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テーマ:在宅医療推進のためのアクションプラン

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テーマ:在宅医療推進のためのアクションプラン
公益財団法人 在宅医療助成 勇美記念財団
「平成 24 年度在宅医療推進のための会」
報 告 書
年間テーマ
在宅医療推進のためのアクションプラン
座長:鈴木 央 氏(鈴木内科医院 副院長)
― 目 次 ―
■報告書に寄せて(座長:鈴木央氏)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1
■参加委員名簿・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
7
■第1回研究会(5/25)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
9
・藤田伸輔氏「2025 年への医療状況予測」
■第 2 回研究会(6/22)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
43
・辻哲夫氏「在宅医療普及へのアクションプラン」
■第 3 回研究会(7/27)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
51
・三浦久幸氏「在宅医療支援診療病床の取組」
・大島浩子氏「在宅医療の継続要因に関する研究」
■第 4 回研究会(9/28)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
62
・武藤真祐氏 「被災地からみた在宅医療推進への道」
■第 5 回研究会(10/26)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
75
・太田秀樹氏「在宅医療推進は誰の仕事か?地域力診断の試み」
■第 6 回研究会(12/21)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
87
・米山武義氏「口を通して見えてくる医療と福祉の近未来―口腔の環境と機能を守る―」
・佐藤保氏「訪問歯科診療推進のアクションプラン―訪問診療への歯科医師会ビジョン―」
■第 7 回研究会(1/25)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
107
・宇都宮宏子氏「病院から、在宅療養への意向支援―移行期マネジメントの体系化・包括評価へー」
■第 8 回研究会(2/22)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 113
・猪口雄二氏「地域一般病棟」に関する調査報告
報告書に寄せて
平成 24 年度座長
鈴木央(鈴木内科医院 副院長)
平成 24 年度の「在宅医療を推進するための会」の年間テーマは「在宅医療
推進のためのアクションプラン」とさせていただきました。これまで、各地に
在宅医療の実際について学んできましたが、本年度は厚生労働省も在宅医療推
進元年と位置づけ、実行を考える段階にきているという声を受けて、実際のア
クションプランを考える1年とさせていただきました。
第1回は、現状認識の共有のため、本会委員でもある千葉大学医学部付属病
院地域連携部、藤田伸輔先生に話題提供をしていただきました。東京大学高齢
社会研究機構の予測では、今後の外来医療ニーズは平成31年頃をピークに減
少の一途をたどりますが、入院医療ニーズは平成41年頃をピークに徐々に上
昇し、さらにその入院医療ニーズの上昇は20年ほど持続することが指摘され
ていました。藤田先生の研究では、この傾向は決して全国共通ではないことが
示されました。高齢化の実態は全国で画一的に進むのではなく、地域ごとにか
なりの違った姿になると予測されるというのです。端的にいえば都市部と人口
減少地域の高齢化はかなり異なった形になるのです。つまり、人口が減少する
地域では、高齢化率は上昇するものの高齢人口はさほど増えないのですが、都
市部、東京、大阪、千葉、埼玉、北海道(おそらく札幌)、愛知、福岡などで
は、全国平均を遥かに超えた圧倒的な高齢人口の増加が予測されているのです。
したがって看取りを支えるための在宅医療推進、地域包括ケア推進の具体策は
地方と都市部で全く違うものになると予測されます。
人口減少地域では、外来医療ニーズ、入院医療ニーズともに現象の一途をた
どり、現在の医療機関数を経営することは困難になるものと予測されます。し
たがって無医地区はさらに増え、場合によっては在宅医療を含めた幅広い医療
を実践するカバーする医師を複数計画的に配置し、より広い地域をカバーする
ことが必要なるかもしれません。さらに専門医は拠点に集約させ、それぞれの
地域から効率的にアクセスするための手段を確保する必要があります。
一方、都市部の課題は外来医療ニーズ減少後の入院医療ニーズの上昇にあり
ます。この入院医療ニーズの上昇は20年以上続くと考えられ、この時期に入
院医療体制の崩壊、救急医療体制の崩壊が生じる可能性があります。病院を増
やすための財源、土地、人員(就労人口は確実に減少するので、介護医療の担
い手も減少の一途をたどります)の確保が困難になる可能性が高いと考えられ
るのです。
このような将来予測をふまえた上で、それぞれの地域の実情や予測に合わせ
た在宅医療、地域包括ケア施策を行っていく必要があると感じました。これか
らの日本はいったいどうなるのか、少々恐ろしくも感じました。
第 2 回は辻哲夫先生に今後の在宅医療推進戦略について語っていただきまし
た。今後の高齢社会は様々な社会的イノベーションが必要になると考えられま
1
す。日本の医療は病院医療を中心に臓器別医療が推進されてきましたが、今後
の高齢社会の中では、個人の幸福を考える「治し、支える医療」が必要になる
と考えられます。どんなに臓器別医療が発達したとしても人間は死を免れるこ
とができず、死=不幸であれば、すべての人間は不幸の中で死を迎えなければ
ならなくなります。人生の最後の時期を幸福に生きようとしたときに、必要と
されるのはどのような医療かと考えたときに、この「治し、支える医療」とい
うモデルが重要となります。最期の時まで幸福に生きること、これを支えるた
めの医療、苦痛を最小限にして、家族とのつながり、地域とのつながりを維持
し、自らの人生の価値を認識しながら日々を送る、当然身体機能、精神機能は
おとろえてくるために様々な支援が必要になる、医療、介護、福祉の恊働で支
えられる、死はそのような一日一日の結果にすぎず、人生の到達点と考えてよ
いのかもしれません。このような医療の担い手は病院というより診療所である
と考えられます。
したがって終末期医療を内包した在宅医療を行う地域の診療所、これが今後
在宅医療推進の主なターゲットとなると思われます。つまり、地域の医師会員
です。それを束ねる地域医師会の役割は重要です。さらに市区町村の行政と医
師会が恊働しなければ、このような医療体制へのイノベーションは困難である
と考えられるのです。
在宅医療の推進はさらに認知症対策ともリンクします。認知症を支える体制、
さらに認知症であることが普通な社会を目指して、様々な体制を整える必要が
あると感じました。つまり、在宅医療の推進は、認知症対策、終末期医療対策、
救急医療対策、災害時の要支援対象者対策など、様々な行政課題を同時に取り
組む必要があると考えます。これらの施策を総合的に対応し、地域住民の幸福
のために、地域医療介護力をいかに向上させるかが、今後の地域課題の一つと
感じました。
柏プロジェクトの中で様々な在宅医療推進策を講じられました。医師会と恊
働し、在宅医療研修、多職種間を結ぶ ICT ネットワーク、豊四季台団地におけ
る様々な地域密着型サービスの誘致、行政主導による在宅医療のワンストップ
サービスなどがあげられますが、在宅医療推進の鍵となるのは診療所間、ある
いは地域に密着した病院との24時間365日体制を支える連携にあると考え
られます。それぞれの地域における恊働診療所グループの構築とバックアップ
病床の確保が重要な課題であると考えられました。この部分をいかに対応する
のか、それぞれの地域で様々な事情があり、その事情に応じた柔軟性が必要と
考えられます。
重要なことは、地域におけるコミュニティをいかに再編するかということで
あるという感想を抱きました。例えば、医師間のコミュニティ。尾道方式が全
国で普及しないことの最大の要因は、尾道で生きている地域医師間のコミュニ
ティが、日本中のどのこの地域でも崩壊しているということではないかと考え
るのです。医師間だけではなく、医療介護福祉のコミュニティ、地域住民のコ
ミュニティ、これらをいかに再編するのか、私たちが問われているのだと感じ
た会でした。
2
第3回は「国立長寿医療センターにおける在宅医療推進の取り組み」につい
て、三浦久幸先生と大島浩子先生に話題提供していただきました。
国立長寿医療センターでは在宅医療支援病床を運営しています。この在宅医
療支援病床は在宅時の急な病状変化に際し、バックアップとして機能する病床
ですが、その在宅復帰率は94%と高率であることは感心いたしました。入院
後の受け入れ態勢としての在宅医療機関が機能していることには感心いたしま
した。しかし、病棟を利用した患者の在宅死率が33%(愛知県の在宅死率1
1.9%の約3倍)であったことには少々疑問の声が委員からもあがりました。
在宅看取り率が70%を下回る在宅医療機関は正常に機能していないのではな
いかという声です。おそらく看取り率が高い診療所ではたとえ在宅医療支援病
床を利用したとしても、最終的には在宅で最期を看取る可能性が高いと考えま
すが、それだけのスキルがない診療所では、最終的には病院で看取るという体
制をとらざるを得ない可能性が示されています。このようなスキルギャップを
どうしていくのか、これは今後の課題と考えます。一方、在宅医療が継続でき
なくなる大きな要因の一つには、家族の介護破綻があげられます。病状変化に
応じた介護体制をとることができなくなったとき、そこには入院、あるいは入
所ニーズが生じます。問題はそのニーズを受け止めた後、介護体制を再構築す
る支援体制の存在が重要と考えました。これが退院支援であり、地域における
生活支援であるのだろうと思います。これらをつなぐ連携体制が重要であると
改めて認識した回となりました。
第4回は被災地である石巻に早期から在宅医療提供医療機関として介入した
武藤真祐先生に話題提供をしていただきました。
被災した石巻への支援を通して、石巻診療所を開設することになった経由、
山積する課題の解決などについてお話をいただきました。私が最も興味を抱い
たのは、在宅被災世帯への支援体制でありました。在宅被災世帯とは浸水被害
地域において住居が浸水したものの、自宅で生活を続ける世帯をさします。彼
らは行政の支援が薄く、孤立した存在であることがわかってきました。震災に
よって地域コミュニティが失われてしまったのです。このためどのようなこと
に困難を感じているのかの情報が中央に伝わらず、困難な状況に陥っていまし
た。そこで、専門職を中心にアセスメントから支援、さらにフォローまで行う
組織を立ち上げられました。この支援の中で得られた情報は共有し、データー
ベース化し、分析されていました。多くの世帯が収入の減少を経験し、独居世
帯では希死念慮を感じることが多く、そのような世帯では外出頻度、運動量と
の相関が認められたとのことです。ここで支援が入ることでこのような希死念
慮が減少することも証明され、支援体制の構築も重要であることがわかりまし
た。
今回の震災では地域コミュニティが根こそぎ崩壊し、そのコミュニティを再
構築していく必要が生じたのだと考えます。このコミュニティを再構築する仕
事、これは行政だけではなく在宅医療機関の一つのタスクであるのではないか
と考えさせられた回でありました。
3
第5回は本在宅医療を推進する会の中心メンバーの一人である太田秀樹先生
に話題提供をしていただきました。「在宅医療推進は誰の仕事か?」というテ
ーマでしたが、在宅医療推進の3つの要素、「24時間365日体制対策」
「多職種恊働」「地域連携」ということに集約して示し、地域包括ケアのツー
ルの一つとして在宅医療、在宅医療による終末期医療の重要性に言及されてい
ます。在宅医療推進策におけるポイントは、ステークスホルダーである地域医
師会と行政、そして地域住民がどのようにかかわり合うのか、という点につき
るのと指摘しています。これらは、地域の力とも言えるのかもしれません。現
在、茨城県結城市、栃木県栃木市、栃木県小山市で在宅医療を行っている太田
先生にとっては、在宅医療のニーズは全く異なるとしています。地域力が異な
るということです。
そこで地域力診断ツールの開発について触れましたが、評価ファクターとし
ては、在宅医療、入院−外来医療、在宅ケア、基礎自治体、地域連携、コミュ
ニティ、利用者意識をあげています。個人的な感想としては、在宅医療が普及
したとアウトカムをどのような指標でみていくのか、これが難しい問題だと思
いました。在宅看取り率、施設看取り率、訪問看護ステーションとその稼働状
況、救急外来における高齢者受診率、平均在院日数、さまざまな指標があげら
れますが、これだけでいいというものはなく、多面的に評価せざるを得ないの
でしょう。さらに、在宅医療推進の中で、地域力が問われているのであるので
あれば、今後の真の課題は、いかに地域力を高めるかという点になるのでしょ
う。在宅医療推進を進めていく過程の中で、救急医療体制、病院のバックアッ
プ体制、災害医療、地域の産業振興、さまざまな問題とリンクしていきます。
これらを内包した地域づくりが求められているのだと感じました。
第6回は在宅歯科を推進する立場から歯科の先生方にご発表をしていただき
ました。米山歯科クリニック、米山武義先生と日本歯科医師会常務理事の佐藤
保先生から話題提供をしていただきました。
ちなみに、筆者が初めて在宅歯科医療の重要性に気付いたのは、米山先生の
学会発表で、口腔ケア、接触嚥下リハビリテーションの結果、驚くほど患者さ
んの状況が改善したビデオを見てからのことでした。その意味では個人的にも
大変感慨深い回となりました。
高齢化、老化という観点から見ても、口腔機能の低下は必発といえると思い
ます。在宅歯科診療はその必要性からいえば、おそらく在宅療養者の 9 割以上
にニーズがあるはずです。しかし、現状ではとてもそこまでに達していない。
在宅医療を行う医師、看護師にその必要性がまだ十分には伝わっていないこと
(すでに、その必要性に気付かない在宅スタッフは少々レベルが低いという時
代に入ってきましたが…)、在宅療養を受ける療養者、ご家族に歯科ニーズが
十分に理解していただけないこと、そして在宅歯科医療を行う歯科診療所が充
足しているとは言えない状況であることがその要因と考えられます。それぞれ
の点でまだまだ努力が必要な状況です。これらの活動には、今後地域歯科医師
会の協力が必要であると考えます。医師会と歯科医師会が地区レベルでも手を
4
取り合って地域医療の推進に向けて活動してくことが重要であることを改めて
感じました。
第7回は、いつも問題となる病院との連携について、退院支援の立場から宇
都宮宏子看護師に語っていただきました。現在退院支援計画は平成 24 年度診
療報酬でも評価がつき、病院へのインセンティブとなっています。各地で退院
支援を導入する動きが高まっています。
ここではやはり看護師の視点、ケアとしての退院支援、意思決定支援が重要
であることが再認識されました。病院によっては、退院支援は MSW が担うケー
スも少なくありません。問題は、医療ニーズの多さに本人の意思確認なく自動
的に、療養病床や施設への転院が決定してしまうケースも少なくありません。
転院先の決定については、もちろん家族の意向があってのことですが、さまざ
まな医療ニーズを自宅でどう解決できるのか、本人や家族にきちんと説明でき
ているのか、医療ニーズゆえに療養の場所を決定するのではなく、まず本人の
気持ちがあって療養の場所を決めるという発想が見落とされているのではない
かという思いを感じました。これらの思いをつなぐのが退院支援という「看護」
の役割です。これらが地域の窓口である在宅医療連携窓口などときちんとつな
がり、機能を発揮していけば病院と在宅の「バリア」もある程度は解消されるの
かもしれません。
さらに、がんの場合は外来通院から、直接在宅に紹介されるケースも増えて
きています。すると退院支援看護師たちの目には触れず、何のサポートも受け
ずに、在宅医療がスタートしてしまうケースも増えてきています。在宅療養支
援外来を退院支援看護師が行うことにより解消しようとする試みも紹介されま
した。
一方病院医師の在宅医療への理解不足はまだまだ解消されていません。これ
らも早期に解決する必要のある課題ですが、個人的には在宅医側が病院の中に
もっと入り込み、病院の医師と「顔の見える関係」以上の「腹の見える関係」に
なる必要があるのではないかと感じております。
第 8 回は全日本病院協会副会長の立場で、「地域一般病棟」という話題を猪口
雄二先生に話していただきました。
「地域一般病棟」とは急性期病棟、亜急性期病棟、救急病棟、在宅医療のバ
ックアップとして支援する機能を持った病棟の概念です。大病院というよりも
地域の中小病院の病棟を意識しています。つまり様々なニーズの患者を引き受
ける病棟といってもよいのではないかと思われます。中核急性期病院と在宅の
間により身近な「地域一般病棟」を持つ中小病院の存在が重要であるというこ
となのです。さらにこのような機能をすでに果たしている中小病院への調査で
は、平均在院日数は 14 日~16 日前後、看護基準は 10:1 体制が主流であるこ
と、ほとんどが急性期医療への対応を行いながらリハビリテーションも行うこ
と、在宅復帰率が 90.1%とかなり高率であることなどが示されました。
今後の高齢社会の中では救急機能が崩壊する危険性が指摘されています。そ
れぞれの地域によって、救急体制をはじめとした医療を取り巻く環境は大きく
5
異なっています。しかし、それぞれの地域で地域事情にかんがみた独自の救急
対策を行うかどうかで、地域ごとにかなりの差が出てくると考えられるはずで
す。このような中小病院の急性期病棟を含めたうえでの対策は大変重要と考え
られます。さらに、今後入院ニーズが上昇した時のために、入院病床を減らす
ことは大都市部では最小限度にするべきであると考えられます。病院と在宅医
療の連携は、大病院だけでなく、地域の病院機能全体を見渡しながら構築して
いくべきであることを改めて考えました。
以上が、各回における私の感想でありますが、今年度在宅医療推進策を各地
で進め、成果ともに課題が見えてきていると考えます。ある地域では、在宅医
療を推進する立場の温度差であったり、ある地域では、行政との温度差であっ
たりいたします。来年度はこのような課題を取り上げながら進めていきたいと
考えております。
最後に、私の無理な願いを聞き入れてくださった講師の先生方、参加してく
ださり活発な議論を行ってくださった委員の先生方、後方から支えていただい
た事務局の皆さん、心よりの感謝を述べさせていただきます。
6
「平成24年度在宅医療推進のための会」参加委員名簿
氏
名
所
属
役
1
あしの よしかず
青森県立中央病院緩和医療科
部長
2
いいじま かつや
東京大学 高齢社会総合研究機構
准教授
3
いのくち ゆうじ
社団法人 全日本病院協会
副会長
4
おおしま しんいち
独立行政法人 国立長寿医療研究センター
総長
5
おおしま ひろこ
6
おおた ひでき
医療法人 アスムス
理事長
7
おおはし えいじ
医療法人社団 大橋内科胃腸科
院長
8
かわい まこと
社団法人 農協共済総合研究所
主任研究員
仙台往診クリニック
院長
蘆野 吉和
飯島 勝矢
猪口 雄二
大島 伸一
大島 浩子
太田 秀樹
大橋 英司
川井 真
独立行政法人 国立長寿医療研究センター
老年学・社会科学研究センター 在宅医療開発研究部
職
長寿看護・介護研究室長
9
かわしま こういちろう
10
きたざわ あきひろ
JA長野厚生連 佐久総合病院 地域ケア科
医長
11
くろいわ たくお
医療法人社団 萌気会
理事長
12
くわはら なおゆき
秋田組合総合病院 脳神経外科・地域連携室
脳神経外科科長
13
☆さとう あきら
一般社団法人 ライフケアシステム
会長
14
しまざき けんじ
政策研究大学院大学
教授
15
しみず まさかつ
医療法人社団倫生会 みどり病院
内科・緩和ケア内科
16
すずき たかお
独立行政法人 国立長寿医療研究センター
所長
17
★すずき ひろし
鈴木内科医院
副院長
18
たしろ たかお
放送大学教養学部 / 順天堂大学
教授 / 客員教授
慶應義塾大学 大学院 経営管理研究科
教授
四国がんセンター
統括診療部長
東京大学 高齢社会総合研究機構
教授
川島 孝一郎
北澤 彰浩
黒岩 卓夫
桑原 直行
☆佐藤 智
島崎 謙治
清水 政克
鈴木 隆雄
★鈴木 央
田城 孝雄
19
たなか しげる
20
たにみず まさと
21
つじ てつお
田中 滋
谷水 正人
辻 哲夫
22
つちはし まさひこ
土橋医院
院長
23
とば けんじ
独立行政法人 国立長寿医療研究センター
病院長
24
ながお かずひろ
医療法人社団 裕和会 長尾クリニック
院長
25
ながお しん
医療法人社団 長尾医院
理事長
土橋 正彦
鳥羽 研二
長尾 和宏
長尾 信
26
にしかわ みつのり
独立行政法人 国立長寿医療研究センター 内科総合診療部 呼吸機能診療科
27
はぎた ひとし
有限会社メディフェニックスコーポレーション
代表取締役
28
はながた てつお
花形歯科医院
院長
医療法人社団 三育会
理事長
東京ふれあい医療生活協同組合 梶原診療所
在宅サポートセンター長
29
30
西川 満則
萩田 均司
花形 哲夫
はなぶさ ひろお
英 裕雄
ひらはら さとし
平原 佐斗司
31
よしの たかゆき
独立行政法人 国立長寿医療研究センター
企画戦略室長
32
ふじた しんすけ
国立大学医療連携・退院支援関連部門連絡協議会 千葉大学医学部附属病院
准教授
33
まつしま だい
財団法人岩手済生医会 中津川病院
病院長
34
みうら ひさゆき
独立行政法人 国立長寿医療研究センター
在宅連携医療部長
35
みうら まさえつ
医療法人心の郷
理事長
36
みやじま としひこ
厚生労働省 老健局
前老健局長
37
むとう しんすけ
医療法人社団鉄祐会 祐ホームクリニック
院長
38
やまだ ようた
東京ベイ・浦安市川医療センター
経営企画室長
39
わだ ただし
医療法人社団実幸会 いらはら診療所
在宅医療部長
40
わたなべ むつこ
一般社団法人日本女性薬剤師会
理事
吉野 隆之
藤田 伸輔
松嶋 大
三浦 久幸
三浦 正悦
宮島 俊彦
武藤 真祐
山田 洋太
和田 忠志
渡辺 陸子
★座長、☆相談役
7
(50音順・敬称略)
厚生労働省等
氏
名
1
かつまた はまこ
2
しのだ ひろし
勝又 浜子
篠田 浩
所
属
役
厚生労働省 老健局 高齢者支援課 認知症対策推進室
室長
厚生労働省 老健局 総務課
課長補佐
職
3
しんや ゆきこ
厚生労働省 医政局 指導課 在宅医療推進室
室長補佐
4
たかだ じゅんこ
厚生労働省 医政局 歯科保健課
歯科医師臨床研修専門官
5
たけだ としひこ
総務省 消防庁
審議官
6
にいつ ひさお
厚生労働省 医政局 指導課 在宅医療推進室
在宅医療係長
厚生労働省 老健局
老健局長
7
新谷 幸子
高田 淳子
武田 俊彦
新津 久雄
はら かつのり
原 勝則
室長
8
ひらこ てつお
9
やまぎし あけみ
厚生労働省 医政局 指導課 在宅推進室
専門官
10
やまぐち みちこ
厚生労働省 保険局 国民健康保険課
在宅医療・健康管理技術推進官
11
わたなべ けんいちろう
厚生労働省 医政局 国立病院課
政策医療推進官
平子 哲夫
山岸 暁美
山口 道子
渡辺 顕一郎
厚生労働省 医政局 指導課 医師確保等地域医療対策室
在宅医療推進室長
(50音順・敬称略)
8
第 1 回「平成 24 年度在宅医療推進のための会」
テーマ:
「2025 年への医療状況予測」
話題提供:
藤田 伸輔 氏
日 時 :
平成 24 年 5 月 25 日(金)19:00~21:00
場 所 :
東京都千代田区丸の内 1-7-12 サピアタワー 6F
千葉大学医学部附属病院地域連携部
准教授
東京ステーションコンファレンス 605B 会議室
9
平成22年度・23年度「先導的大学改革推進委託事業」
2次医療圏別医療需要予測
千葉大学医学部附属病院
地域医療連携部
藤田伸輔
人口の高齢化
POPULATION AGING
Life expectancy and Hospitals
人口の高齢化はなぜおこるのか
• 若年人口の減少
– 出生率の低下
– 若年者の死亡
– 若年者の流出
• 成年人口の減少
– 成年人口の流出
– 出生率低下の影響(20年後)
• 老年人口の増加
–
–
–
–
人口の高齢化をどう測定するのか
• 高齢者の定義
– WHOに従って65歳以上の人々を指す
• 高齢化率
– 全人口に対する高齢者の割合
• 高齢者数
– 高齢者の総数
• 高齢者受療量
– 高齢者外来受療数
– 高齢者入院受療数
• 高齢者活動性
– 測定指標は未開発
• 高齢者のための社会的資源
– インフラ
– 公的扶助
Social Quality
10
長寿化
ベビーブームの影響(65年後)
成年人口流入の影響(30年後)
高齢者人口減少後
高齢化率の上昇
高齢化率上昇が社会に与える影響
• 全国の高齢化率は現在急増中で、2020年頃
までに一段落する
• 現在若いグループ(埼玉、神奈川、千葉、愛
知、滋賀、東京、福岡など)は2030年以降再
び高齢化率が急上昇する
• 沖縄は今から急速な高齢化が始まるが、他
の地域よりは緩やかに増加する
• 地域社会での労働力低下
– 地域経済維持の問題
– 税収維持の問題
– 先進高齢化地域は日本の食糧庫
• 地域社会の非効率化
– 集約型商業施設の利用が困難になる
– 若年向け・成人向け施設の維持が困難になる
2020
2020
2050
2040
2030
高齢化の推移
+20万人
+40万人
+60万人
+80万人
+100万人
高齢者数
高齢化率
2010
高齢者人口増加が社会に与える影響
高齢者人口の増加
医療・介護
• 需要の増加
• 高齢者の絶対数は多くの地域でほとんど増加し
ない
• 人口集中地域ですさまじい高齢者人口増加が
予想される
• 高齢者人口急増のほとんどが今後8年以内であ
る
• 東京・神奈川では2030年頃から再び急増が見
込まれる
• 今後出生率の向上や外国人労働者の流入があ
れば高齢化率の増加は緩やかになるが、高齢
者人口の増加は不可避である
–
–
–
–
–
交通
• 弱者対策
医療供給力の増強
医療の効率化
ADL医療の充実
介護供給力の増強
介護の効率化
–
–
–
–
–
エレベーター・エスカレーター
座席の増加
ダイヤの見直し
介護タクシー
救急車
• 採算性の低下
税収
就労人口減少による所得税低下
40歳から60歳の最も消費する年代の減少
人口減少に伴う不動産価値の低下
国債を購買する国民の減少
相続人がいない個人資産のゆくえ
11
税収の国際比較
• 我が国は税収が少な
い
• 我が国の国債発行残高は
1990年から2005年までに
急速に伸びた
26-Feb-13
戦後改善期
寿命延長前期
大正9年を基準
とした人口推移
寿命延長後期
死亡者急増期(高齢化)
平成16年度入学定員 研修医募集 募集率
マッチ者数 マッチ率
募集マッチ率
北海道
300
429
1.43
257
0.86
0.60
青森
100
130
1.30
69
0.69
0.53
岩手
80
119
1.49
70
0.88
0.59
宮城
100
152
1.52
110
1.10
0.72
秋田
100
122
1.22
51
0.51
0.42
山形
100
122
1.22
66
0.66
0.54
福島
80
149
1.86
78
0.98
0.52
茨城
100
185
1.85
114
1.14
0.62
栃木
100
180
1.80
115
1.15
0.64
群馬
100
122
1.22
92
0.92
0.75
埼玉
200
380
1.90
223
1.12
0.59
千葉
100
388
3.88
292
2.92
0.75
東京
1290
1516
1.18
1409
1.09
0.93
神奈川
360
687
1.91
579
1.61
0.84
新潟
100
184
1.84
88
0.88
0.48
富山
95
102
1.07
46
0.48
0.45
石川
200
165
0.83
106
0.53
0.64
福井
100
98
0.98
57
0.57
0.58
山梨
100
87
0.87
36
0.36
0.41
長野
100
157
1.57
112
1.12
0.71
岐阜
100
143
1.43
8
0.08
0.06
静岡
100
237
2.37
158
1.58
0.67
愛知
380
578
1.52
489
1.29
0.85
三重
100
129
1.29
93
0.93
0.72
滋賀
100
106
1.06
75
0.75
0.71
京都
200
291
1.46
265
1.33
0.91
大阪
475
685
1.44
624
1.31
0.91
兵庫
200
387
1.94
343
1.72
0.89
奈良
95
101
1.06
76
0.80
0.75
和歌山
60
98
1.63
84
1.40
0.86
鳥取
80
69
0.86
44
0.55
0.64
島根
95
96
1.01
45
0.47
0.47
岡山
200
210
1.05
187
0.94
0.89
広島
100
187
1.87
153
1.53
0.82
山口
95
117
1.23
85
0.89
0.73
徳島
95
94
0.99
55
0.58
0.59
香川
95
103
1.08
52
0.55
0.50
愛媛
95
113
1.19
79
0.83
0.70
高知
95
94
0.99
50
0.53
0.53
0.85
福岡
395
514
1.30
438
1.11
佐賀
95
84
0.88
38
0.40
0.45
長崎
100
153
1.53
89
0.89
0.58
熊本
100
120
1.20
98
0.98
0.82
大分
95
108
1.14
65
0.68
0.60
宮崎
75
0.75
30
0.30
0.40
26-Feb-13100
鹿児島
95
165
1.74
73
0.77
0.44
沖縄
100
161
1.61
132
1.32
0.82
昭和50年を基準
とした人口推移
12
入学定員とマッチ率
•
•
•
•
•
•
•
•
研修医募集数に対する初期研修医
数(募集マッチ率)は近畿で高く(赤)、
中部・九州で低い(緑)
医学部定員に比べて初期研修医数
が多い(マッチ率)のは近畿である
東京のマッチ率は高くない(入学定
員に比べて研修医は少ない)
千葉の募集マッチ率は低いがマッチ
率は高い(入学定員の2.92倍の研
修医がいる
中国・四国・九州の研修医募集数
(募集率)は低い
東北・関東の募集率は高い
西日本は研修医をあまり欲していな
い、東日本は欲している
研修医は千葉、兵庫、神奈川、静岡、
広島を目指している
手術患者の高齢化
•
•
•
•
12年間に手術患者は急速に高齢化している
胃潰瘍手術や胆石症手術は確実に減少した
内視鏡下手術は高齢者の手術を容易にした
高齢化に伴い関節手術・骨折手術・眼科手術が急増している
1996年
2008年
平成21年度
医療費の地域差分析
平成23年(2011年)7月
厚生労働省保険局調査課
全国手術患者数予測
Increase of mild cases
Ambulance
高齢者手術の増加の影響を受けて、手術を要する
患者の数は2040年まで増加する。
Aged population
高齢者のADL確保を目指した手術の増加は入院の
短期化・リハビリの強化が必須。
これは外来診療・在宅診療・介護など多くの分野に
影響を与える。
医療需要予測
医療需要予測について
1. 死亡率の改善
1
• この医療需要予測は国勢調査・生命表・患者調
査データを用いて推計しています。
• 出生数は今後各地域で変動しないものと仮定し
ています。
• 人口の地域間移動は無いものと仮定しています。
• 女性の年齢別人口に出生率を乗じる出生数予
測は行っていません。
• 人口減少の速度はこの予測よりも早まる可能性
があります。
緑の破線と実線の差
は死亡率の改善を示
す。
2. 外来の変化
青線4本は2グループ
に分かれる。平成2年
と8年の受療率の差。
ADLの低下した高齢
者が多いと差が少な
い。
2
3. 入院の変化
3
13
赤線も2グループにな
る。医療の進歩と入
院の適正化によって
入院受療率が低下す
る。
1
医療需要予測
医療需要予測
①死亡率の改善
②外来の変化
2
3
2
3
医療需要予測
医療需要
の増減
③入院の変化
1
赤線は入院需要の予測
である。2002年と2008
年の受療率で明確な差
を生じた地域が多いが
約3分の1では差が小さ
く、9県(宮城・山形・山
梨・長野・三重・滋賀・京
都・和歌山・宮崎)では
ほとんど差が無かった。
医療の進歩と入院の適
正化(社会的入院の減
少)によっても入院受療
率が低下する。変化が
なかった地域の個別の
理由は今後検討しなけ
ればならない。
2
3
青線は外来需要の予測で
ある。2005年の国勢調査
と2010年のそれを用いた
人口推計を2002年の受
療率と2008年のそれとを
乗じた4群を用意した。
2002年と2008年の受療
率で大きく2群に分かれた。
約半分の地域で2008年
に外来受療率が大きく低
下しているが、ほとんど変
化のない県も11県(群馬・
岐阜・静岡・京都・兵庫・奈
良・島根・岡山・愛媛・福
岡・熊本)ある。その理由
については今後検討が必
要である。人口構造の影
響、住民の診療態度、医
療機関の分布などが影響
していると思われる。
1
緑線は人口の推移予
測である。上に凸の放
物線状に見える地域、
直線状に見える地域、
下に凸の放物線状に見
える地域に大別される。
2005年の性年齢別死
亡率による人口予測
(緑破線)は2000年の
性年齢別死亡率を用い
た人口予測(実線)を上
回る。多くの地域でこの
傾向が見られたが、宮
崎、鹿児島ではほぼ一
致し、秋田では逆転して
いた。
沖縄
外来
入院
減少
減少
減少
増加減少
増加減少
増加現行
増加現行
増加微増
増加現行
増加
増加
増加
奄美
東北
沖縄
400床以上の病院
へ車で30分圏内
の地域
背景は2次医療圏
基幹病院の無い2
次医療圏もかなり
ある
中国
関東
近畿
中部
四国
九州・沖縄
熊毛
14
全国
400床以上の病院30分圏
北海道
奄美
北海道
道北
宗谷
道北
上川北部
留萌
道東
上川中
部
富良野
道央
道南
全国へ
戻る
道東
根室
北網
遠紋
十勝
釧
路
道北
北海道地方へ
戻る
道央
北空知
15
東胆振
日高
北海道地方へ
戻る
札幌
後志
西胆振
南空知
中空知
北海道地方へ
戻る
北海道地方へ
戻る
道南
北渡島檜山
南渡島
南檜山
北海道地方へ
戻る
青森県
東北
《6県》
下北地域
青森
岩手
岩手
宮城
秋田
山形
宮城
山形
福島
青森地域
上十三地域
秋田
西
北
五
地
域
東北地方
青森
津軽
地域
八戸地域
福島
全国へ
戻る
16
岩手県
二
戸
久
慈
盛
岡
宮
古
岩手中部
胆江
気
両 仙
盤
釜
石
東北地方へ
戻る
東北地方へ
戻る
東北地方へ
戻る
気仙沼
宮城県
大崎
栗原
登米
仙台
石巻
仙南
東北地方へ
戻る
17
秋田県
大舘
.鹿角
大仙・
仙北
秋田周辺
北秋田
能代・
山本
由利本庄・
にかほ
横手
湯沢・
雄勝
東北地方へ
戻る
東北地方へ
戻る
東北地方へ
戻る
山形県
最上
最上
新庄
庄内
庄
内
置賜
置賜
村山
村山
村
山
東北地方へ
戻る
18
福島県
県北
会津
相
双
東北地方へ
戻る
県
中
関東
いわき
県南
南会津
茨城県
関東地方
《1都・7県》
茨城
日立
常陸太田・
ひたちなか
栃木
群馬
埼玉
水戸
千葉
筑西下妻
・坂
東
つくば
山梨
戻る
土浦
川
神奈川
鹿行
古
東京
取手竜ヶ崎
全国へ
戻る
関東地方へ
戻る
関東地方へ
戻る
19
栃木県
県北
県西
県東・央
両毛
県南
関東地方へ
戻る
関東地方へ
戻る
沼田
群馬県
吾妻
高崎
安中
前橋
渋川
桐生
富岡
太
伊勢崎 田・
館
林
藤
岡
関東地方へ
戻る
埼玉県
北部
利根
県央
秩父
川越比企
さいたま
西部
南西部
南部
20
東部
関東地方へ
戻る
市原
隅
君津
山武 長生
夷
千葉
香取
海匝
印旛
北部
東葛
千葉県
東葛南部
関東地方へ
戻る
安房
関東地方へ
戻る
東京都
西多摩
北多摩
西武
21
区南部
関東地方へ
戻る
南多摩
区中央
島しょ
北多摩 区西北部 区東北部
北部
区
区西部
北多摩
東
南部 区西南部
部
関東地方へ
戻る
関東地方へ戻る
神奈川県
横浜北部
湘南
東部
横浜
横浜 南部
西部
県央
県西
湘南西部
北部
川崎南
部
川崎
相模原
横須賀
・
三浦
関東地方へ戻る
山梨県
中北
峡東
富士・東部
峡南
関東地方へ戻る
22
《9県》
新潟
中
部
地
方
富山
新潟
福井
富山
石川
長野
福井
石川
長野
岐阜
岐阜
静岡
愛知
三重
静岡
愛知
三重
全国へ
戻る
関東地方へ
戻る
新潟県
下越
佐渡
新潟
央
県
中越
魚沼
越
上
中部地方へ
戻る
富山県
新川
高岡
富山
砺
波
中部地方へ
戻る
23
石川県
能登北部
能登中部
石川中央
南加賀
中部地方へ
戻る
福井県
福井
坂井
奥
越
丹
南
嶺南
北信
大北
長野
長野県
佐久
松本
上小
木曽
上伊那
諏訪
飯伊
中部地方へ
戻る
24
岐阜県
飛騨
中濃
東濃
岐阜
西濃
中部地方へ
戻る
静岡県
熱海伊東
駿東田方
富士
静岡
志太榛原
賀茂
中東遼
西部
中部地方へ
戻る
中部地方へ
戻る
中部地方へ
戻る
25
名古屋
愛知県
海
部
尾張北部
尾張東部
尾
張
中
部
尾
張
西
部
西三河北部
東三河北部
知
多
半
島
西三河南部
東三
河南
部
中部地方へ
戻る
三重県
北勢
中勢伊賀
南勢志摩
東紀州
中部地方へ
戻る
近畿地方
≪2府4県≫
京都
滋賀
兵庫
滋賀
京都
大阪
大阪
兵庫
奈良
和
歌
山
奈良
和歌山
全国へ
戻る
中部地方へ
戻る
26
滋賀県
湖
北
湖
西
湖東
津
大
湖
南
東近江
甲賀
近畿地方へ
戻る
京都府
丹後
中丹
南丹
京都
乙訓
山城北
山城南
近畿地方へ
戻る
大阪府
中河内
泉州
南河内
大阪市 堺市
北河内
三島
豊能
近畿地方へ
戻る
27
兵庫県
但馬
中播磨
西
播
磨
丹波
北
播
磨
東播磨
阪神北
神戸
淡路
阪神
南
近畿地方へ
戻る
近畿地方へ
戻る
近畿地方へ
戻る
奈良県
西和
中
和
奈良
東和
南和
近畿地方へ
戻る
28
和歌山県
那
賀
和歌山
橋
本
有田
御坊
田辺
新宮
近畿地方へ
戻る
中国地方
島
根
鳥取県
鳥
取
西
部
岡山
中部
東部
東
部
広島
山口
≪5県≫ 鳥取 島根 岡山 広島 山口
全国へ
戻る
島根県
隠
岐
出
雲
大田
浜田
益田
中国地方へ
戻る
29
雲
南
松
江
岡山県
高梁・
新見
真
庭
津山
英田
県南東部
県南西部
中国地方へ
戻る
広島県
備北
広
島
中
央
広島
広
島
西
尾
三
福
山
・
府
中
呉
中国地方へ
戻る
山口県
萩
岩国
周南
宇部・
小野田
下関
山口・
防府
長戸
柳井
中国地方へ
戻る
30
中国地方へ
戻る
徳島県
四
国
地
方
香川
東部Ⅱ
徳島
愛媛
東部Ⅰ
西部Ⅰ
高知
西部Ⅱ
南部Ⅰ
南部Ⅱ
≪4県≫ 徳島 香川 愛媛 高知
全国へ
戻る
小豆
香川県
大川
高松
中讃
三豊
四国地方へ戻る
31
愛媛県
今治
松山
新居浜
西条
宇摩
八幡浜
大洲
宇和島
四国地方へ
戻る
高知県
中央
安芸
高幡
幡多
四国地方へ
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九州・沖縄
地方
福岡
大分
佐
賀
長崎
≪8県≫
福岡 大分 佐賀
長崎 熊本
宮崎 鹿児島 沖縄
熊本
宮崎
沖縄
鹿児島
戻る
四国地方へ
戻る
32
全国へ
戻る
北九州
京築
福岡・
糸島
田川
直方・
鞍手
飯塚
宗像 粕屋
福岡県
筑紫
朝倉
久留米
九州・沖縄地方
へ戻る
有明
八女・筑後
北部
東部
大分県
西部
中部
豊肥
南部
九州・沖縄地方
へ戻る
九州・沖縄地方
へ戻る
佐賀県
北部
中部
西部
南部
九州・沖縄地方
へ戻る
33
東部
対馬
県央
県南
長崎
日向
入郷
西都
児湯
都城北
諸県
宮崎東
諸県
西諸
日南
串間
九州・沖縄地
方へ戻る
34
上五島
五島
宮崎県
北部
宮崎県
九州・沖縄地方
へ戻る
九州・沖縄地方
へ戻る
壱岐
長崎県
県北
佐世保
九州・沖縄地方へ
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Re
熊本県
阿蘇
菊池
鹿本
有明
熊本
宇城
上益城
芦北
球磨
天草
八代
九州・沖縄地方
へ戻る
鹿児島
姶良・
伊佐
出 水 川薩
曽於
肝属
南薩
熊毛
鹿
児
島
奄美
九州・沖縄地方
へ戻る
九州・沖縄地方
へ戻る
九州・沖縄地方
へ戻る
35
沖縄県
宮古
八重山
中部
九州・
沖縄地方へ
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北
部
南部
医療崩壊とは
• 小松秀樹氏(当時虎の門病院泌尿器科部長)が使
用し始めた言葉
• 「崩壊」とは急激にその機能や形態が失われること
をさす
• 医療崩壊とはわが国の医療制度が急激に、機能し
なくなることを意味する
• 換言すれば新たな医療のあり方に向かって変化し
ていく場合、「崩壊」ではない
• またその変化が穏やかなものでも崩壊ではない
千葉大学医学部附属病院
地域医療連携部
藤田伸輔
医療崩壊について
医療制度の崩壊は必然
現在の医療に共通する問題点
• 医療の機能とは、国民が健康に暮らす権利を保
障すること
⇒これまでの定義
• 「健康」とは何か
• 「健康に暮らす権利」とはどこまでか
• 究極の不老不死まで行くと到底不可能なことは
明らか。
• 明確な歯止めの無いまま「健康」を求めれば医
療費は拡大し続け破綻して当然
• 医療費拡大を抑制するには制度を変更が必須
• 国民の視点
– 待ち時間の長さ
– 説明の不足
– 医師・看護師の態度
• 行政の視点
– 医療費の高騰
– 医療従事者の不均一分布
• 医療者の視点
–
–
–
–
最も重要な事: 時代に合った新たな制度を作る
36
労働条件と収入
患者及び家族の対応
事務作業の増加
医療訴訟
今後の医療をめぐる問題
•
•
•
•
•
•
•
地域医療対策
• 行った対策
GDPに占める医療・介護費用の増加
就労人口に占める医療・介護人口の増加
高度先進化する医療の高騰(医療費の格差)
医師・看護師・薬剤師教育費の増加
過疎・高齢化する地域での医療の提供
一時的に医療需要が増大する地域での対応
死亡者数の増加
– 地域中核病院の適正配
置と規模拡大
– 医院(かかりつけ医)と
中核病院の連携
– 人材バンクの設立
– 自治医大制度の拡張
• 起こったこと
– 病院を志向する患者が
集中
– 勤務医の流出
– 人材バンクへの応募者
は多くない
– 地域医療奨学制度利用
者は十分な人材確保に
至っていない
– 医局による派遣医師の
引き上げ
新たな派遣システムを作るか、大学の派遣機能を回復させるか
人口減少地域の基幹病院
• 起こっていること
–
–
–
–
–
患者数の減少
医師・看護師の確保難
収益の悪化
医療設備の老朽化
高齢者医療への対応の
遅れ
人口減少地域の診療所
• 行うべき事
–
–
–
–
• 起こっていること
医療需要への対応
高齢者へ先進医療提供
チーム医療の推進
アクセスの回復
– 患者数の減少
– 収益性の悪化
– 後継者の不足
– 患者数の増加
– 収益の改善
– 熟練医療者不足
–
–
–
–
アクセス性の回復
訪問診療
救急医療体制への参加
住民教育
医療需要増加減少地域の診療所
医療需要増加減少地域の基幹病院
• 起こっていること
• 行うべき事
• 行うべき事
• 起こっていること
• 患者数の増加
• 収益の改善
– 高齢者高度先進医療
– チーム医療の推進
– 今後の医療需要減少へ
の対応
37
• 行うべき事
– 過剰な設備投資の抑制
– 過剰な新規開業への対
応
– 訪問診療への対応
– 救急医療への参加
救急医療の指標
周産期医療の指標
• 救急医療は医療を受けるまでのアクセス性と受
ける医療の種類・質の2面で評価
• アクセス性の指標
• 周産期の安全性
– 正常分娩の安全性
• 正常分娩での新生児・乳幼児死亡率
• 正常分娩での母体死亡率・母体発病率
– 発症から受診までの時間
– 発症から受診までのコンタクト回数
– 異常分娩の安全性
• 異常分娩での新生児・乳幼児死亡率
• 異常分娩での母体死亡率・母体発病率
• 医療の種類・質
–
–
–
–
一次救急を行える医師の数と分布
疾患・症候別の救命率
性・年齢別の救命率
年齢階級別の対人口救急医療利用率
• 特殊性
–
–
–
–
小児医療の指標
•
•
•
•
•
居住地での出産数
年齢別堕胎率
周産期死亡率
産科病床数・産科医師数
慢性疾患医療の指標
小児の年齢階級別死亡率
小児の死因調査
小児の夜間・休日受診率
小児の薬剤使用量調査
小児科標榜医療機関数、分布、ベッド数
•
•
•
•
•
慢性疾患の有病率・患者数
慢性疾患の総医療費
慢性疾患罹患者の死亡率・死因
慢性疾患の勉強会開催回数(一般・医療者)
一般住民の知識
がん医療の指標
•
•
•
•
がんによる死亡率
がん診断後の生存期間
担がん患者の医療費
地域でのがん患者の在宅死率
未来の医療のために
38
全ての人に健康を
3つの喜び
入れる喜び
• 食事
• スポーツ観戦
• 学習
• コレクション
出す喜び
• 排泄
• 運動
• 発表
• 作品の制作
• ICFの登場=健康の概念
革命
役立つ喜び
• 家族の世話
• 仕事
• ボランティア
–
–
–
–
–
身体機能と構造
バランス
日常活動
社会参加
環境
個人因子
• 1978年アルマアタ宣言
–
–
–
–
高齢者のうつ・自殺
認知症・BPSD・せん妄
若年者の引きこもり・うつ
障害者とその家族の苦悩
Health Condition
健康
Body Functions
& Structure
身体機能と構造
Activity
活動
Environmental
Factors
環境因子
Participation
社会参加
Personal Factors
個人的な因子
生涯にわたって社会参加している人生
社会の中での役割
「医療」とは何を目的とするのか?
目的達成の阻害因子は何か?
• 病気を治す
• 苦痛を取り去る
•
•
•
•
•
•
•
– 肉体的苦痛
– 精神的苦痛
•
•
•
•
完全な身体
精神
社会的に満足すべき状態
単に病気若くは病弱でな
いことではないこと
ICFの理念図
社会や家族からの過剰な期待
本人自身のゆがんだ意識
社会や家族から無視されること
自分の存在意義の喪失
縄張り意識
非効率的な業務
コ・メディカルの不足
新たな領域の専門家の不足
国からの無意味な規制
時代の流れを読まない医療
病院が自由に使える予算
•QOLを改善し、1日も早い社会復帰を提供すること
•自己の人生を肯定して死ねる環境を提供すること
医療の効率化・安全推進
コストの削減
• 医療の安全
• 最も大きなコスト:情報共有
– チーム医療:医師・看護師・薬剤師・栄養士・理学療
法士・作業療法士・言語聴覚士・MSW
– 多職種の目的意識統一・問題共有
– 多チーム間の情報共有
– 院内設備の共有
– 情報の確認・記録作業
– 患者・家族との情報共有
– 過剰な医療を避けること
– ガイドラインに沿った医療を行うこと
– 加齢の影響を予測できること
EBMの推進
EBMの推進
• 効率化
– 理念・目的が共有されていること
– 情報共有されていること
IPWの推進
IPWの推進
– 国民の健康意識が高いこと
– EBMのデータを広範に収集できること
• 見えないコスト:使用しない(活用しない)コスト
– 高額医療機器の休止時間
– 高度専門知識の未利用
– 高度専門知識の喪失
39
通常カルテとパスの相互変換
循環型連携パスの構造
初診
SS-MIX紹介状
再診
本文
連携パス
診察
患者情報
検査結果
Header
画像検査
通常
カルテ
基本パス1
傷病名
パス継続
の判断
パス
診断
紹介目的
適用パス
既往及び
家族歴
実施パス
パス
合成
基本パス2
基本パス3
治療経過
新規パス
実施記録
処方
パスの意義: 表面上
業務の標準化
• ミスの回避
• 業務の効率化
• エラーの早期発見
記載者本人
同職種
パス結果の分析
診療の可視化
• 診療計画の可視化
• 診療目標の明確化
• 診療経過の可視化
他職種
業務引き継ぎ
問題の明確化
目標の共有
医療安全
HbA1c高値
教育入院
インスリン
へ遷移
糖尿病パス
大血管合併症
患者・家族
小血管合併症
感染症
スパイラルモデル
•逸脱点を横から眺めるとFish Bone Chartになる
•逸脱時のループ内位置、ループ回数を把握
解りやすい医
療目標の共有
16:42
16:42
パスの意義: 真の意味
スパイラルモデル:疾病管理
• 地域疾病管理
• 慢性疾患の繰り返し診療を扱える
• 繰り返しの間隔と回数を数える
• 病態の変化
– 地域の医療・看護・介護を一体として評価
– 疾病の発生率・重症化率をコントロール
• Local CDE-Chibaによる教育
• 地域全体をみんなで考える
• 地域への貢献を重視
– バリアンスであるが、パスは変えないもの
– バリアンスであるが、パスを変更するもの
– 最適な治療の追求
• パスに短期間の変更を加えるもの
• パスを長期間変更するもの
• 違うパスに移行するもの
• 治療法の客観比較(全症例コホート)
• 副反応の把握・コントロール(PMDA Project)
– 専門診療の一般化
• 専門医の視点
• 専門医の知識・技術を普及
26-Feb-13
40
Cooperative Health Information
Network
看護とパス
• 看護
PHB
Personal Health
Bank
– Medical Care:医療ベースの看護
• 基本的医療看護:バイタルサイン
• 疾病看護:疾病に関連した看護
ICF
• 食事・排泄・移動・清潔保持のための看護
– Relation Care:患者と家族のための心理的看
護
26-Feb-13
患者の心理的看護
家族への心理的看護
患者と家族の関係性に対する看護
患者と家族が社会とかかわるための看護
ネット
今日の話
– ADL Care:日常生活のための看護
•
•
•
•
健康
Support
STAS
HIS
HCIS
Hospital
Information System
Home Care
Information System
HSPN
HHSN
ITネット
Health service
provider network
Home Health
Service network
HIS
Hospital
Information System
千葉県ITネット基本構成
HPIS
Home Practice
Information
System
HNIS
Home Nursing
Information System
在宅医療の機能
(Standardized Health Information Network in
Chiba)
• 救急型在宅
– 現場型
• トリアージ
• 処置・投薬
– 遠隔型
• 電話相談
• 計画型在宅
– スポット型
• 検査医療
• 処置医療
• 環境調査
– 定期型
• 急性疾患在宅医療
• 慢性疾患在宅医療
• 看取り型在宅医療
外部とのインターフェースとしてStandardized Storageを用意する
SSは内部と外部の2段構成として安全性を高める
SSはSS-MIXをベースに拡張する
SSを用いることによってサーバーへの直接アクセスを禁止できる
第六回 千葉県地域連携の会
地域医療機関との円滑な連携を目指して各科の診療を紹介するパネル展示と交流会を計画しました。医療・介護・
救急・行政など多くの分野の方々が直接意見を交換できる会にしたいと思います。ご参加をお願い致します。
場所:千葉大学医学部附属病院 3F
日時:平成24年8月1日(水) 15:00~21:00
受付:14:00 開始
シミュレーションセンター見学会:14:00~16:00
全体会「地域連携の会」 開会の辞:千葉大学付属病院長 宮崎勝
県医師会長:藤森宗徳 千葉県保健医療担当部長:井上肇
受付
院内紹介
ポスター展
14:00
病院長懇談
会
14:30
15:00
15:30
16:00
院内ツアー
シミュレー
ションセン
ター
全体会議
高齢社会の
医療
Project
Health 2020
16:30
17:00
がんパス
救急医療連
携
診療報酬改
定と地域連
携
継続看護
認知症連携
17:30
院内ツアー
シミュレー
ションセン
ター
18:00
懇親会
18:30
19:00
19:30
20:00
脳卒中パ
ス・慢性疾
患パス
1000
千葉県IT
ネット
20:30
http://zaitaku-net.jimdo.com/
お問合せ:043-222-7171(代表)地域医療連携部 まで
41
本研究の解説を望まれる方へ
• 千葉大学医学部附属病院地域医療連携部お
よび高齢社会医療政策研究部では本研究に
対する質問、解説を受け付けています。
• 電話: 043-222-7171(代表)
• FAX: 043-226-2632
• E-mail: [email protected]
42
第 2 回「平成 24 年度在宅医療推進のための会」
テーマ:
「在宅医療普及へのアクションプラン」
話題提供:
辻 哲夫 氏
日 時 :
平成 24 年 6 月 22 日(金)19:00~21:00
場 所 :
東京都千代田区丸の内 1-7-12 サピアタワー 6F
東京大学高齢社会総合研究機構 教授
東京ステーションコンファレンス 605A 会議室
43
今後の日本の高齢化の特徴
• 2005年から2030年へ後期高齢者倍増
• 団塊の世代の動き―2025年が目安
• 大都市圏で迎える未曽有の高齢化
―これまでの地方圏の対応の延長は無理
―社会的なイノベーションが必要
-実は地方も同じ
超高齢社会における医療改革
―いかなる戦略を展開するか
東京大学高齢社会総合研究機構
辻 哲夫
1
都道府県別高齢者数の増加状況
人口ピラミッドの変化(2005,2030,2055) -平成18年中位推計2005年(実績)
歳
2030年
歳
2.5万
90
総人口
1億2,777万人
75歳~
1,160( 9%)
80
65~74歳
1,407(11%)
70
90
70
60
総人口
1億1,522万人
75歳~
2,266(20%)
65~74歳
1,401(12%)
40
40
90
20
20
20
佐 賀
福 井
山 梨
【資料】
2005年の高齢者人口については、総務省統計局「平成17年国勢調査第1次基本集計(確定値)」
2025年の高齢者人口については、国立社会保障・人口問題研究所「都道府県の将来推計人口(平成14年3月推計)」
2
3
医療機関における死亡割合の年次推移
医療機関における死亡割合の年次推移
様々な留意点①
・ 医療機関において死亡する者の割合は年々増加しており、昭和51年に自宅で死亡する者の割合を
上回り、更に近年では8割を超える水準となっている。
• 日本人の死に場所
-今は死ぬのは病院が常識
・病院医療とは何か
-臓器別医療
―臓器別医療の究極の論理
・これまでの延長線上で大丈夫?幸せ?
100%
90%
80%
自宅で死亡する者の割合
70%
60%
50%
40%
医療機関で死亡する者の割合
30%
20%
10%
0%
26
29
32
35
38
41
44
(昭和・年)
47
50
53
56
59
62
2
5
8
11
(平成・年)
14
資料:「人口動態統計」(厚生労働省大臣官房統計情報部)
4
5
44
鳥 取
沖 縄
徳 島
高 知
島 根
香 川
富 山
石 川
宮 崎
和 歌 山
滋 賀
奈 良
大 分
秋 田
長 崎
山 形
愛 媛
岩 手
青 森
栃 木
山 口
鹿 児 島
三 重
岡 山
群 馬
熊 本
長 野
岐 阜
注:2005年は国勢調査結果。総人口には年齢不詳人口を含むため、年齢階級別人口の合計と一致しない。 2030・2055年は国立社会保障・人口問題研究所「日
本の将来推計人口」の出生中位・死亡中位仮定による推計結果
250
万人
宮 城
200
福 島
150
京 都
100
広 島
50
新 潟
0
0
茨 城
25 0
万人
全 国
20 0
静 岡
15 0
埼 玉
10 0
千 葉
0
50
福 岡
0
250 0
万人
愛 知
20 0
兵 庫
150
北 海 道
1 00
500,000
~14歳
752(8%)
10
東 京
50
1,000,000
神 奈 川
0
2006年~
生まれ
2006年~
生まれ
大 阪
0
~14歳
1,115(10%)
全国平均
546,213人(2005年度)
738,872人(2025年度)
1,500,000
15~64歳
4,595(51%)
40
30
10
2,000,000
50
15~64歳
6,740(59%)
30
~14歳
1,752(14%)
2025年度高齢者数
2005年度高齢者数
2,500,000
60
30
10
3,000,000
総人口
8,993万人
75歳~
2,387(27%)
65~74歳
1,260(14%)
70
50
15~64歳
8,409(66%)
63万
80
60
50
単位:人
100
27万
80
2055年
歳
10 0
100
高齢者人口は、今後20年間、首都圏を始めとする都市部を中心に増加し、高齢者への
介護サービス量の増加が見込まれるとともに、高齢者の「住まい」の問題等への対応が不
可欠になる。
死亡数の年次推移
様々な留意点②
(千人)
1,800
1,600
• 死亡件数の激増
―75歳以上(75歳未満)での死亡の推移
―病院医療は問い直される
推計値
1,400
平成52年(2040年)
166万人
1,200
1,000
実績値
800
600
400
200
0
平成
昭和2630
35
40
45
50
55
60
元
5
10
15
20
25
30
35
40
45
50
55
60
6567
資料) 平成17年までは厚生労働省大臣官房統計情報部「人口動態統計」
平成18年以降は社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成18年12月推計)」(出生中位・死亡中位)
6
7
高齢者介護施策の現状と課題 ①
様々な留意点③
1.介護保険制度の定着
認知症高齢者数の増加
○ 高齢者の介護を社会全体で支える仕組みとして、
介護保険制度を平成12年(2000年)より実施。
• 認知症高齢者の大幅な増加
―加齢とともに大幅に増加
―認知症が普通の社会
―社会の在り方に関わる
・一人暮らし、夫婦のみ世帯が主流
-在宅ケアの概念の見直し
-超高齢社会の生き方を切り開く必要
○ 実施後約7年が経過し、当初約150万人だった
利用者が在宅サービスを中心に約200万人増加
するなど、介護保険サービスは、身近なサービス
として国民に定着してきている。
認知症高齢者数
(万人)
65歳以上人口
に占める割合
(%)
2002年
2015年
2025年
149
250
323
6.3
7.6
9.3
高齢者の世帯形態の将来推計
2.介護保険制度の見直し
○ 介護保険の総費用の増大や、今後の認知症や
一人暮らしの高齢者の増加といった課題に対応
するため、主に平成18年4月より、介護保険制度
の見直しを実施。
・高齢者数の急速な増加
→「予防」を重視したサービスモデルへ転換
・認知症高齢者の急速な増加
→認知症に対応したサービスモデルへ転換
・高齢者世帯の急速な増加
→単身高齢者に対応したサービスモデルへ転換
(万世帯)
一般世帯
2005年 2015年 2025年
4,904 万世帯 5,048
4,964
世帯主が
1,338 万世帯
65 歳以上
一人暮らし 386 万世帯
(高齢世帯に
28.
28.9%
占める割合)
夫婦のみ 470万世帯
(高齢世帯に
35.1%
占める割合)
1,762
1,843
566
32.2%
680
36.9%
614
34.8%
609
33.1%
8
9
自立度の変化パターン【男性】
自立度の変化パターン【
【男性】
自立度の変化パターン
男性】
日本人の高齢期の自立度の変化
が指し示すこと
-全国高齢者20年の追跡調査-
自立
• 男性のパターン
―血管とともに老いる
• 女性のパターン
ー骨、筋肉とともに老いる
・このデータが示すこと
―生活習慣病予防
―介護予防
-虚弱期の生活の質
(10.9%)
手段的日常
生活動作に
援助が必要
(70.1%)
(19.0%)
基本的&手
段的日常生
活動作に援
助が必要
死亡
年齢
出典) 秋山弘子 長寿社会の科学と社会の構想「科学」岩波書店,2010
10
7
45
自立度の変化パターン【女性】
自立度の変化パターン【
【女性】
自立度の変化パターン
女性】
今後の政策の骨格
-全国高齢者20年の追跡調査-
自立
• 生活習慣病予防
―歩く、適正なダイエット
・介護予防
-歩く、しっかり食べる
―閉じこもらない
・虚弱期のケアシステムの確立
―日本のケアの在り方の変遷
―地域包括ケアとその目指す姿
(87.9%)
手段的日常
生活動作に
援助が必要
(12.1%)
基本的&手
段的日常生
活動作に援助
が必要
死亡
年齢
出典) 秋山弘子 長寿社会の科学と社会の構想「科学」岩波書店,2010
8
生活習慣病とは
→
不適切な食生活、運動不足、喫煙などで起こる病気
高齢化社会の課題と対策
○ 内臓脂肪症候群としての肥満症、糖尿病、高血圧症、高脂血症及びこれらの予備群
自覚症状に乏しく日常生活に大きな支障はないが、健診で発見された後は、基本となる生活習慣の改善がなされないと・・・
• 高齢者の健康状態
○ 脳卒中や虚血性心疾患(心筋梗塞等)
その他重症の合併症(糖尿病の場合:人工透析、失明など) に進展する可能性が非常に高い。
* 喫煙により・・・
年齢階層別 医療・介護・健康人口
・動脈硬化の促進→脳卒中や虚血性心疾患の 発症リスク増大
人数(千人)
・がん(肺がん・喉頭がん等)の 発症リスク増大
12 000.0
○ がん
がん検診や自覚症状に基づいて発見された後は、生活習慣の改善ではなく、手術や化学療法などの治療が優先される。
→ がん検診の普及方策やがん医療水準の均てん化等、「早期発見」、「治療」といったがん対策全般についての取組が別途必要。
10 000.0
境界領域期
・不適切な食生活
(エネルギー・食塩・
脂肪の過剰等)
・運動不足
予備群
・肥 満
・高血糖
・高血圧
・高脂血
重症化・合併症
・肥満症
など
・飲酒
要介護・要支援
・脳卒中
・日常生活に
おける支障
(脳出血、脳梗塞等)
・糖尿病の合併症
4 000.0
・高脂血症
2 000.0
など
など
など
0.0
一部の病気は、遺伝、感染症等により発症することがある。
○ 「不健康な生活習慣」の継続により、「予備群(境界領域期)」→「内臓脂肪症候群としての生活習慣病」→「重症化・合併
症」→「生活機能の低下・要介護状態」へと段階的に進行していく。
○ どの段階でも、生活習慣を改善することで進行を抑えることができる。
14
○ とりわけ、境界領域期での生活習慣の改善が、生涯にわたって生活の質(QOL)を維持する上で重要である。
【日本】
日本】 お年寄りの姿の変遷
介護予防システムの確立
「新予防給付」の導入
「介護予防事業」の導入
・要支援・要介護になるおそれ
のある者が対象
○ 高齢者ができる限り、介護を必要としない、
あるいは重度化しないようにすることを目指し、
「新予防給付」や「介護予防事業」の導入など、
予防重視型システムへの転換を図っている。
非該当
○ 例えば、「体力をつける」「口と歯の健康を
守る」「健康的に食べる」ことなどを目的に、
個人個人の体力や状態に合わせた介護予防
教室や個別指導などが各地域で行われている。
(2) 地域ケア体制の整備
年齢(歳)
15
高齢者介護施策の現状と課題 ②
3.介護保険制度見直しの主な内容
(1) 介護予防の推進
入院総数
外来総数
・認知症
(失明・人工透析等)
など
*
健康人口
健康人口
(65 才以上)
6 000.0
・半身の麻痺
(心筋梗塞、狭心症)
・糖尿病
8 000.0
生活機能の低下
要介護状態
・虚血性心疾患
・高血圧症
・ストレス過剰
・喫煙
内臓脂肪症候群
としての生活習慣病
0‐4
5‐9
10‐14
15‐19
20‐24
25‐29
30‐34
35‐39
40‐44
45‐49
50‐54
55‐59
60‐64
65‐69
70‐74
75‐79
80‐84
85‐89
90‐
不健康な生活習慣
非該当
×
要支援
・要支援者が対象
×
要支援
要介護
要介護
地域密着型サービス(小規模多機能型居宅介護)
○小規模多機能型居宅介護とは
○小規模多機能型居宅介護とは
「通い」を中心として、要介護者の様態や希望に応じて、随時「訪問」や
「通い」を中心として、要介護者の様態や希望に応じて、随時「訪問」や
「泊まり」を組み合わせてサービスを提供し、在宅生活の継続を支援
「泊まり」を組み合わせてサービスを提供し、在宅生活の継続を支援
→どのサービスを利用しても、なじみの職員によるサービスが受けられる
→どのサービスを利用しても、なじみの職員によるサービスが受けられる
○ 認知症高齢者や一人暮らし高齢者が出来る
限り住み慣れた地域での生活が継続できるよう、
「地域密着型サービス」の創設や、「地域包括
支援センター」の設置等による「地域ケア体制」
の整備を進めている。
利用者の自宅
1年10ヶ月「寝たきり」
だった
小規模多機能型居宅介護事業所
+ (併設)
「訪問」
「居住」
在宅生活の支援
「通い」を中心
とした利用
「運営推進会議」の設置
管理者等の研修、外部評価・情報開示
様態や希望
により、
「泊まり」
グループホーム
等
地域に開かれた透明な運営
サービス水準・職員の資質の確保
16
17
46
脳卒中の場合の医療連携体制のイメージ
医療政策が問い直されている
【急
性
期】
【
】
生活リハを含めた
療養を提供する機能
(
転院調整)
• 医療機能の機能分化と連携
• 最大の欠落点ー在宅医療
• 在宅医療とは何か
―生活者と病人
―「治す医療」から「治し、支える医療」へ
回復期・亜急性期
回復期リハビリ
機
能
(
転院調整)
地域の救急医療の
機
能
必要に応じ
要介護認定
(退院調整)
(退院調整)
(退院調整)
退院
疾病の発症
かかりつけ医機能(※)
(診療所・一般病院 等)
退院
退院
在宅医療(継続的な
療養)管理・指導
在 宅 で の 生 活
(ケアハウス、有料老人ホームなど多様な居住の場を含む)
※ 急性期、回復期、療養期等各機能を担う医療機関それぞれにかかりつけ医がいることも考えられるが、ここでは、身近な地域で日常的な医療を受け
たり、あるいは健康の相談等ができる医師として、患者の病状に応じた適切な医療機関を紹介することをはじめ、常に患者の立場に立った重要な役割を
担う医師をイメージしている。
18
19
在宅医療(終末期ケアを含む)の連携のイメージ
在宅医療の構造と課題
連携を図ることによる
医師一人の診療所での
看取りまでの体制
緊急時に入院可能な病院・有床診療所
(在宅療養の支援拠点機能)
病院
有床診療所
病院
病院と開業医在宅の
主治医)との連携
医師
緊急時に備えた医師の相互
連携(グループ)
医師
指示、処方
在宅主治医
医師
退院
急性増悪等緊急時に入院
• 在宅医療の構造
―主治医、看護介護、バックアップ病床
・在宅医療の4つの課題
―訪問診療する意欲のある医師の拡大
-在宅医療を担う医師のグループ化
-在宅医療の連携を支えるチーム作りのコー
ディネート役
―住民の意識啓発
(医師一人の診療所)
医師
訪問看護ステー
ション、薬局、ケ
アマネジャー 等
連携
訪問看護、
服薬指導
等
継続的な療養
管理・指導
看取り・死亡確認
在
宅
で
の
生
活
(ケアハウスなど多様な居住の場を含む)
20
21
在宅療養支援拠点イメージ~地域で支えるケアの構築~
真の地域包括ケア
回復期リハビリテーション
病院
• 24時間を支える在宅医療を含めた地域包括
ケア
―医療福祉ハイブリッドシステム
• 住まいと医療福祉ハイブリッドシステムの連
携
―国の改革の流れは明確
-サービス付き高齢者向け賃貸住宅
-24時間型在宅看護介護サービス
緊急時の入院対応
在宅復帰の支援
病院・有床診
老人保健施設
終末期を含めた
在宅にかわる生活
後方支援
後方支援
特別養護老人ホーム
連携
在宅療養支援拠点 連携
デイケア
センター
通所リハ
在宅療養支援診療所
外来
診療
訪問
診療
連携
訪問看護
ステーション
訪問看護
居宅介護支援
事業所
訪問介護
事業所
ケアマネジメント
訪問介護
在宅
(自宅、ケアハウス、有料老人ホーム等
居住系サービス)
居住系サービス
22
23
47
住宅政策との連携のイメージ
集合住宅
緊急
バリアフ
リー改修
緊急
バリアフ
医療
リー改修
店舗
緊急
緊急
バリアフ
リー改修
介護
グループホーム
柏プロジェクトー政策の可視化
集合住宅
バリアフ
リー改修
緊急
緊急通報オ
ペレーション
センター
バリアフ
リー改修
バリアフ
リー改修
介護
小規模多機能型
居宅介護
医療
商店
緊急
訪問看護
ステーション
バリアフ
リー改修
医療
食事
NPOレス
トラン
• 理念―エイジング・イン・プレイス
―できる限り元気で、弱っても安心
• 大都市圏の典型的なベットタウン―柏
― 大都市の高齢化の先取り地域としての豊
四季台団地における取組
- 急速な都市の高齢化へのわかりやすいモ
デルを構築
緊急
在宅療養支援
診療所
市町村
福祉部局
連携
連携
タクシー会社
都道府県・市
住宅部局
都市再生機構
24
25
Aging in Place:コミュニティーで社会実験
個々の状況に応じた
移動手段
情報ネットワーク
元気高齢者を
地域の支え手に
ニーズに即した
多様な住居
評価
高齢者の
QOL
病院から在宅へ
家族の
QOL
地域
病院
健康情報
遠隔医療
プライマリケア体制
24時間対応の訪問看護・介護
薬局
コスト
かかりつけ医
患者学
26
27
地域包括ケアシステムとは・・・
入院患者は
ピークアウト
入院患者は
増え続ける
診療所医師数
(万人)
141,528 136,488 140000
診療所医師1人1日当たり利用者数
505 47 127,988 43 490 130000
500 501 500
492 120000
482 478 115,402 39 473 110000
461 35 450
千葉県の都市部
150000
診療所外来利用者数
診療所医師数
地域包括ケアシステムとは・・・
: 住まい・医療・介護・予防・生活支援が要介護者等に包括的かつ継続的
に提供
→ 在宅ケアシステムを基本とし,住み慣れた地域で住み続けることを実現
① 地域包括ケアを実現する上での最大の課題
: 在宅医療がなければ,住まいでの継続居住が困難
② 一方,都市部の病院は高齢化に伴い,限界を超える可能性大
千葉県の地方
診療所外来利用者数の将来推計(仮称)について
550
診療所利用者数
(万人/日)
100000
101,059 446 33 90000
80000
70000
400
2011
2015
2020
2025
2030
2035
2040
2045
2050
2055
(年度)
○ 診療所外来利用者数は、「社会保障改革に関する集中検討会議(第十回)(参考資料1-2)医療・介護に係る長期推計」(平成23年6月2日
内閣官房)の現状投影シナリオを用い、同様の方法により延長したもの。
○ 診療所医師数は、2010年医師・歯科医師・看護師調査を用いて10年毎に推計、①40歳以上は平成22年簡易生命表死亡率による死亡減少のみ
を見込み、②39歳以下は医学部定員(平成24年度以降は一定と仮定)に対する医療施設従事医師数の比率を一定と仮定して算出した。
医療施設従事医師数のうち、診療所医師数の割合は足下実績で固定した。
在宅医療を含めた真の地域包括ケアシステムの構築が不可欠
28
48
柏市での地域包括ケアシステムの具現化
在宅医療・看護・介護の連携体制の確立
在宅医療を含めた真の地域包括ケアシステムをつくるポイント
在宅医療を含めた真の地域包括ケアシステムをつくるポイント
①
① かかりつけ医の負担軽減
かかりつけ医の負担軽減
→
→ 主治医・副主治医システムの構築
主治医・副主治医システムの構築
②
② 主治医・副主治医のチーム編成
主治医・副主治医のチーム編成
→
→ 地域医療拠点の整備
地域医療拠点の整備
→
→ 在宅医療・看護・介護の連携体制の確立
在宅医療・看護・介護の連携体制の確立
柏市の目指す姿(介護保険事業計画に位置づけ)
: いつまでも地域で暮らすことができる社会
<具体的手法>
在宅医療を含めた真の地域包括ケアシステムの実現
<地域包括ケアにおける地域医療拠点の位置づけ>
<主治医・副主治医システム>
① 地域のかかりつけ医が合理的に在宅医療に取り組めるシス
:主治医(可能な場合は副主治医)
:副主治医機能集中診療所
診療方針相談
在宅医療研修プログラム(実習拠点)
主治医等の推薦
多職種とのコーディネート
専門医の紹介
医療機器貸与
南地域
北地域
相互に主・副
相互に主・副
相互に主・副
② サービス付き高齢者向け住宅と在宅医療を含めた24時間
地域医療
拠点
相互に主・副
副主治医機能依頼
相互に主・副
相互に主・副
副主治医機能依頼
副主治医機能集中診療所
(個人)
副主治医
副主治医機能依頼
副主治医機能依頼
病院
専門医 専門医
地域包括
支援センター
相互に主・副
築し,できるかぎり自立生活を維持
:訪問薬剤
訪問看護師(24時間訪問看護),ヘルパー(24時間訪問介護),
ケアマネ,栄養士,薬剤師
※ チーム編成の管制塔機能を地域医療拠点が担う。
サマリ等をオンラ
インで共有
後方支援ベッド確保中の
終末期患者の直近の状況
を確認
:訪問歯科
紹介元病院
相互に主・副
緊急受入病院
併診病院
併診診療所
各機関の処方状況
を確認し重処方を予
防
検査機関
薬局
副主治医機能依頼
相互に主・副
副主治医機能依頼
副主治医機能依頼
副主治医機能依頼
相互に主・副
同居家族
介護サービスの利
用状況を把握
シームレスな
サービス提供
豊四季
口腔ケア依頼
入浴後に褥瘡写
真を撮影して医
師に共有
別居家族
副主治医機能依頼
訪問介護
相互に主・副
多職種チーム
の両方についてコーディネートと連携のルール
を定めていく
バイタルに変化が
あった際医師宛にア
ラートを発信
居宅介護支援
自宅でのADLを録画
しリハビリの専門家
にコンサルテーション
を依頼
リハビリ
(通所/訪問)
訪問看護
介護サービス
相互に主・副
副主治医機能依頼
多忙な医師に、テレビ
電話によるサービス担
当者会議出席を依頼
在宅主治医
患者
と
データセンター
(クラウド)
医療サービス
南地域
北地域
相互に主・副
主治医・副主治医
31
情報共有システムの構築
:コーディネート等拠点事務局
:訪問介護
患者
地域医療拠点
30
:副主治医機能集中診療所
:介護支援専門員
主治医
患者情報
共有システム
相談対応支援
相互に主・副
副主治医機能依頼
③ あわせて,地域の高齢者が地域内で就労するシステムを構
:訪問看護
主治医
副主治医機能依頼
システムの日本のモデルの実現
:主治医(可能な場合は副主治医)
主治医
訪問診療
緊急時対 応
専門医 療
ターミナル
豊四季
補完的訪問診療
専門医 専門医
相談対応支援
の在宅ケアシステムの組み合わせによる,真の地域包括ケア
患者の紹介
短期入所ベッドの確保
グループ化
した医師
バックアップを依 頼
テムの日本のモデルの実現
主治医等の推薦
コーディネート支援
:コーディネート等拠点事務局
地域医療拠点
顔の見える関係会議にて
ルールの浸透を図る
デイ
訪問入浴介護
ショートステイ
機関やサービス種別を越えた情報共有のシステムを構築し、
在宅医療・ケアに関わる多職種チーム形成を容易に
32
豊四季台地域における地域包括ケアシステムの具現化
地域包括ケア体制について(イメージ)
サービス付き高齢者向け住宅と在宅医療を含めた24時間の真の地域包括
サービス付き高齢者向け住宅と在宅医療を含めた24時間の真の地域包括
ケアシステムを平成26年1月に豊四季台団地で具体的に構築
ケアシステムを平成26年1月に豊四季台団地で具体的に構築
→
→ 直近の国の政策を具現化するモデルを実現する
直近の国の政策を具現化するモデルを実現する
将来の豊四季台地域のイメージ
人口10万人の市のイメージ
在宅で医療,看護,介護サービスが受ける体制が整い,いつま
でも在宅で安心して生活できる
日常生活圏域B
病院
地域包括支援センターB
建替を進めている豊四季台団地内
の土地利用計画
日常生活圏域A
地域包括支援センターC
○ 子育て支援センター
診療所
日常生活圏域C
○地域医療拠点
医師会の協力体制づくりや
医師の派遣等
地域拠点ゾーン
地域包括支援センターA
公園
保健師
主任ケアマ
ネジャー
社会福祉士
•
・人材育成(研修)
・在宅医療に関する連携スキームの構築
・一人開業医の24時間体制のサポート
(輪番当番制 等)
・地区医師会との連絡調整
・コーディネーターの配置
【「地域ケア会議」の構成例】
市町村、ケアマネジャー、
商業・生活利便
施設ゾーン
歯科診療
所
訪問看護ステーション
医師、医療関係者
介護サービス事業者
家族
医師会
地域包括支援センターD
薬局
日常生活圏域D
四季の道
地域の中に多様な活躍の場があり, いつまでも元気で活躍できる
在宅医療連携拠点
(自転車歩行者専用道)
○ サービス付き高齢者向け住宅
○ 24時間対応の在宅医療・看護・介護サービス
○ コミュニティ食堂
○ 子どもの放課後の居場所
○ ミニ野菜工場34
※ 地域包括支援センター及び在宅医療連携拠点の連携は、地域の実情により柔軟に行う。
49
他
33
地域包括ケア体制について
UR柏豊四季台団地内 サービス付き高齢者向け住宅
(平成24年度予算(案)関係)
市町村
地域ケア多職種
協働推進等事業
地域包括支援センター(4,065か所)
(老健局)
24‘予算(案) 約8.2億円
24’予算(案) 約486億円
○地域包括ケア推進指導
者の養成
○「地域ケア会議」の
運営指導
○専門職の派遣
・OT、PT、管理栄養士、
弁護士等
○ワンストップ相談支援
事業
○家族介護者支援
<実施主体>
都道府県
市町村
地域包括支援センター
保健師
社会福祉士
◇イメージ図
(医政局)
24‘予算(案) 約21億円
※包括的支援事業及び任意事業の国庫補助額
<実施箇所数>
申請のあった
都道府県・市町村
在宅医療連携
拠点事業
主任
ケアマネジャー
サービス付き高齢者向け住宅
<実施箇所数>
96箇所
※モデル事業
○多職種連携の課題に対
する解決策の抽出
人材育成や
後方支援
【趣 旨】
医療・介護従事者、行政機関、家族等の支援関係者や対象
者が一堂に会し、個々の利用者について、アセスメント結
果を活用したケア方針の検討・決定等を行う。
(構成員の例)
市町村、ケアマネジャー、
医師、医療関係者、
介護サービス事業者、
家族
利用者
ケアマネ
介護事業者
自立棟
・在宅医療に関する連携スキ
ームの構築
「地域ケア会議」の設置・運営
○在宅医療従事者の負担
軽減の支援
・一人開業医の24時間体制
のサポート(輪番当番制)
介護棟
○効率的な医療提供のため
の多職種連携
医師会の協力
体制づくりや
医師の派遣等
子育て
地域包括 地域交流 支援施設
グル
ープ
小規模多機能
ホー
・コーディネーターの配置
・地区医師会との連絡調整
・人材育成(研修)
ム
24H訪問介護
<実施主体>
市町村、在宅療養支援
診療所、在宅療養支援
病院、訪問看護ステー
ション、地区医師会、等
主治医
在宅療養
支援診療所 診療所
居宅介護
薬局 支援センタースペース
24H訪問看護
医師等
(株)学研ココファン 作成
※ 地域包括支援センター及び在宅医療連携拠点の連携については、地域の実情により柔軟に行うこととする。
千葉県地域医療再生基金事業
開業医+多職種を対象とした動機付け研修
在宅医療研修の狙い
1 かかりつけ医が在宅医療に取り組む動機づ
け
―基本的な知識
―同行訪問による現場の経験
―多職種のグループワーク
2 地域における多職種のチームビルディング
-他職種の医師との連携の学び
3 各地域への展開
―本研修を踏まえ、県下各地域での研修を目
指す
動機付けコース
指導者養成研修
動機付けコース
2012年3月25日
(日)
9:30~18:00
医師・多職種*
在宅医療の果た
すべき役割(総
論)
在宅医療の導入
多職種WS①
緩和ケア
多職種WS②
認知症
制度・報酬
3月25日
~4月22日
医師
4月22日(日)
14:15~18:30
医師・多職種*
実地研修①
訪問診療同行
アイスブレイク
医療・介護資源
実地研修②
他職種同行
訪問看護
ケアマネジャー
緩和ケア病棟等
5月13日(日)
10:00~18:00
在宅医療に
積極的に取り組んで
いる医師
IPW
地域で求められ
る
在宅医療とは
目標設定
修了式
IPWの重要性
訪問診療同行
について
地域での役割
振り返り
決意表明
* 歯科医師、薬剤師、訪問看護師、介護支援専門員、病院退院調整部局スタッフ
市町村単位で実施することによ
39
り顔の見える関係づくりを促進
38
国民負担率の国際比較
41
40
50
第 3 回「平成 24 年度在宅医療推進のための会」
テーマ:
「国立長寿医療センターにおける在宅医療推進のための取り組み」
話題提供:
三浦 久幸 氏
独立行政法人 国立長寿医療研究センター 在宅連携医療部長
大島 浩子 氏
独立行政法人 国立長寿医療研究センター 長寿看護・介護研究室長
日 時 :
平成 24 年 7 月 27 日(金)19:00~21:00
場 所 :
東京都千代田区丸の内 1-7-12 サピアタワー 6F
東京ステーションコンファレンス 602A 会議室
51
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7
■
2012年7月27日 第3回在宅医療推進のための会
本日の内容
(独)国立長寿医療研究センターにおける
在宅医療支援の取り組み:
I. 当センターの在宅医療支援の取り組み
在宅医療支援病棟
在宅療養継続要因の研究
Ⅱ. 在宅医療支援病棟における研究
在宅療養継続要因の研究
大島浩子
(独)国立長寿医療研究センター
老年学・社会科学研究センター
在宅医療開発研究部 長寿看護・介護研究室長
在宅医療支援病棟看護師:尾崎充世・膽畑敦子・松本明美
三浦久幸・西川満則・鳥羽研二・大島伸一・鈴木隆雄
(独)国立長寿医療研究センター
Ⅱ. 在宅医療支援病棟における研究
Ⅰ. 在宅医療支援病棟
高齢者の在宅医療・ケアに関する研究
在宅復帰(退院支援・在宅移行支援)
– ハイリスク: 高齢者(年齢↑)、日常生活活動能力↓、
家族介護力↓、医療依存↑、終末期にある等
– 退院支援ツール(スクリーニング)の開発など
在宅看取り:取り組み・実践報告
在宅療養継続:少ない
→オリジナルデータに基づく検討、知見の蓄積が課題
在宅療養継続要因の研究
在宅療養継続要因の研究
在宅継続期間:登録~初回入院
登録高齢患者における在宅継続
1. 在宅継続:入院無
– 中央値: 56.0(18.0-193.0)日
– 36%:~30日、 73%:~180日
– 1年以上:12%
2. 一時的在宅中断:
→1年間に着目
-1. 入院 →在宅継続
-2. 入院 →在宅中断
•
3年間の入院登録患者(N=243)
用語の定義:当面、在宅を患者の自宅とした
59
在宅療養継続要因:1年間の在宅継
続
表5. 1年間の在宅継続の関連要因
OR
95%CI
高齢者特性
P
value
経済的ゆとり有 (0:無/1:有)
5.5
移動介助有 (0:無/1:有)
3.5
2.00.001
14.7
1.4-8.1 0.009
医療処置有 (0:無/1:有)
2.8
1.1-7.1 0.031
–
–
–
–
–
N=106
多重ロジスティック回帰分析(変数増加法:尤度比)
投入変数(p<0.005):医療処置の有無(0:無/1:有)、食事介助の有無(0:無/1:有)、移動介助の有
無(0:無/1:有)、経済的ゆとりの有無(0:無/1:有)、主介護者の健康状態良(0:不良/1:良)、通所
サービス利用の有無(0:無/1:有)
OR:odds rate ,95% CI:95% Confidence Interval
非癌疾患のみ、中~重度の要介護が80%
既往歴有、症状有90%以上
医療処置有、介護・生活支援有80%
介護者有98%
介護負担:中等度、時間的負担感が他より高め
1年間の在宅継続の関連要因
– 経済的ゆとり有:6倍
– 生活支援の移動支援有:4倍
– 医療処置有:3倍
1. 病院による在宅支援
一時的在宅中断:病院による在宅支援
背景:
– 緊急時(レスパイ等含む)バックアップ病床の必要性
– 病院による在宅支援の検討と知見は十分ではない
目的:入院による在宅復帰・継続の検討
1. 病院による在宅支援内容
2. 入院後の在宅中断要因
N=451
研究デザイン:観察研究
対象:入院高齢登録患者
図3. 2年間に入院した高齢者への在宅支援内容
2. 一時的在中断後の在宅中断
在宅療養調整・指導:復帰・継続
背景:在宅中断(自宅退院困難) 3%→15%と増加
目的:入院患者における在宅中断要因の検討
研究デザイン:1対2 症例対照研究
対象:生存退院高齢者252名
**
**
症例(在宅中断:自宅以外の退院):44名(18%)
*
• 病院(64%)、老人保健施設(20%)、特別養護老人ホーム等
(16%)
対照(在宅継続:自宅退院):88名
→性別、年齢(±3歳)、疾患(癌・非癌)をマッチング
n.s
Mann-Whitney U 検定 *:p<0.05, **:p<0.01, n.s:not significant
N=164
図4. 初回入院患者への在宅復帰・継続支援
初回入院患者への在宅復帰・継続支援
分析:多重ロジステイック回帰分析
大島.他(2012):日本在宅医学会雑誌.13(2),107-112
60
入院後の在宅継続と中断
表6. 入院後の在宅中断要因
病院による在宅支援
OR
95%CI
P
0.00
在宅療養継続希望無 (0:有/1:無)
4.5
1.8-14.8
在院日数延長 (0:14日未満/1:14日以上)
3.4
1.2-9.7
3.3- 0.001
271.6 0.003
1.9-22.0
入院後の状態悪化有 (0:無/1:有)
29.9
家族の介護受け入れ困難有 (0:無/1:有)
6.5
介護指導実施 (0:無/1:有)
0.3
N=132
多重ロジスティック回帰分析(変数増加法:尤度比)
OR:odds rate ,95% CI:95% Confidence Interval
0.1-0.8
– 急性増悪への対応:治療・検査
– 療養支援:在宅療養調整・指導、サービス調整、
家族のレスパイト
– 癌:疼痛管理、看取り支援
– 神経難病、脳血管疾患、認知症:胃瘻交換
value
2
0.02
入院後の在宅中断の関連要因
3
0.02
–
–
–
–
8
61
高齢者の在宅継続の希望無:5倍
入院後の状態悪化有:30倍
家族の介護の受け入れ困難:7倍
在院日数の延長(14日↑):3倍
第 4 回「平成 24 年度在宅医療推進のための会」
テーマ:
「被災地からみた在宅医療推進への道」
話題提供:
武藤 真祐 氏
日 時 :
平成 24 年 9 月 28 日(金)19:00~21:00
場 所 :
東京都中央区八重洲 1-3-7 八重洲ファーストフィナンシャルビル 3F
医療法人社団 鉄祐会 祐ホームクリニック 院長
ベルサール八重洲 3 階 ROOM6 会議室
62
自己紹介
在宅医療推進のための会 9月例会
診療所名
医療法人社団鉄祐会
祐ホームクリニック(東京都文京区)
祐ホームクリニック石巻(宮城県石巻市)
診療内容
在宅医療(24時間365日対応)
組織体制
56名
医師(非常勤医師含) 32名
看護師等医療専門職
6名
事務職
18名
累計患者数
1,034人(2012年8月17日現在)
理事長紹介
武藤 真祐
医学博士、循環器専門医、米国医師国家試験合格、米国公認会計士、MBA。
1996年東京大学医学部卒業。2002年東京大学大学院医学系研究科博士課程修了。
東大病院、三井記念病院にて循環器内科、救急医療に従事後、宮内庁で侍医を
務める。その後マッキンゼー・アンド・カンパニーを経て、2010年1月在宅医
療専門を開設した。2012年9月には被災地石巻市に在宅医療診療所を開設。2012
年10月には、被災地支援団体石巻医療圏健康・生活復興協議会を設立、2012年
末までに約2万人日の人を動員する活動を展開、被災地復興に力を尽くす。
内閣官房IT戦略本部医療情報化に関するタスクフォース構成員、厚生労働省
緩和ケア推進検討会構成員、総務省情報連携活用基盤を活用した在宅医療・訪
問介護連携モデルの実証事業「在宅医療・介護情報連携推進協議会」評議員 等
被災地における在宅医療と復興への取り組み
2012年9月28日
医療法人社団鉄祐会 祐ホームクリニック
一般社団法人高齢先進国モデル構想会議
理事長 武藤 真祐
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本日のアジェンダ
沿革
2010年 1月
「住み慣れた地域で自分らしく生きる」をコンセプトに、東京都文京区に
在宅医療診療所「祐ホームクリニック」を開設
• 3.11の悲劇~石巻診療所の開設
2011年 3月
診療所を法人化。「医療法人社団鉄祐会」を設立
• 石巻診療所の概況
2011年 1月
高齢者の孤立を防ぐ社会システム創造を目指し「高齢先進国モデル構想会
• 在宅医療・介護の情報連携の推進
議」を設立(同年5月に法人化)
• 在宅避難世帯健康・生活支援活動概要
2011年 9月
東日本大震災で甚大な被害を受けた宮城県石巻市に在宅医療診療所を開設。
• アセスメント結果(抜粋)
仮設住宅や被災地域宅への在宅医療・介護ネットワークの構築に取り組む
• サポート活動結果(概要)
2011年10月
石巻にて在宅医療診療所を核とし在宅被災住民の支援活動を開始
2011年11月
石巻医療圏 健康・生活復興協議会を設立
2012年 4月
石巻医療圏 健康・生活復興協議会が石巻市より事業委託を受け、現在に至る
• 今後の課題
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東日本震災により、東北地方は甚大な被害を受けた
本日のアジェンダ
• 3.11の悲劇~石巻診療所の開設
• 石巻診療所の概況
• 在宅医療・介護の情報連携の推進
• 在宅避難世帯健康・生活支援活動概要
• アセスメント結果(抜粋)
• サポート活動結果(概要)
• 今後の課題
63
石巻市の医療機関も、壊滅的な被害を受けた
在宅医療が求められた石巻で診療所開設を決意した
石巻での在宅医療診療所の開業
震災後2か月の状況
診療開始までには、山積する課題解決の道のりがあった
課
被災直後、急性期医療のチームが大活躍したが、2ヶ月後
には多くが撤退を始めた
高齢者を中心に通院困難者が大量発生。避難生活で高齢者
のADLの低下が著しく慢性期医療の需要の高まりが予見された
壮絶な体験によるショックや喪失感によるうつ、PTSD等心
の問題が表面化。
急性期病院2ヶ所のうち1箇所が被災により診療不能に。外
来診療所は7割復旧するも、在宅診療所は元々ほとんど存在せ
ず、急性期病院退院患者の受け皿が不足していた
 慢性期医療を担う、訪問
系医療・介護サービスの
体制整備が急務であっ
た
2.場所
空きテナント、空き家は全くない。空き地を
探そうにも、土地勘や地元人脈がなく手がか
りがない。
土地が見つかったとしても、工事の人手は仮
設住宅建設や現在の住宅修復に集中しており
確保困難。
 一時的な支援ではなく、
地元と密接に関与し、継
続的に支援できる体制
整備が求められていた
夏には避難所閉鎖と言われており(実際は多くが9月末から
10月にかけて閉鎖)、仮設住宅へ移動後の生活支援の需要が
見込まれていた
 民の力で、スピード感あ
る活動が求められた
石巻市の仮設住宅の約半数は、徒歩15分以内に生鮮食品や
日用品が買える場所に立地していなかった
 医療だけでなく、生活復
興支援が求められてい
た
題
1.院長
当初、被災し廃業した地元の医師を支援する
スキームを想定していたが、同意を得られな
かった
3.資金
新たな診療所建設費、人件費、交通宿泊費等、
必要な経費は莫大であった。
4.時間
避難所が閉鎖される秋には、診療を開始して
おく必要があった。
5.地元との連携
目的は、地域復興であることから、地元に望
まれ、受け入れられ、連携・協力関係を作る
必要があった。
行政は復興計画の策定、予算編成に取り組むも時間がかか
り、住民救済は滞っていた。石巻市でも各部局にて取り組む
も、人員・設備・ノウハウ等は不足し、疲弊していた
64
結
果
1.院長
自らが院長となることを決意した。
2.場所
幸運にも繋がった地元地主との縁を大切に
し、真摯に想いを伝えつづけた結果、信頼
を得、診療所建設予定地、駐車場、スタッ
フの住居を借りることができた。
3.資金
計画の必要性と意義、事業継続性と将来展
開の可能性が日本財団に認められ、資金提
供を受けることができた。
4.時間
行政は本計画の意義を認め、石巻市は「市
の公共事業扱い」として建設着工までの手
続きを省略、また東京都は通常の迅速な手
続き(通常の1/5)を行った。
5.地元との連携
地元医師会、中核病院、行政に当初から密
に相談を重ね理解を得ることができた。
まず、地元の医療関係者への相談から始めた
地元行政との相談も、重ねた
土地、工事人手確保に苦戦するも、地元内外の支援に
より 建設に着手できた
スタッフとして、地元の方々を迎え入れた
2011年9月1日、診療をスタートした
現在、仮設住宅や被災住宅を中心に訪問診療を行う
65
地域で「顔が見える」ネットワーク構築に努めている
病院とのカンファレンス
毎月行う在宅医療勉強会。
地域の訪問看護師、ケアマネジャー等、
在宅医療に携わる方々が集まる
• 3.11の悲劇~石巻診療所の開設
• 石巻診療所の概況
• 在宅医療・介護の情報連携の推進
• 在宅避難世帯健康・生活支援活動概要
• アセスメント結果(抜粋)
• サポート活動結果(概要)
• 今後の課題
紹介元は基幹病院が3割を占める
死亡患者の看取り率は7割、うち75%はがん患者である
割合
人数
述患者数と経過
看取りの有無
看取り患者のがん割合
延患者数185人
紹介元カテゴリー
人数
病院
52
居宅支援事業所
34
訪問看護ステーション
3
施設
59
その他
37
合計
185
死亡患者に占めるがん患者は7割超、うち7割を看取る
述患者数と経過
死亡患者のがんの割合
がん/非がん別の看取り割合
延患者数185人
• 3.11の悲劇~石巻診療所の開設
• 石巻診療所の概況
• 在宅医療・介護の情報連携の推進
• 在宅避難世帯健康・生活支援活動概要
• アセスメント結果(抜粋)
• サポート活動結果(概要)
• 今後の課題
66
在宅医療をサポートするクラウドシステムを開発した
•• 訪問先でのタスク管理をより正確に
訪問先でのタスク管理をより正確に
したい
したい
•• 地図から訪問スケジュールを組む作業
地図から訪問スケジュールを組む作業
1
に時間がかかる
に時間がかかる
在宅医療支援システムの開発
•• 患者宅に到着してから駐車、入室まで
患者宅に到着してから駐車、入室まで
の情報の管理が難しい
の情報の管理が難しい
在宅医療をサポートするクラウド
在宅医療をサポートするクラウド
システム、コンタクトセンターを
システム、コンタクトセンターを
•• 訪問先での記録が院内のシステムに反
訪問先での記録が院内のシステムに反
開発した
開発した
映されず二度手間が発生する
映されず二度手間が発生する
•• 連携先との書類の量が膨大で作成・発
連携先との書類の量が膨大で作成・発
送に手間がかかる
送に手間がかかる
•• ・・・・・・・・
・・・・・・・・
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機能例)PCとモバイル端末とカーナビが連動し、訪問
先へ自動案内
機能例)地図情報からスケジュールを作成
■
ルート設定画面(PC)
■
スケジュール画面
←PC
モバイル→
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機能例)訪問先と車の位置情報を地図上に一括表示
機能例)駐車場から患者宅をモバイル端末でナビゲート
• 地図上で近所の駐車場から患者宅までのルートを設定できる
• モバイル端末からは患者自宅周辺地図として閲覧できる
↓PCの登録画面
↓モバイル側の画面
A担当者
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67
機能例)訪問前準備と実施の正確性を向上
機能例)連携先への書類の作成・発送作業を簡素化
「居宅療養管理指導書」印刷イメージ
「スケジュール一覧」印刷イメージ
「送り状」印刷イメージ
+
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機能例)モバイル端末からの情報はPCに同期し閲覧モード
で表記
↓モバイル側の画面
在宅コンタクトセンターの開発
↓PC側の画面
•
コール一括受け
•
電話連絡代行
•
情報入力代行
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在宅医療・介護の情報連携には課題がある
(高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部医療情報化に関するタスクフォース提出資料より)
患者に関わるプレイヤー全体で情報を共有するネットワークが必要である
ネットワーク ・情報伝達の経路が間接的になりがちで、必要なところに届かない場合がある
の課題
・情報の照会先は情報伝達者以外になく、時間と内容に制約がある
・個々に情報を蓄積しているため、情報が分散し連続性を保ちにくい
2
在宅医療・介護の情報連携推進
手法の課題
ITシステム化により情報共有の効率化、情報の有効活用化に務めるべきである
・同じような情報を複数のプレイヤーが収集・記録しており、非効率である
・手法が二者間での口頭・FAX・郵送が主であり、情報共有・蓄積が非効率である
・情報が電子化されていないことが多く、情報を蓄積・共有・分化しにくい
人材の課題
特に介護職の一層の人材育成が必要である
・正確に医学的情報を収集・解釈・伝達する知識、スキルにばらつきがある
在宅医療・介護の情報連携をサポートするクラウドシステムの開発
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68
多くの先生方と協働にて事業を推進している
在宅医療・介護情報連携事業を開始した
【在宅医療・介護情報連携推進協議会
事業名
在宅医療・介護情報の連携推進事業
管轄省庁
総務省
概要
在宅医療診療所の医師や看護師、訪問看護師、訪問薬剤師、ケアマ
ネジャー、訪問介護士等、在宅医療・介護に関わる多職種間の円滑
な連携のため、ITを活用した患者情報の共有のあり方とそのシステ
ム開発を行い、その成果を図る。
目的
在宅医療の質・利便性の向上を図り、在宅患者のQOLを向上する
実証場所
東京都北部地域(祐ホームクリニックと連携事業所)
宮城県石巻市(祐ホームクリニック石巻と連携事業所)
具体的な検証
項目
・誰と誰が、どのような項目を共有するか
・どのような手法で共有するか(PC、モバイル端末等)
・どのようなシステムで共有するか
について検討し、実際にシステムを活用し、その効果を図る
事業期間
2012年8月~2013年3月末
※正式名称:情報連携活用基盤を活用した在宅医療・訪問介護連携モデルの実証実験
評議員会
事務局:富士通
祐ホームクリニック
東京北部WG
東京都北部における実証
・祐ホームクリニック
・あかまつ薬局
・健ナビ薬局
・セントケア訪問看護ST豊島
・音羽介護サービス
・アリア文京大塚
・荒川サポートセンター
かどころ
体制図】
評議員 (五十音順/敬称略)
独立行政法人国立長寿医療研究センター 理事長・総長 大島 伸一
鈴木内科医院
副院長 鈴木 央
慶應義塾大学大学院経営管理研究科
教授 田中 滋
東京大学高齢社会総合研究機構
教授 辻 哲夫
医療法人社団鉄祐会祐ホームクリニック 理事長 武藤 真祐
※オブザーバー
総務省情報流通行政局
石巻WG
石巻における実証
・祐ホームクリニック石巻
・石巻薬剤師会営
石巻医薬品センター薬局
・石巻市医師会附属石巻市医師会
訪問看護ステーション
・ひまわり訪問看護ステーション
・中央介護支援センター
・めだかの楽園
・ひまわり在宅ケアステーション
・ぱんぷきん介護センター
*オブザーバー 石巻赤十字病院
情報流通高度化推進室
共通指標
WG
多職種間による情報連携
における共通指標を検討
情報システム
WG
多職種間による
情報共有の仕組み
を検討
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システム概要
患者
利用者様宅
・測定
・ヒアリング
共有する情報項目
■考え方の整理
モバイル端
末
・各職種で判断・アクションの際に必要となる情報項目をあげる。
・必要項目はミニマムセットとし、後から追加できるようにする。
・情報の入力は、直感的な操作(選択型)を考慮する。
入力・参照
在宅医療診療所
訪問薬局
訪問看護
ステーション
居宅介護支援
事業所
■情報項目の候補
訪問介護
事業所
①基本情報
氏名、性別、年齢、住所、電話番号(患者、家族、キーパーソン)、
家族構成、同居の有無、キーパーソン、連携先事業所の連絡先、体重
薬および薬物アレルギー、注意事項、今後の入院先情報、要介護度、
現病歴、認知症の有無
②生活状況
睡眠状況、排便状況、食事状況、活動状況、メンタル状況、服薬状況
薬に関する指示(服薬を止めるタイミング・再開するタイミング)
③身体状況
脈拍、血圧、体温、SpO2、皮膚の状況(褥瘡)、
疾病特有の記録(体重、排尿量、飲水量、Face Pain Scale(6段階)
④診療・治療記録
本人・キーパーソンへの病状説明(ムンテラ)、今後の治療方針、主訴、入
院中の情報
⑤その他
各事業者の訪問スケジュール
在宅医療・介護の情報共有項目
基本情報
共有情報 生活情報
身体情報
診療・治療記録
カレンダー
メッセージ
(掲示板)
在宅医療・介護 情報連携活用基盤(クラウド環境)
データベース
システム画面例
システム画面例
69
システム画面例
システム画面例
システム画面例
みやぎ医療福祉情報ネットワーク協議会(MMWIN)とも
連携推進している
カメラでその場で写真を撮影する
ことも撮りためた写真データを
後で登録することもできます。
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WWWINは総務省事業として、厚労省と連携し、
オール宮城の体制で推進されている
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70
• 3.11の悲劇~石巻診療所の開設
• 石巻診療所の概況
• 在宅医療・介護の情報連携の推進
• 在宅避難世帯健康・生活支援活動概要
• アセスメント結果(抜粋)
• サポート活動結果(概要)
• 今後の課題
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被災住民の健康・生活の復興支援活動を行っている
概要
• 2011年10月より、東日本大震災において甚大な被害を受け
た石巻市・女川町の在宅被災世帯の支援活動団体「石巻医
療圏健康・生活復興協議会」を設立、健康・生活アセスメ
ントとその後のサポートを実施している
目的
• 行政の眼が届きにくい在宅司祭世帯住民のニーズを拾い上
げ、速やかに適切な支援を行う
• 住民のネットワークの再生や、孤立・孤独、それから派生
する自殺・孤独死の予防を図る
特徴
• 医療専門職と行政、NPO、企業等による共同体である
• ICTを用いた高度なデータベース管理をしている
• 調査に留まらず、適切な支援を行なっている
行政の支援が薄い在宅被災世帯5,000世帯を対象とした
在宅避難世帯とは、浸水被害エリアにおいて
住居が被災をしたが 自宅で生活を続ける世帯。
石巻市・女川町で5,000世帯、約15,000人が
存在すると推察されている(当時推計)。
実態把握・支援活動
住宅損害
あり
6万人
在宅被災
1.5万人
住宅損害
なし
10万人
支援団体
•
•
行政では未実施
個別訪問が必要
•
民間ボランティア
•
•
行政では一部実施
居住場所は県が把握
•
不明
•
•
行政で実施
場所の把握は容易
•
•
•
行政
社協
民間ボランティア
2011年10月当時
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活動範囲は津波浸水した石巻医療圏エリアを網羅した
専門職を中心にアセスメントからフォローまで行った
内容
アセス
メント
•
•
在宅避難世帯の戸別訪問調査
健康・生活に関する事項を包括的
に聞き取る
•
医療専門職を中心と
した調査員
•
全情報を専門職が精査、要フォ
ロー者を抽出し担当職を設定する
毎週定例の全体ミーティングで確
定する
•
医療・福祉専門職
•
医療・福祉専門職
•
生活支援チーム
情報精査
•
•
フォロー
Copyright(C) 2012 石巻医療圏 健康・生活復興協議会 All Rights Reserved.
71
担当者
医療・福祉・生活面に関し、適切
な専門職により個別にフォローす
る
復興協議会を設立し活動に多くの人員を投入した
■ 石巻医療圏
健康・生活復興協議会
協力体制図
宮城県/石巻市/女川町
組織運営:高齢先進国モデル構想会議
フォロー活動
アセスメント
生活支援チーム
•買い物支援
•移動支援
•住環境支援
•物資支援
•情報提供
医療・福祉支援
•医療相談
•心のケア
•自立生活支援
•こども支援
データ入力
■ 活動成果・計画
時期
第1期
第2期 【現在】
第3期
2011年10月~2012年3月
2012年4月~2012年10月頃
2012年10月~2013年3月
4,500人日
人員
5,700人日
8,500人日
訪問数
8,604世帯
10,790世帯(9/22現在6,334世帯終了)
聞き取り数
4,023世帯
フォロー数
1,545世帯
4,316世帯(9/22現在2,547世帯終了)
859世帯(9/22現在)
-
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情報はデータベース化した
• 3.11の悲劇~石巻診療所の開設
• 石巻診療所の概況
• 在宅医療・介護の情報連携の推進
• 在宅避難世帯健康・生活支援活動概要
• アセスメント結果(抜粋)
• サポート活動結果(概要)
• 今後の課題
Copyright(C) 2012 You-Homeclinic ishinomaki All Rights Reserved.
全体の4割が震災前後で収入の変化があった
多くが職場や世帯主をなくしての収入減である
¼の世帯が震災前後で世帯の人数が変化した
N数
895
34
369
48
453
47
住民の状況/住民の声
N数
住民の状況/住民の声
892
•震災後、息子と別居した。
34
•妻がなくなり、身内がいなくなった。
365
•被害の影響で、同居していた長男夫
婦が世帯を出て行ってしまい、ショッ
クを受けている。
48
453
•震災後、両親は部屋の都合で別居し
ている。
47
14
14
68
69
156
全体
25.2%
154
全体
37.4%
59
Copyright(C) 2012 石巻医療圏 健康・生活復興協議会 All Rights Reserved
•廃業により収入減。金銭面での懸念
により、介護サービスの利用、家の補
修が完了していない。
•勤めていた水産関係の仕事が震災の
影響でなくなり、貯金を崩して生活し
ている。
•震災前は床屋を営んでいたが、被災
し廃業。
•会社が崩れ壊れたので解雇になった。
•失職により、生活費が厳しい。再就
職に苦慮している。
•家計が苦しく、食事も二食にしてい
る。保険料が払えない。
Copyright(C) 2012 石巻医療圏 健康・生活復興協議会 All Rights Reserved
72
60
独居と希死念慮は相関が見られる
全体の7%が、希死念慮を感じている
N数
1,284
52
584
独居世帯と、そうでない世帯で、
「生きる希望がない」との回答割合の比較
住民の状況/住民の声
65歳以上の高齢で独居世帯とそうでない世帯で、
「生きる希望がない」との回答割合の比較
%
%
•震災で人生が狂ってしまった。
•気分は塞いだままで希望を持てずにい
る。家族も身内も支えになってくれな
い。
74
572
60
18
101
•頑張って生活をしても、ある日いきな
りすべてがダメになると思うと、むな
しくて仕方がなくなることがある。
•昨年の震災で、大川小学校に通ってい
た2人の子供を亡くした。生きる希望
も意欲も失い、子供達に会いたいと毎
日思う。
210
全体
7.0%
61
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「頼れる人」「こころの支え」の有無は希死念慮と
相関が見られる
外出頻度、運動量と希死念慮は相関が見られる
外出の機会がある人と、そうでない人で
「生きる希望がない」との回答割合の比較
「頼れる人はいない」人と、そうでない人で
「生きる希望がない」との回答割合の比較
普段運動をする人と、そうでない人で
「生きる希望がない」との回答割合の比較
%
%
%
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62
「心の支えがない」人と、そうでない人で
「生きる希望がない」との回答割合の比較
%
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63
64
地域と連携し専門職による個別フォローを実施している
• 3.11の悲劇~石巻診療所の開設
• 石巻診療所の概況
• 在宅医療・介護の情報連携の推進
• 在宅避難世帯健康・生活支援活動概要
• アセスメント結果(抜粋)
• サポート活動結果(概要)
• 今後の課題
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73
本年度のサポート状況
(2012年4月~8月)
サポート別世帯数
(人・世帯)
• 3.11の悲劇~石巻診療所の開設
N=2,103
• 石巻診療所の概況
• 在宅医療・介護の情報連携の推進
サポート
必要世帯
26%
547世帯
• 在宅避難世帯健康・生活支援活動概要
• アセスメント結果(抜粋)
問題なし
74%
1,556世帯
• サポート活動結果(概要)
• 今後の課題
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Ⅱ.現地の力を引き出す
Ⅰ.行政を補完する民間のあり方を示す
•
•
•
•
一時の有事を超えたとはいえ、これから息の長い復興活動が続き、決して容易な道のり
ではない。このときに外部支援者が行う支援とは「現地の力を引き出す支援」である。
想定外の大惨事に対応できるように行政が作られていなかった。さらに、これからの
超高齢社会に突入する我が国で住民が抱える問題は多岐に亘り、それらに対応で
きるよう行政の仕組みではなく現在の国の財政状況から体制整備は困難である。
•
その地域の住民の生活、命を守るのは、その地域が主体である。外部から多くの一時
支援が入ったこの地で、それらの力を活かし、いかに地域の力を底上げしていくかが、
最も重要な視点であると考える。
そこで、民間が行政の仕組みを補完する役割を担うことが求められる。民間の優れ
たところは、市場を見て柔軟に自分たちのやり方や役割を変えていけること、イノ
ベーションを追求しより効率的な仕組みを作り上げることである。それらの利点を、
社会課題の解決に活かしていきたい。
•
被災地では、ほぼすべての家庭が何らかの問題を抱えている。自らそれらを解決し乗り
越える世帯もあれば、支援を必要としている世帯もある。支援を必要としながらそれを抱
え込み表に出さない家庭もある。それらの住民を支える地域の保健師や地域包括支援
センター、民生委員、また医療機関や介護事業所を後方支援するという外部支援の位
置づけが望ましい。また、最終的に地域力の底上げは支えあいの住民ネットワークの構
築に寄るものであり、崩壊したコミュニティの再生と育成は、外部支援の重要な役割で
ある。
•
既存の枠組みでは賄えない役割に関しては、外部からの専門職団体やNPO、企業など
の力を活かし、新しい公共を産み、地域とともに育み現地化していくといった試みを促進
することが重要である。
被災地では、時間の経過とともに、刻々と住民のニーズは変化する。それらをきめ
細かく汲み取り、それら応えることができるところに繋いでいく。繋ぎ先がないもしく
は繋ぎ先がキャパシティや機能がなければ、それを民間の力で生み出し補っていく。
ご静聴ありがとうございました
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74
第 5 回「平成 24 年度在宅医療推進のための会」
テーマ:
「在宅医療推進は誰の仕事か? ―地域力診断の試み―」
話題提供:
太田 秀樹 氏
日 時 :
平成 24 年 10 月 26 日(金)19:00~21:00
場 所 :
東京都千代田区丸の内 1-7-12 サピアタワー 6F
医療法人 アスムス 理事長
東京ステーションコンファレンス 605A 会議室
75
第5回「平成24年度在宅医療推進のための会」
自己紹介
在宅医療推進は誰の仕事か?地域力診断の試み
奈良市 生まれ
麻酔科入局(麻酔科標榜医) ICU勤務
整形外科入局 (日本整形外科学会認定専門医)
脊髄電気生理学(大学院)
在宅医療を旗印に開業(午後から地域型)
グループ・プラクティスとケア・マネジメント
訪問看護 24時間・365日
2000年 介護支援専門員
1953年
1979年
1981年
1983年
1992年
現在 在宅療養支援診療所 3箇所(小山市・栃木市・結城市)
介護老人保健施設 通所介護事業所
グループホーム 宅老所 居宅介護支援事業所
訪問看護ステーション 3箇所(小山市・栃木市・結城市)
コミュニティーケア研究所
(医療法人の傘下にNPO法人・株式会社)
マグマジャイアンツ
【開催日時】平成24年10月26日(金)19:00~21:00
【開催場所】東京ステーションコンファレンス 605A会議室
(話題提供)太田秀樹様 医療法人アスムス 理事長
北関東の紹介
本日の話 在宅医療の推進は誰が?
群馬県 栃木県 茨城県
なぜ、往診医療が絶えたのか
病院死が日本の文化になった背景
ⅰ)1970年代 何が起こったか
ⅱ)国民の意識
ⅱ)国家の方策
在宅20年の実践を通して感じる社会の変遷
地域診断の試み 15分(長島洋介)
地域の産業との複合体 蔵の街診療所(2000
年)
蔵の街診療所(2000年)
おやま城北クリニック
医療・介護専門職を超えた多機能施設連携モデル
午前 外来
午後 訪問診療
在宅医療
訪問看護
24時間・365日
対応
1992年4月開院
76
医療機関における死亡割合の年次推移
医療機関における死亡割合の年次推移
がんと老衰(虚弱高齢者)
看取りの場所
・ 医療機関において死亡する者の割合は年々増加しており、昭和51年に自宅で死亡する者の割合を
上回り、更に近年では8割を超える水準となっている。
100%
病院死
90%
(がん死)
80%
自宅で死亡する者の割合
自宅での死亡率
70%
41%
(38%)
60%
50%
オランダ
35%
(28%)
日本
85%
(93%)
1976年
在宅死率 病院死率 逆転
⇒
アメリカ
40%
医療機関での死亡率
医療機関で死亡する者の割合
30%
20%
10%
0%
26
アメリカ:1998年 Health Affairs(‘04) オランダ:1998年 統計局(CBS) Koderitsch
日本:2004年 人口動態調査 社会保険旬報 ‘04.9より 引用
29
32
35
38
41
44
(昭和・年)
47
50
53
56
59
62
2
5
8
11
(平成・年)
資料:「人口動態統計」(厚生労働省大臣官房統計情報部)
1970年代 何が起こったか
14
8
昭和47年6月
「恍惚の人」
1970年 高齢化社会に突入 高齢化率7,1%
1995年 高齢社会 (14.5%) 7%⇒14% 25年
2007年 超高齢社会 (21.5%) 14%⇒21% 12年
2012年 高齢化率 24% (4人に1人)
有吉佐和子
新潮社
1972年 「一県一医科大学構想」 具体化
医科大学・医学部入学定員増
1976年⇒4,380人
1987年⇒8,360人 約10年で医師数倍増
40年後 開業医は臓器別専門医ばかり
1973年(東京都’69・秋田県’69)老人医療費無料化
・・・・・・・・・・現代にあって老いて生きるのは自
殺するより遥かに痛苦のことであると悟った。
科学の進歩は人間の寿命を延ばしたが、それ
によって派生した事態は深刻である。・・・・・・・・
社会的入院増加 福祉施策の貧困 医療が肩代わり
1975年 EMI社製頭部CT1010 東京女子医大に設置
医療の高度化 病院信仰
女性の社会進出 家族形態の変化(非婚化・晩婚化・DINKS・核家族化・老老世帯)
地域共同体(コミュニティーの崩壊)
印南一路
在宅医療の推進を妨げる
社会的入院
社会的入院の原因は何かと聞かれれば、入
院したいと思う患者、在宅介護を忌避する家族、
そして入院させても構わない病院の利害が一致
するからというのが、一応の答えである。
しかし、その背景には、在宅医療・介護、介護施設、病院医療
の間の不均衡問題が患者・家族側の制度的な背景要因としてあ
り、加えて公営社医療&ケアに対する国民の理解が不足してい
ること(需要側の要因)があり、さらに病床の過剰とマンパワー不
足を原因とする低密度医療の体制があり、この低密度医療が高
齢者の入院・施設入所の需要自体を作り出していること(供給側
の問題)があるといえよう。
77
国民(患者・家族)
の意識
高度先進医療への疑問
国民が希求する在宅医療
羽田澄子監督 ドキュメンタリー映画 2007年
1976年 日本尊厳死協会
1977年 日本死の臨床研究会
安らかな死を望んでも往診してくれる
医師も少なく・・・・
・・・・・
対象の概要
1982年 生と死を考える会
1988年 ホスピス研究会
1990年
1994年
1995年
1996年
「寝たきり老人」のいる国いない国 大熊由紀子 高度医療への疑問
日本ホスピス・在宅ケア研究会 「死」の権利 「自己決定権の確立」
死を学ぶ (有斐閣) 柏木哲夫 死は医学の敗北ではない
病院で死ぬということ 山崎章朗
2000年
2003年
2003年
2007年
終末期を考える市民の会 「終末期宣言書」 自分が望む人生の終焉を
日本緩和医療学会発足 Palliative Medicineの学際的かつ学術的研究
大往生のすすめ 早川一光
満足死 (疋田善平医師) 奥野修司 読売新聞社 医療ルネサンス
2010年 平穏死のすすめ 講談社 石飛幸三
2011年 大往生したければ医療とかかわるな 中村仁一
2012年 平穏死 10の条件 ブックマン社 長尾和宏
‘終活’
新聞のヘッドラインに
在宅看取り率(介護保険制度改正ごとの推移)
日本在宅医療学会(横浜) 発表資料から(H.24年6月)
平成4年~平成24年(20年間)
おやま城北クリニックで
在宅医療を実施した770例
ホスピスターミナルケア研究の老舗
市民の集まりとして
季羽倭文子(看護師)ホスピスケアの草分け
まったく同質の在宅医療の提供
原疾患
在宅看取り率 37%(1999年)⇒68%(2012年)
•性別:
男性(53.4)女性(46.6)
•平均在宅開始年齢:
75.8(±15.9)歳
•平均在宅継続期間:
623.7(±935.6)日
↑
新規診療所開設
在宅患者の移籍
N=770
78
超高齢社会が教えてくれること
歩行できるが
横断歩道を渡れない
分速 20m/
20m/分
AntiAnti-aging
ag
With aging
(臓器)
(人生)
2012年
3000万人
絵梨 24歳
昭恵 56歳
スゑ 88歳
データー
(昭和に恵み)
21世紀 病院の世紀の終焉
⇒
地域包括ケアモデル
×
猪飼周平氏
QOL
施設
在宅
(病院)
遺伝子の解明
人工臓器(再生医療) 臓器移植
慢性腎疾患⇒尿毒症⇒死亡
1970年代 血液透析
1980年代 腎移植
病院の世紀の終焉!!
◎
臓器治療の限界
移植(transplantation)
⇒置換(replacement)へ
iPS で脳神経移植は可能か?
病院
病院
地域の ICU
(集中治療室)
日帰り手術
MRI・
MRI・CT検査
CT検査
在 宅 療 養 (ケア・マネジメント)
地域居住継続
制度がどうであれ、
医療はより地域的で包括的になる これは時代の必然である
デイサービス
看取り
ショートステイ
超高齢社会(少子化+人口減少)
国の施策
79
制度から在宅医療を牽引
超少子社会・多死社会の到来
• 介護保険法
高齢者の在宅療養を多職種協働で支援
1,800
1,652
1,692
1,697
1,659
• 障害者自立支援法
1,617
1,585
1,600
1,493
1,376
1,400
脱施設化 地域でのくらしを支援
1,245
1,200
1,167
1,102
1,055
1,000
985
• がん対策基本法
914
800
863
828
794
出生数
死亡数
753
708
平成22
年度 死亡 126万人
平成22年度
126万人
出生 106万人
106万人
600
400
在宅ホスピスケア(がん拠点病院と地域診療所との連携)
667
☆
☆
☆
☆
200
在宅療養支援診療所 (診療報酬上のインセンティブ)
在宅療養支援歯科診療所
在宅療養支援病院
強化型在宅療養支援診療所
0
2007年
2010年
2015年
2020年
2025年
2030年
2035年
2040年
2045年
2050年
国立社会保障人口問題研究所中位推計(単位1,000人)
在宅医療・介護あんしん2012
厚生労働省
在宅医療推進の
ステークホルダー?
5疾病
がん・脳卒中・急性心筋梗塞・糖尿病・精神疾患
都道府県 第6期保健医療計画
5事業
数値目標設定して盛り込む
救急医療・災害時医療・へき地医療
周産期医療・小児医療(救急医療を含む)
在宅医療
在宅医療推進基本3要素
看取りまで支える
在宅医療=訪問看護
24時間・365日
多職種協働
医師・歯科医師・看護師・薬剤師・
ケアマネ・介護職・リハ職・管理栄
養師・その他
地域連携
職能団体のミッション
地域包括支援センター・
病院・介護事業所・保健
所・行政・介護タクシー
認知症見守りネットワーク
各種市民活動等
80
○
←茨城県
←栃木県
大分・長崎・福岡・熊本
鹿児島・宮崎
12年前には
訪問看護師への期待
• チームの構成基本要素
母性(XX)と父性(XY)=医師と看護師
• 医師の諜報部員役
• 患者・家族の弁護士役
• 在宅ケアコーディネーター
医療職と介護職をつなぐ
XX
XY
cure care heal 3つの視点
1996年6月7日
フジテレビ 金曜エンタテイメント
「白衣の天使・密着24時」
訪問看護ステーション 綺麗どころ
行政の役割
首長の資質
福祉部長に任せる?
81
栃木県の取り組み
行政との連携
基礎自治体と保健所の役割??
在宅医療が地域を変える
地域活動を行政が後押し
市長が参加
↓
居宅系高齢者施設
‘在宅医療’
医療・介護連携
国土交通省との連携
居宅系高齢者施設での
終末期医療
10%が高齢者施設から
一ヶ月生存 4%
一年生存 0%
平成20年12月10日
82
茨城県Y市 歯科医師 地域連携システム構築への活動
歯科医師が
在宅医療推進の
リーダーに
栃木市 市民主導型 ネットワーク活動
市民(として)の
役割
蔵の街コミュニティーケア研究会
•
•
•
•
•
•
平成10年 発足
隔月で開催 参加費 500円 継続は力
行政政策に反映
社会資源の掘り起こし
顔の見える関係性 人柄を知り、信頼へ
多職種 市民 自由参加
蔵の街コミュニティーケア研究会の様子
独居の在宅看取り 症例報告
配布資料 参照
歯科医師による 口腔ショー
83
在宅医療推進におけるステークホルダーの関係性
議会(市議会議員)??・地方紙(メディア)!!
近代医学(20世紀の医学=病院医療)
客観的
科学的
主観的
情緒的
感染症の歴史
病院で急性期疾患と戦った結果の死
死体の処理 感染症拡大を阻止 医学の課題
官僚主義
地方行政
市民
高齢者は自宅で家族に看取られる
往診医による死亡判定・死後の処置は嫁の役割
社会通念・法律
病院の世紀の終焉
21世紀の医学=地域包括医療(ケア)
構造的緊張
需要
加齢医学 天寿を支える医療
地区医師会
(歯科医師会)
(看護協会)
(薬剤師会等)
参加
福祉社会(武川正吾著)より引用
権力
専門性・論文
地域が支える
専門主義
児玉博昭(白鷗大学教授)講演資料を改変
文化としての
在宅看取り
H12.9.
地域診断標準ツールのイメージ
なぜ地域診断が必要か
■各ドメインを数値化
→レーダーチャート⽅式で表⽰
• 3つの基礎自治体(茨城県結城市・栃木県栃
木市・栃木県小山市)で、全く同質の在宅医
療を提供している
• しかし、在宅医療のニーズが大きく異なる
• その理由を解明して、在宅医療推進につなげ
る方策を考える一助としたい
52
パラメータ
得点
退院時カンファレンス
A
退院調整体制
B
後⽅⽀援体制
C
在宅医療への理解
D
少数のファクターで評価
使いやすさも重視
ドメインの影響⼒は地域特性ごとに変わる可能性も視野
調整変数
①変えることが困難
②影響⼒の強い変数(例:⽂化・家族構成・地域の閉鎖性・⾃然環境・菩薩寺)
 現状
ソフト・ハードの両⾯から、⾃分が望む場所で最期を過ごせ
る環境が整備されていない。
評価ツール概要
54
■評価ドメイン
地域の在宅医療の推進具合を評価する7つのドメインを設定
 Research Question
住み慣れた地域で、尊厳を持ったまま最期を過ごすことので
きる地域づくりが求められる中、実現に向け必要なことは?
1. 在宅医療 (在宅医療提供体制の未整備(阿部,2009/秋⼭ら,2011))
2. ⼊院・外来型医療 (視察/地域の病院の在宅への理解の重要性)
3. 在宅ケア (家族介護⼒の低下(厚労省, 2011/藤本ら,2001))
4. 基礎⾃治体 (視察/介護保険者としての基礎⾃治体の役割の多様性)
5. 地域連携 (視察/多職種連携ネットワークの重要性の認識)
6. コミュニティ (視察/公的サービスの隙間を埋めるための地域)
7. 利⽤者意識 (下野新聞社「終章を⽣きる」の影響、住⺠アンケートから)
 プロジェクトの⽬的のひとつ
「住み慣れた地域で、”望めば”最期まで安⼼して過ごせる
環境整備状況を、ドメインごとに評価する地域診断ツール
を作成する」
(最期は在宅で…と安⼼して選べる街づくり)
■基本版ツールと発展版ツール
*最⼩限の在宅療養環境構築➮まずは在宅看取り率
*主に中規模都市を対象(⼈⼝数万から20万⼈前後)
53
① 収集可能で、かつ客観的な項⽬から作成した基本版ツール
② 質的に抽出した項⽬をメインとした発展版ツール
84
55
拠点の設置
面のつながり
急性期・
緊急時対応
地区医師会
治療提供
緩和ケア
生活支援
ケアマネ
ジャー
訪問看護
具体的な評価指標(
具体的な評価指標(ファクター)
ファクター)
■具体的に評価する項目:ファクター
自治体による
多職種コーディ
ネート
(選定⽅法) ① 質的検討から項⽬を絞リ込む。
・ 基本版ツールのファクター
② 厚⽣労働省のデータや栃⽊県のデータを利⽤して在宅看取り率
との相関関係を確認。
③ 統制変数として在宅看取り率と関係を持っていた地域の「⾯積、
65歳以上⾼齢者率、社会移動率」を投⼊した重回帰分析により、
そのファクターの効果を確認。
保健所
(小児・難病・
障害者対応)
地域包括支援
センター
(高齢者対応)
自立支援
・ 発展版ツールのファクター
② 栃⽊県の在宅医療実態調査の項⽬を活⽤して、マッチングした
項⽬と在宅看取り率との関係を上記と同様に確認。
③ 在宅看取り率だけでは把握しきれない側⾯を、質的に補充(在
宅医療の対象者の⼤半は⾼齢者)。
地域コミュニティ
口腔ケア
地域住民の下支え
地域包括
ケアシステム
基本版評価ファクター (1)医療サービス
(1)医療サービス
57
基本版評価ファクター (2)支援専門職関連
(2)支援専門職関連
58
③在宅ケア ➮在宅ケアの提供状況
総事業所数、⼀事業所あたりの実利⽤⼈数・延利⽤⼈
数、⼀⼈あたりのサービス利⽤回数を⽤いて、指標化を検
討中。
・基本版ツールのファクター項⽬
⿊字:⼆次医療圏域データ(2008)で検証済み、⾚字:未検証
① 在宅医療 ➮ 在宅医療の提供状況
在宅医療サービス実施率
訪問看護ステーションの緊急時訪問の同意者の数
医師会の理解(⾃主的収集)
④基礎⾃治体 ➮⺠間で実施しにくい⾮営利活動
認知症サポーター講座開催回数(市区町村による)
② ⼊院・外来型医療 ➮ 在宅医療のバックアップ体制
平均在院⽇数
退院調整⽀援施設整備率
在宅看取り実施病院率
後⽅⽀援の有無(⾃主的収集)
基本版評価ファクター (3) 地域のあり方
56
⑤地域連携 ➮医療・看護・介護・福祉の枠を越えた地域
全体としての連携
多職種連携組織の有無
多職種連携会議の有無
地域資源マップ有無
59
60
平成23年度栃木県在宅医療実態調査の活用
⑥コミュニティ ➮地域のあり様
医療・福祉/まちづくり関連NPO数
集いの場の数(公⺠館含む)
(公⺠館の数が在宅⾒取り率に有意な正の影響)
⾃治体参加率(⾃主的収集)
⺠⽣委員(⾃主的収集)
栃⽊県が平成23年度に詳細な
在宅医療の実態調査を実施。
データの提供をお願いしたところ、
快諾を得られ、このデータを基に、
⾃主的収集データを加えた詳細
な妥当性、信頼性、重み付けの
検証を実施する予定。
⑦利⽤者意識 ➮地域の利⽤者の意識
http://www.pref.tochigi.lg.jp/e01/zaitaku
iryou.html
高齢者向け設備整備状況
(地域の在宅療養への関心度を示す代替指標)
公民館の関連講座開催・参加状況(自主的収集)
*注)⾏政の持つデータの詳細な提供を求め
るには、国からの研究費で実施されているプ
ロジェクトに限られている。
平均的な地域と⾔われる栃⽊県を基礎としてツールの評価リストを作成し、今
後、全国の基礎⾃治体へのアンケート調査を実施する予定。汎⽤性を確保し
ていく。
85
まとめ
現場ではネットワークが構築 やる気のある者のところにやる気が集まる
しかし
基礎自治体の行政マンは仕事を増やしたくない
多くの開業医は往診したくない 介護保険制度がわからない
病院医師語録
① 病院死は日本の文化だから守りたい(M氏)
② 多死時代に病院での死亡判定は合理的(O氏)
③ 医師と看護師がそばにいるところで看取られる幸せ(T氏)
④ 在宅医療なんて家族がかわいそう(O氏)
歯科医師・看護師・薬剤師・リハ職等は、在宅医療に理解
医師会長を変えると医師会が変わる
首長を変えると地方行政が変わる
市民を変えると地域が変わる
文化が変わると医師は発作的に変わる
86
第 6 回「平成 24 年度在宅医療推進のための会」
話題提供:
米山 武義 氏
静岡県歯科医師会 米山歯科クリニック 院長
「口を通して見えてくる医療と福祉の近未来」
―口腔の環境と機能を守るー
佐藤 保 氏
日本歯科医師会 常務理事
「訪問歯科診療推進のアクションプラン」
ー訪問診療への歯科医師会ビジョンー
日 時 :
平成 24 年 12 月 21 日(金)19:00~21:00
場 所 :
東京都千代田区丸の内 1-7-12 サピアタワー 6F
東京ステーションコンファレンス 605B 会議室
87
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49.39㼼13.39
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11.39㼼1.76
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第7回「平成 24 年度在宅医療推進のための会」
テーマ:
「病院から、在宅療養へ移行支援」
―移行期マネジメントの体系化・包括評価へー
話題提供:
宇都宮 宏子 氏
日 時 :
平成 25 年 1 月 25 日(金)19:00~21:00
場 所 :
東京都中央区八重洲 1-3-7 八重洲ファーストフィナンシャルビル 2F
在宅ケア移行支援研究所 宇都宮宏子オフィス 代表
ベルサール八重洲 2 階 ROOMF会議室
107
訪問看護から、見えた看護・医療の在り方
病院から、在宅療養へ移行支援
移行期マネジメントの体系化・包括評価へ
在宅で見えたのは・・患者から、生活者へ
私の家・私の生活の場・そして私の人生
・ 「森のくまさん・・」 生きた証しを夫へ伝えたい
暮らし 老い・治癒の限界 その延長線に看取り
・ 「お母ちゃん入院させたら、どうなる?」 入院回避
在宅ケア移行支援研究所
宇都宮宏子オフィス
・ ちょっとした不安に寄り添う
自立を支える
予防 自律
患者さん・家族から教えられた看護の役割
宇都宮宏子
「地域で待ってら、アカンよ!みんな、ほんまは帰りたい
んよ!」
背中を押してくれたご遺族たち・・・
何故、患者は地域に帰れないのか?
退院調整って、何?
医療管理上の問題
●入院時:入院診療計画「○週間の入院です」
どんな状態で帰れるかなあ・・きっと良くなる
元の生活に戻れるかな・・
⇒退院時に目指せる状態⇒言語化!
●ベッドサイドのNSのケアを家族は見てる・・
継続する医療管理・・自立に向けたアプローチ
(病状確認・内服管理・医療処置等)
⇒看護師による専門的な退院指導開始
●患者・家族にとって「バッドニュース」
Drの言葉伝わってる? Nsが寄り添う意味
●退院許可でたけど、家族が看れないから・・・転院?
地域連携パスにのって、回復期へ転院?
自宅退院なら、ケママネに丸投げして自宅へ?
●入院して、これからどうなる?いつまでいるの?
「うちに 帰りたい・・」
声なき声、聞こえてる?
患者は、今の病状をどう聞いて、どう思っている?
入院は、あくまでも通過点 生活の場に戻るんだ!
病状説明・治癒の限界のIC
暮らし方・暮らす場所を考えるICへ
患者さん⇒生活者 できる事・やりたい事探しへ
自己決定支援 看護師によるケアマネジメント
入院時や治療過程で退院時のイメージを共有する!
退院支援と退院調整
何故、患者は地域へ帰れないのか?
ADL・IADLからの生活・介護上の問題
退院支援⇒意思決定支援(病棟・外来)
患者が、自分の病気や病態を理解・受け止め
生活の場に帰ろうと考え始める
「受容支援」と「自立に向けた支援」
⇒本当は外来通院中から、必要!
慢性疾患・がん患者は外来での支援が重要
退院調整⇒患者の決定を可能にするための
制度・地域医療・福祉サービスへの調整
⇒退院調整専門部署(MSW・退院調整看護師)
効果的に・適時に・公平に、暮らしの場へ移行する
ケアを提供する仕組み・・・・退院支援システム
●患者はどこに帰る? 自宅・施設・誰と住んでた?
入院前・発症前の生活状況⇒低下・変化は起きるか?
⇒何かサポートを受けていたのだろうか
既に在宅サポートを受けていれば退院時には連携必要!
在宅ケアの問題点等、早い段階で連携する
●今回の入院治療によりADL
低下する可能性高い場合
●今回の入院治療によりADL低下する可能性高い場合
⇒障害を受け止め、生活スタイルの再編が必要!
患者・家族が受容し、自己決定するサポートが重要!
脳血管障害・高齢者の骨折・骨、脳転移等
障害とどう向き合って生活するかを患者と
一緒に考える看護へ!
108
医療機関における退院支援
24年度診療報酬改定
●相談室:医療費・制度利用(身障・特定疾患等)・苦情
相談員(MSW/事務)が対応 その一つに「退院相談」
●2000年 介護保険制度スタート
介護支援専門員(ケアマネ)と退院準備をする必要性
But!医療・看護の必要性、伝わっている?
1.退院調整部門の強化 看護師&社会福祉士
⇒「退院調整部署施設基準」
2.早期の取り組み・早期退院の評価
退院支援計画書:退院困難な要因・退院に係る問題
点・課題・退院に向けた目標設定・支援期間・支援概要・
予想される退院先・利用が予想されるサービス
3.地域移行を推進するため、病名・入院時の症状・退院
後に必要となる診療内容や訪問看護等の在宅療養支援
その他必要な事項を連携医療機関と確認、文書を患者
にも提供、説明した場合の更なる評価
⇒地域連携計画加算
「患者は生活者である」という視点持ってる?
●2004年 「退院調整看護師養成プログラム作成に
関する研究」
厚生科学特別研究事業
●2006~2007年「退院準備から在宅ケアを結ぶ看護師等による
支援のあり方に関する研究事業」
財)医療経済研究機構
★2008年「退院調整に対する診療報酬上の評価」新設
在宅への移行に必要な準備期間
STEP3
医療処置が必要、ターミナル期の利用者、自宅への退院調整は
「1週間以上、2
週間以上、2週間未満」準備に最低限必要である。
第3段階
医療処置を要する利用者を受け
入れる場合
サービス調整
STEP2
第2段階
受容支援と
自立支援
STEP1
第1段階
スクリーニングと
アセスメント
(外来~入院後48時間以内)
◕退院が必要な患者の
スクリーニング
◕アセスメント
◕支援の必要性を患者・家族
と共有し、動機づけする
ターミナル期の利用者を受け入れる場合 利用者の状況に関わらず受け入れる場合
%
(必要となった時点~退院まで)
%
%
◕退院を可能とするための
制度・社会資源の調整
◕地域サービス・社会資源との
連携・調整
(入院3日目~退院まで)
◕継続的にアセスメントし、
チームで支援
◕患者・家族の「疾患理解」
「受容」を支援
◕患者・家族の「自己決定」
を支援
◕「退院後の生活」を
患者・家族とともに
相談・構築
訪問看護と
連携!
出典:川越博美:早期退院における病院との連携を推進する訪問看護ガイドライン作成に
関する研究 平成14年社会福祉・医療事業財団(長寿社会福祉基金)助成事業3月
外来での『在宅療養移行支援』
外来での『在宅療養支援』
①在宅療養支援外来:看護外来
療養支援看護師
入院回避
主治医・外来NSの「大丈夫かな?」
①病態予測に基づき生活場面での指導・在宅調整
(がん患者・神経難病・慢性疾患高齢者)
②入院患者への看護面談・・入院申込み時に介入開始
オリエンテーション・入院後のパス説明・退院時の共有
退院支援が必要かどうかの情報収集・アセスメント
③「在宅療養指導」対象者への看護面談
退院後の継続指導・訪問看護へサポート依頼
④入院中の患者の退院後フォローのための関わり
外来で継続看護 訪問看護との窓口
治療の限界 病態変化 老いによる変化
●病態予測に基づき生活場面での在宅療養移行
●入院患者への看護面談
オリエンテーション・入院後のパス説明・退院時の共有
退院支援が必要かどうかの情報収集・アセスメント
慈恵医大(青戸・柏)・淀キリ等
②看護外来:在宅療養指導対象者
HPN・PEG・ストマ・HOT等 導入時と・・・
『看護』2011.8月号「外来の関わりがポイント よりよい
退院支援のシステムづくり」 日看協出版会より
医療処置や管理が加齢によりサポートが必要になる!
109
病院から地域への移行期マネジメント
在宅療養移行時のプロセスを
体系化しよう!
標準化する事で質を保障する時期!
『在宅療養移行支援』
・退院支援
入院早期~帰れる医療
キュア・ケアのマネジメント
・在宅:訪問看護
管理ではなく、自立支援
多職種との協働
★退院後2週間:医療保険
在宅療養移行支援ガイド!
地域療養モデルを作ろう!
●退院支援・退院調整を理解する事
●3段階のプロセス 訪問看護・在宅医・ケアマネに
どんな情報が、何を伝え・託すのか
★がん患者 在宅へ帰りたい・・どう生きたいか
継続する医療・看護・ケアは?合意形成できてる?
★医療依存度の高い患者・・・疾病管理・医療処置管理
生活の場で可能な医療
★NICU・GCUから退院するベビーと母親への支援
体系化:業務の流れ等の情報が、共有できるように、
系統的にまとめる事 『ナーシング・トゥディ」8月号
全国での活動、地元京都で実践へ・・
「退院支援」の伝道師
①講演会・シンポジウム
②アドバイザー活動
(医療機関・地域)
③セコム在宅医療部顧問
アドバイザー活動
④研究:聖路加看護大
千葉県立保健医療大学
退院調整看護師活動支援
千葉県香取海匝地区介入
①入院前からケアマネあり
病院~ケアマネとの連携
②新規申請でサービス調整
病院~地域包括との連携
急性期病院の看護を変える!
●退院支援システム構築を
サポートする
①院内チームでの仕組み
(3段階方式)
京都での活動
①京都府看護協会
・京都式地域包括ケア事業
在宅療養移行支援
(丹後地域・ケアマネ連携)
・認知症プロジェクト・教育
②認知症ポストセミナー
「京都文書」を実践へ!
チームカンファレンス
②地域との協働
訪問看護 退院後2週間
外来での支援へ
患者管理の視点から、
生活を知り、予防の視点
③大学講師 研究活動
活動から見えてきた共通の課題
●病院内の課題
①患者さんの全体をとらえる
時間軸で見る
「生活者」である事
看護師が何をする人?
②チーム医療ができない
ナースチームの問題
医師の意識の低さ
チームカンファ・記録
③退院調整チームの力
★医療処置を持って帰る
がん・非がんの終末期
かかりつけ医・訪問看護へ
情報提供・連携
+(ケア必要)
●都道府県看護協会
日看協
●医療機関からの依頼
⇒現状評価(看護管理者)
どう変えるのかをシェア
講演会が 動機づけに!
地域の訪問看護との
協働のキックオフへ!
●在宅医療推進事業
連携拠点事業の企画
在宅医療の拠点が必要!
●地域の在宅医療情報収集
①かかりつけ医・在宅医
●地域との課題
①地域側も含めたリーダー
在宅推進のための鍵
マネジメント力
つなぐ人 つなぐ場面
②訪問看護・在宅医
移行期マネジメント
⇒地域にある点を
ネットワークへ 体系化!
⇒地域リーダーが中心に
構築していく!
・在宅医療が可能か
・情報公開・・・医師会
在宅療養支援診療所
②訪問看護ステーション
・24時間体制
・看取りが支えられるか
・得意分野(小児・認知・リ
ハ)
③訪問リハビリ④薬局
⑤歯科医
110
●在宅医療をサポートする
病院
・看取り時期の入院
・緊急入院の受け入れ
・医療依存度の高い患者の
レスパイト入院
★緩和ケア・看護ケアの
コンサルテーション機能
在宅を補完する医療機関!
在宅医療コーディネーター
急性期病院では、認知症をもつ方が
看れない?
急性期病院看護師に、できる事は?
認知症の人が、医療を必要とする時に、
適切な時に、その人に本当に必要な医療を受ける事を
支える医療機関・医療者でありたい!
1.認知症がある事を理由に、入院を断らない!
長引かせない・生活の場に戻す退院調整機能
2.提供しようとする医療が、認知症の人の生活に
どう影響するか? 生活を根こそぎ変えてしまう?
透析・人工的栄養(経腸栄養・点滴等)・気管切開・
人工呼吸器管理・がん治療等々
アドバンス・ケア・プランニング 意思決定を支える
入院病棟:身体疾患の治療で入院すると
周辺症状が悪化した時の入院医療・・・
入院環境・治療優先のスケジュール・安全のための管理
抑制(センサーマット・ミトン)による患者へのストレス
周辺症状がさらに進行・・『看れない・退院させて・・』
⇒認知症のある方は入院医療を受けられない?!
認知症の人にとって、病院環境は 不安・恐怖・・・
1.認知症を正しく理解しているか?⇒知識不足
2.認知症看護・ケアって何?
3.長期化しないために⇒地域でどうやって支えてるの?
受講生の言葉から
病棟看護の底上げを目指す
京都府看護協会としてできる事
「あんしん病院 認知症看護能力向上研修」
京都府地域包括ケア交付金事業
11月12日:医仁会武田病院研修センター:46名受講
12月10日:京都府医師会館 100名受講予定
1月22日:舞鶴医療センター研修センター75名受講予定
1:医師から、認知症の知識を学ぶ
2:老人看護専門看護師・認知症看護認定看護師
急性期病棟でもできるケア・看護の工夫を知る
3:介護・在宅現場からの実践報告
ケアマネ・小規模多機能・介護施設から・・
入院時から地域(ケアマネ・訪問看護)と連携!
看護師の役割を見直す・できていた事を知る、
その人が求めている事を知る 退院時目標の共有
行動を管理する事から行動の意味を考える
「ちょっとの手間」をおしまないこと
その人の背景を知る 人生を知る事
⇒地域からの情報が
「患者から人生を生きる人である」事を知る初めの一歩
外来・病棟でも「物忘れ共通シート」が必要
院内での研修が必要、地域との合同研修も!
認知症ケアパスに沿った
老いても、がんになっても
家にいたいと思ったら、帰れる地域を作っていく
看護師への教育「認知症サポートナース養成研修」
1.「認知症初期集中支援」機能&
外来・診療所NSへの教育
患者・家族の言葉から、アセスメントし、支援へ
暮らし方・生活のしづらさへの工夫・サービス利用
⇒暮らし方・ケアの方法を提案
★どんな知識・技術が必要か?
2.病院・在宅での対応力向上・悪化予防・ケアとの連携
・意思決定をどう支えるか 医療同意
病態予測に基づく在宅療養コーディネート
地域を知る・生活の場に帰せる医療
あなたの 家にかえろう
あなたも わたしも
仕事が終われば家に帰る。
それと同じように
人生という仕事が終わる時は
家に帰ろう。
「おかえりなさい」プロジェクト
111
退院支援・退院調整に関する書籍
○退院支援・退院調整 ステップアップQ&A
日看協会出版会 宇都宮・山田雅子他編 新刊
○病棟から始める退院支援・退院調整の実践事例
日本看護協会出版会 宇都宮宏子編 (2009)
★ナーシングトゥディ(日看協)退院支援企画!
★退院支援実践ナビ
医学書院
2011 3月
編著:宇都宮宏子
★これからの退院支援・退院調整 ジェネラリストナースが
つなぐ外来・病棟・地域 日本看護協会出版会2011.4
編集:宇都宮宏子
三輪恭子
112
第 8 回「平成 24 年度在宅医療推進のための会」
テーマ:
「地域一般病棟」に関する調査報告
話題提供:
猪口 雄二 氏
日 時 :
平成 25 年 2 月 22 日(金)19:00~21:00
場 所 :
東京都中央区八重洲 1-3-7 八重洲ファーストフィナンシャルビル 3F
社団法人 全日本病院協会 副会長
ベルサール八重洲 3 階 ROOM6 会議室
113
内容
1. 調査の概要
「地域一般病棟」に関する調査報告
2. 回答病院の属性
3. 調査結果
全日本病院協会 医療保険・診療報酬委員会
4. 考察
2013年2月
1
内容
地域一般病棟の概念
1. 調査の概要
地域一般病棟の概念
地域一般病棟の概念
2001年9月、四病院団体協議会の高齢
者医療制度・医療保険制度検討委員会
報告書において、全日本病院協会を中
心にまとめられた概念
2. 回答病院の属性
3. 調査結果
•地域(主として一次医療圏、生活圏)の医療を支
える地域密着型病棟(病院)であり、地域住民、在
宅療養中の患者、介護施設入居者等を対象とし
て、連携を中心とした地域包括ケアを推進する病
棟(病院)
•中小病院の場合、全体で「地域一般病院」となる
が、病棟機能が多種存在し、一部がこの機能を
持つ病棟である場合「地域一般病棟」となる
4. 考察
地域一般病棟の役割
地域一般病棟の役割
①急性期医療機能
②亜急性期(急性期後)の医
療連携
③救急医療と連携
④在宅療養支援機能
2
3
地域一般病棟の医療連携
「地域一般病棟」に関する調査の目的
地域(二次医療圏)基幹病院・
急性期病院・救急救命センター等
•高度な急性期医療・救急医療
を要する患者を紹介
• 現状の中小病院(200床未満)が提供している医療を調査・分析
することにより、地域医療におけるこれらの役割を明確にし、今
後の方向性を示す
•亜急性期患者(リハビリテーション、
引き続き入院)の受け入れ
•高度でないが、入院を要する救急患
者の受け入れ
• 調査結果をもとに医療機能分化や地域包括ケア推進の議論の
中に地域一般病棟について提言する
地域一般病棟
•地域(一次医療圏・生活圏)における
軽度~中等度の急性期医療、救急
医療への24時間対応
地域住民
在宅患者
医療療養病床
介護保険施設
4
5
114
調査方法
調査票の質問項目
項目
内容
対象病院
•一般病床が200床未満の病院を対象
•DPCの状況(DPC病院、非DPC病院)、病床構成(一般病棟入院基本料
のみを算定している病院、一般病棟入院基本料以外も算定している病院)
を考慮し、各組み合わせを網羅するという視点で175病院を抽出
•地域一般病棟が提供していると想定されるような医療を提供している病院
を選択
対象患者
•調査期間中に対象病院に入院及び退院した患者のうち、一般病床及び療
養病床に入院した患者を対象
•精神・結核・感染症病床は対象から除く
調査期間
平成24年6月・7月
調査方法
•調査票の記入
•レセプトデータの提出
•患者情報はマスキングした上で、CSV形式でDVD、CD-R等の電子媒体
で提出
提出方法
調査票、レセプトデータを郵送
調査票の質問項目は以下のとおり
調査期間内に入院した患者の入退院経路を中心とした質問である
項目
内容
基本属性
入院
経路
退院
経路
病院基本情報、在宅療養支援病院の届出有無、病床数、病
床種別、平均在院日数
①救急入院
緊急である(再掲:救急車/救急車以外)、緊急ではない
②入院経路
他病院からの入院(再掲:一般病床からの転院/一般病床以
外からの転院)、介護施設及び高齢者住宅からの入院、自宅
からの入院、自院の外来からの入院
③紹介の有無
紹介があった、紹介がなかった
①退院経路
他病院への転院(再掲:一般病床への転院、一般病床以外へ
の転院)、介護施設及び高齢者住宅への退院、自宅への退
院、自院の外来
②紹介の有無
紹介した、紹介しなかった
6
7
調査の全体像
内容
今回の「地域一般病棟」に関する調査結果では、入退院経路、地域別・病院種別による相違、
疾病分類・診療報酬の算定回数・手術の実施状況、因子分析等を行い、中小病院が提供して
いる医療機能について分析した
調査票のデータ
回答病院の
属性
1. 調査の概要
レセプトのデータ
入退院経路等
• 回答病院の属性の把握 • 緊急入院率、紹介入院率、
…病床規模、所在地域等 在宅等復帰率等の把握
• 地域別、病院種別にも把握
入院患者
疾患構成
2. 回答病院の属性
診療報酬項目
算定割合
3. 調査結果
• 回答病院に入院している • 回答病院に多い算定項目に
患者に多い疾患の把握
ついて「救急医療」「施設間連
携」「在宅」の3視点で把握
4. 考察
因子分析
「地域一般病床」の機能を説明する因子を探ること
を目的に、調査票データ、レセプトデータ、疾患
データを用いて因子分析を実施
8
9
回収状況
病床規模別病院数
全病床規模別病院数は、100床未満が42.5%を占めており、更に細かくみると80-99床
が最も多く、中間の100-119床は4病院と少ない
一般病床が200床未満の病院を対象に、DPCの状況(DPC病院、非DPC病院)、病床構
成(一般病棟入院基本料のみを算定している病院、一般病棟入院基本料以外も算定し
ている病院)を考慮し、各組み合わせを網羅するという視点で175病院に依頼し、回収率
は49.7%
項目
全病床
(病院数)
一般病床*
(病院数)
数値
依頼病院数
175病院
回答病院数
87病院
回収率
49.7%
N=87病院
N=87病院 平均値119床
平均値119床 中央値121床
中央値121床
N=87病院
N=87病院 平均値86床
平均値86床 中央値81床
中央値81床
:一般病棟入院基本料、障害者施設等入院基本料、回復期リハビリテーション病棟入院料、緩和ケア病棟入院料を算定している病床の規模
*
10
11
115
平均在院日数②
看護基準(一般病棟入院基本料)の状況
(届出が一般病床の在院日数;N=81病院* )
一般病棟入院基本料は7対1が41.4%(36病院)、10対1が37.9%(33病院)と多く、この
2つで全体の約80%を占める
平均在院日数階級別にみると14-16日に一番多く分布している
病床種別にみると、DPC(一般のみ)が平均値13.7日と最短であった
平均在院日数階級別 病院数
平均在院日数
10日未満
10-12日
12-14日
14-16日
16-18日
18-20日
20-22日
22-24日
24-26日
26-28日
28-30日
30-32日
34日以上
合計
病院類型別平均在院日数
病院数 構成比
5
6.2%
2
2.5%
14
17.3%
22
27.2%
10
12.3%
7
8.6%
0
0.0%
1
1.2%
3
3.7%
1
1.2%
4
4.9%
3
3.7%
9
11.1%
81 100.0%
:10%以上
全体
DPC病院
一般のみ の病院
その他 の病院
非DPC病院
一般のみ の病院
その他 の病院
病院数 平均在院日数
87
19.6
11
17
13.7
14.5
14
45
16.7
21.3
項目
一般病棟7対1入院基本料
一般病棟7対1入院基本料(経過措置)
一般病棟10対1入院基本料
一般病棟13対1入院基本料
一般病棟15対1入院基本料
一般病棟15対1入院基本料(栄管経過措置)
一般病棟入院基本料 算定なし
合計
類型方法
• DPCの状況(DPC病院、非DPC病院)、病床構成により分類
• 病床構成は以下のように設定
- 一般のみ:一般病棟入院基本料のみを算定している病院
(亜急性期入院医療管理料の算定は含む)
- その他:一般病棟入院基本料のみならず、障害者施設等入
院基本料、回復期リハビリテーション病棟入院料、緩和ケア
病棟入院料、療養病棟入院基本料のいずれかを算定して
いる病院
病院数 構成比
36
41.4%
1
1.1%
33
37.9%
2
2.3%
6
6.9%
3
3.4%
6
6.9%
87 100.0%
:構成比の上位2位
*:無効回答6病院(無記入や不備があるもの)
12
13
在宅療養支援病院の該当状況
病院所在地の地域タイプ別病院数
市区町村と人口集中状況を考慮し地域性を大都市人口集中地区非人口集中地区の3つに
分類。調査病院の所在地は人口集中地区が最も多く46%を占める
在宅療養支援病院は回答病院全体の33.3%(29病院)であった
病院所在地別地域の分類
人口集中地区 詳細
在宅療養支援病院 該当状況別構成
大都市
大都市
(政令指定都市
(政令指定都市
・東京都区部)
・東京都区部)
に所在
に所在
100%=87病院
調査病院の
調査病院の
所在地
所在地
在宅療養支援病院
非該当
(58病院)
地域分類別 病院構成
<定義>
- 人口集中地区*とは、市区町村内におい
て、以下の条件を両方満たす地域
• 人口密度の高い基本単位区(原則とし
て人口密度が1平方キロメートル当たり
4,000人以上)が隣接し
• 隣接した基本単位区内の人口が5,000
人以上となる地域
人口集中地区
人口集中地区
<人口集中地区の概念図>
に所在
に所在
人口
集中地区
(40病院)
人口集中地区
人口集中地区
政令指定都市
政令指定都市
以外に所在
以外に所在
非人口集中
非人口集中
地区
地区
に所在
に所在
在宅療養支援病院
該当
(29病院)
100%=87病院
非人口
集中地区
(24病院)
隣接した地域の人口が
5,000人以上
5,000人未満
(非人口集中地区)
大都市
(23病院)
:基本単位区
:基本単位区で人口密度4,000人/k㎡以上
:市町村合併により、市部の地域内に農漁村的性格の強い地域が広範囲に含まれ、従来の市区町村の分類では都市的地域としての特質を必
ずしも明瞭に表されなくなり、統計の利用に不便が生じたため設定された単位
*
14
15
回答病院の属性
内容
(まとめ)
1. 調査の概要
• 回答病院は87病院であり、DPC(一般のみ)11病院、DPC(その他)17病院、
非DPC(一般のみ)14病院、非DPC(その他)45病院であった
2. 回答病院の属性
• 所在地域別にみると、政令指定都市23病院、人口集中地区 40病院、非人口
集中地区 24病院であった
3. 調査結果
• 平均在院日数は全体で19.6日、DPC(一般のみ)が平均値13.7日と最短で
あった
4. 考察
• 看護基準は7:1が回答病院の41%、10:1が38%と多かった
• 在宅療養支援病院は29病院(回答病院の33%)であった
16
17
116
分析結果の内容
分析結果の内容
Ⅰ.入退院経路等調査結果
Ⅰ.入退院経路等調査結果
Ⅱ.レセプト調査結果
Ⅱ.レセプト調査結果
Ⅲ.因子分析/因子負荷量の結果
Ⅲ.因子分析/因子負荷量の結果
18
19
入退院経路等調査における定義
全体集計結果
病床種別病院類型
「在宅等復帰率」が極めて高く、「緊急入院率」も高い
また、他の一般病床、介護施設からの入院といった紹介による入院も多くみられた
回答病院の病床構成ごとに以下のように類型し集計を行った
名称
定義
一般のみ 一般病棟入院基本料のみを算定している病院(亜急性期入院医療管理料の算定は含む)
一般病棟入院基本料のみならず、障害者施設等入院基本料、回復期リハビリテーション
その他
病棟入院料、緩和ケア病棟入院料、療養病棟入院基本料のいずれかを算定している病院
紹介率
在宅復帰率
緊急入院率
救急ルート
救急車搬送率
ウォークイン率
入院ルート
他の一般病床からの入院率
一般病床以外からの入院率
介護施設からの入院率
外来からの入院率
退院ルート
他の一般病床へ転院率
一般病床以外への病床に転院率
介護施設への入所率
外来における治療率
退院時の紹介率
介護施設及び高齢者集合住宅
調査票における入退院経路の質問項目に設定した「介護施設及び高齢者集合住宅」については、以下の
ものをその対象とする
介護保険施設(特別養護老人ホーム・老人保健施設)、特定施設(有料老人ホーム)、グループホー
ム、軽費老人ホーム、養護老人ホーム、特定施設以外の有料老人ホーム(住宅型有料老人ホーム)、
サービス付高齢者向け住宅、介護無し高齢者住宅(高齢者マンション等)
在宅等復帰率
調査票における退院経路①のうち「介護施設及高齢者住宅への退院」、「自宅への退院」、「自院の外来」に
該当した患者の比率とする
入院経路、退院経路
入院経路のうち、「自宅からの入院」と「自院の外来からの入院」を合わせて、「外来からの入院」と表記する。
また退院経路のうち、「自宅への退院」と「自院の外来」を合わせて、「外来で治療」と表記する
平均値
中央値
30.5%
26.7%
90.1%
91.9%
44.1%
45.1%
15.0%
28.9%
10.6%
26.7%
17.2%
1.9%
9.5%
71.2%
13.0%
0.0%
5.9%
76.3%
8.3%
1.7%
12.9%
77.2%
23.1%
6.5%
0.0%
10.2%
78.8%
21.5%
•入院経路等の調査につ
いては、回答病院の病床
数のばらつきを考慮し、
実数ではなく各病院にお
ける「該当患者に占める
割合」という視点で集計を
実施
•左に記載ある「平均値」
「中央値」については、各
回答病院における割合の
平均値・中央値
20
21
地域別 集計結果* (平均値)
病床種別 集計結果* (平均値)
政令指定都市において「緊急入院率」、特に「救急車搬送率」が高かったが、その他に大きな
特徴はない
:全体よりも高い数値
全体
87病院
病院数
30.5%
紹介率
90.1%
在宅復帰率
44.1%
緊急入院率
救急ルート
15.0%
救急車搬送率
28.9%
ウォークイン率
入院ルート
17.2%
他の一般病床からの入院率
1.9%
一般病床以外からの入院率
9.5%
介護施設からの入院率
71.2%
外来からの入院率
退院ルート
8.3%
他の一般病床へ転院率
1.7%
一般病床以外への病床に転院率
12.9%
介護施設への入所率
77.2%
外来における治療率
23.1%
退院時の紹介率
いずれのタイプでも「在宅等復帰率」が高く、「緊急入院率」も高かった
地域別
政令指定都市 人口集中地区 非人口集中地区
23病院
40病院
24病院
33.1%
27.4%
32.8%
90.2%
90.3%
89.6%
53.2%
39.3%
43.4%
25.0%
28.1%
10.6%
28.8%
12.7%
30.0%
14.9%
1.5%
6.9%
76.7%
18.7%
2.5%
7.2%
71.6%
17.2%
1.3%
16.0%
65.0%
8.5%
1.8%
10.6%
79.0%
24.8%
8.5%
1.3%
10.2%
80.0%
21.3%
7.7%
2.1%
19.3%
70.9%
24.2%
*:回答病院の病床数のばらつきを考慮し、実数ではなく各病院における「該当患者に占める割合」という視点で集計を実施
「平均値」にあたっては、各回答病院における割合の平均値
全体
病院数
紹介率
在宅復帰率
緊急入院率
救急ルート
救急車搬送率
ウォークイン率
入院ルート
他の一般病床からの入院率
一般病床以外からの入院率
介護施設からの入院率
外来からの入院率
退院ルート
他の一般病床へ転院率
一般病床以外への病床に転院率
介護施設への入所率
外来における治療率
退院時の紹介率
87病院
30.5%
90.1%
44.1%
:全体よりも高い数値
病床種別
DPC
非DPC
一般のみ その他
一般のみ その他
11病院
17病院
14病院
45病院
35.9%
26.6%
23.6%
32.7%
91.4%
90.6%
90.3%
86.6%
56.1%
41.5%
42.5%
35.1%
15.0%
28.9%
15.3%
19.7%
19.4%
36.7%
12.1%
29.2%
14.1%
28.2%
17.2%
1.9%
9.5%
71.2%
14.0%
0.7%
3.1%
82.1%
9.5%
0.8%
6.8%
82.8%
10.3%
0.5%
4.3%
84.9%
22.7%
2.9%
13.3%
60.5%
8.3%
1.7%
12.9%
77.2%
23.1%
10.0%
3.7%
4.8%
81.9%
25.4%
8.4%
0.2%
10.2%
81.2%
22.8%
8.1%
1.3%
6.2%
84.4%
16.7%
7.9%
1.8%
17.6%
72.7%
24.4%
*:回答病院の病床数のばらつきを考慮し、実数ではなく各病院における「該当患者に占める割合」という視点で集計を実施
「平均値」にあたっては、各回答病院における割合の平均値
22
117
23
Ⅰ.入退院経路等調査結果
分析結果の内容
(まとめ)
全体
• 「在宅等復帰率」が極めて高く(平均値90.1%・中央値91.9%)、「緊急入院率」も高い
(平均値44.1%・中央値45.5%)
• また、他の一般病床(平均値17.2%・中央値13.0%)、介護施設(平均値9.4%・中央
値5.9%)からの入院といった紹介による入院も多くみられた
Ⅰ.入退院経路等調査結果
Ⅱ.レセプト調査結果
地域別
• 政令指定都市において「緊急入院率」、特に「救急車搬送率」が高かったが、その他
に大きな特徴はない
Ⅲ.因子分析/因子負荷量の結果
病床種別
• いずれのタイプでも「在宅等復帰率」が高く、「緊急入院率」も高かった
24
25
入院患者疾患構成
入院患者疾患構成
(上位31疾患;計60%)
(MDC別;全国DPC病院・DPC準備病院*との比較)
100% =22,799
全国のDPC病院・準備病院のデータと比較すると、「神経」「外傷」が多い
全国DPC病院・DPC準備病院
(平成23年度)
調査対象病院:全体
(平成24年6・7月入院患者)
100%=22,799
格差
(全体-全国DPC病院)
100%=8,780,880
=
-
•入院患者疾患構成をDPC分類でみ
ると、肺炎・急性気管支炎と脳梗塞
がそれぞれ8%と多く、続いて股関
節大腿近位骨折4%、心不全と小腸
大腸の良性腫瘍が各3%等であった
•上位31疾患で、入院患者の60%を
占める
色付:格差が0%以上
*:全国DPC病院・DPC準備病院のデータについては、厚生労働省中央社会保険医療協会診療報酬調査専門組織(DPC評価分科会)「DPC
導入の影響評価に関する調査(平成23年度)」を使用した
26
27
診療報酬項目の算定割合
診療報酬項目の算定割合
(救急医療に関する項目)
(施設間連携に関する項目)
救急医療に関わる項目としては、「救急医療管理加算」「初診加算(休日・深夜・時間外等)」
「手術(時間外・深夜・休日)」「救急・在宅等支援病床初期加算」等が多く認められる
診療明細名称
施設間連携に関わる項目としては、「診療情報提供料(1)」「介護支援連携指導料」が多く認
められた。また、「地域連携診療計画退院時指導料(1)」「救急搬送患者地域連携紹介・受
入加算」も算定されている
算定割合
救急医療管理加算
56.1%
初診(休日)加算
59.8%
初診(深夜)加算
53.7%
初診(時間外)加算
40.2%
初診(時間外特例)加算
34.1%
時間外加算(手術)
29.3%
深夜加算(手術)
19.5%
休日加算(手術)
19.5%
救急・在宅等支援病床初期加算 (一般病棟入院基本料)
9.8%
在宅患者緊急入院診療加算(1、2以外)
7.3%
在宅患者緊急入院診療加算(在支診又は在支病)
在宅患者緊急入院診療加算(連携医療機関(1以外))
3.7%
救急搬送診療料
2.4%
診療明細名称
•算定割合とは、調査期間内に1
回以上算定している病院の割合
•レセプトデータに関しては、一般
病床に関する項目のみに限定し、
調査を実施
算定割合
診療情報提供料(1)
98.8%
介護支援連携指導料
62.2%
入院基本料減算(他医受診)
61.0%
特定入院料減算(他医受診・包括診療行為算定)
地域連携診療計画退院時指導料(1)
23.2%
29.3%
救急搬送患者地域連携紹介加算
9.8%
救急搬送患者地域連携受入加算
7.3%
特定入院料減算(他医受診・包括診療行為未算定)
6.1%
介護職員等喀痰吸引等指示料
1.2%
•算定割合とは、調査期間内に1
回以上算定している病院の割合
•レセプトデータに関しては、一般
病床に関する項目のみに限定し、
調査を実施
2.4%
28
29
118
診療報酬項目の算定割合*①
診療報酬項目の算定割合
(手術に関する項目;算定割合10%以上のみ)
(在宅医療に関する項目)
内視鏡及び腹腔鏡下手術、骨折等外傷に関わる手術が多く、「慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術」
「経皮的冠動脈ステント留置術」等も算定されていた
算定割合降順
在宅医療に関わる項目としては、在宅に関わる指導管理料、「訪問看護指示料」、「退院調
整加算」、「退院前訪問指導料」、「退院時共同指導料2」等が算定されている
診療明細名称
算定割合
胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術を
1
53.7%
含む)
診療明細名称
算定割合
89.0%
退院時リハビリテーション指導料
在宅自己注射指導管理料(1以外の場合)
69.5%
56.1%
訪問看護指示料
50.0%
在宅酸素療法指導管理料(その他)
退院調整加算(一般病棟入院基本料等)(15日以上30日以内)
46.3%
退院調整加算(一般病棟入院基本料等)(31日以上)
45.1%
退院調整加算(一般病棟入院基本料等)(14日以内)
40.2%
30.5%
退院前訪問指導料
退院時共同指導料2
18.3%
•算定割合とは、調査期間内に1
15.9%
在宅寝たきり患者処置指導管理料
回以上算定している病院の割合
14.6%
在宅人工呼吸指導管理料
•レセプトデータに関しては、一般
13.4%
在宅持続陽圧呼吸療法指導管理料
病床に関する項目のみに限定し、
9.8%
在宅中心静脈栄養法指導管理料
調査を実施
7.3%
在宅自己導尿指導管理料
6.1%
在宅成分栄養経管栄養法指導管理料
3.7%
退院前在宅療養指導管理料
1.2%
在宅悪性腫瘍患者指導管理料
1.2%
在宅自己腹膜灌流指導管理料
2 骨折観血的手術(大腿)
39.0%
13 人工関節置換術(膝)
14
20.7%
内視鏡的結腸ポリープ・粘膜切除術(長径
2cm以上)
19.5%
15 アキレス腱断裂手術
18.3%
37.8%
16 骨折観血的手術(上腕)
18.3%
35.4%
17 骨折観血的手術(前腕)
18.3%
5 鼠径ヘルニア手術
34.1%
18
6 人工骨頭挿入術(股)
31.7%
19 ペースメーカー移植術(経静脈電極)
15.9%
7 内視鏡的消化管止血術
31.7%
20 骨折観血的手術(鎖骨)
15.9%
8 皮膚切開術(長径10cm未満)
31.7%
21 骨内異物(挿入物を含む)除去術(下腿)
15.9%
9 腹腔鏡下胆嚢摘出術
28.0%
22 小腸結腸内視鏡的止血術
15.9%
10 気管切開術
24.4%
23 内シャント設置術
15.9%
23.2%
24 内視鏡的胆道ステント留置術
15.9%
20.7%
25 内視鏡的乳頭切開術(胆道砕石術を伴う)
15.9%
内視鏡的結腸ポリープ・粘膜切除術(長径
3
2cm未満)
内視鏡的大腸ポリープ切除術(長径2cm未
4
満)
11
結腸切除術(全切除、亜全切除又は悪性腫瘍
手術)
12 骨折観血的手術(下腿)
内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除
術(その他)
17.1%
*:算定割合とは、調査期間内に1回以上算定している病院の割合
レセプトデータに関しては、一般病床に関する項目のみに限定し、調査を実施
30
31
診療報酬項目の算定割合* ②
(手術に関する項目;算定割合10%以上のみ)
Ⅱ.レセプト調査結果
(まとめ)
内視鏡及び腹腔鏡下手術、骨折等外傷に関わる手術が多く、「慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術」
「経皮的冠動脈ステント留置術」等も算定されていた
入院患者の疾患
算定割合降順
診療明細名称
算定割合
38 小腸切除術(悪性腫瘍手術以外の切除術)
26 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術
15.9%
27 胃切除術(悪性腫瘍手術)
13.4%
28 関節鏡下半月板切除術
13.4%
29 関節内骨折観血的手術(足)
13.4%
30 経皮的シャント拡張術・血栓除去術
13.4%
42
31 経皮的胆管ドレナージ術
39
脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(椎弓
形成)
• MDC分類で全国のDPC病院・準備病院のデータと比較すると、「神経」「外傷」が多かった
• 入院患者疾患構成をDPC分類でみると、肺炎・急性気管支炎と脳梗塞がそれぞれ8%と
多く、続いて股関節大腿近位骨折4%、心不全と小腸大腸の良性腫瘍が各3%等であった
12.2%
12.2%
40 胆嚢摘出術
12.2%
41 虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの)
12.2%
内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術
(早期悪性腫瘍粘膜下層)
診療報酬項目算定割合
12.2%
13.4%
43 内視鏡的乳頭切開術(乳頭括約筋切開のみ)
12.2%
32 結腸切除術(小範囲切除)
13.4%
44 ペースメーカー交換術
11.0%
33 痔核手術(脱肛を含む)(根治手術)
13.4%
45 経皮的冠動脈ステント留置術
11.0%
34 人工肛門造設術
13.4%
46 人工関節置換術(股)
11.0%
35 内視鏡的大腸ポリープ切除術(長径2cm以上)
13.4%
47 水頭症手術(シャント手術)
11.0%
36 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管)(その他)
12.2%
48 椎間板摘出術(後方摘出術)
11.0%
49 内視鏡的食道及び胃内異物摘出術
11.0%
37 骨内異物(挿入物を含む)除去術(膝蓋骨)
12.2%
• 救急医療に関わる項目は、「救急医療管理加算」「初診加算(休日・深夜・時間外等)」「手
術(時間外・深夜・休日)」「救急・在宅等支援病床初期加算」等が多かった
• 施設間連携に関わる項目は、「診療情報提供料(1)」「介護支援連携指導料」が多く認めら
れた
• 在宅医療に関わる項目は、在宅に関わる指導管理料、「訪問看護指示料」、「退院調整加
算」、「退院前訪問指導料」、「退院時共同指導料2」等が算定されていた
• 手術については、内視鏡及び腹腔鏡下手術、骨折等外傷に関わる手術が多く、「慢性硬
膜下血腫穿孔洗浄術」「経皮的冠動脈ステント留置術」等も算定されていた
50 脳動脈瘤頸部クリッピング(1箇所)
11.0%
*:算定割合とは、調査期間内に1回以上算定している病院の割合
レセプトデータに関しては、一般病床に関する項目のみに限定し、調査を実施
32
33
分析結果の内容
因子分析実施の目的
因子分析の概要と実施目的
•本調査の回答病院のデータをも
とに「地域一般病床」の機能を
説明する因子を探ることを目的
に、調査票データ、レセプトデー
タ、疾患データを用いて因子分
析を行う
Ⅰ.入退院経路等調査結果
Ⅱ.レセプト調査結果
F1 救急対応機能
F2 在宅復帰機能
a32
a42
a52
X1 初診加算 算定数
誤差 E1
X2 救急医療管理加算 算定数
誤差 E2
X3 救急車 受入率
誤差 E3
X4 肺炎 患者数
誤差 E4
X5 脳梗塞 患者数
誤差 E5
F1
a11 救急対応
機能
因子負荷量
F2
a12 在宅復帰 ・・・
機能
・
・
・
X1
初診加算
算定数
変数
34
観測変数
(共通因子を探るのに使うデータ)
a11
a21
a31
・
・
・
Ⅲ.因子分析/因子負荷量の結果
共通因子
(今回求めるもの)
・
・
・
•因子分析とは、多数の量的デー
タから、その事象に強い影響を
与えている変数の集合を作り、
それぞれに共通する特性を探る
手法であり、多変量解析の手法
の一つ
概念図
誤差 E1
因子
35
119
最終的な因子分析の結果/因子負荷量
因子分析の方法
因子1
項目
DPC
救急車
060210 ヘルニアの記載のない腸閉塞
060100 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。)
060340 胆管(肝内外)結石、胆管炎
060035 大腸(上行結腸からS状結腸)の悪性腫瘍
060020 胃の悪性腫瘍
150010 ウイルス性腸炎
060130 食道、胃、十二指腸、他腸の炎症(その他良性疾患)
110310 腎臓または尿路の感染症
060140 胃十二指腸潰瘍、胃憩室症、幽門狭窄
040080 肺炎、急性気管支炎、急性細気管支炎
010060 脳梗塞
160100 頭蓋・頭蓋内損傷
010040 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)
050050 狭心症、慢性虚血性心疾患
160690 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。)
160800 股関節大腿近位骨折
070350 椎間板変性、ヘルニア
010310 脳の障害(その他)
060570 その他の消化管の障害
161060 詳細不明の損傷等
診療情報提供料(1)
初診加算(休日・時間外)
休日・時間外・深夜加算(手術)
脳血管疾患等リハビリテーション料(1)(廃用症候群以外)
初期加算(リハビリテーション料)
早期リハビリテーション加算
リハビリテーション総合計画評価料
運動器リハビリテーション料(1)
退院時リハビリテーション指導料
救急医療管理加算
退院調整加算(一般病棟入院基本料等)
寄与率
累積寄与率
• 調査票データ(入退院経路データ)・レセプトデータ・疾患データの3つが揃う82病院を対象
• データに関しては、各病院の病床数の違いを考慮して、以下のように加工して用いた
– 調査票データ(入退院経路):各病院における該当患者に占める割合
– レセプトデータ:各病院の一般病床における一病床あたりの算定件数
• 病院属性、調査票データによる入院・退院ルート、疾患、レセプト算定項目等から60項目を
変数に初期固有値を算出し、因子数を4つに設定
• 最終的に共通性の推定値が低い(0.3未満)、病院所在地域(政令指定都市・人口集中地
区・非人口集中地区)等を含む計27項目を変数から除去し、33項目で因子分析を実施
• 因子抽出法は主成分分析、回転はバリマックス法を選択
• 最終的な累積寄与率は47.4%
36
共通因子からみる地域一般病棟の機能
病院タイプ
ルート
消化器
消化器
消化器
消化器
消化器
小児
消化器
腎尿路
消化器
呼吸器
神経
外傷
神経
循環器
外傷
外傷
筋骨格
神経
消化器
外傷
退院/在宅
救急
救急
リハ
リハ
リハ
リハ
リハ
退院/在宅
救急
退院
0.52
0.09
0.79
0.78
0.68
0.64
0.63
0.59
0.57
0.56
0.53
0.49
-0.24
0.01
-0.32
-0.01
-0.10
-0.03
-0.06
-0.02
0.04
-0.20
0.59
0.31
0.11
-0.21
0.09
0.09
-0.11
0.13
0.26
0.07
0.05
15.5
15.5
因子2
0.32
0.64
0.01
-0.09
-0.05
-0.09
-0.12
-0.05
-0.07
0.09
0.14
-0.08
0.74
0.70
0.61
0.41
-0.17
0.01
-0.14
-0.01
-0.23
-0.08
0.36
0.79
0.74
0.60
0.59
0.56
0.37
0.10
0.32
0.11
0.02
14.7
30.3
因子3
因子4
-0.05
0.10
0.09
-0.10
0.11
-0.16
-0.18
-0.01
-0.09
0.13
0.05
0.01
0.02
-0.03
0.03
-0.15
0.72
0.58
0.49
0.01
-0.09
0.42
0.14
0.20
-0.04
0.09
0.49
0.55
0.66
0.52
0.50
-0.05
0.04
9.1
39.4
-0.56
0.36
0.06
-0.12
0.05
0.01
-0.13
-0.06
0.09
-0.10
0.10
0.08
-0.11
-0.21
-0.03
-0.11
-0.06
0.03
-0.14
0.75
0.50
0.47
0.05
0.17
0.09
-0.10
-0.06
-0.03
0.06
0.19
-0.02
0.80
0.51
8.0
47.4
最終的な
共通性
0.69
0.56
0.64
0.65
0.48
0.44
0.46
0.36
0.34
0.35
0.31
0.25
0.62
0.54
0.47
0.20
0.56
0.34
0.28
0.57
0.32
0.44
0.50
0.79
0.57
0.42
0.60
0.63
0.59
0.33
0.42
0.66
0.26
因子抽出法:主成分分析
回転法:バリマックス法
: ≧ |0.4|
: ≧ |0.7|
37
内容
機能の特徴
(因子1.)
(因子1.)
消化器系疾患
消化器系疾患 連携機能対応
連携機能対応
(因子2.)
(因子2.)
脳血管疾患
脳血管疾患 救急対応機能
救急対応機能
(因子3.)
(因子3.)
整形疾患
整形疾患 リハビリテーション対応機能
リハビリテーション対応機能
(因子4.)
(因子4.)
非定型的な病態の救急機能
非定型的な病態の救急機能
1. 調査の概要
• 腸閉塞、小腸大腸の良性疾患、胆管結石等臓器系疾患を対応
• 診療情報提供料にも負荷があり、連携による早期退院を行う
• DPC病院が担っている傾向が強い
2. 回答病院の属性
• 脳血管疾患(脳梗塞、頭蓋・頭蓋内損傷、非外傷性頭蓋内血腫)に対
応
• 特に救急車による入院の受入れに対応し、時間外による手術も行う
• リハビリテーションの初期加算・早期リハビリテーションにより、早い
段階からリハを実施し、脳血管の発症から復帰への対応機能を担う
3. 調査結果
• 整形疾患(胸椎、腰椎以下骨折損傷、股関節大腿近位骨折、椎間板
変性、ヘルニア)に対応
• 運動器リハビリテーションや、退院時リハビリテーション指導も担う
4. 考察
• 脳の障害(その他)、その他の消化管の障害、詳細不明の損傷等と
いった疾患名が明確につきにくい急患に対応
• 救急医療加算・退院時調整加算の算定に特徴があり、入院時から早
期退院を見越した対応を担う
• 非DPC病院が担っている傾向が強い
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考察①
考察②
今回の調査結果は、中小病院における一般病床が行っている医療機能として、次のことが示
された
• 今回の調査では因子分析を行ったが、累積寄与率は47.4%であった
- 地域一般病棟の特徴を半分程度しか説明することできなかった
- 類型化が困難な疾患や患者を診ている可能性が考えられる
•• 平均在院日数は比較的短く、看護基準は7:1、10:1が主体である
平均在院日数は比較的短く、看護基準は7:1、10:1が主体である
•• 救急車受入れ、緊急入院の対応、外傷・内視鏡手術・脳血管疾患等の急性期疾患の対応
救急車受入れ、緊急入院の対応、外傷・内視鏡手術・脳血管疾患等の急性期疾患の対応
を多く行っている
を多く行っている
•• 他の一般病床からの受け入れも多く、リハビリテーションを積極的に行っている
他の一般病床からの受け入れも多く、リハビリテーションを積極的に行っている
•• 在宅等復帰率が極めて高く、訪問看護指示、退院調整等の連携医療を行っている
在宅等復帰率が極めて高く、訪問看護指示、退院調整等の連携医療を行っている …等
…等
•• 地域(政令指定都市・人口集中地区・非人口集中地区)によって提供している医療に大き
地域(政令指定都市・人口集中地区・非人口集中地区)によって提供している医療に大き
な差異はなかった
な差異はなかった
• 因子4「非定型的な病態の救急機能」として、非DPC病院では疾患名が明確につきにくい急
患を受けていることが明らかになった
- この因子は、救急車による入院率があまり高くないことから、比較的軽度の病態の高齢者
が救急(ウォークイン)もしくは通常外来から入院している例が多いと考えられる
- こうした患者を診ているということは、24時間365日、必要に応じて入院医療を提供できる
体制を整備することを通じて地域医療・在宅医療を支える、地域一般病棟の特徴のひとつ
であろう
これらの結果は、全日病が提唱している地域一般病棟の医療機能と概ね相違がなく、様々な
地域で中小病院の医療機能が有効に機能していることが示唆された
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