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フ ラ ン ス ヨロ 仮 名 発 音 表 記 の 開 発 に つ い て 八重唱 佳枝

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フ ラ ン ス ヨロ 仮 名 発 音 表 記 の 開 発 に つ い て 八重唱 佳枝
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八重 鳴
佳枝
フ ラ ンス 語 を 担 当 し て い る 国 際 武 道 大 学 で は 1- 2年 次 に 全 員 が 英 語 を 、 ま た 全 員 が フ
ラ ンス 語 か ス ペ イ ン 語 を 選 択 し , 2年 間 に わ た っ て 1週 間 に 1コマ
(9 0分 ) の 授 業 を 受
講 す る シ ス テ ム に な っ て い る 。 1ク ラ ス の 人 数 は , 少 な い 年 で 9 0名 前 後 、 棲 端 に 多 い 年
で は 150名 を優 に 越 え た こ と が あ っ た 。 3年 4年 は 自 由 選 択 。 受 講 者 総 数 約 7 0 0名 。
授 業 の 結 果 を ア ン ケ - トで と っ て み た と こ ろ で は . 授 業 を 受 け て い る 間 は わ か っ た よ う な
気 が し て い る が 、 さ て 自 宅 に も ど っ て 見 直 して み る と 「読 め な い I T
覚 え られ な い J I
わか
らな い 」 か ら 「つ ま ら な い」 と い う 回 答 が 80%以 上 で あ っ た 。
明 治 中大 正 期 か ら の 海 外 文 化 摂 取 の 特 殊 な 傾 向 に 基 ず く も の か 、 受 講 希 望 者 は ス ペ イ ン
語 に 比 して フ ラ ン ス 語 の 方 が 多 い 。 に も か か わ らず 結 果 は 惨 億 た る も の で あ る 。
な ぜ か 也 ど う し て か 。 ど うす れ ば よ い の か 。 学 生 の 興 味 を 探 っ て 教 樹 が 変 え ら れ た り 、 〈
ハ ン ゲ ン ジ ョ ウ リ ク 〉と 称 して 9 0分 を 4 5分 に割 り、 学 生 の 半 数 を ラ ボ に 、 残 り の 半 数
を 教 室 に 残 して 後 半 の 4 5分 で 授 業 形 式 を 交 換 す る と い う方 式 の 名 案 が 実 行 さ れ た り し た
さ くハ ン ゲ ン 〉は , 人 数 を 半 分 に す る こ と か と思 っ た ら 海 軍 用 若 で , く半 減 〉で は な く く半 舷
上 陸 〉で あ っ た 。 苦 心 惨 億 の 数 年 間 の 積 み 重 ね が あ っ た が 思 わ し い 轄 菜 は 出 な い 。
教 員 側 も 困 惑 し勺 悩 み は つ き な い 。/特 に 受 講 者 数 の 面 で 学 習 環 境 に 欠 陥 が あ る こ と は 明 ら
か だ が 改 善 は 望 む べ く も な く 、 国 土 の 地 理 的 条 件 か ら く る モ チ ベ ー シ ョ ン不 足 も 解 消 す る
術 はな い。
事 態 は 絶 望 か と思 わ れ た 矢 先 . 細 か い ア ン ケ ー トの 積 み 重 ね の 中 か ら 、 キ イ ワ ー ドが 幾
つ か 出 現 した 。 中 高 時 代 に 「面 白 か っ た 」 授 業 と は , 単 純 に , 「わ か る 」 授 業 で あ り , 学
生 は 、 初 め て 習 う こ と だ か ら ひ ら が な を習 っ た 時 の よ う に 、 「1字 1字 の 書 き 方 と 読 み 方
を て い ね い に 教 え て も ら い た い 」 の で あ る 。 最 初 に あ げ た 約 80% の ア ン ケ ー ト回 答 は ,
「読 め れ ば 覚 え られ 」 て 、 「わ か れ ば 面 白 く」 な る こ と を 如 実 に 示 して い る 。
第 1関 門 は 文 字 と 発 音 で あ り, 第 2関 門 は 文 法 構 成 の 問 題 に か か る 。
第 1の 関 門 に 関 して い う と フ ラ ン ス 語 は幸 い 文 字 と 発 音 の 関 係 が 緊 密 で 安 定 し て い る 。 近
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ol原 作 の フ ラ ン ス 映 画 〈Lagl
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年 人気 が あ っ た 祉
〉が 示 す よ う に 、 文 字 を 指 で た ど りな が ら、 初 め て の 単 語 で も 文 章 で も 次 々 と 発 音 し て い
く こ と は 可 能 で も あ り順 当 で も あ る 。
問 題 の解 決 は 、 当初 簡 単 に み え た 。
大 学 の よ う な 教 育 現 場 で は 、 母 語 以 外 の 言 語 を新 た に 学 ぶ と き に は 文 字 と 発 音 の 関 係 を
教 え る際 に国 際音 標 文 字 (
発 音 記 号 )を 使 用 す る の が 当 然 で あ る 。 し か し こ の 正 道 は 挫 折 し
た 。 な ぜ な らは 、 中 高 等 学 校 で は , 国 内で 通 常 初め に学 習 す る英 語 教育 の教 育 変 革 に 伴 い
、 終 了 して い る は ず の 発 音 記 号 が 未 習 得 で あ っ た か ら で あ る 。 情 報 を と っ た わ け で は な い
の で , 中 高 等 学 校 で 発 音 記 号 を 教 え る と こ ろ が どれ だ け あ る の か は わ か ら な い が , 当 校 で
学 習 済 み と 答 え た 学 生 は 2% し か な か っ た 。 正 規 の 学 習 方 法 に 基 ず き 力 ず く で 教 え 込 も う
と試 み た が 無 理 が あ っ た 昏 発 音 記 号 と綴 り字 は 似 通 っ た 部 分 が 多 い 。 発 音 記 号 と フ ラ ン ス
語 の 綴 り字 を 初 め て 学 ぶ 学 習 者 は 一 遍 に よ < 似 た 二 つ の 言 語 を 学 ぶ よ う な 気 分 に な っ た 。
93
こ の 過 程 で きわ め て 興 味 来 い頃 象 が 生 じた 。 業 を 煮 や した 学 習 者 が 鳩 名 を使 っ て 3学 ぶ
こ と を 提 唱 し, そ の うち の 何 人 か が仮 名 に よ る発 音 の 開 発 協 力 を 引 き 受 けた の で あ る令
「プ ラ 3
ス語 U
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,発 音 の 高 度 を 高 め た い 」 凱
「正 成 の 仮 名 遣 い か ら は 逸 脱 した ( な らも」
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Fフ ラ ン ス 努 の 発 音 の 節 度 を 高 め た い 」 の で 「特 殊 な 坂 名 記 号 を 考 え 出 す j
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「特 殊 な 飯 名 記 号 を 多 周 す る 」 結 果 F仮 名 記 号 が 繁 雑 粍 して 読 み 取 れ な い 」
考 案 し て は 実 敦 す る ◎ 実 験 し て 抜 考 案 す る o 教 師 も学 生 も苦 労 し た ¢ 下 表 旺 初 期 の 段 階 で
作 成 さ1
1た 1学 生 に よ る 表 記 で あ る .
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前述 の 映画 の 冒頭 に 出て くる [
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- 現 段 階で 表 記 す る と左 記 とな る 。
フ ラ ンス 語 は , 日本 籍 に 比 べ る と子 音 も さ る こ と な が ら猛 烈 に 母 音 が 多 い 。 単 純 母 音 。
複 合 母 音 ・鼻 母 音 を 合 わ せ て 1 6音 こ れ と 半 母 音 を 加 え る と 計 1 9音 と な る 。 そ の 場 凌 ぎ
で は な く, 理 論 体 系 化 し た 対 応 表 を考 案 す る 必 要 が あ る が 、 母 音 数 5個 、 2音 1字 の 仮 名
を もっ て ど の よ うに対 応 す る か は大 問題 で あ る。精 度 の 高 い フ ラ ンス 語 の発 音 を 供 した い
が 、 蒙 り過 ぎ る と 前 例 に み た よ うな 非 実 用 的 な 若 菜 と な る 。 これ で は 仮 名 記 号 習 得 の 態 巣
を 測 定 す る テ ス トは ま ず で き な い. 事 実 、 失 敗 で あ っ た 。
我 々 は正 規 の 日本 語 に は な い 独 特 な仮 名 遣 い の考 案 を あ る程 度 感 性 に頼 った . ず い ぶ ん 主
観 的 な 作 業 の よ う で あ る が 、 ね こ に秋 刀 魚 を 生 られ て r
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娘 は怒 って r
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な ど 、 現 代 の 4 コ マ 漫 画 は こ の 点 で 先 行 して い る .
前 頁 の 表 記 に も 見 られ る 仮 名 発 音 記 号 に 関 す る基 本 的 な 姿 勢 は , 最 後 ま で 尊 重 さ れ た 。
基 本 ル ー ル は 次 の よ うに 整 備 した 。
1。 母 音 は 音 韻 論 で 言 う 絶 対 者 の 範 囲 で 整 理 した 。 こ の 結 果 , 母 音 数 は 16音 か ら 1 2種
に 減 じ 3音 の 半 母 音 は , 意 味 の 差 異 を も た らさ な い た め 重 視 せ ず 、 1音 を 除 い て 発 音
にお け る 一 種 の癖 の よ うな もの と と らえ て 、本 論 に重 要 な 位 置 を 占め な い よ う別 扱 い
と した (半 母 音 2音 の 取 捨 は 各 学 習 者 の 意 思 に ま か せ た ) 。
これ に よ り、 フ ラ ン ス 語 音 対 応 の 仮 名 発 音 記 号 は 、 実 質 1 2種 に 留 ま り 、 初 期 の 仮 名
シス テ ム の 繁 雑 さは大 部 分 解 除 され た
。
(*糾 -ジの麦を夢旦)
2. 日本 語 に 無 い 音 は 音 韻 論 を 尊 重 し て 系 列 化 し、 仮 名 に 新 規 の 記 号 を 付 し て そ の 特 性 を
視 覚 的 に 暗 示 した 。 以 下 は そ の 例 で あ る 。
pur(
緋 な)[
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bl
eu(
青い)[
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8】
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ビア):
薫‡)[
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[ビ1アJ
]
【
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ルd
[ビ㊤ル】
3. 子 音 は 意 味 に 影 響 を あ た え る 昔 に 限 っ て そ の 相 違 を 認 識 で き る よ う に 書 き 分 け た 。
以 下 に あ げ る の はそ の 例 で あ る。
li
v王e(
辛)[
li:
vr]/ li
担r
e[li:
br](
白的 ) , r
ond[
r〇](丸い) / l
ongHっ](長い)
[
リ
ーヴル]
[リーブル]
[
。ン]
[ロン]
4, 仮 名 発 音 記 号 と綴 り字 の 密 接 な 関 係 を 望 ん で , 音 節 は 綴 り字 に 依 る こ と と し た 。
例 え ば フ ラ ン ス 語 の e[
∂]音 は . 音 声 化 す る と 言 葉 の 調 子 で 入 っ た り消 え た り す る 。
J
et
el
e donme。(
君にこれをあげるよ) で は J't
e l'
donne.
と聞 こえ 、
Jene t
el
e donne pas.(甜 帥 よ)で は Je n't
e l'
donne gas. と 聞 こ え る 。
仮 名 発 音 シ ス テ ム は 綴 り字 へ の 橋 渡 し を 重 視 し , 後 は 実 際 の 発 音 を 聞 い て 慣 れ に 任 せ
る こ と と した 。
5. 仮 名 文 字 の 大 き さ は 前 後 の 子 音 字 と 合 わ せ て 音 節 を 作 る 場 合 は 小 文 字 を 原 則 と す る 。
95
仮 名 発 記 号 の_
開 発 は 初 期 か ら 故 終 審 の 刊 行 を想 定 して い る .
以 下 にそ の 一 部 を 引用 す る 。
E
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3- 皇
雀蒙 音
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二) も
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艦 名 発 音 記 号 と発 音 記 号
唆母音の種類は12橿
-i■ 「
フ ラ ン ス 語 の 母 音 は 16音 。 こ の 数 は 発 音 記 号 柑た音者文字)の 16種 に 相 当 し ま す が 、
共 通 要 封 を 取 り 出 して 整 理 す る と 、 1 2種 に 大 き <分 類 す る こ と が で き ま す 。 坂 名
発 音記号 はb
T E の 大 き な 分 類 方 法 に従 い ま す ◎
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5葦鵬 書[
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ス絹 ですき
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ほ 名発意粥 〕[
風
司
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上の発音を批 して生まれる書)
唆 丸で粕軸 名発音的 旺蛸 を吹く
感
じ
て発音ゆ
ゆき醜 名発着粥 娃慕また蛸 鵬 き醜 名党書記胃と泉み合わせてり;
J
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踊 発喜ばす。
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オ]⇒
[
o]・帥 口笛を吹く鮎。口の朗 方で【オ】
二
二
二
∴
∴
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6
[
u]e臼の点魯Eでけ]と発音。
莞音の覇イントを鼓批
たくた蛸 郎王
は恥 [
帽を安く時の点えとなる。
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前 貢 表 等 か ら も判 断 され る よ う に 、仮 名 表 記 は あ く まで も導 入 手 段 で あ る。
仮 名 と 綴 り字 の 甜 係 の 理 解 ⇒ 綴 り字 と発 音 記 号 の 記 憶 ⇒ ヒ ア リ ン グ ⇒ 仮 名 表 記 の 消 去 。
こ れ ら の 過 程 が 終 了 し, 教 育 成 果 が 上 が れ ば , 条 件 は 充 足 した と考 え て 良 い 。
実 験 に 入 っ た 。 わ か っ た 、 と 答 え た も の は 80% を 越 え た 。 も っ と も , つ も り と 実 際 に は
多 少 開 き が あ る も の で . 正 確 な 解 答 が 出 せ た 受 講 生 は 7 1% で あ っ た 。
仮 名発 音 記 号 が 完 成 に近 付 い た 時 期 に,気 息 奄 奄 の活 動 をつ ず け て きた フ ラ ン ス 文 化 ク ラ
ブ (い ま い ち 人 気 が な い ) の 名 を 借 りて 、 学 祭 で の 表 彰 式 を 歌 い 文 句 に 2
98語 の < 無 差 別
蔽 実 用 フ ラ ン ス 語 コ ン ク - ル > と称 す る 綴 り字 ⇔ 仮 名 発 音 記 号 ⇔ 意 味 の 選 択 テ ス ト
を 教 員 2人 が か りで 3回 に 分 け て 実 施 した 。 1, 2回 は 単 語 3回 目 性 日常 会 話 で あ っ た 。
約 10 0開 各 々 の 項 目 を 廠 不 同 に 並 べ た も の か ら正 し い 番 号 を 選 択 す る 。 話 菜 は 当 校 と し
位 298 点 満 点 2名 ,2位 297 点 2名 ,3位 2
95 点 1名 ,4位 294
て は澄 嘆す べ き もの で 1
点 1名 ,5位 2
93点 2名 ,6-1
0位 は 各 1名 で , 1
0位 286 点 で あ っ た 。 く無 差 別 級 〉は 学 年 を
994年)。
指 す 串 10位 以 内 1 3名 の う ち 7名 は 且年 生 , 3年 は た だ 1名 で 2位 で あ っ た (1
時 の 学 部 長 は 専 守 す べ き慣 例 を 破 っ て , 学 内 行 事 で あ る に も か か わ らず 学 生 た ち に 盾 と 表
彰 状 の 授 与 を敢 行 し、 当 の 学 生 た ち ほ武 道 や 体 育 鉄 外 の 勝 ち 抜 き 戦 で 業 苦 を 味 わ っ た 。
(も っ と も 多 少 の 居 心 地 の 悪 さ は 拭 い 切 れ な か っ た ¢ r
こん な ことに な って い い の だ ろ うか
?後 で 部 の 仲 間 に ば か に さ れ る の で は な か ろ うか ?再
以 上 、 小 論 の 目的 は フ ラ ンス 語 の仮 名 表 記 文 字 の研 究 とそ の実 験 鮭 巣 の 報 告 あ り、 音 声
学 の 研 究 で は な く- 大 学 に お け る フ ラ ンス 語 教 授 法 の 研 究 成 果 の 公 表 に あ る 。
日本 語 を 母 語 とす る 人 々 の 他 言 語 能 力 不 足 の 原 因 を伝 統 教 育 に求 め , 耳 か ら の 教 育 が 推 進
さ れ て 長 い 。 中 高 等 学 校 に お け る 発 音 記 号 学 習 の 廃 止 の 理 由 もそ の 辺 に あ る も の と 思 わ れ
る が . な ぜ 今 、仮 名 発 音 記 号 か を 問わ れ る とす れ ば 、 学 習 環 境 説 を と ら ざ る を 得 な い 。
国 際 交 流 が 叫 ば れ る な か で 現 在 ま で フ ラ ン ス 人 を実 際 に 見 か け た 受 講 生 は 9 0名 中 2名 で
あ り、 そ の う ち の 1 名 だ け が , 友 人 の ひ と りで あ る と 答 え て い る 。
ラ ボ 設 備 の 利 用 は 1ク ラ ス 90名 を 越 え , 彼 らが 将 来 フ ラ ン ス に 行 く と い う 必 然 的 理 由 は
何 も な い 。 生 鮭 1- 2度 , そ れ も い つ の 日か わ か らな い ツ ア ー に 備 え る に し て は , 新 し い
言 番 の 習 得 は あ ま り に も 過 酷 な 努 力 を 要 求 す る 。 ま た 忘 却 と い う敵 も 背 後 か ら 忍 び 寄 る 。
多 くの他 言 語 単 位 取 得 者 が r
習 っ た こ と も あ り ま し た Jと過 去 形 で 語 る 事 実 を 忘 れ て は な ら
な い 。 大 学 語 学 教 育 に は 何 か 空 し い 気 配 が あ り、 受 講 生 も そ の こ と を よ く知 っ て い る 。 音
だ け の 学 習 は プ ラ ク テ ィ ス が 伴 わ な い と記 憶 の 摩 耗 が 敢 し い 。 文 字 だ け で は 死 語 と い わ れ
る ラ テ ン語 同 然 現 実 の 役 に は 立 た な い 。 せ め て 後 年 必 要 が 生 じた 時 に 役 立 つ だ け の 、 忘 れ
が た い 基 盤 作 り を して , そ こ に 教 育 の 意 義 を 兄 い だ した い と考 え た の で あ る 。 基 盤 と は 独
力 で 発 音 で き , 辞 書 の 引 き 方 を 知 り、 文 ま た は 会 話 の 意 味 が わ か っ て 発 言 で き る こ と で あ
る 。 想 定 さ れ た テ キ ス トを 用 い る 場 合 に は 、 学 習 者 側 の 努 力 を 期 待 し な け れ ば な ら な い 。
苦 労 の 軽 減 は 、 学 習 内 容 を 段 階 式 に 設 定 す る こ とで 可 能 に な る で あ ろ う 。 ま た 教 員 は フ ラ
ン ス 語 の 発 音 に 関 す る 専 門 教 育 を 受 け た も の で あ る こ とが 望 ま し い 車 仮 名 発 音 記 号 は .
Tだ
い た い の 苦 しか 表 さ な い か らで あ る。
同 僚 の ネ イ テ ィ ブ ス ピ ー カ ー は , 仮 名 発 音 表 記 に 無 論 反 対 で あ る (こ の 教 授 法 の 詳 細 は ま
だ 知 ら な い )。 しか し言 語 の 理 解 に どれ だ け 発 音 が 必 要 か は 、 渋 沢 龍 彦 の ふ り が な 必 要 論
(r
弧 の だ ん ぶ く ろ J)を 引 く ま で も な く , 愛 娘 ダ フ ネ が ヴ ァ カ ン ス に 原 語 の r
Bel ami(ベラミ)i
と , フ リ ガ ナ が な く て も 読 め る 日本 語 の 漫 画 本 を携 え 改 称 に 向 か っ た こ と を 思 い 起 こ せ ば
仮 名 発 音 記 号 の 開 発 を 許 して くれ る の で は な い か と思 う。 ダ フ ネ は 14歳 で あ る 。
97
・
3
、義 経 童 と し て 冒 頭 「
第 i蘭 軌 と して 持 病 した 文 字 と 発 音 の 粥 係 に 関 す る倣 名 表 音 文 字 開
発 の 成 果 を 論 じ た も の で あ る 。 日本 語 と は 一 見 関 係 が な い よ うで あ る 那 . 欝 系 列 の 少 な い
日 本 語 を母 語 とす る 学 習 者 に 欧 米 語 の 一 つ を教 育 す る に あ っ た っ て , 希 求 との 妥 協 線 を譲
r
jつ つ 顛 り に した も の は 、
日 本 語 の 特 質 :金 田 一 春 彦 著
NH K i
i
官民 大 学 叢 書
五 十 音 図 の 歴 史 :i
L
'f
Ll孝 尊 者
宝 文館 出版
音 声 の研 究
ユ :佐 伯 功 介 他 著
顧 和 63年 版
平 成 5年 復 刻 版
1
966年 復 刻 版
音 声学 協会第 一 輯
日 本 語 の 中 の 外 国 語 :石 綿 敏 隷 書
岩鼓新書 1
988年 版
ニ ホ ン 着 の 頭 転 勉 :今 野 康 裕 飽 蒼
99.
3年 簸
顔 薦 社 担窺 1
日 本 語 の 歴 史 :大 野 普 他 者
至文 堂
昭 和 62年 版
等
皮 肉 な こ と に 大 半 が 日本 蘇 関 連 の 資 料 で あ っ た や
フ ラ ン ス 語 を 日本 で 救 え る 。 海 外 に あ っ て 日本 語 を 教 え る 曲 二 つ 畳
ま矢 印 の方 向 さ え 問 わ な
い な ら ば , 広 い 意 味 で は 共 通 点 が 予 弛 さ れ る か も しれ な い .
今 後 も し捷 会 あ )て 許 さ f'
Lる も の な ら は 、 凍 l
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