...

IL-5レセプターの構造と機能

by user

on
Category: Documents
16

views

Report

Comments

Transcript

IL-5レセプターの構造と機能
IL-5レ セプター の構 造 と機 能
IL-5はB細
胞 や 好 酸 球 の 増 殖 ・分 化 に重 要 な リ ンホ カ イ ンで あ る 。 抗IL-5レ
ー 抗 体 を 用 い た 発 現 ク ロー ニ ング に よ り
, マ ウスIL-5レ
そ の 構 造 解 析 か ら, IL-5レ
セ プ タ ーcDNAを
単 離 した 。
セ プ ター は 近 年 明 らか に さ れ た サ イ トカ イ ン レセ プ タ ー フ ァ
ミ リー の 一 員 で あ る こ とが 判 明 した 。 ま た 膜 結 合 型IL-5と
Database Center for Life Science Online Service
セプ タ
在 も明 らか とな った 。 単 離 したcDNAは
と も に 分 泌 型 レセ プ ター の 存
線 維 芽 細 胞 で は 低 親 和 性 レセ プ ター のみ を再 構
築 した が, 造 血 系 前 駆 細 胞 で は 機 能 的 な 高 親 和 性 レセ プ タ ー を再 構 築 し, 機 能 的IL-5レ
セ プ ター の構 成 分子 を コ ー ドす る こ とが 示 され た 。
は じめ に
イ ン ター ロイ キ ン5
(IL-5)
替 因 子 (TRF)^<1,2)>ま た は タイ プIIB細
(BCGFII)^<3)>と して発 見 され た,
は, T細 胞 代
て き た^<20∼23)>。
さ ら に 抗IL-5レ
胞増 殖 因 子
現 ク ロ ー ニ ン グ に よ り,
お も に ヘル パ ーT細 胞
IL-2レ
性), IgAの
セ プター
胞
I.
産 生 を 促 進 す るほ か^<7∼9)>,
セ プ タ ー α鎖 (Tac抗
セ プ タ ーcDNA
こ のIL-5レ
の 構 造 を 中 心 に 研 究 の 現 状 を 紹 介 した い 。
を免 疫 グ ロブ リ ン産 生 細 胞 へ 増 殖 ・分 化 させ た り (TRF
活 性, BCGFII活
マ ウ スIL-5レ
の 単 離 に 成 功 した^<24)>。
こ こ で は,
よ り分 泌 され る糖 蛋 白質 で あ る^<4∼6)>。IL-5はB細胞 に対
し重 要 な 生物 活 性 を 有 してお り, 活 性 化 され たB細
セ プ タ ー 抗 体 を 用 いた 発
1L-5レ
セプ ターに関するこれまでの
研究
原) を 誘 導 す る^<10∼12)>,
あ
る種 のB系 前 駆 細 胞 の増 殖 を 誘 導 す る^<13)>な
ど, B細 胞 の
筆 者 らはIL-5のcDNA単
離 と並 行 して抗IL-5モ
増 殖 ・分 化 に深 く 関 与 して い る。 また 好 酸 球 に 対 して
ノ ク ロナ ール 抗 体 を 作製 し^<25)>,
こ の抗 体 を使 った ア フ ィ
も, そ の増 殖 ・分 化 を 誘 導 す る こ とが 明 らか に され て い
ニ テ ィ ク ロマ トグ ラ フ ィ ーに よ り大 量 のIL-5を
る^<7,14,15)>。
最 近, IL-5が
肥 満 細胞 株 か ら も分 泌 され^<16)>,
る方 法 を確 立 した^<20)>。
一 方, マ ウ ス骨 髄 細 胞 をIL-5存
好 塩 基 球 の ヒス タ ミ ン放 出 を 増 強 す る^<17)>な
どの 報告 も
在 下 に長 期 間 培 養 してIL-5依
あ り, ア レル ギ ーへ の関 与 も示 唆 され て い る。 こ の よ う
M細
なIL-5の
IL-5反
多 様 な 生 物 活 性 が い か に して単 独 の分 子 で発
揮 され る のか, ま た, IL-5に
よ り細 胞 の 増 殖 ・分 化 が
精製 す
存 性 早 期B細
胞 株T88-
胞 を 樹 立 した^<13)>。
これ ら 大 量 の 組 換 えIL-5と
応 性 細 胞 株 を用 い る こ とに よ り, IL-5レ
セ プタ
ー の解 析 が 可 能 とな った 。 放 射 能 標 識 した マ ウスIL-5
ど の よ うに 制 御 され て い る の か を 理 解 す る た め に は,
の結 合 実 験 か ら, IL-5は
IL-5レ
セ プ タ ー に結 合 す る こ と, IL-5に 対 して高 お よび低 親 和
セ プ タ ー の性 状 を 解 析 し, 構 造 を 明 らか に す る
こ とが 必 要 で あ る。IL-5cDNAの
者 らは 大 量 の 組 換 えIL-5を
用 いた り, また 抗IL-5レ
セ プ タ ー抗体 を 作製 してIL-5レ
Satoshi
Takaki,
Biology,
Kiyoshi
Institute
Key【IL-5レ
word
for
単 離^<7,18,19)>の
の ち, 筆
セ プ タ ーの解 析 を進 め
Takatsu,
Medical
セ プ タ ー 】【cDNAク
Kumamoto
特 異的 な レ
性 の2種 類 の レセ プ タ ーが あ る こ と, IL-5の
シ グナ ル
は高 親 和 性 レセ プ タ ー を 介 して 伝 達 され る こ とが示 され
た 。 化 学 的 架 橋 実 験 か らは, 高親 和 性IL-5レ
熊 本 大 学 医 学 部 免 疫 医 学 研 究 施 設 生 物 学部 門
Immunology,
細胞 膜 上 のIL-5に
University
Medical
(〒860
School,
熊 本 市 本 荘2-2-1)
Honjo,
Kumamoto
セ プタ ー
[Department
of
860, Japan]Structure and Function of
ロー ニ ング 】 【サ イ トカ イ ン レセ プ ター フ ァ ミ リ ー】
679
24
蛋
は 約55Kと
約120Kの
白 質
少 な く と も2つ
核 酸
酵 素
以 上 の蛋 白質 で
細 胞 を ラ ッ トに 免 疫 す る こ と に よ り, マ ウ スIL-5レ
(H7,
株 を 樹 立 した 。 こ れ ら の 抗 体 はIL-5の
応 性 細 胞 へ の 結 合 を ほ ぼ 完 全に
胞 上 の 約60Kの
産生
阻 害 し, IL-5反
応性細
セ プ タ ー の 構 造 を 明 らか に す
こ れ ら の 抗IL-5レ
セ プ タ ー抗 体 を用 い た発 現
ク ロ ー ニ ン グ に よ り, マ ウ スIL-5レ
T21抗
Database Center for Life Science Online Service
IL-5依
様 の方 法 でBALB/cマ
胞 で, T88-Mよ
T21を
mRNAか
合成 し, 1.0kb以
ら, 約200万
胞 中 で 起 こ り う るDNAの
異 の 可 能 性 を 除 外 す る た め,
上 のcDNAを
胞
動物細
グ し, 独 立 な3つ
pIL-5R.39が
セ プ タ ー を発 現 して い る
二 次 抗 体 に ヤ ギ抗 ラ ッ トIgG抗
の ク ロ ー ンpIL-5R.2,
組 換 えIL-5レ
か, COS7細
胞 で発 現 させ て検 討 した 。IL-5反
応性細
これ ま で の報 告 の よ うに解 離 定 数
(K_d)=
20pMの
高親 和 性, 5.1nMの
低 親 和 性 の2種 類 のIL-5
レセ プタ ー を 発 現 して い た (図1c)。pIL-5R.8を
体
特 異的 に結 合 し, K_d=2.0nMの
低 親 和 性IL-5レ
ター を発 現 して い た (図1a)。
(pAGS-3^<30)>の改 良型,
以 上 の操 作 を く り返 す こ とに よ り, 目的 のcDNAを
熊 本 大 学 宮 崎 博 士 よ り供 与)
胞 で発 現 させ た。pCAGGS-5Rを
導入 した
COS7細
胞 はpIL-5R.8に
(細 胞 あ た
り約88万
個) のIL-5レ
5Rを
比 べ て約70倍
セ プ タ ーを 発 現 した が, や は
低 親 和 性IL-5レ
導 入 したCOS7細
胞 を用 い て架 橋 実 験 を行 な っ
い へ ん優 れ た 方 法 で, サ イ トカ イ ン レセ プタ ー を 含 む い
め られ た (図2A)。
離 に 用 い られ て い る^<28,29)>。75Kに
同時 に
離 を試 み る 場 合 に は ス ク リー ニ ン グの効 率 が
著 し く低 下 す る。Y16細
胞 も多 数 のFcレ
セ プ ター を発
現 して いた た め, IL-5レ
セ プ タニcDNAの
単離 は難 航
した 。
脱 した た め と 思わ れ た。H7抗
と, cDNAを
胞 で 再 構 築 され たFc
体 の結 合 が 非 常 に 弱 く, パ と ング
セ プ タ ー複 合 体 が 認
こ り複 合 体 は還 元 剤 の添 加 に よ り約
減 少 した 。 これ はIL-5の
単 量 体 が 複 合 体 か ち離
体 で 免疫沈降を 行な う
導 入 し^<125>Iで
細 胞 膜 標 識 したCOS7細
胞
膜 蛋 白質 が 検 出 され た (図2B)。
以上
か らは約60Kの
か ら, 単 離 したcDNAに
よっ て コー ドされ る蛋 白質 は,
以前 か ら報 告 して き たIL-5レ
分 で あ る約60Kの
そ の過 程 で 筆 者 らはCOS7細
セ プ タ ー のみ を 発 現
物 の 性 状 を さ らに 検討 す る た め, pCAGGS-
濃 縮 す る こ とが で き る。 この ス ク リー ニ ン グ方 法 は, な
セ プタ ー に富 む細 胞 か ら 目的 の
に
イ ンサ ー ト部 分 を 挿 入 し (pCAGGS-5R),
た とこ ろ, 約97KのIL-5/IL-5レ
レセ プ タ ー とH7抗
セ プ タ ーが
COS7細
cDNA産
7細 胞 に導 入 した 。
cDNA単
セプ
さ ら に大 量 のcDNA産
物 を発 現 させ る こ とに よ り高 親 和 性IL-5レ
りK_d=9.6nMの
回 収 し, 再 びCOS
セ プ タ ーcDNAも
導入
胞 は, [^<35>S]メ
チ オ ニ ン標 識 したIL-5を
して い た (図1b)。
しか し, こ の方 法 で はFcレ
結合す る か ど う
胞Y16は,
COS7細
濃 縮 され るた め, Fcレ
pIL-5R.13,
セプターの性質
物 が 本 当 にIL-5を
を 用 いた パ ニ ン グ法 に よ って ス ク リー ニ ン グ した。 この
ろ い ろ な膜 蛋 白質 のcDNA単
ン
得 られ た 。
PIL-5R.8の
よっ て さ ま ざ ま な蛋 白質 を発
胞 か ら プ ラス ミ ドDNAを
再編成や突然変
pIL-5R.8のcDNAイ
形 成 され る可 能 性 も考 え, 別 の 発 現 ベ クタ ーpCAGGS
胞 に導 入 した。COS7細
現 す る。 こ の な か か らIL-5レ
H7,
得 られ
サ ー トを プ ロ ー ブ と し て ラ イ ブ テ リ ー を 再 ス ク リ ー ニ ン
したCOS7細
セ プ タ ー抗体H7と
の ク ロー ンか らな る ラ イ ブ ラ リ
胞 は導 入 され たcDNAに
T21と
セ プ ター を発
組 み 込 ん だ。30μgの
ー を作 成 し, サル のCOS7細
細 胞 を, H7,
胞 と同
単 離 を試 み た 。Y16細
胞 発 現 ベ クタ ーCDM8^<27)>に
胞 に 導 入 し て 検 索 した 結 果,
原 を 発 現 し う る ク ロ ー ンpIL-5R.8が
このcDNA産
に よ っ て開 発 され た 方 法^<26)>に
よ
セ プ タ ーcDNAの
か らcDNAを
T88-M細
り も若 干 多 くのIL-5レ
用 い て, Seedら
りIL-5レ
単離
ヴス の骨 髄 細 胞 よ り樹 立 した細
現 して いた 。 こ の細 胞 と抗IL-5レ
体 に 替 え,
セ プ タ ーcDNA
セ プ タ ーcDNAの
存 性 早 期B細 胞 株Y16は,
ラ ッ トIgG抗
の パ ニ ン グ を く り返 した 。 残 っ て き た ク ロ ー
III.
IL-5レ
(ab)'_2抗
ン を 個 別 にCOS7細
の単 離 を試 み た 。
II.
(1991)
あ と に 二 次 抗 体 をF
た 。COS7細
マ ゥ スIL-5反
膜 蛋 白質 を認 識 す る こ とが 明 らか とな
っ た^<22,23)>。
さ ら に, IL-5レ
る た め,
セ
T21)
No. 4
さ ら に2回
構 成 さ れ て い る こ とが 示 唆 さ れ た^<20,21)>。
続 い て, T88-M
プ タ ー に対 す る モ ノ ク ロ ーナ ル 抗 体
Vol. 36
セ プ ター のお もな 構 成 成
膜 蛋 白質 に よ く一 致 した 性 状 を 示
し, こ のcPNAがIL-5レ
が 確 認 さ れ た。 また, IL-5セ
セ プ ターcDNAで
あ ること
セ プ タ ー は多 量 体 を形 成
の な か の一 次 抗 体 を洗 浄 す る操 作 で容 易 に解 離 す る こ と
す る こ とに よ り高 親 和 性 とな る の で は な い と 推 察 され
に 気 づ い た 。 そ こ で, 上 述 した パ 着 ン グを4回 行 な った
た。
680
IL-5レ
セプ
タ ー の 構 造 と 機 能
(A)
25
図2.
pCAGGS-5Rま
架 橋 実 験 お よび 免 疫 沈 降 実 験
た は コン トロー ル ベ クタ ー (pCAGGS)
Database Center for Life Science Online Service
を 導 入 したCOS7細
胞 と^<35>S標識IL-5を
架 橋 剤DSTで
処 理 後SDS-PAGEを
胞 膜 標 識 したCOS7細
胞 をH7抗
IV. IL-5レ
イ ンキ ュベ ー トし,
行 な った 。(B) ^<125>Iで細
体 で 免 疫 沈 降 し, 解 析 した 。
単 離 したcDNAク
セ プ タ ー の構 造
ロ ー ン の塩 基 配 列 を 決 定 した と こ
ろ, pIL-5R.8とpIL-5R.13は415ア
ミノ酸 か らな る
蛋 白質 を コー ドして い た 。 予 想 され る ア ミノ酸 配 列 に は
シ グナル ペ プチ ドを 含 め2カ 所 の疎 水 性 の高 い部 分 が あ
り, IL-5レ
セ プ タ ーはI型 膜 蛋 白質 で あ る こ とが わ か
っ た (図3)。 シ グナ ル ペ プチ ドを 除 いた 成 熟 型 蛋 白 質 の
分 子量 は, 計 算 か らは45Kで
あ った が, N型 糖 鎖 結 合
可 能 な 部 位 が6カ 所 (細 胞 外 部 に4カ 所) あ り, 翻 訳 後
糖 鎖 結 合 に よ り約60Kに
図1.
ス キ ャ ッチ ャー ド解 析 に よ るcDNAを
導入
したCOS7細
胞 お よびY16細
胞 へ の^<35>S標
識IL-5の
結 合.
挿入 図 は^<35>S標識IL-5の
全 結 合 量 (□)
(■) を 示 す 。(a)
pCAGGS-5Rを
マ ウスIL-5レ
な る と思 わ れ る。
セ プ タ ー は既 知 の蛋 白質 とは 異 な る も
ので あっ た が, 他 のサ イ トカ イ ンや ホル モ ンの レセ プ タ
と非 特 異 的 結 合 量
plL-5R.8を
導 入 したCOS7細
導 入 したCOS7細
胞, (c)
胞,
Y16細
ー と 共 通 な 特 徴 を 保 持 して い た (図4)
(b)
胞。
タ ー の 細胞 外部 位 に は,
。IL-5レ
セプ
一 定 の 間隔 を もっ て 存 在 す る
2組 の シス テ イ ン残 基 対 と, 膜 貫 通 部 に 近 い とこ う に
図3.
マウ スIL-5レ
セ プ ターcDNAの
構造
蛋 白質 へ の 翻 訳 部 位 を 四 角 で 示 す 。 斜 線 部は シ グナ ルペ プチ ド,.黒 塗は 膜貫 通 部 を 示 す 。 点 線 は
pIL-5R.2,
pIL-5R.39で
欠 失 し て い る 部 分 を 示 す。pIL-5R.2,
レー ムシ フ トが 起 こっ てい る 。
pIL-5R.39で
は 欠 失 に よ りフ
681
26
蛋 白 質
核 酸
酵 素
Vol. 36
No. 4
(1991)
図4.
IL-5レ セ プ タ ー と他 の サ イ トカイ ン レセ プタ ー の 一 次 構 造 の 比 較
一 致 す る ア ミノ酸 残 基 を 実 線 で, 類 似 のア ミ ノ酸 残 基 を 点 線 で 示 す 。 上 段 左 端 の 数 字 は 開 始 メチ オ ニ ンか らの 残 基 数 を 示 す 。
Database Center for Life Science Online Service
“
WSXWSモ
チ ー フ” (実 際 に はWGEWS)
的 な 構 造 が 存 在 し て お り,
IL-5レ
とい う特 徴
セ プ ター も 最 近 明 ら
まだ 明 らか で はな いが,
IL-5単
man法
αらせ ん 構 造 を と りや す い とこ
で予 想 す る と,
量 体 に は,
Chou-Fas
か に さ れ て き た サ イ トカ イ ン レ セ プ タ ー フ ァ ミ リ ー の 一
ろ は2カ 所 認 め られ る。IL-5が2量
員 で あ る と 考 え られ た^<29,31∼33)>。
こ の レ セプ タ ー フ ァ ミ リ
す (単 量 体 は レセ プ タ ーへ 結 合 し な い) こ と^<43)>を
考 え
ー に 属 す るIL-2レ
る と興 味 深 い 。
セ プ タ ー β鎖^<28)>,IL-3^<29)>,IL-4^<34)>,
IL-6^<35)>,IL-7^<36)>,GM-CSF^<33)>,
G-CSF^<37)>, エ リス ロ ポ イ
エ チ ン^<38)>, プロ ラ ク チ ン^<39)>,
成 長 ホ ル モ ン^<40)>の
各 レセ プ
タ ー と と も に,
IL-5レ
セプターの
cDNAラ
レセ プ タ ー フ ァ ミ リ ー に 共 通 な 構
造 を も つ ドメ イ ン のN末
GM-CSFレ
V.
分 泌 型IL-5レ
セ プ ター
セ プ タ ー も共 通 の 遺 伝 子 か ら進
化 し て き た も の と推 察 さ れ る 。
IL-5レ
体 で のみ 活 性 を 示
端 側 に は,
セ プ タ ー の よ うに,
れ たpIL-5R.2,
plL-5R.39の
塩 基 配 列 は, pIL-5R.
セ プ ター や
ミ ノ酸 か ら な
に対 応 す る小 部 分 が 欠 失 して お り, そ の結 果, フ レー ム
IL-6レ
8の そ れ とほ とん ど一 致 して いた が, そ れ ぞ れ 膜 貫 通 部
約100ア
る ド メ イ ン が 存 在 した が,
こ の 部 分 は 他 の い か な る蛋 白
質 と も相 同 性 が 見 られ ず,
IL-6レ
セ プ タ ー の よ うな ス
ー パ ー免疫 グ ロブ リ ンフ ァ ミリー様 の構 造 も も っ て い な
か っ た 。 細 胞 内 部 位 は 比 較 的 短 く,
イ ブ ラ リー の 再 ス ク リー ニ ン グ に よ り 得 ら
チ ロシ ンキ ナ ー ゼや
シ フ トが 起 こ って い た (図3参
照)。 これ らのcDNAに
よ って コ ー ドさ れ る蛋 白 質 に は 膜貫 通 部 と思 わ れ る部 分
が欠 如 して お り, 分 泌型IL-5レ
セ プ タ ーの 存 在 が 示 唆
され た。 欠 失 部 位 の5'側
は2つ の ク ロー ンで 一 致 して
他 の キ ナ ー ゼ に 保 持 さ れ て い る よ うな 配 列^<41)>は
見 いだ
お り, これ らのcDNAは
択一 的 スプ ライ シ ン グに よ り
さ れ な か っ た 。 ま た,
生 じる と考 え られた 。 筆 者 らはpIL-5R.2,
4,
IL-3,
IL-7,
エ リ ス ロ ポ イ エ チ ン,
G-CSFめ
IL-2,
IL-
レセ プ タ ー に見 られ る よ うな
セ リ ン残 基 に 富 む 部 位 も な か っ た 。 しか し, 細 胞 内 部 位
の 膜 貫 通 部 に 近 い 部 分 に はGM-CSF,
プ ロ ラ ク チ ン,
成 長 ホ ル モ ン の レ セ プ ター と 非 常 に 相 同 性 の 高 い プ ロ リ
ン残 基 に 富 む 配 列 が 認 め ら れ た (図4)。
い 部 位 は,
IL-5の
シ グ ナ ル 伝 達 や,
こ の相 同性 の高
高 親 和 性IL-5レ
セ
のcDNAイ
ンサ ー トをpCAGGSベ
(pCAGGS-5R.2,
上 清 に は約50Kの
応 性 細 胞 へ の結 合 を 阻 害 した 。
る。 これ に対 し, pCAGGS-5R.39を
高 次 構 造 に て4つ
の α らせ ん構 造 が対 向 して 配 列
す る の が 特 徴 で あ る と い う^<31,42)>。IL-5の
682
高 次構 造 は い
胞 で発
胞 の培 養
蛋 白質 が 分 泌 され て お り, この 培 養
上 清 はIL-5のIL-5反
約50Kの
い が,
COS7細
導 入 したCOS細
重 要 な働 き を して い るか も しれ な い 。
ガ ン ド間 で は ア ミ ノ 酸 配 列 の ホ モ ロ ジ ー は さ ほ ど 高 く な
ク タ ーに 挿 入 し
pCAGGS-5R.39),
現 させ た 。pCAGGS-5R.2を
プ タ ー の 形 成 に 必 要 な 別 の 蛋 白 質 と の 会 合 ・共 同 作 用 に
こ の レ セプ タ ー フ ァ ミ リ ー に 属 す る サ イ トカ イ ン の リ
pIL-5R.39
の産 物 を検 討 す るた め, 先 に 述 べ た の と 同 様 に これ ら
蛋 白質 は分 泌 型IL-5レ
細 胞 の培 養 上 清 か ら はcDNAよ
セ プ ター と考 え られ
導 入 したCOS7
り予 想 され る約60K
の蛋白質 は認め られな か っ た。 どち らを 導 入 した 場 合
も, 少量 のH7抗
原 炉COS7細
現 時 点 で はpIL-5R.39型
胞 上 に 存在 して い た 。
のcDNAが
機 能 を もつ か ど
IL-5レ
セ プ タ
ー の構 造
と 機 能
27
うか は 明 らか では な い 。
IL-5レ
セ プ タ ー のほ か, IL-4^<34)>,
IL-7^<36)>,
成 長 ホル モ
ン^<44)>の
レセ プ タ ー に 分 泌 型 レセ プ タ ー のcDNAが
存在
す る こ とが 明 らか に され て い る。 この よ うにcDNAに
よ って コー ドされ る 分 泌 型 レセ プ タ ーが 存 在 す る こ と
は, これ らの分 泌 型 レセ プ タ ーが 免 疫 反 応 や 造 血 系 に お
い て何 らか の調 節 作 用 を に な っ て い る可 能 性 を推 測 させ
る。IL-5の
シ グナル が 高 親 和 性 レセ プ タ ー を介 して伝
達 され る こ とや, H7抗
原 単 独 で は低 親 和 性 レセ プ タ ー
しか構 築 で きな い こ とを考 え る と, 分 泌型 レセ プ タ ー に
よ るIL-5の
作 用 を 阻害 す る活 性 は あ ま り強 くな い で あ
ろ う。IL-6レ
セ プ タ ー で は 分 泌 型 レセ プ タ ー で も シ グ
ナ ル形 成 を起 こす との 報 告 が あ り^<45)>,
IL-5レ
セプター
で も この よ うな現 象 が み られ る か ど うか興 味深 い。 あ る
Database Center for Life Science Online Service
い は 分 泌 型IL-5レ
セ プタ ー蛋 白質 自体 は活 性 を もた ず,
選 択 的 ス プ ライ シ ン グを 受 け, 膜 結 合 型 レセ プタ ー が減
少 す る こ とに 生理 的 意 義 が あ る可 能性 もあ る。 いず れ に
せ よ今 後 の 研 究課 題 で あ る。
VI.
IL-5レ
セ プ タ ー の 発現
こ の遺 伝 子 の発 現 をpIL-5R.8のcDNAイ
ンサ ー ト
を用 い て ノ ーザ ンブ ロ ッ ト法 に よ り解 析 した (図5A)。
IL-5結
合 実験 な どか らIL-5レ
セ プ タ ーを も って い る
こ とが 明 らか に され てい る細 胞 株 に 限 って, 約5kbと
5.8kbの2種
のmRNAが
検 出 さ れた 。概 してmRNA
の発 現 量 は結 合 実 験 で求 め られ た 低 親 和 性IL-5レ
タ ーの 数 に比 例 して いた 。2種
のmRNA発
pIL-5R.39に
セプ
現量の比は
細 胞 株 に よ っ て さ ま ざ ま であ った 。mRNAの
い はpIL-5R.2,
図5.
長さの違
見 られ る よ うな ヌ ク レ
オ チ ドの欠 失 のみ で は説 明 で きず (180塩 基 以 下), 5.8
kbのmRNAは
ス プ ライ シ ン グを 受 け る前 の 未 熟 な も
のか, あ る い は5kbの
た 。
5563,
IL-5レ
セ プ タ ーmRNAの
レ ー ン1
: Y16,
5 : FDC-P1,
解 析 。aの
2 : BCL_1-B20,
6 : Ltk^-,
3 : MOPC
7 : MTH。(B)
レ セ プ タ ーmRNAに
由 来 す る 。dは
104E,
4 : FDC-P1,
7 : pIL-5R.2,
セ プ タ ーの 発 現 をPCR法
い て検 索 した (図5B)。Y16細
b,
に よ る
cは 分 泌 型
ス プ ラ イ ス 前 のRNAに
: Y16,
2 : BCL_1B20,
5 : pIL-5R.8,
3 :
6 : pIL-5R.39,
胞 以 外 のIL-5レ
を用
機 能 的 高 親 和 性IL-5レ
セプター
の再構成
セプタ
先 に示 した よ うに 単離 したIL-5レ
の産 物 (H7抗
型 のmRNAが
レセ プ ター の み を 再 構築 した 。 はた してH7抗
最 も多 く発 現 して お り, 分 泌 型 のそ れ も
原) は, COS7細
セ プタ ーcDNA
れ に対 応 す るバ ン ドが 検 出 され た 。 ど の細 胞 で も膜 結 合
少 なか らず 発 現 して い る こ とが 確 認 され た 。 分 泌 型IL-
当 に 機能 的IL-5レ
5レ セ プ タ ー はY16細
が 問 題 で あ る。 これ ま で のIL-5架
胞 に 特 異 的 に発 現 して い る の で
応 性 細 胞 には あ る 程 度 の割 合 で発 現 し
て い る と考 え られ る。
4 :X
8 : CDM8。
VII.
ー を発 現 して い る細 胞 株 か ら も膜 結 合 型 ・分 泌 型 そ れ ぞ
は な く, IL-5反
用 い
104E,
PCR法
バ ン ドは 膜 結 合 型 レ セ プ タ ーmRNA,
由 来 す る も の と 思 わ れ る 。 レ ー ン1
MOPC
発 現
ノ ー ザ ンブ ロ ッ ト 解 析 。 ポ リ (A)^<+> RNA2μgを
もの とは 異 な る ポ リA付 加 シ グ
ナル を使 っ てい る も の と考 え られ た 。
次 に, 分 泌 型IL-5レ
(A)
高親 和性IL-5レ
胞 で は 低 親 和 性IL-5
原 が本
セ プ タ ーの 構 成 分 子 で あ るか ど うか
橋 実 験 か ら, 機 能的
セ プ ター に は, 60Kよ
な蛋 白質 (120∼130K)
り分 子 量 の大 き
が 関 与 して い る こ とが 推 測 さ れ
て い た。 筆 者 らは この も うひ とつ の蛋 白質 が 線 維 芽 細 胞
683
28
蛋 白 質
核 酸
酵 素
Vol. 36
No. 4
(1991)
図7.
IL-5レ セ プ タ ー シ ス テ ム の モ デ ル
分 子 は 単 独 では 低 親 和 性 レセ プ タ ーを 構 築 す る。
60Kの
このIL-5結
合 能 をも つ60Kの
分 子 は, 約120∼130Kの
Database Center for Life Science Online Service
分 子 と会 合 して 機 能 的 な 高 親和 性 レセ プ タ ー を 構 築 す る 。 約
120∼130Kの
分 子 は 単 独 で はIL-5結
合 能 を もた な い が,
高 親 和 性 レセ プ タ ー で はIL-5と
い る と思 わ れ る 。
架 橋 され る 距 離 に 存 在 して
考 え られ る。 これ ま で樹 立 され た 多 くのIL-5反
胞 株 がIL-3に
図6.
IL-5レ
セ プ タ ーcDNAを
導 入 したFDC-P1
R52.
細 胞 の解 析
ス キ ャ ッチ ャ ー ド解 析 に よ る^<35>S標識IL-5の
(a)
合。 挿 入 図 は^<35>S標識IL-5の
結 合量 (■) を 示 す 。(b)
FDC-P1,
△ : pSV2 neo
全結 合 量 (□)
結
と非 特 異 的
GGS-5RとpSV2 neo
IL-5依 存 的 細 胞 増 殖 試 験 。○:
を 導 入 した 耳DC-P1,
▲ : pCA
を 導 入 したFDC-P1
も反応 す る こ とや, Rolink
120抗 体 がIL-5,
IL-3依
IL-3依
存 性 細 胞 株 のIL-5,
存 性 増 殖 を 阻 害 す る こ と^<46)>な
ど の知 見 と合 わ せ,
機 能 的IL-5レ
セ プ ター の構 成 成 分 がIL-3依
株 に発 現 して い る こ とは, IL-5レ
(FDC-5R)。
応性細
らの樹 立 した
存性細胞
セ プ タ ー とIL-3レ
セ
プ タ ー の密 接 な 関 係 を 示 唆 し興 味 深 い 。 現 在, この も う
ひ とつ の分 子 に つ い て精 力 的 に解 析 を 進 め て い る。
に は 発 現 して お らず, 造 血 系 細 胞 に 発 現 して い るの で は
な い か と考 え, い くつ か の造 血 系 前 駆 細 胞株 に 単 離 した
cDNAを
導 入 した 。 マ ウスIL-3依
1はIL-5の
存 性 細 胞 株FDC-P
結 合 を 示 さず, IL-5に
お わ りに
対 して ま った く反 応
しな い。
マ ウ スIL-5レ
そ の構 造 解 析 に よ り, IL-5レ
セ プ タ ーcDNAの
単離 と
セ プ タ ー は, 最 近 明 らか
に され た サ イ トカイ ン レセ プ タ ー フ ナ ミ リーの 一 員 で あ
この細 胞 にpCAGGS-5RとpSV2 neo
に よ り導 入 し, G418耐
このFDC-5Rは
性株 (FDC-5R)
を電気穿孔法
る こ とが 判 明 した 。 単 離 したIL-5レ
を樹 立 した 。
原) cDNA単
図6に 示 す よ うにK_d=6nMの
性 と, 30PMの
高親 和性IL-5レ
これ らのK_d値
は 他 のIL-5反
低親和
セ プ タ ー を発 現 した。
応性細胞株 において求め
セ プタ ー (H7抗
独 で は 低 親 和 性 レセ プ ター しか 発 現 で き
な い が, あ る種 の 細 胞 で は, このcDNAを
導 入す るこ
とに よ り機 能 的 高親 和 性 レ セ プ タ ー が再 構 築 され, 機 能
的 高親 和 性IL-5レ
セ プタ ーが2種
以上 の蛋 白質 た よ り
ち れ た 値 に た い へ ん 近 い 値 で あ っ た。 お どろ いた こ と
構 成 され る こ とが 示 され た 。 こ の場 合 も う 一 方 の 分 子
に, 親 株 のFDC-P1やpSV2 neo
(複数 の可 能 性 も あ る) は, 単 独 で は リガン ド結 合 能 は
は ま った くIL-5に
IL-5に
H7抗
のみ を導 入 した 細 胞
反 応 しない の に対 し, FDC-5Rは
もた な い が, H7抗
反 応 しで増 殖 す る よ うに な った 。 こ の こ とか ら
原 が 機 能 的IL-5レ
とが 証 明 され た 。FDC-P1に
単 独 で はIL-5を
セ プ ター の構 成 分 子 であ る こ
発 現 して い る, そ れ 自身
結 合 しな い未 知 の膜 蛋 白質 がH7抗
原
と会 合 し, 機 能 的 高 親 和 性 レセ プ タ ーが 再 構 築 され た と
684
せ,
原 と 会 合 して そ の親 和 性 を 変化 さ
さ らに シ グナル を伝 達 す る と考 えち れ る (図7モ
ル 参 照)。 これ に関 して 第7回
デ
リ ンホ カ イ ン ワー クショ
ップに て, それ 自身 単 独 で は リガ ン ド結 合 能 を もた ない
約130Kの
分 子 が,
リガ ン ド結 合 能 を もつ 分 子 と会 合
して機 能 的 高 親 和 性 レセ プ タ ーを 構 築 す る こ とが,
ヒト
IL-5レ
セ プ タ ー の 構 造 と機
IL-6レ
セプ タ ー では Kishimoto
らに よ り, ヒ トGM-
CSFレ
セ プ タ ー で は Miyajima
らに より報 告 され た 。
GM-CSFレ
セ プ ター の場 合,
単 離 され て い る マ ウスIL-3レ
も ち,
子はすでに
セ プ タ ーに 高 い 相 同 性 を
リガ ン ド結 合 能 を もつ 分 子 と と も に 発 現 させ る
と, 架 橋 実 験 に てGM-CSFと
IL-5レ
この130K分
セ プ タ ー のIL-5結
架 橋 され て くる と い う。
合 能 を もた な い 分 子 がIL-3
反 応 性 細 胞 に発 現 して い る こ とや, これ ま で の架 橋 実 験
の結 果 は, IL-3レ
セ プ タ ーやGM-CSFレ
Rev.,
能
29
102, 77-105 (1988
)6) ominaga,
T
A., Matsumoto, M., Harada, N., Ta
kahashi,T., Kikuchi, Y., Takatsu, K.: J. Immu
nol.,140, 1175-1181 (1988)
7) Yokota, T., Coffman, R. L., Hagiwara, H., Ren
nick,D. M., Tanabe, Y., Yokota, K., Gemmell,
L., Shrader, B., Yang, G., Meyerson, P., Luh,
J.,
Hoy, P., Pene, J., Briere, F., Banchereau,
J.,
Vries, J. D., Lee, F. D., Arai, N., Arai, K.:
Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 84, 7388-7392
セプターと
(1987)8) M atsumoto, R., Matsumoto, M., Mita, S., Hito
sh
i,Y., Ando, M., Araki, S., Yamaguchi, N.,
せ る。 マ ウス で は これ ら の リガ ン ド間 にお いて 直 接 の レ
To minaga, A., Takatsu, K.: Immunology,
66,
セ プ タ ー へ の結 合 阻 害 は認 め られ て い な いが, ヒ トでは
32- 38 (1989)
9) So noda, E., Matsumoto, R., Hitoshi, Y., Ishii,
IL-3, GM-CSF間
で阻 害 が 認 め られ てお り^<47,48)>,
最 近,
T, Sugimoto, M., Araki, S., Tominaga, A.,
ヒ ト好 塩基 球 に お い てIL-3,
GM-CSF,
IL-5間 で レセプ
Ya maguchi, N., Takatsu, K.: J. Exp.
Med.,
タ ーへ の結 合 阻害 が 認 め られ た とめ報 告 が あ る^<17)>
(マ
170, 1415-1420 (1989)
10) Lo ughnan, M. S., Takatsu, K., Harada, N., Nos
ウス で はIL-3レ
セ プ タ ー に非 常 に相 同性 の高 い機 能 の
sal, G. J. V.: Proc. Natl.
Acad. Sci. USA,
わか って い な い蛋 白質 が単 離 され て お り^<49)>,
よ り複 雑 か
84, 5399-5403 (1987)
も しれ な い)。 ま たB細 胞 や好 酸 球 の分 化 に お い て, IL11) Harada, N., Matsumoto, M., Koyama, N., Shi
m
izu,A., Honjo, T., Tominaga, A., Takatsu,
3が 比 較 的 未 熟 な細 胞 か ら作 用 し, IL-5が あ る程 度 分
K
.: Immunol. Lett., 15, 205-215 (1987)
化 した 段 階 に な って作 用 す る こ とを考 え る と, こ れ らの
12) Nakanishi, K., Yoshimoto, T., Katoh, Y., Ono,
レセ プ タ ー間 の 密 接 な 関係 は実 に合 目的的 に も思 え る。
S.,
Matsui, K., Hiroishi, K., Noma, T., Honjo,
T.,
Takatsu, K., Higashino, K., Hamaoka, T.:
機 能 的IL-5レ
セ プ タ ー の分 子 構 成 を 明 らか に し, IL-5
J.
Immunol.,
140, 1168-1174 (1988)
レセ プ タ ーの 発 現 調節 を解 析 す る こ とに よ り, これ らの
13) Tominaga, A., Nishikawa, S.-I., Mita, S., Ogawa,
細 胞 の分 化機 構 の 一端 に迫 れ る もの と考 え て い る 。
M., Kikuchi, Y., Hitoshi, Y., Takatsu, K.:
稿 を終えるにあた り, 本蘇 究にご協力 いた だきま した熊本大
Growth Factors, 1, 135-146 (1989)
学 医学部附属免疫 医学研 究施 設 ・生物学部門 の共 同研究者の方
14) Sa nderson, C. J., Campbell, H. D., Young, I. G.:
方ならびに同施 設 ・病理 学部 門の 國貞隆弘 博士, 西川伸一 博
Im munol. Rev., 102, 51-76 (1988)
士, 熊本大学医学部附属 遺伝 医学研究施 設 ・細胞遺伝部門の宮
15) Yamaguchi, Y., Suda, T., Suda, J., Eguchi, M.,
崎純一 博士に深 く感謝いた します。
M
iura, Y., Harada, N., Tominaga, A., Takatsu,
K.: J. Exp. Med., 167, 43-56 (1988)
16) Plaut, M., Pierce, J. H., Watson, C. J., Hanley文
献.
Hyde. J., Nordan. R. P., Paul. W. E.: Nature.
Database Center for Life Science Online Service
IL-5レ セ プ タ ー の間 に密 接 な 関 係 が あ る こ とを 推 測 さ
1)
2)
3)
4)
5)
Takatsu, K., Tanaka, K., Tominaga,339,
A.,64-67
Ku (1989)17) Lo
mahara,Y., Hamaoka, T.: J. Immunol., 125,
2646-2653 (1980)
Takatsu, K., Yamaguchi, N., Hitoshi, Y., Sono
da,E., Mita, S., Tominaga, A.: Cold Spring
18)
Harbor Symp.
Quant.
Biol., 54, 745-751
(1990)
Swain, S. L., Howard, M., Kappler, J., Mar
rack,P., Watson, J., Booth, R., Wetzel, G. D.,
Dutton, R. W.: J. Exp. Med., 158, 822-835
19)
(1983)
Takatsu, K., Tominaga, A., Harada, N., Mita,
S., Matsumoto, M., Kikuchi, Y., Takahashi,
T., Yamaguchi, N.: Immunol. Rev., 102, 107135 (1988)
20)
Swain, S. L., McKenzie, D. T., Dutton, R. W.,
Tonkonogy, S. L., English, M.:
Immunol.
pez, A. F., Eglinton, J. M., Lyons, A. B., Tapley,
P. M., To, L. B., Park, L. S., Clark, S. C.,
Vadas, M. A.: J. Cell. Physiol., 145, 69-77
(1990)
Kinashi, T., Harada, N., Severinson, E., Tana
be,T., Sideras, P., Konishi, M., Azuma, C., To
minaga,A.,
Bergstedt-Lindqvist,
S., Takaha
shi,M., Matsuda, F., Yaoita, Y., Takatsu, K.,
Honjo, T.: Nature, 324, 70-73 (1986)
Azuma, C., Tanabe, T., Konishi, M., Kinashi,
T., Noma, T., Matsuda, F., Yaoita, Y., Taka
tsu,K., Hammarstrom, L., Smith, C. I. E., Se
verinson,E.,
Honjo, T.: Nucleic Acids Res.,
Mita, S., Harada, N., Naomi, S., Hitoshi, Y., Sa
kamoto,K.,
Akagi, M., Tominaga, A., Taka
tsu,K.: J. Exp. Med., 168, 863-878 (1988)
685
3
蛋 白 質
21)
Mita,
S.,
to,K.,
Tominaga,
Honjo,
maguchi,N.,
Sci.
22)
Yamaguchi,
Murata,
Y.,
M.,
K.:
86,
2311-2315
N.,
Hitoshi,
Y.,
katsu,K.:
Hitoshi,
Akagi,
Takatsu,
USA,
Y.,
A.,
T.,
核 酸
Y.,
Natl.
Ya
Acad.
36)
(1989)
Kikuchi,
International
Y.,
Mita,
S.,
Y.,
Tominaga,
Hosoya,
A.,
Immunol.,
2,
Ta
181-187
37)
(1990)
23)
Hitoshi,
E.,
Y.,
Yamaguchi,
Takaki,
S.,
Immunol.,
24)
S.,
E.,
EMBO
J., ˆó•ü’†
Harada,
N.,
Database Center for Life Science Online Service
Seed,
B.,
27)
Seed,
28)
Hatakeyama,
Kono,
D.
Gene,
Bazan,
J. F.:
Miyasaka,
M.,
551-556
A.,
43)
(1989)
J.,
Ishii,
A.:
42)
S.,
Schreurs,
79,
Gorman,
Yahara,
Science,
D.
I.,
247,
324-
44)
E.,
Yamasaki,
D.,
P.,
B.,
S.:
45)
Tashi
(1989)
Res.
46)
Com
G.
D.,
Lodish,
H.
F.:
47)
(1989)
King,
J.
A.,
J.,
8,
M.
Gimpel,
D.,
Widmar,
59,
Taga,
P.,
C.,
M.
335-348
T.,
N.
M.,
Hirata,
Ni
C.
J.,
VandenBos,
D.,
Gallis,
D.,
48)
(1989)
March,
Anderson,
Smith,
Cell,
Gough,
3667-3676
S. D.,
A.,
J. M.,
K.,
K.,
Yamamura,
Biophys.
Fasman,
Alpart,
Urdal,
L.
K.,
Beckman,
L.,
Wignall,
Araki,
(1989)
EMBO
D.,
S.,
Takatsu,
269-277
1023-1024
A.:
Mosley,
Park,
A.,
A.
58,
Gearing,
J.,
Takaki,
Biochem.
D'Andrea,
Friend,
686
41)
Sci.
Minamoto,
T.,
K.,
788-795
zerda,R.
35)
Proc.
(1987)
244,
S.,
J.-I.,
K.-I.:
J.
40)
(1987)
Acad.
M.,
Science,
Tominaga,
cola,N.
34)
K.:
840-842
Miyajima,
Miyazaki,
Cell,
33)
N.,
Yama
4581-4585
Miyata,
Maruyama,
mun.,164,
32)
Ki
(1990)
ro,F.,
31)
T.,
Natl.
Tsudo,
T.,
T.:
K.-I.,
39)
(1987)
329,
Doi,
M.,
Koyama,
Takatsu,
84,
Proc.
Yonehara,
M.,
Arai,
30)
Honjo,
A.:
M.,
N.,
327
Y.,
A.,
Nature,
Taniguchi,
38)
K.:
Matsumoto,
Y.,
3365-3369
T.,
J.
Takatsu,
Kikuchi,
USA,
Aruffo,
B.:
K.:
Y., . Mita,
N.,
Yaoita,
Sci.
84,
Takatsu,
Hitoshi,
T.,
J.,
E.,
USA,
Sonoda,
(1991)
Acad.
Itoh,
A.,
Tominaga,
Natl.
S.,
(1990)
Yamaguchi,
Ohara,
guchi,N.,
29)
A.,
Takahashi,
Severinson,
Mita,
4218-4225
Tominaga,
Sonoda,
nashi,T.,
26)
N.,
Tominaga,
144,
Takaki,
S.,
25)
Vol. 36. No. 4
Sakamo
Kikuchi,
Proc.
酵 素
T.,
49)
Jackson,
B.,
Sims,
Cosman,
(1989)
Y.,
Id
Yawata,
D.,
(1991)
H., Kawanishi, Y., Seed, B., Taniguchi, T., Hi
rano,T.,
Kishimoto, T.: Science, 241, 825828 (1988)
Goodwin, R. G.,
Friend, D., Ziegler, S. F.,
Jerzy, R., Falk, B. A., Gimpel, S., Cosman, D.,
Dower, S. K., March, C. J., Namen, A. E., Park,
L. S.: Cell, 60, 941-951 (1990)
Fukunaga, R., Ishizaka-Ikeda, E., Seto, Y., Na
gata,S.:
Cell, 61, 341-350 (1990)
D'Andrea, A. D., Lodish, H. F., Wong, G. G.:
Cell, 57, 277-285 (1989)
Boutin, J.-M., Jolicoeur, C., Okamura, H., Gag
non,J., Edery, M., Shirota, M., Banville, D.,
Dusanter-Fourt,
I., Djiane, J., Kelly, P. A.:
Cell, 53, 69-77 (1989)
Leung, D. W., Spencer, S. A., Cahianes, G.,
Hammonds, R. G., Collins, C., Henzel, W. J. ,
Barnard, R., Waters, M. J., Wood, W. I.: Na
ture,330,
537-543 (1987)
Hanks, S. K.,
Quinn, A. M.,
Hunter, T.:
Science, 241, 42-52 (1988)
Bazan, J. F.: Immunol. Today,
11, 350-354
(1990)
Takahashi, T., Yamaguchi, N., Mita, S., Ya
maguchi,Y., Suda, T., Tominaga, A., Kikuchi,
Y., Miura, Y., Takatsu, K.: Mol. Immunol.,
27, 911-920 (1990)
Baumbach, W. R., Horner, D. L., Logan, J. S.:
Genes Dev., 3, 1199-1205 (1989)
Taga, T., Hibi, M., Hirata, T., Yamasaki, K.,
Yasukawa, K., Matsuda, T., Hirano, T., Kishi
moto,T.:
Cell, 58, 573-581 (1989)
Rolink, A. G., Melchers, F., Palacios, R.: J.
Exp. Med., 169, 1693-1701
Park, L. S., Friend, D., Price, V., Anderson, D.,
Singer, J., Prickett, K. S., Urdal, D. L.: J.
Biol. Chem., 264, 5420-5427 (1989)
Lopez, A. F.,
Eglinton, J. M.,
Park, L. S.,
Clark, S., Vadas, M. A.: Proc. Natl.
Acad.
Sci. USA, 86, 7022-7026 (1989)
Gorman, D. M., Itoh, N., Kitamura, T., Schre
urs,J.,
Yonehara, S., Yahara, I., Arai, K.-I.,
Miyajima, A.: Proc. Natl. Acad. Sci. USA,
87, 5459-5463 (1990)
Fly UP