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実験結果
環境にやさしい自動車の優先通行レーン社会実験の結果について 1 社会実験の目的 3 自動車交通量の総量を抑制し環境負荷の軽減に向け、相乗り車両やバスなどが通行できる専用レーン(環 境レーン)の導入可能性を検討するための基礎データを得ることを目的として「環境にやさしい自動車の優 実験結果について (1)交通実態調査の結果 ① 環境レーンにおける交通量の変化 先通行レーン社会実験」を実施しました。 環境レーンの交通量は若干減少した (社会実験で検証する内容) ○環境レーンにおいて、走行改善(交通量の減少・旅行速度の向上)が図られるか ○環境レーンの導入により、相乗りやバス通勤への転換が期待されるか 【観音地区】 0% 2 社会実験の概要 (1)実施期間 平成 23 年 3 月 2 日(水)~3 月 9 日(水)午前 7 時~9 時 ※土・日曜日は除く(6 日間) 20% 40% 【舟入地区】 60% 80% 100% 実験前 (2月23日) 29% 実験中 実験初日 (3(3月2日) 月 2 日) 27% 47% 26% 実験中 実験最終日 (3(3月9日) 月 9 日) 27% 47% 26% 48% 左側レーン (環境レーン) (2)対象区間 【舟入地区】 【観音地区】 実験前 24% 中央レーン 0% (2月23日) 左側レーン 中央レーン 実験中 実験初日 右側レーン (3(3月2日) 月 2 日) 40% 17% 60% 80% 42% 45% 41% 14% 44% 41% 左側レーン (環境レーン) 中央レーン 右側レーン ② 環境レーンにおける旅行速度の変化 環境レーンの相対的な旅行速度は若干向上した 観音地区 舟入地区 25 (Km/h) 環境レーン 一般車 東向き (3km) 一般車 20.5 20 21.1 20.0 20.2 19.0 一般車 交通量調査地点 西向き 18.2 17.4 17.4 16.8 一般車 一般車 15 (3)環境レーンの通行を優先させる車種 相乗り車両(2 人以上が乗車した車両) 、バス、電気自動車、水素自動車 10 ( 左 環 側 境 レ レ ー ー ン ン ) 中 央 レ ー 右 側 レ ー ン ン ( 左 環 側 境 レ レ ー ー ン ン ) 右 側 レ ー ン ン ( 左 環 側 境 レ レ ー ー ン ン ) 実験初日 実験中 実験中 (3 月 (3 月 22日) 日) (3月2日) 実験前 (2月23日) (自動二輪、原付、タクシーのバス専用レーンを走行できる車両を含む) 中 央 レ ー 中 央 レ ー 右 側 レ ー ン ン 実験最終日 実験中 実験中 (3 月99日) 日) (3 月 (3月9日) 【優先車両の考え方】 ・ 複数人で乗り合う公共交通や相乗り車両 ・ 走行中にCO2を発生しない電気自動車、水素自動車 ・ 但し、混乱を避けるためバス専用レーンを走行できる車両は走行可能とする ③ 電気自動車・水素自動車の通行量の変化 電気自動車・水素自動車の通行台数は極めて少ない (単位:台) (4)環境レーンへの誘導方法 観音地区 路側看板やプラカード等により、走行中の車両に協力を呼びかけ(交通規制は行わない) (5)調査内容 乗用車 電気・水 素自動車 バス タクシー 舟入地区 貨物車 合計 100% 41% 14% 実験最終日 実験中 (3(3月9日) 月 9 日) 右側レーン 20% 乗用車 電気・水 素自動車 バス タクシー 貨物車 合計 ア)交通実態調査:交通量や旅行速度、相乗り車両の割合などを観測 実験前(2 月 23 日) 3,011 0 103 614 3,728 2,720 2 82 520 3,324 イ)モニターアンケート調査:協力企業の従業員に実験モニター(相乗り通勤モニターまたは一人乗り 実験中(3 月 2 日) 3,138 0 108 620 3,866 2,682 2 73 305 3,062 モニター)として参加してもらい、実施効果や問題等に係る意見をアンケート調査により把握 実験中(3 月 9 日) 3,097 1 104 580 3,782 2,535 1 81 448 3,065 左側レーン 中央レーン 右側レーン ④ 相乗り車両の通行割合の変化 ③ 相乗り・バス通勤への転換意向と転換が困難な理由 環境レーンを通行する相乗り車両の割合は若干向上したものの 優先走行の対象でない車両の混入により約 15%にとどまった 【観音地区】 【舟入地区】 16% 10% 0% 40% 60% 80% 100% (件) 中 央 レ ー 右 側 レ ー ン ン 10% 9% 実験前(2月23日) 中 央 レ ー 右 側 レ ー ン ン ( 左 環 側 境 レ レ ー ー ン ン ) 中 央 レ ー 右 側 レ ー 6% ン ン 2% ( 左 環 側 境 レ レ ー ー ン (3 月 2 日) (3 月 9 日) 右 側 レ ー ン ン ン ) 0% 実験中(3月9日) 実験最終日 中 央 レ ー ( 左 環 側 境 レ レ ー ー ン 中 央 レ ー 右 側 レ ー ン ン ン ) 実験前(2月23日) 通勤モニター 0% 11% 8% 8% 4% 実験中(3月2日) 実験初日 32% 5% 73% ( 左 環 側 境 レ レ ー ー ン 中 央 レ ー 右 側 レ ー 相乗り・バス通勤に変更 たまに相乗り・バス通勤 難しい 分からない その他 ン ン 合計 0% 17% ン ) 16% 実験中(3月2日) 実験初日 実験中(3月9日) 実験最終日 (3 月 2 日) (3 月 9 日) 21% 10 15 20 25 20 8 公共交通が不便 7 自由度が少なくなる メリットがない 61% 5 同乗者と時間が合わない サンプル数:44 (2)モニターアンケート調査の結果 2 2% サンプル数:66 転換が困難な理由 公共交通利用促進 1 体制充実 1 (3)まとめ ① 環境レーンの優位性 今回の社会実験により、交通量の減少や旅行速度の向上により一定の走行改善は図られ、モニターの約6割は 走行性が改善され、環境レーンの優位性が高まったという感覚はほとんどない 環境レーンの導入に賛同するなど、この取組自体は評価されました。一方で・・・ ○一定の走行改善は図られたものの、環境レーンの優位性を感じるほどではなかった ○環境レーンを整備しても、相乗りやバス通勤への転換意向は少なくほとんど期待できない 分からな 普段より い 3%その他 2% 混雑して いた 2% その原因は? 普段より 空いてい た 15% ○環境レーンの優位性がない⇒優先走行の対象でない車両が環境レーンに混入 ○環境レーンを優先走行できる車両自体が少ない ⇒同乗者と時間が合わないなど相乗り通勤の実施が困難 ⇒電気自動車・水素自動車は極めて少ない 普段と変 わらない 79% 4 ② 環境レーンの導入の是非 環境レーンの導入については、約6割が「よい事」と評価 0% 相乗りモニター 36% 10% 9% 8% ( 左 環 側 境 レ レ ー ー ン ン ) 27% サンプル数:22 11% 10% 7% 7% ( 左 環 側 境 レ レ ー ー ン ン ) 9% 9% 相乗りモニター 0% 13% 12% 10% 10% 8% 2% 15% 14% 10% 4% 20% 0 16% 13% 12% 6% 0% 18% 14% 14% 実際に相乗り・バス通勤すると答えた人は約2割と少ない 相乗りが困難な理由は「同乗者と時間が合わない」こと 5% 20% 40% 60% 80% 64% 23% 今後について 【ステップ1】相乗り通勤を促進する環境づくりの検討 今後は、相乗り相手を容易に探すことができ、同乗者との時間調整を円滑に行えるシステム づくりなど、相乗り通勤を促進する方策について検討していきます。 100% 5%5% サンプル数:22 通勤モニター 7% 52% 16% 25% 0% サンプル数:44 合計 サンプル数:66 6% 56% 18% 18% 2% 導入するべき 利用はしないだろうが、よい事 導入しない方がよい 分からない その他 【ステップ2】交通規制など環境レーンの優位性を高める方策の検討 環境レーンを導入することが適切となった時期(相乗り通勤がしやすい環境の実現や電気自 動車等の普及の高まり)に、あらためて社会実験を実施したいと考えています。この社会 実験の実施にあたっては、交通規制など環境レーンの優位性を高める方策についても検討 します。