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プレセデックス®静注液200μg「マルイシ」使用上の製品情報
日本標準商品分類番号 871129 製 品 情 報 概 要 効能・効果追加 ( ) 局所麻酔下における 非挿管での手術 及び処置時の鎮静 α2作動性鎮静剤 劇薬,習慣性医薬品注1),処方せん医薬品注2) 薬価基準収載 注1)注意‒習慣性あり 注2)注意‒医師等の処方せんにより使用すること ® 登録商標(オリオン・コーポレーション所有) 【警告】 (1)本剤の投与により低血圧、高血圧、徐脈、心室細動等があらわれ、心停止にいたるおそれがある。したがって、 本剤は、患者の呼吸状態、循環動態等の全身状態を注意深く継続的に監視できる設備を有し、緊急時に十分な 措置が可能な施設で、本剤の薬理作用を正しく理解し、集中治療又は非挿管下での鎮静における患者管理に熟 練した医師のみが使用すること。 ( 「重大な副作用」の項参照) (2)迷走神経の緊張が亢進しているか、急速静注、単回急速投与等、通常の用法・用量以外の方法で本剤を投与 した場合に重篤な徐脈、洞停止等があらわれたとの報告があるので、本剤は定められた用法・用量に従い、緩 徐に持続注入することを厳守し、患者の状況を慎重に観察するとともに、このような症状があらわれた場合には 適切な処置を行うこと。 ( 「重大な副作用」の項参照) 【禁忌】(次の患者には投与しないこと) 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者 INDEX ◆開発の経緯 ◆プレセデックスの製品特性 ◆製品情報 (ドラッグインフォメーション) 警告・禁忌 組成・性状 有効成分に関する理化学的知見 効能・効果及び効能・効果に関連する使用上の注意 用法・用量及び用法・用量に関連する使用上の注意 調製法 参考:患者体重別の時間当たりの注入用量の例 使用上の注意 ◆重大な副作用、過量投与に対する対処法 ◆臨床成績に関する事項 [集中治療における人工呼吸中及び離脱後の鎮静] 1 第Ⅰ相試験 ― 健康成人における持続注入時の鎮静に関する用量反応性の検討 2 第Ⅱ/Ⅲ相ブリッジング試験、第Ⅲ相試験(国内、 欧米多施設共同試験) ― プロポフォールの追加投与を鎮静作用の指標とした臨床検討 3 第Ⅳ相製造販売後臨床試験(国内多施設共同実薬対照比較試験) 4 第Ⅲ相試験(国内長期投与臨床試験) [局所麻酔下における非挿管での手術及び処置時の鎮静] 1 第Ⅲ相無作為化プラセボ対照二重盲検比較試験 (国内局所浸潤・伝達麻酔等の局所麻酔下非挿管手術・処置時鎮静試験) 2 第Ⅲ相無作為化プラセボ対照二重盲検比較試験 (国内硬膜外・脊髄くも膜下麻酔下非挿管手術時鎮静試験) [共通] 副作用 ◆薬物動態 1 血漿中濃度 2 分布 3 代謝及び排泄 ◆薬効薬理 ◆一般薬理試験及び毒性試験 1一般薬理 2毒性試験 ◆製剤学的事項 安定性 配合変化 ◆取扱い上の注意 ◆包装 ◆関連情報 ◆主要文献 ◆製造販売業者の氏名又は名称及び住所(資料請求先を含む) ◆製品情報概要の作成又は改訂年月 1 2 3 3 4 4 5 5 6 6 7 13 15 17 23 30 33 41 49 55 57 58 59 66 67 69 69 70 70 70 71 72 72 74 開発の経緯 開発の経緯 プレセデックス静注液の有効成分であるデクスメデトミジン塩酸塩(以下、本剤)は、 イミダゾール骨格を有するメ デトミジンの活性右旋体(D 体)で、1986 年ファーモス社により見出されました。 本剤は、強力かつ選択性の高い 中枢性α2アドレナリン受容体作動薬であり、鎮静作用のほかに、痛みや不安の抑制、ストレスによる交感神経系 亢進を緩和することによる循環動態の安定化作用等、広範な薬理作用を示すことが知られています 1)。また、 その後の研究で、本剤の投与により自然に近い睡眠が得られること 2)、本剤の持続投与で十分な鎮静が得られ ている場合でも、必要に応じて意識レベルを回復させることができ、 しかも不安や苦痛のない状態を維持できるこ と 3, 4)が明らかにされました。 集中治療における鎮静剤において、 「鎮静の質が良いこと」、 「呼吸・循環抑制が軽度であること」、 「鎮静レベル の調節が容易で、投与中止により短時間で覚醒させることができること」、 「鎮痛作用を併せ持つこと」は理想的 な条件であると考えられています 5 ~ 11)。 本剤は、従来の鎮静剤の課題であった呼吸数及び酸素飽和度(SpO2)への影響が少ないため 12)、人工呼吸 中のみならず、人工呼吸器離脱時から離脱後にかけても継続的に投与できる鎮静剤として、 「集中治療におい て、投与開始時に挿管下で人工呼吸が行われている患者での 24 時間以内の鎮静」の効能・効果で、1999 年 12 月に米国で初めて承認を取得し、販売されています。 本邦では、2000 年 3 月より「外国の臨床データの日本 人への外挿性」を検討するためにブリッジング試験を実施し、2004 年 1 月に、 「集中治療下で管理し、早期抜管 が可能な患者での人工呼吸中及び抜管後における鎮静」で初回承認を取得し、同年 5 月に発売されました。 2010 年 8 月に「集中治療における人工呼吸中及び離脱後の鎮静」の承認取得に至りました。 さらに、上述の通り、本剤は呼吸数及び酸素飽和度(SpO2)への影響が少ない 12)、適切な鎮静効果が得られて いる間でも患者との意思疎通が可能である 4)などの特徴を有することから、非挿管での手術・処置時の鎮静に 本剤を使用したいとの医療現場からの要望が寄せられるようになりました。 海外(米国等)においては、既に非挿管患者での手術及び処置時の鎮静の適応を取得しており、本邦でも本適 応を取得するために、2011 年より局所浸潤・伝達麻酔等の局所麻酔下非挿管手術・処置症例を対象とした試 験、並びに硬膜外麻酔及び脊髄くも膜下麻酔による非挿管手術症例を対象とした試験(いずれも第Ⅲ相無作為 化プラセボ対照二重盲検比較試験)を実施しました。その結果、本剤の有効性と安全性が確認され、2013 年 6 月に「局所麻酔下における非挿管での手術及び処置時の鎮静」の承認取得に至りました。 なお、2013 年 6 月現在、 「集中治療における人工呼吸中及び離脱後の鎮静」の効能・効果では 70 カ国、 「局 所麻酔下における非挿管での手術及び処置時の鎮静」では 26 カ国で、 承認・販売されています。 1 プレセデックスの製品特性 プレセデックスの製品特性 プレセデックスは、集中治療及び局所麻酔下における非挿管での手術/処 注) 置における鎮静剤 として承認された初めての中枢性 α2 受容体作動薬で あり、以下の製品特性を有します。 1 2 3 4 5 持続投与中(鎮静下)でも必要に応じて刺激を与えることにより、容易に覚醒 し、見当識を保持させることが可能です。〔第Ⅰ相試験:16 ページ〕 呼吸数及び酸素飽和度(SpO2)への影響が少ないため、人工呼吸管理下以 外でも投与可能です。〔17、20、23、27、30 ページ〕 投与速度の調節により、目標とする鎮静レベルを得ることが可能です。 〔19、 35、43 ページ〕 集中治療における 24 時間を超える長期投与の際にも安定した鎮静レベル が得られます。〔31 ページ〕 室温保存可能な水溶性製剤です。〔4、70 ページ〕 [集中治療における人工呼吸中及び離脱後の鎮静] 承認時: 国内ブリッジング試験 (本剤投与期間:24 時間まで) における副作用発現率は 36.0% (86 例中 31 例) 。 主な副作用は高血圧 9 例(10.5%)、低血圧 11 例(12.8%)、嘔気 4 例(4.7%)でした。 集中治療室収容患者を対象とした海外臨床試験(本剤投与期間:24 時間まで)と国内ブリッジング試 験を合算した副作用発現率は 45.4%(1,022 例中 464 例)。 主な副作用は低血圧 210 例(20.5%)、高血圧 94 例(9.2%)、嘔気 61 例(6.0%)、徐脈 60 例 (5.9%)、口内乾燥 33 例(3.2%)でした。 国内長期投与試験(本剤投与期間:24 時間を超えて最長 28 日間)における副作用発現率は 40.0% (75 例中 30 例)であり、24 時間までの投与において認められた副作用の発現頻度と大きな差は認 められませんでした。 主な副作用は高血圧 12 例(16.0%)、低血圧 15 例(20.0%)、徐脈 3 例(4.0%)でした。 6 再審査終了時: 製造販売後の使用成績調査(初回承認時及び 24 時間超投与症例)において、安全性解析対象症例 の 1,619 例中 239 例(14.8%)に副作用が認められました。 その主なものは、血圧低下 73 例 (4.5%)、低血圧 60 例(3.7%)、AST(GOT)増加 31 例(1.9%)、徐脈 24 例(1.5%)、ALT(GPT) 増加 17 例(1.1%)でした。 [局所麻酔下における非挿管での手術及び処置時の鎮静] 承認時: 国内局所麻酔下非挿管手術・処置時の鎮静試験における副作用発現率は 80.6%(206 例中 166 例)。 主な副作用は呼吸抑制 85 例(41.3%)、低血圧 84 例(40.8%)、徐脈 60 例(29.1%)、高血圧 24 例(11.7%)、低酸素症 21 例(10.2%)でした。 [共通] 臨床検査値の変動は、いずれも術後及び処置後において一般的に認められる範囲内でした。 重大な副作用として、低血圧、高血圧、徐脈、心室細動、心停止、洞停止(頻度不明*)、低 酸素症、無呼吸、呼吸困難、呼吸抑制、舌根沈下が報告されています。 *安全性評価対象としていない臨床試験において認められている。 注) 承認効能・効果;集中治療における人工呼吸中及び離脱後の鎮静、 局所麻酔下における非挿管での手術及び処置時の鎮静 「効能・効果」、 「用法・用量」、 「警告・禁忌を含む使用上の注意」、 「効能・効果に関連する使用上の注意」、 「用法・用量に関連する使用上の注意」につきましては 5 ~ 12 ページをご参照ください。 副作用の詳細につきましては 22、29、32、40、48、49 ~ 54 ページをご参照ください。 2 製品情報(ドラッグインフォメーション) 製品情報(ドラッグインフォメーション) 「警告・禁忌を含む使用上の注意」の改訂には十分ご留意ください。 ■ 警告・禁忌 【警告】 (1) 本剤の投与により低血圧、高血圧、徐脈、心室細動等があらわれ、心停止にいたるおそれがある。 したがって、本剤は、患者の呼吸状態、循環動態等の全身状態を注意深く継続的に監視できる設 備を有し、緊急時に十分な措置が可能な施設で、本剤の薬理作用を正しく理解し、集中治療又 は非挿管下での鎮静における患者管理に熟練した医師のみが使用すること。 (「重大な副作用」 の項参照) (2) 迷走神経の緊張が亢進しているか、急速静注、単回急速投与等、通常の用法・用量以外の方法で 本剤を投与した場合に重篤な徐脈、洞停止等があらわれたとの報告があるので、本剤は定められ た用法・用量に従い、緩徐に持続注入することを厳守し、患者の状況を慎重に観察するとともに、 このような症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。(「重大な副作用」の項参照) 【設定理由】 (1)本剤のα2 受容体刺激作用により、低血圧、高血圧、徐脈が発現することがあり、 また心臓手術後の心機能 低下患者 2 例に心室細動、5 例に心停止が発現したことから設定した。また、本剤は他の鎮静剤とは異な る薬理作用をもち、集中治療又は非挿管下での鎮静を要する患者に投与される薬剤であることから、本剤 の薬理作用を正しく理解し、集中治療又は非挿管下での鎮静における患者管理に熟練した医師が、患者 の全身状態を継続的に監視して投与する必要があるため設定した。 (2) ミダゾラムとの相互作用を検討した試験において、若年健康被験者 2 例に洞停止、 うち 1 例には重篤な 徐脈も発現したため設定した。 【禁忌】 (次の患者には投与しないこと) 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者 【設定理由】 本剤に対する過敏症の報告はないが、 安全性を考慮して設定した。 3 製品情報(ドラッグインフォメーション) ■ 組成・性状 販売名 プレセデックス静注液 200 µg「マルイシ」 有効成分 デクスメデトミジン塩酸塩 含 量 200 µg(デクスメデトミジンとして) (1バイアル 2 mL 中) 添加物 塩化ナトリウム 18 mg 性 状 無色澄明の液 剤 形 注射剤(バイアル) pH 4.5 ~ 7.0 浸透圧比 約 1(生理食塩液に対する比) ■ 有効成分に関する理化学的知見 一般名:デクスメデトミジン塩酸塩(JAN) (dexmedetomidine hydrochloride) -4[1(2,3-dimethylphenyl)ethyl]-1H -imidazole monohydrochloride 化学名: (+) ( - S) 分子式及び分子量:C13H16N2・HCl:236.74 構造式: H 3C N HN H CH3 CH3 ・HCI 性 状:白色の結晶又は結晶性の粉末である。 水、メタノール又はエタノール (99.5) に溶けやすい。 融 点:約 157℃ 4 製品情報(ドラッグインフォメーション) ■ 効能・効果及び効能・効果に関連する使用上の注意 集中治療における人工呼吸中及び離脱後の鎮静 局所麻酔下における非挿管での手術及び処置時の鎮静 【効能・効果に関連する使用上の注意】 [局所麻酔下における非挿管での手術及び処置時の鎮静] 全身麻酔に移行する意識下気管支ファイバー挿管に対する本剤の有効性及び安全性は確立されて いない。 ■ 用法・用量及び用法・用量に関連する使用上の注意 1.集中治療における人工呼吸中及び離脱後の鎮静 通常、成人には、デクスメデトミジンを 6µg/kg/時の投与速度で 10 分間静脈内へ持続注入し(初 期負荷投与) 、続いて患者の状態に合わせて、至適鎮静レベルが得られる様、維持量として 0.2 ~ 0.7µg/kg/時の範囲で持続注入する (維持投与)。また、維持投与から開始することもできる。なお、 患者の状態に合わせて、投与速度を適宜減速すること。 2.局所麻酔下における非挿管での手術及び処置時の鎮静 通常、成人には、デクスメデトミジンを 6µg/kg/時の投与速度で 10 分間静脈内へ持続注入し(初 期負荷投与) 、続いて患者の状態に合わせて、至適鎮静レベルが得られる様、維持量として 0.2 ~ 0.7µg/kg/時の範囲で持続注入する(維持投与) 。なお、患者の状態に合わせて、投与速度を適宜 減速すること。 【用法・用量に関連する使用上の注意】 [共通] (1)本剤は患者の循環動態が安定し、循環動態、呼吸等について継続的な監視体制が整った状況で 投与を開始すること。 (2)本剤の初期負荷投与中に一過性の血圧上昇があらわれた場合には、初期負荷投与速度の減速等 を考慮すること。[本剤の末梢血管収縮作用により一過性の血圧上昇があらわれることがある。] (3)鎮 静の維持開始速度は 0.4µg/kg/時の速度を目安とし、初期負荷から維持への移行を慎 重に行うこと。また、維持速度は 0.7µg/kg/時を超えないこと。[海外臨床試験において、 0.7µg/kg/時を超えて投与した場合に呼吸器系、精神神経系及び心血管系の有害事象の発 現率が増加することが報告されている。] (4) 本剤は投与速度を適切に調節することができるシリンジポンプ等を用いて、緩徐に持続的に投 与すること。 (5)本剤を使用するときは本剤 2mL に生理食塩液 48mL を加え、50mL(4µg/mL) とすること。 (「適用上の注意」の項参照) [集中治療における人工呼吸中及び離脱後の鎮静] 本剤は人工呼吸中、離脱過程及び離脱後を通じて投与可能であるが、本剤の持続投与期間が 120 時間(5 日間)を超える使用経験は少ないので、それを超えて鎮静が必要な場合には、患者の全身 状態を引き続き慎重に観察すること。 5 製品情報(ドラッグインフォメーション) ● 調製法(解説) 本剤 2 mL に生理食塩液 48 mL を加えて 50 mL とし、静かに振盪し十分に混和してください。 調製例: ➡ ❶使用するシリンジに本剤 2mL(1 バイアル;200 µg 含有) を吸引する ➡ ❷❶のシリンジに生理食塩液 48 mL を吸引する ➡ ❸静かに振盪し、十分に混和 する ❹薬 液調製後、シリンジポン プに取り付ける 薬液濃度 =200 µg/50mL(4 µg/mL) 注意(適用上の注意(1)調製時、11 ページより) : ◦ 本剤の取り扱いは、常に厳重な無菌手技で行ってください。 ◦ バイアルは使用前にゴム栓をエタノール綿等で清拭してください。 ◦ バイアルからの採取は 1 回のみとし残液は廃棄してください。 ◦ 希釈後は 48 時間以内にご使用ください。 参考:患者体重別の時間当たりの注入用量の例 持続注入液としてデクスメデトミジンを生理食塩液で最終濃度 4 µg/mL に希釈調製した場合の 初期負荷投与速度、維持投与速度を、患者の体重別注入用量(mL/時) として示す。 初期負荷投与速度(6 µg/kg/時、10 分間) 患者の体重(30 ~ 100kg) 初期負荷 6 µg/kg/時 (10 分) ★ 30kg 40kg 50kg 45mL/時 60mL/時 75mL/時 60kg 70kg 80kg 90kg 100kg 90mL/時 105mL/時 120mL/時 135mL/時 150mL/時 ★初期負荷量 1 µg/kg を 10 分かけて持続静注した場合と等価になる。 維持投与速度(0.2~0.7 µg/kg/時) 維持投与 患者の体重(30 ~ 100kg) 30kg 40kg 50kg 60kg 70kg 80kg 90kg 100kg 0.2 µg/kg/時 1.5mL/時 2.0mL/時 2.5mL/時 3.0mL/時 3.5mL/時 4.0mL/時 4.5mL/時 5.0mL/時 0.3 µg/kg/時 2.3mL/時 3.0mL/時 3.8mL/時 4.5mL/時 5.3mL/時 6.0mL/時 6.8mL/時 7.5mL/時 0.4 µg/kg/時 3.0mL/時 4.0mL/時 5.0mL/時 6.0mL/時 7.0mL/時 8.0mL/時 9.0mL/時 10.0mL/時 0.5 µg/kg/時 3.8mL/時 5.0mL/時 6.3mL/時 7.5mL/時 8.8mL/時 10.0mL/時 11.3mL/時 12.5mL/時 0.6 µg/kg/時 4.5mL/時 6.0mL/時 7.5mL/時 9.0mL/時 10.5mL/時 12.0mL/時 13.5mL/時 15.0mL/時 0.7 µg/kg/時 5.3mL/時 7.0mL/時 8.8mL/時 10.5mL/時 12.3mL/時 14.0mL/時 15.8mL/時 17.5mL/時 注意: ◦ その他の用法・用量に関連する使用上の注意は 5 ページをご参照ください。 6 製品情報(ドラッグインフォメーション) 「警告・禁忌を含む使用上の注意」の改訂には十分ご留意ください。 ■ 使用上の注意(改訂箇所: ) 1. 慎重投与(次の患者には慎重に投与すること) (1) 心血管系障害のある患者 [低血圧、 徐脈があらわれやすくなる。患者の全身状態を十分に観察しながら投与速度を調節すること。 特に高度な心ブロックを伴う患者等は重度の徐脈があらわれるおそれがある。 徐脈に対してはあらかじ めアトロピンの投与、 ペースメーカーの使用を考慮すること。] (2) 心機能が低下している患者 [本剤の初期負荷投与時に一過性の血圧上昇があらわれることがあり、予期せぬ重篤な循環動態の変 動を誘発するおそれがあるので、投与速度の急激な変更は避け、常に循環動態及び出血量を監視しな がら慎重に投与速度を調節すること。また、必要に応じて強心薬及び血管作動薬を併用しながら、慎重 に投与し、 適切な循環動態の維持を行うこと。] (3) 循環血流量が低下している患者 [低血圧があらわれやすくなる。 本剤投与開始前及び投与中に輸液負荷等を行い、患者の全身状態を 慎重に観察しながら投与速度を調節すること。 循環血流量が低下した状態で低血圧が持続した場合 は、肝血流量の低下から本剤の消失が遅延するおそれがある。このような場合は特に注意を払って投 与速度の減速を考慮すること。(「薬物動態」の項参照)] (4) 肝機能障害のある患者 [肝機能障害の程度が重度になるにしたがって本剤の消失が遅延し、鎮静作用の増強や副作用があら われやすくなるおそれがあるので、投与速度の減速を考慮し、特に重度の肝機能障害患者に対しては、患 者の全身状態を慎重に観察しながら投与速度を調節すること。 (「薬物動態」、 「臨床成績」の項参照) ] (5) 腎機能障害のある患者 [鎮静作用の増強や副作用があらわれやすくなるおそれがあるので、投与速度の減速を考慮し、患者の 全身状態を観察しながら慎重に投与すること。(「薬物動態」、 「臨床成績」の項参照)] (6) 高齢者 [生理機能の低下により、低血圧や徐脈等の副作用があらわれやすくなる。(「高齢者への投与」、 「臨 床成績」の項参照)] (7) 血液浄化を受けている患者 [頻回に鎮静深度を観察しながら必要に応じて本剤の投与速度を調節すること。 持続血液浄化法の 導入時、終了時、 あるいはカラム交換時や血液量、水分除去率の変更時には特に注意を払い、患者の鎮 静深度及び循環動態を観察すること。] (8) 薬物依存又は薬物過敏症の既往歴のある患者 2. 重要な基本的注意 [共通] (1)移送を伴う場合には、患者管理に熟練した医師の付き添いのもと、循環動態、呼吸等について継続的な 監視体制が整った状況で投与し、 循環動態の変動及び呼吸等に特に注意すること。 (2) 本剤はα2 受容体刺激作用に基づく鎮痛作用を有するため、他の鎮痛剤と併用する際には鎮痛剤の過 量投与に注意すること。 (3) 本剤投与中は至適鎮静レベルが得られるよう患者の全身状態を観察しながら投与速度を調節すること。 本剤を投与されている患者は刺激を与えると容易に覚醒し、速やかに反応するが、これは本剤の特徴で あるため、 他の臨床徴候及び症状がない場合、 効果不十分であると考えないよう注意すること。 2014年3月添付文書改訂 (第7版) 7 製品情報(ドラッグインフォメーション) 「警告・禁忌を含む使用上の注意」の改訂には十分ご留意ください。 (4) 本剤の初期負荷投与中にあらわれる一過性の血圧上昇に対しては、投与速度の減速を考慮する必要 があるが、重大な血圧上昇があらわれた場合には、 さらに適切な処置を行うこと。(「用法・用量に関連 する使用上の注意」の項参照) (5) 本剤の投与により低血圧、徐脈等があらわれるおそれがある。 特に迷走神経の緊張が亢進している患 者であらわれやすい。 患者の観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には適切な処置を 行うこと。(「重大な副作用」の項参照) (6) 本剤投与中はバイタルサインの変動に注意して循環器系に対する観察及び対応を怠らないこと。 (7) 全血又は血漿を投与しているカテーテルに本剤を注入しないこと。 (8) 本剤を長期投与した後、使用を突然中止した場合、クロニジンと同様のリバウンド現象があらわれるおそ れがある。これらの症状として神経過敏、激越及び頭痛があらわれ、同時に又はこれに続いて血圧の急 激な上昇及び血漿中カテコラミン濃度の上昇があらわれるおそれがある。 [集中治療における人工呼吸中及び離脱後の鎮静] (1) 本剤の投与に際しては集中治療に習熟した医師が本剤の薬理作用を正しく理解した上で患者の全身 状態を注意深く継続して監視すること。また、気道確保、酸素吸入、人工呼吸、循環管理を行えるよう準 備をしておくこと。 (2) 人工呼吸器からの離脱の過程及び離脱後では、 患者の呼吸状態を十分に観察すること。 [局所麻酔下における非挿管での手術及び処置時の鎮静] (1) 本剤の投与に際しては非挿管下での鎮静における患者管理に熟練した医師が、 本剤の薬理作用を正し く理解し、患者の鎮静レベル及び全身状態を注意深く継続して管理すること。また、気道確保、酸素吸 入、 人工呼吸、 循環管理を行えるよう準備をしておくこと。 (2) 局所麻酔下における手術・処置を行う医師とは別に、意識状態、呼吸状態、循環動態等の全身状態を 観察できる医療従事者をおいて、 手術・処置中の患者を観察すること。 (3)本剤は適切に鎮痛を行った上で使用すること。 (4) 硬膜外・脊髄くも膜下麻酔時には、輸液の投与等により、循環動態の変動が安定した後に本剤の投与 を開始する等、 併用に注意すること。 (5) 全身状態に注意し、手術・処置後は患者が回復するまで管理下に置くこと。なお、鎮静の影響が完全 に消失するまでは自動車の運転、 危険を伴う機械の操作等に従事しないよう、 患者に注意すること。 3. 相互作用 併用注意(併用に注意すること) 薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子 ベンゾジアゼピン系薬剤 (ミダゾラム、 ジアゼパム等) 全身麻酔剤 13) (プロポフォール、 セボフルラン 等) 局所麻酔剤 (リドカイン塩酸塩等) 中枢神経系抑制剤 (モルヒネ塩酸塩水和物、フェンタニ ルクエン酸塩、バルビツール酸誘導 体等) 鎮静・麻酔・鎮痛作用が増強し、血圧低下、 心拍数低下、呼吸数低下等の症状があらわ れるおそれがあるので、併用する場合には 投与速度を減速する等慎重に投与するこ と。 他の鎮静薬、鎮痛薬等と併用する場合は、鎮 静効果が相加的に増強するおそれがあるの で、本剤あるいは他の鎮静薬、鎮痛薬の投 与量を減量する等の注意が必要である。 相互に作用(鎮静・麻 酔・鎮痛作用、循環動 態への作用)を増強す るため。 8 製品情報(ドラッグインフォメーション) 「警告・禁忌を含む使用上の注意」の改訂には十分ご留意ください。 4. 副作用 [集中治療における人工呼吸中及び離脱後の鎮静] 承認時 国内で実施されたブリッジング試験(本剤投与期間:24 時間まで)において安全性が評価された 86 例中 31 例(36.0%)に副作用が認められ、 その主なものは高血圧 9 例(10.5%) 、低血圧 11 例(12.8%) 、嘔気 4 例 (4.7%)であった。 集中治療室収容患者を対象とした海外臨床試験における本剤の安全性評価症例数 と合算して検討したところ、1022 例中 464 例(45.4%)に副作用が認められ、その主なものは低血圧 210 例 (20.5%) 、 高血圧 94 例(9.2%) 、 嘔気 61 例(6.0%) 、 徐脈 60 例(5.9%) 、 口内乾燥 33 例(3.2%) であった。 国内で実施された長期投与試験(本剤投与期間:24 時間を超えて最長 28 日間)において安全性が評価さ れた 75 例中 30 例(40.0%)の症例に副作用が認められ、その主なものは高血圧 12 例(16.0%) 、低血圧 15 例 (20.0%) 、 徐脈 3 例(4.0%) であった。 臨床検査値の変動は、 いずれも手術後に一般的に認められる範囲内であった。 再審査終了時 製造販売後の使用成績調査(初回承認時及び 24 時間超投与症例)において、安全性解析対象症例の 1,619 例中 239 例(14.8%)に副作用が認められた。その主なものは、血圧低下 73 例(4.5%) 、低血圧 60 例 (3.7%) 、 AST(GOT)増加 31 例(1.9%) 、 徐脈 24 例(1.5%) 、 ALT(GPT)増加 17 例(1.1%) であった。 [局所麻酔下における非挿管での手術及び処置時の鎮静] 承認時 国内で実施されたプラセボ対照二重盲検比較試験において安全性が評価された 206 例中 166 例(80.6%) に副作用が認められ、 その主なものは呼吸抑制 85 例(41.3%) 、低血圧 84 例(40.8%) 、徐脈 60 例(29.1%) 、 高血圧 24 例(11.7%) 、 低酸素症 21 例(10.2%) であった。 臨床検査値の変動は、 いずれも手術・処置後に一般的に認められる範囲内であった。 [共通] (1) 重大な副作用 1)低血圧(5%以上) :低血圧があらわれることがあるので、このような場合には、本剤の減速又は中止、 輸液の増量、 下肢の挙上、 昇圧剤の使用等適切な処置を行うこと。 2)高血圧(5%以上) :高血圧があらわれることがあるので、このような場合には、本剤の減速又は中止、 降圧剤の使用等適切な処置を行うこと。 3)徐脈(5%以上) :徐脈があらわれることがあるので、このような場合には、本剤の減速又は中止、迷走 神経の緊張を軽減する目的で抗コリン剤(アトロピン等)の静脈内投与、ペースメーカーの使用等、適 切な処置を行うこと。 4)心室細動(0.1 ~ 1%未満) :心室細動があらわれることがあるので、このような場合には、抗不整脈薬 の投与、 除細動、 心肺蘇生等適切な処置を行うこと。 5) 心停止(0.1 ~ 1%未満) 、洞停止(頻度不明注)) :心停止、洞停止があらわれることがあるので、 このよ うな場合には、本剤の中止、ペースメーカーの使用、除細動、心肺蘇生、強心剤の投与等適切な処置 を行うこと。 2014年3月添付文書改訂 (第7版) 9 製品情報(ドラッグインフォメーション) 「警告・禁忌を含む使用上の注意」の改訂には十分ご留意ください。 6) 低酸素症(1 ~ 5%未満) 、無呼吸、呼吸困難(0.1 ~ 1%未満) 、呼吸抑制(5%以上) 、舌根沈下(0.1 ~ 1%未満) :低酸素症、一過性の無呼吸、呼吸困難、呼吸抑制、舌根沈下があらわれることがあるの で、 このような場合には、本剤の減速又は中止、気道確保、酸素投与、患者の刺激等適切な処置を行 うこと。 注) 安全性評価対象としていない臨床試験において認められている。 (2) その他の副作用 次のような症状があらわれた場合には、 症状に応じて適切な処置を行うこと。 1% 以上 激越 精神神経系 消化器 0.1 ~ 1% 未満 0.1% 未満 不 安、錯 乱、幻 覚、めま い、頭痛、不全麻痺、せん 妄、傾眠、落ち着きのな さ うつ病、錯覚、神経過敏、 意識低下、神経痛、神経 炎、ニューロパシー、知 覚脱失、ジストニア、言 語障害、昏迷、痙攣 嘔吐、嘔気、口内乾 腹痛、下痢 燥 心房細動、 頻脈 おくび 循環器 末梢性虚血、血管障害、 脳出血、血管拡張、脳血 血圧変動、心不全、心電 管障害、血管痙攣、循環 図異常、特異的心電図異 不全、チアノーゼ、心疾 常、高血圧悪化、心筋梗 患、狭 心 症、心 筋 虚 血、 塞、不整脈、心室性不整 心 房 性 不 整 脈、AV ブ 脈、期外収縮、上室性頻 ロック、脚ブロック、心ブ 脈、心室性頻脈 ロック、T 波逆転、上室 性不整脈 呼吸器 無気肺、気管支痙攣、高 徐呼吸、咳、喀血、肺炎、 炭 酸 ガ ス 血 症、低 換 気 肺うっ血、呼吸障害 症、胸水、気胸、肺水腫、 呼吸不全 感覚器 視覚異常 血 液 出血、血小板減少症、貧 凝 固 障 害、播 種 性 血 管 血、白血球増加症 内 凝 固 症 候 群、好 酸 球 増多症 AG 比異常、 血清 AST (GOT) 上昇、 血清 ALT (GPT) 上昇 肝 臓 複視、光視症、耳不快感 γ -GTP上 昇、黄 疸、肝 機能異常 皮 膚 多汗 紅斑性皮疹 泌尿器 乏尿 腎機能異常、尿閉 口渇 代謝栄養 その他 頻度不明 注1 アシドーシス、 呼吸性アシ アルカリフォスファター ドーシス、高血糖、高カリ ゼ上昇、低カリウム血症 ウム血症、血液量過多、 低蛋白血症、NPN 上昇 発熱、血液量減少、 背部痛、異常高熱、浮腫、 胸痛、筋肉痛、感染、敗 薬剤離脱症 候群 注2 疼痛 悪寒、失神 血症、異常感 注 1: 自発報告で認められた副作用は頻度不明として記載した。 注 2: 長期投与後の急激な投与中止により、離脱症状があらわれることがある。 投与を中止する場合には徐々に減量す るなど慎重に行うこと。 2014年3月添付文書改訂 (第7版) 10 製品情報(ドラッグインフォメーション) 「警告・禁忌を含む使用上の注意」の改訂には十分ご留意ください。 5. 高齢者への投与 高齢者では生理機能の低下により、鎮静作用の増強や副作用があらわれやすくなるおそれがある。 投与速 度の減速を考慮し、 患者の全身状態を観察しながら慎重に投与すること。 6. 妊婦、産婦、授乳婦等への投与 (1) 妊産婦に対する安全性は確立されていない。 本剤投与による有益性が危険性を上回ると判断した場 合を除き、本剤投与は避けることが望ましい。[動物試験(ラット)において、生存胎児数の減少、胎盤移 行性、 子宮血流量低下によると考えられる胎児体重の低下及び骨化遅延が認められている。] (2)ヒト乳汁への本剤の移行は不明である。 授乳婦への投与は避けること。 投与した場合は授乳を避け させること。[動物試験(ラット) において、 乳汁移行性が認められている。] 7. 小児等への投与 18 歳未満の患者に対する安全性及び有効性は確立していない (使用経験が少ない)。 8. 過量投与 急速静注あるいは単回急速投与により高血圧があらわれるおそれがある。 海外における臨床試験におい て過量投与(血漿中濃度が臨床推奨治療用量上限の 13 倍)された健康被験者に、第Ⅰ度 AV ブロック及 び第Ⅱ度心ブロックがあらわれた。また、海外での集中治療における鎮静・鎮痛を評価した臨床試験におい て過量投与された欧米人患者に、低血圧を伴う徐脈、心停止(臨床推奨治療用量上限の 20 倍量を急速投 与)等があらわれた。 低血圧に対しては、輸液速度の上昇、下肢の挙上、昇圧剤の投与を行い、徐脈に対し ては、抗コリン剤(アトロピン等)の静脈内投与、又はドパミン、アドレナリン等の静脈内投与、心肺蘇生等適切 な処置を行う。AV ブロック、心ブロック、心停止に対しては心肺蘇生、除細動、強心剤の投与等適切な処置 を行うこと。 9. 適用上の注意 (1)調製時 1) 本剤の取り扱いは、 常に厳重な無菌手技で行うこと。 2) バイアルは使用前にゴム栓をエタノール綿等で清拭して使用すること。 3) 本剤 2 mL に生理食塩液 48 mL を加えて 50 mLとし、 静かに振盪し十分に混和する。 4) バイアルからの採取は 1 回のみとし残液は廃棄すること。 5) 希釈後は 48 時間以内に使用すること。 (2)投与時 1) 本剤は静脈内投与のみとすること。 2)本剤を持続注入するにあたっては、投与速度の調節可能な注入器具(シリンジポンプ等) を使用する こと。 11 製品情報(ドラッグインフォメーション) 3) 配合変化 本剤は以下の薬剤との配合変化(沈殿を生ずる) が示されているので混合しないよう注意すること 14)。 アムホテリシンB、 ジアゼパム 本剤は以下の輸液製剤及び薬剤との配合変化は示されていない。 リンゲル液、5%ブドウ糖液、生理食塩液、20%マンニトール、チオペンタールナトリウム、ベクロニウム臭 化物、 スキサメトニウム塩化物水和物、 フェニレフリン塩酸塩、 アトロピン硫酸塩水和物、 ミダゾラム、 モ ルヒネ硫酸塩水和物、 フェンタニルクエン酸塩、 ドパミン、 ノルアドレナリン、 ドブタミン 12 重大な副作用、過量投与に対する対処法 重大な副作用、過量投与に対する対処法 重大な副作用、過量投与につきましては、9 ~ 11 ページを併せてご参照ください。 ◆ 低血圧 ①低血圧が発現しやすい患者 ◦循環血液量が低下している患者、心血管系障害のある患者、特に重度の心機能障害のある患者、 迷走神経が亢進している患者、 高齢者では低血圧が発現しやすくなります。 ②血圧管理のための注意 ◦投与中は、 バイタルサインの変動に注意して、血圧に対する観察及び対応を怠らず、患者の全身状態 を十分に観察しながら投与速度を調節してください。 ◦循環血液量が低下している患者では、本剤投与開始前及び投与中に輸液の負荷、カテコラミン投与 等により積極的な循環動態の維持を図る必要があります。 ◦迷走神経が緊張状態にある患者では、体位変換時に一過性の反射様の血圧・心拍数の低下をき たすことがあるので、 急激な体位変換を避けるよう注意が必要です。 ③低血圧発現時の処置 ◦投与量の減量又は中止、 輸液の増量、 下肢の挙上、 昇圧剤の使用等適切な処置を行ってください。 ◆ 高血圧 ①初期負荷投与中の高血圧 ◦初期負荷投与中に、本剤の血中濃度が比較的高濃度になることから、末梢性α2B 受容体刺激による 血管収縮作用により一過性の血圧上昇があらわれることがあります。 ②高血圧防止のための注意 ◦投与中は、バイタルサインの変動に注意して、血圧に対する観察及び対応を怠らず、いかなる場合で あっても急速静注あるいは単回急速投与を行わないでください。 ◦血圧上昇が危惧される患者または血圧上昇を避ける必要がある場合には、初期負荷投与を減速す るなどの考慮が必要です。なお、集中治療における鎮静での使用においては、維持量から開始する などの考慮が必要です。 ③高血圧発現時の処置 ◦必要に応じて、初期負荷投与速度の減速または中止、降圧剤の静脈内投与、併用している血管作 を調節する等適切な処置を行ってください。 動剤(ドパミン、 PGE1) 13 「効能・効果」、 「用法・用量」、 「警告・禁忌を含む使用上の注意」、 「効能・効果に関連する使用上の注意」、 「用法・用量に関連する使用上の注意」 ご使用にあたっては、新医薬品の「使用上の注意」の解説書も併せてご参照ください。 につきましては 5 ~ 12 ページをご参照ください。また、 重大な副作用、過量投与に対する対処法 ◆徐 脈 ①徐脈が発現しやすい患者 ◦心血管系障害のある患者、特に重度の心機能障害のある患者、迷走神経が亢進している患者、高 度な脚ブロックを伴う患者、 高齢者では徐脈が発現しやすくなります。 ②心拍数管理のための注意 ◦投与中は、 バイタルサインの変動に注意して、心拍数に対する観察及び対応を怠らず、患者の全身状 態を十分に観察しながら投与速度を調節してください。 ◦徐脈に対しては、 アトロピンの投与、 ペースメーカーの使用を必要に応じて考慮してください。 ◦迷走神経が緊張状態にある患者では、体位変換時に一過性の反射様の血圧・心拍数の低下をき たすことがあるので、 急激な体位変換を避けるよう留意が必要です。 ③徐脈発現時の処置 ◦投与量の減量又は中止、抗コリン剤(アトロピン等)の静脈内投与、ペースメーカーの使用等の適切な 処置を行ってください。 ◆心室細動 臨床試験において、心臓手術後の心機能低下患者 2 例に心室細動が発現しています。このような場合 には、 本剤の投与中止、 抗不整脈薬の投与、 除細動、 心肺蘇生等適切な処置を行ってください。 ◆ 心停止、洞停止 心臓手術後の心機能低下患者 5 例に心停止が発現しています。このような場合には、本剤の中止、ペー スメーカーの使用、 除細動、 心肺蘇生、 強心剤の投与等適切な処置を行ってください。 ◆ 低酸素症、無呼吸、呼吸困難、呼吸抑制、舌根沈下 投与中は継続して呼吸器系のモニタリング(呼吸数、SpO2 等) を行う必要があります。 特に深い鎮静レベ ルでは呼吸器系の変動に特に留意します。 症状が見られた場合は、本剤の減速または中止、気道を確保 し (下顎挙上) 、 酸素吸入による換気、 患者に刺激を与える等適切な処置を行ってください。 ◆ 過量投与 ◦初期負荷投与中に、血中濃度が比較的高濃度になり、末梢性α2B 受容体刺激による血管収縮作用によ り一過性の血圧上昇があらわれることがあります。 従って本剤を急速静注あるいは単回急速投与した 場合、同様の症状が発現しやすくなると考えられます。 高血圧が発現した場合には、13 ページの「高血 圧の項」に示した適切な処置を行ってください。 ◦海外で行われた高用量投与に対する忍容性を評価した第Ⅰ相臨床試験において、血中濃度 14.7 ng/ mL(臨床推奨治療用量上限の 13 倍)までの投与が行われ、AV ブロック及び心ブロックが発現してい ます。AV ブロックは 15 分持続して消失、心ブロックは 1 分以内に処置なしで消失し、いずれの症例も 投与が継続されました。 また、ICU における鎮静・鎮痛を評価した第Ⅲ相持続注入試験において、誤って希釈せずにデクスメ デトミジン原液 14 mL が投与され、投与直後に徐脈、心停止、高カリウム血症、代謝性アシドーシスが発 現しています。 治験薬の投与は約 15 分後に中止され、心肺蘇生の結果、心停止は回復しましたが、 2 時間後心停止によるバイパスの閉塞がみられ、インスリン、アドレナリン等の投薬と手術の結果、回復し ています。 低血圧に対しては、輸液速度の上昇、下肢の挙上、昇圧剤の投与、徐脈に対しては、抗コリン剤(アトロピ ン等)の静脈内投与、又はドパミン、 アドレナリン等の静脈内投与、心肺蘇生等、AV ブロック、心ブロック、 心停止に対しては、 心肺蘇生、 除細動、 強心剤の投与等適切な処置が必要です。 14 臨床成績に関する事項 集中治療における人工呼吸中 及び離脱後の鎮静 臨床成績に関する事項 本剤は承認の際、海外データと国内データを合わせて審査・評価されました。 「効能・効果」、「用法・用量」、「警告・禁忌を含む使用上の注意」、「効能・効果に関連する使用上の注意」、 「用法・用量に関連する使用上の注意」につきましては 5 ~ 12 ページをご参照ください。 [集中治療における人工呼吸中及び離脱後の鎮静] 1 第Ⅰ相試験 15,16) 局所麻酔下における非挿管 での手術及び処置時の鎮静 - 健康成人における持続注入時の鎮静に関する用量反応性の検討 対 象※:ハワイ在 住の日本 人・健 康 成 人 76 例、欧 米 人・健 康 成 人 73 例のうち、24 時 間 持 続投与を行った各 27 例、25 例。 方 法:プラセボ対照二重盲検法により下表の 4 群を比較 注)。 初期負荷量 プラセボ群 − 注) 0.3ng/mL群 3.0 µg/kg/時(10 分) プレセデックス 0.6ng/mL群 6.0 µg/kg/時(10 分) 目標血漿中濃度 注) 1.25ng/mL群 3.7 µg/kg/時(35 分) 維持量 持続投与時間 − 注) 0.168 µg/kg/時 計 24 時間 0.337 µg/kg/時 0.700 µg/kg/時 ※ハワイ在住の日本人における第Ⅰ相試験は、薬物動態、薬力学的作用、用量反応性、安全性に関して欧米人との類似性 を検討するため、欧米人を対象とした第Ⅰ相試験で用いた治験実施計画書に条件等を可能な限り合わせて実施しました。 ◆ 薬力学的効果 1. 鎮静作用(用量反応性) プレセデックス又はプラセボ投与開始後 24 時間までの平均 Ramsay スコアを比較したところ、本剤投与 量と鎮静作用の用量反応性が認められ、 日本人と欧米人の間に意義のある差を認めませんでした。 目標血漿中濃度別の Ramsay スコア 5 日本人 平均値±S.E. 欧米人 Ramsayスコア 4 4.3 3 2 3.3 2.3 2.3 n=6 n=6 4.7 4.2 4.0 3.1 1 0 プラセボ群 n=6 n=7 0.3ng/mL群 n=7 n=6 0.6ng/mL群 n=8 n=6 1.25ng/mL群 プレセデックス 15 注)承認用法・用量 -抜粋- 1. 集中治療における人工呼吸中及び離脱後の鎮静 通常、成人には、デクスメデトミジンを 6 µg/kg/時の投与速度で 10 分間静脈内へ持続注入し(初期負荷投与)、続いて患者の状 態に合わせて、至適鎮静レベルが得られる様、維持量として 0.2 ~ 0.7 µg/kg/時の範囲で持続注入する(維持投与)。 また、維持投与から開始することもできる。なお、患者の状態に合わせて、投与速度を適宜減速すること。 用法・用量に関連する使用上の注意 -抜粋- [共通] (3)鎮静の維持開始速度は 0.4 µg/kg/時の速度を目安とし、初期負荷から維持への移行を慎重に行うこと。また、維持速度は 0.7 µg/ kg/時を超えないこと。[海外臨床試験において、0.7 µg/kg/時を超えて投与した場合に呼吸器系、精神神経系及び心血管系の 有害事象の発現率が増加することが報告されている。] 1 第Ⅰ相試験-健康成人における持続注入時の鎮静に関する用量反応性の検討 Ramsay スコア 患者の状態 不安そうである、イライラしている、落ち着きがない 協力的、静穏、見当識がある 言葉による指示に反応 眉間への軽い叩打に素早く反応 眉間への軽い叩打に緩慢に反応 眉間への軽い叩打に対しても反応せず 集中治療における人工呼吸中 及び離脱後の鎮静 スコア 1 2 3 4 5 6 Ramsay MA, et al.: Br Med J 2: 656-659, 1974 2. 覚醒が容易であること 注) 本剤は中枢性α2 受容体作動薬であり、従来の鎮静剤とは異なり、十分に鎮静させた状態でも刺激を与え 局所麻酔下における非挿管 での手術及び処置時の鎮静 ると容易に覚醒し、 意識レベルが確認できるという特徴を有しています。 本剤又はプラセボ投与中の患者に CFF *試験を実施し、覚醒の容易性と見当識を評価したところ、被験 者は容易に覚醒して試験を完了でき、 本剤投与(0.3 ~ 1.25 ng/mL)群とプラセボ投与群の CFF スコアに 差はありませんでした (pairwise 比較、 下図)。欧米人の試験でもほぼ同様の結果が得られました (図略) 。 目標血漿中濃度別の CFF スコアの推移(日本人) (Hz) 45 平均値±S.E. n=6∼7 †# 40 CFF 容 高 易 い 35 30 覚 見 当 醒 識 25 プラセボ群 プレセデックス 0.3ng/mL群 プレセデックス 0.6ng/mL群 プレセデックス 1.25ng/mL群 困 低 20 難 い 15 10 0∼3 3∼6 6∼9 9∼12 12∼15 15∼18 18∼21 21∼24 投与開始後の時間(hr) †♯:プレセデックス0.3ng/mL群又は0.6ng/mL群に対して有意差あり (各々p<0.05) pairwise比較 * CFF(Critical Flicker Fusion Threshold)試験: 被験者に点滅速度が速くなっていく光源を見せ、点滅が認識できなくなる閾値(点滅光源の振動数:Hz)を測定する が 50Hz に近いほど 「鎮 ことにより、 被験者の覚醒の容易さ及び見当識を評価する検査法。CFF スコア (0 ~ 50Hz) 静状態から容易に覚醒し、覚醒直後であっても見当識が保たれている」 と考えられる。 第Ⅰ相試験の薬物動態は 55 ページに記載 注)使用上の注意 2. 重要な基本的注意 - 抜粋 - [共通] (3)本剤投与中は至適鎮静レベルが得られるよう患者の全身状態を観察しながら投与速度を調節すること。本剤を投与されている患 者は刺激を与えると容易に覚醒し、速やかに反応するが、これは本剤の特徴であるため、他の臨床徴候及び症状がない場合、効果 不十分であると考えないよう注意すること。 16 臨床成績に関する事項 集中治療における人工呼吸中 及び離脱後の鎮静 2 第Ⅱ/Ⅲ相ブリッジング試験、第Ⅲ相試験(国内、欧米多施設共同試験)17,18) - プロポフォールの追加投与を鎮静作用の指標とした臨床検討 試験方法の概略 局所麻酔下における非挿管 での手術及び処置時の鎮静 本剤と同様の作用機序 (中枢性α2 受容体刺激作用)をもつ薬剤が鎮静剤として承認されていないこと から、本剤の第Ⅲ相試験では、プラセボを対照とし、既存の鎮静剤の追加投与を鎮静作用の指標とし た無作為化二重盲検比較試験を実施しました。また、本剤が脊髄後角のα2 受容体を介して痛みの伝 達を抑制することからモルヒネ投与量に及ぼす影響に関しても併せて検討しました。 <試験デザインの考え方> 治験薬 (First-Line;持続注入) 主な評価項目 ・鎮 静 作 用:既存の鎮静剤の追加投与状況、 Ramsayスコア ・痛みの抑制:モルヒネの追加投与状況 ・安 全 性:有害事象、臨床検査値、血圧、 心拍数、呼吸への影響等 プレセデックス又は プラセボ(対照群) ※脊髄後角のα2 受容体刺激作用による痛みの抑制 モルヒネ※注) 既存の鎮静剤 プロポフォール 下記投与法で効果不十分な場合に 必要に応じて追加投与を考慮 <基本的な投与スケジュール> プレセデックス 又は プラセボ 投与 投与時間24時間以内 手 術 ( 投与開始 人工呼吸中 離脱後 6時間又は8時間以上 6時間又は6時間以上 ) ICU入室後 1時間以内 離脱 経過観察 投与終了 <プレセデックスの投与法> ◦初期負荷投与: 6 µg/kg/時を 10 分間で静脈内へ持続投与 ◦維 持 投 与 : 目標とする鎮静深度に応じて 0.2 ~ 0.7 µg/kg/時の範囲で投与速度を調節 17 注)使用上の注意 2. 重要な基本的注意 -抜粋- [共通] (2)本剤はα2 受容体刺激作用に基づく鎮痛作用を有するため、他の鎮痛剤と併用する際には鎮痛剤の過量投与に注意すること。 2 第Ⅱ/Ⅲ相ブリッジング試験、第Ⅲ相試験(国内、欧米多施設共同試験) 集中治療における人工呼吸中 及び離脱後の鎮静 対 象: ◦国内第Ⅱ/Ⅲ相ブリッジング試験(日本人) 胸部又は上腹部手術後、集中治療室に入室し、 人工呼吸管理を少なくとも 6 時間必要とする患者 111 例 〔実施施設数:国内 15 施設〕 ◦欧米第Ⅲ相試験 (欧米人) 術後、集中治療室に入室し、人工呼吸管理を少な くとも 6 時間必要とする患者 401 例〔実施施設 数:ヨーロッパ 31 施設、 カナダ 5 施設〕 方 法: 17 ページに記載の方法を用い、既存の鎮静剤としてプロポフォールを使用。治験薬の投与 は集中治療室入室後 1 時間以内に開始し、12 ~ 24 時間投与。目標 Ramsay スコアは、 人工呼吸中は ≧3、離脱後は ≧2とした。 局所麻酔下における非挿管 での手術及び処置時の鎮静 ◆ 有効性 1. 鎮静作用-挿管中の鎮静に要したプロポフォールの追加投与状況 プレセデックス群ではプラセボ群に比べてプロポフォールの追加投与量が少なく、治療用量(> 50 mg)の プロポフォールの追加投与を必要としなかった症例の割合は、日本人の試験が 90.9%、欧米人の試験で 81.3%で、 ともにプラセボ群と比べて有意差を認めました(施設で調整した Cochran-Mantel-Haenszel 検 定、 p<0.0005) 。 プロポフォールの追加投与状況別の割合(挿管中) プロポフォール追加投与なし 治療用量未満(≦50mg) のプロポフォールを追加 治療用量(>50mg) のプロポフォールを追加 日本人 (%) 100 80 p<0.0005 9.1% 5.5% 55.4% 85.5% 20 0 プレセデックス群 n=55 7.1% 40 37.5% 20 プラセボ群 p<0.0005 18.7% 80 60 60 40 欧米人 (%) 100 21.2% 61.1% 60.1% 15.2% 23.7% 0 プレセデックス群 n=56 n=203 プラセボ群 n=198 施設で調整したCochran-Mantel-Haenszel検定 日本人と欧米人の鎮静作用の類似性の検討 - 有効率及び95%信頼区間 - 上記試験におけるプレセデックス群とプラセボ群 (%) 100 の有効率(治療用量のプロポフォールを追加しな 80 かった割合)の差とその 95%信頼区間は日本人 が 46.3%(31.2~61.3%) 、 欧米人が 42.4%(33.7 有 60 効 率 40 ~ 51.0%)で、プラセボ群とプレセデックス群の有 20 効率を結んだ直線は両民族間で平行性が認めら 0 れ、日本人と欧米人の有効性反応率が類似して 日本人 90.9% 欧米人 81.3% 44.6% 38.9% プレセデックス群 プラセボ群 いると考えられました。 18 臨床成績に関する事項 治験薬投与期間中の平均 Ramsay スコアの推移を検討したところ、日本人、欧米人の試験ともプラセ ボ群に比べてプレセデックス群が高く推移し、平均 Ramsay 鎮静スコア※ に有意差を認めました(t 検定、 p=0.032、 日本人のデータのみ図示)。 Ramsay スコアの推移(日本人) プレセデックス群 n=55 6 プラセボ群 n=56 平均Ramsay鎮静スコア※ 局所麻酔下における非挿管 での手術及び処置時の鎮静 深 い Ramsay スコア 集中治療における人工呼吸中 及び離脱後の鎮静 2. 鎮静作用-平均 Ramsay スコアの推移 鎮 静 プレセデックス群 5 3.4±0.12 平均値±S.E. 4 プラセボ群 3.1±0.07 p=0.032 t 検定 3 浅 い 2 人工呼吸中*1 治験薬投与*2 1 0 5 10 15 20 25 投与開始後の時間(hr) *1:人工呼吸中の平均投与時間(プレセデックス群 9.2 時間、プラセボ群 8.1 時間) *2:治験薬の平均投与時間(プレセデックス群 15.0 時間、プラセボ群 14.4 時間) ※治験薬投与中の Ramsay スコアの AUC(曲線下面積)を治験薬投与時間で除した値 3. モルヒネ投与量への影響(副次的作用)注) 治験薬投与中に必要となったモルヒネの追加投与量を検討したところ、日本人、欧米人の試験ともプラセ ボ群に比べてプレセデックス群で追加投与量が有意に減少しました(施設で調整した Cochran-MantelHaenszel 検定、 p=0.001、 日本人のデータのみ図示)。 治験薬投与中に必要となったモルヒネの投与量(日本人) (mg/時) p=0.001 平均値±S.E. 0.3 追 0.2 加 投 与 量 0.1 0.0 0.225 0.097 プレセデックス群 n=55 プラセボ群 n=56 施設で調整したCochran-Mantel-Haenszel検定 19 注)使用上の注意 2. 重要な基本的注意 -抜粋- [共通] (2)本剤はα2 受容体刺激作用に基づく鎮痛作用を有するため、他の鎮痛剤と併用する際には鎮痛剤の過量投与に注意すること。 2 第Ⅱ/Ⅲ相ブリッジング試験、第Ⅲ相試験(国内、欧米多施設共同試験) ◆ 呼吸機能、血圧、心拍数、心拍出量への影響 ● 呼吸数 呼吸数は 1 時点(日本人の試験の投与開始 9 時間後) を除いて、 日本人、欧米人ともプレセデックス群、 プ ラセボ群間に有意差を認めず(Wilcoxon 2 標本検定) 、離脱後に本剤を継続的に投与しても呼吸数へ の影響は少ないと考えられました。また、 離脱後は両群とも自発呼吸の回復に伴う呼吸数の上昇が認めら れました (日本人のデータのみ図示)。 呼吸数の推移(日本人) プレセデックス群 プラセボ群 n=56 25 n=55 20 呼 吸 数 15 * * p<0.05(対 プラセボ群) Wilcoxon 2標本検定 人工呼吸中*1 10 平均値±S.E. 治験薬投与*2 0 3 6 9 局所麻酔下における非挿管 での手術及び処置時の鎮静 (breaths/min) 集中治療における人工呼吸中 及び離脱後の鎮静 1. 呼吸機能への影響 12 15 18 21 24 27 30 33 36 投与開始後の時間(hr) *1:人工呼吸中の平均投与時間(プレセデックス群 9.2 時間、プラセボ群 8.1 時間) *2:治験薬の平均投与時間(プレセデックス群 15.0 時間、プラセボ群 14.4 時間) ● 動脈血酸素飽和度(SpO2) 治験薬投与中の SpO2 は日本人、欧米人ともプレセデックス群、プラセボ群に有意差を認めず(Wilcoxon 2 標本検定) 、 離脱後に本剤を継続的に投与しても呼吸抑制による低酸素症を示唆するような SpO2 の低 下を認めませんでした (日本人のデータのみ図示)。 SpO2 の推移(日本人) (%) プレセデックス群 プラセボ群 n=56 100 * 99 SpO 2 n=55 98 97 * p<0.05 (対 プラセボ群) Wilcoxon 2標本検定 人工呼吸中*1 96 治験薬投与*2 95 0 3 6 9 平均値±S.E. 12 15 18 21 24 27 30 33 36 投与開始後の時間(hr) *1:人工呼吸中の平均投与時間(プレセデックス群 9.2 時間、プラセボ群 8.1 時間) *2:治験薬の平均投与時間(プレセデックス群 15.0 時間、プラセボ群 14.4 時間) 20 臨床成績に関する事項 2. 血圧、心拍数への影響 注) 集中治療における人工呼吸中 及び離脱後の鎮静 ● 収縮期血圧、拡張期血圧 日本人、欧米人とも、 プレセデックス群では初期負荷投与開始 10 分以内に一過性の血圧上昇(収縮期血 圧約 8 ~ 10 mmHg、拡張期血圧約 6 ~ 8 mmHg)が認められ、 その後、維持投与中は投与開始前より低 い値(収縮期血圧 約-10mmHg、拡張期血圧 約 -8mmHg)で推移しました。 投与終了後は投与前 値より血圧が上昇する傾向を認めました (日本人のデータのみ図示) 。 血圧の推移(日本人) (mmHg) 150 局所麻酔下における非挿管 での手術及び処置時の鎮静 140 * * 130 * 圧 100 * * * * ** 120 血 110 プレセデックス群 n=55 プラセボ群 n=56 収縮期血圧 * 拡張期血圧 70 60 50 人工呼吸中*1 40 ***** * * p<0.05 (対 プラセボ群) Wilcoxon 2標本検定 平均値±S.E. 治験薬投与*2 0 3 6 9 12 15 18 21 投与開始後の時間 (hr) 24 27 30 33 36 *1:人工呼吸中の平均投与時間(プレセデックス群 9.2 時間、プラセボ群 8.1 時間) *2:治験薬の平均投与時間(プレセデックス群 15.0 時間、プラセボ群 14.4 時間) ● 心拍数 日本人、欧米人とも、治験薬投与期間の後半にプレセデックス群で心拍数が有意に低下しましたが (Wilcoxon 2 標本検定、p<0.05) 、投与終了後は投与前値まで上昇し、安定しました(日本人のデータの み図示) 。 心拍数の推移(日本人) (bpm) プレセデックス群 n=55 プラセボ群 n=56 100 90 心 拍 80 数 70 ***** * *p<0.05(対 プラセボ群) Wilcoxon 2標本検定 平均値±S.E. 人工呼吸中*1 治験薬投与*2 60 0 3 6 9 12 15 18 21 24 投与開始後の時間(hr) 27 30 33 36 *1:人工呼吸中の平均投与時間(プレセデックス群 9.2 時間、プラセボ群 8.1 時間) *2:治験薬の平均投与時間(プレセデックス群 15.0 時間、プラセボ群 14.4 時間) 21 注)用法・用量に関連する使用上の注意 -抜粋- [共通] (2)本剤の初期負荷投与中に一過性の血圧上昇があらわれた場合には、初期負荷投与速度の減速等を考慮すること。[本剤の末梢血 管収縮作用により一過性の血圧上昇があらわれることがある。] 使用上の注意 2. 重要な基本的注意 - 抜粋- [共通] (4)本剤の初期負荷投与中にあらわれる一過性の血圧上昇に対しては、投与速度の減速を考慮する必要があるが、重大な血圧上昇が あらわれた場合には、さらに適切な処置を行うこと。 (5)本剤の投与により低血圧、徐脈等があらわれるおそれがある。特に迷走神経の緊張が亢進している患者であらわれやすい。患者 の観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。 (6)本剤投与中はバイタルサインの変動に注意して循環器系に対する観察及び対応を怠らないこと。 2 第Ⅱ/Ⅲ相ブリッジング試験、第Ⅲ相試験(国内、欧米多施設共同試験) 3. 心拍出量への影響 日本人、欧米人とも、心拍出量はプレセデックス群とプラセボ群はほぼ同様の値で推移し、すべての測定時 で有意差は認めませんでした (Wilcoxon 2 標本検定、 日本人のデータのみ図示)。 心拍出量の推移(日本人) (L/min) 9 プレセデックス群 プラセボ群 n=56 8 7 6 5 4 3 2 0 Wilcoxon 2標本検定 人工呼吸中*1 1 平均値±S.E. 治験薬投与*2 0 3 6 9 12 15 18 21 投与開始後の時間 (hr) 24 27 30 33 36 *1:人工呼吸中の平均投与時間(プレセデックス群 9.2 時間、プラセボ群 8.1 時間) *2:治験薬の平均投与時間(プレセデックス群 15.0 時間、プラセボ群 14.4 時間) 局所麻酔下における非挿管 での手術及び処置時の鎮静 心 拍 出 量 n=55 集中治療における人工呼吸中 及び離脱後の鎮静 ● 心拍出量 ◆ 副作用 国内の第Ⅱ/ Ⅲ相ブリッジング試験で、 プレセデックスの安全性評価対象※となった 86 例中 31 例(36.0%) に副 作用が認められ、 その内訳は高血圧 9 例(10.5%) 、 低血圧 11 例(12.8%) 、 嘔気、 発熱それぞれ 4 例(4.7%) 、 嘔吐 2 例(2.3%) 、痙攣、意識低下、不整脈、徐脈、心室細動、頻脈、上室性不整脈、血小板減少症、無気肺、 気胸それぞれ 1 例 (1.2%) でした。 欧米の第Ⅲ相試験で、 プレセデックスの安全性評価対象 ※となった 295 例中 153 例(51.9%) に副作用が認め られ、 その内訳は低血圧 79 例(26.8%) 、高血圧 31 例(10.5%) 、徐脈 25 例(8.5%) 、嘔気 21 例(7.1%) 、 口内 乾燥 15 例 (5.1%) 、 嘔吐 9 例 (3.1%) 、 発熱、 頻脈、 低酸素症それぞれ 4 例(1.4%) 、 疼痛 1 例(0.3%) でした。 ※プラセボ対照二重盲検比較試験実施前に行った非盲検試験で本剤を投与した症例を含みます。 第Ⅱ相、第Ⅲ相試験の副作用の詳細は 49 ~ 50 ページをご参照ください。 22 臨床成績に関する事項 集中治療における人工呼吸中 及び離脱後の鎮静 3 第Ⅳ相製造販売後臨床試験19) (国内多施設共同実薬対照比較試験) 試験方法の概略 手術 人工呼吸中 局所麻酔下における非挿管 での手術及び処置時の鎮静 プレセデックス群 プレセデックス投与 4時間以上 観察期間 6時間以上 24時間以内 プロポフォール群 プロポフォール投与 4時間以上 原則1時間以上 スクリー 手術 ニング 開始 手術終了 割付け 投与開始 ICU入室 封筒開封 (投与群確認) 観察期間 48時間 プロポフォール 離脱 プレセデックス 投与開始 投与終了 投与終了 48時間後 <プレセデックスの投与法> ◦初期負荷投与:最高で 6 µg/kg/時を10分間の静脈内持続投与 (初期負荷投与の使用は任意とした) ◦維持投与:《初期負荷投与を行う場合》 0.4 µg/kg/時で維持投与を開始 《初期負荷投与を行わない場合》 0.7µg/kg/時で維持投与を開始 《維持投与開始後》臨床上の必要に応じ、0.2 ~ 0.7µg/kg/時の範囲で投与速度を調節 対 象:心臓血管外科術後、ICU に入室し、人工呼吸管理を少なくとも 4 時間必要とし、鎮静が必要と なる患者 59 例 (国内 13 施設) 方 法:プレセデックスを基本として鎮静管理を行う群(プレセデックス群)とプロポフォールを基本として鎮 静管理を行う群(プロポフォール群)に割り付け、 プレセデックス群では、上記の方法を用い、最長 で 24 時間まで投与した。プロポフォール群では、 プロポフォールを添付文書の記載に従い投与し、 抜管前に投与を終了することとした。なお、鎮痛のためにフェンタニルを投与できることとした。 抜管前後及び抜管後のプレセデックス投与の有用性を検討した。なお、鎮静評価として、Richmond を用いた。 Agitation-Sedation Scale : RASS(目標鎮静レベルRASS = 0、-1、-2) 23 3 第Ⅳ相製造販売後臨床試験(国内多施設共同実薬対照比較試験) 1. 鎮静作用 ● 抜管前後に目標鎮静レベルを継続した症例の割合 抜管 1 時間前又はプロポフォール投与終了時のどちらか遅い時点から抜管 1 時間後までに目標鎮静レ ベル(Richmond Agitation-Sedation Scale:RASS=0、 -1、 -2)を継続した症例の割合は、 プレセデッ クス群で 96.2%、プロポフォール群で 34.6%であり、群間に有意差を認めました(施設で調整した MantelHaenszel 検定、 p<0.001) 。 集中治療における人工呼吸中 及び離脱後の鎮静 ◆ 有効性 抜管前後に RASS=0, -1, -2 を継続した症例の割合 3.8% 80 65.4% 60 96.2% 40 20 0 RASS=0, −1, −2 を継続しなかった症例 34.6% プレセデックス群 プロポフォール群 n=26 Richmond AgitationSedation Scale(RASS) RASS=0, −1, −2 を継続した症例 局所麻酔下における非挿管 での手術及び処置時の鎮静 p<0.001 (%) 100 スコア +4 +3 +2 +1 0 -1 -2 -3 -4 -5 n=26 施設で調整したMantel-Haenszel検定 用 語 闘争的な状態 説 明 あからさまに闘争的又は暴力的、 医療スタッフに危険が差し迫る チューブ又はカテーテルを引っ張る又は取り除く、又は医療スタッフ 高度興奮状態 に対して攻撃的な行動をする 興奮状態 頻繁に意味なく動く、又は人工呼吸器に同調しない 落ち着きがない状態 不安又は心配そうであるが、動きは攻撃的でない又は活発ではない 覚醒し静穏な状態 完全に覚醒していないが、声に反応し、視線を合わせて持続的に 眠くうとうとした状態 (10 秒以上)覚醒する 軽度鎮静状態 声に反応し、視線を合わせて一時的に (10 秒以内)覚醒する 中等度鎮静状態 声に反応して動くが、視線を合わせない 深い鎮静状態 声に反応しないが、物理的刺激に反応し動く 覚醒不能状態 声又は物理的刺激に反応しない Sessler CN, et al.: Am J Respir Crit Care Med 166: 1338-1344, 2002 24 臨床成績に関する事項 ● 抜管後に鎮静剤の追加投与を必要としなかった症例の割合 集中治療における人工呼吸中 及び離脱後の鎮静 抜管後に鎮静剤の追加投与を必要としなかった症例の割合は、 プレセデックス群で 100.0%、 プロポフォール 群で 73.1%であり、 群間に有意差を認めました (施設で調整した Mantel-Haenszel 検定、 p=0.005) 。 抜管後に鎮静剤の追加投与を必要としなかった症例の割合 p=0.005 (%) 100 26.9% 80 抜管後に鎮静剤が 必要とならなかった 症例 60 100.0% 局所麻酔下における非挿管 での手術及び処置時の鎮静 40 抜管後に鎮静剤が 必要となった症例 73.1% 20 0 プレセデックス群 プロポフォール群 n=26 施設で調整したMantel-Haenszel検定 n=26 2. 疼痛に及ぼす影響(副次的作用)注) ● 抜管直前に疼痛が認められなかった症例の割合 抜管 10 分前、疼痛が認められなかった症例(Behavioral Pain Scale の総スコアが 3)の割合は、プレ セデックス群で 96.2%、プロポフォール群で 36.0%であり、群間に有意差を認めました(施設で調整した Mantel-Haenszel 検定、 p<0.001)。また、 抜管 2 分前に Behavioral Pain Scale の総スコアが 3 であっ た症例の割合は、 プレセデックス群で 96.2%、 プロポフォール群で 32.0%であり、群間に有意差を認めました (施設で調整した Mantel-Haenszel 検定、 p<0.001)。 Behavioral Pain Scale の総スコアが 3 であった症例の割合 抜管10分前 抜管 2 分前 p<0.001 (%) 100 3.8% 80 64.0% 40 n=26 プロポフォール群 0 n=25 <疼痛評価> Behavioral Pain Scale(BPS) 3 項目のスコアを合計して BPSとする。 96.2% 20 36.0% プレセデックス群 68.0% 60 96.2% 20 0 3.8% 80 60 40 p<0.001 (%) 100 BPS=3の症例 BPS>3の症例 32.0% プレセデックス群 n=26 プロポフォール群 n=25 施設で調整した Mantel-Haenszel検定 項 目 状 態 スコア リラックスしている 1 部分的にひきつっている (例:眉が不機嫌) 2 顔の表情 完全にひきつっている (例:閉眼) 3 顔をゆがめている 4 動きなし 1 半屈曲位 2 上 肢 指を含め完全に屈曲 3 指を含め完全に屈曲した肢位が持続 4 人工換気に忍容している 1 人工呼吸器 咳をするが、ほとんどの時間は人工換気に忍容している 2 との ファイティングしている 3 同調性 人工換気のコントロール不可能 4 Robieux I, et al.: J Pediatr 118: 971-973, 1991 25 注)使用上の注意 2. 重要な基本的注意 - 抜粋 - [共通] (2)本剤はα2 受容体刺激作用に基づく鎮痛作用を有するため、他の鎮痛剤と併用する際には鎮痛剤の過量投与に注意すること。 3 第Ⅳ相製造販売後臨床試験(国内多施設共同実薬対照比較試験) ● 抜管後にフェンタニルの追加投与を必要としなかった症例の割合 0.022) 。 抜管後にフェンタニルの追加投与を必要としなかった症例の割合 p=0.022 (%) 100 19.2% 80 60 抜管後にフェンタニル が必要となった症例 80.8% 40 50.0% 20 0 プレセデックス群 プロポフォール群 n=26 n=26 施設で調整したMantel-Haenszel検定 局所麻酔下における非挿管 での手術及び処置時の鎮静 抜管後にフェンタニル が必要とならなかった 症例 50.0% 集中治療における人工呼吸中 及び離脱後の鎮静 抜管後にフェンタニルの追加投与を必要としなかった症例の割合は、プレセデックス群で 80.8%、プロポ フォール群で 50.0%であり、群間に有意差を認めました(施設で調整した Mantel-Haenszel 検定、p= ● 抜管後に必要となったフェンタニルの投与量 抜管後に必要となったフェンタニルの追加投与量(µg/kg)は、プレセデックス群(0.733±0.394 µg/kg) 、 プロポフォール群(2.441±0.680 µg/kg)であり、群間に有意差を認めました(施設で調整した CochranMantel-Haenszel 検定、 p=0.041)。 抜管後に必要となったフェンタニルの追加投与量 (µg/kg) 3.5 平均値±S.E. p=0.041 フェンタニル追加投与量 3.0 2.5 2.0 1.5 2.441 1.0 0.5 0 0.733 プレセデックス群 n=26 プロポフォール群 n=26 施設で調整したCochran-Mantel-Haenszel検定 3. プレセデックス投与時の、プロポフォール又はフェンタニル追加投与 による相互作用の評価 プレセデックス投与時にプロポフォールを追加投与したとき、ならびに、プレセデックス投与時にフェンタニル を追加投与したときのバイタルサイン及び鎮静深度を確認したところ、問題となる変化は認められませんで した。 26 臨床成績に関する事項 集中治療における人工呼吸中 及び離脱後の鎮静 ◆ 呼吸機能、血圧、心拍数、心拍出量への影響 1. 呼吸機能への影響 ● 呼吸数 プレセデックス群では離脱後も投与を継続し、プロポフォール群では抜管前に投与を中止しましたが、治験 薬投与中から投与終了後にかけて、投与群間に有意差は認められませんでした(Wilcoxon 2 標本検 定) 。 呼吸数の推移 局所麻酔下における非挿管 での手術及び処置時の鎮静 (breaths/min) 25 20 呼 吸 数 15 プレセデックス群 プロポフォール群 人工呼吸中*1 10 プレセデックス投与*2 プロポフォール投与*2 0 3 6 9 12 Wilcoxon 2標本検定 平均値±S.E. 15 18 21 24 投与開始後の時間(hr) 症例数 313130 プレセデックス群 31 29 30 30 30 29 29 28 28 28 28 17 6 28 28 28 27 プロポフォール群 28 27 27 27 27 27 26 25 24 23 22 17 3 20 20 19 19 27 11 11 30 6 4 33 5 3 36 4 4 27 27 27 * 1:人工呼吸中の平均投与時間(プレセデックス群 6.2 時間、プロポフォール群 7.7 時間)、 * 2:治験薬の平均総投与時間(プレセデックス群 18.7 時間、プロポフォール群 7.3 時間) ● 動脈血酸素飽和度(SpO2) プレセデックス群では離脱後も投与を継続し、プロポフォール群では抜管前に投与を中止しましたが、両群 ともに、治験薬投与中から投与終了後にかけて、SpO2 はすべて正常範囲内であり投与群間に有意差は 認められませんでした (Wilcoxon 2 標本検定)。 SpO2 の推移 (%) 100 99 SpO 2 98 97 プレセデックス群 プロポフォール群 人工呼吸中*1 96 95 プレセデックス投与*2 プロポフォール投与*2 0 3 6 9 12 Wilcoxon 2標本検定 平均値±S.E. 15 18 21 投与開始後の時間(hr) 症例数 313130 プレセデックス群 31 29 30 30 30 29 29 28 28 28 28 17 6 28 28 28 27 プロポフォール群 28 27 27 27 27 27 26 25 24 23 22 17 3 20 20 19 19 24 27 11 11 27 27 27 * 1:人工呼吸中の平均投与時間(プレセデックス群 6.2 時間、プロポフォール群 7.7 時間)、 * 2:治験薬の平均総投与時間(プレセデックス群 18.7 時間、プロポフォール群 7.3 時間) 27 30 6 4 33 5 3 36 4 4 3 第Ⅳ相製造販売後臨床試験(国内多施設共同実薬対照比較試験) 2. 血圧、心拍数への影響 注) 収縮期血圧では、プレセデックス群及びプロポフォール群ともに、投与期間中は投与前値を下回った値で 推移し、投与終了後以降は投与前値と同様の値まで上昇する傾向がみられました。 投与開始後 24 ~ 27 時間を除き、 投与群間に有意差は認められませんでした (Wilcoxon 2 標本検定)。 拡張期血圧では、 プレセデックス群及びプロポフォール群ともに、投与期間中から投与終了後にかけて投与前 値と同様の値で推移しました。そして、 投与群間に有意差は認められませんでした (Wilcoxon 2 標本検定) 。 また、本試験では、プレセデックス群で初期負荷投与が行われた症例がほとんどなかったため、初期負荷 投与時に認められる一過性の血圧上昇はみられませんでした。 (mmHg) 140 プレセデックス群 プロポフォール群 収縮期血圧 130 局所麻酔下における非挿管 での手術及び処置時の鎮静 血圧の推移 120 110 血 80 圧 70 * 拡張期血圧 60 50 人工呼吸中*1 40 プレセデックス投与*2 プロポフォール投与*2 30 *p<0.05 (対プロポフォール群) Wilcoxon 2標本検定 30 0 3 6 9 12 15 18 21 24 27 症例数 313130 投与開始後の時間 間 (hr) プレセデックス群 31 29 30 30 30 29 29 28 28 28 28 17 6 28 28 28 27 11 6 プロポフォール群 28 27 27 27 27 27 26 25 24 23 22 17 3 20 20 19 19 11 4 集中治療における人工呼吸中 及び離脱後の鎮静 ● 収縮期血圧、拡張期血圧 平均値±S.E. 33 5 3 36 4 4 27 27 27 * 1:人工呼吸中の平均投与時間(プレセデックス群 6.2 時間、プロポフォール群 7.7 時間)、 * 2:治験薬の平均総投与時間(プレセデックス群 18.7 時間、プロポフォール群 7.3 時間) ● 心拍数 プレセデックス群では投与期間中、投与前値よりやや低めの値で推移しましたが、投与群間に有意差は認 められませんでした (Wilcoxon 2 標本検定)。 心拍数の推移 (bpm) 100 90 心 拍 80 数 70 人工呼吸中*1 プレセデックス投与*2 プロポフォール投与*2 60 0 3 6 9 プレセデックス群 プロポフォール群 Wilcoxon 2標本検定 平均値±S.E. 12 15 18 21 24 27 30 33 36 投与開始後の時間(hr) 症例数 313130 プレセデックス群 31 29 30 30 30 29 29 28 28 28 28 17 6 28 28 28 27 11 6 5 4 プロポフォール群 28 27 27 27 27 27 26 25 24 23 22 17 3 20 20 19 19 11 4 3 4 27 27 27 * 1:人工呼吸中の平均投与時間(プレセデックス群 6.2 時間、プロポフォール群 7.7 時間)、 * 2:治験薬の平均総投与時間(プレセデックス群 18.7 時間、プロポフォール群 7.3 時間) 注)用法・用量に関連する使用上の注意 -抜粋- [共通] (2)本剤の初期負荷投与中に一過性の血圧上昇があらわれた場合には、初期負荷投与速度の減速等を考慮すること。[本剤の末梢血 管収縮作用により一過性の血圧上昇があらわれることがある。] 使用上の注意 2. 重要な基本的注意 - 抜粋- [共通] (4)本剤の初期負荷投与中にあらわれる一過性の血圧上昇に対しては、投与速度の減速を考慮する必要があるが、重大な血圧上昇が あらわれた場合には、さらに適切な処置を行うこと。 (5)本剤の投与により低血圧、徐脈等があらわれるおそれがある。特に迷走神経の緊張が亢進している患者であらわれやすい。患者 の観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。 (6)本剤投与中はバイタルサインの変動に注意して循環器系に対する観察及び対応を怠らないこと。 28 臨床成績に関する事項 3. 心拍出量への影響 集中治療における人工呼吸中 及び離脱後の鎮静 ● 心拍出量 心拍出量はプレセデックス群及びプロポフォール群ともに、 臨床上問題となる影響は認められませんでした (Wilcoxon 2 標本検定) 。 心拍出量の推移 プレセデックス群 プロポフォール群 8 (L/min) 7 6 局所麻酔下における非挿管 での手術及び処置時の鎮静 心 拍 出 量 5 * * 4 * * * * * * * * 人工呼吸中*1 3 * *p<0.05 (対プロポフォール群) Wilcoxon 2標本検定 平均値±S.E. プレセデックス投与*2 プロポフォール投与*2 2 1 0 3 6 9 12 15 18 症例数 131314 投与開始後の時間 (hr) プレセデックス群 10 14 15 14 15 13 14 13 13 13 12 11 4 12 12 11 プロポフォール群 10 13 14 14 15 15 14 14 14 14 13 11 2 12 12 10 21 24 9 10 27 3 5 30 2 3 33 2 1 36 1 2 10 11 12 * 1:人工呼吸中の平均投与時間(プレセデックス群 6.2 時間、プロポフォール群 7.7 時間)、 * 2:治験薬の平均総投与時間(プレセデックス群 18.7 時間、プロポフォール群 7.3 時間) ◆ 副作用 第Ⅳ相製造販売後臨床試験において、プレセデックスの安全性評価対象となった 42 例中 6 例(14.3%)に副 作用が認められ、その内訳は血圧低下※、悪心それぞれ 2 例(4.8%) 、頭痛、徐脈、心室性頻脈、嘔吐、高ビリ ルビン血症それぞれ 1 例 (2.4%) でした。 ※添付文書では、 「低血圧」 として記載されています。 第Ⅳ相製造販売後臨床試験の副作用の詳細は 51 ページをご参照ください。 29 4 第Ⅲ相試験(国内長期投与臨床試験) 試験方法の概略 予定手術症例 手術 人工呼吸中 プレセデックス投与 観察期間 投与前 手術 検査 開始 手術終了 ICU入室 内科ICU症例 投与開始 離脱 24時間 投与終了 投与終了 24時間後 人工呼吸中 プレセデックス投与 ICU入室 投与前 検査 観察期間 24時間超 28日間以下 投与開始 離脱 24時間 投与終了 投与終了 24時間後 局所麻酔下における非挿管 での手術及び処置時の鎮静 24時間超 28日間以下 集中治療における人工呼吸中 及び離脱後の鎮静 4 第Ⅲ相試験 20)(国内長期投与臨床試験) <プレセデックスの投与法> ◦初期負荷投与:最高で6 µg/kg/時を10 分間の静脈内持続投与 (初期負荷投与の使用は任意とした) ◦維持投与:目標とする鎮静深度に応じて、0.2 ~ 0.7 µg/kg/時の範囲で投与速度を調節 対 象: ICU にて 24 時間を超える長期間の鎮静を要する患者 75 例 (実施施設数 10 施設) 方 法:プレセデックスの投与は、上記の方法を用い、維持投与は目標鎮静レベル(Richmond AgitationSedation Scale ≦ 0)を維持するように調節投与することとし、人工呼吸中から離脱後にかけて 最長 28 日間まで投与できることとした。 ◦患者 75 例に対するプレセデックス投与時間の平均は下表の通りでした。 プレセデックス投与時間 予定手術症例 内科 ICU 症例 全 体 n = 52(69.3%) n = 23(30.7%) n = 75(100%) 投与時間(日) 2.1 ± 1.2 7.4 ± 5.7 3.7 ± 4.1 平均値 ± S.D. 30 臨床成績に関する事項 1. 鎮静作用-目標鎮静レベル(RASS ≦ 0)を継続した時間の割合 プレセデックス投与中に目標鎮静レベル(RASS ≦ 0) を継続した時間の割合は、投与開始後 24 時間まで は 95.5%と高く、投与 9 日目から 10 日目において約 70 ~ 75%を示したことを除いて、投与開始後 24 時間 以降も20 日目まで 85%以上で安定して推移しました。 目標鎮静レベル (RASS ≦ 0) を継続した時間の割合 局所麻酔下における非挿管 での手術及び処置時の鎮静 RASS≦0を継続した時間の割合 集中治療における人工呼吸中 及び離脱後の鎮静 ◆ 有効性 (%) 100 平均値±S.E. 80 60 40 20 0 症例数 75 73 37 26 18 13 11 1 2 3 4 5 6 7 9 8 8 8 8 5 4 4 2 2 2 1 1 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 投与開始後の時間 (日) ◆ 安全性 1. 投与開始後 24 時間までと 24 時間以降の主な副作用発現率 以下の基準に該当する低血圧、高血圧、徐脈の 1 症例当たり1 日当たりの主な副作用発現率*を、プレセ デックス投与開始後 24 時間までと24 時間以降を比較したところ、低血圧、高血圧、徐脈及び 3 事象の 合計のいずれも投与開始後 24 時間以降で発現率は低下しました。 投与開始後 24 時間までと 24 時間以降の主な副作用発現率 副作用 低血圧 高血圧 徐 脈 合 計 24 時間までに発現 発現件数 発現例数 発現率* 3 3 0.0400 3 3 0.0400 1 1 0.0133 7 7 0.0933 24 時間以降に発現 発現件数 発現例数 発現率* 6 6 0.0217 6 5 0.0217 0 0 0 12 10 0.0435 スコア検定 Z値 p値 - 0.603 0.546 - 0.654 0.513 - 0.696 0.486 - 1.039 0.299 *発現件数をのべ投与日数(各症例の投与日数の合計値:24 時間まで 75.00、24 時間以降 276.08)で除 した値(単位:件 / 人日) (n=75) 低血圧:収縮期血圧<60mmHg 又は拡張期血圧<40mmHg、 又は収縮期血圧が投与前値より≧50%低下し、これに より発現 1 時間以内に血管収縮薬投与を開始 又は増量、 又は輸液≧ 500mL を使用 高血圧:収縮期血圧>180mmHg 又は拡張期血圧>100mmHg、 又は収縮期血圧が投与前値より≧50%上昇し、これ により降圧薬静脈内投与を開始又は増量 徐 脈:心拍数<40bpm 又は投与前値より≧50%低下し、これにより陽性変時作用薬投与を開始 又は増量、 又はペー スメーカーを使用 31 4 第Ⅲ相試験(国内長期投与臨床試験) プレセデックスを投与した人工呼吸中及び離脱後にかけて、 概ね安定した鎮静深度が認められました。 プレセデックス投与開始後 24 時間までと24 時間以降で、24 時間毎の追加鎮静剤・鎮痛剤を必要とし た症例について、投与頻度と投与量を解析したところ、投与期間の増加とともに投与頻度と投与量が増加 する傾向は認められませんでした。 プレセデックスに特徴的に認められる心血管系の副作用(低血圧、 高血圧、 徐脈) の発現頻度を投与開始 後 24 時間までと24 時間以降で比較したところ、低血圧、高血圧、徐脈及び 3 事象の合計のいずれも24 時間以降で発現率は低下しました。 3. 副作用 国内の第Ⅲ相長期投与臨床試験で、 プレセデックスの安全性評価対象となった 75 例中 30 例(40.0%)に 、血圧低下 ※ 又は低血圧 15 例(20.0%) 、徐脈 副作用が認められ、その内訳は血圧上昇※ 12 例(16.0%) 3例 (4.0%) 、 好酸球増加症、 せん妄、 頭痛、 肝機能異常、 血小板数減少それぞれ 1 例(1.3%) でした。 局所麻酔下における非挿管 での手術及び処置時の鎮静 また、長期投与終了後の退薬症候・リバウンド現象に関連する副作用は 2 例に 2 件(高血圧、頭痛各 1 例 1 件)認められましたが、いずれも軽度でした。その他、収縮期血圧、拡張期血圧、心拍数の推移をみ たところ、投与終了時の値に比べて有意に上昇が認められました(Wilcoxon 1 標本検定、p < 0.05)が、 覚醒・回復に伴う生理的な上昇の範囲内と考えられました。 集中治療における人工呼吸中 及び離脱後の鎮静 2. 耐薬性、退薬症候・リバウンド現象 ※添付文書では、それぞれ「高血圧」、「低血圧」 として記載されています。 第Ⅲ相試験(国内長期投与臨床試験)の副作用の詳細は 51 ページをご参照ください。 32 臨床成績に関する事項 集中治療における人工呼吸中 及び離脱後の鎮静 [局所麻酔下における非挿管での手術及び処置時の鎮静] 1 第Ⅲ相無作為化プラセボ対照二重盲検比較試験 21) (国内局所浸潤・伝達麻酔等の局所麻酔下非挿管手術・処置時鎮静試験) 試験方法の概略 局所麻酔下における非挿管 での手術及び処置時の鎮静 手術又は処置 治験薬(プレセデックス 又はプラセボ)投与 観察期間 15分以上 1時間以上 24時間 投与前 手術/処置室 投与 検査 入室 開始 麻酔 手術又は 開始 処置開始 投与 終了 鎮静評価 終了 投与終了 24時間後 <プレセデックスの投与法> ◦初期(負荷)投与:3 µg/kg/時注)又は 6 µg/kg/時を 10 分間で静脈内へ持続投与 ◦維持投与:目標とする鎮静深度に応じて、0.2 ~ 0.7 µg/kg/時の範囲で投与速度を調節 対 象: 手術・処置予定時間が 30 分を超えると予想される待機的なモニタリング監視下での局所浸潤・ 伝達麻酔等の局所麻酔下における非挿管での手術時及び処置時に鎮静が必要となる患者 162 例 (国内 18 施設) 方 法: 治験薬投与開始から15 分以上経過し、 目標鎮静スコア (OAA/Sスコア≦ 4) に到達したことを確認後、 麻酔を行い手術・処置を開始。 投与中の目標 OAA/S スコアは 3 ~ 4とした。なお、鎮静が不十分 の場合にはプロポフォール、 鎮痛が不十分の場合にはフェンタニルを投与できることとした。 Observer's Assessment of Alertness/Sedation (OAA/S)スコア スコアリングに際しては、4 つ の評価カテゴリーのうち、最も 鎮静レベルが深いスコア(最 も小さい値)を OAA/S スコア とみなす。 反応性 普通の口調の 呼名に対して 直ちに反応する 評価カテゴリー 話し方 顔の表情 目の状態 複合 スコア 正常 正常 明瞭、 眼臉下垂なし 5 (覚醒) 普通の口調の 呼名に対して 無気力に反応する やや遅い 又は不明瞭 軽度の弛緩 生気がない又は 軽度の眼臉下垂 (目の半分未満) 4 大声での呼名又は 呼名の繰り返しに 対して反応する ろれつが回らない 又は極めて遅い 顕著な弛緩 生気がない及び 顎が緩ん 顕著な眼臉下垂 でいる (目の半分以上) 3 軽くつつく又は 揺すると反応する 言葉はほぼ 聞き取れない 軽くつつく又は 揺すっても反応しない ( ) 2 1 (深い睡眠) Chernik DA, et al.: J Clin Psychopharmacol 10: 244-251,1990 33 注)承認用法・用量 -抜粋- 2. 局所麻酔下における非挿管での手術及び処置時の鎮静 通常、成人には、デクスメデトミジンを 6 µg/kg/時の投与速度で 10 分間静脈内へ持続注入し(初期負荷投与)、続いて患者の状 態に合わせて、至適鎮静レベルが得られる様、維持量として 0.2 ~ 0.7 µg/kg/時の範囲で持続注入する(維持投与)。なお、患者 の状態に合わせて、投与速度を適宜減速すること。 用法・用量に関連する使用上の注意 -抜粋- [共通] (3)鎮静の維持開始速度は 0.4 µg/kg/時の速度を目安とし、初期負荷から維持への移行を慎重に行うこと。また、維持速度は 0.7 µg/ kg/時を超えないこと。[海外臨床試験において、0.7 µg/kg/時を超えて投与した場合に呼吸器系、精神神経系及び心血管系の 有害事象の発現率が増加することが報告されている。] 1 第Ⅲ相無作為化プラセボ対照二重盲検比較試験 (国内局所浸潤・伝達麻酔等の局所麻酔下非挿管手術・処置時鎮静試験) 1. 鎮静作用 ● 治験薬投与中にプロポフォールの追加投与を必要としなかった 症例の割合 治験薬投与中に OAA/S スコア≦ 4 に到達及び維持するためにプロポフォールの追加投与を必要としな かった症例の割合は、プラセボ群で 1.9%(53 例中 1 例) 、初期負荷 3 µg/kg/時 群注)で 52.8%(53 例 中 28 例) 、初期負荷 6 µg/kg/時 群で 57.1%(56 例中 32 例)であり、 プラセボ群に対し、初期負荷 3 µg/ 集中治療における人工呼吸中 及び離脱後の鎮静 ◆ 有効性 kg/時 群注)及び初期負荷 6 µg/kg/時 群で有意に高い結果が得られました〔手術・処置タイプで調整し 治験薬投与中にプロポフォールの追加投与を必要としなかった症例の割合 p<0.001 p<0.001 (%) 100 80 47.2% プロポフォールが 追加投与されなかった症例 42.9% 60 局所麻酔下における非挿管 での手術及び処置時の鎮静 た Mantel-Haenszel 検定 (閉手順によるプラセボ群と各プレセデックス群との比較) 、 いずれもp<0.001〕 。 プロポフォールが 追加投与された症例 98.1% 40 52.8% 20 0 57.1% 1.9% プレセデックス初期負荷 プレセデックス初期負荷 3 µg/kg/時 群注) 6 µg/kg/時 群 (n=53) (n=56) プラセボ群 (n=53) 手術・処置タイプで調整した Mantel-Haenszel検定 (閉手順によるプラセボ群と 各プレセデックス群との比較) ● 治験薬投与中に必要としたプロポフォールの投与頻度 治験薬投与中に OAA/S スコア≦ 4 に到達及び維持するために必要としたプロポフォールの投与頻度 (1 回当たり0.2 mg/kg ボーラス投与、平均値 ±S.D.)は、プラセボ群で 11.0±6.9 回、初期負荷 3 µg/ kg/時 群注)で 1.5±2.7 回、初期負荷 6 µg/kg/時群で 0.8±1.3 回であり、プラセボ群に対し、初期負荷 3 µg/kg/ 時 群注)及び初期負荷 6 µg/kg/時 群で有意に少ない結果が得られました〔手術・処置タイプ で調整した Cochran-Mantel-Haenszel 検定(閉手順によるプラセボ群と各プレセデックス群との比較) 、 いずれもp<0.001〕 。 治験薬投与中に必要としたプロポフォールの追加投与頻度 p<0.001 p<0.001 (回) 18 16 14 12 10 8 6 4 2 0 11.0±6.9 1.5±2.7 0.8±1.3 プレセデックス初期負荷 プレセデックス初期負荷 3 µg/kg/時 群注) 6 µg/kg/時 群 (n=53) 手術・処置タイプで調整した Cochran-Mantel-Haenszel検定 (閉手順によるプラセボ群と 各プレセデックス群との比較) 平均値±S.D. (n=56) プラセボ群 (n=53) 34 臨床成績に関する事項 集中治療における人工呼吸中 及び離脱後の鎮静 ● プロポフォールが必要になるまでの時間 治験薬投与開始からプロポフォール追加投与までの時間(中央値)は、プラセボ群で 20.0 分、初期負荷 3 µg/kg/時 群注)で 86.0 分、初期負荷 6 µg/kg/時 群で 125.0 分であり、プラセボ群に対し、初期負荷 3 µg/kg/時 群注)及び初期負荷 6 µg/kg/時 群で有意に長い結果が得られました〔手術・処置タイプで 調整した層別 log-rank 検定 (閉手順によるプラセボ群と各プレセデックス群との比較) 、 いずれもp<0.001〕。 プロポフォールが必要になるまでの時間 プレセデックス投与 プラセボ群 局所麻酔下における非挿管 での手術及び処置時の鎮静 時間(分)(中央値) 注) (n = 53) 初期負荷 3 µg/kg/時 群 20.0 86.0 初期負荷 6 µg/kg/時 群 (n = 53) (n = 56) * 125.0 * *:p<0.001、手術・処置タイプで調整した層別 log-rank 検定(閉手順によるプラセボ群と各プレセデックス群 との比較) ● OAA/S スコアの推移 プラセボ群に対し初期負荷 6 µg/kg/時 群及び初期負荷 3 µg/kg/時 群注)ともに、投与開始 10 分後 以降に OAA/S スコアの有意な低下が認められました〔手術・処置タイプで調整した Cochran-MantelHaenszel 検定(閉手順によるプラセボ群と各プレセデックス群との比較) 、いずれも p<0.05〕。また、 OAA/S スコアの平均値が≦ 4 になったのは、 初期負荷 6 µg/kg/時 群及び初期負荷 3 µg/kg/時 群注) で、 それぞれ 15 分後及び 25 分後でした。 また、投与終了後も、60 分後までプラセボ群に対し各群で有意な低下が認められました〔手術・処置タイ プで調整した Cochran-Mantel-Haenszel 検定(閉手順によるプラセボ群と各プレセデックス群との比較) 、 いずれもp<0.05〕 が、 OAA/S スコアは徐々に上昇し、 鎮静状態からの速やかな回復が認められました。 OAA/S スコアの推移 5 ● ● ● ● ● ● ●* * * ● 4 OAA/Sスコア ●* 3 ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● * * * ● ● ● * * ● ● * * ● ● * * * ● * * * * * * * ● ●* ● *● * * * * ● * ● ● ● ● ● ● ● *● * * ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● * ● ● ● *● * * ●* *● ● * * ●* * * ● ● ● ● * ● ● ● ● ● * * * * * * ●* * * ● * ● * ● * ● ● * ●* ● ● ●* * * * * ● * * * * p<0.05(対 プラセボ群) 手術・処置タイプで調整したCochran-Mantel-Haenszel検定 (閉手順によるプラセボ群と各プレセデックス群との比較) 平均値±S.E. 1 0 20 40 60 80 100 120 投与開始後時間(min) 140 160 180 15 304560 投与終了後 時間(min) 56 56 56 56 56 56 56 55 55 51 48 46 45 43 41 38 36 33 30 25 24 23 22 22 19 17 17 15 13 13 12 11 10 7 7 6 6 53 53 53 53 53 53 53 53 53 53 51 47 46 41 40 34 31 30 29 29 29 22 21 20 19 18 15 15 13 13 13 12 11 9 9 9 9 53 53 53 53 53 53 53 53 51 50 48 48 44 42 41 38 35 32 30 30 30 29 27 27 25 24 23 23 22 21 20 18 16 15 14 14 13 35 * * * ● ●* * ● ● ● ● * ● * プレセデックス初期負荷 6 µg/kg/時 群 プレセデックス初期負荷 3 µg/kg/時 群注) プラセボ群 2 症例数 ● 55 55 55 55 49 49 49 49 51 51 51 51 注)承認用法・用量 -抜粋- 2. 局所麻酔下における非挿管での手術及び処置時の鎮静 通常、成人には、デクスメデトミジンを 6 µg/kg/時の投与速度で 10 分間静脈内へ持続注入し(初期負荷投与)、続いて患者の状 態に合わせて、至適鎮静レベルが得られる様、維持量として 0.2 ~ 0.7 µg/kg/時の範囲で持続注入する(維持投与)。なお、患者 の状態に合わせて、投与速度を適宜減速すること。 用法・用量に関連する使用上の注意 -抜粋- [共通] (3)鎮静の維持開始速度は 0.4 µg/kg/時の速度を目安とし、初期負荷から維持への移行を慎重に行うこと。また、維持速度は 0.7 µg/ kg/時を超えないこと。[海外臨床試験において、0.7 µg/kg/時を超えて投与した場合に呼吸器系、精神神経系及び心血管系の 有害事象の発現率が増加することが報告されている。] 1 第Ⅲ相無作為化プラセボ対照二重盲検比較試験 (国内局所浸潤・伝達麻酔等の局所麻酔下非挿管手術・処置時鎮静試験) 治験薬投与中に必要としたフェンタニルの投与頻度(1 回当たり0.5 µg/kg ボーラス投与、平均値±S.D.) は、 プラセボ群で 1.4 ± 2.2 回、 初期負荷 3 µg/kg/時 群注)で 0.4±0.8 回、 初期負荷 6 µg/kg/時 群で 0.4 ± 0.7 回であり、 プラセボ群に対し、初期負荷 3 µg/kg/時 群注)及び 6 µg/kg/時 群で有意に少ない結果 が得られました 〔手術・処置タイプで調整した Cochran-Mantel-Haenszel 検定(閉手順によるプラセボ群 と各プレセデックス群との比較) 、 それぞれ p=0.010、 p=0.008〕。 集中治療における人工呼吸中 及び離脱後の鎮静 2. 疼痛に及ぼす影響(副次的作用)注) ● 治験薬投与中に必要としたフェンタニルの投与頻度 治験薬投与中に必要としたフェンタニルの投与頻度 p=0.008 治験薬投与中に必要とした フェンタニル投与頻度 1.4±2.2 3 手術・処置タイプで調整した Cochran-Mantel-Haenszel検定 (閉手順によるプラセボ群と 各プレセデックス群との比較) 平均値±S.D. 2 0.4±0.8 1 0 0.4±0.7 プレセデックス初期負荷 プレセデックス初期負荷 3 µg/kg/時 群注) 6 µg/kg/時 群 (n=53) (n=56) 局所麻酔下における非挿管 での手術及び処置時の鎮静 p=0.01 (回) 4 プラセボ群 (n=53) 注)使用上の注意 2. 重要な基本的注意 - 抜粋 - [共通] (2)本剤はα2 受容体刺激作用に基づく鎮痛作用を有するため、他の鎮痛剤と併用する際には鎮痛剤の過量投与に注意すること。 36 臨床成績に関する事項 治験薬投与終了から Aldrete スコアが 9 以上に達するまでの時間の投与群ごとの傾向として、プラセボ 群は治験薬終了後 15 分でほとんどの症例で Aldrete スコアが 9 以上に達しましたが、 3 µg/kg/時 群注) 及び 6 µg/kg/時 群では 15 分を超える症例が 30% 程度みられました。 治験薬投与終了から Aldrete スコアが 9 以上に達するまでの時間 局所麻酔下における非挿管 での手術及び処置時の鎮静 Aldreteスコアが9以上への到達率 集中治療における人工呼吸中 及び離脱後の鎮静 3. 回復までの評価 ● 治験薬投与終了から Aldrete スコアが 9 以上に達するまでの時間 (%) 100 80 60 プレセデックス初期負荷 6 µg/kg/時 群 n=56 プレセデックス初期負荷 3 µg/kg/時 群注) n=53 プラセボ群 n=53 40 20 0 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 治験薬投与終了からの時間 (min) Aldrete スコア スコア 四肢すべてを自発的又は命令に応じて動かすことができる 二肢を自発的又は命令に応じて動かすことができる いずれも自発的又は命令に応じて動かすことができない 2 1 0 呼吸 深呼吸と咳嗽が自由にできる 呼吸困難あり、 浅い又は抑制された呼吸状態 無呼吸 2 1 0 循環 血圧がベースライン血圧± 20% 血圧がベースライン血圧± 21~ 49% 血圧がベースライン血圧± 50% 2 1 0 意識 完全覚醒 呼びかけにより覚醒 無反応 2 1 0 ルームエアで SpO2 > 92% 酸素吸入して SpO2 > 90% 酸素吸入しても SpO2 < 90% 2 1 0 活動性 酸素 飽和度 Aldrete JA: J Clin Anesth 7: 89-91, 1995 37 注)承認用法・用量 -抜粋- 2. 局所麻酔下における非挿管での手術及び処置時の鎮静 通常、成人には、デクスメデトミジンを 6 µg/kg/時の投与速度で 10 分間静脈内へ持続注入し(初期負荷投与)、続いて患者の状 態に合わせて、至適鎮静レベルが得られる様、維持量として 0.2 ~ 0.7 µg/kg/時の範囲で持続注入する(維持投与)。なお、患者 の状態に合わせて、投与速度を適宜減速すること。 用法・用量に関連する使用上の注意 -抜粋- [共通] (3)鎮静の維持開始速度は 0.4 µg/kg/時の速度を目安とし、初期負荷から維持への移行を慎重に行うこと。また、維持速度は 0.7 µg/ kg/時を超えないこと。[海外臨床試験において、0.7 µg/kg/時を超えて投与した場合に呼吸器系、精神神経系及び心血管系の 有害事象の発現率が増加することが報告されている。] 1 第Ⅲ相無作為化プラセボ対照二重盲検比較試験 (国内局所浸潤・伝達麻酔等の局所麻酔下非挿管手術・処置時鎮静試験) 1. 呼吸機能への影響 ● 呼吸数 投与開始前から投与開始 180 分後まで、及び投与終了後 5 分から 60 分までの呼吸数の推移を下図に示 しました。 投与前値からの変化量において、プラセボ群に対し、各プレセデックス群で有意な低下は認めら れませんでした (Wilcoxon 2 標本検定) 。 呼吸数の推移 プレセデックス初期負荷 6 µg/kg/時 群 プレセデックス初期負荷 3 µg/kg/時 群注) プラセボ群 18 呼吸数 16 14 Wilcoxon 2標本検定 平均値±S.E. ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● 12 10 0 20 40 60 80 100 120 140 160 180 5 10 15304560 投与終了後 時間(min) 投与開始後時間(min) 症例数 56 55 55 54 54 55 56 54 53 51 48 45 45 43 40 36 36 31 30 25 24 23 21 20 19 17 17 15 13 13 11 9 10 7 7 6 6 53 53 52 53 52 53 53 52 53 53 51 47 44 41 40 34 31 30 29 28 29 22 22 20 19 17 15 15 12 13 13 12 10 9 9 9 9 52 52 51 51 51 52 50 51 49 49 47 47 44 43 41 38 34 31 30 29 30 29 27 27 25 23 23 23 22 21 20 18 16 15 14 14 14 局所麻酔下における非挿管 での手術及び処置時の鎮静 (breaths/min) 20 集中治療における人工呼吸中 及び離脱後の鎮静 ◆ 呼吸機能、血圧、心拍数への影響 注) 54 55 54 54 54 52 50 48 49 49 49 46 50 50 51 50 51 45 ● 動脈血酸素飽和度(SpO2) 投与開始前から投与開始 180 分後まで、及び投与終了後 5 分から 60 分までの SpO2 の推移を下図に 示しました。 投与前値からの変化量において、プラセボ群に対し各プレセデックス群で投与中に、投与 開始 20 分後を除き有意な低下は認められませんでした (Wilcoxon 2 標本検定)。 投与終了後には、 プ ラセボ群に対し、各プレセデックス群で有意な低下が認められましたが、この期間の平均変化量は-2.1% 以下でした (Wilcoxon 2 標本検定、 それぞれ p < 0.05)。 SpO2 の推移 * p<0.05(対 プラセボ群) Wilcoxon 2標本検定 平均値±S.E. (%) 100 99 98 SpO2 97 ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ●* ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● プレセデックス初期負荷 6 µg/kg/時 群 プレセデックス初期負荷 3 µg/kg/時 群注) プラセボ群 96 95 94 症例数 0 20 40 60 80 100 120 140 160 ● ● ● ● * * ● ● ● ●* ● ● ● ● ● ● ●* * ● ● 180 5 10 15304560 投与開始後時間(min) 56 56 56 56 56 56 55 55 55 52 48 46 45 43 41 38 36 33 30 25 24 23 22 21 19 17 17 15 13 13 12 11 10 7 7 6 6 53 53 53 53 53 53 53 53 53 53 51 47 45 41 40 34 31 30 29 29 29 22 22 20 19 18 15 15 13 13 13 12 11 9 9 9 9 53 53 53 53 53 53 53 53 50 50 48 48 44 43 41 38 35 32 30 30 30 29 27 27 25 24 23 23 22 21 20 18 16 15 14 14 14 投与終了後 時間(min) 55 55 55 55 55 52 50 49 49 49 49 46 51 51 51 51 51 46 注)用法・用量に関連する使用上の注意 -抜粋- [共通] (1)本剤は患者の循環動態が安定し、循環動態、呼吸等について継続的な監視体制が整った状況で投与を開始すること。 (2)本剤の初期負荷投与中に一過性の血圧上昇があらわれた場合には、初期負荷投与速度の減速等を考慮すること。[本剤の末梢血 管収縮作用により一過性の血圧上昇があらわれることがある。] 使用上の注意 2. 重要な基本的注意 - 抜粋- [共通] (4)本剤の初期負荷投与中にあらわれる一過性の血圧上昇に対しては、投与速度の減速を考慮する必要があるが、重大な血圧上昇が あらわれた場合には、さらに適切な処置を行うこと。 (5)本剤の投与により低血圧、徐脈等があらわれるおそれがある。特に迷走神経の緊張が亢進している患者であらわれやすい。患者 の観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。 (6)本剤投与中はバイタルサインの変動に注意して循環器系に対する観察及び対応を怠らないこと。 [局所麻酔下における非挿管での手術及び処置時の鎮静] (1)本剤の投与に際しては非挿管下での鎮静における患者管理に熟練した医師が、本剤の薬理作用を正しく理解し、患者の鎮静レベル 及び全身状態を注意深く継続して管理すること。また、気道確保、酸素吸入、人工呼吸、循環管理を行えるよう準備をしておくこと。 (2)局所麻酔下における手術・処置を行う医師とは別に、意識状態、呼吸状態、循環動態等の全身状態を観察できる医療従事者をお いて、手術・処置中の患者を観察すること。 38 臨床成績に関する事項 集中治療における人工呼吸中 及び離脱後の鎮静 2. 血圧、心拍数への影響 ● 収縮期血圧、拡張期血圧 血圧の推移 (mmHg) 160 150 140 130 120 110 100 90 80 70 60 50 40 ● プレセデックス初期負荷 6 µg/kg/時 群 プレセデックス初期負荷 3 µg/kg/時 群注) プラセボ群 * ● ● ● * p<0.05(対 プラセボ群) Wilcoxon 2標本検定 平均値±S.E. ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● * ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● * ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● * ● ● ● * ●* ● ● ● ● ● * ●* ● * ●* ●* ●* ●* ●* ● ● ● ● ● ● * ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● * * * ● ● ● ● ● ● ● ● ● * ● ● 血 圧 局所麻酔下における非挿管 での手術及び処置時の鎮静 投与開始前から投与開始 180 分後まで、 及び投与終了後 5 分から 60 分までの収縮期血圧及び拡張期 血圧の推移を下図に示しました。 投与前値からの血圧の変化量において、 プラセボ群に対し、 初期負荷 6 µg/kg/時 群では初期負荷投与 中の有意な血圧上昇が認められました。 初期負荷 6 µg/kg/時 群での有意な血圧の上昇は、 投与開始 5 分後 〔Wilcoxon 2 標本検定、 収縮期血圧:+2.6mmHg(平均値) 、 p=0.036、 拡張期血圧:+1.0mmHg (平均値) 、 p=0.013〕 でした。 維持投与開始後の血圧推移においては、 いずれの投与群でも投与前値が高値であったことから、維持投 与開始後には血圧が低下した後に安定して推移しました。ただし、プラセボ群に比べ、初期負荷 3 µg/ 投与前値からの変化量に kg/時 群注)及び初期負荷 6 µg/kg/時 群ともに投与前値からの低下が大きく、 有意差が散見されました (Wilcoxon 2 標本検定、 それぞれ p<0.05)。 ● ● ● ● ● ● ●* ● ● ● * * * ●* ●* ● ● ● ● ● * ● * * * * * * ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● *● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● * ●*● ● ● ● ● ●* ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● * ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ●* ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● * * * ● ● ● ● ● ● ● ● ● 0 20 40 60 80 100 120 140 160 ● ● ● ● ● ● ●*●*●* * * ●* ● ● ● ● ● ● ● * ● * 180 5 10 15304560 投与終了後 時間(min) 投与開始後時間(min) 症例数 * 56 56 56 56 56 56 56 55 55 51 47 45 44 43 41 38 36 33 30 25 24 23 22 21 19 17 17 15 13 13 12 11 10 7 7 6 6 53 53 53 53 53 53 53 51 53 53 51 47 45 41 40 34 31 30 29 29 29 22 22 20 19 18 15 15 13 13 13 12 11 9 9 9 8 53 53 53 53 53 53 53 53 51 50 48 48 44 43 41 38 35 32 30 30 30 29 27 27 25 24 23 23 22 21 20 18 16 15 14 14 14 55 55 55 55 55 53 50 49 48 49 49 46 51 51 51 51 51 46 ● 心拍数 投与開始前から投与開始 180 分後まで、及び投与終了後 5 分から 60 分までの心拍数の推移を下図に 示しました。 投与前値からの変化量において、プラセボ群に対し、各プレセデックス投与群では投与中及 び投与終了後を通じて投与前値からの低下が大きく、有意な低下が認められました(Wilcoxon 2 標本検 定、 それぞれ p < 0.05) が、 その後、 安定して推移しました。 心拍数の推移 (bpm) 100 プレセデックス初期負荷 6 µg/kg/時 群 プレセデックス初期負荷 3 µg/kg/時 群注) プラセボ群 90 心拍数 80 70 60 50 症例数 ● * p<0.05(対 プラセボ群) Wilcoxon 2標本検定 平均値±S.E. ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● * ● ●* ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● * * * * * ● * * * * * * ● ● ● ● ● * *● ● ● ● ● * ● ● ●* ● ● ● ● ● ● ● ● * * * * * * * * * ● ● * ● * ● ● * ● ● ● ● ● ● ● ● ● ●* * ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ●* * ●* ● ● ● ● ● ● ● ● ● * * ●* * * * * * * * * * * * * * * * * 0 20 40 * * * 60 * * 80 100 120 140 160 * * * * * * * 180 5 10 15304560 投与開始後時間(min) 56 56 55 56 56 56 56 55 54 52 48 46 45 43 41 38 36 33 30 25 24 23 22 21 19 17 17 15 13 13 12 11 10 7 7 6 6 53 53 53 53 53 53 53 53 53 53 51 47 45 41 40 34 31 30 29 29 29 22 22 20 19 18 15 15 12 13 13 12 11 9 9 9 9 53 53 53 53 53 53 53 53 51 50 48 48 44 43 41 38 35 32 30 30 30 29 27 27 25 24 23 23 22 21 20 18 16 15 14 14 14 39 ● ● ● ● ● ● ● ● * * * ● ● ● ● ● ● ● ● ● * * 投与終了後 時間(min) 55 55 55 55 55 53 50 49 49 49 49 46 51 51 51 51 51 46 注)承認用法・用量 -抜粋- 2. 局所麻酔下における非挿管での手術及び処置時の鎮静 通常、成人には、デクスメデトミジンを 6 µg/kg/時の投与速度で 10 分間静脈内へ持続注入し(初期負荷投与)、続いて患者の状 態に合わせて、至適鎮静レベルが得られる様、維持量として 0.2 ~ 0.7 µg/kg/時の範囲で持続注入する(維持投与)。なお、患者 の状態に合わせて、投与速度を適宜減速すること。 用法・用量に関連する使用上の注意 -抜粋- [共通] (3)鎮静の維持開始速度は 0.4 µg/kg/時の速度を目安とし、初期負荷から維持への移行を慎重に行うこと。また、維持速度は 0.7 µg/ kg/時を超えないこと。[海外臨床試験において、0.7 µg/kg/時を超えて投与した場合に呼吸器系、精神神経系及び心血管系の 有害事象の発現率が増加することが報告されている。] 1 第Ⅲ相無作為化プラセボ対照二重盲検比較試験 (国内局所浸潤・伝達麻酔等の局所麻酔下非挿管手術・処置時鎮静試験) 国内の第Ⅲ相局所浸潤・伝達麻酔等の局所麻酔下非挿管手術・処置時鎮静試験において、 プレセデックス の安全性評価対象となった 109 例中 84 例(77.1%) に副作用が認められ、 その内訳は低血圧 52 例(47.7%) 、 呼吸抑制 46 例(42.2%) 、徐脈 25 例(22.9%) 、高血圧 13 例(11.9%) 、低酸素症 12 例(11.0%) 、悪心、舌 根沈下それぞれ 2 例(1.8%) 、落ち着きのなさ、耳不快感、頻脈、無呼吸、嘔吐、異常感、口渇それぞれ 1 例 (0.9%) でした。 ※ 副作用の基準 測定項目 拡張期 血圧 心拍数 副作用名 低血圧 >180mmHg 又は 投与前値から 30%以上上昇 高血圧 <50mmHg 低血圧 >100mmHg 高血圧 <40bpm 又は 投与前値から 30%以上低下 >120bpm 又は 投与前値から 30%以上上昇 徐脈 頻脈 呼吸数 <8 breaths/min 又は 投与前値から>25%低下 呼吸抑制 SpO2 <90% 又は 投与前値から>10%低下 低酸素症 ※上記基準で有害事象を判断し、因果関係のあるもののみ副作用としました。 何らかの処置を必要とした場合にも副作用としました。 局所麻酔下における非挿管 での手術及び処置時の鎮静 収縮期 血圧 測定値 <80mmHg 又は 投与前値から 30%以上低下 集中治療における人工呼吸中 及び離脱後の鎮静 ◆ 副作用 第Ⅲ相無作為化プラセボ対照二重盲検比較試験(国内局所浸潤・伝達麻酔等の局所麻酔下 非挿管手術・処置時鎮静試験)の副作用の詳細は 52 ページをご参照ください。 40 臨床成績に関する事項 集中治療における人工呼吸中 及び離脱後の鎮静 2 第Ⅲ相無作為化プラセボ対照二重盲検比較試験 22) (国内硬膜外・脊髄くも膜下麻酔下非挿管手術時鎮静試験) 試験方法の概略 輸液投与 手術 局所麻酔下における非挿管 での手術及び処置時の鎮静 治験薬(プレセデックス 又はプラセボ)投与 15分以上 観察期間 1時間以上 24時間 投与前 手術室 輸液投与 麻酔 領域 投与 検査 入室 開始 確認 開始 手術 開始 投与 終了 鎮静評価 終了 投与終了 24時間後 <プレセデックスの投与法> ◦初期(負荷)投与: 0.4 µg/kg/時注)、1.5 µg/kg/時注)、3 µg/kg/時 注)又は 6 µg/kg/時を 10 分間で静脈内へ持続投与 ◦維持投与:目標とする鎮静深度に応じて、0.2 ~ 0.7 µg/kg/時の範囲で投与速度を調節 対 象: 手術予定時間が 30 分を超えると予想される待機的なモニタリング監視下での硬膜外麻酔又は 脊髄くも膜下麻酔による非挿管手術時に鎮静が必要となる患者 120 例 (国内 12 施設) 方 法: 治験薬投与開始前に硬膜外麻酔又は脊髄くも膜下麻酔を行い、治験薬投与開始から15 分以上 経過し、目標鎮静レベル(OAA/S スコア≦ 4)に到達したことを確認後、手術を開始。 投与中の目標 OAA/S スコアは 3 ~ 4とした。なお、鎮静が不十分の場合にはプロポフォール、鎮痛が不十分の場合 にはフェンタニルを投与できることとした。 Observer's Assessment of Alertness/Sedation (OAA/S)スコア スコアリングに際しては、4 つ の評価カテゴリーのうち、最も 鎮静レベルが深いスコア(最 も小さい値)を OAA/S スコア とみなす。 反応性 普通の口調の 呼名に対して 直ちに反応する 評価カテゴリー 話し方 顔の表情 目の状態 複合 スコア 正常 正常 明瞭、 眼臉下垂なし 5 (覚醒) 普通の口調の 呼名に対して 無気力に反応する やや遅い 又は不明瞭 軽度の弛緩 生気がない又は 軽度の眼臉下垂 (目の半分未満) 4 大声での呼名又は 呼名の繰り返しに 対して反応する ろれつが回らない 又は極めて遅い 顕著な弛緩 生気がない及び 顎が緩ん 顕著な眼臉下垂 でいる (目の半分以上) 3 軽くつつく又は 揺すると反応する 言葉はほぼ 聞き取れない 軽くつつく又は 揺すっても反応しない ( ) 2 1 (深い睡眠) Chernik DA, et al.: J Clin Psychopharmacol 10: 244-251,1990 41 注)承認用法・用量 -抜粋- 2. 局所麻酔下における非挿管での手術及び処置時の鎮静 通常、成人には、デクスメデトミジンを 6 µg/kg/時の投与速度で 10 分間静脈内へ持続注入し(初期負荷投与)、続いて患者の状 態に合わせて、至適鎮静レベルが得られる様、維持量として 0.2 ~ 0.7 µg/kg/時の範囲で持続注入する(維持投与)。なお、患者 の状態に合わせて、投与速度を適宜減速すること。 用法・用量に関連する使用上の注意 -抜粋- [共通] (3)鎮静の維持開始速度は 0.4 µg/kg/時の速度を目安とし、初期負荷から維持への移行を慎重に行うこと。また、維持速度は 0.7 µg/ kg/時を超えないこと。[海外臨床試験において、0.7 µg/kg/時を超えて投与した場合に呼吸器系、精神神経系及び心血管系の 有害事象の発現率が増加することが報告されている。] 2 第Ⅲ相無作為化プラセボ対照二重盲検比較試験(国内硬膜外・脊髄くも膜下麻酔下非挿管手術時鎮静試験) 1. 鎮静作用 ● 治験薬投与中にプロポフォールの追加投与を必要としなかった 症例の割合 治験薬投与中に OAA/S スコア≦ 4 に到達及び維持するためにプロポフォールの追加投与を必要としな かった症例の割合は、プラセボ群で 22.7%(22 例中 5 例) 、初期投与 0.4 µg/kg/時 群注)で 13.0%(23 例中 3 例) 、初期負荷 1.5 µg/kg/時 群 注)で 45.8%(24 例中 11 例) 、初期負荷 3 µg/kg/時 群 注)で 集中治療における人工呼吸中 及び離脱後の鎮静 ◆ 有効性 68.0%(25 例中 17 例) 、初期負荷 6 µg/kg/時 群で 80.0%(25 例中 20 例)であり、プラセボ群に対し、 で調整した Mantel-Haenszel 検定(閉手順によるプラセボ群と各プレセデックス群との比較) 、それぞれ p=0.003、 p<0.001〕 。 治験薬投与中にプロポフォールの追加投与を必要としなかった症例の割合 p=0.086 p=0.003 p<0.001 (%) 100 80 54.2% 60 77.3% 87.0% 40 45.8% 20 0 プロポフォールが 追加投与されなかった症例 20.0% 32.0% 22.7% プレセデックス プレセデックス プレセデックス 初期投与 初期負荷 初期負荷 0.4 µg/kg/時 群注)1.5 µg/kg/時 群注) 3 µg/kg/時 群注) (n=24) (n=25) プロポフォールが 追加投与された症例 80.0% 68.0% 13.0% (n=23) 局所麻酔下における非挿管 での手術及び処置時の鎮静 初期負荷 3 µg/kg/時 群注)及び初期負荷 6 µg/kg/時 群で有意に高い結果が得られました〔麻酔方法 プレセデックス 初期負荷 6 µg/kg/時 群 プラセボ群 (n=22) 麻酔方法で調整した Mantel-Haenszel検定 (閉手順によるプラセボ群と 各プレセデックス群との比較) (n=25) ● 治験薬投与中に必要としたプロポフォールの投与頻度 治験薬投与中に OAA/S スコア≦ 4 に到達及び維持するために必要としたプロポフォールの投与頻度 (1 回当たり0.2mg/kg ボーラス投与、平均値 ±S.D.)は、プラセボ群で 5.1±4.7 回、初期投与 0.4 µg/ kg/時 群注)で 3.7±3.4 回、 初期負荷 1.5 µg/kg/時 群注)で 1.9±2.3 回、 初期負荷 3 µg/kg/時 群注)で 0.8 ±1.5 回、初期負荷 6 µg/kg/時 群で 0.5±1.2 回であり、プラセボ群に対し、初期負荷 1.5 µg/kg/時 群、 初期負荷 3 µg/kg/時 群及び初期負荷 6 µg/kg/時 群で有意に少ない結果が得られました〔麻酔方法 で調整した Cochran-Mantel-Haenszel 検定(閉手順によるプラセボ群と各プレセデックス群との比較) 、 それぞれ p=0.006、 p<0.001、 p<0.001〕。 治験薬投与中に必要としたプロポフォールの追加投与頻度 p=0.326 p=0.006 p<0.001 p<0.001 (回) 10 8 5.1±4.7 3.7±3.4 6 0.8±1.5 2 0 麻酔方法で調整した Cochran-Mantel-Haenszel検定 (閉手順によるプラセボ群と 各プレセデックス群との比較) 平均値±S.D. 1.9±2.3 4 0.5±1.2 プレセデックス プレセデックス プレセデックス プレセデックス 初期投与 初期負荷 初期負荷 初期負荷 0.4 µg/kg/時 群注)1.5 µg/kg/時 群注)3 µg/kg/時 群注) 6 µg/kg/時 群 (n=23) (n=24) (n=25) プラセボ群 (n=22) (n=25) 42 臨床成績に関する事項 集中治療における人工呼吸中 及び離脱後の鎮静 ● プロポフォールが必要になるまでの時間 治験薬投与開始からプロポフォール追加投与までの時間(中央値)は、プラセボ群で 25.5 分、初期投与 0 . 4 µg/kg/時 群注)で 20.0 分、初期負荷 1 . 5 µg/kg/時 群注)で 24.0 分であり、初期負荷 3 µg/kg/時 群注)及び初期負荷 6 µg/kg/時 群ではプロポフォールの追加投与が行われた症例数が少なかったため、 中央値は算出されませんでした。 プラセボ群に対し、初期負荷 3 µg/kg/時 群注)及び初期負荷 6 µg/kg/時 群で有意に長い結果が得ら れました〔麻酔方法で調整した層別 log-rank 検定(閉手順によるプラセボ群と各プレセデックス群との比 較) 、 ぞれぞれ p=0.001、 p<0.001〕。 プロポフォールが必要になるまでの時間 局所麻酔下における非挿管 での手術及び処置時の鎮静 プレセデックス投与 初期投与 初期負荷 初期負荷 初期負荷 (n = 22) 0.4 µg/kg/時 群注) 1.5 µg/kg/時 群注) 3 µg/kg/時 群注) 6 µg/kg/時 群 プラセボ群 時間(分)(中央値) (n = 23) (n = 24) 20.0 24.0 25.5 (n = 25) * (n = 25) - ** - 注)初期負荷 3 µg/kg/時 群及び初期負荷 6 µg/kg/時 群はプロポフォールを投与された症例数が少ないため算出できません でした。 *:p=0.001、 **:p<0.001、麻酔方法で調整した層別 log-rank 検定(閉手順によるプラセボ群と各プレセデックス群との比較) ● OAA/S スコアの推移 初期投与量の増加に伴い、投与開始初期からの OAA/S スコアの低下が認められました。プラセボ群と 初期負荷 1.5 µg/kg/時 群注)、 の比較において、 初期負荷 6 µg/kg/時 群、 初期負荷 3 µg/kg/時 群注)、 注) 初期投与 0.4 µg/kg/時 群 では、それぞれ投与開始 10 分後、15 分後、30 分後、40 分後に初めて有 意な低下が認められました〔麻酔方法で調整した Cochran-Mantel-Haenszel 検定(閉手順によるプラセ ボ群と各プレセデックス群との比較) 、 それぞれ p=0.001、p=0.002、p=0.004、p=0.015〕。また、OAA/S ス コアの平均値が安定して 4 以下になったのは、初期負荷投与を行った初期負荷 6 µg/kg/時 群、初期負 荷 3 µg/kg/時 群注)、初期負荷 1.5 µg/kg/時 群注)で、それぞれ 15 分後、25 分後、25 分後であったの に対し、維持投与量から開始した初期投与 0.4 µg/kg/時群では 50 分後でした。また、投与終了後は、 30 分後まではプラセボ群に対し各プレセデックス群で有意に低値でした〔麻酔方法で調整した CochranMantel-Haenszel 検定(閉手順によるプラセボ群と各プレセデックス群との比較) 、p<0.05〕が、その後有 意差は認められず、 鎮静状態からの速やかな回復が認められました。 OAA/S スコアの推移 5 ● ● ● ● ● ●* 4 ● ● ● ● ● ●* * OAA/Sスコア ● * 3 ● ● ● ● ● ● ● ● * * ● * ● * ● * ● ● ●* * ● ● ●* ●* ● * ● * * ● ●* ● * ● ● ● ● ●* ● ● * * * ● ●* ● ● ● ● ● ● ● ● ●* * ●* * * ● ●* ●* ● ● ● ● ● 0 20 40 ● ● ● ● ●* * ● ●* ● * ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ●* ●* プレセデックス初期負荷 6 µg/kg/時 群 プレセデックス初期負荷 3 µg/kg/時 群注) プレセデックス初期負荷 1.5 µg/kg/時 群注) プレセデックス初期投与 0.4 µg/kg/時 群注) プラセボ群 1 43 ● * 2 症例数 ● ● ● 25 25 24 23 22 25 25 24 23 22 25 25 24 23 22 25 25 24 23 22 25 25 24 23 22 25 24 24 23 22 24 24 23 23 22 24 23 23 23 22 ● ● ● ● * p<0.05(対 プラセボ群) 麻酔方法で調整したCochran-Mantel-Haenszel検定 (閉手順によるプラセボ群と各プレセデックス群との比較) 平均値±S.E. 60 22 23 21 23 21 20 19 19 20 21 19 19 15 19 21 16 16 14 18 20 80 15 15 14 16 15 ● ● ● ● ●* ● 120 15 304560 投与終了後 時間(min) 100 投与開始後時間(min) 25 25 24 23 22 ● ● ● ● *● ● ● * ● ● ●* ●* *● ● ●* ●* 10 14 13 14 15 9 8 8 7 7 13 12 9 9 8 11 7 7 5 5 14 13 12 10 10 13 12 11 8 6 7 7 4 9 5 6 7 2 8 5 6 6 2 7 4 5 5 2 6 4 4 5 2 6 3 25 25 25 25 24 24 24 24 24 24 24 24 22 22 22 22 21 21 21 21 注)承認用法・用量 -抜粋- 2. 局所麻酔下における非挿管での手術及び処置時の鎮静 通常、成人には、デクスメデトミジンを 6 µg/kg/時の投与速度で 10 分間静脈内へ持続注入し(初期負荷投与)、続いて患者の状 態に合わせて、至適鎮静レベルが得られる様、維持量として 0.2 ~ 0.7 µg/kg/時の範囲で持続注入する(維持投与)。なお、患者 の状態に合わせて、投与速度を適宜減速すること。 用法・用量に関連する使用上の注意 -抜粋- [共通] (3)鎮静の維持開始速度は 0.4 µg/kg/時の速度を目安とし、初期負荷から維持への移行を慎重に行うこと。また、維持速度は 0.7 µg/ kg/時を超えないこと。[海外臨床試験において、0.7 µg/kg/時を超えて投与した場合に呼吸器系、精神神経系及び心血管系の 有害事象の発現率が増加することが報告されている。] 2 第Ⅲ相無作為化プラセボ対照二重盲検比較試験(国内硬膜外・脊髄くも膜下麻酔下非挿管手術時鎮静試験) ● 治験薬投与中に必要としたフェンタニルの投与頻度 治験薬投与中にフェンタニルの追加投与を必要とした症例がいずれの投与群でも2 例以下であり、 また フェンタニル追加投与症例における投与頻度はいずれの投与群でも3 回以内であったことから、プレセ デックス投与中に必要としたフェンタニルの投与頻度に、プラセボ群と初期負荷 6 µg/kg/時 群で有意差 は認められませんでした〔麻酔方法で調整した Cochran-Mantel-Haenszel 検定(閉手順によるプラセボ 群と各プレセデックス群との比較) 、 いずれもp=0.897〕。 集中治療における人工呼吸中 及び離脱後の鎮静 2. 疼痛に及ぼす影響(副次的作用)注) 治験薬投与中に必要としたフェンタニルの投与頻度 治験薬投与中に必要とした フェンタニル投与頻度 検出せず 検出せず 検出せず p=0.897 2 1 0 0.1±0.6 0.2±0.7 0 (n=24) 0.1±0.6 0±0.2 プレセデックス プレセデックス プレセデックス プレセデックス 初期投与 初期負荷 初期負荷 初期負荷 注) 0.4 µg/kg/時 群 1.5 µg/kg/時 群注) 3 µg/kg/時 群注) 6 µg/kg/時 群 (n=23) 麻酔方法で調整した Cochran-Mantel-Haenszel検定 (閉手順によるプラセボ群と 各プレセデックス群との比較) 平均値±S.D. 局所麻酔下における非挿管 での手術及び処置時の鎮静 (回) 3 (n=25) プラセボ群 (n=22) (n=25) 注)使用上の注意 2. 重要な基本的注意 - 抜粋 - (2)本剤はα2 受容体刺激作用に基づく鎮痛作用を有するため、他の鎮痛剤と併用する際には鎮痛剤の過量投与に注意すること。 44 臨床成績に関する事項 集中治療における人工呼吸中 及び離脱後の鎮静 3. 回復までの評価 ● 治験薬投与終了から Aldrete スコアにより 回復と判断されるまでの時間* (*:全ての項目のスコアが 1 以上、かつスコアの合計が 8 以上を回復と判断) 治験薬投与終了から Aldrete スコアにより回復と判断されるまでの時間の投与群ごとの傾向として、プラ セボ群は治験薬終了後 15 分でほとんどの症例で Aldrete スコアにより回復と判断されましたが、各プレ セデックス群では 15 分を超える症例が 30% 程度みられました。 * 局所麻酔下における非挿管 での手術及び処置時の鎮静 Aldreteスコアによる回復到達率 治験薬投与終了から Aldrete スコアにより回復と判断されるまでの時間 (%) 100 80 60 プレセデックス初期負荷 6 µg/kg/時 群 n=25 プレセデックス初期負荷 3 µg/kg/時 群注) n=25 プレセデックス初期負荷 1.5 µg/kg/時 群注) n=24 プレセデックス初期投与 0.4 µg/kg/時 群注) n=23 プラセボ群 n=22 40 20 0 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 110 120 130 140 治験薬投与終了からの時間 (min) Aldrete スコア スコア 四肢すべてを自発的又は命令に応じて動かすことができる 二肢を自発的又は命令に応じて動かすことができる いずれも自発的又は命令に応じて動かすことができない 2 1 0 呼吸 深呼吸と咳嗽が自由にできる 呼吸困難あり、 浅い又は抑制された呼吸状態 無呼吸 2 1 0 循環 血圧がベースライン血圧± 20% 血圧がベースライン血圧± 21~ 49% 血圧がベースライン血圧± 50% 2 1 0 意識 完全覚醒 呼びかけにより覚醒 無反応 2 1 0 ルームエアで SpO2 > 92% 酸素吸入して SpO2 > 90% 酸素吸入しても SpO2 < 90% 2 1 0 活動性 酸素 飽和度 Aldrete JA: J Clin Anesth 7: 89-91, 1995 45 注)承認用法・用量 -抜粋- 2. 局所麻酔下における非挿管での手術及び処置時の鎮静 通常、成人には、デクスメデトミジンを 6 µg/kg/時の投与速度で 10 分間静脈内へ持続注入し(初期負荷投与)、続いて患者の状 態に合わせて、至適鎮静レベルが得られる様、維持量として 0.2 ~ 0.7 µg/kg/時の範囲で持続注入する(維持投与)。なお、患者 の状態に合わせて、投与速度を適宜減速すること。 用法・用量に関連する使用上の注意 -抜粋- [共通] (3)鎮静の維持開始速度は 0.4 µg/kg/時の速度を目安とし、初期負荷から維持への移行を慎重に行うこと。また、維持速度は 0.7 µg/ kg/時を超えないこと。[海外臨床試験において、0.7 µg/kg/時を超えて投与した場合に呼吸器系、精神神経系及び心血管系の 有害事象の発現率が増加することが報告されている。] 2 第Ⅲ相無作為化プラセボ対照二重盲検比較試験(国内硬膜外・脊髄くも膜下麻酔下非挿管手術時鎮静試験) 1. 呼吸機能への影響 ● 呼吸数 投与開始前から投与開始 120 分後まで、及び投与終了後 5 分から 60 分までの呼吸数の推移を下図に示 しました。 投与前値からの変化量において、プラセボ群に対し、各プレセデックス投与群で有意な低下は 認められませんでした (Wilcoxon 2 標本検定)。 呼吸数の推移 呼吸数 14 ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● 12 0 症例数 20 40 ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● 60 ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● 80 120 5 10 15 30 45 60 100 投与開始後時間(min) 25 25 24 23 22 25 25 24 23 22 25 24 24 23 22 25 24 24 23 22 25 24 24 23 22 25 24 24 23 22 25 23 24 23 22 24 23 23 23 22 23 22 23 23 22 22 22 21 23 21 20 18 19 20 21 19 18 15 19 21 16 15 14 18 20 15 14 14 16 15 10 13 13 14 15 9 8 8 7 7 12 11 8 8 7 11 7 7 5 5 14 13 12 10 10 13 12 11 8 6 7 6 4 9 5 ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● 6 6 2 8 5 6 5 2 7 4 5 4 2 6 4 4 4 2 6 3 投与終了後 時間(min) 25 25 25 25 25 24 24 24 24 24 24 23 24 24 24 24 24 23 22 22 22 22 22 22 21 21 21 21 21 19 局所麻酔下における非挿管 での手術及び処置時の鎮静 18 16 Wilcoxon 2標本検定 平均値±S.E. プレセデックス初期負荷 6 µg/kg/時 群 プレセデックス初期負荷 3 µg/kg/時 群注) プレセデックス初期負荷 1.5 µg/kg/時 群注) プレセデックス初期投与 0.4 µg/kg/時 群注) プラセボ群 (breaths/min) 20 集中治療における人工呼吸中 及び離脱後の鎮静 ◆ 呼吸機能、血圧、心拍数への影響 注) ● 動脈血酸素飽和度(SpO2) 投与開始前から投与開始 120 分後まで、及び投与終了後 5 分から 60 分までの SpO2 の推移を下図に 示しました。 投与前値からの変化量において、投与開始後 75 分、90 分、95 分、100 分に、プラセボ群に 対し、初期投与 0.4 µg/kg/時 群注)、初期負荷 1.5 µg/kg/時 群注)、初期負荷 3 µg/kg/時 群注)で有意 な低下が認められましたが、この期間の平均変化量は-1.8% 以下でした(Wilcoxon 2 標本検定、それ ぞれ p<0.05) 。 投与終了後にも、 プラセボ群に対し、各プレセデックス投与群で有意な低下が認められま したが、 この期間の平均変化量も-2.2% 以下でした (Wilcoxon 2 標本検定、 それぞれ p<0.05)。 SpO2 の推移 プレセデックス初期負荷 6 µg/kg/時 群 プレセデックス初期負荷 3 µg/kg/時 群注) プレセデックス初期負荷 1.5 µg/kg/時 群注) (%) 100 99 98 ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● SpO2 97 ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● プレセデックス初期投与0.4 µg/kg/時 群注) プラセボ群 ● ● ● ● ● ● ● ● ●* ● ● ● ● ● ● ● ● ● * ● * ● ●* ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ●* ● * * ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● 96 * p<0.05(対 プラセボ群) Wilcoxon 2標本検定 平均値±S.E. 95 0 症例数 ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● * * * ● ●* * *● ● ● ● * ●* ● ●* ●* * ● ● ●* 20 40 60 80 120 5 10 15 30 45 60 100 投与開始後時間(min) 25 25 24 23 22 25 25 24 23 22 25 25 24 23 22 25 25 24 23 22 25 25 24 23 22 25 25 24 23 22 25 24 24 23 22 24 24 23 23 22 23 23 23 23 22 22 23 21 23 21 20 19 19 20 21 19 19 15 19 21 16 16 14 18 20 15 15 14 16 15 10 14 13 14 15 9 8 8 7 7 13 12 9 9 8 11 7 7 5 5 14 13 12 10 10 13 12 11 8 6 7 7 4 9 5 6 7 2 8 5 6 6 2 7 4 5 5 2 6 4 4 5 2 6 3 投与終了後 時間(min) 25 25 25 25 25 24 24 24 24 24 24 23 24 24 24 24 24 23 22 22 22 22 22 22 21 21 21 21 21 19 注)用法・用量に関連する使用上の注意 -抜粋- [共通] (1)本剤は患者の循環動態が安定し、循環動態、呼吸等について継続的な監視体制が整った状況で投与を開始すること。 (2)本剤の初期負荷投与中に一過性の血圧上昇があらわれた場合には、初期負荷投与速度の減速等を考慮すること。[本剤の末梢血 管収縮作用により一過性の血圧上昇があらわれることがある。] 使用上の注意 2. 重要な基本的注意 - 抜粋- [共通] (4)本剤の初期負荷投与中にあらわれる一過性の血圧上昇に対しては、投与速度の減速を考慮する必要があるが、重大な血圧上昇が あらわれた場合には、さらに適切な処置を行うこと。 (5)本剤の投与により低血圧、徐脈等があらわれるおそれがある。特に迷走神経の緊張が亢進している患者であらわれやすい。患者 の観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。 (6)本剤投与中はバイタルサインの変動に注意して循環器系に対する観察及び対応を怠らないこと。 [局所麻酔下における非挿管での手術及び処置時の鎮静] (1)本剤の投与に際しては非挿管下での鎮静における患者管理に熟練した医師が、本剤の薬理作用を正しく理解し、患者の鎮静レベル 及び全身状態を注意深く継続して管理すること。また、気道確保、酸素吸入、人工呼吸、循環管理を行えるよう準備をしておくこと。 (2)局所麻酔下における手術・処置を行う医師とは別に、意識状態、呼吸状態、循環動態等の全身状態を観察できる医療従事者をお いて、手術・処置中の患者を観察すること。 46 臨床成績に関する事項 集中治療における人工呼吸中 及び離脱後の鎮静 2. 血圧、心拍数への影響 ● 収縮期血圧、拡張期血圧 投与開始前から投与開始 120 分後まで、 及び投与終了後 5 分から 60 分までの収縮期血圧及び拡張期 血圧の推移を下図に示しました。 投与前値からの変化量において、プラセボ群に対し、初期負荷 6 µg/kg/時 群で初期負荷投与中の有意 な血圧上昇が認められました(Wilcoxon 2 標本検定、それぞれ p<0.05) 。 初期負荷 6 µg/kg/時 群で の有意な血圧の上昇は、投与開始 5 分後〔Wilcoxon 2 標本検定、収縮期血圧:+4.0mmHg(平均値) p=0.025、 拡張期血圧:+2.7mmHg(平均値)p=0.004〕 及び投与開始 10 分後 〔Wilcoxon 2 標本検定、 収縮期血圧:+9.9mmHg(平均値)p=0.016、 拡張期血圧:+9.5mmHg(平均値)p<0.001〕 でした。また、 局所麻酔下における非挿管 での手術及び処置時の鎮静 初期負荷 3 µg/kg/時 群注)及び初期負荷 1.5 µg/kg/時 群注)でも、投与開始後 5 分及び 10 分の拡張 期血圧の上昇はわずかでしたが、プラセボ群と有意差が認められました(Wilcoxon 2 標本検定、それぞ れ p<0.05) 。 維持投与開始後の投与前値からの変化量においても、プラセボ群で低下傾向がみられたため、プラセボ 群と初期負荷 3 µg/kg/時 群注)及び初期負荷 6 µg/kg/時 群とで有意差が散見されました(Wilcoxon 2 標本検定、 それぞれ p<0.05)。 血圧の推移 血 圧 (mmHg) 160 150 140 130 120 110 100 90 80 70 60 50 40 症例数 47 プレセデックス初期負荷 6 µg/kg/時 群 プレセデックス初期負荷 3 µg/kg/時 群注) プレセデックス初期負荷 1.5 µg/kg/時 群注) プレセデックス初期投与 0.4 µg/kg/時 群注) プラセボ群 ● ● ● ● ● ● ● ● ●* ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● * * ● ● ● * ●* ● ●* ● * ● ● ● ● ● 0 ● ● ● ● ● ● ● * * ● ● 20 ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● 40 ● ● ● * p<0.05(対 プラセボ群) Wilcoxon 2標本検定 平均値±S.E. ● ● ● ● ● ● * ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● * * ● ● ● 60 ● * ● ● ● ● ● ● * ● ● * ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● 80 ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● * ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● 25 25 24 23 22 25 25 24 23 22 25 25 24 23 22 25 25 24 23 22 25 25 24 23 22 25 24 24 23 22 24 24 23 23 22 23 23 23 23 22 22 23 21 23 21 20 19 19 20 21 19 19 15 19 21 16 16 14 18 20 15 15 14 16 15 10 14 13 14 15 9 8 8 7 7 13 12 9 9 8 11 7 7 5 5 14 13 12 10 10 13 12 11 8 6 7 7 4 9 5 ● ● ● ● ● ● ● ● ● * *● ● ● ● ● ●*●* ● *● ● ● ● ● ●* ● ● 120 5 10 15 30 45 60 100 投与終了後 時間(min) 投与開始後時間(min) 25 25 24 23 22 ● * ●* ● ● ● * *● * ● ●* * ● ●*●* ● ●* ● * * * ● ● ● ● ● ●* * ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● 6 7 2 8 5 6 6 2 7 4 5 5 2 6 4 4 5 2 6 3 25 24 25 25 25 24 24 24 24 24 24 23 24 23 24 24 24 23 22 22 22 22 22 22 21 21 21 21 21 19 注)承認用法・用量 -抜粋- 2. 局所麻酔下における非挿管での手術及び処置時の鎮静 通常、成人には、デクスメデトミジンを 6 µg/kg/時の投与速度で 10 分間静脈内へ持続注入し(初期負荷投与)、続いて患者の状 態に合わせて、至適鎮静レベルが得られる様、維持量として 0.2 ~ 0.7 µg/kg/時の範囲で持続注入する(維持投与)。なお、患者 の状態に合わせて、投与速度を適宜減速すること。 用法・用量に関連する使用上の注意 -抜粋- [共通] (3)鎮静の維持開始速度は 0.4 µg/kg/時の速度を目安とし、初期負荷から維持への移行を慎重に行うこと。また、維持速度は 0.7 µg/ kg/時を超えないこと。[海外臨床試験において、0.7 µg/kg/時を超えて投与した場合に呼吸器系、精神神経系及び心血管系の 有害事象の発現率が増加することが報告されている。] 2 第Ⅲ相無作為化プラセボ対照二重盲検比較試験(国内硬膜外・脊髄くも膜下麻酔下非挿管手術時鎮静試験) 投与開始前から投与開始 120 分後まで、及び投与終了後 5 分から 60 分までの心拍数の推移を下図に 示しました。 投与前値からの変化量において、プラセボ群に対し、各プレセデックス投与群では投与中及 び投与終了後を通じて投与前値からの低下が大きく、投与開始後 75 分まで、及び投与終了後に有意な 低下が認められました (Wilcoxon 2 標本検定、 それぞれ p<0.05)。 心拍数の推移 (bpm) 100 90 心拍数 80 70 ● ● ● ● ● 60 * ● ● ● ● ● 50 40 症例数 * * * p<0.05(対 プラセボ群) Wilcoxon 2標本検定 平均値±S.E. ● ● ●* * ●* * ● * * ●* * * * * ● ● ●* ● ●* * ●* ●* ●* * * ●* * ● * ●* ●* ● * ●* ● * ● ●* ● ● ● ● * ●* ● ●* ● ● ● ● ●* ●* ● ● ● ● ●* ● ●* ● ●* ● ● ● ●* ● ●* ●* ● ● ● ● ● 0 * 20 40 60 ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● 80 ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ●* ●*●* ●* * * * *● ●* ●* ●* ● * ●* ●* ●*●* ●* ● ●* ●* ●*● ●* ● ●* ● ● 120 5 10 15 30 45 60 100 投与終了後 時間(min) 投与開始後時間(min) 25 25 24 23 22 25 25 24 23 22 25 25 24 23 22 25 25 24 23 22 25 25 24 23 22 25 25 24 23 22 25 24 24 23 22 24 24 23 23 22 23 23 23 23 22 22 23 21 23 21 20 19 19 20 21 19 19 15 19 21 16 16 14 18 20 15 15 14 16 15 10 14 13 14 15 9 8 8 7 7 13 12 9 9 8 11 7 7 5 5 14 13 12 10 10 13 12 11 8 6 7 7 4 9 5 6 7 2 8 5 6 6 2 7 4 5 5 2 6 4 4 5 2 6 3 25 25 25 25 25 24 24 24 24 24 24 23 24 24 24 24 24 23 22 22 22 22 22 22 21 21 21 21 21 19 局所麻酔下における非挿管 での手術及び処置時の鎮静 プレセデックス初期負荷 6 µg/kg/時 群 プレセデックス初期負荷 3 µg/kg/時 群注) プレセデックス初期負荷 1.5 µg/kg/時 群注) プレセデックス初期投与 0.4 µg/kg/時 群注) プラセボ群 集中治療における人工呼吸中 及び離脱後の鎮静 ● 心拍数 ◆ 副作用 国内の第Ⅲ相硬膜外・脊髄くも膜下麻酔下非挿管手術時鎮静試験において、プレセデックスの安全性評価 対象となった 97 例中 82 例(84.5%)に副作用が認められ、その内訳は呼吸抑制 39 例(40.2%) 、徐脈 35 例 (36.1%) 、低血圧 32 例(33.0%) 、高血圧 11 例(11.3%) 、低酸素症 9 例(9.3%) 、舌根沈下 4 例(4.1%) 、無 呼吸、 悪心それぞれ 2 例 (2.1%) 、 落ち着きのなさ、 頭痛、 下痢、 嘔吐、 口渇それぞれ 1 例(1.0%) でした。 ※ 副作用の基準 測定項目 測定値 副作用名 収縮期 血圧 <80mmHg 又は 投与前値から 30%以上低下 低血圧 >180mmHg 又は 投与前値から 30%以上上昇 高血圧 拡張期 血圧 <50mmHg 低血圧 >100mmHg 高血圧 心拍数 <40bpm 又は 投与前値から 30%以上低下 >120bpm 又は 投与前値から 30%以上上昇 徐脈 頻脈 呼吸数 <8 breaths/min 又は 投与前値から>25%低下 呼吸抑制 SpO2 <90% 又は 投与前値から>10%低下 低酸素症 ※上記基準で有害事象を判断し、因果関係のあるもののみ副作用としました。 何らかの処置を必要とした場合にも副作用としました。 第Ⅲ相無作為化プラセボ対照二重盲検比較試験(国内硬膜外・脊髄くも膜下麻酔下 非挿管手術時鎮静試験)の副作用の詳細は 52 ページをご参照ください。 48 臨床成績に関する事項 / 副作用 臨床成績に関する事項 / 副作用 ■ 副作用集計〔集中治療における人工呼吸中及び離脱後の鎮静(承認時)〕 国内におけるブリッジング試験において安全性が評価された 86 例中 31 例(36.0%)に副作用が認められ、 その主なものは高血圧 9 例(10.5%) 、低血圧 11 例(12.8%) 、嘔気 4 例(4.7%)でした。集中治療室収 容患者を対象とした海外臨床試験における本剤の安全性評価症例数と合算して検討したところ、1,022 例 中 464 例(45.4%)に副作用が認められ、その主なものは低血圧 210 例(20.5%) 、高血圧 94 例(9.2%) 、 嘔気 61 例(6.0%) 、徐脈 60 例(5.9%) 、口内乾燥 33 例(3.2%)でした。また、臨床検査値の変動は、い ずれも術後一般的に認められる範囲内でした。 国内ブリッジング試験 (第Ⅱ/Ⅲ相) における副作用 副作用 副作用発現例数 副作用発現率(%) 全身障害 発熱 心 ・ 血管障害(一般) 高血圧 低血圧 中枢 ・ 末梢神経系障害 痙攣 意識低下 消化管障害 嘔気 嘔吐 プレセデックス投与例 プレセデックス投与例 副作用 (n=86) (n=86) 31 心拍数 ・ 心リズム障害 4(4.7) 36.0 不整脈 1(1.2) 4(4.7) 徐脈 1(1.2) 4(4.7) 心室細動 1(1.2) 20(23.3) 頻脈 1(1.2) 9(10.5) 上室性不整脈 1(1.2) 11(12.8) 血小板・出血凝血障害 1(1.2) 2(2.3) 血小板減少症 1(1.2) 1(1.2) 呼吸器系障害 2(2.3) 1(1.2) 無気肺 1(1.2) 4(4.7) 気胸 1(1.2) 4(4.7) 2(2.3) ( )内:発現率% (社内集計) 海外臨床試験と国内ブリッジング試験を合わせた副作用 副作用 副作用発現例数 副作用発現率(%) 全身障害 背部痛 胸痛 発熱 超高熱 血液量減少 浮腫 その他 疼痛 悪寒 失神 意識低下 心 ・ 血管障害(一般) 血圧変動 心不全 循環不全 チアノーゼ 心電図異常 特異的心電図異常 心疾患 プレセデックス投与例 副作用 (n=1,022) 464 高血圧 45.4 高血圧悪化 56(5.5) 低血圧 2(0.2) 中枢 ・ 末梢神経系障害 1(0.1) めまい 14(1.4) 頭痛 4(0.4) 神経痛 14(1.4) 神経炎 3(0.3) ニューロパシー 2(0.2) 知覚脱失 14(1.4) 不全麻痺 8(0.8) ジストニア 7(0.7) 言語障害 1(0.1) 昏迷 306(29.9) 痙攣 3(0.3) 消化管障害 7(0.7) 腹痛 1(0.1) 下痢 1(0.1) おくび 2(0.2) 口内乾燥 2(0.2) 嘔気 1(0.1) 嘔吐 プレセデックス投与例 (n=1,022) 94(9.2) 2(0.2) 210(20.5) 17(1.7) 2(0.2) 6(0.6) 1(0.1) 1(0.1) 1(0.1) 1(0.1) 2(0.2) 1(0.1) 1(0.1) 1(0.1) 1(0.1) 98(9.6) 2(0.2) 1(0.1) 1(0.1) 33(3.2) 61(6.0) 19(1.9) 次ページに続く 49 臨床成績に関する事項 / 副作用 副作用 心拍数・心リズム障害 不整脈 心房性不整脈 心室性不整脈 AV ブロック 徐脈 脚ブロック 心停止 期外収縮 心房細動 心室細動 心ブロック T波逆転 頻脈 上室性頻脈 上室性不整脈 心室性頻脈 肝臓 ・ 胆管系障害 AG 比異常 γ-GTP 上昇 黄疸 血清 AST(GOT)上昇 血清 ALT(GPT)上昇 代謝 ・ 栄養障害 アシドーシス 呼吸性アシドーシス 高血糖 高カリウム血症 血液量過多 低蛋白血症 NPN 上昇 アルカリフォスファターゼ上昇 輸液過多 低カリウム血症 口渇 筋 ・ 骨格系障害 筋肉痛 心筋 ・ 心内膜 ・ 心膜・弁膜障害 狭心症 心筋梗塞 心筋虚血 血小板・出血凝血障害 凝固障害 播種性血管内凝固症候群 出血 NOS 血小板減少症 精神障害 激越 不安 錯乱 せん妄 プレセデックス投与例 (n=1,022) 115(11.3) 8(0.8) 1(0.1) 6(0.6) 1(0.1) 60(5.9) 1(0.1) 5(0.5) 8(0.8) 20(2.0) 2(0.2) 1(0.1) 1(0.1) 16(1.6) 4(0.4) 1(0.1) 2(0.2) 7(0.7) 3(0.3) 1(0.1) 1(0.1) 3(0.3) 2(0.2) 31(3.0) 7(0.7) 2(0.2) 4(0.4) 3(0.3) 3(0.3) 3(0.3) 2(0.2) 1(0.1) 1(0.1) 1(0.1) 13(1.3) 1(0.1) 1(0.1) 8(0.8) 1(0.1) 7(0.7) 1(0.1) 7(0.7) 1(0.1) 1(0.1) 4(0.4) 2(0.2) 36(3.5) 17(1.7) 2(0.2) 10(1.0) 1(0.1) プレセデックス投与例 (n=1,022) うつ病 1(0.1) 幻覚 3(0.3) 錯覚 1(0.1) 神経過敏 1(0.1) 傾眠 11(1.1) 赤血球障害 6(0.6) 貧血 6(0.6) 抵抗機構障害 2(0.2) 感染 1(0.1) 敗血症 1(0.1) 呼吸器系障害 47(4.6) 無呼吸 5(0.5) 無気肺 3(0.3) 徐呼吸 1(0.1) 気管支痙攣 7(0.7) 咳 1(0.1) 呼吸困難 3(0.3) 喀血 1(0.1) 高炭酸ガス血症 2(0.2) 低換気症 2(0.2) 低酸素症 12(1.2) 胸水 3(0.3) 肺炎 1(0.1) 気胸 2(0.2) 肺うっ血 1(0.1) 肺水腫 4(0.4) 呼吸抑制 1(0.1) 呼吸障害 1(0.1) 呼吸不全 2(0.2) 投薬過誤 2(0.2) 皮膚・皮膚付属器障害 6(0.6) 紅斑性発疹 1(0.1) 多汗 5(0.5) 泌尿器系障害 9(0.9) 乏尿 8(0.8) 腎機能異常 1(0.1) 尿閉 1(0.1) 血管 (心臓外) 障害 8(0.8) 脳出血 1(0.1) 末梢性虚血 2(0.2) 血管障害 3(0.3) 血管拡張 1(0.1) 脳血管障害 1(0.1) 血管痙攣 1(0.1) 視覚障害 6(0.6) 複視 1(0.1) 光視症 1(0.1) 視覚異常 4(0.4) 白血球・網内系障害 2(0.2) 白血球増多症 2(0.2) ( )内:発現率% (社内集計) 副作用 50 臨床成績に関する事項 / 副作用 ■ 副作用集計〔集中治療における人工呼吸中及び離脱後の鎮静 (製造販売後臨床試験、長期投与臨床試験)〕 第Ⅳ相製造販売後臨床試験において、プレセデックスの安全性評価対象となった 42 例中 6 例(14.3%)に 、悪心 2 例(4.8%) でした。 副作用が認められ、その主なものは血圧低下※ 2 例(4.8%) 国内の第Ⅲ相長期投与臨床試験において、プレセデックスの安全性評価対象となった 75 例中 30 例 (40.0%)に副作用が認められ、その主なものは血圧上昇 ※12 例(16.0%) 、血圧低下 ※ 又は低血圧 15 例 (20.0%) 、徐脈 3 例(4.0%) でした。 第Ⅳ相製造販売後臨床試験における副作用 副作用 副作用発現例数 副作用発現率(%) 神経系障害 頭痛 心臓障害 徐脈 心室性頻脈 プレセデックス投与例 副作用 (n=42) 6 胃腸障害 14.3 悪心 嘔吐 1(2.4) 肝胆道系障害 高ビリルビン血症 1(2.4) 臨床検査 1(2.4) 血圧低下※ プレセデックス投与例 (n=42) 2(4.8) 1(2.4) 1(2.4) 2(4.8) ( )内:発現率% (社内集計) 第Ⅲ相長期投与臨床試験における副作用 副作用 副作用発現件数 副作用発現例数 副作用発現率(%) 血液及びリンパ系障害 好酸球増加症 精神障害 せん妄 神経系障害 頭痛 心臓障害 徐脈 プレセデックス投与例 副作用 (n=75) 45 血管障害 30 低血圧 40.0 肝胆道系障害 肝機能異常 1(1.3) 臨床検査 血圧低下※ 1(1.3) 血圧上昇※ 血小板数減少 1(1.3) 3(4.0) プレセデックス投与例 (n=75) 1(1.3) 1(1.3) 14(18.7) 12(16.0) 1(1.3) ( )内:発現率% (社内集計) ※添付文書では、それぞれ「低血圧」、「高血圧」 として記載されています。 51 臨床成績に関する事項 / 副作用 ■ 副作用集計〔局所麻酔下における非挿管での手術及び処置時の鎮静 (承認時)〕 国内局所浸潤・伝達麻酔等の局所麻酔下非挿管手術・処置時鎮静試験において、プレセデックスの 安全性評価対象となった 109 例中 84 例(77.1%)に副作用が認められ、その主なものは低血圧 52 例 (47.7%) 、呼吸抑制 46 例(42.2%) 、徐脈 25 例(22.9%) 、高血圧 13 例(11.9%) 、低酸素症 12 例(11.0%) でした。 国内硬膜外・脊髄くも膜下麻酔下非挿管手術時鎮静試験において、プレセデックスの安全性評価対象と なった 97 例中 82 例(84.5%)に副作用が認められ、その主なものは呼吸抑制 39 例(40.2%) 、徐脈 35 例 (36.1%) 、 低血圧 32 例(33.0%) 、 高血圧 11 例(11.3%) 、 低酸素症 9 例(9.3%) でした。 国内局所浸潤・伝達麻酔等の局所麻酔下非挿管手術・処置時鎮静試験における副作用 副作用 副作用発現例数 副作用発現率(%) 精神障害 落ち着きのなさ 耳及び迷路障害 耳不快感 心臓障害 徐脈 頻脈 血管障害 高血圧 低血圧 プレセデックス投与例 プレセデックス投与例 副作用 (n=109) (n=109) 84 呼吸器、胸郭及び縦隔障害 77.1 呼吸抑制 46(42.2) 低酸素症 12(11.0) 1(0.9) 無呼吸 1(0.9) 胃腸障害 1(0.9) 悪心 2(1.8) 舌根沈下 2(1.8) 25(22.9) 嘔吐 1(0.9) 1(0.9) 一般・全身障害及び投与部位の状態 異常感 1(0.9) 13(11.9) 口渇 1(0.9) 52(47.7) ( )内:発現率% (社内集計) 国内硬膜外・脊髄くも膜下麻酔下非挿管手術時鎮静試験における副作用 副作用 副作用発現例数 副作用発現率(%) 精神障害 落ち着きのなさ 神経系障害 頭痛 心臓障害 徐脈 血管障害 高血圧 低血圧 プレセデックス投与例 プレセデックス投与例 副作用 (n=97) (n=97) 82 呼吸器、胸郭及び縦隔障害 84.5 呼吸抑制 39(40.2) 低酸素症 9(9.3) 1(1.0) 無呼吸 2(2.1) 胃腸障害 1(1.0) 悪心 2(2.1) 下痢 1(1.0) 35(36.1) 舌根沈下 4(4.1) 嘔吐 1(1.0) 11(11.3) 一般・全身障害及び投与部位の状態 32(33.0) 異常感 1(1.0) ( )内:発現率% (社内集計) 52 臨床成績に関する事項 / 副作用 ■ 副作用集計〔集中治療における人工呼吸中及び離脱後の鎮静 (再審査終了時)〕 製造販売後の使用成績調査(初回承認時及び 24 時間超投与症例) において、安全性解析対象症例の 1,619 例中 239 例(14.8%)に副作用が認められました。その主なものは、血圧低下73 例(4.5%) 、低血 圧 60 例(3.7%) 、AST(GOT)増加 31 例(1.9%) 、徐脈 24 例(1.5%) 、ALT(GPT)増加 17 例(1.1%) でした。 プレセデックス投与群 副作用 副作用発現例数 副作用発現率(%) 血液およびリンパ系障害 貧血 代謝および栄養障害 低アルブミン血症 低蛋白血症 精神障害 不安 心臓障害 心房細動 徐脈 心停止 頻脈 血管障害 高血圧 低血圧 呼吸器、胸郭および縦隔障害 呼吸抑制 胃腸障害 悪心 舌根沈下 肝胆道系障害 肝機能異常 高ビリルビン血症 肝障害 臨床検査 アラニン・アミノトランスフェラーゼ異常 アラニン・アミノトランスフェラーゼ増加 アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ異常 アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加 血中アルブミン異常 血中アルブミン減少 血中ビリルビン増加 血中クレアチニン減少 血中クレアチニン増加 血中乳酸脱水素酵素増加 血中カリウム減少 血圧低下 血圧上昇 収縮期血圧低下 使用成績調査 (n=1,203) (初回承認時) 178 14.8% 1(0.1) 1(0.1) 6(0.5) 5(0.4) 1(0.1) 1(0.1) 1(0.1) 23(1.9) 2(0.2) 14(1.2) 1(0.1) 6(0.5) 58(4.8) 11(0.9) 48(4.0) 1(0.1) 1(0.1) 1(0.1) - 1(0.1) 15(1.2) 10(0.8) 4(0.3) 1(0.1) 95(7.9) - 9(0.7) - 19(1.6) - 9(0.7) 12(1.0) 1(0.1) 2(0.2) 1(0.1) 1(0.1) 55(4.6) 5(0.4) 1(0.1) 使用成績調査 (n=416) (24 時間超投与症例) 61 14.7% - - - - - - - 10(2.4) - 10(2.4) - - 13(3.1) 1(0.2) 12(2.9) - - 1(0.2) 1(0.2) - 4(1.0) 4(1.0) - - 42(10.1) 1(0.2) 8(1.9) 1(0.2) 12(2.9) 1(0.2) 3(0.7) 4(1.0) - 1(0.2) - - 18(4.3) 1(0.2) 1(0.2) 使用成績調査 (n=1,619) (合計) 239 14.8% 1(0.1) 1(0.1) 6(0.4) 5(0.3) 1(0.1) 1(0.1) 1(0.1) 33(2.0) 2(0.1) 24(1.5) 1(0.1) 6(0.4) 71(4.4) 12(0.7) 60(3.7) 1(0.1) 1(0.1) 2(0.1) 1(0.1) 1(0.1) 19(1.2) 14(0.9) 4(0.2) 1(0.1) 137(8.5) 1(0.1) 17(1.1) 1(0.1) 31(1.9) 1(0.1) 12(0.7) 16(1.0) 1(0.1) 3(0.2) 1(0.1) 1(0.1) 73(4.5) 6(0.4) 2(0.1) 次ページに続く 53 臨床成績に関する事項 / 副作用 プレセデックス投与群 副作用 血中尿素異常 血中尿素減少 血中尿素増加 心拍数減少 心拍数増加 肝機能検査異常 総蛋白減少 プロトロンビン量異常 プロトロンビン時間異常 プロトロンビン時間延長 白血球数増加 トランスアミナーゼ上昇 血中ビリルビン異常 肝酵素上昇 腎機能検査異常 傷害、中毒および処置合併症 麻酔からの覚醒遅延 処置による高血圧 使用成績調査 (n=1,203) (初回承認時) - 2(0.2) 3(0.2) 1(0.1) 1(0.1) 1(0.1) 1(0.1) - 1(0.1) 1(0.1) 1(0.1) - - 3(0.2) - 2(0.2) 1(0.1) 1(0.1) 使用成績調査 (n=416) (24 時間超投与症例) 1(0.2) - 6(1.4) - 2(0.5) - - 1(0.2) - 2(0.5) - 1(0.2) 1(0.2) - 1(0.2) - - - 使用成績調査 (n=1,619) (合計) 1(0.1) 2(0.1) 9(0.6) 1(0.1) 3(0.2) 1(0.1) 1(0.1) 1(0.1) 1(0.1) 3(0.2) 1(0.1) 1(0.1) 1(0.1) 3(0.2) 1(0.1) 2(0.1) 1(0.1) 1(0.1) 「ICH 国際医薬用用語集日本語版(MedDRA/J14.1) 」の基本語(PT)を用いて集計した。 また、肝機能障害患者を対象とした特定使用成績調査において、安全性解析対象症例の 95 例中 18 例 (18.9%) に副作用が認められました。その主なものは、血圧低下8 例(8.4%) 、γ-GTP 増加 4 例(4.2%) 、 ALP 増加 3 例(3.2%) でした。 プレセデックス投与群 副作用 副作用発現例数 副作用発現症例率(%) 心臓障害 上室性頻脈 血管障害 血圧変動 低血圧 肝胆道系障害 肝機能異常 臨床検査 アラニン・アミノトランスフェラーゼ増加 アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加 血中アルブミン減少 血中ビリルビン増加 血中クレアチニン増加 血中乳酸脱水素酵素増加 血圧低下 血中尿素増加 γ-グルタミルトランスフェラーゼ増加 血中アルカリホスファターゼ増加 特定使用成績調査 (肝機能障害) (n=95) 18 18.9% 1(1.1) 1(1.1) 2(2.1) 1(1.1) 1(1.1) 2(2.1) 2(2.1) 14(14.7) 2(2.1) 2(2.1) 2(2.1) 2(2.1) 1(1.1) 3(3.2) 8(8.4) 1(1.1) 4(4.2) 3(3.2) 「ICH 国際医薬用用語集日本語版(MedDRA/J14.1) 」の基本語(PT)を用いて集計した。 54 薬物動態 薬物動態 1 血漿中濃度 ◆ 持続注入時の血漿中濃度の推移(第Ⅰ相試験;健康成人)15) ハワイ在住の日本人・健康成人男女に、目標血漿中濃度が 0.3、0.6、1.25ng/mL になるように本剤 を 24 時間持続注入(初期負荷量として 3.0 ~ 6.0 µg/kg/時で 10 ~ 35 分間投与後、維持量として 注) した場合の血漿中濃度及び薬物動態学的パラメータは以下の通りで 0.168 ~ 0.7 µg/kg/時を投与) した。本剤は投与終了後、約 2 ~ 3 時間の半減期で血漿中より消失しました。 24 時間持続静脈内注入時の血漿中濃度 薬物動態学的パラメータ (ng/mL) 血漿中プレセデックス濃度 10 n Cmax (ng/mL) AUC ∞ (ng・hr/mL) (hr) T1/2 1.25ng/mL 群 6 2.57±0.66 40.88±10.68 2.91±0.46 0.6ng/mL 群 6 1.93±1.01 17.41±2.44 2.12±0.60 0.3ng/mL 群 6 0.92±0.33 7.96±1.14 2.10±0.41 § 平均値±S.D. §:調和平均 1 0.1 1.25ng/mL群(n=6) 0.6ng/mL群(n=6) 0.3ng/mL群(n=6) 0.01 プレセデックス投与 0 12 24 投与後の時間(hr) 36 48 投与方法は 15 ページに記載 ◆ 特殊集団における血漿中濃度(参考:海外データ) 1. 高齢者 23) 欧米人・健康被験者を対象に、本剤 0.6 µg/kg を 10 分間で単回静脈内投与注)した場合の血漿 中濃度の推移を年齢別に検討したところ、65 歳を上回る高齢者群の血漿中濃度推移は、18~40 歳、41~65 歳の非高齢者群とほぼ同様であり、薬物動態パラメータに年齢による影響は認められ ませんでした。 ◆高齢者:慎重投与 高齢者では生理機能の低下により、鎮静作用の増強や副作用があらわれやすくなるおそれがある。投与速度の 減速を考慮し、患者の全身状態を観察しながら慎重に投与すること。 55 注)承認用法・用量 1. 集中治療における人工呼吸中及び離脱後の鎮静 通常、 成人には,デクスメデトミジンを 6µg/kg/時の投与速度で 10 分間静脈内へ持続注入し(初期負荷投与)、 続いて患者の状態 に合わせて、 至適鎮静レベルが得られる様、 維持量として 0.2 ~ 0.7µg/kg/時の範囲で持続注入する(維持投与)。また、 維持投 与から開始することもできる。なお、 患者の状態に合わせて、 投与速度を適宜減速すること。 2. 局所麻酔下における非挿管での手術及び処置時の鎮静 通常、 成人には、デクスメデトミジンを 6µg/kg/時の投与速度で 10 分間静脈内へ持続注入し(初期負荷投与)、 続いて患者の状態 に合わせて、 至適鎮静レベルが得られる様、 維持量として 0.2 ~ 0.7µg/kg/時の範囲で持続注入する(維持投与)。なお、 患者の 状態に合わせて、 投与速度を適宜減速すること。 薬物動態 2. 肝機能障害患者 24) 本剤は主に肝代謝を受けるため、 肝機能障害患者では排泄の遅延、 体内残留等を招くことが 予想されます。欧米人の健康被験者 18 例及び軽度、 中等度、 重度の肝機能障害患者(各 6 ~ 7 例)に本剤 0.6 µg/kg を 10 分間で単回静脈内投与注)した場合の血漿中濃度は下図の通 りで、 消失半減期は健康被験者の 2.45 時間に対して、 軽度、 中等度、 重度の肝機能障害 患者ではそれぞれ 3.87 時間、5.39 時間、7.45 時間となり、 肝障害の重症度に相関して有意に 延長しました。 健康人と肝機能障害患者における単回静脈内投与時の血漿中濃度 (ng/mL) 血漿中プレセデックス濃度 健康被験者 肝機能 障害 患者 n 18 平均値±S.D. 0.1 0.01 対 象 健康被験者(n=18) 軽度肝機能障害患者(n=6) 中等度肝機能障害患者(n=7) 重度肝機能障害患者(n=6) 1 0 4 8 投与量 Cmax(ng/mL) (µg/kg) 0.6 12 16 投与後の時間(hr) t1/2(hr) 0.901 ± 0.487 2.45 ± 0.47 CL(L/hr) Vss(L) a a a a a a 11.7 ± 3.1 41.9 ± 12.7 119.6 ± 41.1 10.3 ± 5.1 31.0 ± 11.4 102.0 ± 17.5 a,b,c 10.9 ± 2.3 27.0 ± 12.8 103.4 ± 35.3 0.6 0.930 ± 0.319 3.87 ± 1.70 中等度 7 0.6 0.877 ± 0.498 5.39 ± 2.19 0.6 24 a,b,c 6 6 Tmax(min) a,b,c 軽 度 重 度 20 a,b,c 0.760 ± 0.244 7.45 ± 1.44 10.3 ± 0.8 22.4 ± 2.4 a a 209.2 ± 40.0 平均値± S.D. 分散分析 CL:消失速度に基づく全身クリアランス Vss:定常状態の(見かけの)分布容積 a:p < 0.05 肝機能障害患者の重症度の違いにより統計学的有意差あり(軽度 vs 中等度 vs 重度肝機能障害患者) b:p < 0.05 健康被験者と肝機能障害患者の間で統計学的有意差あり(全健康被験者 vs 全肝機能障害患者) c:p < 0.05 健康被験者と肝機能障害患者の間で統計学的有意差あり(各重症度の肝機能障害患者 vs 対応する健康被験者) 肝機能障害の重症度:Child-Pugh 分類による〔Pugh, RN, et al.: Br J Surg 60: 646-649, 1973〕 ◆肝機能障害患者:慎重投与 肝機能障害の程度が重度になるにしたがって本剤の消失が遅延し、鎮静作用の増強や副作用があらわれやすく なるおそれがあるので、投与速度の減速を考慮し、特に重度の肝機能障害患者に対しては、患者の全身状態を 慎重に観察しながら投与速度を調節すること。 3. 腎機能障害患者 25) 欧米人の健康被験者(クレアチニンクリアランス;CLcr > 80 mL/分)6 例と重度腎機能障害患者 (CLcr < 30mL/分)6 例に本剤 0.6 µg/kg を 10 分間で単回静脈内投与注)した際の薬物動 態(Cmax、Tmax、AUC、t1/2、CL、Vss)を検討した結果では、両者に顕著な差は認められませ んでした。しかし、本剤の代謝物は主に尿中排泄されることから、腎機能障害患者への長時間 投与により代謝物が蓄積される可能性があります。 対 象 n 健康被験者 6 重度腎機能 障害患者 6 投与量 Cmax(ng/mL) (µg/kg) 0.6 0.6 0.960 ± 0.432 0.833 ± 0.258 t1/2(hr) Tmax(min) CL(L/hr) Vss(L) 41.2 ± 6.2 117.1 ± 26.9 2.28 ± 0.39 § 11.7 ± 4.1 2.05 ± 0.30 § 12.0 ± 4.0 50.0 ± 18.8 127.2 ± 44.9 平均値± S.D. §:調和平均 CL:消失速度に基づく全身クリアランス Vss:定常状態の(見かけの)分布容積 ◆腎機能障害患者:慎重投与 鎮静作用の増強や副作用があらわれやすくなるおそれがあるので、投与速度の減速を考慮し、患者の全身状態 を観察しながら慎重に投与すること。 56 薬物動態 2 分 布 ◆ 血液-脳関門通過性(ラット)26) ラットに[3H]デクスメデトミジン塩酸塩を静脈内投与し脳への移行性を検討したところ、脳内放射能 濃度は速やかに上昇し、15 分後に最高値に達しました。このときの脳内放射能濃度は血漿中放射 能濃度の 6 倍以上であり、その後、速やかに減少しました。 ラットに単回投与したときの脳内への移行性 (ng Eq/g ) 30 方法:雄雌SD系ラットに[3H]デクスメデトミジン塩酸塩20 µg/kgを 単回静脈内投与 平均値±S.D. 25 20 放 射 能 15 濃 度 10 脳内濃度(n=4) 血漿中濃度(n=4) 5 0 0 2 4 6 8 10 12 24 投与後の時間(hr) ◆ 組織移行性(ラット)26) ラットを用いた全身組織への分布試験で、 [3H]デクスメデトミジン塩酸塩の静脈内投与後、全身に 放射能分布を認め、特に肝臓、副腎、肺、腎臓、小腸、大腸、胃、膵臓に高濃度に分布しました。 放射能はほとんどの臓器で速やかに低下しましたが、副腎からの消失は緩徐でした。また、Long Evans 系有色ラットの眼球における分布試験より、本剤はメラニンと結合する可能性が示唆されました。 ◆ 胎盤への移行性、乳汁中への移行性(ラット)27) 本剤を妊娠ラットに単回皮下投与した試験で、 胎盤を通過し、 胎児に移行することが認められています。 また、授乳中のラットに単回皮下投与した試験で、乳汁への移行性が認められています。 ◆妊婦、産婦、授乳婦等への投与 (1) 妊産婦に対する安全性は確立されていない。本剤投与による有益性が危険性を上回ると判断した場合を除 き、本剤投与は避けることが望ましい。 [動物試験(ラット)において、生存胎児数の減少、胎盤移行性、子宮 血流量低下によると考えられる胎児体重の低下及び骨化遅延が認められている。] (2) ヒト乳汁への本剤の移行は不明である。 授乳婦への投与は避けること。 投与した場合は授乳を避けさせること。 [動物試験(ラット) において、乳汁移行性が認められている。] ◆ 血漿蛋白結合率 28) ヒト血漿における蛋白結合率は 94%以上で、主な結合蛋白は血清アルブミンでした。本剤の蛋白結 性差はなく、 他剤の存在下でも一定でした。また、 合性は 0.85 ~ 85 ng/mL の濃度範囲で一定であり、 肝機能障害例では蛋白結合率の低下を認めました。 57 薬物動態 3 代謝及び排泄 ◆ 代謝(参考:海外データ:健康成人)29) 本剤は肝で広範な代謝を受けます。ヒトにおける主要代謝物は 2 種の N-グルクロン酸抱合体であり、 デクスメデトミジン塩酸塩 2.0µg/kg を単回静脈内投与注)した試験で、 欧米人・健康成人男子に [3H] 血漿中放射能の約 41%を占めました。その他の代謝産物には N-メチル O-グルクロン酸抱合体、 7 位のブリッジメチル水酸化体があり、それぞれ血漿放射能の 20.6%、10.5%を占めていました。 なお、主要代謝物である 2 種の N-グルクロン酸抱合体はラット(in vivo )において本剤の作用用量 の 100 倍を投与しても中枢性α2 受容体刺激作用を示さず、他に活性代謝物は見出されていません。 ◆ 代謝に関与する酵素 30) 本剤の酸化に関与する主な CYP450 分子種は CYP2A6と推定されましたが、CYP2E1、CYP2D6、 CYP3A4、CYP2C9 等の他の CYP アイソザイムも本剤の代謝に関与する可能性が示唆されました。 ◆ 排泄(参考:海外データ:健康成人)31) 本剤はヒトでは主に尿中に排泄されます。上記の欧米人・健康成人男子に単回静脈内投与した試験 では、投与開始 24 時間後までに投与放射能の約 85%が尿中に排泄され、72 時間後までに 93.8% が尿中に、2.2%が糞中に排泄されました。尿中に未変化体は検出されませんでした。 ヒトにおける主な代謝、排泄経路 Glucuronide 抱合化 H3C H CH3 N CH3 N H3C H CH3 N CH3 CH3 HN デクスメデトミジン (未変化体) 肝で代謝 N H3C H 抱合化 Glucuronide CH3 N H3C H N N-メチル化 水酸化、抱合化 H 3C N グルクロン酸抱合体 (M I) N グルクロン酸抱合体 (M II) CH3 O N Glucuronide N メチル O グルクロン酸抱合体 (M X) HOH2C H 水酸化 N CH3 CH3 HN 主に尿中から排泄 ブリッジメチル水酸化体 (M XII) ∼24時間 約85% ∼72時間 93.8% 注)承認用法・用量 1. 集中治療における人工呼吸中及び離脱後の鎮静 通常、 成人には,デクスメデトミジンを 6µg/kg/時の投与速度で 10 分間静脈内へ持続注入し(初期負荷投与)、 続いて患者の状態 に合わせて、 至適鎮静レベルが得られる様、 維持量として 0.2 ~ 0.7µg/kg/時の範囲で持続注入する(維持投与)。また、 維持投 与から開始することもできる。なお、 患者の状態に合わせて、 投与速度を適宜減速すること。 2. 局所麻酔下における非挿管での手術及び処置時の鎮静 通常、 成人には、デクスメデトミジンを 6µg/kg/時の投与速度で 10 分間静脈内へ持続注入し(初期負荷投与)、 続いて患者の状態 に合わせて、 至適鎮静レベルが得られる様、 維持量として 0.2 ~ 0.7µg/kg/時の範囲で持続注入する(維持投与)。なお、 患者の 状態に合わせて、 投与速度を適宜減速すること。 58 薬効薬理 薬効薬理 ■ 作用機序 プレセデックスは、集中治療における鎮静剤として承認された初めての中枢性α2 受容体作動薬です。 本剤はα2 受容体への選択性が高く、脳橋の背外側部にある青斑内の青斑核(Locus Ceruleus)に存 在する中枢性α2A 受容体を介して鎮静作用を発現します。 プレセデックス(デクスメデトミジン)の 鎮静作用のメカニズム α2 受容体は末梢のみならず、中 枢神経系のシナプス前、シナプス 後に広く分布し、睡眠・覚醒、循環、 ホルモン分泌、種々のストレス応 答、痛覚等の多様な生理機能の調 節に関わっています。 このうち青斑核に高密度に存在す るノルアドレナリンニューロンの α2A 受容体は、睡眠・覚醒の機能 調節に大きく関与していることが 明らかにされています。 大脳 α2A受容体 脳橋 小脳 シナプス小胞 負の フィードバック (NA放出抑制) α2A受容体 ノルアドレナリン (NA) β受容体 α1受容体 プレセデックス α2A受容体 青斑核ノルアドレナリンニューロン ( LCニューロン) 59 延髄 青斑核 第4脳室 ◦通常、青斑核ノルアドレナリンニューロン (LC ニューロン)は大脳皮質等の上位 中枢の興奮・覚醒レベルを上げる方向に 機能していますが、α2A 受容体が賦活化 されると、負のフィードバック機構により 神経末端からのノルアドレナリンの遊離 が抑制され、また LC ニューロンの活動 が抑制されて、鎮静状態が発現します。 ◦プレセデックスは、この青斑核のα2A 受 容体を刺激することにより、鎮静作用を もたらします。 薬効薬理 参考:α2 受容体を介したプレセデックスの生体への影響 鎮静作用 α2A α2A 心臓 心拍数低下 青斑核 ❷ 延髄 脊髄 α2B 血管収縮 ❸ 血圧低下 α2A ❷ α2A ❶ 痛みの抑制 脊髄 ❶ 痛みの抑制:脊髄に分布するα2A 受容体を刺激して痛みの伝達を抑制する 注) ❷ 血圧・心拍数低下:孤束核等に分布する中枢性 α2A 受容体を刺激して交感神経系の 反応を抑制する 注) ❸ 末梢血管収縮:末梢血管に存在するα2B 受容体を刺激することにより血管を収縮させ る (投与開始直後にみられる一過性の反応)注) 中枢性α2 受容体作動薬であるプレセデックスは、鎮静作用のほかに、生体に上記のような 影響を与え、ストレスや侵害刺激による交感神経系の亢進(血圧や心拍数の上昇)を緩和す ることが認められています (イヌ、術後患者 32, 33))。 注)用法・用量に関連する使用上の注意 -抜粋- [共通] (2)本剤の初期負荷投与中に一過性の血圧上昇があらわれた場合には、初期負荷投与速度の減速等を考慮すること。 [本剤の末梢血 管収縮作用により一過性の血圧上昇があらわれることがある。] 使用上の注意 2. 重要な基本的注意 - 抜粋- [共通] (2)本剤はα2 受容体刺激作用に基づく鎮痛作用を有するため、他の鎮痛剤と併用する際には鎮痛剤の過量投与に注意すること。 (4)本剤の初期負荷投与中にあらわれる一過性の血圧上昇に対しては、投与速度の減速を考慮する必要があるが、重大な血圧上昇が あらわれた場合には、さらに適切な処置を行うこと。 (5)本剤の投与により低血圧、徐脈等があらわれるおそれがある。特に迷走神経の緊張が亢進している患者であらわれやすい。患者の 観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。 (6)本剤投与中はバイタルサインの変動に注意して循環器系に対する観察及び対応を怠らないこと。 60 薬効薬理 ■ 作用部位(α2 受容体)に関する検討 1. α2 受容体親和性(in vitro )34) ラット大脳皮質ミクロソームを用いてα2 及びα1 受容体に対する親和性を比較したところ、本剤はα2 受 容体に対して約 1,300 倍高い親和性を示しました。 ラット大脳皮質α2、α1 受容体への親和性 n=4 ~ 5 平均値 pKi 値 化合物 デクスメデトミジン ※ レボメデトミジン α1 受容体 α2 受容体 α2 選択性 Ki 値比較(α1:α2) 6.16 9.27 1:1,300 5.65 7.01 1:23 ※デクスメデトミジンの光学異性体 2. ヒトα2 受容体サブタイプへの親和性(in vitro )35) ヒトα2A、α2B、α2C 受容体を発現させた培養細胞株から調製した膜標本を用いて受容体結合試験を 行ったところ、本剤はいずれのα2 受容体サブタイプに対しても高い親和性を示しました。 ヒトα2 受容体サブタイプへの親和性 (Ki 値;nM) 化合物 デクスメデトミジン n=3 ~ 4 平均値± S.E. α2A 受容体 α2B 受容体 α2C 受容体 6.2 ± 2.4 4.0 ± 0.3 6.0 ± 0.6 3. α2 受容体刺激による交感神経刺激伝達抑制 ● 細胞内シグナル伝達、膜電位に対する作用(in vitro ) α2 受容体は Gi 蛋白と共役していて、アゴニストが結合するとアデニル酸シクラーゼ活性が低下し、 細胞内 cAMP の減少がシグナルとなって生理機能を発揮します 36)。この Gi 蛋白を介した応答に より細胞膜の K+ チャネルの開口と電位依存性 Ca2+ チャネルの閉口が引き起こされて細胞膜が過 分極し、刺激インパルスの伝達が遮断され、交感神経系が抑制されます37)。 本剤はヒトα2 受容体を発現させた培養細胞及びラット摘出青斑核標本を用いた検討で、同様の作 用により細胞膜を過分極させることが示唆されています38)。 デクスメデトミジンによる細胞応答 プレセデックス Ca2+チャネル K+ (デクスメデトミジン) K+チャネル α2受容体 細胞外 細胞膜 アデニル酸シクラーゼ Ca2+ Gi蛋白 開口 cAMP生成抑制 61 閉口 細胞内 薬効薬理 ● ラット青斑核からのノルアドレナリン遊離抑制 39) ラット青斑核に電気刺激を与えたときに遊離されるノルアドレナリンに対する本剤の抑制作用を検討 したところ、デクスメデトミジンは濃度依存的に抑制し、その作用はα2 受容体拮抗薬(アチパメゾー ル)により完全に阻害されました。この結果から、本剤は脳内のα2 受容体を介してノルアドレナリン の遊離を抑制することにより交感神経の刺激伝達を抑制することが示唆されました。 ラット青斑核におけるノルアドレナリン遊離抑制作用 デクスメデトミジンの用量反応性 (デクスメデトミジン:1×10−5∼10−1µM) 添加 (%) 110 平均値±S.E. n=7 ● 90 投与前値からの ノルアドレナリン遊離の変化率 ● 100 投与前値からの ノルアドレナリン遊離の変化率 (%) 120 100 ● 80 70 60 ● 50 ● 40 -6 10 -5 10 -4 10 -3 10 -2 80 平均値±S.E. 各群n=7 ∼8 *p<0.01 (対 他群) 分散分析 60 * 40 20 0 -1 10 アチパメゾール添加の影響 10 デクスメデトミジン濃度 (µM/L) デクスメデト デクスメデト コントロール ミジン ミジン+ アチパメゾール 方法: 青斑核を含むラット脳切片に 20 パルス(10mA、0.2ms、200Hz)の電気刺激を与え、刺激により青斑核組織から遊離した ノルアドレナリンを急速サイクリックボルタムメトリー法により測定、デクスメデトミジンは電気刺激の 20 分前に添加した。右 -1 記試験ではアチパメゾール 1µM、デクスメデトミジン 1×10 µM を使用。 4. 鎮静作用の作用部位(ラット、マウス)38, 40) 本剤をラットの青斑核内に投与すると、用量依存的に正向反射の消失(鎮静作用)がみられ、この作 用はα2 受容体拮抗薬(アチパメゾール)により阻害されました。この結果から、本剤の鎮静作用に青 (下図)。 斑核のα2 受容体が関与していることが示唆されました α2B 受容体及びα2C 受容体ノッ また、本剤による鎮静作用はα2A 受容体変異マウスでは観察されず、 クアウトマウスで観察されることから、本剤の鎮静作用にはα2A 受容体サブタイプが関係していると考 えられました (図略)。 ラットにおけるデクスメデトミジン青斑核内投与による正向反射消失 (鎮静作用) (min) デクスメデトミジンの用量反応性 (デクスメデトミジン;0.3∼333µg) 300 正 向 200 反 射 消 失 時 100 間 0 0.1 (%) 100 * 正 向 反 射 消 失 動 物 の 割 合 * * 平均値±S.E. 各群n=6 ∼15 *p<0.05 a) 1 10 100 デクスメデトミジン投与量(µg) 1000 デクスメデトミジン6.6µgで誘発した 正向反射消失に対するアチパメゾールの影響 80 60 40 20 0 平均値±S.E. 各群n=5 ∼12 *p<0.05 a) * * 0 0.07 0.7 7.0 30.0 アチパメゾール投与量(µ g) χ2検定によるpost hoc検定) a) 対溶媒対照群(分散分析及びScheffeの検定、 方法: SD 系雄性ラットの青斑核内にデクスメデトミジン塩酸塩(上記用量) を投与し、正向反射の消失を指標として鎮静作用を検討し た。アチパメゾールは本剤投与 1 分前に青斑核内に投与した。 62 薬効薬理 ■ 薬効を裏付ける試験成績 1. 自発運動に及ぼす影響(ラット)41) ラットに本剤 1 ~ 30 µg/kg を静脈内投与したところ、自発運動量が用量依存的に低下し、30 µg/kg 投与では自発運動がほとんど観察されませんでした。 デクスメデトミジン静脈内投与によるラットの自発運動に及ぼす影響 投与群 自発運動スコア(平均±S.E.) 20 40 60 溶媒対照群に 対する減少率 80 溶媒対照群 − 1 µg/kg デクスメデトミジン群 -4% 3 µg/kg 10 µg/kg 30 µg/kg -43% * -86% *** -94% *** クロルプロマジン(0.5 mg/kg) 群 -57% ** +14% カフェイン(2 mg/kg)群 n=10 *p < 0.05、**p < 0.01、***p < 0.001 対 溶媒対照群(Student-t 検定) 方法: Wistar 系雄性ラットにデクスメデトミジン塩酸塩(上記用量)及び対照としてメジャートランキライザーのクロルプロマジン、中枢 興奮薬のカフェインを静脈内投与し、投与 15 分後から 30 分間の自発運動量を測定。測定には赤外線 photo cell を装備した 自動運動量測定装置を使用し、ラットが移動することにより赤外線 beam を遮断した回数を自発運動スコアとしてカウントした。 2. 鎮静スコアの経時的変化(イヌ)32) ビーグル犬に本剤 1 〜 10 µg/kg(約 15 〜 150 µg/body) を静脈内投与したところ、3 µg/kg 以上で、 用量依存的な鎮静作用が認められました。また、本試験の最高用量(10 µg/kg)を投与した場合に は、投与直後より著明な鎮静作用(鎮静スコア=5)★ が発現し、スコア 2 以上の鎮静作用が約 2 時 間持続しました。髄腔内、硬膜外及び大槽内への局所投与では静脈内投与時のような強い鎮静作 用は認めませんでした。 イヌにおけるデクスメデトミジンの鎮静作用 投与法別の用量反応性 最高用量投与時の鎮静スコアの経時的変化 5 4 4 * 鎮 3 静 ス コ 2 ア 1 平均値±S.E. 各群n=5 鎮 3 静 ス コ 2 ア 平均値±S.E. 各群n=5 *p<0.05 a) 1 0 5 * 1 10 0 100 0 デクスメデトミジン投与量 (µg) 静脈内投与 髄腔内投与 30 60 90 120 150 180 観察時間(min) 大槽内投与 硬膜外投与 a) 対溶媒対照群 (Kruskal-Wallisの順位検定) 方法: ビーグル犬にデクスメデトミジン塩酸塩を静脈内(上記用量)又は髄腔内(1 〜 10 µg) 、 硬膜外(3 〜 50 µg) 、 大槽内(5,15 µg) に投与し、下記スコアをもとに鎮静作用を評価。鎮静スコアの経時的変化は各投与法で最高用量を投与した際のスコアを図示。 ★:鎮静スコア 63 スコア 0 1 2 3 4 5 イヌの状態 正常な注意力と反応性 眼瞼下垂・鎮静状態にあるが簡単に反応し、head tone は正常 鎮静及び催眠状態、neck tone の維持、覚醒し得る状態 閉眼・neck tone の消失、覚醒困難 閉眼・neck tone の消失の持続、高度の刺激により覚醒 覚醒不能・neck tone の完全消失、刺激を与えても明確な反応なし 薬効薬理 3. 脳波に及ぼす影響(ラット)42) ラットに本剤を段階的に増量しながら持続静脈内投与して、脳波に及ぼす影響を観察したところ、血 の上昇に伴い、投与前の低振幅速波 (覚醒波) から高振幅徐波 (睡眠波) 漿中濃度(0.2 ~ 6.1ng/mL) への移行を認め、本剤の鎮静作用には睡眠波の増加を伴うことが示唆されました。 デクスメデトミジン静脈内投与時の脳波の変化 (F1― O1 誘導) n=8 投与前 0.2 ng/mL (0.1 µg/kg/分) デクスメデトミジン段階的増量時 1.0 ng/mL (0.25 µg/kg/分) 2.0 ng/mL (0.5 µg/kg/分) 6.1 ng/mL (1.0 µg/kg/分) 上段:血漿中濃度 ( )内:投与速度 方法: Wistar 系雄性ラットの脳に脳波測定のための電極を移植し、回復後、無麻酔下で脳波を記録。デクスメデトミジン塩酸塩 (0.1~ 2.0 µg/kg/分)を段階的に増量しながら各 10 分間静脈内投与して血漿中濃度を測定し、各血漿中濃度における脳 波の変化(4 秒間) を検討した。 64 薬効薬理 ■ その他の薬理作用 本剤は中枢性α2 受容体刺激作用により脊髄に分布するα2A 受容体を刺激して痛みの伝達を抑制し、鎮 痛作用を示すことが報告されています。マウス、 イヌを用いた実験で以下のような作用が認められています。 1. 痛みの抑制 ● 熱板法(マウス)43) マウスに本剤 1~ 30 µg/kg 及び対照としてモルヒネを静脈内投与し、熱板上に置いたときの逃避 行動(足舐め、跳躍)が起こるまでの時間を指標に痛みの抑制を評価したところ、本剤 3 µg/kg 以 上で用量依存的に足舐めするまでの時間が延長しました。また跳躍するまでの時間には明らかな 用量反応性は認めませんでしたが、本剤 1 µg/kg、30 µg/kg 投与で有意に延長しました。 マウス熱板法による痛みの抑制 足舐めが起こるまでの時間(秒) 投与群 10 20 30 跳躍が起こるまでの時間(秒) 20 40 60 80 100 120 溶媒対照群 1 µg/kg デクスメデトミジン群 3 µg/kg * * 10 µg/kg ** 30 µg/kg *** モルヒネ (4mg/kg)群 平均値±S.E. * *** * n=10 *p < 0.05、**p < 0.01、***p < 0.001 対 溶媒対照群(Student-t 検定) 方法: NMRI 系雄性マウスにデクスメデトミジン塩酸塩(上記用量)及び対照としてモルヒネを静脈内投与し、被験薬投与 15 分後よ りマウスを 54℃の熱板上に置き、熱刺激からの逃避行動である「足舐め」又は「跳躍」が認められるまでの時間(潜時)を指標 に痛みの抑制を評価。熱刺激は最長 120 秒とした。 ● 痛みの抑制の経時的変化(イヌ)32) ビーグル犬に本剤 10 µg/kg を静脈内投与し、熱刺激による皮膚攣縮が起こるまでの時間(反応 潜時)を測定して痛みの抑制を検討したところ、反応潜時が延長し、この作用は投与後 90 分持続 により阻害されました。 しました。また、この作用はα2 受容体拮抗薬(アチパメゾール) 熱刺激による皮膚攣縮反応を指標とした痛みの抑制 (%) 100 デクスメデトミジン (10µg/kg) による 最大効果率 (MPE) の推移 平均値±S.E. n=5 80 MPE デクスメデトミジン (10µg/kg) 投与時の 痛みの抑制に対するアチパメゾールの影響 60 40 20 0 MPE (%)= 60 120 投与後の時間(min ) 180 投与後の反応潜時 (秒)− 投与前の反応潜時 (秒) 10 (秒) − 投与前の反応潜時 (秒) (%) 100 最 大 80 反 応 60 潜 時 の 40 抑 制 20 率 0 平均値±S.E. 各群n=5 * * * 30 100 300 アチパメゾール投与量 (µg/kg) × 100 *p<0.05 対 溶媒対照群 (Dunnett検定) 方法:ビーグル犬にデクスメデトミジン塩酸塩 10 µg/kg を静脈内投与し、60±1℃のプローブで熱刺激を与え、侵害受容性刺激 反射である皮膚攣縮が認められるまでの時間(反応潜時) を測定し、潜時より求めた最大効果率(MPE) を指標に痛みの抑制を 評価。本剤の痛みの抑制に対するアチパメゾール静脈内投与の影響も併せて評価した。 65 一般薬理試験及び毒性試験 一般薬理試験及び毒性試験 1 一般薬理 41) 本剤の一般薬理作用をマウス、 ラット、サル、 イヌ、 ウサギを用いて検討した結果は以下の通りでした。 動物種 (例数) 投与経路 マウス (♂ 6 例 / 群) 静脈内 自発運動量 マウス (♂ 6 例 / 群) 静脈内 睡眠増強作用 チオペンタール ナトリウム マウス (♂ 6 例 / 群) 静脈内 鎮痛作用 マウス (酢酸 writhing) (♂ 6 例 / 群) 静脈内 マウス (♂ 6 例 / 群) 静脈内 マウス ペンテトラゾール 痙攣 (♂ 6 例 / 群) 静脈内 痙攣誘発作用 マウス (♂ 6 例 / 群) 静脈内 体 温 ラット (♂ 6 例 / 群) 静脈内 呼吸(麻酔下) サル (♀ 3 例) 静脈内 循環動態(麻酔下) サル (♀ 3 例) 静脈内 平滑筋自動運動 (in vitro ) モルモット回腸 (♂ 4 例 / 群) - 抗コリン作用 (in vitro ) モルモット回腸 (♂ 4 例 / 群) - 抗ヒスタミン作用 (in vitro ) モルモット回腸 (♂ 4 例 / 群) - 抗バリウム作用 (in vitro ) モルモット回腸 (♂ 4 例 / 群) - 試験項目 一般症状・行動 ) 最大電撃痙攣 抗痙攣作用 一般症状・行動・中枢神経系 ( 投与量 (mg/kg) 0.006 0.06 0.6 呼吸・循環系 0.006 0.06 0.6 0.006 0.06 0.6 0.006 0.06 0.6 0.006 0.06 0.6 0.006 0.06 0.6 0.006 0.06 0.6 0.006 0.06 0.6 0.0003 0.003 0.03 0.0003 0.003 0.03 自律神経系・平滑筋 消化器系 2×10-8g/mL 2×10-7g/mL 2×10-6g/mL 2×10-8g/mL 2×10-7g/mL 2×10-6g/mL 2×10-8g/mL 2×10-7g/mL 2×10-6g/mL 2×10-8g/mL 2×10-7g/mL 2×10-6g/mL 試験成績 一過性の軽度な自発運動の減少、眼瞼下垂 自発運動減少、腹臥位、よろめき歩行、眼裂の狭窄、尿によ る下腹部の汚れ、呼吸緩徐、疼痛反応の低下 自発運動減少、疼痛反応の低下、腹臥位、よろめき歩行、立毛、 尿による下腹部の汚れ、呼吸緩徐、眼球突出、握力の低下 影響を及ぼさなかった 自発運動量低下 睡眠時間延長 睡眠潜時の短縮、睡眠時間延長 Writhing 回数の軽度な減少 Writhing の消失 作用は認められなかった 作用は認められなかった 作用は認められなかった 影響を及ぼさなかった 体温低下が認められた 呼吸数に影響せず 血圧低下 血圧、心拍数、血流量低下 血圧、心拍数、血流量低下(投与直後に血圧一過性上昇) 筋緊張の低下、自動運動抑制 アセチルコリンによる収縮を軽度に抑制 作用は認められなかった 作用は認められなかった 水・電解 質代謝 その他 0.006 炭末輸送率の軽度な低下 0.06 炭末輸送率の低下 0.6 0.006 尿量増加、Na+ 総排泄量増加 ラット 尿量及び尿電解質 0.06 尿量増加、Na+、Cl -総排泄量増加 静脈内 (♂ 6 例 / 群) 0.6 尿量増加、Na+、K+、Cl -総排泄量増加 3、 10 µg/kg/hr 皮下 コルチゾール産生 イヌ 浸透圧ミニ 7 日間 ACTH 誘発コルチゾール産生の抑制 (♂♀ 4.5 例 / 群) 抑制作用 ポンプ埋設 持続投与 ウサギ 0.5 mg/mL 眼圧低下作用 点眼 片眼に点眼した際、両眼ともに眼圧低下 (♂♀ 8 例 / 群) 25 µL 用量依存的な散瞳作用がみられた ラット 静脈内 1 ~ 30 µg/kg レボメデトミジンに散瞳作用は認められなかった (♀ 4.6 例 / 群) 散瞳作用 ラット G-DEX-1、2 ヒトにおける主要代謝物 G-DEX-1(M-I)及び G-DEX-2 静脈内 10~300 µg/kg(M-II) に、散瞳作用は認められなかった (♂ 6 例 / 群) 消化管輸送能 マウス (♂ 6 例 / 群) ( 静脈内 ) 66 一般薬理試験及び毒性試験 2 毒性試験 44) ◆ 単回投与毒性試験(マウス、ラット、イヌ) 本剤の単回静脈内投与試験における概略の致死量は下表の通りで、無致死量はいずれの動物種 においても1 mg/kg でした。本剤投与後にみられる主な症状は、鎮静、眼瞼下垂、立毛等でした。 試験項目 単回投与毒性 動物種等 投与経路 マウス 静脈内 ラット 静脈内 イヌ 静脈内 投与量又は処置濃度 概略の 0.1、1、5、10、20 mg/kg 致死量 概略の 0.1、1、5、10、20 mg/kg 致死量 概略の 0.5、1、2 mg/kg 致死量 試験結果 ♂(n=5) : 5mg/kg ♀(n=5) :10mg/kg ♂(n=5) : 5mg/kg ♀(n=5) : 5mg/kg ♂(n=1) : 2mg/kg ♀(n=1) :>2mg/kg ( )内:各投与量又は処置濃度群における動物数 ◆ 反復投与毒性試験(ラット、イヌ) ラットにおける 28 日間静脈内投与試験(10 ~ 160 µg/kg/日 1 回) では、体重増加抑制、鎮静、立毛、 眼球突出、角膜混濁、角膜炎、尿糖、胸腺重量低下、肺へのヘモジデリン貪食マクロファージ集積、 副腎球状帯の肥大が認められ、本試験における無毒性量は 10 µg/kg/日未満と考えられました。 イヌにおける 28 日間静脈内投与試験(10 ~ 250 µg/kg/日 1 回)では、鎮静、後彎姿勢、筋痙攣、 縮瞳、斜視、立毛、呼吸数低下、角膜炎がみられ、組織検査では肝細胞好酸性変化とアポトーシ スがみられました。本試験における無毒性量は 10 µg/kg/日と考えられました。 試験項目 反復投与毒性 動物種等 ラット イヌ 投与経路 期間 静脈内 28 日間 静脈内 28 日間 投与量又は処置濃度 試験結果 ♂ (n=10) :10µg/kg/日 ♀ (n=10) :10µg/kg/日 ♂ (n=3) : 10µg/kg/日 10、50、250 µg/kg/日 無毒性量 ♀ (n=3) : 10µg/kg/日 10、40、160 µg/kg/日 無毒性量 ( )内:各投与量又は処置濃度群における動物数 ◆ 生殖発生毒性試験(ラット、ウサギ) 1. ラット妊娠前及び妊娠初期皮下投与試験(SegⅠ) 雌雄親動物においては、生殖能に異常所見は認められませんでした。一方、18 µg/kg/日以上 では胎児、出生児の体重低下がみられ、親動物生殖能における無毒性量は 54 µg/kg/日、発 生毒性学的無毒性量は 6 µg/kg/日と考えられました。 2. ラットにおける胎児器官形成期皮下投与試験(Seg Ⅱ) 帝王切開の結果、200 µg/kg/日で早期吸収胚数の増加、生存胎児数の減少、胎児体重、胎 盤重量、 胎児骨化遅延が認められたことより、胎児の発生毒性学的無毒性量は 20 µg/kg/日と 考えられました。また、親動物の生殖発生学的無毒性量は 20 µg/kg/日と考えられました。 3. ウサギにおける胎児器官形成期静脈内投与試験(Seg Ⅱ) 最高用量の 96 µg/kg/日まで、薬理作用による鎮静や縮瞳等の一般状態の変化以外に、本剤 投与と関連すると考えられる生殖発生毒性学的変化は認められず、母体の一般毒性、生殖能 に対する無毒性量は 96 µg/kg/日、胎児に対しても96 µg/kg/日と考えられました。 4. ラットにおける周産期及び授乳期皮下投与試験(Seg Ⅲ) 8 µg/kg/日以上で新生児の体重低下、授乳期及び離乳後の体重増加抑制が認められました。 本試験における母体の一般毒性学的無毒性量は 8 µg/kg/日で、母体の生殖能及び次世代の 発生毒性学的無毒性量は 2 µg/kg/日と考えられました。 67 一般薬理試験及び毒性試験 ◆ その他の特殊毒性 1. 依存性試験(ラット、サル) 身体依存性試験:ラットにおける身体依存性形成試験及びアカゲザルにおけるモルヒネ退薬症 候抑制試験(交差依存性試験)より、本剤は軽度の身体依存誘発性を有することが示唆されま した。 精神依存性試験:アカゲザルにおける静脈内連続自己投与試験より、本剤には明らかな強化効 果がみられ、精神依存性を有する可能性が示唆されました。 2. 抗原性試験(モルモット) モルモットにおける同種受身皮膚アナフィラキシー試験及び接触アレルギー試験で、抗原性は陰性 でした。 3. 遺伝毒性試験(in vitro 、マウス) ネズミチフス菌及び大腸菌を用いた Ames 試験、マウスリンパ腫細胞を用いた遺伝子突然変異 試験、哺乳類培養細胞を用いた染色体異常試験で変異原性は陰性でした。マウス小核試験で は、概略の致死量である 5 mg/kg の静脈内投与により、NMRI 系マウスでは体温低下が原因と 推定された赤血球形成能低下と小核出現率増加が認められましたが(非 GLP 試験) 、CD-1 系 マウスを用いた試験では本剤 5mg/kg 静脈内投与による変異原性は、動物を保温するしないに かかわらず陰性でした。 4. 局所刺激性試験(ラット) ラットを用いた投与部位の刺激性試験及び血球適合性試験より、本剤は臨床で使用する製剤濃 度の 10 倍以上で軽度の局所刺激性を有することが示唆されました。一方、本剤には問題になる と考えられる溶血性は認められませんでした。 5. 異性体の反復投与毒性試験(イヌ) イヌにレボメデトミジン(L体)を 28 日間反復静脈内投与した結果、2,000 µg/kg 投与された雌 1 匹で心電図所見上 PR 間隔のわずかな延長、脈拍数の一過性の低下がみられた以外、特記 すべき変化は認められませんでした。無影響量は 400 µg/kg/日でした。 68 製剤学的事項 製剤学的事項 ■ 安定性 1. 製剤の安定性 本剤は、25℃、60% RH の保存条件で 3 年間安定です。 保存条件 保存形態 保存期間 結果 36 ヵ月 36 ヵ月間安定であった 6 ヵ月 6 ヵ月間安定であった 長期保存試験 25℃、60%RH、暗所 加速試験 40℃、75%RH、暗所 無色ガラスバイアル (直立及び倒立) 25℃、白色蛍光灯 無色ガラスアンプル 苛酷試験 光 ( 18 日間 ) 積算照度 140~ 190 万 Ix・hr 18 日間安定であった 2. 希釈後の安定性 本剤を生理食塩液で 4 µg/mL に希釈した液は、室温(非遮光) で 48 時間安定でした。 ■ 配合変化 本剤と輸液製剤及び薬剤との配合変化試験を、 下記の条件で実施しました。 の製剤のみ 観察期間:配合直後、 配合 24 時間後、 配合 48 時間後※ ※ 評価項目:d) 評価項目:a)外観、デクスメデトミジン塩酸塩分解物のピークの有無(HPLC) ; b)外観、pH、 含量、 不溶性微粒子(但し、プロポフォールについては粒子径); c)外観; d)外観、pH、 含量 分類 輸液製剤・薬剤 a) 輸液 全身麻酔剤 筋弛緩薬 鎮静剤 鎮痛剤 血管作用剤 Ca拮抗剤 狭心症/心不全治療剤 短時間作用型 β1選択的遮断剤 利尿降圧剤 α型心房性ナトリウム 利尿ポリペプチド製剤 抗糖尿病剤 蛋白分解酵素阻害剤 結果 a) b) リンゲル液 、20%マンニトール 、5%ブドウ糖液(大塚糖液5%) 、0.9%塩化 a) b) ナトリウム(生理食塩液) 、乳酸リンゲル液(ラクテック注) 、ブドウ糖加乳酸リンゲ b) b) ル液(ラクテックD注) 、ソルビトール加乳酸リンゲル液(ハルトマンS注) 、マルトー b) ス加乳酸リンゲル液(ポタコールR) 、ブドウ糖加アセテートリンゲル液(ヴィーンD b) b) b) 注) 、アセテートリンゲル液(ヴィーンF注) 、開始液(ソリタ-T1号) 、脱水補給 b) b) 液(ソリタ-T2号) 、維持液(ソリタ-T3号) 、糖・電解質・アミノ酸液(アミノフリー b) d) ド) 、生理食塩液(大塚生食注) 、ビタミンB1・糖・電解質・アミノ酸液〔ビーフリー d) ド輸液(1000mL袋)〕 、高カロリー輸液用 糖・電解質・アミノ酸・総合ビタミン液(ネ d) オパレン2号輸液(1000mL袋)) 、高カロリー輸液用 総合ビタミン・糖・アミノ酸・ d) 電解質液〔フルカリック2号輸液(1003mL)〕 、 a) b) (1%プロポフォール注「マルイシ」) チオペンタールナトリウム 、プロポフォール a) c) c) べクロニウム臭化物 、ロクロニウム臭化物 、スキサメトニウム塩化物水和物 c) ミダゾラム a) a) モルヒネ硫酸塩水和物 、フェンタニルクエン酸塩 、ブプレノルフィン塩酸塩(レペ d) タン注0.3mg) a) c) c) c) フェニレフリン塩酸塩 、アトロピン硫酸塩水和物 、ドパミン 、ノルアドレナリン 、 c) ドブタミン b) ニカルジピン塩酸塩(ペルジピン注射液) 変化が認められた (pH低下) d) ニコランジル注(シグマート注12mg) d) 注射用ランジオロール塩酸塩(注射用オノアクト50) b) フロセミド (ラシックス注100mg) 変化が認められ なかった b) カルペリチド (ハンプ注射用100) d) ヒトインスリン注射液(ヒューマリンR注) 変化が認められた (pH低下) d) 注射用ガベキサートメシル酸塩(注射用エフオーワイ100) 変化が認められた (含量低下) d) 好中球エラスターゼ阻害剤 注射用シベレスタットナトリウム水和物(注射用エラスポール100) 変化が認められた (含量低下及びpH上昇) d) 合成セファロスポリン製剤 注射用セファゾリンナトリウム水和物(セファメジンα注射用1g) 69 血液凝固阻止剤 抗真菌剤 抗不安剤 変化が認められ なかった d) ヘパリンナトリウム注射液〔ヘパリンナトリウム注1万単位/10mL「味の素」〕 アムホテリシンB ジアゼパム 変化が認められなかった 変化が認められた (沈殿が生じた) 取扱上の注意、包装、関連情報 取扱い上の注意 劇薬・習慣性医薬品注1)・処方せん医薬品注 2) 注 1)注意-習慣性あり 注 2)注意-医師等の処方せんにより使用すること 貯 法:室温保存 使用期限:3 年(ラベル等に表示の使用期限を参照すること) 包 装 5 バイアル(2 mL × 5 バイアル) 関連情報 承 認 番 号 : 21600AMY00010 承 認 年 月 : 2004 年 1 月 薬 価 基 準 収 載 年 月 : 2004 年 4 月 販 売 開 始 年 月 : 2004 年 5 月 2010 年 8 月 (集中治療における人工呼吸中及び離脱後の鎮静) 効能・効果一部変更承認年月 : 2014 年 3 月 (集中治療における人工呼吸中及び離脱後の鎮静) 再審査結果・再評価結果公示年月 : 2013 年 6 月 (局所麻酔下における非挿管での手術及び処置時の鎮静) 2017 年 6 月まで:局所麻酔下における 間 : 4 年間 非挿管での手術及び処置時の鎮静 効能・効果追加承認年月 : 再 審 査 期 ( ) 本資料は「医療用医薬品製品情報概要記載要領」に則り作成しています。 70 主要文献 主要文献 1)佐倉伸一ほか:Anesthesia 21 Century, 3, 490-496, 2001 2)Nelson, L.E., et al.:Anesthesiology, 98, 428-436, 2003 3)上村裕一:臨床麻酔,26, 1257-1259, 2002 4)Hall, J.E., et al.:Anesth. Analg., 90, 699-705, 2000 5)Aitkenhead, A.R.:Br. J. Anaesth., 63, 196-206, 1989 6)金城 実ほか:ICUとCCU, 14, 643-648, 1990 7)松川 周ほか:ICUとCCU, 14, 603-608, 1990 8)田上 恵ほか:術後鎮痛・鎮静管理, 「ベッドサイドの鎮痛・鎮静管理」真興交易医書出版部,p.125, 1998 9)吉矢生人:Anesthesia 21 Century, 2, 2-6, 333-337, 2000 10) Katsanoulas, C.:International Congress and Symposium Series, 221, 83-88, 1998 11) Mantz, J., et al.:International Congress and Symposium Series, 221, 23-29, 1998 12) Bradley, C.:Intensive and Critical Care Nursing, 16, 328-329, 2000 13) Fragen, R.J., et al.:J. Clin. Anesth., 11, 446-470, 1999 14) Trissel, L.A., et al.:Int. J. Pharm. Comp., 6, 230-233, 2002 15) 丸石製薬株式会社 社内資料 : Dexmedetomidine Dose-Ranging Study to Evaluate the Effects of Dexmedetomidine on Sedation in Japanese Subjects, 1999 16) 丸石製薬株式会社 社内資料 : Dexmedetomidine Dose-Ranging Study to Evaluate the Effects of Dexmedetomidine on Sedation (Caucasian), 1997 17) 丸石製薬株式会社 社内資料 : A Phase III, Multi-center, Randomized, Placebo-Controlled, Double-Blind Study Evaluating the Safety and Efficacy of Dexmedetomidine When Compared to Placebo, With Propofol, For ICU Sedation in Post-Operative Patients, 1998 18) 丸石製薬株式会社 社内資料:術後の集中治療における鎮静・鎮痛剤としての DA-9501 のブリッジング二重盲検 比較試験,2001 19) 丸石製薬株式会社 社内資料:臨床試験:第Ⅳ相製造販売後臨床試験(国内多施設共同実薬対照比較試験) 20) Ozaki M., et al.:J Anesth, 28, 38-50, 2014 21) 丸石製薬株式会社 社内資料:モニタリング監視下での非挿管手術及び非挿管処置時の鎮静における DA-9501 の有効性及び安全性を検討する第Ⅲ相無作為化プラセボ対照二重盲検比較試験,2012 22) 丸石製薬株式会社 社内資料:モニタリング監視下での硬膜外麻酔又は脊髄くも膜下麻酔による非挿管手術時の 鎮静における DA-9501 の有効性及び安全性を検討する第Ⅲ相無作為化プラセボ対照二重盲検比較試験,2012 23) 丸石製薬株式会社 社内資料 : 臨床試験:海外高齢者での試験成績 24) 丸石製薬株式会社 社内資料 : 臨床試験:海外肝機能障害患者での試験成績 25) 丸石製薬株式会社 社内資料 : 臨床試験:海外腎機能障害患者での試験成績 26) 丸石製薬株式会社 社内資料 : 薬物動態:臓器・組織内濃度 27) 丸石製薬株式会社 社内資料 : 薬物動態:胎盤通過性 28) 丸石製薬株式会社 社内資料 : 薬物動態:蛋白結合率 29) 丸石製薬株式会社 社内資料 : A Phase I, Single-Center, Open-Label Study Evaluating the Metabolism and Excretion of 3H-Dexmedetomidine in Healthy, Adult Volunteers, 1997 30) 丸石製薬株式会社 社内資料:薬物動態:代謝に関与するチトクローム P450 分子種 31) 丸石製薬株式会社 社内資料:薬物動態:尿中及び糞中排泄物 32) Sabbe, M.B., et al. : Anesthesiology, 80, 1057-1072, 1994 33) Triltsch, A.E., et al.:Crit. Care Med., 30, 1007, 2002 34) 丸石製薬株式会社 社内資料:α受容体結合試験(ラットα受容体) 35) 丸石製薬株式会社 社内資料:α受容体結合試験(ヒトα受容体) 36) Holz, G.G., et al.:Nature, 319, 670-672, 1986 37) Codina, J., et al.:Science, 236, 442-445, 1987 38) Hunter, J.C., et al. : Br. J. Pharmacol., 122, 1339-1344, 1997 39) 丸石製薬株式会社 社内資料:薬理:ノルエピネフリンの遊離抑制作用 40) 丸石製薬株式会社 社内資料:薬理:鎮静作用機序(ラット青斑核) 41) 丸石製薬株式会社 社内資料:一般薬理試験成績 42) Bol, C.J.J.G., et al. : J. Pharmacol. Exp. Ther., 283, 1051-1058, 1997 43) 丸石製薬株式会社 社内資料:薬理:マウス鎮痛作用(熱板法)マウス鎮痛作用(Tail-flick 試験) 44) 丸石製薬株式会社 社内資料:毒性試験成績 71 製造販売業者の氏名又は名称及び住所(資料請求先を含む) 製造販売業者の氏名又は名称及び住所(資料請求先を含む) ■ 製造販売元 丸石製薬株式会社 大阪市鶴見区今津中2-4-2 文献請求先 丸石製薬株式会社 学術情報グループ 〒 538-0042 大阪市鶴見区今津中 2-4-2 電話 0120-014-561 ■ 製品情報概要の作成又は改訂年月日 作成(印刷)年月 2004 年 2 月作成 2004 年 5 月作成 2004 年10 月改訂 2005 年 7 月改訂 2006 年 6 月改訂 2008 年 6 月改訂 2009 年 9 月改訂 2010 年 9 月改訂 2013 年 6 月改訂 2014 年 4 月改訂 (第 1 版) (第 2 版) (第 3 版) (第 4 版) (第 5 版) (第 6 版) (第 7 版) (第 8 版) (第 9 版) (第 10 版) 72 製造販売元 〔資料請求先〕 丸石製薬株式会社 学術情報グループ TEL 0120-014-561 2014 年 4 月作成