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おいでよ深谷に 市民が主役のまちづくり

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おいでよ深谷に 市民が主役のまちづくり
おいでよ深谷に 市民が主役のまちづくり
深谷市総合政策部ガーデンシティふかや推進室 岡田 真
「自慢の出来る美しい街の実現へ」
な「ミニ公園」を市民と協働でつくり上げようと考
えました。
花や緑のある生活を楽しもうという人が増えてい
ます。
「自分たちの街は自分たちの手できれいにする」
を合言葉に市民が主役のまちづくりを目指し、「自
慢の出来る美しい街の実現」に向けて、深谷市では、
個人の庭を公開するオープンガーデン(深谷オープ
事例・取組紹介
ンガーデン花仲間)や、市民ガーデニングボランティ
ア・アダプト制度による街中の花壇整備など、市
民の手によるガーデンシティづくりが始まっていま
す。
最初に手がけたことは、花好きでリーダー的に活
今回は、市民と行政が互いに協力し取組んで出来
動していただける方を探すことから始めました。幸
上がった、
「ミニ公園」づくりについて紹介します。
運にも、この周辺には、「深谷オープンガーデン花
「花とみどりのオアシスづくりから」
仲間」の会員が数名おり、この方々に「ミニ公園」
の計画を伝えたところ二つ返事で「是非やってみた
深谷市では、アダプト制度により市民が管理して
い」という言葉が返ってきました。
いる花壇や公園がいくつかあります。
市民の郷土愛の意識の高さを改めて実感させられ
「アダプト」とは、英語で養子縁組をするという
ました。
意味で公園や道路、緑地等の公共空間を市民のみな
協力者の募集については、この方々が中心となり
さんが里親となり一定区域の緑化・美化・清掃活動
周辺住宅に一軒ずつ足を運び呼びかけ、1ヶ月足ら
等を行うもので、これを市が支援するものです。市
ずで38名の主婦など花好きな仲間が集まりました。
民と行政が互いの役割分担を定め、両者のパート
6月22日の説明会では、アダプト制度での管理
ナーシップのもとで進めていくものです。
方法や考え方など、既存の公園とは違い自分たちの
この制度は、当初、主に市民の自主性に任せ活動
手でつくりあげ、出来上がってからの管理について
の支援を行ってきましたが、現在では、それに加え、
も自分たちで行っていくことを確認しました。
積極的に花好きな地域住民などに呼びかけを行い、
集まっていただいた地域住民からは、みんなで「や
新たにアダプト団体を立ち上げ活動を支援しており
りましょう」という力強い声があがり、花とみどり
ます。
のオアシスづくりの第一歩がここから始まりまし
この取り組みの第1号として、平成19年の秋に
た。
開通した幹線道路脇にある、写真のような長さ約
100メートル、幅約6メートルの公共用地(残地)
に目を付け、ここに憩いの場、交流の場となるよう
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当初の公共残地
「デザインも自分たちの手で」
「ミニ公園」のデザインも自分たちの手で行いま
した。その理由は、市民の考えで一からつくり上げ
でした。掘り下げた地面に砕石を敷き、たこ(重さ
ていくことにより、その後の管理にも気持ちの入り
のあるもので地面を突き固めるもの)で転圧し、そ
方が違うからです。
の上に砂を入れて高さを調整し、花壇の周りにレン
7月17日のデザインの検討会では、一枚のロー
ガを敷き詰めました。仕上げに敷き詰めたレンガの
ル紙に描いた「ミニ公園」となる場所の図面を基に、
上に目地となる砂を入れ、上からほうきで掃き完成
どのようなデザインにしていくか参加者が意見を交
です。
わし、実際にマジックなどで花壇の位置などを書き
朝から夕方まで3日がかりで約2000個のレンガ
込む形で行いました。植え込む花木や植物なども自
をプロ並みに敷き詰めました。
分たちで考え、市は出来上がったデザインを基に図
面を作成し、必要な資材類を検討し、出来るだけ市
民要望を取り入れる方向で進めました。
事例・取組紹介
レンガ敷き教室
あまりにも上手にできたため、一部デザインにな
公園デザインの検討会
「自分の庭に活用できる三つの教室」
市として、単なる「ミニ公園」づくりだけではな
かった園路もレンガ敷きに変更するなど、楽しく素
人でもきれいにできた実り多いレンガ敷き教室にな
りました。
「樹木選定及び植栽教室」
く、活動に参加している方々の庭が花や緑でいっぱ
レンガ敷きが完成したら、ミニ公園の全体のイ
いになるように「ガーデンシティふかや」のまちづ
メージが見えてきたため、今度は樹木を選ぶ検討会
くりにつなげるためにも、三つの教室方式で「ミニ
となりました。
公園」づくりを進めました。
樹木の選定にあたっては、樹木に詳しいメンバー
「素人によるレンガ敷き教室」
を中心に、参加者それぞれが、落葉か常緑か、高木
か低木か、20年後の樹木の成長などを予想しなが
その一つが「素人によるレンガ敷き教室」の開催
ら好みの樹木を選定し、その樹木についての特徴等
です。
を話し合いました。
「これが本当に素人で」と思えてしまうほど上手
ここで注意したことは、今後の管理についてです。
に仕上がりました。9月1日、現地には30名以上
高木の剪定、害虫駆除については市が担当し、低木
の方が集まり、レンガ敷きについて、職員(素人)
の剪定、落ち葉の清掃などは自分たちで行うことを
の説明を基に実際にレンガを敷いてもらいました。
再確認しました。
まずは、地面を掘り下げて基礎づくりです。水糸を
その結果、管理しやすい樹木ということと「ミニ
張り水平を確認しながらの作業ですが、皆さん真剣
公園」のイメージに合うものとして「もみの木・ソ
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ヨゴ・オリーブ・ジュンベリー・桂」が公園のポイ
10月27日当日は、なんと台風の影響で大雨と
ントとなる場所に植栽されることになりました。
なってしまい、教室の開催が危ぶまれましたが、講
次に開催したのが「植栽教室」です。
師や地域住民から、「芝張りは雨でも大丈夫だから
この教室は、10月1日に地元花園商工会青年部
やりましょう」と言うことでカッパを着ての教室と
の植木屋さんを講師として実施しました。
なりました。こんな悪天候にもかかわらず15名の
当日は、雨にもかかわらず20名の地域住民が参
地域住民が集まってくれました。
加しました。
講師から芝生の並べ方やその後の管理、目土のや
まず、植栽する為の穴掘りから始めました。穴の
り方や目土の種類など、芝生をきれいに保つコツを
深さも樹木の性質により異なることや、季節によっ
学びながら、「ミニ公園」全体に2日がかりで芝を
て根の伸び方が違うこと、また、樹木にも顔があり、
張りました。プロにも負けないような「ミニ公園」
植栽方向や公園とのバランスも見ながら植栽しまし
の出来上がりに、みんな大喜びでした。
た。来年の春ごろには、剪定教室も実施していく予
事例・取組紹介
定です。
芝張り教室
もみの木植栽
今回、三つの教室を取り入れたことにより、今後
のガーデニングに役立つ基礎を学んでもらえたと
次に、花壇と樹木を抜ける園路づくりです。出来
るだけ予算を抑えるために、国営武蔵丘陵森林公園
や埼玉県農林公園から丸太やチップを提供いただ
「名前の決定」
き、園路が完成しました。
「ミニ公園」が出来上がりつつある11月初旬に正
レンガに樹木、丸太でサイドをきめた園路に歩き
式にアダプト制度で管理するために、「ミニ公園」
やすいチップが入ることで一段と「ミニ公園」がき
及び会の名前を決める会議を開催しました。公園の
れいになり参加者のボルテージもさらにアップしま
イメージからミニ公園名は「もみの木ガーデン」と
した。
命名し、会の名前は「もみの木ガーデン倶楽部」に
「芝張り教室」
決定しました。
この段階で会員は41名となりましたが、会員の
「レンガ敷き教室」、「樹木の植栽教室」に続き三
募集はいつでも受付けており、誰でも参加できるよ
番目に実施したのが「芝張り教室」です。
うに「もみの木ガーデン」には掲示板を設置し、活
今回の講師も花園商工会青年部の植木屋さんにお
動日や今後の予定が分かるようにしています。
願いしました。
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思っております。
「待ちにまった花の植栽」
まり盛大に開催できました。
当日は、漬物や団子などを持ち寄りながらのお披
「もみの木ガーデン」にはいくつかの花壇と地域
露目会となり、地元の方の笑顔が絶えない、今まで
住民が自宅で育てた花などを自由に植えて楽しめる
忘れていた地域の輪を改めて感じさせてくれまし
花壇を造りました。
た。
花壇に植え込む花も「もみの木ガーデン倶楽部」
のメンバーが選定していますが、季節を楽しめる花、
管理しやすい花、永く楽しめる花を選んでいます。
植栽した樹木の周りの花壇には、春をイメージしな
がら、秋から春まで彩りなどを楽しませてくれるビ
オラ・パンジー、また、季節を感じるためのチュー
リップの球根などを植え込みました。
ルドフラワーの種を蒔き、季節ごとに楽しめる宿根
事例・取組紹介
「もみの木ガーデン」の中の広い花壇には、ワイ
煮ぼうとうパーティ
草や自宅に咲いているお気に入りの花などを植え込
ちなみに、深谷ではいつでも煮ぼうとうが食べら
みました。
れます。有料ですが・・・・・。
シンボルツリーの周りには、ブルーやホワイト等
今後、「もみの木ガーデン」には、会員の手づく
のビオラが入り、樹木のみどりと花のバランスも非
りのベンチやオブジェなどが設置される予定です。
常に良く、
「もみの木ガーデン」全体が一層引き立ち、
すでに、水遣りや除草などの管理については、4
この場所が地域の方々にとって憩いの場所となるこ
班に分かれて一週間交代で実施しています。
とと確信できました。
手入れをすることにより、春には今とは違う素敵
な「もみの木ガーデン」に変身し、きっと市民から
喜ばれるみどりのオアシスとなるでしょう。
花の植え込み
「憩いの場所で煮ぼうとう」
ほぼ完成の「もみの木ガーデン」で、お披露目も
兼ねて11月14日に郷土料理「煮ぼうとう」パーティ
を実施する運びとなりました。
これは、会員の一人が武州煮ぼうとう研究会の会
長であったため実現したもので、地元の方が多数集
ほぼ完成の「もみの木ガーデン」
「おいでよ 花のまち深谷へ」
市内の公共用地(残地)で条件のよい場所があれ
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ば、市民が主役の「花と緑のオアシスづくり」をこ
れからも進めていきます。
深谷の春の風物詩「ふかや花フェスタ&オープン
ガーデンフェスタ」も今年で5回目となります。
今回は「おいでよ深谷に」をキャッチコピーに準
備を進めております。
この祭典は、市民がつくり上げたオープンガーデ
ン、市民ボランティアで管理しているステイション
ガーデン、アダプト制度で取り組んでいる憩いの場
所などを大勢の方に見てもらうために開催しており
ます。また、メイン会場の城址公園では、各種ガー
デニング教室やガーデニングコンテスト作品の展
事例・取組紹介
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示、花苗や植木の販売、野菜などの地場産品ほか郷
土料理の煮ぼうとうなどの販売も行います。
「市民が主役の自慢の出来る美しいまちふかや」
へ是非足を運んでみてください。
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