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玉ノ井 友季子 - 東京造形大学
玉ノ井 友季子 領 域:絵画 留学先:Akademie der bildenden Künste Wien(ウィーン美術アカデミー) 期 間:2016年2月22日∼7月8日 研究テーマ:曖昧という概念は世界共通に存在するのか 留学の概要(日程・内容など) 2/22:オーストリア入国 ̈iHouse-Student Welcome Servicëというサービスを使い寮の鍵を空港で受け取り、タクシーで 寮まで行きました。 2/23 2/29:住民登録、学生登録、履修登録といった手続き 今振り返ってみて改めてこの時期が一番大変だったと思います。住民登録は、入国から三日以内に しなければいけません。学生登録も言葉が分からない私には、なかなかの試練でした。 3/1 6/30:Summer semester (授業が始まる) 私が在籍していたクラスは、̈Abstract Painting Class̈です。教授は、̈Kirsi Mikkoläという画 家として活躍しているパワフルな女性でした。だいたい週に一回、クラスミーティングがあります。 内容は、美術館に展示を見に行ったり、また希望する生徒がいればプレゼンテーション(講評) を行います。講評では、教授だけが発言するのではなく生徒同士での意見交換も積極的に行われて いました。 そして、アトリエは24時間空いているため好きな時間にアトリエに行き制作をすることが可能で した。メインのクラスの他にもドローイングのクラスを二つとっていました。 3/23 4/3:(イースターホリデー) スロバキアのブラチスラバ、チェコのプラ ハ、ハンガリーのブダペストに旅行 4/29 5/1:クロアチアのザグレブに旅行 5/6 5/8:スロベニアのリュブリャナに旅行 オーストリアは8カ国もの国に囲まれているため、様々な国に電車やバスを使っていくことができ ます。そのため長期休みや土日を使い旅行をすることも手軽にできました。 3 研究成果(作品等) 私は、留学に行くにあたり「曖昧という概念は世界共通に存在するのか」という研 究テーマを設定しました。なぜなら、人と人との関わりの中で生まれる言葉にする ことが難しい感情が普遍的なものであるのかどうか確認したいという思いがあった ためです。しかし、後にこの研究テーマで良かったのだろうかと思うようになり、 一度テーマという縛りを忘れ、現地での生活からくる様々な気づきから、制作をし ていくことにしました。 言葉に不自由しながらの生活は、「今まで自分がどれだけ言葉に頼り生活を送って きたのか」、「私が人として一番価値を置いているものは何なのか」といったよう な問いを自分自身に投げることができました。自分自身を丁寧に考察できる時間は、 とても有意義なものだったと思います。 3 留学先での授業や、現地指導教員による指導内容について ウィーン美術アカデミーは、造形大学と同じようにメインのクラスの他にも、様々 な授業を好きなようにとることができます。私は、月曜日にスタッフドローイング のクラスと平日の夕方に毎日あるヌードクロッキーの授業とっていました。月曜日 の授業は、ドイツ語で行われましたが、生徒の皆がいつも助けてくれたため授業に 参加することができました。授業内容は、先生が決めた対象を描くというシンプル なものでしたが、描く対象が毎回違うためとても楽しかったです。 ヌードクロッキーの授業では、性別も年齢も体型もバラバラなモデルさんたちが思 い思いにポーズをとります。リラックスしながらポーズをとるモデルさんをクロッ キーしていくのは、本当に新鮮でした。 メインのクラスでは、教授に声をかけてもらい最後のクラスミーティングでプレゼ ンテーションをすることができました。英語で自分の作品について話すのはかなり 難しかったですが、良い経験になりました。 現地での生活全般について(印象に残った点や反省点など) ウィーンでの生活を思いかえしたとき、一番に思うことは本当に人に恵まれたとい うことです。言葉を超えた人との関 わりというものを身を持って経験す ることができました。様々な国の友 人ができたことにより、今まで遠い ものと感じていた「世界」というも のが近いものとして考えられるよう になりました。またこの留学は、「日 本人である私」ということについて 初めて考えるきっかけとなりました。 最後に この留学にあたって様々な方に応援と協力をして頂きました。 本当にありがとうございました。 また、このレポートを読んで少しでも交換留学をしてみたいと思ってくれる人がい たら嬉しいです。 3