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LPガス・スマートメーターの現状と 集中監視システムについて
資料4 LPガス・スマートメーターの現状と 集中監視システムについて 2010年8月31日 目次 1. LPガス業界の現状 2. LPガス業界の物流 3. マイコンガスメーターの普及 4. マイコンメーターSの安全機能 5. 安全対応の集中監視システム 6. 超音波LPガスメーターの機能 7. LPガス集中監視システム導入について 8. LPガス集中監視システムの普及 9. 現行の集中監視システム概要 10.LPガス集中監視システムの付加価値 11.LPガス事業者のIT関連開発事業 12.ユビキタスメーターの開発(KHK) 13.LPガス業界の今後の取組みと方向性 2 1.LPガス業界の現状 • LPガス販売事業者数 » 約22千事業者 » 事業者数は毎年減尐傾向、経営者の後継者問題等による • LPガス供給消費者世帯数 » 約25百万 世帯 » 消費世帯は都市ガスとほぼ半々、供給地域は全国の100%が LPガスの供給地域 • 関連法 » 高圧ガス保安法 » 液化石油ガス法 (ガスの充てん・輸送等) (LPガス消費者販売の際の保安確保及び取引適正化) • ガス料金 » 自由料金設定 (電力・都市ガスと異なり自由市場における自由料金) 3 2.LPガス業界の物流 輸送業者 455社 タンクローリー 5,192台 輸入基地 36ケ所 輸入業者 17社 産ガス国 備蓄義務 (50日分) 卸売業者 1,062社 トラック 充てん所 2, 060ケ所 (11,597千t) 小売業者 22,442社 事業所数 27,331カ所 トラック 約2,500万世帯 7,153千t (42.6%) バルクローリー バルクローリー 簡易ガス業者 1,532社 LPG専用タンカー 一般家庭等 容器約5千万本 バルク約226千基 (約129万世帯) 元売 17社 (16,316千t) 産油国 <原油を精製処理> 製油所 32ヶ所 精製会社 16社 石油化学工場 6社 (4,719千t) タンクローリー 都市ガス 211社 一般家庭等 819千t(4.9%) LPGスタンド 1621ケ所 タクシー等 1,390千t(8.3%) 内航タンカー タンクローリー 卸売業者 原油タンカー 電力 312千t(1.9%) データは、平成22年3月末 産業用 6,924千t(41.2%) 4 需要計 16,797千t (輸出199千tを含む) 3.マイコンガスメーターの普及 (保安の確保、事故の減尐) • LPガス業界は、ガス事故を減尐さ せる為、1986年頃(昭和61年頃)よ り取り付けを開始 安全器具普及率 事故件数 900 120% 1979年(S54) 事故件数ピーク 800 793 97.9% • マイコンガスメータの普及に伴いL Pガス事故は最大比で1/10に減尐 98.7% 100% 99.1% 95.2% 700 600 80% 75.5% • マイコン技術の普及に伴い、更に 機能を増した「マイコンメータS」が 普及。現在ほぼ100%の家庭に設 置 515 500 60% 400 401 390 356 240 262 238 26.4% 239 219 194 198 112 88 101 87 90 82 68 75 79 78 110 11.4% 3.9% 88 58 40% 232 185 146 150 0.5% 1.1% 1997年(H9) 事故件数68件まで減尐 39 120 105 105 28 33 33 31 23 30 29 20 22 20 24 21 66 20% 77 49 0% S54 S61 S62 S63 H1 H2 H3 H4 H5 H6 H7 H8 H9 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 マイコンメータSは、電話回線やPH 200 S網などの通信網を利用して、24 時間監視センターと双方向通信が 100 可能。また、自動検針やサプライサ イドからメータに内蔵された制御弁 0 の開閉を行うことができ、世界最先 端の高度なガスメーター 1981年(S61) 安全器具普及促進を開始 306 300 • 51.3% LPガス事故件数 消費者に起因する事故件数 LPガス安全器具普及率 5 4.マイコンメーターSの安全機能 (現在100%普及) 安全機能 ・消費者の使用状況を監視し、 危険と判断した場合 ・ガスの流れや圧力異常発生 の場合 ・震度5以上の地震を感知した 場合 内蔵のマイコンがガスを止めた り、メーターに警告を表示し危 険を知らせる 6 5.安全対応の集中監視システム ●自動通報、遠隔遮断 マイコンメーターとガス会社の24時間監視センターを電話回線等で 結び「自動通報サービス、遠隔遮断サービス」を受けることが可能 7 6.超音波LPガスメーターの機能 従来のマイコンメーターSからの付加機能 超音波LPガスメーター ①軽量コンパクト化 ②計測精度の向上 ③遮断復帰までの安全確認時間の短縮 ④不明・不要なガス遮断削減による出動回数減尐 ⇒現在 約84,000台出荷 (2010/7月末現在) 8 7.LPガス集中監視システム導入について LPガス集中監視システムは、需要家宅のガスメーターに伝送装置を設置 し、ガス使用に関わる情報を集中監視センターに送信。 ①ガス漏れ等の監視 ②ガス切れ防止(配送合理化) ③自動検針等 LPガス集中監視システムの通信方式は、アナログ回線からISDN,ADS L,光と通信技術の進展と共に変化し、LPガス事業者はこれらに対応。 但し、LPガス事業者のコスト負担も増加。 現在LPG集中監視システムは全国624万件(24%)に普及 【これまでの普及課題】 ①通信インフラ変遷への対応(電話回線・インターネット回線・ISDN・ADSL・FTTH) ②通信コスト負担増 ③顧客の入れ替りによる対応の負担 但し、通信コスト削減・付加価値サービス等の追求により、引き続き集中監視 システムの普及を推進 9 1987年 1988年 1989年 1990年 1991年 1992年 1993年 1994年 1995年 1996年 1997年 1998年 1999年 2000年 2001年 2002年 2003年 2004年 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年 8.LPガス集中監視普及推計 万件 700.0 600.0 500.0 400.0 300.0 200.0 100.0 0.0 伝送装置(NCU)出荷台数推計より算出 10 9.現行の集中監視システム概要 (全顧客の70%以上が加入すると法に基づき「認定販売事業者」として認定される) 11 11 「認定販売事業者」制度 認定販売事業者の概要 • 平成9年4月に施行さ れた液化石油ガス法 に新たに設けられた 制度 • 高度な保安体制を とっている販売店を知 事が認定する制度 • 高度な保安体制と は、LPガス集中監視 システムをいう • 消費者の70%以上 設置されなくてはいけ ない 認定販売事業者のインセンティブ • 業務主任者の選任の特例について ⇒LPガス集中監視システムの設置された 一般消費者等については、その数を3分の 1としてカウントして業務主任者の選任をす ることができる。(1,000戸未満まで1人の 業務主任者を選任することになっているが、 3,000戸未満まで1人でよいこととなる。 ) • 供給設備点検・消費設備調査の一部を緩 和⇒4年に1回以上から10年に1回以上に 緩和(供給管・配管関係の漏えい試験、圧 力測定、腐食関係検査) • 緊急出動時間規制を緩和 ⇒30分以内(20 km)から半径40km以内まで対応できる 12 10.LPガス集中監視システムの付加価値 (ホームセキュリティー) 13 LPガス集中監視システムの付加価値 サービス(見守りサービス) 14 11.LPガス事業者のIT関連開発事業 カテゴリー 区分 内容 実施状況 業務システム その他 ガス料金のプリペイドシステム 実用化 業務システム 配送関連 自動検針システムと配送システムの連 動による効率化 実用化 新規事業 保安関連 健康管理/遠隔医療サービス 調査レベル 新規事業 保安関連 給湯器の故障通知・診断サービス 試験レベル 新規事業 営業関連 灯油残量監視サービス 試験レベル 15 LPガススマートハウスの取組み 住宅内機器の情報を取得し制御 ・LPガス事業者は、LPガス販売、 LPガス機器の販売更には、太陽 光発電なども手掛け家庭内エネ ルギー全般に対応 集中監視センター ・将来は家庭用燃料電池(エネ ファーム)の販売に傾注 家庭内機器のエネルギー利用状況を把握、 家庭用エネルギー最適制御 ・家庭用エネルギーとして、太陽 光発電・太陽熱温水器等再生可 能エネルギーの活用、燃料電池 による電力と給湯の確保による家 庭内CO2削減+快適な生活の実 現を目指す 16 12.ユビキタスメーターの開発(KHK) 1.集中監視システムの付加価値向上 – エネルギー消費量の見える化 • リアルタイムエコ管理システムの検討 – エネルギー消費機器の一括監視 • 消費機器の遠隔監視・制御を通じた消費機器の最適制御 の検討 – 機器及び流通のトレーサビリティ • 消費者が使用しているLPガス消費機器やLPガス容器の 所在確認・位置情報の管理システム – 普及型集中監視システム • 巨額の設備を必要としない簡易集中監視システムの検討 17 2.マイコンメーターの知能化(スマートマイコンメーター) – 機器判断能力 • ガス関連機器のネットワーク化(通信制御)と機器判別機能(流 量管理)の協調・補完の検討 – 機器連携・遠隔制御機能 • ガス関連機器のネットワーク制御方法の検討 – 高速・広域通信機能 • 集中監視センターと最適通信方法の検討 – 一括自動検針機能 • 電気・ガス・水道各メーターの一括自動検針に係る標準化・仕 様統一化等の検討 18 13.LPガス業界の今後の取組みと方向性 (1)スマートメーターにおける取組み ○需要サイド(家庭内)での取組み – 集中監視システム(スマートメーターを含む)を活用した家庭内での付 加価値サービス • 「見える化」による省エネ意識向上 • さらなる保安の確保(ガス消費機器の管理等) • 見守りサービス等ホームセキュリティサービス 等 ○通信等における取組み – 通信プロトコルの標準化 – お客様情報の管理(事業者としては個人情報保険でリスクヘッジ) ○コスト及び普及に関する取組み – 更なるIT活用による物流合理化(配送頻度の減尐によるCO2削減の推 進) – 安価な簡易集中監視システム(メーター等を含む)の検討 – LPガスメーターの「更なるスマート化」の検討 – 新型メーター普及の時間軸の検討(法定期限は最低10年間) 19 (2)LPガス業界の考えられる方向性 ○「人」を介してのエネルギー供給の重要性の再認識 – 「人」によりLPガス等を直接家庭内に供給することのメリットの追求 ○エネルギーの「地産地消」による効率性の追求 – 家庭内でのエネルギー供給と消費(ZEHの推進) – (燃料電池などによる電気と熱(給湯)の供給、太陽光発電の導入、太陽熱 の利用等) ○家庭内エネルギー等生活全般に関する対応 – 当業界の有する特長(デリバリーシステム)を活用した対応(エネルギー以外 の搬送、ホームセキュリティ、介護事業等) 20