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平成 24 年度 サイエンス・パートナーシップ・プロジェクト(講座型学習

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平成 24 年度 サイエンス・パートナーシップ・プロジェクト(講座型学習
平成 24 年度 サイエンス・パートナーシップ・プロジェクト(講座型学習
サイエンス・パートナーシップ・プロジェクト(講座型学習活動
活動支援)
活動支援)
実施報告書
AG120572
整理番号
1.実施機関
実施機関名
川崎市立川中島中学校
2.連携機関
①放射線医学総合研究所
⑤国立極地研究所
②上野動物園
③東京大学 人類遺伝学教室
⑥東京大学 医学部神経内科
⑦日本科学未来館
④国立科学博物館
⑧八景島シーパラダイス水族館
※ 欄が足りない場合は、追加して記載してください。
3.企画名
企画名
科学的に探究する学習活動を求めて
4.受講者数
小学校等
講座回数
延べ受講者数
5.外部発表・受賞・取材など※
実施日・表彰日等
発表会名・受賞名等
発表者所属等
中学校等
16回
199人
回
人
高等学校等
回
人
該当するものがあれば、記入してください。
平成
年
月
日
内容
(web サイトの URL など)
※ 欄が足りない場合は、表をコピーして追加し、記載してください。
※ 教員の研究会等で SPP の取組を紹介した、近隣地域で SPP 交流会を開催した等、成果公開を実施した場合も、当欄に記入して
ください。
※ 本報告書はホームページに掲載し、他機関への情報提供資料とさせていただきます。
個人情報等は記載しないでください。
6.企画の実施内容
〈概要〉
〔事前学習〕 (合計3時間)
・5/30 にオリエンテーションを行い、実施する内容、スケジュールについて、Web ラーニングについての説明をし
た。
添付資料 1(ワード、エクセル)
・6/ 2 はブレインストーミングを行った後、生物の定義について考えた。
添付資料 2(パワーポイント)
・6/9 は細胞について授業から深化させ、動物細胞(ヒトの頬の粘膜細胞)と植物細胞(タマネギとツユクサ)をヤ
ヌスグリーンBで青く染色し、細胞内器官が核以外に存在することを確認した。
添付資料 3(パワーポイント)
〔講座〕
〈1日目(6/23)〉 (2時間) 受講人数 13 名
・放射線医学総合研究所において、DNA が遺伝子の本体であると特定された経緯や化学構造やトリプレットコドン
などについてレクチャーを受けた後、
①研究用試薬として市販されている DNA を見ました。
②実際に水に溶かして、粘性等を実感しました。
最後に爪を採集し、遺伝子診断の話を次回実習のにあわせて話していただきました。
帰宅後、生徒、保護者には爪を採集する時点と、電気泳動する時点で、遺伝子診断に関する同意確認を取りまし
た。
〈2日目(6/30)〉 (2時間45分) 受講人数 12 名
・上野動物園において、霊長類を題材として行動を観察し、気づいたことをメモ、スケッチしました。その後、動物解
説員より運動方法の違いと多様性について解説をしていただいた後、再度気になるところを観察、確認した。
〈3日目(7/7)〉 (2時間30分) 受講人数 12 名
・放射線医学総合研究所において、DNA の構造の復習をしてから、遺伝子の構造やメンデルの遺伝の法則につ
いてのレクチャーを受けました。
・人間では放射線による変異や遺伝的影響の発生は確認されていませんが、それについても触れていただきまし
た。
・前回に採集した爪から、DNA を抽出し、遺伝子診断しました。
実際に DNA を抽出するステップや PCR と電気泳動による遺伝子診断はそれなりに時間がかかりますので、これ
については放射線医学総合研究所で事前に用意していただき、生徒たちは用意してあるアガロースゲルを使っ
て、電気泳動の部分だけを実施しました。
遺伝子診断するのは、ドーパミン D4 受容体タンパク質の遺伝子で、遺伝子内部の繰り返し構造の数が好奇心に
関係あるといわれています。
人間では、繰り返し構造の反復数が多いほど、好奇心が旺盛だといわれていますが、必ずしも当たっていないよう
です。
〈4日目(7/24)〉 (2時間30分) 受講人数 12 名
・東京大学人類遺伝学教室にて、「人類の進化と多様性~日本人の成り立ち~」について解説していただきまし
た。特に、遺伝子解析から何がわかるのか具体的な例を挙げて説明していただきました。
26日の国立科学博物館で行う講座にも繋がるよう、形態学についても言及されました。
・次回8月7日(火)に行う実習について、別紙のとおり、説明がありました。
また、医学部附属病院耳鼻咽喉科の先生に協力していただき、一人ひとり、耳垢の乾性・湿性について確認して
いただきました。
・研究室で行われる「肝臓癌の患者に投与した薬が引き起こす間質性肺炎と遺伝子の関係を調べるプロジェク
ト」のミーティングを見学させていただきました。
〈5日目(7/26)〉 (3時間30分) 受講人数 12 名
・国立科学博物館を訪ね、日本館2階北翼にて、更新世から縄文・弥生期にかけての日本人の変遷について丁
寧で要点を押さえた展示解説をしていただきました。
24日(火)に東京大学人類遺伝学教室の先生から「DNAから解析した結果」をレクチャーしていただきましたが、
形態学からの解析と一致しているのに「なるほど!」と頷いていました。
〈6日目(7/27)〉 (4時間30分) 受講人数 12 名
・筑波にある国立科学博物館人類研究部を訪ね、研究棟5階にある収蔵庫内で「骨学実習」を行いました。
まずは、昨日の復習を兼ねて収蔵庫内に陳列された頭骨の解説からスタートしました。
「歯が平らに擦り減っている」「骨の色が違う」「頭骨が一方は高いけど片方は低い」「眼窩の上の盛り上がりが違
う」「片方はごつい」など多くの発言があり、それを聞きながら坂上先生がコメントしていました。
・ミイラや干し首を見学した後、いよいよ今日の目的である「骨学実習」になりました。
約2時間をかけて、インド人の人骨を使って、各グループで組み立てて、各個体の特徴を観察し、気づいた事柄を
発表しました。
〈7日目(8/2)〉 (4時間30分) 受講人数 12 名
・立川にある国立極地研究所を訪ね、「氷海の生態系」についてレクチャーを受けました。
・「南極海のプランクトン」についての観察実習がありました。
珪藻土に含まれるケイソウ、次にナンキョクオキアミ、クリオネなどの翼足類、カイアシ類について解説があり、そ
の後顕微鏡観察などを行いました。。
・「低温室」に入り、実際の保存方法や低温室内での作業について解説がありました。
〈8日目(8/7)〉 (8時間00分) 受講人数 12 名
・東京大学医学系研究科人類遺伝学教室を訪ねました。
DNAの特徴について馬淵先生からレクチャーがあり、実習について担当の大学院生より説明がありました。
実習①「DNAを観察しよう」
実習②「DNAを細胞から取り出そう」
実習③「DNAを増幅しよう」
昼食・休憩後、「遺伝子の違いについて」のレクチャーがありました。
実習④「DNA の違いを観察しよう」
実習⑤「DNAを切断しよう」の準備
詳細は、別紙を参照してください。
〈9日目(8/8)〉 (4時間30分) 受講人数 12 名
・東京大学医学系研究科人類遺伝学教室を訪ねました。
実習の内容と昨日の進捗状況について馬淵先生から確認がありました。
その後、実習⑥担当の大学院生より、解説がありました。
実習⑤「DNAを切断しよう」
実習⑥「DNAの濃度を測定しよう」
・人類遺伝学教室のスタッフも入って、生徒からの質問に答えていただきました。
詳細は、別紙を参照してください。
〈10 日目(8/22)〉 (3時間30分) 受講人数 12 名
・東京大学医学部附属病院ゲノム医学センターを訪ねました。
① ゲノム医学センターの紹介
13:30-14:30
ゲノムの解析から疾患の発症メカニズムの解明,治療法を見つけるために,先人が行ってきた研究のこれまで
の流れを紹介していただきました。
30 年前,どのような苦労から始まったのか、次世代シーケンサーの出現によって何が変わったのかを説明して
いただきました。
②ゲノム研究の進歩
14:40-15:20
次世代シーケンサーのはたらきについて、三井先生、石浦先生からレクチャーがありました。
③ゲノムセンター見学
15:20-15:50
DNA から解析までの現場を見学しました。セキュリティーが厳重です。
④総括・質疑応答
16:00-16:30
詳細は別紙を参照してください。
〈11日目(8/28)〉 (3時間00分) 受講人数 12 名
放射線医学総合研究所を訪ねました。
最初にDVDによる全体説明がありました。ここで、山内正剛上席研究員が合流されました。
1.重粒子線棟見学
医療にどのように応用されているのか、管理はどのようになっているのか、情報管理はどのようになっているの
か解説していただきました。
2.緊急被爆医療施設見学
東電原子力発電所の事故対応で行われてきたことを、医療面を主にお話しいただきました。
3.静電加速器棟見学
細胞内で何が起こっているかを、微視的な観点から観察できるので、今後の応用が期待されています。
4.質疑応答
3回の実習・見学通した質疑応答を行いました。
詳細は別紙を参照してください。
〈12 日目(9/8)〉 (4時間00分) 受講人数 12 名
・日本科学未来館を訪ねました。
今まで学習したゲノムについて、3階の展示スペースを使って確認しました。
各自展示を見たり、シミュレーターを使って確認をした後、自分が興味を持っている事柄について検索していまし
た。また、医療問題について興味を持っている生徒が多いので、話題は必然的にその方面に集中しました。
学芸担当の方からの説明に耳を傾け、頷きながら、自分の頭の中を整理するのに、よい1日になりました。
詳細は別紙を参照してください。
〈13 日目(10/4)〉 (2時間00分) 受講人数 14 名
・川中島中学校に徳永先生をお招きして、「病気と遺伝子の関わり」について講義を受けました。
遺伝についてのレクチャーを終了し、ここで徳永先生から課題が提示されました。
11月19日のポスターセッション形式の中間発表に向け、自分たちで選んだ課題を調べてもらいます。
詳細は別紙を参照してください。
〈14 日目(10/6)〉 (4時間00分) 受講人数 12 名
・横浜八景島シーパラダイスにある水族館を訪ねました。
海洋生物の進化と種の多様性について、水族館を見学しながら考えました。
前半は職場体験も兼ねて、水族館の施設見学(バックヤードが主体)を実施し、その後各自課題を見つけレポート
を提出してもらいました。
詳細は別紙を参照してください。
〈15 日目(11/19)〉 (2時間45分) 受講人数 14 名
・川中島中学校に馬淵先生、山内先生をお招きして、ポスターセッションを行いました。
発表を聞き、先生方から懇切丁寧な助言をいただき12月25日のパワーポイントを使った口頭発表に向けて修
正、追加調査などを開始しました。マラリアについて調べていたグループは、調べると新たな課題がでてくるので
面白いと話していました。
詳細は別紙を参照してください。
〈16 日目(12/25)〉 (2時間30分) 受講人数 14 名
・川中島中学校に徳永先生、馬淵先生、石浦先生、三井先生、山内先生をお招きして、口頭発表を行いました。
1 年間の総仕上げになる発表なので、父兄や本校の先生方にも参加していただきました。
学問の内容は深まるまでいきませんでしたが、スキルのレベルはかなり上達したようです。
詳細は別紙を参照してください。
〔事後学習〕 (合計1時間)
・1/5 は 1 年間を振り返った後、3月15日締め切りの「まとめ」について説明した。
3月下旬には、SPPについての報告書を提出できる予定です。
〔外部発表〕
・実施しなかった。
※記入欄が足りない場合は、欄を広げる、追加する等して記載してください。
〈企画のねらい・留意・工夫した点など〉
※プランによって記入する箇所が異なります。
※企画立案時のねらいを記入してください。
①企画のねらい
科学的関心や探究心の育成のためには、現象や事物を実際に目にしたり、体験することが大切である。新
しい学習指導要領においても、様々な実験を行うようになっているが、学習内容に沿った基本的な内容のものが多
く、科学技術としてどのように活かされているかを知り、科学を創造する力の育成につなげていくのは難しい。
今年度は、ライフサイエンスについて大学、研究所、水族館や博物館などの外部機関を利用して、最先端の技術や
研究の成果に触れ、
1.科学への関心を育てること、
2.科学的な思考力、判断力、表現力の育成を図ること
を育成することをねらいにあげた。
※記入欄が足りない場合は、欄を広げる、追加する等して記載してください。
※ねらいを達成するために留意・工夫した点、および、その効果や課題を記入してください。
②留意・工夫した点
A 連携先の確保、協力体制の充実のために留意・工夫した点
積極的に水族館や博物館などの展示を見ながら、与えられた課題について考えたり、ワークショップに積極的
に主体的に取り組み、夏休みの自由研究に繋げたり、科学に対する興味、関心をもつことができるよう事前の打ち
合わせを持つことにより、話し合い活動の場や、問題を解決できるよう、思考に沿ったスケジュールやワークシート
を用意できた。
B 児童生徒等が、科学技術、理科、数学を学ぶことの意義や有用性を実感するために留意・工夫した点
生物が様々な環境に適応することによって、多くの種が生まれるという生物の多様性について、目の前にいる
生物の体のつくりの違いやその用途から、多様性が生まれた原因について探究することを実践した。
特に、学習内容と自然現象が結びつくことを常に意識して実施した。
プラン A のみ
C 児童生徒等に考えさせ、意見等を引出すために留意・工夫した点
(問題解決するための実験方法を考えさせる活動や観察・実験の結果や提示されたデータに基づいて考察させる活動など)
遺伝子の本質を知り、動物園や水族館での観察を通して、目の前にいる生物の体のつくりの違いやその用
途から、多様性が生まれた原因について探究することを要求した。特に、実験・観察を通して考えること
に時間を割いた。
プラン A のみ
D 児童生徒等がまとめ、表現する活動等について留意・工夫した点
(ディスカッションで多様な意見を発表させるための工夫や、科学的根拠を明確にしてプレゼンテーション・レポート作成をさせる活動
など)
課題提示されたものをグループ単位で選び、分担して調べ、新たな課題を見つけ、解決していくという流れを踏み
ながら、ポスターセッション、口頭発表という2つの形態での発表を行いながら、自分たちの考えを理解しながらま
とめていくことに気づかせた。
*②について、JST からのアンケート調査以外で、実施機関が独自に調査・評価を行った場合は、どのよ
③講座の評価方法
うに行ったかを具体的に記入し、その結果や児童生徒等の感想・意見の主なものについて記載してくださ
い。
JSTのおこなうアンケート調査に加え,講師の徳永先生、馬淵先生、辻先生、山内先生を中心に協力いただいた
施設の先生方、TAの評価、講座中の生徒の反応、最終発表に向けた学習への取り組み、レポート内容、中間発
表・本発表の仕方に基づいて分析・判断した。
JSTのアンケート調査を紹介する。
①
②
③
④
⑤
⑥
⑦
⑧
⑨
⑩
⑪
⑫
⑬
⑭
⑮
講座はおもしろかった。
・・・100%
講座に内容は理解できた。
・・・ 93%
知りたいことを自分で調べたい。
・・・100%
科学技術や理科・数学に興味関心をもった。
・・・ 93%
課題を発見することができた。
・・・ 93%
情報を集めるスキルを身につけられた。
・・・100%
情報を利用して考えることができた。
・・・ 93%
大学や研究所での研究のイメージが持てた。
・・・100%
積極的に話し合うことができた。
・・・ 86%
協力して実験することができた。
・・・ 93%
実験・観察の結果を使って「レポート作成」「発表」ができた。
・・・ 93%
また「参加したい」と思う。
・・・ 93%
理科・数学を勉強することは将来の仕事の可能性を広げやりがいがある。 ・・・ 93%
科学技術に関連する仕事に就きたい。
・・・ 86%
科学は身の回りのことを理解するのに役立つ。
・・・100%
このことから、科学技術に対する興味・関心が大いに高まるとともに、スキルを身につけ、理解を深めることができ
た。十分な成果があったことがわかった。生徒たちの将来への希望も理数系が多く楽しみである。
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