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第1章 背景と経過

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第1章 背景と経過
第1章
背景と経過
福 井 鉄 道 福 武 線 は 、 昭 和 8年 の 運 行 開 始 以 来 、 通 勤 、 通 学 、 通 院 、 買 い 物 な
ど沿線住民の生活を支える交通手段として、また、沿線都市である福井市、鯖
江市、越前市の中心地におけるシンボル的な役割を果たしている。
平成元年以降、モータリゼーションの進展や少子化などの影響により、利用
者 数 が 年 々 減 少 し 、 平 成 19年 度 に は 約 161万 人 と 、 平 成 元 年 度 ( 292万 人 ) の お
よそ4割減となった。
この間、福井鉄道においては、サービスの改善など経営改善への様々な手段
を 講 じ て き た が 、 平 成 19年 9月 、 事 業 者 単 独 で の 再 建 は 困 難 と 判 断 し 、 福 井 県
及び沿線市に対して行政支援を求める旨の要請を行った。それを受け、福井県
による官民協議の場「福井鉄道福武線協議会」が設けられ、利用者や地域住民
からは「福武線存続問題」として大きな注目を集めることとなった。
このような中、沿線市の住民の間では福武線存続への熱意が高まり、住民に
よる福武線のサポート団体が結成された。福武線の存続を訴えるかたちとして、
12万人近くもの署名が集められた。
一 方 、 福 井 鉄 道 福 武 線 協 議 会 が 示 し た 再 建 方 向 に よ り 、 平 成 21年 2月 に 「 福
井鉄道福武線地域公共交通総合連携計画」を策定した。国から「鉄道事業再構
築実施計画」の認定を受け、安全確保に向けた設備更新や、利用促進に向けた
取組みを強化し、平成21年度以降は鉄道輸送人員が増加に転じている。
しかし、沿線地域においては今後も人口減少が続いていくことから、住民の
生活基盤となる都市機能を駅周辺に集約した、コンパクトなまちづくりを進め
る必要があり、このような都市機能を繋ぐ役割を果たすものとして、公共交通
の重要度は高まると考えられる。
今 回 、「 福 井 鉄 道 福 武 線 地 域 公 共 交 通 総 合 連 携 計 画 」 を 継 承 し つ つ 、 福 武 線
を軸に沿線の路線バス、コミュニティバス等をネットワーク化し、観光・福
祉・まちづくり等と連携させ、車に頼り過ぎない住みやすいまちづくりを構築
することを目指して「福井鉄道交通圏地域公共交通網形成計画」を策定する。
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■福井鉄道交通圏の位置
福井鉄道交通圏は、福井鉄道福武線を主軸に路線バス、コミュニティバス、タク
シー等のフィーダー交通が運行されている福井市、鯖江市、越前市、越前町を範囲
とする。
図- 福井鉄道交通圏の位置
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