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問題提起 「こんな大学会ったらいいな!学生支援の未来像」(肢体不自由

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問題提起 「こんな大学会ったらいいな!学生支援の未来像」(肢体不自由
問題提起
「こんな大学会ったらいいな!学生支援の未来像」(肢体不自由/病弱編)
1. 前提として
2 領域ともに、障害や病気の表れ方は多様で、大学生活において生じる困難も、求められ
る支援や配慮の内容もかなり多様であることが想定される。例えば、肢体不自由学生とい
えば「車椅子を使っているので、エレベーターの設置など基礎的環境整備の充実が必要」
といったイメージは必ずしも正しくはない。費用の掛かる環境整備がなくとも対応可能な
こともあるし、逆に環境整備さえ済めば問題解決というわけではないはず。
2. 各場面で想定される合理的配慮の内容
(1) 入試関連
・移動支援:構内への自動車による入構や構内での移動補助
・解答方法:発声や筆記が困難な場合の代替手段(代筆や支援機器も含めて)
・試験会場:アクセシビリティ、時間延長や別室受験
(2) 大学生活
・食堂等での動線やスペースの確保や情報提供
・処置や介助を行える場所、休息できる場所の確保
・ロッカー等の個人スペース配置時の配慮
・事務窓口等(図書館等も含めて)のアクセシビリティ
・トイレ等の設備のアクセシビリティ
・移動や排せつ等の介助の人手(ボランティアや支援員)
(3) 授業関連
・教室内の動線やスペースの確保、座席の確保
・代替手段を用いた発表や発言、討論への参加、ノートテイク等
・試験における代替手段や時間延長等の措置
・体調不良による途中退室や楽な姿勢での受講への理解と配慮
・運動や実験、実技等が含まれる授業における配慮
・室温や換気等に対する配慮
・教室(キャンパス)間移動に掛かる時間等に配慮したカリキュラム
(4) その他(支援室での対応など)
・校内で生じ得る体調の急変などの症状、及び対応策についての把握と用意
・(2),(3)に関連するボランティアの確保と配置
・自分の症状や病気についての他者への説明、友人への介助の依頼等、当該学生が周囲
との関係を築いていくプロセスの見守り、相談、情報提供
・上記プロセスの中で、必要なスキル等を身に付けられるような指導的支援
・受講スタイルや各教員への配慮申請に関する相談、助言、情報提供
・例えば脳性まひ者が併せ持つ視覚認知面の困難など、目に見えない困難状況の把握と
配慮申請等へ結びつけるサポート
3. 個別の事例への対応の先に必要な体制作り
・同じ障害領域の学生でも、疾患部位や疾病の種類により全く困難や配慮のニーズは異
なり得る。また、外見でわからない病気の場合、学生同士が似た状況の学生を認知で
きないことも考えられる。そのため、当該学生が孤立感を感じないような状況作りが
重要
→ 個別の支援・配慮事例について情報を蓄積し、当該学生に情報提供+大学間ネット
ワークの構築により幅広く情報提供(在籍中のケース及び過去のケース)
・病気の学生の場合、外見で把握できないため配慮申請を行わないまま過ごしている学
生も存在している
→ 病弱領域における支援・配慮についての情報提供と学生の把握、場合によっては病
気や体調管理等について、指導的な係わりも
H27 上肢
349 人(1.6%)
下肢
941 人(4.3%)
上下肢 819 人(3.8%)
他
437 人(2.0%)
計
2546 人(11.7%)
内部障害
3983 人(18.3%)
他の慢性疾患 2479 人(11.4%)
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