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第13回 授業資料 - G-SEC
シティグループ証券寄附講座「グローバル金融制度論」 経営戦略論 2016年7月8日 シティグループ証券株式会社 東京都千代田区丸の内1丁目5番1号 新丸の内ビルディング 慶応義塾大学グローバルセキュリティ研究所客員研究員 藤田 勉, Ph.D. 本資料はシティグループ証券が情報提供を目的として作成したものであり、投資に関する助言又は金融商品の売買の勧誘を意図したものではありません。 経営戦略論の体系 1. 経営戦略論は、外部環境要因重視のポジショニング理論、内部資 源要因重視のリソース・ベースド・ビューが代表的。 2. SECIモデルに代表される知の創造が、近年、注目を集めている。 外部環境要因重視 アンゾフの成長マトリクス論(1950年代) ボストンコンサルティンググループのプロダクトポート フォリオマネジメント(1960年代) ポーターの競争の戦略(1980年) 持続的競争優位 内部資源要因重視 バーニーのリソース・ベースド・ビュー(1991年) ストーク、エバンスのケイパビリティ(1992年) ハメル、プラハラードのコアコンピタンス経営(1994年) コリンズ、ポラスのビジョナリーカンパニー(1994年) 2 注:敬省略。 出所:シティグループ証券 競争の戦略 1. ハーバード大学マイケル・ポーター教授がその著書、『競争の戦略 (Competitive Strategy)』において、ポジショニング理論を提唱。経営戦 略論の発達。 2. 1980年代は、ポーターのポジショニング理論を契機に、主に外部環境を 重視した研究が盛んとなる。 3. 業界の構造が業界内の競合状況を決定し、そこから企業のとるべき行 動、すなわち戦略が決められるとする理論。 業界内の競争激化→利益が減少 業界内の競争緩和→利益が増加 企業自らを競争の少ない状況にポジショニング→利益が増加 3つの競争優位性 コスト・リーダーシップ、差別化、集中 3 マイケル・ポーターの5つの競争要因 理論のエッセンス 業界内における競争において自社を有利にポジショニングすることにより、 その企業の利益は増加する。 新規参入者 新規参入の脅威 売り手 売り手の 交渉力 既存企業の競合関係 買い手の 交渉力 買い手 代替品 の脅威 代替品 4 出所:マイケルE・ポーター著『競争の戦略』(ダイヤモンド社、1995年)、シティグループ証券 リソース・ベースド・ビュー ポジショニング理論の疑問 コンビニは、どの店も商品やサービスが大きく違わない。しかし、セブンイ レブンの1店舗当たり売上高は、他チェーン4社平均よりも30%前後高い。 他のチェーンは大きな差がない。 →ポジショニング戦略のみでは埋められない要素がある。 リソース・ベースド・ビューの誕生 リソース 企業の根源的な競争力を形成する要因 コア・コンピタンス ケイパビリティ 企業の強みとなる固有の競争力の核 企業固有のスキル、知識、ノウハウなど非可視資産 「ビジョナリーカンパニー」などの研究があるものの、20年以上を経ても、 「競争の戦略」を凌ぐ研究は見当たらない。 近年は、「SECIモデル」、「ブルーオーシャン戦略」が注目を集める。 5 本日のまとめ 1. 会社にはDNAがある 模倣困難性が、その企業の根源的な競争力を生み出す要因。 模倣困難性を生むのは、「会社のDNA」。 2. 「会社のDNA」の形成 創業者の「熱き思い」が世の中に受け入れられた時に、その企業の成長が 始まる。企業の発祥や成長過程において、独自のカルチャーや体質(会社 のDNA)が形成。 その企業のDNAが有効に機能する範囲内でポジショニング戦略を展開。 例:日立製作所、ソニー 3. 経営戦略分析の要諦 社史(HPの「会社の沿革」)を読む。創業者の「熱き思い」を理解する(社是、 社名の由来、発祥)。経営者の理念哲学や社風を理解する。 次週の試験はない 6 本資料は本資料は当社内のシティ資本市場研究所が作成したものであり、他の第三者に過去に提供された他の資料の抜粋を含む可能性がありま す。本資料は、当社又はその関係会社が作成配布したリサーチレポートに言及している可能性がありますが、本資料は調査部門が作成したもので なく、本資料に記載された情報は、適用される規制当局により定義された「アナリストレポート」及び「リサーチレポート」に該当することを意図してい るものではありません。本資料に記載された情報は、一般的に入手可能な情報であり、信頼に足ると思われる情報源から入手したものですが、正確 性及び完全性を保証するものではありません。本資料は情報提供のみを目的としており、特定の利用者の投資目的、財務状況、資力を考慮してお りません。本資料は、投資に関する助言又は金融商品の売買の勧誘ではありません。先物、オプション、高利回り証券を含む特定の取引又は取引 戦略は、相当のリスクを内包しており全ての投資家に適したものではありません。直接、間接、派生的を問わず、本資料に記載された情報の使用に より又は本資料に起因する損失に対して、当社は一切の責任を負いません。当社は、税務及び法律の助言を行うものではありません。お客様にお かれましては、ご自身の税務及び法務アドバイザーより助言を受けた上で、ご自身の目的、経験、資力に基づく投資判断をなさるようお願いいたしま す。本資料に含まれる資料、記述、情報は当社に帰属するものであり、著作権その他の知的財産に関する法律によって保護されます。いかなる目 的においても他者への転送、再配布を行うことはできません。 Copyright © Citigroup Global Markets Japan Inc. 2016. All Rights Reserved. シティ(Citi)及びシティと弧のマーク(Citi with Arc Design)は、シティグループ・インク及びその関係会社の商号及びサービス・マークであり、世界中で 使用及び登録されています。 7 この資料は、お客様に対してマーケット情報等を提供する目的で作成されたものであり、当社が行う金融商品取引業の内 容をご案内する目的で作成されたものでありませんが、金融商品取引業における販売資料として一般投資家のお客様に 交付させていただく場合、当社が行う広告等に該当しますので、広告等に関する以下の表示事項にご留意ください。 金融商品取引法第 37 条(広告等の規制)にかかる留意事項 上場有価証券の売買取引にあたっては、売買代金の他に売買代金にお客様と当社であらかじめ合意した料率を乗じ た売買手数料をいただきます。売買手数料の料率は、お客様と当社の間の合意により、都度又は定期的に決定され ますので、本書面上その料率等をあらかじめ記載することはできません。 上場有価証券を募集等により、または当社との相対取引により売買する場合は、原則売買対価のみを授受いただき ます。 上場有価証券は、発行者の信用状況の悪化等に伴う株価の変動により、損失が生じるおそれがあります。外国株式 は、為替相場の変動等により損失が生じるおそれがあります。 お取引にあたっては、契約締結前交付書面や目論見書またはお客様向け資料をよくお読み下さいますようお願いい たします。 商号等/シティグループ証券株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第 130 号 加入協会/日本証券業協会、一般社団法人金融先物取引業協会、一般社団法人 第二種金融商品取引業協会 8