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南 ア ル プ ス 市 議 会 第2回定例会(6月)会議録

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南 ア ル プ ス 市 議 会 第2回定例会(6月)会議録
平 成 1 8 年
南 ア ル プ ス 市 議 会
第2回定例会(6月)会議録
平成18年6月14日
開会
平成18年6月23日
閉会
山梨県南アルプス市議会
1
南アルプス市告示第120号
平成18年南アルプス市議会第2回定例会(6月)を次のとおり招集する。
平 成 1 8 年 6 月 7 日
南アルプス市長
1.期
日
平 成 1 8 年 6 月 1 4 日(水)
1.場
所
南アルプス市役所議場
2
石 川
豊
○ 応 招 ・ 不 応 招 議 員
応招議員(28名)
1番 櫻 本 広 樹
2番 金 丸 一 元
3番 野 田 修 作
4番 石 川
壽
5番 内 藤 政 勝
6番 清 水
7番 志 村 裕 子
8番 向 山 敏 宏
9番 住 吉 國 雄
10番 秋 山 武 彦
11番 森 岡 千代野
12番 亀ケ川 正 広
13番 名 取 常 雄
14番 齋 藤 秀 男
15番 深 澤 永 雄
16番 西 海 勝 男
17番 浅 野 伸 二
18番 久保田 松 幸
19番 飯 野 冨士雄
20番 小笠原
孝
21番 若 尾 敏 男
22番 斉 藤 哲 夫
23番 小 池 正 夫
24番 内 池 虎 雄
25番 深 澤 米 男
26番 相 原
27番 清 水 勝 則
28番 穴 水 俊 一
不応招議員(なし)
3
豊
実
平 成 1 8 年
南 ア ル プ ス 市 議 会 第 2 回 定 例 会(6月)
6 月 1 4 日
4
平成18年南アルプス市議会第2回定例会(6月)(1日目)
平成18年6月14日
午 後 1 時 3 0 分
於
議
会
議
場
1.議事日程
諸 報 告
日程第 1 会議録署名議員の指名について
日程第 2 会期の決定について
日程第 3 議案第122号 南アルプス市交通安全対策会議条例の一部改正について
日程第 4 議案第123号 南アルプス市国民健康保険税条例の一部改正について
日程第 5 議案第124号 南アルプス市山梨県北岳山荘の管理に関する条例の一部改正に
ついて
日程第 6 議案第125号 南アルプス市市営住宅条例の一部改正について
日程第 7 議案第126号 南アルプス市消防手数料条例の一部改正ついて
日程第 8 議案第127号 平成18年度南アルプス市一般会計補正予算(第1号)
日程第 9 議案第128号 平成18年度南アルプス市国民健康保険特別会計補正予算
(第1号)
日程第10 議案第129号 平成18年度南アルプス市老人保健特別会計補正予算
(第1号)
日程第11 議案第130号 平成18年度南アルプス市介護保険特別会計補正予算
(第1号)
日程第12 議案第131号 平成18年度南アルプス市下水道事業特別会計補正予算
(第1号)
日程第13 議案第132号 市立豊小学校屋内運動場建設(建築主体)工事請負契約の締結
について
日程第14 議案第133号 市立白根百田小学校大規模改造工事(建築工事)請負契約の締
結について
日程第15 議案第134号 財産の取得について
日程第16 議案第135号 個別外部監査契約に基づく監査によることについて
日程第17 議案第136号 市道路線の認定について
日程第18 南ア選第 1号 御勅使川入旧三十六ケ村入会山恩賜県有財産保護組合議会議員
の選挙について
5
2.出席議員は、次のとおりである。(28名)
1番 櫻 本 広 樹
2番 金 丸 一 元
3番 野 田 修 作
4番 石 川
壽
5番 内 藤 政 勝
6番 清 水
7番 志 村 裕 子
8番 向 山 敏 宏
9番 住 吉 國 雄
10番 秋 山 武 彦
11番 森 岡 千代野
12番 亀ケ川 正 広
13番 名 取 常 雄
14番 齋 藤 秀 男
15番 深 澤 永 雄
16番 西 海 勝 男
17番 浅 野 伸 二
18番 久保田 松 幸
19番 飯 野 冨士雄
20番 小笠原
孝
21番 若 尾 敏 男
22番 斉 藤 哲 夫
23番 小 池 正 夫
24番 内 池 虎 雄
25番 深 澤 米 男
26番 相 原
豊
27番 清 水 勝 則
21番 若 尾 敏 男
22番 斉 藤 哲 夫
実
28番 穴 水 俊 一
3.欠 席 議 員( な し )
4.会議録署名議員
3番 野 田 修 作
5.地方自治法第121条の規定により説明のため出席した者の職氏名(19名)
市
長
石 川
豊
助
役
塩 澤 佳 文
総
務
長
野 中 國 幹
市
民
保健福祉部長
住 吉 一 徳
農林商工部長
武 内
建
長
東 條 一 邦
企
長
入 倉 正 治
長
浅 原 知 義
政策秘書課長
穂 坂 二 朗
長
原 田 順 治
財
長
名 取
教 育 委 員 長
齋 藤 美 鈴
教
長
野 澤 達 也
教
長
清 水
脩
代表監査委員
農業委員会長
名 取
保
収
企
入
画
設
消
総
部
部
防
務
育
課
次
6.職務のため議場に出席した者の職氏名(4名)
議会事務局長
名 執 俊 一
書
記
大 芝
書
記
石 原 康 雄
書
記
小 池
久
肇
6
業
役
小 池 通 義
部
長
内 藤 希 香
部
長
大 芝 政 則
局
政
課
育
勝
栄
武
敏 夫
開会
午後 1時30分
○議長(清水勝則君)
ただ今から、平成18年度南アルプス市議会第2回定例会を開会いたします。
開会に先立ちまして、一言ごあいさつを申し上げます。
本日、議員各位におかれましては、公私ともにご多忙のところご参集いただき、ここに6月定例
会が開会できますことに、まずもって御礼を申し上げます。
さて、平成15年5月に改正された食品衛生法に基づき、本年5月29日から農薬等が残留する
食品等の販売等を禁止するポジティブリスト制度が実施となりました。従来の制度では、残留基準
が定められていない農薬等が残留した農産物等については、基本的に販売等の規制はありませんで
した。しかし、新たな制度の導入により、一部を除き原則すべての農薬等について、一律0.01p
pmという残留基準が適用となりました。この0.01ppmとは、例えると幅12メートル、深
さ1メートルの25メートルプールに、わずか3グラム、小さじ1杯ほどの食塩が溶けた状態であ
り、極めて厳しい基準となっております。この基準値を超えた農薬が検出された場合、その農産物
等の回収や出荷停止の措置だけではなく、連帯責任として生産地域全体までもが経済的打撃や風評
被害を受けることも考えられます。そのため、各農家には農薬使用基準の厳守が求められますが、
実情としては現在の農薬散布方法で対処することは、非常に厳しいと聞きます。農薬の飛散は天候・
風・散布方法等、多くの条件に左右されますが、今後、予想される危険性に対しては、最大限の対
策を講じる必要が出てきます。果樹大国山梨、中でも桃・サクランボにおいては、全国有数の生産
地でもある南アルプス市としては、
死活問題ともなる重要な制度の改正に対し、
市当局はもちろん、
農協や生産者、あるいは地域全体で取り組むべき問題ではないかと考えます。
一方、食の安全性が重要視されている昨今、この制度を上手に利用することにより、市内の農産
物の安全性を全国に発信するチャンスになるのではないかともいえます。行政を中心に、地域ぐる
みで徹底した対策を行い、南アルプスブランドの確立に努められるよう、望むところであります。
さて、今定例会に提出のあった議案は、市長提出による議案第122号から議案第136号まで
の15案件と議会における選挙1件の、合わせて16案件であります。
どうか、議員各位におかれましては、十分なご審議をいただき、適切なる議決をされるようお願
い申し上げ、開会のあいさつといたします。
これより本日の会議を開きます。
報告事項を申し上げます。
本定例会に提出する議案につき、市長から通知がありました。
提出議案はお手元に配布した議事日程記載のとおりでありますので、朗読を省略いたします。
次に、
今定例会において受理した請願は、
請願第18−3号および請願第18−4号であります。
お手元に配布してあります、請願文書表のとおり文教常任委員会、厚生常任委員会にそれぞれ付
託いたしました。
次に、監査委員から平成18年4月分の例月出納検査結果について報告がありました。
お手元に配布しておきましたので、ご了承願います。
次に、市長から地方自治法施行令第146条第2項の規定により、平成17年度南アルプス市繰
越明許費繰越計算書、および地方自治法施行令第150条第3項の規定により、平成17年度南ア
ルプス市事故繰越し繰越計算書の報告がありました。
お手元に配布してありますので、ご了承願います。
次に、平成18年第1回臨時会において可決された「産業廃棄物処理施設建設の反対を求める意
7
見書」は、議長および副議長において山梨県に提出いたしましたので、ご了承願います。
次に、5月24日に東京都日比谷公会堂において、全国市議会議長会第82回定期総会が開催さ
れ、議長が出席いたしました。その席上、新たに市制施行された132市が紹介され、全国の都市
の数は802市になったとの報告がありました。翌25日には、天皇陛下に拝謁する栄に浴する機
会をいただきました。この拝謁は全国の市議会議長を対象に行われたもので、当日は皇居内の豊明
殿において、天皇陛下よりお言葉をいただき、その後、皇居内を特別参観いたしました。
また同日、東京都全国都市会館において、全国市議会議員共済会第92回代議員会が開催され、
議長が出席いたしました。
次に、総務常任委員会におきまして、5月25日に笛吹市の東八消防本部および大月市にある東
京電力葛野川発電所の視察研修を行いました。
次に、地方自治法第121条の規定により、市長ならびに関係行政委員の長に出席を求めたとこ
ろ、お手元に配布の名簿のとおり、説明員の出席ならびに委任の通知がありました。
なお、報道関係者等から撮影の申し入れがあり、これを許可いたしましたので、ご了承願います。
以上で報告事項を終わります。
これより、本日の日程に入ります。
本日の議事日程は、お手元に配布したとおりであります。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
○議長(清水勝則君)
日程第1 会議録署名議員の指名についてを議題といたします。
会議録署名議員には、会議規則第76条の規定により、
3番 野田修作君
21番 若尾敏男君
22番 斉藤哲夫君
を指名いたします。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
○議長(清水勝則君)
日程第2 会期の決定についてを議題といたします。
お諮りいたします。
今定例会の会期は、本日から6月23日までの10日間といたしたいと思います。
これにご異議ありませんか。
(異議なしの声)
ご異議なしと認めます。
よって、今定例会の会期は10日間とすることに決定いたしました。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
○議長(清水勝則君)
日程第3 議案第122号 南アルプス市交通安全対策会議条例の一部改正についてから、日程第
17 議案第136号 市道路線の認定についてまでの15案件を一括議題といたします。
市長から市政一般に対する説明および提出議案に対する説明を求めます。
石川市長。
○市長(石川豊君)
本日ここに、平成18年6月定例市議会の開会にあたり、提出いたしました案件につきまして、
8
その概要をご説明申し上げ、併せて私の所信の一端を申し述べ、議員各位ならびに市民の皆さまの
ご理解とご協力をお願い申し上げます。
まず先月、発生したジャワ島中部地震において、不幸にして犠牲になられた6千人を超える皆さ
まに、哀悼の意を表するとともに、改めて安心で安全な地域づくりこそが地方自治の基本であるこ
とを痛感いたした次第であります。
本市においても、今後とも地域防災計画を市民一人ひとりが実践できるよう、防災機材の拡充強
化に努め、市民のさらなる防災意識の高揚を図ってまいる所存であります。
さて、大型連休終盤以降、本来であれば五月晴れの爽やかな季節であるはずの日本列島も、梅雨
の走りといわれるどんよりとした天候が続き、例年になく日照不足による果樹や野菜への影響が心
配されております。全国的に野菜が高騰し、白菜やきゅうりは平年より60%以上の高値が付いて
いるとのことですが、南アルプス市の初夏の風物詩にもなっておりますサクランボ狩りにつきまし
ては、若干の成育の遅れはあるものの、6月のサクランボ狩りの期間中は量・質ともに十分楽しめ
るとのことで、安堵しているところであります。
一方、国政に目を転じますと、通常国会の会期末が迫る中、教育基本法改正法案をはじめとする
重要法案の審議が続いております。小泉内閣にとりましても、総決算とされる通常国会であり、こ
れまで取り組んできた構造改革の是非が問われるところであります。特に三位一体改革の推進につ
きましては、約3兆円の税源移譲が実現し、地方分権型社会の基盤がまとまりつつあると感じてお
りますが、国庫補助・負担金改革においては、補助率の引き下げ、交付金化等が盛り込まれたにも
かかわらず、本年度までの地方交付税の削減は5兆円にも上りまして、本市にとりましても、厳し
い財政運営が強いられております。
これまでも地方交付税をはじめとする地方財政改革を主張してきた地方6団体をはじめ、全国市
長会といたしましても、それぞれ支部の総会に提言し、関東支部においても5月26日の総会にお
いて、真の地方分権の確立に関する緊急決議として、次の5項目を決定したところであります。
1.地方分権改革を一層推進し、国と地方の最終収支の比率と租税収入の比率の乖離を縮小する
ため、消費税等、基幹税による税源移譲を積極的に進めること。
1.国庫補助負担金改革については、地方の自主性・主体性を高めるという改革の意味を踏まえ、
地方案に沿って実現すること。
1.地方交付税については、地方団体の安定的な財政運営に必要な地方交付税総額を確保し、地
方交付税の財源調整、財源保障の両機能を強化すること。地方交付税の改革にあたっては、地
方の意見を十分に反映させることとし、地方の実態を顧みない一方的な措置を講じないこと。
1.地方団体が計画的な行財政運営を行うことができるよう、行財政の中期的なビジョンを地方
参画のもとに策定すること。
1.平成19年度以降の地方分権改革の推進にあたっては、常に地方の意見が反映されるよう、
国と地方の協議の場を制度化すること。
これらは地方分権改革、これに伴う三位一体改革の推進においての論議は、これまで財政論に終
始してきたあまり、
地方の意見が通りにくい状況をなくし、
真の地方分権に向けてまい進するよう、
要請したものであります。
一方、格差社会が深刻化しているともいわれておりますが、こと経済面で見てみますと、民間需
要の2本柱といわれている個人消費と設備投資による民間主体の成長が維持されておりまして、日
銀の会見でも「日本経済の着実な回復が改めて確認された」とのことであります。
さらに、ワールドカップによる家庭電化製品の販売促進、物品生産をはじめとする広範囲な経済
9
波及効果も併せますと、来月のサンクトペテルブルク・サミットに向けて明るい材料となるととも
に、本格的なデフレ脱却に期待が持たれるところであります。
さて、市政運営の仕上げの年と位置付けた平成18年度も2カ月が経過いたしました。したがっ
て、これまでの施策の進捗および事業内容をご説明させていただきます。
まず、市民の防災の拠点ともなる防災センター等の建設についてであります。
平時には研修および教育施設として、
災害時には避難所ともなる得る施設として活用できるよう、
南アルプス市消防本部庁舎および防災センター建設委員会を組織し、その財源をはじめ組織ならび
に規模に至るまで検討を進めてまいりました。今月2日に実施された、第4回検討会において、建
設場所・建設規模等について、ご確認をいただきましたので、財源につきまして今後、国・県と協
議を進め、まちづくり交付金事業を活用しながら、本年度は用地取得および実施設計を行い、平成
19年度の着工を目途として取り組んでまいります。
次に、市内95の公の施設において、本格的に施設管理がスタートいたしました指定管理者制度
についてであります。
1カ月間の利用者の状況を見ますと、公募した29施設において前年度と比較し、約1万1,
600人、利用料等の収入面でも889万円余の増加となっております。1日平均500人以上の
入場者獲得をしている施設、地域の皆さまの新しい交流の場となっている施設、新たな年齢層の利
用者が増えた施設など、1カ月という短い期間ではありますが、多くの市民から好評をいただいて
おります。今後とも、利用者のアンケートや指定管理者のヒアリングなどを行い、市民サービスの
さらなる向上に努め、加えて今議会に提案いたしました、個別外部監査により財務処理の状況など
を調査し、健全な経営の管理に努め、民間活用の実効を図ってまいります。
次に、地域再生法に基づく地域再生計画の認定についてであります。
先にも申し上げましたが、三位一体の行財政改革により、補助率の引き下げ、交付金化等が現実
化された今、財源基盤の希薄な地方においては、自主的・自立的な取り組みによる新制度の利用が
求められております。先を見据えた施策の展開として、本市においては平成17年度より公共下水
道事業の補助金削減を補うため、交付金事業としての取り組みを検討し、4月18日、下水道事業
をこれまでどおり総合的に実施するための地域再生計画に関する認定書を、小泉総理より授与され
たところであります。
併せて市税等の収納率の向上につきましても、自治体における自主財源の確保として、ますます
重要な課題となってまいりました。本市の平成16年度決算における市税の徴収率は、現年課税分・
滞納繰越分、合わせまして91.7%で県内の市では2番目の徴収率の高さであります。しかしな
がら、市税の収入未済金は6億円を超え、保育料や公営住宅使用料などを加えた一般会計の合計で
は7億円に迫る額で、歳入調定額の7.7%を占める額が未収入の状況となっております。一般会
計以外にも国民健康保険税、介護保険料、下水道使用料なども多額の収入未済金があるのが現状で
あります。
これらの背景として、長引く景気低迷が市民の生活環境に影響を与えていることが考えられます
が、公平な納税の推進と安定的な財源の確保を図ることは、市政運営の基本でもあります。納税意
識の高揚と併せて、滞納原因等を的確に調査・分析し、個々の実態に即した納税指導を行い、徴収
率の向上と自主財源の確保に努めるため、このたび「市税等収納対策本部」を設置いたしました。
この対策本部は、助役を本部長とし、関係部長および収納課をはじめとする各担当課で組織され、
市税等の収納向上に積極的に取り組んでまいります。対策本部では年間に2カ月間の強化月間を設
け、滞納者を個別に訪問し、納入の指導を行うこととしておりまして、去る5月29日から5日間、
10
市の債権である徴収金すべてに対して、職員150人体制で地区ごとに実施いたしたところであり
ます。
今後は納付を促進する収納強化手法や未収金を管理する仕組みづくりなど、全庁的な収納率の向
上対策も検討してまいります。債権の管理を適正に行い、必要な歳入を確保することは、財政状況
の良し悪しにかかわらず、市民間の公平性を確保し、市政への信頼性を高めていくために不可欠で
ありますので、議員各位におかれましても、何とぞよろしくご理解、ご協力をお願い申し上げます。
続きまして、世界遺産登録に向けての活動についてであります。
ご承知のとおり、南アルプス連峰は3千メートル以上の高峰を13座有する、我が国を代表する
山岳地域であり、この山岳地帯を大井川・天竜川・富士川の各水系が流れ、常緑針葉樹林をはじめ
固有な動植物に恵まれ、国際的な観点からも非常に貴重な地域といえます。本市においても、平成
16年には南アルプス国立公園の指定40周年記念式典の開催、昨年8月には高円宮妃殿下をお迎
えして、第6回ライチョウ会議が実施されたこともあり、市民の間でもおのずと世界自然遺産に向
けての関心が高まり、本年度にはご案内のように静岡市から多方面にわたっての協力要請もござい
ました。
このような状況を踏まえ、本市といたしましても県と連携を図りながら、県内関係市町村との協
議を進め、長野県への呼び掛けも行い、でき得れば3県10カ市町村の連絡会議を開催し、協力体
制の確立に向けた協議調整を行ってまいりたいと考えております。世界自然遺産登録に向けての
ハードルは高いものがありますが、関係市町村と一致協力して「必ず登録できる」との信念を持っ
て推進してまいりたいと考えております。
次に、芦安芦倉地区に計画されている、産業廃棄物処理施設の建設問題についてであります。
この建設計画は中央市にある民間の産業廃棄物処理業者が、裁判所の競売により取得した県道甲
斐・芦安線沿いの砂利採石場跡地で、産業廃棄物の破砕・積み替え・保管を行う中間処理施設を設
置するものであります。事業概要書が本年2月に県へ提出された以後、芦安地区・白根地区の自治
会や四ケ圦堰管理組合、夜叉神観光協会、NPO法人芦安ファンクラブから建設反対の陳情書をい
ただくとともに、当市議会においても建設に反対を求める請願が採択され、先月16日、意見書を
山梨県知事に提出いたしたところであります。人々が日常生活を営む限り、生産・販売・消費など、
すべての過程で廃棄物は生まれます。これらを資源とし、発生量の抑制に努め、効率の良い再利用、
リサイクルを行っていくためには、こういった施設は必要不可欠であり、自分たちで出すゴミは他
の地域を犠牲にせず、環境汚染のない方法で処理されることは、市民が等しく理解できることだと
思います。
しかしながら、今回の御勅使川沿いの建設予定地の下流には、市民の大半が飲料水としている上
水道や、果樹や水稲など農作物の灌がい用水などの取水口があり、災害時などの影響が懸念され、
市民に大きな不安を与えていることも事実であります。合併以来、
「互助融和」の精神のもと、市民
の皆さまにご理解をいただきながら、施策の展開を行ってきただけに、市民生活に影響が及ぶこと
が懸念されている事業計画には、
市といたしましても慎重な対応を図っていかなければなりません。
したがって、このたび建設計画に関する対応を協議すべく、全庁的なプロジェクトチームを設置
し、あらゆる角度から調査研究を行うよう、指示をいたしたところであります。今後は、市民の皆
さまの意向を最優先とし、この問題に対処していく所存であります。
次に市民活動の推進についてであります。
市民活動団体やNPO法人などの活動拠点、これから市民活動を実践しようとしている方々の出
会いの場として利用していただけるよう、
「南アルプス市市民活動センター」の本格的な活動が始ま
11
りました。3月定例会において設置条例をご議決いただいたものですが、センターには専門の職員
を配置し、日中はもちろん夜間も対応してまいります。また、市民活動に必要な資料作成のための
コピー機や印刷機も自由に利用できるようにし、管内の掲示板は利用者の情報交換の手段として活
用できるような配慮もいたしております。このセンターがまちづくりの拠点として認知され、市民
活動実践の場として活用されるよう願うものであります。
併せて、これを機会に市民の自主的・主体的な活動の推進のため、
「南アルプス市みんなでまちづ
くり推進会議」を設置するものといたしております。この推進会議は、本市における市民活動の推
進にかかわる基本的な方針や施策に関すること、
市民活動センターの運営に関することなど協議し、
検討をお願いするもので、山梨県立大学のご協力をいただき、運営を行ってまいります。推進会議
の委員には、県立大学の教授をはじめ市民活動団体やボランティア団体の代表者のほか、市民から
広く公募し、委嘱することとしております。
さて、ここで市内においての明るく活気ある報告をさせていただきます。
県下39チームが参加して、先月14日から熱戦を繰り広げてまいりました、第57回山梨県市
町村対抗軟式野球大会において、本市、南アルプス市Bチームが優勝、本市チームとしては平成
15年市制が施行されて以来、3度目の制覇となり、まさに偉業といえると思います。かねてより
スポーツが盛んな本地域に相応しい話題であり、感動と感謝の気持ちでいっぱいであります。関係
する皆さんに、心からお礼を申し上げます。
引き続きまして、提出案件についてご説明申し上げます。
本定例会に提出いたしました案件は条例案5件、予算案5件、契約案件3件、その他の案件2件
の、合わせて15件であります。
まず、議案第122号 交通安全対策会議条例の一部改正についてであります。日本道路公団等
の民営化に伴う道路関係法律の整備等に関する法律の制定に伴い、本条例中の日本道路公団の表記
を中日本高速道路株式会社に改めるものであります。
次に、議案第123号 国民健康保険税条例の一部改正についてであります。今年度の国民健康
保険税の賦課総額の確保を図るため、所得割・資産割の税率および被保険者均等割・世帯別平等割
の税額を改正するとともに、それに伴い介護納付金および国保税の減額についての税額の改正を行
うものであります。
次に、議案第124号 山梨県北岳山荘の管理に関する条例の一部改正についてでありますが、
他の市営山荘との整合性を図り、北岳山荘の宿泊料金について見直しを行うため、本条例の一部を
改正するものであります。
続きまして、議案第125号 市営住宅条例の一部改正についてであります。地方自治法の一部
を改正する法律の施行に伴い、公の施設の管理の委託は行えないこととされたので、管理委託がで
きる規定を削除するものであります。なお、合併前の芦安村営住宅の管理は山梨県住宅供給公社に
委託しておりましたが、合併後はこれを行っておりませんので、実質的には影響はないものであり
ます。
次に、議案第126号 消防手数料条例の一部改正についてであります、危険物の規制に関する
政令の一部を改正する政令が公布され、地方公共団体の手数料の標準に関する政令の一部が改正さ
れたことに伴い、給油設備を備えた移動タンク貯蔵庫の定義について、一部改正を行うものであり
ます。
続きまして、補正予算案についてご説明申し上げます。
今定例会に提案いたしました補正予算案は、
議案第127号 南アルプス市一般会計補正予算
(第
12
1号)をはじめ国民健康保険特別会計、老人保健特別会計、介護保険特別会計、ならびに下水道事
業特別会計、以上5会計の補正予算案であります。
まず、一般会計補正予算案(第1号)について、ご説明申し上げます。
第1は「情報と連携の都市づくり」についてであります。
まず、行財政改革の推進でありますが、産業廃棄物処理施設等の設置計画について、各種調査研
究の実施経費70万円、国民健康保険、老人保健制度改正に伴う電算システム改修費450万5千
円、地域ネットワークの充実では住民が自主的に行う、コミュニティー活動支援のためのコミュニ
ティー助成事業費700万円、自治会活動の拠点となる地域集会施設建設等補助事業費115万
2千円、自治会加入率向上対策のための地域づくりアドバイザー事業や、旧若草町商工会事務所を
新たにボランティアセンターとして活用するための改修費等、市民活動支援事業費199万6千円
を計上いたしております。
次に、安全な環境づくりについてでありますが、国庫補助金の追加に伴い寺部地区への100ト
ン耐震性貯水槽設置工事費1,315万円、各自主防災会の関心が高く、要望の強い安全で住みよ
い地域づくりの推進のための自主防災組織防災資機材等整備事業費250万円を追加計上いたして
おります。
第2に「にぎわいと活力あふれる都市づくり」についてであります。
まず、商工業の振興につきましては、商工会が市内の豊富な観光資源である「フルーツ」をキー
ワードに観光振興戦略を推進する、南アルプス桃源郷フルーツプロジェクト事業に200万円、農
林水産業の振興では、ポジィティブリスト制度の施行に伴い、新たな農薬散布、栽培管理マニュア
ル作成のためのやまなしリーディング農業確立支援事業費に100万円、JAこま野が作成するポ
スターや出荷箱等に
「南アルプス市」
を明記する農産物ブランド化推進事業費に208万7千円を、
それぞれ助成することとしております。また、地域資源を生かした観光の振興では、県の魅力ある
観光地づくりモデル事業の指定を受け、地域観光推進実施活動計画策定事業費200万円を計上い
たしております。
第3は「うるおいと利便性のある都市づくり」についてであります。
都市空間の整備では、山寺桃園線および荊沢芦原線街路事業残地処理経費等520万円、山寺桃
園線街路事業の事業費変更に伴い減額2,950万円、遊・湯ふれあい公園の駐車場と公園との連
絡遊歩道整備事業費360万円を計上いたしております。
第4は「快適で心のかよいあう都市づくり」についてであります。
まず、社会福祉の充実では園児数確定に伴う職員配置と臨時職員賃金調整と保育所管理運営事業
費、減額2,108万1千円、善意の寄附金を財源として、児童の情操教育のための青少年児童セ
ンター図書整備費100万円を計上いたしております。自然環境の保全と活用では、山梨・静岡・
長野、3県に連なる南アルプス山系の世界遺産登録に向けた検討を行うため、世界遺産登録推進事
業費30万円を計上いたしております。
第5は「個性と文化をはぐくむ都市づくり」についてであります。
まず、生涯学習ネットワークの整備充実についてでありますが、市民ミュージカル「元気いっぱ
い魔法組」上演助成のための生涯学習推進事業費42万円、善意の寄附金を財源としての若草図書
館図書購入費100万円、学校教育の充実では子どもと親の相談員活用調査研究事業費70万円、
文化づくりの推進では郷土が生んだ偉大な建築家で、耐震建築の父と呼ばれる、本市曲輪田出身の
内藤多仲博士生誕120周年記念事業経費470万円を計上いたしております。
以上の歳出予算の財源といたしまして、県支出金、寄附金、繰越金、諸収入を見込み、補正額を
13
716万9千円とし、歳入歳出予算の総額を258億7,800万1千円といたしております。
次に、特別会計補正予算案について、ご説明申し上げます。
まず、議案第128号 国民健康保険特別会計補正予算(第1号)についてであります。歳出予
算につきましては、総務費に職員人事異動等に伴い1,026万4千円を計上し、この財源につき
ましては、
一般会計繰入金を見込み、
補正額を1,
026万4千円とし、
歳入歳出予算の総額を58億
5,922万9千円といたしております。
次に、議案第129号 老人保健特別会計補正予算(第1号)についてであります。歳出予算に
ついては、平成17年度分の精算に伴う支払基金医療費返納金1,498万8千円を計上し、この
財源につきましては、繰越金を見込み補正額を1,498万8千円とし、歳入歳出予算の総額を
56億2,723万5千円といたしております。
次に、議案第130号 介護保険特別会計補正予算(第1号)についてであります。歳出予算に
は総務費に職員人事異動に伴う減額439万7千円、
地域支援事業費に高齢者が楽しく体を動かし、
自主的な健康づくり推進のための温泉らくらく運動教室事業費227万円、地域包括支援センター
職員人事異動に伴い、638万2千円を計上いたしております。この財源につきましては、一般会
計繰入金、諸収入を見込み補正額を425万5千円とし、歳入歳出予算の総額を34億9,807万
3千円といたしております。
次に、議案第131号 下水道事業特別会計補正予算(第1号)についてであります。歳出予算
は職員の人事異動に伴い59万9千円、下水道工事に伴う本舗装復旧工事面積調査算定業務委託料
等260万円を計上し、
歳入予算につきましては、
一般会計繰入金、
市債を見込み、
補正額を319万
9千円とし、歳入歳出予算の総額を28億6,418万4千円といたしております。
次に、議案第132号 市立豊小学校屋内運動場建設(建築主体)工事請負契約の締結について、
および議案第133号 市立白根百田小学校大規模改造工事(建築工事)請負契約の締結について
であります。豊小学校屋内運動場建設工事の建築主体工事について、平成18年5月29日実施の
指名競争入札により、長田組土木株式会社と1億9,950万円で、白根百田小学校大規模改造工
事の建築工事については、同じく指名競争入札により株式会社早野組と2億349万円で、それぞ
れ請負契約を締結することについて、議会の議決に付すべき契約及び財産の取得または処分の範囲
を定める条例第2条の規定により提案するものであります。
次に、議案第134号 財産の取得についてであります。平成18年度の教育系パソコン整備事
業にかかわる機器の購入に際し、5月29日に実施しました指名競争入札の結果、山梨リコー株式
会社と5,880万円で購入契約を締結することについて、議会の議決に付すべき契約及び財産の
取得または処分の範囲を定める条例第3条の規定により提案するものであります。
次に、議案第135号 個別外部監査契約に基づく監査によることについてであります。これは
公の施設の管理を行わせている指定管理者のうち、公募による選定をされたものの出納、その他の
事務の執行にかかわる監査について、監査委員の監査に代えて個別外部監査契約に基づく監査を行
うこととしたいので、地方自治法第252条の42第4項の規定により、監査委員の意見を付けて
議会に付議するものであります。
次に、
議案第136号 市道路線の認定についてであります。
開発行為等により寄附された道路、
および御勅使川福祉公園管理道路の維持管理のため、関係する市道5路線を認定したいので、提案
するものであります。
以上、提出議案の内容について、ご説明申し上げました。
何とぞ、よろしくご審議の上、ご議決ご同意賜りますよう、お願い申し上げます。
14
平成18年6月14日
南アルプス市長 石川 豊
○議長(清水勝則君)
以上で市長の説明が終わりました。
この際、申し上げます。
ただ今、議題となっております15案件のうち、日程第3 議案第122号から日程第12 議
案第131号まで、以上10案件については、所管の常任委員会に付託することになっております
ので、これらの案件につきましては、大綱質疑にとどめたいと思います。
それでは、ただ今より大綱質疑の発言を許します。
質疑はありませんか。
穴水議員。
○28番議員(穴水俊一君)
28番、穴水です。
ただ今の市長の説明に基づいて、一般質問等にも出ておりませんので、質問をさせていただきた
いと思います。
市税等の納入率の向上について、プロジェクトチームをつくってやると。そして、すでに5月
29日から5日間やったと。それから16日ほど経っているわけですが、1つは確かに税の収納率
を高めることは非常に大事であります。同時に一方で悪質と思われる人たちもいますけれども、大
半はまじめに働いて納税義務を果たしている。しかしながら大変、生活が困難で払えなくなってき
ているというケースのほうが多いだろうと思われます。そういった中で、何億円を超える未済額が
あるということで、これは由々しき事態であることは確かでありますが、その他、特別会計でも多
額の未収金があると。
そういった中で、
確かに全庁挙げて納税を促進するということは必要だと思いますが、
1つはやっ
ぱり単に滞納しているお金を払いなさいということではなくて、
一体何が原因なのか。
それからやっ
ぱり生活実態というものが、一体どうなっているのかということを、そういった中で把握すること
が、まず何より大事ではないかと思います。
そういった中で、去る5日間やったそうですから、その結果について、概要で結構ですので説明
をいただきたいと思いますとともに、全庁的な収納率の・・・。
○議長(清水勝則君)
穴水議員、ちょっと発言をお控えください。
ここで暫時休憩いたします。
休憩
午後 2時18分
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
再開
午後 2時19分
○28番議員(穴水俊一君)
それでは最後の発言を撤回いたします。
○議長(清水勝則君)
再開いたします。
ほかに質疑はありませんか。
( な し )
質疑を終結いたします。
15
ただ今、議題になっております、日程第3 議案第122号から日程第12 議案第31号まで
の10案件につきましては、お手元に配布いたしてあります、議案付託表のとおり所管の常任委員
会に付託しています。
次に、日程第13 議案第132号 市立豊小学校屋内運動場建設(建築主体)工事請負契約の
締結について、日程第14 議案第113号 市立白根百田小学校大規模改造工事建築工事請負契
約の締結について、日程第15 議案第134号 財産の取得について、および日程第16 議案
第135号 個別外部監査契約に基づく監査によることについての4案の補足説明を求めます。
総務部長、内藤希香君。
○総務部長(内藤希香君)
それでは、議案第132号の補足説明を申し上げます。
議案書の16ページをお開きいただきたいと思います。
朗読をいたします。
議案第132号 市立豊小学校屋内運動場建設(建築主体)工事請負契約の締結について
市立豊小学校屋内運動場建設(建築主体)工事について、次のとおり請負契約を締結するものと
する。
平成18年6月14日
南アルプス市長 石川 豊
1.契約の目的
市立豊小学校屋内運動場建設(建築主体)工事
2.契約の方法
指名競争入札による契約
3.契約の金額
1億9,950万円(うち消費税950万円)
4.契約の相手方
住
所 山梨県甲府市丸の内2丁目9番20号
名
称 長田組土木株式会社
代表者職氏名 代表取締役 長田達機
5.工
期
議決の日の翌日から平成19年2月28日まで
提案理由
この契約の締結については、地方自治法第96条第1項第5号および議会の議決に付すべき契約
及び財産の取得または処分の範囲を定める条例第2条の規定により、
議会の議決を必要とするので、
この案を提出するものである。
ご説明を申し上げたいと思いますが、お手元に議案第132号の資料をお渡ししてあると思いま
すので、その1ページをお開き願いたいと思います。
まず、工事の理由でございますが、平成14年度耐震診断の結果、既存屋内運動場は昭和52年
3月完成であり、鉄筋造り平屋建てで床面積1,057平方メートルが危険な状態にあると判明し
たため、今回、建設をするものでございます。
工事内容につきましては、床面積1,004.95平方メートル、鉄骨造りの平屋建てでござい
ます。配置・外装・内装等につきましては、そこに明記してあるとおりでございます。その他、電
気設備工事および機械設備工事につきましては、分離発注ということになっております。
まくっていただきまして、入札の結果報告書でございますが、入札につきましては18年5月
29日、予定価格1億9,362万円、落札率98.13%ということで、業者12社により指名
競争入札の結果、長田組土木株式会社南アルプス営業所が、これは消費税抜きですが1億9千万円
で落札いたしました。
以上でございます。
16
次に、議案第133号についてご説明を申し上げます。
市立白根百田小学校大規模改造工事(建築工事)請負契約の締結について
市立白根百田小学校大規模改造工事(建築工事)について、次のとおり請負契約を締結するもの
とする。
平成18年6月14日
南アルプス市長 石川 豊
1.契約の目的
市立白根百田小学校大規模改造工事(建築工事)
2.契約の方法
指名競争入札による契約
3.契約の金額
2億349万円(うち消費税969万円)
4.契約の相手方
住
所 山梨県甲府市東光寺1丁目4番10号
名
称 株式会社早野組
代表者職氏名 代表取締役社長 早野潔
5.工
期
議決の日の翌日から平成19年1月31日まで
提案理由
この契約の締結については、地方自治法第96条第1項第5号および議会の議決に付すべき契約
及び財産の取得または処分の範囲を定める条例第2条の規定により、
議会の議決を必要とするので、
この案を提出するものである。
それでは内容について、ご説明を申し上げますが、お手元の資料の議案第133号の資料に基づ
いて、ご説明を申し上げます。
1ページをお開き願います。
工事理由でございますが、昭和58年度建設から22年経過した当該学校ならびに屋内運動場に
ついて、経年による老朽化が著しく、学校施設としての機能が低下しているため、全面改修を行い
躯体の安全性・耐久性の向上を図るということでございます。
工事内容につきましては、建築面積4,797平方メートル、校舎棟が3,910平方メートル、
屋内運動場が887平方メートルでございます。校舎棟、屋内運動場、外構工事でございます。
なお、電気設備工事、機械設備工事、仮設校舎工事につきましては、分離発注でございます。
まくっていただきまして、入札の結果報告書でございますが、入札につきましては18年5月
29日、入札を行いまして、予定価格につきましては1億9,973万円、落札率97.03%、
指名業者につきましては12社を指名いたしまして、株式会社早野組が1億9,380万円の落札
でございます。
次に、議案書の18ページになりますが、財産の取得についてご説明申し上げます。
議案第134号 財産の取得について
教育系パソコン整備事業平成18年度分機器購入として、
次のとおり財産を取得するものとする。
平成18年6月14日
南アルプス市長 石川 豊
1.品
名
教育系パソコン整備事業平成18年度分機器一式
2.購 入 方 法
指名競争入札
3.購 入 金 額
5,880万円(うち消費税280万円)
4.購 入 先
住
所 山梨県中央市山之神流通団地東1番地
名
称 山梨リコー株式会社
代表者職氏名 取締役社長 根本秀幸
17
5.納 入 期 限
議決の日の翌日から平成18年9月30日まで
提案理由
この財産の取得については、地方自治法第96条第1項第8号および議会の議決に付すべき契約
及び財産取得またはその処分の範囲を定める条例第3条の規定により、議会の議決を必要とするの
で、この案を提出するものである。
ご説明を申し上げたいと思います。
議案第134号の資料をお開き願いたいと思います。
教育系パソコン整備につきましては、文部科学省の整備方針に加え、学校格差の是正かつ教職員
の1人1台パソコンを早期に実現できるよう、小中学校一切の教育系パソコンを整備するというこ
とで、平成16年現状調査と整備計画の策定を行いまして、昨年度から整備を開始したところでご
ざいます。今年度は機器導入の2年目にあたります。具体的な整備計画につきましては、平成17年
度から19年度までの3年間、小中19校のパソコンを整備し、リースの期間の残る3校について
は、平成21年度に更新をする予定でございます。
今回の整備につきましては6校、白根源小、白根飯野小、白根東小、白根百田小、若草南小と予
備ということで、小学校につきましては、パソコン385台、プリンター26台、校内LAN機器
一式、関連ソフト一式、それから櫛形中学校につきましては、パソコン153台、プリンター7台、
校内LAN機器関係ソフト一式と。合計でパソコン538台、プリンター38台ということでござ
います。
次に議案第135号、19ページをお開き願いたいと思います。
個別外部監査契約に基づく監査によることについて
南アルプス市個別外部監査契約に基づく監査に関する条例第2条第2項の規定に基づいて、地方
自治法第244条の2第3項の規定に基づき、公の施設に管理を行わせているもののうち、公募に
より選定されたものの出納その他の事務の執行にかかわる監査について、監査委員の監査に代えて
個別外部監査契約に基づく監査によることとする。
平成18年6月14日
南アルプス市長 石川 豊
提案理由
公の管理を行わせるものの監査について、監査委員の監査に代えて個別外部監査契約に基づく監
査によるときは、地方自治法第252条の42第4項の規定により、議会に付議する必要があるの
で、この案を提出するものである。
外部監査につきましては、指定管理者で公募が29件ございまして、その監査を行うという、外
部監査に行うということで、5月18日に監査委員のほうへ外部監査契約に基づく監査の要求をい
たしたところでございまして、その裏面のほうに監査委員からの意見が付してございます。この意
見に基づきまして、今回、議会に付議したものでございます。今回、付議した事項が議決されます
と、今後につきましては、個別外部監査契約を行いまして、この契約の締結については、議会の議
決を得ることとなります。
以上でございます。
○議長(清水勝則君)
以上で補足説明が終わりました。
ここで暫時休憩といたします。
15分間、休憩を取りまして再開は午後2時45分といたします。
18
休憩
午後 2時32分
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
再開
午後 2時46分
○議長(清水勝則君)
先ほどの総務部長説明の質疑に入ります。
質疑はありませんか。
亀ケ川正広君。
○12番議員(亀ケ川正広君)
12番、亀ケ川です。
質問に入る前に会議規則では1議題に対して3回質問をできるということになっておりますので、
今、5議案一括して質疑ということになっておりますけれども、それぞれの議題ごとに3回質問が
できるという解釈でよろしいですか。
そうでなければ、一括でなくて分けてやってくださいというふうに求めたいです。
○議長(清水勝則君)
そのとおりで結構です。
○12番議員(亀ケ川正広君)
今後そういうふうに、ぜひお願いします。
それでは、まず議案第132号 市立豊小学校屋内運動場建設(建築主体)工事請負契約の締結
について、質問を行いたいと思います。
結論から言えば、この手の大型工事には繰り返し求めてきておりますけれども、例えば県内業者
とか市内業者とか、そういう条件を付けた一般競争入札の実施を求めたいと、そういう質問を行い
たいと思います。
この入札は資料にあるとおり12社を指名する指名競争入札で、
長田組土木が落札率98.
13%
で落札したという入札です。予定価格を事前に公表してあって、この落札率は極めて高いと私は思
います。今日、口を開けば財政難だから、税金の値上げやサービス低下は我慢してくださいという
ことを言うわけですから、真剣に税金を節約することを考えなければならないと思います。そうい
う点で大型工事に経済性を持たすことが大事だというふうに思います。
そこで伺います。
市長は、この落札について、どのように思われるか。先日、行われた市庁舎のあり方に関する基
礎調査の報告では、公共事業工事は商業施設や事務所などの民間の工事に比べて41%割増という
説明を受けました。私、これを聞いて大変驚いたわけですが、この説明からしても98%の落札率
は極めて高いのではないかと思います。まず、この率についての考えを、市長の言葉で少し聞いて、
そこらへんから質問を始めていきたいと思います。
○議長(清水勝則君)
石川市長。
○市長(石川豊君)
高いか安いかと言われましても、入札の当事者ではございませんから、何とも言えませんが、結
果的には高いと思っています。98%というのは、高いというのは認識をしています。では、どう
すれば低くなるかと、こういうことですが、まさか私が業者を集めて、あなたたちは高いから95%
以下の入札でなければ駄目だということを、
言うわけにもまいりませんので、
その点はあしからず、
ご了承ください。
19
○議長(清水勝則君)
亀ケ川議員。
○12番議員(亀ケ川正広君)
市長は率直に高いとお考えだというふうにお答えになって、予定した今後の質問がちょっと大き
くぶれてきて、ちょっとたじろいでいるところがありますが、高いということで、確かに誰が考え
ても高い。だけど予定価格よりも低いわけだから、これはOKはOKということなわけですよね。
こういうような高値とまりの事態に対して、行政側で取る策として設計価格に対して予定価格をど
れだけ下げるかという分切りというんでしょうか、足切りを行っていると思いますが、それはこの
ケースでは何%ぐらい分切りを行っているのかについて、これはいわば高値とまりが続いていると
きの、実際の自衛策みたいな話になってくるわけですけれども、そこらへんのどの程度、分切りを
行っているかというようなことを、1つ聞きたいと思います。
それと、あと市長、高いという認識を示されたわけですが、この問題をやっぱり落札率を下げる
ということでいえば、やっぱりちゃんと競争性を働かせて、経済性を持たせるという点でやっぱり
一般競争入札を、一般競争入札をやったから、必ず下がるという保証はないですよ。それは各地の
入札結果を見ても、一般競争でやっても高いときはあるわけだから、それでも議論的には談合が防
止できる効果は期待できるというのは、一般的な考え方であるわけだし、地方自治法でも契約の基
本として抱えているわけだから、そういう点で最初にも述べたような、県内業者、地元の業者とい
うことは、それはそれでものすごく大事なことですから、県内業者とか市内業者とか、あと経審点
数とか何ランク以上とかというような条件を付けた一般競争入札の実施を、ぜひご検討いただきた
いと思います。
そこらへんの考えをお聞かせください。
○議長(清水勝則君)
市長。
○市長(石川豊君)
確かに今回の結果を見まして、高い入札だなということは感じております。ですから、あらかじ
め予定価格を公示することが、いいのか悪いのかと、こういう問題も考え直す必要があるかなとい
うように思っています。結局、予定価格というものが決まっておれば、それが公示されるというこ
とになると、
ある意味では談合がしやすくなるということをいわれても、
これはやむを得ないと思っ
ています。額が決まっていますからね。だから、そのために我々のほうとしては、なるべく多くの
業者を指名していると。今回の場合も12社というような多くの業者を指名すると同時に、甲府の
業者のみならず市内の業者も入れておると、こういうことをやってきたのですが、その結果、さら
に高値になるということであれば、予定価格をあらかじめ公示するという方針については、改めて
検討する必要があるのではないかなというように思っております。
一般競争入札の問題につきましては、いろいろ議論もございますので、それらも併せて今後、検
討をしたいと思っています。
以上です。
○12番議員(亀ケ川正広君)
分切りはどのくらいやられていますか。
○市長(石川豊君)
分切りの問題については、これは今後の問題にも影響しますから、ご答弁は差し控えます。
以上です。
20
○議長(清水勝則君)
亀ケ川議員。
○12番議員(亀ケ川正広君)
先ほど、高いという認識を示されて、その改善策として市長は予定価格の事前公表が問題だとい
うようなご認識を今、示されたわけですね。これはちょっと違う話ではないかなというふうに思い
ます。私が言うまでもなく、予定価格を事前公表することによって、それ以上の入札をする人がい
なくなるわけだから、そういう点で価格が下がるという実績をつくるために、予定価格の事前公表
を合併前の各町村から始めてきて、どうですか総務部長、資料お持ちですか。予定価格の事前公表
をする前としたあとで入札の落札率は上がったのか、下がったのか。それが今の市長の答弁のまま
で終わると、
予定価格の事前公表をしたことで、
落札率は上がってしまったということになります。
これは、ちょっと実際の数字はどうか、お答えいただけませんか。
○議長(清水勝則君)
総務部長。
○総務部長(内藤希香君)
今のご質問ですが、旧村のときから、いわゆる予定価格の事前公表をしていますから、手元に資
料がございませんので、それとの比較については、この場でお答えすることはできませんので、ご
理解いただきたいと思います。
○議長(清水勝則君)
亀ケ川議員、手を上げていますけれども、どの問題で。もう3問しましたから。
○12番議員(亀ケ川正広君)
次は133号についてお願いします。
では今度は違う議題で質問したいと思います。
133号の市立白根百田小学校大規模改造工事(建築工事)請負契約について、質問を行いたい
と思います。
さっきの質問とは違う質問ではありますけれども、話の中身は似ておりますので、ご了承願いた
いと思います。
先ほどの総務部長のお話では、今、手元にそういう資料がないから、ちょっと答えられないとい
うお話でしたが、
これは大事な問題ですから、
予定価格の事前公表によって落札率が上がってしまっ
たということをいうのならば、
そういうことをちゃんと示す資料をお示しいただきたいと思います。
市長も何となく感覚的にそういうふうに言われたのかもしれませんが、これはちょっとよく調べて
いただきたいと思います。
大型工事を一般競争入札で実施している甲府市の入札結果の一覧表を見てみました。ちなみに県
内、平成15年度の資料ですけれども、当時、甲府市・富士吉田市をはじめ8市のうち一般競争入
札を実施していないのは、なんと南アルプス市だけであります。これは一昨年の質問でも行いまし
たが、その後、合併で市が増えたから、そこのところはまだ調べていませんが、当時でいって実施、
または試行していないのは、南アルプス市だけなんです。もちろん県もやっています。そして実施
または試行含めて。
実施している甲府市の入札結果一覧表を見てみました。平成16年度の実績ですが、一般競争入
札で実施したケースを挙げてみたいと思います。今度の工事に似たようなものを、ほとんど一般競
争入札で行っています。甲府の池田小学校の耐震補強工事5,600万円、これは一般競争入札で
やっています。そして、南西中学校というのがあるそうですけれども、これは校舎改築工事7億7千
21
万円、これも一般競争入札で行っていて、この同校舎の解体工事6,700万円も、これも一般競
争入札で行っているんですよね。だから、この手のものを指名競争入札で行っているということは
ないんですね、甲府においては。
このように、この年でいえば甲府市では11件を一般競争入札で行っております。市長は一般競
争入札実施に向けて消極的なことを言うわけですが、入札方法に確かに最善の方法というのはあり
ませんで、それはどれも一長一短があるわけですが、そういう点でやらないということだけを言う
のではなくて、一度でも試してみてはどうでしょうか。
中央政府でも今、防衛施設庁の入札の随意契約のあり方が問題となって、契約のあり方を大きく
見直せということが、ここ連日言われているではないですか。随意契約の大方をやめて、一般競争
入札を始め、競争性のある会計法に基づく本来のあり方で行うというふうにいっているわけです。
そういう点で南アルプス市だけ、旧態依然としたやり方をしているのを、改めていただきたいと思
います。人生の大先輩である石川市長に、何度も何度も伺って申し訳ありませんけれども、私ども
繰り返し求めているわけですから、先ほど検討させていただきますということでしたが、ぜひ今後
ずっとそれでやるかどうかは別としても、1回はまず実施してみる方向で検討していただきたいと
思います。先ほど検討するということでしたが、もう一歩踏み込んで実施する方向で検討しますと
いうようなお言葉をいただければと思いますので、もう1回、繰り返しで申し訳ないですが、お願
いいたします。
○議長(清水勝則君)
石川市長。
○市長(石川豊君)
市内に業者がたくさんいるところでは条件付き一般競争入札でも、ある程度の業者が集まります
よね。だけど南アルプス市の場合には、例えば国中の業者だけにするのかというような決め方をし
ていくのかどうなのか、そういう問題があるのですが、もう1つはよく分切りの問題の話が出まし
た。分切りを、では5%ぐらい分切って予定価格を決めたらどうだと。そうすれば、いっぱい、いっ
ぱいやっても5%削除になるではないかという考え方はありますけれども、そういうようなことま
で併せて検討を今後させていただきます。
ですから、これらについては指名委員会が総務部長を中心にあって、その指名委員会で業者を決
めて、そしてやってきておりますから、だからそういうことを考えますと、今後のその引き札を、
例えば設計金額に対して、こういうようなことが続くのであれば、さらに分切りを5%なり7%と
いうようにたくさん切ってやるということになれば、
これはおのずと経費の節減にはなりますよね。
そういうことまで、併せて検討したいと思います。
それでいいですか。安くなればいいということですよね。
○12番議員(亀ケ川正広君)
そうです。税金を大切にするために、節約するために。
○市長(石川豊君)
だけども、いい仕事をやってもらうためには、設計金額に基づいてやってもらって、設計監理を
きちっとやる必要もあるというように思っています。だから単価そのものが、これは国の補助金を
もらってやっている仕事ですから、その範囲の中で仕事をやるということになれば、というように
私は思いますけれども。
○12番議員(亀ケ川正広君)
では、よろしくお願いします。
22
○市長(石川豊君)
我々が談合に参加しているわけではございませんので、あしからずよろしくお願いします。
○議長(清水勝則君)
総務部長。
○総務部長(内藤希香君)
先ほど亀ケ川議員さんのほうから、いわゆる一般競争入札でやっていないのは南アルプス市だけ
だというお言葉がありましたが、新聞等には前に山日に載ったという経過の中でそういううたわれ
方があったかどうか分かりませんけれども、私どもが最近の4月1日現在で調べた結果では、いわ
ゆる一般競争入札に付している市町村につきましては5町村でございます。これは甲府市・山梨市・
富士吉田市・都留市・大月市ということで、一般競争入札のいわゆる要綱等は制定してあっても、
実際に実施をしていない市については、甲斐市・韮崎市・北杜市・上野原市・中央市・笛吹市・甲
州市と。いわゆる要綱は定めてあって、一般競争入札ができるということになっておりますが、実
際にはやっておらないということですから、南アルプス市だけがやっていないということは、誤解
を招きますので、そのへんについてはご理解をいただきたいと思います。
○議長(清水勝則君)
亀ケ川議員。
○12番議員(亀ケ川正広君)
今、総務部長から一般競争入札、実施または試行している市町村については、5市町村だけだと
いうお話がありました。これは私、取り上げた資料は山梨県の資料なんです。山日新聞からもらっ
た資料ではなくて、これでいうと平成15年度の市町村別一覧表で、一般競争入札(実施および試
行)
、本格実施の前の試行も含めてだけれども、これでこうなっているんです。甲府市○、富士吉田
市○、塩山市○、都留市○、山梨市○、大月市○、韮崎市○、南アルプス市(空欄)
、このほか町村
でも勝沼町、ちょっと合併する前ですから、旧自治体名もありますね。勝沼町・大和村・石和町・
一宮町・市川大門町・中富町・敷島町・昭和町・双葉町・長坂町・小淵沢町・西桂町・山中湖村・
河口湖町・勝山村というようになっています。
これはどっちがいっていることが合っているかといっ
ても、
あまり身のある議論ではないですが、
実際そういうふうにやっている町村があるわけだから、
そこでどうなっているかということも、よく勉強して、実施のために研究してください。
何か話を聞いていると、一般競争入札は面倒だから、今のままで前例踏襲でいいではないかみた
いな、そういうニュアンスを大変受けるわけです。だから、やっぱり一般競争入札は事務量が多い
んでしょう。私も何かこの手順だとかを見たことがあって、広告とか募集してとか審査とか、いろ
いろあるようだから。だけども、そうすることによって、だって市の契約事務だから一般競争入札
も立派にこなせるというような実力を付けたほうがいいではないですか。やった結果、こういう弊
害があるから、やっぱりやめたというのなら分かりますが、一度もやらずに現状のままでいいんだ
と、安住している姿勢は私はよくないと思いますので、市長の話では指名選考委員会で検討させる
ということで、その責任者は総務部長ですから、総務部長にもぜひよく勉強していただいて、実施
に踏み切っていただきたいと思います。
○議長(清水勝則君)
総務部長。
○総務部長(内藤希香君)
先ほど、いわゆる実施をしているという考え方が、いわゆる要綱をつくっているものを実施して
いるという判断がしてあるわけです。私が言ったのは、そういう要綱はつくってあるけれども、実
23
際にやっているかどうかというお話をしたんです。だから、いわゆる要綱がつくってあるものは、
できる状態にあるから実施しているという判断がされて公表されているということ。実際に要綱は
つくってあるけれども、いわゆる一般競争入札には付していないという町村がありますよというお
話をしたということです。
それから、一般競争入札の今後については、先ほど市長のほうから、また検討してまいりますと
いうお答えをしていますから、別に面倒だからとか、どうだとかという理由でやっているわけでは
ございませんで、それなりの良さと、またいろいろの問題点もあるという形の中で検討していると
いうことです。だから亀ケ川議員がおっしゃいますように、条件付競争入札というのは、仮に経営
審の点数が800点以上の県内の業者といえば、全部分かるわけです、業者が。一覧表で。そうす
ると極端にいえば、いわゆる指名をする業者よりも談合がしやすい部分が出てくるわけです。
800点以上は何社と一覧表で全部分かるわけですから。そういう点もあるし、そういう形でいく
と市内業者が育成されないという部分もあったりするので、いろいろな検討をするということで、
手をこまねいているということではありませんので、そのへんの誤解のないようにお願いします。
○議長(清水勝則君)
ほかに質疑はありませんか。
櫻本議員。
○1番議員(櫻本広樹君)
議案第133号ですが、白根百田小学校大規模改修、この中で校舎棟の中にエレベーター設置と
いうものが含まれているのですが、これはどんな理由でエレベーターを設置しているのか。今まで
あったから、それを改修したということか、あるいは何らかの工事理由、特別な理由があったから
設置したと思うのですが、その点どんな理由があったから設置したのかというご答弁をいただきた
いということが1点。
第2点目は、これだけの金額を改修工事、大規模改造工事をするわけですが、この中で特に、今
は時代背景の中で子どもに対する安全・安心対策が考慮されている部分が、この改修工事にあるの
かどうか。その点をまずお聞かせ願いたい。それについて設計事務所等、この学校のPTA関係者、
あるいはこの学校からの要望に対して、いくつかの点を考慮したという点がありましたら、お答え
を願います。
○議長(清水勝則君)
教育次長。
○教育次長(清水脩君)
櫻本議員さんの質問にお答えさせていただきます。
エレベーターの設置についてですが、今まであったものではなくて、新しく整備するということ
でありまして、特に現在、身障者等はいないと思いますが、今後そういった受け入れというような
ことも十分考えられますので、そういったことについて対応できるようにというような考え方の中
で設置をするということであります。
それから、特に安全・安心の点について考慮した点があるかということでありますが、具体的に
ここというふうなものは今、手元に細かい資料がありませんから、具体的には申し上げられません
が、すべての点について、そういう意味では小学校のことでありますから、配慮しているといえま
す。設計の文書を見ないと、ここというふうに今、ここで言えないのは大変恐縮でありますが、配
慮はしているというようにいえると思います。
これは要望を聞いておりますし、設計にそれを反映させていますし、その後も設計が出て、それ
24
以後もこんなふうな形で進めたいというふうなことを説明して、ご意見も聞いたりして、必要なで
きるものについては修正もしているということであります。
以上です。
○議長(清水勝則君)
櫻本議員。
○1番議員(櫻本広樹君)
これからは、例えばこういった資料、せっかくいただくわけですので、私なんか特に見ても、こ
の配置図だとか実面を見ても、非常に分かりかねる部分が非常に多いと思います。大事なのは、こ
れこれこれの大規模改修の中で、こういった安全対策を今度は施しますよとか、あるいはこういっ
た地域の、
あるいはPTAの今までの要望を応えたものを、
ここにいたしますというようなものを、
具体的に書いていただいたほうが、こういった資料の良さというものが出てくると思いますが、い
かがでしょうか。
○議長(清水勝則君)
教育次長。
○教育次長(清水脩君)
確かに資料としては、ご理解いただくには事細かい資料があれば、ご理解をいただく点では当然
だと思いますので、できる限りご要望にお応えしていきたいと思います。
○議長(清水勝則君)
ほかにありませんか。
穴水議員。
○28番議員(穴水俊一君)
132号について1、2お伺いいたします。
豊小の屋内運動場の建設に関して、1つトイレの問題について、お伺いいたします。
この屋体は社会体育等にも開放するというふうにうたっております。また来客が当然あるわけで
すが、スポーツ、コートがそれぞれバレー、テニス、バスケット、バドミントンと、これらが設置
されるわけですが、当然、多くの方が利用すると。1つは恐らくこれはいたわりトイレという部分
がありますが、ここが障害者用のトイレかどうなのかということ。まずそこを確認したい。これは
小児用なのか一般用なのか兼用なのかということも併せてお答えをください。
そしてもう1つ、当然、入り口はスロープになっております。ただ、下のアリーナについては、
当然、段差はないと思いますが、特にステージ、ここに上がるのを見ますと、すべて階段になって
おります。そういう意味では、確かに肢体不自由の方々の子どものために、あるいは大人のために
も、こういうトイレ等の配慮をされておりますが、舞台に上がるということに関しては、今までど
んなふうに対応してきて、これからどんなふうに対応されていこうとしているのか、その点につい
て、まずお伺いいたします。
○議長(清水勝則君)
教育次長。
○教育次長(清水脩君)
大変恐縮ですが、細かい資料がなくて、ちょっと時間をいただきたいと思いますが、暫時休憩を
お願いできないでしょうか。
○28番議員(穴水俊一君)
では、次の質疑が終わってからで。
25
132号については、今言ったようにトイレの問題、それからスロープの問題ですね。特に舞台
への関係はどうしているのかという点について、
もし時間があればあとでいただきたいと思います。
132号については、一応そのようでよろしいでしょうか。
では133号について、併せてお伺いいたします。
先ほどエレベーターの設置の問題が出まして、これは今後、障害児の子どもたちが健常児と一緒
に学ぶという機会があるであろうということから、
エレベーターを設置したと。
2階建てでエレベー
ターを設置したというのは、非常に画期的だと思いますが、これは全市的な学校の改修・新設等に
今後は特に小学生に対してだろうと思いますが、これはその1つの先駆けとして考えていいのか、
どうなのかということをお伺いいたします。
それからもう1点は、トイレが全面改修というふうになっておりますが、この点についても、こ
の図面だけでは、いまひとつ分かりにくいので、どんなふうなトイレに改修されるのかについて、
お伺いいたします。
○議長(清水勝則君)
教育次長。
○教育次長(清水脩君)
お答え申し上げます。
エレベーターの関係でありますが、新しくつくる、あるいは大規模改造というようなことの中で
は、先駆けになっていくというふうに考えていいと思います。なお、トイレの全面改修の関係です
が、これは洋式にしたり、あるいはすでに不具合が生じているというふうなトイレもございます。
そういった点について改修していくということであります。
○議長(清水勝則君)
穴水議員。
○28番議員(穴水俊一君)
それでは133号については、そのへんにしておきまして、先ほどの132号について、もし若
干の時間で資料がそろうのでしたら休憩していただいて、引き続きという形でお願いしたいと思い
ます。
○議長(清水勝則君)
暫時休憩いたします。
自席でお待ちください。
休憩
午後 3時21分
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
再開
午後 3時24分
○議長(清水勝則君)
再開いたします。
清水教育次長。
○教育次長(清水脩君)
すみません。
先ほどのまずトイレの関係でありますが、これはハートビル法というような工法で障害者にも健
常者にも使えるというトイレでございまして、その障害者に十分配慮されている。当然、健常者に
も使えるということであります。
それから、舞台のスロープに関しましては、前もスロープはなかったんです。今回も舞台のほう
26
のスロープは計画にはありません。ですから、舞台のほうに障害者がというようなことになります
と、周囲で支えてあげるというふうなことが今考えられますが、スロープはそんなに経費がかかる
ものではありませんから、仮のスロープをつくってということも十分考えられますが、現在のとこ
ろは計画にないということであります。
以上です。
○議長(清水勝則君)
穴水議員。
○28番議員(穴水俊一君)
特にここには社会体育の開放ということとか、いろいろなステージを使った、いろいろな発表会
等も今後あるでしょうし、大きな催しは桃源会館とか生涯学習センターとか、あやめホールとかい
ろいろありますから、そういうものを使うのでしょうが、こういったところを社会体育だけではな
くて、文化活動等にも活用するという場合がある。特に肢体障害者の方々、車椅子の方々の一番そ
ういった催しに出席するかどうかの最大の問題は、まずトイレがどうなっているかということを、
まず念頭において出欠を決めるんだということなんです。そういった意味では、これがきちっとし
た健常者・障害者両用のトイレだということで、これは大いにいいと思うのですが、1つはやっぱ
りすべてをバリアフリーにするというのならば、今、答弁がありましたように、舞台も含めてやは
り完全に、安価にできるとすれば、今後やはりそういう点も含めた配慮をした取り組みをしていっ
ていただきたいというように思いますが、その点を最後伺って終わりにしたいと思います。
○議長(清水勝則君)
教育次長。
○教育次長(清水脩君)
その点については今後、十分配慮していきたいというふうに考えます。
○議長(清水勝則君)
ほかにありませんか。
( な し )
質疑を終結いたします。
お諮りいたします。
ただ今、議題となっております、議案第132号から議案第135号までの4案は、会議規則第
35条第2項の規定により、委員会への付託を省略したいと思います。
これにご異議ありませんか。
(異議なしの声)
ご異議なしと認めます。
よって、議案第132号から議案第135号までの4案は委員会付託を省略することに決しまし
た。
これより議案第132号の討論に入ります。
討論はありませんか。
( な し )
討論を終結いたします。
これより議案第132号を採決いたします。
お諮りいたします。
本案は原案のとおり決することに、ご異議ありませんか。
27
(異議なしの声)
ご異議なしと認めます。
よって、議案第132号は原案のとおり可決されました。
次に、議案第133号の討論に入ります。
討論はありませんか。
( な し )
討論を終結いたします。
これより議案第133号を採決いたします。
お諮りいたします。
本案は原案のとおり決することに、ご異議ありませんか。
(異議なしの声)
ご異議なしと認めます。
よって、議案第133号は原案のとおり可決されました。
次に、議案第134号の討論に入ります。
討論はありませんか。
( な し )
討論を終結いたします。
これより議案第134号を採決いたします。
お諮りいたします。
本案は原案のとおり決することに、ご異議ありませんか。
(異議なしの声)
ご異議なしと認めます。
よって、議案第134号は原案のとおり可決されました。
次に、議案第135号の討論に入ります。
討論はありませんか。
( な し )
討論を終結いたします。
これより議案第135号を採決いたします。
お諮りいたします。
本案は原案のとおり決することに、ご異議ありませんか。
(異議なしの声)
ご異議なしと認めます。
よって、議案第135号は原案のとおり可決されました。
次に、日程第17 議案第136号 市道路線の認定についての補足説明を求めます。
建設部長、東條一邦君。
○建設部長(東條一邦君)
議案第136号につきまして、ご説明させていただきます。
議案書の21ページをお願いいたします。
なお、お手元に各路線の示された地図の資料が付いておりますので、そちらをご覧いただきなが
ら、お願いいたします。
28
議案第136号 市道路線の認定について
道路法(昭和27年法律第180号)第8条第2項の規定により、市道路線を次のとおり認定す
る。
平成18年6月14日
南アルプス市長 石川 豊
整理番号、路線名、起点、終点、延長、最小幅員、最大幅員、摘要の順で説明させていただきま
す。
認定路線
整
理
番
路
線
起
点・終
号 1
名 吉田74号線
延
点 吉田字北原1121番3地先・吉田字北原1120番22地先
長 104メートル
最小幅員・最大幅員 5メートル・10メートル
摘
整
要 櫛形地区
理
番
路
線
起
点・終
号 2
名 吉田75号線
延
点 吉田字北原1120番18地先・吉田字北原1120番22地先
長 143.7メートル
最小幅員・最大幅員 5メートル・9.3メートル
摘
整
要 櫛形地区
理
番
路
線
起
点・終
号 3
名 吉田76号線
延
点 吉田字北原1120番12地先・吉田字北原1120番15地先
長 55.5メートル
最小幅員・最大幅員 5メートル・9.2メートル
摘
要 櫛形地区
この3件につきましては、吉田地内における開発に伴う道路の認定でございます。
整
理
番
路
線
起
点・終
号 4
名 源86号線
延
点 塩前字塩沢新859番1地先・塩前字塩沢新887番2地先
長 121メートル
最小幅員・最大幅員 5.8メートル・15メートル
摘
要 白根地区
これにつきましては、御勅使川福祉公園の山梨県との維持管理協定に基づきまして、環状道路を
市道として認定するものでございます。
整
理
番
路
線
起
点・終
延
号 5
名 八田197号線
点 野牛島字西林2420番15地先・野牛島字西林2423番7地先
長 126.6メートル
最小幅員・最大幅員
摘
2.4メートル・8.1メートル
要 八田地区
29
これは八田村当時に寄付を受けた道路を認定するものでございます。
提案理由
開発行為等により寄付された道路および御勅使川福祉公園管理道路の維持管理のため、関係する
路線を認定したいので、この案件を提出するものでございます。
以上でございます。
○議長(清水勝則君)
以上で補足説明が終わりました。
これより質疑に入ります。
質疑はありませんか。
( な し )
質疑を終結いたします。
お諮りいたします。
ただ今、議題となっております、議案第136号は会議規則第35条第2項の規定により、委員
会への付託を省略したいと思います。
これにご異議ありませんか。
(異議なしの声)
ご異議なしと認めます。
よって、議案第136号は委員会付託を省略することに決しました。
これより議案第136号の討論に入ります。
討論はありませんか。
( な し )
討論を終結いたします。
これより議案第136号を採決いたします。
お諮りいたします。
本案は原案のとおり決することに、ご異議ありませんか。
(異議なしの声)
ご異議なしと認めます。
よって、議案第136号は原案のとおり可決されました。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
○議長(清水勝則君)
日程第18 南ア選第1号 御勅使川入旧三十六ケ村入会山恩賜県有財産保護組合議会議員の選挙に
ついてを議題といたします。
この際、申し上げます。
同組合議員 志村高基氏の死去に伴い欠員が生じたため、組合長である石川市長から組合規約第
6条第2項の規定に基づき、補欠選挙の上、当選人を報告されたい旨、依頼されたものであります。
残任期間は平成20年10月17日までとなっております。
お諮りいたします。
選挙の方法につきましては、地方自治法第118条第2項の規定により、指名推選により行いた
いと思います。
これにご異議ありませんか。
(異議なしの声)
30
ご異議なしと認めます。
よって、選挙の方法は指名推選によることに決定いたしました。
お諮りいたします。
指名の方法については、議長において指名することにいたしたいと思います。
これにご異議ありませんか。
(異議なしの声)
ご異議なしと認めます。
よって、議長において指名することに決しました。
御勅使川入旧三十六ケ村入会山恩賜県有財産保護組合議会議員に、
小野秀雄氏を指名いたします。
お諮りいたします。
ただ今、議長において指名いたしました、小野秀雄氏を当選人と定めることに、ご異議ありませ
んか。
(異議なしの声)
ご異議なしと認めます。
よって、ただ今指名いたしました、小野秀雄氏が御勅使川入旧三十六ケ村入会山恩賜県有財産保
護組合議会議員に当選されました。
以上をもちまして、本日の日程はすべて終了いたしました。
お諮りいたします。
委員会審査等のため、6月15日、6月16日、6月19日および6月20日の4日間は、本会
議を休会にしたいと思います。
これにご異議ありませんか。
(異議なしの声)
ご異議なしと認めます。
よって、6月15日、6月16日、6月19日および6月20日の4日間は本会議を休会とする
ことに決定いたしました。
休会明け本会議は6月21日、午前9時30分から会議を開き、市政一般に対する質問を行いま
す。
本日は、これにて散会いたします。
大変ご苦労さまでした。
散会
午後 3時37分
31
平 成 1 8 年
南 ア ル プ ス 市 議 会 第 2 回 定 例 会(6月)
6 月 2 1 日
32
平成18年南アルプス市議会第2回定例会(6月)(8日目)
平成18年6月21日
午 前 9 時 3 0 分
於
議
会
1.議事日程
1.諸報告
日程第 1 市政一般に対する質問
(代表質問)
質問順位
1番
相原
〃
2番
森岡千代野君(アルプス21)
〃
3番
飯野冨士雄君(公明党クラブ)
〃
4番
穴 水 俊 一 君(日本共産党南アルプス市議団)
〃
5番
名 取 常 雄 君(民声会)
〃
6番
櫻 本 広 樹 君(南政クラブ)
33
豊 君(新政かがやき)
議
場
2.出席議員は、次のとおりである。
(午前28名 午後27名)
1番 櫻 本 広 樹
2番 金 丸 一 元
3番 野 田 修 作
4番 石 川
壽
5番 内 藤 政 勝
6番 清 水
7番 志 村 裕 子
8番 向 山 敏 宏
9番 住 吉 國 雄
10番 秋 山 武 彦
11番 森 岡 千代野
12番 亀ケ川 正 広
13番 名 取 常 雄
14番 齋 藤 秀 男
15番 深 澤 永 雄
16番 西 海 勝 男
17番 浅 野 伸 二
18番 久保田 松 幸
19番 飯 野 冨士雄
20番 小笠原
21番 若 尾 敏 男
22番 斉 藤 哲 夫
23番 小 池 正 夫
24番 内 池 虎 雄(午前)
25番 深 澤 米 男
26番 相 原
豊
27番 清 水 勝 則
21番 若 尾 敏 男
22番 斉 藤 哲 夫
孝
実
28番 穴 水 俊 一
3.欠 席 議 員(午後1名)
24番 内 池 虎 雄(午後)
4.会議録署名議員
3番 野 田 修 作
5.地方自治法第121条の規定により説明のため出席した者の職氏名(18名)
市
長
石 川
豊
助
役
塩 澤 佳 文
総
務
長
野 中 國 幹
市
民
保健福祉部長
住 吉 一 徳
農林商工部長
武 内
建
長
東 條 一 邦
企
長
入 倉 正 治
長
浅 原 知 義
政策秘書課長
穂 坂 二 朗
長
原 田 順 治
財
長
名 取
教 育 委 員 長
齋 藤 美 鈴
教
長
野 澤 達 也
代表監査委員
勝
農業委員会長
収
企
入
画
設
消
総
部
部
防
務
課
敏 夫
6.職務のため議場に出席した者の職氏名(4名)
議会事務局長
名 執 俊 一
書
記
大 芝
書
記
石 原 康 雄
書
記
小 池
久
肇
34
業
役
小 池 通 義
部
長
内 藤 希 香
部
長
大 芝 政 則
局
政
課
育
名 取
栄
武
保
開会
午前 9時30分
○議長(清水勝則君)
おはようございます。
ただ今から、本日の会議を開きます。
報告事項を申し上げます。
教育次長、清水脩君は一身上の都合のため、本日から最終日までの会議を欠席する旨の届け出が
ありました。
なお、報道関係者から撮影の申し出があり、これを許可いたしましたので、ご了承願います。
以上で報告を終わります。
これより日程に入ります。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
○議長(清水勝則君)
日程第1 市政一般に対する質問を議題といたします。
この際、申し上げます。
質問者は、申し合わせ事項を遵守され、質問の要旨を簡潔明瞭に述べられ、また執行部の答弁も
適切簡明にされ、議事進行にご協力いただくようお願いいたします。
通告者は13名であります。
各会派の発言順序は、今定例会は新政かがやきからであります。
お手元に配布してあります、代表質問・一般質問通告表の順序により進めてまいりますので、ご
了承願います。
これより代表質問を行います。
最初に、新政かがやきの代表質問を行います。
質問順位1番、相原豊君の発言を許します。
なお、相原豊君より資料配布の申し出がありましたので、これを許可いたしました。
お手元に配布してありますので、ご了承願います。
26番、相原豊君。
○26番議員(相原豊君)
皆さん、おはようございます。
トップバッターとして、新政かがやきを代表して、ポジティブリスト制度について質問いたしま
す。
この制度については、議会開会日の議長あいさつで取り上げられ、また他の議員さんも用意した
ようですが、順位の関係で私が質問いたしますが、この制度は現在、非常に関心の高い問題であり
ます。5月29日にスタートした、この制度は本市の広報6月号に掲載されたように、国民の健康
保護の観点から、食の安心・安全のために農薬の安全基準を設定し、これに違反すると原則食品の
流通を禁止するというもので、その運用によっては生産者はもとより消費者にとっても大きな影響
が心配される制度であります。
そもそも、この制定の発端になったのは、2002年に輸入野菜から検出された農薬が問題にな
り、これらを取り締まる法律がないとの理由で、ポジティブリスト制度が施行されたとのことです
が、この制度の影響を大きく受けるのは、広大な面積で農業を営んでいる外国ではなく、野菜・果
樹・穀物に至るまで混植がされている国内農業であろうと思います。
JAこま野では、各地で生産者全員にこの制度についての説明会を開いて、正しい農薬の使用方
35
法について、細かく注意を呼び掛けました。生産者は感想として、
「内容がよく分からない」
「今後
の農薬散布はどうしたらいいんだろう」
「これは百姓をやめろということだよね」と、いずれも悲観
的で、ポジティブリスト制度は農業にとって存亡の危機にあるといっても過言ではない状況にあり
ます。農業従事者の高齢化、後継者不足等によって荒廃農地が増加している状況は全国的な傾向で
あり、本市もその例外ではありません。農業の衰退という事態が発生した場合、生産農家だけでは
なく流通業者、それに消費者にとっても生きるための基本である食料のことだけに、無関心ではい
られないはずであります。
本市には約3千余の農家と1万2千人弱の農業従事者がいるということですが、この中で農産物
すべてを自給できる生産者はほとんどなく、果樹農家は穀物、野菜は消費者であり、野菜生産者は
穀物・果実は消費者であります。したがって、食品の安心・安全は国民すべての願いでありますが、
今回のポジティブリスト制度については、制度の内容について十分、周知徹底を図るのとともに、
その運用と法律の内容について改善の必要があるのではないかと思います。
そこで、通告いたしました11項目について、順次、質問いたします。
まず最初に、ドリフトについてであります。
この制度で問題になるのは、ドリフトと呼ばれる農薬の飛散であり、生産者が農薬を正しく使用
していても、隣接する作物にごく微量でも付着した場合、付着した農薬がその作物に登録を取って
いなかったときには、飛散した農産物は原則、出荷禁止という厳しい制度だけに、ドリフトは重要
な問題であります。狭い畑に多品目を栽培している野菜畑、桃・スモモ・ブドウ・サクランボ・梅・
プルーン・柿・キウイフルーツ・その他を混植している果樹園、減反政策で野菜や果樹に転作して、
混植となった水田、それに家庭の植木等も例外ではなく、消毒については十分注意して散布するよ
う、広報で呼び掛けていることは評価しますが、それだけでは十分とは考えられません。
過去に東北のリンゴ農家で、無登録農薬使用の責任を取って自殺した例があるだけに、同じよう
な事件の発生を心配する関係者がいることも事実であります。
十分注意して農薬散布をしていても、
飛散しているかどうか、確認する方法といっても自分では確認することができず、農家はスピード
メーターが付いていない車を運転するようなもの、検査に頼るしかなく、その検査料は1体20万
円以上といわれ、例えば15種類のカット野菜の場合、1袋を分析するのに45万円から300万
円かかるといわれているだけに、その検査料をどこから捻出するかなどを考えると、簡単に片付け
られる問題ではありません。国が決めた制度であり、行政が責任を果たすべき事柄として、ドリフ
ト対策はどのように考えているか、お伺いいたします。
2点目として、農産物の検査の方法とその後の手続きについてですが、6月8日付の山梨日日新
聞のトップ記事で、県が抜き取り検査を開始したと報じました。今年度は40回、130検体につ
いて残留農薬の調査を行い、基準値を超えた場合、追跡調査をし、原則公表するとしていますが、
公表してマスコミなどの報道の仕方によっては、かいわれ大根やダイオキシン汚染と、過去の例に
あるように生産者や産地が壊滅的な打撃を受けることになりかねません。検査結果をどのように公
表するかが問題で、群馬県では違反があった場合、健康被害への影響度から3段階に分類して情報
提供するとしていますが、本県ではどのように取り扱うのでしょうか。身に覚えがないのに、ドリ
フトによって責任当事者になった個人や、風評被害によって南アルプスの農産物が容器に南アルプ
スの名称を入れた途端、売れなくなってしまわないよう努力すべきだと思いますが、市の対応につ
いてお答えください。
3点目として、外国産農産物の検査方法についてです。国内産だけに厳しく、外国産は別の基準
だというようなことでは、それでなくても外国産農産物に押されて、価格低迷が年々進行している
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現状の中で、日本の農業は崩壊してしまうと心配したわけですが、6月9日の日本農業新聞の報道
で新基準施行後、初の違反として中国産エンドウに販売禁止と回収を命じたとしております。これ
を見ると、外国産農産物に対しても厳正に対処しており、外国産農産物に押され続けて価格低迷に
苦しんでいる我が国の農業にも、わずかながらの光が見えてきたような気がしておりますが、国民
の食の安全のためには、60%以上を外国に頼っている食料の検査方法を、ぜひ知っておく必要が
あり、また今後、厳正に対処してほしいと願っておりますので、この件についてのお答えをお願い
いたします。
第4に、民間の店舗等で販売している農薬について、どのように指導していくのかについてです
が、JAに農薬を買いにいきますと、どの作物に使いますか、隣の畑や田んぼには何の作物があり
ますかと細かく聞いて、ドリフトの心配がある場合には売らないか、他の農薬を使うことを指導し
ます。
一方、民間の店舗では客が求めようとするものは販売するのが当然でありましょう。しかし、そ
の農薬が作物によっては無登録であったり、ドリフトの関係で使用は好ましくないというものもあ
るかもしれません。それを知らずに使用した生産者が責任当事者となって、地域の農産物が販売禁
止、回収命令が出される事態が発生した場合、個人の問題では済まされなくなることが考えられま
す。民間の販売店にも、ポジティブリスト制度の内容を理解していただき、専門的な知識を持った
係員が十分説明責任を果たしながら、
農薬の販売を行っていただくよう指導すべきだと考えますが、
現状はどのようになっているか、お伺いいたします。
5番目として、食料の供給不足の心配はないかについてですが、今までの4項目では生産現場側
から質問を行ってまいりましたが、消費者にはどのような影響があるでしょうか。県の県民生活課
にこの制度についての消費者の反応を問い合わせたところ、
6月7日の時点では何の問い合わせも、
意見等も寄せられていないそうであります。しかし食の安全、食育推進室では年3回に分けて合計
100人ぐらいの各層の人に集まってもらい、食についての意見や質問、現状と今後の課題等につ
いて話し合いの会を持っているそうですが、最近の会議でポジティブリスト制度について説明し意
見を聞いたところ、有識者から食品の安全性が高くなることは喜ばしいが、食料の安定供給に支障
があっては困るという意見が出たそうであります。
現在、我が国は飽食の時代といわれ、食事は残すのが礼儀のように誤解している人もあるくらい
ですから、食料が不足することなど考えもしない人が多い状況であります。自給率40%以下の日
本で食の安定供給が保障されているといえるでしょうか。6月8日の日本農業新聞では、中国産野
菜の輸入量がポジティブリスト制度の影響を受け、前年同期に比較して30%減少、産地によって
は50%減との報道がされ、翌6月9日には先に申し上げたように、中国産エンドウから殺菌剤が
0.06ppm検出されたとのことで、販売禁止・回収命令が出されました。今後は、この処置を
教訓にして、自主規制も予想され、輸入食料の減少が予想されます。
一方、国内の農産物においても、ポジティブリスト制度を恐れて適切な農薬散布が行われなかっ
た場合、現在の出荷規格では出荷できず、捨てざるを得ない農産物が相当量出る可能性があると思
います。加えて、廃業に追い込まれる農家の出現で、それでなくても高齢化と採算不良によりやめ
る農家を含め、廃業に拍車がかかることが予想され、農産物の供給が不安定になり価格が上昇する
可能性があると考えますが、この点についてのご見解をお聞かせください。
6点目の消費者への食の安全・安心について指導の必要性は、についてお伺いいたします。食料
の生産・流通について、それに携わっている人以外で生産現場を正しく理解しているでしょうか。
今回のポジティブリスト制度についても、良い制度ができたのに問題にすることなんてないんじゃ
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ない、有機栽培や無農薬の食品が良いに決まっていると思う人も多いかもしれません。
そこで議長にお許しをいただいて、お手元に配布した資料をご覧いただきたいと思います。これ
は独立行政法人農薬検査所が行った調査で、病害虫防除対策を行わなかった場合、つまり無消毒の
場合、収穫量がどのくらい減少するかを表にしたものです。日本の例を見ると、無農薬でも収穫量
が一番減らないのがナスの21%、つまり80%ぐらい収穫できる。また大根・トウモロコシ・バ
レイショなどが続いており、家庭菜園などで無農薬での野菜づくりができるのもうなずけます。
一方、無消毒の場合リンゴは3%しか取れず、桃に至っては減少率100%、つまり1個も売り
物にならないということです。この表にはないブドウについても、木そのものが枯れてしまい、果
実も病害虫の被害によって桃同様、全然収穫できません。表2のアメリカの例を見ますと、果実は
被害率が高く、野菜においてもトマトが日本の39%に対し、2倍近い77%、稲は日本の28%
に対して、アメリカは57%と2倍以上の被害率になっています。この結果にあるように、防除を
全然行わなかった場合、多くの果物は全然消費者の口に入らないということになります。生産農家
も好き好んで農薬散布をしているのではありません。市場性のあるものを生産するために値段の高
い農薬を、暑いのにカッパ・マスクの着用で苦しい思いをしながら、仕方なしに消毒していること
を、まず知る必要があると思います。
次に、誰もが望む安全な食品生産のためには、農薬の量を減らすことが大切であります。この鍵
を握っているのは消費者であり、流通関係者であることに気付いているでしょうか。現在の出荷規
格では、外観が重視されておいしいか、健康に役立つかなどは考えられていません。最近、曲がっ
たキュウリでもよいのではないかという声も聞かれますが、実際に曲がったキュウリを好んで買い
求める人はいないようであります。出荷規格の一例を私が栽培している桃について説明いたします
と、いろいろな規格がある中の1つに、クロボシ病についての規定があります。クロボシ病とは、
桃の表面に直径0.5ミリから1ミリぐらいの黒い斑点が細菌が原因で出る病気です。これは人体
に害があるわけではなく、見た目が悪いということだけですが、この黒い点が1個もないことが、
いくつかある1級品の条件であり、この点が上からは見えない下の部分に5個以内ならば2級品と
して受け付けるということで、それ以上、黒いホシがあれば運搬費にもならない加工用か、捨てる
より方法がないのが実情です。出荷できても2級品になると価格が大幅に下がるので、クロボシが
1個もない桃を生産するために、クロボシ病防除のためだけに5回の消毒を行っております。この
黒い点が少しくらいあってもいいというようなことになれば、薬剤散布の回数がこれだけで2回ぐ
らいは減らすことができるはずであります。
ほかの農産物も同じことがいえるわけで、農薬の量は消費者の意識を変えることによって、減ら
すことができるのです。食の安全・安心と一口に言いますが、安全と同時に安定供給があってこそ
安心であると思います。食品の値段は通常10%不作ならば30%値上がりし、10%過剰になる
と30%下がるといわれています。本年は天候不順によって、野菜が高騰していると報じられてい
ます。これにポジティブリスト制度が重なって、食品の供給不足が心配だと先ほど申し上げたとこ
ろですが、食の安全と供給安定による安心は、消費者・生産者を問わず全員が力を合わせてつくり
上げていくものであることを指導していくべきであると考えますが、その必要性と、現在行ってお
りましたならば、その内容についてお答えください。
7項目目の出荷禁止等の処置が取られた場合、犯人探し等で人間関係の悪化や犯罪につながる恐
れはないかについてですが、この件については、犯人探しと犯罪の危険性に分けて考えてみたいと
思います。検査の結果、基準値を超えた場合、生産者が特定できない共選の桃などの場合、共選場
全体の責任として出荷禁止・回収命令ということで、多額の損失が生じた場合、原因を特定しない
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と、
あとの対策が立てられないと調査した結果、
「原因をつくったのはあなただ」
と言われたならば、
皆さんはどのように対処しますか。また、身に覚えがないのに、原因者になった場合にはドリフト、
つまり飛散によって原因をつくったのは誰だ、誰だ、と犯人探しをしなければなりません。本来、
生産活動においても、協力して同質の生産物の量をそろえて消費者に供給しようと始めた出荷体制
が、ポジティブリスト制度によって人間不信の原因になる可能性が心配されます。6町村が合併し
て誕生した、南アルプス市発展のためにはコミュニティーが重要だと、市長は常々話されています
が、まさにそのとおりで、市民の皆さんがコミュニティーを大切にしてきたからこそ、3年余を経
過して現在のまとまりが生まれたものと思います。それが、この制度によって崩れることはないで
しょうか。
次に、広報6月号では「市内の農産物の安全をPRするチャンスです」という記事があります。
確かに3千余の農家はじめ、関係者全員がこの制度を守り、正しく農薬散布を実施したならば、よ
いチャンスになるでしょう。南アルプスの農産物は安全ですよとPRした場合、連帯責任を定めて
いるだけに、産地潰しをしてやろうとする不心得者はいないでしょうか。また、この制度を利用し
て他人を陥れようとする犯罪が発生する危険性はないでしょうか。見解をお伺いいたします。
8番目の質問として、基本的な改善方法の1つとして、農薬登録制度の見直しが必要についてで
あります。これは最も重要な問題だと考えております。今回スタートしたポジティブリスト制度に
おいて、ドリフトが問題だと最初の質問で申し上げました。つまり飛散した農薬が、ほんのわずか
でも他の作物に飛んだ場合、無登録だという理由で0.01ppm以上が検出された場合、行政処
分の対象にされるということは、前に申し上げとおりであります。しかし、検査に引っかかった農
薬がなるほど健康被害があるので、出荷禁止もやむを得ないと納得できるものはまだしも、現行登
録制度は種類ごと、
品種ごとに細分化して別々に登録することになっているということであります。
したがって、同じ系統だと思われる野菜や果物が、片方は登録が取ってあるからパス、片方は登
録していないから違反で行政処分という例が、今回の残留基準が設定された799種類の農薬の中
には数多くあると思います。
例えば、桃とスモモは同系統で、桃へスモモを接ぎ木すると、立派なスモモの木に成長します。
桃もスモモも桃のうちというように、本来は同じ系統の作物で桃へ散布した農薬がスモモへ飛んだ
ということで、
毒性が発生するというようなことは絶対に考えられないわけですが、
桃は登録が取っ
てあるけれども、スモモは取っていないので、飛散すると0.01ppm以上検出されると、スモ
モは出荷禁止・回収命令ということになる可能性があります。農薬の登録制度について、独立行政
法人農薬検査所の資料によりますと、新たな農薬の開発には、およそ10年の歳月、数十億円に上
る経費を必要とすると記載しています。
したがって、他種類の農産物に登録しようとすれば、莫大な経費、登録に必要な費用がかかるわ
けで、製薬会社では栽培面積が少ない、利益が上がらない農産物のためには登録を取らないという
のが、実情ではないでしょうか。その結果、健康被害は考えられないのに、飛散したとして行政処
分という悲惨なことになる可能性があるわけであります。食の安全と安定的供給による安心を得る
ためには、登録制度を野菜全般とか果樹全般、また穀物全般というように可能な限り幅を広げられ
るような運動を、行政・農協・生産者が力を合わせて努力すべきだと思います。登録制度の見直し
ができたならば、この制度の問題点をかなりの部分で解決できるのではないかと考えていますが、
いかがでしょうか。お伺いいたします。
9番目の一律基準0.01ppmは適切な数値かについてですが、この数値については科学的な
根拠がなく、外国の何カ国かが0.01ppmに設定しているので、この数値が取り入れられたと
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いう話があります。0.01ppmというのは、広報でも今議会初日の議長あいさつにもあったよ
うに、プールいっぱいの水にスポイトで薬液を垂らした程度の1億分の1という、ごく微量の数値
であります。健康被害は到底考えられない場合でも、この数値によって行政処分される可能性があ
ります。
また、一律基準が0.01ppmに設定されているECなどは良いとして、それより高い数値で
決められているカナダやアメリカなどとの関係は、どのようになるのでしょうか。外国産農産物の
国内基準を適用するとしていますが、外国産牛肉の例でも安全は確認されたとはいえないといわれ
ている中で、輸入再開が間近になったというように、他の農産物も圧力に負けてなし崩しになり、
国内の生産者や食品流通業者だけに重い負担を強いる結果になりはしないか心配であります。
一方、先ほど申し上げました中国産エンドウは、0.06ppmで行政処分が行われ、検出され
たフルシラゾールという農薬は、日本では使用していないということであります。安全が確認でき
ない農薬には0.01ppmの適用が妥当とも考えられます。この数値が適切かどうかは、農薬登
録制度が現実的な方向に見直されたならば、0.01ppmでも対応できると思います。しかし、
現行制度の中で、この数値については厳しすぎるではないかとの声も多く聞かれますが、当局とし
ては、どのように考えますか、お伺いいたします。
10項目目の市として保険料に対する助成、
ドリフト防止ネット・交信かく乱剤に対して補助を、
についてお伺いいたします。まず今回の制度によって、行政処分が行われた場合に備えて、JAこ
ま野では保険に加入しました。出荷物回収費に対して1千万円、実際受け取り額850万円、見舞
金として5千万円、実質受け取り額4,250万円の保険ですが、支払いは年1回になっておりま
すので、早い時期に支払いが行われた場合、その後の農産物には違反があっても枠が残っていない
ことが予想されます。
しかし、保険料は販売代金に対して一律0.07%をかけた金額を、すべての生産者が負担する
ことになります。それでなくても、生産者は販売価格の低迷、生産経費の増大、それに死活問題だ
といわれる今回のポジティブリスト制度によって、精神的・物資的の負担が増し、生産意欲が減退
して、食品の供給不足が生じないよう、少しでも負担軽減のために保険料に対して助成を、ぜひ考
えてほしいと思いますが、いかがでしょうか。
次に、ドリフト防止対策として、ネット・シート等の試験が各方面で行われております。JAこ
ま野でもこの試験を行うについて、今議会の補正予算で防止ネット試験に100万円の補助金を予
算化していることは、高く評価するわけですが、個人の農地に設置してこそ効果があるのではない
でしょうか。
混植が多く、
小面積の本市の農業形態で防止ネットを個人が全額自費で設置するのは、
採算的に難しい問題であります。そこで、この防止ネット設置に対して、補助を決めた自治体があ
るようですが、本市では可能かどうか伺います。
次に、広報で農薬残留の危険がない、交信かく乱剤を利用する必要性を報じていますが、JAこ
ま野管内でも5年ほど前まで補助制度があったときには、利用者は相当多かったようですが、その
後、補助金がなくなったのと、金額が高いとの理由だと思いますが、利用者が減少しているようで
あります。この交信かく乱剤は地域ぐるみで取り組まなければ、効果の実は上がらないともいわれ
ていますので、補助金によって利用促進を図っていただけたらと思いますが、いかがでしょうか。
本市の財政が厳しいことは十分承知していますが、人々が生きていく基本である食糧のことだけ
に、市長の英断を期待するものであります。
最後の質問として、市管理の街路樹の消毒についてです。この制度は生産農家・食品流通業者だ
けではなく、家庭の庭木や街路樹に至るまで影響が及ぶことになります。特に街路樹は距離が長く
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樹高が高いものであり、多種類の農作物を栽培している農地に接している個所が数多くあります。
市では現在、街路樹が植えてある距離がどのくらいあって、今後、薬剤散布はどのように行うのか、
お答えください。
以上、11項目について質問いたしましたが、会派の中から生産者側だけからの質問にならない
ようにとの声が出ております。私も生産者の1人でありますが、最初に申し上げましたように、消
費者でもあります。健康の基本である食品の安全性は高いほうが望ましい気持ちは十分持ちつつ、
このポジティブリスト制度が食品の安全と安定供給によって、安心のために有効な制度になること
を願いながら質問いたしましたことを申し添え、代表質問といたします。
○議長(清水勝則君)
石川市長。
○市長(石川豊君)
相原議員さんのご質問にお答えをいたします。
ご質問のポジティブリスト制度の導入は、開会の日の議長さんのごあいさつの中でも、果樹産地
として桃・サクランボ・スモモ等を多量に生産している南アルプス市にとっては、死活問題ともな
る重要な制度改正で、農協や生産者をはじめ地域全体で取り組むべき問題ではないかと考えるとの
ご指摘がございました。
ご案内のように、この制度の導入は食品衛生法の改正によりまして、平成15年5月に決定され
ております。3年間の準備期間が設けられ、本年5月29日から施行となりました。改正の要旨は
消費者団体からの要請によったものでございまして、国内で使用できる農薬は350種類が登録さ
れておりますが、
全世界では800種類もあり、
その差450種類から500種類につきましては、
国内的に安全性が確認されていないのが現状だそうであります。
一方、輸入食品の日本国内への流入は無秩序に増大いたしておりまして、食の安全・安心に危機
感を抱いた生活協同組合などにより、国内的に安全性が確認されていない農薬についての規制を強
く求めたことによりまして、新制度の発足となったようであります。
したがって、法的規制でありますから、国内外を問わず無差別が原則であります。このため、今
回のポジティブリスト制度は、すべての農薬に残留基準が適用されまして、輸入食品・国産食品と
も同様な扱いになり、設定された農薬残留基準を上回れば、その食品の流通を禁止するということ
であります。しかしながら、農薬取締法は農作物によって、それぞれ使用される農薬が定められて
おります。また、残留農薬基準が設けられております。
したがいまして、農家の皆さんが栽培している農作物に農薬取締法に定められている農薬使用基
準を守れば、問題は生じないものといわれております。そこで問題になりますのは、隣接する農地
の農作物が異なる場合であります。作物によって使用する農薬が異なりますから、農薬の飛散によ
りまして被害が生じてまいります。
したがって、生産者自身が食の安全性が重要視されている今日、農薬の使用基準を遵守すること
を第1といたしまして、特に隣接圃場農家と連絡を取り合いながら、農薬散布についても十分、意
見交換を行い、ポジティブリスト制度に違反することにならないように、努力を重ねていただくと
いうことが大切であります。また、そうした努力が南アルプス市内の農産物の安全性を全国に示す
ことになり、果実のブランドとしての評価も高まるものと思われます。この問題は、法律の制定が
平成15年に行われまして、今日まで3カ年の猶予期間がありました。
したがいまして、JAを通じて対応を検討されてきているものと思っておりますが、市といたし
ましても、こま野農協等とも連携を図り、今後の状況等を見ながら、必要があれば援助対策等も検
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討し、本市の基幹産業である農業の振興を図ってまいる考えであります。要は食の安全性を確保す
るために、生産者としてどのようにこの問題に取り組んでいくかということでございまして、これ
は本市だけの問題でなく、全国的な課題でありますので、今後ともJAとも十分協議をいたしまし
て、いい形で執行できるように努力いたしたいと思っています。
以上、総括的な答弁といたしましたが、ご質問の個々の事項につきましては、農林商工部長から
答弁をいたさせます。
以上です。
○議長(清水勝則君)
農林商工部長、武内栄君。
○農林商工部長(武内栄君)
それでは、相原議員さんの質問にお答えいたします。
まず、1点目のこの制度で問題になるのは飛散である。その対策は、についてでありますが、
2002年の中国産ほうれん草の残留農薬問題が発端となり、消費者、国民の食の安心と安全を確
保するため、これを期に2003年、食品衛生法の改正がされ、ポジティブリスト制度が施行され
ることとなりました。
この制度は国内外で使用されている農薬のほとんどすべてについて残留基準が設定され、基準を
超える食品の販売等を規制する制度で、これまで残留農薬基準が設定されていなかった国内外の農
薬ついても、一律0.01ppmの基準が設定されました。市では特に法律の施行前に、この趣旨
を生産者自体に深く理解を求めようと、去る本年4月より広報誌への掲載やCATVによるポジ
ティブリスト制度の周知を図ってきたところです。また、県やJAこま野でも広報誌等で周知して
いますし、JAこま野では各部会において情報の提供や指導を実施しています。
ドリフトの低減対策としての基本的注意事項としては、
1.風の弱いときに風向きに注意して散布する。
2.散布の方向や位置に注意して散布する。
3.適切なノズルを用いて適正な圧力で散布する。
4.農薬取締法に基づいて作成されている使用基準を守り、適正な散布量で散布する。
5.タンクやホースの洗浄をしっかり行うこと。
散布時に、この基本的注意事項を守れば、かなりドリフトを減らすことができます。
一方、農林水産省・厚生労働省の残留農薬ポジティブリスト制度に対する取り組み方針の中で、
普及指導センター・JAが中心となり、農業者への指導を行い、防除力の見直し、相談、連絡窓口
を設けることとなっており、農薬の飛散防止についても指導を行っているところです。
また、JAこま野では本年、飛散防止ネットを試験圃場に設置し、その効果について試験を行い、
農薬散布前マニュアルおよび栽培管理マニュアルを作成するところです。
次に、
2点目の農産物の検査方法とその後の手続きはどのように行うのかについてでありますが、
検査は国内外の食品について、
年度ごとに監視指導計画を定め検査を実施することになっています。
外国産は輸入時に国の検疫所が検査を行い、国内産は流通する食品については、都道府県等が実施
することになっています。区域内で生産・製造・加工等される食品等の場合は、当該施設への立ち
入り検査時に併せて行い、それ以外の食品等の場合は市場大規模販売店、流通センター等、食品が
集約する流通拠点等において実施することになっています。
山梨県では、衛生薬務課が検体を選び、衛生公害研究所が検査を行います。本年度については、
出荷時を中心に約40回行い、
約130検体について検査を行います。
検査は対象となる食品のロッ
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ト、同じ生産者、出荷日などの一固まりについて、代表するサンプルを採取することにより実施し
ます。検査の結果は、およそ2週間後ぐらいに出てきます。基準値を超える農薬が検出された場合
は、サンプルが採取された食品のロットのみが販売禁止等の対象となります。
県衛生薬務課によると、基準値を超えた場合、ロットの特定、農薬の散布履歴のチェック、原因
を究明し調査終了後、行政処分や行政指導をし、違反内容について原則公表を実施する。また、発
表時には健康への影響の有無や再発防止策も具体的に説明し、風評被害を抑えるよう努める考えと
のことです。
次に3点目の、外国産農産物はどのような検査方法で国内産と同等の処置が取られるのかについ
てでありますが、外国産農産物については、国の検疫所で輸入時に監視指導計画に基づき検査を実
施し、基準違反の残留農薬が発見されれば、直ちに出荷ストップとなり、国内産と同じ対応となり
ます。
次に4点目の、民間大型店等で販売している農薬について、その指導方法はについてであります
が、農林水産省・厚生労働省の残留農薬ポジティブリスト制度に対する取り組み方針の中で、普及
指導センター・JAが中心となり、農業者への指導を行うこととなっており、本県では総合技術農
業センター・JAにより農業者への農薬についての指導は、十分進んでいると思います。
また、市においても広報誌・CATVによりこの制度の周知を図ってきたところです。これから
も県・JAと連携し、情報の提供を行っていきます。また、県ではホームセンターにポスター掲示
を依頼し、また販売員の指導を行っているところです。
次に、5点目のこの制度の導入に伴い、国内農産物の減少と外国産農産物の輸入禁止や自主規制
等で食料の供給不足が心配されるが、についてでありますが、ポジティブリスト制度が5月29日
施行されたばかりであり、ご質問のとおり一時的には輸入量、国内生産料が減ることも考えられま
すが、総合農業技術センター・JAの指導により、生産者自らの法遵守により、基準値以下の農産
物が増え、国内自給率が高くなると思います。また、外国産との差別化を図るチャンスであり、国
内の農産物の生産拡大と農業の活性化を図ることができるものと考えます。
次に、6点目の消費者への食の安心・安全についての指導の必要性は、についてでありますが、
ポジティブリスト制度の施行により、
市場に出荷されているほとんどの食品等は、
安全であるといっ
てよいと思います。従来より残留農薬基準が設定されているものは、基準値の変更はなく、基準値
が設定されていなかった農薬について、一律基準0.01ppmの値が設定されました。市広報等
で制度について周知していますし、これからも情報の提供を行っていきます。
次に、7点目の出荷禁止等の処置が取られた場合、原因究明の必要があるとされている。犯人探
し等で人間関係の悪化や犯罪につながる恐れはないか、についてでありますが、検査により基準値
を超える場合は、原因究明を行い再発防止に向け指導を行うことが目的であり、犯人を探し出すこ
とではありません。人間関係の悪化や犯罪につながらないように、農薬散布時には一人ひとりが注
意をし、散布時の基本的注意事項を守ることと、補完的な対策として近隣住民や栽培農家との連携
を図る。圃場周辺、特に風下方向に緩衝地帯を設ける。ネットのような物理的な遮へい物を設置す
る。農薬取締法による未登録の農薬や個々の農産物に適さない農薬を使用しないなど、問題が生じ
にくい農薬を使用する等の問題発生を減らす、生産者としての努力も必要と考えます。
次に、8点目の基本的な改善方法の1つとして、農薬登録制度見直しが必要だと考えるが、につ
いてでありますが、ポジティブリスト制度では約800種類の農薬について基準がされて設定させ
ています。農薬取締法に基づいて、国内で食品の農作物に使用が認められている農薬は現在、約
350種類あります。また、農作物によって使用できる農薬も限られているため、実際に産地で流
43
通し、使用されている農薬は極めて限定的であることから、農作物に残留している可能性がある農
薬の種類も、ごく限られた数に絞ることができます。登録数を増やすよりも、現に登録されており
農作物に使用が認められた農薬を、適正に使用散布することが重要であります。また、国内で農薬
取締法に基づく登録のない農薬を使用することは、残留基準の有無にかかわらず同法違反になりま
す。したがって、現行の登録制度の見直しについては、現時点では必要でないものと思われます。
次に、9点目の一律基準0.01ppmは適正な数値か、についてでありますが、食品衛生法に
より残留基準値は、その農作物や食品を毎日生涯食べ続けても安全という目安であり、人の健康を
損なう恐れのない量として、厚生労働大臣が薬事食品衛生審議会の意見を聞いて定めた量で、食の
安心・安全を考えれば、未登録農薬の残留値0.01ppmは適正値であると考えます。
次に、10点目の市として保険料に対する助成、ドリフト防止ネット・交信かく乱剤に対し補助
する考えは、についてでありますが、食品衛生法の基本は製造者責任であり、食の安心・安全を推
進する上で生産者が食についての意識を高め努力しなければならないと思います。すでにJAを通
して交信かく乱剤については、環境保全型害虫防除とし助成しておりますが、現時点では保険等の
助成は考えておりませんが、事態の推移を見て必要があれば検討したいと思います。
農家の皆さん自ら、農薬散布時には基本的注意事項や補完的な対策を実施するなどの努力をお願
いしたいと考えます。また、JAに相談窓口が設置されていますので、飛散したと思えたら、すぐ
にJAに相談していただきたいと思います。
次に、11点目の市管理の街路樹の消毒が沿線の農作物に影響を及ぼすことはないか、について
でありますが、現在、南アルプス市では街路樹の植栽されている道路は53路線あり、高・中木に
ついては、ハナミズキ・シラカシ等15種類。低木については、ツツジ・アベリア等6種類が植栽
されています。維持管理についてはシルバー人材センター、民間業者等に委託しています。本市の
街路については、周囲は宅地よりも果樹園や水田・菜園が多く、ポジティブリスト制度が施行され
てからは、街路樹の薬剤散布については、農協の営農指導員に相談し、使用できる薬剤の散布を行
うよう指導しています。
また、風のない早朝の時間帯や果樹園側からの散布、および飛散防止のビニール等の準備など、
農薬が飛散しないよう指導を行っています。街路樹については、実を収穫するものはないため、果
樹等の収穫終了後の薬剤散布と農作物の影響のない時期を狙った薬剤散布を検討してまいります。
以上であります。
○議長(清水勝則君)
再質問をどうぞ。
○26番議員(相原豊君)
ただ今、市長ならびに部長から答弁をいただきましたけれども、市長も部長も現在の法律の中で
注意して作業をすれば問題ないというような意味に取れる答弁をされました。これは先ほどドリフ
トの問題で申し上げたように、これはいくら注意しても絶対ということはないわけなんです。風が
さーっと吹いてきたとか、霧が舞っていった、その程度で引っかかるわけです。それで、この程度
について農業者としても非常に深刻に考えている人と、いいや、大したことはない。もうこんなこ
とは、挙げられたら山梨県でも、もうとんでもないことになるから、そんなことはしないだろうと
いうように、高をくくって、そしてSSでばーっと消毒している、これは農薬が周りの農作物に全
部登録が取ってある場合にはいいのですが、取っていない場合には、これはドリフトの対象に完全
になるような状態が見受けられるわけです、実際に。
そういうことですから、指導機関でもSSを使う方法、粒を大きくするとか、結局、圧を下げる
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とか、いろいろ指導していますが、今までの指導と逆行するようなことを、ずっとやってきている
わけです。ですから、絶対ではないということを念頭において、これは取り組まなければならない
ということで、最初のドリフトの問題ですが、これは生産者の中から今、荒廃農地が非常に増えて
いる。そして、そこへは病虫害防除のために、自主的に農家が農薬をまいたり、除草剤をまいたり
していたと。
ところが、これからドリフトを考えると、自分が責任者になったというようなことになったら、
大変なことになるわけです。それで、荒廃農地については減少してもらえるのか。それとも、どう
いう方法でそういう処理をしていったらいいのか、ぜひ聞いてくれという話があります。そのこと
についてお聞きしたいと思いますけれども、ドリフト問題でサクランボ農家では、会議の中でサク
ランボをつくっていてはまずいではないですか、ほかの人に非常に迷惑だという意見が出たそうで
す。サクランボ観光をかなり柱にしている南アルプス観光で、サクランボに対して消極的な意見が
出るというのも、この制度そのもののドリフト、つまり農薬の登録制度にあるといっても過言では
ないと思うのですが、ドリフトについては、荒廃農地の問題について、お答えいただきたいと思い
ます。
そして、各項目について質問をする時間はございませんので、4番の大型店での農薬散布につい
ては、これは県でも指導しているといっていますが、この間、私がホームセンターでしばらく見て
いたら、農薬について何の説明もなければ、出したものを「はい」と言ってレジを打って売ってい
るわけです。これは買っていった人が、その責任者、結局、加害者になる可能性があるわけです。
そういうことを考えると、さっき提案したように、地域の農家のことを考えたら、専門的な知識を
持った係員を必ず付けて説明をして、JAと同じように何へまきますか。周りに何がありますかと
いうことを指導しながら販売してもらうような方法を取らないと、加害者が多く出てくるという可
能性があることをお願いしたいと思いますが、その点について、もう一度ご答弁をお願いしたいと
思います。
5番目の食料の供給不足についてですけれども、
一時的にはそういうことがあるかもしれないが、
大丈夫だという太鼓判を押していただいたわけですが、日本の農業は大丈夫だという理解をして、
よろしいのではないかと思いますけれども、これは何ともいえないわけです。今、自給率が40%
を割ろうとしている。もっと下がる可能性が、今のところ横ばいですけれども、下がる可能性があ
るわけです。食料安保という言葉もあるように、これは大丈夫ですといえるのでしょうか。もう一
度、ご見解をお願いします。
それから消費者の安全・安心のことで、最初に申し上げましたように、県の有識者が食の安全も
大切だけれども、食料の安定供給が心配だという話を聞いて、私は「なるほど、有識者だ」と、こ
のように感じたわけです。やはり全体的に目先のことだけでなくて、全体的にものを考えていかな
いと、ただ安全優先といっても、これがもしも食料が足りなくなった場合、安全ばかりいってられ
ない。0.01でもいい、0.1でもいい、1でもいい、5でもいい。何しろ食料を供給してくれ
ということになりはしないかと、このようなことを考えるわけです。
人間関係の悪化のことですけれども、これは非常に危険性が高いわけですけれども、この点につ
いてはお答えは結構です。農薬の登録制度の見直しということで、これは一番大切なことで、農家
も多くの人がこの制度の見直しについては、ぜひやってほしいと。例えば、残留基準についてです
けれども、ある農薬、これは固有名詞は省きますけれども、ブドウには60日、大体、残留基準が
最高で今使っている農薬の場合には60日、
2カ月です。
ところが同じ農薬をナスに使う場合には、
前日までいいですよという農薬があるわけです、現実に。それはたくさん使われているわけです。
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ところがナスで前日までいいものが、何でブドウでは60日必要なのかということも、農家にはほ
とんど分かっていないわけです。ですから、ナスの農家が前日まで使っていいのですから散布した
と。隣にブドウ園があった。ブドウは1カ月後に収穫するということが分かっているのにかかった
ら、これはドリフト違反として、その人が原因者になるわけです。そういうことが多々あるわけで
す。
ですから結局、残留基準についても生産者が納得のいく、安全性が高いのであれば、そこまで極
端なことがあっていいのだろうかという疑問を生産者は持つわけです。そういうことについても、
現在は登録制度の中で片方は明日、出荷するものでもいいですよと。ところが片方は、例えば柿と
かキウイフルーツのように5カ月も先に収穫するものであっても、飛散した場合には0.01pp
m以上あると、これはドリフト対象で出荷禁止になる可能性があるわけです。そういう法律の中で
現実に合っているかどうかということを、ぜひ検討しながら、枠を広げてもらう運動を、ぜひして
ほしいと思います。
国で決めたことですから、守るのが当然だということになるかもしれませんけれども、江戸時代
には直訴はご法度で打ち首獄門という時代でも、それをやった人が大勢いるわけです。平成の大塩
平八郎は南アルプス市の武内部長であると。日本の農業の危機を救ったというようなことにはなら
ないでしょう。そういうふうなことで、やっぱりこの農薬の登録制度の見直しについては、十分検
討していただいて、実施の方向で考えていただくというようなご答弁はできないものでしょうか。
お願いいたします。
それから、10番目の市としての保険料に対する助成というようなことですけれども、これは自
分たちが受け取ることが不可能な場合でも、保険料を負担していくということがございますので、
今後、検討するということですけれども、ぜひこの保険料に対する助成を考えていただきたい。そ
れから交信かく乱剤についても、西野地区では全面積に半強制的といいますか、強制的にやってい
るそうです。そうしますと、かなりの効果があると。ところが、その隣接の畑に結局、害虫が集まっ
てくるというようなことで、そっちのほうは被害が増えているのではないかというような話もある
わけです。交信かく乱剤については、全市を対象にできるような補助制度が、もしできるものであ
ればお願いしたいなと、このような何項目かについて、再質問をさせていただきましたけれども、
よろしくお願いいたします。
○議長(清水勝則君)
石川市長。
○市長(石川豊君)
いろいろご質問をいただきましたし、ご心配であることも十分承知いたしております。しかし、
この法律がつくられまして3年経過しているわけです。
今まで3年間の間はこういうようなことは、
ほとんどされなくて、足元へ来てからわいわい騒いでも、はなはだ失礼になりますけれども、とい
う感じがいたします。それと同時に、やっぱり日本の国の農薬というのは350種類、残留基準も
決まっておると。そういうものを使っていただければ問題ないと、こういうことを言っているわけ
でして、農業新聞等を読みましても、この点については、やはり生産者として消費者に対して安全
で安心なものを生産して売ると、
この原則をやっぱりわきまえていかないと、
という感じを私は持っ
ています。
ですから、生産者自身も我々のつくるものは、消費者に売っても安心・安全ですよと。ですから、
ぜひ買ってくださいと。そのためにやっぱりそれだけの努力をする。それによって、外国産のもの
が排除されれば、むしろ国内生産のものが今度は売れるようになるということになりますから、や
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はりこの国の法律で決められ、国の基準によって定められたというものを、この一市の段階でどう
だこうだという議論をいたしましても、実効値はないわけですよ。それよりかも、こうした制度を
どのように生かして、これからの農業生産物を、南アルプス市の生産物というものは安心・安全だ
よと。では、あそこのものは買おうではないかというような形に持っていくと、それにまた努力を
していくということ、それがまた生産者の所得を増やす原因にもなるわけですから、ぜひともそう
いう点もご理解いただいて、今後、実施しておって不必要なものにつきましては、検討すべきもの
につきましては、JAとも相談をしながら対応いたしてまいりますけれども、現段階ではそれ以上
のご答弁はできないと、こういうことでございます。
あしからず、ご理解お願いします。
補助金の問題につきましては、農協の組合長さんとも先般、相談をいたしまして、必要であれば
これは出しましょうという話になっていますから、それは今後の課題ということになっています。
今ここでいくら出すという段階までいっておりませんけれども、検討させていただきます。
○議長(清水勝則君)
相原豊君。
○26番議員(相原豊君)
ただ今、市長よりおっしゃられた、3年前にこれは決定されているということは、全くそのとお
りで、私どもとしても実際に0.01ppmが適用されるということを聞いたのは、5月の初めで
あります。それ前にも話していたのでしょうけれども、それほど厳しい基準がというようなことは
知らなかったわけです。それで生産者は急にこれでは消毒が全くできないではないかと。それから
農薬についても、より多くの登録が取ってあるものということになると、これは同じものを何回も
何回も消毒するということになると、耐性ができて効かないから、今までは違うものにしなさいよ
という指導が、今度は同じものにしなさいよというようなことになってくるわけです。
ですから、これは現実の問題として、知るのが遅かった、もっと早く何とか実施する前にという
ことは、全くそのとおりなんですけれども、これはそういう状況であるだけに、これからやはり悲
劇が起きないように、これはしていく必要があると、このように考えております。
それから保険料については、今、検討をしているところだというご答弁で、可能性が非常に高い
という受け取り方をしておりますので、よろしくお願いいたします。
以上でございます。
○議長(清水勝則君)
石川市長。
○市長(石川豊君)
0.01ppmというのは、今まで基準が設定されていないものに対してのみ適用されたようで
すから、例えばトマト・キュウリ・キャベツというようなものにつきましては、2ppmのものも
ございまして、0.5ppmのものもございます。今までレタス・ほうれん草・白菜というものに
ついては、基準が設定してなかったと。この問題についてのみ0.01ppmになっているわけで
すから、だから登録されている農薬でするには、残留基準というものは決められていますから、そ
の農薬取締法に規定されている農薬の手法を守っていただければというのは、そのことなんです。
新しいものについては、結局そういうことでございますので、ご理解いただきたいと思います。
もう1つは荒廃農地の問題を私ちょっと言い忘れましたけれども、荒廃農地で非常に精農の方た
ちに迷惑をかけているというようなことがいわれています。そんなことで、今、荒廃農地が市内だ
けでも、かつては300ヘクタールばかりありましたけれども、これが240ヘクタールぐらいに
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減ってきましたけれども、これをどうするかということが課題だと思っています。ですから、それ
が今後の問題に影響するということであれば、当然、荒廃農地の対象ということで、国の補助金等
ももらいながら解消できる形で、処理をするようにしていかなければならないのではないかなと
思っています。
以上です。
○議長(清水勝則君)
以上で相原豊君の代表質問を終結いたします。
ここで暫時休憩といたします。
15分間休憩を取りまして、再開は午前10時50分といたします。
休憩
午前10時35分
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
再開
午前10時51分
○議長(清水勝則君)
休憩前に引き続き会議を開きます。
次に、アルプス21の代表質問を行います。
質問順位2番、森岡千代野さんの発言を許します。
11番、森岡千代野さん。
○11番議員(森岡千代野君)
アルプス21を代表して代表質問を行いたいと思います。
議長のお許しが出ましたので、
これよりアルプス21を代表して質問を行いますが、
その前に3月
定例議会の折、一般質問の中で男女共同参画課を提案いたしましたが、厳しい中での課の設定は見
送られましたが、職員の増員をしていただきました。ご報告をしながら、質問に入りたいと思って
います。では、お願いいたします。
5月1日より市内循環バスの運行が試行開始され、交通弱者にとっては非常にありがたいことだ
と思っておりますが、バス路線は南北の2ルートで北回りはビックステージを起点に、南回りは甲
西支所を起点に、南北コースの連結点を巨摩共立病院として、週5日、1日16便を巡回しており
ますが、
PRの効果も少なく、
試行運行していることを知らない人が多くいることが分かりました。
巡回している地域の差もあって利用しづらいとか、形とか色が分からないとか、問題点も何となく
見えてきましたが、6月20日まで実施してみてのアンケートの様子や利用者の様子など、中間で
はありますが、お聞きしたいと思います。また、2カ月の運行期間で十分なのか、その後の運行予
定なども含めてお聞きしたいと思っております。
次に、自然環境型社会を目指す環境資源の開発・製造についてお伺いしたいと思います。平成
15年9月の定例議会の一般質問で、秋山議員から循環型農業の観点から、生ゴミの堆肥化への取
り組みについての提案がありました。私は平成15年12月定例議会と17年の6月定例議会にお
いて、生ゴミ減量化と堆肥化について提案してまいりました。平成3年ごろから旧白根地区では生
ゴミの減量化と堆肥化に取り組み、EM菌によるボカシづくりをし、家庭で出る生ゴミ堆肥化をし
てまいりました。その後、ボカシづくりに参加できない人たちとも、生ゴミの処理機に助成金を付
けたところでもあり、ボカシの会はさらに発展し定着をしております。私の周りにも、これに参加
した人も大勢ありましたが、出来上がった堆肥の処理がうまくいかず、途中で断念し、ゴミとして
捨てる人が多くあります。ボカシをつくり使用している方々の野菜や果物は、安全で食感が違うこ
とは言うまでもありません。
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私は去年、市環境課で取り組んでいただいた植木の選定のチップとボカシと、それから学校給食
の食品会社で製造した堆肥をいただきました。チップとボカシはよく混ぜて、密閉して約4カ月寝
かし、堆肥と混ぜてジャガイモやサトイモ、インゲンの豆等植え付けに使いました。今はしっかり
と発育し、毎日が楽しみにしております。私たちは魚や牛・馬・豚肉、野菜などの命をいただいて
毎日の食生活を営んでおります。おいしくきれいに盛り付けられた食事も、完食することに私たち
の体の中で再生されます。しかし、人の都合で残してしまうと残渣となり、ゴミとして捨てられて
しまいます。排出者の大半は社会的動向を含め、環境問題に対して一定度の認識がなされているよ
うでありますが、いまだにゴミを廃棄物・リサイクル物とした位置付けがされていないように思わ
れます。
そんなとき、平成16年3月5日、毎日新聞に「厚木の小田急住宅の自治会で生ゴミリサイクル、
64世帯が週2回回収、業者が飼料や肥料に加工して戻す」という記事が記載されました。まさに
資源循環型社会を目指す資源開発の大きな一歩を感じさせている記事でありました。
そこでお伺いしたいと思います。
第1点目、
食品環境資源の再生利用の促進に関する法律中、
平成12年6月7日、
法律第116号、
平成13年5月1日に施行されておりますが、業者および消費者の責務に事業者および消費者は食
品の購入、または調理の方法の改善により、食品廃棄物の発生の抑制に努めるとともに、食品循環
資源の再利用により、得られた製品の利用により、食品環境資源の再利用を促進するよう努めなけ
ればならない、とありますが、市行政としての取り組みと市民への取り組みについて、お尋ねしま
す。
第2点目、地方公共団体の責務として、第6条に地方公共団体はその区域の経済的・社会的諸条
件に応じて、食品環境資源の再生利用等を促進するよう、努めなければならないとありますが、市
の取り組みとお考えをお尋ねしたいと思います。
第3点目、市が配布したボカシや堆肥は、学校農園や公園等に利用し、地力の回復に幅広く利用
する考えはあるか、お尋ねしたいと思います。
第4点は、南アルプス市のみでは解決できない問題でありますが、生ゴミの出し方を一考する考
え方はあるか、お伺いしたいと思います。
次に、男女共同参画条例の制定について、お伺いいたします。
前回、3月定例議会において、男女共同参画社会の構築と推進について、お伺いしました。特に
男女共同参画条例の制定につきましては、以下のような回答を市長さんからいただきました。
男女共同参画社会の形成を進めていく上で、市民の果たす役割は大きく、市民の参加が施策の推
進力となります。地域の特性に応じて、具体的に男女共同参画社会のための取り組みを進めていく
ことは大変重要であり、合併以来、流れを踏み推進委員を中心に市民発議の男女共同参画条例策定
の機運が高まっていることから、平成18年度策定を目指していきたいというお答えをいただきま
した。
私も、この条例の重大さは市民参加の不可欠なもので、市民不在の条例は南アルプス市の発展を
そぐものになりかねないと考えるからです。条例制定までは、条例に盛り込むべき内容の検討や市
民参加のワークショップや中間報告会や関係団体との話し合いや検討会、また広く市民の皆さまか
らの意見の募集を行うなど、幅広く深く市民の意見を反映させた提案としなければならないと思い
ます。十分時間をかけ、急がず出来上がった条例がすぐ市民の血や肉になり活動できるよう、お願
いしたいと思います。
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そこで男女共同参画推進条例の内容について、
1.地域の特性を把握し、地域の問題解決のための条例
2.明確な基本理念、具体的な施策
3.条例の推進体制の明確化
4.住民参加のプロセスの明記
5.行政から独立した苦情処理機関の設置
等が考えられますが、今後、決定までの計画について、お尋ねしたいと思います。
次に、地域の子ども読書推進計画策定について、お伺いしたいと思います。
もしも神様が、あなたに一番大切なことででき得なかった環境を与えるとおっしゃってくださっ
たら、私は幼児期に戻り、たくさんの本の中に身を置きたいと答えると思います。そして、大人に
なってたくさんの本と出合い、豊かな知識としなやかな感性を持った大人になりたいと、神様にお
願いすると思います。
今日、テレビ・ビデオ・インターネット等、さまざまな情報メディアの発達、普及や子ども生活
環境の変化、さらには幼児期からの読書習慣の未形成などにより、子どもの読書離れが指摘されて
おります。平成13年5月に行われた調査によれば、児童・生徒の1カ月平均読書冊数は小学校は
6.2冊、中学校では2.1冊、高等学校では1.1冊、1カ月に1冊も本を読まなかった児童・
生徒の割合は小学校では10.5%、中学校では43.7%、高等学校では67%となっているそ
うです。2001年12月12日に成立した、子ども読書活動の推進に関する法律、2005年3月
には山梨県子ども読書活動の推進実施計画が策定され、体制整備の充実のために山梨県子ども読書
活動推進会議が設置されているとお聞きしております。また、南アルプス市でも18年度中には子
ども読書推進計画を策定するとお聞きしております。
そこでお伺いしたいと思います。
1点目、子どもの読書活動推進計画策定委員会なるものを立ち上げられると思いますが、立ち上
げておられましたら、その構成メンバーと人数をお伺いしたいと思います。
第2点目、子ども読書活動推進計画が出来上がったとき、絵にかいた餅にならないために、どん
な配慮で行うか。大まかな計画があったら、お知らせください。
第3点目、家庭における子どもの読書活動の推進と、家庭の役割はこの計画の大きな大切な部分
だと思います。16年6月定例議会で私は家庭の日の定着について提案しておりますが、この計画
が家庭の日や青少年をはぐくむ日の中で検討し連携していければと考えていますが、いかがでしょ
うか。
次に、
第1次南アルプス市健康増進計画、
健康かがやきプランの実行のための資料配布について、
お伺いいたします。
5月30日の朝日新聞に小笠原小学校、浅野公子先生の保護者への食育の大切さの実践の記録が
記載されておりました。
南アルプス市の小中学校の食育の取り組みを垣間見た感じがいたしました。
県では、今年中に国が3月決定した食育推進基本計画の山梨版を作成すると聞いております。
さて、私たちの市の健康かがやきプランの住民の声の中には、乳幼児期では楽しい食事で子ども
の健やかな育ちを支えよう。学童初心期では食事をもっと大切に自分で選ぶ力を付けよう。それか
ら青年期では将来のパパとママ、赤ちゃんのためにも自分の体を大事にしよう。ここでは特に食事
とか酒とかたばこのことについて、触れられております。壮年期では、とても忙しいけれども、ど
うやったら体にいい食事ができるの。高齢期ではバランスの良い食生活が若さを保つだろう。どの
期でも食事の大切さと栄養バランスの食生活を心掛けております。
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そこで、健康かがやきプラン実践のための資料として、厚生労働省・農林水産省決定の「食事バ
ランスガイド・あなたの食事は大丈夫」の1戸1枚の配布についてお願いしたいと思いますが、お
伺いいたします。
以上5項目、10点についてお伺いしたいと思います。
○議長(清水勝則君)
石川市長。
○市長(石川豊君)
森岡議員さんから、いくつかのご質問をいただいていますが、私から男女共同参画条例の制定に
ついてという問題について、お答えいたしたいと思っています。
森岡議員には、ハーモニープラン推進委員といたしまして、男女共同参画事業の推進に今までも
お力添えをいただきまして、厚く御礼を申し上げます。
現在、男女共同参画に関する条例を制定いたしました都道府県は、千葉県を除く46都道府県、
および平成17年4月1日現在で全国2,417市町村のうち272市町村、策定率は11.3%
を示しております。都道府県の中で施行の一番手は平成12年3月の東京都と埼玉県ですが、ここ
数年の間にあっという間に増えたこととなっております。
一方、県内では平成18年4月1日現在で29市町村中41.4%、12市町村が策定をいたし
ております。この男女共同参画基本法では、地方自治体に条例の制定を義務付けているわけではあ
りません。義務付けているのは、都道府県に対する男女共同基本計画の策定であり、市町村の場合
は努力目標となっております。ところが、なぜこのように自治体が条例を策定しているかと申しま
すと、基本法第9条の地方公共団体の責務に、区域の特性に応じた施策を策定し、実施する責務が
示されているため、きめ細かに男女共同参画行政を行うには、国の基本法だけでは不十分だからで
あります。
区域の特性に応じてと基本法はいっていますが、具体的にはどのようなことを成すべきかについ
ては、一切触れておりません。このため、具体的施策は自治体が条例を策定することによって、独
自に掲げるしかありません。また、地方分権化が進展する中、地方自治体が独自の戦略に基づく行
政展開が必要になっておりまして、そのためにも地域色を出した施策を提示するのが重要でありま
す。森岡議員のおっしゃる地域の特性を把握し、地域の問題解決のための条例であること、明確な
基本理念のもと具体的な施策であることは、条例を策定する上での重要な視点であると考えており
ます。
現在、本市では南アルプスハーモニープランに基づき推進をしておりますが、全庁的な取り組み
として推進するために、また地域で推進活動を行っていくためには、法的根拠となる条例の制定が
欠かせないものと考えております。ハーモニープラン推進会議では、現在、条例検討部会を立ち上
げまして、条例の素案づくりに取り組んでおります。公募や女性団体の推薦、さまざまな分野で活
動している団体の推薦者で構成するハーモニープラン推進会議も、市民全体の意見を取りまとめた
わけではありませんから、広く市民の皆さんから意見をいただくために、パブリックコメントやイ
ンタビュー、有識者等へのアンケートも実施いたしまして、市民参加の条例づくりを目指していき
たいと思っております。
このように、男女共同参画社会の構築の根拠である条例づくりを通して、市民が条例案の策定に
かかわる過程で行政の仕組みが分かり、また男女共同参画への理解を深め、その実現に向けて行動
していくことができます。
最後に、行政から独立した苦情処理機関の設置について、お答えいたします。
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男女共同参画社会の形成に関する取り組みで重要なことは、推進体制がきちっと作動しているか
どうかであります。苦情処理や監視といった機能が有効に作動しているかが肝要であります。基本
法17条では、男女共同参画の促進に関する施策、また男女共同参画社会の形成に影響を及ぼすと
認められる施策について苦情のために必要な処理・措置、また性別による差別的取扱いなどで、人
件が侵害された被害者の救済のための措置を取ることを求めております。条例でも国に準じて、こ
のような苦情を処理するための措置や機関を設けることができます。
したがって、本市においても先進地の状況等を参考に、実効性を有する処理機関の設置を検討し
てまいります。このように将来に向かって、本市が男女共同参画社会の形成を目指し、男女共同参
画に関する取り組みを総合的に推進するために、南アルプス男女共同参画条例を制定してまいりま
す。今後の取り組みといたしましては、ハーモニープラン推進会議を中心に検討を重ねていただき
まして、でき得れば本年12月定例会に条例案の提案をいたしたいと思っております。
以上です。
○議長(清水勝則君)
教育長、野澤達也君。
○教育長(野澤達也君)
森岡千代野議員さんの質問にお答えいたします。
地域の子ども読書推進計画の策定についてということで、3項目にわたって質問がございます。
まず、子ども読書活動推進計画策定委員会の委員会構成や人数は。
2つ目で推進計画が絵にかいた餅にならないための配慮。
3つ目、子ども読書の推進と家庭の役割と、家庭の日や青少年をはぐくむ日との関連は。
ということでございますが、併せて答弁をさせていだたきます。
近年、子どもの読書離れについては、新聞・テレビ等においても取り上げられ、学校や家庭でも
大きな課題の1つになっており、幼児期や子どものころに本に触れ合うことの大切さを、改めて考
えさせられるところであります。現在、市内各図書館では子ども読書活動推進事業の一環として、
毎週開催しているお話し会やお母さんと乳幼児を対象としたお話し会、また4カ月乳児健診時に図
書館司書から読み聞かせの必要性を指導しながら、絵本を保護者に手渡すブックスタート事業等を
行っております。今後も継続し、充実していきたいと考えております。
さて、国においては平成13年12月に子ども読書活動推進に関する法律が制定され、県・市町
村においては、活動推進計画を策定するよう努めなければならないとされております。この法律の
趣旨は、子どもが自主的に読書活動ができるよう、環境整備を推進していくこととされており、こ
の活動推進計画は山梨県においては昨年、
制定されました。
市町村では本市を含め3市町が本年度、
策定を予定しております。
ご質問の、子ども読書活動推進の策定についてでありますが、本市においては、この法律に基づ
き先般、子ども読書活動推進計画策定委員会を設置したところであります。メンバーは図書館協議
委員、図書館ボランティア、小中学校長、小中学校図書館主任、小中学校図書館司書、学校教育課、
生涯学習課、子育て支援課、市立図書館の各代表および学識経験者の14名の構成となっておりま
す。今後は各委員さんのそれぞれ専門的な立場から意見を出していただきながら、進めてまいりた
いと考えております。また、推進計画を実施していく中で、家庭や地域の役割についても、重要な
部分の1つであると考えております。議員さんご指摘のように、家庭の役割は非常に大きいと思い
ますので、家庭の日等を含め、親子共々、読書に親しめるよう、策定委員会の中で十分協議してま
いりたいと考えております。
52
以上でございます。
○議長(清水勝則君)
企画部長、野中國幹君。
○企画部長(野中國幹君)
森岡議員さんの1点目の、
市内循環バス試行運転についてのご質問にお答えさせていただきます。
本市内には、鉄道軌道系の公共交通機関がなく、近隣市町村を結ぶ民間バス路線はあるものの、
利用者の減少に伴い赤字路線化し、廃止されたり自治体の補助により運営することが余儀なくされ
ております。
したがいまして、運行時間・所要時間・路線設定などの利便性が一層悪くなり、マイカーに依存
せざるを得ない状況にあります。中でも、この影響を端的に受けているのが、車の運転等ができな
く移動手段がない交通弱者といわれる子ども、高齢者、障害のある人たちであり、特に不便な状況
にあると考えられます。
そこで、本市の公共交通機関のあり方を検討するため、市民や利用者の意向や現状について、客
観的データを得ることを主な目的として、本年5月1日から6月30日の間で試行的に市内循環バ
スの運行を行うことといたしました。この試行運行を実施するにあたっては、ルート・コースおよ
びバス停の設定や使用する車両などについて、市障害者福祉会会長などの各種団体の代表、山梨交
通株式会社代表などの各種交通機関の代表、および市民の代表の23名で構成する南アルプス市内
循環バス研究会において協議決定し、バスの運行につきましては、山梨県タクシー協会峡西支部に
業務委託し、現在、運行しておるところであります。
さて、
現在までの利用状況ということでございますか、
6月10日現在の延べ利用者数は935人、
内訳といたしまして5月が北回り175人、南回り495人、6月が北回り68人、南回り197人
となっており、北回りは南回りの35%の利用者数となっております。これを1日当たりで見ます
と、南北の合計では26人、内容で北回りが6.8人、南回りが19.2人となっており、南回り
が12.4人上回っておる状況でございます。また、1便当たりの乗車数を見ますと、南北の合計
では3.2人、内訳で北回りが0.8人、南回りが2.4人で南回りが1.6人上回っております。
さらに、利用者アンケートによる利用者の年齢を見ますと、70歳代が30%で最も多く、次いで
80歳以上が23%、60歳代が14%となっており、60歳以上の利用者がおよそ7割を占めて
おります。
これから、まだ運行が残っておりますので、コメントを申し上げるのは早計ですが、現状を見る
限り、予想していたほど利用者は多くないというのが実感でございます。利用者の声として、継続
してほしいという意向が寄せられていますが、公費を投入していることから、費用対効果の分析も
必要であり、そのためには多くの市民にもご意見を聞く必要があると考えております。今後の方針
といたしましては、南アルプス市内循環バス研究会を中心に、この試運行のデータの分析と併せ、
コースの設定はどうであったか、なぜ利用者が少なかったか、PRは十分行われたか、通学への利
用はどうであったか、市内循環バスの運行よりも、より効果的な運行方法はないかなどの調査研究
を行った上で、公共交通に対する利便性を高めてまいりたいと考えております。
以上です。
○議長(清水勝則君)
農林商工部長、武内栄君。
○農林商工部長(武内栄君)
森岡千代野議員さんの質問の2点目、資源循環型社会を目指す循環資源の開発・製造についての
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うち、1つの食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律において、業者および消費者の責務が
規定されている業者および消費者の取り組みはと、2の同法によると地方公共団体の責務も規定さ
れている。市の取り組みと今後の考え方はについて、お答えさせていただきます。
まず、1点目の食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律における業者および消費者の取り
組みにつきましては、食品の製造流通、消費の過程で生ずる動植物性の残渣のリサイクルが遅れ、
また都市化の進展や農畜産分野における経営形態の変化等により、従来の食品事業者等と農業分野
における伝統的な資源循環の輪が崩壊し始めていることを踏まえ、食品関連事業者による食品廃棄
物の発生抑制と食品循環資源の有効利用を促進することにより、環境への負担を軽減し、持続可能
な循環型社会の構築を目指すため、平成13年5月1日から施行されたものであります。
食品製造業、食品卸売業、食品小売業、外食産業などから排出される食品廃棄物の多くは、廃棄
処理されていたため、国が定めた基本方針に基づき、食品関連事業者自らが再生利用に取り組むこ
ととされ、これまでも国の出先機関である農政事務所が食品関連事業者への指導を直接行っていま
す。この取り組みも本年度が目標最終年度となっていますので、本年度の結果を踏まえ、新たな取
り組みが展開されるものと思います。
次に、2点目の地方公共団体の責務と市としての今後の取り組みにつきましては、食品関連事業
者への指導は国が直接行うこととなっていますので、県および市町村は保護指導および指導結果に
基づき支援することとなりますが、市内につきましては、これまで問題が発生したという事例は見
受けられていません。市としての取り組みでありますが、本市としましては、小中学校の給食残渣
を堆肥に変え利用することで、食品リサイクルの一端を担っているところであり、昨年度は白根八
田学校給食センターに大型の生ゴミ処理機を導入し、本年度から稼動しているところであります。
また、他の自校給食につきましても、生ゴミ処理機を導入し実施しております。給食センターなど
で作られた堆肥は、農協等を通じて農家にわたり、この堆肥を使用して栽培された農産物が給食の
材料として調理されることにより、循環資源の再利用が図られております。
また、一般家庭に対しては生ゴミ処理機の購入に補助金を交付し、資源の循環と廃棄物の減量化
を推進しているところであります。食品リサイクルは市民一人ひとりが日常に取り組むことが必要
と考えますので、これからも関係機関との連携を図りながら、啓発普及に努め市内全域での循環型
社会の構築に努めてまいります。
以上でございます。
○議長(清水勝則君)
保健福祉部長、住吉一徳君。
○保健福祉部長(住吉一徳君)
それでは、森岡議員さんの5点目の健康かがやきプランの定着のための資料配布について、お答
えいたします。
ご質問の食事バランスガイドは平成12年、国において策定された食生活指針の認知度が、わず
か25.1%という反省から、食生活指針を実効性のある具体的な行動に結び付けるものとして、
食事の望ましい組み合わせや、おおよその量を分かりやすく図式化し、1日に何をどれだけ食べた
らよいか、一目で分かるようにしたものでございます。
外国では、フードガイドと呼ばれることが多い中、我が国では食事バランスガイドと名付けられ
ました。これは食品の組み合わせではなく、主食・副菜・主菜という料理の組み合わせを基本にし
たことから、食べる行為も意味する食事という言葉が付けられ、併せてバランスという言葉も用い
られたものでございます。コマ型の図柄で料理の絵を添えて分かりやすさを重視しております。国
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においては、ポスター等配布して普及啓発を進めており、本市にも県から食事バランスガイドが配
布され、限られた数量でありますが、事業の折に活用をしているということでございます。
また、市販ではありますが、食事バランスガイドをさらに分かりやすく使いやすくしたものを、
市の総合検診で異常が見受けられた方の健康指導を行う際、健康教室で使っておりまして、毎日の
食事をチェックするよい資料であると感じています。本市は健康増進計画「健康かがやきプラン」
に基づき、市民の皆さまに対する食生活、栄養に関する事業を実施しておりますが、まずは家庭で
できる健全な食生活の取り組みが肝心であると考えられ、そのためのものさしとして、食事バラン
スガイドは適当ではないかと思われます。健全な食生活の実践と疾病予防の観点からもして、食事
バランスガイドを市民の皆さまに有効活用していただくことは、
意義あることだと思っております。
全戸配布につきましては、前向きに検討させていただき、市民の皆さんの健康度を上げていきたい
と考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
以上でございます。
○議長(清水勝則君)
市民部長、大芝政則君。
○市民部長(大芝政則君)
森岡千代野議員さんの大きい2つ目の、資源循環型社会を目指す循環型資源の開発・製造につい
ての3つ目と4つ目について、お答え申し上げます。
3つ目の市が配布したボカシや堆肥を、学校農園や公園等に利用する考えはについて、お答えし
ます。
日本の社会は大量生産・大量消費・大量廃棄型の経済社会システムやライフスタイルの進展に伴
い、ゴミの増加が進んでおります。国では発生した廃棄物の適正処理の対応だけでは限界が来てい
るため、循環型社会への転換を進めております。それに伴い、本市でも循環型社会への取り組みを
進めており、その一環として市民へのボカシの配布やボカシの会が中心となり、会でつくったボカ
シをイベント等での無償配布を行い、生ゴミの減量化と堆肥としての家庭菜園等に利用していただ
いております。
市の配布している堆肥でございますが、循環型社会の構築のため、本市といたしましても、市内
の学校給食施設等での資源の有効活用に積極的に取り組んでいるところであります。中でも落合小
学校、大明小学校、南湖小学校の学校給食から出る調理くずを生ゴミ処理機にかけ、出てきた残渣
を袋詰めし、平成17年度5月から取り組み、月2回の割合で本庁舎正面玄関前で配布しておりま
す。平成18年5月までに715袋を配布したところであり、市民には大変好評であります。この
残渣については量的にも少なく、市内全域の学校や公園等に利用するには不可能な状態です。過去
には、学校農園や花壇などに使用されていましたが、現在は使用されていない状況です。今後は、
この残渣の活用については、JAこま野農協の協力を得ながら、学校農園の利用も含め関係各課や
各施設管理者にご理解をいただき、利用に向けて進めてまいりたいと考えております。また、市民
に対しましても、資源の有効利用を積極的に促進してまいりたいと思っております。
次の4つ目の生ゴミの出し方を見直す考えはについて、お答え申し上げます。
本市においては、約750カ所のゴミ収集所があり、ゴミについては14種類に分類し、各地域
の環境関係役員を中心にゴミの出し方やゴミの分別の仕方等を指導していただいております。
また、
平成18年4月1日より、さらに分別の徹底と資源としての有効利用を図るため、南アルプス市ゴ
ミ分別マニュアルを全戸に配布したところであります。
議員のご質問の生ゴミについては、中巨摩広域事務組合清掃センターで可燃ゴミとして処理され
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ております。清掃センターによりますと、可燃ゴミのおよそ11.4%が生ゴミであると伺ってお
ります。本市の平成17年度清掃センターへの可燃ゴミの搬入量は1,337.66トンで、生ゴ
ミはおよそ152.5トンになり、市民1人当たり2.1キログラムとなります。生ゴミの出し方
の見直しですが、生ゴミだけの収集となりますと、収集経費や収集方法など検討すべき課題が山積
しております。また、市から排出された生ゴミは、中巨摩広域清掃センターに搬入しているため、
本市だけではなく関係市町とも連携を保ちながら考えていかなければなりませんので、生ゴミの出
し方については、現状の方法で進めてまいりたいと考えております。市民の皆さまにも、生ゴミに
限らずゴミを資源として活用するためにも、分別の徹底をご理解していただくとともに、循環型社
会の構築を目指し、積極的に進めていきたいと思っております。
どうか、ご理解をお願いいたします。
○議長(清水勝則君)
再質問、森岡千代野議員。
○11番議員(森岡千代野君)
ご答弁ありがとうございました。
男女共同参画推進条例については、市長さんに1つお伺いしておきたいと思いますが、3月の定
例議会の折のご返事の中に、今年度は条例策定、それから来年度は宣言というようにお答えをいた
だいておりますが、それはそれでよろしいのでしょうか。そこを確認したいと思っています。
それから子ども読書、環境のことなんですけれども、このことにつきましては、非常にたやすい
ようでできない、しなければならないのは家庭の中の問題だと思っております。ぜひ家庭の日、そ
れから青少年の日などを中に入れていただいて、充実した策定ができますように、お願いしたいと
思っています。
次に、循環型社会の取り組みですが、まだ県のほうにも市のほうにも申請が出ていないと聞いて
おりますが、旧八田村やそれから有野地区に説明を行っている業者があります。非常にいろいろの
ことを耳に入れましたので、私はこの間、さっき冒頭にもお話ししましたように、厚木のリサイク
ルの関係の新聞を読んだ関係で厚木市に行ってまいりました。厚木の食品産業廃棄物のリサイクル
をやっている会社に行ってまいりましたが、見学をして非常に驚いたことは、そこの社長さんは、
たまたま市川大門の方でしたが、男のロマンとでもいいましょうか、素晴らしいものを感じて帰っ
てきましたが、その中で市民もゴミの出し方とか、そういうものが非常に変わってきたことや、そ
れからその会社の環境が住宅密集地の中にあるんですね。しかも、すごいあまりいい施設ではない
といいますか、囲いがあってどうのこうのではなくて、本当に空き地の中に建っているのですが、
入口にはハイツがあったり、それから小児科があったり、それからホテルがあったり、そういう住
宅の密集地の中にあるわけですけれども、その生ゴミのリサイクルを始めて、地域のいろいろの考
え方が違ったというお話もお伺いしましたし、今、旧八田村や有野地区の住民を対象に説明会を開
いている会社なんかのことを考えますと、今まで私どもが生ゴミのリサイクルを、ぜひ市でもして
ほしいという何度かの質問を出しているわけですけれども、それに本当に近い業者が説明を行って
おります。
まだ県や市にも出していないとお伺いしていますが、具体的にぜひそういう工場を誘致してほし
いという考え方もありますが、この段階では市に意見をお聞きするというのは、非常に無理かとも
思いますが、私どもの食べるものが、ゴミで捨てるというのではなく、食べ残しは本当に人間が本
当に自分のわがままでやっているわけですから、大体1日1人600グラムぐらいの廃棄率を出し
ている計算になります。そうすると、それをやっぱりリサイクルするという、食品産業廃棄物、リ
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サイクルという考え方を市民にも定着するように、ぜひ縦割り行政の中でなく、斜めにも横にも、
いろいろ手を打っていただいて、そしてぜひ私どもも頑張ってきた、堆肥化したそのあとの処理が
できていないということで、また農家にもぜひ、先ほどの相原議員の質問にもありましたが、地力
の回復をするには、やっぱり自然にでてきたもので地に帰るもの、そういうものが地力を回復する
ものだと思いますので、そういう環境からも考えても重大なことですので、前向きにそういうもの
が出てきたら、推進してほしいということと、それから市民にぜひそういう指導を、何らかの方法
で食品産業廃棄物、それからリサイクルという考え方を、ぜひ徹底してほしいと思います。
今ここで私が食品産業廃棄物というのと、一般食品廃棄物という言葉を使っておりますが、産業
廃棄物はオカラを捨てると産業廃棄物になります。オカラは皆さん方もご存じのように、豆腐をつ
くったあとの残りですので、第2次加工の残渣になります。そういうことも含めて、広く市民の皆
さまにご理解をいただきながら、循環型社会の構築に協力したり、みんなでやっていきたいと思っ
ておりますので、そこらへんのもし考え方がお聞きできれば、この前、秋山議員からも私からも、
やっぱり堆肥化の問題も提案してありますので、それも踏まえてお聞かせ願えれば、ありがたいと
思います。
○議長(清水勝則君)
石川市長。
○市長(石川豊君)
森岡議員さんから、都市宣言はどうするんだというようなお話がございました。当初の計画です
と、
本年度中に条例をつくりまして、
18年度に都市宣言というようなことで考えておりましたが、
先般この都市宣言をするにつきましては、
内閣府の承認を得てやると、
こういう段階がございます。
たまたま県からも話がございまして、今年度、内閣府の承認の中へ南アルプス市を入れていただけ
るというような話がございました。そんなことでございますから、12月の議会までに条例案を提
案してご議決をいただいて、条例を制定した後の来年へ入りまして、1月、2月ですね、何かフォー
ラムをやるというようなお話もございますから、それらの中でこの都市宣言をやるようにいたした
いと思っています。
これにつきましては、内閣府の担当官も直接おいでいただけるというようなことで、今、日程調
整をいたしております。そんな状況でございます。
以上です。
○議長(清水勝則君)
野澤教育長。
○教育長(野澤達也君)
この子ども読書活動推進計画策定委員会は、先週の金曜日に立ち上げたばかりでございまして、
まだ具体的な内容へは入っておらないわけですが、議員さんが心配しておられるように、絵にかい
た餅にならないようにということですが、実際これは具体的な計画を立てなさいということで、そ
の具体的な内容というのは、例えば家庭に向けての読書の推進活動、あるいは学校での、あるいは
図書館でどうなのか、学校図書館でというようなことで具体的な項目を立てて、それぞれこれから
慎重に審議していってくれることと思います。ご理解をしていただきたいと思います。
○議長(清水勝則君)
石川市長。
○市長(石川豊君)
食料の廃棄物の処理の問題のご質問がございました。実はまだ具体的に市のほうには上がってき
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ておりませんけれども、そういう計画があるということは、耳にいたしております。たまたま先般、
旧八田村の区長会がございまして、そこへまいりましたところが、六科の区長さんから地域の住民
からそういうようなものを設置するという計画があるけれども、地域では反対であると、こういう
ようなご意見が出されまして、その後また市長への手紙でそういうような反対の手紙もいただいて
おります。ただ、どの程度、理解しているかと、こういうことですが、何か反対の意見とすれば、
御勅使川の将棋頭という歴史的な施設もある近くであると。全国から、これから来年あたりは山本
知事のあれもあって、そういう施設をつくると、その近くにそうしたものの施設があるということ
については、好ましくないのではないかという意見と、近隣の住宅の皆さんが、臭いがどの程度な
のか分かりませんけれども、そういうものもあるのでというようなことで、今、何かこうした産業
廃棄物であるとか、そういうものに対するイメージそのものが、あまり良くないものですから、今、
表面的な面で反対の声が出ているようであります。
恐らく会社のほうでは、関係者の皆さんに今、議員さんがおっしゃったような先進地の現場等も
見ていただいて、臭いもないよと。しかも、その出たものは農家の肥料として還元できるというこ
とであるからというようなことを説明しながら、理解を求めたいというようなことを言っておりま
して、積極的・具体的に市のほうへ反対陳情ということではございませんが、今までいくつかの形
の中で地元の直接、隣家の人たちが反対しているというような動きもあるということは聞いており
ます。
ですから、業者のほうとすれば、当然そういう人たちに対して施設の内容をよく説明し、場合に
よっては先進地をよく見ていただいて、臭いもありませんよと。このようにきれいに処理いたしま
すよというようなことをやって理解を求めていけば、また対応は変わってくるのではないかと思い
ますが、いずれにいたしましても、十分、話し合いを重ねていくことによって、解決の道を求める
よりほかはないなというように思っています。
以上です。
○議長(清水勝則君)
森岡議員さん。
○11番議員(森岡千代野君)
ありがとうございました。
市長さん実を言いますと、
八田の上高砂でこの間、
区の男女共同参画にかかわる会議が開かれて、
そこに梨大の栗田先生がいらっしゃって、講演の中で男女共同参画社会の構築がうまくいけば、そ
れはもう少子化もOK、それから市も活性できるという、そういう力強い講演をお伺いしたので、
市長さんの今のその私どもの南アルプス市が力強く生きるためにも、ぜひ策定と、来年が楽しみに
なりますが、ぜひそういう意味では細かい配慮の上に立った、すぐ血や肉になれるような、そうい
う時間をたくさん取って、条例の策定によろしくお願いしたいと思っています。
それから今の生ゴミのことですけれども、やっぱり先ほどの相原議員の質問の中にも出てきまし
たが、私たちは自分たちの出したものは、自分たちできちんと処理するという、お互いにそういう
理解を持っていかなければいけないと思うんです。それで私は行って見てきましたから、臭いも別
に全然なかったし、音もなかったし、それから50台の車が動いておりましたが、全然、別に交通
量がどうのというようなものは、そこの会社はありませんでした。だけども、やっぱり一般廃棄物
とか産業廃棄物になると、今こういう、この間の会社のこともありますので、非常に極端に走る部
分があると思いますので、ぜひ時間をかけて、そういうことが一つひとつ私たちも分かって、循環
型社会が構築できますように、
ぜひ行政でもご指導をしていただければありがたいと思っています。
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以上です。
○議長(清水勝則君)
以上で森岡千代野さんの代表質問を終結いたします。
次に、公明党クラブの代表質問を行います。
質問順位3番、飯野冨士雄君の発言を許します。
飯野冨士雄君。
○19番議員(飯野冨士雄君)
それでは、公明党クラブを代表いたしまして、介護保険全般について質問いたします。
平成12年4月1日にスタートした介護保険制度は6年が経過し、新たな見直しを含め、介護保
険法等の一部を改正する法律案が昨年の国会に上程され、6月22日に成立し、今年度4月1日よ
り施行されました。この6年間は、本市におきましても、それぞれの立場から本制度を持続可能な
ものにするための努力を続けてこられましたことに対しましては、
敬意を表するところであります。
さて、さまざまな難しい問題を抱えながら、いわば見切り発車したこの制度も運営上でたくさん
の意見、さまざまな要望が寄せられております。サービス利用者もこの6年間急増し、これに伴う
介護給付費も大幅に増加しています。この傾向は今後とも、さらに増大することが予想されます。
少子高齢化・人口減少時代、来年から始まる団塊の世代の大量退職、就業人口の右肩上がりは終わっ
たのです。つまり、負担層の拡大は最大でゼロ歳であります。こうした厳しい背景を踏まえ、介護
財政は今後、続けていかなければならないのです。
それでは、本市における新介護保険法の取り組みについて伺います。
まず始めに、尊厳の保持について伺います。
改正された市介護保険法第1条、目的の中に新しく尊厳の保持が盛り込まれました。尊厳とは尊
く厳かでおかしがたいこととあります。つまり、いかなる境遇、あるいは身体的・精神的状況にお
かされている個人であっても、その尊厳を有し、併せてその意識を広め高めるとともに、永久にそ
の認識を持ち続けることが、すべての基本になるということであります。あえて、市介護保険法の
目的に盛り込まれた、意義と尊厳の保持について、市長のお考えを伺います。
また、介護保険サービスは、あくまでも自立のための支援を行うことを目指しています。サービ
スに直接あたるものが、
「してやる」
「見てやる」
「聞いてやる」といった視点であってはなりません。
自己表現すら十分にできない利用者の目の動きの中にこそ、何をしてほしいのかを求め、その求め
に近付けるために、むしろ教えを請う姿勢こそが大切ではないでしょうか。強者と弱者ではなく平
等なのです。これが崩れたとき、虐待や暴力が発生するのです。市は積極的にサービスを利用する
本人・家族・サービス事業者とその従業員、そして広く地域社会に対し、保険者機能の中で尊厳の
保持を徹底する対策を推進すべきであると思いますが、当局のお考えを伺います。
次に、サービス利用者の保護・見守り・成年後見人制度について伺います。
本市における介護サービス利用者のうち、独り暮らし世帯・老夫婦世帯・昼間独居世帯、そして
認知症の方はどのくらいおられるのか。特に認知症のうち成年後見人制度の活用が必要な方は、ど
のくらいおられるのか。また、独り暮らし・老夫婦世帯の中には成年後見人制度を活用しておられ
る方は、どのくらいおられるのか。介護保険サービス利用者のうち、ケアプランの作成からケアプ
ランの内容チェック、さらにはサービス契約等に後見人を活用している方は、どのくらいおられる
のか。それは認知症の方の何%ぐらいになるのか伺います。そのときの後見人に対する報酬の状況
についても、分かっていればお答え願います。
次に、介護保険法の一部を改正する法律案に対する附帯決議、政府は本法の施行にあたり、次の
59
事項について24項目ありますが、23項目目には市町村の保険者機能の強化および介護給付費の
適正化を一層推進するための居宅サービスの実施状況と、保険者において国民健康保険団体連合会
と連携し、より正確に把握・管理するシステムの確立を早急に図るとともに、介護給付費通知の実
施拡大、不正請求の防止を徹底することとあります。
それでは、保険者機能の強化について伺います。
要介護認定者を決定している市町村は、提供した自立支援サービスによる改善効果を認定したこ
とに検証、評価すべきであるが、費用対効果も含めどのようなことを行っているのか。
次に、介護給付費適正化について伺います。
市町村が適正化対策の中で使用している情報のほとんどは、サービス事業者が国保連合会に提出
している請求書の集計、分析後の数値等であるため、請求書の中に架空・水増し等が混在していて
も、これを見抜くことは極めて困難であります。したがって、保険者はサービス実施状況を独自に
把握し、国保連合会から届く情報の内容と訪問記録をバッティングさせること等により、チェック・
検証することが不可欠であると思われるが、どのような管理システムの確立をお考えか、お聞かせ
願いたい。
次に、不正請求の防止について伺います。
多くの国民に不安・不信を募らせた偽装建築事件、県の粗雑工事事件、業者の性善説に基づいて、
不正な請求はしないだろう、自治体や国が指定した審査機関が審査しているから、見逃すはずがな
い、性善説を全面否定するのではなく、この事件から学んだ教訓をどう生かすかということこそ重
要であります。介護保険制度がスタートした平成12年度では、7件だった不正請求等によるサー
ビス指定事業者の指定取り消し処分件数は、わずか5年間で313件に上がり、45倍も増えてお
ります。平成12年から17年3月末、本市では指定事業者に対する指導・監督・監査はどのよう
に行っているのか伺います。
次に、改正介護保険法第115条の39第1項で義務付けられました、地域包括支援センターに
ついて伺います。
地域包括支援センターは、公正・中立の立場で地域における総合相談、支援、介護予防等々、介
護保険事業の企画・立案を行う拠点だと解釈しておりますが、地域包括支援センターを指導・監督
する組織はどのようなものがあるか、お伺いいたします。
最後に、家庭で介護を支える人について、お伺いいたします。
本市では家庭で家族の介護を行っている世帯は、どのくらいありますか。介護保険は介護の必要
な方を相互扶助の精神により、社会全体で支える制度であります。介護年数の長期化の中で疲れき
る家族の姿があります。介護する人にはフォローしてくれる人が少ないのが現状ではないかと思わ
れます。本市では家族介護者のためのリフレッシュ事業については、どのようなことが行われてい
るかお伺いし、私の質問といたします。
○議長(清水勝則君)
飯野冨士雄君、質問の途中でありますけれども、ここで昼食のため暫時休憩といたします。
再開は午後1時30分といたします。
休憩
午前11時59分
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
再開
午後 1時28分
○議長(清水勝則君)
休憩前に引き続き会議を開きます。
60
報告事項を申し上げます。
24番、内池虎雄君は一身上の都合により、本日と明日の会議を早退する旨の届け出がありまし
た。
以上、報告事項を終わります。
石川市長。
○市長(石川豊君)
飯野議員さんの介護保険についてのご質問にお答えいたします。
介護保険制度の2期が終わりまして、
いよいよ3期目を迎えたということでございますけれども、
その前に昨年に保険法の改正がございました。その保険法の改正の中で、ご指摘がございましたよ
うに、第1条の目的に尊厳を保持するという文言が、新たに盛り込まれたわけであります。議員さ
んからもご指摘がございましたけれども、この尊厳とは広辞苑によりますと、尊く厳かでおかしが
たいと説明されております。人生の最後まで個人として尊重され暮らしていくことは、誰もが望む
ことだと思います。認知症を含む介護を必要とする状態になっても、人間として尊厳を持って生活
を送ることができる社会の実現を目指しているものと理解をいたしております。
そもそも介護保険制度の目的は、
介護を必要とする状態となっても、
残された体の機能を保持し、
尊厳を保ちながら自立した生活を送っていける、そういう社会を実現するために、できた制度と考
えております。特に認知症の方が増えている状況を考えますと、本人の人格を尊重し支えていくと
いう、いわゆる尊厳の保持がケアの面でも大変大事になってくることから、今回の介護保険法の目
的にはっきりと明示されたと思います。
議員さんからはサービスを受ける本人、家族や事業者、その従業員等、広く地域社会に対し尊厳
の保持を徹底する対策を講ずべきであるというご指摘がございました。
本市におきましては、
今回、
策定いたしました第3期高齢者保健福祉計画、介護保険事業計画の中の施策事業の推進で高齢者の
尊厳を支えるケアを目指すとともに、認知症者、その家族の支援の充実という事業の展開を図るこ
とといたしております。
具体的には、認知症高齢者の早期発見・早期ケアが行えるよう、関係者の連携による総合的な支
援体制を整備し、高齢者その家族、ならびに地域社会に対し、認知症の理解についての普及啓発に
努めるとともに、早期発見ネットワークづくりを推進していきたいと思います。高齢者の権利擁護
につきましては、高齢者の尊厳の保持の観点から、関係機関の連携による虐待問題の円滑な解決が
図れるような体制づくりにも取り組んでまいります。
また、市内の介護保険事業を行っている各施設においては、事業所独自の研修や市主催の研修会
に積極的に参加していただき、さらに第3者評価制度を導入しながら、高齢者尊厳にかかわる取り
組みとして、身体拘束の全面廃止やオムツ外し等に具体例を挙げて取り組んでいただいているとこ
ろであります。
いずれにいたしましても、高齢者の尊厳を支える社会の実現のためには、まず虐待の根絶が欠か
せないと思っておりますので、今後ともこの問題に積極的に取り組んでまいりたいと考えておりま
す。
以下、介護保険関係の説明につきましては、保健福祉部長からご答弁いたします。
よろしくご理解願います。
○議長(清水勝則君)
保健福祉部長、住吉一徳君。
61
○保健福祉部長(住吉一徳君)
それでは、飯野議員さんから介護保険につきまして、何項目かのご質問をいただいておりますの
で、順次、答弁をさせていただきたいと思います。
まず、サービス利用者の保護、見守り、成年後見人についてということでございますけれども、
その中で最初に独り暮らしの世帯、老人夫婦世帯、昼間独居世帯および認知症の方の数は、につい
てでございます。毎年4月1日付けで実施しております、高齢者福祉基礎調査によりますと、高齢
者の独り暮らしの世帯は市内全体で1,447世帯であります。高齢者同士の夫婦世帯は1,
635世帯、そして昼間の独居世帯につきましては、調査項目等がございませんので、具体的な数
字については把握していない状況ということで、ご理解をお願いしたいと思います。
続きまして、認知症の方の数についてのご質問ですけれども、平成17年度調査の数値で介護保
険の認定調査によりますと、認知症の日常生活3A以上、この自立度3Aとございますけれども、
実はこの数値につきましては、ランク1からランク5までの5段階あるということで、ご理解をお
願いしたいと思います。その3A以上の人数についてですけれども、これは在宅のみの数字という
ことになります。まず、八田地区が21人、白根地区が83人、芦安地区が2人、若草地区が50人、
櫛形地区が67人、甲西地区が58人、市内全体で281人となっており、施設入所と合わせます
と621人という数字になります。
また、国保の疾病統計上、認知症という病名はございませんけれども、神経系の疾患であります
アルツハイマー病の入院外の人数を見ますと、40歳代の方が1人、50歳代が4人、60歳代が
36人、70歳から74歳までの方が40人、75歳以上の方が263人という数字が出ておりま
す。
続きまして、成年後見人制度を活用している人数と後見人の報酬についてというご質問でござい
ます。成年後見制度は精神上の障害により、判断能力が十分でない方が不利益を被らないように、
家庭裁判所に申し立てをして、その方を援助してくれる人を付けてもらうという制度であります。
現在、この制度を市がかかわりを持つ中で利用している方は2名ございます。そのうち、1名の方
は施設入所ということですので、市外に転出しているという状況になっております。その他、現在、
新たに親族による申し立ての手続きを行っている方が1名ございます。後見人の報酬につきまして
は、申し立て本人の資産と後見人となった人の業務量によりまして、最終的に裁判所が判断して決
定するということになっておりますので、一概に申し上げることはできませんので、ご了承をお願
いしたいと思います。
続きまして、ケアプランの内容のチェック、サービスの契約等に後見人を活用している人数は、
についてですが、現在のところ成年後見人に依頼しているという事例はございません。しかし、今
後このような内容につきましても、想定されていくと思われますので、十分、留意していきたいと
考えております。
続きまして、大きい質問項目の2でございます、介護保険法の一部を改正する法律案に対する附
帯決議第23についてでございます。
まず、1点目の保険者機能強化について、保険者として個々のサービスに対する検証評価をどの
ように考えているかというご質問ですけれども、介護保険法の改正に伴いまして、新たに生まれま
した要支援1、2の方に対する介護予防サービスは要支援1、2に認定された方が今よりも身体の
状態が悪くならないように、また少しでも自分でできることが増えるようになるために利用してい
ただくサービスでございます。このサービスによる改善効果を認定者ごとに検証評価については、
本年4月発足しました地域包括支援センターで3カ月ごとに行う予定で、現在その準備を進めてお
62
ります。この新たに生まれました予防給付のサービスを受けた高齢者のうち、平成20年度には
10%の方が要介護2以上への移行を防止できると予想され、それにより介護給付費も抑制できる
ではないかと想定しております。
次に、介護給付費適正化対策についてでございます。
国保連からの情報と訪問介護記録等のチェック、検証が不可欠と思われるが、その管理システム
確立についてですけれども、介護給付費の適正化対策につきましては、さまざまな取り組みを行っ
ております。ケアプラン作成の研修、認定調査状況のチェック、介護給付費通知、住宅改修福祉用
具実態調査、医療情報との突合等、さまざまな取り組みがあり、本市におきましては、介護給付費
の通知を除き実施いたしております。介護サービスが適正に行われているかのチェックにつきまし
ては、この4月からスタートした介護予防サービスについて、当初のサービス提供時にサービス担
当者会議で当事者・ケアマネージャー・事業所・包括支援センターが一堂に会し、サービス内容の
確認、当事者の意思確認等をする機会を設け、トラブル防止を図っております。また、既存の介護
サービスにつきましても、当事者・ケアマネージャー・事業所を交え、サービス内容・意思等の確
認を行う機会を設けております。サービス内容等につきましては、指導・監督権限を持っている県
が確認し、指導等を行っていますので、各事業所においては、適正なサービスが行われていると思
われます。
続きまして、不正請求防止についてであります。
本市における指定業者、施設等に対する指導、監督および監査はどのように行っているか、につ
いてですが、昨年、介護保険法の改正が大幅に行われました。改正前の介護保険サービス事業所に
ついては、開設等の認可ならびに開設後の指導・監督については、県で行っておりました。今回の
改正に伴いまして、4月より新たに事業所開設場所の市町村に住民登録されている住民のみに利用
が限定される地域密着型サービス事業が新設されました。具体的には小規模多機能型居宅介護、認
知症対応型通所介護、
認知症対応型共同生活介護、
介護老人福祉施設サービス等があるわけですが、
これらの施設につきましては、事業所の開設許可、開設後の指導・監督の権限が市町村になりまし
た。市の第3期介護保険事業計画に基づきまして、所定の手続きを行う中で過日、事業所の認可に
向けての認可予定事業所を選定いたしました。今回の地域密着型サービスにつきましては、既存の
県で認可された認知症のグループホームや認知症の通所介護事業所も4月から市町村の指導・監督
下となりましたので、今後、指導・監督および監査等にかかわっていくわけですが、県の指導をい
ただく中で適正な指導を行っていきたいと考えております。
次に、地域包括支援センターについてです。
今回の介護保険法の改正の基本的な方向としての地域包括ケアという考え方は、高齢者が住み慣
れた地域でその人らしい生活を継続することができることを目指すもので、その実現のためには、
でき得る限り要介護状態になっても必要なサービスが切れ目なく提供される体制を確立していくと
いうものでございます。今回、創設された地域包括支援センターは、そういった地域包括ケアを支
える中核的機関として設けられたもので、その業務としては、1つとして総合相談支援、権利擁護。
2つ、包括的・継続的ケアマネージメント支援。3つ目、介護予防ケアマネージメントを担うこと
が期待されております。そして住民に対するニーズに適切に対応できるサービスの拠点としての役
割も求められております。
ご質問の地域包括支援センターを指導・監督する組織は、についてですが、地域包括支援センター
には地域の関係者全体で協議・評価する場として、市町村に地域包括支援センター運営協議会を置
くこととされています。地域包括支援センターの運営にあたっては、その方針について運営協議会
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の議を経ることとし、公正・中立を確保しつつ、円滑かつ適正な運営を図らなければなりません。
こうした観点から運営協議会が協議の対象とする主な項目については、
1.センターの設置に関すること
2.センターの中立・公正に関すること
3.センターの職員の確保に関すること
等があるわけであります。
本市におきましても、3月6日に協議会を立ち上げ、すでにいくつかの項目につきましてご協議
を願い、貴重なご意見をいただいております。運営協議会は包括支援センターと地域社会をつなぐ
という重要な役割を担っております。必要に応じ開催し、地域の介護サービス体制の確立のため、
必要とする事項について、積極的に協議に付し、関係者の皆さんのご意見をお伺いしたいと考えて
おります。
次に、家庭で介護を支える人についてというご質問でございます。
家庭で家族介護を行っている世帯数は、についてでありますが、本年4月の介護保険事業の状況
を見ますと、65歳以上の介護認定を受けている方は2,136人おります。このうち居宅におい
て介護サービスを受けている方は1,178人となっています。また、施設に入所されている方は
445人であります。
ご質問の家庭で家族の介護をしている世帯数はというご質問ですが、
本年4月
1日現在の高齢者福祉基礎調査によりますと、
在宅で寝たきり高齢者は448人となっております。
これは障害老人の日常生活自立度の中でランクB・Cに該当するということで、やはり日常生活の
自立度という基準があるわけですけれども、これは5段階に分かれているということで、そのうち
ランクB・Cに該当するということですけれども、このB・Cに該当する方は、日中のほとんどを
ベッドの上で過ごし、何らかの介助を必要とする人が該当いたします。これらの448人の方は、
何らかの形で家族から介護を受けていると思われます。
続きまして、これらの家族介護者に対するリフレッシュ事業についてですが、高齢者の介護に携
わっている多くの人が、介護疲れからストレスを感じております。市ではこういったストレスを少
しでも軽減し、在宅介護を継続していただけるよう、さまざまなリフレッシュ事業を行っておりま
す。その1つに介護者交流事業がございます。17年度の事業内容としましては、在宅介護をして
いる介護者に対しまして、日帰り温泉旅行と食事会を合わせた交流会を開催し、介護から一時的に
解放され、心身の元気回復を図っていただきました。年間で4回開催し、延べ人数で190人の方
の参加がありました。この事業につきましては、本年度も5回予定しております。
また、介護者交流事業以外にも介護者の悩みや困りごとなどを話し合う交流の場をつくり、仲間
づくりの支援を行っております。
なお、
高齢者を介護している家族に慰労金を支給することにより、
家族の日ごろのご労苦をねぎらうとともに、要介護高齢者在宅生活の継続向上を図るための介護慰
労金支給事業も、市として実施している状況でございます。
以上で説明を終わらせていただきます。
○議長(清水勝則君)
飯野冨士雄君。
○19番議員(飯野冨士雄君)
家族介護に慰労金という話が出ましたが、そういう家族介護をしている方は本当に苦労されてい
ると思いますので、そのへんはよろしくご支援のほど、お願いしたいと思います。
それから、本県におきましては、平成16年度の資料でございますが、受給者1人当たりの保険
給付額は施設サービスが居宅サービスの3倍という金額になっておりますが、
本市におきましても、
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介護保険事業の方向性がどのような方向に向かっていくか。
これは今後の介護保険に関しましては、
少子高齢化と連動しておりますので、方向性によって介護保険がどのような状態に陥るか。また、
施設とか居宅介護サービスの皆さんが将来、安心・安全な介護をしてもらえるような状況になるこ
とということに、方向性の状態によって変わってくると思います。
また、ちょっと時間の関係もありますが、うちの国会議員との話、懇談会の中で国のほうでも施
設介護から居宅介護のほうへ方向を持っていくような話を伺いました。本市におきましても、手遅
れにならない状態の中で、そういう方向性をかけていってもらったほうがよいではないかと思いま
すが、雑ぱくな質問になりますが、そのへんを一言、答弁いただきまして終わりたいと思います。
○議長(清水勝則君)
石川市長。
○市長(石川豊君)
介護保険制度そのものが、でき得れば施設介護から在宅介護へなるべく移そうという考え方で、
この介護保険制度というのが始まっているわけです。そんなことですから、今、医療負担というも
のが非常に増えてまいると同時に、施設に入所している人たちの中にも、介護の状態からいいます
と、非常に差もございます。元気といってはおかしいのですが、歩いている方もおりますし、もう
寝たきりの方もおるというようなことになっていますから、そんなことで国のほうとしても、施設
へ入所する場合には負担そのものが非常に大幅に乖離があるということから、食事の代金または入
所料というようなもの、新しく負担してもらうというような制度もやっておりますし、また在宅介
護のほうをある程度増やすという意味から、
療養所というところですね。
いわゆる施設ではなくて、
療養所へ入所している人たちも、今後はそれも認定はしないというような方向付けになっているよ
うでございますから、できる限り介護保険を受けないようにということで、それで今の考え方とい
うのは、介護予防をこの際しっかりやって、そして高齢者になっても自分の身の回りぐらいは、あ
る程度整えることができるという体力を育てるようにしていくということが狙いであります。です
から、今度の保険の改正の中での大きな狙いは、介護予防という新しい課題が出てきたということ
でもございます。
したがいまして、包括支援センターのほうでも、この介護予防をするケアのプログラムというも
のを、介護予防センターのほうでこれをつくって、そして個人に対する資料をあげていくというよ
うなことをやっております。ですから、市のほうといたしましても、高齢者の皆さんに対しまして、
今回、予算にも計上しておりますが、温泉らくらく運動というようなことで、白根の天笑閣にある
プールを使って、6カ町村のお年寄りに1週間に1度、その施設を使いながら適度な運動をやって
いただいて、
なるべく寝たきりにならないようにというような指導をやることにいたしております。
そういうことですから、高齢者の皆さんにも今までは介護の認定を受けると、ホームヘルパーが
行って一切、食事の支度から洗濯までやってくれたというようなことがございましたが、今回の場
合は自分でできることは自分でしてもらうと。ですから、食事ぐらいは自分で作ってもらうような
方向へ持っていって、なるべく自主・自立ができるような形を取るというような方向付けをいたし
ております。ですが、これが果たして国が考えているような医療費の節減につながるかどうかとい
うようなことについては、まだ定かではございませんけれども、いずれにしても国の財政、地方の
財政も今後こうした高齢者の介護の問題等につきましては、非常に負担が重くなるということと、
介護保険料そのものも非常に額が高くなってくるということですから、各期ごとに、3年間ごとに
保険料を決定して、赤字が出る場合はそれを自治体が財政安定化基金より借り入れを行い、次の料
金改定には、その赤字をも上乗せした形で料金を改定するというようなことをやっていますから、
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そういうことが重なっていくということになりますと、介護保険自体の運営も非常に大変になって
くるのではないかなと思っています。
ですから今度の中でも施設そのものも、いわゆる地域対応型というようなことで、その地域に住
んでいる、登録されている人のみが利用できるというような形の施設もできるようになってまいり
ました。ですから今までの施設で全県的に遠くのところまで行って施設入所をいたしておりました
が、新しく市町村が認定するものについては、その市町村内にある人しか利用できないということ
でございます。今度、若草の豊寿荘がございますが、あそこの社会福祉事業団で改築するというこ
とになっていまして、その中にも特養の形式なものも建設するようにいたしております。
そういうようなことと、さらに2、3、特養の増築をというような要望が出てきておりますが、
枠そのものが決められてきていますから、こちらの増築はできませんけれども、その地域に住んで
いる方だけに対する特養の新設が認められたと、こういうようなことでございまして、地域の皆さ
んがよく地域ぐるみでというようなことをいっていますが、その在宅をやっていく場合、やはりコ
ミュニティー組織というものが、だんだん強化して地域の皆さんで介護の援助をするというような
形を取っていくように、ならざるを得ないのではないかなというように思っています。重い方につ
いては、当然、施設入所と、このようになろうかと思っていますが、今のところは今までの経過を
見てみますと、そんな形ではないかなと思っています。
以上です。
○議長(清水勝則君)
以上で飯野冨士雄君の代表質問を終結いたします。
次に、日本共産党南アルプス市議団の代表質問を行います。
質問順位4番、穴水俊一君の発言を許します。
28番、穴水俊一君。
○28番議員(穴水俊一君)
日本共産党南アルプス市議団の代表質問を3項目にわたって行います。
第1は、南アルプス市新庁舎建設についてであります。
この件は合併以来、繰り返し質問し、具体的な提案も行ってきました。すなわち新庁舎建設は見
直しをして、支所の存続と身近での行政サービスの充実を求めてきたところであります。本年3月
議会における市長答弁は、南アルプス市庁舎のあり方に関する基礎調査の概要に基づいて、現庁舎
の改善および整備は不可欠と考えるとのことでした。
しかし、
6月8日の議員協議会での説明では、
国の2011年度の基礎的財政収支を黒字化するための財源不足額17兆円は、半分以上を歳出の
削減で賄うこととしており、地方交付税や特例債70%補てんは縮減されかねず、今後の算定基準
の見直しなどを考えれば、
先行きは不透明であり、
現制度を前提とした新庁舎建設計画は消防庁舎、
健康福祉センター建設も含め、国の地方財政対策を見極めなければならないとの厳しい見解を表明
されました。その後、政府与党は歳出削減を9兆円から10兆円として、残りは消費税3%の増税
などで賄うとしているとのことであります。そこで以下について、お伺いいたします。
第1は、新庁舎建設について、財政的見通しと今後の対応について、改めて率直・具体的に市民
に説明を求めたいと思います。そして、庁舎整備の結論は住民投票を含め市民の意向を最大限尊重
されたいと思いますが、併せてお伺いいたします。
2つ目に、2011年度の財源不足を17兆円とし、地方交付税の法定率の引き下げや、地方公
務員の過去の実績をさらに一層上回る縮減を行おうとしている政府の動向を見極めるとすれば、市
長はその判断をいつごろ下すのでしょうか。それによっては、A3判、109ページに及ぶ基礎調
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査の見直しと検討委員会での検討時期や内容を変更せざるを得ないと思いますが、見解を伺うもの
であります。
3つ目は、
市民は豪華な庁舎より身近な支所等でのサービスを求めています。
基礎調査報告では、
支所については現状について語るだけで、今後については一顧だにしていません。支所の廃止では
なく、存続と充実に転換することが必要だと考えるものですが、いかがでしょうか。
4つ目は、これら市民に対する情報提供を積極的に行うべきですが、新庁舎建設に関する情報開
示請求件数と、それへの対応はどうだったのか。また、今後のあり方について伺うものであります。
次に、南アルプス市の障害者自立支援法の具体化について、お伺いいたします。
障害者自立支援法によって、障害者に対するサービスやそれに対する利用負担などが大きく変わ
り、応益負担を新たに障害福祉の分野に導入したため、障害が重い人ほどサービスの利用は多く、
したがって障害が重い人ほど負担が増えることになります。自立支援どころか、自立を阻害しかね
ない状況が広がっています。そこで、地域生活支援事業の実施にあたり、現行の福祉を後退させず、
その存続と拡充を図ること。市の補助により国の自立支援給付の応益1割負担の軽減を図ることが
必要であります。そこで以下について、お伺いいたします。
1つは、地域生活支援事業の中で日常生活用具の給付、成人のデイサービスについて、所得に応
じて利用料を支払う適正な応能負担にし、住民税非課税世帯はこれまでどおり利用料を無料とする
こと。
2つ目は、点字本と活字本の価格差を補償する点字図書の給付は、これまでどおり年間24冊、
または6タイトルのものが購入できるようにすること。財政難を理由に、この事業の縮小や打ち切
りをしないこと。
3つ目は、所得に応じて設定されている国の自立支援給付の1割負担の上限額(減免措置)を市
の補助によって、少なくとも半額に軽減すること。
4つ目は通所施設の食事全額自己負担、3年間の経過措置としてその材料費を負担するものです
が、入所施設の食費、光熱水費と全額自己負担、これも3年間の経過措置として材料費を負担する
ことになりますが、これを市の補助により同じく半額に軽減すること。
5つ目は、介護給付の認定調査にあたり、障害者の生活実態やそれぞれの障害の状況が分かる審
査会の委員を任命し、これは障害当事者や専門家などでありますが、必要なサービスが受けられる
ようにすること。
6つ目は、地域支援事業や自立支援給付事業の実施にあたり、視覚障害者には点字やテープ、そ
して弱視への拡大文字により、その内容の周知徹底を図ること等を求めたいと思います。
「きょうされん」という組織が問題点や改善すべき課題を調べる目的で調査した結果では、4月
15日現在、自立支援法によって発生する施設の利用料や医療費などに、独自の軽減策を設けた都
道府県や市が47都道府県の849自治体中、8都府県120市、これは調査を行った自治体の約
15%ですが、合計128自治体となっております。これはその後、増えていると思います。うち、
施設などの利用料負担軽減策を設けたのが、3都府県59市の62自治体、7.3%、自立支援医
料費軽減策は7都府県79市、合計86自治体、10.12%であります。両方で軽減措置を設け
た自治体ももちろんあります。山梨県は自立支援医療における中間所得層の1割負担分について、
適正医療の経過措置の同様の負担上限を設定したところであります。
以上についてお伺いいたします。
3つ目は水源保護条例の制定について、お伺いいたします。
芦安芦倉地区に民間業者が産業廃棄物中間処理施設建設を計画している問題については、野呂川
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上水道、四ケ圦堰等の取水口上流2キロということがあり、多くの市民が建設反対の声を上げ行動
をしています。市当局も反対を表明され、市議会でも市民から提出された反対の請願の採択および
県への意見書採択を、ともに全会一致で行いました。市の区長会においては、市民全体に向けて署
名運動を行っております。県の見解も建設には地元の合意が前提であるとのことですから、賛成者
がほぼ皆無というこの計画は相当、無理があると思われますが、しかし油断はできません。業者は、
この場所への建設をやめるとは言っておりません。戦いはこれからも続いていきます。そこで今後
に向けて、水源保護条例の制定が必要と思われますが、お考えを伺うものであります。
未来永劫生命の源である豊かな自然ときれいな水を確保していくためにも、人間の行為によって
自然環境や環境破壊は許されないという決意を明確にするべきだと考えるものであります。ちなみ
に、全国的には水源保護等の条例の制定は180市町村等となっています。4都道府県45市
104町26村1団体というふうになっております。このことも含めまして、ご答弁をお願いいた
します。
以上であります。
○議長(清水勝則君)
石川市長。
○市長(石川豊君)
穴水議員さんのご質問にお答えいたします。
まず1点目の新庁舎の建設についてのご質問でございます。
まずご質問にお答えする前に、本庁舎の問題につきまして、なぜ調査研究し、検討しているかと
いうことにつきまして、簡単にご説明をさせていただきます。
この課題につきましては、市制施行前の合併協議会におきまして協議がなされまして、新市の事
務所の位置は当分の間、現在の櫛形町役場に置き、将来の新市の事務所の位置については、交通事
情など市民の利便性を考慮する中で市民参加による審議会の設置など、協議方法を含め速やかに検
討を開始するものといたしておりました。これを受けまして、平成15年2月4日の新市名称選定
等小委員会で、新庁舎についての基本的な考え方を次のように示しております。
1つ目は、新市発足後、職員による庁内検討委員会で調査研究を行う。次いで合併特例債の活用
を視野に入れながら検討を行う。次いで検討委員会の検討結果を踏まえつつ、新たな庁舎を建設す
る場合の構想等については、市民の代表を加えた新庁舎整備審議会を設置し、協議・検討を行う。
最後に小委員会における検討内容については、新市の担当部門に引き継ぐものとする。以上の協議
結果につきましては、第16回の合併協議会で承認されております。
したがいまして、このように法的な場での取り決めということで、現在、第1段階として市庁舎
のあり方に関する庁内検討委員会を設置し、市民の皆さんが判断できるようなたたき台を作成する
よう、調査研究を行っているところでもございます。6月8日の議員協議会でご説明申し上げまし
た、市庁舎のあり方に関する基礎調査は、この過程におきまして第3者の目を持って、客観的な基
礎資料を整理してもらい、この結果に基づき協議するために実施をいたしたものであります。
そこで1つ目のご質問であります、今後の対応については、この基礎資料および財政計画等をも
とに庁内検討委員会である、ある程度のたたき台を作成した上で情報提供し、市民の意向を最大限
尊重するよう、市民の皆さんとともに検討できるような組織の設置により、望ましい庁舎像を導き
出したいと考えております。
次に、新庁舎の建設の判断をいつ下すかというご質問であります。
先の議員協議会でも述べましたが、5月10日の経済財政諮問会議で竹中総務相は複雑な地方交
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付税の算定基準を大幅に簡素化し、人口と面積を基本に配分することや、3年後を目途に地方交付
税の交付団体の拡大、地方債に対する交付税措置の廃止といった内容の私案を提示いたしました。
歳入の多くを交付税に頼る本市にとりましては、今後の動向に注意していかなければならないこと
はいうまでもございません。こうした財政問題は終戦直後ドッジ・ラインという制度がございまし
た。当時は結局、新制中学をつくるというような事業がございましたけれども、それらにつきまし
ては、国は全然、財源措置はせずに地方でやれというようなことがございました。
そんなことから結局、歳出を圧迫する際に地方の歳出というものが非常に圧迫されたと。当時は
地方交付税制度ではなくて、地方配付税制度というものがありました。その配付税制度のときも、
国からおおむね33%の財政補てんがあったものを、16%まで削減されたんです。そのために、
いわゆる29年の地方の合併の際、財政再建団体が出てきて財政計画を立ててやったということで
ございます。我々はそういう経験もございますから、こうした竹中総務相の考え方がアメリカ的な
考え方、いわゆるドッジ・ライン、これを基準にした考え方ではないかなというように思っていま
す。しかし、これは今後の問題ですから、そういう時代の流れというものを、しっかりつかんでい
かなければいけないではないかというように思っております。
そんなことから、今後の動向に注視していかなければならないという言葉は、いうまでもござい
ません。しかし、このことだけを判断材料に新庁舎の改善整備について、いつ行うかという決断を
下すものではないと思っております。やはり基礎調査からも分かるとおり、必要だから検討するの
であり、その結果として結論が導かれるものであると考えております。
また、この交付税改革によって、基礎調査の見直しや内容変更を行うかということでございます
けれども、この資料は再三申し上げておりますとおり、整備着工年度などは具体的に示しておりま
せん。この資料で実施するということでなく、この資料をもとに検討していくということでござい
ます。特に方法論としても、いくつかの提案がございます。そうした内容と今後の財政状況を勘案
しながら、その方向付けを行うことになろうかと考えております。
長期計画の中では、建設年度は10カ年の長期計画の下半期ということをいっておりますから、
ちょうど3年目を過ぎたと。あと7カ年あるわけですが、その間にこの問題を解決していかなけれ
ばならないのではないかというように思っています。
次に、支所のあり方でありますが、私はこれまで施設の維持管理経費の削減もさることながら、
職員適正化計画に基づき、職員の削減を行っていくために職員の絶対数が不足してくるということ
で、支所等の統廃合を検討していかなければならないと申してまいりました。これについては、現
在も状況は変わっておりません。しかし、本庁舎の整備と支所の問題については、切り離して論じ
られることではございませんで、やはり一体的に考えなければならないと思っております。
そこで、この基礎調査においても、支所について考えていないわけではなく、現況の庁舎と併せ
て支所の課題を抽出し、新しい行政サービス拠点として活用することや、地域住民の意向から判断
するなど、類似事例からの解決案も考えております。また、最終章には基本構想策定の前提条件と
して、新庁舎・支所の役割分担の明確化および市民との合意形成を図った上で進めることが必要で
あるとも書かれております。
したがいまして、支所については統廃合を中心に検討していきますが、この調査報告書にある通
り、その場合の活用も併せて考えてまいります。この問題につきましては、好むと好まざるにかか
わらず、職員数の削減ということが出てまいりますと、併せて考えていかなければならないのでは
ないかというように思っています。
最後に、新庁舎建設に関する情報開示請求件数についてでございますが、平成16年8月27日
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付で1件の請求がございました。このときの請求は、南アルプス市が新たに新庁舎を建設するため
の計画およびその建設費の概算についてということでしたが、当時この文書に該当する公文書が存
在しておりませんでしたので、その旨を通知いたしました。なお、情報開示請求については、この
1件だけですが、今後、市民参画を促す上でも非公開情報以外はできるだけ公開していくようにい
たしたいと考えております。
庁舎問題は以上です。
次に、水源保護条例でございます。
議員さんのご指摘のように、水源保護条例の制定が必要であるかどうかということでございます
けれども、この問題につきましては、今回の問題が発生した際に議会側から議員提案による条例化
案もございました。しかしながら、罰則の規定というようなことがございまして、結局、執行部提
案ということで今まとめておりまして、制定の必要性は十分承知いたしております。
したがいまして、現在、企業局において水道法第2条第1項の国及び地方公共団体は水道が国民
の日常生活に直結し、その健康を守るための欠くことのできないものであり、かつ水が貴重な資源
であることにかんがみ、水源及び水道施設ならびにこれら周辺の清潔保持、ならびに水の適正かつ
合理的な使用に関し、必要な施策を講じなければならないという規定がございますが、これに基づ
きまして、市の水道にかかわる水質の汚濁を防止し、清浄の水を確保するため、その水源を保護し、
もって南アルプス市民の生命および健康を守ることを目的とした水道水源保護条例案の作成に着手
いたしております。
この条例案には、先ほど申し上げましたように、罰則を規定することになっておりますので、罰
則規定を設ける場合には、検察庁との協議が必要となっております。そんなことから現在、甲府検
察庁に条例案の協議をお願いいたしておるところでございます。つきましては、検察庁の協議が整
い次第、次の議会へ提案し、議員の皆さまに条例制定について、ご審議をお願いするものでござい
ます。
ただ、今ここで水源条例をつくったといっても、現在、提案されている問題については、適用す
ることができません。将来に向けての条例であるというようにご理解をいただきたいと思います。
あと介護保険、障害者の問題につきましては、担当部長から答弁させます。
以上です。
○議長(清水勝則君)
保健福祉部長、住吉一徳君。
○保健福祉部長(住吉一徳君)
それでは、穴水議員さんの障害者の自立支援につきまして、何項目かのご質問をいただいており
ますので、また順次、お答えをしたいと思います。
まず1点ですけれども、地域支援事業の中でガイドヘルプ等の移動支援や日常生活用具の給付、
成人のデイサービスについて、所得に応じて利用料を払う適正な応能負担にし、住民税非課税世帯
対象者はこれまでどおり利用料を無料にすること、というご質問でございます。
本年4月1日に一部施行された障害者自立支援法においては、福祉サービスの体系が10月から
大きく変わるということでございます。サービスは個々の障害のある人の障害程度や勘案すべき社
会活動、介護者、居住等の状況を踏まえ、個別に支給決定が行われる自立支援給付と市町村の創意
工夫により利用者の状況において実施される地域生活支援事業とに、大きく分けられるということ
でございます。議員さんご指摘の移動支援は10月からは自立支援給付の新サービスの対象外とな
り、地域生活支援事業に再編されるということでございます。障害者のデイサービスにつきまして
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も、自立支援給付の新サービスの中の生活介護の対象となりますが、常時の介護を必要とする障害
のある人で、障害程度区分3以上の人においては利用することができます。この区分以外の人につ
いては、対象外となるため地域生活支援事業への再編を予定したいと考えています。新サービス体
系では、原則、利用者の1割負担となっていますが、収入の少ない階層、例えば市町村が見て非課
税世帯等においては、個人の負担を軽減する措置が講じられております。本市におきましても、軽
減措置については国が定めた基準によって、個々の利用者の状況において、収入の少ない階層のう
ち規定基準をすべて満たす方については、さまざまな軽減措置を個別に実施対応することとしてお
ります。
続きまして、2点目のご質問の点字本と活字本の価格差を補償する点字図書の給付に関するご質
問でございます。
点字本に関しましては、日常生活用具として給付の対象となっていたところですが、障害者自立
支援法では自立支援給付の対象外となり、地域生活支援事業に位置付けられて、市町村の裁量のう
ちに任されることになりました。これまで24冊、または6タイトルのものが、どちらかを選択し
て点字化できたということでございます。この購入基準は、もともと国が定めた基準であり、今後、
自立支援法による地域生活支援事業では、市の判断において購入基準を設けるということでござい
ます。昨年度の視覚に障害のある人の利用実績においては、点字図書の給付は障害者でゼロでござ
いました。児童で教科書を点字化した例が1件あったということでございます。この事業も現在、
実施しているほかの事業と同じ考え方で、継続を当然考えておりますが、地域生活支援事業の中身
は、これから決めていかなければならないというようなことでございます。今後、視覚に障害のあ
る方々の事業利用の実態を把握し、またご意見を伺う中で、よりきめ細かな事業として実施できる
よう努力し、適切な対応に努めてまいりたいと思っております。
次に3番目の財政難を理由に、この事業の縮小や打ち切りをしないことというご質問でございま
す。
国庫補助事業の補助金配分の基本的な考え方としましては、1つとして統合補助金のため個別事
業の所要額ではないこと。2つ目としまして、事業の実施水準を全国的に平準化する観点から、事
業水準が全国並みに達しない市町村の底上げが図られることなどによって、現在までの事業実績分
と人口割等により補助金額が決まってくるということでございます。配分比率は事業実績分が8、
人口割分が2ということになっております。19年度以降に人口割分に対する配分比率を高めるこ
ととする指針が示されておりますので、一概に人口の少ないところの配分が少なくなるということ
ではないと思われます。障害福祉を推進するためにも、支援事業の縮小・打ち切りはあってはなら
ないことと考えておりますが、利用料については応益負担が原則ということになっております。
10月以降はこの事業への補助は、議員さんご指摘のように国2分の1、県の4分の1、市町村4分
の1として、地域生活支援事業に再編する予定ですが、補助金額につきましては、まだ提示されて
ないというような状況でございます。法律上の必須事業につきましても、市の一般財源で対応の事
業もいくつかありますので、利用者の実態を把握した上での対応を図ることが必要であります。こ
のため本年度、障害福祉計画を策定することになっておりまして、さまざまな障害福祉サービスの
必要な量の見込みを算出することから、市内の障害のある人の実情や、そのニーズを的確に把握す
ることとしております。市町村独自の地域生活支援事業は必須事業となっていますので、今後、国
の実施要綱等を検討し、
10月からの事業実施に向けて準備を進めてまいりたいと考えております。
4番です。自立給付支援の上限を市の補助により半額にできないかというご質問について、お答
えします。
71
平成15年からの支援費制度において、障害福祉サービスを利用した人の負担割合は、事業経費
全体の1%未満となっております。本年4月に施行された利用者負担の仕組みは、サービスの利用
料と所得に着目した負担の仕組み、1割の定率負担と所得に応じた月額上限の設定ということに見
直され、今まで障害の種別で異なっていた食費や光熱水費の実費負担についても、3障害共通した
需要者の負担の仕組みになりました。
また、定率負担・実費負担それぞれに収入の少ない階層の方に配慮した軽減策が講じられており
ます。例えば、一定の基準を満たす収入の少ない階層の方が減免事業を行う法人事業所の提供する
サービスを利用する場合、1つの事業所での月額負担上限額は半額になります。また、3年間の経
過措置として通所施設、デイサービス、短期入所を利用する収入の少ない階層の方については、昼
食の費用の利用者負担は3分の1に軽減されます。このような社会福祉法人減免や通所施設等の食
費軽減措置等、収入の少ない階層の方につきましては、個々によって具体的な負担軽減制度があり
ます。したがいまして、市単独の補助につきましては、現状では考えておりませんので、ご理解を
お願いしたいと思います。
続きまして5番目でございます。通所・入所の食費・光熱費の全額自己負担は市の補助により半
額というご質問について、お答えします。
このことについては、4月からの利用者負担は利用したサービスの費用の1割を負担すること、
および施設入所者についての食費等についても、実費負担が大前提でございます。しかし、このよ
うな負担の見直しに対しましては、収入の少ない階層の障害のある人を中心に、さまざまな負担・
減免の仕組みが取り入れられております。例えば、同じ世帯に障害福祉サービスを利用する人が複
数いる場合や、同じ人が介護保険のサービスと障害福祉サービスを併用する場合などには、世帯と
しての上限を超える金額が償還払いされますし、また定率負担や食費等の実費負担を支払うことに
より、生活保護に移行する場合は生活保護にならなくなるまで、定率負担の減額や補足給付の増額
が行われます。このように、障害者自立支援法に関する一割負担、自己負担につきましても、低所
得者層に関しましては、さまざまな負担軽減制度がございます。現段階においては、まだ法が施行
されたばかりでございますので、先ほど申しましたように、市補助については考えておりません。
6番でございます。審査会の委員の定数については、3月定例会において委員の定数を定める条
例を議決いただきましたので、今後、障害程度区分認定基準に照らし、審査判定を行っていく予定
でございます。現在それぞれの障害者からの申請による障害程度区分認定調査および概況調査が行
われております。順次、調査結果が返送されてきており、これから医師・意見書等の突合を行い、
一次判定の準備をしている段階でございます。また、審査会委員は医師・精神科医師・身体障害者
福祉・知的障害者福祉・精神障害者福祉等、各専門分野から2合議体10人の委員をお願いしてご
ざいます。5人ずつそれぞれ、審査会は2つ設けるということでございます。委員の皆さんには県
主催の障害程度区分審査会委員研修を受講していただき、市の障害程度区分審査会に向けて準備を
している段階でございます。なお、第1回の審査会を今月の下旬に予定していまして、その後は週
1回ペースでの開催を考えているということでございます。
7番目のご質問でございます。視覚障害者に対しましての事業内容の周知に関するご質問につい
て、お答えします。
高齢化あるいは中途失明者等の増加により、視覚障害者が自分自身で読むことのできる生活関連
情報環境の提供が必要になってきておりますが、健常者との情報格差をなくすための施策が重要と
考えています。今、国の普及啓発資料には18ミリメートル四方の切手サイズのSPコード印刷入
りのパンフレット等が発行されるようになってきています。このSPコードというのは18ミリ
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メートル四方の中に日本語で約800字の文字の情報が記録することができるそうでございます。
さらにSPコードは記録するだけでなく、点字プリンターや点字ディスプレイに接続することによ
り点字の出力が得られ、さらに専用の読み取り機を使えば、記録されている情報が音声で出力され
るということだそうでございます。こうした状況を踏まえ、SPコード等の取り入れを視野に入れ
ながら、会議等の開催通知および資料につきましても、今までの朗読テープによる音訳等、でき得
る手段を介しまして、視覚障害者への情報提供を心掛けていきたいと思っております。
以上でございます。
○議長(清水勝則君)
以上で穴水俊一君の代表質問を終結いたします。
ここで暫時休憩といたします。
10分間休憩を取りまして、再開は午後2時45分といたします。
休憩
午後 2時34分
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
再開
午後 2時46分
○議長(清水勝則君)
休憩前に引き続き会議を開きます。
次に、民声会の代表質問を行います。
質問順位5番、名取常雄君の発言を許します。
13番、名取常雄君。
○13番議員(名取常雄君)
民声会を代表して3点の質問を行います。
質問に入る前に、先の市長説明要旨にありました、公平な納税の推進と安定的な財源確保を目的
とした市税等収納対策本部の設置につきましては、市長はじめ関係職員の方々に敬意を表し、全庁
的な収納率のさらなる向上にご努力されるようにお願い申し上げる次第であります。
それでは代表質問に入ります。
まず、最初に地方自治法の一部を改正する法律についてであります。
地方分権が進められる中、第28次地方制度調査会の踏襲を踏まえ、総務省では地方公共団体の
自主性・自立性の拡大のため、所要の措置を講ずるとした自治法の改正、平成19年4月1日施行
の内容について、市長の所見をお伺いしたいと思います。
地方自治法の一部を改正する法律の要綱によると、第1、助役制度の見直しに関する事項で、市
町村の助役を変えて市町村に副市町村長を置くものとすること、第161条第1項関係とあり、副
市町村長の定数は条例で定めるものとすること、第161条第2項関係。また副市町村長の職務と
して、普通地方公共団体の長の命を受け、政策および企画をつかさどること、ならびに普通地方公
共団体の長の権限に属する事務の一部について委任を受け、事務を執行することを追加すること、
第167条関係とあり、第2に収入役制度の見直しに関する事項で、収入役を廃止し、普通公共団
体に会計管理者を置くものとすること、第168条第1項関係。第4、監査委員制度の見直しに関
する事項で識見を有するものから選任する監査委員について、条例でその数を増加することができ
るものとすること、第195条第2項および第196条関係。第5、財務に関する制度の見直しに
関する事項の中で、行政財産を貸し付ける、または私権を設定することができる場合の拡大で、普
通地方公共団体は次の場合において行政財産を貸し付け、または私権を設定することができるもの
とすること、第238条の4第2項関係の中の(エ)庁舎等の床面積、または敷地に余裕がある場
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合として、政令で定める場合において、当該普通地方公共団体以外の者に当該余裕のある部分を貸
し付けるときとあります。
第7、議会制度充実に関する事項の中で2の臨時会の招集権、議長は議会運営委員会の議決を経
て、当該普通地方公共団体の長に対し、議会に付議すべき事件を示して、臨時会の招集を請求する
ことができるものとし、この場合、当該普通地方公共団体の長は請求のあった日から20日以内に
臨時会を招集しなければならないものとすること、第101条第2項および第4項関係。第4、専
決処分の明確化、普通地方公共団体の長は議会の議決すべき事件について、特に緊急を要するため
議会を招集する時間的余裕がないことが明らかであると認められたときは、議会の議決すべき事件
を処分することができるものとすること、第179条関係。
以上の内容につきまして、市長が市政運営の仕上げの年と位置付けた本年ではなく、19年から
の施行であることも承知した上で、現状での市長のお考えをお聞きしたいと思います。
次に、地球温暖化防止対策についてであります。
県では、山梨県地球温暖化防止対策推進計画が平成16年2月に策定済みでありますが、この地
球温暖化対策推進計画は内容的に県民に対しての計画であり、これと同じ南アルプス市版の地球温
暖化対策推進計画の策定については、どのような考えであるか、お聞きしたいと思います。
また、行政の庁舎や保育園・学校といった行政施設でのCO2の削減目標、実施計画を示した環
境保全率先行動計画の策定については、今後どのような対応を考えているのか、お聞きしたいと思
います。
次に、三恵小学校の跡地についてであります。
旧若草地区の三恵小学校の跡地の問題は、石川議員が先に質問をされておりますが、現状での整
備計画をどのようにお考えか、お聞かせください。
以上です。
○議長(清水勝則君)
石川市長。
○市長(石川豊君)
名取議員さんのご質問にお答えいたします。
まず第1番目は、地方自治法の一部改正についてのご質問でございました。
ご指摘のように、平成12年4月の地方分権一括法の施行によりまして、我が国の行政システム
は中央主権型から地方分権型への転換に向けた改革が行われてまいりましたが、まだまだ多くの課
題が指摘されているところでもあります。またこの間、市町村合併も急速に進展いたしまして、市
町村規模・能力の拡充により、国から地方への流れを、より確かなものとするために、内閣総理大
臣の諮問機関として平成16年3月1日に第28次地方制度調査会が発足し、平成17年12月
9日に地方の自主性・自立性の拡大および地方議会のあり方に関する答申があったところでありま
す。その内容は、国と地方の役割分担に原則に則った事務・権限の移譲の一層の推進を図ることや、
地方公共団体を取り巻く環境の変化に、的確かつ柔軟に対応することができるような諸制度の弾力
化、地方公共団体の責任領域の拡大に伴う地方議会への機能の充実が求められているというもので
ありましょう。
まず、地方自治制度の弾力化といたしましては、長の補助機関のあり方の見直しや、出納事務の
電算化等も進む中で現行の助役・収入役の制度を廃止し、
長の権限を委任できることを明確にして、
自らの権限と責任において事務の処理にあたる副市町村長の設置や、会計事務をつかさどる一般職
としての補助機関の設置などを答申しております。
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また、行政委員会制度の弾力化として、教育委員会においては、保育所と幼稚園、私立学校と公
立学校等、長との間の類似事務の一体的な処理など組織運営問題、また農業委員会は農地の権利移
動の許可等、法令処理業務数が減少傾向にあるなど、その役割が変化していることなど、あり方の
見直しや監査委員について法律で委員定数を決めている現状から、条例で識見を有するものから選
任する監査委員の数を増やすことができるようにすべきと答申をいたしております。
さらに、財務に関する制度の見直しといたしましては、クレジットカードによる使用料等、公金
の支払いを可能とすることや、信託することができる財産の範囲を基金の属する有価証券まで拡大
すること。また、空き庁舎など行政財産である建物を一部貸し付けできるようにすること等の制度
改正について答申をいたしております。
続いて議会のあり方として、議会の意思と住民の意思が乖離しないような努力が従前にも増して
必要とされまして、議事機関・監視機関としての議会機能の拡大を図ることとして、政策形成能力
や監視機能の一層の強化が必要とされているので、議員の常任委員会への所属制限を廃止すること
や、専門的知見の活用策として、学識経験を有する者等に専門的な事項にかかわる調査をさせるこ
とを可能とすることなどが答申されましたほか、専決処分のあり方について、要件の明確化と臨時
会の招集請求権を議会に付与することなども答申されております。地方分権時代において、これら
の機能の充実・強化が求められているものであろうかと思います。
この答申を踏まえまして、今国会に地方自治法の一部を改正する法案が提案されまして、5月
31日に参議院で可決・成立し、6月7日公布されました。これに基づく政令が公布されませんと、
施行日が決まらないものや、公布の日から施行されるものもありますが、原則として来年4月1日
から施行されるもののようであります。
その具体的内容を見ますと、1つ、市町村の助役に変えて副市町村長を置くものとし、その定数
は条例で定めるものとなりました。副市町村長の職務としては、長の命を受けて政策および企画を
つかさどること、ならびに長から委任を受け、事務を執行することが追加されております。
2番目は、次に収入役制度の見直しとして収入役を廃止し、会計管理者を置くものとされており
ます。なお、経過措置として助役は来年4月以降、副市長として助役としての任期の在任期間まで
在職でき、収入役は来年4月以降もその任期中に限り収入役として従前のとおり在職することとさ
れております。
また3番目、吏員とその他の職員、事務吏員および技術吏員の区分を廃止いたしまして、職員に
統一することとされました。
4番目は、
次に監査委員の定数について、
識見を有する者から選任する監査委員につきましては、
条例でその数を増加することができるものとされました。
5番目、指定代理納付者による納付をさせることができるものとして、クレジットカートによる
公金の支払いが可能となり、その納付期限についてもクレジットカードの決済日を納入期限とみな
すことができるよう改正されました。
6番目、行政財産を貸し付け、または支援を設定することができる場合の拡大策として、PFI
事業や合併で庁舎スペースに余裕が生じたときなど、行政財産の貸し付けが可能になりました。ま
た信託することができる財産の範囲を拡大し、国債等、有価証券も信託可能となったものでありま
す。
7番目、議会制度の充実に関する事項として、専門的知見の活用策として必要な専門的事項にか
かわる調査を学識経験等を有する者等にさせることができるものとなりました。
8番目、臨時会の招集請求権が議会に付与され、議長は議会運営委員会の議決を経て、付議すべ
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き事件を示して臨時会の招集を請求することができるものとなったもので、この請求のあった日か
ら20日以内に長は臨時会を招集しなければならないこととなっております。
9番目、委員会制度が見直され、議員は少なくとも1つの常任委員になるものとされ、複数の常
任委員へも属することも可能となりました。さらに、委員会にも議案提出権が付与されたところで
す。
また10番目、専決処分の要件の明確化といたしまして、議決事件について特に緊急を要するた
め、時間的余裕がないことが明らかであると認めるときに、長は専決処分ができることに改正され
ました。今後は、この法律の施行日までに対応のできるよう、関係条例等の整備を鋭意進めるもの
となるものであります。
そこで、議員のご指摘がございましたように、副市長に市長権限の一部を委任し、事務の執行権
を与えることについて、またその人数についてのご質問でありますが、法律成立の背景、趣旨にか
んがみ、多様化した行政需要等に応えていくこと。さらには本市の規模、行政改革の見地からも考
えますと、現状と同様に1名の副市長を置き、特命事項等を中心に委任していくことがベターであ
ると考えておりますが、
今後も市政推進に効果のある設置方法を考えていきたいと思っております。
次に、収入役を廃止し、会計管理者を置くことについてでありますが、これは法律で決まったこ
とでありまして、このとおりといたすほかはないわけですが、財務会計も電算処理される中で収入
役の業務内容が当初の役割とは異なってきたことも事実であります。会計管理者を来年度から設置
することについては、副市長の選任と併せて来年度の人事作業の中で考えていくものであります。
次に、行政財産である建物の一部貸し付け等を可能とすることにつきましては、合併等で空きス
ペースとなっている庁舎等公共施設について、これまで普通財産に用途変更を行ってから活用を
行ってきたところでありますが、これが柔軟に対応できるようになったものであります。今後、公
共施設の空きスペースの活用については、計画的に行ってまいるものであります。
監査委員の定数等についてでありますが、監査委員さんには複雑多様化する市の財務環境の中で
適正かつ効率的な公金の使途を目指して監査を行っていただいておりますが、今回、導入を予定し
ております、個別外部監査契約に基づく監査の実施等も踏まえまして、必要性を見極めながら対応
してまいりたいと考えております。
専決処分の要件の明確化につきましては、議会を招集するいとまがないから、議会の議決すべき
事件について、特に緊急を要するため、議会を招集する時間的余裕がないことが明らかであると改
正されたものでありますが、本市においては、これまで厳正に対応しておりまして、この要件の明
確化どおり実行いたしておりますから、何ら影響がないものと考えております。
最後に、議長への臨時会の招集請求権の付与についてでありますが、これは議会の政策形成機能
や監視機能の強化策として、地方議会ひいては地方自治の活性化のため、遅きに失した改正ともい
えます。委員会の議案提出権と併せて議員各位のより一層のご研鑽により、本議会の活性化を期待
するものでございます。
地方自治関係の答弁は以上でございます。
次に、地球温暖化防止対策についてのご質問でございます。
年々進行する地球温暖化に対しまして、世界の国々が国家の枠を超えて対策を考える中、国にお
ける地球温暖化への取り組みに併せまして、山梨県は平成16年2月、地球温暖化対策の推進に関
する法律に基づき、県民・事業者・行政等の各主体の行動計画を盛り込んだ山梨県地球温暖化対策
推進計画を策定いたしました。この計画では、県内における温室効果ガスの削減目標を掲げ、我が
国の温暖化防止対策に貢献するものといたしております。
76
本市におきましては、地球温暖化対策やエネルギー政策に地域レベルでも積極的な取り組みが必
要とされていることから、化石燃料などの地球環境に負荷の大きいエネルギーでなく、人と自然が
響き合う環境負荷の少ない地域に賦存する自然エネルギーを有効利用するため、南アルプス市地域
新エネルギービジョンを策定したところであります。ビジョンのプロジェクト導入の実現に向け、
諸準備を目下、進めているところであります。
また、市の環境の将来像について、共通認識を示し、施策を総合的かつ計画的に推進するための
方向性を明らかにし、市民・事業者・市および滞在者の参加行動を促す指針とすることで、将来の
世代に良好な環境を引き継いでいくことを目的といたしました。アルプスプラン2005では、平
成19年度基本計画を策定し、平成20年度には基本条例を制定することといたしております。ま
た、これらの計画等との整合性や必要性を十分考慮しながら、本市における地球温暖化対策推進計
画の策定についても、検討してまいりたいと思っております。
以上で答弁を終わります。
○議長(清水勝則君)
総務部長、内藤希香君。
○総務部長(内藤希香君)
名取議員さんの2点目のご質問の行政の環境保全計画について、策定が義務付けられているが、
今後どのような対応を考えているかというご質問にお答えいたします。
市役所は市内有数の事業所であり、また消費者であります。市自らが、その消費活動等に際し、
率先して環境保全行動を実践し、環境への負荷の低減を図ることは、市民や事業者の自主的な環境
保全行動を実践し促進していくために、非常に重要であると認識をしております。現在、市庁舎内
で環境保全対策として取り組んでいる事業内容について申し上げます。
まず始めに、消費削減についてでありますが、業務時間外の電灯を消して省エネに努め、庁舎の
冷暖房の設定温度を夏期は28度、冬期は18度とし、燃料等の節減を図っております。
次に、再利用についてですが、庁内会議用の封筒および本庁と各支所とのメール便の封筒は一度
使用した封筒を再度、使用しております。ファックス用紙・コピー用紙についても、使用済み用紙
の裏面を再利用して、限りある資源の再利用に努めております。
また、資源再利用については、再生紙のコピー用紙の購入およびグリーン購入法適合製品の購入
拡大に努めております。このほか6月1日から9月30日まで、環境保全省エネ対策および事務能
率向上などのため、クールビズで業務を行っております。省エネルギーや省資源等の環境保全の取
り組みを展開しております。環境保全行動計画の策定につきましては、県内では甲府市・韮崎市・
昭和町がすでに策定しているところでございます。南アルプス市におきましても、循環型社会の形
成を推進し、環境に配慮した環境保全行動計画の策定につきましては、市の管轄するすべての事業
所等が対象になりますので、関係課と協議し、平成17年度策定の南アルプス市地域新エネルギー
ビジョンや明年度策定予定の市の環境基本計画とも整合性を図り、並行して策定してまいりたいと
考えております。
○議長(清水勝則君)
企画部長、野中國幹君。
○企画部長(野中國幹君)
それでは、
名取常雄議員の旧三恵小学校の跡地についてのご質問に、
お答えさせていただきます。
旧三恵小学校は昭和46年、旧鏡中条・三恵・藤田小学校の3校が児童数減少により統合し、若
草小学校が開校したことに伴いまして、閉校となりました。現在、市所有の跡地には旧三恵小学校
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校舎鉄筋コンクリート2階建て、商工会の瓦会館および駐車場、若草中学校テニス部および社会体
育で使用しているテニスコート2面、解体済みプールの跡地がございます。旧校舎の有効利用とし
て、
これまで若草町商工会事務所、
若草ろうあ太鼓の練習場所として週2回程度利用しております。
この建物につきましては、昭和38年に建設され、築43年が経過しており、ご承知のとおり昭和
56年の新耐震基準前の建物であり、危険な建物と診断されますので、取り壊しが妥当と考えられ
ます。
市におきましては、平成17年度に当該施設の老朽化が進んでいるため、周辺の景観面から見て
も良好ではないと判断し、旧校舎の解体等を含め跡地利用についての基本構想を策定するため調査
費を計上し、旧三恵小学校跡地活用基本構想および整備計画策定について、調査を実施いたしまし
た。調査結果によりますと、施設の解体には1,300万円余の多額な費用がかかるとの報告がな
されているところであります。また、周辺整備についても、これから地域の皆さまの要望やテニス
コートの移転関係および隣接する商工会瓦会館、JAこま野の三恵支所との連携も考慮しながら進
めなければなりません。なお、旧若草町においては、三恵地区児童会児童館建設計画があったとも
聞いております。さらに、地元三恵地域では当該敷地に防災拠点施設、地域住民交流施設の建設の
要望があるようですが、市といたしましても、将来計画として地域の防災施設やコミュニケーショ
ン施設、また小さな子どもが遊べるミニ公園など、緑地を備えた複合施設も計画に取り入れ込んで
みてもよいかというふうに考えているところでございます。
いずれにいたしましても、施設整備に伴う地域の文化交流や防災拠点施設等に有効利用を図り、
多額な経費も必要となりますので、これに伴う財政計画を立て、順次、計画策定作業を進めてまい
りたいと考えております。
以上です。
○議長(清水勝則君)
以上で名取常雄君の代表質問を終結いたします。
次に、南政クラブの代表質問を行います。
質問順位6番、櫻本広樹君の発言を許します。
1番、櫻本広樹君。
○1番議員(櫻本広樹君)
1番、櫻本広樹です。
南政クラブを代表いたしまして、代表質問をさせていただきます。
まず、質問の前に先日、新聞報道にもありました、市が南アルプスの世界自然遺産登録を目指し
ていく方針を決められたことにつきまして、
敬意を表したいと思います。
この問題につきましては、
私も昨年12月議会の一般質問におきまして、関係市町村や県との連携を図りながら、南アルプス
地域の保存と増進を図り、世界遺産登録を目指していくことを提案いたしました。今議会に予算案
が出され、取り組みが本格化していくことは、実に喜ばしいことでございます。この取り組みは地
域住民にとりましても大きな意味を持つものであり、
多くの市民の間でも環境保護に対する思いは、
さらに高まっていくことと思います。市に対しましては、具体的なスケジュールに基づき、着実に
取り組みを進めていただくことをお願いし、今後の展開に大いに期待をしたいと思います。
それでは、質問に移らせていただきます。
今議会におきましては、大きく5点につきまして質問をさせていただきたいと思います。
よろしくお願いいたします。
まず、第1点目といたしまして、行政資産の見直しでございます。
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南アルプス市の資産の1つに静岡県南伊豆町弓ヶ浜の市有地があります。この用地は旧白根町時
代の昭和54年から平成6年にかけて取得されたもので、取得用地以外に賃借している土地もある
ようです。取得当初は保養所を建設する計画だったということですが、実現しないまま今日に至っ
ている状況であります。今後につきましても、利用計画案等は出されていない模様であり、しかも
賃借料はじめとする経費は現在もかかっている状況であり、このまま所有しているだけでは経費は
かさむ一方であります。
不用資産の処分につきましては、国におきましても、各都道府県におきましても、重要課題とし
て取り組みが今進められています。国家公務員宿舎の売却や有効活用策を検討していた政府は、国
家公務員宿舎の移転跡地利用に関する有識者会議は今月13日、東京23区内にある国家公務員宿
舎の売却を求めた報告書を谷垣財務大臣に出しました。東京23区内にある325カ所の宿舎のう
ちの233カ所を今後10年かけて売却するというもので、売却したうちの一部は建て替えとなる
ものの、それを除いても売却額は3,740億円程度になる見通しのようです。
こうした状況の中、南アルプス市においても、南伊豆町の市有地の扱いについて、見直す必要が
あるかと思われます。市では市有地の売却等の処分について、検討したことがあるのでしょうか。
もし、処分の検討がすでに立てられているようでしたら、処分に向けた現在の状況につきまして説
明を願いたいと思います。
また現在、市が保有している土地のうち、普通財産の土地はおおむね何区画で何坪あるのでしょ
うか。それらの個々についても、利用していないものについては売却・貸し付け等の見直しを検討
する必要があると思われます。これまで市では、普通財産の土地についての売却の検討を行ったこ
とがあるのでしょうか。また今後、売却する考えはあるのでしょうか。考えをお聞かせください。
また、普通財産に含まれております道路の拡張工事や新設工事等で買い取った土地につきまして
も、工事終了後に余った土地については、もとの地主に売り戻すことも考えるべきだと思います。
土地を売却した側にとりましても、売却して使いにくい形になった土地が買い戻すことで使いやす
くなるなどのメリットも考えられると思います。そういった土地の売却可能なものは、わずかだと
は思いますが、草刈り等の管理費の削減にもつながっていくと思います。これらの土地の売却につ
いて、考えをお聞かせください。
また、行政資産の1つといたしまして、市長らが使用している黒塗りの大型の公用車につきまし
ても、見直す必要があるかと思います。合併前の旧八田・芦安・櫛形の3町村で使用していた黒塗
り公用車は、
合併後も引き続き使用されており、
現在は市長や議長の公用車となっているようです。
しかし、市長と議長はほかに環境に配慮したプリウスも公用車として使用していますが、黒塗り公
用車につきましても、一度見直しを図るべきだと思いますが、どのようにお考えでしょうか。
次に2点目といたしまして、イベントの抜本的見直しを提案したいと思います。
合併後、市におきましては、さまざまな行政改革が行われきていますが、市が主催・共催してい
るお祭り・イベントにつきましては、まだ手が付けられない状態であります。合併前の旧町村から
引き続いてきたお祭り・イベントは多岐にわたり、その集客数も異なると思いますが、見直しが必
要なものも多数あると思われます。
そこでまず現在、市が主催または共催しているお祭り・イベントはどのようなものが年間でいく
つあり、合計でどれくらいの予算が盛られているのでしょうか。また、お祭り・イベントも文化伝
承的なものはそれを守り、引き継いでいくことが大切ですが、そのほかについては、時代に合った
スタイルに変えていくことも必要だと思われます、イベントにもさまざまな目的・狙いがあり、地
域のコミュニケーションや交流イベントとなるもの、市を外部にPRするもの、観光に結び付けて
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いくもの等がありますが、現状ではそれらの効果が期待できないものもあるかと思われます。早急
な見直し、整理を求める市民の声も数多く寄せられていますが、市ではお祭り・イベントを見直し
整理していくお考えはあるのでしょうか。その場合、市はイベントのあり方をどのように考えて整
理を進めていくのでしょうか、お聞かせください。
見直しを行う場合は、イベントに対する住民意識調査を行うことも大切だと考えます。見直すこ
とを前提に各イベントについて、どんな点に満足しているか。改善すべき点はどこなのか。市民に
直接意見を求めてはいかがでしょうか。外部の専門機関へ依頼したり、インターネットで意見募集
などを行い、実際にイベントにかかわっている住民の意見を取り入れてもらいたいと思います。市
はイベントに関する住民意識調査を行う考えはあるのでしょうか。
また、見直しを進める中で、集客数の少ないものや効果が見込めないものにつきましては、廃止
も検討する必要があると思います。その場合、集客数が検討材料の1つになると思われますが、実
際のところ各イベントの集約数は把握されているのでしょうか。発表される集客数が実際の数字と
大きくかけ離れているように見えるものもありますが、各イベントの入場者数の実数をお聞かせく
ださい。
また現在、イベントの中には市と商工会が共催しているものも多いようですが、予算も市と商工
会の二重で盛り込まれ、また運営にも両組織がかかわり、必要以上の予算と労力がつぎ込まれてい
るかと思います。各種団体との共催のイベントにつきましては、すみ分けが必要だと思いますが、
どのように改革していくか、お考えをお聞かせください。
さらに、継続していくお祭り・イベントは今後、実施主体を市に限らず、商工会をはじめ地域や
関係団体に委ねていくことも必要だと思います。実際に長野県塩尻市の楢川地区では、市町村合併
を機に同地区最大のイベントである木曾漆器祭、奈良井宿場祭りが去年から住民主体の祭りとして
新たなスタートを切りました。約3万5千人が訪れるイベントで、合併前は3日間の祭りの間、村
の職員が1日30人から40人動員されていましたが、新しい市になり職員が減ったこともあり、
見直しが進められ、住民主体の運営となりました。その結果、この地域の住民は裏方に回り、同地
区以外の市民を祭りの出演者として公募するなど新たな展開もあり、市民交流の場にもなっている
そうです。
このように、イベントやお祭りの運営主体を地域などに委ねることにより、新たなメリットや魅
力も生まれてくることも考えられます。市ではイベントを別の組織に委ねていくことについて、ど
のようにお考えでしょうか。
次に3点目といたしまして、櫛形総合公園の野球場を公式球場に改修することを提案したいと思
います。
最近、
企業をはじめ行政におきましても、
命名権を活用するところが非常に増えてきております。
命名権は施設の建設や運営に必要な資金を調達する目的で、施設命名権の利用は経営における1つ
の手法として、アメリカで20年以上前から定着しております。施設への来場者へのPRに加え、
さまざまなメディアに露出・掲載されることになり、購入する側(スポンサー)にとっては、知名
度を高めるなどの効果が得られ、地域社会の活性化に貢献することにもつながっていくものであり
ます。
県内では韮崎市が昨年、市の新たな財源確保策として韮崎市文化ホールの命名権の売却に乗り出
しました。同市内の半導体製造装置メーカー、東京エレクトロンが年間600万円、最長5年まで
契約更新できることを条件に獲得し、今年4月から東京エレクトロン韮崎文化ホールとして、新た
なスタートを切っております。
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南アルプス市におきましても、櫛形総合公園という規模的にも内容的にも命名権を活用するに値
する施設がありますが、市では今後、命名権の活用を検討していく考えはあるのでしょうか。その
櫛形総合公園は現在、拡充の計画が進められておりますが、その構想について具体的な説明をお聞
きしたいと思います。
また、計画では施設は川をまたいで西側にも広げられるようですが、その場合、川の向こう側へ
のアクセスはどのようにする計画でしょうか。さらに公園の拡充に伴い、駐車場の拡大も必要だと
思われます。現在でも大きな大会があるときには、駐車場が不足しています。公園の拡充と併せて
駐車場の拡大も進めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
また、命名権を有効的に活用していく意味でも、拡充工事と併せて野球場を公式球場となるよう
整備を進めていただきたいと思います。野球は競技人口も多く、野球場の利用率も高いと思われる
だけに、櫛形総合公園の野球場も公式戦ができるように整備することで、もっと有効的に活用でき
るのではないかと思われます。ネットの張り直しや観客席の増設、夜間照明設備の設置等を行い公
式戦ができるようになれば、利用率のアップはもちろん高校野球なども行われ、地域の盛り上がり
にもつながると思います。さらに、そういった野球場を持つことで、南アルプス市の地域ブランド
を高めていくことにもつながると思われます。市では野球場を公式戦ができる形に改修することに
ついて、どのようにお考えでしょうか。実際、整備が行き届いている陸上競技場は県内外から多く
の方たちに利用されて、駐車場には県外ナンバーの大型バスが何台もとまっているのを多く見かけ
ます。
そこで、総合公園を利用する人たちが気軽に滞在できる合宿所などを整備することで、競技合宿
ができる地域として、また冬場に野外で競技できない方々にも利用してもらえる場所として、新た
な南アルプス市の特徴・魅力を打ち出すことができると思われます。市では合宿所の整備、また合
宿所ができる地域としての新たな魅力づくりの提案につきまして、どのようにお考えでしょうか。
考えをお聞かせください。
また、競技のために南アルプス市を訪れる人たちも目的は練習ですが、ここ南アルプス市に滞在
するお客さまであり、市内で食事をしたり土産を買ったり、観光地に立ち寄る機会を増やす取り組
みをしていかなければなりません。そこで櫛形総合公園の事業に観光事業を絡ませていくことが効
果的だと考えます。公園内には現在、体育協会の事務所が入っていますが、この体育協会と観光事
業の連携を深めていくことが望ましいと思います。協会内に市内の観光地のパンフレットを集めた
観光コーナーを置くなど、来場者に分かりやすい形で観光面をPRしていくことが望ましいと思わ
れますが、どのようにお考えでしょうか。
また、旅行業者とタイアップして、競技練習者向けの新商品がつくれるような活動につなげてい
けたらと思いますが、いかがでしょうか。また、櫛形総合公園の拡充に伴い、公園内に武道館と弓
道場、さらにテニスコート等が整備される計画のようですが、現在、櫛形中の敷地内にある武道館
と弓道場は解体する計画があるのでしょうか。解体するとしたら、その跡地の利用方法について、
何か計画されているのでしょうか。その跡地の利用について、1つ提案させていただきたいと思い
ます。
近年、女子の野球人口は増え続けており、市内でも少年野球チームに所属している女子小学生は
多いと聞きます。その多くは、中学生になるとソフトボールに転向するようですが、ソフトボール
の専用グラウンドがない中学が多く、野球のグラウンドと接した限られたスペースの中での練習の
ため、お互いのグラウンドにそれぞれのボールが飛び込むような危険な場面も多い状況だといいま
す。そこで、櫛形中の武道館等を解体する場合には、その跡地にぜひソフトボール専用のグラウン
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ドを整備していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
次に4点目といたしまして、新エネルギーの活用と魅力ある地域づくりについて提案したいと思
います。京都議定書の発効、平成17年2月16日以来、地球温暖化防止に向けた具体的かつ効果
のある取り組みは、地域においても重要性を増してきています。また、国や県に頼らない自立的な
地域社会の形成が求められる時代、良好な環境や豊かな自然を守るだけでなく、地域の強みや独自
性を発揮し、より魅力的な地域づくりを行う攻めの施策を行うことによって、厳しさを増す地域間
競争に勝ち抜いていくことが必要になっています。
その中で、これからの地域活性化のキーワードになってくるのが、太陽の光や風・水力など地域
にあるエネルギー資源を活用した持続可能な社会づくりと、ほかの地域との差別化による魅力ある
地域づくりの両立でございます。新エネルギーとは太陽光発電や太陽熱利用、風力発電、バイオマ
スエネルギー、
廃棄物発電など資源制約が少なく、
環境特性に優れた性質を持つ石油代替エネルギー
の総称であり、利用がまだのままとなっているOエネルギー源のことをいいます。すでに全国各地
で新エネルギーの活用を進める動きが広がっており、エネルギー白書によると我が国の一次エネル
ギー供給に占める新エネルギーの割合は、平成14年時点で1.3%に過ぎませんが、その開発や
利用は着実に増加しています。
中でも、太陽光発電は平成15年度の国内の累積発電量が86万キロワットと世界の太陽光発電
量の約48%を占めるまで普及が進み、コストも年々徐々に下がってきています。また、地域振興
策との連動により、近年、各地で導入が進んでいる風力発電は平成16年3月末現在、全国で
735基、
設備容量が10キロワット以上のもの、
出力の合計は約68万キロワットとなっており、
4年前と比べ導入量が実に8倍にも達しております。
このような状況下、南アルプス市が環境にやさしい取り組みを進め、持続的社会の確立に向けた
県内自治体の先駆けになることが期待されます。また、このような取り組みを通じ、南アルプス市
のブランド力にも、
さらに磨きがかかっていくのではないかと思われます。
南アルプス市は今年2月、
かけがえのない自然に悪影響を及ぼす化石燃料からの脱却を図り、地球環境に配慮したまちづくり
を目指すための指針である、南アルプス市地域新エネルギービジョンを策定いたしました。これは
市が目指す地域の将来像である、
「人と自然が響き合う新文化都市・南アルプス」の実現に向けて、
非常に重要な部門計画であると考えられます。このビジョンでは、地域の特性や住民の意向、地域
のエネルギーの需要供給などの推計を踏まえ、官・民あげて新エネルギーの導入を推進することと
され、さまざまな新エネルギー導入プロジェクトが位置付けられています。全体としては、非常に
時を得たビジョンであり、平成26年に一次エネルギー消費量の3%を新エネルギーで賄うという
目標設定も妥当なものではないかと思われますが、あえてこのビジョンで細かく触れられていない
2つの視点から、新たな提案をさせていただきたいと思います。
1.NEDO技術開発機構の風力データをもとに、国立公園地域内の尾根筋以外の地域における
導入可能性は少ないとして、積極的な扱いを受けていない風力発電の再評価と、これによる施
策の推進でございます。
風力発電に必要といわれる毎秒5メートルの平均風速が本当に得られないかどうか、時間をかけ
て精査することがまず必要ではありますが、場合によっては太陽光発電と風力発電のハイブリッド
方式を採用することにより、天候や日照条件などにより出力が不安定になるという課題への対応も
できるのではないかと考えられます。また、風力発電事業に欠かせない風力は市民とともに進める
新エネルギープロジェクト全体のシンボル、あるいは精神的なよりどころになることが期待されて
いますし、地域のランドマークとして発電事業以外の地域振興に向けても、大きな貢献をするもの
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と考えられます。
1案としては、市内の中山間地域や釜無川沿岸など、集落からある程度離れた地点に景観を含む
周辺環境への配慮を十分に行いながら、
数基程度の風車を整備することが考えられます。
もちろん、
地域住民との間における綿密な合意形成のプロセスが欠かせません。風車と南アルプスがある景観
が、新しい南アルプスのシンボルとなる状況が望まれます。
もう1つの提案は新エネルギーの導入促進に向け、より事業性の高いスキームを構築することで
す。全国的に環境への負荷が少ない新しいエネルギーを住民の手で生み出そうという動きが各地で
広がっており、その代表格の1つとして脚光を浴びているのが、いわゆる市民風車です。市民が出
資した資金で必要な施設を整備する市民風車方式を南アルプス市でも導入することによって、事業
資金を円滑に調達するだけでなく、住民との協働を進めることや集客交流事業のシンボルとして役
立てることなど、プロジェクト全体の安定性・継続性に大きな基礎を与えることが可能です。環境
に良いことだから、採算が取れなくても良いという安易な考え方ではなく、事業として成り立つス
キームを構築していくことが重要ではないかと思われます。
このような住民からの出資による発電事業としては、これまで全国10基の市民風車や長野県飯
田市で導入された、太陽光発電「おひさま発電所」などがあります。市民風車は平成13年に北海
道浜頓別町で導入された「はまかぜ」が第1号で、主に北海道や東北地方でこれまで導入が進めら
れてきました。いずれも市民風車も発電した電気を電力会社に売り、その収入から経費などを差し
引いたあとで出資した市民の方々に元本を償還したり、分配金を配当するという方式を取っていま
すが、環境に良いことをしたい、地域のために役立ちたいと願う市民の出資によって、必要な資金
はおおむね順調に調達されているようです。
今年中には茨城県のかすみがうら市や千葉県旭市でも、
市民風車が稼動する見通しとなっており、
市民の出資による発電事業は導入を試みる試験段階から、
普及が進む実用段階に入ってきたといえるのではないかと考えられます。
先進地における事業スキームは、基本的に南アルプス市においても導入が可能であります。先進
地では商法に基づく特命組合契約により、市民から出資を受けた営業者がファンドを組成し、この
資金をもとに投資事業を行ったり、別の事業主体である有限責任中間法人などに融資したりする
ケースが多いようですが、出資や事業への投融資のスキームは、ほかにもさまざまな手法が考えら
れます。公益信託を活用する方法や有限責任投資事業組合を利用する方法など、南アルプス市にお
ける望ましい事業規模や想定される出資者の構成などを検討する中で、今後、逐次検討していくこ
とが望まれると思います。
また、これらの事業を軌道に乗せていくためには、収益の柱となる採算部門、プロフィットセン
ターと社会貢献や先行投資のための不採算部門、コストセンターの両面から事業体が行う事業の構
成をとらえていく必要もあるのではないかと思われます。このため、大掛かりな設備投資だけでは
なく、太陽熱温水を供給するシステムやさまざまな省エネルギーサービスを提供する事業などを、
複合的に組み合わせて事業化を進めていくことが、短期的な採算性確保のために望ましいと思われ
ます。
さらに、南アルプスは北岳を有し、主要な登山口となっていると同時に、果物をはじめとする良
質な特産品にも恵まれた南アルプス、
発電事業と集客交流事業、
特産品販売事業などとの連携を図っ
ていくことも可能であり、このような多様な事業を取り組むことによって、南アルプス市における
ローカルエネルギープロジェクトリスクを軽減し、
事業の可能性を高めていくことが期待されます。
以上のように、新エネルギーの活用を通し、環境にやさしい取り組みを進めるとともに、南アル
プス市らしさを追求し、その強みに磨きをかけていく戦略的な視点を持っていくことが必要です。
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このような戦略的な取り組みを通じ、南アルプス市に生まれて良かった、住んで良かったと思う市
民の輪が広がり、それがいつか南アルプス市を訪れてみたい、またぜひ訪れたいという来訪者の共
感を得るようになるのではないかと思います。
また、新エネルギーの活用に向けた取り組みは、南アルプス市ブランドを確立していく動きに、
ほかなりません。新エネルギーの活用も南アルプス市プランドの確立も、それを推進する市民の理
解と協力を、いかにして得ていくかという点に、成否の多くの部分がかかっています。市民をその
気にさせるシンボルが風車であり、やる気を失わせない仕組みがファンドなど事業指標でございま
す。今後は、この2つのポイントを外さずに、具体的かつオープンな討論を進めていくことが必要
だと思われますが、この提案について、市ではどのようにお考えでしょうか。
最後に5点目といたしまして、甲府地方法務局櫛形出張所の建物利用についての提案をさせてい
ただきたいと思います。
旧櫛形町の道の駅の隣にあります、甲府地方法務局櫛形出張所の建物は現在、未使用のままであ
ります。春仙美術館やショッピングセンターなども近くにあり、立地的にもとても恵まれていると
ころだけに、このまま未使用の状態にしておかず、法務省から払い下げを受け、観光振興等に活用
するなど、有効活用すべきだと考えます。
現在、山梨県では今月、商工業と農業が連携して地産地消の促進や農業観光の活性化を目指す取
り組みを指導し、観光振興に力を入れております。南アルプス市におきましても、それに先駆け市
商工会が5月に市や農協、
農家や観光業者も参画してのフルーツを柱とした観光振興プロジェクト、
南アルプス桃源郷フルーツプロジェクトを発足し動き始めており、商工業と農業分野が連携して観
光振興に取り組む新たな枠組みとして注目を集めております。このプロジェクトでは、商工会が指
定管理者として運営するハッピーパークや芦安の温泉ロッジを活用し、首都圏からの観光客を誘致
するという狙いで、7月をめどに家族連れ向けに果物狩りの体験ツアーを実施するほか、都内の
20代から30代の働く女性向けに地域のフルーツを使った菓子の試食ツアーを開催したり、地域
の菓子業者と連携しての商品開発や、新たな菓子を公募してコンテストを行うなどのことが予定さ
れております。
このような取り組みが進められる中、道の駅におきましても、観光施設の1つとして、また市の
農業や商工業をPRする施設として、さらに効果的な運営を進めていくことが求められていると思
われます。そこで、櫛形出張所を隣接する道の駅の新たな施設として活用することを提案したいと
思います。その場合、現在、指定管理者として道の駅を運営している南アルプス特産品企業組合「ほ
たるみ館」に新たな施設の運営も委託することが望ましいかと思われます。道の駅のさらなる充実
を図ることは、櫛形出張所の建物の有効活用はもちろん、観光振興にも効果的だと思われますが、
いかがでしょうか。市の考えをお聞かせください。
また、櫛形出張所の活用方法といたしましても、もう1つ提案させていただきます。
現在、共働きの家庭が増える中、子どもたちを預かる学童はどこも満員の状況のようです。櫛形
出張所の近くにあります櫛形児童クラブにおきましても、定員30人のところ現在は50人対応し
ている状況であり、新たな児童クラブの開設が望まれております。そこで、櫛形出張所の建物を活
用して、新たな児童クラブを開設することも有効・効果的だと考えられますが、いかがでしょうか。
以上5点につきまして、ご答弁をお願いいたします。
○議長(清水勝則君)
ここで暫時休憩といたします。
10分間休憩を取りまして、再開は午後4時ちょうどといたします。
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休憩
午後 3時50分
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
再開
午後 4時00分
○議長(清水勝則君)
休憩前に引き続き会議を開きます。
石川市長。
○市長(石川豊君)
櫻本議員さんからいくつかのご質問をいただいております。
私からは、静岡の南伊豆の土地の問題について、お答えいたします。
ご指摘のございました、静岡県南伊豆町弓ヶ浜に保有する市有地の件でございますけれども、当
地は敷地面積は1万2,281平方メートル、坪にしますと3,720坪でございまして、そのう
ち宅地が2,908平方メートル、坪で880坪、山林が9,245平方メートル、2,800坪
で一帯的な土地となっておりまして、一部128平方メートル、40坪が近隣の県道付きにござい
ます。
取得経緯につきましては、ご指摘がございましたように、旧白根町時代に町民保養施設の建設用
地といたしまして、昭和54年3月に宅地・山林を取得し、その後、隣接地の宅地948平方メー
トル、290坪を。昭和62年3月に追加取得し、このほか県道からの進入路確保のために、平成
6年7月に県道付き用地128平方メートル、40坪を取得しております。取得価格は合計で1億
5,800万円でございます。現況につきましては、宅地部分は更地の状態であり、山林部分も周
囲の山林形成と同様な状態で、維持管理につきましては、地元の業者に草刈り等の管理委託をし、
周囲へ迷惑をかけない状況を維持しております。
市制施行後、平成16年2月には市議会総務常任委員会の皆さまに、現地視察をしていただいた
経過もあります。担当課におきましても、数回の現地調査や地元の南伊豆町役場や観光協会への活
用動向調査も行ってまいりました。また、県道からの入り口として将来的には進入路となるという
ようなことから、隣接地353平方メートル、107坪の土地は貸地をいたしておりましたけれど
も、経費削減のため本年3月末でもって契約解除をいたしました。これにより今後の維持管理経費
は、除草管理等の年額、約9万円となっております。当地は伊豆半島の南端に位置いたしまして、
本市からは車で4時間以上かかる距離でありますし、当初、目的であった市民の保養宿泊施設等の
建設は、現在の社会情勢や財政事情を考えますと、不可能ではないかと思っております。
そんなことから現在までの間、直接ではございませんけれども、資産買収等の呼び掛けを行った
こともございますし、また南伊豆や観光協会への活用依頼、民間企業への売却提供等も打診した経
過もございます。
この民間企業というのは、
三甲さんが非常に大きな会社で全国各地に保養地を持っ
ておると。保養所も持っておるというようなことを聞いてきましたから、あそこが非常にそういう
面ではいいではないかということで、働き掛けをいたしましたけれども、何か最近、熱海のほうを
買うことにしたというようなことで、まだこれは受け付けていただいておりません。
そんなことで、思うような方向には進んでいないのが現状でございます。今後におきましては、
このような状況を踏まえた中で、地元の南伊豆町や観光協会、ならびに民間企業への協力要請する
中で、活用方策ならびに処分の方法について、継続的に鋭意検討していきたいと考えております。
議員各位におかれましても、もし買い手があるようでございましたら、ご紹介いただければ非常
に喜ばしいことでございまして、ぜひともまたそんなことで情報等の提供についても、ご協力をお
願いいたしたいなと思っております。
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そうは申しましても、南伊豆町からは当初、保養地ということで無理して用地も提供したという
ような経過があるから、何とか活用するようにというようなお話がございますが、今のところの状
況ですと、市が直接、保養所をつくるというような状況ではございませんので、将来的には景気が
良くなっていい会社が買ってくれるようになれば、ありがたいなというように思っていますが、現
状はそんな状況でございます。極力、経費を節約するように、今後とも努力をいたしていきたいと
思っています。
私からの答弁は以上でございます。
○議長(清水勝則君)
野澤教育長。
○教育長(野澤達也君)
櫻本議員さんのご質問にお答えいたします。
まず1点目ですが、櫛形中学校の敷地内にある武道場・弓道場・テニスコートの解体計画、それ
から解体するのであれば、その跡地に女子ソフトボール専用グラウンドを建設しないかという質問
にお答えいたします。
櫛形中学校に隣接する櫛形武道館・櫛形弓道場につきましては、それぞれ昭和52年、53年に
社会体育施設として建設され、旧櫛形町の時代から中学校、スポーツ少年団、それから社会人の皆
さま方に利用されてきました。現在の施設は建築されて30年近く経過し老朽化が激しく、またど
ちらの施設も規模が小さく、建築当時から郡大会など大規模な大会は開催ができない状況でありま
した。
さらに、弓道場につきましては、矢が住宅地に入る危険もありまして、防矢ネットを張り施設を
使用する際は十分気を付けるよう指導してきた状況でございます。また、武道館は平成13年度の
耐震診断で耐震補強、または改築が必要な建物と判断され、このような理由によりまして、両施設
とも旧櫛形町時代から移転・新設が検討されてまいりました。櫛形テニスコートにつきましては、
都市計画公園である滝沢川公園の一部として、昭和52年に旧建設省の補助金を利用し整備され、
櫛形中学校のソフトテニスクラブや社会人のソフトテニスクラブの方々ばかりでなく、多くの市民
の皆さまに利用されてまいりした。しかしながら、周りのフェンスを含め老朽化が進み、また6面
あるテニスコートは、すべてクレイ舗装で整備されており、使用面や外面に支障を来たし、最近各
地でつくられている全天候型のテニスコートを新設することが、武道館・弓道場と同様に検討され
ておりました。
このようなことから、平成16年度に新たに創設された国土交通省所管のまちづくり交付金事業
を取り入れ、平成18年度から22年度の5年間の櫛形総合公園拡充計画に併せ、武道館・弓道場・
テニスコートを建設する予定となりました。解体後の武道館・弓道場の跡地利用につきましては、
現在の施設が櫛形中学校グラウンドの南東側の外れにあり面積も少なく、櫛形生涯学習センターに
も隣接しておりますので、生涯学習センターの敷地としての利用も考えられます。
また、テニスコートの跡地利用については、女子ソフトボール専用グラウンドに整備したらどう
かという提案でございますが、
市内には7校の中学校があります。
市内中学校の均衡を考えますと、
櫛形中学校のみに専用グラウンドを整備することはできないと考えております。櫛形中学校のグラ
ウンドにつきましては、形状が不成形でありますので、専用グラウンドを整備するのではなく、多
くの生徒たちが利用できる多目的なグラウンドとして整備することが良いのではないかと考えてお
ります。いずれにいたしましても、直ちに新たな施設を建設する予定ではありませんので、今後さ
らに検討を重ねてまいります。
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2点目の、櫛形出張所の建物の有効利用を、2点ありますが、法務省から払い下げ有効活用する
考えは、道の駅、児童クラブとして活用する考えは、2つ併せて答弁させていただきます。
櫛形出張所の建物の有効活用については、今年1月28日、春仙美術館に隣接しております甲府
地方法務局櫛形出張所が甲府の本局に統合され、その折に本局会計課施設担当に跡地建物を今後ど
うするのかを問い合わせいたしました。
各方面から問い合わせがきているが、
できればお世話になっ
た地元、南アルプス市に買収して利用していただければ一番良いのではないかと、指導・助言をい
ただきました。
国有地の払い下げにつきましては、
法務省から財務省に書類等で引き継ぎが行われ、
それが済み次第、関東財務局甲府財務事務所から具体的に払い下げ単価等について、南アルプス市
に指示していただけることになっておりますが、現在まだ法務局で引き継ぎ処理を作成中とのこと
であります。
有効活用につきましては、法務局が統合される時点から隣接地であります春仙美術館の付属施設
として考えております。春仙美術館は近年、収蔵作品等の増加に伴い、収蔵庫および展示ケース、
額縁等を保管するスペースが手狭となっており、大変苦慮しておる状況でございます。そのため、
美術館の増築計画を総合計画に記載し、平成20年から平成22年の予定で計画しておりますが、
昨年度から今年度にかけて版画界の巨匠、深沢幸雄画伯より寄贈品459点をいただく予定であり
ますので、その展示スペースも検討しております。法務局跡地の面積は1,111.42平方メー
トルで建物は1階部分が341.52平方メートル、2階部分が120.22平方メートルの合計
461.74平方メートルで、平成2年4月1日に木造建物から鉄筋コンクリートに造り替えられ
た建物であります。
去る3月開催いたしました、美術館協議会および美術館専門委員会の委員の方々からも、春仙美
術館の跡地に隣接しております法務局の建物を美術館で利用するようにとの意見が出ており、また
公共施設の再配置計画にもあるように、市立美術館の統合も含めて検討していきたいと思っており
ます。
以上でございます。
○議長(清水勝則君)
総務部長、内藤希香君。
○総務部長(内藤希香君)
櫻本議員さんの行政財産の見直しについての中の普通財産の中の不用資産を売却へ、それから黒
塗り公用車の見直しをについて、お答えいたします。
平成17年度3月末現在の普通財産は、
山林が28万1,
480平方メートル、
8万5,
297坪、
90筆。宅地が3万6,870平方メートル、1万1,173坪、190筆。雑種地が3万3,058平
方メートル、1万18坪、124筆。原野14万3,586平方メートル、4万3,511坪、61筆。
地沼4,367平方メートル、1,323坪、65筆。その他、公園・田・畑・墓地・境内地・た
め池11万5,540平方メートル、3万5,012坪、788筆。合計で61万4,901平方
メートル、18万6,334坪、1,318筆でその所有している中には、多くの事業用地の残地
もあり、売却可能な土地については隣接地権者等の同意のもと、申し出があった場合には売却をし
ております。売却実績は平成15年度11件、617平方メートル、187坪、金額で663万2千
円。平成16年度は24件、1,550平方メートル、470坪、3,514万3千円。平成17年
度は26件、3,272平方メートル、992坪、4,703万2千円となっております。
今後とも利用計画のない普通財産については、
整理処分を積極的に行い、
自主財源の確保に努め、
また管理コストの軽減に努めてまいりたいと考えております。
87
次に、黒塗り公用車の見直しのご質問について、お答えいたします。
排気量が2千CC以上の通称、3ナンバー車の黒塗り公用車については、全国的に見ますと廃止
をしている自治体が増えつつあるようであります。理由としましては、市町村合併で不用になって
いる車両があること、また公用車の車検代・ガソリン代等の維持費が節約でき、環境に配慮したハ
イブリッド車を導入していることが挙げられます。しかしながら、特別職に限らず職員の出張にお
いても、長距離・高速運転をする場合など安全性を考慮し、安定性のある車両を使用することが多
いようであります。県内の市役所では、甲府市と都留市の市長車に3ナンバーのハイブリッド車を
使用しているほか、市長・議会議長とも黒塗り公用車を使用しているようであります。
本市におきましては、黒塗り公用車は合併当時には旧6町村長が使用していた6台がありました
が、その後、新市では不用となることから比較的、年式が新しく走行距離が少ない車両を残して順
次処分を進め、低公害車の軽自動車を導入してまいりました。排気量の大きい普通車から軽自動車
にすることにより、ガソリン代等の運用コストが軽減されることでは、これも合併効果の1つと考
えております。現在、黒塗り公用車は議員さんの言われるように、旧八田村で使用していた車両を
市長車に、旧芦安村で使用していた車両を議会議長車に、旧櫛形町で使用しておりました車両を一
般用に使用しており、3台となっております。いずれの車両も合併前より使用しており、中には走
行距離が8万キロを超える車両もあります。今後、何年間使用できるかはっきり分かりませんが、
新たに車両を導入すると経費もかさみますので、もったいないという気持ちで使用できる間は使用
していきたいと考えております。
また、ハイブリッド車につきましては、政策秘書課・議会事務局に割り当てている車両であり、
市長・議会議長専用車ではありませんが、近隣への出張に際しましては、経費・環境等を考慮する
中でなるべく使用することとしております。
以上でございます。
○議長(清水勝則君)
農林商工部長、武内栄君。
○農林商工部長(武内栄君)
櫻本議員さんのイベントの抜本的見直しについての質問にお答えいたします。
各地区および小路で行われる小規模の祭り事を除き、市と各実行委員会、市観光協会で共催して
いる主なイベント数としましては7件あります。内訳といたしましては、市と各実行委員会の主催
が5件、市と市観光協会の主催が2件であり、これにかかる経費は約2,900万円となっており
ます。
ご質問につきましては、合併前は旧町村ごとに住民の要望と地域の活性化のために多くのイベン
トが実施されてまいっておりますが、できる限り縮小をという考え方から、特別のものを除いて旧
町村1事業という考えで統合廃止をしてまいっております。また、商工会と共催のすみ分け、なら
びにイベントを地域に委ねる件についてですが、すべての共催する祭り事、イベントともに無駄の
ないように効率良く行われるよう、十分な打ち合わせを重ねて実施しているところでございます。
イベントの改革等については、各イベントがどのような過程の中で生まれ、はぐくまれてきたかを
検証する中で、地域や関係団体等に委ねられるものも含め、今年度イベント検討会を設置する中に
住民意識調査、イベントの統廃合などにつきましても、各種イベントのあり方と必要性を慎重に分
析する中で、検討審議を行っていきたいと考えております。
集客数については、主催者発表数をもとに把握している主だったイベント等のみを報告いたしま
す。若草地区、十日市15万人、アヤメフェアー4万人、サマーフェスティバル2万5千人、心あっ
88
たか祭り2万人、芦安新緑祭り1万人、釜無川いかだ下り8千人、甲州凧揚げ祭り4,500人、
桃源郷マラソン1万5千人、櫛形山頂アヤメ祭り3千人。
以上であります。
○議長(清水勝則君)
建設部長、東條一邦君。
○建設部長(東條一邦君)
櫻本議員さんの質問事項、3の櫛形総合公園の野球場を公式球場にのご質問について、お答えい
たします。
1点目の公園内施設の命名権の活用についてにお答えします。
サッカー場や野球場などのスポーツ施設に名前を付ける権利を売却し、買い受けた企業などが施
設に名前を付けることのできる、この権利は公共施設の管理運営費の一部を埋め合わせる手段の
1つとして、数年前から日本でも導入され始めました。櫛形総合公園の施設にも、この命名権を活
用したらどうかとのご質問でありますが、ご承知のように総合公園は全体としては、まだ拡充中で
あり、数年後にすべての施設が完成する運びとなっております。市民の憩いの場として市民に親し
まれるスポーツ施設としても、また防災施設といたしましても、全体が機能するようになった時点
で利用状況等も考慮し、検討していきたいと考えております。
2点目の拡充計画について、お答えいたします。
櫛形総合公園は昭和58年に都市計画決定を取り、整備しているところであります。すでに約
13ヘクタールのうち総合体育館・陸上競技場・野球場・コミュニティープール等整備が完了して
おります。駐車場については、公園南側部分のダイヤテック山梨工場跡地、約2,500平方メー
トルの用地を取得完了しており、平成21年度には完成する予定で進めておるところであります。
次に、滝沢川西側の拡充でありますが、総合計画にも位置付けられてありますように、市民の健
康づくりや交流の場として生涯スポーツ施設、レクリエーション施設となるよう、拡充を計画して
おります。このようなことから武道館・弓道場・テニスコート・駐車場等の施設は、本年度まちづ
くり交付金事業の採択を受け、整備するものであります。整備する面積は約3ヘクタール、完成は
平成22年を予定しております。また、既存施設と新規施設とのアクセスを図るため、滝沢川に歩
道橋を整備し、利用者の利便性に努めてまいりたいと考えております。なお、去る14日には上宮
地の公会堂におきまして、関係者の皆さんに整備計画の説明会を開催させていただきました。
次に3点目の野球場を公式球場として改修できないか、とのご質問であります。
野球場施設は国庫補助金事業として、両翼91メートル、センター120メートル、収容人員は
内野スタンド1,256人、芝スタンド約7千人を有し、昭和62年11月に完成し、現在に至っ
ております。改修については、各種団体等からも要望があったところであり、検討した経過もあり
ますが、改修費用が概算で10億円必要となる等の数値が出ております。現野球場を改修するには
当初に国庫補助金交付を受けており、再度、補助金を得ることが困難な状況であります。多大の費
用を必要としますので、今後さらに検討してまいりたいと思います。なお、先ほど申し上げました
ように、現在は1人でも多くの市民が利用しやすいよう、老朽化した施設の改修等も含める中で整
備をしておりますので、ご理解をお願いしたいと思います。
4点目でございますが、競技練習者向けの宿舎・合宿所の整備をとの質問でございます。
本公園は野球場に限らず、さまざまな用途に利用されているところですが、平成17年の利用状
況を見ますと、
陸上競技場が4万1,
172人、
体育館が6万4,
867人、
野球場は1万5,
162人、
その他の施設も含めますと、累計で年間17万人の利用者があります。利用者の多くが市内在住で
89
あり、健康増進等も考えますと大変喜ばしいことではないかと思っておるところであります。合宿
所の整備につきましては、現在、利用者等から問い合わせはありませんが、平成17年度に市の施
設として一部修繕等も行い、合宿所として利用できる状態となっております、白根中央公園内の合
宿所の利用を進めながら、市内民間宿泊施設等も利用していただけるよう、推進していきたいと考
えているところでございます。
次に5点目の、観光事業との連携強化についての質問であります。
ご承知のように、櫛形総合公園の管理につきましては、本年4月から指定管理者として南アルプ
ス市体育協会に管理をお願いしているところであります。観光パンフレットの設置等につきまして
は、現在、体育協会が入っております陸上競技場の受付に備え付けております。旅行業者等のこと
につきましては、そもそも櫛形総合公園は旧町村時代より地元の皆さまが、また合併による市民の
皆さまが、優先的に利用しています。また、市民が生涯にわたって豊かなスポーツライフを送るこ
とができるようにと願って建設を進めているものであります。今後も市民を中心に、各施設の利用
をさらに呼び掛け、生涯スポーツの普及を積極的に推進していきたいと考えております。なお、体
育協会とも協議する中で、施設が空く時期等も考慮しながら、市外・県外者が今以上に利用できる
よう、方策も検討していきたいと思っているところであります。
よろしくお願いします。
○議長(清水勝則君)
本日の会議時間は予定しました議事日程終了まで、あらかじめこれを延長いたします。
市民部長、大芝政則君。
○市民部長(大芝政則君)
櫻本議員の4番目の新エネルギーの活用と魅力ある地域づくりについての質問にお答えいたしま
す。
まず始めに、新エネルギーとしての風車の活用についてにお答えいたします。
現在、地球規模で深刻さが増している地球温暖化に対して、我が国も積極的に対策を講じていま
す。このような状況下において、地域特性を反映した循環型社会の構築には、自然エネルギーの利
用が必要であると考えられます。自然エネルギーの開発利用は、その地域特性を十分生かすことに
よりエネルギー源を確保し、地球温暖化防止に役立てるだけでなく、地域の環境教育や地域活性化
にも貢献できるというメリットがあると思います。環境にやさしい取り組みを進め、持続的社会の
確立には国の施策に頼るだけでなく、地域としての役割を十分認識し、自己責任による自助努力が
必要であり、
その規範として自治体が率先して新エネルギーを導入することが重要でありますので、
総合的かつ長期的なビジョンの策定が不可欠と考え、本市では昨年度、地域新エネルギービジョン
の策定を行ったところでございます。
このビジョン策定により、地域資源の発掘や賦存量の把握、利用法方法などの調査結果から風力
発電については、一般的に年間風速が秒速、約6メートル以上とされており、櫻本議員のおっしゃ
るとおり、風力発電については、NEDOの技術開発機構の風況データにおいても、国立公園以外
の地域では導入の可能性は低いとされております。したがいまして、風力発電を導入するには、小
型風力発電の導入の可能性を探ることとなりますが、それについてもよほど信頼のおけるデータが
必要であると同時に、設置場所の選定や発電した電力の有効利用など、課題は多いと考えておりま
す。このように風力発電施設の設置には、目的の明確が必要であり、庁内関係課や関係機関、さら
に有識者等にも意見を聞きながら、有効性や効率性を考慮し、総合的に判断する中で風車の設置に
ついて検討していきたいと思いますので、ご理解をお願いいたします。
90
続きまして、新エネルギーの導入促進に向けた事業手法についての質問にお答えします。
新エネルギービジョンのプロジェクト導入推進の課題は、高額な初期導入費用の捻出が必要とな
ることであります。新たな行財政需要が増大し、厳しい財政状況が見込まれる中、新エネルギービ
ジョンのプロジェクト導入を進めるためには、議員各位および市民の皆さまのご理解はもとより、
経済産業省の新エネルギー関連の補助金をはじめ各省庁の補助金についても十分検討し、適用可能
なもののうちから実施していく必要があると考えておりますが、このほど都留市のマイクロ水力発
電施設整備の財源の一部にするため、県内初のミニ市場公募債を活用し、予想以上の人気の高さを
示したところであります。
このことから、ほかの事業への導入も検討する弾みとなり、今後、他市町村でも導入に向けての
検討が加速していくことが予想されるところであります。本市においても、事業規模や想定される
出資者の構成等を十分協議する中で、先進事例等も参考としながら、さまざまな手法について検討
を行ってまいりたいと思っております。
以上でございます。
○議長(清水勝則君)
櫻本議員。
○1番議員(櫻本広樹君)
行政資産の見直し、特に普通財産の中、15年度は11件、16年度が24件、17年度が24件
というふうに年々売却件数が増えていると。その傾向を教えていただきたいということが1点。
続いて、
イベントの抜本的見直しについてであります。
積極的な農林商工部長からの答弁がなかっ
たのですが、例えばイベントを開催するときに、関連の団体ともよくよく協議をするというような
ことを今、答弁の中で言われていますが、例えば平成18年度の商工会議所の事業費の補助金と、
これは特殊な部分がありまして、
例えば18年度の商工会の対象職員に対して県補助の15%以内、
18年度においては人件費に対して700万円、あるいは経営改善普及事業費、これは40%以内
ということで補助金500万円。そしてここの先のイベントにかかわる部分なんですが、一般事業
費として1,
977万円、
市補助金の充当金としては50%以内ということで補助を出していると。
そこの中で関連するのが、一般事業費として商工会の中で18年度、地域振興費ということで
372万1千円、事業費があると。その中のものがこの1,977万円の中に含まれているわけで
すが、その中で例えば商工会議所の一般事業費の中の地域振興費として、釜無川のいかだ下りにつ
いて、南アルプス市の主催イベントへの協力という形で売店・模擬店への出店ということで48万
2,400円盛ってあったりとか、あるいは若草のサマーフェスティバルについても、夏祭りとし
て定着した市民主催のイベントに対して、売店あるいは模擬店の出店ということで、38万5,
200円等々盛り込まれている中で、やはり重複するところがかなり出ていると思うんです。
この中では、やはり事業費に対しての50%以内の補助金ですから、この金額が何%補助がいっ
たかということは分かりませんが、やはりある程度重複する部分もあるかと思います。その中で、
市でも直接経費を払っている、あるいは商工会に対しても補助金として出しているというような、
やはり不明確な部分がかなりあるということの中で、そういったものは、よく先ほどの部長の中で
は議論を尽くされていたというような話も聞きますが、やはりこういった部分については、明らか
に重複している部分もあります。
そういった中で、非常に市民の方々が合併した中でイベント、お祭りの見直しをやってくれと。
この南アルプス市以外でも例えば夏祭りのときに花火祭りが市川三郷町のほうであったりとか、同
じ時期に同じようなことをしなくてもいいのではないかというようなご意見が多々あります。イベ
91
ント、お祭りというものも地域の文化伝承という形で残さなければならないものも実際あります。
そして交流イベントというものもあると思います。ただ、今までやってきたから続けなければなら
ないというような考え方は捨てていただいて、先ほどお話が出たように、よく市民の声を聞きなが
ら、2,900万円イベントに対して支出している金額も改めながら、何のためにそのイベントを
するのか。イベントの目的ですね。そして、そのイベントが終わったら集客人数は去年何人で今年
は何人だったのかと。そして、また来年継続するには何を変えていかなければならないのかと。そ
れに対して、イベントに協力してくれている方々に対する感想なども、参加する方に対してご意見
なども聞いて、残すものは残す、変えていくものは変えていくというような、時代に合った、ニー
ズに合ったイベント対策を変えていかなければ、マンネリ化したイベント、お祭りをいくらやって
も変わりません。
ぜひ、真剣な議論の中でもう一度、イベント対策に対する部長の熱い気持ちを、ぜひ提案してい
ただきたい。考え方をもう一度、述べていただきたい。そして今、観客数ということで実数が出た
と思いますが、例えばよく十日市には15万人から20万人来るというものは、私たちも実感はで
きると思います。ただ、先ほど数字的に表したアヤメフェアーが2日間で4万人と。2日間で櫛形
と白根の人口が全員アヤメフェアーに集まったかといっても、誰が聞いてもそんなに集まってはい
ないよと。一桁違っているのではないですかというような感想は、誰もお持ちだと思うんです。や
はり集客数については、イベントの根幹にかかわるものであるので、やはり実数というものは把握
すべきだと思います。
その点についても、
集客数についてはどういったふうな把握をしていたのか、
明確な答えをお聞かせください。
○議長(清水勝則君)
総務部長。
○総務部長(内藤希香君)
普通財産のいわゆる各年度の状況が、
処分が多くなってきている理由ということでございますが、
各年度とも一番多いのは、いわゆる法定外公共物、これを普通財産にして土地の有効利用を図ると
いう形の中で払い下げをしているという部分が一番多く見受けられます。
以上でございます。
○議長(清水勝則君)
農林商工部長、武内栄君。
○農林商工部長(武内栄君)
最初に商工会等、重複助成というふうなところの答弁になりますが、確かに商工会にもイベント
の協力はしていただいておりますし、場所によってはほかの団体等にも協力してもらっている部分
も十分ございます。ですが例えば今、話に出ました売店・模擬店等への助成が商工会からも出てい
る。この売店・模擬店に市からも出ているのであれば重複ということがいえるかと思いますが、こ
の模擬店・売店はあくまでこれは商工会のほうで運営していただいていると。市のほうでは、その
部分については助成していない。これは広い意味で商工会の事業費の中に出ているということであ
れば、これは回りまわって出ているということになるかと思いますが、それは商工会の事業の中で
使っているということで、改めてお祭りのために出している事業との重複ではないということが、
まず1点あると思います。
それからイベントの実数ということでありますが、皆さん方にお聞きしたいのですが、このイベ
ントというものに対して実数の把握、数えることは正確のものができるということは、まずあり得
ないと思います。私どもとしては、ある一定の時間帯の中で、一定というのは決まりきっているわ
92
けではありませんけれども、
1つの広場の中に今ここに大体どのくらいいるな。
ではこれが1日やっ
ていて、どのくらい動きがあるようだから、ではこのくらいだろうと。アヤメフェアーを例にとり
ましても、流鏑馬を行うほうの公園から始まって、対岸を歩いている人たち、それからまた上側の
ほうの売店のほうに来ている人たち、それにまだ周りのほうで一緒に遊んでいる人たち、こういう
人たちはそれぞれ動いております。一緒になってというふうなことは、1つの花火大会とか、ああ
いうふうなものと違って、絶えず人の動きがございます。ですから、我々としてはある1カ所の時
間帯に、この1つの広場ですが、この広場で大体今ここに幾人いるよと。だったら、このくらいの
出入りがあるだろうと。では、このくらいだろうという、早く言ってしっかり把握はできませんか
ら、だろう計算です。
恐らく十日市等における発表についても、同じような形での換算だと思います。
以上であります。
○議長(清水勝則君)
櫻本議員。
○1番議員(櫻本広樹君)
二重の支払いはしていないということですが、例えばこれが今、私、資料を持っているのが、南
アルプス市第11−49号、平成17年11月30日ということで、観光商工課からいただいたも
のであります。この中においても、事業費補助金充当額という欄は空欄ではありますが、最終的な
合計の中では1,977万円という部分があるわけですから、どの数字を見て重複していないとい
うことを言えるのですか。この提出の協議書を見たとしても、これはこの中には含まれないという
ような見方は、どこにもあたりません。部長さん、これ、分かりますか。
○議長(清水勝則君)
農林商工部長。
○農林商工部長(武内栄君)
先ほど申し上げましたように、商工会として支払っているのは、模擬店あるいは売店、こういっ
た部分についての費用であります。市が直接払っているほうのお祭り費用、これはテントとか、そ
の資材とか人件費の関係とか、そういったふうのものであって、模擬店とか売店にかかる経費を重
ねて払っているわけではない、こういう意味での重複ではないということです。
○議長(清水勝則君)
以上で本日の日程はすべて終了いたしました。
本日はこれにて散会といたします。
どうも、ご苦労さまでした。
散会
午後 4時50分
93
平 成 1 8 年
南 ア ル プ ス 市 議 会 第 2 回 定 例 会(6月)
6 月 2 2 日
94
平成18年南アルプス市議会第2回定例会(6月)(9日目)
平成18年6月22日
午 前 9 時 3 0 分
於
議
1.議事日程
1.諸報告
日程第 1 市政一般に対する質問
(一般質問)
質問順位
7番
金丸一元君(新政かがやき)
〃
8番
石川 壽君(新政かがやき)
〃
9番
内藤政勝君(新政かがやき)
〃
10番
秋山武彦君(アルプス21)
〃
11番
志村裕子君(公明党クラブ)
〃
12番
亀ケ川正広君(日本共産党南アルプス市議団)
〃
13番
向山敏宏君(南政クラブ)
95
会
議
場
2.出席議員は、次のとおりである。
(午前28名 午後27名)
1番 櫻 本 広 樹
2番 金 丸 一 元
3番 野 田 修 作
4番 石 川
壽
5番 内 藤 政 勝
6番 清 水
7番 志 村 裕 子
8番 向 山 敏 宏
9番 住 吉 國 雄
10番 秋 山 武 彦
11番 森 岡 千代野
12番 亀ケ川 正 広
13番 名 取 常 雄
14番 齋 藤 秀 男
15番 深 澤 永 雄
16番 西 海 勝 男
17番 浅 野 伸 二
18番 久保田 松 幸
19番 飯 野 冨士雄
20番 小笠原
21番 若 尾 敏 男
22番 斉 藤 哲 夫
23番 小 池 正 夫
24番 内 池 虎 雄(午前)
25番 深 澤 米 男
26番 相 原
豊
27番 清 水 勝 則
21番 若 尾 敏 男
22番 斉 藤 哲 夫
孝
実
28番 穴 水 俊 一
3.欠 席 議 員(午後1名)
24番 内 池 虎 雄(午後)
4.会議録署名議員
3番 野 田 修 作
5.地方自治法第121条の規定により説明のため出席した者の職氏名(18名)
市
長
石 川
豊
助
役
塩 澤 佳 文
総
務
長
野 中 國 幹
市
民
保健福祉部長
住 吉 一 徳
農林商工部長
武 内
建
長
東 條 一 邦
企
長
入 倉 正 治
長
浅 原 知 義
政策秘書課長
穂 坂 二 朗
長
原 田 順 治
財
長
名 取
教 育 委 員 長
齋 藤 美 鈴
教
長
野 澤 達 也
代表監査委員
勝
農業委員会長
収
企
入
画
設
消
総
部
部
防
務
課
敏 夫
6.職務のため議場に出席した者の職氏名(4名)
議会事務局長
名 執 俊 一
書
記
大 芝
書
記
石 原 康 雄
書
記
小 池
久
肇
96
業
役
小 池 通 義
部
長
内 藤 希 香
部
長
大 芝 政 則
局
政
課
育
名 取
栄
武
保
開会
午前 9時30分
○議長(清水勝則君)
おはようございます。
ただ今から、本日の会議を開きます。
報告事項を申し上げます。
報道関係者から撮影の申し出があり、これを許可いたしましたので、ご了承願います。
以上で報告を終わります。
これより日程に入ります。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
○議長(清水勝則君)
日程第1 市政一般に対する質問を議題といたします。
先に配付いたしました、一般質問通告表の質問順位7番より議事を進めてまいります。
質問順位7番、金丸一元君の発言を許します。
2番、金丸一元君。
○2番議員(金丸一元君)
先に通告させていただきました、新庁舎建設問題について質問いたしますが、質問内容が昨日の
共産党の穴水議員と多少重なる点がありますことを、あらかじめお断りしておきます。
合併により南アルプス市が誕生して以来、懸案となっております新庁舎問題につきましては、こ
れまで議会におきましても、さまざまな立場、さまざまな角度から質問がなされてきました。ご案
内のとおり、そもそも現在、本庁舎として使われている建物は、旧櫛形町の役場として使用されて
いたものであり、西別館は櫛形町の公民館として使用されたものであります。
したがいまして、当然のことながら現在の南アルプス市の規模、あるいは職員数を想定して建設
されたものではありませんので、使い勝手の悪さ、またさまざまな面で支障を来たすであろうこと
は、当初から予想されたものであります。現に、本庁舎および西別館の現状は、職務スペースや収
納スペースが狭隘化し、文字どおりすし詰め状態であり、さらに部署配置も分散化を強いられ、市
民サービス、
事務作業の効率の面で大いに問題がありますし、
また今後予測される行政改革推進上、
やむを得ざる支所の廃止等によって、将来さらに諸機能が本庁舎に集約されますと、さらなる狭隘
化が進み、市民サービス、事務作業の効率の一層の低下を招く恐れがあり、この問題の解決は本市
にとりまして、まさに焦眉の急の課題であります。
したがいまして、この問題につきましては、第1次南アルプス市総合計画、アルプスプラン
2005の中の基本計画の中でも、本庁と支所の役割の見直しを行う中で、新しい市庁舎建設事業
を推進する、と位置付けられております。
先に申しましたとおり、この問題につきましては、議会におきまして、過去、何回も質問がなさ
れ、昨日も穴水議員が質問されたばかりですが、それらに対する市長の答弁はおおむね次のような
ものでありました。
新庁舎建設にあたっては、多くの市民の意向を反映させ、公正・透明性を図る方策を取りながら、
客観的かつ論理的な結果を出していきたい。したがって、まず庁内検討委員会において、調査研究
を行い、併せて客観的なデータ収集のため、基礎調査を外部に業務委託し、その結果を受け建設審
議委員会を設けて建設についての方針を定めていきたい。時期としては、10カ年計画の後半部で
財源として有利な合併特例債が活用できる期間内、すなわち平成25年4月までがその時期と考え
ている、というものであります。
97
そして去る6月8日、外部に業務委託していた「市庁舎のあり方に関する基礎調査について」調
査が完了したとのことで、議員協議会が開かれ、市より調査結果についての説明がなされました。
調査報告書はA3サイズで109ページにもなるものであり、
1.現状の把握と整理
2.類似事例等の調査
3.市庁舎のあり方と課題の抽出
4.課題の整理
5.庁舎の規模・機能等の検討
6.基本理念等の検討
7.立地条件の抽出等
8.整備手法の概略検討
9.概略スケジュールの検討
10.基本構想策定の前提条件として決定しておくべき事項
の10項目について、詳細な検討がなされているものであります。
そして、現庁舎を改善・整備する方向としては、
①完全新設での移転
②他施設の建て替え移転
③他施設の拡張・整備による移転
④既存施設への機能の分散移転
⑤現施設の建て替え
⑥現施設の拡充
⑦民間施設の賃貸
の7つの事業の形態手法が考えられるが、しかし問題解決のための前提条件となる本庁・支所の望
ましい役割分担の姿や将来の職員数が明確に設定できない段階では、これらの形態から望ましい姿
を選択するのは困難であるとしながらも、現時点で把握可能な条件で検討すると、実現性が高いの
は①の完全新設での移転、⑤の現施設の建て替え、⑥の現施設の拡充の3つの形態であると、極め
て常識的で妥当な結論を下しております。
これにつきまして、石川市長は議員協議会の中で完全新設での移転ということになると、建築費
だけで60億円が見込まれ、財源が問題になる。60億円のうち合併特例債は半分の30億円しか
充当が認められず、残りの30億円については、自己財源を充てねばならない。今現在、南アルプ
ス市の財政状況は国の三位一体の改革等の影響で大変厳しい。今後、国は大借金を抱える中、
2011年度までにプライマリーバランスを黒字化するべく、地方交付税のさらなる削減を進めて
くるであろうし、その算定基準も従来のものを見直し、人口と面積を基準にして算定するとのこと
だが、そうなれば歳入の多くを交付税に頼る本市の財政は、さらに一層厳しいものになるし、合併
特例債の7割が後年交付税として戻されるとはいうものの、
今後どうなるか分かったものではない。
防災センターや健康福祉センターをはじめ、その他もろもろの懸案がある中、自己財源から30億
円という多額の建築費を捻出するのは容易なことではなく、無理をすれば財政再建団体に陥りかね
ないような、将来に大きな禍根を残すことになる、との大変厳しい見通しと認識を示されました。
今、日本の国は2005年度末で国と地方の長期債務残高が約774兆円、政府短期証券が約
142兆円、財投債が約143兆円で合わせて約1,059兆円、さらにこのほか政府補償債務が
約58兆円と、有に1,100兆円を超える公的債務を抱えているといわれております。
98
したがいまして、財政再建は待ったなしであり、政府の掲げる2011年度までのプライマリー
バランスの黒字化達成は、まさに喫緊の課題であります。
7月初旬にまとめられるという、
小泉改革の集大成総仕上げともいうべき、
骨太の方針2006に
は歳出歳入一体改革が取り上げられ、地方財政・地方交付税の改革が盛り込まれるとのことであり
ます。財務省や経済財政諮問会議の民間議員は、基本的に地方の財政規律は緩いし、総務省が基準
財政需要額の算定時に設定しているサービス水準も高すぎると見ており、交付税が地方の無駄な財
政運営を助長しているとの認識だそうであります。
したがって、地方交付税の国税5税に占める現在の法定率は引き下げるべきだと、とんでもない
ことを言い出しております。さらにまた地方交付税のもとになる、基準財政需要額の算定方式も総
務省は精緻を極め制度は世界一と豪語するものの、その算定基準書はそれこそ電話帳1冊分にもな
るものであり、極めて分かりにくく、政策誘導の面すらうかがえるとして、単純化して人口と面積
のみを基準とするべきであるとしていますが、その算定方式ですと、昨日の答弁で石川市長も指摘
されておりましたが、明らかに地方にとっては不利なものになるそうであります。
また一方において、国は再生型破綻法制なるものを整備し、地方の自立を促すとのことでありま
すが、自立を促すといえば聞こえは良いですが、これとて裏を返せば地方の財政規律の弛緩は許さ
ないということに、ほかなりません。
このように、国の財政再建に向けての政策方針によって、近い将来、地方の歳出総額、地方交付
税のさらなる削減ということが、現実味を帯びてくる中、石川市長が南アルプス市の今後の財政運
営に大変厳しい見通しと認識をお持ちにならざるを得ないのも、無理からぬところであります。
したがいまして、こういう状況下でありますので、新庁舎の完全新設での移転という選択肢は将
来的な財政運営という見地に立ちますと、非常にリスクが高いものであり、あり得ないものである
と結論付けてよいのではないかと思います。
また、⑤の現施設の建て替えということになりますと、まだまだ十分、今後、使用可能な現在の
本庁舎を取り壊さなければならないことになりますが、そんなことをしたら市民から、
「何を考えて
いるんだ」とばかりに、袋たたきになることは目に見えています。よって、この案もあり得ないも
のと結論付けてよいと思います。
そういたしますと、⑥の現施設の拡充という選択肢しか残らないことになりますが、これですと
現在の本庁舎も無駄にならずに利用できますし、また費用も完全新設の移転に比べまして、半分以
下で十分賄えると思われますので、合併特例債の充当もかなりの程度認められるものと思います。
したがいまして、この事業の形態が財政的にも最も負担が軽く、市民のコンセンサスも得やすい
ものと思います。また、新庁舎の場所については、災害時を想定すると防災センターの至近距離に
あったほうが良いという意見もありますが、さまざまな予期せぬ事態が発生することが想定される
災害時に、救援活動の指令塔になり得る可能性のある施設は、万が一の場合に備え一極に集中させ
ず、むしろ分散させておくほうがリスクが軽減されるものと思います。
アメリカでは、万一の場合のため正副大統領は、決して同じ飛行機には同乗しないそうでありま
すし、また大リーガーも遠征のための移動時に主力選手が全員同じ飛行機に乗ることはないそうで
あります。リスクの分散は危機管理の「いろは」であります。
私どもも議員をはじめ本市の関係者が何回か見学に訪れている焼津市のように、市庁舎と防災セ
ンターが4キロ以上も離れている場合には問題にもなりましょうが、本市の防災センター予定地と
現庁舎の距離は直線距離で約1.5キロメートル、歩いても15分くらいであり、危機管理上のリ
スクの分散という面においては、むしろ理想的な距離にあるといえるものと思います。
99
また今、道州制についての議論が高まっております。3月の定例会でも申し上げましたが、今年
2月、地方制度調査会は道州制の導入が適当であると答申いたしました。道州制が実現しますと、
多くの権限が都道府県より市町村に移管されることになりますが、そのときには市町村は当然のこ
ととして、その受け皿たる規模と能力を十分に備えていなくてはなりません。それには特例市、中
核市というのが理想の規模として求められるのではないかと思われます。地方制度調査会の諸井会
長は、道州制の実現については少なくとも10年はかかると述べておられますが、霞ヶ関の最大か
つ最強の抵抗勢力が控えているとはいえ、道州制導入やむなしの機運は徐々に高まっております。
そうした流れを視野に入れますと、将来この問題に臨機応変かつ機敏に対応できるようにするに
は、できる限り身軽な状態でいるというのが、最も賢明な方策ではないかと思います。
以上、さまざまな視点から勘案いたしまして、市庁舎を改善・整備する方向としては、現施設の
拡充というのが現実的でベストの選択ではないかと思います。
現在の本庁舎・西別館の窮状は即刻解消されねばなりませんし、また建設には当然、合併特例債
の活用が見込まれますが、合併特例債の活用期限は平成25年4月までであり、すでに残り7年を
切っております。可及的速やかな判断が求められますが、市長のお考えをお伺いいたします。
以上であります。
○議長(清水勝則君)
石川市長。
○市長(石川豊君)
金丸議員さんの新庁舎建設についてのご質問、お答えいたします。
ご指摘のありましたとおり、去る6月8日の議員協議会におきまして、日本工営株式会社に委託
をしておりました、市庁舎のあり方に関する基礎調査の結果を報告させていただきました。ご案内
のように、この調査は新市として望ましい本庁舎のあり方を検討するための基礎資料を得るために
実施したものでございます。
したがって、この結果に基づき直ちに改善・整備していくものではなく、専門機関が第三者的な
立場で検討課題を提案していただいたものであると理解をいたしております。つまり、この調査は
市民の皆さんと本庁舎に関する課題について、共通認識を持つための資料ということだと考えてお
ります。
本調査の結論といたしましては、基本フレームの検討で記されておりますとおり、現庁舎の改善・
整備は不可欠であると考えられると指摘いたしておりまして、これを受けてどのように改善・整備
するかということについては、先ほど議員からもご指摘がございましたように、7つの事業形態が
考えられております。そのうち現時点で把握可能な条件で採用の可能性を検討いたしますと、ご指
摘のとおり1つは完全新設での移転、また1つは現施設の建て替え、いま1つは現施設の拡充の形
態が抽出されております。これをもとに3つの事業形態を規模や配置および構造などについて、そ
れぞれシミュレーションをしておりますが、これはあくまでも現時点ということで、今後、市庁舎
の改善・整備の方向が明確になった段階で、詳細条件を付けた上で再検討をする必要があると思っ
ております。
さらに、他自治体を参考に工事単価の平均等により、建築費も積算されておりますが、これにつ
いても建物の構造により大きく建設費も変わってきますし、またさらに土地代や什器類などの積算
が含まれておりませんので、方針が確定したときには、改めて積算をしていく必要もあります。
また、概略スケジュールの検討におきましても、標準的な工程期間ということであれば、およそ
8年。
PFI事業を選択した場合には、
さらに2年多く必要で10年程度かかるといっております。
100
ただし、手順等の効率化により事業期間の短縮などは柔軟な対応は可能としております。この調査
結果を踏まえまして、金丸議員さんは現施設の拡充が最善の方法であるという結論に至ったのでは
ないかと思っておりますが、庁内検討委員会や市民の皆さんとの合意形成が完全には、まだなされ
ておりません。また、財政の厳しいことは認識するけれども、庁舎の建築というのは百年の大計で
あると。だから、よく考えてというようなご意見も耳にいたします。
したがって、
現段階では3つの事業形態のうちのどれかを取るというような答弁しかできません。
明瞭な判断は下せませんで、誠に申し訳ありませんが、今後、財源として有利な合併特例債を活用
するという前提に立って、検討していく必要があるのではないかなと思っております。
ただ、建設するとなると大規模プロジェクトになりますと、拙速な判断は将来に禍根を残すこと
になりかねませんので、概略スケジュールを念頭に今後、市民参加による審議会を設置いたしまし
て、多くの意見を集約しながら結論を出してまいりたいと考えております。しかし、ご承知のよう
に市町村を取り巻く財政環境は、先般申し上げましたとおり、非常に厳しいものがございます。実
は昨日も国の財政課長と話をいたしましたけれども、今、歳出の切り詰めということで非常に厳し
い状態におかれていると。毎日、自民党へ通って協議をしていると。だけどもできる限り地方のた
めに頑張っていきたいというように言っております。
したがいまして、近々決定される構造改革2006の指針も参考にしながら、方向付けをせざる
を得ないではないかなと思っております。誠に、的確な答弁ができなくて申し訳ございませんが、
そうした中でございますから、できる限り早い機会に審議会を設けて、そこで十分議論をしていた
だいて、方向付けもしていきたいというように思っています。
以上です。
○議長(清水勝則君)
金丸一元君。
○2番議員(金丸一元君)
財政問題ですけれども、自他ともにプロを任ずる市長のご判断といたしまして、今後、相当厳し
くなるということを、この前の議員協議会でもお述べになっております。市長個人としてといって
はあれなんですが、そうした判断で将来もし、さっき言いますように、新しく完全に新設するよう
な場合は30億円もの自己財源を調達しなければならないということについて、どういうふうに判
断するかを、ちょっとすみませんが、もう一度お願いいたします。
○議長(清水勝則君)
石川市長。
○市長(石川豊君)
財源の調達というのは合併特例債というものがございまして、現在の場合は7割の財源補てんが
あるということですから、まずこれを使うということは原則でございます。あと、不足する部分に
ついて、どうするかということでございますが、でき得れば今年度あたりから庁舎の建設のための
基金を盛り込もうということで、昨年から検討しておりましたが、表向き庁舎というわけにはまい
りませんので、財政調整基金の中に一応そういうようなものを盛り込みながら、やってきてはおり
ます。
そうは申しましても、30億円という金までは到達いたしておりませんけれども、ともかくこれ
から合併特例債の助成が、そのような形で補てんされるかという問題もあります。それと昨日も
ちょっと申し上げましたが、いわゆる終戦直後のインフレが非常に重なったときに、ドッジ・ライ
ンという経済政策が取られました。そのときに何を切るかということになったときに、一番先に切
101
られたのが地方の運営費です。
交付税の財源措置33%を16%まで切り詰められたということで、
そんなことで財政再建特別措置法というような法律が出まして、昭和30年代は財政再建団体が増
えました。この6カ町村でも、若草町でもそうでありましたし、櫛形町も中学校の建設が絡んで再
建団体になっておりまして、そんなことを考えますと、非常に厳しいなという感じは持っておりま
す。
したがいまして、今後どうなるか分かりませんが、そうしたような事態になった場合には、好む
と好まざるとにかかわらずに、最少の経費で行政が執行できるような方法も考えざるを得ないと
思っておりまして、十分それは審査会、検討会をつくって、そこで議論をしていただいた、住民合
意の中で方向付けをしたいなというように思っています。
以上です。
○議長(清水勝則君)
金丸一元君。
○2番議員(金丸一元君)
ただ市長、いずれにいたしましても、今の西別館・本庁舎の狭隘化ということで、非常に今、事
務効率が悪くなっておりますし、これは早急に改革をしなければならない、直していかなければな
らないと思うわけですが、ですからできるだけ、審議会等で市民の意見を取り入れるということは
分かります。ただ、基本的には結論はそんなにいくつもあるわけではないわけでして、できるだけ
早くしないと、長ければ長引くほどそういった面で、市民が不利を受けるということがありますの
で、ぜひタイムスケジュールをもう少し短縮しまして、先ほど申しましたように合併特例債もすで
に7年を切っておりますので、何とか早い決断をお願いしたいのですが、その点につきましてお願
いいたします。
○議長(清水勝則君)
石川市長。
○市長(石川豊君)
今年度の構造改革2006というのが、来月初旬に発表されるそうです。その中でも当然、交付
税の措置等についての検討が行われているということでございまして、総務大臣そのものも、いく
つかの試案を出しておりますから、どういう形になるか分かりませんけれども、それがある程度の
今後の財政運営の基準になるのではないかと思っています。それを見合わせた中で検討せざるを得
ないと思っていますが、ともかく審議会等の設置につきましては、議会でも明けましたら準備をし
て、検討をするようにいたしたいと思っています。
以上です。
○議長(清水勝則君)
以上で金丸一元君の質問を終結いたします。
次に質問順位8番、石川壽君の発言を許します。
4番、石川壽君。
○4番議員(石川壽君)
4番、石川壽です。
通告のとおり、3点について質問させていただきます。
最初に山岳観光の期間の延長と世界遺産登録に向けての担当の課の設置についてをお伺いいたし
ます。
今年も山岳観光シーズンを迎えました。
ちなみに今年の大雪山系の主峰、
旭岳の開山は6月18日
102
でした。テレビ等で放映されましたけれども、開山を待っていたように大勢の人が山に入ったよう
です。
昨年、甲府と芦安から広河原へのバスおよびタクシーの7月1日から10月31日の間の運行期
間中の入山者数は2万5,500人余であります。土日だけの入山統計を見ますと、最高が7月第
3土曜日の1,
525人、
開山した最初の7月の2、
3の土曜日には322人、
10月の最終の29日、
30日の土日には408人、
シーズン中の土日の平均だけを見ますと、
754人には及びませんが、
これは開山を待ち望み、また閉山を惜しむような数ではないかと思っております。
ちなみに少なかった月を申し上げますと、9月の第4土曜日の165人、次に10月の第4土曜
日の168人でありました。今後、残雪と新緑、晩秋の紅葉と新雪も南アルプス連峰の山々の素晴
らしさを知り、楽しさの中に愛着を感じ、南アルプス市の全容を知ってもらう策を講じるべきであ
ろうと思います。それには、バスおよびタクシーの運行期間や開山・閉山の時期を見直す必要があ
ると思われます。それが市内の観光全体には不可欠であるとも思います。
また以前、議会でも質問がありました南アルプスの世界遺産登録については、登録されるまでに
は長い年月を要し、事務量が増加すると思われますので、専門の担当の課を設置することが望まれ
ると思います。今回、推進事業費30万円を補正予算に計上したことは一歩前進であり、また3県
6市3町1村と連携を図る連絡会議の開催の協議を行っていきたいとの考えが公表されたことは、
評価するところであります。
そこで次のことをお伺いいたします。
1.山岳観光期間とバスおよびタクシーの運行期間の延長をする考えは。
2.南アルプスの世界遺産登録に向けて担当課を設置する考えは。また近隣市町村との意見交換
等の進捗状況は。
をお伺いしたいと思います。
次に大きく2つ目に児童虐待防止対策について、お伺いいたします。
児童虐待の児童相談所への通告は、平成17年度は県全体で253件で南アルプス市内の通告は
31件と報告されています。内容は身体的が80件、ネグレクト117件、性的6件、心理的50件
で虐待者は実母が126件、実父と実母双方が54件、実父49件等々でありました。また年齢は
0歳から1歳未満が40件、3歳から就学前までが61件、小学生が94件、中学生が45件、高
校生が13件であります。相談経路におきましては、家族の通報が44件、親戚が12件、近隣知
人が34件、本人が8件、福祉事務所35件、児童民生委員1件、保健所2件、医療機関12件、
福祉施設等6件、警察8件、学校関係38件、その他53件でありました。
しかし、
山梨市では県の報告では9件でありますが、
山梨市福祉事務所の調べで相談件数は79件
であったことが、山日の5月25日付に載っておりました。また、甲府市は52件でありましたが、
昨年度、新設した相談総合窓口の受付件数は135件、同じく山日5月31日付であります。本市
は31件でありますが、実際の相談件数はどのくらいになっているでしょうか。
このように件数が急に増加したのは、児童虐待防止法が平成16年に改正され、地方公共団体の
責務の改正や警察署長に対する援助要請、通告義務等が拡大したことと、また平成16年に児童福
祉法の改正や17年には相談に関する体制の充実、保護を要する児童に関する司法関与が強化され
たことにより、
発見件数が多くなったと思われます。
虐待は早期発見と早期治療が大切であります。
早期発見が親も子も心の傷を浅くし、親子関係の早期再生が可能であります。法の設備や市には適
応指導教室および教育支援センターの開設により、相談がしやすくなったことは良いことでありま
す。南アルプス市は他に先駆けて、1年前の平成17年6月8日に児童虐待防止ネットワーク会議
103
設置要綱が定められました。そこで次のことについて、お伺いいたします。
1.児童虐待の相談件数と児童虐待防止ネットワーク会議の活動状況と成果は。
2.早期発見の対策と親と子のケアと子育て支援課と教育委員会、および地域との連携は。
3.不登校のための適応指導教室の現状と教育支援センターの活動状況について。
お伺いします。
次に大きく3つ目について、質問させていただきます。
最近、勉強する、しないの二極化が顕著であります。すべての子どもたちが意欲的に楽しく学習
に取り組むことを願うところであります。文科省の学力テストの実施科目は国の責務として果たす
べき義務教育の機会均等や、一定以上の教育水準が確保されているかどうかを把握する必要がある
ことと、大規模な調査を確実に実施する必要に加え、読み書き・計算など日常生活やあらゆる学習
の基礎となる内容を教える教科であること。
国際学科調査において、
読解力が低下していることや、
教育課程実施状況調査において、国語の記述問題や中学校の数学に課題が見られることから、国語・
数学、小学校では算数が適当であるとし、来年4月24日に実施を決定しました。それに併せ、学
習意欲や学習方法等に関する調査を実施し、各学校における教育条件の整備状況と学力の総合関係
の分析、児童・生徒の生活の諸側面や学習習慣と学力との相関間関係の分析、家庭における生活状
況等の分析をする予定でもあるそうです。
学力向上のためには、指導力のある先生に教えてもらうことが第1である。中教審が昨年10月
にまとめた報告書に、学校力・教師力の言葉が載っております。学校や教師の力量が低下している
今、教員専門職大学院の設置や教員免許証の更新の検討、教員養成塾を開設する自治体も表れまし
た。本市の児童・生徒の学力や先生方の指導力が気になるところでもあります。
学習の補充策として、ベテラン教員が大量に退職する2007年問題では、これらの人材の再雇
用や再活用を市としても考える必要があると思われます。市内でも退職教員らによる民間の学習教
室が始まり、甲斐市でも教育委員会主導による大学生のボランティアによる補習講座が4月より始
まっております。
また、学力向上には食生活にも大事な要素を含んでおります。政府は昨年制定された食育基本法
に基づいて、
今年度から取り組む食育推進基本計画をまとめました。
朝食を抜く小学生を2010年
までにゼロに、などの目標を掲げ、文科省に早寝・早起き・朝ご飯プロジェクトチームが発足しま
した。日々の食生活まで国家の計画が踏み入れられるのは、こっけいなところですが、笑い話にも
ならない現実であります。
また現在、全国平均21%にとどまっている地産地消の割合を、10年までに30%以上にする
という目標も掲げられました。朝食が学力に影響していることは、和歌山県教委の調査や尾道市立
土堂小学校の陰山英男校長先生の実践から分かっています。ある高等学校では朝食を学食で出して
いるという報道もされました。都道府県や市区町村等が独自に実施している学力調査については、
対象学年、実施教科、調査内容に関し、国とは異なる取り組みを推進する目的で実施するなど、地
域の特色や工夫を生かしつつ、国の学力調査とは異なった視点に立ち、学校等の負担を増大させな
い配慮の中で実施されることが期待されております。
そこで次の5点について、お伺いいたします。
1.文科省の学力テストに期待するものと、リテラシー教育の必要性は。
2.市独自の学力テストの実施計画と教育委員会の学力向上の対策は。
3.団塊世代や学生による学習講座や教室を開設する考えは。
4.教員の資質向上のため、市独自での研修機会を持つ考えは。
104
5.朝食を取らない子どもの数と、その対策は。また、市内の学校給食での地産地消の割合につ
いて。
質問させていただきます。
以上で質問を終わります。
○議長(清水勝則君)
石川市長。
○市長(石川豊君)
石川議員さんの世界遺産登録に向けてのご質問がございました。
お答えいたします。
ご承知のように、南アルプス林道は山梨県が管理する林道であります。17年度、18年度は安
全対策工事のため7月1日から10月31日の間が通行可能期間となっているところであります。
市といたしましては、長野県側が6月16日から11月15日までとなっております関係もござい
まして、また秋の紅葉を見てもらうのも11月に入ってからでないと、あの素晴らしい紅葉を見て
いただけないということもございますし、そんなことから17年度から開通を15日間早く、閉鎖
を15日間遅くというように県のほうに要望いたしてまいりました。
しかしながら県では目下、工事中でございますから、利用者の安全のためとして18年度には許
可されませんでした。今年度で大方の工事が終了するそうでありますから、19年度以降について
は、期間の延長を再度、県とも協議をいたしたいと思っています。県の環境部とも今までも協議し
てまいりまして、あの一般車両の乗り入れ禁止につきましては、検討委員会が設けられておりまし
て、たまたま私がその委員長をやらせていただいていますから、来年度はそんなことで、その問題
を大きく取り上げていきたいなというように思っております。
次に、世界遺産登録に向けまして担当課の設置を。また、登録に向けた近隣県市町村の意見交換
の進捗状況はどうかというようなご質問がございました。
南アルプス山系には、世界遺産にも匹敵する雄大な自然環境が数多く残されております。しかし
ながら、世界自然遺産の登録に向けましては、学術的見地からの新たな価値の立証が必要であると
ともに、優れた自然環境を将来に向けてどのように保全するかという措置も必要であります。南ア
ルプス市の世界遺産登録に向けての取り組みにつきましては、以前から議会でもご質問をいただい
たところでもありますが、さらに静岡市より南アルプスと名が付く南アルプス市において、関係市
町村をまとめてほしいという要請がございました。そうした経過を踏まえまして、このたび世界遺
産復活登録に向けた取り組みを始めてまいることといたしたわけであります。当面は、関係市町村
による連絡会議を設け、世界遺産登録に向かっての組織づくり等を行ってまいります。
したがって、目下のところ専門の担当課を新設するのではなく、現在、国立公園および県立公園
に関する業務を分掌しております、農林商工部 みどり自然課において世界遺産登録に向けた推進
業務を担当させることといたしました。
次に、登録に向けて近隣県市町村との意見交換の進捗状況ということでございますが、今回の関
係市町村との世界遺産登録に向けた推進協議を行うための経費といたしまして、補正予算に30万
円をお願いいたしたところでございます。今後の取り組みといたしましては、本市が中心となりま
して、県内の関係する市町村と南アルプスの世界遺産への価値と認証を相互に高め、協力体制を確
立し、まず協議を進めてまいります。
2段階といたしまして、県外においては、この4月より世界遺産登録に向け検討を始めました静
岡市と連携をいたしまして、長野県の該当市町村にも理解を求めていきたいと思っております。最
105
終的には3県6市3町1村で連絡協議会を設置していくことを予定いたしております。この連絡協
議会におきましては、平成15年に政府が設置いたしました、世界遺産候補地に関する検討会にお
いて指摘がございました、複雑・多様な地質・地形により多様な植生や固有種が見られるが、近縁
種もしくは同一種が近隣地域にも見られると。原生自然環境保全地域、国立公園、森林生態系保護
地域が指定されてはいるけれども、これら既指定地全体の範囲内で見ると、厳しい規制がかかる区
域は山稜部などに限定されているというようなことが指摘されておりますが、これらの問題点等を
十分、整理検討いたしまして、南アルプスに関する情報の収集を行い、また調査研究を行い、国へ
向けての要請のもとをつくっていきたいというように思っております。
南アルプスの世界遺産登録に向けてのハードルは、その山頂のごとく非常に高く険しいものがあ
ると思っています。関係市町村と一致協力して、今後、推進してまいりたいと考えております。す
でに全世界で800世界遺産があるようですが、関係機関では1千になったら世界遺産はこれで取
りやめるというような情報も入りましたから、
その間に何とか努力をしていきたいと思っています。
以上です。
○議長(清水勝則君)
教育長、野澤達也君。
○教育長(野澤達也君)
石川議員さんの質問にお答えいたします。
大きく2点、1つは児童虐待防止対策についての中の1項目、それからもう1点は学力向上につ
いてということでございますが、最初に児童虐待防止対策の不登校のための適応指導教室の現状と
教育支援センターの活動状況について、お答えいたします。
市および関係各機関のご理解、ご支援をいただく中、おかげさまをもちまして3月23日に教育
支援センターの開所式を、さらに4月19日に適応指導教室の開校式を行い、現在までそれぞれ機
能を果たしてきております。適応指導教室の現状ですが、現在、中学3年生が3名、2年生が1名、
1年生が1名と、すべて中学生の女子でございますが、合計5名の子どもたちが元気に通っており
ます。
さて、教室での様子につきましては、所属学校ではなかなか心を開いて生活することのできない
子どもたちであるわけですが、開校当初は緊張していましたが、指導者の受容的な姿勢により、教
室が徐々に安心と解放の場となり、現在では大変元気に生活を送っております。学校に通うことの
できなかった子どもたちが、家から一歩外に出て、他の仲間や大人と交流することができるように
なった状況そのものが、適応指導教室に通級するようになっての最大の成果であると感じておりま
す。1日の生活は午前9時に登校し、カウンセリングや読書等を行い、10時から2時間の学習を
し、午後は絵画やコンピューター体験、軽スポーツ、英会話、調理実習等の体験活動を行っており
ます。また、畑での野菜の栽培、安藤家住宅等への校外学習、釣りおよびバーベキュー体験等、屋
外での活動も行い、生きる力をはぐくむと同時に多くの人々とかかわりながら、社会性も培われて
きております。今後さらに継続した指導により、適応力を身に付けさせていく中で学校への復帰や
高校進学に向けての心身の準備をしていく指導にも力を入れていきたいと思っております。
2カ月間運営してきました現在、新たな課題も抱えております。通級している5名に加え、さら
に4名の子どもたちや保護者から、入級の相談を受けております。通級児童・生徒が今後、増加す
る可能性もあり、その場合、多様な子どもたちへの行き届いた指導のためには、指導者の増員も考
えなくてはなりません。
関連して、
事務室と同居する教室1部屋での生活が通級する子どもたち一人ひとりの学習や生活、
106
カウンセリングに対して十分な環境とはいえません。通級児童・生徒数の増加によっては、今後、
学習環境のさらなる整備が必要と考えております。
以上、不登校に悩む子どもたちの社会参加、学校復帰に向けて今後とも指導および支援体制のさ
らなる確立に努力していきたいと考えております。
次に、教育支援センターの活動状況について、お答えいたします。
適応指導教室のほかに特別支援教育相談部および教育相談部が活動を行っております。まず、特
別支援教育相談部につきましては、5月から6月にかけて市立22小中学校への学校訪問を行い、
子どもたち一人ひとりのニーズに応じた特別支援教育の対象となる児童・生徒の実態把握を行いま
した。それらを受け、小中学校における特別支援教育への移行の準備段階となる研修を今月、市独
自でも予定しております。本年度より全小中学校において、校務分掌の中に位置付けられた特別支
援教育コーディネーターと連携を取る中で、支援計画の確立をサポートし、より良い特別支援教育
が展開されていくよう指導を行っていきます。
一方、来年度、小学校へ就学する児童を中心とした就学相談につきましては、現在11人への対
応を継続中であります。さらに市内を中心としたすべての保育所・幼稚園への訪問を行い、来年度
以降の就学指導に向けて取り組みを行っているところでございます。
次に、教育相談部につきましてお答えいたします。
教育相談員は教育支援センターが設置された4月より、相談活動と併せて適応指導教室に通級す
る子どもたちへのカウンセリングと補助的な指導も行っております。電話や来所による教育相談は
6月13日現在、昨年度比4件増の40件と、それほど変わってはいませんが、内容的には不登校
に関する相談が8件から25件へと大きく増加し、併せて相談形態も来所によるケースが5割増と
なっている状況でございます。
また、学校現場への訪問による児童観察なども増え、教育支援センターの3つの機能を連動させ
た有機的な相談活動となっております。今後、各機能をさらに発展させ、悩みや障害を抱える子ど
もたちへの支援を充実させていきたいと考えております。
次に、学力向上について5つの項目についてご質問がありますが、項目を追って答弁させていた
だきます。
まず最初の1項目目、文部科学省の学力テストに期待するものと、リテラシー教育の必要性は。
急速に変化する社会に即応しつつ、国民が一定水準の教育を等しく受けられるよう、憲法に定めら
れた教育の機会均等や水準確保など、国の責務を果たすため、新たな義務教育の質を保障する仕組
みを構築することが求められている中、昨年10月、中央教育審議会答申において、全国的な学力
調査の実施の方向性が示されました。文部科学省は義務教育におけるPDSA、プラン・ドゥー・
チェック・アクションの改善サイクルの構築に向け、国の責務を把握し、教育の成果と課題などの
結果を検証するための具体的施策の1つとして、学力調査を実施することにしました。この調査に
期待するものは、各学校で教育課程をもとに実施されている、教育の成果と課題などの結果を全国
的な状況と比較しながら、客観的に検証できることです。調査は小学校6年生、中学校3年生全員
を対象に国語および算数・数学の教科に関する調査と、生活習慣や学習環境等に関する調査の二本
立てで行い、さらに生活習慣や学習環境等々、学力とがどのような相関関係にあるかについても、
分析をすることになっております。調査結果は、各都道府県、市区町村、学校および個々の児童・
生徒にも返却されますので、全国的な状況との関係における学力に関する状況、教育条件の整備状
況、児童・生徒の学習環境や家庭における生活状況等を知り、その特徴や課題等を把握することに
より、市教育委員会、各学校として主体的に施策や指導、学習の改善につなげることができると考
107
えております。
日本では古来より、読み書き、そろばんといわれているように、リテラシー、すなわち読み・書
きおよび読解力は学習の基礎基本であり、
その徹底を図ることは大変重要なことと考えております。
今回の全国的な学力調査で実施される教科が国語と算数・数学であり、内容的には各教科の土台と
なる基礎的な事項に絞って出題されることから考えても、教育の基礎基本が解明されていくことと
期待されております。
2つ目として、市独自の学力テスト実施の計画と教育委員会の学力向上の策はについて、お答え
いたします。
全国的な学力調査は、
義務教育における各学校段階の最終学年における到達度を把握するために、
小学校6年生、中学校3年生を対象に実施いたします。初の実施となる来年度は4月24日が予定
されておりますが、これは早い段階で調査を実施し、できるだけ早く結果を返却して指導改善に役
立てているためであります。
また、各学校においては、授業進度に応じた学校独自の定期試験、単元テストを実施したり、標
準的なデータと照らし合わせて、比較・分析ができる学力テストを年間計画等の中で適宜に活用す
ることにより、児童・生徒の学習の定着状況を把握し、それぞれ評価や指導、授業改善等に生かし
ております。
これらのことを併せて考えてみれば、児童・生徒への負担や過度の競争を招く恐れが懸念される
中、学力調査を小学校6年生、中学校3年生以外にも実施する必要があるかどうかは検討の余地が
あると思います。来年4月に実施される国の学力調査の結果も考慮しながら、市独自の学力調査実
施の必要性の有無、実施の場合の方法、留意事項等については、校長会をはじめとする学校現場と
も連携しながら、改めて検討したいと考えております。
学力向上については、文部科学省の学力向上フロンティア事業、山梨県の学びの意欲向上推進事
業、学力向上拠点形成事業等の施策が実施されております。市教育委員会でも昨年度より独自に市
教育委員会指定研究事業を3つの枠で設け実施しております。
特に学力向上にかかわっては、
昨年、
国語力向上推進で1校、本年度、国語力向上推進と基礎学力向上推進でそれぞれ1校を指定し、そ
の研究成果を研究発表会や冊子等で市内22校に還流しております。
また、市当局の配慮により、市単職員30名を配置していただいておりますので、きめ細やかな
指導ができ、確かな学力の向上と個性を生かす教育の充実に寄与しております。
3つ目として、団塊世代による学力支援講座、または教室等を開設する考えはについてお答えい
たします。
いわゆる団塊の世代が大量退職となる2007年問題については、その補充・活用が議論を呼ん
でおります。間もなく退職を迎えるベテラン教員に限らず、いろいろな知識や経験、さまざまな技
能を持った人材を地域や学校で生かすことは、地域の活性化や開かれた学校づくりという観点から
も、大切なことと考えております。市内では、教育ボランティアとして30名ほどの方が登録され、
体験活動の補助や心の教室での相談、音楽指導等に協力をいただいております。団塊の世代の方に
も、教育ボランティアに1人でも多く登録していただき、授業中や放課後の子どもたちの指導に積
極的に参加していただけるように検討してまいりたいと思います。
また、文部科学省は団塊世代の教員OBを活用して、経済的理由などで塾に通えない児童のため
の無料補習を公立小学校で、放課後や土曜日、それから日曜日、行う事業を2007年度から始め
る方針を固めております。これは2004年から実施されてきた、地域子ども教室事業を発展充実
させる形で、学びの居場所事業としてスタートさせるものであります。授業以外で勉強したい子ど
108
もにも、学習の場を提供することで、塾通いの有無で学力に差が付かないようにするのが狙いのよ
うです。
実は市では16年度より地域子ども教室の指定を受け、南アルプス市大師に「寺子屋南アルプス」
を置き、地域の方を指導員として原則、週1回、子どもたちの遊びや読書・宿題等の指導を行って
おります。現在も、このような場所は市内1カ所ですが、指定を受けた3年間の経験を生かす中で、
団塊世代の方々にもかかわっていただき、開設場所を増やしていきたいと考えております。なお現
在、シルバー人材センターにおいては、教員・OBが小学生の学習指導にあたっていただいており
ます。
次に、4点目の南アルプス市の教員の資質向上のため、市独自の研修の機会を持つ考えはについ
てお答えいたします。
学校を取り巻く社会的環境が変化し、学校そのものにも従来の枠を超えた新しい展開が求められ
るようになってきた今、学校改革の羅針盤として、学校力という考え方が注目を集めています。こ
れについては、筑波大学、小島弘道教授は学力・指導力・経営力・安全危機管理・スクールアイデ
ンティティー、その学校ならではのイメージや特徴を確立することの5つから成り立つものと考え
ておりますが、やはり中心になるのは授業力で子どもたちに学ぶ楽しさ、分かる喜びを実感させる
ことであり、授業を行う教師の力量、魅力・意欲としての教師力となると思います。教員の資質向
上は学校力・教師力を高める上でもその基盤であり、そのための研修は必要不可欠なものでありま
す。初任者研修、10年経験者研修等の悉皆研修や個々の教職員のニーズによって受けることの希
望研修が、県総合教育センターで実施されておりますが、市独自でも2人の指導主事を配置してい
ただいておりますので、教職員を対象とした研修を実施しております。
南アルプス市新赴任教職員市内視察研修は、名前のとおり新たに市内の小中学校に赴任した教職
員を対象に、市内の歴史・文化施設などの視察を通し、市内の状況を把握することや学校現場での
地域学習に生かすことを目的に、夏季休業中に実施しております。また、昨年度より市内小中学校
に教育系パソコンの整備が開始されたことを受け、パソコン研修会も実施しております。今年1月
には計7回の研修会を実施いたしましたが、近くで分かりやすい研修を受けることができて、あり
がたいという声を受け、この8月には計4回の研修会を計画しております。
市教委の学力向上策のところで触れました、市教育委員会指定研究事業の研究発表会も研修の
1つと考えることができます。市独自の新たな研修についても、県や国で行われる研修との役割分
担を考慮しながら、市内教職員の資質向上という目標を達成するために、検討・企画していきたい
と考えております。
次に5つ目、朝食を取らない子どもの数と対策は。また、市内の学校給食での地産地消の割合は
についてお答えいたします。
まず最初に、朝食を取らない子どもの数と対策。市内の小中学校における朝食の欠食率につきま
しては、6月中旬のある朝の調査によりますと、小学生で約2%、中学生で約3%という結果でし
た。学年が上がるにつれて欠食率も増加する傾向にあり、小学1年生の1%から中学3年生の6%
まで、義務教育9カ年間で大きく変化している状況にあります。平成12年度に、日本スポーツ振
興センターが行った全国的な調査と比較しますと、市内の子どもたちの欠食率は小学校・中学校と
もに、およそ全国標準の半分程度となっております。正しい食生活は、子どもたちの身体ばかりで
なく、
ご指摘のように学力を支える大きな要因になっていると認識されているところでございます。
そこで、子どもたちの食生活を取り巻く大人が意識を高める中で、子どもたちの健全な成長を支
えていくことはもちろん、子どもたち自身にも体験を含めた学習の中で、食についての正しい理解
109
を目的とした教育を推進していくことが求められております。子どもたちには、このような食教育
指導を積み重ねていくことによって、結果として朝食欠食率の低下へもつながっていくものと考え
ております。
特に食にかかわる子どもたちの学習は、
家庭における食生活の中でも発展できるよう、
保護者とも連携することによって、さらなる効果を目指しているところでございます。現在、学校
で実施されている食にかかわる学習は各教科・道徳・学級活動・生活科や総合的な学習の時間の中
で、またPTA活動においても広く展開されております。
まず1つとして、おやつ作り・弁当作りなど、親子共同体験を通しての学習、1つとして給食週
間の中で食についての標語を親子で考える取り組み、1つとして保護者のための給食センター見学
会や親子給食会、食にかかわる講話の実施、1つとして食育だより等、通信の発行により保護者に
対する食についての意識啓発など、各学校で創意工夫を生かした、これらの学習を通して、家庭内
の食に関する話題や実践する機会が増えたり、子どもたちとともに考えていこうとするきっかけに
なったりしたという、成果を見ることができました。このような学習が欠食率の最も高い20代に
なってからも、自らの健康管理を考えるきっかけとなるものと信じております。
次に、市内の学校給食での地産地消の割合について、お答えいたします。
市内の学校給食での地産地消の割合についてですが、地産地消の取り組みにつきましては、新鮮
で安全な食材として市内11の学校給食施設において、地元産の野菜・果物・米を積極的に使用し
ており、旧櫛形地区給食施設においては、地元農産物販売の「ほたるみ館」から購入しており、旧
甲西地区給食施設や学校給食センター等においては、地元の農園や農協から購入しており、毎年、
使用量も増加しております。現状ほぼ2割程度が地産地消で使用されております。今後も引き続き
地元農産物の地産地消を推進し、学校給食事業の活性化ならびに地域農業の一助となるよう、配慮
してまいりたいと思います。
以上でございます。
○議長(清水勝則君)
答弁の途中ですけれども、ここで暫時休憩といたします。
15分間、休憩を取りまして再開は午前10時55分といたします。
休憩
午前10時42分
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
再開
午前10時56分
○議長(清水勝則君)
休憩前に引き続き会議を開きます。
保健福祉部長、住吉一徳君。
○保健福祉部長(住吉一徳君)
それでは、石川議員さんの児童虐待防止対策について、お答えしたいと思います。
まず1点目の児童虐待の相談件数と児童虐待防止ネットワーク会議の活動状況ならびに成果につ
いてということですけれども、まず昨年度の相談件数につきましては、市民・学校・保育所等から
のものと、新規継続を含め119件でございました。そのうち、児童虐待に関する相談件数につき
ましては46件と、全体の39%を占めております。また、児童虐待防止ネットワーク会議の活動
状況につきましては、昨年8月に第1回目の会議を行い、その後、実務者会議・個別支援会議等、
この3月までに15回行っております。その中で10回以上を個別支援会議に充てており、乳幼児
から小学生までが対象事業ということになっていることから、保健師や保育士、また学校の先生方
との連携を図りながら支援を行っているところでございます。
110
さらに、難しいケースにつきましては、必要に応じて山梨大学の助教授を助言者として迎え、支
援会議を行っているというようなことでございます。それぞれの関係機関が連携を図りながら、対
応しているということで、現在までに大事に至ったケースはございませんでした。
次に2点目の早期発見の対策と親と子のケアおよび子育て支援ということですけれども、虐待を
早期に予防するためには、まず第1に重要と考えるのは妊娠・出産、その後の健診・訪問等、保健
師がかかわる母子保健の役割でございます。保健師が妊娠期から継続したかかわりの中で要支援家
庭を早期に把握し、関係機関と連携を取りながら対処していくというような状況でございます。ま
た今年度、教育委員会が設置した市の教育支援センターや健康増進課との打ち合わせを行い、相談
に関する相互の連絡や役割分担等の確認を行ったところでございます。
さらに、子どもの安全を優先するため、地域でかかわりの深い民生児童委員の皆さま方にもご協
力をいただき、防止につながる通告等の呼び掛けをお願いしておるところでございます。相談業務
等がさらに多くなっていく中で、担当者のみがケースを抱え込まず、専門機関等からの助言をいた
だき、関係機関との連携を図りながら今後も取り組んでまいりたいと考えております。
以上でございます。
○議長(清水勝則君)
石川議員。
○4番議員(石川壽君)
時間の関係上、お願いをして質問を終わりたいと思います。
次回、9月にまた質問させていただくために、残しておきたいと思います。
1点目に、世界遺産登録に向けてですが、ぜひ南アルプス市がリーダーシップを取るという自負
のもとに、担当課の設置をしていただければありがたい、そんなふうに思います。
それから学力テストですが、4月にやると時期は早いわけですが、実際には小学生の6年生と中
学3年生ということですので、やっぱり各学年ごとに実施することのほうが望ましいのではないか
と。その都度、検証していくということがいいのではないかと考えられます。
児童虐待については、ぜひ相談窓口を大きく開けて、いろいろな方々からの相談を受け、早期発
見・早期解決につながるような方策を、ぜひ今後とも取っていっていただければ、ありがたいと思
います。
答弁のほうは結構ですので、これで終わりたいと思います。
○議長(清水勝則君)
以上で石川壽君の質問を終結いたします。
次に質問順位9番、内藤政勝君の発言を許します。
5番、内藤政勝君。
○5番議員(内藤政勝君)
5番、新政かがやきの内藤です。
先に通告しておきました、3点につきまして質問を申し上げます。
総合計画アルプスプラン2005をまちづくりの指針として、
行財政改革をはじめ地域防災計画、
地域福祉計画、健康増進計画、生涯学習推進プランなど、総合計画の部門計画の大部分が完成し、
計画された事業が着々と実施されていることに対して、市民の1人として喜んでいるところでござ
います。市政も4年目を迎えました。この計画が完全に実施、実現したならば市民が望んでいる元
気な住み良いまち、南アルプス市が出来上がり、合併して良かったと市民は実感し、評価するであ
りましょう。私は、まず最初に5つの基本政策のうち、
「にぎわいと活力あふれる都市づくり」地域
111
資源を生かした観光振興策について、お伺いいたします。
本市は自然環境や地理的条件から、南アルプス市の観光資源は山岳・山里・田園の3つのエリア
に分かれます。
この自然環境が異なる3つの地域には、
多種多様な観光資源が数多く存在しており、
加えて首都圏に近いという有利な条件下にあります。この資源を取り入れた各地区のイベントが新
年度に入り、桃源郷マラソン大会、甲州凧揚げ祭り、芦安新緑祭り、アヤメフェアが開催され、天
候にも恵まれたこともあって、
多くの人々でにぎわい、
参加者の笑顔を拝見することができました。
サクランボ狩りは最盛期も過ぎ、桃・スモモ・ブドウなどの出荷時期を迎え、南アルプス市の新鮮
な果物が全国各地に届き、おいしい味覚を楽しんでいただけます。そこで、南アルプス市になって
からの観光について、お伺いいたします。
東京圏在住者のアンケート調査によると、北岳が南アルプス市にあること、サクランボや桃・ス
モモの生産が盛んであることなどの認知度が30%にも達していない状況でございます。市内観光
へ多くの人々を招くには、観光情報をいかに伝えるかが大切であります。そこでPR、情報発信、
サインなどの受け入れ態勢の取り組みはどうしておりますか。関連しますけれども、市観光協会、
夜叉神観光協会の業務活動状況をお伺いします。
県が21日に発表いたしました昨年の観光客の動態調査によりますと、県内を訪れた観光客は前
年度より18万人増える一方、宿泊数は1万人減少したというようなことでございます。また、観
光消費額は3,739億円で前年を36億円、0.9%下回った記事が、本日の山日新聞にも掲載
されたところであります。
そこで非常に市民の方も、
あるいは観光従事者の方も関心がございます、
いわゆるサクランボ狩り、登山、民宿、温泉などの観光客によって、地域に与える経済効果はどう
でしょうか。観光政策を進めるためには、この経済効果あるいは観光客が市内へどのくらい入った
かという入り込み数等が非常に重要だと思いますが、数値でお分かりになりましたら、よろしくお
願いいたします。
さて、平成17年度3月議会において、市長は本市の基幹産業である農林業を中心に商工業、観
光との連携を図りながら、
魅力ある地域振興計画を策定する旨を表明されました。
すでに平成16年
度経済産業省、関東経済産業局から委託された広域関東圏産業活性化センター、いわゆるジャック
が南アルプス市観光振興計画策定事業を実施し、南アルプス市観光振興計画の成果報告書が策定さ
れ、説明を受けたところであります。この報告書には、具体的な観光事業の取り組みとして、26の
事業プランが事業の着手順、事業による効果順に紹介されております。
南アルプス市商工会が事業主体ではありますが、実施第1号というべき本年度、全国商工会連合
会の小規模事業、
新事業全国展開支援事業に着手することになりました。
着手することが望ましく、
併せて高い効果が期待できることを、市限定の地域資源を活用して、南アルプス桃源郷フルーツプ
ロジェクトとして実施する予定で、
すでに実行委員会も発足し、
事業に取りかかっているそうです。
予定事業費も1,200万円で、市補助金200万円が今回の補正予算で計上されております。本
年度以降は事業主体を市に移管し、事業規模も拡大して継続するようですが、お考えをお伺いいた
します。
また、魅力ある観光地づくりに先進地で意欲的に取り組む地域として、山梨県から魅力ある観光
地づくりモデル地域に先般、指定されました。市のブランドを確定し、旧町村にまたがる山岳や山
里などを結び付けた観光地づくりを進めるという事業で、実施にあたっては県の支援を受け、本年
度に地域観光振興計画を策定し、来年度から2年間で計画に基づく事業展開をするとのことです。
この事業は16年度から実施されており、指定を受けた先進地の状況から県が実施主体の事業や道
路建設事業などもあり、大変のようであります。加えて先ほど石川議員からも質問がございました
112
が、南アルプス連峰の世界遺産登録に向けての活動もございます。元気なまちづくり観光を振興す
るために、市の観光協会を一本化し、充実した組織体制の整備が必要と思いますが、お考えを伺い
ます。また、策定が予定された観光振興の指針というべき観光基本計画は、どうなっておるでしょ
うか。
次に、小学校における英語教育について、お伺いします。
小学校の英語教育の充実を検討してきた文部科学省の諮問機関である中央教育審議会の外国語専
門部会は、去る3月27日、小学校での英語必須化を求めた報告をまとめました。グローバル化が
進み、アジア各国でも小学校段階で必須化が相次ぐ中、国際共通語として英語のコミュニケーショ
ンの能力の育成が不可欠として、全国一律に5、6年生で平均週1回、年間35単位時間の英語教
育を行う提言がされました。実施時期や授業時間などは今後、中教審の教育課程部会が検討し、
2006年度に行われる学習指導要領の改訂で盛り込まれる見込みです。報告によると、中学と高
校で英語学習の素地をつくる必要があるほか、55自治体で構造改革特区を利用して、すでに教科
として英語に取り組むなど、英語教育の先進地自治体も誕生しているため、機会均等の観点から必
須化の検討が必要とされました。
中学校につながる高学年は、道徳や特別活動と同様に教科に準じた領域化、約8割の学校が英語
に活用してきた総合的な学習の時間で行い、評価を行う教科として検討する旨、提言がございまし
た。低学年1、2年生はこれまでどおり特別活動などで、中学年3、4年生は総合学習で行うよう
求めています。文部科学省によると、現行指導要領に沿い、小学校での英語活動は総合的学習を使
い、各学校の判断で国際理解に関する学習の一環として、外国語会話などが実施されております。
平成17年度にも何らかの形で英語教育活動を実施した学校は、
2万803校で全体の93.
6%
に上がり、全年度よりも1.5ポイント増えたそうです。この中教審の提言によって、教育関係者・
保護者から賛否両論があり、波紋が広がっております。私は、小学校英語教育については賛成の考
えであります。提言について、南アルプス市教育の教育方針を踏まえて、教育委員会の所見はいか
がでしょうか。市内小学校での英語教育の取り組みなどの現況をお伺いします。また、必須化され
た場合の問題点、課題はどうでしょうか。
最後に、定期監査についてお伺いいたします。
監査委員には、多くの監査業務を適切に、しかも厳しく実施されていることに対して敬意を表し
ます。地方自治法第199条に基づく定期監査について、お伺いいたします。
毎年度、多くの日数・時間を要し、担当の部課の執行した事務・財務について監査されています。
代表監査委員におかれましては、山梨県の監査委員の経験を生かし、監査業務にあたられておりま
す。その結果については、議会も報告を受けているところであります。監査委員から指摘事項、あ
るいは是正、検討、要望事項については詳細に、しかも広範囲にわたっており、行財政改革の実施
につながるものと思っております。
執行部では、すぐに是正できる事項、時間を多く要する事項、費用のかかる事項等々がありまし
て、改善策には積極的には対応していると思われますが、どのような方法で対応、是正しておりま
すか。市の対応結果を監査委員は、それぞれどの時点でその報告を受け総括しているか、お伺いし
ます。
以上であります。
○議長(清水勝則君)
石川市長。
113
○市長(石川豊君)
内藤議員さんのご質問にお答えいたします。
私のほうからは、観光の振興策についてお答えいたします。
ご承知のように峡西地域を構成する4町2村が合併したことによりまして、1つの市としての観
光イメージや観光づくりをこれからも進め、観光客の受け皿としてのまちづくりの観光振興の展開
が図れるようになってきたわけであります。しかし、本市が誕生して間もないこともあり、市名「南
アルプス市」を想起させる観光地づくりが、まだ十分に実施されていない点もございます。
したがいまして、山岳観光や果樹観光などは季節が限られ、また天候の影響を受けることなどに
加えまして、観光客の滞在を誘発する飲食店や宿泊施設等が少ないといった、観光資源の開発や観
光客への受け入れ対応など、統一された受け皿つくりがまだできておりません。これからの課題で
はないかなと思っております。
ご質問にもあります、観光協会の取り組み状況につきましては、果樹観光振興を展開する市の観
光協会と、山岳観光の振興を展開する夜叉神観光協会、2つの観光協会が現在ございます。市商工
会・農協と連携を行いながら、観光キャンペーンや情報発信等を中心に観光事業の振興に取り組ん
でおるところではございますが、それぞれ思惑が別でございますから、ご指摘のように将来的には
一体として、南アルプス全体をエリアとした観光のPRを行う必要があるではないかなと思ってお
ります。
また、観光客の動向から見ますと、広河原周辺にはマイカー規制等によりまして、登山者の減少
傾向が若干ございます。櫛形山果実郷周辺には、少しではありますが増加傾向も一面見られるとい
う状況でございます。全体的には地域に与える経済効果も含めまして、上がってきておるようでご
ざいますが、数字で示せと言われましたけれども、手元に資料がございませんので、後ほどまたご
報告させていただきたいと思っています。
また、今後の課題への取り組みにつきましては、誘客増につながるよう、それがまた経済効果の
アップになるというように考えておるところでもございます。市商工会につきまして、課題対策へ
の観光振興の事業として、ご指摘がございました本年度、全国商工会連合会から補助支援事業を導
入する中で、
「アルプス桃源郷フルーツプロジェクト事業」の展開を積極的に取り組んでいただいて
おります。事業といたしましては1,200万円予定いたしまして、800万円が商工連合会から
の助成だそうです。市でも、残りの2分の1の200万円を今回の補正予算に計上いたしまして、
支援をしていきたいというように思っていますが、これからもそうした事業展開には関係機関と連
携を図りながら、支援体制も整えていきたいと思っております。
また、ご指摘がございましたように、市といたしましても本年度、県が観光振興支援事業として
推進しております、魅力ある観光地づくりモデル事業の実施モデル地域として、6月5日に山梨県
知事から指定をいただきました。今後、平成17年度に策定いたしました、市の観光の指針であり
ます南アルプス市観光基本計画、これにつきましても一応、案は出ておりますが、今回このモデル
事業の指定を受けましたから、これらを受けてよく見直しを行い、最終確定はいたしてまいりたい
というように思っております。
したがいまして、まだ一般にこれは公表はいたしておりません。その中で南アルプスのブランド
の確立というようなこともうたわれておりますし、さらにまた山の観光、山里の観光、里や野の観
光を結び付けた観光地づくりを、その方向性として今後の構造計画を策定して魅力ある観光地づく
りに取り組んでいく考えであります。
特に、広河原周辺につきましては、一般乗用車の乗り入れ規制もいたした関係上、環境省関東地
114
域環境事務所で平成17年度に1千万円、今年度に1千万円、計2千万円の環境整備のための調査
計画費を計上していまして、現在、公園化の充実に取り組んでいただいております。
したがいまして、来年以降につきましては、この調査結果を踏まえまして、ビジターセンター等
の整備をはじめといたしまして、諸事業を取り入れる方針だと聞いております。国のほうでは施設
は国でつくるけれども、管理については市へ任せるというようなお話も出ておるところでもござい
ます。まず、これらの課題の解決と併せまして、観光地づくりの根幹であります観光協会も含めた
組織体制の整備につきましては、将来に向けた観光振興の展開を図るには、ご指摘のように必要不
可欠だと考えております。早急に市商工会、農協などの関係機関との連携と協力をいただく中で、
来年度に向けまして市観光協会と夜叉神観光協会の一本化を目指して、日常に即しました観光振興
の基盤づくりができるように、取り組んでまいりたいと思っています。
この地域の特性でもあります、山里・山岳・田園といった自然環境の異なる3つの地域にある多
種多様な資源と、南アルプスという強力なイメージを活用することにより、観光振興や観光地づく
りを展開することで、観光客の受け皿としてのまちづくりを目指し、南アルプス市を訪れる観光客
を市民一人ひとりが温かく迎えられる、魅力ある観光地づくりの実現に向けて取り組んでいかなけ
ればならないと思っております。
先ほど申し上げましたように、観光基本計画は一応、案は出ておりますけれども、再度、ここの
ところいろいろな事業の取り組みがございますから、それまでも含めまして、最終的には関係者の
意見等ももう一度集約しながら、策定することにいたしたいと思っております。
以上でございます。
○議長(清水勝則君)
教育委員長、齋藤美鈴さん。
○教育委員長(齋藤美鈴君)
小学校の英語教育についてのご質問にお答えいたします。
まず、英語教育に対する本教育委員会の考え方でございますが、去る3月27日、中央教育審議
会外国語専門部会より、小学校における英語教育についての審議状況が公表され、小学校5年生か
ら週1時間程度の学習を実施することが望ましい等の意見が、教育課程審議会における審議へと送
られました。この中では音声・文法等を中心に英語力の向上を図ることより、言語や文化に対する
理解を深めるとともに、積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度の育成をすることを重視
し、基本とすることが適当であると考えられております。
本教育委員会といたしましても、このようなスタンスで英語教育が導入されていくのであれば、
現在、市内の小学校において実施されております、国際理解教育の実績を生かし、発展させていく
ものであるととらえられるため、新学習指導要領において設定された場合には、十分な条件整備を
行う中で導入していけると考えております。ただし、現状における中央教育審議会外国語専門部会
の審議状況では、今回の提言をもとに教育課程部会において、今後、各教科等を見渡した場で総括
的に検討されるべきであり、必修とするかどうか、教育課程上の位置付けをどうするか、授業時間
数をどのように設定するかが決定されるべきものであるとしております。本教育委員会といたしま
しても拙速を避け、今後、教育目標や内容の設定のあり方等について、方針が確定したところで英
語教育のあり方について、十分な研究および条件整備を行う中で効果を上げる事業展開がなされる
よう、取り組んでまいりたいと考えております。
次に、市内小学校での英語教育の取り組み状況についてでございますが、まず市内の小学校にお
ける現状につきまして、ご説明いたします。
115
ご質問の英語教育につきまして、英語の指導内容を理解し、定着させることを目的とした授業は
現在、小学校では実施しておりません。しかし15小学校すべてにおいて、1年生から6年生まで
国際理解教育として、英語活動を含む学習を外国人英語指導助手を活用して行っております。これ
らは市として総合的な学習の時間において展開されており、英語に関して興味・関心を持つ、英語
の歌やゲームを楽しみ、ゲームを通してALTや友達と進んでかかわるといった、異文化理解やコ
ミュニケーション能力の育成等を目指した学習として成果を上げております。
また、県教育委員会におきましては、平成3年度よりビバ小学生国際理解活動推進事業の指定研
究を始め、平成16、17年度には豊小学校でレッツチャレンジ小学生英語活動推進事業の指定を
受け、コミュニケーション能力を身に付けるための取り組みを進めてまいりました。英語を用いた
活動に対する意欲や異文化への興味・関心の向上も成果として挙げられております。
さらに、県教育委員会よりこの4月に小学生英語活動ミニ手帳が、小学校5、6年生全員を対象
に配布され、国際理解教育や日常生活の中での表現活動に役立てられております。
また、英語教育が必須化された場合の問題点と課題でありますが、問題点につきましては、先に
述べましたように、今後、文部科学省によりどのような形で英語教育が位置付けられるか、まだ明
確にはなっておりませんが、
例えばすべての小学校に英語教育が教育課程上に位置付けられた場合、
次のような4つの課題があると想定されます。
まず1つには、指導の主体となる学級担任への十分な研修および学級担任の英語活動指導法研究
の必要性。2つ目には英単語や構文を機械的に反復するのみの、スキル中心の学習が展開され、学
びの意欲低下や早期の学力差が生じることへの懸念。3つ目として、地域在住の外国人・留学生・
ALT等の指導助手の確保とその効果的活用法の研究。4つ目といたしまして、中学校における英
語教育への接続などが挙げられます。特に、英語科免許を持たない学級担任が十分な研修なしで授
業に臨み、早期からの英語嫌いを生み出すような状況が生じましては、導入の目的に反する形とな
ります。今後の教育課程部会等の審議の経過を見守りながら、子どもたちが意欲を持って英語学習
に向かえるよう、指導体制等条件整備に努めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
○議長(清水勝則君)
代表監査委員、勝敏夫君。
○代表監査委員(勝敏夫君)
内藤議員の質問事項第3の定期監査についてのうち、監査委員からの指摘事項や検討・要望事項
について、監査委員は対応結果をどの時点で報告を受け、総括をしているのかにつきまして、ご答
弁を申し上げます。
監査における指摘事項等の事後措置についてでありますけれども、まず監査結果の取りまとめに
つきましては、監査委員が監査の結果につきまして、それぞれ自己の意見を取りまとめまして、そ
の合議によって監査の結果に関する報告を決定いたします。これを市長、議会等に提出し、公表を
いたしております。
また、監査結果の報告の提出につきましては、報告書として市長、議会をはじめ関係する委員会
等に提出をし、また各所属長には報告書を配付し、検討・要望事項等の措置についての対応をお願
いいたしているところであります。
議員の質問でございます、その対応結果をどの時点で報告を受け総括をしているかでございます
けれども、定期監査等の際にそれぞれ改めて検討・要望事項等についての措置状況などの報告をそ
れぞれの部局から受け、確認をいたしまして、さらに対応が必要とされる事項等がある場合につい
116
て、積極的な対応措置等についての指導をいたしているところでございます。
さらに今般、市におきます市税等、収納対策本部等の設置についてでありますけれども、これら
につきましては、定期監査でありますとか、決算監査等における滞納の状況等に応じた対策処理方
針等を検討・策定をし、財源の確保を図ってほしいという要望事項の措置ということの表れである
と存じております。今後におきましても、その成果を期待するところでもございます。
答弁、以上でございます。
よろしくお願いいたします。
○議長(清水勝則君)
総務部長、内藤希香君。
○総務部長(内藤希香君)
内藤議員さんの3点目の監査委員からの指摘事項や検討・要望事項について、どのような方法で
解決・検討しているかというご質問について、お答えいたします。
地方自治法第199条に基づく定期監査は年1度実施されております。平成17年度の定期監査
は、平成17年11月8日から平成18年1月12日までの約2カ月間にわたって、当該年度中の
4月1日から定期監査実施1カ月前に執行した事務および財務に関する運営および管理が合理的・
効果的に執行されているかについて、監査が実施されました。市長部局および関係委員会では、監
査委員の結果報告を受け、定例庁議などの折、議題として取り上げ、その解決策について協議し、
その対応は各部局にそれぞれ指示をいたしております。
監査委員より報告をいただきました指摘・検討事項の案件につきましては、すでに改善に向け実
施中のもの、計画化され予算化されつつあるもの、また今後の調査研究が必要なもの等に大別はさ
れますが、当該監査の結果を参考にして、措置を講じたものにつきましては、次期監査時の案件と
して、その機会を得て報告をいたしております。
いずれにしても、定期監査は市の事業の運営、管理の執行について監査し、その結果を公表し、
民主的な行政執行の確保を図ろうとするものであります。執行部としましては、今後とも指摘事項
について法を遵守し、改善への努力をいたしてまいります。
○議長(清水勝則君)
再質問。
内藤政勝君。
○5番議員(内藤政勝君)
観光振興につきまして、再質問させていただきたいと思いますが、先般、市役所の観光課を訪れ
ましたら、ちょうど観光シーズンだと思いますが、職員も大方出払っておりますし、問い合わせの
電話だと思いますけれども、しょっちゅう電話が来たような状態でございます。これでは、親切な
観光に対しての誘導はできないなというような感じがしたわけでございますが、先ほど市の観光協
会、それから夜叉神の観光協会の統一化を目指して、組織体制を充実させるというようなことのご
答弁がございましたけれども、ぜひとも南アルプス市そのものがブランドでございますから、南ア
ルプス市観光協会と、
こう名乗っていろいろそれに対応したならば、
良い結果が出るではないかと、
こう思います。
そういうわけで、早く統一されて、一本化されて、ぜひとも観光行政に力を入れていただきたい
と、こんなふうに思います。
要望でございます。
117
○議長(清水勝則君)
新政かがやきの割り当て時間は5分間残っております。
関連1問はできると思いますので。
関連質問はありませんか。
( な し )
以上で内藤政勝君の質問を終結いたします。
次に質問順位10番、秋山武彦君の発言を許します。
10番、秋山武彦君。
○10番議員(秋山武彦君)
私は通告いたしました、大きく2点について質問させていただきます。
その前に、昨年の3月議会において、私は徳島堰一瀬水門取り付け水道の改修につきまして、一
般質問させていただきました。
厳しい財政状況の中、
市長はじめ執行部の皆さんの温かいご配慮で、
早速18年度当初予算に計上していただき、
地域の皆さんも大願成就で非常に感謝しておりますし、
私も昨年まで百々地区田場土木の委員長をしておりまして、長年の課題解決ができ、肩の荷が下り
た思いであります。誠にありがとうございました。
それでは質問に入らせていただきます。
まず、農業振興についてでありますが、今、農業は農家数の減少や高齢化の問題を抱え、また国
際的にはWTO(世界貿易機関)の農業交渉が大詰めを迎えるなど、大きな転換期を迎えておりま
す。
農業就業人口は過去10年間で約2割減少し、
65歳以上の人口はおおむね6割に達するなど、
農業離れが深刻であります。南アルプス市内では現在、農家数4,946戸、そのうち専業農家
662戸、第一種兼業1,755戸、第二種兼業2,233戸、自給的農家1,290戸という状
況でありまして、10年前と比べ約380戸ほど減少しております。
いささか古い話になり恐縮でありますが、私が就農したのが昭和36年、今から45年前になり
ます。その当時もまた我々農家にとって、暮らしは一向に改善されず、他産業との格差も非常に大
きかったと記憶しております。
この年に農業基本法が制定、
果樹と畜産が成長作目として奨励され、
この地域におきましても、養蚕から果樹への転換が進んできました。昭和40年代になりますと、
当時の池田首相の所得倍増論に沸きまして、高度経済成長のもとで果物の消費も飛躍的に増大し、
作れば売れる時代となり、多肥多収の言葉どおり、いかに反収を上げるかに専念し、努力した毎日
でもありました。
時として自然の猛威や気象災害に悩ませられ、悲哀を味わう年もありましたが、全体の流れから
すれば比較的、順調な推移ではなかったかと思います。その後、田中首相の登場により、日本列島
改造論の中で地価の上昇にもつながり、農家も少なからず恩恵を受けてきたことも事実です。しか
し、49年の石油ショックと狂乱物価で時代は高度経済成長から安定成長、そして低成長時代へと
移り変わり、大きく様変わりしてまいりました。この間、昭和36年にはレモン、47年にはグレー
プフルーツ・豚肉等の輸入自由化、53年にはアメリカ産サクランボの輸入解禁となりね63年に
は牛肉・オレンジの自由化で、国際化の波は一層厳しいものになりました。この40年間で40倍
になったといわれる食料の貿易、今では市場流通の6割が外国産であるといわれておりまして、日
本は世界一の食料輸入国であります。
また、米の消費量の落ち込みにより、稲作も昭和45年から生産調整が実施され、51年の水田
再編対策では21万5千ヘクタールの減反面積、それが平成15年には水田農業経営確立対策のも
とで、101万8千ヘクタールにまで拡大。1人年間100キロから今では60キログラム消費が
118
減少する中、果樹等への転換が相当進んでおり、産地間競争を一層厳しいものにしております。
地球温暖化による各産地の出荷時期の重複、不況による購買力の低下、また消費者ニーズも多様
化する中で、農産物価格が低迷し、農家の収益も非常に減少してきております。農業が生活の糧と
しての魅力のなさゆえに、後継者の育成、担い手の確保を一層難しいものにしておりますし、そう
した結果が遊休農地の増加につながってきております。
政府は、これまでのようにすべての農業者を対象とする施策を見直し、担い手・認定農業者への
支援集中の明確化を打ち出しております。食料自給率が昭和40年73%であったものが、今では
40%にまで落ち込んでおり、国内農業の強化は無論大事でありますし、後継者を育てることは際
優先課題だと思います。しかし、工夫すれば農業収入が伸びると思えるようにならないと、やろう
とする人はなかなか増えてこないと思います。そうした厳しい状況下の中にあって、我々果樹農家
が生き残っていく道は観光しかなく、これからの南アルプス観光に大いに期待しているところであ
ります。
先ほどの内藤議員の質問と一部重複しますけれども、6月6日付の山日に山梨県は、魅力ある観
光地づくりモデル事業の本年度実施地域として、南アルプス市と峡南地域を指定した。両地域は県
の支援を受け、本年度、地域観光振興計画を策定し、来年度から2年間で計画に基づく事業展開を
行う。南アルプス市は市のブランドを確立し、旧町村にまたがる山岳や山里などを結び付けた観光
地づくりを進めるとの記事がありました。観光地の三大要素は見て、体験して、食べて、その結果
が驚き、感動、癒しにつながることだといわれております。南アルプス市の観光資源は、南アルプ
ス四方の北岳をはじめとし、仙丈ケ岳・間ノ岳の3千メートル級の山々や北沢峠・仙水峠・広河原・
白鳳渓谷・夜叉神峠等、里山では櫛形山や千頭星山の中腹にかけての伊奈ケ湖・菖蒲池・御庵沢渓
谷等の景勝地があり、櫛形山周囲にはアヤメをはじめとする500種類の高山性の植物が一斉に咲
く姿は見事な観光資源だと思います。
さらに、里山の裾野に広がる果樹園は花の時期、ピンクとホワイトのコントラストの素晴らしさ
と、初夏から実りの秋までにわたり、たわわに実る果実を摘み取って、その味を堪能できる満足感
もあります。
さらに歴史的に見ても、御勅使川流域には武田信玄公による治水事業によって築かれた、国指定
の将棋頭と石積み出しが施設として現存しております。長谷寺本堂や安藤家住宅の重要文化財等、
古き良き時代の南アルプス市の風土を象徴する歴史的文化財が随所に点在しております。さらに南
アルプスの清冽な自然水、整備された道路網、いくつかの温泉施設、また日本有数のパイプオルガ
ンもあります。ループ橋から見る夜景は非常に素晴らしく、これらの観光メニューには事欠きませ
ん。これらの宝の資源を、どのように活用して観光ルートに生かしていくのかが、これからの南ア
ルプス観光の鍵になると思いますし、これと果樹観光をどう結び付けていくのかが、今後の課題だ
と思います。
魅力ある観光地づくりモデル事業の中で市は果樹観光について、
どのような考えを持っ
ておられるのか、お聞きいたします。
また、3月議会市長説明要旨の中に、やる気と能力のある経営者の育成、高品質で付加価値型の
農産物の生産、創意と工夫に満ちた営農活動への取り組み、遊休農地の発生防止と有効活用等、述
べられ積極的な支援を表明されております。我々、農家にとって大変勇気付けられる思いでありま
すが、これら4点にとりまして、今後どのように進めていかれるのか、お聞きいたします。
また先般、市内の農地所有者に農地の有効利用を図る基礎調査として、農地意向調査が実施され
ました。すでに集計も終えられていると思いますが、今後の農地はどのような動きになるのか、こ
の結果についてお聞かせください。
119
次に、市内CATVの統合についてであります。
市内のケーブルテレビの事業運営は旧町村ごとに分割されており、旧芦安村地区では村営事業を
市が引き継ぎ、白根地区は旧白根町と民間団体が出資した第3セクターが運営する白根ケーブル
ネットワーク株式会社、八田は株式会社日本ネットワークサービス、櫛形・若草は峡西CATV、
甲西は富士川CATVと4社がそれぞれ運営をしております。市は各事業者に同一内容の行政情報
の放映を委託しておりますが、放映時間や回数が異なり、緊急時の情報の迅速・均一といった行政
情報の公平化につきましては、数多くの問題点を抱えております。
市は昨年度9月に市内CATV統合庁内検討委員会を立ち上げ、CATV統合に着手との新聞報
道もありました。その中に、芦安地区のCATV事業の運営を白根地区の第3セクター白根ケーブ
ルネットワークに統合させることを検討していて、本年度中に結論を出すとのことでありました。
その後どのような動きになっているのか、これまでの経緯についてお聞きいたします。
また、今年3月に出されました集中改革プランによりますと、第3セクターの抜本的な見直しを
図るとのことで、ケーブルテレビ事業については、まず放映関連のケーブルテレビ事業の統合を検
討し、その後、白根ケーブルネットワークの民営化等を含めた検討を行うとあります。しかし、南
アルプス市内のケーブルテレビ施設の現状を見ますと、
白根ケーブルネットワークの加入率は91.
4%、八田のネットワークサービスが81%、芦安地区は94%、櫛形・若草地区の峡西CATV
は82%、しかし甲西地区の富士川CATVは37%と非常に低い数字であります。それでも、こ
こ3年間で27%から10%ほどアップしたそうであります。しかし、これからはもっともっと加
入推進を図っていくことが大事であり、それが情報の共有化につながっていくのだと思っておりま
す。こうした状況を市としてどのように考えておられるのか、お聞きいたします。
次に、5年後の2011年7月24日に地上波テレビ放送がアナログから完全にデジタル化され
ます。デジタル化されますと、とにかく映像がきれいになり、双方向デジタルに対する行政参加、
携帯電話でもテレビ放送が見られる。高齢者や障害者にやさしいサービスの充実、また地域情報が
得られるといった大きな利点もあります。
しかし、デジタル放送は従来のアナログ放送に比べ電波の波長が弱いため、障害物に弱く遠くま
で届きにくい。このため、県内では従来どおりの受信が難しくなるといわれており、8チャンネル
のフジテレビ、10の朝日テレビ、12のテレビ東京の受信が極めて難しくなるといわれておりま
す。これは、県内放送の送信所、笛吹市坊ケ峰と関東広域の送信所、東京タワー、八王子送信所か
ら同じ周波数の送信があった場合、近くの坊ケ峰から出される電波が優先されるためだそうであり
ます。
県内のCATVの加入率が87%、
せっかく加入して多くのチャンネルを楽しんできたのに、
デジタル化によって不便さの出る可能性もあります。全国の民間放送事業者でつくる民放連、日本
民間放送連盟が地上デジタル放送については、CATV事業者に対し再送信の同意を出さない方針
とのことでありますが、
こうしたことに今後どのように対応していかれるのか、
お聞きいたします。
以上、大きく2点、私の一般質問といたします。
よろしくお願い申し上げます。
○議長(清水勝則君)
秋山武彦君の質問の途中ですが、ここで昼食のため暫時休憩といたします。
再開は午後1時30分といたします。
休憩
午前11時52分
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
再開
午後 1時29分
120
○議長(清水勝則君)
休憩前に引き続き会議を開きます。
石川市長。
○市長(石川豊君)
秋山議員さんのご質問にお答えいたします。
議員さんが長らく培ってきた農業の体験を通じまして、現在の農業のあり方についての推移につ
いてお話がございました。かつての時代とは違いまして、非常に厳しい時代を迎えたなという感じ
はいたしております。特に農業は自然環境を相手の仕事でございますから、最近のように地球温暖
化というような現象が、作物の生育とともに出荷の時期等も変わってまいりまして、そういうもの
が価格の変動にも影響するというようなことがございまして、大変な時期だなというように思って
おります。
まず第1番目のご質問の、やる気と能力のある経営者の育成、高品質で付加価値型の農産物の生
産、創意と工夫に満ちた営農活動への取り組みを積極的に支援、遊休農地の発生防止と有効活用に
ついて、今後どのように推進していくかというようなご質問でございました。
まず1点目の、やる気と能力のある経営者の育成、高品質で付加価値型の農産物の生産、創意と
工夫に満ちた営農活動への取り組み、遊休農地の発生防止と有効活用について、今後どのように推
進していくかということのご質問でございます。
ご案内のように国においては、昨年新たな食料・農業・農村基本計画が策定されました。その中
で、国は今までの幅広い農業者を一律に対象といたしました施策体系を見直しまして、地域におけ
る担い手、いわゆる認定農業者を対象として各種施策を集中的・重点的に実施していくという施策
の改革を示しております。本年4月には、食料農業農村政策推進本部において、
「21世紀新農政
2006」が決定されました。そして予算・金融・税制等の各種施策につきまして、担い手へのさ
らなる集中化・重点化を推進することとして、特に公共事業の採択等においても、担い手確保の取
り組みを要件化とすることを検討し、さらに化学肥料や化学合成農薬の使用の低減等による環境保
全型農業を促進することといたしております。
そのために、意欲と能力のある担い手を育成・確保し、併せて担い手への農地の利用集積を促進
する必要がございます。しかし、意欲と能力のある担い手を育成・確保するには、農業が魅力ある
産業でなければならず、他産業従事者並みの収入、労力に見合う安定した収入が得られなければな
らないと考えられます。低価格農産物の輸入や産地間競争等による国内農産物の価格の低迷は、農
家の収入を低減させております。これにより若者が農業以外の職業を選択することに伴い、担い手
の不足、また農業従事者の高齢化により、遊休農地が発生いたしております。
こんなことから市では昨年、市の認定農業者会を設立いたしました。制度研修や農業情報提供等
を行ってきたところでありますが、本年度も引き続いて研修や情報提供等により育成を図ってまい
ります。また、県立農業大学校に在学し、将来、農業を志す学生を対象に農業後継者奨学助成金の
補助もいたしております。なお、本年度は山梨県の単独事業であります、大規模農業経営モデル育
成事業に協力し、モデル法人の経営改善計画策定の指導および農地の利用集積などを支援し、担い
手の育成・確保を図っていきたいと思っております。
一方、農産物のブランド化による付加価値販売のための措置といたしまして、昨年度より南アル
プスブランドとして期待の持てるスモモ「貴陽」のサイドレス栽培試験圃場を設置いたしまして、
栽培方法の確立を図っております。さらに桃につきましても、JAこま野管内の栽培農家によりま
して、白凰系の「あかつき」の優良選抜の中から7月10日ごろを熟期とする糖度、食味ともに良
121
く大玉の品種が見つかりました。何年かの経過をたどりまして、市内農家に普及することにいたし
ました。組合員からネーミングを募集し、その最終決定を市長に任せるということになりまして、
「アルプス小町」という命名をいたしました。これは速やかに商標登録の申請を進めるとのことで
すので、市といたしましても、ブランド化に向けまして、JAこま野と協力して計画を進めてまい
りたいと思っております。
併せまして、減農薬・減化学肥料を普及・定着するための推進事業も支援してまいります。新た
な食料・農業・農村基本計画では、新しい担い手として集落営農や農業法人を位置付けております
が、地域提案型集落営農の促進事業を昨年度、白根地区にモデル事業として導入し、集落の共同活
動による営農を継続する体制づくりをしており、今後、地域に定着するよう推進していきたいと考
えているところであります。
創意と工夫に満ちた営農活動への対応としては、従来の生産および販売という経営の中に体験や
加工という工程を加え、農業への理解と付加価値販売を行っている経営体を新しい農業経営形態の
モデルと位置付け、その活動を支援してまいります。
遊休農地への対応といたしましては、先に実施した農地意向調査をもとといたしまして、貸借や
売買による農地の流動化を促進するため、担い手農家への農地情報提供を行い、併せまして従来か
ら取り組んでまいっております、遊休農地等流動化促進事業による奨励補助金の交付や地域提案型
遊休農地活用推進事業によりまして、遊休農地の解消と有効活用を図ってまいります。
行政としては、農業が魅力ある産業として成り立つよう、農業を支援していくために、これらの
施策を展開しておりますが、基本は農業者自らが考え、努力・創意工夫をしていかなければならな
いものと考えますので、秋山議員さんの体験等を通じ、認定農業者等の育成等にお力添えをいただ
ければと思っております。
次に、農業振興の一環として魅力ある観光地モデル事業についてのご質問でございます。
先ほど内藤議員のご質問にもございましたけれども、今年度から県から事業の地域指定をいただ
きましたので、平成17年度に本市が策定をいたしました観光の指針であります、南アルプス市観
光基本計画をもとに、県の支援をいただく中で主要施策等をさらに具体化させ、各事業の展開を図
るために、行動計画を策定することとなっております。この計画に基づく事業の施策展開につきま
しては、平成19年度から2カ年間、ハード・ソフト両面から県からの支援策を講じていただける
事業であります。
ご質問でありますが、果樹振興との結び付けですが、観光基本計画で示しております、市内の個
性豊かな観光資源である山岳・山里・田園といった自然環境等が異なる地域にある多種多様な資源
と、南アルプス市という強力なイメージを活用しながら、観光開発に取り組んでまいります。今後、
年代や性別によって異なる観光志向に応じた観光メニューの提供が図れることにより、新たな試み
として田園エリアの中で季節のフルーツを味わうパーラーや加工体験、完熟フルーツの果樹狩り等
の事業展開ができるものと期待いたしております。
この事業は本年度、商工会が全国商工会連合会から補助金を得まして、本市のフルーツの真価を
知ってほしいということと、さらに地元の商工業者と農家で提携をしていただきまして、完熟した
フルーツを活用しながら、新しい果実を使った食品の開発等を考えているものでございます。市と
いたしましても、1,200万円の事業費に対しまして、補助金が800万円ございますから、そ
の負担額の2分の1である200万円を助成し、この事業を成功させようと思っているところであ
ります。
これからは地域の中でJAと商工会が連携を深め、ともに協働で事業展開することこそが必要で
122
はなかろうかと思っております。お互いに競い合うのではなくて、お互いの力を出し合って、新し
い観光資源をどうしていくかということにを取り組んでいただくことが大事でございまして、そう
いうことをやることによって、本市の観光振興にも大いに寄与してくれるものと期待いたしている
ところでもございます。近年になりまして、商工会も積極的に活動いたしておりますので、どうか
JAも、昨晩もそんなことでいろいろ打ち合わせをやっていただいたようでございますが、これか
らはそういうような形を取っていただくように、お願いをいたしたいと思います。
以上でございます。
○議長(清水勝則君)
企画部長、野中國幹君。
○企画部長(野中國幹君)
それでは、秋山武彦議員さんの2点目であります、市内CATVの統合につきまして、ご答弁を
させていただきます。
まず始めに、市内CATVの現状について整理してみますと、秋山議員さんのご質問にもありま
したように、市内には形態の異なる5つのCATVが混在しております。八田地区は株式会社日本
ネットワークサービスが運営し、市では同社から1つのチャンネルを賃貸して行政番組を放送して
おります。白根地区は第3セクターの白根ケーブルネットワーク株式会社が運営を行い、主に白根
地区での行事や話題などを取材しての自主放送も行っております。また、芦安地区は市営で行って
おりまして、櫛形・若草地区は有限会社峡西CATVが運営をし、同社も自主放送を実施しており
ます。さらに、甲西地区は富士川CATV株式会社が運営し、自主放送は実施しておりませんが、
増穂町・鰍沢町も放送エリアとして再送信サービスを行っております。
このような中でコミュニティーチャンネルとしてのCATVの持つメリットを最大限に生かすべ
く、市内各地区の身近な話題や市からのお知らせなどを中心に行政自主放送番組を制作し、各CA
TV局に委託して市内に放送しているところであります。
そこで、まず市内CATV統合庁内検討委員会についてのご質問でありますが、先ほども申し上
げましたとおり、市内各CATV局に同一内容の行政情報の放映を委託しておりますが、それぞれ
放送時間や回数が異なります。このため、情報が迅速・均一に伝わるには、委託先は少なくする必
要があるとの観点から、昨年、市内CATV統合庁内検討委員会を発足させたところであります。
昨年度は4回の検討会を開催して、各CATV局の経過や現状の把握、八田・芦安地区でのアンケー
ト調査も実施し、情報収集に努めてまいりました。
委員会の協議の中では、まず芦安CATVと白根CATVの統合から進めることとし、現在も新
たなメンバーでこの課題解決に向けて検討しております。芦安CATVは合併前から白根CATV
との接続を前提に施設が整備されておりますが、昨年は地域審議会や区長会にも芦安CATVの今
後の方向性についてご説明し、
また住民の皆さんにも5回に分けて地区説明会を開催いたしました。
その結果、白根CATVへの接続について、おおむねご理解をいただいたと認識しておりますが、
現時点での問題点は白根CATVに接続した場合の加入金や番組利用料金などであります。並行し
て話題に上がっております、地上デジタル放送への対応と併せ、今後も住民の皆さんの意向を十分
踏まえ、指定管理者制度も視野に入れながら対応してまいりたいと思います。
次に、CATVへの加入状況についてのご質問でございますが、市民の皆さんと協働してまちづ
くりを進めていくためにも、積極的な行政情報の公開は必要不可欠であり、CATVを媒体として
情報伝達も、その手段の1つであります。行政情報の効率的な共有化のためにも、より多くの世帯
でCATVに加入していただくのがよいのは申すまでもありませんが、甲西地区の場合、加入率が
123
4割程度となっているのは、それなりの事情があると思われます。一般的にCATVの開局の大き
な目的に、難視聴の解消が挙げられます。甲西地区は比較的、電波の状態が良く現在のアナログ放
送においては東京波も受信できますので、CATVに加入して再送信を受けなくてもよいというこ
とがあります。また、富士川CATV局は当初から自局でニュースなどの取材をして放送する自主
放送は実施してないということもあり、加えて甲西地区全体にケーブルが敷設されていないという
状況もあります。
これらのことから、他の地域より加入率が低くなっていると考えられます。今後は同局にさらな
るケーブルの整備と加入率アップのための営業努力をお願いするとともに、市でもコミュニティー
チャンネルとしてのCATVの持つ魅力や可能性を生かしながら、住民参加のツールとして使って
まいりたいと思います。
次に、デジタル放送に関するご質問についてでございますが、山梨県内では地上デジタル放送を
NHK甲府放送局が本年4月から開始し、7月からは山梨放送とテレビ山梨が始めます。地上デジ
タル放送のメリットはハイビジョンの高画質や高音質、テレビで番組表が見れたり、双方向性を生
かしたクイズ番組などへの参加や防災情報等、データ放送の視聴、またワンセングと呼ばれる携帯
電話での視聴などが挙げられます。これらは白黒テレビからカラーテレビに変わったとき以上の大
革命であります。
現在のアナログ放送は2011年7月24日で終了いたしますが、芦安CATVを除く市内の
4つのCATV局につきましては、県内の地上デジタル放送対応はほぼ完了している状況でありま
す。秋山議員ご指摘のとおり、県内のNHK甲府、NHK教育、山梨放送、テレビ山梨は見れます
が、東京の地上デジタル放送の視聴につきましては、このままいきますと今後、山梨県内では受信
が非常に厳しい状況になると考えられております。それはデジタル化の特性もありますが、地上デ
ジタル放送のチャンネルが東京の放送局と山梨県内の放送局とで、一部重複して設定されているこ
とによります。例えば、NHK甲府放送局のチャンネルはU21、NHK教育がU23、フジテレ
ビのチャンネルがU21、テレビ東京のチャンネルがU23となっておりまして、いわゆる同チャ
ンネルでございますので、フジテレビを見たいときにU21チャンネルに合わせますと、NHK甲
府が映ってしまいます。より近くから送信しているNHK甲府のほうが電波が強いため、フジテレ
ビは映らないという結果になってしまいます。
さらに、全国の民間放送事業者で構成する民放連、いわゆる日本民間放送連盟が地上デジタル放
送についてはCATV事業者に対し、再送信同意を出さない方針を打ち出したこともあります。こ
れらを解決するため、山梨県内のCATV事業者で構成するCATV連絡協議会が民放連と区域外
再送信の同意を得られるよう、目下、折衝中でありますが、好感触を得ているとの報告も受けてお
ります。
いずれにいたしましても、この問題は本市だけの問題ではなく、県内の各自治体にとっても同様
ですので、民放連とCATV協議会との折衝の推移を注視しながら、必要に応じて他の自治体とも
連携して、県や国に働き掛けていきたいと考えております。なお現在、CATVに加入せずアンテ
ナで東京波を受信し視聴している皆さんは、デジタル化になれば基本的に県内の4つのチャンネル
しか視聴することができませんので、この機会にCATVに加入を検討されることを期待したいと
思っております。
以上でございます。
○議長(清水勝則君)
ただ今、野中部長の答弁中、訂正がございますので、部長より訂正をお願いいたします。
124
○企画部長(野中國幹君)
ただ今、私の答弁の中で八田地区の運営形態の説明中、1つのチャンネルを賃貸と申し上げまし
たが、正しくは1つのチャンネルを賃借するということでございますので、訂正をお願いしたいと
思います。
○議長(清水勝則君)
農林商工部長、武内栄君。
○農林商工部長(武内栄君)
秋山議員さんの3点目、農地意向調査の集計結果についてお答えいたします。
この調査は農地の有効活用を図るための基礎調査として、農林水産省の補助金を活用して実施い
たしました。市内の農地は約7万筆、約2,780ヘクタールありますが、この調査は登記簿上の
農地所有者を対象として、死亡者・相続未了者・共有者は除外し、7,728人、5万6,348筆
に対して、その農地の耕作状況と今後の意向についてアンケートを行いました。また、市内在住の
農地所有者に対しましては、今後の規模拡大の意向も合わせてアンケートをいたしました。その結
果、
4,
800人の方から合計3万7,
503筆の農地について回答をいただき、
回答回収率は62.
11%でありました。調査集計につきましては、1年以上耕作していない農地、いわゆる遊休農地
は5,469筆、全回答に占める割合は15%です。228ヘクタール、同12%でありました。
今後の意向は耕作していくとの回答が1万958筆、同29%、632ヘクタールと34%であり
ます。これ以外は貸したい、売りたい、農地以外に転用したい、また無回答でありました。また、
規模拡大の意向では185人の方から借りたい、あるいは買いたいとの回答があり、総面積合計は
38ヘクタールでありました。
現在、調査の集計が終了していますので、この結果について今後検討していく予定ですが、回答
をいただいた意向については、個人に関する情報でありますので、その取扱いには十分な注意を払
う中で、認定農業者を優先して売り貸し情報を提供していく考えであります。また、市農業委員会
とも情報を共有し、農地の有効利用が図られるよう、この売り貸し情報を提供しております。なお、
雑草の除去もされていない遊休農地の所在と、その農地についての今後の意向も、ある程度把握で
きたことから、平成16年度から取り組んでおります、地域提案型遊休農地活用推進事業導入の予
定地等にも活用していく考えであります。
以上であります。
○議長(清水勝則君)
再質問。
秋山武彦君。
○10番議員(秋山武彦君)
どうも、ありがとうございました。
まず、魅力ある観光地づくりモデル事業についてでありますけれども、この事業指定を受ければ
県の観光部が所管する補助事業が最優先されると同時に、他の部局との連携によりまして支援が受
けられるとのことであります。
先ほど市長から言われましたように、
南アルプスという強力なイメー
ジを活用していただきまして、各種団体連携の中で、このモデル事業で新たな果樹振興につなげて
いってほしいと思っております。
次に、農業施策の今後の推進についてでありますが、非常に難しい問題でありまして、一朝一夕
にできるものではなく、一つひとつの積み重ねが大事だろうと思います。市長言われますように、
農業者自らが考え、努力、創意工夫していくことが大事でありますけれども、今のこの難しい農業
125
状況の中では、農業者だけの努力で打開することはできないわけであります。当然、農家を束ねる
JAこま野には農業協同組合の原点である相互扶助の精神の中で、組合員の営農と生活を守るとい
うことを、これまで以上に取り組んでいただかなければならないと思っております。私、当局から
は農業というのに非常に温かい配慮をいただいておると思います。果樹共済掛金についても、平成
16年までは10アール当たり500円でありまして、市の負担が135万6,400円でありま
した。平成17年度からは掛金の3分の1の助成をいただいておりまして、これが974万5千円
であり、おかげさまでこれによりまして果樹共済の加入面積も2万4千アールから2万6千アール
ということでもって、10%ほど増えたそうであります。
また今回6月補正では、JAこま野が作成するポスターや出荷物等に南アルプス市を明記する農
産物ブランド化推進事業として助成していただけるそうでありまして、本当に農家は恩恵を受けて
おります。また、先ほど部長から言われましたような地域提案型遊休農地活用事業でありますけれ
ども、これも16年度から始まりまして、県の補助が50、市が50であります。16年度が2町
1反で17年度は2町歩でした。これには伐根であるとか堆肥の導入、それから苗木の助成という
ことで本当に希望者にとってはありがたい事業であります。
3月の新聞に、地球温暖化の進行で2030年の県内の平均気温は1.3度上昇し、盆地で高温
障害の恐れが予測されると。これによって果樹分布の変化の可能性が指摘されております。そうし
た中、西野支所管内におきましては、平成17年度から21年の5年間にかけて、温暖化に伴いサ
クランボの結実不良が発生しているため、サイドレスのある遊休農地を整備して、どの品種が南ア
ルプスに適応するのか判断し、今後の農業振興に役立てるとのことであります。こうした地域に要
望のあるものにつきましては、今後とも積極的にまたよろしくお願いしたいと思っております。
それから私、昨年9月議会におきまして、苦情の多い放任されている遊休農地につきまして、草
刈り管理条例を制定して対処してほしいというような要望を出しました。
今回、
質問通告にはなかっ
たわけですけれども、農業振興に関連して質問をちょっとさせていただきますが、そのときの農業
委員会の会長さんの答弁は、
農業経営基盤強化促進法の改正点の1つである遊休農地対策整備では、
農地所有者等に対し、草刈り命令制度が創設されたと。この命令に従わない場合は市町村が草刈り
などを行い、それに要した経費は行政代執行の規定が準用され、農地所有者に負担させることがで
きるようになったといわれましたが、昨日の相原議員さんからも質問がありました。1年近く経過
しようとしておりますが、現在の進捗状況についてお聞きしたいと思います。
以上です。
○議長(清水勝則君)
武内栄君。
○農林商工部長(武内栄君)
昨年9月に農業経営基盤強化促進法が改正され、昨年9月1日からの施行ということで、前回ご
説明をさせていただいてあります。この事業でございますが、経営強化促進法にかかる基本構想と
いうものを作成していかなければならないということになっておるわけですが、17年度に市のほ
うでは作成をして、県のほうに協議を上げてございます。ですから、もっと早くにもなるのかなと
いうふうな形で考えておりましたけれども、県のほうでも基本計画を前年度、17年度に作成をし
ておりまして、それらの整合とか、そういったところの中でまだ市のほうに、その市の基本計画に
対して許可がまいっておりません。そうしたことから、この行政代執行等の適用になるような草刈
り等につきましての実施については、まだ要活用農地としての指定、こういうふうなことができな
い状況ですので、現在のところはまだ前年度と同じ状況の扱いでございます。
126
以上です。
○議長(清水勝則君)
秋山武彦君。
○10番議員(秋山武彦君)
ありがとうございました。
これは地域から非常に要望も多い問題であります。先ほどの魅力ある観光地づくりのモデル事業
と相まって、できるだけ早い時期から、この問題に取り組んでいただきたいと思います。
以上お願いをして、私の質問を終わります。
ありがとうございました。
○議長(清水勝則君)
以上で秋山武彦君の質問を終結いたします。
これより会派名、
アルプス21の割り当て時間に10分ほど余裕がありますので、
アルプス21に
よる関連質問を行います。
清水議員。
○6番議員(清水実君)
今、秋山議員さんのほうから市内のCATVの問題を取り上げていただきました。
そして、野中企画部長の答弁がございました。その中で芦安地域のことにも触れていただきまし
て、大変ありがとうございます。でも、芦安地域においては、地域審議会あるいは地域の方にいろ
いろな今後のデジタル化についてのご説明もいただいたと、
私も聞いております。
そういった中で、
芦安地域はご承知のとおり、今まで村単独で合併前から組合をつくりまして、皆さんで有線を共同
アンテナというものでカバーしていたということですが、今度のデジタル化につきましては、もう
それも対応できないということで、合併する前にもうそのことをすでに承知しておりまして、白根
CATVのケーブを芦安に引き込んであります。それに今度、接続していくわけでございますが、
接続するということになれば、当然、加入料というものがかかっていきます。そういったものにつ
きましては、芦安時代もかなり苦労しておりますので、その加入料みたいなものにつきましては、
ぜひご検討をお願いして、無料にできれば、その点ぜひご検討していただきたい、そんなことをお
願いしたいと思います。
○議長(清水勝則君)
石川市長。
○市長(石川豊君)
加入金につきまして、どうしても会社のほうで提供しろということになりますと、行政負担もや
むを得ないかなというように思っています。ただ、会社のほうは助役が今のところ理事長でござい
ますから、十分話し合いをしまして、まけてもらってというように考えています。
以上です。
○議長(清水勝則君)
ほかに関連質問はありませんか。
( な し )
以上で関連質問を終結いたします。
次に質問順位11番、志村裕子さんの発言を許します。
7番、志村裕子さん。
127
○7番議員(志村裕子君)
議長よりご指名をいただきましたので、6月定例市議会に提出されました案件、ならびに市政一
般について質問いたします。
最初に森林セラピー基地、森林ウォーキングロードの設置について、お伺いいたします。
森林浴の提唱から23年、森林の地形を利用した医療やリハビリテーション、カウンセリングな
どを行う森林セラピーが近年、注目を集めています。今年4月には林野庁と国土緑化推進機構が森
の中で心と体を癒す効果が高いと認めた6市町村を森林セラピー基地に、森林浴に適した遊歩道の
ある4市町村をセラピーロードに、それぞれ全国10カ所を認定しました。森林セラピーは健康増
進やストレス解消の効果に加えて、知的障害者の療育に生かすなど、さまざまな治療にも活用され
始めています。
海外では欧州や北米を中心に多くの実践例があります。特にドイツでは120年前から森林療法
を取り入れており、日本では林野庁が2004年春に民間企業や医療関係者らによる森林セラピー
研究会を発足させ、産・官・学が連携して森林療法に関する調査研究を進めていると伺っています。
さらに効果が優れた地域を認定し、国民の利用に役立てたり、地域の活性化につなげていこうと森
林セラピー基地候補全国サミットも開催されています。各地の自治体、特に過疎地や高齢化が進む
地域では、地域の豊かな森を生かそうと、観光振興や住民の健康づくりなどに役立てるため、森林
を総合的に活用する計画も報道されております。
本市においても、勇壮な南アルプス山脈のふもとに広がり、富士山に次いで高い主峰北岳を有す
る市として、伊奈ケ湖県民の森や芦安山岳館周辺の自然林の活用等、森林セラピー基地に適した自
然環境があります。毎年、秋ごろセラピー基地申請も行われると聞いております。環境に配慮した
行財政体制を確立していく上で、また山村振興等に寄与するためにも、市民の皆さまに手軽に利用
していただく、森林セラピー基地の設置を提案いたします。お考えをお伺いいたします。
2点目に、企業の協賛などによる子育て支援についてお伺いいたします。
子育て中の家庭の負担を軽減しようと買い物や施設を利用する際に、料金割引や特典を受けられ
るサービスを提供する自治体が広がっています。
経済的支援と地域における子育て支援の両面から、
有効な支援策の1つと考えられます。
過日、少子化担当大臣と地方自治体トップとのブロック会合でも、石川県のプレミアムパスポー
ト事業など、先進的な取り組み事例として企業の協賛による子育て支援が紹介されました。実施し
ている自治体の多くがパスポートやカードを交付し、それを利用者が店などで提示する形を取って
おります。本県でも先進県として「やまなし子育て応援カード事業」を立ち上げて、18歳未満の
子どもが3人以上いる家庭を経済的に支援していただける店舗や施設を募集しています。事業の概
要は、県が登録した協賛店舗・施設に協賛ステッカーを交付し、市町村は対象家庭に応援カードを
交付するものです。支援内容は次のようになっております。
山梨子育て応援カードを持参した方に店舗ごとに独自の割引・特典を設定し、サービスを提供し
ていただきます。サービスの例として全商品、学用品何%引き、毎月19日、これは育児の日です
が、食料品を何%引き、お子様ドリンク1杯無料サービス、何円以上購入で記念品贈呈、来店者抽
選で優待券贈呈など、仕組みのポイントはいかに多くの地域の店舗・施設の協賛が得られるかにあ
ると思います。
本市においても多くの店舗・施設に協賛を呼び掛け、この事業に取り組んでいただきたいと思い
ます。お考えをお伺いいたします。
3点目に学校図書館図書整備費の予算確保について、お伺いいたします。
128
今日さまざまな情報メディアの発達、普及や子どもの生活環境の変化により読書離れが指摘され
ています。このような深刻な状況をかんがみ、子どもがより読書に親しむ環境をつくるため、平成
13年12月、子どもの読書活動の推進に関する法律が施行され、図書館の充実を含む子どもの読
書環境の整備について、国や地方の責務が明記されました。
こうした状況を踏まえ文部科学省は、平成14年度を初年度とする学校図書館図書整備のための
5カ年計画を策定し、毎年、約130億円、総額650億円が地方交付税で措置されてきました。
平成18年がその最終年度となります。学校が整備すべき蔵書について、文部科学省では公立の小・
中・盲・聾・養護の各学校の学級数別に学校図書館図書標準を定めています。
平成15年発表の学校図書館の現状に関する調査によると、その標準に対して100%達成して
いるのが、
小学校では全国2万2,
644校のうち7,
871校、
34.
8%。
中学校では1万240校
のうち2,965校、29%といずれも40%に満たない状況です。また、平成14年度における
各都道府県別小学校1校当たりの図書購入費を見ると、全国平均は42.1万円、最低は青森県の
18.6万円、最高は山梨県の70.7万円と3.8倍もの格差が生じています。
ご承知のとおり、地方交付税で措置されたものは、各自治体で自動的に図書の購入費になるわけ
ではありません。地方交付税は使途が制限されず、どう使うかは各自治体の裁量によるので、ほか
の予算にも流用されることもあります。学校図書館整備以外でも市長説明要旨の中で述べられまし
た、善意の寄附金を財源として、児童の情操教育のための青少年児童センター図書整備費100万
円、同じく若草図書館図書購入費100万円を計上してありますが、これは大変ありがたいことと
感じております。
小泉首相が就任演説でも述べられました、
米百俵の精神、
教育こそ市発展の礎であると思います。
18年度までの交付税措置ですので、図書費として予算を確保するよう、お願いいたします。お考
えをお伺いいたします。
第4点目に、住民基本台帳カードの利活用の提案について、お伺いいたします。
住民基本台帳カードは住民基本台帳法に基づいて、平成15年8月25日から希望する住民に対
して市町村から交付されているICカードです。
これは私のICカードです。
このICカードは高度なセキュリティー機能を有するカードであり、そのセキュリティーの高さ
ゆえ、民間においても銀行のキャッシュカード、クレジットカード、ポイントカード、ノンストッ
プ自動料金収受システムなどで活用が広がっています。
総務省では、
このICカードである住民カー
ドの導入にあたって、カード内の住民基本台帳ネットワークシステムで利用する領域から独立した
空き領域を利用して、それぞれの自治体において、さまざまな住民サービスが可能であるとして、
12の例を挙げております。そのうち7つサービスを全国の自治体で利用可能な標準的システムと
して、地方自治情報センターにおいてICカード標準システムとして開発し、希望する区・市町村
に対し、原則として無償で提供しています。平成17年8月末現在で101の自治体で条例が定め
られ、さまざまな事務に利用されています。
このたび、総務省より住民基本台帳カードの利活用、手法等に関する検討会報告書が公表され、
住基カードの多目的利用を推進している多くの先進事例が紹介されています。これらの事例を参考
にして、本市においても住民サービスに資するための積極的な取り組み提案をお願いいたします。
お考えをお伺いいたします。
5点目に出産育児一時金の委任払い創設について、お伺いいたします。
健康保険法改正案など、医療制度改革関連法案が2月10日に閣議決定されました。今通常国会
129
での成立による同法案には、出産育児一時金の増額が盛り込まれています。その内容は今年、平成
18年10月から出産育児一時金を現行30万円から35万円に増額するというものです。これに
よって、政管健保は平成18年10月スタートとなる予定ですが、ここでお伺いいたします。
1.市町村国保においても同時期にスタートできるよう、配慮をお願いいたします。
2.他の自治体での先進事例もあるように、市単独で一時金に上乗せの計画はありますか。
3.現行制度では一時的にではあれ、生活費から出産費用を準備しなければなりません。そこで
出産育児一時金を国民健康保険から医療機関に直接支払う受領委任払い制度の創設を要望いた
します。
お考えをお伺いします。
以上で私の質問を終わります。
ありがとうございました。
○議長(清水勝則君)
石川市長。
○市長(石川豊君)
志村議員さんのご質問にお答えいたします。
ご指摘がございましたように、近年、レクリエーション活動や健康づくりの場といたしまして、
森林環境が多様に活用されるようになり、森林が持つ癒し効果に関心が高まりつつあります。林野
庁・国土緑化推進機構では国民の森林に対する期待の高まりを受けまして、森林を取り巻く環境な
どを総合的に活用した森林浴などのレクリエーション活動、リハビリテーション、カウンセリング
をはじめとする医療活動、また健康の回復、維持増進を図るため平成16年度に森林セラピー研究
会を設立いたしまして、森林療法に関する調査研究、広報活動、森林療法の実践にかかわる諸条件
の整備・検討を始めております。
同時に、研究会では森林療法や森林体験プログラムの具体的な実践を図るため、森林セラピー基
地、セラピーロードの認定制度を設置いたしました。認定されるまでの手続きにつきましては、書
類審査を経てノミネートリストへの登録、
専門家チームによるフィールド実験、
評価報告書の作成、
それに基づく2次審査を受けまして、登録基準を満たした場合、森林セラピー研究会の認定運営委
員会の評定により認定されることになっております。
平成17年度の認定申請数は全国から36市町村の申請が出されたようです。その中から27カ
所が昨年、生理実験を実施しておりまして、本年4月には全国で森林セラピー基地が6カ所、セラ
ピーロードは4カ所誕生いたしております。県内では山梨市が三富川浦西沢渓谷を森林セラピー基
地として、ならびに万力公園をセラピーロードとして申請をして、現在、審査を受けておるようで
あります。今週には専門家による生理実験を実施し、来年、認定される予定だと聞いております。
当市では森林セラピーにかかる予備調査、および専門家チームによる生理実験による予算措置と
して、700万円を計上しているということであります。申請にかかる経費については、申請者の
負担でございまして、フィールド生理実験費、実験期間中の機材運搬、現地調査等にかかる4名以
上の人件費および被験者最低12名以上の確保と、その経費等が義務付けられております。審査基
準といたしましては、リラックス度を評価したフィールド生理実験等の結果、五感に働き掛ける良
好な自然環境、当該地へのアクセス等、立地条件、環境、施設等の整備状況、管理主体の有無と管
理実態、地域住民の受け入れ態勢、将来構想、継続性・発展性、セールスポイントが加味されてお
ります。
また、森林セラピーを効果的に実施するためのフィールドの条件といたしましては、特に規定は
130
ありませんが、ある程度、平坦な地形、まとまったエリア、森林内の歩道の整備、森林療法に活用
できる広場、休憩施設、またアクセスが容易なこと、優れた景観ポイントがあること、病院・保養
所のバックアップが得られること、多様な実施形成、周辺に騒音・悪臭・振動がないなどの諸条件
が必要であります。
現在、市内ではこの条件に最適な環境を有しているのは、県民の森・伊奈ケ湖周辺であると考え
ております。平成17年度には森林環境教育の場としてウッドチップを敷き詰めた遊歩道を、新た
に3コース整備いたしました。
また、
本年4月29日には県民緑化祭りが伊奈ケ湖周辺で開催され、
そのときの事業といたしまして、森林セラピー体験、爽やか森林浴が同会場周辺で実施されており
ます。本市では、既存のこうした森林を有効に活用できる環境が整っておりますので、山梨県でも
今年3月に森林セラピー推進指針を出しておりますから、現在ある遊歩道などを活用しながら、森
林浴体験、市民の健康づくり、森林環境教育プログラムの創出を山梨県等の指導を受けながら、検
討してまいっていきたいと思っております。
森林セラピーは全国的にも取り組みが始まったばかりでありまして、活動や行為の対象などにつ
いて確立されたものがまだありませんが、医療・福祉・森林・観光・環境など、さまざまな分野の
団体や個人のかかわりが必要であることを考えおりますので、今後、関係各機関と連携を通じまし
て、森林セラピー基地としての具体的な要件について検討いたしたいと考えております。
私からの答弁は以上です。
○議長(清水勝則君)
教育長、野澤達也君。
○教育長(野澤達也君)
志村議員さんの学校図書館図書整備費の予算確保について、お答えいたします。
読書活動は児童・生徒の情操の涵養、知識や教養を得る上で非常に大切なことであります。本市
においても、各学校では国語の時間は当然のこと、朝の10分間読書、読み聞かせ、集会活動など
四季折々の行事の中に織り交ぜ、取り組んでおります。さて、本市の小中学校における1校当たり
の図書購入費、平成18年度の予算額ですが、小学校が95万2千円、中学校が115万5千円で
す。また、学校図書館図書標準の達成状況、これは2005年度末でございますが、小学校では
124%、中学校では101%であります。
文部科学省が平成18年4月26日、学校図書館の現状に関する調査結果をまとめ公表いたした
わけですが、小学校の状況を見ますと、1校当たりの図書購入費は山梨が全国で1番で69万1千
円、中学校は89万4千円で全国3位になっております。
本市においての図書資料購入費は全国や山梨県の資料を比較して見たとき、群を抜いて十分確保
されていることがご理解いただけるものと思います。今後も学校図書館図書整備の充実に一層努め
てまいりたいと思います。
以上でございます。
○議長(清水勝則君)
志村裕子さんの答弁がすべて終わっておりませんが、ここで暫時休憩といたします。
再開は午後2時45分といたします。
休憩
午後 2時29分
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
再開
午後 2時45分
131
○議長(清水勝則君)
休憩前に引き続き会議を開きます。
保健福祉部長、住吉一徳君。
○保健福祉部長(住吉一徳君)
それでは、志村議員さんの企業の協賛などによる子育て支援の質問にお答えしたいと思います。
今回の山梨子育て応援カードの事業につきましては、少子化が進行する中、子育て家庭を地域・
企業および行政が連携し、支援する仕組みを育て、18歳未満の子どもを3人以上持つ家庭を経済
的に支援する事業でございます。
県と市は協同して応援カード事業にあたることとなっており、先に県の児童家庭課より市の子育
て支援課と観光商工課へ事業説明と協力要請があり、取り組むべく調整会議を行いました。18歳
未満の子どもが3人以上いる世帯が、市に応援カード交付申請を保険証等の証明書類を添えて提出
し、市では応援カードを発行するということでございます。そして、応援カード事業に協賛する店
舗・施設等が提供する特典を受けるという事業でございます。協賛企業も協賛ステッカーを掲示す
ることで、企業のイメージアップにつながり、売上向上に結び付くと思われます。本市におきまし
ても、応援カード事業の趣旨を広報、ホームページ等で市民・事業所に周知を行い、18歳未満の
子どもが3人以上いる家庭の応援カード交付申請の促進を図るとともに、申請があった場合は応援
カードの発行事務を行います。
市内の協賛事業所への依頼は商工会に事業の説明を行い、商工会からも事業所に依頼要請をして
いただき、また会員以外の事業所、指定管理者制度で民間事業者が参入している温泉施設等へは直
接出向き、応援カード事業の協賛事業所の募集拡大を行っていきます。県児童家庭課に確認したと
ころ、応援カード事業協賛の申し込みはすでに40事業所があり、南アルプスでも1事業所の申し
込みがあったと聞いております。10月から事業開始を予定しているため、今後も協賛事業所の募
集に観光商工課と協力して、取り組んでいきたいと考えております。
以上でございます。
○議長(清水勝則君)
市民部長、大芝政則君。
○市民部長(大芝政則君)
志村裕子議員の4点目の住民基本台帳カードの利活用についての質問にお答えいたします。
行政サービス向上と行政の効率化の一環として、
電子政府・電子自治体の構築が進められる中で、
平成18年8月に住民基本台帳ネットワークシステムの第1次稼動が行われ、氏名・住所・生年月
日・性別の住民4情報を国や都道府県を含めた行政機関がネットワークで結び、共有することによ
り公的各種申請および手続き等を簡単に行えることを目的に、平成15年8月25日より住基ネッ
トの第2次稼動の1つとして住民基本台帳カードの交付が開始されました。
本市における住基カード発行申請の動向は高齢者および自営業者が多く、
特に女性が運転免許証、
またはパスポート等の代わりに身分証明書として申請するケースが多くなっております。人口に比
較すると交付申請は少なく、その少ない理由としては、利用者側からするとサービス内容の利便性
に不便な点が見受けられます。一例として住基カードを利用して自宅からインターネットにより各
種証明書交付等を電子申請した場合、証明書等を市役所に持ちに行かなければならないこと、もし
くは郵送による交付がありますが、別途手数料がかかることなどの状況があり、このような利便性
が悪いことから、交付申請件数が少ない状況です。
また、住基カードを多目的利用している市町村のサービス内容は、各種証明書自動交付機の利用
132
が最も多く、そのほかに印鑑登録証、申請書自動作成、公共施設予約、図書館カード等に多く利用
されており、全国で102自治体が多目的利用を行っております。県内では現在のところ、多目的
利用している市町村はありません。
本市でも総合窓口制度検討会を関係部課職員により設置し、平成17年度から検討会を開催し、
その検討項目の中で各種証明書自動交付機の設置について内容等を協議した際に、自動交付機用の
カードは住基カードを利用してはどうかといった点について検討した経緯があり、住基カード交付
等の現状説明および活用方法説明を行いました。しかしながら、電算システム等の兼ね合いもある
ため、平成18年度に再度、協議をすることになっております。電算システム等との兼ね合いにつ
いては、本市の電算システムは本年度より再リース契約となり、順次、次世代システムへの切り替
えについて検討を行っていく段階であり、そのような状況の中で現行システムに新たに住基カード
利用の自動交付機システムを導入することは、現在のところ差し控えたいと思っております。
また、自動交付機利用以外の利用方法については、その協議結果を踏まえ、先進事例等を参考に
すること、および住民ニーズを把握して関係部課職員により研究を進めるということです。
先日の山日新聞に笛吹市および甲州市が広域活用で地方自治情報センターのICカード標準シス
テム補助事業の助成を受け、住基カード利用による証明書自動交付機の導入記事が掲載されました
が、同事業は複数団体による広域交付等の実践実験事業であり、本市単独でのシステム導入では補
助基準に該当していないところです。
今後も、住民の利便性の確保と窓口業務の敏速化の推進に努めていきたいと考えております。
ご理解をお願いいたします。
続きまして、大きい5点目の出産育児一時金の委任払い創設についての3項目について、お答え
いたします。
高齢化の進展などにより、20年後の国民医療費は現在の約2倍の56兆円に膨れ上がる見通し
となる中で、
平成20年度から医療制度を抜本的に改革し、
現在の老人保健制度を廃止しての75歳
以上の後期高齢者医療制度の創設や、都道府県単位の保険者の再編、統合ならびに医療費適正化事
業など、また市町村国保の財政安定化を図る保険財政共同安定化事業などを盛り込んだ、政府提出
の健康保険法等改正案と医療法等改正案は5月18日、
衆議院本会議で可決、
参議院においても6月
14日に本会議において可決され、本案は成立されました。
この医療費改革の基本的方針は、医療制度の持続可能性を保持し、国民皆保険を堅持することと
し、保険者の自立性・自主性を尊重した上で給付の平等、負担の公平を図り、医療保険制度の一元
化を目指すものであります。
志村議員の言われるように、出産育児一時金につきましては、この改正の中で公的保険給付の内
容の見直しの1つとして、少子化対策を踏まえ平成18年10月から出産育児一時金の額を現行の
30万円から35万円に引き上げることとなっております。
1番目の出産育児一時金については、市町村国保においても同時期にスタートできるよう配慮を
願いますとの質問でありますが、今回、本改正案が成立しておりますので、法の趣旨に沿い9月議
会に市国民健康保険税条例の一部改正案を上程する予定で、出産育児一時金の額を現行の30万円
から35万円へ引き上げを図っていきたいと考えております。その折には、よろしくお願いいたし
ます。
次に2番目の他自治体で先進事例がありますが、市単独で一時金に上乗せの計画はありますかと
の質問ですが、県下の上乗せの実施状況については、現行の30万円に対し山梨市が4万円、甲州
市が5万円、笛吹市が2万円、鰍沢町が1万円のそれぞれ若干ですが上乗せをしておりますが、ま
133
だわずかの実施数であります。加えて現在の本市の国民健康保険税の財政状況は今議会に国保税条
例の一部改正案を提出させていただいたとおり、その中で国保税の引き上げをお願いしている状況
でありまして、さらに平成18年10月からの医療費制度改革等により、市国保財政の状況が今後
どのように推移していくか、見極めていく必要もありますので、お尋ねの出産育児一時金の市単独
での上乗せにつきましては、今後、県下の動向を踏まえる中での検討課題としていきたいと考えて
おります。
次に、3番目の現行制度は一時的にであれ、生活費から出産費用を準備しなければなりません。
そこで出産育児一時金の国民健康保険から医療機関に直接支払う受領委任払い制度の創設をという
質問でありますが、本市では被保険者の出産費用の便宜を図るため、平成15年4月1日の合併時
から国保連合会が行う貸し付け事業に対して、貸し付けを斡旋している「南アルプス市出産費資金
斡旋要綱」による、いわゆる出産費資金貸付制度を行っております。現在のところ、その利活用は
少ない状況であります。また、県下の受領委任払い制度の導入につきましても、現在のところはあ
りません。さらに、この受領の委任払い制度を導入するには、医療機関の協力を得なければできな
いことでもありますので、当面は出産予定の1カ月前から貸付申請のできる出産費資金斡旋要綱の
活用を十分に図ることとしまして、現行制度の中での対応といたしたいと思いますが、今後、医師
会・国保事務協議会等とも話し合っていきたいと思っております。ご理解をお願いいたします。
○議長(清水勝則君)
ただ今の大芝市民部長の答弁の中で間違いが出ましたので、訂正をお願いします。
○市民部長(大芝政則君)
ただ今の私の答弁の中で、住民基本台帳ネットワークシステムの稼動時期を平成18年8月と申
し上げましたが、正しくは平成14年8月でございます。
お詫びして訂正申し上げます。
○議長(清水勝則君)
以上で志村裕子さんの質問を終結いたします。
公明党クラブの割り当て時間は、すべて消化いたしましたので、公明党クラブの質問を終結いた
します。
次に質問順位12番、亀ケ川正広君の発言を許します。
12番、亀ケ川正広君。
○12番議員(亀ケ川正広君)
3問について、日本共産党市議団の一般質問を行います。
まず始めに、保育園と放課後児童クラブが指定管理者への第2次検討対象とされています。保育
所については、古くなった保育所の施設整備の後に指定管理化する計画があります。これらの事業
は指定管理化せず、市直営のまま実施されるよう求めます。これは3月議会の私の代表質問でも質
問したところです。その後、公立保育所の民営化は違法であるとする画期的な判決が2つ出されて
いますので、紹介をいたします。
4月20日、大阪高等裁判所は大阪大東市が公立保育所を民営化したことにより、子どもに多大
な被害があったとして、市に1世帯当たり33万円の損害賠償を命じる判決を出しました。大東市
が公立保育所6園をすべて民営化する方針を出したのは2001年11月、この1年半年後の
2003年4月、上三箇保育所というところがあるそうですが、この保育所の民営化を強行、社会
福祉法人が運営する民間保育所としました。民営化で保育士が全員交代をし、経験の少ない保育士
になることで子どもの精神的負担、児童の安全への重大な危険が生じかねない状況や混乱が生じた
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と認定し、行政の責任を断罪する判決でした。
さらに5月22日には、横浜地裁は公立保育所の保育園の民営化は違法という、全国で初の判決
を出しました。これは横浜市の市立保育園の民営化問題で、民営化した4園に通う児童の保護者
68人が同市を相手取り、損害賠償を求めたものです。判決は保育園民営化を違法とし、原告団計
29世帯、1世帯当たり10万円の支払いを命じました。
原告団は、
1.わずか3カ月の期間で職員が一斉に入れ替わり、子どもの混乱、ケガの増加など保育環境の
悪化があった。
2.市側の説明が不十分であり、同民営化が児童の健全育成を義務付けた児童福祉法に違反して
いると主張しました。
判決は児童福祉法により、保護者の保育所を選択する権利は保障されており、法的利益があると
して、この権利を侵害する場合には正当な理由と十分な代替措置が必要だと指摘しました。市の対
応は早急な民営化を正当化する根拠としては、不十分だと断じました。子育て対策を真剣に考えな
ければならないときに、経費の削減を人づくりと子育て支援の上におく保育所と放課後児童クラブ
の指定管理者化は、行ってはならないと考えますが、市長の考えを改めて伺います。
2番目、就学援助について伺います。
貧困や格差社会の広がりが子どもと教育にまで及んでいます。南アルプス市でも就学援助受給世
帯が今年度は440世帯となり、2003年度の209世帯と比べ倍以上に増えており、就学援助
の役割がそれまで以上に重要になっています。制度の趣旨を保護者に丁寧に説明し、必要な世帯が
利用しやすいようにする努力を求めるものです。
1つ目、小中学校の保護者には就学援助についてのお知らせというプリントが学校を通じて配布
されていますが、このプリントの内容の改善を求めます。A4の1枚のプリントですが、ちょっと
小さいものですけれども、大変分かりにくいものとなっております。この中では、就学援助制度は
義務教育は無償とした憲法26条、教育基本法第3条、教育基本法の教育の機会均等など、学校教
育法第25条に基づく国民の権利であるので、
この趣旨を説明する文言を明記してもらいたいです。
また、お知らせでは義務教育を受けさせることが困難な場合というふうに説明をしているのです
が、
これではよほど困っている家庭に限られるという印象があり、
うちは何とか生活できるからと、
申し込めないと思われる方がいるかもしれません。これらの改善策として、この制度の趣旨の説明
を次のようにされたらどうでしょうか。
ご家庭の事情(収入、世帯状況など)に応じて学用品や給食費などを国の法律に基づいて援助す
る制度です。
こういう説明書きにしてもらえないかとお願いするものであります。
また、援助を受けられる方、準要保護者の条件が個条書きでしてありますが、これは大変分かり
にくい記述となっております。パッと分かるように、例えば1人親の場合は年収何百万円以下とい
うような目安となるような年間所得額を明記することはできないでしょうか。
以上の改善とともに、プリントの親しみやすい体裁なものに改善をしてもらいたいと思います。
2つ目、新1年生入学説明会での申請用紙の全員配布と説明、またPTA総会の場での学校から
の説明など、折に触れ制度の説明と案内を行うように求めるものです。教育長の考えを伺います。
3番目、住宅リフォーム助成制度と小規模工事登録制度について質問します。
長引く不況と格差社会の広がりは、地元建設業者や職人に大きなしわ寄せをもたらしています。
住宅メーカーの進出により、町場の工務店の仕事はめっきり減っています。峡西地域は職人さんが
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多い地域であり、この方々の仕事を確保することは、地域経済の活性化という点でも重要でありま
す。
1.地元業者に住宅のリフォームを注文した住民に、工事費の5%から10%を自治体が助成す
る住宅リフォーム制度を行う自治体は各地に出ています。南アルプス市でも実施する考えはな
いかを伺います。
次に、2004年10月から実施をしている小規模工事登録制度の発注状況はどうでしょうか。
2005年3月議会での私の質問への答弁では、市としても最大限、市内業者の受注機会の拡大な
らびに地元業者の育成に努めるとしました。地域経済の活性化のためにも積極的に活用と発注をし
てもらいたいと思います。
住宅リフォーム助成制度の創設や小規模工事登録制度の積極的な活用は、
地域経済をストレートに刺激をするものであり、中小建設業者の育成と地域経済の振興策として有
効であるので、実施と積極活動を求め、市長の考えを伺い質問とします。
○議長(清水勝則君)
石川市長。
○市長(石川豊君)
亀ケ川議員さんのご質問にお答えいたします。
市内には16の公立保育所と5つの私立保育園がございます。平成17年度は南アルプス市保育
所連合会を設立いたしまして、延長保育事業、子育て支援センター事業、一時保育事業、障害児保
育事業等、関係者相互の融和と保育事業の発展を目指し、待機児もなく運営をしております。民間
で認可保育所を経営できるのは、社会福祉法人と決められていましたが、児童福祉法が改正され、
企業が経営に参加してもよいこととなり、平成15年9月には地方自治法を改正して指定管理者制
度が導入され、保育所も指定管理者制度が適用できることとなりました。導入に成功した自治体も
ありますが、議論が不足をして裁判等に発展してしまった自治体もございます。保育所は保護者や
地域の皆さんに支えられて運営しておりますので、指定管理者制度の適用につきましては、保護者
などの合意は不可欠ではないかと思っております。
また、放課後児童クラブは市内の17の全小学校区において、公設・公営の形で実施いたしてお
ります。登録者数は平成16年度、約860人だったのが、18年5月現在で1,015人と年々
増加の傾向をたどっております。こうした中、この5月には厚生労働省と文部科学省が協力して、
より一層の充実を図るとともに、早急に全国のすべての小学校区において、放課後児童対策を実施
するという記事を目にいたしました。教育委員会が指導し、学校は従来より積極的にかかわること
で学ぶ意欲のある子どもたちが学習の機会を得られ、また経済的な理由から塾等に行けない子ども
たちにも、支援が受けられるように配慮したプランが掲げられております。
今後は、放課後子どもプランというものを創設し、総合的な少子化対策の一環に位置付け、全国
で手狭になってきた放課後児童クラブを学校の空き教室を使うことで、内容を充実したものにして
こうという狙いのようでございます。市ではすでに温泉施設を含んだ95の施設で指定管理者制度
を導入し、保育所、学童保育施設は第2次の計画の中に入っております。
本市といたしましては、民間活力をどのように生かすか、今後の施設整備と併せまして、国の取
り組み等も視野に入れながら、子どもたちのことを第1に考え、調査研究を行いながら、この問題
につきましては慎重に対処してまいりたいと考えております。
以上です。
○議長(清水勝則君)
教育長、野澤達也君。
136
これから答弁される執行部の皆さんにお願いでございますが、答弁もぜひ適切・簡明にお願い申
し上げます。
大変すみません。
○教育長(野澤達也君)
ただ今、
議長よりご指摘もありましたし、
亀ケ川議員からも簡潔にということでございますので、
簡略に説明を答弁したいと思います。
就学援助の問題について、お知らせの内容が少し難しいではないかということと、それから内容
を分かりやすく親しみやすい体裁にできないかということでございます。実は昨年までは非常にや
さしい内容でお知らせを出しておったわけでございますが、その内容を十分に理解されないという
のか、誤解されるという部分もありまして、かなり高額所得であっても、うちではもらえるではな
いか、
実は家庭経済がすごく大変なんだというような問い合わせが結構あったというようなことで、
今年度ちょっと法的なことも載せたわけでございます。確かにご指摘のあるように、やや硬い内容
かなということでありますので、来年度に向けましては、私ども、分かりやすくて誤解を招かない
ような体制に見直していく。文言等についても検討していきたい、こんなふうに考えております。
それから年間所得を明記できないかということでございますが、これも世帯構成は扶養親族の状
況というようなことで、一概に何十万円、何百万円以下では、この制度に該当しますというような
提示はできかねるという状況でございます。これもご理解をいただきたい。
それから、新1年生の説明会での申請用紙の配布やPTA総会での制度の説明・案内を行うよう
に求めるということでございますが、現在は担任を通して家庭訪問や学級懇談の折に説明をやって
おりますが、新1年生の説明会、あるいはPTAの総会の折等にも、こういった趣旨説明をするよ
うな機会を持てるよう、また学校と話し合いをしていきたいと、こんなふうに思います。
なお、申請用紙につきましては、これは全員に必要ないわけですので、紙も無駄になるというこ
とで、1枚のお知らせ用紙の下のほうに申し込み欄を付けまして、それで申し込みのあった保護者
に対しては申請用紙を渡す、こんなふうに検討してまいりたいと思います。
以上です。
○議長(清水勝則君)
総務部長、内藤希香君。
○総務部長(内藤希香君)
亀ケ川議員さんの3点目の2の質問にお答えをいたします。
地域経済の活性化のためにも積極的な活用と発注をしてもらいたいが、2004年10月から実
施している小規模工事登録制度の発注状況はどうかのご質問にお答えをいたします。
当初、まだ景気の回復の兆しが見えてこない状況を考え、一昨年10月に市内における零細業者
の受注拡大を目的とした小規模工事等契約希望者登録制度を施行したことは、議員のご承知のとお
りでございます。この制度は市契約の規定に基づく入札参加の資格者登録を受けていない方で、内
容が軽易な契約の発注施工を希望する方を登録し、市が発注する50万円未満の軽易な工事・修繕
において積極的に業者選定の対象とするもので、市内経済の活性化ならびに市内業者の受注機会の
拡大を図るものであります。今年度の登録者数は登録の切り替え申請時期にもあたりますが、4月
時点で111社が登録を済ませております。
また、昨年の運用状況を見てみますと、主な内容といたしましては、市営住宅、小中学校、保育
園等の雨漏り、トイレ・プール等の修理が58件、窓ガラス・ドア等の修繕が74件、さらには網
戸の張り替え、ガラスなどの修繕行為と合わせまして合計210件の発注がございました。ちなみ
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に一昨年におきましては71件の発注件数でございます。また、一昨年におきましては、年度の途
中から制度の運用を開始したこともありまして、一概に比較することはできませんが、発注件数に
つきましては、年々増加の傾向にあると感じておるところでございます。
今後、市といたしましても、最大限、小規模工事等契約希望者登録制度を活用し、市内業者の受
注機会の拡大ならびに地元業者の育成、さらには競争性の徹底にも努めてまいりたいと考えており
ますので、ご理解をいただきたいと思います。
以上です。
○議長(清水勝則君)
建設部長、東條一邦君。
○建設部長(東條一邦君)
亀ケ川議員さんのご質問事項の3の1の、地元業者に住宅のリフォームを注文した住民に工事費
の一部を助成する自治体がある。本市でも実施する考えは、のご質問にお答えいたします。
個人住宅に関する補助制度といたしましては、
地震に強い安全なまちづくりを目指し、
平成15年
度より木造個人住宅の耐震診断事業を実施しており、
今年度までに245戸を診断しました。
また、
耐震診断結果による総合評点が0.7以下の場合、その木造個人住宅の耐震性を高めるため、耐震
補強工事を行う所有者に対し、耐震改修事業費補助金交付制度を設け、前年度より実施しておりま
す。この耐震補強工事に際し、リフォームを併せて計画される所有者も多く、また改修工事という
観点から地元の施工者に依頼することが多いようです。
ご質問の住宅リフォームに関する工事費の一部助成につきましては、いくつかの他県で実施して
いる例も承知しております。本市においては、耐震補強と別に福祉関係補助とし、重度身体障害者
住宅改修補助や介護保険補助の居宅介護住宅改修補助などがあり、利用がなされています。これか
らは、まず防災に向けて施策を最優先に考え、より安心で安全な暮らしづくりのため、耐震に関し
た事業を展開してまいる所存でありますので、ご理解をいただけるよう、と考えております。
○議長(清水勝則君)
共産党南アルプス市議団の持ち時間は残り3分です。
再質問の場合は簡略に1問だけに限ってください。
亀ケ川正広議員。
○12番議員(亀ケ川正広君)
保育所と学童放課後児童クラブの指定管理化について、再質問を行います。
市長の先ほどのお話では、保育所を指定管理化の第2次対象としているけれども、適用するにあ
たっては保護者の合意が不可欠であるというふうにお話をいただきました。ということは、保護者
が困ると言えばやらないというふうに理解をしてよろしいでしょうか。
○議長(清水勝則君)
石川市長。
○市長(石川豊君)
十分、保護者の理解を得ていなくて強制的にやることは違法だということで、賠償金の支払いが
命じられたという経過がございますから、民間保育所もあることでありますから、必ずしも民間に
移すということが悪いとは思っておりません。
だけれども、
保護者が反対するということであれば、
それを強引に行うことはできないではないかというように思っておりまして、そんなことで答弁と
いたしました。
以上です。
138
○議長(清水勝則君)
以上で共産党南アルプス市議団の一般質問を終結いたします。
次に質問順位13番、向山敏宏君の発言を許します。
8番、向山敏宏君。
○8番議員(向山敏宏君)
通告の2点について質問をいたします。
まず第1、学校施設の整備状況についての落合小学校グラウンド整備の今後の計画についてであ
ります。学校施設の整備状況でありますが、第1次の南アルプス市総合計画、学校施設の整備充実
として、学校グラウンドやプールの整備・改修を計画的に進めるとあります。そこで、この整備計
画の今後の予定等について伺います。
甲西地区の落合小学校につきましては、甲西時代からグラウンドが狭く、子どもたちも大変窮屈
な思いをしております。この原因の1つが狭いグラウンドの脇にある体育館によるものだとは誰も
が承知しているところであります。これを解消するため東側に用地を求め、時期が来たら体育館の
移転をする計画になっております。しかし、なかなか計画順番が回ってこないのか、もう長いこと
建設予定地も空き地のままとなっている状況であります。
また、この地域にはほかに大きなグラウンドもなく、災害発生時には地域住民の避難場所として
も、大変重要な場所だと考えられます。体育館が移転し、グラウンドが広く整備されることにより、
今まで遠くまで出かけなければできなかったスポーツ等も、今後の団塊の世代が定年退職されて余
暇を楽しむ人口も増加する中で、身近でできる地域住民のより良い社会体育施設としても活用され
ることを期待するものであります。本体育館の建設は単に老朽化し、建設年度の達する順番を待つ
のではなく、グラウンドも含めての整備により、子どもたちや地域住民の伸び伸びと運動ができる
場所としても、早期整備をお願いするものであります。今後の整備計画について、お伺いいたしま
す。
次に、学校施設の耐震化について。
去る6月2日に文部科学省が全国にある公立小中学校の校舎や体育館などの耐震化率を公表いた
しました。今回の調査では、初めて小中学校を所轄する市町村別データを公表されたところでもあ
ります。これによりますと、大地震が起きた新潟県や福岡県では、耐震対策が遅れており、耐震診
断もしていない市町村が目立つとのことでありますが、全国平均での耐震化率は54.7%とのこ
とであります。山梨県においては71.6%と全国では第5番目の達成率となっています。現在、
市内では率先して小中学校の建て替え事業がなされており、誠に結構なことだと思います。
そこで伺いますが、南アルプス市ではどのような達成状況でしょうか。また、今後の予定につい
て併せて伺います。
2つ目として河川改修についての準用河川、井路縁川の樋門改修についてであります。
甲西地区の河川改修につきましては、
合併協議会等でも多々お願いをした経緯があるところです。
甲西地区では現在一級河川の事業として、五明川・横川も含む引き堤工事、また富士川大橋から下
流の鰍沢まで至り、富士川との合流部分までの改修計画、このことにつきましても、本年度から改
修事業を着手するとの話を聞き及んでおります。
県におきましても、五明川樋門の改修工事、関連工事として橋梁工事も施工されているところで
す。また、若草地区の藤田から甲西地区の西南湖和泉を経て横川に合流する八糸川の改修も事業着
手の先が見えてまいりました。甲西地区の住民にとりましては、大変喜ばしい状況になってきてい
ます。こうして現在の甲西地区を眺めますと、長い年月を経ましたが、天井川もすべて改修され、
139
改めて感じるところがあります。しかし、こうなるともう1カ所の河川改修が早期に必要ではない
かと感じるところでもあります。落合を南下し坪川に合流する準用河川の井路縁川です。この川は
近年の上流部の住宅化による田畑の減少、道路整備、水路改修等により雨水の滞留場所が減少した
結果、大雨時には水量が急激に増加し、地域住民にとりましては、大変、不安を抱いている状況と
なっております。甲西地区での当面の問題として残るのは、この井路縁川の下流部分の樋門の改修
が最重要問題ではないかと思っております。樋門にゆとりがなく、下流域の川幅が狭いのが増水の
原因と思われるところですので、同時改修を望むところですが、まずは樋門改修が最善の策であり
ます。
しかし、樋門改修は容易なことでないことは承知しております。この際、地元の皆さんの不安を
少しでも解消し、大雨が出ても市の職員がボタン1つで操作のできるポンプ場、現在、設置してあ
るような小型のポンプ設備ではなく、大型のポンプ場の設置を考えていただけたらと思いますが、
この点についてお伺いします。
以上2点について、お伺いします。
○議長(清水勝則君)
石川市長。
○市長(石川豊君)
向山議員さんのご質問にお答えいたします。
準用河川、井路縁川は坪川・堰野川に挟まれた内水河川でありまして、両河川よりかも川底が低
く、大雨の都度、水害をもたらした経過がございます。昭和40年前半に坪川改修事業が始まり、
それに伴い樋門の改修工事がなされ、堰野川・秋山川の下を横断して坪川へ放流しているのが現状
でございます。また、樋門から上流部にかけまして、昭和55年から河川改修工事に着手し、完成
とともに芦原団地の宅地分譲が始まり、井路縁川の両岸に現在109戸の住宅が建設されておりま
す。樋門は完成後、約40年経過しておりますが、その後の社会情勢の変化に伴い、上流部の宅地
化による田畑の減少や道路の整備等により地下浸透および保水能力が減少しておりまして、少量の
雨でも井路縁川へ一気に集中し、排水が追いつかない状況にございまして、平成14年の台風6号
がもたらした大雨により、芦原団地で2戸、床下浸水した経過がございます。
このため、合併後の平成15年、16年度に毎分4トンの排出能力のある水中ポンプを3基設置
し、大雨時は対応してまいりましたが、設置後は3基がフル活動するほど大雨も降らず、水害も発
生していないのが状況でございます。
また、下流域は河床からアシ等が繁茂しておりまして、ビニール等のゴミが付着し、流下能力が
落ちておりますので、昨年度は流下能力を高めるために県にお願いし、坪川合流地点までの下流域
にある中土手の雑木の整理、また市においては、浚渫工事を実施してまいりましたが、幸い昨年は
大雨等もなく現在に至っております。
なお、今後の大雨等にもかんがみ、本年度も浚渫工事は実施いたしますが、地域住民の皆さまに
もご協力をいただき、河川へのゴミの不法投棄をやめていただくとともに、流域の流量調査、サイ
フォンおよび下流域の流下能力等の調査を行いまして、その結果を踏まえてポンプの増設、場合に
よっては調整池等の設置等を検討してまいりますが、今後も緊急時には迅速な対応をし、安全で安
心して暮らせるような地域づくりを目指してまいります。
以上です。
○議長(清水勝則君)
教育長、野澤達也君。
140
○教育長(野澤達也君)
向山議員さんの質問にお答えいたします。
学校施設の整備状況についてということで、2点について質問があるわけでございますが、まず
最初に学校施設の耐震化について、お答えいたします。
この6月2日、文部科学省より公表された公立学校の校舎および体育館の耐震化率については、
昨年、改正され本年1月26日から施行された建築物の耐震改修の促進に関する法律により、策定
された国土交通省の基本方針によるものです。この基本方針は、国および地方公共団体は学校等の
公共施設について耐震診断を行い、耐震性にかかわるリストを作成および公表するとされておりま
す。市はこの法律に先立ち、平成16年度までに文部科学省が定める調査対象である校舎、体育館
について、すべての耐震診断を完了しております。さらに、この結果を踏まえ総合計画に位置付け
られるとおり、児童・生徒の安全確保を優先課題とし、学校の耐震化を計画的に進めております。
この結果、
耐震化率は合併当時の平成15年度当初に79.
5%でしたが、
平成16年度には83.
6%となり、平成17年度には84.3%、そして今回、公表されました平成18年度には87.
8%となっております。
内訳を申し上げますと、市内学校施設の全体棟数74棟に対して、昭和57年以降の新耐震基準
で建築された建物が47棟、昭和56年以前の旧耐震基準で建築された建物のうち耐震力のあるも
の、または耐震補強済みのものが18棟あり、合計65棟となっております。この耐震化率は県内
の学校設置者31団体の中で第10位となっており、
県内13市の中では94.
3%の中央市、
92.
9%の笛吹市に次ぐ第3位となっております。
なお、今年度実施中の豊小学校体育館、白根源小学校体育館、櫛形北小学校講堂の耐震改築工事
が完了しますと、耐震化率91.9%を達成するものとなります。平成19年度以降に市内学校施
設で耐震化工事が必要な施設は6棟あります。内容は校舎が大明小学校特別教室棟の耐震補強工事
の1棟、体育館は白根飯野小学校、白根東小学校、白根御勅使中学校、南湖小学校の耐震改築工事
で4棟と小笠原小学校の耐震補強工事の1棟で計5棟でございます。
学校施設は児童・生徒の学習生活の場であり、市の教育を支える基本的な施設であるとともに、
市民にとっては生涯にわたる学習・文化・スポーツなどの活動の場として利用される、身近な公共
施設であり、また災害発生時の応急的な避難場所ともなる施設としてし、重要な役割を担っており
ます。市は、このような学校施設の役割を踏まえ、学校施設整備を進めていく所存でございます。
2点目の質問で落合小学校グラウンド整備の今後の計画について、お答えいたします。
落合小学校グラウンドにつきましては、狭隘な学校用地の中で校舎や体育館の整備を進めてきた
ため、グラウンドの形状が不成形で学校の教育活動や球技などの社会体育開放においても、利用し
にくい状況になっております。グラウンドの整備につきましては、議員ご指摘のとおり、体育館の
移転が不可欠であります。このため、旧甲西町では既存体育館を移転することで面積を拡張し、児
童や地域住民が使いやすいグラウンドとなるよう計画し、平成10年度には体育館移転用地を取得
し、平成14年度には屋外プールを移転し、体育館の移転先を確保いたしました。
先に述べたとおり、本市では市内22校の施設整備について、地震災害に対する備えとして、危
険建物や耐震強度不足建物の整備を優先し、かつ利用頻度の高い校舎や体育館を優先して整備する
方針に基づいて行っております。さらには、学校施設の老朽化や社会環境の変化に対応した教育環
境の改善も並行して進める必要があります。市内には建築後20年以上を経過し、老朽対策工事が
必要な校舎が複数あり、今年度は白根百田小学校の大規模改造事業を実施しているところでありま
す。
141
議員ご質問の落合小学校の体育館は昭和52年に建設され、
すでに29年を経過しておりますが、
平成14年度に実施した耐震診断において、
耐震強度に問題がないとの結果が報告されております。
落合小学校のグラウンド整備につきましては、その必要性を十分、理解しておりますが、先に述べ
たように施設の耐震化等の優先課題がありますので、ご理解をお願いしたいと思います。
以上でございます。
○議長(清水勝則君)
再質問。
向山敏宏議員。
○8番議員(向山敏宏君)
ありがとうございました。
落合小学校のグラウンド整備につきまして質問をいたしました。先ほど申し上げましたように、
グラウンドの早期拡張による体育館の問題だけでなく、地域の皆さんがスポーツの場として健康維
持、健康増進にも寄与するところが大きいと考えます。その点も考慮して早期整備はできないもの
か、お願いをするわけでございます。
先ほど答弁の中に、落合小学校の体育館の耐震強度には問題もないというようなことでございま
すが、健康問題また防災問題等も考慮していただいて、できるだけ早い時期に整備をお願いしたい
と思います。
それから、耐震化の関係について、先ほどの答弁によりますと、市内学校施設の耐震化率は県内
でも、また全国的にもかなり上位にランクされていると思われます。大変良い結果だと思っており
ます。耐震基準で建設された建物のうち、耐震力のあるもの、耐震補強済みのものが18棟あると
いうことでありますが、その中で耐震力がある建物というのは、先ほど落合小学校の体育館のほか
に市内にどのような建物が耐震力のある建物に該当するのか、校舎が多いのか、体育館のほうが多
いのか、そのへんをちょっとお伺いしたいと思います。
○議長(清水勝則君)
教育長、野澤達也君。
○教育長(野澤達也君)
落合小学校の体育館の建て直しと場所ということですが、本当に財政状況が豊かであれば、ぬく
とい金を出してということになると思いますが、今やると全く補助がないわけです。
そういうことで・・・。
(質問と違いますの声)
○議長(清水勝則君)
暫時休憩いたします。
休憩
午後 3時47分
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
再開
午後 3時50分
○議長(清水勝則君)
休憩前に引き続き会議を開きます。
向山敏宏君。
○8番議員(向山敏宏君)
落合小学校の体育館のほかに耐震力のある建物についてお伺いしたわけですが、後ほど資料とし
て提出していただければと思いますので、次のほうへ移らせていただきますが。
142
河川改修の関係、井路縁川の関係ですが、ただ今、答弁によりますと、これまでいろいろと手立
てをいただいていることがよく分かりまして、感謝を申し上げるところでありますが、ポンプの排
水能力をもう少しアップしていただきたいということでございますが、毎分4トンの排水能力のあ
るポンプが3基ということは、3基の毎分12トンの能力ということになりまして、五明川排水機
場のポンプが1基で毎秒3トン、排水能力があると聞いています。3基設置されていますと、毎秒
9トンの排水能力があることになり、
これを毎分に直しますと1分間に540トンの排水能力です。
五明川では、この3基稼動しても増水を防げなかった経過もあります。井路縁川のポンプは1分間
に12トン、排水能力ですので、五明川の50分の1ぐらいの排水能力しかないことになります。
河川の規模では五明川のほうがはるかに大きいかもしれませんが、この井路縁川の今後、またいつ
増水が災害をもたらすか分かりませんので、近い将来にポンプの補強等も検討していただきますよ
うお願いをして、質問を終わります。
○議長(清水勝則君)
以上で向山敏宏君の質問を終結いたします。
これより南政クラブの割り当て時間に70分ほど余裕がありますので、南政クラブによる関連質
問を行います。
関連質問はありませんか。
西海議員。
○16番議員(西海勝男君)
向山議員の河川改修についての質問に関連して質問をいたします。
あの地域には大小、大きいものがほとんどですけれども、11河川ぐらいが集中している場所で
ございまして、ほとんど盆地の河川がそこへ集まっているという感があるわけでございます。この
ところの水の問題について、私も合併当時、今の市長ともその点については散々、討論をしたわけ
ですが、現在、今、向山君が言うように、着々と五明樋門のところの工事も進んでおります。大変
ありがたいことだなと思っているわけでございますけれども、まずこの井路縁川の問題でございま
すけれども、
いわゆる国道をくぐってのサイフォン式の排水になっておるということで、
今おっしゃ
られましたように、芦原団地が常時、水の心配をしておるというところでございます。
今、市長、最近はあまり水害がないということでございますけれども、そういうことですけれど
も、
常に芦原団地では雨が降れば土のうを積んだりという作業をしているところもございます。
今、
市長が言われたように、
この下流の雑木の整理もしたということで、
確かにこれもやってもらって、
ある程度は排水が良くなっているということもあるのですが、今、向山君が言うように、できれば
樋門の改修ということですが、到底これはなかなか簡単にいく問題ではないと思うので、今言うよ
うにポンプを大型にするということ、ぜひこれもお願いしたいと思いますし、またもういっぺん、
その下流については幅を広げたり、掘削をしたりということで、自然に水が流れるような方法を、
また検討してほしいなと思うわけでございます。
これは本来ならば、長沢川へ落とせば問題はないのですが、そういうわけにはいかないと思うん
です。だから、そういうところでできればポンプの大型化と同時に下流の掘削、河川の幅を広げて
ほしいなと、こういうことをお願いしておきたいと思います。
それからもう1つ、これに関連しまして国の事業の五明川の下流につきましても、今、工事が進
んでおるわけですが、これをできれば今、引き堤は富士川大橋まで完了するということで、富士川
大橋から下流については、非常に狭いんです、五明川が。その河川の中を通っているだけで、ただ
掘ればいいような状態で、今本当に狭い状態で流れております。
143
これについても、このへんになりますと、県からも離れて国土交通省の管轄になるわけでござい
ますけれども、その部分をこれから掘削していただいて、できれば富士橋まで持っていってもらえ
れば、いわゆる逆流がなくなる。常に逆流の心配が今、甲西工業団地にもあるわけでして、そうい
う問題を解決するためには、できるだけ排水を富士川への合流点を下流に持っていってもらいたい
と。今、富士川への合流点は鰍沢病院のちょうど東あたりで入っているわけですが、これをもう少
し下げてもらえれば、
逆流の心配もなくなるかなというふうに思うわけでして、
この点についても、
できれば国と協議をしていただいて、そういう方向でこれから河川の改修をしていただければなと
いうふうに思います。
それから、こういうことがありますので、洪水に対するハザードマップをやはり市としても、こ
れから考えていかなければならないではないかと思いますが、その点についても、どうあるべきか
お聞かせ願いたいと思います。
もう1つ、井路縁川や五明川あるいは八糸川、こういうものはこれから水辺の公園として、生か
していくという方法も大事ではないかというふうに考えます。そういう面から、その点について今
後、計画を立てる行動が私は大事かなと思っていますが、そのへんについて、お伺いをいたしたい
と思います。
それから今、県のほうではほとんど河川の改修については植生護岸、いわゆる草ぼうぼうにして
おくと。石積みとかブロック積みはなしということが多いのですが、できればあのへんは湿地帯で
すから、今、市長がおっしゃられたように、雑木が非常に茂るわけです。できたらそれも植生護岸
ではなくて、ブロックなり石積みというような方向が考えられないものか、このへんについても東
條建設部長さんも専門だと思いますので、ご意見をお聞かせ願えればなというふうにも思うわけで
ございます。その点について、お伺いいたします。
○議長(清水勝則君)
建設部長、東條一邦君。
○建設部長(東條一邦君)
ただ今の西海議員さんの関連質問にお答えします。
まず、井路縁川の下流の坪川との合流地点の下流の改修、掘削が必要ではないかとのご質問でご
ざいますが、先ほど市長が答弁いたしました内容でございますが、平成17年度に井路縁川の浚渫
工事をいたしまして、坪川の合流地点までの堆積している土砂を取り除き、流下能力の改善を図り
ました。本年度も同予算をいただきまして実施する予定になっております。坪川につきましては、
流下能力を高めるために雑木やアシなどの整理、ならびに浚渫の関係を県にお願いしたいと考えて
おります。
2点目の五明川下流の富士川との合流の部分の改修事業についてでございますが、現在、富士川
合流部分につきましては、国土交通省において増穂引き堤事業として実施しております。本年度、
富士川大橋の取り付け部分の拡幅を行っておりまして、来年度、平成19年度には大橋より下流を
実施していただける予定でございますので、ご報告いたします。
次に、洪水ハザードマップの作成についてでございますが、水防法の一部改正に伴いまして、主
な中小河川において、平成21年度までに河川管理者が浸水想定区域を指定し、浸水区域水深を公
表するとともに、市町村に通知することとなっております。南アルプス市におきましては、河川、
滝沢川・坪川に見られますが、河川管理者、山梨県になりますが、平成19年度に浸水想定区域の
策定を予定しております。それに基づきまして、市でも翌年になりますが、平成20年度に洪水ハ
ザードマップを作成する予定でございます。
144
次の河川の公園化につきましては、河川改修とともに堤防敷を利用し、住民の憩いの場として公
園の整備は必要だと思います。今後、計画されております河川改修におきましては、公園可能な場
所につきましては、積極的に推進したいと考えております。
もう1つの植生護岸につきましては、近年、環境にやさしい河川ということで、植生護岸の施工
がなされる例がありますが、この施工例は完成後の維持管理費が非常に多く必要となるわけでござ
いまして、導入につきましては、将来の維持管理を十分に検討していく必要があると考えておりま
す。
以上でございます。
○議長(清水勝則君)
ほかに関連はありませんか。
浅野議員さん。
○17番議員(浅野伸二君)
向山議員の学校施設の整備状況について、2、3お伺いいたします。
ただ今、向山議員、西海議員の質問は国や県を相手取った、スケールメリットによる事業への質
問でありましたけれども、私の質問はほんの小さな、本当に小さな小さな質問ですけれども、住民
の皆さんにとっては大切なことなので、聞いていただきたいと思います。
実は、
私が住んでいる野牛島区でありますけれども、
6月3日にグラウンドゴルフをやりました。
これは八田地区では6集落あるのですが、その6集落がそれぞれ各組を代表して、6集落の全体の
グラウンドゴルフの大会があるのですが、それの1つの地区の代表を決めるということで、夜やっ
たわけですが、照明塔が今、八田小学校には6基付いていますけれども、その中の6月3日の時点
では、球が1つの照明灯に12付いていたのですが、1つに12付いているんです。ですから全部
で72個あるのですが、その中の7つが切れておりました。
これはソフトボールや野球等をやるときに、ちょうど外野のセンターからライトあたりがちょっ
と暗いなというふうに思って見たら、ライトが消えていたということで、たまたま土曜日だったも
のですから、月曜日に体育協会へ申し入れて球が切れているということで、申し入れたんですけれ
ども、昨日の時点で3個まだ切れていました。それが直してくれたのかどうかは分かりません。た
だ3個切れているのは間違いなかった状況でありまして、この小さな問題ですが、地域の皆さん方
からこういう問題がなかなか速やかに解決しないということは、合併によるデメリットだなという
ふうにお叱りを受けたのですが、議員といたしましては、ドブ板政治も議員活動の大切な一環であ
りますので、市民の皆さんの声を速やかに聞いて対処していただければと思っておりますので、そ
の点これは指定管理者として体育協会のほうで管理をしているとお聞きしましたが、行政のほうで
はどんな指導をしているのか、お聞かせ願いたいと思います。
○議長(清水勝則君)
石川市長。
○市長(石川豊君)
照明灯が切れておったと。それは球を替えるのは当然でございまして、管理をしているところが
は、結局それはおろそかな行為であったと。これが合併の影響だというように言われましたけれど
も、私はそうは思っていません。むしろ、それはそれぞれの地域の人たちが自分たちが使うところ
であるから、切れておったら学校へ申し入れていただくなり、何なりしますと、今、南アルプス市
に球を替えるぐらいのお金はございますから、いつでも申し入れていただきたいと思います。
以上です。
145
○議長(清水勝則君)
南政クラブさんに申し上げますが、目的が違う質問になっておるように思いますが、寛大な部分
として今、市長の答弁まで行いました。
大変申し訳ございません。
浅野議員さん、このグラウンドについても落合小という言葉も入っておりますし、次に耐震です
ね、それから体育館うんぬんということの2点目、それから耐震ですよね。ですからちょっと逸脱
しているかなという部分がありますので、これは議員全体にご了解をいただいて、今までは認める
と、こういうことでご理解をお願いします。
ほかにございませんか。
櫻本議員。
○1番議員(櫻本広樹君)
向山議員の関連でございます。
学校施設の耐震化につきまして、まず第1点、建て替えと大規模改造工事、今議会では2つの建
物、1つは豊小学校の体育館の全面改築と建て替えということと、あと百田小学校の大規模改造工
事が審議されたところであります。その中で、この建て替えになるのか、改造工事になるのかの判
断基準を示してください。
2点目、耐震診断におきまして、全国的に偽装の問題がございました。その中で、市内において
はどんな業者さんのほうに、こういった耐震の診断業務を委託しているのか。資格によるものなの
か、経験によるものなのか、そういった基準みたいなものがありましたら、お答えを願いたいと。
その中で今、耐震においてもデータ入力のミスだとか、人為的な故意によるミスではなくて、一般
的な間違いというようなことも含めまして、そういった業者さんに保険をかけることを義務付けて
いるところもあるようですが、市としてのそのへんのお考えをお聞かせください。
それと、これが関連になるかどうかなんですが、関連がないという議長さんのお考えであれば、
お答えしなくて結構でございます。判断は議長にお任せいたします。
こういった学校施設の整備を耐震化等におきまして、改修工事あるいは建て替えの場合、安全と
いう部分に対しては地震に対する安全は確保されるかと思いますが、例えば不審者による防御面に
ついて、例えば百田小学校の今回の改修工事において、緊急放送システムみたいなものが設置され
ているのかどうか。例えば1年1組に不審者が入ってきたと。1年1組の教室から全教室、あるい
は職員室等に緊急システムとして放送できるようなシステムを、こういった工事に併せてやってい
るのかどうか。そういったことも整備状況と併せてお答えを願いたい。
特に今、甲府市においては全小中学校において、この緊急放送システムということを、この2年
ぐらいの間に全小中学校に整備しようという計画を進めている状況もあります。こういった耐震に
よる改築だとか、あるいは改造工事の中で1つの工事として含めていけば、これは市の予算もある
かもしれませんが、効率を生めるような中で工事も安く済む、そういったこともあるかと思います
が、そのへんまで考えているのかという点です。
続いて、そういった学校施設の耐震化について、モデル的な、例えば体育館を持っているのか。
あるいは改修工事では百田が改造工事のモデルになりますよというようなことで、先般お聞きした
ところによると、エレベーターが今度はスタンダードとして改修工事の中に組み込むというような
お話が、今日はご欠席ですが、教育次長さんのほうからお話が出ました。そんな中で、これから耐
震化の予定の中で、小笠原小学校も全面の改造工事がこれから待っているということの中で、改造
工事のスタンダードとしてエレベーターを設置する予定なのかどうか、そのへんをお答え願いたい
146
と思います。
そして、河川改修についてでございます。
危機管理の1つとして、例えばここも地域住民の不安解消のためにというようなことが、質問の
中にも出ているわけですが、例えば土曜日・日曜日・夜間、この場所で大雨が降って水がたまって
しまったと。洪水になりかけている、あるいはなっているというものが、南アルプスの当直さんに
入ったという場合、
それからその当直さんのほうは地域住民も地域の消防団にお願いをしたりとか、
そういったことで駆け付けるかと思うんです。
そんな中である程度、
市のほうで大型のポンプを持っ
ていなければ、その水を汲み上げるようなことができないというようなことも想定されます。そん
な中で南アルプスに土曜日・日曜日の夜、1本の連絡が、助けてくれという地域からの電話が入っ
た後、どんなふうな危機管理の中で、シミュレーションの中でどういう動きを取っていくのか。そ
ういった場合、最終的に市のほうでは、そういった場合に想定できるような、大型ポンプなどのそ
ういったものをすぐ動かせられるような状況になっているのか、その点をお聞かせください。
今言ったように、議長の判断の中で、これは関連だよ、これは関連ではないよという中で、質問
にお答えていただければと思います。
○議長(清水勝則君)
櫻本議員に申し上げますが、3番目の不審者うんぬんの問題は、これは言い出せば切りがござい
ませんので、現況としては取り上げられません。また後刻、質問をお願いしたいと思います。
ほかは大丈夫だと思います。
野澤教育長。
○教育長(野澤達也君)
耐震化に関しての業者の問題ですが、今、私ここに資料を持っておりませんので、また後ほど資
料を提示したいと思いますが、ご理解いただきたいと思います。
それから、大規模改修に応じて、いわゆるバリアフリー化の問題ですが、今までの建築について
は、ほとんどエレベーターが付いている学校は、最近の建築以外はありません。これからの時代の
教育の中では、エレベーターも文部省の基準にも入っていますし、極力というよりも、むしろ大規
模改造を契機にエレベーターも各学校へ設置していく、こんなような、バリアフリーについても同
じような考えでおります。
○議長(清水勝則君)
総務部長。
○総務部長(内藤希香君)
それでは先ほどのご質問の中の、いわゆる業者選定については、耐震診断等につきましては、南
アルプス市のほうに指名願いが出ている設計業者ということで、建築設計もできる業者が耐震診断
も行っておるという状況でございます。
それから先ほどの、
いわゆる計算の中で間違い等もというようなお話も若干ありましたけれども、
今、ソフトでやっていますから、姉歯みたいな、いわゆるソフトを改造すれば別ですけれども、改
造しなければ数値を間違わない限り、はっきりした数値が出てくると。
あと、大規模改造なのか、改築なのかという部分については、これは国の基準がありまして、そ
れに則って、これについては改築である、これについては大規模改修であると、そういう判断がさ
れているということでございます。
○議長(清水勝則君)
東條建設部長。
147
○建設部長(東條一邦君)
5番目の質問のポンプの準備とかという話でございますが、大型ポンプ等を準備するということ
は、そのときにだけ必要でありますので、無駄があると思いますので、消防団ならびに建設安全協
会等もお願いして、そういうところに対応していただきたいと思っています。
また、注意報・警報が出た場合には、事前に建設部の職員は待機して、それに対応するようになっ
ております。
以上です。
○議長(清水勝則君)
櫻本議員。
○1番議員(櫻本広樹君)
総務部長の国の基準に則ってと、それはそのとおりですが、もっと個別な基準を聞きたかったわ
けなんです。国の基準に決まっていますよと言われれば、それで終わりです。答弁にはなっていな
いと思います。ある程度これだけの耐震の改造、改築工事をしているわけですから、そのへんのこ
とはやっぱり行政マンとして、常に頭に入れられておくようなことは必要だと思います。
それと今日、教育次長が何らかの一身上の都合でというようなことで説明員には含まれていない
わけですが、やはりそういった場合も、こういった議会の中でそれを補完するような方が代理で出
るとか、そういったこともやっぱり考えていただければと思います。これは要望でございます。
それと建設部長が今お話したように、そういった予報が出ればというような、これはマニュアル
どおりのことだと思いますが、それ以降、例えばあとは地元の業者さん、建設業のほうにお任せを
しますとか、消防団にお任せをしますとかといっても、広く川が氾濫しているときに、さて汲み出
さなければならないというようなときに、それを消防車が10台も20台も来て汲み出すなんて、
私はテレビでもそんな光景を見たことはありません。もうちょっとこういった危機管理というもの
は、やはり常に想定しておかなければならないことであります。この点については、今のお答えで
は納得できません。
○議長(清水勝則君)
石川市長。
○市長(石川豊君)
大水害のときの排水と言われましても、今、日本全国であちらこちらで大水害はありますよね。
それはもう川が氾濫するぐらい水が出たときに、それを排除するようなポンプを設置しろなんて、
それは無理な話なんです。そうではないですか。だから、そういうことで堤防も切れるし何もする。
そういうような事態があるわけです。それは臨機応変の体制でいくということでございまして、
100年に1回か200年に1回のような水害に対して、それを防除するだけの施設を設けろとい
うほうが、これは無理ではないですか。さもなければ、日本国中どこも水害を受けるところはござ
いません。
また、排水する場所もないんですよ。だから小規模なものについては、消防団なりそういうもの
が出て排水をすると、こういうことでございまして、川がもういっぱいになってしまって、あふれ
出るものを、どうやって排除するかと。排除する場所もないんですよ。昔はいわゆる遊水地という
ものがあったんです。川が氾濫したときには、田んぼが水を全部受け止めて、そこに水がたまって、
そして水が順次引かれていくと、こういうことがあったんです。だけど今、住宅をどんどんつくり
ますから、さっきのこの芦原団地にいたしましても、かつては遊水地だったんですね、井路縁川の
ところは。それを住宅や何らをつくったから、そういう問題が出てきた。あちらこちらにそういう
148
ことがいっぱいあるんですよ。河口湖の場合もそうですし、いわゆる普段は水がないけれども、
60年に1回か80年に1回のときに水がつく場合があるんですよ。それは河川敷として決めてあ
るのだけれども、そこへ家を建ててしまうと。こういう状態があって水がつくと。だから、河口湖
の場合にはたまたまトンネルを掘って、水を落とすようにして排除したという経過がありますけれ
ども、だけれども大きなポンプを設けておって、そういうものを全部、排水するだけのものを設置
しろというのは、私はどだい無理ではないかと思います。
それができるのであれば、日本国中、水害を受けるということはどこもありませんから、一つご
理解を願いたいと思います。
以上です。
○議長(清水勝則君)
櫻本議員。
○1番議員(櫻本広樹君)
結論ありきみたいなことを言われても、やはり50年にいっぺん、100年にいっぺんに対応す
るために、行政というものがあるわけではないですか。そういったことを、やはり対応するために
明日起こるか、あさって起こるか分からないがために、そういった困ったことに頼りにするのが行
政であって、そのためのリスク管理を負うことが行政のハザードマップでもあるということです。
だから、どこどこの河川については、こういった危険性があった場合は、ハザードマップの中でこ
ういう対応をしなければならないと。ここについてはどうだと。全国各地で起きたから、私たちは
そこまで想定できないといったら、これでそれ以上の話には進みません。そうではなくて検討しな
がら、1人でも2人でも不安を招かないような、そういった行政をつくっていってもらいたい。そ
ういった要望をお伝えして、終わりたいと思います。
○議長(清水勝則君)
ほかに関連はありませんか。
( な し )
以上で南政クラブの関連質問を終結いたします。
本日の日程はすべて終了をいたしました。
明日の本会議は午後1時30分から会議を開き、議員提出議案および常任委員会に付託いたしま
した、各案件の審査の経過と結果について、各委員長からの報告後、質疑・討論および採決を行い
ます。
本日は、これにて散会といたします。
大変ご苦労さまでした。
散会
午後4時24分
149
平 成 1 8 年
南 ア ル プ ス 市 議 会 第 2 回 定 例 会(6月)
6 月 2 3 日
150
平成18年南アルプス市議会第2回定例会(6月)(10日目)
平成18年6月23日
午 後 1 時 3 0 分
於
議
会
議
場
1.議事日程
諸 報 告
日程第 1 議案第126号
南アルプス市消防手数料条例の一部改正について
日程第 2 議案第127号
平成18年度南アルプス市一般会計補正予算(第1号)中、総
務常任委員会所管分
以上
総務委員長報告
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
日程第 3 請願第18−3号
義務教育費国庫負担制度を堅持し、教育の機会均等及び水準の
維持向上を図るための請願書
日程第 4 議案第127号
平成18年度南アルプス市一般会計補正予算(第1号)中、文
教常任委員会所管分
以上
文教委員長報告
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
日程第 5 議案第122号
南アルプス市交通安全対策会議条例の一部改正について
日程第 6 議案第123号
南アルプス市国民健康保険税条例の一部改正について
日程第 7 議案第128号
平成18年度南アルプス市国民健康保険特別会計補正予算
(第1号)
日程第 8 議案第129号
平成18年度南アルプス市老人保健特別会計補正予算
(第1号)
日程第 9 請願第130号
平成18年度南アルプス市介護保険特別会計補正予算
(第1号)
日程第10 請願第18−4号
社会保険鰍沢病院・鰍沢社会保険介護老人保健施設の公的医療
機関としての存続と機能の充実を求める請願書
日程第11 議案第127号
平成18年度南アルプス市一般会計補正予算(第1号)中、厚
生常任委員会所管分
以上
厚生委員長報告
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
日程第12 議案第124号
南アルプス市山梨県北岳山荘の管理に関する条例の一部改正に
ついて
日程第13 議案第125号
南アルプス市営住宅条例の一部改正について
日程第14 議案第131号
平成18年度南アルプス市下水道事業特別会計補正予算
(第1号)
日程第15 議案第127号
平成18年度南アルプス市一般会計補正予算(第1号)中、産
業土木常任委員会所管分
以上
産業土木委員長報告
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
151
日程第16 南ア議第3号
義務教育費国庫負担制度を堅持し、教育の機会均等及び水準の
維持向上を求める意見書の提出について
日程第17 南ア議第4号
社会保険鰍沢病院・鰍沢社会保険介護老人保健施設の公的医療
機関としての存続と機能の充実を求める意見書の提出につい
て
日程第18 議案第137号
個別外部監査契約の締結について
2.出席議員は、次のとおりである。
(28名)
1番 櫻 本 広 樹
2番 金 丸 一 元
3番 野 田 修 作
4番 石 川
壽
5番 内 藤 政 勝
6番 清 水
7番 志 村 裕 子
8番 向 山 敏 宏
9番 住 吉 國 雄
10番 秋 山 武 彦
11番 森 岡 千代野
12番 亀ケ川 正 広
13番 名 取 常 雄
14番 齋 藤 秀 男
15番 深 澤 永 雄
16番 西 海 勝 男
17番 浅 野 伸 二
18番 久保田 松 幸
19番 飯 野 冨士雄
20番 小笠原
孝
21番 若 尾 敏 男
22番 斉 藤 哲 夫
23番 小 池 正 夫
24番 内 池 虎 雄
25番 深 澤 米 男
26番 相 原
豊
27番 清 水 勝 則
21番 若 尾 敏 男
22番 斉 藤 哲 夫
実
28番 穴 水 俊 一
3.欠 席 議 員( な し )
4.会議録署名議員
3番 野 田 修 作
152
5.地方自治法第121条の規定により説明のため出席した者の職氏名(16名)
市
長
石 川
豊
助
役
塩 澤 佳 文
総
務
長
野 中 國 幹
市
民
保健福祉部長
住 吉 一 徳
農林商工部長
武 内
建
長
東 條 一 邦
企
長
入 倉 正 治
長
浅 原 知 義
政策秘書課長
穂 坂 二 朗
長
原 田 順 治
財
長
名 取
教 育 委 員 長
齋 藤 美 鈴
教
長
野 澤 達 也
収
企
入
画
設
消
総
部
部
防
務
課
6.職務のため議場に出席した者の職氏名(4名)
議会事務局長
名 執 俊 一
書
記
大 芝
書
記
石 原 康 雄
書
記
小 池
久
肇
153
業
役
小 池 通 義
部
長
内 藤 希 香
部
長
大 芝 政 則
局
政
課
育
栄
武
開会
午後 1時29分
○議長(清水勝則君)
これより本日の会議を開きます。
報告事項を申し上げます。
各常任委員長から付託案件の報告書が提出されました。お手元に配布しておきましたので、ご了
承を願います。
次に、深澤永雄君ほか6名から南ア議第3号 「義務教育費国庫負担制度を堅持し、教育の機会
均等及び水準の維持向上を求める意見書の提出について」および浅野伸二君ほか5名から南ア議第
4号 「社会保険鰍沢病院・鰍沢社会保険介護老人保健施設の公的医療機関としての存続と機能の
充実を求める意見書の提出について」が提出されました。
この2案件については、日程第16および日程第17でありますので、ご了承願います。
次に、石川市長から追加議案の提出がありました。
提出議案は議事日程記載の日程第18でありますので、ご了承願います。
次に、農業委員会長 名取保君、代表監査委員 勝敏夫君の両名は公務のため本日の会議を欠席
する旨の届け出がありました。
なお、報道関係者から撮影の申し出があり、これを許可いたしましたので、ご了承願います。
以上で報告を終わります。
これより日程に入ります。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
○議長(清水勝則君)
日程第1 議案第126号 南アルプス市消防手数料条例の一部改正について、および日程第2 議
案第127号 平成18年度南アルプス市一般会計補正予算(第1号)中、当委員会所管分の2案
を一括議題といたします。
本2案は、審査を総務常任委員会に付託しておりますので、委員長から審査の経過と結果につい
て、報告を求めます。
総務常任委員長、齋藤秀男君。
○総務常任委員長(齋藤秀男君)
平成18年6月23日
南アルプス市議会議長、清水勝則殿。
南アルプス市議会総務常任委員会委員長、齋藤秀男。
総務常任委員会委員長報告書
去る6月14日の本会議において、当委員会に付託されました、議案第126号 南アルプス市
消防手数料条例一部改正について、議案第127号 平成18年度南アルプス市一般会計補正予算
(第1号)中、所管分、以上2案件について6月15日に委員会を開き、慎重に審査した経過と結
果について、ご報告いたします。
まず、議案第127号の質疑の主なものを申し上げます。
1 歳入のうち総務費雑入にコミュニティー事業助成金として800万円が計上されているが、
事業の具体的内容は。との質疑に対し、一般コミュニティー助成事業として、高尾区にお神楽
の衣装等の購入費として250万円、長清太鼓に太鼓の購入費として200万円、雨鳴太鼓保
存会に太鼓の修繕費として250万円、それに青少年健全育成事業として工作等、科学体験を
行う子ども祭りのイベント経費として100万円、合わせて800万円である。との答弁があ
154
りました。
1 コミュニティー助成事業交付金が新規事業となっているが、この事業は毎年継続していく事
業なのか。また何を財源としているのか。との質疑に対し、この事業は財団法人自治総合セン
ターが行う事業であり、毎年、継続していく事業である。なお、宝くじを財源としている。と
の答弁がありました。
1 寺部地区に100トンの耐震性貯水槽が計上されているが、
これは新たに追加されたものか。
との質疑に対し、新たに追加されたものである。したがって、本年度の市内への設置数は60ト
ンの耐震性貯水槽4基と合わせて、合計5基の設置となる。との答弁がありました。
1 育休による代替職員の人材派遣委託料が計上されているが、事務職と保育士等の専門職を今
後、全面的に人材派遣会社に委託する考えなのか。との質疑に対し、専門職については、相手
先の人材派遣会社の状況や業務内容によって扱っていない場合があるので、募集による確保も
含めながら、臨機応変に対応していきたい。との答弁がありました。
1 人材派遣会社に委託する場合に、派遣職員を選ぶことができるのか。との質疑に対し、人材
派遣会社は多くの豊富な人材を抱えているので、派遣された職員が職場に適さない場合には、
別の職員に交代等、臨機応変に対応してくれる。との答弁がありました。
以上、質疑の後、討論はなく全員異議なく、原案のとおり可決するものと決しました。
次に議案第126号は質疑・討論はなく、
全員異議なく原案のとおり可決するものと決しました。
以上で報告を終わります。
○議長(清水勝則君)
以上で、総務常任委員長の報告は終わりました。
これより、委員長報告に対する質疑に入ります。
質疑はありませんか。
( な し )
質疑を終結いたします。
これより議案第126号の討論に入ります。
討論はありませんか。
( な し )
討論を終結いたします。
これより議案第126号を採決いたします。
本案に対する委員長の報告は可決であります。
お諮りいたします。
本案は委員長の報告のとおり決することに、ご異議ありませんか。
(異議なしの声)
ご異議なしと認めます。
よって、議案第126号は委員長の報告のとおり可決されました。
この際、申し上げます。
議案第127号 平成18年度南アルプス市一般会計補正予算(第1号)は、各常任委員会に所
管分を付託しておりますので、4常任委員長の報告後に討論および採決を行います。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
155
○議長(清水勝則君)
日程第3 請願第18−3号 義務教育費国庫負担制度を堅持し、教育の機会均等及び水準の維持向
上を図るための請願書および日程第4 議案第127号 平成18年度南アルプス市一般会計補正
予算(第1号)中、当委員会所管分の2案を一括議題といたします。
本2案は審査を文教常任委員会に付託しておりますので、
委員長から審査の経過と結果について、
報告を求めます。
文教常任委員長、深澤永雄君。
○文教常任委員長(深澤永雄君)
平成18年6月23日
南アルプス市議会議長、清水勝則殿。
南アルプス市議会文教常任委員会委員長、深澤永雄。
文教常任委員会委員長報告書
去る6月14日の本会議において、当委員会に付託されました、議案第127号 平成18年度
南アルプス市一般会計補正予算(第1号)中、所管分、請願第18−3号の2案件について、6月
15日に委員会を開き、慎重に審査した経過と結果について、ご報告いたします。
議案第127号の主な質疑を申し上げます。
1 小学校費に子どもと親の相談員活用調査研究委託事業費が計上されている。説明では小学校
に子どもと親の相談員を配置し、いじめ・不登校などへの早期対応や未然防止に関する活用と
効果についての調査、研究事業に資するとのことであるが、すでに開設されている教育支援セ
ンターとの連携は図られているか。また、相談員はどのような人たちを予定しているのか。と
の質疑に対し、この事業は国庫補助事業を取り入れて行うものであり、基本的に事業内容が異
なるため、相互に連携することは困難であるが、相談分野については整合性を保ちながら、必
要に応じ検討する。また、相談員については、退職職員を予定している。との答弁がありまし
た。
1 小中学校費において、給与費が1,600万円ほど減額となっているが、その理由は。との
質疑に対し、当初34人の給与費が計上されていたが、退職および異動により8人減となって
いるためである。なお、退職に伴い業務に支障を来たさないよう、臨時職員で対応した。との
答弁がありました。
1 芦安南アルプスチロル学園運営経費が計上されているが、4月当初、チロル学園に入園され
た人数と出身地は。との質疑に対し、今年度で第13期生となり、継続されている方が6人、
新しく入園された方が7人で、出身地は主に東京都・埼玉県・千葉県等である。との答弁があ
りました。
1 小中学校の給食事業経費で臨時職員および休暇代替調理員の賃金が計上されているが、食中
毒発生の時期を迎え、調理員等に対しての衛生指導は万全か。との質疑に対し、調理員を対象
に衛生研究会や講習会を実施している。今後も食中毒防止の徹底を図っていきたい。との答弁
がありました。
以上、質疑のあと討論はなく、全員異議なく原案のとおり可決するものと決しました。
次に、請願第18−3号については、全員異議なく採択するものと決しました。
以上で報告を終わります。
○議長(清水勝則君)
以上で、文教常任委員長の報告は終わりました。
156
これより、委員長報告に対する質疑に入ります。
質疑はありませんか。
( な し )
質疑を終結いたします。
これより請願第18−3号の討論に入ります。
討論はありませんか。
( な し )
討論を終結いたします。
これより請願第18−3号を採決いたします。
本案に対する委員長の報告は採択であります。
お諮りいたします。
本案は委員長の報告のとおり決することに、ご異議ありませんか。
(異議なしの声)
ご異議なしと認めます。
よって、請願第18−3号は委員長の報告のとおり可決されました。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
○議長(清水勝則君)
日程第5 議案第122号 南アルプス市交通安全対策会議条例の一部改正についてから、日程第
11 議案第127号 平成18年度南アルプス市一般会計補正予算(第1号)中、当委員会所管
分までの7案を一括議題といたします。
これら7案は、審査を厚生常任委員会に付託しておりますので、委員長から審査の経過と結果に
ついて報告を求めます。
厚生常任委員長、浅野伸二君。
○厚生常任委員長(浅野伸二君)
平成18年6月23日
南アルプス市議会議長、清水勝則殿。
南アルプス市議会厚生常任委員会委員長、浅野伸二。
厚生常任委員会委員長報告書
去る6月14日の本会議において、当委員会に付託されました、議案第122号 南アルプス市
交通安全対策会議条例の一部改正について、議案第123号 南アルプス市国民健康保険税条例の
一部改正について、議案第127号 平成18年度南アルプス市一般会計補正予算(第1号)中所
管分、議案第128号 平成18年度南アルプス市国民健康保険特別会計補正予算(第1号)
、議案
第129号 平成18年度南アルプス市老人保健特別会計補正予算(第1号)
、議案第130号 平
成18年度南アルプス市介護保険特別会計補正予算(第1号)
、請願第18−4号、以上7案件につ
いて、6月16日に委員会を開き、慎重に審査した経過と結果について、ご報告いたします。
議案第127号の主な質疑を申し上げます。
1 市民参画活動推進費に地域づくりアドバイザー事業費が計上されている。この事業は自治会
加入率が低い藤田地区を対象に、アドバイザーによるワークショップ等を実施しながら防災の
まちづくりを推進するとのことだが、加入率が低い要因と今後の対策は。との質疑に対し、こ
の地区は宅地開発により急激に発展し、それにより加入促進が追い付かなかったことが加入率
低下の主因と思われる。今後は自治会アンケート調査を実施し、未加入理由等の実態把握に努
157
め、さらにこの事業を実施することにより、加入率向上を図っていきたい。また、加入促進の
ためのパンフレットも配布する予定である。との答弁がありました。
1 保健衛生総務費で職員給与費が減額されている。その内訳と新規に栄養士が採用されたよう
であるが、管理栄養士の資格を取得しているのか。との質疑に対し、職員給与費の減は1名減
による。新規採用の栄養士は管理栄養士であり、これにより栄養士2名体制となった。との答
弁がありました。
1 生活保護費の世帯数と人数および状況は。との質疑に対し、3月末現在126世帯、164人
で生活保護費の支給対象は生活扶助、住宅扶助、医療扶助等があり、本市の状況は医療扶助が
主である。との答弁がありました。
以上、質疑のあと討論はなく、全員異議なく原案のとおり可決するものと決しました。
次に、議案第123号は討論を得て採決の結果、多数をもって原案のとおり可決するものと決し
ました。
次に議案第122号、議案第128号から議案第130号については、質疑のあと討論はなく、
全員異議なく原案のとおり可決するものと決しました。
次に、請願第18−4号については、全員異議なく採択するものと決しました。
以上で報告を終わります。
○議長(清水勝則君)
以上で、厚生常任委員長の報告は終わりました。
これより、委員長報告に対する質疑に入ります。
質疑はありませんか。
( な し )
質疑を終結いたします。
これより、議案第122号の討論に入ります。
討論はありませんか。
( な し )
討論を終結いたします。
これより、議案第122号を採決いたします。
本案に対する委員長の報告は可決であります。
お諮りいたします。
本案は委員長の報告のとおり決することに、ご異議ありませんか。
(異議なしの声)
ご異議なしと認めます。
よって、議案第122号は委員長の報告のとおり可決されました。
次に、議案第123号の討論に入ります。
討論はありませんか。
12番、亀ケ川正広君。
○12番議員(亀ケ川正広君)
議案第123号 南アルプス市国民健康保険税条例の一部改正の反対討論を行います。
この改正は国保税の医療分を3.56%値上げをし、介護分を12.43%値上げ、合計で4.
19%値上げするものです。これにより1世帯当たり年額7,057円、1人当たり3,269円
の値上げとなります。南アルプス市が発足してから4年目を迎えますが、毎年、国保税を値上げし
158
てきて、1世帯平均は3年間で1万3,718円の値上げとなっており、市民の負担は大きいもの
となっております。
これは国保税だけの問題ではなく、合併後3度にわたる高齢者祝金の削減、60歳以上の介護保
険料も今年31%も値上げをしております。国においても、公的年金控除の縮小、老年者控除の廃
止、
高齢者の非課税限度額の廃止に伴う増税、
定率減税の全廃で今年の住民税は大きく跳ね上がり、
3年前には例えば6,400円だった方が、今年度は8万1,500円と13倍にもなる家庭も出
ております。
さらに先の国会では、医療改悪法案が成立し、高齢者の患者への負担増をはじめ療養病床入院患
者の食事、居住費の負担増が決まってしまいました。これ以上の住民負担を増やすことは認められ
ないので、議案第123号 南アルプス市国民健康保険税条例の一部改正に反対をするものです。
○議長(清水勝則君)
ほかにありませんか。
11番、森岡千代野さん。
○11番議員(森岡千代野君)
私は議案第123号につきまして、賛成すべきという立場から討論をしたいと思います。
本市の国民健康保険事業は相互扶助のもとに、市民の健康の保持増進を確保するという重要な役
割を果たしております。しかし、財政状況は国の制度改正による70歳から75歳の前期高齢者の
国保への移行や介護保険給付費などの増加、また高齢者の増加により、医療費が過去3年間、平均
約9%の増加をしております。
一方では税の納付率は市民所得の減少などにより低下しております。また16年度、17年度決
算とも、
ともに実質単年度収支が赤字となってきているもので、
国保の運営は年を追って厳しくなっ
てきております。本案は市民の暮らしが大変なとき、国保税の引き上げという市民に負担を課する
ことになりますが、誰もが安心して公的な医療を受けることができる本市の国保制度を守るため、
やむを得ない措置であり、
どうしても必要な改正であると考えます。
相互扶助が基本的な考えです。
納税の義務はしっかりお互いに果たすように努力し、また行政も努力していただきまして、本市の
国保事業の安定的な運営を図るために、本案に賛成するものであります。
以上です。
○議長(清水勝則君)
討論を終結いたします。
これより、議案第123号を採決いたします。
この採決は起立により行います。
本案に対する委員長の報告は可決であります。
お諮りいたします。
本案は委員長の報告のとおり決することに、賛成の諸君の起立を求めます。
( 起 立 多 数 )
起立多数であります。
よって、議案第123号は委員長の報告のとおり可決されました。
次に、議案第128号の討論に入ります。
討論はありませんか。
( な し )
討論を終結いたします。
159
これより、議案第128号を採決いたします。
本案に対する委員長の報告は可決であります。
お諮りいたします。
本案は委員長の報告のとおり決することに、ご異議ありませんか。
(異議なしの声)
ご異議なしと認めます。
よって、議案第128号は委員長の報告のとおり可決されました。
次に、議案第129号の討論に入ります。
討論はありませんか。
( な し )
討論を終結いたします。
これより、議案第129号を採決いたします。
本案に対する委員長の報告は可決であります。
お諮りいたします。
本案は委員長の報告のとおり決することに、ご異議ありませんか。
(異議なしの声)
ご異議なしと認めます。
よって、議案第129号は委員長の報告のとおり可決されました。
次に、議案第130号の討論に入ります。
討論はありませんか。
( な し )
討論を終結いたします。
これより、議案第130号を採決いたします。
本案に対する委員長の報告は可決であります。
お諮りいたします。
本案は委員長の報告のとおり決することに、ご異議ありませんか。
(異議なしの声)
ご異議なしと認めます。
よって、議案第130号は委員長の報告のとおり可決されました。
次に、請願第18−4号の討論に入ります。
討論はありませんか。
( な し )
討論を終結いたします。
これより、請願第18−4号を採決いたします。
本案に対する委員長の報告は採択であります。
お諮りいたします。
本案は委員長の報告のとおり決することに、ご異議ありませんか。
(異議なしの声)
ご異議なしと認めます。
よって、請願第18−4号は委員長の報告のとおり採択されました。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
160
○議長(清水勝則君)
日程第12 議案第124号 南アルプス市山梨県北岳山荘の管理に関する条例の一部改正について
から、日程第15 議案第127号 平成18年度南アルプス市一般会計補正予算(第1号)中、
当委員会所管分までの4案を一括議題といたします。
これら4案は、審査を産業土木常任委員会に付託しておりますので、委員長から審査の経過と結
果について報告を求めます。
産業土木常任委員長、深澤米男君。
○産業土木常任委員長(深澤米男君)
平成18年6月23日
南アルプス市議会議長 清水勝則殿。
南アルプス市議会産業土木常任委員会委員長、深澤米男。
産業土木常任委員会委員長報告書
去る6月14日の本会議において、当委員会に付託されました、議案第124号 南アルプス市
山梨県北岳山荘の管理に関する条例の一部改正について、および議案第125号 南アルプス市営
住宅条例の一部改正についての条例案件2件、議案第127号 平成18年度南アルプス市一般会
計補正予算(第1号)中所管分および議案第131号 平成18年度南アルプス市下水道事業特別
会計補正予算(第1号)の補正予算案件2件、以上4案件について、6月16日に委員会を開き、
慎重に審査した経過と結果について、ご報告いたします。
まず、議案第124号の質疑の主なものを申し上げます。改正後の宿泊費には食費が含まれてい
ないが、今後はどうなるのか。との質疑に対し、食費は物品販売となるため、他の山小屋同様に宿
泊料から除いた。食事は今までどおり提供し、夕食1,600円、朝食1,100円、弁当1,100円
となる。との答弁がありました。
次に、議案第125号の質疑の主なものを申し上げます。耐震の関係もあり、現在、市営住宅の
入居が制限されているのか。また、公営住宅庁内検討委員会のこれまでの検討状況は。との質疑に
対し、耐震基準が設けられた昭和56年以前に建築された住宅の貸し出しは、現在のところ行って
いない。検討委員会では豊団地の耐震診断実施後、古い住宅について改築するのか、解体するのか
を検討していく予定である。との答弁がありました。
次に、議案第127号について、主な質疑を申し上げます。
1 農産物ブランド化推進事業経費の内容は。との質疑に対し、JAこま野の桃など6品目の出
出荷箱に「南アルプス市」を印刷するための経費やPRのためのポスター、のぼり旗、法被な
どの経費である。との答弁がありました。
1 今回の南アルプス世界遺産登録に向けての予算では、どこまでを検討していくことになるの
か。また、関係市町村とはどこなのか。との質疑に対し、韮崎市・北杜市・早川町といった県
内関係市町との連絡会を立ち上げるための経費が主なものとなる。関係市町村は県内4市町と
静岡県が静岡市と川根本町、長野県が飯田市・伊那市・富士見町・大鹿村の合計6市3町1村
となる。との答弁がありました。
1 桃源郷フルーツプロジェクト事業の内容は。との質疑に対し、商工会が行うフルーツといっ
た地域資源を生かした観光振興戦略を展開していく事業で、主な内容として完熟した果物のも
ぎ取りや出荷できなかった果物をお菓子などに加工して販売することなどがある。との答弁が
ありました。
以上、3案件につきましては、質疑のあと討論はなく、全員異議なく原案のとおり可決するもの
161
と決しました。
次に、議案第131号は質疑・討論はなく、全員異議なく原案のとおり可決するものと決しまし
た。
以上で報告を終わります。
○議長(清水勝則君)
以上で、産業土木常任委員長の報告は終わりました。
これより、委員長報告に対する質疑に入ります。
質疑はありませんか。
( な し )
質疑を終結いたします。
これより、議案第124号の討論に入ります。
討論はありませんか。
( な し )
討論を終結いたします。
これより、議案第124号を採決いたします。
本案に対する委員長の報告は可決であります。
お諮りいたします。
本案は委員長の報告のとおり決することに、ご異議ありませんか。
(異議なしの声)
ご異議なしと認めます。
よって、議案第124号は委員長の報告のとおり可決されました。
次に、議案第125号の討論に入ります。
討論はありませんか。
( な し )
討論を終結いたします。
これより、議案第125号を採決いたします。
本案に対する委員長の報告は可決であります。
お諮りいたします。
本案は委員長の報告のとおり決することに、ご異議ありませんか。
(異議なしの声)
ご異議なしと認めます。
よって、議案第125号は委員長の報告のとおり可決されました。
次に、議案第131号の討論に入ります。
討論はありませんか。
( な し )
討論を終結いたします。
これより、議案第131号を採決いたします。
本案に対する委員長の報告は可決であります。
お諮りいたします。
本案は委員長の報告のとおり決することに、ご異議ありませんか。
(異議なしの声)
162
ご異議なしと認めます。
よって、議案第131号は委員長の報告のとおり可決されました。
次に、日程第2、日程第4、日程第11、日程第15 議案第127号の討論に入ります。
討論はありませんか。
( な し )
討論を終結いたします。
これより、議案第127号を採決いたします。
本案に対する各委員長の報告は可決であります。
お諮りいたします。
本案は各委員長の報告のとおり決することに、ご異議ありませんか。
(異議なしの声)
ご異議なしと認めます。
よって、議案第127号は各委員長の報告のとおり可決されました。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
○議長(清水勝則君)
日程第16 南ア議第3号 義務教育費国庫負担制度を堅持し、教育の機会均等及び水準の維持向上
を求める意見書の提出についてを議題といたします。
提出者の深澤永雄君から提出議案の説明を求めます。
15番、深澤永雄君。
○15番議員(深澤永雄君)
南ア議第3号
義務教育費国庫負担制度を堅持し、教育の機会均等及び水準の維持向上を求める意見書の提出に
ついて
上記の議案を別紙のとおり、会議規則第13条第2項の規定により提出します。
平成18年6月23日
南アルプス市議会議長 清水勝則殿
提出者 南アルプス市議会議員 深 澤 永 雄
賛成者 南アルプス市議会議員 向 山 敏 宏
〃
〃
小池正夫
〃
〃
小笠原 孝
〃
〃
秋山武彦
〃
〃
志村裕子
〃
〃
石川
壽
義務教育費国庫負担制度を堅持し、教育の機会均等及び水準の維持向上を求める意見書(案)
国は2006年度から、義務教育費国庫負担金について国庫負担率を2分の1から3分の1に縮
減しました。この制度は、子ども一人ひとりの教育を受ける権利を保障し、教育水準・機会均等を
保つため、地方公共団体の財政能力によって、格差が生じないよう法制化されたものです。減額分
は2006年度は所得譲与税として、2007年度以降は個人住民税として税源移譲されることと
なりましたが、私どもの試算によると現状の国庫負担金と比べ4.3%、8.9億円下回ります。
不足分は地方交付税で調整されることになっていますが、
地方交付税自体減少傾向にあることから、
これまでの税源が確保される保障がありません。
163
また、今後も地方分権・地方行政のあり方の論議の中で、国庫負担率をさらに下げ、全廃に向け
る論議が加速することも十分考えられます。廃止された場合、多くの県では財源が確保できずに、
各市町村財政に影響を与えるのは必至であり、教育水準・機会均等の保障が困難になることは明ら
かです。
よって、義務教育費国庫負担制度の堅持、また負担率を2分の1に復元することを強く主張しま
す。
以上、地方自治法第99条の規定に基づき、意見書を提出する。
平成18年6月23日
提出先
文部科学大臣
小坂憲次殿
財
務
大
臣
谷垣禎一殿
総
務
大
臣
竹中平蔵殿
南アルプス市議会議長
清水勝則
以上であります。
○議長(清水勝則君)
以上で説明が終わりました。
これより質疑に入ります。
質疑はありませんか。
( な し )
質疑を終結いたします。
これより討論に入ります。
討論はありませんか。
( な し )
討論を終結いたします。
これより、南ア議第3号を採決いたします。
お諮りいたします。
本案は原案のとおり決することに、ご異議ありませんか。
(異議なしの声)
ご異議なしと認めます。
よって、南ア議第3号は原案のとおり可決されました。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
○議長(清水勝則君)
日程第17 南ア議第4号 社会保険鰍沢病院・鰍沢社会保険介護老人保健施設の公的医療機関とし
ての存続と機能の充実を求める意見書の提出についてを議題といたします。
提出者の浅野伸二君から提出議案の説明を求めます。
17番、浅野伸二君。
○17番議員(浅野伸二君)
南ア議第4号
社会保険鰍沢病院・鰍沢社会保険介護老人保健施設の公的医療機関としての存続と機能の充実を
求める意見書の提出について
上記の議案を別紙のとおり、会議規則第13条第2項の規定により提出します。
164
平成18年6月23日
南アルプス市議会議長
清水勝則殿
提出者 南アルプス市議会議員 浅 野 伸 二
賛成者 南アルプス市議会議員 森岡千代野
〃
〃
相原
豊
〃
〃
内池虎雄
〃
〃
亀ケ川正広
〃
〃
金丸一元
社会保険鰍沢病院・鰍沢社会保険介護老人保健施設の公的医療機関としての存続と機能の充実を
求める意見書の提出(案)
社会保険鰍沢病院は昭和21年5月に厚生省が健康保険法に基づいた福祉施設として開設され、
模範的な社会保険診療を目的としています。
小児科専門医による2次救急医療に対応しています。さらに、災害拠点病院の指定も受けていま
す。
2000年には介護老人保健施設を併設し、病院と一体的運営を図っています。また、中小企業
を中心とする生活習慣病検診をはじめ、地域医療の基幹病院の役割を担っている社会保険鰍沢病院
および老人保健施設を存続し、その機能の充実を求めるものです。
以上、地方自治法第99条の規定に基づき意見書を提出する。
平成18年6月23日
内閣総理大臣
小泉純一郎殿
厚生労働大臣
川崎二郎殿
衆議院議長
河野洋平殿
参議院議長
扇
千景殿
南アルプス市議会議長
以上であります。
○議長(清水勝則君)
以上で説明が終わりました。
これより質疑に入ります。
質疑はありませんか。
( な し )
質疑を終結いたします。
これより討論に入ります。
討論はありませんか。
( な し )
討論を終結いたします。
これより、南ア議第4号を採決いたします。
お諮りいたします。
本案は原案のとおり決することに、ご異議ありませんか。
(異議なしの声)
ご異議なしと認めます。
よって、南ア議第4号は原案のとおり可決されました。
165
清水勝則
ただ今、可決されました南ア議第3号および南ア議第4号の意見書の提出について、その条項・
字句・その他の整理を要するものについては、その整理を議長に委任されたいと思います。
これにご異議ありませんか。
(異議なしの声)
ご異議なしと認めます。
よって、条項・字句・その他の整理は議長に委任することに決しました。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
○議長(清水勝則君)
日程第18 議案第137号 個別外部監査契約の締結についてを議題といたします。
石川市長から提出議案の説明を求めます。
石川市長。
○市長(石川豊君)
本日、6月定例市議会に追加して提出いたしました案件は、議案第137号 個別外部監査契約
の締結についての1案件であります。
これは今定例会の初日の6月14日に、議案第135号 個別外部監査契約に基づく監査による
ことについてのご議決をいただきましたので、市内在住の公認会計士、加藤隆博氏と契約すること
につきまして、提案するものであります。
加藤氏は指定管理者の選定審査会の会長として、当初から本市の指定管理者制度導入にかかわっ
ていただいたところであり、個別外部監査においても、最も適した方と考え契約いたすものであり
ます。
契約内容につきましては、公募により選定した指定管理者の出納事務等に関する監査を50万円
を上限とする額で行っていただくもので、本年10月末を履行期限とする契約であります。
以上、提出案件についてのご説明を終わります。
何とぞ、よろしくご審議の上、ご議決賜りますようお願い申し上げ、説明に代えさせていただき
ます。
○議長(清水勝則君)
以上で市長の説明が終わりました。
次に、議案第137号の補足説明を求めます。
総務部長、内藤希香君。
○総務部長(内藤希香君)
議案第137号の補足説明をさせていただきます。
お手元にございます、追加議案の1ページをお開き願いたいと思います。
朗読をいたします。
議案第137号 個別外部監査契約の締結について
南アルプス市個別外部監査契約に基づく監査に関する条例第2条第2項の規定により、次のとお
り個別外部監査契約を締結するものとする。
平成18年6月23日提出
南アルプス市長 石川 豊
1.契約の目的
公の施設の指定管理者の出納事務等に関する監査の報告
2.契約の期限
平成18年10月31日まで
3.契約の金額
50万円を上限とする額
166
4.契約の方法
随意契約
5.契約の相手方
住
所 南アルプス市飯野3456番地4
氏
名 加藤隆博
6.資
格
公認会計士
提案理由
個別外部監査契約の締結については、地方自治法第252条42第4項の規定により、議会の議
決を得る必要があるので、この案を提出するものである。
ご説明を申し上げます。
この外部監査の契約につきましては、
先ほど市長のほうから申し上げましたように、
6月14日、
議案第135号の議決をいただきましたので、6月16日契約をいたしたところでございます。
議会の議決をもって契約が成立をするということでございます。
まくっていただきまして、2ページに外部監査の業務の仕様書がございます。
概要につきましては、地方自治法ならびに南アルプス市個別外部監査契約に基づく監査に関する
条例第2条第1項第1号に規定する監査ということでございます。
内容につきましては、監査の目的ということで、指定管理者の出納および当該施設の管理に関す
る業務について、個別具体的に監査するため。
業務内容につきましては、当該施設の管理に関する会計事務、諸帳簿等の監査、当該施設の管理
に関する会計と指定管理者別の業務に関する会計との区別についての監査、その他会計全般に関す
る監査ということでございまして、この監査につきましては、南アルプス市長が指示する指定管理
者のうちから行うということであります。
2の報告書につきましては、南アルプス市で指定する監査報告書と、それからその他の参考資料
ということでございます。
個別監査契約ができるものにつきましては、地方自治法第252条の28の第1項で、弁護士そ
れから公認会計士、会計検査に関する実務に精通した者ということでございまして、第2項のほう
には条件付きで税理士でもよろしいというふうにうたってございます。
今回、随意契約をすることにつきましては、公認会計士がふさわしいということと、加藤氏につ
きましては、公認会計士としての資格を平成4年に取得をなされまして、その後、監査法人等にご
勤務をされ、平成8年に事務所を開設したということでございまして、平成16年、17年度につ
きましては、南アルプス市指定管理者選定審査会の会長を務められたと。それから18年度につき
ましては、南アルプス市地域密着サービス運営委員会の委員も務められたと。
それから、平成13年から平成16年まで山梨県包括外部監査の補助員も務められたということ
でございまして、指定管理者の事業内容等にも精通をしているということで、加藤氏と随意契約を
したいということでございます。
よろしくご審議をお願いいたします。
○議長(清水勝則君)
以上で補足説明が終わりました。
これより質疑に入ります。
櫻本議員。
○1番議員(櫻本広樹君)
仕様書について、質問をさせていただきます。
まず、この履行期限ということが18年、今年の10月31日までということですが、これでい
167
くと4月1日からスタートを切ったものについては、
約6カ月から審査期間ということもあるので、
たぶん9月末現在のことになるかと思いますが、そういった半年程度の内容等で19年度の予算編
成までの状況を把握できるのかどうかと。
例えば、温泉施設等につきましては、4月から例えば9月ということになると、春と秋と。特に
燃料等のことを考えると、秋・冬に関して、どれだけ経費がかかっていくのかということが、非常
に大きく施設運営に関しては左右されるところだと思うんですが、
その点、
履行期限としては10月
31日まで絞ることなく、もうちょっと1年間を通じた中で、秋・冬のそういった状況を、どうい
うふうな、どの点で予算編成に反映するのかという点が1点。
続いて、業務内容の黒丸の2番のところに、当該施設の管理に関する会計等、指定管理者の別の
業務に関する会計との区分についての監査ということなんですが、指定管理者を受けている企業も
指定管理者の別の業務に関するということは、非常に多岐にわたっている会社もあると思います。
そんな中で、その会社が委託している会計事務所との連携が、うまく取れるのかどうかですね。そ
れは契約時にこういった条件をうたっているのか、その2点をご説明願いたいと思います。
○議長(清水勝則君)
総務部長。
○総務部長(内藤希香君)
外部監査の期間についての1点のご質問がございまして、もっと期間を長くしたらどうだという
ようなことでございましたが、私のほうとすれば19年度予算につきましては、10月の末から予
算要求等も始まって内容も検討していかなければならないという形の中で、その間の指定管理して
からの間に、
どのような運営がされているのかというような内容ということで、
最終的にはこの1年
間の決算、当然、報告をされますから、その内容も加味しながら19年度の予算に反映をしていき
たいという形の中で、外部監査をしていただこうという考え方のもとでございます。
それから、もう1点の関係につきましては、いわゆる当該施設以外と、いわゆる大手の場合につ
いては、いくつかの業務をなさっているということですから、それとの区分等がはっきりしている
かどうかというようなことを、しっかり見ていただくということは、経費等のものがほかの施設と
の分離等もきっちりされていて、本当に指定管理したものについての経理が整理されているかどう
かというようなもの見ていただくというようなことで、大手になりますと、いろいろな業務もやっ
ておられると思いますけれども、これにつきましてプロということで、外部監査に出すということ
ですから、そのへんについても、しっかり見ていただきたいということで、外部監査をお願いする
ものでございます。
○議長(清水勝則君)
櫻本議員。
○1番議員(櫻本広樹君)
質問の内容と答弁が食い違っているのですが、私は今この期間を長くしたらどうかということに
ついては、この10月31日までの履行期限でいくと、6カ月間、4月1日からスタートしたとす
れば、春と夏しか数字的なデータ的なものが見えないんではないかと。予算編成をするわけですか
ら、1年間のトータルをどういったことで判断をするのかということをお聞きしているんです。そ
れが前半の質問です。
2番目の質問というのは、その大手の企業がそれぞれいくつか会社があったりとか、あるいは別
会社があったりとか、別部門があった場合、そういった会計、その会社の別な会計事務所だとか、
その会社について、契約時にそのAという会社の別の税理士、あるいは会計事務所が監査している
168
ものを、
見させていただきますよという契約内容になっているのかどうかという質問でございます。
○議長(清水勝則君)
総務部長。
○総務部長(内藤希香君)
いわゆる長い期間を持てということですが、基本的な考え方としては、出納およびその施設の管
理する業務が、どのようにされているかということを見たいというのが1点です。いわゆる決算と
いうことになりますと、1年間を通してという形になろうかと思いますけれども、それは運営上、
いわゆる今先ほど申し上げましたように、油代がかかる時期とか、時期でないとかというような問
題等もあろうかと思いますけれども、
今回の部分については、
指定管理者としてそういう出納とか、
そういうものがきちんとされておるかということを目的に、
主にしているということでございます。
それから、いわゆるほかとの税理士、公認会計士が入っていた場合に、そのへんはどうするのか
という部分について、契約にうたってあるかどうかということにつきましては、ここに手元に契約
書がございませんので、今の段階では答えられませんので、その点につきましては、後ほどか、時
間をいただきたいというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。
○議長(清水勝則君)
石川市長。
○市長(石川豊君)
指定管理者につきましては、初めてやる仕事でございまして、先ほども部長から申し上げました
ように、会社によってはいくつも仕事をやっていると、そういうことでございまして、そうすると
例えば従事する人件費にいたしましても、実際そこへ携わっている人の人件費のみか、例えば他の
ところへ勤めている人を盛り込んで、そこの職員としての給与を支払うようなことはしていないか
とか、いろいろの事業をやっていく上に、必要なものがきちっと使われ、しかも経理もきちっとさ
れているかと、これが1年間の経営というよりか、むしろ実際やっていく運営の状況をしっかり把
握しておく必要があるではないかと。そのときだけを受けてあれば単純にできますけれども、いく
つもの会社をやっている場合には、人件費の問題であるとか、物件費の問題であるとか、そういう
ものが混乱しないように、きちっと整理をしてあるかと。そういう意味合いの監査をやってもらう
ということです。
ですから今回は50万円の範囲内でございますから、全部やるわけではございません。いわゆる
大手のところで、そういうようなごまかしをやらないような、やっているかどうかは分かりません
けれども、そういうことはあらかじめ監査をして、あとは毎日、収入がどの程度入るか入らないか
は、どういう形で把握しているかというようなことを見れば、あとのほうは毎月の報告によって、
状況がつかめるではないかと、こういうことです。
以上です。
○議長(清水勝則君)
櫻本議員。
○1番議員(櫻本広樹君)
契約等については、相手の会社の了解等が得られているのか等は、契約状況の中でこれは反映す
るべきものだと思いますので、それは後ほどのことでかまいませんが、全般の19年度の予算編成
に反映するということについては、やはりその10月31日以降の部分は、どういう形で予算に反
映するのか。これは非常に通年にわたった状況が分からないと、判断しようがない部分も出てくる
かと思うんです。
169
どこかで例えばこういった行政でいけば、補正予算的なもので増やしたりとか減らしたりという
ようなことが考えられますが、こういった指定管理者の場合でもやはり管理運営費というような形
で予算編成を盛るわけですから、いき過ぎたところには、どこかで補正をカットしなければなりま
せんし、足りないところについては、プラスしてあげなければならない。そのへんのことについて、
どういうトータルの考え方があるかという点でございます。
○議長(清水勝則君)
石川市長。
○市長(石川豊君)
委託料につきまして、ある程度、市のほうから出しています。果たして、その委託料が適正であ
るかどうかということも当然問題になるわけですね。だから、経費の運営の仕方によって、例えば
収入の状況等を見ながら、来年度の委託料をどの程度にするかということを判断するんですが、来
年度の予算へ計上するのに、1年間経ってそれからやるということになると、来年度、予算計上で
きませんから、だからそういうことで推定をして、ある程度出てくると。決算が出たときには、そ
れをまた精算するというような形を取らざるを得ません。
今年は初年度でありますから、とりあえずの見込みを見て、それによってやっていって、さらに
は精算をして、委託料が少ないか、もしくは多ければ委託料をもっと減らせるかと、こういうこと
をつかみたいと、こういうことでございます。
以上です。
○議長(清水勝則君)
質疑を終結いたします。
お諮りいたします。
ただ今、議題となっております、議案第137号は会議規則第35条第2項の規定により、委員
会への付託を省略したいと思います。
これにご異議ありませんか。
(異議なしの声)
ご異議なしと認めます。
よって、議案第137号は委員会への付託を省略することに決しました。
これより、議案第137号の討論に入ります。
討論はありませんか。
( な し )
討論を終結いたします。
これより、議案第137号を採決いたします。
お諮りいたします。
本案は原案のとおり決することに、ご異議ありませんか。
(異議なしの声)
ご異議なしと認めます。
よって、議案第137号は原案のとおり可決されました。
以上で今定例会の議事はすべて終了いたしました。
以上をもちまして、平成18年南アルプス市議会第2回定例会を閉会いたします。
大変、ご苦労さまでした。
閉会
午後 2時35分
170
この会議の経過を記載して、その内容が相違ないことを証するために
ここに署名する。
平成
南アルプス市議会議長
清
水
勝
則
会 議 録 署 名 議 員
野
田
修
作
会 議 録 署 名 議 員
若
尾
敏
男
会 議 録 署 名 議 員
斉
藤
哲
夫
本会議録の作成にあたった者の氏名は次のとおりである。
議会事務局長
名 執 俊 一
書
記
大 芝
書
記
石 原 康 雄
書
記
小 池
久
肇
171
年
月
日
平成18年
南アルプス市議会第2回定例会(6月)議案審議結果等
172
平成18年 南アルプス市議会 第2回定例会(6月)
会 期 予 定 表 〔10日間〕
日 次
月
日
種
別
開議時刻
曜日
摘
要
○ 開会
第1日
6月 14日
本 会 議
(水)
午後1時30分
○ 諸報告、会議録署名議員の指名、
会期の決定、議案の上程
○ 提案、説明、一部採決
○ 散会
委 員 会
○ 総務常任委員会
午前10時
○ 文教常任委員会
委 員 会
○ 厚生常任委員会
午前10時
○ 産業土木常任委員会
第2日
6月 15日
(木)
第3日
6月 16日
(金)
6月17日18日
(土・日)
休 会
第6日
6月 19日
(月)
休 会
○ 委員会予備日
第7日
6月 20日
(火)
休 会
○ 議事整理のため
第8日
6月 21日
(水)
第9日
6月 22日
(木)
第10日
6月 23日
(金)
第4日・
5日
本 会 議
午前9時30分
本 会 議
午前9時 30 分
本 会 議
午後1時 30 分
173
○ 代表質問
○ 散会
○ 一般質問
○ 散会
○ 委員長報告、質疑、討論、採決
○ 閉会
平成18年南アルプス市議会第2回定例会(6月)議案審議結果
議 案 番 号
議案第122号
議案第123号
議案第124号
議案第125号
議案第126号
件
名
南アルプス市交通安全対策会議条例の一部
改正について
南アルプス市国民健康保険税条例の一部改
正について
付 託
議決月日
結 果
厚 生
6月23日
原案可決
厚 生
6月23日
原案可決
6月23日
原案可決
6月23日
原案可決
総 務
6月23日
原案可決
委員会
南アルプス市山梨県北岳山荘の管理に関す
産 業
る条例の一部改正について
土 木
南アルプス市営住宅条例の一部改正につい
産 業
て
土 木
南アルプス市消防手数料条例の一部改正に
ついて
議案第127号
平成18年度南アルプス市一般会計補正予
算(第1号)
4 分割
6月23日
原案可決
議案第128号
平成18年度南アルプス市国民健康保険特
別会計補正予算(第1号)
厚 生
6月23日
原案可決
議案第129号
平成18年度南アルプス市老人保健特別会
計補正予算(第1号)
厚 生
6月23日
原案可決
議案第130号
平成18年度南アルプス市介護保険特別会
計補正予算(第1号)
厚 生
6月23日
原案可決
議案第131号
平成18年度南アルプス市下水道事業特別
会計補正予算(第1号)
6月23日
原案可決
6月14日
原案可決
議案第132号
市立豊小学校屋内運動場建設(建築主体)工
事請負契約の締結について
174
産 業
土 木
―
議案第133号
議案第134号
議案第135号
市立白根百田小学校大規模改造工事(建築工
事)請負契約の締結について
財産の取得について
個別外部監査契約に基づく監査によること
について
―
6月14日
原案可決
―
6月14日
原案可決
―
6月14日
原案可決
議案第136号
市道路線の認定について
―
6月14日
原案可決
議案第137号
個別外部監査契約の締結について
―
6月23日
原案可決
―
6月23日
原案可決
―
6月23日
原案可決
義務教育費国庫負担制度を堅持し、
教育の機
南ア議第3号
会均等及び水準の維持向上を求める意見書
の提出について
社会保険鰍沢病院・鰍沢社会保険介護老人保
南ア議第4号
健施設の公的医療機関としての存続と機能
の充実を求める意見書の提出について
175
平成18年南アルプス市議会第2回定例会(6月)
請 願 文 書 表
受理番号
受理年月日
18−3
平成18年 ・南アルプス市藤田1175−1
6月2日
請願者の住所及び氏名
請願の要旨
紹介議員
氏名
付託委員会
義務教育費国 小池 正夫
文教常任
南アルプス市小中学校連合
庫負担制度を 小笠原 孝
委員会
PTA協議会
堅持し、教育の 秋山 武彦
会長 高遠 勲
機会均等及び 向山 敏宏
・甲府市向町743−2
水準の維持向 志村 裕子
南アルプス市公立小中学校
上を図るため 石川
校長会
の請願書
壽
会長 戸澤泰和
・甲斐市竜地5456−8
(別紙)
南アルプス市公立小中学校
教頭会
会長 小尾好男
・南アルプス市藤田163−7
南アルプス市若草地区教職員会
事務局 市川利仁
18−4
平成18年 ・南巨摩郡鰍沢町340−1
6月2日
健康保険病院労働組合鰍沢病院
支部
社会保険鰍沢 浅野 伸二
厚生常任
病院・鰍沢社会 森岡千代野
委員会
保険介護老人 金丸 一元
支部長 新谷雄二
保健施設の公 相原
豊
的医療機関と 内池 虎雄
しての存続と 亀ケ川正広
機能の充実を
求める請願書
(別紙)
176
平成18年南アルプス市議会第2回定例会(6月)請願審議結果
請願番号
件
名
付 託
委員会
議決月日
結 果
付 託
定例会
文教常任
委員会
6月23日
採 択
18年第2回
(6月)
厚生常任
委員会
6月23日
採 択
18年第2回
(6月)
義務教育費国庫負担制度を堅持し、教
18-3号
育の機会均等及び水準の維持向上を
図るための請願書
社会保険鰍沢病院・鰍沢社会保険介護
18-4号
老人保健施設の公的医療機関として
の存続と機能の充実を求める請願書
177
○御勅使川入旧三十六ヶ村入会山恩賜県有財産保護組合議会議員の選挙結果
区
百
結
田
当
果
選
178
当 選 人
小 野 秀 雄
(上八田1309番地)
平成18年南アルプス市議会第2回定例会(6月)議案付託表
付託委員会
議案番号
件
名
議案第126号
南アルプス市消防手数料条例の一部改正について
議案第127号
平成18年度南アルプス市一般会計補正予算(第1号)
議案第127号
平成18年度南アルプス市一般会計補正予算(第1号)
総務常任委員会
文教常任委員会
議案第122号
厚生常任委員会
南アルプス市交通安全対策会議条例の一部改正につい
て
議案第123号
南アルプス市国民健康保険税条例の一部改正について
議案第127号
平成18年度南アルプス市一般会計補正予算(第1号)
議案第128号
議案第129号
議案第130号
議案第124号
平成18年度南アルプス市国民健康保険特別会計補正
予算(第1号)
平成18年度南アルプス市老人保健特別会計補正予算
(第1号)
平成18年度南アルプス市介護保険特別会計補正予算
(第1号)
南アルプス市山梨県北岳山荘の管理に関する条例の一
部改正について
議案第125号
南アルプス市営住宅条例の一部改正について
議案第127号
平成18年度南アルプス市一般会計補正予算(第1号)
産業土木常任委員会
平成18年度南アルプス市下水道事業特別会計補正予
議案第131号
算(第1号)
179
南ア議第3号
件
名
「義務教育費国庫負担制度を堅持し、教育の機会均等及び水準の維
持向上を求める意見書の提出について」
上記の議案を別紙のとおり会議規則第13条第2項の規定により提出します。
平成18年6月23日
南アルプス市議会議長 清 水 勝 則 殿
提出者 南アルプス市議会議員
深 澤 永 雄
賛成者 南アルプス市議会議員
向 山 敏 宏
賛成者
〃
小 池 正 夫
賛成者
〃
小笠原
賛成者
〃
秋 山 武 彦
賛成者
〃
志 村 裕 子
賛成者
〃
石 川
180
孝
壽
義務教育費国庫負担制度を堅持し、教育の機会均等及び
水準の維持向上を求める意見書
国は、2006年度から義務教育費国庫負担金について、国庫負担率を2分の1から3分の1に
縮減しました。この制度は、子ども一人ひとりの教育を受ける権利を保障し、教育水準・機会均等
を保つため、地方公共団体の財政能力によって格差が生じないよう法制化されたものです。
減額分は、2006年度は所得譲与税として、2007年度以降は個人住民税として税源移譲さ
れることとなりましたが、私どもの試算によると、現状の国庫負担金と比べ、4.3パーセント(8.
9億円)下回ります。不足分は、地方交付税で調整されることになっていますが、地方交付税自体、
減少傾向にあることから、これまでの税源が確保される保障がありません。
また、今後も地方分権・地方行政の在り方の論議の中で、国庫負担率をさらに下げ「全廃」に向
け論議が加速することも十分考えられます。廃止された場合、多くの県では財源が確保できずに各
市町村財政に影響を与えるのは必至であり、教育水準・機会均等の保障が困難になることは明らか
です。
よって、義務教育費国庫負担制度の堅持、また負担率を2分の1に復元することを強く主張しま
す。
以上、地方自治法第99条の規定に基づき、意見書を提出する。
平成18年6月23日
提出先
文部科学大臣
小坂憲次 殿
財 務 大 臣
谷垣禎一 殿
総 務 大 臣
竹中平蔵 殿
南アルプス市議会議長 清 水 勝 則
181
南ア議第4号
件
名
「社会保険鰍沢病院・鰍沢社会保険介護老人保健施設の公的医療機関
としての存続と機能の充実を求める意見書の提出について」
上記の議案を別紙のとおり会議規則第13条第2項の規定により提出します。
平成18年6月23日
南アルプス市議会議長 清 水 勝 則 殿
提出者 南アルプス市議会議員
浅 野 伸 二
賛成者 南アルプス市議会議員
森 岡 千代野
賛成者
〃
相 原
賛成者
〃
内 池 虎 雄
賛成者
〃
亀ケ川 正 広
賛成者
〃
金 丸 一 元
182
豊
社会保険鰍沢病院・鰍沢社会保険介護老人保健施設の公的医療機関
としての存続と機能の充実を求める意見書
社会保険鰍沢病院は、昭和21年5月に厚生省が健康保険法に基づいた福祉施設として開設され、
模範的な社会保険診療を目的としています。
小児科専門医による2次救急医療に対応しています。さらに、災害拠点病院の指定も受けていま
す。
2000年には、介護老人保健施設を併設し、病院と一体的運営を図っています。また、中小企
業を中心とする生活習慣病検診をはじめ、地域医療の基幹病院の役割を担っている社会保険鰍沢病
院及び老人保健施設を存続し、その機能の充実を求めるものです。
以上、地方自治法第99条の規定に基づき、意見書を提出する。
平成18年6月23日
提出先
内閣総理大臣
小 泉 純一郎
殿
厚生労働大臣
川 崎 二 郎
殿
衆議院議長
河 野 洋 平
殿
参議院議長
扇
殿
千 景
南アルプス市議会議長 清 水 勝 則
183
平成18年南アルプス市議会第2回定例会(6月)
代 表 質 問 通 告 表
質問
順位
1
2
質問者
新政かがやき
相原 豊
アルプス21
森岡 千代野
質問事項
質
問
要
旨
1.ポジティブリスト (1)この制度で問題になるのは、飛散(ドリフ
ト)である。その対策は。
制度について
(2)農産物の検査方法と、その後の手続きはど
のように行うのか。
(3)外国産農産物は、どのような検査方法で、
国内産と同等の処置がとられるのか。
(4)民間大型店舗等で販売している農薬につい
てその指導方法は。
(5)この制度の導入に伴い、国内農産物の減少
と外国産農産物の輸入禁止や自主規制等で
食糧の供給不足が心配されるが。
(6)消費者への食の安心安全(供給を含め)に
ついての指導の必要は。
(7)出荷禁止等の処置が取られた場合、原因究
明の必要があるとされている。犯人探し等
で人間関係の悪化や犯罪に繋がる恐れは無
いか。
(8)基本的な改善方法の一つとして、農薬登録
制度の見直しが必要だと考えるが。
(9)一律基準0.01ppmは、適切な数値か。
(10)市として保険料に対する助成、ドリフト
防止ネット・交信攪乱剤等に対し補助する
考えは。
(11)市管理の街路樹の消毒が、沿線の農作物
に影響を及ぼすことはないか。
1.市内循環バス試行 (1)アンケートの内容や利用状況、また今後の
運行予定は。
運転について
2.資源循環型社会を (1)食品循環資源の再生利用等の促進に関する
法律において、業者及び消費者の責務が規
目指す循環資源の開
定されている。業者及び消費者への取り組
発、製造について
みは。
(2)同法によると地方公共団体の責務も規定さ
れている。市の取り組みと今後の考え方は。
(3)市が配布した、ぼかしや堆肥を学校農園や
公園等に利用する考えは。
(4)生ごみの出し方を見直す考えは。
184
質問
順位
質問者
2
アルプス21
森岡 千代野
質問事項
質
問
要
旨
3.男女共同参画条例 (1)条例制定までの計画について
①地域の特性を把握し、地域の問題解決の
の制定について
ための条例であること。
②明確な基本理念の基、具体的な施策であ
ること。
③条例の推進体制の明確化は。
④住民参加のプロセスの明確化は。
⑤行政から独立した苦情処理機関の設置
は。
「子ども読書活動推進計画策定委員会」の、
4.地域の子ども読書 (1)
委員会構成や人数は。
推進計画の策定につ
(2)推進計画が、絵に描いた餅にならないため
いて
の配慮は。
(3)
「子ども読書の推進と家庭の役割」と「家庭
の日」や「青少年を育む日」との関連は。
5.
「健康かがやきプラ (1)厚生労働省と農林水産省の共同により策定
された「食事バランスガイド・あなたの食
ン」の定着のための
事は大丈夫」を全戸に配布する考えは。
資料配布について
3
公明党クラブ
飯野 冨士雄
1.介護保険について
(1)
「尊厳の保持」について
・尊厳の保持を徹底する対策は。
(2)サービス利用者の保護、見守り、成年後見
人制度について
①一人暮らし世帯、老夫婦世帯、昼間独居
世帯及び認知症の方の数は。
②成年後見人制度を活用している人数と、
後見人の報酬は。
③ケアプランの内容チェック、サービスの
契約等に、後見人を活用している人数は。
2.介護保険法の一部 (1)保険者機能強化について
を改正する法律案に
・要介護認定者を決定している市町村は、
対する附帯決議第
提供した自立支援サービスによる改善効
23について
果を認定者ごとに検証、評価すべきであ
る。費用対効果も含め、どのようなこと
を行っているのか。
(2)介護給付費適正化対策について
・国保連合会からの情報と訪問看護記録等
とのチェック・検証が不可欠であると思
われるが、その管理システム確立の考え
は。
185
質問
順位
3
4
質問者
質問事項
質
公明党クラブ
飯野 冨士雄
日本共産党
南アルプス市議団
穴水 俊一
問
要
旨
(3)不正請求防止について
・本市における、指定業者、施設等に対す
る指導、監督及び監査はどのように行っ
ているか。
(4)地域包括支援センターについて
・地域支援センターを指導、監督する組織
は、どのようなものがあるか。
(5)家庭で介護を支える人について
①家庭で、家族の介護を行っている世帯数
は。
②家族介護者のリフレッシュ事業は。
1.新庁舎建設につい
て
(1)財政的見通しと、今後の対応について市民
に説明を行い、結論は住民投票を含め、市
民の意向を最大限尊重されたい。
(2)政府の動向を踏まえ、建設の判断はいつ頃
か。それにより「基礎調査」の見直しや検
討委員会での検討時期や内容変更の考え
は。
(3)支所は廃止ではなく、存続と充実に転換す
ることが必要と考えるが。
(4)新庁舎建設に関する情報開示請求件数と、
その対応は。また今後のあり方は。
2.障害者自立支援法 (1)地域支援事業の中で、ガイドヘルプ等の移
動支援等は、所得に応じ利用料を払う応能
について
負担にし、住民税世帯対象者は、これまで
どおり無料にする考えは。
(2)点字図書の給付を、これまでどおり年間
24冊または、6タイトルのものが購入で
きるようにする考えは。
(3)財政難を理由に、この事業の縮小や打ち切
りをしないこと。
(4)国の自立支援給付の1割負担の上限額を、
市の補助により半額に軽減する考えは。
(5)通所施設の食事全額自己負担、入所施設の
食費、光熱水費全額自己負担を、市の補助
により半額に軽減する考えは。
(6)介護給付の認定調べにあたり、障害者の生
活実態や障害の状況が分かる審査会委員を
任命し、必要なサービスが受けられるよう
にする考えは。
(7)事業実施にあたり視覚障害者には、点字や
テープ、弱視への拡大文字による内容の周
知徹底を図る考えは。
186
質問
順位
4
質問者
質問事項
日本共産党
3.水源保護条例の制
定について
南アルプス市議団
質
問
要
旨
(1)今後に向けて水源保護条例の制定が必要と
考えるが。
穴水 俊一
5
民 声 会
名取 常雄
1.地方自治法の一部 (1)次の6項目についての所見は。
①助役に変えて副市長を置き、市長権限の
を改正する法律につ
一部を委任し事務の執行権を与えること
いて
について。また人数は。
②収入役を廃止し、会計管理者を置くこと
について。
③行政財産である建物の一部貸付等を可能
とすることについて。
④監査委員の数を、条例で増加することが
できるとすることについて。
⑤専決処分の要件の明確化について。
⑥議長への臨時会の招集権の付与につい
て。
2.地球温暖化防止対 (1)山梨県地球温暖化対策推進計画の南アルプ
ス市版を策定する考えは。
策について
(2)行政は環境保全行動計画の策定が義務付け
られている。今後の対応は。
3.三恵小学校の跡地 (1)若草地区の三恵小学校の跡地整備について
の考えは。
について
6
南政クラブ
櫻本 広樹
1.行政資産の見直し
について
(1)南伊豆町弓ヶ浜の市有地の現況と処分につ
いての考えは
(2)普通財産の中の不用資産を売却へ
①普通財産の土地は何区画で何坪あるのか。
②これらの土地を売却する考えは。
③工事終了後に余った土地は、元の地主に
売り戻す考えは。
(3)黒塗り公用車の見直しを
・市長、議長の公用車として使用している黒
塗りの公用車を見直す考えは。
187
質問
順位
質問者
6
南政クラブ
櫻本 広樹
質問事項
質
問
要
旨
2.イベントの抜本的 (1)イベントの現況について説明を
見直しについて
・市が主催、共催しているお祭り、イベン
トの数は。また予算はどのくらいか。
(2)イベントの改革に向け、住民意識調査を
①文化伝承的なもの以外は、時代にあったス
タイルに変えて行く必要がある。見直し時
には、住民意識調査を行う考えは。
②各イベントの入場者数の実数は。
(3)商工会と共催しているイベントのすみ分け
を
・各種団体との共催のイベントについては、
すみ分けが必要である。その考えは。
(4)イベントを地域等に委ねては
・お祭り、イベントを今後、商工会、地域や
関係団体等の別組織に委ねる考えは。
3.櫛形総合公園の野 (1)命名権の活用を
球場を公式球場に
・櫛形総合公園は、規模、内容的にも命名権
を活用するに値する施設と考えるが。
(2)拡充計画の具体的説明を
①拡充計画の具体的内容は。
②川の向こう側へのアクセスの計画は。
③駐車場を拡大する考えは。
(3)野球場を公式球場として改修を
・拡充工事と合わせて公式球場となるよう
整備する考えは。
(4)競技練習者向けの宿舎整備を
・合宿所の整備、合宿できる地域としての
魅力づくりは。
(5)観光事業との連携強化を
①体育協会事務所内に市内の観光パンフ
レットを集めた観光コーナーを設置する
考えは。
②旅行業者とタイアップして、競技練習者
向けの新商品をつくる考えは。
(6)櫛形中学校にソフトボール専用グラウンド
を
①櫛形中学校の敷地内にある武道場、弓道
場、テニスコートを解体する計画は。
②解体するとしたら、跡地利用について女
子ソフトボール専用のグラウンドを提案
します。
188
質問
順位
質問者
6
南政クラブ
櫻本 広樹
質問事項
質
問
要
旨
4.新エネルギーの活 (1)新エネルギーとして風車の活用について
・中山間地域や釜無川沿岸などに、数基程
用と魅力ある地域づ
度の風車を整備する考えは。
くりについて
(2)新エネルギーの導入促進に向けた事業手法
について
・公益信託を活用する方法や有限責任投資事
業組合を利用する方法など、出資や事業へ
の投融資のスキームは様々な手法がある。
市ではどのような取り組みを考えている
か。
5.甲府地方法務局櫛 (1)櫛形出張所の建物の有効活用を
①法務省から払い下げ、有効活用する考え
形出張所の建物利用
は。
について
②道の駅、児童クラブとして活用する考え
は。
189
平成18年南アルプス市議会第2回定例会(6月)
一 般 質 問 通 告 表
質問
順位
7
質問者
金丸 一元
(新政かがやき)
8
石川 壽
(新政かがやき)
質問事項
質
問
要
旨
1.新庁舎は「現施設 (1)市庁舎の在り方に関する基礎調査により、
の拡充」で
市庁舎を改善・整備する方向として7つの
形態のうち、実現性が高いのは「完全新設
での移転」
、
「現施設の拡充」
、
「現施設の建
替え」の3つの形態が示された。このうち、
財政面、リスク分散等を考慮すると「現施
設の拡充」がベストな選択だと考えるが。
1.山岳観光期間の延 (1)山岳観光の期間と、バスやタクシーの運行
期間を延長する考えは。
長と世界遺産登録に
向けて課等の設置を (2)南アルプスの世界遺産登録に向けて担当課
を設置する考えは。また、近隣市町村との
意見交換等の進捗状況は。
2.児童虐待防止対策 (1)児童虐待の相談件数と児童虐待防止ネット
ワーク会議の活動状況と成果は。
について
(2)児童虐待早期発見のための対策と、親と子
のケア、子育て支援課と教育委員会や地域
との連携は。
(3)不登校のための適応指導教室の現状と、教
育支援センターの活動状況は。
3.学力向上について
9
内藤 政勝
(新政かがやき)
(1)文部科学省の学力テストに期待するものと、
リテラシー教育の必要性は。
(2)市独自の学力テストの実施計画と、教育委
員会の学力向上策は。
(3)団塊世代や学生による学習講座・教室を開
設する考えは。
(4)教員の資質向上のため、市独自で研修を行
う考えは。
(5)朝食を取らない子どもの数とその対策は。
また、市内の学校給食での地産地消の割合
は。
1.観光の振興策につ (1)観光PR、情報発信など、観光客の受入れ
いて
体制の取り組みは。また、市観光協会、夜
叉神観光協会のそれぞれの南アルプス観光
への取り組みは。
(2)観光客の来訪によって、地域に与える経済
効果は。
(3)平成17年度に策定予定であった観光計画
はどうなっているのか。
(4)観光振興のため観光協会も含めた組織体制
整備が必要と思うが。
190
質問
順位
9
質問者
内藤 政勝
(新政かがやき)
10
秋山 武彦
(アルプス21)
質問事項
質
問
要
旨
2.小学校の英語教育 (1)中央教育審議会の提言では、小学校5年か
ら全国一律に週1時間程度英語教育を必須
について
化する必要があるとしている。本市の教育
方針を踏まえ、教育委員会の考えは。
(2)市内小学校での英語教育の取り組み状況と、
必須化された場合の問題点と課題は。
3.定期監査について
(1)監査委員からの指摘事項や検討・要望事項
について、どのような方法で解決検討して
いるのか。また、監査委員は対応結果をど
の時点で報告を受け、総括しているのか。
1.農業振興について
(1)県による「魅力ある観光地づくりモデル事
業」の本年度実施地域に本市が指定された。
果樹振興とどのように結びつけるのか。
(2)今後の推進について。
①やる気と能力のある経営者の育成につい
て。
②高品質で付加価値型の農産物の生産につ
いて。
③創意と工夫に満ちた営農活動への取り組
みについて。
④遊休農地の発生防止と有効活用につい
て。
(3)先般実施された「農地意向調査」の集計結
果は。
2.市内CATVの統 (1)昨年6月に立ち上げた庁内検討委員会のこ
れまでの経過は。
合について
(2)甲西地区富士川CATV㈱の加入率が
37%と極端に低いため、加入推進が急務
と考えるが。
(3)2011年7月24日に地上波テレビ放送
が完全にデジタル化されることにより、フ
ジテレビ、テレビ朝日、テレビ東京の受信
が極めて難しくなるといわれる。その対応
は。
191
質問
順位
11
質問者
志村 裕子
(公明党クラブ)
質問事項
質
問
要
旨
1.「森林セラピー基 (1)環境に配慮した行財政体制の確立や山村振
地」
「森林ウォーキン
興等に寄与するためにも、市民が手軽に利
グロード」の設置に
用できる「森林セラピー基地」を設置する
ついて
考えは。
2.企業の協賛などに (1)県では18歳未満の子どもが3人以上いる
よる子育て支援につ
家庭を、経済的に支援する店舗や施設を募
いて
集する「やまなし子育て応援カード事業」
を立ち上げた。本市としてこの事業に取り
組む考えは。
3.学校図書館図書整 (1)国では平成14年度を初年度とする学校図
備費の予算確保につ
書館図書整備のための5ヵ年計画を策定
いて
し、交付税措置を行っている。本年度が最
終年度となるので図書費の予算確保を望
む。
4.住民基本台帳カー (1)住基カードの多目的利用を推進している多
ドの利活用の提案に
くの先進事例を参考に、積極的に取り組む
ついて
考えは。
5.出産育児一時金の (1)今通常国会に提出している医療制度改革関
委任払い創設につい
連法案の中には、出産育児一時金の増額が
て
盛り込まれている。
①政管健保は平成18年10月からスター
トとなる予定である。市町村国保におい
ても同時期にスタートする考えは。
②市単独で一時金に上乗せする考えは。
③出産育児一時金を国保から医療機関に直
接支払う受領委任払い制度を創設する考
えは。
12
亀ケ川 正広
(日本共産党南アル
プス市議団)
1.保育所と放課後児 (1)保育所と放課後児童クラブが指定管理者へ
童クラブの指定管理
の第2次検討対象とされているが、指定管
化について
理化は行ってはならないと考えるが。
2.就学援助について
(1)配布された「就学援助についてのお知らせ」
の内容の改善を求める。
①就学援助制度は国民の権利である。この
趣旨を踏まえ、文中で「義務教育を受け
させることが困難な場合」を次のように
改める考えは。
・
「ご家庭の事情(収入、世帯状況など)
に応じて学用品や給食費などを、国の
法律にもとづいて援助する制度です」
192
質問
順位
質問者
12
亀ケ川 正広
質問事項
質
問
要
旨
②「援助を受けられる方」の条件がわかり
にくい。目安となる年間所得額を明記す
る考えは
③全体を親しみやすい体裁にできないか。
(2)新一年生入学説明会での申請用紙の配布や、
PTA総会での制度の説明・案内を行うよ
う求める。
(日本共産党南アル
プス市議団)
3.住宅リフォーム助 (1)地元業者に住宅のリフォームを注文した住
成制度と小規模工事
民に、工事費の一部を助成する自治体があ
登録制度について
る。本市でも実施する考えは。
(2)現在実施している「小規模工事登録制度」
の発注状況は。地域経済の活性化のため、
積極的な活用と発注を求める。
13
向山 敏宏
(南政クラブ)
1.学校施設の整備状 (1)落合小学校グラウンドの今後の整備計画に
況について
ついて
・体育館を移転し、グラウンドを広く整備
する考えは。
(2)学校施設の耐震化について
・耐震化の達成状況と今後の計画予定は。
2.河川改修について
(1)準用河川「井路縁川」の樋門改修について
・大雨時の地元住民の不安解消のために、
現在設置してある小型ポンプ設備から大
型ポンプ場に設置する考えは。
193
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