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敗血性ショック

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敗血性ショック
表 111
Page 156
2.7.4.2.1.2 死亡
リネゾリド
追跡調査後に報告された死亡例(自発報告)
:試験 73(バンコマイシン群)
被験者 年齢 性別 投与
番号
日数
(日)
V-017
85
男
21
V-019
96
女
11
V-048
71
男
6
死因
投与中止または終了 因果関係
からの日数
(医師評価)
肺炎
肺炎の悪化
肝不全の悪化
終了 125 日後
終了 30 日後
中止 84 日後
なし
なし
なし
試験 73 総括報告書 表 59,Table S-4 より引用
2.7.4.2.1.2.1.2 試験 67
試験 67〔2005 年 12 月 31 日までにデータ確認作業(修正・追記による問い合わせ)が終了
した症例〕では,膀胱癌(医師記載用語:膀胱癌の進行)および腸管穿孔(医師記載用語:腸
穿孔)により 1 例(67-21)の死亡が認められた 注)が,いずれの有害事象(膀胱癌,腸管穿
孔)も,治験責任医師により治験薬投与との因果関係はないと判断された。詳細を
2.7.4.2.2.1.2 項に記載した。
2.7.4.2.1.2.2
外国第 3 相試験
試験 31 および試験 48A/48 における転帰が死亡となった有害事象発現例はそれぞれ 40 例
(16.7%)
,92 例(17.6%)であった。主な転帰が死亡となった有害事象は,試験 31 で多臓器
不全 4 例(1.7%)
,心肺停止 4 例(1.7%)
,呼吸不全 4 例(1.7%)であり,試験 48A/48 で呼吸
不全 20 例(3.8%)
,多臓器不全 11 例(2.1%)であった(表 112)。
注)さらに追跡調査後に死亡例が 1 例(67-02)認められた。この症例の死因(心不全)は治験責
任医師により,リネゾリドとの因果関係なしと判断された。
Page 157
2.7.4.2.1.2 死亡
リネゾリド
表 112
死亡に至った有害事象:試験 31,48A/48(リネゾリド群)
重篤な有害事象
(COSTART 器官分類,基本語)
死亡例数 (%)
全身
悪液質
心原性ショック
心臓血管性ショック
血液量減少性ショック
腹膜炎
気腹
手術期の事象
敗血症
敗血症性ショック
外傷
心臓血管
AV ブロック
心停止
心不全
心調律異常
心肺停止
うっ血性心不全
肺塞栓
心筋梗塞
低血圧
洞性徐脈
腸間膜閉塞
消化管
腸管閉塞
腸管穿孔
多臓器不全
結腸直腸癌
胃腸出血
血管・リンパ
播種性血管内凝固
神経
脳ヘルニア
脳幹梗塞
脳梗塞
脳虚血
脳症
脳出血
くも膜下出血
呼吸器
吸引
嚥下性肺炎
呼吸困難
呼吸窮迫症候群
呼吸不全
肺水腫
肺気腫
肺炎
気胸
閉塞性肺疾患
泌尿・生殖器
水腎症
急性腎不全
腎不全
代謝・栄養
アシドーシス
代謝性アシドーシス
試験 31
(N=240)
40 (16.7)
0
0
0
0
2 (0.8)
1 (0.4)
0
3 (1.3)
1 (0.4)
0
1 (0.4)
0
0
1(0.4)
4(1.7)
3(1.3)
2(0.8)
0
1(0.4)
0
1(0.4)
1(0.4)
1(0.4)
4(1.7)
0
0
1 (0.4)
0
0
2(0.8)
0
1 (0.4)
1(0.4)
0
2 (0.8)
3(1.3)
3(1.3)
1(0.4)
4(1.7)
0
0
0
0
0
1 (0.4)
0
0
0
0
試験 48A/48
(N=524)
92 (17.6)
1(0.2)
2(0.4)
5(1.0)
1(0.2)
0
0
1(0.2)
5 (1.0)
3 (0.6)
1(0.2)
0
3(0.6)
1(0.2)
0
4(0.8)
7(1.3)
4(0.8)
7(1.3)
0
1(0.2)
0
1 (0.2)
0
11 (2.1)
1(0.2)
5(1.0)
1 (0.2)
1(0.2)
1(0.2)
1(0.2)
1(0.2)
2 (0.4)
0
1(0.2)
1 (0.2)
0
1(0.2)
1(0.2)
20(3.8)
1(0.2)
1(0.2)
5(1.0)
1(0.2)
1(0.2)
0
1(0.2)
1(0.2)
1 (0.2)
1 (0.2)
合計
(N=764)
132 (17.3)
1(0.1)
2(0.3)
5(0.7)
1(0.1)
2(0.3)
1(0.1)
1(0.1)
8(1.0)
4(0.5)
1(0.1)
1(0.1)
3(0.4)
1(0.1)
1(0.1)
8(1.0)
10(1.3)
6(0.8)
7(0.9)
1(0.1)
1(0.1)
1(0.1)
2(0.3)
1(0.1)
15(2.0)
1(0.1)
5(0.7)
2(0.3)
1(0.1)
1(0.1)
3(0.4)
1(0.1)
3(0.4)
1(0.1)
1(0.1)
3(0.4)
3(0.4)
4(0.5)
2(0.3)
24(3.1)
1(0.1)
1(0.1)
5(0.7)
1(0.1)
1(0.1)
1(0.1)
1(0.1)
1(0.1)
1(0.1)
1(0.1)
2.7.4.7.2 項 試験 31 Table 7.13,試験 48A/48 Table 7.11 より引用
因果関係を否定できなかった有害事象による死亡例は試験 48 において 1 例(被験者
4800504)認められた。2.7.4.2.2.2.3 項に要約を提示する。
2.7.4.2.1.2 死亡
リネゾリド
2.7.4.2.1.2.3
Page 158
バンコマイシンとの比較
試験 73 における死亡率は,リネゾリド群で 13.0%(13/100),バンコマイシン群で 13.7%
(7/51)であり,同程度であった。
試験 73 で転帰が死亡に至った主な有害事象の内訳は,リネゾリド群では肺炎の増悪 6.0%
(6/100)
,敗血症 2.0%(2/100)
,呼吸不全 3.0%(3/100)
,多臓器不全 3.0%(3/100)であり,
いずれも因果関係なしと判断された。因果関係を否定できない死亡は 1 例に「間質性肺炎の急
性増悪」注1)が認められた(2.7.4.2.1.2.1.1.1 項参照)。バンコマイシン群で転帰が死亡に至っ
た主な有害事象は肺炎の悪化(3/51:いずれも因果関係なしと判断された)であった。バンコ
マイシン群では因果関係を否定できない死亡が 1 例に「間質性肺炎」注2)が認められた。
外国試験において,死亡率はリネゾリド群で 17.3%(132/764),バンコマイシン群で 18.6%
(133/715)であり,いずれの投与群においても国内試験と同程度であった。
注1)医師報告用語
注2)医師報告用語
2.7.4.2.1.3 その他の重篤な有害事象
リネゾリド
2.7.4.2.1.3
Page 159
その他の重篤な有害事象
国内第 3 相試験(試験 73 および試験 67)において認められた重篤な有害事象をそれぞれ表
113および表 114に示した。
重篤な有害事象一覧:試験 73(リネゾリド群)
年齢(歳)
81
性別
男
体重(kg) 投与期間(日)
50
4
L-005
敗血症
52
男
42
6
L-006
肺炎
93
男
62
19
L-009
肺炎
79
女
35
4
L-010
肺炎
71
男
不明
14
L-014
肺炎
88
男
40
14
L-016
SSTI
95
女
48
10
L-028
肺炎
70
男
45
1
L-038
敗血症
79
男
45.2
10
L-041
SSTI
46
男
65.4
8
L-043
敗血症
71
男
50
6
L-066
肺炎
84
女
38
6
L-078
肺炎
63
男
39.5
7
L-084
敗血症
74
男
50
22
重篤な有害事象〔COSTART 基本語(医師報告用語)
〕
うっ血性心不全
敗血症性ショック
呼吸窮迫症候群
肺炎(細菌性肺炎)
脳梗塞
敗血症性ショック
多臓器不全
播種性血管内凝固
敗血症ショック
肺閉塞
胃腸出血
肺炎(Klebsiella による肺炎の増悪)
播種性血管内凝固
呼吸不全
肺炎(原疾患の悪化)
敗血症
心血管性ショック
敗血症ショック
多臓器不全
肺炎(肺炎の悪化)
呼吸不全
腎不全
敗血症
播種性血管内凝固
心血管性ショック
心室細動
多臓器不全
高血糖
代謝性アシドーシス
肺炎(肺炎の増悪)
癌
呼吸不全
胃腸出血
因果関係 a)
なし b)
なし
なし
なし
なし
なし
なし
なし
なし
なし
なし
なし
なし
なし
なし
なし
なし
なし
なし
なし
なし
なし
なし
なし
なし
なし
なし
なし
なし
なし
なし
なし
なし
転帰
未回復 c)
死亡
死亡
死亡
未回復
死亡
死亡
死亡
死亡
回復
死亡
死亡
死亡
死亡
死亡
死亡
死亡
死亡
死亡
死亡
死亡
死亡
死亡
死亡
死亡
死亡
死亡
死亡
死亡
死亡
未回復 c)
未回復 d)
回復
Page 160
感染症名
肺炎
2.7.4.2.1.3 その他の重篤な有害事象
被験者番号
L-002
リネゾリド
表 113
重篤な有害事象一覧(つづき):試験 73(リネゾリド群)
被験者番号
感染症名
年齢(歳)
性別
体重(kg)
投与期間(日)
L-088
肺炎
71
男
59
22
SSTI
53
女
53.7
16
L-096
肺炎
79
男
40
7
L-099
肺炎
87
男
不明
11
L-101
敗血症
73
男
43.6
11
因果関係 a)
転帰
呼吸不全
なし
回復
肺炎(緑膿菌による肺炎の悪化)
なし
回復
敗血症
汎血球減少症
血小板減少症
肺炎(S. maltophilia による肺炎の増悪)
血小板減少症
呼吸不全
なし
否定できない
否定できない
なし
否定できない
なし
回復
回復
回復
死亡
不明
死亡
間質性肺炎(P. aeruginosa,P. mirabilis による間質性肺
炎の急性増悪)
否定できない
死亡
SSTI:皮膚・軟部組織感染症
試験 73 総括報告書 Table S-5,2.7.4.7.1 項 試験 73 TableS-1 より引用
a) 治験責任医師による判断
b) 心不全の増悪原因は不明であるが,投与 4 日目の白血球,C-反応蛋白,臨床症状が改善傾向にないことから肺炎の持続に伴い全身状態が悪化,心不全を来た
したものと考られ,治験責任医師によりリネゾリドとの因果関係はないと判断された。治験依頼者は,因果関係を否定するには慢性心不全に関する情報が不足
しているため,「否定できない」と評価し,規制当局に報告した。
c) この症例は追跡調査後に死亡した。
d) 呼吸不全は改善傾向にあった。
2.7.4.2.1.3 その他の重篤な有害事象
L-092
重篤な有害事象〔COSTART 基本語(医師報告用語)
〕
リネゾリド
表 113
Page 161
重篤な有害事象一覧(つづき):試験 73(バンコマイシン群)
感染症名
年齢(歳)
性別
体重(kg)
投与期間(日)
V-001
肺炎
84
男
62.4
5
V-006
敗血症
66
男
55
10
V-026
SSTI
58
女
45.5
10
V-028
肺炎
78
男
57
2
V-034
肺炎
81
男
50
22
V-043
SSTI
79
男
41.5
7
V-045
肺炎
73
男
80
4
SSTI:皮膚・軟部組織感染症
a) 治験責任医師による判断
重篤な有害事象〔COSTART 基本語(医師報告用語)
〕
うっ血性心不全
肺炎(肺炎の悪化)
肺炎(グラム陰性球菌およびグラム陰性桿菌による肺
炎の悪化)
間質性肺炎〔薬剤性,感染性(カリニ,サイトメガロ
ウイルス,細菌,真菌),特発性肺炎,肺癌の悪化によ
る間質性肺炎〕
多臓器不全
低血圧
肺炎(誤嚥の反復による MRSA 肺炎の悪化)
心血管性ショック
肺出血(肺胞出血の増悪)
呼吸不全
因果関係 a)
なし
なし
転帰
死亡
死亡
なし
死亡
否定できない
死亡
なし
なし
なし
なし
なし
なし
死亡
不明
死亡
死亡
死亡
死亡
試験 73 総括報告書 Table S-55,2.7.4.7.1 項 試験 73 TableS-1 より引用
2.7.4.2.1.3 その他の重篤な有害事象
被験者番号
リネゾリド
表 113
Page 162
Page 163
2.7.4.2.1.3 その他の重篤な有害事象
リネゾリド
表 114
重篤な有害事象一覧:試験 67
被験者
番号
年齢
(歳)
性
別
投与量
(mg/日)
投与期
重篤な有害事象
間(日)
67-06
54
男
1200
15
67-15
27
男
1200
25
67-21
41
男
1200
14
因果関係
発現日
転帰
貧血
否定できない
投与 15 日目
回復
心内膜炎
なし
投与 23 日目
回復
なし
投与 10 日目
死亡
膀胱癌
腸管穿孔
試験 67 総括報告書〔中間報告:2005 年 12 月 31 日までにデータ確認作業(修正・追記による問い合わ
せ)が終了した症例を対象〕より引用
2.7.4.2.1.3.1
国内第 3 相試験
2.7.4.2.1.3.1.1 試験 73
試験 73 で認められた重篤な有害事象を表 115および表 116に示した。因果関係を問わない
重篤な有害事象は,リネゾリド群で 100 例中 19 例に認められ,器官別では「呼吸器」(12 例),
「全身」
(9 例)
,「消化管」
(5 例)
,「血液・リンパ」
(5 例)の順に多かった。因果関係を否定
できない重篤な有害事象は 3 例〔血液・リンパ系で 2 例(汎血球減少症 1 件,血小板減少症 2
件)
,呼吸器系(間質性肺炎)で 1 例〕であった。バンコマイシン群では 51 例中 7 例報告され,
そのうち因果関係を否定できない重篤な有害事象は 1 例(間質性肺炎)であった。
表 115
重篤な有害事象(COSTART 器官分類)
有害事象
因果関係を問わない
因果関係を否定できない
(COSTART 器官分類) リネゾリド バンコマイシン リネゾリド バンコマイシン
N=100
N=51
N=100
N=51
n (%)
n (%)
n (%)
n (%)
発現例数
19 (19.0)
7 (13.7)
3 (3.0)
1 (2.0)
発現件数
42
10
4
1
全身
9 (9.0)
1 (2.0)
0
0
心臓血管
2 (2.0)
2 (3.9)
0
0
消化管
5 (5.0)
1 (2.0)
0
0
血液・リンパ
5 (5.0)
0
2 (2.0)
0
代謝・栄養
1 (1.0)
0
0
0
神経
1 (1.0)
0
0
0
呼吸器
12 (12.0)
5 (9.8)
1 (1.0)
1 (1.0)
泌尿・生殖器
1 (1.0)
0
0
0
試験 73 総括報告書 Table 7.8, 7.10 より引用
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