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近畿経済産業局 テーマ名 有機性廃棄物エネルギー完全
所 管 の 経 済 近畿経済産業局 テーマ名 産業局 研究開発、実証モデル事業の概念図 有機性廃棄物エネルギー完全転換装置による低炭素・ゼロエミ社会の構築 財団法人 関西文化学術研究都市推進機構 管理法人名 研究開発、実証の実績 <事業の概要> 研究開発、実証に関する実施項目 1.事業の目的及び目標 現在、有機性廃棄物は、焼却や溶融方式で燃焼処理されているが、打越台環境センター(精 華町)では、有機性廃棄物1トン当たり約 0.356 トンの二酸化炭素が排出されている。本事 業では、約 800℃の過熱水蒸気を利用した水性ガスシフト反応により、燃焼させずに有機性廃 棄物を処理する有機性廃棄物エネルギー完全転換装置を開発し、二酸化炭素の排出量を 80% 削減(目標)させることを目指す。現在、財政負担等のために更新が困難とされている全国 約 300 のごみ焼却施設(有機性廃棄物 50t/日規模)を、低価格で実現できる本装置に置き 換えた場合、二酸化炭素の排出量を年間 128.3 万トン削減(目標)させることを目指す。 また、本装置で生成される炭化物を地域通貨として位置づけ、ゴミ減量化のためのインセ ンティブとして活用することにより、一般家庭からの排出されるゴミを 10%削減(目標)させ るとともに、本装置で生成される乾留ガスを変換し、ゴミ1トン当たり 15kWh(目標)の電力 を回収する。 2.研究開発及び実証内容 (1)過熱水蒸気式ガス化・炭化装置を開発し、燃やさないで有機性廃棄物を処理すること により、これまでの燃焼方式による処理に対する CO2 削減効果等を実証する。 (2)過熱水蒸気式ガス化・炭化装置から生成される乾留ガス等を活用し、電気エネルギー の回収と EV ゴミ収集車の走行を実証する。 (3)過熱水蒸気式ガス化・炭化装置から生成される炭化物を基礎に、地域通貨を発行する ことにより、そのインセンティブとしてのゴミ減量効果を実証する。 *実証に当たって、地元自治体の京都府、精華町、精華町環境ネットワーク、京都EV開発株式会 社及び精華町北稲地区の住民有志の協力をいただき実施する。 3.事業概要 (1) 実証場所 京都府相楽郡精華町北稲八間小字打越 59-1(精華町打越台クラウンド横) (2) 事業費(委託費) 77,620千円 (内 機械装置等開発費 38,615千円) (3) 実証期間 平成 21 年 10 月 16 日から平成 22 年 5 月 31 日 (4) 実証装置 ① 過熱水蒸気式ガス化・炭化装置 ② ガスエンジン発電装置 ③ 太陽光発電パネル ④ 電気自動車充電装置 ⑤ EV ゴミ収集車 過熱水蒸気ガス化・炭化装置の研究開発 (担当:財団法人関西文化学術研究都市 推進機構) 目標 ・有機性廃棄物中の揮発分 90%をガス化 ・乾燥ゴミ 50Kg (含有率水分 30%)に対し て、18,000kcal/Nm3 以上の ガスを獲得。 ・回収ガスの低位発熱量、 1,500kcal/Nm3 以上を確保 ・回収炭化物は、土壌改良剤 実績 ・有機性廃棄物中の発揮分 90%以上をガス化 ・精華町内のゴミ(水分含有 率 28.2%)に対して、 58,000kcal/Nm3 のガスを獲 得 ・回収ガスの低位発熱量、 1,500kcal/Nm3 以上を確保 ・土壌改良剤としての基準値 クリア。ただし、炭化物に 微細なアルミ箔等が混入 等として有効活用 ガスエンジンの研究開発 (担当: 同志社大学) 電気自動車充電装置の研究開発 (担当: ニチコン株式会社 ニチコン草津株式会社) ・ゴミ 1 トン当たり 15kwh の 電力回収 ・太陽光発電パネル(直流) とガス発電装置(交流)の 2 系統入力制御技術の開発 ・電気自動車への急速充電と AC200V の 2 系統出力 ゴミ 30kg(含水率 28.2%)か ら 14.7kwh(1 トン当たりで は、488kwh 相当)の電力回収 ・2 系統による入出力が正常 に動作 <参考> ・充電コンバータ効率 90% ・急速充電効率 85% ・普通充電効率 90% 技術の実証と社会への適用 ・CO2 の排出量 80%削減 ・CO2 排出量 72%削減(推計) (担当:財団法人関西文化学術研究都市 ・一般家庭のゴミ排出量 ・一般家庭のゴミ排出量 推進機構 10%削減 11%削減(推計) 株式会社地域計画建築研究所) 事業全体の統括、プロジェクトの管理運営 ・PR、広報活動 (担当:財団法人関西文化学術研究都市 ・事業推進会議 定期的 テレビ取材(3 回) ・運営企画会議 定期的 住民広報、見学会(3 回) 推進機構) ・記者会見(2 回) ・事業推進会議 3 回開催 ・運営企画会議 6 回開催 (5)体制(組織・管理体制及び再委託先) 成果等 温室効果ガス削減量 管理法人:財団法人関西文化学術研究都市推進機構 理事長 常務理事 (事務局長) 新産業創出交流センター (経理管理者)プロジェクトマネージャー センター長 (業務管理者)環境・エネルギー事業総括 ニチコン株式会社 再委託先 ニチコン草津株式会社 同志社大学 株式会社地域計画建築研究所 4.実証モデル事業の概念図 CO2 削減効果72%(ゴミ1t/時間にスケールアップし、含水率 28.2%の場合) 本事業により、次のような成果を得ることができた。 実証試験装置に、廃熱ボイラー等今後改善が見込まれる熱効率(約 40%)向上策を実施し、発生 する回収ガスを装置に供給している LP ガスに代替した場合、現状の一般廃棄物処理施設(打越台環 境センター(精華町))に対し、CO2 排出量を約 7 割削減することが可能である。 また、本技術は、分解する有機物の含水率で効率が変化し、含水率が低いほどエネルギー効率、低 炭素効果が高まる。 一方、本装置で生成される炭化物を地域通貨と位置づけ、ゴミ減量化のためのインセンティブと して活用した場合、アンケート結果から一般家庭からの排出されるゴミの約 11%を削減することが 可能という結果が得られた。 今回の実証事業で得られたデータからは、含水率 10%当たりの変化は、エネルギー効率は 6∼9%、 低炭素効果は 32∼52%と大きく変化しており、本技術は、含水率を下げる社会システムと一体とな ることで、エネルギー効率、低炭素効果を高めることに有効である。 回収ガスをガスエンジン発電機に供給し発電した結果、一般家庭から収集したゴミ 30kg(含水率 28.2%)から 14.7kWh(1トン当たり 488kWh)の電力を回収することが出来た。 本実証事業の結果を踏まえて、熱効率を向上等の改良を加え、さらに、経済性の面でも実用・ 普及機を想定した次なるステップへ進むことが必要である。その際には、新たに、プラントメーカ ー及び国当該分野と連携することが有効と考えられる。 <有機性廃棄物エネルギー完全転換装置> 有機性廃棄物エネルギー完全転換装置 (k2−PEC)による低炭素・ゼロエミ 社会構築システム図 *k2−PEC: けいはんな京都 Perfect Energy Converter ・特許等出願件数(本研究開発に係る出願件数) ・特許等登録件数(本研究開発に係る登録件数) ・特許等実施件数(本研究開発に係る実施件数) ・ライセンス供与数(第三者へのライセンス供与数) ・ライセンス収入(円)(上記によるライセンス収入) ・論文数 ・被引用件数 <住民説明会風景> 0件 0件 0件 0件 0円 1件 0件 (平成 22 年 8 月現在)