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(2015年3月11日JICA新興国投資セミナー資料)(PDF/2.81MB)

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(2015年3月11日JICA新興国投資セミナー資料)(PDF/2.81MB)
JICA新興国投資セミナー資料
国際協力機構(JICA)の
投資促進分野の協力
2015年3月11日
独立行政法人国際協力機構(JICA)
産業開発・公共政策部
目次
1 JICAとは?
2 JICAの特徴
3 JICAの投資促進支援アプローチ
参考資料1:JICAの民間連携事業
参考資料2:JICAの組織概要
1 JICAとは?
 JICAは、我が国の優れた人材・技術、資金を活用し、開
発途上国の貧困削減等の解決に取り組む政府開発援助
(ODA)の実施機関。
 開発途上国向け技術協力、円借款、海外投融資、無償
資金協力業務と共に、青年海外協力隊、シニア・ボランテ
ィア、国際緊急援助隊の派遣も担う。
 ODAを通じたインフラ整備、
政策制度整備を通じ、開発
途上国の貿易投資環境の
改善にも貢献。
3
2 JICAの特徴
特にアフリカには29ヵ所
の拠点があります。
アジアも最近注目のミャンマ
ーを含むアセアン各国に加
え、東・中央アジア、南アジ
アにも拠点があります。
フィールドの強み
2013年度は2万人
以上を日本に受け入れ
て研修を実施。現地と
太いパイプがあります。
海外約100ヵ所(主に途上
国)、国内14ヵ所の拠点を有
し、各分野の情報提供、事業
実施を通じた経験・ノウハウ
の紹介等が可能です。
ネットワークの強み
50年以上の協力で培われ
た現地の政府・産業界・
NGO等、多様な関係機関
との「人的ネットワーク」と
「信頼関係」。
専門人材
総合力、公的援助
機関の強み
途上国事業に精通した、職
員(本邦・海外)を擁してい
るほか、外部専門家人材の
動員も可能です。
①資金協力、技術協力等多
様なメニューが活用可能。②
公的援助機関として事業環
境整備に向けた途上国政府
への政策・制度面の働きか
けが可能です。
2013年度は新たに1
万人以上の専門家、1
千人以上の青年海外
協力隊員を派遣。
3 JICAの投資促進支援アプローチ
効果的な
投資促進
投資企業便益増大
投資促進
機関の
能力強化
投資の増大
投資環境整備
出展: 本間 (2014)
5
JICA支援
経済成長・開発促進
投資政策改革
JICAの投資促進支援(2014・2015年度実施中の技術協力案件)
6
取り組み事例①
本日の発表者
JICA専門家(投資促進分野)
 開発途上国からの要請に基づき、各国政府へのアドバイ
ザーとして、当該国のニーズに併せて「投資政策策定」「投
資促進機関能力強化」「投資環境改善」等を支援する。
 現在15名派遣中(シャトル出張型含む)
 今後4名派遣予定(ケニア、ガーナ、ザンビア、セルビア)
7
専門家一覧
派遣国名
1 インドネシア
所属
投資調整庁
専門家
投資促進政策アドバイザー
派遣期間
2013-2015
2 ベトナム
計画投資省外国投資庁
投資環境整備アドバイザー
2014-2016
3 ベトナム
計画投資省外国投資庁
5 タイ
バリアブンタウ及び南部地域投資ビ 2013-2015
ジネス環境整備アドバイザー
2014-2016
国家計画経済開発省投資企業管理 投資振興アドバイザー
局
国家経済社会開発庁
域内競争力強化アドバイザー
2011-2015
6 ラオス
計画投資省投資促進局
経済政策・投資促進アドバイザー
2014-2016
7 ネパール
投資庁
外国投資アドバイザー
2013-2015
8 インド
デリー・ムンバイ間産業大動脈開発 インフラ開発・投資促進アドバイザー
公社
投資促進省
投資促進アドバイザー
4 ミャンマー
9 スリランカ
2012-2015
2014-2016
10 バングラデシ 首相府
投資環境整備アドバイザー
2015-2016
ュ
11 パキスタン
投資庁
投資環境整備アドバイザー(Ⅱ)
2015-2016
12 モロッコ
モロッコ投資促進庁
投資促進政策アドバイザー
2013-2015
13 タンザニア
産業貿易省
産業開発アドバイザー
2008-2015
14 モザンビーク
投資促進センター
投資促進アドバイザー
2013-2015
(シャトル)
投資促進政策アドバイザー
2014-2016
(シャトル)
経済特区への日本企業の誘致戦略 2015-2015
策定
(シャトル)
15 コ ー ト ジ ボ ワ 投資促進センター
ール
16 カザフスタン
カザフスタン輸出投資振興公社
8
取り組み事例②
ミャンマー ティラワ経済特区
管理委員会能力向上支援
プロジェクトの目的
• ヤンゴン都市圏に位置するティラワSEZにおいて、ティラワSEZ
運営委員会及びOne Stop Service Center (OSSC)の能力強
化を通じて、組織運営体制、輸出入・税関・物流管理体制、各
種申請・許認可にかかる業務フローが整備され、ティラワSEZ
の運営管理が効果的かつ円滑になされる。
プロジェクトの進捗
• 現在、8名の専門家を派遣中
• 2014年11月にミャンマー政府から第1号の投資認可が付与。
• 別途JICAが実施している円借款(上水整備、電力設備、アク
セス道路、通信)、海外投融資等と連携して事業実施中。
9
取り組み事例③
ケニア モンバサ経済特区開発
マスタープラン
プロジェクトの目的
• 東アフリカ北部回廊の入り口に位置するモンバサ都市圏において、
経済特区開発のビジョン・コンセプト決定、誘致産業・機能の選定、イ
ンフラ整備計画策定及び選定された経済特区の運営体制の整備計
画を骨子とした経済特区開発に係るマスタープランを策定する。
10
取り組み事例④
インド タミル・ナド州投資促進プログ
ラム(円借款)
【総事業費】130億円
【プロジェクトの目的】 インド南部タミル・ナド州政府において、投資を促
進する政策・制度の改善を促すと共に、主に道路、電力、上下水道等の
インフラ整備の早期実施を促進することで、同州投資環境の整備を図り
同州に対する海外直接投資の増加に貢献する。
【事業概要】 本事業では「Vision Tamil Nadu 2023」にて掲げられている
政策方針のうち、主に①投資環境整備に資する政策・制度・手続きの改
善、②道路、電力、上下水道等のインフラ整備への取組みにつき、2012
~2014 の各年度に達成すべき政策アクションを政策マトリクスとして整
理し、本借款の各トランシェに結び付けてその達成を同州政府とJICA の
双方でモニタリングを行うことで同マトリクスの達成を促進する。
マトリクスの内容はJICA事前評価(※)参照
※: http://www2.jica.go.jp/ja/evaluation/pdf/2013_ID-C8_1_s.pdf
11
参考資料1:JICAの民間連携事業
12
(1)協力準備調査(PPPインフラ事業)
 調査提案を民間より公募し、PPPインフラ事業の計画策定
を支援する制度
 対象事業
• 事業化段階で海外投融資等JICA支援の活用見込みがある
• 建設及び運営を含むPPPインフラ事業であり、提案した当該企業
が事業への投資家として参画する意図があること
 採択案件の提案者に対し、
調査の実施を委託
 年2回公募。過去9回の公
募で、合計61件を採択。
13
(1)協力準備調査(PPPインフラ事業)
<ポイント>
• 優良インフラ案件を初期段
階から発掘・形成。(上限
1.5億円)
• 提案企業・JICAによる官
民一体の調査。相手国政
府への影響力を確保
• 上下水道、都市開発事業
などで自治体のノウハウを
積極活用
• F/S結果を踏まえ、海外投
融資等による事業化につ
なげていく
ダナン市ホアリエン上水道
整備事業
(鹿島建設、日立、横浜ウ
ォーター)
具体的な連携事例
セカタム水力
(関電、ニュージェック)
ロンタイン新国際空港
(三菱商事、大成建設、成田
空港)
中小企業向け工業団地(フ
ォーバル、三菱総研)
ビンズオン北部新都市・
工業地域上水道整備事
業(日立)
小水力
(インダストリア
ル・ディシジョン
ズ社)
フーコック島上下水(神鋼
環境ソリューション)
ビンズオン省における
TODによる都市開発事
業並びにBRT開発事業
(東急電鉄)
(インド)
アーメダバード・ドレラ
新国際空港建設事業
(豊田通商、中部国際
空港)
14
外来手術セン
ター・病院事業
(三菱商事)
ジャカルタ下水
(オリックス、横浜
ウォーター等)
ジャカルタ渋滞
対策ITS事業
(三菱重工)
マニラ上下水
(丸紅)
(
注)カッコ内は
調査実施企業。
(1)協力準備調査(PPPインフラ事業)
調査実施案件は、事業化が可能(先方政府との合意を含む)と判断されれば、
海外投融資等の支援対象となる。主な調査案件は下表のとおり。
案件
概要
マニラ首都圏西地区上下水道整備事業(フィリピン)
マニラの上水網改善への支援。
スマトラ島及びスラウェシ島における小水力発電事業
(インドネシア)
スマトラ島及びスラウェシ島における小水力発電施設の建設・
運営。
ロンタイン新国際空港建設事業(ベトナム)
ホーチミンの新国際空港の旅客ターミナルの建設・運営。
西カリマンタン州植林・林産加工事業(インドネシア)
西カリマンタン州において泥炭地で行う植林・林産加工事業。
ビンズオン省北部新都市・工業地域上水道整備事業
(ベトナム)
ビンズオン省における浄水施設の建設・運営。
ジャカルタMRTルバックブルス駅前開発事業
(インドネシア)
MRT南北線南端始発駅における関連周辺施設の整備・運営。
ビエンチャン・ロジスティクスパーク開発事業(ラオス)
国内物流の集積点として物流施設を整備、運営・維持管理。
ビンズオン省におけるTODによる都市開発事業並び
にBRT事業(ベトナム)
ビンズオン省における交通機関と関連した都市開発事業及び、
都市間輸送を担うバス高速輸送システム(BRT)の整備。
工業団地スマートコミュニティ運営事業(タイ)
プラチンブリ県に新設する工業団地において、ユーティリティ設
備の施工・運用・保守および人材育成等の一括提供。
ダナン市ホアリエン上水道整備事業(ベトナム)
ダナン市にて浄水場の新設及び、導水管建設、運営管理。
ダナン市環境インフラ整備事業(ベトナム)
ダナン市において廃棄物の中間処理施設整備等の環境インフ
ラを建設・運営。
15
(2)海外投融資
●途上国の開発に資する民間企業等が行う事業に対して、融資・出資により支援を行うもの。
●民間金融機関等による融資が困難な事業に対して、途上国において多数の実績を有する
JICAがリスクを取りつつ支援を行い、それにより、事業が実現可能となる高い意義を有する。
JICA
円借款
海外投融資
融資
融資・出資
途上国政府
途上国政府等が実施する事業
日本企業等が実施する事業
途上国における事業
(①インフラ・成長加速化、②MDG・貧困、③気候変動対策)
2001年度に一時廃止されるも、開発における民間セクターの役割増大等を踏まえ、
2012年10月16日に本格再開決定(「パッケージ型インフラ海外展開関係大臣会合」)
16
(2)海外投融資
<融資>

融資条件
固定金利(基準金利:日本国債金利+)*、円建貸付*、長期貸付期間
(原則、20年程度、最長25年)、据置期間(原則5年程度)を想定。
*将来的には他通貨建・変動金利による融資を提供する可能性を追求したい。

融資比率
原則、総事業費の70 %以内。特殊な例では、80%まで認められる。
<出資>

出資対象
商業的に妥当性のあるプロジェクトもしくはファンド
(例:PPPインフラ事業会社(SPC)、個別プロジェクトのスポンサー(日系企
業/非日系企業、JVもしくは一企業体))
 出資比率
マジョリティ出資は行わない。出資部分の25%が上限。
 出口戦略
事前に出口戦略を設定し、関係者で合意する。
17
(2)海外投融資
契約年月
2011年11月
2012年3月
2013年1月
2014年3月
2014年4月
2014年11月
国名
案件名
概要
(融資事業)
ベトナム産業人材育
成事業
ベトナム、ホーチミン市において、本邦向け技能研生・技術者の日
本への派遣前基礎的職業訓練、帰国後の現地進出本邦企業等
への就業支援を行う事業。海外投融資資金は、職業訓練の需要
の増加等に対するための校舎建設等に充当。校舎は2013年9月
12日に竣工し、運営会社による授業等が実施されている
(出資事業)
パキスタン貧困層向け
マイクロファイナンス
事業
パキスタンのマイクロファイナンス銀行である、The First
Microfinance Bank Pakistan (FMFB-P)に対する出資を通じ、
貧困層及び低所得者に対する貸出・預金等の金融サービスの拡
大を通じて、生活環境改善や雇用創出を図り、貧困層の自立・貧
困削減に貢献するもの。
ベトナム
(融資事業)
ロンアン省環境配慮
型工業団地関連事業
ベトナム、ホーチミン市西部に隣接するロンアン省において、産業
発展及び環境保全の両立を目的として、日越両国の企業が合弁
で事業会社を設立、工業団地向け排水処理施設等のユーティリテ
ィサービス、表流水(河川)を利用した浄水施設の建設及び運営を
行う事業。
インドネシア
(融資事業)
インドネシア国産業人
材育成事業
インドネシア、ジャカルタ近郊において、本邦向け技能研生・技術
者の日本への派遣前基礎的職業訓練、帰国後の現地進出本邦
企業等への就業支援を行う事業。海外投融資資金は、職業訓練
の需要の増加等に対するための校舎建設等に充当。
ミャンマー
(出資事業)
ミャンマー、ティラワ経
済特別区(SEZ)開発
支援
ミャンマーのヤンゴン市近郊に位置するティラワ経済特別区
(SEZ: Special Economic Zone)において、日緬両国の企業
が合弁で事業会社を設立、早期開発区域である約400ヘクター
ルを対象に、工業団地開発・販売・運営事業を行うもの。
中南米諸国
(出資事業)
中南米 省エネ・再生
可能エネルギー事業
ベトナム
パキスタン
メキシコ、コロンビアを中心とした中南米カリブ地域を対象に、ファ
ンドへの出資を通じて、省エネ事業・再生可能エネルギー事業へ
の支援を行うことにより、当該地域の気候変動緩和への取組の促
進を図るもの。
18
(3) BOPビジネスの具体化支援
BOPビジネスとは?
 貧困層(Base of the Pyramid)のニーズを満たすための製
品・サービスの提供と貧困層の市場への参加促進を行うもの。
 企業が利益を上げ持続的に事業を行いつつ貧困削減等の開発課
題の改善に寄与し得るものとして、注目されている。
 貧困層のニーズ充足に加え、所得向上等を通じた同層の自立促
進により貧困層を削減し、中間層の拡大を目指す。
1.75億人
年間所得
2万ドル
14億人
約40億人
年間所得
3,000ドル
中間層
(世界人口の約72%)
出典: Hammond, A, L, et al (2007) The Next 4 Billion. World Resource Institute, IFC
C.K.Praharad (2005) 「ネクスト・マーケット」 Wharton School Publishing
19
(3)協力準備調査(BOPビジネス連携促進)
 貧困層(BOP層)の抱える社会的・経済的な問題解決に資するBOPビジネスの
F/S調査支援制度。通称、BOPビジネスF/S。
 BOPビジネスの事業提案を公募し、採択案件の提案者に調査を委託するもの。
委託費上限は、5,000万円もしくは2,000万円(後者は中小企業のみ選択可)
 年1~2回公募、採択件数は年10~20件程度
 過去7回の公募で合計515件の応募、91件採択(うち42件が中小企業)
BOP層の開発課題
開発課題のため
の取り組みが必要
BOPビジネスの実施
開発課題の
達成
20
ビジネスとし
ての取り組み
ビジネスの
持続性・事業性
等の向上
民間企業
(3)協力準備調査(BOPビジネス連携促進)
事例:バングラデシュ「緑豆生産の体制構築事業準備調査」
開発課題
・バングラデシュの最貧困地域である北部及び西部地域の産業は農業に依存している。
・農薬や肥料の活用レベルは低く付加価値の高い作物を栽培することができない。
提案事業
・グラミン銀行と共同で、もやしの原材料となる高品質緑豆の栽培のノウハウを指導し、収穫した緑豆を
他の作物より高い価格で農民から購入し、販売する。
・収穫後の選別作業(ゴミや虫の除去)や販売業務において、女性の雇用を創出する。
・仕入れ先の安定確保をしつつ、規格外の緑豆は現地農民に低価格で販売する。
・合弁会社の利益はソーシャル・ビジネスの推進や貧困層の農民支援に活用する。
「協力準備調査(BOPビジネス連携促進)」を通じた
ビジネスモデル作成、事業計画立案
期待される成果
・高品質の緑豆を栽培するための技術を習得することで、単位あたりの緑豆の収穫量・品質を向上させ
ることができ、結果として所得の向上につながるほか、生産拡大に伴い、契約農民としての農民の雇用
増加が期待される。女性の雇用も促進される。
・現地での緑豆の販売を通じ、人々の栄養改善に貢献することが期待される。
21
(4)開発途上国の社会・経済開発のための民間技術普及促進事業
目的
我が国民間企業等の製品・技術やノウハウ、そしてこれらを包含したシステム等への途
上国政府関係者等の理解の促進を通じ、開発途上国の社会・経済開発への活用可能
性を検討する。
業務
内容
(1)本邦への受入活動
 我が国の関連制度の講義
 民間企業等の製品・技術・システム等の運用現場視察及び技術指導
(2)開発途上国での現地活動
 民間企業等の製品・技術・システム等に係るセミナー及び技術指導
 製品の理解促進を目的とした実証活動 等
提案者
本邦登記法人
(会社法上の外国会社、特定非営利活動法人及び自治体は本事業の対象外)
対象国
JICAの在外事務所等が存在する開発途上国を原則とする。
契約方式
上限額
等
採択企業への業務委託
2014年度補正予算に基づき
「健康・医療特別枠」(上限5千万円)を募集
2千万円
業務期間
契約締結日から2年以内
募集時期
年1~2回(年度予算に応じて検討。第4回は2015年2月半ば公示。)
募集件数
年10~20件程度
対象分野
開発途上国の社会・経済開発に資する分野
22
(4)開発途上国の社会・経済開発のための民間技術普及促進事業
想定活用例(1): インフラシステム輸出への活用
(例: 都市交通システム、スマートシティ、医療システム、水・環境インフラ等)
相手国政府関係者等
の理解促進
民間技術
普及促進事業
視察・講義を通じた
我が国民間技術、
諸制度の理解 等
相手国政府資金
を活用した事業化
開発
効果
円借款(STEP条件)*
協力準備調査*
(有償)
(PPPインフラ事業)
事業化のための調査
民間資金
による事業化
海外投融資*
想定活用例(2): 個別の製品・技術の海外展開への活用
民間技術
普及促進事業
相手国政府資金
による事業化
相手国政府関係者等
の理解促進
ODA案件化*
• 現地での実証・普及
活動、技術指導
• 本邦での活用現場視
察、技術指導 等
開発
効果
開
発
途
上
国
の
社
会
・
経
済
開
発
へ
の
貢
献
民間資金による事業化
* 本事業の実施が、その後の協力準備調査、円借款、海外投融資、その他ODA案件への展開を確約するものではありません。
23
事例:中南米・経橈骨動脈カテーテル法による虚血性心疾患治療普及促進事業
(テルモ株式会社)
「本民間技術普及促進事業」の概要
背景・目的
 中南米では虚血性心疾患が死因の上位を占めてい
るが、身体的・経済的に負担の大きい治療が主流。
 JICAによる2012年度の官民連携研修を通じ、手首
から挿入し、安価かつ身体的負担が軽い「経橈骨動
脈カテーテル法(TRI法)」がメキシコで急速に普及。
(シェア5%→30%)
 この成果を基に、メキシコに加え新たにブラジル、ア
ルゼンチン、コロンビアの南米3か国を対象に、TRI
法の展開とともに、テルモ社のカテーテルデバイス
のシェア拡大を図るもの。
 ブラジル、アルゼンチン、コロンビア、メキシコの国
立病院の医師等合計約40名を、数次に分けて日
本で研修。各々半年後を目途に、現地でのフォロ
ーアップ指導を実施。
 本邦研修では、日本のトップドクター等によりTRI
法の技術指導を実施。
 現地フォローアップでは、各国の医師、保健省高官
等を広く対象とするセミナーも実施。
 JICAが有する各国政府及び公的医療機関とのネ
ットワーク、技術移転のノウハウ等を通じてテルモ
と連携し、技術紹介及び移転に貢献。
本事業の狙い
手首よりカテーテルを挿入
(TRI法)
より持続的かつ迅速な社会開発
JICAの目的
中南米での
社会開発
企業側の目的
連携
シェア拡大
社会的責任
今後の展開
健康・医療戦略推進本部、医療国際展開タスクフォースの
成果発現にも貢献
24
メキシコでは、我が国の優れた低侵襲医療技術の普及・定着
に向けた人材育成拠点の形成支援を検討中。
(5)中小企業の海外展開支援
支援の背景
 「中小企業海外展開支援大綱」(2012年3月改訂)において
JICAの役割が明文化
 2013年6月14日閣議決定 「日本再興戦略 Japan is
Back」のアクションプラン、「国際展開戦略」に、
「ODAを活用した中小企業等の海外展開支援」が明記
 経済産業省(含 地方経済産業局、中小機構、ジェトロ)等
とも連携し、JICAの強みを生かした支援を展開
(参考)『中小企業海外展開支援施策集』(平成25年4月)
25
(5)中小企業の海外展開支援
我が国中小・中堅企業のネットワークや知見を、JICAが有する途上国への支援ツールと組み合わせ、中小企業等の海外進
出意欲の向上や海外ビジネス拡大を促進。2012年3月より地域中小企業海外展開支援会議にJICAも参加。
経済産業省
外務省
◎ JICAが地域中小企業海外展開支
援会議に新メンバーとして参加
地域中小企業海外展開
支援会議
• 北海道、東北、関東、中部、近畿、中国、
四国、九州、沖縄で開催。
• 自治体、中小企業支援団体、地元金融
機関(信用金庫等)等も参画。
地方経済産業局
JETRO
中小機構
• 意欲ある企業の発
掘・支援等
• ビジネス情報の提供、
展示会出展支援等
産業人材育成
◎ 無償・技術協力事業の情報提
供・企業の参加機会の提供
JICA
・援助案件形成
・途上国政府職員向け人材育成・人
脈形成
・途上国の法整備・制度構築支援
・無償・技協での製品・技術の活用
(例:医療・介護機器、省エネ技術)
(※)中小企業の参画拡大に向けた方策に
ついて検討。
◎ 優れた企業の紹介
◎ 途上国の制度整備の要望
• 現地人材育成、大卒人
材確保等
両省間での情報共有・意見交換
中小企業等と途上国関係者の人脈形成、中小企業等の技術・製品の途上国での活用を通じた販路拡大
(5) ODAを活用した中小企業等の海外展開支援事業
平成26年度補正・平成27年度JICA運営費交付金事業(予算:約65.8億円)
概要
実施日程
(案)
基礎調査
案件化調査
普及・実証事業
開発途上国の課題解決に貢献する中小
企業の海外事業(直接進出による事業)
に必要な基礎情報収集・事業計画策定の
ための調査
中小企業等からの提案に基づき,
製品・技術等を途上国の開発へ
活用する可能性を検討するための調査
中小企業等からの提案に基づき,
製品・技術に関する途上国の開発への
現地適合性を高めるための実証活動を通じ,そ
の普及方法を検討する事業
27年 9月頃
公示(JICAのHP)
9月頃
業務説明会
10月頃
応募締切
12月頃
採択通知
(契約締結後調査開始)
公募対象
【1回目(平成26年度補正を含む)】
27年 3月頃 公示(JICAのHP)
3月頃 業務説明会
4月頃 応募締切
6月頃 採択通知
(契約締結後調査開始)
【2回目】
27年 9月頃 公示(JICAのHP)
9月頃 業務説明会
10月頃 応募締切
12月頃 採択通知
(契約締結後調査開始)
【平成26年度補正】
27年 3月頃 公示(JICAのHP)
3月頃 業務説明会
4月頃 応募締切
6月頃 採択通知
(先方政府機関の了承取付,
契約締結後事業開始)
【平成27年度当初】
27年 9月頃 公示(JICAのHP)
9月頃 業務説明会
11月頃 応募締切
28年 1月頃 採択通知
(先方政府機関の了承取付,
契約締結後事業開始)
中小企業等(コンサルタント等と組むことも可)
採択予定件数
20件程度
65件程度(内,平成26年度補正分13件を含
む)
37件程度(内,平成26年度補正分14件を含
む)
上限金額
(税込)
850万円
3,000万円(機材(同時携行できる小型の機材を
除く)の輸送が必要な場合は,5,000万円)
1億円
協力期間
負担経費
27
数か月~1年程度
・人件費(外部人材活用費のみ)
・旅費
・人件費(外部人材活用費のみ)
・旅費
・輸送費
・製品紹介や試用等に要する経費等
1~3年程度
・人件費(外部人材活用費のみ)
・旅費
・輸送費
・製品の普及・実証等に要する経費
・設備・資機材購入費等
(5) 1) 中小企業海外展開支援事業~基礎調査~
現地への事業展開による開発課題解決の可能性、ODA事業との連携可能性、
事業ニーズや投資環境等の基礎情報収集や、これらを活用した事業計画の立
案等を支援します。
中小企業+
コンサルタント企業等
事業計画
(途上国の社会
経済開発に資する)
途上国
途上国へ直接進出し、現地の社会経済開発に
貢献する海外事業を行いたい。(貿易取引や
委託生産・販売のみの形態は対象外)
JICA
現地事業展開に必要な基礎情報の収集と事業
計画立案を支援
基礎調査
対象者
中小企業、中小企業団体の一部組合
経費
1件850万円を上限
期間
数ヶ月~1年程度
負担経費
・旅費 ・管理費 ・外部人材活用費
公示(予定)
2015年9月
28
(5) 2) 中小企業海外展開支援事業~案件化調査~
途上国の開発ニーズと日本の中小企業の優れた製品・技術等とのマッチングを
行い、製品・技術をODA事業に活用するための情報収集・事業計画立案等を支
援します。海外での事業に関する情報収集や相手国との関係構築を行います。
中小企業
技術や製品が、途上国の
社会経済問題の解決に
有効に活用できるか確認
したい。
製品
社会経済の課題解決に
向けて日本の中小企業が
保有する製品・技術の
活用可能性を調査
途上国政府関係機関
自国が抱える社会経済の
課題を解決したい。
技術力
事業
アイデア
JICA
調査を支援
社会経済上の課題
案件化調査
対象者
中小企業、中小企業団体の一部組合
経費
一件あたりの上限金額3,000万円 (機材の輸送が必要な場合は5,000万円)
期間
数ヶ月~1年程度
負担経費
・旅費 ・機材輸送費 ・製品紹介や試用等に要する経費等 ・本邦受入活動費
・管理費 ・外部人材活用費
公示(予定)
2015年3月、9月
29
(5) 3) 中小企業海外展開支援事業~普及・実証事業~
途上国の社会経済の課題解決に有効に活用し得る中小企業の製品・技術を、
当該国での現地適合性を高めるための実証活動を通じ、その普及方法を検討
する事業を支援します。
中小企業
技術や製品が、途上国の社会
経済問題の解決に有効に活用
できると確認されている。
開発課題の解決に向けて
共同で日本の中小企業が
保有する技術・製品の
普及・実証活動を実施
途上国政府関係機関
製品
技術力
JICA
事業アイディア
普及・実証活動
社会経済上の課題
を支援
普及・実証事業
対象者
中小企業、中小企業団体の一部組合
経費
1件あたりの上限金額 1億円
期間
1~3年
負担経費
・機材購入、輸送費 ・実証活動費 ・旅費 ・本邦受入活動費 ・管理費
・外部人材活用費
公示(予定)
2015年3月、9月
30
(6)民間連携ボランティア制度
● 途上国での青年海外協力隊、シニア海外ボランティア経験を通じ、グローバ
ル社会で活躍できる企業の人材育成を支援するもの。
募集時期
随時
対象国、内容、職種
企業のニーズを踏まえて決定
選考方法
企業から社員(20歳~69歳)の推薦を頂いた上で、
JICAにて適応性、語学力、技術、健康などを総合的に
判断し、途上国で活動できる方を採用。
派遣期間
3か月~2年とし、企業とJICAの協議により決定
派遣前訓練
原則参加(約2カ月間の語学習得等を目的とした合宿訓
練。時期は、企業とJICAの協議により決定。)
負担費用
JICAは、往復渡航費、現地生活費、住居費等を負担。
補てん制度(中小企業のみ)
申請に基づき人件費及び一般管理費の補てんが可能。
具体的な活用事例(パイロット事業)
・パイロット事業として、2011年度に2社から若手社員を派遣。
⇒食品メーカー :ベトナム、環境教育(2012.3~2013.2)
⇒化粧品メーカー :カンボジア、村落開発普及員(2012.4~2013.6)
・2012年度から企業向け説明会を拡大実施し、参加企業の登録を受付中。
31
参考資料2:JICAの組織概要
32
海外拠点
37
組織図
34
組織概要
名称
独立行政法人 国際協力機構
Japan International Cooperation Agency(JICA)
代表者
理事長 田中明彦
所在地
本部/〒102-8012 東京都千代田区二番町5-25 二番町セ
ンタービル1階~6階
TEL:03-5226-6660~6663(代表)
設立年月日
平成15年10月1日
設立目的
独立行政法人国際協力機構法(平成14年法律第136号)に基づき設
立された独立行政法人で、開発途上地域等の経済及び社会の開発
若しくは復興又は経済の安定に寄与することを通じて、国際協力の
促進並びに我が国及び国際経済社会の健全な発展に資することを
目的とする。
資本金
7兆7,820億円(平成25年3月末時点)
常勤職員数
1,842名(平成25年3月末時点)
(定員ベース)
35
ODAと実施機関の歩み
1954年
1961年
10月
3月
1962年
1963年
1965年
1966年
1974年
1987年
1994年
1999年
2003年
2007年
2007年
2008年
6月
7月
4月
3月
8月
9月
5月
10月
10月
5月
10月
10月
コロンボプラン加盟、日本の技術協力事業の開始
海外経済協力基金(OECF)設立
(日本輸出入銀行が運営を委託されていた東南アジア開発協力基金を承継・設立)
海外協力技術事業団(OTCA)設立
海外移住事業団(JEMIS)設立
日本青年海外協力隊(JOCV、現青年海外協力隊)発足
OECF初の円借款供与(対韓国)
国際協力事業団(JICA)設立
国際緊急援助隊発足
研修員受け入れ数10万人達成
日本輸出入銀行とOECFの統合により、国際協力銀行(JBIC)設立
独立行政法人 国際協力機構発足
円借款供与国数が100ヵ国到達
青年海外協力隊、派遣隊員が3万人突破
JBICの海外経済協力業務と外務省が実施してきた無償資金協力がJICAに統合
36
事業規模
以上
37
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