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会 議 名 平成 26 年度第 1 回思春期保健ネットワーク会議

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会 議 名 平成 26 年度第 1 回思春期保健ネットワーク会議
会 議 名
開催日時
開催場所
会議次第
平成 26 年度第 1 回思春期保健ネットワーク会議
平成 26 年 6 月 17 日(火)18:30~21:00
八千代市保健センター
1 開会
2
議題
(1)平成26年度思春期保健ネットワーク会議の取り組みについて
(2) 子ども向けリーフレットの進捗状況
(3) LGBT について
3
4
事務連絡
閉会
出席者名
(委員)栁堀厚・飯島伸行・平澤一浩・三橋香・小澤厚子・髙橋かん奈・山口巌・永井成子
(その他)作業部会員より 中山優美・山下佳織 ,前田健太氏
(事務局)母子保健課 石橋雅子・笠井幸恵・岡澤美鈴・池谷友寿季・鈴木翔平
欠席者名 (委員)釜野聖子・大谷理恵
公開非公開の別 公開
傍聴人 2名
1 開会
栁堀会長:保健体育課の異動に伴い後任に平澤一浩氏と三橋香氏を、また今年度新たに NPO 法人
JASH 日本性の健康協会代表の山口巌氏を委嘱した。今回の会議では、設置要領第 6 条 2、会
長の認めるものとして、2 名の作業部会員に参加していただいている。また、Queer&Ally の
代表である前田健太氏にもご参加いただき、LGBT について現状を伝えていただくことを予定
している。
2
(1)
議題
平成 26 年度の思春期保健ネットワーク会議の取り組みについて
栁堀会長:事務局から、昨年度の取り組みと今年度取り組むことについて説明をお願いします。
事務局(笠井)
:昨年度は、市教研と連携して「八千代市オリジナル生と性の教育教材」を PR、男子の
性について取り上げたシンポジウムを開催、ニュースレターを関係機関や中学生の保護者へ
配布したことの3つに取り組んだ。今年度実施予定の取り組みは、1つ目に、教材活用が広
がるような働きかけをする、2つ目に、子ども向けの相談機関紹介リーフレットの発行、3
つ目に、PTA 向けの講師リストの作成である。その他、シンポジウムとニュースレターの発
行は引き続き実施する予定。
作業部会について(会議資料 4‐1、4-2)
栁堀会長:事務局より作業部会の報告をお願いします。
事務局(笠井): 3 月 17 日に作業部会が開催された。
「八千代市オリジナル生と性の教育教材」を活用し
た 3 校と教材を使用しない学校 1 校のアンケートを分析した。
(資料4-1)。自己肯定感に
ついては教材の有無に関わらず変化が無かった。「中学生が性的接触を持つことをどう思う
か」等、性の意識は、教材を使用した学校の方が「よくない」と回答した割合が増加した。
性の知識については、教材を使用した学校の正答率が著しく増加しており、効果がしっかり
と出ていることが読み取れた。体育部会の授業研で先生方からも意見をいただいたように、
道徳や学活と組み合わせることで、生(コミュニケーション)の部分も補うことが出来ると
考えた。また、昨年度の授業研で挙がった意見を受け、パワーポイントの資料(会議資料4-
2)を新たに作成した。評価結果や追加資料を市教研で先生方に提示し、教材活用に繋げたい。
1
栁堀会長:作業部会の先生方から補足等お願いします。
中山委員:HIV 感染者数が若い人に増えていることが印象に残る資料だと思う。子どもには視覚での情
報が有効なので、東アジアの患者増加率がもっとインパクトがあっても良いだろう。
山下委員:日本の HIV の流行状況のグラフは赤とオレンジの色がわかりづらい。また「皆さんに一番
近い年齢はどこですか?」という1文を入れたりすると、子ども達には伝わりやすいだろう。
栁堀会長:分析結果を、来年度、思春期学会等で発表すると良いのではないか。また、教材の活用を促
していくことが大切だと思う。今年度は、どのくらい教材を使用していただけるのか?
平澤委員:そういった情報は入ってきていない。
事務局(石橋)
:秋の市教研でアンケート結果や、追加資料の提示をしていく予定。教材使用の効果を
先生方にフィードバックしていくことやアンケート協力校にその学校のデータを返していく
ことが、教材の活用を促すことに繋がると考えている。
栁堀会長:高橋委員なにか意見はありますか。
高橋委員:1、2時間の授業で自己肯定感を高めることは無理なので、知識の部分に大きな変化があっ
ただけでも十分効果があったのではないか。先生が他の授業でも、自己肯定感を高めるとい
う意識で関れば自己肯定感を高めることが出来ると思う。
平成26年度思春期保健シンポジウムについて
会長:次にシンポジウムについて事務局から説明をお願いします。
事務局(笠井)
:前回会議で、より多くの保護者に伝えるために、PTA と連携してシンポジウムを企画
するという案が出ていたので、PTA 連絡協議会に投げかけをした。PTA 研修会の動きを飯島
委員から報告してもらいたい。
飯島委員:まだはっきりと言えないが、今年は生と性から離れ、違う角度でテーマを決める流れになっ
ている。そのため、思春期ネットの内容とはリンクしないのではないかという印象。ただ、
研修会でブースを出すことや、シンポジウムのチラシを配布することは出来るだろう。
事務局(笠井):前回の会議では、男子の性というテーマを継続することも良いのではないかという意
見や、ブースを見る時間がもっと取れると良いという意見が出ていた。それも踏まえて、今
日は、内容や開催時期を検討したい。
栁堀会長:開催時期は、例年通り1月下旬から2月上旬になってくるのではないか。
事務局(石橋)
:今回、内容や講師の案を出して頂いて、次回会議では要領の案を提示したい。
栁堀会長:男子の性のテーマを継続することも1つである。しかし、様々な性の問題があるので、シン
ポジウムでは毎回新たなテーマを発信していくことも良いのではないか。また、教材の紹介
をメインにし、保護者に実際に子ども達が受けている授業を知ってもらう内容も良いと思う。
飯島委員:保護者の立場からすると、子ども達が学校で性についてどのように学んでいるのかを知りた
いという気持ちがあるので、教材をメインにすることも良いと思う。どのような性教育を受
けているのかを知ることで、家庭でも話しがしやすくなると思う。
山口委員: JASH で、LGBT や男子の性など異なるテーマ4つ程を取り上げ、それぞれ短めのプレゼ
ンテーションを行うオムニバス形式のシンポジウムを実施した。自分の興味のなかったテー
マも聞くことで、新たな気づきをしてくれたというのが良かった。性に関する様々な問題を
提供するという面では良いと思う。
栁堀会長:デート DV の問題や性被害の話もよく聞き夫婦関係を考える上でも参考になると思うので、
オムニバス形式で取り上げても良いテーマだと思う。他にはどうですか。
2
高橋委員:多様な性というテーマはどうか。カミングアウトできない子もいるはずで、私達が予期しな
いような困りごともあると思うので、多様な性があるのだと知ってもらう内容も良いと思う。
栁堀会長:大きな1つのテーマで企画するのも1つであり、小さなテーマをいくつか組み合わせる形も
1つだと思う。会議後に思いついたことを事務局に伝えてもらい、次回会議では内容や方向
性、日程を決定するという流れで良いですか。
委員一同:賛成
(2)子ども向けニュースレターの進捗状況(会議資料4-3、4-4)
栁堀会長:子ども向けのリーフレットについて事務局より説明してください。
事務局(池谷)
:前回までの会議で出た意見を踏まえて中学生向けリーフレットの案を作成した (会議資
料 4-3、4-4)。JASH の方に協力していただき、全面的にマンガを取り入れた形で考えている。
また、掲載する相談機関を絞った方が良いという意見を受けて、他機関では紹介されること
の少ない性の部分に特化させた相談先を掲載したいと考えている。
事務局(石橋)
:性別の悩みのページにも相談先は載せる予定。
栁堀会長:掲載する相談機関が、子ども達の立場に立ってみて本当に相談を受けやすいのかどうかは確
認した方が良いと思う。これが手元に来たら読むと思いますか。
前田氏:文章だけの資料よりもみると思う。
栁堀会長:相談機関は、どういう内容を相談出来るのかを大きく打ち出し、その後に相談機関名を表記
する形が良いと思う。発行時期はいつにしますか。
事務局(石橋):夏休み前の発行が理想だが、現状では夏休み前は難しいかもしれない。JASH の紹介
文には、JASH の活動内容が入ると思うので、今後の活動について紹介して欲しい。
山口委員:今まではメール相談に個別に対応していたが、少し知識があれば解決出来る悩みも多いと感
じているので、よくある悩みへ回答している動画を作りそれを見てもらうということを考えて
いる。子ども達の質問に大人が真剣に答える姿勢を大事にしていきたく、いずれは、JASH 以
外の市内の大人も一緒になって、子ども達の悩みに回答するという形を目指している。
栁堀会長:意見は事務局にメールで伝えていく形でお願いします。出来れば現場の先生方や子ども達の
意見も聞きたいので、周りの方に聞く機会があれば聞いてもらいたい。
(3) LGBT について
栁堀会長:今回は LGBT について理解を深めるために、講師として前田氏をお願いしている。
前田氏: LGBT というと遠い世界のように感じると思うが、皆と同じように生活し、同じ人間だとい
うことを根本にもって欲しい。ただ好きな人が同性だったり、生まれた時の戸籍に違和感があ
ったりし、苦しい思いをしている。LGBT という言葉は、レズビアン・ゲイ・バイセクシャル・
トランスジェンダーの頭文字。レズビアンをレズと表現することを嫌がる人が多い。セクシャ
ルマイノリティはもっと広い概念で、モノアモリー・モノガミ―等多様なセクシャリティがあ
る。性における4つの視点があり、その中の1つ目は、生殖器がどうなっているのかというカ
ラダの性。2つ目は、ココロの性。自分のことを男だ、女だとはっきり言える人もいるが、真
ん中だと思う人、自分の性別はないと思っている人もいる。3つ目は、スキの対象。同性が好
きな人、異性が好きな人等様々である。4つ目のラシサの性は、自分がどんなふうにありたい
かという視点。それぞれの性には2択で考えるのには限界があり、真ん中の部分にいたり、そ
の軸から違う所にいたりする人もいる。皆さんの中でも、自分は男だけれど女性らしい所もあ
り、ココロの性を完全にどちらか言えない人もいるだろう。性における4つの視点は、LGBT
3
に限らず皆の話だということを認識して欲しい。自分は自殺をしようとは思ったことはないが、
統計的に自殺未遂率は異性愛の6倍。その理由は、自己肯定感が持てない、ロールモデルがな
いことだと思う。日本では LGBT は 5.2%いるという調査結果が出ているが、実際はもっとい
る可能性もある。5.2%だとしたらクラスに一人はいるはずだが、そう感じないのは、言えな
かったり、そう思われたくないと思っていて隠しているから。テレビ等メディアで LGBT のこ
とが笑い物にされていると、笑いのネタなのだと覚えて学校で話す生徒がいる。それに対しみ
んなが笑うと、繰り返しネタにするようになり、カミングアウトしにくい悪循環が生まれる。
例えて表現をすると、カミングアウトする前は上からぶら下がったロープに必死にぶら下がり、
地面の方は真っ暗で何にも見えない状態。とりあえずロープにぶら下がっていれば落ちること
もなく安全だが、行きたい所にも自由に行けない。ロープから飛び降りるということはカミン
グアウトして生活するということだが、降りた先はとげがあるような所かもしれないし、居心
地の良い所かもしれない。降りてみないとわからない状況で、飛び降りることは大きな壁だっ
た。そんな中で、支援者や理解者が下で、
「待っているよ」
「大丈夫だよ」と声をかけてくれる
とすごく助かる。6色のレインボーカラーが、LGBT への理解がある、応援するというメッセ
ージになっているので、レインボーカラーのリストバンド等が目に入ると生徒にとっては安心
できる。学校に理解のある先生が一人でもいると心強い。学校の保健室に多様な性という本が
あるだけで、自分を理解してくれる人が一人はいるのだと思え、学校に行くモチベーションに
なったという話も聞く。学校での LGBT の子への配慮を考える際のマニュアルもあるが、一番
は話を聞いてくれる存在がいることが嬉しい。LGBT のことを完全に理解するということは難
しいとも思う。理解してもらえるかより、話してもひかないということがすごく嬉しい。LGBT
の当事者同士は理解しあえて当然であり、そうでない人から認めてもらえることが大切だと考
えている。同じだけど違う部分があることや、違うけど同じだという事を認め合える社会にな
ると良いと感じている。また、男子のスポーツだから女子はやりづらいということもあり、ジ
ェンダーやセクシャリティに悩むのは LGBT の人だけでない。ジェンダーもとらわれずにやり
たい事が出来るような社会になれると良いと思う。今後は、この様に話を聞いてもらえる機会
を増やすことや、NPO スタッフとして活動し、レインボーキャンドルをつくるイベントなど
の交流の機会を作ることをしていきたい。
栁堀会長:意識しながら話をしていても女子は男子はと偏った表現をしてしまうこともある。しかし、
意識することが大切だと思うので、八千代の中で意識が根付くような活動が出来ると良い。
山口委員:以前4歳の長男が、「ピンクの服はいやだ、女の子の服でしょ」と言い、知らずのうちに子
どもにそのような価値観を伝えてしまっていたのだと驚いたことがあった。気付いた人達から
変わっていかなければいけないと感じた。
山下委員: LGBT の子への配慮が、特別支援が必要な子にとってはわかりづらいこともあると思うの
で、正直対応は難しい場合もあると感じた。今回のように話を聞く機会があると良いと感じた。
中山委員:自分自身は、最近では、他者の考えが理解できない時にも「わからないけどあなたはそう思
うのね」と言えるようになってきた。子どもには繊細な部分があるのだと改めて感じた。
永井委員:ある学校で LGBT の子への配慮としてその子専用のトイレを用意しているとテレビでみた。
そのように配慮をしても、使えるようになる段階まで到達していない子もいると知った。
高橋委員:先日ゲイだと思われる部下をもつ女性上司から、どう対応していったらよいか相談を受けた。
その方に直接どうしたいか聞いてみることを勧めたが、カミングアウトしていないのにそのよ
4
うに聞かれるということは、どう感じますか。
前田氏:カミングアウトされた時、
「わかっていた」と言わない方が良いと言われている。自分が今ま
で必死で隠してきていたのに、気付かれていたのだとショックを受けるからである。今の状況
では、上司が周りの人に差別しないというロールモデルを示したり、職場内で LGBT について
話題にしたりして、その人が安心な場所だと思える環境作りが出来るのではないか。
小澤委員:このような話を聞く機会が増えると良いと感じた。
三橋委員:目からウロコの話が多かった。
平澤委員:知らないことは怖いと思った。今まで現場で飛び交っていた言葉で、傷ついていた子も沢山
いたのだろうかと振り返った。
飯島委員:知ってしまった以上、全部に対して気を遣って接しなければと考えると怖いという気持ちに
なった。しかし、知ったからこそ出来ることもあるのではないかとも思うので、今日聞いた話
を他の人にも伝達したい。
事務局(鈴木)
:悪気なくレズという言葉を使ってしまうこともあると思う。レズビアンをレズと言う
ことで傷つけてしまうのはどうしてなのか知りたい。
前田氏:レズという言葉が差別的に使われていたという背景があるので抵抗がある人も多い。
事務局(岡澤)
:同じ LGBT の方でも個人の差が大きいのだと知った。
事務局(笠井):もし自分がカミングアウトしてもらっても、何かしてあげなくてはと構える必要はな
く、聞くだけで良いのだと思ったら少し気が楽になった。
事務局(石橋):人は理解できないことにぶつかるとそのことを排除しようとするので、今回のように
話を聞くことが理解に繋がり差別や偏見をなくすことに繋がるだろう。勇気をだして話してく
れる人がいることで良い方向に行くと感じた。
3
事務連絡
・次回会議 8 月 5 日に決定
4
閉会
決定事項
・シンポジウムは1月下旬から2月上旬に開催する。
・会議後、子ども向けリーフレットや教材のアンケート結果の分析まとめについての意見、シンポ
ジウムの内容の案については、事務局へメール等で連絡をし、事務局が集約する。
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