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配布資料 [479KB pdfファイル]
庁議資料
平成27年3月5日
文書管理の監査結果報告書
(
(平成26年度)
(
狛江市企画財政部政策室
目次
第1監査の概要
1監査の趣旨・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・…1
2監査の対象・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・…2
3
監査の実施時期・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・…2
第2監査結果
1文書管理の課題及び意見・・・・・・・・・・・・・・・・…3
第1監査の概要
1監査の趣旨
地方自治体は,文書主義をとっており,組織としての意思決定は文書で行
うべきであり,当該文書は,市民への意思形成過程の説明責任を果たす重要な
資産として,市と市民とで共有されなければならない。
また,平成21年に公文書等の管理に関する法律(以下「公文書管理法」と
いう。)が制定され,平成23年4月から施行され,公文書管理制度のあり方に
っいて,再度見直す契機となった。
文書管理については,市政の透明性を確保する情報公開制度の基礎となるも
ので,文書管理が適切に行われていない場合には,情報公開制度の適正な運用
ζ
が困難になるという事態さえ予想される。しかしながら,狛江市の文書管理の
状況については,一定程度の管理はできているものの,廃棄年度が到来してい
る文書の処理が適切に行われていない等徹底がされていない点がこれまで見
受けられた。
そこで,文書管理に関するコンプライアンスを確保するため,各課長及び
文書主任における文書管理規則等の遵守状況を把握し,改善を図るための監
査を狛江市文書管理規則(平成15年規則第49号。以下「規則」という。)第
63条第1項に基づき文書管理の監査を実施した。各課においては,文書管理
の監査を契機に,文書管理の重要性を認識していただくとともに,管理体制
や手続を適正に行うよう改善に努めて頂きたい。
(
1
2監査の対象
(1)監査の対象機関
平成26年度は,市長部局及び教育委員会とし,それ以外の行政委員会
は除いた。
(2)監査の対象文書
「文書類」には電子文書も含まれるが,監査にあたっては規則で規定
する「文書」,いわゆる紙文書にっいての管理の状況のみ対象とした。
(3)監査の視点
①②③④⑤⑥⑦⑧⑨
起案すべき文書が適切に起案されているか。
文書の整理は,適切になされているか。
文書の保管は,適切になれされているか。
ウツシカエは,適切に行われているか。
オキカエは,適切に行われているか。
文書の引継ぎは,適切に行われているか。
紛失した文書についての処理は,適切に行われているか。
主管課保存は適切に行われているか。
文書の廃棄は適切に行われているか。
3監査の実施時期
平成26年12月∼平成27年1月
(
第2監査結果
1文書管理の課題及び意見
(1)文書の保管状況
現年度文書及び前年度文書は,主管課の執務室で保管すること(規則
第50条)になっているが,現年度文書及び前年度文書の保管状況につい
ては,一部の部署を除き概ね良好であった。しかし,ファイリングキャ
ビネット内に起案文書とその他の資料とが混在しているケースが見受け
られた。ファイリングキャビネット内に余裕がある場合は,起案文書以
外の資料を配置することは,その他の書棚等のスペースの関係からやむ
を得ない部署もあるが,その場合は,起案文書とその他の資料が混在し
ないように区分けして管理して頂きたい。
また,同一案件で保存年限が異なる文書を1っのバインダーで保管し
ているケースが多く見受けられた。業務上は,このような管理の方が参
照する際の検索性に優れている点もあるが,廃棄年度が異なる文書が同
じバインダーに区分けされずに綴じられているため,文書管理の点にお
いては,ウツシカエ・オキカエ処理が煩雑になり,適切に文書管理がで
きない状況になりやすい。このようなケースにおいては,バインダーに
は参照資料としてあらかじめ起案文書のコピーを綴り,起案文書自体は,
保存年限別の文書フォルダに収納の上,ファイリングキャビネットで管
理するべきである。
文書の量が多いためにファイリングキャビネット内のフォルダではな
く,バインダーに綴り,書棚に保管しているいるケースにおいては,当
該フォルダの文書がどの書棚に配置されているかを記載したメモ等をフ
ォルダに収納し,フォルダを見れば,対象文書がどこに配置されている
《
か分かるようにして頂きたい。
なお,ファイリングキャビネット内に文書が1っも登録されていない
空フォルダが多くある課があった。年度末にファイル基準表の確認をお
願いしているが,その際に使用しない各課固有文書のフォルダをファイ
ル基準表から削除していただくとともに,文書担当課においても,空フ
ォルダの取扱いについて明確にする必要がある。
(2)文書のウツシカエ・オキカエの状況
ウツシカエとは,決裁の完結年度の翌年度の文書をファイリングキャ
ビネソトの上段から下段等へ移管するとともに,システム上のウツシカ
エ処理をすることである。また,オキカエとは,保存年限が3年以上の
文書にっいて,システム上でオキカエ処理した上で,決裁の完結年度の
翌々年度以降に文書担当課に引き継ぎ,一般書庫(地下書庫又は高架下
書庫)に移管することである。ウツシカエ・オキカエともにシステム上
3
の処理と対象文書の移管を一体で行う必要がある。
このウツシカエ・オキカエに際して,毎年度文書主任に文書管理年度
末処理マニュアルを配布しているにもかかわらず,システム上でのウツ
シカエ・オキカエ処理を全く行っていない課又は一部しか行っていない
課が半数近くあった。システム処理をしていないということは,システ
ムの登録内容と対象文書の保存場所が異なっているということである。
これらの課の文書の多くは,文書担当課に引き継がれず,主管課で保存
されている状況にある。保存年限が3年以上の文書は,決裁の完結年度
の翌々年度以降は文書担当課に引き継ぎ,一般書庫に移管して保存年限
到来まで保存することが原則である。
また,システム上でオキカエ処理をしているもののシステム内の登録
〆曳
内容と対象文書の保存場所が異なるケースも見受けられた。(例:システ
ムでは一般書庫に保存されていることになっているが,現物の文書は主
管課保存されている。)
担当者の異動等があっても,必要とする文書を誰でも検索できるよう
に適切に管理するには,システム上の登録内容と対象文書の管理を一致
させる必要があり,ウツシカエ・オキカエに際しては,システム上の処
理と対象文書の移管を一体で行うことを徹底するべきである。
(3)主管課保存の状況
文書の保存は,システムでオキカエ処理を行った上で,対象文書を文
書主管課に引き継ぎ,一般書庫(地下書庫又は高架下書庫)で管理する
ことが原則である。そうすることにより文書の所在が明確になっている
ため,人事異動による担当者の入替え等があっても過去の内容を参照す
る際や情報公開請求時においても適切に対応することが可能となる。し
せず,主管課保存にしている課がある。
業務を行う上で過去の起案等を参照する頻度が高い文書については,
主管課保存という扱いで主管課の執務室の書棚で保存できることとして
いるが,その場合は,保存期間中の管理及び廃棄年度到来時の処理にっ
いても主管課で責任を持って対応して頂きたい。
しかし,主管課保存している文書が多い課においては,執務室内の書
庫(回転書棚等)に保存文書とその他の資料とが混在して配架されてい
たり,廃棄年度到来した文書も廃棄処理されずに残っているケースが多
く見受けられた。主管課保存する文書については,業務上の参照頻度等
の勘案した上で,見直していただくとともに,書庫にある不要な資料等
は整理して頂きたい。次年度の年度末処理までの間に主管課保存してい
る文書の中で一般書庫に移管できるものがないかを点検して頂き,引継
げるものについては移管していただきたい。
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かし,一定量の文書があるにもかかわらず,その大半を一般書庫に移管
4
主管課の書庫で管理されている古い資料の中には,歴史的価値がある
と思われる文書も存在した。書庫の文書及び資料を整理する際に,業務
で頻繁に参照等しないものについては,選別した上で,歴史的公文書と
して市史編さん室に移管すべきである。
なお,一部の課では,バインダーの背表紙にフォルダ名,発生年度,
保存年限,廃棄年度等必要な事項の記載や回転書棚に文書の配架表を貼
り付けをするなど適切に主管課保存の文書を管理していた。主管課保存
する場合には,このように適切に管理されるような体制を全庁的に整え
ていく必要がある。
(4)文書廃棄の状況
一般書庫(地下書庫又は高架下書庫)に移管した文書については,廃
棄年度到来後に文書主管課においてシステムの廃棄登録及び対象文書の
廃棄処理がされている。その際に,歴史的価値があるものについて,市
史編さん室で選別された上で,別途保管されている(規則第59条)。
主管課保存されている文書も同様に,保存年限が満了した際には主管
課にて廃棄するフォルダー覧を文書主管課長へ届け出るとともに,シス
テムの廃棄登録した上で,対象文書を廃棄処理しなければならない(規
則第61条)。また,歴史的価値がある文書にっいては,選別した上で,
別途保管しなければならない。しかし,保存年限が満了した後にそのよ
うな対処がなされていない状況が多数の課で見受けられた。また,現物
の文書は廃棄されているものの,システム上では廃棄登録されていない
ケースもある。
文書管理は,「収受・起案→ファイリングキャビネットでの保管(ウツ
シカエ)→オキカエ→一般書庫での保存→廃棄」が一連の流れであり,
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対象文書の所在とシステムの登録内容を常に一致させておかなければな
らないが,この手続について,職員に認識されていない点があると思わ
れる。
また,(1)で述べた同一案件で保存年限が異なる関係文書を1つのバ
インダーで保管しているケースについては,廃棄年度が到来している文
書もそのままバインダーに綴じられていることがほとんどであった。
これを機会に,主管課保存の文書のうち廃棄到来年限が到来している
ものについては廃棄処理するとともに,不要な資料等も整理して頂きた
い。
(5)一般書庫(地下書庫又は高架下書庫)での保存状況
一般書庫(地下書庫又は高架下書庫)にっいては,平成21年度から平
成24年度まで緊急雇用制度を活用した市政情報整備業務の中で保存箱と
書庫棚の突合作業を行い,保存状況は極めて良好である。しかし,地下
書庫は,スペースに余裕がなくなっている状況にあるにもかかわらず,
システムに登録された文書以外にも一部の課に貸し出している棚が多数
あり,その管理については,主管課に委ねらているところである。今後,
これまで主管課保存していた文書を一般書庫に移管するためにもスペー
ス考確保する必要があり,書庫の本来の目的を達成させるべく,文書担
当課において他課に貸し出している棚を整理して頂きたい。
(6)文書管理システムへの登録状況
台帳や申請書等の一定期間又は定例的に膨大な処理件数がある案件に
っいて,文書管理システムへの登録がされずに事案の処理がされている
ケースがある。このような文書についても,当然に情報公開制度の対象
となり得るものであるが,各課で対応が異なっている。このような案件
については,逐次システムに起案登録を行うことは非効率である側面も
あるため,特例起案(規則第29条)としてまとまった単位でシステムに
「資料」登録して頂きたい。どのような案件について特例起案すべきか
については,文書主管課において整理し,主管課と調整して頂きたい。
(7)不適切事案の発生状況
紛失,汚損については,保管・保存文書事故届出書にて文書担当課長
に届け出ることとなっている(規則第54条・第58条)。
平成25年度においては,保管・保存文書事故届出書による届出は,95
件あった。規則第54条には,届出を行う旨のみしか規定されておらず,
紛失,汚損等を防止するためには各主管課の道徳的,倫理的義務に委ねら
れている。また,紛失,汚損等があったにもかかわらず保管・保存文書事
故届出書を提出していないことも考えられ,今後紛失,汚損の防止の徹底
とともに,万一紛失,汚損した場合には保管・保存文書事故届出書の提出
を徹底させることが必要である。
(8)その他
これまでの指摘により改善が図られている課がある一方で,根本的な
見直しが未だになされていない課もあった。また,文書主任を各課の庶
務担当係長が担っているが,課として統一的な対応ができていない点も
見受けられた。来年度から文書主任は,各係長がそれぞれ担うこととな
るため、各課,各係の課題を整理し,適切に文書管理を行って頂きたい。
また,文書の年度末処理に際して,文書管理年度末処理マニュアルを
毎年度文書主任に配布しているものの,その手順通りに処理されていな
いケースが多く見受けられる。文書担当課においては,手順のみを示す
のではなく,文書管理にっいて全庁的に周知徹底されるようにマニュア
ルの内容を見直して頂きたい。
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