理解する。
12月「クリスマスがやってき
1月「ナイアガラの滝」
カナダを紹介する英文を理解
する
2月「それぞれの'E月」
グリーン先生の日本での生活
た」
オーストラリアのクリスマス
する
を読み、理解する。
-55-
S
を通して、日本のお正月や冬
休みの過ごし方を英語で理解
。
3月「絵はがき」
英語で絵はがきを普く曇
【第2学年】
具体的な単元名と実施時期
各教科における指導の目標
1学期
2学期
-1回
川i
国語を尊重するとともに、 5)]「Eir集を受け継ぐ平家
我が国の言語文化を享受
し、継承・発展させる態
度を育てる。
地理一歴史
社会
世界と日本の生活や
文化について理解さ
せ、世界と我が回の
文化を尊重する態度
を育てる。
我が国の歴史の大き
な流れを理解し、我
が国の歴史に対する
愛情を深め、国民と
しての自覚を育てる
数学
日本古来からの伝統的な
数学について、数学的活
勅を通してふれる。
物iMi」
伝統的に受け継がれてきた普
古典に触れ、登場人物や作者 体である行il『について学ぶ。
の,思いなどを想像する=
世界の国々の調査
世界の国々を調べることを通
して、他の国々の文化を尊「lI
する態度を身につける。
5月「連立方程式」
勉算や旅人算、植木算などに
ついてそのよさを知る。
理科
11月「物質の変化」
化学変化のひとつとして、カ
ルメ焼きや木炭の製法を紹介
する
音学
4月「マイ・ロッカーⅡ」
日本との文化の違いを学びな
美術
がら、世界をテーマにロッカ
-Boxを作る。
5月「風神雷神を描こう」
風神か雷神を墨で描き、奥か
ら水彩で彩色する。
保健体育
武道・ダンスを学習する
ことで、その特性を理解
した学習法を学ぶ。
。
1月(移行措極)
金属を還元する方法として、
たたら製鉄を知る
3月「天気とその変化」
日本の気象の特徴を理解する
9月「自然の声をかたちに」
日本の自然に対する美意識、
花`偽風月を学び、自然界から
モチーフを選び、立体で表現
する
。
1月「芸術は爆発だ!~岡本
太郎の世界~」
アートカードを使って 、岡本
太郎の世界に触れなが ら鑑賞
する
句
10月柔道・剣道・ダンス
ダンスでは地域の踊りを知る。
「技術とものづくり」
技術
日本の産業の中心である趣気製品を知り簡単な製作品
を作る。
「共に生活すること」
地域とのかかわりに関心をも
つ。
「私たちの食生活」
日本型食生活を理解する。
家庭
技術・家庭
外側躯
。
「伝統を守る」という視点か
らl」本をjLて、将来の日本を
琴える。
柔iii・剣道では、立礼・座礼、
.「分かる(できる)授業」
を養う
さまざまな視点から見た日本
日本の気候とそれに根づいた
文化を理解する
日本の文化や他国の文化
に興味をもたせる。
のものの見方や考え方を
しむ。
1月「図形の性質」
図形の敷き詰め問題について、
多角形の内角や外角について
の性質をもとに考える。
日本古来の計算、例えば、鶴
7月「浜辺の歌」(歌唱)
旋祁のまとまりを理解しよう
理解させる。日本との比
較を通して、国際社会に
生きる一員としての資質
1ノl「l1j人一首」
伝統的な論5の響きや和歌の
リズムに触れ、その世界を楽
る。現在に残る文化遺産を尊重する態度を身につける。
我が国の自然や四季の美
しさを伝える楽曲を味わ
わせる。
英語の学習を通して、猪
外国の習慣や文化、人々
3学期
我が囚の歴史の大きな流れを理解し、我が国の伝統と文化の特色を広い視野に立って考え
した文化
・日本の自然環境とそこ
に生きる人々の生活
の展開を図る゜
界と「】本の生活や文化
界とH本の伝統的な生活や
文化を理解し、伝統文化を維
持していくことの錐しさと大
切さにA(づく。
・日本古来の道具や技術
・日本の気候風土に根ざ
・日本の伝統にふれ、日
々の生活に生かす生徒
を育成する。
I2j1「iiFき初め」
4月Ba”baⅡFriends
「私たちの食生活」
地域の食文化を理解する。
「わたしたちの生活と住まい」
地域や生活による多様な住ま
い方を理解する。
9nIIolnCstayintheljniled
モアイについて理解し、日本の
1月MyFavoriteN/Iovie
アメリカ生まれのキングコングと
ベッド・メイキングなどの欧米の
ロ本生まれのゴジラを話題にし
晋↑F1を、異文化の視点から理解
がら、比較表現を理解する。
する
2月SpeakingPIus5
6ノリE-paIsinAsia
Nighl
BasebaⅡDogsの紹介文を読み、
アメリカの野球を知る。
5月EmiGoestoAbroad
緒所ID跡を紹介する。
I2jll・heStorvorSilenl
世界でも通じるマンガをi、して、
'二1国苑(百の文化について理解
する。
Stfltes
「YYい物」の場面を通して、買い
物に特イ「の英語表現を理解し
日本でも有名な「きよしこの夜」
使えるようにする。
のI活を`挑み、欧米のクリスマスを
理解する。
-56-
【第3学年】
具体的な単元名と実施時期
各教科における指導の目標
1学期
2学期
15
咋叩」1Ⅲ
[IIiMfを螺11iするとともに、
狼が国の言語文化を享受
し、継承・発展させる態
度を育てる。
公民
社会
現代社会における文
化の意義や影響を理
解させ、我が国の伝
統と文化を受け継ぎ、
nIlり出していこうと
1-る態度を育てる。
3学期
10ノI「iZr蛾を,樋み継ぐ(おく
のほそiii)「`沸歌の味わい(〃
蕊、古今、lWr古今、棋詩)」
伝統と文化を1M【Ili[し、それら
をf『んできた我が国と郷士を
愛する態度を鍵う゜
現代社会とわたしたちの生活
私たちの生活の中には、我が
111の伝統的な考え方や信仰、
習慣などの影響が見られる二
とに虹づき、我が国の伝統や
文化に'1M心をもつ。
地方の政給とI:l治
「地力公比{;Ⅱ体の仕71F」や「
地域づくり」を通して、地域
の文化の継賦や苑腱について
考える。
国際「|:会と1M:界WⅡ
国際社会における文化や宗較
の多傑性'二ついて捌意させ、
痢氏の1117澱'1解と協力につい
て瀞える.
数学
■l
1111「I:Ⅱ似な図形」
江戸11ギ代の「塵幼記」の中に
日本古来からの伝統的な
数学について、数学的活
iIUlをi、してふれる。
ある木のIhiさをはかる方法を
紹介し、身のまわりの相似な
図形の活lIlを知る。
・日本古来の道具や技術
理科
・日本の気候風土にざし
た文化
511「巡lIihとノJ」
慣性を利jllしたおもちゃとし
て、だるま落としの原理を理
l0jI「エネルギー」
金川を還元する方法として、
たたら製鉄を知る。
12月「地球と宇宙」
太陰暦と太陽11$を紹介する。
我が国の自然や四季の美
しさを伝える楽曲を味わ
わせる。
4月「花」(歌唱)
日本の歌を味わう。
11月平凋「越天楽」(鑑賞)
日本の伝統汗楽に親しむ。
日本の文化や他国の文化
4月「ちょっと修学旅行とともに
日本の美術について知識LP」
京都・奈良の仏像を学ぶ。
5月「マイ・IコッカーⅢ」
・日本の自然環境とそこ
に生きる人々の生活
11l
音学
解する。
美術
に興味をもたせる。
ljl「科学技術と人l1l1」
へらしぽり輔の日本の技術を
紹介する。
「和」をテーマにロッカーBoxを
作る。
保健体育
|…
武道、ダンスを学習する
二とで、日本の伝統文化
に親しんでいく態度を青
てる
IC)1柔道・剣道・ダンス
柔道・剣jiiでは、立礼・座礼、
ダンスでは地域の踊りを知る。
。
徒を育成する。
.「分かる(できる)授
業」の腰llHを図る。
「ワープロでl:I己表現」
ワープロの機能を使いこなす:
技術
技術・家腿
.p木の伝統にふれ、
ロ痔の生活に生かす生
伝統的な遊びにふれる。
庭
英艦の学習を通して.諾
外国の習慣や文化、人痔
外 のものの見方や考え方を
1劃 理解させる。日本との比
較を通して、国際社会に
iMi 生きる一員としての資質
を礎う
つ
「おやつをつくろう」
和典子をMMHI1する。
「わたしたちの成長と家
家 族」
5j]「私のn本文化紹介」
三味線について学び、日本の
伝統的なものを英語で説明す
る
9)lR&lkugo(落語)
藩Jliについて知るとともに、n
本と欧米の文化の迷いを学ぶ。
◎
6月「私の修学旅行」
京都・奈良の歴史、歴史的な
巡造物について学ぶ。
-57-
l)]ドピIⅡlilYI(uIcs
欧米の家族IjW)決まりを知り.
ロ本の文化や生活習憤
との述いをHI1解する・
Ⅲ研究の内容(各教科の取組)
1
各教科の取組
国語、社会、数学、理科、音楽、美術、保健体
、美術、保健体育、技術・家庭、英語
234
道徳、「総合的な学習の時間」、特別活動の取組
日韓中学生交流会
地域との連携
麗厩
鏑蕊iNi二
-59-
玉l詳
[-国壽痢~)
研究の実践及び成果と今後の課題
<目標>生きて働く国語力の育成
<指導の重点>
①正確に聞き取る力を身に付けさせる指導の工夫
②相手意識を明確にした話し方・書き方を身に付けさせる指導の工夫
③伝統や文化に支えられた確かな国語力を身に付けさせる指導の工夫
<努力事項>
①放送問題やスピーチ等「話す・聞く」活動の充実を図る。
②グループ活動・ペアワーク・相互評価等を積極的に取り入れ、相手
を意識して話したり書いたりする指導の工夫を図る゜
③伝統的な言語文化に関する事項の指導の充実を図る。
1はじめに
木崎中学校国語科の目標は、「生きて働く国語力の育成」である。生活の中で、実際に生きて働く確かな
国語力を育成するため、〈「読む力」だけでなく、「蒜<力」や「話す・聞く力」を育てていくこと〉が重
要であると考え、具体的な学習活動を工夫につなげるための研究を進めてきた。
本校では平成21.22年度さいたま市教育委員会の委嘱を受け、「我が国の伝統や文化を尊重する教育」を
テーマに、研究の推進を図っている。それを受け、<指導の重点>に、「③伝統や文化に支えられた確かな
国語力を身に付けさせる指導の工夫」を掲げ、<努力事項>として「③伝統的な言語文化に関する事項の指
導の充実を図る。」という項目を追加し、国語科の研究を進めることとした。
「中学校指導要領解説国語編」(平成20年版)に「言語文化とは、我が国の歴史に中で創造され、継承さ
れてきた文化的に高い価値をもつ言語そのもの、つまり文化としての言語、また、それらを実際の生活で使
用することによって形成されてきた文化的な言語生活、さらには、古代から現代までの各時代にわたって、
表現し、受容されてきた多様な言語芸術や芸能などを幅広く指している」とあるように、その範囲は広い。
国語科においては、日本語という言語そのものが「我が国の伝統や文化」であり、国語科のすべての学習活
動はそれを尊重し継承しようとする活動にほかならないと考えられる。古典以外の学習においても、折にふ
れて、国語科で学ぶすべての内容が、古くからの伝統と文化を担った言語活動であることを意識させる指導
方法を工夫することが大切であると考えた。また、古典学習は、時代を超えて受け継がれる伝統文化の継承
・発展の見地から、特に重要度の高いものであり、生徒の古典への抵抗感を軽減し、いっそうの理解を図り、
身近な文学作品として親しみを感じることができるような指導のあり方について研究を行った。
2国語科の目標に迫るための具体的な手だて
①スピーチや放送問題等「話す・聞く」活動を充実させる。
ア)授業規律に通じることであるが、「話す・聞く」学習の最初の場は、授業中に人の話を聞く、発表す
るときにみんなにわかるように話すことである。聞くときは話す人に顔と体を向けて聞き、話すときは
聞く人の顔を見ながら話すことが基本である。まず、国語科でしっかり身につけさせたい習慣である。
イ)他人の話をしっかり聞くことを授業で指導することが第一であるが、他に各学年の定期テストでリス
ニングの問題を設けている。解答時間を入れて10分、全体の1割程度であるが、ポイントをつかんでメ
モを取りながら聞くので、集中して聞く訓練の場になっている。
ウ)学期に1口程度1分間スピーチを行っている。テーマを変えて継続して行うことによって、前回のス
ピーチの反省をふまえて次に生かそうとする姿勢が生まれた。スピーチの仕方も、経験を積む毎に、聞
き手の顔をしっかり見ながら、聞きやすい速度で話すことができるようになってくる。評価には自己評
価の他に相互評価を取り入れている。友達からの感想は大きな励みになっている。
②グループ活動・ペアワーク・相互評価等を積極的に取り入れ、相手を意識して話したり書いたりする指
導を工夫する。
ア)課題解決のため、班や小グループでの話合いを祇極的に活用する。挙手をして全体の前で発表するこ
とが苦手な生徒にとっても、小集団での活動なら参加しやすい。また、グループ内の役割を分担して建
設的に話し合えるような工夫も重要である。相手と意見が違っても、それぞれの意見を大切にするよう
な雰囲気づくりをしていきたい。
イ)友達からの評価は大きな励みになることが多いので、積極的に取り入れていきたい。相互評価を書い
てまとめる場合は、相手の立場や気持ちを意識してまとめることになるので、読み手を意識した文章表
現を工夫できる。それぞれの場面に応じて適切な評価の観点を持たせ、有効な学習活動になるよう工夫
していきたい。
-60-
③古典の指導の充文を図る。
ア)古典学ilWにおいては、古典の文蔽に親しむことに1K点を置いている。Il1UlLにはいろいろな又ifがある
ことを知り、作lMjを繰り返し齢説する二とにより、‘『災の響きやリズムを感じ取りながら興味を持って
読み進める態度を養いたい。作1110によっては群説なども取り入れている>繰り返し音読したり、鮮読し
たりしていると、自然に暗唱できるようになる他の文噸でも自発的にIliir隅に取り組む生徒も!{}てくる
ので、暗唱によって生徒の意欲をうまく引き出していきたい。
イ)古典の歴史的背景に関する知織のイミ足から、理解に|付難を感じる收徒が少なからずいる二とに配慮し、
文字情報以外の資料を充実させるよう配慮した。各時代の人々の生活や係らしを紹介し、少しでも「古
典は難しい」という不安を取り除くようにしたい、
3研究の経過
「我が国の伝統文化」として、中学校の国語でまず思い浮かべるのは、古文、漢文、ギⅡ歌、排イリ.故11$成
語、ことわざ、慨用句書写(特に毛糀)などであろう.しかし、古典以外の`γ:習においても、折に触れて、
国語が我が国の伝統的な言語文化であることをもつと意繩させるような学習活11lbを盛り込むことが必要だと
考えた。古典だけを特別に「我が国の伝統文化」として学ぶのではなく、それが今に受け継がれ、変化しな
がらも現代に鑓っていることを意搬させなければ、古UILを'1たぶ意欲もIhj主らないと考えられるからである。
方言の授業で古硲を紹介したり、表現の授業で自分の弩えた詩文を峯ベンで11ド<活動を取り入れたり、漢詩
の押韻を学習する際に漢和辞典を引き漢字の成り立ちの学習につなげるなど、高葉を学ぶ二とのおもしろさ
.楽しさを味わえる指導計画を工夫した。
古典学習においては、古語のハードルをいかに下げて親しみを感じさせるかという点を第一に考えた二音
読は生徒の取り組みやすい学習活1lijjとして古典学習の中で多く取り入オしられているが、生徒はff識させる際
は、範読がまずi[鍵である。教師が発蔚や間の取り方に{Wjijtして読み、必喫に応じてメモを取らせながら聞
かせて、流れやリズムを意識させるように留意した。'1I化は、一度読み方がわかれば自信を持って抗むよう
になるので、全体で一斉に読んだりグループ・個人で読むなど、形態を変えて繰り返し音読する二とによっ
て、多くの生徒が11%喝できるようになった。群読も、クラスやグループで楽しく取り組める学習iilMilIである。
平家物語などのように群読に適した教材では、生徒に群銃台本を工夫させて篭災させると、古典に対する距
離も近くなるようである。全体の指導計画の中で古典だけに時IMIを割く二と1t難かしいので、,1,リlLを各領域
の力を育成するための「教材」として活用するよう心掛けた。
古典は苦の作品であるため、成立した時代についての知繊がないと理解する二とができない。それを補足
するため資料災騨を活用する二とが多いが、ただ資料災を見るのではなく、できるだけ実物を持ち込んだり、
大きく映し出してクラス全体で同Ⅱザに見たりすると生徒の反応も良く、その後の定蒜度も大きく変わってく
る。生徒の知識を補足する資料についての吟味や、その提供の仕方には工夫の余地があると思われる実物
投影機は、文字・写真・絵を簡単かつ鮮明に投影でき、実際に使ってみると扱いも簡単で利)i]しやすい。般
近はデジタル教材等のコンテンツも多くあるので、併せて倒極的に活用すべきだと感じた,良いサプテキス
トを用意する二とは、古典を深く楽しく学習する有効な手だてになると考えられる。
古文の読解では古語や文語文法にあまりこだわらず、〔l然に大まかな意11kがわかるような腰ilHをTノとし、
その上で内容について考えさせるような発問を工夫した.岐初は原文と現代文を見ながら考えさせ、いつの
’111にか古文を識んで考えているような発問を工夫すると、ノlI徒自身がわかったという自信を持つ二とができ
たようであるフ
4まとめと今後の課題
2年間にわたって、テーマ「我が国の伝統や文化を蝋iRする教育」を受けて、研究を行った。lI1硲科にお
ける「伝統文化」は、国語そのものであるととらえ、「I々の授業の中でそれを意識することができるような
学習活動をどのように設けるか1Jとする一方、古典学洲では生徒の持つ「IlrljlLは難しいから苫12だ」「昔の
ことだから興味がない」といったマイナスのイメージを払拭し、どのように親近感を持って取り組む態度を
育成するか、また授業後も興味を持って古典を紐解くような姿勢をどう育んでいくかを中心に、イj効な指導
のあり方を工夫した。音読、群説、暗唱など生徒の取り組みやすい活動を【''心に授業を展開したり、内容理
解のために視覚的な情報を充実させたりする等のことには、本研究の以Iiiiから、それぞれの敬師が取I)組ん
でいた。だが、視覚資料を充実させる二と-つにおいても、ただ便覧をlmLろのと焚物投影機などで投射した
ものをクラスで同時に見るのとでは大きな違いがあると笈感した。
「我が国の伝統文化の発展」には、まずしっかり継承することが基本であると考え、本校の研究も「継承」
の部分に力点を極いてきた。「伝統文化の継承発展」という観点において、「継承」がまず価婆である二と
はもちろんであるが、今後はどのように「発展」にノノ点をおいた指導を1:犬していくかが課題である。古典
学習では、来年度小学校に導入される古典の学習内容を蹄まえ、さらに発鵬させる指導のありノノを[天する
ことが必須であると考える。
-61-
国語科学習指導案
平成22年11月2日(火)第5校時
1年8組男子17名女子21名
指導者村松まり子
1単元名【物語の味わい】
2教材名「竹取物語」
3生徒の思いや願いと本単元の意図
「竹取物語」は、我が国において現存する最古の物,籍である。生徒たちの多くは、この物語に、
絵本を通して幼少のころから親しんできている。正確ではないにしても、内容については、かなり
熟知していると考えられる。それが平安時代に作られた占典であったということを知り、また、原
文に接して、現代とまったく違った言葉遣いがあったことを知ったときの生徒の驚きは大きいもの
であろう。と同時に、千年以上も隔たった昔の作IRIが、現代まで受け継がれていることに、興味も
抱くのではないだろうか。
古典学習の入''1教材である本教材においては、細かな文法などの知識を教え込むことは最小限に
とどめ、古典のおもしろさを味わわせることを第一鍵としたい。また原文の音読や朗読(暗唱)を
繰り返すことによって、古文のリズムや響きにも親しませたい。そしてこのような学習を通して、
以後も古典に興味を持ち、進んで暗唱や読書に取り組んでいく態度や、古典を賀愈な文化遺産とし
て継承していこうとする心情を育んでいきたいと考える。
4単元の指導目標
(1)古典を通して昔の人々の生き方や考え方に触れ、自分のものの見方や考え方を広げ、古典
への関心を高める。
(2)歴史的仮名適い、古語と現代語の意味の述い鞭、古文を理解する基礎を養う。
5学習指導計画(7時''11扱い)
第1時.「竹取物語」の作者や成立年代について知る。
・現代文を通読し、おおよその内容をつかむ。
第2時
.自分の知っていた「かぐや姫」の話と遮っていたこと、初めて知ったこと、疑問点、
もっと詳しく知りたいこと、などを確認する。
・原文(廿頭部分)を音読する。歴史的仮名遣いを確認する。
第3時・原文の読みを中心に、冒頭部分を理解する。
(本時)
第4時・五人の貨公イ・の求蛎の場面(現代文)を縦み、幾場人物それぞれの人物像について考える。
第5時・P、64の原文を!読み、現代語と対応させ、1人]秤を理解する。
第6時・結末部分(現代文)を読み、内容を班解する_
.「竹取物語」のおもしろさについて、各自でノートにまとめる。
第7時・これまでの学習を振り返る。
・原文を暗唱する。
6本時の学習指導(3/7)
(1)本時の学習目標
(1)原文を、想像力を働かせて読み、情読など
をイメージ豊かに`思い描く。
(2)自分の考えやイメージしたことを菰極的に
発表することができる。
(2)本時の展開
-62-
NII
導入
学習活動
学習内容
指導上の留意点と評価のエ夫
○前時の'被習を振り返り、
本時の学習内容を確認す
・141分の知っていた「かぐや姫」
の物語との違い
※前時の学習を振り返り、積
極的に取り組もうとする.
る
◎
1教科i1$の冒頭部分(原
文)を航流する
・歴史的仮名遣いにWl意し、適切
な間を取った古文の読み方
2冒頭部分の時・所・人
物について再確認する。
・手がかりになる召集
・今は普く時>
・野山にまじりてさぬき
欲があるか。
<所>
展
・竹取の翁さぬきの造
<人物>
ポイント
・竹取の翁の住まいは、どのよ
うな所だったのだろうか?
・翁の職業は?(竹細工職人)
・どのようなものを作っていた
のか?
3「竹取の翁といふもの」
の「もの(者)」と「三寸
ばかりなる人」の「人」の
使い方の違いを考える。
!忘れた者は申し出よ
………T…--………
C
-●●●●●c●午-----▲●●■
「者」と「人」の使い方の違い
身分の違い
開
4「それを見れば」の「そ
れ」とは、何を指している
ポイント
・光っていたのはどこか?
・かぐや姫はどのように発見さ
のかを諸える。
●ひ。■■I●●■●●守寺一一一一一▲■●□□勺ヤー●■ ̄●●●⑪。 ̄ ̄-- ̄ ̄▲■■●■■
.-つの作品でも違った解釈の仕
力があること
●
.…………--…・・…・…・……---………「…….…………….--…..………
凸
名作アニメ絵本シリーズ⑫「かぐやひめ」
新・講談社の絵本①「かぐや姉」
211止紀に識む日本の古典③「竹取物語・伊勢物語」
D角川文hli「竹取物語」星新一
ABCD一
O00006bD0□■Q00O06Dp■
まとめ
次時のf<』「を聞く
■。
○本時の学習を振り返り、
■
を持つ。
●
類)を読み比べて、感想
・それぞれの訳の違い
・006000000000060.0.J
5現代編iiRの文章(四穂
れたのか?
.,沢者によって、あるいは対
象となる読者の年齢によっ
て、内容が変わっているこ
とを理解させ、読普への意
欲を促したい。
-63-
(~狂至痢~]
研究の実践及び成果と今後の課題
<目標>「生徒が社会(的)事象に関心を持てるようにする」
「進んで授業に参加できる指導法の工夫」
<指導の重点>
①基礎・基本の定着を図る指導の工夫と改善
②資料活用の技能や表現力を高める指導の工夫
<努力事項>
①基礎的・基本的事項を繰り返し学習させる。
②資料の読み取りや活用、表現のための指導時間を確保する。
③三分野それぞれにおいて、文化の学習の充実を図る。
1はじめに
「我が国の伝統や文化を尊重する教育」の実施にあたって、社会科の果たす役割は大きいと考えられる。
「中学校学習指導要領社会」の目標には「我が国の国土と歴史に対する理解と愛情を深め…」とあり、歴
史的分野はもちろん、地理的分野や公民的分野においても、教科の中で直接的に「我が国の伝統や文化」を
指導する題材が多い。特に歴史的分野では、目標に「(1)歴史的事象に対する関心を高め、我が国の歴史
の大きな流れを、世界の歴史を背景に、各時代の特色を踏まえて理解させ、それを通して我が国の伝統と文
化の特色を広い視野に立って考えさせるとともに、我が国の歴史に対する愛情を深め、国民としての自覚を
育てる。(2)国家・社会及び文化の発展や人々の生活の向上に尽くした歴史上の人物と現在に伝わる文化
遺産を、その時代や地域との関連において理解させ、尊重する態度を育てる。(3)歴史に見られる国際関
係や文化交流のあらましを理解させ、我が国と諸外国の歴史や文化が相互に深くかかわっていることを考え
させるとともに、他民族の文化、生活などに関心をもたせ、国際協調の精神を養う。」などと定められてお
り、歴史的分野の学習を中心に、三分野それぞれの特質と相互の関連をふまえ、「我が国の伝統や文化を尊
重する教育」の充実を図ろうとした。
本校社会科では、社会科における「我が国の伝統や文化を尊重する教育」の目標を、「①我が国の伝統と
文化の特色を広い視野に立って考えさせるとともに、我が国の歴史に対する愛情を深め、国民としての自覚
を育てる。」、「②現在に伝わる文化遺産を、その時代や地域との関連において理解させ、尊重する態度を育
てる。」とし、努力事項で示したように、歴史的分野を中心に地理的分野や公民的分野との効果的な関わりを
図りながら「我が国の伝統や文化を尊重する教育」に取り組んだ。
2目標に迫るための具体的な手だて
(1)指導法の工夫…生徒が社会的事象に関心を持ち、進んで参加できる授業を目指して
授業の中で「我が国の伝統と文化」を直接的に指導することが多いことから、「我が国の伝統や文化を尊
重する教育」を行うためには、本校の社会科の目標である「生徒が社会(的)事象に関心を持てるようにす
る」や「進んで授業に参加できる指導法の工夫」の達成が何より大事であると考え、三分野で指導法の工夫
に取り組んできた。実物資料や模型資料、写真パネル、ビデオなど視覚にうったえるものを多く取り入れた
り、パワーポイントやOHP、実物投影機などの教育機器の活用、グループ学習や生徒によるプレゼンテー
ション、ロールプレイングなど授業形態の工夫、ゲームやクイズを取り入れた授業、ワークシートなどの教
材の充実などを行い、教科会や授業研究などによって指導法の工夫に努めてきた。
(2)歴史的分野における「我が国の伝統や文化を尊重する教育」
先に述べたように、歴史学習を深める中で、「我が国の伝統や文化を輔重する教育」の一層の具現化を図
ることができると考えた。そこで、指導法の工夫で述べたように、生徒が意欲的に学習に取り組めるような
指導を行い、単に歴史的な知識の理解で終わる授業ではなく、先人の偉業や人々の努力に気づかせたり、歴
史上の意義や現在とのつながりを考えたりして、我が国の歴史に対する愛情を深めて国民としての自覚を育
てたり、文化遺産を尊重する態度を育てていきたい。
-64-
(3)地HI1的分野における「我が国の伝統や文化を蝉Iliする教育」
地理的分野の学習においては、第1学年では、「11本の1-がたとさまざまな地域」で地域による文化の違
いを認識させたり、「身近な地域のiilMilinで、地域の伝統や文化についての理解を深め、地域を愛弓1-る気持
ちを育てたり、「都道府U,Lの調査」で崎]皇UiLの伝統雌難や文化などについての理解を深め、それらを継ノ供し
ていこうとする態度を身につけさせていきたい。また、第2学年では、「lU:界のl刹々の,ilM査」でlULの|IEI々の
文化をnM〔IEする態度を身につけさせたり、「世界から兄た日本」では『11上界と「1本の生活と文化』の'1鋼で、
世界と「'本の伝統的な生活や文化を副1解させるとともに、伝統文化を維持していくことの難しさにt'女(づか
せたり、「さまざまなIIJ点から見た121本」では、『伝統を守る』という視点から、将来の!」本を号えさせて
いきたい。
(4)公民的分野における「我が国の伝統や文化を蝋inする教育」
公民的分野では、「現代社会とわたしたちの生活」で私たちの生活の中にlmLられろ伝統や文化にIHI心を持
たせたり、「地方の政治と自治」で地域の文化の繩71kや発展について勝えさせたり、r1F1際社会と11W1114和」
で国際社会における文化や宗教について考えさせたりして、我が同の伝統と文化を受け継ぎ、jiIIり'1)してい
こうとする態度を育てたい。
3研究の経過
(1)社会科における「文化」をどうとらえるか…教科会での検討より
歴史的分野の学習においては、」|匹安IllIi代の『国肌文化』や江戸時代の『元禄文化』のように、文学や芸術、
学IHIなどの文化の特色を学習するが、学MIIや芸術だけを文化としてとらえるのではなく、文化は人々がつく
り上げてきたものというように大きくとらえ、衣食化を含めた人々の生活や行1RIjのあり方を文化と鑑え、歴
史学習そのものが、「我が国の伝統や文化を尊重する敬育」につながると考えて指導にあたった。例えば、
備中鍬など農業の進歩や大日本帝国懲法も人々がつくり上げた文化であるというようにとらえ、晋Ⅱザの人盗
が努力して農業を発展させたことに気づかせたり、大l]本帝国識法の雁史的意義を考えさせたりすることに
よって、先人の努力や倣業に感謝し、我が国の歴史に対する誇りや愛Niを持たせるとともに、文化を受け継
いでいこうとする態度を身につけさせていきたいと考えた。
(2)雁史的分野における実践例①…和歌を使ったlii元のまとめ
各時代のまとめに、その時代をあらわすような和歌を作らせた。新学習指導婆繊では、各時代を大観し表
現する活動を通して、各|]ザ代の特色をとらえさせる学習が新設された。そこで、移行I91lII1の一つの取り組み
として、各時代の特色をあらわす和歌を作らせてみた。和歌という伝統的な形式を取り入れて時代の特色を
とらえさせ、発表会を行ってグループやクラスで共有させるようにした。以下の作ⅢW,例のように、Ⅱ辮代の特
色を的硴にとらえている作品も多く兄られた゜
生徒の作品一
く奈良時代>
<平安時代>
<鎌倉時代>
中国の影懇受けてlEllllく奈良の文化はインターナショナル
正倉院泄庶便たちのお土産がたくさん眠るIif史のii1lE
仏教の力にたよってつくられた奈良の大仏世は変えられず
奈良時代歌人や庶民火!;Lが想いをよんだ万蕊の砿
わが娘天liLの家に嫁に11}し二の|Ⅱ:の朧力手に入れる
平安の践族の生活不随Ⅱ(風呂に入らず飲み会ばかり
襖字からかな文字生まれつくられた感術豊かな文学作品
思い出せ帆11リ1公のした御恩政子のうったえ武士をlKljかす
(3)歴史的分野における実践例②…歴史見学レポート
歴史的分野の学習では、できるだけ地域の文化1吋を題材に授業を1丁うように努めていろ。生徒の多くは、
縄文11ゲ代や弥生時代の遺跡が身近にあることを知らないし、さいた主市内に古墳があることも知らない。身
近なjIu域にある遺跡や史跡を題材に授堆を行うことによって、llll域の11i囎史をあらためて認撤しit1I:す~とともに、
郷土の朧史に愛着を持ち、それらの文化遺産を守り続けてい二うと弓)-ろ態度を身につけさせようと勝えた。
「現(l;に伝わる文化遮産を、その時代や地域とのBlljJIにおいてHlL解させ、蝉ilr1-る態度を育てる。」学習
として、身近な地域の歴史の調査が効果的であるが、ふだんの授業Ⅱ判Ⅱ)Ijlでは、iilMiIfや見学などをする二と
-65-
I土困難である。そこで、第1学年の夏休みの課題に腫史兄学レポートを出し、遺跡や博物館などを見学して
レポートを作成させた。兇沼通船堀、鯛神社、埼玉古墳聯などの史跡や、さいたま市立iili和博物館、さいた
ま市立博物館、埼玉リi(立歴史と民俗の博物館などのhド物館をjjL学させて、見学したこと、iIMベたことなどを
レポートにまとめさせた。以下に、レポートに;11:かれていた生徒の感想を紹介するが、多くの生徒が、身近
な地域の鱸史をあらためて偲繊し、さらに調べたり、他の辿跡や椰物館を見学したいという意欲を持つよう
になった。
生徒の感想
学校では習わないような歴史の深みに触れたり、体験できたりしたのでいい思い出になりました。
〔さいたまTIT立iil派Ⅱ博物館〕
浦和博物館に行って、二んな近くに大悩:のものがあって、すごく驚きました。社会はあまり得
意な方ではなかったけれど、楽しさがわかった気がしまブー。〔さいたま市立iIlijIiIhIi物館〕
今回、博物館へ行って、さいたま市や近くのところで見つかった遺物などを自分の目で見るこ
とができてよかったです。…今度は他県のlW物館にも行けたらいいなと思いました。
〔さいたまil7立iIliFIliW物館〕
前に行った時は、野菜を持ったおばあさんの像があって、「何だ、これ?」と思っていたけれ
ど、今回、慈恵稲荷神社をiiMべて、市が立っていた二とがわかってよかったです。
〔慈恵稲荷神社~二七の市跡〕
実際に古墳を見て、大きいなあと思いました。二の大きさを機械を使わないで人1111がつくって
いるので、あらためてすごいなあと思いました。TlrMfの周りには二重の堀や造り出しがあったり
して、何のために造られたのか分からなかったので、細くてみたいと思いました。
〔埼玉古噴繰〕
「歴史っておもしろいなあ」と思いました。祖父母の家に行く時に、いつも通っていた街にこん
な深い歴史があり、小江戸とまで呼ばれていたことも何も知りませんでした。川越市立lW物館は、
その川越の歴史を残そうと辿てられたものです。そうやって川越の歴史を吹の世代へと残してい
くことは、とても良いことだなと思いました。〔川越市立椰物館〕
(4)授業研究会…歴史的分野「文化の国風化」
平成22年11月2日、「我が国の伝統や文化を尊重する教育」を研究主題として、校内で授業研究会を行った。
社会科では、第1学年で、「文化の国風化」の授業を行った。
-66-
社会科学習指導案「文化の国風化」
①本時の目標
.実際に万葉がなで書かれた文章に触れることで、平がなや片かなの発達により、人々の気持ちや考
え方が今までよりも表現しやすくなったことを理解させる。
・代表作品を取り上げて、その表記の変化に気づかせる。
・文化の国風化は遣唐使の停止という背景から成り立ったということも理解させる。
②本時の指導過程
●指導上の留意点◎評価の観点◇資料
学習活動・学習内容
◇各班に万葉がなで書かれたプリントを配布
グループ
導入
○万葉がなを平がなに直してみよう!
・解読できた班(10グループ)は教員へ
する。
●解読できた班からプリントを実物映写機で
持ってくる。
写す。
◎万葉がなに興味を持ち、意欲的に学習に取
り組んでいたか。(関心・意欲・態度)
「
【学習課題】かな文字が発達し
◇各班に質問の書かれたプリントを配る。
◇教科書と資料集から調べさせる。
●机|M1指導を行い、時間内に終わるように支
援する。
●調べ終わっているものから黒板に書かせる。
●文学作品では、奈良時代と比較する。
◎資料を活用して調べることができたか。
(技能・表現)
○かな文字が発達したことによる効果を
調べよう!
・かな文字はどのようにできたのか?
グル1プ
展開
・かな文字はなぜ広がっていったのか?
・どんな人たちがかな文字を使うように
なったのか?
・かな文字で可能になったことは何か?
・かな文字で書かれた作品は何か、また
その作者は誰か?
・かな文字を使ってどのような遊びが行
われたのか?
◇パワーボイントを使い説明する。
●東アジアとの関わりの中で、過唐使を停止
し、後に国風化が進んだことを説明する。
◎文化の国風化を世界的視野でとらえること
ができたか。(知識・理解)
○なぜかな文字が育ったのでしょうか?
個人
まとめ
・東アジアの情勢
・遣唐使の停I上
◇パワーポイントで3つの和歌を並べる。
●テレビで和歌を写し、比較させる。
○和歌を比べてみよう!
個人
発展
.「奈良時代歌人や庶民天皇が想
いをよんだ万葉の歌」(生徒作)を
万葉がなとローマ字で書かれたものと
比較しよう。
、
-67-
◎ふだん使用しているかな文字に対しての愛
着に気づくことができたか。(思考・判断)
-研究協議より-
○授業者より
・グループワークを黙々とこなしてしまい、残念であった。
・ワークシートの問いかけを少し変えたほうがよかった。
○参観者より
・かな文字、漢字、ローマ字を見比べることから、かな文字
への愛着が身についたと思う。
・パワーポイントで視覚にうったえるのは、生徒の興味を引
きつけると,思う。
・導入で活発に行われていたグループ学習が、展開では個人
・導入で活発に行われていたグループ学習が、展開では個人の取り組みが中心になってしまい、残念
であった。学習課題の設定や指示の出し方にさらに工夫がほしい。
・展開の活動は個別でもよかったと思う。
○指導・講評
さいたま市立教育研究所主任指導主事井山直之先生より、次のような御指導をいただいた。
<本時の授業ついて>
・伝統文化に重きを置きすぎて、社会科としてのねらいがずれてしまった。伝統文化を伝える上で、
社会科としてのねらいの範囲で十分である。
・パワーポイントを使ってのかな文字、漢字、ローマ字の比較により、かな文字に対しての愛着に気
づくという目標は達成できた。
・授業の中での評価の観点が4つもあるのは多すぎた。ねらいを絞って、たとえば「かな文字の良さ
に気づく」というものでもよい。
・グループ活動では進め方が難しかったのではないか。課題→仮説→検証の形で進めれば、もっと盛
り上がったのではないだろうか。
・評価は、挙手、ノートチェック、黒板に書かせることなどを通して、より多くの生徒を評価し、生
徒が「できた」という気持ちになるようにしてほしい。
<我が国の伝統や文化を尊重する教育に関して>
.まず、前提として、社会科としてのねらいをふまえた上での伝統と文化の学習である。
・今、なぜ伝統文化を学ぶのかを押さえることが必要である。
我が国の伝統文化を学ぶ機会が減っているから、授業で教えることが必要である。
国際化が進んでいるが、国際社会を生きる日本人を育成する上で基盤となるのが自国の文化の理
解である。
「温故知新」自己の根源を知り、未来に繋げていくことが必要である。
・他の教科と関連させて指導を進めていくことが必要である。
4研究の成果と今後の課題
(1)研究の成果
意欲的に学習に取り組める生徒が多く、パワーポイントを使った授業や生徒によるプレゼンテー
ションなど指導法を工夫してきたことが、社会的事象に関心を持つことにつながっていると思われ
る。研究授業の際に、井山先生から御指導いただいた「伝統文化の指導は社会科としてのねらいの
範囲内で十分である」ということを考えると、指導法を工夫し、社会的事象に関心を持たせるよう
にしてきたことが、「我が国の伝統と文化を尊重する」態度の育成につながっていると思われる。
その上で、さらに取り組んだ川柳づくりからは、時代や歴史的事象を的確に捉え、さらに、それ
を自分なりに表現しようとする姿勢が見られる。また、歴史見学レポートでは、自分たちの住んで
いる地域の伝統や文化をあらためて知り、その大切さに気づき、さらに、他のものへと興味を広げ
たり、受け継いでいくことの大切さに気づいた生徒も多く、効果を上げていると考えられる。
-68-
(2)今後の課題
これまでの取り組みの中で、社会科の目標の達成に少しずつ近づきつつあるし、その巾で「我が
国の伝統と文化を尊重する」姿勢も身に付きつつあるが、さらなる指導の充実のために、これまで
と同様、指導法の工夫・改韓を継続していくとともに、次のようなことが今後の課題となってこよ
う。
①新学習指導要領の完全実施に向けて
平成24年度からの新中学校学習指導要領の完全実施に向けて、「我が国の伝統と文化を蝋璽す
る数育」を踏まえて本校の指導計画を立てることにせまられている。
地理的分野では「世界各地の人々の生活と環境」で人々の生活を中心とした文化の学習をどのよ
うに扱うのか、「世界の諸地域」でどのような主題で州の地域的特色を理解させるのか、「ロ本の
諸地域」で、『歴史的背景を中核とした考察」や『生活・文化を中核とした考察』など各考察の仕
方でどの地域を扱うのか、「身近な地域の調査」ではどのように地域社会に参画しようとする態度
を育てるかなどが課題である。
歴史的分野では、「身近な地域の歴史」で伝統や文化の学習の充実を図るためにはどのようにし
たらよいか、「各時代の特色をとらえる学習」をどのように進めていったらよいかなどが、また、
公民的分野では、「私たちが生きる現代社会と文化」で『現代社会における文化の懲筏や影響』、
『我が国の伝統と文化』の学習をどのように行っていくか、新役された「よりよい社会を目指して」
の学習をどのように進めていったらよいのかなどが課題である。
②地域や他の機関などとの迎挑
歴史学習において、伝統や文化の学習を進めていく上で効果的な学習の一つが、地域の人々の協
力や博物館などの社会教育機関との連携である。
さいたま市立博物館による出張授業や埼玉県埋蔵文化財調査事業団による「古代から教室へのメ
ッセージ」などを活用することや、地域の方々で郷士史に詳しい方や以前から木崎地区に住んでい
る方をゲストティーチャーとして、話をしていただくことなども考えたい。また、近くの賑院や神
社、庚申塔などの石造物などを例に、身近な地域の歴史の調べ方などを指導することは、授業時間
の中でも取り組みやすいことであるので検討していきたい。
③他の教科や領域などとの述榔
研究授業の際に、指導者の井山先生からも指摘されたことであるが、他の教科や領域、行製など
と連携して「我が国の伝統や文化を尊重する教育」の充実を図ることも課題である。国語の古典や
美術の鑑賞など他教科との連擁、鎌倉校外学習や京都・奈良修学旅行などの旅行的行!|Fとの連携、
日本文化理解など総合的な学習の時間との連携など、他教科等や各行事などと社会科の指導を連携
させることにより、「我が国の伝統や文化を尊重する教育」を、より充実させることができると考
える。国語で学習した川柳を社会科でつくってみたり、第3学年の公民的分野と総合的な学習の時
間で行っている「よのなか科』との連携などを行っているが、他の教科・領域との述挑を考えた年
間指導計画の更なる工夫・改灘を行って連携を強めていきたい。
-69-
[~薮享奉、
研究の実践及び成果と今後の課題
<目標>「学ぶ喜びが味わえるわかる授業」
<指導の重点>
①基礎基本の定着を図る。
②数学的活動を通して解釈する力・思考力の育成を図る゜
③少人数指導の工夫を行う。
<努力事項>
①市教委基礎基本定着プログラムワークシートを活用する。
②「表現する」「読み取る」「説明する」場面を、意識的に授業の中に
取り入れる。
③習熟度に応じたワークシートを用いる。
④伝統や文化に関わる課題を設定し、興味・関心をもたせる。
1はじめに
数学科の目標は、「数学的活動を通して、数量や図形などに関する基礎的な概念や原理・法則に
ついての理解を深め、数学的な表現や処理の仕方を習得し、事象を数理的に考察し表現する能力を
高めるとともに、数学的活動の楽しさやよさを実感し、それらを活用して考えたり判断したりしよ
うとする態度を育てる」ことにある。本校数学科では、昨年度に引き続き目標を「学ぶ喜びが味わ
えるわかる授業」と設定した。さらに、-昨年度から、本校の『研究の重点』を受けて、<指導の
重点>に、個人差を考慮した指導の一つとして、「(3)習熟度に応じたワークシートを用いる」こ
とを掲げ、全員が参加できる授業への取り組みを実践してきた。また、平成21,22年度さいたま市
教育委員会の委嘱を受け、「我が国の伝統や文化を尊重する教育」の研究推進を図っている。この
具体的な方策としてく努力事項>に「伝統や文化に関わる課題を設定し、興味・関心をもたせる」
を掲げた。昨年度、11月にさいたま市数学教育研究協議会授業研究会(テキスト研)の会場校の指
定を受けた関係で、指導の重点(研究協議会のテーマでもある)を新たに設定し、年間を通して日々
の授業で、生徒が「表現する」「読み取る」「説明する」場面を意識的に取り入れるようにした。
以下、各学年の具体的な取組について述べる。
2研究の経過
(1)平成21年度校内授業研究会での研究授業
ア日時:平成21年11月6日
イ具体的な取組(数学的に解釈する力・表現する力の育成をどう図ったか)
①第1学年の実践
各クラスT・Tの時間があり、個々に補足説明したり、習熟度別に授業を進めたりすることがで
きるようにしている。自分のペースや習熟度に合ったきめ細やかな指導をすることによって、自信
のなかった生徒も少しずつ自分の言葉で表現できるようになり、積極的に課題に取り組むようにな
った。
②第2学年の実践
年度当初から、課題解決の中で「なぜそうなるのか」「どうやって解いたのか」等、生徒に問い
かけ、生徒に説明させる場面を多く設定するようにした。特に、図形単元では、既習事項に結びつ
け根拠を明らかにして説明する場面を毎時間設定した。また、コミュニケーションタイムを取り入
れ、自分の考えを相手に伝えたり相手の考えを聞くことで、一層思考力・表現力を高めることがで
きた。最初は、拙い表現でも、繰り返し自分なりの言葉で説明することを繰り返すことでだんだん
とうまく説明できるようになった。
③第3学年の実践
具体的実践としては、①課題の工夫②自分の言葉で説明する場面を増やす。③発表ボードの
活用④定期テストの工夫である。②に関しては、平素の授業において、(理由・根拠)+<したが
-70-
。
って>+(結論・判断)という説明の構造を意識しながら指導した。また、五つの相互関係(文字
式・表・グラフ・図・言葉)について、機会あるごとに触れることでより理解を深めるようにした。
③に関しては、水性マジックで書くことが可能であるボードを利用し、自分の席でも記入できる
ようにした。平素の授業においては、身のまわりにあるものを題材にし、数学の舞台にのせ、数学
的な表現に変えながら理解を進めていく活動を重視するようにした。
(2)平成22年度プレ授業研究会での研究授業
ア日時:平成22年11月2日(火)
イ授業者:久米宏
ウ指導者:さいたま市教育委員会指導1課主任指導主事永岡良規先生
エ学習指導案
1題材名比例と反比例
2題材について(略)
3「我が国の伝統や文化を尊重する教育」の視点
日本には古来より、白銀比と呼ばれる1:1.4という比(より正確には、1:1.414)が
ある。この白銀比の発祥は日本であるため大和比ともいわれている。この比は、黄金比と同様に
「均整の取れた美しい比率」だといわれ、仏像の顔や、法隆寺の五重塔を上からみた形状や回廊、
茶室、日本の建築や彫刻などに古くから用いられてきた比率である。身近なものでは、A・Bサイ
ズの紙、教科書やハガキ、新聞の短辺と長辺の長さの比が白銀比である。(中略)丸太から切り出
した正四角柱の正方形断面の縦と対角線と横の比は、白銀比の5:7:5になるが、俳句の五・七
・五は、白銀比に通じるといわれている。さらに、生け花についても、5:7:5という「均整の
とれた美しい比率」を基本とした配置が使われている。このような白銀比という比を知り、身近な
事象の中には意図的に白銀比を取り入れたものが多くあることから、白銀比を見つける作業を通し
て、我が国の伝統や文化のすばらしさや、それらを尊重し継承していこうとする意識付けにしたい。
4単元の榊成(略)
5指導目標(略)
6本時の計画
(1)ねらい
①日常生活の中にある具体物などについて、二つの数量に着目し、比を調べようとする。
②おおむね5:7という比が成り立っていることに気づく。
③比例式をつくり、その性質を利用して中心角の大きさを計算することができる。
④日本は古来より白銀比を大切にしてきたことがわかる。
-71-
(1)学習渦程
学習活動
予想される生徒の反応
[)の仁
日』
Tfr9)(7〕置兀
4 ̄いん
-72-
指導上の留意点く評価>
9身近な具体物の比率か
ら白銀比が成り立ってい
るものを見つける。
身近にある具体物の比率から白銀比を見つけよう。
・教科書の横:縦
・用紙の縦:横
・はがきの横:縦
・曲尺の表目と裏目
・身のまわりの具体物につ
いて比率を調べようとして
いるか。<関・意・態>
(観察)
・三角定規(45。 )の1辺:斜辺
10本時のまとめ
オ研究協議
.「1:1.4」となる関係を最初に示してもよかったのではないか。
・扇子の骨の本数が異なっていても、中心角は150゜になっていることは驚きであっただろう。
。「1:1.4」は無駄のない比の関係であることに触れてもよかった。
・伝統や文化への数学としての位置づけとして、道徳教育の充実が重要視されている。特に「美し
いものに感動する心を養う」ことが大切である。すなわち、子どもが実感できることで伝えてい
くようにする。
・黄金比や白銀比は、2次方程式の解法や相似から導き出せる。
。「中心角は弧に比例する」ことを押さえておくことが大切である。
・教材を教室内に意図的に掲示しておき、自分たちで探してみようという展開が出来るとよかった。
・扇子は全員が1つ持っているとよかった。
・課題に魅力を通して、その授業で伝えたい視点を必ず持って行うこと。
・根拠を明らかにした授業を設定する。すなわち、そのときだけの特別な授業はしない。
3研究の成果と今後の課題
次のようなことを意識してさらに工夫した授業の実践が必要である。
・多様な考え方ができる課題の工夫
・自力解決の場面で、なぜそう考えたのかを自分のことばで説明する場面をさらに増やし、また、
ノートに考えを記述する場面を増やす。
・考え方を他の生徒が発表する等の練り上げ場面の工夫を行う。
・定期テストで、途中式や考え方を記述させる問題を多く出題する。
・伝統や文化に関わる課題を見つけ、それを学習内容とどのように絡めて扱うのか。
-73-
[~踵 ̄科~]
研究の実践及び成果と今後の課題
<目標>意欲的に自ら学ぶ生徒の育成
<指導の重点>
①②③④
基本事項の定着
実験・観察の技能・表現力の育成
科学的思考力を養う指導
日本の伝統技術を知り、尊重する態度の育成
1.はじめに
本校では研究推進委員会を中心に、「自ら学ぶ生徒の育成」を研究主題に、全校で研究を推進し
ている。理科部会としても「意欲的に自ら学ぶ生徒の育成」を目標に、①基本事項の定着②実験・
観察の技能・表現力の育成③科学的思考力を養う指導の3点を重点として取り組んでいる。また、
平成21.22年度に委嘱を受けた、「我が国の伝統や文化を尊重する教育」の推進を図るため、4点
目の指導の重点として④日本の伝統技術を知り、尊重する態度の育成を掲げている。
さらに、これらの指導の重点に対応させ、以下のような努力目標を設定した。
《努力目標》
①実験の基本操作と重要語句の確認
②実験操作の習熟とレポート作成の指導
③科学的思考力を引き出すレポートや発問の工夫
④日本の伝統技術や文化の積極的な取り扱いや紹介
2.理科の目標に迫るための具体的な手だて
(1)基本事項の定着
a)実験の基本操作の確認
理科の基本は実物を見たり(観察)実際にやってみること(実験)である。そのためにはまず
観察実験の基本操作をしっかり身につける必要がある。生徒実験を数多く行う中で、実験の器具
や薬品の取り扱いをこまめに指導していく。また、安全メガネの着用や、火を使うときは立って
行うなど、安全面に関する習慣をつけていくようにした。
b)重要語句の確認と定着
思考力や表現力をつけていくために重要なのは、思考の根拠となる基礎知識である。特に大切
な理科用語の意味や定義、法則などは確実に身につけさせたい。単元によっては、確認テスト(
小テスト)などを繰り返し行った。
(2)実験・観察の技能・表現力の育成
a)実験操作やレポートの習熟
実験はできる限り少人数グループで行わせ、ひとりひとりが実験に関われる機会を増やし、実
験操作の習熟を図れるようにしている。また、その都度レポートを書かせることにより、レポー
トの記録やまとめに憤れさせ、習慣化をはかる。慣れてくると、時間をかけてまとめるようにな
るため、その場合は、いったん持ち帰らせて家でまとめさせ、次の授業の時に提出させることも
多かった。
-74-
b)レポートの書き方の指導
レポートは観察結果や実験結果を細かく記録するのはもちろんであるが、実験を通していろい
ろなことに気がつき、それを自分の言葉でたくさん記録するよう指導し、どんな些細なことでも、
気がついたことを自分の言葉でたくさん表現させるようにして表現力の向上を図った゜また、そ
の中で、自分なりに予想したり、自分の考えを道筋を立ててまとめているレポートは評価が高い
ことを教えていく。
c)レポートの評価と良いレポートの掲示
実験や観察レポートのひとつひとつに毎回同じ形式の評価を明示し、自分のレポートの評価を
自分で知り、よいレポートはどういうものか、どう書けばよいレポートになるかを考える機会に
させる。良くまとめられているレポートは、コピーをして掲示をしたり、紹介したりして努力し
ている生徒の励みにさせている。また、掲示されたレポートのコピーを見ることで、良いレポー
トの書き方の参考、手本となっている。
(3)科学的思考力を養う指導
a)科学的思考力を引き出すレポートや発問の工夫
教員間で、それぞれが用いているレポート(ワークシート)の形式や発問等、お互いに情報交
換を行い参考にする。また2年続けて同学年の授業を受け持った場合はそれを利11)して、同じ内
容の実験でもレポートの形式を変えてみたり、同じ形式で発問を変えてみたりして、思考力や表
現力を伸ばすレポートを工夫している。
(4)日本の伝統技術を知り、尊重する態度の育成
理科という教科において、どのようにしたら日本の伝統や文化を尊重する態度を獲えるか、教
科でいろいろ検討を繭ねたが、まずは日本の伝統技術や文化に関わる題材を積極的に取り扱った
り紹介していくこととした。また、伝統文化に関する理科の指導方針を次のように決めた。
①日本古来の道具や技術を知り、日本の伝統や文化を尊重する態度を養う。
②日本の気候風土に根ざした文化、日本の自然環境とそこに生きる人々の生活を理解させる。
◆平成22年度伝統や文化に関して授業で扱える題材
1学期
具体的な単元名と実施時期
2学期
3学期
一年
二年
9月音の世界
(伝統的な楽器の紹介)
11月身の回りの物質
(炭焼き塩田鋳造)
2月大地の変化
(I]本古来の耐震建築)
11月物質の変化
(カルメ焼き木炭)
1月移行措慨
(たたら製鉄)
3月天気とその変化
(日本の気象)
(日本の気候と文化)
5j]迎(dMjと力
三年
(だるま辮とし)
lOj1エネルギー
(たたら製鉄)
12月地球と宇宙
(太陰暦と太陽暦)
1月科学技術と人間
(へらしぽり等)
3.研究の経過
(1)授業実践
平成22年11月10日(水)に伝統や文化に関わるプレ授業研究会を
行い、指導と助言を受けた。(指導案はP77~P79に掲戦)
-75-
(2)指導助言
・伝統に関連した難しいテーマではあるが、その授業を
行うことで木崎中の生徒だけが体験できた内容となっ
た。
・実物(本物)を生徒に見せることができたのが何より
である。
・教師と生徒の関係が円滑にいっており、話し合いも楽
しそうに行われていた。
・大型テレビとDVDの利用が効果的に取り入れられていた。
・安全メガネ、キャンプ用バーナーの利用など、安全面を意識していた。
・たたらの図から、O塾のやりとりを話し合いで説明を考えさせ、酸化還元につなげられる
ともっと良かった。
(3)理科という教科における伝統と文化
・学習指導要領には、例として日本の天気が明記されている。日本の天気を日本周辺の気団
と関連づけて考えさせる。四季の天気、台風、集中豪雨等も含めて。
・天気、台風、海洋の影響などの他、火山や地震、自然の殿観や温泉などのうち、日本独特
のものを取り上げることが可能である。
・伝統とは、ある民族が長い間かけてつちかってきたもの。原理や法則の理解を深めるため
の物づくりとして、カメラ、望遠鏡、カルメ焼き、エジソン電球、おもちゃ作りなどが考
えられる。
・日本古来のものにこだわるものではなく、過去の経験から現在につながっているものを伝
統と考えれば、現在の日常生活にリンクしたもの、生活を便利にするものを幅広く取り上
げることができる。現在の科学技術すべてが伝統の上に成り立っていると考えることがで
きる。
・たくさんの題材を取り上げる必要はなく、-カ所だけでもよい。また、歴史まで踏み込ま
なくても良い。生活に有用で受け継がれているものという視点が大切。
4.研究の成果と今後の課題
・教科書で取り扱っている理科の学習内容の中で、日本の伝統・文化に関わる題材は、当初それほ
ど無いように思えた。新学習指導要領でも、伝統や文化に関する教育の内容例としては、日本の
天気が例示されているくらいであった。理科部会としては、日本の伝統や文化を理科の教科とし
てどのように捉えて行くかというところから検討していった。昔から伝わる技術もあるが、日本
古来のものにこだわらず、過去の経験から現在につながっているものを伝統と考え、生活を便利
に変えていく科学技術を幅広く取り上げることができることを認識した。現在の科学技術すべて
が伝統の上に成り立っていると考えることができるという新たな視点も学ぶことができた。理科
としての伝統・文化のとらえ方や視点がわかってきたのが大きな成果といえる。
・プレ授業研究では、「酸化と還元」の単元において、伝統的な物づくりとしてのたたら製鉄を題
材として取り入れた授業を試みた。あまり中学校では扱わない実験を取り入れ、理科部会として
授業構成を工夫することができた。
・日本独特の自然環境や文化、日本古来の技術や物づくりなどの他にも、伝統・文化を幅広く捉え
ていくことができることがわかったが、今後理科の学習内容のどの部分にそれを位置づけていく
か、そして生徒自らが日本の伝統や文化を認識し尊重していく姿勢につなげていくかが今後の課
題である。
-76-
理科学習指導案
平成22年11ノllOll(水)第6校時第3理科室
第3学年3組lB子1W'i女7.19名計38名
授業者さいた主『lTjIf水IMiII1学校鈴木邪宗子
1.単元名
化学変化とエネルギー
2.題材ついて
このMi元ではこれまでの学習を生かして、資源の利用について人''11'|i活との変化と合わせて認識
を深めさせ、今後の技術09発をどう発展させていくことが大切かを、「エネルギーの利1171と環境保
全」と合わせて総合的に考えることがねらいである。そのため、物蘭Hf源としての金属の有用性と、
その問題点や解決策について総合的に考えさせたい。
3生徒の実態と指導感
本校生徒は学校生活に対して生き生きと積極的に取り組んでいる。学ぶことにIhiい関心があり、
授業でもしっかりノートとっている姿がよく見受けられる。しかしながら、化学変化を教科書内の
学習としてとらえ、生活の中に取り入れられていると感じる生徒は少ない。「酸化・還元反応」と
金属利用の歴史をつなぎ合わせ、社会におけるさまざまな物質からどのようにしてつくられたかを
説明出来るようにする。また、地球上の金属資源から金鵬を生成するj;〔理を学習し、物質資源を有
効利用する意識を育てる。
4.「我が国の伝統と文化を尊重する教育」の視点から
科学の概念や法則といえども、多くの人の努力で築き上げられている雌史的構築物である。ある
概念の成立にはそれなりの必然性があったはずで、その歴史的必要性を通して学ぶことが、より深
い理解と学習への興味につながることになる。また、科学や技術が大きな社会的影響力をもつよう
になると、科学技術と社会との関連性への視点も大切となる。
例えば、「還元とは何か」ということを本当にわかるためには、「なぜ還元という方法が必要に
なったのか」ということが示されなければならない。それには、その概念が議場した背景を知ると
よい。地球を覆っている地殻には、いろいろな金属の化合物が鉱石として存在している。人類は、
はじめは自然にある金属をそのまま利用していたが、やがて還元を'''心とした化学変化を使って、
物質資源である鉱石から単体の金属を取り出すようになった。最初の鉄づくりでは、鉄鉱石と木炭
を一緒に燃やすことで、酸化鉄を還元していた。日本では、砂鉄をし|〔料にしてll1iIW,閲の鉄をつくる
「たたら製鉄」とよばれる独特の伝統技法が発展した。我が国の伝統的な物づくりの技法である「た
たら製鉄」を学ぶことで、日本の物づくりの歴史には、科学的に合耶的な1:犬がなされていること
が理解できる。
そして、川口市の鋳物など私たちの町にも伝統的な文化が根付いていることを知る。また、この
知識が近代の技術を支えるもととなり、新しい科学技術へつながることを意識させたい。
5.指導目標
・化学変化とエネルギーの関わりについて興味・関心を持ち、実験から化学変化には熱エネルギー
の出入りを伴うことがあることを見出すことができる。また、ロ常生活における化学変化の利)Hや、
有機物の燃焼、物質がもつ化学エネルギーについて説明できる。
・人類はさまざまな物質を発見したり、科学技術を生み出したりして資源をうまく利川してきたこ
とを知り、なかでも金属は今でも有用な物質資源として利用されていることを桁摘できる。また、
金屈の酸化物の還元の実験を行い、生成する物質を調べて結果をi;。録したり、発表したりすること
ができる。
-77-
6.指導計画
11
0311
1I
2化学変化によって物質を取り出すことができるだろうか
1111
33
時時
1化学変化と熱エネルギーの関係を調べよう
3化学変化でTEI気エネルギーを取り'1Iしてみよう
・水溶液には噸流が流れるか
3時'''1
・イオンと原子のなりたち
5時'1'1
・化学変化と岻池
3時間
3資源としての金属
3時'111(本時18/19)
7.単元の評価規準
関心・意欲・態度
科学的な思考
観察・実験の技能・表現
・化学変化とエネルギー
.l」常生活と結びつけて、
科学エネルギーをもって
・自分の実験結果を正確
に発炎できる。
・他の班の実験結果を聞
き取り、正確に記録でき
との関係について、興味
・関心をもつ。
・化学変化と熱エネルギ
ーとの関係について、自
分の意見を積極的に発表
できる。
・金属をさびさせないで
長く利用する方法につい
いる物質を説明できる。
・これまでの学習をもと
に酸化銅から酸素を引き
離して銅を取り出す方法
について、モデルなどを
jilいて予想することがで
きる
る
0
・還元の変化を調べるこ
とができる。
。
て、意欲をもって調べよ
うとする。
知識・理解
・熱エネルギーの出入り
について説明することが
できる。
・化学エネルギーについ
て説明できる。
・還元が、酸化物が酸素
をうばわれる反応である
ことを説明できる。
・酸化と還元は、化学変
化の中で同時に起こるこ
とを、化学式やモデルを
用いて説明出来る。
8.本時の学習指導
(1)本時の目標
私たちは、さまざまな金属を発見し、それを利)IIすることで文明を進歩させてきた。その文化を
知り、日常生活の酸化・還元を身近にとらえ説明できるようにする。また、理科における伝統・文
化の関連性を意識し、それらをはぐくんできた我が国と郷士を愛する心を養う。
(2)本時の評価規準
[技能・表現]・酸化銅の還元の方法を推測し、説明できる。
「関心・意欲」・もののけ姫の砂鉄を採る場面や炭焼きをする場面、炉へ入れる場面に着目できたか。
「科学的思考」・酸化・還元の関係からテルミット法の反応式を答えられる。
(3)展開
学習活動と学習内容
教師の支援及び評価
○金属利用の歴史
・青銅の時代の次にはどんな金属の時代になったのかを問
金属の道具の写真を腿示し、時代のイ
メージをわかせる。
つ。
導入
道具の材料の変化…石一青銅一?
自然界にある金柧は、ほとんどが酸化
物の形で存在していることを説明する。
0
酸化鉄は力U熱分解できない。(酸化銅と同じ)
-78-
◆還元は私たちの身近で行われているのかな?
-
r「て両ラT子iiミアララヲE7E~g蕩万ラ藤字万F藏孑Z:可
・映画「もののけ姫」を紹介し、人間は昔から砂鉄から
鉄を取り出し、道具にしていたことに気づかせる。
○もののけ姫は中世の製鉄の話みたいだ。
・たたら製鉄を説明する。
DBD■DDB■、、■、、■□
課題:日常生活の酸化・還元を身近にとらI
■
守
酸化銅に炭素を混ぜて熱すると、銅が取り出せる。(酸素
は銅よりも炭素と結びつきやすい。)
◎酸化銅と同様に炭を使って還元できるのではないか。
■●。
●
酸化銅の還元の実験から、還元の方
法を推測し、説明できる。
「技能・表現」
■●●■■■-■--、●▲●■一己▲■h■-■■■--■--。。。。。‐■--■■--中CD‐ゥ、--℃●■
説明できるようにする’
÷「還元」が生活の手法として実際に
使われていることに結びつけられるよ
う発問をする。
もののけ姫の砂鉄を採る場面や炭焼
きをする場面、炉へ入れる場面に着
目できたか。
「関心・意欲・態度」
展開
た た ら 製鉄
酸化銅十炭一銅十二酸化炭素
 ̄
◎砂鉄と炭素を混ぜて、鉄を取り出すことをたたら製鉄と
火柱があがる実験なため、安全確保を
確実に行う。また、炎に注目しがちな
いうんだ。
【演示テルミット反応】
「霞TE薇;這売5テラF1房Z~E〒テフラーミーフ-FF誌Z雨:可
ため、はじめに説明し融解した混合物
の変化に着目させる。
◎還元するためには
どうすればいいのか。
◎炭でいいのか。
.もののけ姫から、た
麺
・酸化鉄とアルミニウム粉末の量を多
たらを4.5日踏み続
くしないこと。
けなければならない
・アルミニウム粉末やマグネシウム粉
末を火の近くに置かないこと。
・生徒は安全めがねをつける。
ことを思い出させる。
◎炭は低温で長時間
かかり、炉も作らな
くてはならない。
・闘温で短時間でできるテルミット反応を紹介する。
F言7てて7テラ両F誘;75~三~Z~冨爾;両75:可
◎磁石でくっつくか。
◎塩酸に入れてみる。
-テルミット反応
酸化鉄十アルミニウム
→鉄十酸化アルミニウム
 ̄
酸化・還元の関係からテルミット法
の反応式を答えられる。
「科学的思考」
◎通気を通すか
整理
○金属利用の歴史のまとめ
・金属利用の歴史は還元の歴史である。還元は、皆から人々
の生活に密着した技法であることを知る。
・金履利用の歴史のまとめから、化学
変化が教科書の世界でなく、私たち
の生活の一部であることを意識づ
ける
-79-
◎
B
G
[~晉薬季、
本校音楽科がとらえる我が国や郷土の伝統音楽の実践
1中学校学習指導要領における我が国や郷土の伝統音楽の扱い
(1)教科の目標に「音楽文化についての理解を深める」ことが加わった。
(2)内容の取扱いと指導上の配慮事項に「和楽器の指導については、1種類以上の楽器の表現活
動を通して、生徒が我が国や郷士の伝統音楽のよさを味わうことができるように工夫する」こ
とが示された。
(3)歌唱教材選択の観点の一つとして「民謡・長唄などの我が国の伝統的な歌唱曲」が示された。
(4)鑑賞の指導事項に「我が国や郷土の伝統音楽(中略)の特徴から、音楽の多様性を感じ取り、
鑑賞すること。」が示された。
中学校学習指導要領の趣旨を踏まえ、年間指導iifimiiを作成し、その中の伝統音楽に関わる内容
を以下のように示した。
2年間指導計画における我が国や郷土の伝統音楽に関わる内容
1学期
情景を想像して歌おう
夏の思い出(歌唱)
授業実践①
2学期
日本の歌曲を味わおう
赤とんぼ(歌唱)
3学期
!
第1学年
日本の音楽に親しもう
六段の調(鑑賞)
和楽器に触れよう
さくらさぐら(和楽器)
第2学年
第3学年
旋律のまとまりを理解しよう
日本の歌曲を味わおう
花(歌唱)
浜辺の歌(歌唱)
日本の伝統音楽に親しもう
越天楽(鑑徽)授業実践②
本発表
3本枝音楽科が考える「我が国の伝統と文化を尊重する教育」の視点
中学校学習指導要領の歌唱教材選択の視点の一つに、「我が国で長く親しまれている歌曲のうち、
我が国の自然や四季の美しさを感じ取れるもの」とある。また、鑑賞の指導事項に、「我が国や郷
士の伝統音楽及び諸外国の様々な音楽(アジア地域の諸民族の音楽)の特徴から音楽の多様性を理解
して感じ取り鑑賞すること。」とある。
年間指導計画の中に歌唱教材や鑑賞教材として、昔から我が国や郷士で親しまれているものを配
列することによって、生徒に我が国の伝統と文化のよさ、自然の美しさ、日本語を大切にする心を
育て、生涯にわたって我が国の伝統と文化を大切にする心を継承していくことが大切であると考え
ている。
また、教科としてだけではなく、他の教科や領域との関連、学校行事や地域とも連携を図り、学
校教育全体で我が国の伝統と文化を尊重する生徒の育成を目指していくことがわれわれ教師に与え
られた使命であると考えている。
4授業における実践
授業実践①
音楽科学習指導案
平成22年7月8日(木)第4校時
1年5組:男子17名・女子21名
授業者大野佳男
本時の学習
(1)本時の目標
・尾瀬の自然を味わいながら曲想にあった歌い方で表現するようにする。
-80-
(2)木崎の評llli焼ilE
・歌iiiilの内容から尾瀬の自然を盤じ取り、Illl想を生かしてl歌うことに腫欲的である。
(3)本Ⅱ艀の腱|)Ⅱ
指導上の留意点く評価>
学習活動
一○
・どんな場而を歌ったIlIlか。
・どんなIIllか、教科11ドを凡ないで聴かせる。
分
○「又の思いlll」の範唱を聴く。
・歌詞の内容を理解し、Illlの'11を感じ取って歌わせる。
3
。
分
○「主人は冷たい二tのLljに」を歌う
時間
予想される生徒の反応
;自然を歌っている。
i尾瀬の様子を歌っている。
U■■■■-■■■■■■■■■■■■■■■■⑪■-⑪■で-■で■■で■■cPPP□--●●。。●●●CD中●。-」
・生徒の感想を板11Fする。
○作詞者、作1111者について理解する。
・教科書で出ている作Illl者のことばや作iiiil脅の詩に対
○尾瀬のI映像を観る。
・水芭蕉、浮きlili、植物の宝Iilfである様子を中心に観
せ、歌詞の内容のようなI当l然を感じ取らせる
○「夏の思い出」の前半を歌う。
・同じ旋律の繰り返しであることに気づかせ伴奏の違
る
戸⑪
・生徒に挙手をさせ、発言を板11$し、全体で確認をす
分
○楽IMIのiilM、拍子、速さ、演奏形態
を考える。
。
P、』、』□
分分分
する思いを知らせる。
いによって表現の違いを感じ取らせる。
.「やさしいかげ」や「ゆ-れゆれる」の歌い方を工夫
させる。
・鼻濁音に注意して歌わせる。
1
{a
・後半の部分を表情豊かにllliうには.[此i1,ミリF項]を理
分
○「夏の思い出」の後半を歌う。
カードを使い、[共通事項]を理
解する。
解することが大切であることに虹付かせ、[共通二IF項]
の意味を考えさせる。
・すべての小節に強弱の慌示があるので、しっかり理
解させたうえで表現させる。
○「夏の思いllljを全IllIjmして歌う。
・歌詞の内霧、尾瀬の慨色を思い11}しオリミがら表IiIi豊か
5分
に歌わせる。
<評価>
○次IliFの二r告をM1|く゜
・歌詞の内容から尾瀬のILl然を感じ取り、Illl想を生か
して歌うことに意欲的である。
・情景を想像し、伴奏の通いを感じながら歌うこと、
後半の部分の二部合唱をブーることを伝える
2分
【授業後の研究協雛から】
・授業の妓初で楽Illlについての調性、拍子、速さ、演奏形態などを苑IHIした時に生徒が要緬よく
考えていたので、授業のスタイルが確立されていることがうかがえた。
・尾瀬の自然を理解するために、歌詞に歌われている映像を生徒に見せてイメージをつかませた
ことは歌詞の内容を理解したり情最を想像しながら歌わせるために効果的な方法であった。
.[共通11F項]を扱ったtlnで記号や意味の書いてあるカードを便IILたことは、生徒の興味.|劉心
を引くための二'二夫であったが、フェルマータの意味とテヌートの意味の述いを知識としてうまく
理解できていなかったようなので、今後の歌唱指導の中で迷いが感覚的にとらえられるように指
導してほしい。
-81-
授業実践②
音楽科学習指導案
平成22年11月2日(火)第5校時
3年2組:男子19名・女子18名
授業者大野佳男
本時の学習
(1)本時の目標
・雅楽「越犬楽」を鑑賞し、楽器の特徴について理解するようにする。
・我々の現在の生活と雅楽の関連について知るようにする。
(2)本時の評価規準
・西洋音楽と雅楽の共通点や相違点を理解しながら聴いている。
・雅楽と生活との関連に関心をもっている。
(3)本時の展開
学習活動
指導上の留意点く評価>
○雅楽「越天楽」の冒頭部分を聴く。
・どんな音楽か、教科書を見ないで聴かせる。
予想される生徒の感想
メリハリがはっきりしない曲。
いろんな楽器が使われている曲。
日本の音楽。
結婚式、神社、お正月で聴く音楽。
せる
・楽譜を提示し、塗が奏でる和音の檎成音を確認させ
ながらアルトリコーダーで吹かせる。
・現在のルミ活のIIjで使っていることばの中に雅楽に縁
5Ⅲ
○雅楽に縁のあることばを知る。
「野暮」「打合せ」「やたら」
◎
分分
○笙が奏でる和音をアルトリコーダ
-で吹く゜
00
解させる。
・分類と役割を示したカードを準備し、映像を観終わ
ったあとに役禅I別に並べさせ、ワークシートに記入さ
11
・楽器の形状や奏法、音色から楽器の分類や特徴を理
分分
○楽器の特徴や役瀞lを知る。
q
006060006000■d0DB00J
を知る。
0
c◆
○雅楽「越天楽」で使用される楽器
O
00□●ロロb0000000000
・どんな特徴のllllか。
・どんな場面の曲か。
3分
7
・合唱コンクールの取り組みについての評価を話す。
分
○合唱コンクールの振り返りを行う。
時間
のあることばがあることを知らせる
.「野暮」「打合せ」は楽器、「やたら」は拍子が語源
になっていることを知らせる。
<評価>
一○
像を観る。
分
○雅楽「越天楽」の{1頭の部分の映
・雅楽と生活との関連に関心をもっている。
・雅楽で使われる楽器の形状、奏法、音色、分類を考
えながら鑑f(させる。
・時'111があまりないので、すべての楽器が演奏に加わ
ってくるあたりまで鑑賞させる。
<評価>
・西洋音楽と雅楽の共通点や相違点を理解しながら聴
いている
○次時の予告を聞く。
。
・雅楽の歴史や変遷を学習することを伝える。
【授業後の研究協議から】
・生徒は雅楽が日本の伝統音楽であるということを認識できていた。しかし、曲の冒頭部分を聴
いただけでは、ねらいの一つである雅楽で使川される楽器の役割や特徴まで気付かせることは難
しいであろう。
-82-
「神奈川沖浪裏」をみて感じたことや気づいたことは?
ニニとをメモ
◇4人グル
沖浪裏」 を!
を話し合う。
◇気付き を]
〕。
・波につ し、.
・富士山に
展開(三十分)
◇「神奈) 111
堂・庶民のた
め、浮世絵
確認させる。
◇多版多 色I
を知らせる。
どかんがえる
ゲームをしながら浮世絵にふれていこう!
◇4人グループになって浮世絵鑑
賞ゲーム(スクリーンに映し出さ
れたヒントを見て、配られた作品
○班ごとに作品のカラーコピーを配りゲームを開始する。
瞳i11111i
の中から1枚を当てる)をする。
まとめ(十分)
◇答えとその作品の解説を聞きな
がら、ワークシートにメモをとる。
○楽しみながら作品に触れさせ、作者名や特徴をメモさせる《
◇お気に入りの1枚を鑑賞し、感
想を記入する。
○ワークシートに気に入った理由を書かせる。
◇浮世絵を鑑賞して感じたことを
発表する。
☆意欲的に活動し、楽しみながら作品に触れ、作品解説を真
剣に聞いているか。図
☆意見交換をしながら、作品のよいところを見つけようとし
ているか。圃團
☆浮世絵のよさや美しさ、匠の技を感じ取るとともに、作者
の意図や思いを、多の意見も聞きながら自分なりに考えるこ
とができたか。園
3研究の成果と課題
各学年とも、美術館からアートカードを借用するなど体験的な鑑賞の授業を工夫する二とで、例
年に比べ美術の授業へ意欲的に活動する生徒が増え、本物の作品、または本物に近い作品を多く取
り入れることは生徒の感性を大きく刺激した。また、鑑徽活動において、指導者側からの一方的な
展開ではなく、まず個人で感じ、次に仲間と共有し認め合いながら感じ、最後に個人で感じ考える
ことで、鑑賞の時間がよりいっそう深まった。自分の考えを伝える恥ずかしさや、言語活動に苦手
愈織を持つ生徒が多いため、仲間との共有にはまだまだ課題が残るが、1年生のカルタづくりなど
は、言語活動の発展に大きな役割を担った。
今後は、各学年の年間指導計画を改めて検討し、「伝統文化を尊重する教育」の視点における、
各学年の系統性・継続性を更に深めていかなければならない。
美術の授業は、伝統文化を尊重する教育において、自国への誇りを持つ心の育成に大きな役割が
あると考える。今後も研究を進めていきたい。
-87-
保健体育科
研究の実践及び成果と今後の課題
<目標>心と身体の育成をはかり、生徒一人ひとりを伸ばす授業づくり
<指導の重点>
①それぞれの運動の特性にふれ、運動の楽しさや喜びを味わわせる
授業の工夫
②自己の状況に応じた体力向上の指導の工夫
③自ら学び、自ら考えて行動できる生徒の育成
1はじめに
保健体育科の目標は心身の成長をはかるだけでなく、健康で豊かな生活を送り生涯にわたって運
動に親しめるようなことのできる生徒の育成と考える。それらをふまえて、今年度の努力事項を次
のようにした。
①のぞましい学習過程を形成する授業規律の確立
②生徒の学習意欲を持たせる学習カードの工夫
③互いに生徒が学びあうためのグループづくり
④生徒が互いに技能を伸ばしあえるグループ活1KIIの工夫
⑤武道・ダンスの授業をとおして日本の伝統や文化を尊重しようとする態度の育成
2,研究の具現化のために
保健体育科の目標を実現していくためには、日々実践していることの積み重ねが大切であると考え
ている。
保健体育科の授業では、次のようなことを年間を通じて行うようにしている。
(1)集団行動の重視
・準備運動をするにあたり、クラスごとに集合して声を出しながら集団走を実施する。
・リーダー(体育委員等)の指示で準備運動を行う。
いろいろな単元や菰目においてまず集団行動ができることが必要である。本校は大規模校で
あるために、3クラスあるいは4クラス同時に授業をすることは免れない。指導者も担当種目
によりかわる。そのために年度当初には、授業を行うためのオリエンテーションと並行して集
団行動に時間をあてている。そして同時に、授業規律の確立もねらいとしてある。授業時のみ
だしなみ、あいさつ、約束事などを身につけさせるように行い、その後の授業がよりよいもの
になるようにしている。特に1年生では、小学校とは異なるパターンでの授業展開となるため
に、集団行動はその後の授業を行うためにもたいへん重要なことであると考えている。
(2)自己評価や相互評価の場をもうける。
・各運動種目ごとに学習カードを使用する。
・発達段階に応じて学習カードの内容を工夫する。
生徒は、1人1冊ずつバインダーファイル(3年間使用)をもち、各単元・種目ごとに学習カ
ード、プリント及び資料を綴るようにしている。1時間ごと授業後にいくつかの項目において
自己評価や気づいたことを記入させるようにしている。記入することで授業をふりかえり、次
の授業に課題をもってのぞませたいと考えるからである。また、3年間の見通しをもち、各学
年にあわせた学習カードを工夫していくようにしている。
-88-
(3)生徒のよりよい人間関係づくりをめざす
・複数クラスでおこなう授業を生かし、お互いの';:ぴの場をつくる。
・ペア学習、小集団など様々な場に応じたグループ活動をできるだけ多く行う。
近年、生徒|同I士での人間関係づくりがうまくきずけないことが課題にあげられる。ノlZ徒の生
活の中心である学級集団の人'111関係がそのまま体育の授業に持ち込まれることも少なくない。
体育では運動壁を多く確保することが要求され、合理的に述動するためには、ペア学習、グル
ープ学習等を積極的に取り入れることが必要である。また、学級集団だけでなくその枠をこえ
て相互の良い部分を認め合える学習の場を作っていくようにしたいと考える。
3,研究の実践
・全学年の男女共習選択による武道・ダンスの授業実践から
(「我が国の伝統や文化を尊重する教育」の視点を含む)
本校では、各単元、煎目に応じて男女共習、別習、一斉指導、グループ指導などで適宜折禅し
ている。保健体育科における「1本の伝統・文化を理解する教育の視点から、武道・ダンスの取り
組みが関連付けられるのであるが、武道・ダンスは、男女共習で行っている。1人の生徒が1両1-.
種目を、3年間通じて学習することとしている。したがって、lイド次の選択をする前に十分なオリ
エンテーションが必要である。しかし、学年が変わりクラス編成上等でやむをえない時はFlilzlを
選択しなおすことができることにしている。
武道では剣道あるいは柔道の2種目のどちらかを生徒が選択できるようにし、その中で武道の
歴史をはじめ礼法、着座、また剣道、柔道の着衣などを学ぶことができる。それらを3年間で系
統立てて指導していくようにしている。さらに、本校は部活動として剣道部、柔道部があり、そ
の部の生徒たちが授業のリーダーとして授業を活気づけている。
また、ダンスでは昨年度フォークダンスの一環として地域の外部指導者を招き、地域の「illifU
踊り」ならびに「秩父音頭」を学ぶ場を設けた。hll作ダンスや現代的なリズムのダンスとは異な
る特徴的な動きの灘踊にふれることができた。(本年度は、体育館耐震工聯のため実施できず)
4、実践指導案(次頁へ)
5,研究のまとめ
①それぞれの授業での集団行動が授業の展開で蔽要である。
②武道における礼儀などを自らの懲志で、日常生活に生かすことができるようになった。
③課題として、新学習指導要領実施に向けての武道・ダンスの指導方法について考えていかなけ
ればならない。
-89-
保健体育学習指導案
、「成22年10月28日(水)第1校時剣道場
第3学年5678組男子34名女子11名
指導者高松正志
1単元名武道(剣道)
2運動の特性
(1)一般的な特性
剣道は竹刀を用いて扣手と攻防し合い、面・胴・'1,手に対して有効打突を打ち込み、勝敗を競
い合う格闘的なスポーツである。また、相手のすきを付いて打ち込んだり、相手の打突をかわし
たり返したりして攻防するところに楽しさがある。
歴史としては、江戸時代の中頃から竹刀や防具を使った打ち込み稽古が人気を呼び、町道場も
開かれるようになる。1952年に全日本剣道連M1が結成され、学校体育に取り入れられるようにな
った。この歴史を学んだうえで、さらに相手を暗爪すること、伝統的な行動の仕方を学ぶことが
できる理想的なlii元である。
(2)生徒からみた特性
①竹刀を上手く操り、相手と攻防し合う楽しさを味わうことができ、上手く打突ができるよう
になり、試合に勝つと嬉しい。
②剣道部の生徒のようにかっこよい立ち振舞いをしてみたいが、発声が恥ずかしくてなかなか
できない。
③防具で覆っている部分以外に相手の竹刀が当たると痛くて、戦意を喪失する。
上記の3つのような点があげられるが、学年を経るごとに見方も変わり、上級生になればなる
ほど正しく礼法を行うことの伝統的な考え方を理解し、相手の動きの変化に応じた攻防をし合う
楽しさを学ぶことのできる単元である。
3教師の指導観(「我が国の伝統や文化を尊重する教育」の視点を含む)
武道は、中学ではじめて接する単元なので、この学習を通じて我が国固有の伝統と文化に、よ
り一層ふれることができるように指導の工夫を図る必要がある。実際は、他の単元と同じように
学習過程を考えた場合、ねらい①で「基本的技能の習得」を、ねらい②で「基本技能を生かしつ
つ応用技能を修得」、ねらい③で「身に付けた技能を生かし、試合を楽しむ」になるであろう。
しかし、礼法の徹底や防具の着脱、素振りや体さばきなどの基本動作を身に付けさせるまでに多
くの時間を要し、実際にねらい③に迫れるのは剣道を1,2,3年と選択し続けた3年生になっ
てからである。
そこで、3年間の兇j、しを計面し、授業の「'1での約來21Fなど守り、お互いに助け合い高め合い
ながら基本動作と雑木となる技を確実に身に(lけ、相手の動きに応じた攻防ができるようにする。
また、伝統的な行1KIIの仕方を理解させ、相手を1M〔iiiし、勝敗にかかわらず対戦相手に敬意を払う
などが取り組めるような授業を展開していきたい。
4単元の目標
(1)伝統的な行動やI:Ⅱ手を蝉童する態度を身に付け、互いに教え合って意欲的に取り組むことが
できるようにする。【関心・意欲・態度】
(2)自己の能力に応じた課題を見付け、練習の仕方を正天することができるようにする。
【思考・判断】
(3)基本技を確実に身に付け、相手の動きの変化に応じた攻防ができるようにする。【技能】
(4)伝統的な考え方や基本動作・基本となる技を知り、運動観察の方法などを理解することがで
きるようにする。【知識・理解】
-90-
5本時の学習と指導(2/g)
(1)ねらい
①仲間とのかかわりを深め、協力して練習や試合を意欲的に取り組むことができる。
【関心・意欲・態度】
②身に付けた技能を試合で発揮することができる。【技能】
(2)展開
○指導上の留意点◆評価
学習内容・活動
1垂れと胴を着ける。
2出欠席確認
導入Ⅵ分
3あいさつ
・本時のねらいと課題を知る。
○正確に、素早く準備をさせる。
○落ち着いた心であいさつをし、本時の課題をしっ
かりと理解させる。
ねらい
身に付けた技能を試合で発
揮する。
4素振り
○安全に気を配り、活動をさせる。
5面着け
○正確に、素早く準備をさせる。
6基本打突
・整列している隣の生徒と組になり、
面・胴・小手を5本ずつ打ち合う。
○大きな発声、正確な打突と受け方ができるように
させる。
展開塊分
○お互いに教え合いながら取り組ませる。
7切り返し
・整列している隣の生徒と組にな
り、男子12組(24人)男女11組
(22人)が交互に2セットずつ、
切り返しを行う。
○入れ替えを素早く、安全に行わせる。
○前進の動作を省き、礼→鱒踞から始める。
○他の組とぶつからないように気を付けさせる。
○正しい体さばき、打突、抜け、残心ができるよう
に心がけさせる。
◆協力して意欲的に取り組もうとする
【関・意・態】
◎
8試合
A(剣道部プラス)
B(5,6組男子)
○各リーグで用具を準備し、試合を始めさせる。
C(7,8組男子)
①記録用紙
D(女子)コートに分かれ、試合
②ストップウオッチ
を行う
。
③紅白旗2組
◆身に付けた技を試合で発揮することができる。
【技能】
導入8分
9整理運動・片付け
○正確に素早く防具の片付けを行わせる。
・班長が中心となり行う。
10集合.まとめ
11次時の学習内容の確認
○学習カードに本時のまとめと自己評価を行わせる。
○次時の学習内容を確認させる。
12あいさつ
-91-
技$ 『・家庭霧
研究の実践及び成果と今後の課題
<目標>「指導と評価の一体化をめざし、個を伸ばす授業づくり」
<指導の重点>
O評価基寧・評lmi方法の工夫と改善し、個に応じた授業の工夫
O自己評価を高める工夫
○生活に根付く日本の伝統文化についての学習
1はじめに
技術・家庭科の目標は、生活に必要な基礎的・基本的な知識及び技術の習得を通して、生活と技
術とのかかわりについて理解を深め、進んで生活を工夫し創造する能力と実践的な態度を育てるこ
とである。昨年度から指導の重点に「生活に根付く日本の伝統文化についての学習」を掲げた。中
学校学習指導要領の内容に「地域の食文化などに関する学習活動の充実」が述ぺられている。そこ
で、郷土料理について見直し、地域の食材を生かした簡単な郷土料理を取り入れて学習を展開する
ことで、郷土のよさや文化に気づき豊かな食生活をおくる力を育成していきたいと考えた。
以下が、「指導の重点」と対応した努力事項と、授業で行っている事柄である。
<努力項目>
①生徒一人ひとりの到達度に応じた指導の工夫
・授業形態の工夫・・・作業においては理解度の違いが出てきて、進度の差も生じる。一斉指導
では理解できない生徒に対しての個別指導の充実を図った。
また、グループ学習を実施し、お互いに教えあうことで生徒同士の学習ができた。
②達成感を味わえる授業の展開
・発表の場面を多く設定し、全員が黒板に自分の考えを書く場面を設定したり、グループ内で発
表し合う場面を設けた。
・製作の場面では、上手にできた生徒を紹介する。
・完成作品の写真を撮り、完成した喜びをレポートにまとめる。
③衣・食・住の学習を通して、生活の中の日本文化や伝統について学習
・インターネットや本で調べたり、人に聞く竿して郷土料理や行事食についてまとめ、わかった
ことを発表する。また、実習を通して先人の知恵や伝統を学ぶ。
-92-
2目標に迫るための具体的な手だて
「我が国の伝統や文化を尊重する教育」に関連した各学年の指導`i}lIlliについて
く技術>
1年かんなや両刃のこぎりなど日本の伝統工具を用いて、製作に取り組ませる。
2年日本の伝統的な道具と電気製品の違いを知るとともに、筋lliな作品製作させる。
3年情報伝達の歴史から、情報の活用について学ばせる。
<家庭>
1年和服について考えさせる。
衣服のはたらきや手入れの方法を理解し、自分の衣服を製作させる。
地域や生活による多様な住まい方を理解する。
2年日本型食生活を理解させる。
地域の食文化、行事食について考えさせる。
共に生活することで地域との 関わりに関心をもたせる。
3年伝統的な遊びに触れさせる。
「我が家の郷士
和菓子の調理
料理」について
の発表
3指導の経過
”ロl囚
,門
Pノ
(1)プレ授業・・・指導案の一部より
◇本時への
導入
・数人に聞いて発表
◇昨日の夕飯で何を食べた
だろう
させる。
。
・お互いの食生活を
知る。【関】
◇各自が調べ
<発表す
た郷土料理に
たか。ま
ついて知る
◎
】【技】
◇食文化につ
いて考える
-93-
(2)研究授業・・・指導案より
1題材名行事食や郷土料理をつくってみよう
-郷土料理(フライ)-
2題材について
今日の日本の食を取り巻く状況をみると、ファストフードやコンビニエンス・ストアの利用によ
って、いつでもどこでも而単に食物が入手でき、食欲にまかせて食ぺる若者が増えている。そのた
め、季節感を失わせ、家庭の味、地方の味を失わせるおそれがある。さらに、グローバル化が進み、
インターネットやテレビ等の情報から多くの国の食文化を知ることができ、食卓にはスーパーなど
で筋単に食材や料理が手に入るようになってきた。そのため、日本の行事食や郷土料理のよさを知
り、手作りの味や日本の文化を大切にする家庭は少なくなってきている。
このような社会問題から、「食育」がクローズアップされ、学校、地域での取り組みが盛んとなっ
てきている現状がある。また、中学校学習指導要領においても、「地域の食文化などに関する学習
活動の充実」がいわれている。そこで、郷土料理について見直し、地域の食材を生かした簡単な郷
土料理を取り入れた学習を展開することで、郷土のよさや文化に気づき豊かな食生活を送る力を育
成できると考え、本題材を設定した。
3生徒の実態と指導観
家庭でよく食ぺる料理を調べたところ、カレー、ハンバーグ、焼き魚が上位をしめていた。季節
感、地元の食材などはあまり気にしていない料理が目立っていた。また、埼玉県の特産は知ってい
るものの埼玉県の郷土料理を知らない生徒が多かった。しかし、最近は「B級グルメ大会」や地域
を紹介するテレビ番組などが多くみられ、一度は食べてみたい郷土食としてブームになっている。
埼玉県でもゼリーフライ(行田市)、つとつこ(秩父il7)など知られ、食生活に興味を持っている
生徒は多い。指導にあたっては、興味・関心をもたせながら、地元の食材を生かした調理を調べた
り、先人の知恵や伝統、郷士を愛する心を学ばせたい。
<アンケート結果>
「郷土料理」ときいての印象
○昔ながらの料理○和風昔からその土地で作られてきた料理○おいしそう○古い
○体にいい○地元の料理○おばあちゃんの料理○手作り○伝統料理○名物
○いろり○味が独特○その地の特産を生かした食べ物○その地の気候にあっている
○おふくろの味○ふるさとの食べ物○やさしい味○みそ味○変わった料理
○知らないのでわからない○あまり食べたいと思わないが全国的に有名なものもある
○珍しい料理○特別な料理○京都に多くありそう○古くからあって健康的
○古いからあまり食ぺない
-94-
うどん
煮魚
ラーメン
 ̄
ヨ
IIi一一『’’一
焼き魚
I
ハンバーグ
1
カレー
ゼリーフライ
-9
つとっこ
れきいた
さつまごはん
冷汁
系列1
田系列1
フライ
おきりこみ
いがまんじゅう
010203040
-1
01020
4
30
指導計画(5時間扱い)
地域の食材とその調理
1地域の食文化を知ろう1時間
2行事食や郷土料理を作ってみよう4
4時間 (本時2/4)時間
5単元の評価規準
生活や技術への
関心・意欲・態度
生活を工夫し
創造する能力
生活の技能
生活や技術についての
知識・理解
日常食の調理と地域の
日常食の調理と地域の
日常食や地域の食材を
地域の食文化の意義に
食文化について関心を
食文化について課題を
生かした調理に関する
ついて理解を深めると
もって学習活動に取り
見付け、その解決を目
基礎的・基本的な技術
ともに、日常食や地域
組み、食生活をよりよ
指して自分なりに工夫
を身に付けている。
の食材を生かした調理
くするために実践しよ
し創造している。
に関する基礎的・基本
うとしている。
的な知識を身に付けて
いる
◎
☆「我が国の伝統と文化を尊重する教育」の視点
地産地消の考えをもとに、その土地でとれるものを食材の中心に据え、様々な工夫や改良を加え
発展していった食文化を学ぶことを通して、食文化を継承していこうという思いやこれからの食生
活のあり方についてまで考えられるようにしたい。
6指導目標及び指導過程
(1)目標郷土料理の実習を通して、郷士への関心を持ち、食文化を継承していこうとする。
(2)使用教具教科書、プリント、テレビ、
材料・・・小麦粉水卵豚肉ねぎソース油
用具・・・フライパンボール包丁まな板フライ返しお玉皿フォーク
-95-
(3)指導過程
学習内容
生徒の活動
教師の働きかけ
準備
○身支度をする。
○教科係に点検させる。
前時の学習
○前時までの内容を思い
○フライのビデオを視聴さ
内容の確認
本時の学
習内容の
確認
す
せる
○
C
評lHiと指導の工夫
□質ill1しながら
進めていく。
<知識・理解>
行事食や郷土料理を作ってみよう
一郷土料理(フライ)-
○手||頂を確認する
○ポイントを理解させる。
□作り方が理解
できたか。
示範
○実習をすすめる。
<関・意・態>
調理
生地係・・小麦粉に水を
加えてまぜる。
○机間支援を行い、実習が
スムーズにいくように助言
す‐る
ねぎ係・・みじん切り
豚肉係・・1cmに切る
<知識・理解>
。
○包丁の使い方、やけどに
注意させる。
用具係・・フライパンに
□各自が作業に
取り組んでいる
か゜
□安全に留意し、
油をひき温め
正しく進められ
る
ているか。
。
↓
<関・意・態>
各自で焼く
<技能>
↓
もりつけ
試食
○出来上がりを観察し、
○マナーに気をつけさせる。
味わって食べる。
後片付け
○後片付けをする。
○後片付けさせる。
○教科係に点検させる。
まとめ
○反省・感想を発表する。
○郷土料理の実習を通して、
地域への関心を持たせる。
□実習を基に自
分の意見を持ち、
まとめる二とが
できたか。
<技能>
<創意工夫>
-96-
謹製…
哺轄3=‐. ̄z、二3.段
yJpP
4研究の成果と今後の課題
「埼玉県の郷土料理は?」といってもはじめは「知らない」という生徒が多かった。また、郷土
料理や行事食を調べている時、「お雑煮を食べたことがない人がいること」や「昨日夕食を食べな
かった人がいること」など、意外な答えが返ってきて、それぞれの家庭の食生活の違いを感じ、指
導の難しさを感じた。給食の献立の中にも「郷土料理や行事食」について積極的に取り入れられて
いる。生徒も「食べた二とある」「給食に出た」ということから郷土料理や行事食について学校か
ら家庭へ発信していくことの大切さを感じた。また、技術の授業では、家に「木工道具」のない家
庭もある。「かんな」を経験させ、日本の伝統工具を使用した作品製作を続けていきたい。
日本の良さ、郷土を愛する心を自然に感じる授業展開の研究が必要である。そのためにも題材や
指導法の工夫をしていきたい。
-97-
(~実需季、
研究の実践及び成果と今後の課題
<目標>「英語によるコミュニケーション能力の育成」
<指導の重点>
①②③④
コミュニケーションの基礎となる確かな学力をつける。
讃極的に自己表現できる力をつける。
個人差を考慮した指導をする。
異文化と自国の文化を理解し尊重する態度を養う
1はじめに
平成21.22年度さいたま市教育委員会の委嘱を受け、「我が国の伝統や文化を尊重する教育」の
研究推進を図っている。この具体的な方策としてく指導の重点〉に「異文化を理解し自国の文化を
尊重する態度を養う」ことを掲げた。以下が、「指導の重点」に対応した努力事項である。
<努力事項>
①コミュニケーションの基礎となる基本文や単語の定着を図る゜
②積極的に授業に参加できる指導をめざし、教材教具を工夫する。
③授業の中でペアワーク、グループワークなど学習形態を工夫する。
④(1,2年)少人数指導で個々の生徒にきめ細かな指導を行う。
⑤異文化を理解し、自国の文化を尊重する態度を養う。
・授業の中で、日本の文化に根ざした辨柄を挙げ、英語で表現するための指導
・英語を使う人々の習慣や考え方、その表現方法などの指導の工夫
2英語科の目標に迫るための具体的な手だて
(1)コミュニケーションの基礎となる確かな学力をつけるために
ア)スペリングコンテスト(単語や熟語のテスト)の実施
教科書の新出単語を中心に出題した。定期テストではなかなか点数をとることが難しい生徒
でも、意欲的に取り組んでいる。
イ)ワークブックやノートチェックの実施
授業の進度ごとに定期的にワークブックやノートを集めて評価し、まとめ方やノートの取り
方について指導をしている。
ウ)その他の工夫
ビンゴゲームなどのゲームを活用し、生徒の興味・関心を高める工夫をしている。
(2)個人差を考慮した指導を行うために
授業の内容によって、隣、前後、グループなどの学習形態を工夫している。
学年が上がるほど、同性同士の方がやりやすい場合もある。同性のリーダー(英語の得意な生
徒)とパートナー(英語の苦手な生徒)を組ませ、ペア活動をさせている。分からないところを
リーダーに聞いたり、教え合うことで、授業が活発になる。
(3)極極的に自己表現する力をつけるために
ア)ティームテイーチングの工夫
jTEとALTとのティームティーチングの授業を行っている。
イ)授業の導入での工夫
ペア相手を日本語の分からない外国人と想定し、自分が伝えたいことを相手に当てさせる
GuessWork活動である。既習表現を応用させることで基本表現の定着を図っている。その際、
生徒たちの発想を大切にしている。
-98-
(4)異文化を理解し、自国の文化を尊重する態度を養うために
外国で現地の人から日本のことについてさまざまな質問を受け、瀞えられないという経験をし
たことのあるロ本人は多いのではないだろうか。もっと自分の国、町、伝統的な文化や習慣につ
いて理解し、英語で発信していく訓練が必要となっていくだろう。
そこで、以下のような指導の工夫を考え、実践している。
ア)授業の中で、日本の文化に根ざした事柄を挙げ、英語で表現するための指導
具体的には、例えばWarm-upの場面で、ベアの一人がお茶碗とか籍、座布団のような日本の
事物を英語で表現し、パートナーがそれを当てるGuessWorkなどを行っている。
イ)英語を日常的に使う人々の習慣や考え方、その表現方法などの指導の]三夫
英語を学習していくIl1で、当然、生徒たちは自分たちがlF1常使川している日本語という言葉
の特質、習慣や考え方と英語という言葉や習慣との差異に気付いていく。
ウ)英識の言莱そのものがもつ文化(文化的背景)を理解させる指導のl:夫
例えば、英縞ではCoodmorning.(よい朝ですね)は、H本では「お早う(ございます)」と、
朝会った人にあいさつをする。この違いは何?などの質問で考えさせる、など。
3研究の経過
(1)平成22年度さいたま市教育委員会計画訪問での研究授業(平成22年7月8日(木)実施)
ア授業者:T1島田章、T2三井裕美(少人数サポート)
イ指導者:さいたま市立教育研究所主任指導主事榎本孝之先生
ウ学習指導案
1題材名Unit4(東京書籍NEWHORIZONENGLlSHCOURSE1)
2題材について
この単元は、「日本大好き」というUnitであり、「折り紙」や「習字」、「ご飯と味噌汁」といっ
た日本の朝食が話題となっていることから、日本的なもの(日本の文化)について触れることがで
きる。また、いくつかの動物の名前、学校の教科の言い方についても触れているので、「朝食に何
を食べるのか」や「好きな教科は何か」など、日常の生活と密接に関連させて指導することができ
る。(略)
3生徒の実態と指導観
学習に意欲的に取り組む生徒が多く、ペア活動なども真面目な態度で熱心に行う。(略)
コミュニケーションに対する関心・意欲・態度を育てるため、次の3つに慨意している。
①始業時のあいさつは、既習の内容を使った短い言語活動として位般付ける。
②「CommunicationCard」を活用して、教師に英語で話しかけることを奨励する。
③「McritCard」を活用して、授業中に積極的に発言することを奨励する。
英語がiIiし<11ドけるようになることを奨励するため、ミニ・テストを定期的に行い、ア.事前に
必ず予告する。イ.本番直前にW「iLingTimeを持つ。ウ.10点満点をとった場合は、奨励シールを
ファイルに貼り、蓄積する。=AmericaTourの用紙を色で塗りつぶしていく、などでモチベーシ
ョンを与えるようにする。家庭学習の課題として、本文の英文を3回ずつ響いて日本語訳をする。
覚えたい語イリを5回ずつ習いて意味の確認をすることを必ず課す。ノート点検は、授業の始業前か
ら行い、牒題を必ずやってくることを定着させる。
「読む」指導では、RcpeatingRoading-OverlappingReading-30秒Reading一一息Rcadingな
どの手順をワンパターンとして定着させる。今後、知的理解を図るために、暗緬とReadingを組み
合わせる活動も取り入れる。(略)
-99-
4単元の指導目標
【コミュニケーションへの関心・意欲・態度】
①動物、教科、食事について興味をもって学習する。
②Whatと「主語十be動詞十形容詞」の文を用いた言語活動に愈欲的に取り組もうとする。
(略))
5「我が国の伝統や文化を尊重する教育」の視点
1年の英語教育を通して具現化するために、次の項目を扱うこととする。
①Unitl「ようこそ、グリーン先生」:名前の言い方(姓→名の順)
②Unit4「日本大好き」:折り紙、習字、欧米の食生活と日本の食生活
③Unit6「グリーン家の人々」:漢字、かな、歌舞伎
④Unitll「それぞれの正月」:日本の年越しと新年の過ごし方
6指導計画(4.5時間扱い)(略)
7単元の評価規準(略)
8本時の指導目標
(1)本時の指導目標
・Whatを用いた文(be動詞)を理解させ、活用できるようにする。
(2)本時の評価規準
ア.コミュニケーションへの関心・意欲・態度
・ペアワークに意欲的に参加できる。
イ.表現の能力
・What,sthis(that)?の文を用いて話すことができる。
ウ.理解の能力
・What'sthis(that)?の英文を聞いて理解することができる。
エ.言語や文化についての知識・理解
・折り紙や動物についての知識をもつことができる。
(3)本時の指導過程
学習活動
指導と評価のポイント
(1)あいさつ(教師一生徒、ペア活動)
・アイコンタクトをしてペア活動しているか。
(3)Orallnt「oduction(手作り作品を使って)
・集lliして聞いている力
・意味を確認できたか。
・内容が理解できたか。
(補助発問)
「先生は何と聞きましたか?
「何と答えましたか?」
ミゴミー
】
①
Tl:What,sthis?
T2:1t,sabird・
導
Tl:That'srighL
入
10
〃
◎
」
「それに対して先生は(iilと言いましたか?
・新出のlii語や表現が理解できている力
②
。
Tl:Wha1,sthis?
」
。
T2:Idon,(know,IsitananimaI?
Tl:Yes,itis、1t,sarabbit.
T2:ReaⅡy?
(4)Practicc
(内容理解のための手だて=絵を使って同じ
ア.Pal[ernPractice
絵カードを使って、導入②のパターンでTl
とT2が!=jriMl活動の模範対話をする。
-100-
パターンを何度も聞かせる)
・日本のもの(おそば、うちわ、扇子、寿司
など)について触れる。
展開”
一教師の後から発音練習をする。
イワークシートを使って、導入②のパター
ンでペア活動をする。
ウ.発表する。(3ペアほど)
ェ板諜
・教師の対話が理解できたか”
.まだ文字を兇せない段|勝での言語活動なの
で「音」だけで生き生きとしたベア活1k11に
なっているか。
・ISi【ananimal?がⅡミしく(えているか。
9研究協議(本時のポイントや「日本の伝統・文化」に関することに絞って抜粋した。)
①授業者からの反省
・What,sthis?-[t,sabird・の問答を重点に行った。
・日本のものは「うちわ」や「おそば」は少しくどくなるので、「寿司」に味線」「茶碗」
に絞った。
②他の英語科教員からの感想や意見
・異文化を1年生で理解させるのは少し難しいが、ロ本の物を意識させていてよかった。
・聞くことや話すことの活動量が多く、よかった。
・授業規律もしっかりしていて、授業の初めからテンポよく進められていた。
③指導者からの指導助言
・どの授業(英語科全員で6名)も先生と生ルビの人間関係がよくできていて、’'二徒が生き化き
と活動している姿が見られた。ll々の積み砿わが感じられた。
・板書の仕方では、「書く」ことと「発音する」二とを分けた方がよい。
・lCT機器の有効活用をお願いしたい。例えば、デジタル教科詩には、新llIIii語も入っていて
フラッシュカードとしても有効である。
(3)平成22年度プレ授業研究会での研究授業(平成22年11月211(火)実施)
ア授業者:Tl塚脇将典、T2KblH章
イ指導者:さいたま『'7教育委員会指導1裸主任指導主事小林IE美先生
ウ学習指導案
1題材名Unit5AParkingoraParkingArea?,MZWHORIZONEnglishCourscBOOK2
2題材について
身近な地域の問題として、自転車の駐輪問題を取り上げている。文法事項としては、接続IiIilの
i"that/when/becauseを取扱う。価liiな自分の意兄「賛成・反対」を言えるようにしたい
3生徒の実態と指導観(略)
4「我が国の伝統や文化を尊重する教育」の視点から
本時の導入部において、l」本の伝統的なもの(味11御汁・おにぎり・お箸など)を取り扱う。兇な
った外国譜の視点から11本の伝統文化に触れる機会とする。
5指導計画(略)
6本時の学習目標(略)
7指導過程
学習活動
‐-’
1Illlll
(1)GI℃ctings
.元気よくあいさつをする。
(2)Song“StandbyMo”
指導と評価のポイント
・現『|tある授難の雰囲気をつくる。
・金員が歌iiiilのプリントを持っているか。
○大きな7t『で歌っているか”
|’
-101-
|’
DTZ
Dductlon(DB、①
(3)Orallntroduction(Demonstration)
mmlV-D
・TlがT2に対して、“Whataml?,'のような形
刑=1,,.F-丘呑口臣
Tl:M「・Shimada,doyou1ikemisosoup?
T2:Yes,ofcourse.
○教師、
Tl:Ifyoumakeitwhatdoyouneed?
T2:7b/世?
Tl:No.
3ML…週:
T2:ノリ1,1
Tl:Right.
Ij7Tな020"⑩腕30has/ii
4 `u"0”【
‐菟鼻.
発
5ch(zzLノα〃
(4)Explanationoftoday,spoint
展
逹ジミ=
「
(8)Consolidation
・プリントを用いて本時のまとめをし、家庭
学習(復習)を促す。
8研究協議(本時のポイントや「日本の伝統・文化」に関することに絞って抜粋した。)
①授業者からの反省
・生徒もあがっていたようだ。普段はもっと手が挙がる。盛り上げられれば良かった。
・日本の伝統文化は、導入部でCuessWork活動として扱った。
②他の英語科教員からの感想や意見
・ペア学習の良さ(教え合い)が出ていた。
・自分の体験から英語を通じて、アメリカと日本の文化の違いなども教えていた。
・GuessWorkの最後は、生徒を前によんだり、隠してやるのも良いのではないか。
・伝統的な物だけでなく、現在の日本の物などを織り交ぜていく方法も良い。
③指導者からの指導助言
・導入で軽く流れたので「伝統・文化」が生徒の意識に残っていないのではないだろうか。
・日本の文化を他国の人に伝えていこうとする必然性があった方がよい。例えば、「ALTに日
本の~を紹介しよう」とか、「季節の伝統行事を伝えてみよう」とか。その逆もある。
・日本の良さに気がついて、日本のものや考え方を英語で発信していくことが大切である。
4研究の成果と今後の課題
(1)研究の成果
①ただ単に外国(主に英語圏)の言葉や文化を学ぶだけでなく、日本の事物を英語で伝えること
の楽しさや難しさに気が付く生徒が増えた。
②異文化理解だけでなく自国文化理解と英語での発信の方法等を指導することにより、英語科教
員にとっても指導の工夫について考えるようになった。
(2)今後の課題
①自国の事物を日本語を使用しないで英語で説明する工夫が必要である。また、日本の伝統的な
ものだけでなく、現在の日本人の生活や新しい事物も説明できる能力が必要となる。
②言葉で自己表現しようとする意欲や態度を身に付ける必要がある。自分、家族、友人、住んで
いる町や日本のことにもっと関心をもち、英語で表現できる力をつけさせたい。
-102-
(~這一穂~)
研究の実践及び成果と今後の課題
<本研究における道徳教育の重点目標>
「地域社会に目を向け、地域の一員としての自覚を持って郷土の伝統と文化を
愛する心情を深める」
「日本の伝統文化のよさについて理解を深め、優れた伝統文化の継承と新しい
文化の創造に貢献する態度を育む」
<本研究とのかかわり>
①地域の伝統や文化を知り、自分たちの生活との関わりを認識し、大切に
していこうという心情を育む。
②自らの手で伝統や文化を継承し、次世代へと繋げようとする態度を育む。
1はじめに
新学習指導要領では、道徳教育改訂の要点の一つとして、道徳教育の目標について、従来の目標
に「伝統や文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛し」「公共の精神を尊び」「他国
を尊重し、国際社会の平和と発展や環境の保全に貢献し」が加えられた。また、学習指導要領解説
編の「第2章道徳の目標第2節道徳教育の目標」においても(3)でその重要性に触れている。
我が国の伝統や文化を尊重し、国際社会への貢献や発展に寄与する態度の育成は、今まで以上に力
を入れて取り組まねばならない。本校でも今回の「我が国の伝統や文化を尊重する教育」研究委嘱
を契機に、今一度、道徳教育においても伝統や文化を尊重していく心情を深め、優れた伝統文化の
継承と新しい文化の創造に貢献する態度を育成していきたいと考えた。
2目標に迫るための具体的な手立て
(1)道徳の時間での各学年における取組
内容項目4-(8)、4-(9)が本研究内容にあたることから、年間指導計画でも「さいたま
市郷土資料集」などを用い、年間指導計画に効果的に位睡づけ道徳の時間の指導にあたることとし
た。
内容頃11
内容項目
11月1週
4-(9)
さよなら、ホストファミリー(あかつき1年「自分をみつめる」)
11月4週
4-(8)
娘のふるさと(あかつき1年「自分をみつめる」)
12月3週
4-(8) 宇治先生の願い(さいたま市道徳郷土資料集)
3月1週
4-(9)
同(あかつき2年「自分を考える」)
9月4週
4-(8)
ようこそ「やねせん」へ(あかつき3年「自分をのばす」)
11月2週
4-(9)
日本人としての意識(あかつき3年「自分をのばす」)
12月1週
4-(9) 悠久のときを超えて(さいたま市道徳郷土資料集)
3年
実施時期
1年 2年
資料名(出典)
学年
-103-
(2)道徳教育と各教科との関連
学習指導要領では、各教科等において道徳教育の目標に基づき、道徳の内容についてそれぞれの
特質に応じて、適切な指導をするとしている。各教科竿と「伝統や文化」に関する教育の関連を考
えた時、日頃の授業からも伝統文化に関する学習が行いやすいのは、国語・社会・音楽・美術・保
健体育・技術・家庭科であると思われる。そこで、日頃の各教科等の目標や内容、教材と、道徳の
時間を関連させることで、生徒の「伝統や文化」に対する知識や体験、思いをより深めたいと考え
た。
道徳の時間
11月1週4-(9)
社会科
さよなら、ホストファ
9月「古代までの日
ミリー
本」
技術
4月「日本の伝統的
技術を知る」
(あかつき1年
「自分をみつめる」)
保健体育
国語
1月「百人一首」
11月4週4-(8)
12,1月「武道」
娘のふるさと
(あかつき1年「自分
をみつめる」)
音楽
家庭科
1月「私たちの生活
3月「箏曲さくら」
と住まい」
道徳と各教科の関連性(例:1年生)
3
研究の経過
(1))研究授業実施の流れ
前項で述べたように、(
前項で述べたように、伝統や文化を尊重する教fifは、全学年において、道徳の時間をはじめ各教
科等で指導を行うことが大切である。今回、研究授業を行うにあたっては、3年生で授業を行い今
までの知識や体験、思いを振り返らせることによって、より深く「伝統や文化」について考えるこ
とができると考えた。
さらに、さいた主市作成の郷土資料集を用いることによって、生徒にとってより身近な内容とな
るようにした。そうすることで場面の状況が把握しやすくなり、自分とのかかわりで道徳的価値に
迫る際に、現実味をもって振り返ることができると考えた。
<研究授業について>
実施クラス:3年5組(男子19名
女子19名iiI38名)
実施ロ:平成22年11月2日 (火)
-104-
主題名
:優れた文化の伝承と新しい文化の創造3-(2)
資料名
:「悠久の時を超えて」(出典「さいたま「|丁郷ニヒ資料集1」)
以下、指導案の一部である。
予想される生徒の反応
学習活動
・盆栽だ。小さいのに木になってる。
○盆栽を見て、本
導入
.かわいい。きれい。
時の内容を知る。
指導」2の留意点
○本物の盆較にふれ、
生徒の興味を引き出す。
・初めて間近で見た。
○怖況や遜場人物
を把握し、資料を
読む。
畷
1内定が決まっているのに主人公が悩んでいるのはどうし
てだろう。
○丁寧に範読し、主人
公の情況を掴めるよう
にする。
○主人公のゆれる心情
を押えるとともに、そ
こまで思わせる盆栽の
・盆栽の美しさが心をとらえて離さなく
なったから。
素晴らしさについて考
えさせる。
・このまま就職することに疑問を持ち始
めたから。
(2)研究授業の展DII
授業の導入では、盆栽についての予備知識がない
生徒がほとんどであり、その説明に時間を割いてし
まった。展開については生徒自身がこの資料の中で
重要と思える個所をしっかりと把握していたため、
比較的スムーズに資料に入っていけた。特に発問1
では、主人公が悩んでいる様子と、進路決定に向け
て、迷っている現実の自分たちの様子とが重なり、
主人公の心情をよく汲み取っていた。発問3の「伝
授業の様子
統文化を守り続けるということは、どういうことだろう」に対しては、 自分の考えがもてた生徒と
そうでない生徒に分かれた。
(3)研究協議より
授業後、さいたま市教育委員会指導1課玉崎先生よりご指導を受けながら、道徳部会として授
業を振り返った。
-105-
授業者から、今回の資料の内容から、内容項目4-(9)を念頭に極いた授業を成立させる難し
さが挙げられた。話し合いの流れによっては内容項目1-(2)、1-(4)等の「目標を持ちや
り抜く」や「自分の人生を切り拓く」となってしまいそうになるからである。また、3年生であっ
ても、日頃から「伝統や文化」を意識して生活する場面は乏しく、興味関心が引き出しにくいと感
じ、状況説明や予想される生徒の反応を考える難しさが挙げられた。部会員からも同じような意見
が出て、「伝統や文化を尊重する心」を生徒の心に落とす難しさを改めて実感した。指導者の先生
からは、伝統文化をバトンとしてとらえると「継承」と「創造」であって、今回の授業を通じて種
まきをし、そしてあとは生徒自身が育んでいける内容とすることが大切だとのご指摘を受けた。ま
た全体の協識として授業展開の工夫(本物の盆栽の準備やゲストテイーチヤーの活用)や発問の精
選や再考を視野にいれての見直しの必要性を示唆された。
(4)生徒の記述より
~「伝統文化を守り続けるということは、どういう事だろう。」という問いに対して~
・伝統文化を守り続けるとは、そこの場のよいところを受け継いで、また次の世代に引き継
いで・・・と、人が一つのチームとなって守ること。今考えて見れば「君はこれを守り続
けるんだ」なんていわれなくても、自然と受け継いでいるのが多くあると思った。
(大けやきとか)
・今まで続けていたことを次の世代に教え、文化を創っていくこと。伝統的な技術をいつま
でも続かせること。
・伝統文化の素晴らしさ、美しさを次の世代や外国に広めて行くことだと思う。その伝統職
人の世界だけでなく、一般の世界にも広め、その美しさを分かち合う事だと思う。
・伝統文化を守るということは、自分の國や地域を誇りに思う気持ちがないと出来ないこと
だと思う。技だけでなく心も受け継いでいくことが何より大切だと思う。
4研究の成果と今後の課題
今回の研究を通しての成果は、第一に「伝統や文化」についての捉え方が教師側にとっても考え
させられる内容であり、自らの固定観念を打ち破り、生徒たちにどう繋げていくかという点の難し
さを知ったことである。第二には、道徳の時間のみならず、各教科との関連性の中で、「伝統や文
化」について考える場面が増えたことにより、生徒自身が「伝統や文化」は自分たちの生活に密着
しているということに気付き始めたという手ごたえを感じた点である。
課題としては、今回の研究を通して、生徒の中にある「伝統や文化」に対する考え方や捉え方に
個人差が大きいことが分かった点である。それは「伝統や文化」を考える際に基盤となる知識や「伝
統や文化」に触れるなどの体験の差にも起因しているものと考えられる。その点をどう補って授業
を展開し、深く考えさせることができるかを模索し、今後の指導へと繋げる必要性を実感した。
-106-
総合的な学習の時間
研究の実践及び成果と今後の課題
く総合的な学習の時間目標>
地域の「ひと゜もの・こと」とのかかわりについての探究的な学習を通して、
事象を総合的に追究する方法を身に付け、そこに潜む問題を主体的に見出し、
他者と協力して問題を解決する能力と態度を育てることで、自らの生き方を
考え、よりよい地域社会を創り出せるようにする。
<研究羊題を受けての目標>
・日本の伝統・文化に関する様々な体験活動を通して、先人の生き方や精神
の在り方などを理解させる。
・地域の人材や施設等を活用し、地域の自然や伝統・文化について理解させ、
地域や日本のよさに気づかせる。
1はじめに
総合的な学習の時間の目標は、生徒一人ひとりが社会に生きる一員として自覚し、自分たちの生
き方を、教科の枠を超えた横断的・総合的な学習、探究的な学習から見出せることにある。今年度
の研究の重点を受けて、地域や日本のよさを実感させる工夫として、指導の重点に「我が国の「ひ
と・もの・こと」とのかかわりを通して、総合的に追究する方法を身につける。」ことを掲げた。
それらをふまえて、今年度の努力事項を次のようにした。
〈努力事項〉
①我が国の「ひと・もの・こと」とのかかわりから、興味関心を高めた学習活動への工夫
②自らの行為に責任をもって意思決定をするための工夫。
③他者と協力して問題を解決する能力と態度の育成。
2研究の具現化のために
(1)我が国の「ひと・もの・こと」とのかかわりから、興味関心を高めた学習活動への工夫
・映像やインターネットを活用し、興味をもって調べ学習を行う。
・時間を十分に確保し、探究的に学ぶ姿勢を示す。
(2)自らの行為に責任をもって意思決定をするための工夫。
・個々に分担して調べ学習行うことや、体験学習の場で仕事を与えるなど、集団の中の-人の
位置づけを明確にする。
・教員が一体となって指導に当たり、生徒が主体的に学習活動を行える体制づくり。
(3)他者と協力して問題を解決する能力と態度の育成。
.特別活動との連携を考慮しながら、総合的な学習の時間の特質に応じた指導をする。
・グループ活動など意見交換の場をつくり、他者と協力して問題解決ができる人間関係を築く。
-107-
3研究の実践
[第1学年の取組]
目的1,学び方を学ぼう
2,社会との関わり方を学ぼう
取組
1,学び方を学ぼう
・本やインターネット、新聞などの活用した情報収集のやり方
・群<活動として、文ilドやパネルでのまとめ
・クラス内発表
・人間関係プログラムの実地
2,地域の働く人から学ぶ
・ガイダンス
・班ごとにテーマを設定し、職業を調べる
・職業ごとにグループを組み、3日間の職場体験
.振り返りシートやお礼の手紙などによる11F後学習
[第2学年の取組]
l蕊灘悪射騨認識Z蕊穿識悪筑宏醇甥租塞…~~ ̄~苧#←…--.1
目的1,地域の伝統文化を知ろう
2,生き方について考える
懇曇
3,舘岩についての学びを深める
取組
1,地域の伝統文化を知ろう(鎌倉)
・鎌倉の文化に関する学習テーマを設定し、学習計画を立てる。
可一W:戯…
・選んだテーマについて、本やインターネット等で調べる。
・班で協力し、活動計画を制作する。
・事前学習で調べたことを踏まえて体験活動を行う。
・体験活動を通して、学んだことを整理・分析し、まとめる。
・事後学習として新聞を製作し、発表する。
露
2,生き方について考える
・進路についてのアンケート調査を行う。
・上級学校の種類等について調べる。
.調べた内容をレポートにまとめる。
3,舘岩についての学びを深める
・オリエンテーションで映像を見る。
・舘岩の地域についてのテーマを設定し、学習計画を立てる。
懸
・選んだテーマについて、本やインターネット等で調べる。
.調べた内容を新聞にまとめる。
鵠i鱒iii
・宿泊体験を行う。
・21F後学習として、インストラクターの方へお礼の手紙を書く。
-108-
[第3学年の取組]
目的1,地域の伝統文化を保護しよう
2,自分の夢を伝えよう
取組
1,自国の伝統文化を保護しよう(京都・奈良)
・京都・奈良に関する学習テーマを設定し、学習計画を立てる。
・選んだテーマについて、本やインターネット等で調べる。
・班で協力し、活動計画を制作する。
・事前学習で調べたことを踏まえて体験活動を行う。
艫
・体験活動を通して、学んだことを整理・分析し、まとめる。
i認
2,自分の夢を伝えよう
・テキストを活用し、これからの社会で必要になるであろう様々なことを学ぶ。
・レクチャーを受け、自己の考えをまとめる。
・事前に調べた内容からディベートを行い、自己を主張する。
○伝統・文化に関する実践例
2年鎌倉校外学習
日時
目的
平成22年6月23日(水)
①鎌倉の見学を通して、日本の文化に触れる。
②班活動を行うことで自律性を養い、諸活動の基礎を築く。
・実行委員(学級委員18名)→目標・日程・生活のきまり尋
組織
・班長会→コースの決め方・班行動のきまりの確認
・班組織→班長・園リ班長・記録(写真)・時計・保健・会計・学習
鎌倉郊外学習は、3学年の修学旅行を見通した体験学習として平成20年度から実施し
る。また、我が国の伝統・文化の研究に際し、歴史的遺産が残る鎌倉を題材に取り上げ、
国の文化に対する興味関心を高めることを視野に入れた活動としている。
内容
事前学習として、調べる場所を他の班と重ならないように選択・分担し、個人の学習う
にもとづいた調べ学習を行った。コース設定では、自ら
学習した内容を踏まえ見学場所の決定、時間管理などを
各班で相談し、班長を中心にコースをまとめた。当日は
、
コースをもとに各自が責任意識を持って行動し、実際に
文化に触れる体験を行った。
事後学習では、事前学習での調べ学習の内容と当日の
体験をもとに個人新聞を作成した。新聞は、クラス掲示
し、班内での共有、またクラス内での共有を行い、さら
に学習を深めた。
取組の結果から、鎌倉学習の利点として、①鎌倉幕府が置かれていた場所で多くの有名な連
造物(鎌倉の大仏、鶴岡八幡宮、銭洗弁天など)がある。②山に囲まれ、南側は海に面してい
る自然豊かな街。③多くの文化人が住んでいた落ち着いた町並み。などが挙げられる。
成果
事前学習においての新聞つくりでは、一年時の調べ学習が基礎となり、本やインターネット
を効果的に活用することができた。単に施設を調べるのではなく、11芋代背景や地域と関連づけ
た内容をまとめられる生徒が多くみられた。また、大仏や鶴岡八幡宮など、実際に見た迫ノJや
美しさなどを感じられていた。班内での協同的な活動の充実が文化に触れる意欲につながり、
二年修学旅行へのつながる学習ができた。
-109-
3年京都・奈良修学旅行
[I時
目的
平成22年6月15(火)~17日(木)
①ji(都・奈良を通して、我が国の伝統文化へ理解を深める。
②生徒の自主性や責任感を高めるとともに、協力し合える集団をつくる。
・実行委員(学級委員18名)一目標・日程・生活のきまり竿
組織
・班長会一コースの決め方・班行動のきまりの確認
・室長会一室長・保健・整美・食事・入浴・放送・しおり
修学旅行は、二年時の鎌倉校外学習を受け、生徒の自主的な活動と協同的なグループ活動を
I]的として行った。また、我が国の伝統・文化において「本物」に触れる活動として、生徒の
伝統・文化を尊重し、誇りに思う心情の育成に麺点をおいた。
1日目は、奈良公園周辺・法隆寺・薬師寺・下騨院・下城〃(跡から班長を中心にコースを設
定し、班行動を行った。2日目は、金閣寺と清水寺にチェックポイントを設け、京都市内を中
内容
心にコース設定を行い、当日はシルバーガイドの力と班行111jを行った。夜には京都タワーを上
り、京都の夜蹴見学をした。3ロロは、各クラスでコー
スを設定、座#ii体験や扇子作り体験、八つ橋作り、川下
りなどの体験学習をクラス別行動で行った。
事後学習では、体験を1mして感じたことや調べ学習で
の内容を、写真や図などを用いて新聞形式にまとめた。
一人ひとりが工夫した新聞を製作することができ、内容
の深い事後学習ができた。
全体を適して、鎌倉学習の経験から、伝統・文化に対す
る興味が高く取り組めていた。シルバーガイドさんを入れ
た班別行動は、昨年度から実施しているが、シルバーガイ
ドさんとの交流により、本やインターネット等の綱ぺ学習
ではわからない話を耳で聞き、本物を目で見て、空気感を
肌で感じるといった、五感に響く体験学習を行うニとがで
きた。
成果
以下、生徒の感想
○%(都・奈良は歴史的遺産が多いせいか、とても「和」を感じました。シルバーガイドさん
はとても丁寧に歴史を教えてくれました。僕は騰史がとても苦手ですが、実際に行って話を間
<と頭にボンボン入ってきて、興味がわきました。
○京都では古くから伝わっている建物や宗教がすごく大リドにされていると改めて思いました。
奈良も同様に、仏様も大事にされていまいた。こういった歴史は、いつまでも人々の心に刻ま
れていくものだと改めて実感しました。
○この修学旅行は、様々な建物や町並みなどの文化や歴史に触れることができ、普段の生活
のllJでは体感できない勉強ができた。実際見ることによって、パンフレットやテレビでは味わ
えない蹴色や雰囲気などを感じ取ることができてとても良かった。
4,研究の課題
3年1M|を見通した総合を行うにあたって、一年時では「未来くるワーク」が中心となるため、伝
統・文化を絡めた活動が困難であった。また、生徒の意識付けとして、伝統・文化に対する関心を
継続させる工夫が必要である。体験学習を効果的に取り入れ、「本物」を感じる授業を作り上げて
行かなければならない。その為にも、地域との連携を強く保ちながら、生徒自身が主体的に学ぶ学
習環境づくりをしていく。3年の修学旅行で終わらず、伝統・文化の視点を日々の生活に生かして
いけるよう、ディベートを取り入れ、自己の主張ができる生徒の育成を目指していく。
-110-
(~W罰;F吾薑i~)
研究の実践及び成果と今後の課題
<目標>
望ましい集団生活を通して、心身の調和のとれた発達と個性の伸長を図り、
集団や社会の=員としてよりよい生活や人間関係を築こうとする自主的、実践
的な態度を育てるとともに、人間としての生き方についての自覚を深め、自己
を生かす能力を養う⑨
くT我が国の伝統や文化を尊重する教育」での目標>
了体験的な活動を通して日本の伝統文化を理解し、生き方についての考えを深
める。
1はじめに
特別活動とは、よりよい人間関係を築きながら、望ましい集団生活を送り、自分の生き方につい
て考える大切な時間である。「個」と「集団」との関係に留意しながら展開していかなければなら
ない。本校は21年度より「我が国の伝統や文化を尊重する教育」の研究指定を受け、本校における
特別活動の実践にどのように取り入れるかを検討する中で、既存の行事を見直し、伝統文化を尊重
する教育の視点を取り入れる研究を進めることとした。また、提案型の実践となるが、日本古来の
茶道を体験することにより望ましい集団づくりを目指した授業を試みた。
2「我が国の伝統や文化を尊重する教育」での目標にせまるための具体的な手立て
(1)各行事における「伝統文化」に関わる視点を見直す。
(2)よりよい人間関係を築けるように、集団行動の場を多く設定する。
(3)「日本の遊び」や「日本の音楽」、「日本の美術」や「日本の文化」などの体験活動を取り入
れる。
3研究の経過
く1学年の主な取り組み>
名称
日韓文化交流会(クラス交流会)
実施日
5月24日
(儀霧Ilii1II1111111
〕名の韓国人中
5晤耶でL_廿甦
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淵の授業体聯
全校
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②
-111-
錘l玉1人ヰ
韓国生は緯[剰語、葵
己紹介を行い、韓国生は韓国語、英語、日本語
の混ざった挨拶と自己紹介をする。
韓国生が6つ0
①通訳を含占
④通訳を含め、5人の韓国生が6つの班に分か
〃〕y吉田
れて交流の活動を行う
のてずJF
というものである。
ソ「リfEf3
を折った。主に折り鶴を折ったが、クラスによ
、を刀
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り様々なものを折り交流した。折った折り紙を
の黒いlLHの耐
露[玉1人ヰ
韓国人中学生に日韓交流の思い出の品として贈
った゜
玉Iの戎
可LMn-U
司司-1罫し、1馨孚
1日という短い交流ではあったが、生徒にとって、日韓交流と同時に日本文化を
見直す良い機会となった。準備期間では、如何に日本の伝統文化を通して、韓国生
徒を迎えるか熱心に話し合いが行われた。他学年でも、「剣玉」「書道」「お手玉」
「アニメ」などを通した交流が行われた。今後の課題としては、木崎中生と韓国生
の定期的な交流を計ることがあげられる。また、韓国だけでなく積極的に他国と交
流する機会が増えれば、生徒たちの日本の伝統文化への意識は高くなると考えられ
る
◎
<2学年の主な取り組み>
名称
鎌倉校外学習
実施日
6月23日
取組内容
圏
ヨ本:のイ天ll3FTYYrC
あるlpTり紙」I蘓溌蕊
各班で日本の伝統文化の一つである「折り紙」
伝統文化を
尊重する
教育の視点
成果と課題
。
ラノ
|’
けど目■
③日本人生徒は、韓国語による簡単な挨拶と自
修学旅行における班別活動の礎を担う位置づけで2
公共交通機関を利用し、現地の行動もすべて班別活璽
げ、各委員会と連携した組織作りを行う。-人がひと
から運営、事後のまとめまで実行委員会が中心とな
って活動した。また、事前学習として総合的な学習
の時間と連携しながら鎌倉紹介新聞を班で協力しな
がら作成した。事後学習としては、一人一枚の校外
学習のまとめを新聞形式で作成した。
①組織作り
鎌倉校外学習実行委員会を発足し、学級委員を
実行委員として企両・運営を行った。
②生活班の構成・役割分担
各クラスの実態に合わせて、立候補式や推薦式、
投票式などの方法で班長(リーダー)を選出した。
その後、班長会議を行い、1日クラスや部活動などを
した生活班の構成を行った。班員一人ひとりが必す
役割分担を行った。
-112-
班長
班のリーダーコ貞任感を侍って班を平等にまとめる.
副班長(学習係)
班長を支える。班長と班員の橋渡し。′fb脅係も兼ねる。
保健係
班員の体調管理を行う。応急バッグの貞任行。
記録係
Ll[行動を写真やメモで記録する。資料等を回収する.
時計係
交通機関の時刻表管理。班行動の時間の記録□
会計係
交通Y11や昼食iuiなど、班員の会計をまとめて報告する。
学習係
事前学習における資料集め。新聞づく'リのBIi任者.
第1回
鎌倉校外学習について、実行委員紹介、スローガン発表
第2回
行動のきまり(案)の提案、学級討議のお願い
第3回
学級討議を受けた実行委員会からの回答
第4回
しおりの読み合わせ、きまりの最終確認、班行動練習
第5回
前1」注意
第6回
事後アンケート集計の報告、まとめ
。
負・晋
?
四⑤、江川
7
E】
、
⑤
,
uけ心〈用
空目ク公国弱
,
個人や集団で行う調べ学習を通して、学年全体の古都鎌倉について興味関心を高
伝統文化を
尊重する
め、校外学習行事への望ましい雰囲気をつくる。実際に現地まで足を迎び、本物に
教育の視点
触れる。組織作りも含めて、修学旅行の礎的な活動になるようにする。
実行委員会を中心とした組織述営を経て、実行委員(学級委員)のリーダーとし
ての自覚は非常に高まった。また、班長会議を取れることで班長のリーダー性が尚
成果と課題
まるとともに、校外学習だけでなく、日常生活におけるチャイム蒜席騨の呼びかけ
が増え可集|寸1としてのまとまりが向lこした。しかし、学イド集会の4F前iii(;術など、実
行委員の部活動の時間等、放課後の時'111が無くなってしまうことは今後のiilL題であ
る
C
〕
<3学年の主な取り組み>
名称
修学旅行(奈良・京都)
実施日
6月151二1~171二1
修学旅行で奈良・京都を訪れた。1日目は奈良を班別行動、2日目は京都を班別
行動、3日目は京都をクラス別行動とした。早期実施のため、2年時から実行委員
会を発足し、調べ学習等を行った。
①組織作り
修学旅行実行委員会を発足し、実行委員を中心として企画・運営を行った。
実行委員会は、学級委員で組織した。
②京都・奈良についての調べ学習(2年時)
取組内容
調べ学習を行うことによって、生徒一人ひとりが修学旅行に対して、課題意
識を持って取り組めるようにした。生徒が見学可能と思われるところを班の数
(48カ所)選び、調べ学習を行った。本年度購入した資料や、昨年度までに蓄積
した資料、あるいはホームページなどを利用し調べた内容を、模造紙半分の大
きさに共通の形式でまとめ、廊下に掲示した。
③コース作りを通じて京都・奈良についての学習
3年になってすぐに、コース作りに取り組んだ。1日目は奈良班別半日コー
ス、2日目は京都班別1日コース、3日目は京都クラス別半日コースである。
2年生のときの調べ学習の経験を生かし、見学場所について調べ、班やクラス
で話し合いを重ね、コースを決めていった。特に、1日目と2日目は電車や(
スを使った見学になるので、交通手段についても詳しく調べた。
④シルバーガイドの活用
修学旅行の中心である2日目の京都班別行動に、シルバーガイドをつけ、 jj〈
都伝統文化の学習を補強した。完成した段階でコースをそれぞれの班担当のシ
ルバーガイドに送り、アドバイスをもらった。事前に何度も連絡を取り合う余
裕はなかったが、このアドバイスを参考にコースを若干修正し、決定版とした。
当日は、混雑状況などを配慮しながら生徒をリードしてくれた。
⑤事後のまとめ
新聞形式で各自修学旅行の感想をまとめた。
伝統文化を
尊重する
教育の視点
成果と課題
日本古来の仏寺や伝統文化多くが残る奈良・京都を訪れ、本物と出会い体験する。
総合的な学習の時間や美術など、他教科と連携を図り、伝統文化を尊重する心情を
育てる。
1年時、2年時に行った校外学習の経験が、組織運営や事前学習、班別行動など
に生かされていた。各専門委員長や班長などリーダーの成長が多く見られた。また
、
他教科との連携もあり、「和の心」など伝統文化への興味・関心は数年前の修学旅
行より高かったように`思われる。シルバーガイドとの交流は、現地の人とのコミュ
ニケーションにつながり、生徒たちにとって良い経験となった。
3研究の成果と課題
木崎中学校の良い伝統として、生徒たちの行事への取り組みは非常に積極的であることがあげら
れる。それは、すべての行事を実行委員会形式など、生徒主体の活動として取り組み、生徒自身が
成功させようとリーダー性を身につけながら準備をするからである。また、色々な場面で伝統文化
について触れたことで、生徒たちの自国への意識・知識は3年前より高まったように思われる。今
後は、伝統文化を尊重する視点を更に深め、より自主的な活動等を検討し取り組んでいきたい。
-114-
3日韓中学生交流会について
1日時:平成22年5月24日(月)10:00~16:00
2目的:さいたま「'7立中学校を訪問し、授業に参加したり、給食を共に食べたりすることを迦し
て、日本・韓国の中学生同士の文化交流を図る゜
3訪問団:韓国生徒50名、引率者5名、通訳4名、基金随行1名計60名
4本校の受け入れ体制:
(1)受け入れ担当者
○日緯中学生交流1F業委員会…校長、教頭、教務、生徒会6名、国際理解教育担当者3名、
特別活動担当者3名、研究推進委員3名
○生徒…生徒会役員7名、各学年学級委員長3名、受け入れクラスの学級委員20名
(2)企画・実施・運営の原案作成
生徒会代表1名、国際教育担当代表1名、特別活動担当代表1名、研究推進委員1名の計4名が
原案作成に当たる。
5主な日程
時間
職員・生徒
本校到着(出迎え)
9:30
10
内容
00~10:30(第2校時)
場所
ロータリー
【歓迎会】
担当職員・生徒会役員他
体育館
10 55~11
45(第3校時)
【クラスで交流会】
学級担任、生徒
各クラス
11 55~12
45(第4校時)
【クラスで授業体験】
学級担任、生徒
各クラス
【給食メニュー】豚キムチ丼、きびなどフライ、わかめスープ
12 50~13 20
13 20~13
13
40(昼休み)
校庭で一緒に遊んだり、教室で話をするなど自由に過ごす。
45~15:15(第5,6校時)
15:40
【全体交流会】
全校生徒、全職員
本校111発(見送り)
体育館
ロータリー
6クラス交流会及び体験授業について
(1)韓国中学生のグループ編成
・韓国中学生50名を10グループで編成する。
・通訳3名も各クラスに入ってもらう。残りのクラスはボランティア通訳7名を配置する。
.受け入れクラス…1学年3クラス、2学年4クラス、3学年3クラス
(3)クラス交流会の内海
ゲーム(フルーツバスケットなど)、日本と軸l1ilの遊び、lE1本と韓国の歌など。
(4)授業体験の教科
・講義中心の授業ではなく、参加型の授業を行う。
.(例)国語…欝道社会…地理(韓国の地勢など)数学…計算
理科…実験英語…普通の授業潜楽…日本の歌美術…浮世絵、絵手紙
体育…剣道、柔道、球技(サッカー、バレーボール、バスケットボールなど)
技術・家庭…韓国の食べ物の調理(チヂミなど)
-115-
(5)担当クラス及び授業者一覧
組
1年
2年
3年
担任
3時間目
授業(4時間目)
3
正田
学活
英語
渡邊
歌、ビンゴ、カルタなど
6
島田
学活
理科
吉田
植物(種子)
7
橘
学活
体育
杉田
ドッヂボール
2
黒川
学活
音楽
関根
日本の歌または琴
4
居郷
学活
英語
塚脇
英語ゲーム
6
小)|’
学活
美術
'1、川
墨絵
8
原田
学活
体育
原
剣道
2
井町
学活
家庭
井町
調理(簡単に作れる和食)
5
高松
学活
体育
高松
ダブル・ダッチ(縄跳び)
6
横須賀
学活
理科
横須賀
化学変化(カルメ焼き)
授業の内容(概要)
73時間目のクラス交流会の担当者及び4時間目の授業者へ
(1)学習指導案の作成
①3時間目のクラス交流会の担当者(担任)は、交流会の内容を生徒と話し合いで決める。
②4時間目の授業者は、学習指導案を作成する。
③授業で必要な消耗品や文具等がある場合には、早めに連絡する。
(2)韓国中学生について
①1クラスに韓国中学生5名と通訳1名の計6名が参加する。
②韓国中学生の年齢、男女の別などは、分かりしだい各担当者に連絡する。
③座席の位置などは各担任に任せる。給食を一緒に食べる班も決めておく。
(3)韓国中学生のペア生徒(本校生徒)
①担当クラスの中で、韓国中学生1人にペア生徒1人を決める。
②ペア生徒は、当日は1時間目の出迎えと2時間目の歓迎会にも出席する。歓迎会終了後は
自分のクラスへ案内する。
8全体交流会について
(1)時間:13:45~15:30
(2)場所:体育館
(3)内容:
※韓国中学生入場(拍手で迎える)
①開会の言葉
②生徒会長あいさつ
③韓国中学生あいさつ
司会(生徒会)
※内容については、生徒会から提案がある。
⑦韓国団長あいさつ
③学校長あいさつ
⑨閉会の言葉
⑩記念撮影
※韓国中学生退場(暖かい拍手で見送る)
-116-
(4))生徒会へのお願い
ア内容は、本校生徒の出し物と鰍|型|中学生の川し物(15分~20分)である。
イ本校生徒の出し物例
①吹奏楽部の演奏
②3年生の合唱「花」…音楽の授業で指導している。
③2年生の琴演奏…華が17台あるので、2年生から希望を募り、放課後棟料する。
④柔・剣道の見本演技や空手の型の披露
ウ純国中学生の出し物
カヤグム(韓国の華)、伝統舞踊、チャング(韓国の太鼓)など。
エその他
・韓国と本校生徒が一緒になってできることがあるともっといい。
(例)韓国でも流行っているⅡ本の歌(SMAPの歌など)
・韓国側からは、団から学校にプレゼント贈呈がある。
・本校の生徒と韓国の生徒が一緒に行えるものはないだろうか。
9
日韓中学生交流会のまとめ(生徒の感想から)
・私は日韓交流会で琴をひきました。部活もあったので
練習が大変だったけれど、韓国の生徒の演奏を聴いた
ら、もっとたくさん練習をして充実した演奏にしたか
ったなと感じました。でも、今まで知らなかった韓国
のことを知ることができてよかったと思いました。
・初めは正直嫌だったけど、やってみてとても楽しかっ
たです。その分つかれました。この体験はとてもいい
経験だったと思うので、この経験を生かして、いろん
な人と関わっていきたいと思います。
・初めて外国の方と接し、言葉が通じなくても仲良くな
れたので、とても印象に残る行事でした。韓国に行っ
てみたいという気持ちが高まりました。
・最初は言葉が通じず、戸惑いましたが、パートナーの
方がとても友好的だったので、すぐに打ち解けること
ができました。韓国の方と交流することで、11本では
知り得ないことを学べたので、、思い出に残る-1Jとな
りました。
・最初はあまり韓国の人達となじむことが出来ませんで
したが、時間がたつにつれて、会話がはずみ、とても
楽しく出来ました。韓国の方が11本譜を少しTlドけたこ
とにびっくりしました。韓国の文化にふれることがで
き、とても良い機会でした。
・韓国人に初めて会って、最初は緊張しうまくIiiI;せなか
ったけど、最後には仲が良くなり、とてもいい--|」に
なりました。-回韓国に行ってみたくなりました。
・私は今回初めて韓国の中学生と話をして、言蝿の難し
さを実感しました。なかなか上手く伝わらなかったこ
とが残念でしたが、親しくなれたので良かったです。
・言葉が通じなくて、初めはとてもとまどったけど、一
・言葉が通じなくて、初めはとてもとまどったけど、一緒に過ごしているうちに、少しずつ分か
ってきて、最後にプレゼントを渡したときに、「ありがとう」といってくれたので、よったです。
-117-
4
地域との連携
(1)地域について(木崎中学校区内)
ア.木崎村
現在の上木崎、木崎、駒場、瀬ヶ崎、針ケ谷、本太、領家、北浦和、元町、大東、原、皇山
町、大字三崎、前地3丁目、北袋(大宮区)がほぼ1日村域にあたり、かなり広い範囲にわたる
地域であったと言える。隣接する自治体は、北足立郡浦和町、大宮町、与野町、谷田村、三室
村、片柳村の六町村であった。
1932年4月1日に分割・編入合併が行われ、木崎村(大字北袋を除く)と谷田村が浦和
町に、木崎村大字北袋だけが大宮町に編入した。
イ.地域に残る名所旧跡、古寺・仲仕
木崎中学校の正門前には、東泉寺とそれに続く三嶋
神社とがある。三嶋神社への参道は小さな公園になっ
ており、幼い子どもたちの遊び場になっている。瀬ヶ
崎の鎮守社であり、地域のコミュニケーションの場と
して夏祭りも賑やかで、毎夏、「瀬ヶ崎子供まつり」
の御神輿が出る。東衆寺の山門前には、庚申塔があり、
細い道を挟んだ墓地入り口には六地蔵座像がある。
大東小学校のすぐ近くには富士塚があり、近隣の子
どもたちには北公園として親しまれ、格好の遊び場と
なっている。塚の頂上には庚申塔がある。
御室神社も江戸時代から続く、由緒ある神社である。
大東2丁目の木崎・三室・瀬ヶ崎から来る古道の三叉路には、 庚申塔・地蔵菩薩・音菩薩の
石塔群がある。
ウ.本校と地域との関わり
本校では、以下のような地域のボランティア活動を行い、 地域との連携を深めている。
①凧揚げ大会
毎年、青少年育成木崎地区会の主催で「親子ふれあい
たこあげ大会」が行われる。大会前に「親子ふれあいた
こ作り講習会」があり、子どもたちのたこ作りの手伝い
ボランティアの募集案内がくる。平成22年度はボランテ
ィア部を中心に10名が参加した。
②夏の地区祭り
「瀬ヶ崎子供まつり」にボランティアとして参加し、
神輿を担いで地区内を練り歩く。これまでも本校のサッ
カー部、野球部、ソフト部、女子バドミントン部などが
参加している。
③地域小学校との連携
毎年11月に行われる「大東っ子まつり」に、本校の中豐
毎年11月に行われる|大東っ子まつり」に、本校の中学生がボランティアとし参加してい
る。「どれみふあさいどコンサート」には、原山中学校吹奏楽部と隔年交代で出演している。
④地域の文化祭
毎年秋に、地区文化祭が開かれている。大東公民館地区文化祭には、吹奏楽部が賛助出演
し演奏している。
⑤さいたま市青少年宇宙科学館での科学ボランティア
夏休みの間、中学生ボランティアとして、子どもたちの「ものづくり教室」の手助けをし
ている。本校からも毎年、多数参加して活躍している。
-118-
(2)第2学年「地域を知る」授業の学習指導案(「総合的な学習の時間」)
○期日:平成22年11月30日(火)第5,6校時
○第2学年全学級:男子179名、女子175名、計354名
○授業者:第2学年教員、地域のゲストティーチャー
1目的
地域で活躍している人をゲストテイーチヤー(外部講師)として学校に招き、地域の歴史につい
て、地域の伝統文化などについての話を聞いたり、実際に地域に残るお雛子の演技を見て、地域に
ついて知る機会とする。
2テーマについて
本校の生徒たちは、地域との関わりにおいて、夏の地域のお祭りに参加したり、秋の地区文化祭
に吹奏楽部が賛助出演したり、小学校のお祭りにボランティアで参加したり、とさまざまな形で関
わっている。しかし、生徒自身が自分の地域についてどれほどの知識をもっているかは、はなはだ
疑問である。そこで、このテーマを設定した。
3生徒の実態と指導観
生徒は地域についてどれくらいの知識をもっているのだろうか。自分が生活している地域がどん
な歴史をもっているのか、その知識は少ないように思われる。今回の授業を通してその実態を把握
し、今後の指導に生かしていきたい。
4指導計画
(1)事前指導
・事前に2年生全員に「地域に関するアンケート」調査を行い、生徒の実態を調べる。
(2)本時の指導
・地域の歴史や伝承文化について話をしてもらう。
・地域の伝承文化の一つとして、実際にお離子の実演を鑑賞する。
(3)事後指導
・地域について聞き、学んだことや実際に太鼓をたたいてみた感想などをまとめる。
5事前準備
(1)アンケート(質問紙)の作成
・自分の学校のこと、自分の住んでいる地域についてのアンケートを作成する。
(2)実技指導を受ける生徒(各クラス4名)の選出
6当日の日程
13:45~14:35[第5校時】総合学習「地域を知る」授業開始
<開会式〉
第一部(30分)
〈指導者〉青少年育成大東地区会副会長鴫、実様
〈漬題〉「木崎地区の昔と今」
第二部(10分)
〈指導者〉木崎嚇子会代表佐藤定雄様他7名
(演題〉「お嚥子について」
・お離子と使われる楽器の説明
篠笛、鉦(かね)、大太鼓、締太鼓(しめだし、こ)
14:45~15:35[第6校時】
第三部(続き)(45分)
アお嚥了演技鑑賞(10分)①「獅子舞」②「ひょっとこ踊り」
イ実技指導(30分)
・各クラスから選出された生徒たちの実技指導
ウ代表生徒と合奏の発表(5分)
<閉会式〉(5分)
-119-
(3)「地域を知る」授業のまとめ(生徒の感想から)
・初めてお離子を見て、とても楽しい気分になった。獅子舞、ひょっとこは離子に合わてリズム
をとり、動き-つひとつが、見ていて本当に楽しかった。ぼくは実技指導はなかったけど、や
ってみたいなと思いました。(1組H君)
.この地域を大切にする。自分たちも次の世代の人たちに教えなくてはいけないことが<さんあ
るから、私たちが、まず、よく学ばなくてはならないと,
るから、私たちが、まず、よく学ばなくてはならないと思う。行事にも積極に参加しなくては
いけないと思った。
(9組Kさん)
・小学校の近くの富士塚は、私たちは「北公園」といって
遊んでいたので、富士山を見るためにあんなに高くなっ
ていたなんて知らなかったので勉強になりました。お離
子は人から人へ言葉で受け継がれていくことを知って、
これは守っていきたいなど思いました。(7組Kさん)
・演技などを鑑賞して、獅子舞などを見てびっくりした。
獅子舞で果物(みかん)を丸ごと食べたと思ったら、皮
。-Vノ」u』」HKとノ、リノ1-,○。曰フゴノこ1つbt;AWノIHT、UノノL/こ6つIと;
がむけて出てきて、どうやってやったのかなと不思議に
思いました。太鼓はリズムをとるのが難しかったです。
(8組Kさん)
・天、テケ、テケ天天ドンドン・・・今も頭の中に響いて
います。結構楽しいりズムだなと思いました。昔のリズ
ムにも耳を傾けてみようと思いました。(8組Yさん)
・今は、ほとんど住宅地だけど昔の写真を見たら田んぽに
なっていてびっくりした。私は今まで、自分の住んでい
る地域の歴史など全然しらなかったけど、今回、自分の
地域のことをよく知ることができた。(2組Mさん)
・昔の人は富士山を見に行きたかったけれど、遠くて見に
行けなかったから富士塚をつくったという話をきいてび
っくりした。お嚥子はきいていてお祭りに行っているよ
うな気分になりました。獅子舞が出てきたときは少し驚
いたけれど、動きがなめらかですごいなど思いました。
(6組Tさん)
・見たことはあるがよく知らなかった歴史のある建物が、
どのような意図で建てられたかわかった。昔の大東地区
の様子を聞くことができた。獅子舞やひょっとこはとて
も楽しかった。実技指導をしてもらって、最後には代表
として演奏できてうれしかった。難しかったが、とても
いい経験をすることができた。(5組H君)
.近所の昔の話を聞けたり、昔の写真なども見させていた
だくことができ、昔のことに関心をもつことができた。
御室神社のまつりは毎年行くので、かなり身近に感じる。
そのまつりも地域の人々のおかげでなりたっているので、
そのまつりも地域の人々のおかげでなりたっているので、その人たちに感謝して、また地域の
いろいろな行事にも、積極的に参加していこうと思う。(7組S君)
・普段ふつうに生活しているところにもいろいろな歴史があるなんて知りませんでした。行事に
は積極的に参加し、史跡を大切に扱って地域を大切にしていかなければいけないと思った。
(4組N君)
.知らない神社だったり、今は道路だったのが空き地だったり、昔は私たちの想像できないよう
なところがあったということがわかりました。今でも神社などが残っていて、昔を感じさせる
ところがあっていいと思いました。太鼓をはじめいろんな音を聴いたりひょっとこなどを見て、
日本らしいな、外国にはない日本独特の演奏だったなと思いした。(3組Sさん)
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