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資料5:南九十九里浜養浜計画に関するアンケート
−48/59− <資料5:南九十九里浜養浜計画に関するアンケート調査> 地域住民の養浜に対する意識を調べるために 2008 年 11 月に住民アンケート調査を行いま した。関係市町村より住民にアンケートを配布した結果、280 部の配布に対して 171 通(回 収率 61%)の回答を得ました。以下ではこのアンケート調査の結果を示します。 アンケート回答者の職業・性別・年齢構成 職業 13 8% 27 16% 29 17% 農林水産業 商業 旅館業 会社員 公務員 無職 その他 無記入 26 15% 14 8% 10 6% 28 16% 24 14% 男性130名 年齢 性別 18 14% 6 5% 女性41名 16 12% 20代 6 15% 30代 22 17% 35 27% 1 2% 6 15% 40代 50代 60代 33 25% 7 17% 12 29% 9 22% 70代以上 1.九十九里浜について 2.砂浜をどのように利用してきましたか?(複数回答可) 回答者171名 1.砂浜は必要ですか? 回答者171名 1 1% 2 1% 160 140 118 120 必要 必要ない その他 100 人 80 65 64 60 55 60 28 40 168 98% 51 22 20 0 海水浴 散策 潮干狩り 釣 3.もし、砂浜がなくなってしまったら生活はどのように変化しますか?(複 数回答可) 回答者171名 高潮、津波に対する不安感 が増す 行事などが行えなくなり、楽し みが減る 収入が減る(海岸利用者が 減ることにより減収となる) 海岸には行かなくなる 160 140 131 120 100 人 80 伝統文化が継承できない 94 76 今の職業を廃業する 74 あまり変わらない 64 60 40 20 0 40 その他意見 15 5 漁業 サーフィン 海の家の営業 その他 −49/59− 2.海岸の整備について (1)海岸侵食の対策が必要と思いますか? 回答者171名 (2)必要と答えた人⇒海岸侵食対策は何のために必要だと思いますか (複数回答可) 回答者163名 良好な海岸環境を維持する 1 1% 3 2% 160 9 5% 140 高潮等から背後地を守る 自然豊かな松林(保安林)を守る 135 海水浴客・サーファー・釣客が来る ことにより地域振興につながる 海水浴場を再生・復活する 120 必要と思う →(2)へ 必要ないと思う →(3)へ わからない 105 100 98 98 漁場の再生につながる 94 砂浜で魚釣りをする 76 人 80 サーフィンをする その他の意見 60 その他の意見 48 44 40 重複回答5件あり 15 20 163 92% 0 (3)必要ないと答えた人⇒海岸侵食をどうしますか(複数回答可) 回答者9名 9 自然の成り行きで放置しておく 8 7 7 背後地は防砂林があり直接家屋 に影響しなので、問題ない その他の意見 6 5 5 人 4 3 2 1 1 0 3.侵食対策の具体的方法について (1)ヘッドランド(突堤)の整備と同時に「養浜」が 必要と思いますか? 回答者171名 13 6 6% 3% 必要である→(2)(3)へ 重複回答61件あり 必要ない→(4)へ 69 30% 他の整備方法がよい→(5)へ 126 53% *大多数が必要であるに○をつけ わからない (5)にも回答をしている。 その他の意見 18 8% (2)必要であると答えた人⇒ヘッドランド(突堤)の整備と養浜には今後継続 して事業費を支出していく必要があるが(複数回答可) 回答者126名 120 100 80 砂浜を増やす(維持していく) ためには、やむをえない 九十九里の漁場の復活のた めに必要である 多大な費用がかかるようであ れば反対である その他の意見 96 71 (3)必要であると答えた人⇒養浜材料をどのように確保したらよいと考え ますか(複数回答可) 回答者126名 120 漁港の浚渫土砂(航路等から 掘った砂)を利用 漁港の脇にたまった砂浜の砂 を利用 河口にたまった砂を利用 100 88 87 86 80 必要があれば購入してもよい 人 60 人 60 40 40 わからない その他の意見 20 10 10 20 20 3 0 0 7 −50/59− (5)他の整備方法がよいと答えた人⇒どのような整備方法がよいと思 いますか(複数回答可) 回答者69名 (4)必要ないと答えた人(複数回答可) 回答者18名 養浜しても砂はいずれ消えてなく なるので意味が無い 18 土砂の供給源となっていた太東崎 の侵食対策の消波ブロックを撤去 し、土砂の供給量を増やせばよい 多大な費用がかかる 16 14 離岸堤(沖合いに海岸線と平行にブ ロックを積む)にすべき 海岸線にコンクリート護岸を設置し、 これ以上侵食されないようにすべき 養浜のみでよい 60 50 12 10 9 9 9 その他の意見 ヘッドランド(突堤)のみでよい 40 33 人 人 8 30 5 6 その他の意見 24 20 17 15 4 10 2 0 7 0 4.自由意見 (1) 海岸防護上の意見 ・ 一宮海岸の整備やヘッドランドなどは海岸侵食を助長する結果になっているのではないか。 ・ 今となっては人の手も必要であるが、本当は自然のままの方が良い。 ・ 太東海岸は現在の状況で十分満足している。いたずらに手を入れてほしくない。 ・ 自然の力を甘く見てはいけない。下手に手を加えても意味がない。 ・ 何が必要で、どうなったら理想的なのかは今までの経緯を確認・把握することで見えてくる気がす る。できるだけ自然の変化を受け止め、手を加え過ぎないことではないか。 ・ とにかく年々昔とは違ってきている。海も波も。これ以上の自然を壊すのはやめてほしい。 ・ どこかにテトラや堤防を入れると、ほかの場所が侵食すると思う。もうコンクリートは海に入れず 養浜すればいい。 ・ 養浜を行い、砂の動きを見る。ヘッドランドは一番効果がある場所に設置すればいい。 ・ 無駄な工事より、もっとサーフィンのできる浜がほしい。 ・ 7∼8 年前までは歩け大会を一宮∼岬町で行っていた。今太東海岸は歩けない。ヘッドランドがで きてからだ。砂浜がなくなった原因だ。 ・ ヘッドランドは砂が沖に出るだけ。30 年ぐらい前から今まで事業が行われた砂が全くなくなって しまった。砂を沖に入れても浜には帰ってこない。流れを今と変えなければダメ。潮の流れをもど す方法はあるだろう。護岸は必要。 ・ 侵食対策として、ヘッドランドや離岸堤等を海に投じて海洋資源に多大な影響を及ぼしている。海 中での砂の移動はあくまでも自然の潮流にまかせるべき。砂浜に何故それほどこだわるのか?侵食 を防ぐのであれば、護岸を設置し侵食対策とすべき。 ・ 一宮海岸で護岸の整備を行ってからハマグリ、ナガラミが採れなくなり、自然が壊れ、侵食が進ん だ。太東漁港の港口も砂で埋まり、船の出入りにも影響し始めている。 ・ 突堤整備によって潮の流れが変わった。片貝漁港に入る砂はどこの砂か。本須賀海岸の土砂はどこ から来た砂か。 ・ 海岸侵食は九十九里浜だけではない。原因は日本中の海岸をコンクリートで固めるから。さらに人 工物を投入して部分的に砂をつけても問題の解決にはならない。世界中の美しいビーチを廻ってい る海外のプロサーファーに、コンクリートだらけと馬鹿にされても仕方がない。一朝一夕にはいか ないが段階的に結果を検証しながら対策してほしい。 ・ 小さい頃から海を見て育った。海岸線が侵食されているというが、白子町下の海岸ではそれほどと は思わない。多少の侵食はあるかもしれないが、それよりも陸側に打ち上げられた砂が堆積し海に 戻らず高い丘になっているため、砂浜が狭くなったのではないか。 ・ 白子町では侵食が進行しているが、保安林境に砂がかなり堆積している。過去に施工した緩傾斜護 −51/59− 岸が完全に埋まっていることから、砂の供給不足だけではなく陸から風による砂の戻りがなくなっ てしまった可能性も考えられるのでないか。 ・ ヘッドランドの整備により侵食が止まるか分からないが、砂浜の減少は確実に感じられる。砂浜は、 近隣で生活する住人や遠方よりレジャーを楽しみにくる人たちにとって重要な場所であり、危険を 感じる場所になってほしくない。砂浜を守ってほしい。 ・ 養浜は必要であるが、海岸線にコンクリート護岸を設置し離岸堤にするのがよい。高潮が来ると砂 浜のみならず住んでいる家にも影響している。 ・ 昔どおりの自然の保持が望ましいが、養浜などあらゆる方策を講じて現在の海岸線を守るべき。 ・ 小さい頃から見ていた砂浜が毎年なくなるは非常に寂しい。松林もなくなる、地引網もなくなる、 海水浴もできない。高潮も恐ろしい。絶対整備はしてもらいたい。一刻を争う。 ・ 九十九里は千葉にとってシンボルであり住民にとって生活の場所。災害の面からも、県民のレクリ エーションの場所としても、早急な対応を願う。 ・ 養浜に必要な砂は片貝漁港の航路を含めいくらでもある。浚渫費用を予算化し、砂を運ぶバージの 数を増やすことにより、港を利用する漁業者にも喜ばれ、養浜にも効果が出るのでは。 ・ ヘッドランド方式でもよいが、大きい石の目に目詰石は無用と考える。砂の中に散らばり漁業者を 泣かせている。 ・ 最近台風時以外に海が大荒れの時、海岸近くでは水没する場所がある。できるだけ早急に侵食に対 処してほしい。 ・ ヘッドランドの長いのはだめ。 ・ 砂丘に港を作ったため侵食されたのかもしれない。もう 50 年位港の工事をしているが無駄遣いだ と思う。62 年間住んでいるが海は遠くなったと思う。 ・ 日本の国土を守るため金と労力を惜しむな。 ・ 以前は砂浜が広々として海水浴客も喜んでいたが、今は砂浜が少なく海水浴はもとより高潮や津波 に対して不安を感じる。一刻も早く対策を願う。 ・ テトラポットを入れた方がよい。 ・ 東浪見地区ではふとん篭が陥没している。弱い細いふとんかごが使用され、つめ込むグリ石もすき 間だらけで実際使用されたグリ石もはなはだ不適当。 ・ 九十九里浜が侵食していることを住民の大部分は分かっていない。ここ 20 年間の侵食状況を数字 的に具体的に説明する必要がある。 ・ 1988 年からのヘッドランド整備が、どの程度効果があったのか? ・ 早急に養浜計画を検討するというが養浜につぐ養浜のような一時的な急場しのぎの養浜では何の 意味もない。恒久的な対策を立てるべき。国土保全という大目的のための事業費の支出は惜しむべ きではない。 (2) 「海岸環境」にかかる自由意見 ・ 砂浜は財産。守ってほしい。 ・ あと 10 年もすれば砂浜がなくなってしまう。浜がない海など考えられない。早急の対応を願う。 ・ 最近の無残な海岸の姿は痛々しい。 ・ ゴミを捨てる人が多すぎる。ビーチクリーン等のイベントと併用してもっと行うべき。 ・ 手を加えてでも、九十九里浜を守ってほしい。 ・ 環境保護に対してはポーズだけでなく、真剣にお願いしたい。 ・ 白砂青松は九十九里浜のシンボル。 ・ 太東漁港の防波堤ができる前は鯛も釣れ、ヨブもあった。防波堤が出来てからは港の中に砂が入る。 ・ 白砂青松といわれた砂浜も浜崖ができ、松も枯れが目立ってきており、それらが失われつつあるこ −52/59− とが非常に悲しい。養浜計画は非常に大事であるが、青松の方もセットで考えてほしい。 ・ 私たちが子供の頃の海岸とはかなり変化しており寂しく思う。砂浜は重大な役目を果たしていると 思うので残してほしい。 ・ 海をきれいに保てるようビーチクリーン等小さなことから皆で海を守る意識づけが必要。『九十九 里浜』という日本の有名な浜に誇りをもてるよう海を守る努力を続けていきたい。 ・ 10 年程前に不動堂海岸近くでアカウミガメが産卵したが、上げ潮になると産卵場所付近まで波が 来て地温が上がらず孵化しないため、防潮堤の上側の砂浜に移し 30 数匹の小亀が孵ったのをビデ オカメラに記録したことを思い出す。砂浜を取り戻すことは動植物の保護にも有益。 ・ 景観を損なうような工事ばかりをしてほしくない。 ・ 九十九里に限らず日本の海にはテトラポットやヘッドランドが多すぎる。オーストラリアで実施さ れているように沖の砂を吸い取り水中をパイプ等で通してビーチから砂を入れる。この方法が一番 コストも少なく環境や景色も損なわれない。 ・ 松林が高く台風のときは枝が折れたり飛んだりして困る。海に行く際は松林の中を通るが気味が悪 い。 ・ 砂浜の減少により昔からの遊びや文化が失われつつある。車両等の乗り入れによる環境悪化、ウミ ガメの産卵が九十九里町、片貝、豊海地区で見られなくなっている。 ・ 砂がなくなっては非常に困る。九十九里浜が良くて住みに来た。 ・ 白砂青松の元の環境に期待する。 ・ 工場、農家、農場、一般家庭から河川から流入している汚水やゴミをもっと詳しく調査し、規制し て少しでもきれいな海を行政主導で行ってほしい。 ・ 昔から白砂青松を守ってきた。これから先も守り続けたい。 ・ 地盤沈下が進み、海面上昇が進んでいる状況でいつかはなくなってしまうかもしれない九十九里浜。 ここ数年で数十メートル砂浜が後退している。これが現実。 ・ 地盤沈下、温暖化による潮位の上昇、九十九里浜がなくなるのでは。 ・ 自然を大切に。ゴミ処理。砂浜の保護(ウミガメが産卵できる砂浜に)。 ・ 戦後何もない時代に九十九里白子浜で育った。四季折々に変わる海の変化、真っ赤、日の出、夕日 は歳月がたっても忘れられない。都会から再び九十九里白子に住み自然の美しさ散策するとき、砂 浜の感触、蟹の穴、砂団子、磯で戯れる鳥、清々しい思いで明日への夢を見る。海と砂があればこ そと、人々が現代社会から一時でも癒される場所であってほしい。 (3)「海岸利用」にかかる自由意見 ・ 九十九里浜の自然を後世に継承するためにも人の力が必要。九十九里浜の自然と子供のときに遊ん だ海辺の「よぶ」の再生を願う。 ・ 海がきれいであれば観光客も増え産業も潤う。地域ぐるみの活動も大切。 ・ 九十九里浜はこのままではもったいない。観光地千葉と名打つならばいろいろな対策(スポーツ大 会の開催、サーフィン、ビーチバレー、ビーチサッカー、ライフガード大会等)を実行してほしい。 駐車場トイレ等の問題もあるが市町村を問わすどこでもできれば、皆望んでいるのでは。 ・ 子供の頃、砂浜で遊び、地曳網に参加した砂浜がなくなって断腸の思い。 ・ 九十九里は漁業もサーフィンも盛んで良い所。ワイキキビーチのように白い砂を持ってきてイメー ジチェンジしても面白い。みんなで協力して九十九里浜を守っていきたい。 ・ 九十九里は全国で一番のサーフスポット。県外の人もビーチクリーンをして海岸を大事にしている。 たとえ費用がかかっても侵食は抑えるべき。一宮町への移住者が増え、今一番盛り上がっている。 ・ 町の地域振興につながる大事な海岸の砂浜に対してもっと町や行政が深刻に取組んでほしい。 ・ レクリエーションの充実、観光客の誘致。 −53/59− ・ サーファーのマナーの悪さが目立つ。砂浜にゴミが目立つ。 ・ 九十九里浜は海岸が命。道の駅などの建物などを希望する。 ・ ハマグリ組合の船に轢かれそうになって危ない。年間を通してサーファーが数多く来ているのをわ かってほしい。 ・ 海開きの前に砂地を平らに。道路から海が見えるように整備してほしい。せっかく砂浜に道路を作 ったのに砂に埋もれてしまい残念。 ・ 貝桁漁業をして生活をしている。一時はダンベイヒサゴ、チョウセンハマグリを取り年間 1,600 万円の水上げがあった。ここ 10 年は侵食が進んで水上げは年々少なくなっている。今ここに養浜 計画が出て砂がつけば、また、ダンベイキサゴ、チョウセンハマグリが増え、浜がまた活気つくよ うになってもらいたい。県だけでなく国家プロジェクトとして農林、県土木と一体になり進めても らいたい。 ・ 昔のように自由に潮干狩りができることを望む。 ・ 白子町で海の家と民宿を営んでいる。わが町の産業の基幹である観光産業において、海岸がなくな るということは産業がなくなるということ。是が非でも観光はもとより防災においても侵食を止め てもらいたい。 ・ 海岸の砂浜に無許可の建物(海の家の後の杭・地引網小屋と杭)が既得権を取得しているかのよう に平然と建っており、一部地元住人が国有地を使用しつづけているため、他の所から来た人が車も 置けず迷惑しており、実際にトラブルも発生した。モラルの問題もあるが、県として国民県民町民 に対して公平な指導が必要。海岸は誰もが自由に使えるようにしてもらいたい。また、観光客の立 場から考えるときれいなトイレを設置してもらいたい。 ・ 海と砂で生活しているといっても過言ではない。可能な限り砂を大事にしてほしい。 ・ 1 年中観光客が来る施設があるとよい。