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エコハウスだより

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エコハウスだより
に参加し、実施設計、現場監理と忙しく、また充実した日々を過ごさせていただきました。こ
のたびの受賞を誠にうれしく思います。これも山梨市及び工事施工業者、その他工事にかかわ
冬号
平成 22 年 12 月 24 日発行
「エコハウスやまなし」山梨県建築文化奨励賞受賞
山梨県内の景観や機能性に優れた建築物を表彰することにより、県民の景観に対する意識の高揚
を図り、魅力的で快適なまちづくりが促進されることを目的に、「山梨県建築文化賞顕彰事業」が
平成2年から制定創設されています。平成22年度は、この事業に県内65の応募があり、その中で
「エコハウスやまなし」が山梨県建築文化奨励賞を受賞しました。
『地域の気候風土や敷地の条件、
住まい方に応じて自然エネルギーが最大限に活かされること、また、身近に手に入る地域の材料を
使うなど環境に負担をかけない方法で建築されている。パッシブソーラーの手法を原点に、新建材
や巧みな技術での自然エネルギーの取り込みやエコライフスタイルに沿った施設や仕掛けなど、エ
コハウスとしての多くの要素を美しく、きめ細かくまとめている。「住まい」としての作り込みの
完成度も高く、実用的なモデル住宅となっている。』といった評価をいただきました。
受賞者喜びの声
・(有)メイ建築工房
「エコハウスやまなし」が建築文化奨励賞という形で評価していただいた事を光栄に思いま
す。今回の受賞は、エコハウスに関わられた皆様の協力のおかげと深く感謝するとともに、こ
の建物が「環境」を考えるきっかけとなることを願っています。
・設計室すばる
私共は共同企業体(自然の恵みと暮らす家)として、メイ建築工房さんと昨年夏よりコンペ
―1―
った皆様の協力があったからこそ受賞につながったと思います。関係者に感謝いたします。
・(株)佐藤建設工業
工事を請負い、短い工期の中、新しい技術あり、画期的な発想ありと、よい勉強をさせてい
ただいたことや、日々の忙しさが思いかえされます。エコハウスは、近い将来、確実に需要が
増えるものだと信じています。関係者の皆様大変ありがとうございました。
エコ技術の紹介 今回は「ペレットストーブ」を紹介します。
◇ペレットストーブの紹介
「エコハウスやまなし」の冬の暖房は、ペレットストーブ 1 台です。山梨市内には県内初の
ペレット製造施設があり、簡単にペレットを手に入れることができます。このペレットは自然素
材の製材残材が原料でできており、環境に負荷をかけず地球にやさしい燃料です。また、このス
トーブは直接ペレットの燃える炎が見え、火を囲む暮らしが楽しめます。ペレットストーブで暖
めた空気を逃がすことなく、室内で循環させ最大限に有効利用している仕組みも高気密なエコハ
ウスの特徴です。
「エコハウスやまなし」のペレットストーブ
山梨市内で製造がおこなわれているペレット
◇木質バイオマスストーブ補助制度の紹介
山梨市では、市民の皆様の自然エネルギー活用を積極的に支援しており、環境にやさしいまちづ
くりを推進していくため、市内の住宅、事務所(本店もしくは主たる事務所)に木質バイオマスス
トーブ(ペレットストーブや薪ストーブ)を設置した方に、設置経費の 10 分の 1、上限を 3 万円
として補助をおこなっています。
たとえば、山梨市内の伒社で事務所にペレットストーブを設置し、ストーブの購入価格 20 万、
設置費 7 万、全体で 27 万の設置経費がかかった場合、2 万 7 千円の補助が山梨市から出ます。
※参考価格として、「エコハウスやまなし」のペレットストーブについて
・本体(SS-1 型):24 万≪税別≫さいかい産業。(設置費は約 8 万)40 帖用
・ペレットは 450 円/10Kg≪税別≫飯島製材。
―2―
環境問題~意識を変えよう!~
イベント報告
木質バイオマス燃料(ペレット)を燃やしても二酸化炭素が増えるのでは?・・・なぜ、推進
するの?・・・
大気中にある二酸化炭素量が増え続けていることが地球温暖化の原因と言われています。温暖
化防止のためには、二酸化炭素を増やさない対策が求められています。「木を燃やしても二酸化
炭素(CO2)は増えない」この考え方を簡単に説明します。
木は成長の過程で、二酸化炭素※1(CO2)を吸って、酸素(O2)を出します。このとき、
木の中にカーボン(C)をためます。木を燃料として燃やすときには、酸素(O2)と木の中のカ
ーボン(C)が結び付いて二酸化炭素※2(CO2)を出します。この時に出る二酸化炭素※2(CO2)
は、成長の過程で吸っていた二酸化炭素※1(CO2)と同量であると考えられています。従って、
大気中の二酸化炭素量を増やすものではありません。
これに対して、地下に眠る化石燃料を掘り起こし、それを燃やすと、大気中に二酸化炭素量を
大量に増やすことになります。
木質バイオマスは、太陽と水と空気等の自然要素がある限り永遠とつくることが可能です。二
酸化炭素の吸収排出を繰り返し循環することができるため木質バイオマス燃料は推進されてい
ます。
◇エコハウス勉強伒
平成 22 年 10 月 30 日(土)
「家づくりの原点/呼吸する健康な家をどのように
つくるか」をテーマに建築家の丸谷卙甴氏を迎え勉強
伒を開催いたしました。設計や施工に携わる人や、建
築に関心のある人など 30 名が参加されました。講演
後は「エコハウスやまなし」の見学伒を行いました。
参加者からは「昨年山梨市のエコハウス事業におい
て設計のプロポーザルに参加させていただいたので、
プロポーザルの審査委員長の丸谷先生のお話、エコハ
ウスの見学は、大変待ち遠しい企画でした。あれから
自分の設計においてもエコハウスを常に追求してい
るんですよ。」といった声をかけていただきました。
◇ドールハウス作り
平成 22 年 11 月 14 日(日)
「間伐材を使って何でも製作」と題し、県木材協伒
の戸栗氏を講師に迎え、ドールハウス作りを行いまし
た。
親子総勢 30 名以上の参加者が、エコハウスを体感
冬のエコハウス
「エコハウスやまなし」完成後、初めての冬を迎えます。穏やかな小春日和の 1 日は、南に
面した大きな窓から日差しが入り、エコハウスを暖め、とても心地の良い空間ができています。
居心地の良いエコハウスをぜひ体験していただきたいと思います。正午から午後 2 時くらいま
でがお勧めです。
夏は、緑のカーテンなどで日射を遮り温度上昇を抑えるといった工夫をしてきました。冬は、
暖房器具だけに頼るのではなく、衣服の調整をするといった住まい手の工夫も大切になります。
冬の住まい方において皆様の家庭でこんな工夫をしたといった話題がありましたらお知らせく
ださい。
しながら、将来の住宅造りの夢を盛り込んだ思い思い
のドールハウス作りに熱中しました。
「親子でドールハウス作りに没頭してしまいまし
た。」といったお母さんから感想をいただいている横
で、子どもが自慢げに完成したドールハウスを見せて
くれました。そのドールハウスに太陽光パネルを意識
した四角い板が屋根に設置されていたことが非常に
印象的でした。
◇IH 料理教室
平成 22 年 12 月 11 日(土)
エコハウスの家庭菜園でできた野菜と太陽光発電
が生み出すエネルギーを使い、IH 料理教室を開催し
ました。
女性や親子等 9 人の参加をいただき、ピザ生地を
ねり、思い思いのトッピングをしてIHクッキング
ヒーターでフライパンを使ってピザを焼き上げまし
た。料理の合間を見ながらIHのメリットや太陽光
発電に関する情報などをお伝えしました。フードマ
太陽の恵みを最大限にエコハウスに取り入れている。
―3―
イレージを意識し、自然エネルギーを活用しての省
エネルギー料理とあらゆる所を環境に配慮した内容
に参加者も大満足でした。
―4―
案内人の日記
30 代の子ども連れのご夫婦は構造、機能、役割など家のことについて将来を考え勉強している
来場者の様子
なと感心させられます。60 代の方になるとリフォームを意識したお客様が多いことを感じます。
エコハウスの中で来場者のお気に入り
★NO.1 :木の内装バスとバスコート
木の内装のお風呂から裸のままバスコートへ自由空間の発想が好感度を上げています。
★NO.2 :一坪書斎
プライベートの場、時には中庭を見ながら、癒しの時空が来場者の方の心をつかんでいます。
★NO.3 :玄関
コミュニケーションの場所として、また広く出入りのしやすい場所として、特に女性から高
い評価を受けています。
4 月 22 日のオープンから 12 月 20 日までに 2,259 名(1 日平均約 11 名)のご来場をいただき
ました。うち建築関係者のご来場は 163 名です。また、12 月の電気料は 2,769 円でした。
ご来場いただいた方から、ついに、県産材やしらすそとん壁(「エコハウスやまなし」同様の壁)
を取り入れた住宅を建築しているといったお話がありました。また、市内の建築業者さんで、エコ
モデルハウスを建設しましたといったご連絡もいただきました。ここでは県産材、ペアガラスの樹
脂枠、太陽熱を利用した OM システムといったエコの取り組みを見ることができました。エコハウ
スの需要が広がり山梨市内にも新たな風を起こしてくれることを期待するとともに、私たちももっ
と普及に力を入れていきたいと感じた瞬間でした。
エコハウス推進メンバー紹介
その1: 山梨市消費生活相談員の仲澤早苗です。エコハウス普及啓発に伴う
イベントの講師を担当させていただく中でエコハウスを PR していき
ます。
その2: 山梨県木材協伒代表理事の戸栗敏です。地域の森林を健全に維持
していくためには、地域の木材を使用することが大切です。
当協伒では県産材の普及活動と、住宅建築への支援を行っています。
その3: 山梨県建築士伒塩山支部長の小川加容です。気候、風土、文化をど
のように形として表現していくか、環境を考えた住宅を皆様とともに
追求していきます。
前庭の様子
前庭にある木の葉は枯れ落ち、エコハウ
スも本格的な冬を迎える準備を進めていま
す。・・庭木が寂しくなっていく一方で、
冬の野菜と言われる大根がすごい勢いで成
長しました。
腐葉土をたくさん混ぜ、しっかりした土づ
くりを行った成果がみられます。
大根が育っている菜園の隣では、春野菜の栽
培準備として、食育や、エコハウス料理教室で
出された生ごみの堆肥化を進めています。
OM システム室内パイプ
床暖房の吹き出し口、 樹脂枠のペアガラス、県産材
― 市内エコモデルハウスの様子 ―
来場者の声
※ 場所が分かりにくいので、もう少し PR してもらえたらありがたいです(30 代 甴性)。
⇒ すいません。PR 頑張ります。このエコハウスだよりに案内図を示しました。
※ とてもよい事業だと思います。山梨市は進んでいる(30 代 女性)。
⇒ ありがとうございます。
※ エコに徹していることは感じたが、コスト面でとり組むのが難しく思った(40 代 女性)。
⇒
※
⇒
いいとこ取りをしていただくために、機能を詰め込んでいます。お好みを見つけてください。
科学物質を使わない家は、理想ですね。宿泊をしてみたいです(40 代 女性)。
宿泊体験は検討しています。
―5―
耳よりな情報(補助制度など)
「エコハウスやまなし」でも多く使われている県産材の利用について耳よりな情報です。
★県産材の一部を無償提供します【県産ラベリング材利用事業】
山梨県内で、生産履歴が明確な県産材(ラベリング材)を使用して、住宅、オフィス、店舗を新
築される方に、柱材の一部を無償で提供する事業です。改装(床板、壁板、天井板の貼り替えなど)
をされる方には、内装材の半分を無償提供してくれます。本年度は募集が締め切られましたが、来
年度も 7 月頃より提供が開始される見込みです。
―6―
★県産材利用住宅に住宅ローンの金利優遇プランが設定されています
県内の一部の金融機関で、県産ラベリング材を利用して建築される住宅に住宅ローンの金利優遇
プランが設定されています。エコ住宅に対するローン金利の優遇プランで、各金融機関によって条
件が異なります。詳しくは、各金融機関のローン相談窓口にお問い合わせください。下記のホーム
ページでも紹介されています。http://www.y-wood.com/news/399100416.html
★県産材利用住宅への助成制度が検討されています
本年度の国の補正予算で、産地が明確な木材を利用した住宅への助成制度が検討されています。
詳細や実施時期は未定ですが、情報がわかり次第ホームページなどで紹介されます。
「エコハウスやまなし」に訪れ、木に囲まれた家が気に入った方とか、県産材を活用することを頭
イベント・勉強会のお知らせ
(1)間伐材で何でも製作 Part2
(2)マイバッグづくり
日時:1 月 22 日(土)
午後 2 時から 2 時間ほど
場所:エコハウスやまなし
募集定員:20 名
※森林資源の有効活用を学習
(簡単な本棚、コマ、置き台等の作成)
日時:2 月 11 日(金)
午後 2 時から 2 時間ほど
場所:エコハウスやまなし
募集定員:20 名
※古着を材料にマイバックを作成
(3)エコハウス勉強伒
申込・問合せ
日時:2 月 26 日(土)
午後 2 時から 1 時間 30 分ほど
場所:エコハウスやまなし
募集定員:20 名
申込方法:①氏名・②住所・③年齢・④電話
番号・⑤参加したいイベント・勉
強伒名を電話またはFAXでお申
し込みください。また、環境課の
※エコハウス設計者によるエコハウスの工
夫、エコハウスのいいとこどりのポイントな
ど、エコハウス内で実用的な説明を致します。
新築、増築、改築、建て替えを希望される方
は是非ご参加ください。
窓口でもお申込できます。各イベ
ント・勉強伒は先着順となります。
参加費はすべて無料です。
問合せ先:山梨市役所 環境課
新エネルギー推進担当
TEL:0553-22-1111(内線 2133~2135)
FAX:0553-23-2800
に描いている方は、山梨県木材協伒まで、お問い合わせください。
【お問合せ先】
〒400-0047 山梨県甲府市徳行 4-11-20
一般社団法人山梨県木材協伒
TEL 055-228-7339
FAX 055-222-7703
電子メールアドレス [email protected]
ホームページアドレス http://www.y-wood.com/
年末年始の定休日についてお知らせ
平成 22 年 12 月 29 日(水)から平成 23 年 1 月 3 日(月)までは定休日とさせていただきます。
平成 22 年は、4 月 22 日のオープン以来市内外から 2,000 名を超える皆様にご来場いただきまし
た。各季節のエコハウスの機能はじめエコハウスを隅々までご理解いただけるよう、また新築、増
築、改築、建て替えの際のモデルとなるようお気軽に何回でも立ち寄っていただければと思います。
新年は 1 月 4 日から来場者の皆様をお待ちしております。
エコハウスやまなし案内図
編集後記
エコハウス
やまなし
山梨中央銀行
※利用時間:9 時から 17 時
※定休日は毎週水曜日
※駐車場:無料
・エコハウスの南 2 台
・街の駅やまなし駐車場 20 台
(エコハウス東隣)
や 街
ま の
な 駅
し
郵便局
山梨市駅
―7―
「エコハウスやまなし」が建築文化奨励賞を受賞しました。平成 20 年度受賞の根津記念館、平成
21 年度受賞の山梨市庁舎(建築文化賞)に続き、3 年連続で山梨市の建築物が同賞の受賞となり
ました。
「エコハウスとは何ぞや」言うところから勉強伒を行い、この勉強伒の内容を設計に反映させ、
12 月の起工式からわずか 4 カ月足らずでの建築と非常に厳しいスケジュールで取り組んだ平成 21
年度が走馬灯のように浮かんできました。関係者の皆様に感謝するとともに、エコハウスの普及啓
発に全力で取り組んでいきます。
※E-mail:[email protected] 「エコハウスだより」や「エコハウス」に対するご意見、
感想等をお待ちしています。またエコハウスに関係する記事がありましたらお気軽にご連絡くだ
さい。
※次回発行は 3 月 25 日を予定しています。
※ホームページ:http://www.city.yamanashi.yamanashi.jp/gover/grapple/eco_house.html
―8―
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