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帝京大学医学部附属病院様

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帝京大学医学部附属病院様
モバイルソリューション 導入事例
帝京大学医学部附属病院 様
国内最大規模の新病院棟に業界最大級のVoIPシステムを構築
音声・データ兼用の「onefone 」で医療現場のワークスタイル変革を推進
™
東京・板橋にある帝京大学医学部附属病院様は、2009年5月に開院した国内最大規模の新病院棟に、NECの「UNIVERGE SV 7000」
とNTTドコモのFOMA ®/無線 LANデュアル端末「onefone™(ワンフォン)」を組み合わせたフルIPのコミュニケーションインフラを
導入しました。音声とデータを1台の端末に統合し、ナースコールなどをはじめとする各種機器との連携でいつでもどこでも患者様の
情報を伝達・確認できる仕組みは医療現場を支えるスタッフのワークスタイル変革に寄与しています。
*FOMA ®/無線 LANデュアル端末「onefone」は、内線専用(無線 LAN)で利用しています。
医療現場の“時間節約”を目指し
円滑なコミュニケーション環境の構築に着手
帝京大学
本部情報システム部 部長
医学部麻酔科学講座 准教授
澤 智博
氏
帝京大学
医療情報システム研究センター
助教
水谷 晃三
氏
なかなか到着せず、問い合わせてみると院内での検査に
時間がかかっていた、というようなことが実際にありま
全国に 82 ある特定機能病院の 1つとして高度な医療を
す」と、澤氏は語ります。現場の状況がリアルタイムに共
提供している帝京大学医学部附属病院様は 2009 年 5月、
有されていれば、このような問題も解消できることは間違
充実した医療体制でさらなる地域貢献を目指し、病床数
いありません。
「つまり、スタッフ間で円滑なコミュニケー
1154 床の国内最大規模を誇る新病院棟を開院しました。
ションがとれる仕組みを導入すれば、医療現場におけるさ
地上19 階・地下 2 階の館内には、最新の医療設備・機器
まざまなロスタイムをなくし、その分だけ多くの患者様の
を備えた 23 の診療科と救命救急センターや総合周産期
ケアができるようになると考えたのです」
(澤氏)。
母子医療センターなどの施設に加え、レストラン、コンビ
ニエンスストア、理・美容室、銀行、素晴らしい眺望の庭
園等々、入院・外来の患者様が安心かつ快適に過ごせる
環境が整えられています。
お 客 様 名:帝京大学医学部附属病院
所 在 地:東京都板橋区加賀2-11-1
病 院 長:小寺 一興
設
立:1971年9月
病 床 数:1154床
事 業 内 容:特定機能病院、がん診療連携拠点病院、
災害拠点病院などの承認・指定を受け、
高度な医療を提供。救急医療施設とし
て救命救急センター、総合周産期母子
医療センターも設けている。
U R L:http://www.teikyo-u.ac.jp/hospital/
受け入れた時、手術室を空けて医師が待機しているのに
他社の先進事例で
無線LAN内蔵携帯電話の効用を確信
さらに、医療現場の効率的な情報伝達・共有を実現する
2005 年にスタートした新病院棟の建設計画の中で、そ
ためのコミュニケーションインフラも構築されました。
のインフラ整備については、当初から音声とデータを統
帝京大学・本部情報システム部部長・医学部麻酔科学
合した IP ネットワークを前提に検討され、モバイル端末
講座准教授の澤智博氏は、
「新病院棟に構築したインフ
も無線 LAN で接続する方法が考えられていました。電子
ラは、当院が掲げる『ヘルシー・ホスピタル』を実現する
カルテなど秘匿性の高い情報をやり取りする医療機関で
手立ての 1つです」と説明します。
は、音声はもとよりデータ系でもネットワークを複数の
ヘルシー・ホスピタルには、①来院する患者様が健康にな
系統に分けるケースが多く見られますが、澤氏は、
「情報
ること、②多忙を極める医療スタッフが健康で安心して仕
通信技術の進歩を考えれば、物理的なネットワークは集
事に従事できること、③安定した医療の提供を継続する
約してもセキュアで安定した環境は実現できると判断し
ために病院自体の経営が健全であること、の 3 つの意味
ました」と話します。
が込められています。そして、新しいコミュニケーション
他方、コミュニケーションシステムのベンダーについても、
環境の構築に際しては、医療現場における“時間の節約”
早い段階で NEC に目が向けられていました。音声とデー
に着目し、モバイル端末を駆使した音声・データ統合シス
タを1台に統合できる端末として、NTTドコモから提供
テムの導入を検討しました。
されている FOMA ® /無線 LAN デュアル端末に注目して
多忙を極める医療現場の中でも、スタッフの待ち時間が
いたからです。
発生するケースは多々あります。
「例えば、救急の患者様を
そのソリューションに対する関心を一層高めたのが、2007年
http://www.nec.co.jp/univerge/
モバイルソリューション 導入事例
帝京大学医学部附属病院 様
9 月に香港 上 海ホテルズ 社様 が開 業した「ザ・ペ ニン
有 線・無 線 を 合 わ せ て 約
シュラ東 京」の 導入事 例 でした。NEC が 構 築 を手が
1800 台の電話端末を収容
け た 同 ホ テル の シ ス テム に 対 して、
「モ バイル 端 末
したフル IP システムは、医
(FOMA ® N902iL)を宿泊客向けに活用した点もさるこ
療機関としては過去に例の
とながら、館内の他の機器・システムとメッセージング
無線IP電話機を使ったナースコール連動システム全体図
ナースステーション
病室/廊下
トイレ/浴室
公衆網
★往診時には通常の携帯電話
として使用できます
ない規模を誇ります。
機能的なポイントとしては、
非常に興 味を持ちました」という澤氏は、同ホテルに
ナースコール連携端末にお
足を運んで実際の利用場面をチェックし、
「 これは医療
いて呼出場所や要件を直感
現場にも応用できる」と確信したそうです。
的に把握できるように工夫
無線アクセスポイント
を凝らしたことがあげられ
IP電話機
ま す。
「onefone™」に 搭 載
ナースコール連携に加え
バイタルデータのアラート通知も実現
SIP対応テレフォニーサーバ
SV7000
★事務用内線電話とも通話できます
★外線への発着信ができます
★同時に8台までを呼び出します
FOMA®/無線LAN
最初の1台が応答すると、通話を開始します
デュアル端末
(ワンフォン)」
「onefone™
★複数台のナースステーションからの
カナ漢字表示
呼び出しを受けることができます
イルミネーション&着信音変更
された着信音・イルミネー
ション設定機能を応用する
こうして新 病 院 棟には、SIP 対応テレフォニーサーバ
★看護師さん同士の連絡も
可能です
事務室
公衆網
機能を連携させたスタッフ向けの情報伝達の仕組みに
ことによって、PHS 以上の
「UNIVERGE SV7000」をコアとして、IP 対応ユニファ
ユーザーインターフェースを実現しています。
性に対する認識の高まりを明確に示しています。
イドメッセージシステム「UnifiedStar i」、外線着信用の
また、ナースコールの使用が困難である重篤な患者様へ
フル IP システムならではのメリットもすでに享受できて
自動音声応答システム「VoiceOperator」、767台の IP
のより迅速な対応を可能とするため、病室に設置したバ
います。澤氏は、
「開院から1カ月ほどで一部の部屋を用
多機能電話機、11台の無線 LAN 制御システム「WL コン
イタルデータの検診装置と連携させ、異常値が出た際の
途変更したのですが、LAN ケーブルを挿し替えるだけで
トローラ」、500 台の無線アクセスポイントなどを LAN 上
アラート情報をインスタントメッセージで担当の医師や
電話機の移設が完了しました。病院というのはレイアウ
に配したコミュニケーションインフラが構築されました。
看護師に通知する仕組みも試験運用しています。
ト変更が頻繁に行われるので、コストと作業負荷の削減
また、病棟での業務に欠かせないナースコールシステム
効果も大きいはずです」と話します。
とも連携しています。
予想以上の高評価を受け
次なるステップへ意欲
モバイル端末には、インスタントメッセージや電話帳
連 携、将来のサーバとの連 携など拡張 性を考慮して、
今後の計画としては、まず検診装置との連携を本格的に
活用していくことがあげられます。
「利用シーンを広げる
べく、アラートの形態も増やしていく考えです」と澤氏は
FOMA ®/無線 LAN デュアル端末の最新機種「onefone™
澤氏は、VoIP・モバイル環境に対する院内の評価につい
言います。
(ワンフォン)」を採用。看護師向けのナースコール連携端
て次のように語ります。
「使い勝手や音声品質などへの不
また、モバイル環境での位置情報を利用したサービスの
末として 118 台、医師を中心としたスタッフ向け端末とし
満やクレームを覚悟していましたが、まったくといってい
提供も検討が進められています。帝京大学・医療情報
て 679 台を導入。加えて、NEC が提供する構内専用無線
いほどありません。また、事前の機能説明を行わなかった
システム研究センター助教の水谷晃三氏は、
「例えば、看
IP 電話機「MH250」も 265 台利用しています。
にも関わらず、若い研修医などは連絡手段にインスタン
護師が携帯している端末の位置を把握することにより、
トメッセージを積極的に活
館内で緊急事態が発生した際などに、そのエリアにいる
用し始めています。ここま
看護師をピックアップして迅速に指示を出すことができ
でス ムーズ に 業 務 に 浸 透
ます。また、車椅子に無線 LAN 端末を装備したり患者様
し、これほど早くワークス
に端末を携帯いただくことで、館内放送でお呼びするこ
長距離内線
(高校、幼稚園...職員駐車場、ゴミ処理施設)
タイルの変革に貢献すると
となく、近くにいる看護師が直接お声がけできるように
ナースコールシステム(アイホン社製)
は正直なところ思っていま
なるなど、より優しい看護が可能になると考えています」
新電話システム概要
アナログ加入回線
UNIVERGE SV7000 タイプ LL
アナログ電話機(直通回線用)
二重化
INS1500
PIR
PRI
公衆網
PIR
LLC
ナースコール親機(NFX 形)
ナースコール
制御装置
SPA-
ATI PIR SC51
ナースコール
制御装置
デスクトップ型中継台
ナースコール子機
PIR LC
保守
コンソール 課金装置
FOMA ® /無線 LANデュアル端末
「onefone™
(ワンフォン)
」
(ナースコール端末)
VoiceOperator
FAX 装置
RADIUSサーバ
UnifiedStar i
DHCPサーバ
IP多機能電話
UNIVERGE
WLコントローラ
無線
アクセスポイント
UNIVERGE Terminal
MH250
(一般無線端末)
FOMA ® /無線 LAN
デュアル端末
「onefone™
(ワンフォン)
」
(一般無線端末)
せんでした」。
と話します。
さらに、勤務シフトに合わ
帝京大学医学部附属病院様では、新病院棟の高度なイ
せて端末を共有している病
ンフラを生かして、医療現場の進歩に寄与する研究にも
棟や、当初は導入を予定し
注力していく構えです。そして澤氏は、
「医療者がヘル
ていなかった外来担当のス
シーに働ける環境作りのベストプラクティスとして、当院
タッフから「モバイル端末を
の成果が他の医療機関の役に立てばと思っていますし、
追 加してほしい」という要
今回のインフラ構築をサポートしてくれた NEC にも、そ
望も寄せられています。こ
の経験・ノウハウを生かして医療業界に貢献してほしい
のことも、システムの 有用
と願っています」と語っています。
お問い合わせは、下記へ
企業ネットワークソリューション事業本部
UNIVERGEインフォメーションセンター
TEL: 0120(75)7400
E-mail:[email protected]
●「onefone™(ワンフォン)」とは、株式会社NTTドコモのFOMA ®/無線LANデュアル端末です。
●「onefone」、
「FOMA」、は株式会社NTTドコモの商標または登録商標です。
●本カタログに記載されている会社名、製品名は、各社の商標または登録商標です。
●このカタログの内容は改良のため予告なしに仕様・デザインを変更することがありますのでご了承下さい。
日本電気株式会社 〒108-8001 東京都港区芝五丁目7-1(NEC本社ビル)
2009年9月現在
Cat.No. G01-09090022J Ver.1 09092001BCC367
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