...

OLIVE通信 平成26年度11月号(Vol.8) (PDF)

by user

on
Category: Documents
8

views

Report

Comments

Transcript

OLIVE通信 平成26年度11月号(Vol.8) (PDF)
OLIVE通信
第8号
Kagoshima University Medical and Dental Hospital
Certified Nurse Magazine Vol.8
OLIVE(オリーブ)とは・・・
「ともに生きる」という意味があり、生きる力を支える・看護者として支援するという私たちの思いがあります。
看護専門外来の開設にむけて
現在、認定看護師会では、看護外来を開設する準備を進めています。そこで、すでに看護専門外来を確立さ
れている九州大学病院の見学に行ってきました。看護外来では、患者さんも気持ちを落ち着けて、専門的な看
護を受けていました。たくさんの取り組みについて見学できた貴重な一日となりました。
これを受けて、当院でも旧3階東病室に3つの個室を準備し、現在予約システムの整備を進めています。準備
が整い次第、皆様にお知らせいたしますので、楽しみにお待ち下さい。
糖尿病フットケア外来
担当:糖尿病認定看護師
ストーマ看護外来
担当:皮膚・排泄ケア認定看護師
フットケア外来、ストーマ外来の様子。
設備が整っている個室は明るくて綺麗。
今年度、新しく認定看護師となったメンバーと、集中ケア分野について紹介します。
本院の新しい認定看護師です。みなさん、よろしくお願いします!
慢性心不全看護
高山直子(C5)
まだ新しい分野のため、活動内容をご存知な
い方も多いと思いますが、心不全の患者さん
のセルフケアやQOLが少しでも向上するように
援助していきたいと思っています。宜しくお願
いします。
感染管理 中川彩
(医療環境案全部感染制御部門)
感染に関して困っていること、悩んでいるこ
と、少しでも皆様のお役に立てれば幸いで
す。よろしくお願いします。
集中ケア 田中妙子(ICU)
呼吸ケアを得意としています.院内の呼吸
ケアに向上できるよう、活動していきたいと
思います。よろしくお願いします。
集中ケア 山下浩美(ICU)
認定看護師を取得したばかりですが、看
護ケアの向上に繋がるよう頑張りますので
よろしくお願いします
集中ケア認定看護師とは?
集中ケア認定看護師は生命の危機状態にある患者の病態変化を予測した重篤化の予防、廃用症候群などの
二次的合併症の予防及び回復のための早期リハビリテーションの実施などに関して、看護の実践・指導・相談
の役割を果たすことを責務としています。当院には3名の集中ケア認定看護師が在籍しており、全員がICUで勤
務しています。
現在の主な活動はICU内での業務・スタッフ指導です。今後は3名で協力しながら院内のラウンド等、活動の
幅を広げたいと考えています。ICUは15床で入室できる患者さんは限られています。
病棟で看護する重症患者さんの全身管理等で困ったことなど、迷った時は気軽に御相談ください。
こんなことはありませんか?
★先生が血ガスを取ったけれど、まずはどのデータを見ればいいの?
★挿管している人がいるけど、気管吸引は1~2時間毎に必ずしなければならないの?
★レントゲンで肺が白くなってきているみたい・・・。看護師にもできる肺理学療法って?
・・・・と、どんな些細な事でも構いません。私たちをどんどん活用して下さい。
患者さんに最良のケアが提供されるように、お手伝いさせてください。
伊地知睦美
コンサルテーション方法①電話連絡:ICU ②THINKメール
発行:鹿児島大学病院 認定看護師会
編集:
(H24年 月 日)
難しそうだけど、ちょっと簡単?なショック
「ショック」と聞いて皆さんはどのような
病態を思い浮かべるでしょうか?苦手
意識を持つ方も多いのではないでしょ
うか?ショックには色々な分類があり
ます。少し、おさらいしてみましょう。
ショックの分類
循環血液量減少性ショック
・出血性ショック
・体液喪失
ショック
血液分布異常性ショック
・敗血症性ショック
・アナフィラキシーショック
・神経原性ショック
数あるショックの中から、「敗血症性
ショック」に焦点を当てて、話を進めよ
うと思います。
心原性ショック
・心筋性
・機械性
・不整脈
心外閉塞・拘束性ショック
・心タンポナーデ
・収縮性心膜炎
・重症肺塞栓症
・緊張性気胸
敗血症 ≠菌血症
SSCG -Surviving Sepsis Campaign Guidelines- をご存知でしょうか?重症敗血症と敗血症性ショックの治療成
績向上へ向けて2004年に初めて発表されたものです。
最新のSSCG2012では、敗血症を「全身症状を伴う感染症あるいはその疑い」と定義し、補助診断の指標が
明記されました。 敗血症の場合、初期治療は患者さんの予後に関わるため、非常に重要です。つまり、原因菌
が同定してから治療を開始するのでは遅いのです。
そこで、敗血症を疑う所見(敗血症の補助診断に用いられる指標)を下記に示します。普段、私たちが患者さん
のバイタルサインを測定したり、体に触れることでも気づく所見がたくさんあります。「何か変だな?」と感じたこと
を適切にアセスメントして、医師へ報告することが迅速な治療につながります。そして、患者さんの予後改善にも
貢献できれば良いですね。
敗血症を疑わせる所見(感染に伴って、以下の所見のいくつかが該当すれば「敗血症」)
全身所見
発熱
>38℃
低体温
<36℃
頻脈
>90回/分、あるいは年齢別正常値の2SDを超える
頻呼吸
意識変容
炎症所見
循環
所見
臓器障害所見
著明な浮腫、水分出納過剰
>20ml/kg/24時間
高血糖
血糖値>140mg/dl (糖尿病でない場合)
白血球増加あるいは減少
>12000μL、あるいは<4000μL
幼若白血球
>10%
CRP
正常値の2SDを超える
プロカルシトニン
正常値の2SDを超える
低血圧
・収縮期血圧<90/mmHgあるいは普段より40mmHgを超える血圧低下
・平均血圧<70mmHg
・正常値の2SDを超える低下
低酸素血症
P/ F<300
急性乏尿
適切な輸液負荷に関わらず<0.5ml/kg/Hが2時間以上持続
クレアチニン上昇
>0.5mg/dl
凝固異常
PT‐INR>1.5
APTT<60秒
イレウス
組織還
流所見
血小板減少
<10万
高ビリルビン血症
>4mg/dl
高乳酸血症
>1mmol/L
毛細血管充満速度の延長、あるいは冷たく湿った皮膚
Fly UP